☆募金活動の拠点
クリスマス実行委員会ことシャン学メンバーの寄付金集め。
活動場所は中庭だそうでございます。募金箱は目立ってなんぼの精神から!
ブルー 「活動時間は昼休みと放課後ってことでいいよね?」
キース 「そうだな。朝は何かと慌ただしいし、それが妥当な線だと思う」
ブルー 「まずは準備をしなくっちゃ! 職員さんに頼んで小屋とか」
全員 「「「小屋?」」」
ブルー 「うん。クリスマスと言えば馬小屋だろう?」
キース 「それはキリストが生まれた場所じゃなかったか?」
ブルー 「まあ、その程度は常識だね。その馬小屋が要るんだってば」
ジョミー「馬小屋なんか何に使うわけ?」
ブルー 「募金活動の拠点だよ。これがなくっちゃ始まらないさ」
マツカ 「あのぅ…。それって教会の前とかにある馬小屋セットですか?」
シロエ 「馬小屋セット? 何ですか、それ?」
ブルー 「キリストの誕生を再現してある飾りだけど? 人形つきで」
クリスマスが近づくと教会の前に飾られるという馬小屋セット。
赤ん坊のイエスを囲んで聖母マリアとヨセフ、羊飼いなどが居並ぶそうで。
ブルー 「どうせなら華やかにやりたいよねえ、募金活動」
キース 「ちょっと待て! 馬小屋セットを飾ってお賽銭を集める気か?」
ブルー 「お賽銭? せめて献金と言ってほしいな」
キース 「細かいことはどうでもいい! あんた、募金と言っただろうが!」
ブルー 「募金だよ? 馬小屋セットを拠点にするって説明したけど?」
キース 「…寺や神社の賽銭箱と何処が違うと言うんだ、何処が!」
ブルー 「ん? あえて言うなら人形を置かないって所かな?」
全員 「「「は?」」」
ブルー 「人形を飾って献金箱を置くなんてことは出来ないだろう」
此処は教会じゃないんだから、と生徒会長。
ブルー 「やっぱり頭を使わないとね。寄付を募るなら、それなりに!」
募金活動に馬小屋セットは必須だとか。
けれど人形を置かないだなんて、それでも馬小屋セットですか…?
2011/12/16 (Fri)
☆馬小屋で募金
募金活動に馬小屋セットが必要だと言う生徒会長。
馬小屋は職員さんに作って貰うようですけれど、人形無しでどうすると…?
ブルー 「人形を置くと本物っぽくて宗教色がね…。ちょっと重すぎ」
シロエ 「でも、馬小屋だけが飾ってあっても通じませんよ?」
ジョミー「だよね、ブルーに馬小屋って言われても何か分からなかったし」
ブルー 「馬小屋だけだとそうなるけどさ。マリアとかが居れば大丈夫!」
全員 「「「え?」」」
ブルー 「一番最初に訊いただろう? マリアはジョミーでいいのかって」
ジョミー「ちょ、ちょっと待って! それってまさか…」
キース 「人形の代わりに人間だってか? ジョミーがマリア役なのか?」
ブルー 「ご名答。ぼくたちが馬小屋セットになりきるんだよ」
全員 「「「!!!」」」
ポカンと口を開けて固まっているシャン学メンバー。
けれど生徒会長は嬉々として…。
ブルー 「衣装はいつもの店で用意できるし、本格的なヤツにしようね」
キース 「なんでそういうことになるんだ!」
ブルー 「募金箱とか献金箱より、見世物の方が集金しやすい」
ジョミー「み、見世物って…」
ブルー 「だって見世物みたいなものだし! 投げ銭の代わりに募金箱に」
シロエ 「そ、それは……確かにウケるかもしれませんけど…」
ブルー 「絶対ウケる! 馬小屋のシーンは信者さんでなくても有名!」
ジョミー「だからって、どうしてぼくがマリアになるのさ!」
ブルー 「男女混合は駄目だと言ったじゃないか」
降誕劇をやる高校は男子校か女子校だ、と生徒会長は申しております。
男子校だとマリア役が女装、女子校の場合はヨセフ役が男装。
ブルー 「実行委員会は圧倒的に男子が多数。必然的にマリア役は女装!」
ジョミー「じゃ、じゃあ、スウェナは…」
ブルー 「募金係に決まっているだろう」
馬小屋セットの前で募金箱を持つのがスウェナだそうです。
ということは、他の面々は…? シャン学メンバーの運命や如何に!
2011/12/17 (Sat)
☆馬小屋の配役
馬小屋セットの人形の代わりにクリスマス実行委員会を使う、と生徒会長。
シャン学メンバー、目が点ですが。
ブルー 「降誕劇より簡単だよ。動かなくていいし」
ジョミー「で、でも…。なんで、ぼくがマリア…」
ブルー 「理由を言えばいいのかい? 君はタイプ・ブルーだろう?」
ジョミー「自覚ゼロだし! 思念波くらいしか使えないし!」
ブルー 「マリアも自覚ゼロだったんだよ、受胎告知の天使が来るまで」
ジョミー「それとどういう関係が!?」
ブルー 「とりあえず、ぼくとぶるぅを除けば唯一のタイプ・ブルーだし」
マリア役は特別な人間がやるべきだ、と生徒会長は主張しております。
ジョミー「だったらブルーがマリアじゃないか、ソルジャーだもの!」
ブルー 「ぼくは天使をやるんだよ。マリアより目立つ花形だしね」
美形には相応のポジションを、だそうでございます。
生徒会長が目立っていれば女子生徒たちが狂喜するのは間違いなしで…。
キース 「一応、理屈は通っているな。見世物な以上、より目立たないと」
ブルー 「分かってくれて嬉しいよ。注目を浴びれば募金が増える」
ジョミー「ぼくはマリアなんかイヤだってば!」
ブルー 「心配しなくてもヨセフはキースだ」
ジョミー「だから、そういう問題じゃなくて! …って、キース…?」
キース 「どうして俺がヨセフなんだ! ジョミーと組んだ覚えは無い!」
ブルー 「ヨセフは忍耐の人なんだよ。身重のマリアを押し付けられてさ」
シロエ 「ああ、世界一有名な寝取られ男とか言いますよねえ…」
ブルー 「うん。聖家族と言えば聞こえはいいけど、実態は悲惨」
キース 「それと俺とが、どう結び付くと!?」
ブルー 「悲惨じゃなくて忍耐の方さ。お坊さんになるべく忍耐の日々だ」
サム 「なるほどなぁ…。坊主頭にしろと言われたり、色々あるよな」
ブルー 「だろう? キースにピッタリのキャラなわけ」
生徒会長、独断と偏見で暴走中。
シャン学メンバーの明日はどっちだ!?
2011/12/18 (Sun)
☆配役決定!
生徒会長曰く、ジョミーがマリアでキースがヨセフ。
自分は天使ガブリエルをやると言ってますから、残る面々が演じるのは…。
ブルー 「後は羊飼いと三人の博士だね」
キース 「おい、俺とジョミーは決定なのか!?」
ブルー 「どうしても嫌なら君がマリアをやってもいいよ」
キース 「なんでそうなる!」
ブルー 「マリアは特別な人にしたいし、君は唯一の大学生だし…」
キース 「そういう特別扱いは要らん!」
ブルー 「じゃあ、ヨセフで」
ジョミー「ま、待ってよ、ぼくは? ぼくの立場は?」
ブルー 「キースがマリアを断った以上、君の代わりはいないんだけど」
ジョミー「酷いよ、なんで勝手に決めるのさ!」
ブルー 「…クジ引きとかジャンケンがいいのかい?」
シロエ 「ジョミー先輩、諦めた方がいいですよ。会長には勝てません」
サム 「そうそう、クジ引きもジャンケンも無駄だよな」
マツカ 「サイオンで細工されたらおしまいですしね」
キース 「畜生、他人事だと思いやがって!」
ジョミー「だけど、逆らっても無駄って所は当たっているよ…」
生徒会長、こうと決めたら一直線。
止められるような人も無ければ、止めるような命知らずもおらず。
ブルー 「博士はサムとマツカとシロエでどうかな? ぶるぅは羊飼いで」
ジョミー「そうだ、シロエが特別だよ! ホントは一学年下なんだし!」
ブルー 「早速衣装を誂えなくちゃね。馬小屋の手配と」
ジョミー「だからシロエが特別だってば! マリアはシロエで!」
ブルー 「馬小屋は多分明日には出来るし、衣装も急ぎでお願いしよう」
ジョミー「シロエはキースの後輩だし! キースのヨセフに似合うと思う!」
ブルー 「明日の放課後から練習だ。衣装が出来たら即、募金開始」
馬小屋が出来上がったら立ち位置とポーズを決めるそうです。
ジョミー君の叫びも空しく、配役は全て決定しました。
キース君はチャリティーだからと忍の一字で耐え抜く覚悟。
頑張れ、クリスマス実行委員会!
2011/12/19 (Mon)
☆馬小屋への道
生徒会長に一方的に配役を決められてしまったシャン学メンバー。
翌日、登校してみれば中庭でトンテンカンと職員さんたちが工事中。
ジョミー「ど、どうしよう…。本気で馬小屋作ってるよ」
キース 「ブルーがやると言い切った以上、諦めるしかないだろう」
シロエ 「いいんですか、キース先輩? 家はクリスマス禁止でしょう?」
キース 「それなんだがな…。おふくろに昨日、愚痴ってみたら…」
ジョミー「えっ、喋ったわけ? ヨセフをやるって?」
キース 「そうハッキリは言ってない。坊主にクリスマスは有りなのか、と」
サム 「有りだって返事だったんじゃねえか? ブルーも言ってたし」
キース 「……親父がサンタだったんだ……」
全員 「「「はぁ?」」」
キース 「青年会に入っていた頃、養護施設に慰問に行ってサンタの役を」
若かりし頃のアドス和尚、同じ宗派のお坊さんが集う青年会の一員でした。
歳末助け合いの一環として慰問に行った先が養護施設。
サンタに扮して子供たちにプレゼントを、と頼まれてしまって断れず…。
キース 「おふくろには宗教の壁を越えて働いてきた、と言ってたそうだ」
ジョミー「なにそれ! キースにはクリスマス禁止だったのに?」
キース 「上の決定には逆らえないのが坊主の世界だ。だから俺も、だ」
マツカ 「お坊さんとしては会長の方が偉いんでしたね…」
キース 「親父も通ってきた道だと聞けばやるしかない。ヨセフでもな」
開き直ったキース君。
一番強固に反対しそうな人物がやる気になってしまった以上、馬小屋でも
なんでもやるより他に道は無く…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 馬小屋、もうすぐ出来るって!」
ブルー 「キースの覚悟も決まって良かった。さあ、練習を始めようか」
ジョミー「馬小屋も出来上がってないのに、何の練習?」
ブルー 「大まかなポーズは決めとかないと。これがイエスで」
よいしょ、と床に置かれたミカン箱。
イエスが寝かされている飼い葉桶に見立てて練習開始~!
2011/12/20 (Tue)
☆いざ、馬小屋へ
シャン学メンバー、飼い葉桶に見立てたミカン箱を囲んでおります。
生徒会長がそれぞれの役に合わせてポーズを指導。
ブルー 「ジョミー、手はもう少し自然に合わせる! 柔らかくね」
仏像じゃなくて聖母だから、と注文がうるさい生徒会長。
ヨセフ役のキース君や三人の博士たちも表情に至るまでビシバシと…。
ジョミー「動いちゃダメって言われても! これってキツイ…」
ブルー 「顔に出すなと言った筈だよ、マリアは優しく微笑むだけ!」
そう言う生徒会長は天使ですから、後ろに控えて両手で星を掲げるそうで。
ブルー 「この辺に立てばいいのかな? スウェナ、1枚撮ってみてよ」
スウェナ「はーい! じゃあ、撮るわよ?」
パシャリと撮られた写真を元に生徒会長は皆のポーズを再検討。
そこへ職員さんから電話が入って馬小屋の建物が完成です。
生徒たちが下校した後で中庭に向かい、寒空の下で配置について…。
ブルー 「よし、今の表情とポーズを忘れずにね。動かないよう、厳かに!」
ぶるぅ 「えとえと、ぼくは動いちゃってもいいんだよね?」
ブルー 「子供は我慢できなくて普通! ぬいぐるみを持ってればOKだよ」
羊飼いだし、とニッコリ笑う生徒会長。羊のぬいぐるみも手配済みとか。
練習で疲れたシャン学メンバー、ヘロヘロになって下校しました。
しかし翌日、登校すると、校門で「そるじゃぁ・ぶるぅ」がお出迎え。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなのお洋服、出来てきたよ!」
キース 「もう出来たのか!?」
ぶるぅ 「だって急ぎの注文だもん! ブルーが今から練習だよ、って」
ジョミー「えっ、授業は?」
ぶるぅ 「お昼休みには募金活動! 頑張らないと間に合わないの!」
引っ張って行かれ、急いで着替えてポーズを取って…。
ブルー 「衣装も映えるし、いい感じだよね。誰でも募金したくなる」
写真を撮ってのチェックも終えて、いざ馬小屋へ。
寒風吹きすさぶ中庭だけに、衣装の下には貼るカイロですよ~!
2011/12/21 (Wed)
☆馬小屋、オープン!
シャングリラ学園、まだ4時間目の授業中でございます。
静まり返った中庭付近は人影も無く、スタンバイするには絶好のチャンス。
ブルー 「ほらほら、さっさと配置につく!」
ジョミー「さ、寒いんだけど…。なんだか雪も降りそうだし!」
ブルー 「雪が降るのは大いに歓迎。寒さは気合で吹き飛ばす!」
飼い葉桶にはイエスならぬキューピー人形が入っております。
それっぽく布で包んでますが…。
ブルー 「宗教色は排除しないとね? だからキューピー」
キース 「感謝する。他の宗教を否定はしないが、イエスだと気分が複雑だ」
ブルー 「どういたしまして。じゃあ、ヨセフっぽく包容力たっぷりに!」
他のメンバーにも注文をつけまくっている生徒会長。
募金活動中は原則として動くのは禁止。修行と思って耐えろだなんて…。
ブルー 「BGMに讃美歌を流すから、動くなら曲の切れ目にね」
シロエ 「でも飼い葉桶にひれ伏して戻るだけだなんて…。キツイですよ」
ブルー 「降誕劇と馬小屋セットのコラボなんだよ? 演出は大事だ」
ジョミー「博士役は歩けるだけマシなんだよ!」
キース 「俺とジョミーは飼い葉桶を覗き込むポーズが変わるだけだしな」
ブルー 「頑張りたまえ。ぼくなんかサイオンで宙乗りだよ?」
サム 「絶対ウケるぜ、天使が空を飛ぶんだもんな」
生徒会長、ぶるぅの不思議パワーと称して馬小屋の上を舞う予定。
純白の衣装も真っ白な翼も目立ちたがりにはピッタリです。
ブルー 「スウェナ、募金箱をよろしくね。4時間目が終わる」
キンコンカーン…とチャイムの音が。
馬小屋の奥から『きよしこの夜』が流れ、シャン学メンバー、ピタリと静止。
学食に向かう生徒たちが校舎から出てきて…。
生徒A 「え? ええっ?」
生徒B 「な、中庭でクリスマス!?」
スウェナ「クリスマス・チャリティーにご協力よろしくお願いしまーす!」
恵まれない子供たちに愛の手を、と活動開始。
果たして募金は集まるのかな…?
2011/12/22 (Thu)
☆募金活動、開始!
中庭に出現したクリスマス実行委員会による馬小屋セット。
讃美歌をBGMに厳かに座り、あるいは立っている面々は一気に注目の的。
生徒A 「へえ…。誰かと思ったらジョミーがマリアだ」
生徒B 「一応メイクもしてるのな。ちゃんと女に見えるのが凄い」
生徒C 「ジョミー君は可愛いの! だから似合うの!」
生徒D 「それより生徒会長よ! すっごく綺麗…」
メイクもしていないくせに輝いて見える生徒会長。超絶美形はお得です。
おまけに大天使ガブリエルときては目立たないわけがありません。
あまつさえ、『きよしこの夜』の曲が終わると…。
生徒全員「「「と、飛んだ!?」」」
スウェナ「そるじゃぁ・ぶるぅの不思議パワーです! 募金にご協力を!」
天使が空を舞う姿まで披露されては、財布の紐も緩むというもの。
募金箱にはチャリンチャリンと小銭が入れられ、お札を入れる女子生徒も。
言わずと知れた生徒会長ファンでございます。
ゼル 「ほほぉ…。中庭で何をやる気かと思うたら…」
グレイブ「なんとも派手にやっていますな。これは募金をしませんと」
ハーレイ「うむ。生徒たちが頑張っているのに知らんふりは出来ん」
ブラウ 「ちゃっかり目標額まで言ってたけどねえ、ブルーときたら」
エラ 「期待されてるのよ、大人の財力。募金してきましょ」
長老の先生方やグレイブ先生、ミシェル先生、シド先生に職員さんたち。
とりあえず今日の分はこれだけ、と言いつつ気前よく…。
ええ、クリスマス会の前日まで募金活動は続くのですから!
シャン学メンバー、昼休みに続いて放課後も中庭で頑張りました。
ブルー 「初日の目標額は達成だ。明日以降も今日のポーズを忘れずに!」
ジョミー「うえ~…。動けないのもメイクも、雪が降るのも勘弁だよ~…」
放課後は雪に降られてしまった馬小屋ですが、見物客も募金も増加。
やはりクリスマスには雪ですよね!
とはいえ、貼るカイロだけでは寒いですから、雪が降るのもほどほどに…。
2011/12/23 (Fri)
☆クリスマスな募金
サンタブーツの資金ゲットを目指して活動中のシャン学メンバー。
表向きはチャリティーですから、喜んで募金して貰えるよう努力あるのみ!
中庭の馬小屋は既に名物となっております。
ブルー 「いい感じに盛り上がってきてるよね。見物人も増える一方」
ジョミー「良くないよ! 写真も沢山撮られちゃったし」
キース 「そうか? 売り上げの一部を募金箱に入れてくれてるぞ」
シロエ 「写真部の人たち、あれで儲けてますもんねえ…」
スウェナ「便乗商法が出てくるなんてビックリよね」
本格的な衣装と馬小屋、イケメン揃いのクリスマス実行委員たち。
気付けば写真部が商売を始めておりました。
馬小屋セットを背景にしてプロ仕様のカメラで記念の一枚!
女子だけでなく男子生徒も大行列。
ブルー 「クリスマスカードに使いたいとも言ってきたよ」
ジョミー「えぇっ!? なんて返事したの?」
ブルー 「利益の半分を募金するっていう条件で許可したけど?」
ジョミー「じゃ、じゃあ……ぼくの写真が…クリスマスカードに…」
愕然としているジョミー君ですが、生徒会長はニコニコと。
ブルー 「ジョミー単独のカードも出回ると思うよ、マリア役だからね」
キース 「キューピー人形は上手いことカットされてるかもな」
ジョミー「それを言うならキースだって!」
ブルー 「残念でした。ヨセフは一人じゃ絵にならないし!」
マツカ 「マリアとセットで聖家族ですしね」
サム 「俺たちなんか博士役だし、全員集合でしか出番ないよな」
シロエ 「会長は単独の写真が飛ぶように売れるんじゃないですか?」
ブルー 「決まってるだろう。天使ガブリエルは花形なんだ」
おまけに美形、と生徒会長は自信満々です。
写真部製作のクリスマスカードは発売と同時に完売御礼、直ちに増刷。
もちろん売り上げからの募金もドカドカと…。
馬小屋セットで募金活動、正解だったようでございます。
写真部特製クリスマスカード、買いたい方は早めに並んで下さいね~!
2011/12/24 (Sat)
☆募金活動の成果
便乗商法まで登場してきた馬小屋セット。
校内にはクリスマスツリーやリースが飾り付けられ、華やいだ空気が漂う
中で明日は待望のクリスマス会!
もっとも生徒たちはクリスマス会の存在自体、全く知らないわけですが…。
ブルー 「今日でラストなんだし、張り切っていこう!」
キース 「募金も目標額を軽く超えたな。これで真っ当な寄付が出来る」
ブルー 「うん。サンタブーツは明日の朝には届くってさ」
シロエ 「サンタブーツの代金を超えた分は歳末助け合いに寄付ですよね」
ブルー 「そう。マザー農場で清算して匿名で、って頼んでたけど…」
サム 「何か問題があるのかよ?」
ブルー 「額が多いから学校の名前にしてくれるって。新聞にも載るよ」
スウェナ「いいわね、それ! サンタブーツだけじゃないのね」
マツカ 「募金してくれた人も喜びますよ、目標以上に集まったなんて」
ブルー 「だろう? だから最後まで気を抜かないで頑張ること!」
ジョミー「分かってるよ。ちゃんとマリアに徹するってば」
鏡に向かってメイクを始めるジョミー君。
最初の頃は生徒会長に無理やり塗りたくられていたのに、今では自前。
他の面々も写真部を意識し、お肌の手入れを念入りに…。
寒風で荒れた肌では写りがイマイチ、記念撮影組がガッカリですし!
生徒A 「今日で見納めかぁ…。なんか残念」
生徒B 「クリスマスって感じだものね。中庭だけ空気が違うのよ」
生徒C 「どんなに寒くても身動きしないし、凄いよな」
生徒D 「動く時だって綺麗すぎ! 天使なんか本物みたいでしょ」
寒さには貼るカイロ、身体は湿布だらけだという舞台裏。
それでも頑張るシャン学メンバー!
ようやく放課後、生徒たちが名残惜しげに募金を入れて下校してゆき…。
ジョミー「やった、終わった!」
ブルー 「ご苦労様。後はサンタブーツを待つだけ…ってね」
馬小屋から引き揚げ、冷えた身体を温めながら話題は明日のクリスマス会。
誰がサンタクロースをやるのかな?
2011/12/25 (Sun)
☆サンタの事情
今日は待ちに待ったクリスマス会、シャン学メンバーは朝からワクワク。
この日のために馬小屋セットで募金を集めていたのですから!
ジョミー「サンタは昼休みに来るんだっけ?」
ブルー 「ううん、放課後。後の授業に支障が出たら困るしね」
キース 「いりこスナックは給食の時間に配られていたが」
ブルー 「給食は自分のクラスで食べるものだろ? ここは高校」
サム 「そうか、学食ってヤツも多いしなぁ…」
ブルー 「だろう? 全員が揃う時間が短すぎるんだよ」
だから放課後、と言われて納得したジョミー君たちは教室へ。
生徒会長は例によって「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお部屋でサボリです。
クリスマス会の存在を知らない生徒たちは今日も真面目に授業中。
その頃、長老の先生方は…。
ブラウ 「このサンタブーツを配るわけだね。凄い量じゃないか」
エラ 「もっと小さいかと思ってたけど…。ビッグサイズね」
ヒルマン「募金は目標額を超えたそうだし、大きなものが買えたのだろう」
ゼル 「わしの読みは正しかったわい! けっこうな力仕事じゃぞ」
ハーレイ「それはそうなのだが…。サンタを増やせばいいのではないか?」
ブラウ 「ダメダメ、人海戦術のサンタじゃ夢がない! サンタは一人!」
エラ 「そうよ、サンタは一人で充分!」
ハーレイ「……しかしだな……」
ゼル 「ええい、うるさい! ゴチャゴチャ言わずに働かんかいっ!」
どうやらサンタは教頭先生のようでございます。
小柄な方がサンタらしいかもしれませんけど、力仕事とくれば体力で勝負。
大量のサンタブーツを運びまくってもバテない身体が必要で…。
ブラウ 「衣装は届いているからね。ほれ、橇も作ってもらったよ」
エラ 「流石に全部は乗せられないし、2クラス分ずつくらいかしら」
ハーレイ「ふむ。タイヤは上手く隠してあるな」
試し引きをした教頭先生、満足そうでございます。
シャングリラ学園初のクリスマス会、間もなくサンタの登場ですよ~!
2011/12/26 (Mon)
☆サンタ登場!
早く放課後にならないものか、と首を長くして待つシャン学メンバー。
やっと6時間目の授業が終わり、後は終礼となった所で…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ メリー・クリスマース!」
ブルー 「やあ。今日は楽しい行事があるから来てみたよ」
いつの間にやら教室の後ろに机が増えておりました。
生徒会長と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が席につくとグレイブ先生の登場です。
グレイブ「メリー・クリスマス、諸君!」
生徒たち「「「???」」」
グレイブ「募金活動、よく頑張ったな。マザー農場から御礼が来たぞ」
これからサンタクロースが各教室に回ってくる、とグレイブ先生。
募金の御礼にプレゼントと聞いてクラスメイトは大歓声!
学校中から喜びの声が上がっています。そしてシャンシャンと鈴の音が…。
ゼル 「メリー・クリスマス! マザー農場からのプレゼントじゃぞ!」
教室に入って来た真っ赤な衣装のサンタクロースはゼル先生。
それじゃ教頭先生は? 力仕事の橇とやらは…?
ゼル 「プレゼントは橇に載せてきたのじゃ。出でよ、トナカイ!」
生徒たち「「「教頭先生!?」」」
ゼル 「違う、赤鼻のトナカイじゃ! 間違えてはいかんぞ」
言葉遣いは正確に、と訂正しつつゼル先生は橇の方へと。
教頭先生の衣装はトナカイの着くるみでございます。大きな角と首には鈴。
鼻の頭は赤い絵の具でピカピカ光っていたりして…。
ジョミー「ゼル先生がサンタなんだ…」
ブルー 「ヒルマンかとも思ったけどねえ? 妥当な線かな」
ゼル 「ほっほーい! 良い子にはサンタブーツじゃぞ。ほれ、ぶるぅ」
ぶるぅ 「わーい♪ プレゼントだ、プレゼントだぁ!」
ゼル 「それと人生初のクリスマス会の子がいるそうじゃのう?」
生徒たち「「「えっ?」」」
ゼル 「誰じゃ、その子は? 元気一杯に手を上げんかいっ!」
ブルー 「ほら、キース。君のために企画したんだからね」
生徒会長、バッチリ根回し。キース君に挙手する勇気はあるのかな?
2011/12/27 (Tue)
☆サンタと交流
ゼル先生扮するサンタクロース、1年A組に登場です。
トナカイ役の教頭先生が引っ張る橇からサンタブーツを配布中ですが。
ゼル 「誰じゃ、クリスマス会を知らんのは? 人生の損失じゃぞ!」
ブルー 「キース、手を上げないとサンタブーツが貰えないよ?」
キース 「し、しかし…。俺は別に…」
ゼル 「クリスマス会も知らず、家にサンタも来なかったとは…」
寂しすぎじゃ、とゼル先生。
ブルー 「みんなに誤解されちゃうよ? サンタも来ない悪ガキかって」
キース 「だから違うと言っただろうが! 親父がサンタを断ったんだ!」
生徒たち「「「えぇっ!?」」」
ブルー 「やっちゃった…。自分で暴露しちゃったよ」
キース 「坊主がクリスマス無しで何が悪い! 寺とは関係ない行事だ!」
ゼル 「ほっほーい、メリー・クリスマース! プレゼントじゃ!」
キース 「あ…。ど、どうもありがとうございます」
サンタブーツを手渡されてしまったキース君。礼儀正しく深く一礼!
ゼル先生は満面の笑顔でキース君と握手し、他の生徒にもサンタブーツを。
ジョミー「良かったね、キース。サンタと握手ってスペシャルなんだよ」
キース 「そうなのか?」
ブルー 「子供に人気のイベントさ。一緒に記念撮影とかね」
キース 「知らなかったな…。だが、募金活動の成果が出たのはいいことだ」
クラスメイトたちはサンタブーツに大喜び。
中身は高校生向けのお菓子というのが嬉しいですよね。
ゼル 「さて、次のクラスに行かねばな。じゃが、良い子にはもう一つ!」
配り終わったゼル先生はキース君をビシッと指差して。
ゼル 「今までのクリスマスの分を取り戻したいとは思わんか?」
キース 「えっ? そ、その…。プレゼントだけで充分ですが…」
ゼル 「くぅぅっ、わしまで泣けてきたわい。なんと健気な…」
良い子に素晴らしい思い出を! とゼル先生はブチ上げました。
もしや自分のポケットマネーで何か余分にプレゼント?
2011/12/28 (Wed)
☆クリスマス万歳!
サンタクロースが家に来てくれず、クリスマス会の思い出も無いキース君。
よくぞグレずに成長した、とゼル先生は感動中。
ゼル 「クリスマス無しで育ったことを全く恨みもしないとはのう…」
キース 「家が寺なら当然です。坊主には普通のことですし」
ゼル 「いや、違う! ブルーに聞いたぞ、クリスマスをやる寺もある」
キース 「それは御住職の方針で…」
ゼル 「お前の家は違うのじゃろう? せめて学校で楽しまんかい!」
キース 「充分楽しかったです。募金活動の成果も出ましたし」
ゼル 「自分のことより募金とは…。まさに良い子の鑑じゃな」
ますますもって放っておけん、とキース君の手を握るゼル先生。
サンタクロースと二度目の握手がプレゼントですか?
すかさずジョミー君たちが携帯で撮影しておりますが…。
ゼル 「わしと一緒に来るがいい。サンタの橇でパレードじゃ!」
キース 「ええっ? そ、そこまでして頂くほどのことでは…」
ゼル 「遠慮はいかんぞ、思い出作りと聞いておる」
ブルー 「ほら、早く! サンタと一緒にクリスマスだよ」
ゼル 「橇には二人乗れる仕様じゃ、さあ行くぞ!」
先生の厚意を無にすることはキース君には出来ません。
言われるままにゼル先生の隣に座れば、ジョミー君たちが記念撮影を。
ゼル 「出発じゃあ! 引けい、トナカイ!」
キース 「きょ、教頭先生に余計な御負担は…」
ゼル 「心配無用じゃ! ぶるぅ、しっかり頼んだぞ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪」
フワリと宙に浮く橇と着ぐるみトナカイ。
シャンシャンシャン…と鈴が鳴り響き、次のクラスからサンタは窓辺に。
ゼル 「ほっほーい、メリー・クリスマース!」
窓から窓へ、校舎から校舎へと飛んでゆく橇は大人気!
教頭先生トナカイも赤い鼻を光らせ、スーパーマンの如く颯爽と…。
キース君の人生初のクリスマス会はサンタの橇で空中散歩。
貰ったサンタブーツと合わせて、最高の思い出が出来ましたよね~!
2011/12/29 (Thu)
☆いよいよ年末
キース君に素晴らしい思い出を残したクリスマス会。
翌日が終業式で、その後は祝日を挟んでお決まりのコースでございました。
そして迎えた大晦日。
ジョミー「久しぶり~! やっと大掃除から解放されたー!」
シロエ 「何処もこの時期、大変ですよね」
スウェナ「パーティー三昧との落差がね…」
シャン学メンバー、イブは生徒会長の家に泊まってパーティー。
クリスマス当日は「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお誕生日でまたパーティー!
しかし、宴が終わればガッツリ現実。
マツカ 「皆さん、やっぱり大掃除ですか…」
ジョミー「マツカは関係ないもんね。家族で旅行だったっけ?」
サム 「羨ましいよな、御曹司! おっと、バスが来たぜ」
向かった先は元老寺。下車して山門へと歩く途中でタクシーが。
生徒会長と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が乗っております。
ジョミー「いいなぁ、あっちはお迎えつきだよ」
スウェナ「ジョミーも立派な高僧になればタクシーが迎えに来ると思うわ」
ジョミー「やだよ、それ! バスで充分!」
サム 「だけどブルーは諦めてないぜ? あ、キースだ」
山門前に墨染めの衣のキース君が迎えに出ていました。
生徒会長に丁寧にお辞儀し、シャン学メンバーにはチラリと視線を。
キース 「同時に来たか。…クリスマスには世話になったな」
ジョミー「え? 何さ、今頃」
キース 「クリスマスカードなんか寄越しやがって! しかも連名で!」
ブルー 「ああ、アレ? お父さんたちにウケただろう?」
キース 「あんたの仕業だったのか…」
なら仕方ない、とキース君。
二日連続のパーティーを終えて帰ると写真部特製クリスマスカードが。
馬小屋セットの写真にアドス和尚は怒るどころか大感激。
宗教の壁を越えてよく働いた、と褒められて…。
キース 「大掃除の方も頑張れ、と来た。悲惨だったぞ」
お手伝いの人がやる筈の分までキース君が掃除。
筋肉痛になったらしいですけど、元老寺はスッキリ迎春準備完了ですよ~!
2011/12/30 (Fri)
☆みんなで大晦日
元老寺に勢揃いしたシャン学メンバー、目的は除夜の鐘撞きでございます。
宿坊に泊めて貰って初日の出も拝もうという魂胆。
キース 「大広間は残しておいてやったぞ」
全員 「「「は?」」」
キース 「大掃除だ! 宿坊の大広間と廊下がノルマだからな」
ジョミー「ちょ、なんで…!」
キース 「クリスマスカードの礼のつもりだったが、ブルーだったとは…」
しかし、とバケツに雑巾、箒を指差すキース君。
キース 「泊めてやるんだからキリキリ働け! 親父も賛成していたし」
ブルー 「そうそう、一年間の心の汚れを落とすつもりで綺麗にね」
全員 「「「そ、そんなぁ…」」」
キース 「ブルーとぶるぅは当然、免除。頑張れよ」
後で仕上がりをチェックする、とキース君は生徒会長と共に庫裏の方へと。
お掃除の達人の「そるじゃぁ・ぶるぅ」も行ってしまって…。
マツカ 「皆さん、また大掃除になっちゃいましたね」
サム 「マツカは大掃除は初体験だろ? 俺たちの分もやらないか?」
シロエ 「あ、丸投げはダメですよ! キース先輩にバレたら地獄です」
スウェナ「そうね、みんなで真面目にやりましょ」
というわけで、元老寺まで来ても大掃除。
頑張った後の夕食と年越し蕎麦の味は格別で…。
ブルー 「さてと、着替えてこようかな」
生徒会長、今年も除夜の鐘を一番最初に撞く役目です。
御自慢の緋の衣を纏い、キース君をお供に鐘楼へ。
ジョミー「今年もいい年だったよね」
サム 「おう! あ、ぶるぅもお供してるのか」
シロエ 「小僧さんの格好が可愛いですね」
スウェナ「ジョミーも誘われたのに断っちゃって…」
マツカ 「法衣を着るのが条件でしたし、無理ないですよ」
ジョミー「坊主は絶対嫌だからね! 除夜の鐘にもお願いする!」
そこで生徒会長が厳かにゴーンと最初の鐘を。
除夜の鐘は煩悩を払うものであって、祈願の場ではないのですけど…。
ともあれ、皆で並んで鐘撞き。
来年もいい年になりますように~!
2011/12/31 (Sat)
☆思い出のクリスマス
小学校時代、サンタクロースに『いりこスナック』を貰っていたキース君。
クリスマス会とはそういうものだ、と思い込んでいるようでございます。
キース 「俺の思い出の何処が変だと言うんだ! ちゃんとサンタだ」
ジョミー「そりゃそうだけど、いりこスナックは絶対違うよ」
サム 「だよな、ポップコーンなら分かるけどさ」
スウェナ「給食って縛りがあるでしょう? でもゼリーとかプリンとか…」
キース 「いりこスナックは駄目なのか?」
シロエ 「それはハレの日のおやつじゃないです。非日常が必要です!」
ジョミー「クリスマスだもんね、貰って嬉しいヤツじゃないと」
マツカ 「定番はサンタブーツですよね。クリスマスには付き物ですし」
クリスマスのパーティーなんかでも貰いましたよ、とマツカ君。
御曹司のマツカ君でもサンタブーツは嬉しかったらしいです。
マツカ 「あの思い出が無いなんて…。ちょっと寂しい気がします」
サム 「分かる、分かる。ホントに楽しみだったもんなあ」
ジョミー「朝からワクワクしてたよね。早くサンタが来ないかなぁ、って」
シロエ 「雪が降らないと橇が走れないんじゃあ、って心配しました」
スウェナ「私もよ。先生は大丈夫って言ってくれるんだけど、心配で」
ワイワイ盛り上がるシャン学メンバー。キース君はすっかり置いてけぼり。
話についていけないんですから仕方がないんですけれど…。
ジョミー「あ、そうだ。いくらなんでも家には来たよね、サンタクロース」
キース 「家?」
ジョミー「うん。幼稚園には来なかったかもしれないけどさ…」
家には来たでしょ、とジョミー君。子供はサンタを待つものですし!
「いい子にしないとサンタさんが来ないわよ」は定番の脅し文句です。
しかし…。
キース 「いや、俺の家には来なかった」
全員 「「「えぇっ!?」」
キース君の家にはサンタクロースが来なかった…?
サンタクロースにも断られるほど悪ガキだったというオチですか?
2011/12/01 (Thu)
☆サンタが来ない?
クリスマスと言えばサンタクロース!
イブの夜には小さな子供はドキドキです。
靴下を吊るしたり、枕元を何度も確認したりと楽しい夜の筈なんですが…。
ジョミー「本当にキースの家にはサンタクロースが来なかったの?」
キース 「くどいぞ。来なかったと言っているだろうが!」
シロエ 「先輩、悪ガキだったんですか? サンタクロースも来ないほど?」
キース 「人聞きの悪い…。なんでそういうことになる」
サム 「良い子にしてればサンタクロースが来るからじゃねえか」
キース 「それは誰にでも当てはまるという話ではないぞ」
全員 「「「は?」」」
キース 「良い子の所にはサンタクロース! それくらいは俺も知っている」
ジョミー「だったらいい子にすればいいじゃん」
キース 「分かってないな。俺は良い子だから来なかったんだ」
スウェナ「なによ、それ…」
キース 「俺は親父の言いつけを守った。サンタクロースが来るわけがない」
自信に溢れたキース君。
お父さんの言いつけを守る良い子の所にサンタクロースが来なかった…?
そんなケースってアリですか?
ジョミー「ちょっと、全然分からないよ! なんで来ないのさ!」
キース 「幼稚園にも来なかったんだぞ? 家に来てどうする」
サム 「決まってるじゃねえかよ、良い子のためにプレゼントをだな…」
キース 「話を聞いていなかったな? 異教徒の祭りだと言った筈だぞ」
俺の家は寺だ、とキース君は大真面目。
キース 「幼稚園の時に親父が言った。ウチはクリスマスはやらん、とな」
全員 「「「え?」」」
キース 「こっそりクリスマスツリーを飾る寺もあるが、それは邪道だ」
お寺は仏様をお祭りする所。クリスマスツリーは論外だそうでございます。
キース 「親父に厳しく叩き込まれた。ツリーもケーキも無しだとな」
将来はお坊さんになって元老寺を継ぐ、と決めていた子供時代のキース君。
アドス和尚に言われるままにクリスマス無しって、なんたる悲劇…。
2011/12/02 (Fri)
☆お寺とクリスマス
キース君の家のクリスマスはクリスマスツリーもケーキも無し。
確かにお寺にツリーというのは如何なものか、って気はしますけど…。
ジョミー「えっと…。ツリーは人に見られたらマズイかもだけど…」
サム 「お寺だしなあ…。でもさ、サンタはバレないぜ?」
シロエ 「そうですよ! 子供の枕元にプレゼントを置くだけですからね」
ぶるぅ 「うん! サンタさんは人に見られないように来るんだよ!」
ぼくだって一度も見たことないもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
いくらお寺でも、こっそりプレゼントを貰うくらいは許されるんじゃあ…?
キース 「檀家さんに見つからなければサンタが来てもOKだと?」
ジョミー「決まってるじゃん! サンタクロースは子供の特権!」
マツカ 「檀家さんだって許してくれますよ。子供なんですから」
ブルー 「そうそう、それこそ子供の特権! だけどアドス和尚は違った」
今でも頑固親父だろう、と生徒会長。
アドス和尚といえばキース君の長髪が気に食わなくて何度も騒ぎが…。
ブルー 「アドス和尚はサンタクロースが来るのが許せなかったのさ」
全員 「「「は?」」」
ブルー 「頑張って元老寺を守っているのにコッソリ入って来るんだよ?」
仏様とは無関係な神様の所のお使いが…、と言われてみればそうなのかも。
キリスト教の神様の直属の部下ではありませんけど。
ブルー 「だからね、アドス和尚はしっかりガードを固めたわけ」
キース 「よく知ってるな。俺の心を読んだのか?」
ブルー 「そりゃ、面白いネタだもの。クリスマスは結界が二重だよね?」
全員 「「「結界?」」」
ブルー 「木で作った格子みたいな柵さ。山門に置いてあるだろう」
シロエ 「あれって結界だったんですか? 車止めかと…」
ブルー 「石段の上が山門だよ? 車が入ってくるとでも?」
結界は俗世間とお寺を仕切るアイテムらしいです。
元老寺のクリスマスには結界が二重。サンタクロースの立ち入りを禁ず…?
2011/12/03 (Sat)
☆サンタクロースお断り
子供の頃にサンタクロースが家に来なかったキース君。
お寺はクリスマスとは無縁のもの、というアドス和尚のせいでございます。
ブルー 「流石に結界を二重にされればサンタクロースも来ないだろう?」
シロエ 「あの程度の柵、ちょっとズラせば通れますよ」
サム 「だよな! それに夜は山門を閉めるじゃねえか」
ぶるぅ 「うん! サンタさんは橇で飛んでくるんだから関係ないもん」
キース 「ブルーの説明をちゃんと聞いたか? 結界なんだぞ」
ブルー 「そう。この中は外の世界とは違いますよ、という印なんだ」
ジョミー「サンタクロースは要りません、って意味なわけ?」
キース 「そんなところだ。ウチは関係ありません、とな」
スウェナ「だけどサンタに通じるの? それ…」
ブルー 「二重になってりゃ流石にねえ? 如何にも入るなって感じだし」
キース 「橇も止められると親父は言ったぞ。シロエが言ってた車止めだ」
元老寺のサンタクロース対策は万全だった、とキース君は得意げですが…。
サンタクロース立ち入り禁止って子供には酷くないですか?
マツカ 「キースは納得してたんですか? サンタクロースお断りなんて」
キース 「もちろんだ。良い子は父親の言いつけを守るものだぞ」
ジョミー「でもさあ、良い子にしている意味が無いじゃん」
サム 「サンタクロースが来ねえんじゃなあ…。最悪じゃねえか」
シロエ 「ツリーもケーキもサンタも無しって、悲しいですよねえ…」
キース 「そういうものか? 別に困りはしなかったが」
ブルー 「どうだろう? そういうことが積もり積もって反抗的に…とかね」
ジョミー「お坊さんにはならないって言ってたもんねえ、最初の頃は」
キース 「あれは坊主頭が似合わなかったからだ!」
ブルー 「それだけじゃないかもしれないよ? 自分に自覚が無いだけで」
良い子にし続けてストレスが溜まった結果かも、と生徒会長。
サンタクロースが来てくれないのに良い子にするのは確かにストレス…?
2011/12/04 (Sun)
☆クリスマス不要
良い子にしていてもキース君にはサンタクロースのプレゼントは無し。
それがストレスになったかも…、というのが生徒会長の見解でございます。
ブルー 「無意識の内にストレスが溜まることって、ありがちだしね」
キース 「いや、俺は…」
ジョミー「だけどサンタが来なかったんでしょ? キースの家だけ」
サム 「友達がプレゼントを貰った話は聞いた筈だぜ。羨ましくねえ?」
キース 「そういうものだと思っていたしな…」
ジョミー「じゃあさ、アドス和尚は代わりに何かくれたわけ?」
シロエ 「サンタクロースを断るんですしね、せめてお菓子とか…」
キース 「プレゼントの類は無かったな。ツリーもケーキも無いんだし」
元老寺はクリスマスとは無関係だ、と強調しているキース君。
今でこそ「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお誕生日に合わせてパーティーですが、
それが無ければクリスマス無しで過ごすとか…?
キース 「もちろんだ。坊主の世界にクリスマスは要らん」
ジョミー「それって寂しい…。お寺が全部そうじゃないでしょ?」
ブルー 「うん。小さな子供がいるお寺では祝っているよ」
キースも言っていただろう、と生徒会長。
檀家さんからクリスマスケーキの差し入れがあったり、色々前向き。
ブルー 「キースの幼稚園時代には既に多かった筈だけどねえ?」
ジョミー「じゃあ、アドス和尚が前向きだったらサンタクロースは…」
ブルー 「来ていただろうね。キースは良い子だったんだから」
スウェナ「なんだか凄く可哀想…」
マツカ 「クリスマスの思い出が皆無ですもんね」
クリスマス会も無ければサンタも来ないクリスマス。
あまりに悲しすぎるのでは、とキース君以外の誰もが思っているようです。
ジョミー「そうだ、今からでも遅くないよ!」
サム 「何がだ?」
ジョミー「キースのための思い出作り!」
子供時代のクリスマスの分を取り戻すのだ、とジョミー君。
思い出作りって、まさか元老寺にサンタクロースを召喚するとか…?
2011/12/05 (Mon)
☆クリスマスを目指せ
キース君のためにクリスマスの思い出作りをするのだ、と言うジョミー君。
いったい何をやらかす気だか…。
キース 「俺はクリスマスは要らんと言った筈だぞ」
ジョミー「それって絶対普通じゃないし! 何かが変だし!」
シロエ 「ですよね…。キース先輩が平気だと言っても、ちょっと」
サム 「うんうん、真っ当なクリスマスを知って欲しいよな」
キース 「だからどうしてクリスマスなんだ!」
ジョミー「楽しいからだよ、子供にはサンタ! 大人はパーティー!」
スウェナ「クリスマスが近づくとワクワクするでしょ?」
キース 「そういうものか? 俺には今一つ分からんが…」
ジョミー「クリスマスを知らないからそうなるんだよ、絶対良くない!」
マツカ 「ですよね、楽しい気分が分からないんじゃあ…」
サム 「良くねえな。人生、損をしてるんじゃねえか?」
クリスマスを理解出来ないのはよろしくない、と意見が一致いたしました。
やはり素晴らしい思い出を作ってあげなくては!
ブルー 「いいねえ、キースのために思い出作り。元老寺でやるのかい?」
キース 「俺の家にはクリスマスは無い!」
ジョミー「元老寺でやろうだなんて言わないよ。やっぱり学校…?」
シロエ 「学校でクリスマス…って、クリスマス会ですか?」
ジョミー「それが一番早そうだしね。…高校生だとおかしいかな?」
ブルー 「大丈夫だと思うけど? やってる学校も沢山あるよ」
ジョミー「え、ホント? だったら先生の許可をもらってくれば…」
ブルー 「うん、問題なく開催できる」
シロエ 「いいですね! やりましょう、キース先輩のために」
サム 「良かったな、キース! 人生初のクリスマス会だぜ!」
キース 「いや、俺は別に…」
サム 「遠慮しねえで受け取れって! なあ、ジョミー?」
ジョミー「そうだよ、クリスマスパーティーとは別物だしね」
楽しいクリスマス会にしなくっちゃ、とシャン学メンバーは意気盛ん。
どんな企画が出てくるのやら…?
2011/12/06 (Tue)
☆クリスマス会、企画中
クリスマス会をやることに決めたシャン学メンバー。
まだ内容は未定ですけど、先生方の許可を貰わないと話は前に進みません。
ブルー 「授業の邪魔にならなかったら多分OKは出ると思うよ」
ジョミー「ハロウィンだって出来たんだもんね」
ブルー 「クリスマス当日は冬休みに入ってしまってるから、その前だね」
シロエ 「22日が終業式ですし、21日くらいでしょうか」
ブルー 「終業式の日はお歳暮争奪戦がメインだし…。21日が妥当かな」
シャングリラ学園の終業式では先生方からお歳暮が出ます。
これの争奪戦は大人気ですし、クリスマス会は別の日にすべきでしょう。
ブルー 「それじゃ21日ってことで許可を貰いに行ってくるよ」
ジョミー「えっと…。今度は生徒会主催? それとも実行委員会?」
ブルー 「実行委員会に決まっているだろう? 生徒会はノータッチ!」
サム 「じゃあ、実行委員長は誰になるんだ?」
ブルー 「言い出しっぺはジョミーだけれど、ぼくがやるのが無難だよね」
先生方の心象が違う、と生徒会長は早速お出掛けして行きました。
シャン学メンバーの名前を連ねたクリスマス実行委員会の名簿を持って。
お祭り好きな先生方は快く承諾してくれたらしく…。
ブルー 「決まったよ、12月21日はクリスマス会!」
ジョミー「やったあ! これでキースもいい思い出が出来るよね!」
キース 「俺はクリスマスはどうでもいいんだが…」
ジョミー「ダメダメ、この際、楽しまないと」
スウェナ「そうよ、せっかく実行委員会まで作ったんだし!」
ブルー 「好意は有難く受けるものだよ。…ところで、ジョミー」
ジョミー「なに?」
ブルー 「マリア役は君でいいのかな?」
全員 「「「は?」」」
ジョミー「なにさ、それ…」
ブルー 「クリスマス会でマリアと言えば聖母に決まっているだろう」
そんなことも知らないだなんて情けない…、と生徒会長。
確かにクリスマスには聖母マリアですけど、クリスマス会とどう関係が…?
以下、ちょこっと蛇足。
明日、12月8日はアニテラ・ブルー様の御命日かもしれない日です。
気になる方はカテゴリーの「ソルジャー・ブルー」をクリック!→こちら
2011/12/07 (Wed)
☆クリスマスいろいろ
クリスマス実行委員会を立ち上げてしまったシャン学メンバー。
12月21日にクリスマス会の開催が決まり、先生の許可も貰ったのですが…。
ジョミー「どうしてぼくがマリア役なのさ! 意味不明だよ!」
ブルー 「単に、ぼくがやりたくないってだけだけど?」
シロエ 「クリスマス会にマリアは関係ないですよ」
サム 「うん、サンタクロースなら分かるけどな」
ブルー 「そうかい? マツカは理解していそうだよ」
マツカ 「え、えっと…。多分…」
スウェナ「どんな意味なの?」
マツカ 「幼稚園のクリスマス会で降誕祭の劇があったんですよ」
全員 「「「劇!?」」」
マツカ 「ええ。イエスが馬小屋で生まれるまでの短いヤツで」
キース 「それでマリアが出てくるのか…」
ブルー 「天使もね。ぼくはマリアより天使がいい」
受胎告知の大天使ガブリエルが降誕劇の花形だそうでございます。
目立ちたがりの生徒会長にはピッタリですけど、クリスマス会で劇ですか?
ブルー 「クリスマス会をやる高校では降誕劇がメインなんだよ」
ジョミー「…嘘…」
ブルー 「本当だってば、検索すれば一目瞭然」
アルテメシアだとこの学校とか…、とホームページを示す生徒会長。
確かに降誕劇の案内などが載っております。
キース 「あんた、坊主のくせに、どうしてこんなのに詳しいんだ!」
ブルー 「だってさ、見応えがあるんだよ。クリスマスっぽいし」
シロエ 「ということは、見に行ったことがあるんですね?」
ブルー 「決まってるだろう。フィシスと一緒に何度も行ってる」
キース 「な、な…。あんたに坊主のプライドは無いのか!」
ブルー 「他の宗教に敬意を払うのも大切だよ? 宗教サミットもあるし」
キース 「それはそうかもしれないが…。あんたのは違う気がするぞ」
ブルー 「…バレたか。クリスマスのデートにはピッタリでねえ」
教会よりも敷居が低いし、と生徒会長はウインクしています。
高僧のプライドはいったい何処へ…?
…本日も蛇足。12月8日だなぁ…、と。
アニテラ・ブルーの御命日ってクリスマス・シーズン真っ只中っすか?
(カテゴリー内の「ソルジャー・ブルー」参照)→こちら
2011/12/08 (Thu)
☆高僧のクリスマス
他所の学校のクリスマス会に行っていたらしい生徒会長。
お目当てはイエス・キリストの降誕劇でございます。お坊さんのくせに…。
キース 「デートか何だか知らないがな、よりにもよって降誕劇か!?」
ブルー 「別にいいじゃないか。教会のミサに出たわけじゃなし」
キース 「どうだか…。そっちにも行ったとか言い出すなよ?」
ブルー 「フィシスにせがまれて何回かね」
ジョミー「お坊さんなのに? お寺のクリスマスはコッソリやるって…」
ブルー 「子供のいるお寺だけだってば。基本はやらない」
シロエ 「だったらクリスマス・ミサは論外なんじゃあ…」
ブルー 「クリスマスのミサは信者さんでなくても参加できるよ」
坊主が見に行って何が悪い、と生徒会長は澄まし顔です。
そんな人だけに、キリスト教系の学校の降誕劇に出掛けるくらいは朝飯前。
ブルー 「降誕劇そのものもいいけど、聖歌隊が素敵でね」
全員 「「「聖歌隊…?」」」
ブルー 「讃美歌を歌いながら蝋燭の光で入場してくるのは荘厳だよ」
キース 「坊主に讃美歌は関係ないっ!」
ブルー 「そうかなぁ…。グレゴリオ聖歌と声明の共演もあるじゃないか」
サム 「へえ…。そんなのもアリなのか…」
ブルー 「うん、CDも発売されてる。だから全く無問題!」
キース 「無問題って…。あんた、讃美歌を歌ってきたのか?」
ブルー 「全員参加のパートは歌うよ? きよしこの夜とか」
一般客も歌える降誕劇。
帰り際には聖歌隊が合唱しながら見送ってくれることもよくあるそうで…。
ブルー 「夜だと蝋燭の灯りが映えて綺麗なんだよ」
スウェナ「蝋燭と讃美歌でお見送りなんて、ロマンチック…」
ブルー 「だろう? そこで雪が降ってくれればパーフェクト!」
ホワイト・クリスマスを先取り出来て最高だとか。
そりゃ、デートにはピッタリでしょうが…。
この人は本当に高僧なのか、と頭を抱えるシャン学メンバー。
積極的にクリスマスだなんて、有難味も何もあったものでは…。
2011/12/09 (Fri)
☆クリスマス会の行方
降誕劇どころかクリスマスのミサも経験していた生徒会長。
しかも「デートにピッタリだから」出掛けるというのが不謹慎の極み。
キース 「あんたは何を考えてるんだ! 親父が聞いたら号泣するぞ」
ブルー 「別にいいじゃないか。法衣で参加したわけじゃなし」
キース 「坊主だとバレなければいいと言うのか、あんたってヤツは!」
ブルー 「バレてもいいけど、雰囲気を壊しちゃ申し訳ない」
クリスマスを祝う集いに坊主は似合わないそうでございます。
それでもクリスマス気分を満喫したい生徒会長、正体を隠して堂々と参加。
ブルー 「やっぱり空気を読まなきゃね。郷に入りては郷に従え!」
キース 「…もういい…。その調子でクリスマス会をやる気なんだな?」
ブルー 「もちろんさ。君もマリア役はジョミーがいいと思うかい?」
ジョミー「ちょ、ちょっと待ってよ、なんでぼくが!」
シロエ 「そうですよ。降誕劇をやるんだったらジョミーでなくても…」
ブルー 「おやおや、君がやりたいのかい? 立候補は大いに歓迎だけど」
シロエ 「違いますってば! スウェナ先輩がいるじゃないですか!」
サム 「スウェナがマリアかぁ…。適役かもな」
ジョミー「だよね! やっぱりマリアは女の子の方が…」
ブルー 「分かってないねえ…。それじゃヨセフは誰なんだい?」
全員 「「「え?」」」
ブルー 「マリアとヨセフはセットもの! 男女のペアだと生々しくて…」
神聖さ半減どころではない、と言われてみれば確かにそうかも?
ブルー 「幼稚園なら男女混合も微笑ましいけど、高校生では無理がある」
ジョミー「だったら、やらなきゃいいじゃない!」
シロエ 「ですよね。クリスマス会はやりたいですけど、降誕劇は別に…」
ブルー 「ふうん? じゃあ、どんなクリスマス会を希望なわけ?」
ジョミー「サンタが来れば充分だよ!」
キースの思い出作りなんだし、とジョミー君。
生徒会長のせいでズレかけた趣旨がようやく原点に戻りましたか…?
2011/12/10 (Sat)
☆間違った贈り物
クリスマス会にはサンタクロースがいればいい、とジョミー君。
生徒会長お勧めの降誕劇は要らないそうでございます。
ジョミー「クリスマス会にはサンタクロース! それで完璧!」
ブルー 「なるほどね…。でもって、またまたキースが間違えるわけか」
ジョミー「間違えるって…何を?」
ブルー 「サンタクロースの訪問の意味! いりこスナックを貰うんだし」
ジョミー「違うよ、もっといいものだってば!」
ブルー 「お菓子とかサンタブーツとか?」
ジョミー「高校生でもサンタブーツでいいじゃない。懐かしのアイテム!」
サム 「いいかもな、それ! この年じゃ貰えないもんなぁ」
シロエ 「詰めるお菓子を工夫すれば充分楽しめますよ」
スウェナ「そうね、キャンデーの代わりにスナック菓子とか」
サンタブーツが良さそうだ、と意見が一致したシャン学メンバー。
中身を高校生向けのお菓子にすれば大いに喜んで貰えそうです。しかし…。
ブルー 「残念だけどサンタブーツは絶対無理! いりこスナック!」
ジョミー「どうしてそれにこだわるわけ? いりこスナックは大却下!」
ブルー 「もっと現実を直視したまえ。サンタブーツとどっちが安い?」
ジョミー「え? え、えっと……。いりこスナックかな?」
ブルー 「いりこスナックの方が格段に安い。それなら全員に配れるんだ」
費用の問題を考えたかい、と生徒会長。
生徒全員に配るプレゼントとなると数も半端ではありません。
ブルー 「第一、サンタは誰がやるんだい?」
ジョミー「先生にお願いしようかなぁ、って…」
ブルー 「その点はぼくも賛成だけど、プレゼント代までは頼めないよ」
シロエ 「じゃあ、いりこスナックなら生徒会の予算で買えるんですか?」
ブルー 「いや、その程度だったら先生もカンパしてくれるかな、って」
クリスマス会には先生扮するサンタが登場!
でも配るのは『いりこスナック』。
キース君にとってのクリスマスって、何処まで行っても『いりこスナック』?
2011/12/11 (Sun)
☆資金が足りない
シャングリラ学園のクリスマス会でも配られるものは『いりこスナック』。
先生にカンパをお願いする以上、安価でないといけないのです。
ジョミー「えっと…。それってどうにかならないわけ?」
ブルー 「先生にカンパを頼むんでなければ、サンタブーツも買えるけどさ」
シロエ 「そうなってくると資金源が問題ですよね…」
ブルー 「だろう? 生徒全員から集金しようと言うのかい?」
マツカ 「会費制ならパーティーの方が喜ばれそうですよ」
ブルー 「ぼくもそう思う。でもパーティーは準備が大変だしねえ…」
サム 「あーあ、サンタが一番お手軽なのになあ」
ジョミー「ツリーとかを飾ってサンタクロースが来るのが理想なのに…」
キース 「いりこスナックの何処がいけない? それでいいじゃないか」
ジョミー「分かってないキースに言われたくないよ!」
いりこスナックは駄目なのだ、とジョミー君は力説しております。
キース君の間違った認識を正し、真っ当なクリスマスの思い出を作らねば!
ジョミー「格安でサンタブーツが買えるお店って無いのかな?」
ブルー 「いりこスナック並みの値段では無理! それなりにかかる」
キース 「いりこスナックをサンタブーツに詰めて配ればいいと思うが」
ぶるぅ 「ブーツだけなら作ってもいいよ? 面白そうだし」
キース 「ぶるぅも協力してくれるそうだ。出来る範囲でやるべきだぞ」
ジョミー「喜ばれないモノを配っても意味が無いんだよ!」
サム 「そうだぜ、クリスマスのプレゼントってヤツは大切なんだ」
スウェナ「キースはホントに分かってないわね…」
シロエ 「でも、このままだと、いりこスナックになっちゃいますよ」
ブルー 「回避する方法が無いこともない。君たち次第なんだけど」
全員 「「「え?」」」
ブルー 「マザー農場がね、クリスマスのチャリティーをやっているんだ」
おおっ、チャリティーに便乗ですか!
今年はシャングリラ学園にも寄付をよろしく、とお願いに行けばOKとか?
2011/12/12 (Mon)
☆寄付金でいこう
資金不足で『いりこスナック』しか配れそうにないクリスマス実行委員会。
そこへ生徒会長が持ち出してきたのがマザー農場のチャリティーです。
ジョミー「そっか、クリスマスのチャリティーなら出資してくれるかも!」
ブルー 「うん、クリスマスのチャリティーなら…ね。でも…」
シャングリラ学園のクリスマス会に出資するのは何かが違う、と生徒会長。
学校の運営資金が足りないから寄付を、というならチャリティーですが…。
ブルー 「マザー農場は恵まれない子供たちのために寄付してるんだよ」
シロエ 「クリスマス会のために寄付してくれなんて言えませんね…」
キース 「当然だろう! 俺たちも寄付に協力します、というのが筋だ」
ブルー 「そう、それなんだよ。ぼくたちも寄付を集めようかと」
キース 「ちょっと待て! 寄付を集めてクリスマス会をやるってか?」
ブルー 「そのまんまでは流石にマズイし、マザー農場に頼もうか…とね」
スウェナ「何を頼むの?」
ブルー 「マネー・ロンダリング」
全員 「「「はぁ?」」」
ブルー 「つまりさ、学校で寄付を募るわけ。それをマザー農場に届ける」
キース 「すると、どうなる?」
ブルー 「マザー農場のチャリティー金額と寄付する先は決まってるんだ」
貰う方にも都合があるから、と生徒会長は説明しております。
アテにしていた寄付金が来ないと困る施設もあるそうで…。
ブルー 「だから、ぼくたちが寄付を届けると、その分、お金が余るわけ」
キース 「そりゃそうだろうな…」
ブルー 「マザー農場が出すべきお金が浮くだろう? それで御礼を」
チャリティーに協力してくれた生徒にサンタブーツをプレゼント!
なんとも素敵な話です。
マネー・ロンダリングというアヤシイ単語を聞いたことさえ忘れれば…。
ブルー 「もしも沢山集まるようなら、余った分は真面目に寄付しよう」
マザー農場の名前は出さずに歳末助け合い運動とかに、というアイデア。
でも、寄付なんて集まるのかな?
2011/12/13 (Tue)
☆チャリティーと下心
全校生徒から寄付を集めてマザー農場のチャリティーをお手伝い。
その御礼としてサンタブーツを貰えばいい、と生徒会長は申しております。
ブルー 「寄付の見返りにプレゼントが貰えることは内緒にしてさ」
キース 「純粋に善意の寄付でいこうってか?」
ブルー 「うん。だから目標額に届かない可能性も出てくるけれど…」
キース 「そっちの方がありそうだぞ。多く集まる筈が無い」
シロエ 「みんな学生ですもんねえ…。小銭の率が高そうです」
ブルー 「まあね。でも先生はどうだろう? 生徒が寄付を集めてるんだ」
見ないふりは絶対できない、と言われてみればその通り。
ただのクリスマス会にカンパするのと、チャリティーとでは金額も自然に
変わって来そうなものですし!
ブルー 「目標額はこのくらいです、と届け出ておけば完璧だね」
キース 「なるほどな。生徒だけでは無理だと思えば助けてくれるか…」
ブルー 「そういうこと! ついでにサンタ役も頼みやすくなるよ」
サム 「えっ? サンタと寄付は関係ないぜ」
ブルー 「チャリティーを頑張った御礼にプレゼントが貰えるわけだから」
シロエ 「ああ、自分たちで買うより重みがありますね」
ブルー 「だろう? それを配って欲しいんです、と頼めばいいんだ」
キース 「確かに断りにくい雰囲気があるな…」
ブルー 「黙ってても引き受けてくれそうだけど、こっちの方が好印象!」
スウェナ「ただの遊びじゃないものね」
ブルー 「じゃあ、寄付金を集めるってことでいいのかな?」
ジョミー「サンタブーツが貰えるんなら断然それだよ!」
キース 「チャリティーの精神だけは評価できるか…」
多少アヤシイ部分もあるが、と言いつつキース君も納得した様子。
生徒会長は早速、先生方の所へお出掛け。
ブルー 「OKだってさ、寄付金集め!」
サンタブーツのプレゼント目指してチャリティー始動でございます。
下心がちょっと気になりますけど、高校生のやることですから所詮はお祭り!
2011/12/14 (Wed)
☆チャリティーでGO!
寄付金集めの許可を貰った生徒会長、早速マザー農場に電話を入れました。
事後承諾で大丈夫なのかって? そこは腐ってもソルジャーですから…。
ブルー 「よし! サンタブーツはプレゼントしてくれるってさ」
ジョミー「やったあ! これでキースもサンタブーツが貰えるよ」
キース 「だから、俺はクリスマスはどうでもいいと…」
ブルー 「どうでもいい段階は過ぎちゃったんだよ。チャリティーだよ?」
スウェナ「そうよ、子供たちのために頑張らないと」
キース 「サンタブーツの代金はともかく、余った分は寄付と言ったか…」
ブルー 「うん。目標額を越えた場合は純粋に寄付! だからね…」
人助けとして努力すべきだ、と生徒会長。
ブルー 「そりゃクリスマスではあるけどさ。宗派を越えて協力しないと」
キース 「人助けだと言われてしまうと知らん顔は出来ないな」
ブルー 「そうだろう? 人助けが出来て人生初のクリスマス会も出来る」
シロエ 「一石二鳥ってヤツですね。サンタクロースですよ、キース先輩!」
サム 「そうそう、サンタクロースはいりこスナックじゃねえんだよ」
ぶるぅ 「でも本物のサンタじゃないでしょ? 先生だもんね」
スウェナ「本物は子供の家にしか来てくれないのよ」
マツカ 「ぼくたちの年だと無理ですよね。ぶるぅは大丈夫ですけれど…」
ブルー 「そのサンタ役もついでにお願いしてきたよ」
ジョミー「誰に?」
ブルー 「職員会議をやってる所に押し掛けたから、誰ってわけでも…」
先生方は寄付金集めの話に感動。サンタクロースは任せておけ、と満場一致。
誰がサンタ役を引き受けるのかは分からないそうで…。
ブルー 「誰になるのか楽しみだよね。中庭の使用許可も貰ってきたし」
全員 「「「中庭?」」」
ブルー 「寄付金集めの活動場所! あそこが一番目立つんだよ」
気付いてもらえないと話にならない寄付金集め。
シャン学メンバー、募金箱を持って中庭に立つことになりそうですよ~!
2011/12/15 (Thu)
☆悪戯タイム終了!
全校生徒が集まって来ていたグラウンドで繰り広げられた熱いキス。
教頭先生もゼル先生も、ショックのあまり唇が重なったままで硬直中です。
ブラウ 「うんうん、これで王子様はハーレイに決まりだね」
エラ 「ゼルにもメイクをしておきたかったわ…」
そしたらもっと見栄えが良かった、とエラ先生。
いやいや、亀仙人に目力メイクは似合いませんから!
そも、サングラスで肝心の目元が隠れてますから!
ブルー 「で、ガラスの靴はどうなるのかな?」
キース 「そうか、まだゼル先生が持ったままか…」
ブルー 「ぼくとパレードする条件はガラスの靴を履かせることだよ」
便所スリッパにキスをするのは前段階に過ぎないのだ、と生徒会長。
教頭先生、固まっている場合ではないようです。
早くしないと悪戯タイムが……って、キンコンカーンとチャイムの音が。
ブルー 「はい、おしまい。制限時間終了ってね」
ブラウ 「ハーレイ、ボケッとしている場合じゃないよ!」
エラ 「そうよ、パレードするんでしょ?」
教頭先生たちを両側から引き剥がすエラ先生とブラウ先生。
ようやく我に返った教頭先生、ゼル先生からガラスの靴を引ったくるなり
生徒会長の足元に跪いて。
ハーレイ「持って来たぞ、ブルー! ガラスの靴だ!」
ブルー 「それで?」
ハーレイ「足を出しなさい、履かせてやるから」
ブルー 「その台詞、もう少し早く聞きたかったな。時間切れだよ」
ハーレイ「…時間切れ…?」
ブルー 「うん。悪戯タイム終了までに、って言っといたよねえ?」
手遅れなんだ、と生徒会長は腕組みをして仁王立ち。
せっかく王子様の座を奪回したのに、教頭先生、パレードは無し。
ゼル先生とキスまで交わした結果がコレですか…。
ブラウ 「ありゃりゃ、パレードできないのかい?」
エラ 「あらあらあら…」
これじゃメイクも台無しだわ、とエラ先生たちも残念そうです。
ハロウィンの最後はパレードならぬガッカリ祭りで終わるのでしょうか?
2011/11/16 (Wed)
☆パレードの行方
生徒会長とのパレードの夢が砕け散ってしまった教頭先生。
グラウンドにへたり込んだまま呆然としておられます。
一方、亀仙人なゼル先生は…。
ゼル 「ペーッペッペッ、なんでハーレイとキスなんぞ…」
おえぇっ、と喚きつつ唇をゴシゴシ。
その唇には、教頭先生の唇を彩っていた口紅がしっかりくっついていたり。
生徒A 「フィナーレはカボチャの馬車でパレードだって聞いたのにさ」
生徒B 「だよなあ? みんな楽しみにしてたのに…」
カボチャの馬車が出現した時から期待されていたみたいです。
生徒たちの視線が集まる先には言い出しっぺの生徒会長。
キース 「おい、どうするんだ? みんなの期待を裏切る気か?」
ブルー 「ううん、パレードは決行するよ。ちょっと予定が狂ったけれど」
ジョミー「ああ…。教頭先生、失格だもんね」
シロエ 「じゃあ、ぼくたちの中の誰かが王子様ですか?」
ブルー 「それじゃ面白みに欠けるだろう? 王子様なら適役がいる」
教頭先生が持ってきたガラスの靴を履いた生徒会長はスタスタと。
片足が便所スリッパだった時とは違って実に優雅な足取りです。
ブルー 「折り入ってお願いがあるんだけどさ」
ブラウ 「おや、なんだい?」
ブルー 「メイクを頼みたいんだよ。思い切り見栄えするようなヤツ」
ブラウ 「あんたにかい?」
ブルー 「まさか。パレードの主役はシンデレラ姫と王子様だ」
エラ 「あら、パレードが見られるのね? 良かったわ」
ブルー 「だからね、せっかくキスも交わしたことだし、あの二人で」
げげっ、と仰け反る全校生徒。ブラウ先生たちも目が点です。
ブラウ 「じゃ、じゃあ……王子様をやるっていうのは…」
ブルー 「もちろん最初に権利を持ってたゼルの方!」
ゼル 「ま、待て! わしは確かに王子を希望じゃが、姫がじゃな…」
エラ 「あらまあ、私たちの腕の見せ所かもね」
頑張らなくちゃ、とエラ先生。
メイクの達人、再び登場! パレードに向けて期待大?
2011/11/17 (Thu)
☆シンデレラは誰だ?
なんとパレードの主役は教頭先生とゼル先生!?
しかもシンデレラ姫がカボチャ王子様な教頭先生だなんて、正気ですか?
ゼル 「わしゃ御免じゃ! ハーレイとパレードなんぞ御免蒙る!」
ブラウ 「見苦しいねえ…。あんたが王子を希望したんだろ?」
ブルー 「そうそう、便所スリッパにキスしてまでね」
ゼル 「そ、それはじゃな……シンデレラ姫がお前だったからで…」
ブルー 「ふうん、見かけで選ぶんだ? 王子様ってそんなのだっけ?」
ブラウ 「あたしは違うと思うんだけどね? ほれ、行くよ」
ゼル 「や、やめんかいっ!」
襟首を引っ掴まれたゼル先生、バタバタもがいておられます。
そこへ生徒会長が割って入って…。
ブルー 「ストーップ! ちょっと待った!」
ブラウ 「なんだい? メイクするなら急がなくっちゃ」
ブルー 「だから間違いなんだってば! メイクするのはゼルじゃない」
エラ 「あら、そうだったの? でも…」
ブルー 「ゼルは素材を生かしておきたいんだよ。亀仙人はハマリ役だし」
ブラウ 「じゃあ、ハーレイのメイクを直せってかい?」
ブルー 「うん。このままじゃシンデレラ姫には見えないじゃないか」
どこから見ても王子様だ、と生徒会長。
確かにカボチャの衣装にカボチャの王冠、ハロウィンカラーの王子様です。
ブラウ 「その格好が既に無理があるって感じだけどねえ?」
ブルー 「大丈夫。シンデレラ姫にはガラスの靴さえあれば…。ぶるぅ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪」
魔法使いの杖が一閃、カボチャ王子のオレンジ色の靴がボワンと変化!
透き通ったガラスのハイヒールですが、黒いタイツに似合わないような?
おまけに履いているのはゴッツイ足の教頭先生。
生徒A 「なんて言うか……オカマ?」
生徒B 「メイクがアレでハイヒールだしな…」
おええっ、と笑い転げる生徒たち。
シンデレラ姫は教頭先生に決定ですけど、オカマのままで突っ走るのか?
それともメイクで絶世の美女に?
2011/11/18 (Fri)
☆カボチャなシンデレラ
ガラスの靴さえあればカボチャ王子でもシンデレラ姫だ、と生徒会長。
しかし足元だけがガラスの靴な上、目力メイクではオカマっぽいとしか…。
ブラウ 「これをどうしろって言うんだい?」
ブルー 「ブラウの腕に期待してるよ。シンデレラ姫に見えるようにして」
エラ 「服はどうにもならないのね?」
ブルー 「ハロウィンの主役はカボチャだからね、これは残したい」
ブラウ 「なるほどねえ…。それじゃ一発、頑張ってみるか」
エラ 「そうね、生徒たちも期待しているようだし」
ハーレイ「ま、待て! こ、これ以上、私にどうしろと…」
ブルー 「馬車でパレードしたかったんだろ? 夢が叶えばそれでOK!」
行ってらっしゃい、と手を振られては教頭先生もどうにもならず…。
ブラウ 「さあ、行くよ! シンデレラ姫に変身だ!」
ハーレイ「私はこのままで充分なのだが…。く、靴は履いたし…」
エラ 「グズグズ言わずにさっさとする! 男は諦めが肝心よ!」
教頭先生、引き摺られるようにして校舎の方へ。
グラウンドでは生徒たちがワクワクしながらパレード待ちです。
キース 「なんだか異様に盛り上がっているな」
ブルー 「うん。カボチャの馬車も大活躍になりそうだよね」
ジョミー「でも、教頭先生、どうなっちゃうの? オカマのまま?」
ブルー 「さあね。ブラウとエラの腕次第かな」
オカマでも別に問題ないし、と生徒会長は笑っています。
やがてブラウ先生たちに連れられて戻ってきたカボチャの王子様は…。
全校生徒「「「………」」」
ジョミー「あ、あれってコワイ…」
ブルー 「やっぱり美白の王子様で来たか。男装の麗人風ってトコだよね」
キース 「どこが麗人だ、どこが!」
ブルー 「知らないかい? 娘役のメイクはあんなものさ」
教頭先生、ドーランが白く輝くピンク系に。
更につけ睫毛が上にも下にもドカンと増やされ、目力の方もパワーアップ!
出ました、美白の王子様。いや、男装のシンデレラ姫…?
2011/11/19 (Sat)
☆王子様のチョイス
生徒会長曰く、美白の王子様は男装の麗人風だそうでございます。
カボチャの王冠にカボチャのパンツ、ハロウィンカラーでガラスの靴で…。
ブラウ 「ハーレイ、仕上げにコレを咥えておきな」
ほれ、と差し出したのは深紅の薔薇。
教頭先生、言われるままに咥えましたが、何処から見てもお笑いです。
全校生徒が爆笑する中、生徒会長がカボチャの馬車の扉を開けて。
ブルー 「さあ、パレードを始めようか。ゼル、姫を馬車へ」
ゼル 「心得た! 参るぞ、姫!」
亀仙人なゼル先生が威勢よく飛び出し、素早く姫の手を取って…って…
えぇぇぇっ!?
ブルー 「ちょ、ちょっと! シンデレラ姫はあっちだってば!」
ゼル 「いやいや、それでは世間が通らん。オカマな姫はお断りじゃ」
ブルー 「ぼ、ぼくだって男なんだけど!」
ゼル 「四の五の言わずに座らんかいっ! 馬車を出せいっ!」
カボチャの馬車に押し込まれてしまった生徒会長。亀仙人は得意げですが、
この展開に教頭先生が大人しくしているわけがなく…。
ハーレイ「ブルー! すぐに助けてやるからな!」
馬車の扉に取り付いた所へ駆け寄ったのはブラウ先生とエラ先生。
ブラウ 「おっと、薔薇を落としちゃいけないねえ」
エラ 「プロポーズに薔薇っていうのもアリよ。ブルーに渡せば?」
ハーレイ「う、うむ…。その手があったか! ブルー、私を選ぶんだ!」
ブルー 「え? ええっ?」
ハーレイ「私と一緒にパレードしよう。それともゼルの方がいいのか?」
ブラウ 「ええい、面倒だ。纏めてパレードしちまいな!」
エラ 「そうね、華やかでいいと思うわ。ゼルも両手に花なんだし」
ブラウ先生とエラ先生は教頭先生を強引に馬車に押し込みました。
亀仙人なゼル先生は生徒会長と教頭先生に挟まれて…。
ゼル 「な、なんでこういうことになるんじゃ!」
ブルー 「それはこっちが聞きたいよ!」
カボチャの馬車の中は大混乱。パレードの行方はどうなるのやら…。
2011/11/20 (Sun)
☆出発進行!
カボチャの馬車には主役が三人。
亀仙人な王子が一人とシンデレラ姫と、カボチャ王子な男装の姫とやら。
おまけにカボチャ王子はシンデレラ姫に薔薇を渡してプロポーズ中。
それを蹴飛ばす亀仙人やら、プロポーズを蹴るシンデレラやら…。
キース 「どうしろと言うんだ、こんなカオスを…」
ジョミー「でもパレードは期待されてるみたいだよ?」
全校生徒が「パレード!」「パレード!」と連呼しています。
とはいえ、どうやってカボチャの馬車を動かすのでしょう?
指図する筈だった生徒会長は馬車に連れ込まれてそれっきりですし…。
シロエ 「えっと…。動力源は無さそうですよね」
キース 「馬でも連れてくる気だったのか?」
ぶるぅ 「んと、んと…。引っ張るんだって言ってたよ?」
スウェナ「だから馬でしょ?」
ぶるぅ 「ううん、引っ張れば動くって! 何だったかなぁ…えっと…」
サム 「よし、落ち着いて思い出せよ」
ぶるぅ 「ん~と、ん~と……。カツオ?」
ジョミー「なにそれ…」
ぶるぅ 「違った、昆布だったかも! それとも煮干し…?」
シロエ 「そういう道具でどう引っ張れと言うんですか!」
キース 「まったくだ。せいぜい出汁が引ける程度で…って、山車か?」
ぶるぅ 「そう、それ! ブルーが出汁だよって!」
キース 「……ダシ違いだ。だが、それで言いたいことは分かった」
昆布でもカツオでも煮干しでもないが…、と馬車を調べるキース君。
シロエ君を呼び、何やらゴソゴソしていましたが。
キース 「これだ! この引き綱をくっつけるんだ」
シロエ 「あ、此処に金具がありますよ」
よいしょ、とシロエ君が馬車の前に太い引き綱を2本セットし準備完了!
ブラウ 「へえ…。その綱で引っ張るのかい?」
キース 「そうらしいです。祭りの山車の要領で」
ブラウ 「よっしゃあ! それじゃ、野郎ども、引っ張りな!」
パレードだ! と女海賊なブラウ先生。
ワッと生徒たちが綱に取り付き、カボチャの馬車の出発です~!
2011/11/21 (Mon)
☆馬車の内側
ごたついている王子様とシンデレラ姫を乗せ、カボチャの馬車は出発進行!
馬車を引くのは仮装した生徒と先生たちです。
まずはグラウンドを一周してから校内をパレードするようで…。
キース 「けっこう滑らかに動くもんだな」
シロエ 「造りがしっかりしてるんでしょう。乗り心地も良さそうですよ」
ジョミー「でもさ、乗り心地どころじゃないみたいだけど…」
馬車の中では亀仙人とカボチャ王子が罵り合いをしています。
ゼル先生ったら、両手に花ではないんですか?
ゼル 「ええい、横から割り込みおって! このオカマが!」
ハーレイ「オカマだと? 失礼な、これはシンデレラ姫のメイクだ!」
ゼル 「だったら姫らしくしとかんかいっ! 何がプロポーズじゃ!」
姫同士でプロポーズなぞは百合と言うのじゃ、という叫びが馬車の外まで。
うーん、普通だったら百合なんでしょうが…。
生徒A 「なんか百合とか言ってるぜ?」
生徒B 「生徒会長はともかく、教頭先生には無理がないか?」
生徒C 「教頭先生じゃラフレシアだよな…」
生徒D 「分かる、分かる。あれってデカくてキモイよな!」
教頭先生、ラフレシアだそうでございます。
デカくてキモくて肉が腐ったような匂いがすると名高い世界最大の花。
馬車の中にも聞こえたらしく、ゼル先生は勝ち誇り。
ゼル 「ほほう、ハーレイはラフレシアじゃと? 確かにキモイわ」
そのメイクといい、格好といい…、と笑い転げるゼル先生。
これで王子を自称するとは片腹痛い、とビシッと指を突き付けて。
ゼル 「いいか、王子はワシなんじゃ! 見ておれよ!」
ブルー 「いたたっ、何するのさ! 痛いってば!」
ゼル 「場所を譲れと言っておるのじゃ! 窓際はワシじゃ!」
生徒会長の足を踏みつけ、窓側に移ったゼル先生。
馬車の窓にガラスはありませんから、上半身を思いっ切りグイと乗り出し、
窓枠に腰を……って、まさかの箱乗り。
馬車の箱乗りとは驚きですけど、パフォーマンス?
2011/11/22 (Tue)
☆箱乗りの王子様
カボチャの馬車に箱乗りなさったゼル先生。生徒たちはビックリ仰天です。
転げ落ちたら大変だ、と馬車をストップさせたのですが…。
ゼル 「何をしておる、どんどん引っ張っていかんかいっ!」
キース 「で、ですが…。パレードは安全第一かと…」
ゼル 「なんじゃ、ハロウィン実行委員か。わしを誰だと思っておる!」
まだまだ若い者には負けん、とゼル先生は拳を振り上げています。
ブラウ 「まあ大丈夫じゃないかと思うよ、それに保険も入ってあるし」
キース 「保険ですか?」
ブラウ 「そうさ。ハーレイが言い出したんだよ、入るべきだって」
エラ 「備品が壊された時のためにと言っていたのだけれど…」
ヒルマン「生徒が怪我をすることもあるかと思って、色々検討したのだよ」
ブラウ 「そういうこと! ゼルが落ちても問題ない、ない」
パレード続行! と号令をかけるブラウ先生。
馬車が再び動き始めた途端、ゼル先生が大きな声を張り上げて。
ゼル 「ハロウィンの主役の王子はわしじゃ! このゼルが王子じゃ!」
このわしに清き一票を、と選挙運動の如くアピール開始でございます。
王子様コンテストなぞは誰も企画していませんが…。
ジョミー「なんなの、あれ…」
キース 「自己主張というヤツだろう。…ん?」
シロエ 「わわっ、教頭先生まで!?」
反対側の馬車の窓から教頭先生が顔を覗かせ、窓枠にグイと手をかけると。
ハーレイ「私が王子だ! ハロウィンといえばカボチャだからな」
この服を見ろ、とカボチャパンツで窓枠に腰掛け、こちらも箱乗り。
カボチャの馬車は亀仙人と美白の王子様の対決の場所となったようです。
ゼル 「黙れ、黙れ! なにが王子じゃ、オカマめが!」
ハーレイ「最初から私が王子なのだ! カボチャの衣装がその証拠だ!」
ゼル 「やかましいわ! シンデレラ姫にも捨てられたくせに!」
怒鳴り合う自称王子様たち。
なんとも賑やかなカボチャの馬車がゴトゴト進んでいきますよ~!
2011/11/23 (Wed)
☆うるさい王子様
箱乗りの亀仙人とカボチャな美白の王子様を乗せ、カボチャの馬車は前へ、
前へと進んでおります。
どちらも自分こそが王子だと主張して譲らず、どうにもこうにも…。
ジョミー「パレードってこういうものだっけ?」
キース 「俺が知るか! 言い出しっぺはブルーだからな」
シロエ 「いくら会長でも、こんなプランは絶対考えつきませんよ…」
キース 「だろうな、なんと言っても自分自身が巻き添えだ」
シンデレラ姫な生徒会長、馬車の中で完全に忘れられています。
教頭先生もゼル先生も自分をアピールするのに夢中。
これじゃ、どちらが王子様の座を獲得しても、姫に肘鉄を食らうのでは…。
マツカ 「いいんでしょうか、このままで…。ブルー、絶対怒ってますよ」
キース 「しかし、どうにも出来ないぞ。救出しようにも扉がアレだ」
サム 「どっちも塞がっちゃってるもんなぁ、教頭先生とゼル先生で」
ジョミー「扉が開かなきゃ逃げられないよね…」
さあ困った、と頭を抱えるシャン学メンバー。
生徒会長がブチ切れた場合、その矛先が何処へ向かうかは予測不可能。
フィナーレのパレードが台無しになれば、実行委員会のメンツ丸潰れです。
キース 「馬車と言うより選挙カーだな。ブルーも我慢の限界だろうさ」
シロエ 「王子をよろしくって連呼するより、会長を解放した方が…」
キース 「その方が株が上がると思うが、ヒートアップしているからな…」
そこまで頭が回らんだろう、とキース君は深い溜息。
亀仙人とカボチャ王子は大声を張り上げ、もはや騒音公害の域に。
とうとう生徒会長に耳栓を差し入れるという案が出ました。
ぶるぅ 「えっ、耳栓を用意するの? なんで?」
キース 「少しは音がマシになる。お前の力で届けてくれ」
ぶるぅ 「ブルーだったら大丈夫! 今からショーをするんだって」
実行委員「「「は?」」」
この状況でショータイムとは、いったい何事?
カボチャの馬車に閉じ込められた生徒会長、そんな余裕があるんですか?
2011/11/24 (Thu)
☆突然、ショータイム
選挙カー状態のカボチャの馬車に押し込められたままの生徒会長。
救出しようにも手も足も出ないシャン学メンバー、困惑中でございますが。
キース 「今からショーをやるとか言ったな? なんのことだ?」
ぶるぅ 「えっとね、ブルーが司会をしてくれって」
ジョミー「司会って何さ?」
ぶるぅ 「こんな感じで…って、キースがいいって言ってるよ」
キース 「俺!!?」
青天の霹靂というヤツですけど、流石はキース君、打ち合わせが済むなり
王子様たちの叫びにも負けない声を張り上げて。
キース 「パレードの最中ですが、ショータイムです!」
全校生徒「「「ショータイム?」」」
キース 「グレイブ先生のマントからお菓子を見習い、マジックショー!」
グレイブ「マジックショーだと? 誰がだ?」
ブラウ 「さてねえ? ハロウィン実行委員会かな?」
なんだ、なんだ…と騒ぎながらもカボチャの馬車は止まりません。
亀仙人と目力美白カボチャ王子も王子の主張を連呼したまま。
キース 「皆さん、ぶるぅパワーの素晴らしいマジックに御注目下さい!」
ブラウ 「おや、ぶるぅかい? こいつは期待できそうだ」
エラ 「だけど、どういうマジックかしら?」
キース 「只今より世紀の脱出大マジック!」
全校生徒「「「脱出マジック?」」」
キース 「シンデレラ姫、見事に馬車から抜け出せましたら盛大な拍手を!」
おおっ、とどよめく全校生徒。
箱乗り王子様たちが扉を塞いでしまった馬車からシンデレラ姫が大脱出?
キース 「では、皆さんでカウントダウン! スリー、ツー…」
全校生徒「「「ワン……ゼロ!」」」
ぶるぅ 「かみお~ん♪」
星の杖がサッと振られてカボチャの馬車に光の粉がキラキラと。
ブルー 「脱出成功!」
馬車の屋根の上にパッと出現したシンデレラ姫な生徒会長、優雅にお辞儀。
たちまち湧き起こる大きな拍手に生徒会長は御満悦です。
姫は脱出したようですけど、箱乗りの自称王子様たちはこれからどうする?
2011/11/25 (Fri)
☆箱乗りの王道
生徒会長、カボチャの馬車から大脱出。
立っているのは屋根の上なので教頭先生たちは気付いていません。
ゼル 「王子はわしじゃ! このゼルの方が男前じゃ!」
ハーレイ「ハロウィンにはカボチャ! 王子に相応しいのは私だ!」
相変わらずの怒鳴り合いに生徒会長は呆れ顔ですが、トンと屋根を蹴って
地面にストンと降り立つと。
ブルー 「やれやれ、姫はとっくに逃げたんだけどねえ?」
キース 「全く気付いていないようだぞ」
ブルー 「馬車の中なんか見ちゃいないしね。ホントに呆れた王子様だよ」
これはお仕置きが必要かな、とニヤリと笑う生徒会長。
ブルー 「せっかく箱乗りしたんだからさ、それっぽくしてもらおうか」
ジョミー「それっぽく?」
ブルー 「うん。箱乗りとくれば暴走しなくちゃ。そうだよね、ブラウ?」
ブラウ 「ああ、まあ……箱乗りと暴走はセットかもねえ」
ブルー 「祭りの山車にはスピードを競うヤツもある。張り切っていこう!」
キース 「な、なんだって?」
ブルー 「だから暴走! 校内一周、スピードの旅!」
箱乗りの王子様たちにはバランス感覚を競ってもらう、と言い切りました。
転げ落ちるなど言語道断、王子以前の問題で…。
ブルー 「保険には入ってあるんだろう? どっちが落ちるか楽しみだな」
ブラウ 「案外、同時だったりしてね。野郎ども、走れ!」
全校生徒「「「アイアイサー!!」」」
カボチャの馬車はガクンと揺れた後、一気に加速。
作りがしっかりしているとはいえ、暴走されると左右にガタガタ。
ゼル 「むっ、なんじゃ?」
ブルー 「見捨てられちゃった姫の仕返し!」
ハーレイ「い、いつの間に外へ…。仕返しだと?」
ブルー 「姫より箱乗りが好きなんだろ? 落ちないように頑張るんだね」
パレードのフィナーレは暴走馬車だ、と生徒会長は煽っております。
亀仙人もカボチャ王子もガタゴト揺られて暴走中。
とんだフィナーレになりそうですけど、これぞ箱乗りの王道ですよね!
2011/11/26 (Sat)
☆ハロウィン、閉幕!
カボチャの馬車は右に左にガタガタ揺れて爆走中。
亀仙人も美肌のカボチャ王子も、王子の主張どころではございません。
ゼル 「や、やめい! やめんかいっ!」
ハーレイ「と、止めてくれ! 頼む!」
ブルー 「知らないね。年甲斐もなく箱乗りなんかをするからだよ」
箱乗りと言えば暴走だ、と生徒会長は楽しげです。
馬車はますます加速して…。
ハーレイ「うわあっ!」
カボチャパンツは窓枠と相性が悪かったらしく、放り出された教頭先生。
はずみで馬車が大きく揺れて、ゼル先生も転げ落ち…。
ゼル 「ええい、馬鹿者、何をしておる! いててててて…」
ハーレイ「わ、私だって痛いのだが…」
ゼル先生が怒鳴り、教頭先生は腰を擦っておられます。
カボチャの馬車は一旦停止。
ブルー 「同時に転げ落ちたってトコに縁の深さを感じるねえ…」
運命の赤い糸で結ばれてるよ、と生徒会長。
ブルー 「本来、パレードはこの二人! 御成婚をお祝いしよう!」
ブラウ 「よっしゃあ! 野郎ども、姫と王子を馬車にお乗せしな!」
全校生徒「「「アイアイサー!」」」
亀仙人と男装のシンデレラ姫とやら、カボチャの馬車に押し込まれました。
馬車の屋根には「そるじゃぁ・ぶるぅ」とドレス姿の生徒会長。
ブルー 「さあ、フィナーレだ! ぶるぅが手作りキャンデーを撒くよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 福は~内~!」
魔法の杖が振られてキャンデーの雨が降り注ぎます。
カボチャの馬車は亀仙人とオカマな姫のカップルを乗せて粛々と…。
ゼル 「ええい、どうしてこうなるんじゃ!」
ハーレイ「ブルー、私が悪かった! 戻って来てくれ~!」
馬耳東風の生徒会長、馬車の屋根の上で豆まきならぬキャンデー撒き。
ぶるぅ 「福は~内! 鬼は~外~!」
ハロウィンといえば百鬼夜行。大事な主役の鬼を祓っていいんですかねえ?
キャンデーの雨は華やかですけど…。
シャングリラ学園初のハロウィン、御成婚パレードで閉幕です~!
2011/11/27 (Sun)
☆子供の特権
賑やかだったハロウィンも終わり、なべてこの世は事も無し。
シャン学メンバー、平和に暮らしているのですけど。
ジョミー「なんていうかさあ…。退屈?」
サム 「だよなあ、今月は特に行事も無かったし…」
ブルー 「そう? この間、ぶるぅの七五三に行ったじゃないか」
ジョミー「行ったけど…。ぶるぅだけしか得しなかったし!」
キース 「七五三で得してどうする。千歳飴でも欲しかったのか?」
ジョミー「そうじゃないけど、ぶるぅって何度目の七五三なのさ!」
絶対ズルイ、とジョミー君。
なにしろ「そるじゃぁ・ぶるぅ」ときたら、三百年以上も生きています。
いくら外見が子供だからって、毎年七五三にお出掛けするのは反則かも…。
ブルー 「ぶるぅは中身も子供だからね、七五三には連れてってやりたい」
ジョミー「でもさあ…」
キース 「子供相手に膨れるな。お前は露店で食いまくったくせに」
ジョミー「ぶるぅも食べてた!」
ブルー 「やれやれ…。来年からはジョミーの分も千歳飴を買おうかな」
ぶるぅ 「えっ、ジョミーも一緒に七五三するの? わーい!」
一緒に御祈祷して貰おうね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は乗り気です。
ブルー 「だったら羽織袴も要るね。楽しい七五三になりそうだ」
ジョミー「ちょ、ちょっと…。そういうんじゃなくて、もっと、こう…」
スウェナ「あら、いいじゃない、七五三。小さな子供って得なのよ」
シロエ 「ですよね、ネバーランドにも行けますし!」
マツカ 「サンタクロースも来てくれますよ」
サム 「うんうん、いいこと満載だよな! お前、来年は七五三しろよ」
キース 「電車とかバスも子供料金で乗れるようになるぞ」
ジョミー「そっちは見た目で多分アウト…。って言うか、その場で補導?」
キース 「普通はな。…分かってるんなら七五三をするのは諦めろ」
ジョミー「誰もしたいって言ってないよ!」
だけど子供はお得かも…、と考え込んでいるジョミー君。
まさか来年、七五三デビュー?
2011/11/28 (Mon)
☆子供はお得?
「そるじゃぁ・ぶるぅ」の七五三が羨ましかったらしいジョミー君。
正確に言えば「子供はお得」と思っただけなんですけれど…。
ブルー 「いいねえ、ジョミーも七五三! 遠慮しないで来年やろうよ」
ジョミー「要らないってば! だけど子供って得だとは思う…」
キース 「まだ諦めがつかないのか。子供料金でバスに乗るべきだな」
シロエ 「運転手さんに叱られちゃえば一気に諦めがつきますよね」
ジョミー「だから、そういう話じゃなくて! 子供は得だって話なんだよ」
スウェナ「千歳飴でしょ? 分かってるわよ」
ジョミー「七五三じゃなくてクリスマス!」
全員 「「「クリスマス?」」」
七五三とクリスマスには共通点なぞございません。
そもそも七五三は神道でクリスマスとくればキリスト教。どう繋がると…?
ジョミー「小さい子供にはサンタクロースが来るんだよ。マツカも言った」
マツカ 「そ、それは確かに言いましたけど…」
サム 「ぶるぅの所にもサンタは来てるな」
ジョミー「でしょ? やっぱり子供ってお得じゃないか」
ぼくたちの年だとパーティーだけだ、とジョミー君はぼやいています。
ジョミー「幼稚園はクリスマス会をしてくれたけど、学校には無いし!」
キース 「そうか? 俺の幼稚園には無かったぞ」
シロエ 「えっ、そんなことはないでしょう! 忘れたんですよ、きっと」
キース 「いや、無かった。なにしろ異教徒の祭りだからな」
スウェナ「なんなの、それ…」
キース 「阿弥陀様がいらっしゃるのにクリスマスも何もないだろう」
シロエ 「そういえば、先輩が行ってた幼稚園ってお寺のでしたね…」
ブルー 「なるほどねえ…。厳格な園長先生だったわけか」
運が悪かったね、と生徒会長。
お寺の付属幼稚園でもクリスマス会をやる所は多いみたいです。
キース 「運が悪いって? 別にそうとは思わんが…」
元々寺とは無関係だし、とキース君。
でもクリスマス会の無い幼稚園なんて、子供には酷じゃないですか…?
2011/11/29 (Tue)
☆クリスマスそれぞれ
幼稚園時代にクリスマス会が無かったらしいキース君。
しかも本人がそれを不運だと思っていない所がなんとも哀れを誘います。
サム 「そうか、キースはクリスマス会を知らないのか…」
キース 「いや、まるで知らないわけではない」
ジョミー「そうなの? ああ、友達の家でっていうのもあるよね」
スウェナ「それはクリスマスパーティーでしょ? 別モノじゃないの」
シロエ 「ですよね、クリスマス会とは違いますよ」
クリスマス会と言えばサンタクロースがやって来て…、とシロエ君。
そうだそうだ、と思い出話に突っ走りそうになった所で。
キース 「やはりサンタクロースが来るものだよな」
マツカ 「なんだ、キースもちゃんと経験してるんですね」
シロエ 「あれ? でもキース先輩、小学校は地元なんじゃあ…」
キース 「そうだが、それがどうかしたか?」
シロエ 「幼稚園にはクリスマス会が無かったんでしょう? だったら…」
ジョミー「小学校でサンタクロース? 地元のヤツで?」
スウェナ「それってちょっと凄くない? 珍しいわよ」
ブルー 「だよね、公立の小学校でサンタクロースはレアだと思う」
サム 「俺の小学校には来なかったな。やっぱ、お菓子をくれるわけ?」
キース 「もちろんだ」
ええっ、と驚くシャン学メンバー。
公立なのにサンタクロース、しかもお菓子のプレゼントつき。
キース君の幼稚園時代は不遇でしたが、小学校では恵まれたクリスマスを?
キース 「今でもハッキリ覚えているぞ。給食の時間になるとだな…」
ジョミー「サンタクロースが来るんだね?」
キース 「ああ。校長先生がサンタクロースの格好をして来て下さるんだ」
特別給食と言うんだぞ、と説明を始めるキース君。
サンタクロースが配りにくるのは『いりこスナック』。
カルシウムを摂って健康に! よく噛み締めて歯を丈夫に!
ジョミー「それ、クリスマス会じゃないと思う…」
何かが違う、と誰もがツッコミ。ユニークすぎるぜ、キース君!
2011/11/30 (Wed)
☆意外な人気者
カボチャの馬車が置かれたグラウンドは仮装した生徒で大賑わい。
先生方も様子を見に来て…。
ブラウ 「こりゃ凄いや。学食がガラガラなのも納得だね」
ゼル 「今日は麺類が人気らしいのう、食うのに時間がかからんし」
エラ 「人気と言えば、亀仙人って何かしら?」
ヒルマン「亀仙人? なんだね、それは」
ブラウ 「あー、あちこちで言ってたねえ。ゼルにだろ?」
エラ 「そうなのよ。孫悟空もいいけど、亀仙人も見たかったって」
ブラウ 「分かる、分かる。ゼルならそのものズバリってね」
ゼル 「むむう、選択を誤ったか…。おお、そうじゃ!」
ぶるぅ! と手招きをするゼル先生。
トコトコ駆けて来た「そるじゃぁ・ぶるぅ」に耳打ちをして…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ゼルも変身だね!」
星の杖が振られ、ボワン! とゼル先生は甲羅を背負った亀仙人に。
ハマりすぎな姿はたちまち生徒に大人気!
衣装はサイオニック・ドリームですが。
ブルー 「う~ん、注目度ではゼルも負けていないか…」
キース 「王子を出せば一発逆転できると思うが」
ブルー 「タイミングってものがあるからね。今は譲るさ」
にこやかに女子生徒との記念撮影に応じる生徒会長。
一方、ゼル先生を除く長老の先生方は…。
ブラウ 「ハーレイ。あんた、元気が無いねえ。その格好も人気だろ?」
ハーレイ「それはそうなのだが…」
ヒルマン「ゼルが一気に人気者だし、ショックを受けているのかね?」
ハーレイ「いや、そういうわけでは…」
ブラウ 「なんだい、なんだい、しっかりしな!」
もうすぐ午後の授業なんだよ、と教頭先生の背中を叩くブラウ先生。
ハーレイ「そ、そうか…。もうすぐ予鈴か…」
フランケンシュタインな教頭先生、ガックリ肩を落としています。
シンデレラな生徒会長の王子様役を大喜びで引き受けたのに、音沙汰なし。
騙されたのか、とションボリするのも無理はなく…。
亀仙人に人気を奪われたまま、昼休みは終わってしまうのか?
2011/11/01 (Tue)
☆カボチャの王子様
生徒会長の王子様になれる筈だったのにアテが外れた教頭先生。
ジョミー君たちの宮廷衣装を羨ましそうに眺めています。
ハーレイ「王子があんなに大勢いてはな…」
ブラウ 「ん? 何か言ったかい?」
ハーレイ「い、いや。賑やかでいいな、と」
ヒルマン「ああ。ハロウィンもなかなかいいものだねえ」
と、キンコンカーン…と昼休み終了5分前の予鈴。
授業の準備がある先生方はグラウンドを後にしようとしたのですが。
ブルー 「ハーレイ! ちょっと待ったぁ!」
先生方 「「「?」」」
先生方の目に映ったのはドレスの裾をバッとめくった生徒会長。
履いていたガラスの靴を片方、引っ掴むなり…。
ブルー 「てぇぇぇーいっ!」
ハーレイ「うわぁっ!?」
パッコーン! と小気味よい音が響いて、ガラスの靴は教頭先生にヒット!
額のド真ん中に決まった瞬間、「そるじゃぁ・ぶるぅ」が魔法の杖を。
教頭先生、ボワンと変身!
生徒A 「な、なんだ、あれ…」
生徒B 「カボチャ大王?」
ブルー 「みんな、お待たせ! 王子様の登場だよ!」
全校生徒「「「えぇぇっ!?」」」
ブルー 「ハロウィンだからね、王子様もハロウィン仕様!」
教頭先生の衣装はオレンジ色のカボチャの袖にカボチャのパンツ。
パンツにはジャック・オー・ランタンの顔が描かれています。
胴着とタイツは真っ黒ですし、オレンジ色のマントでハロウィンカラー!
頭上には立派なカボチャの王冠。
生徒も先生方も大爆笑の中、生徒会長が進み出て。
ブルー 「王子様はシンデレラ姫を探さなくっちゃね」
ハーレイ「…は…?」
ブルー 「放課後の悪戯タイム終了までにガラスの靴を履かせられたら…」
ぼくと一緒にカボチャの馬車で結婚パレード、とニッコリ笑う生徒会長。
そこでキンコンカーン…と本鈴が。
ブルー 「魔法の時間は、とりあえず終わり!」
授業だ、授業だ…と教室に駆けてゆく全校生徒。
ガラスの靴を手にして呆然と立つ教頭先生の運命や如何に?
2011/11/02 (Wed)
☆顔傷の王子様
カボチャの王子様に変身を遂げた教頭先生。
衣装は見事に変わったものの、フランケンシュタインのメイクはそのまま。
「そるじゃぁ・ぶるぅ」の担当は衣装だけだったのです。
本鈴が鳴った後ではメイクを落とす暇は無く…。
生徒A 「シュールだったよなぁ、教頭先生」
生徒B 「カボチャの衣装もアレだけどさあ、やっぱり顔の縫い目がな…」
生徒C 「シンデレラの王子様の顔には名誉の負傷は無いものねえ…」
といった感じで授業に行った教室で笑われ、廊下で会った生徒に笑われ…。
ハーレイ「…ブルーは私の仮装が何か知っていたのか? まったく…」
ブラウ 「おや、顔傷の王子様じゃないか」
ププッと噴き出すブラウ先生。教頭先生はムスッとして。
ハーレイ「変だというのは分かっている。メイクを落としに行く所だ」
ブラウ 「ああ、あんたも6時間目は無かったねえ。手伝おうか?」
ハーレイ「は?」
ブラウ 「あたしの授業も終わったのさ。その衣装じゃ顔も洗えないだろ」
下手にやったら汚しちまうよ、と言われて教頭先生も納得です。
ハーレイ「ふむ…。クレンジングクリームを借りるつもりだったのだが」
ブラウ 「演劇部のかい? 無理無理、あんたにゃ扱えないよ」
使ったことが無いだろう? とケラケラ笑うブラウ先生。
ブラウ 「縫い目メイクを考えた時は石鹸で洗う気だったと見たね」
ハーレイ「何故分かるのだ?」
ブラウ 「やっぱり図星か…。メイクのことは本職に任せな」
ハーレイ「…本職?」
ブラウ 「あたしゃ、これでも女性だよ? あ、エラ!」
ブラウ先生、通りかかったエラ先生を呼び止めました。
ブラウ 「あんたも6時間目は暇だろ? ちょうどいいや」
エラ 「あら、何か用事?」
ブラウ 「いや、ちょっとハーレイのメイクをね」
エラ 「ああ…。その縫い目はダメよ、チンピラみたい」
メイク落としはプロにお任せ、とウインクしているブラウ先生とエラ先生。
心強い助っ人登場で教頭先生も一安心かな?
2011/11/03 (Thu)
☆美肌の王子様
不評だった縫い目メイクを落とすことになった教頭先生。
ブラウ先生とエラ先生は教頭室に押し掛けて行って…。
ブラウ 「あんたは座ってるだけでいいからね」
ハーレイ「う、うむ…」
カボチャの王冠はとりあえず外され、衣装が汚れないよう肩に化粧ケープ。
演劇部の部室から拝借したメイクボックスも置かれています。
メイク落としにメイクボックスが要るのかって? さあ…?
ブラウ 「ちゃんと目を瞑っているんだよ。目に入ったら大変だから」
エラ 「そうそう。痛いなんてレベルじゃないもの」
女海賊なブラウ先生と女騎士のエラ先生、縫い目メイクを綺麗に落として。
ブラウ 「あー…。やっぱり肌に負担がかかっちまったか」
エラ 「放っておくと荒れると思うの。ちゃんとお手入れした方が…」
ハーレイ「い、いや。私は別に気にしないが」
ブラウ 「ダメダメ、お肌の荒れた王子様なんて全くサマにならないよ」
エラ 「王子様でなければお肌はどうでもいいんだろうけど…」
お手入れしないと絶対ダメ、とエラ先生。
まずはマッサージから始めるようです。うーん、結構本格的!
教頭先生、顔傷の王子様から美肌の王子様に華麗に変身できちゃうかも?
そうこうする内に6時間目終了のチャイムがキンコンカーン…と。
ブラウ 「おっと、終礼に行かなくちゃ」
エラ 「終礼の後は悪戯タイムね? お菓子を確認しておかないと」
アタフタと出てゆく女性陣二人に教頭先生は大感謝。
ハーレイ「悪いな、手間を取らせてしまって」
ブラウ 「気にしなさんな。しっかりシンデレラ姫を探すんだよ?」
エラ 「ロマンチックよねえ、ガラスの靴。頑張ってね!」
綺麗なお肌に自信を持って、と激励された教頭先生、冠を頭に載せながら。
ハーレイ「よし。なんだかやる気が漲ってきたぞ」
念入りなマッサージを受けたお蔭でお肌に自信が持てたようです。
イカツイ顔立ちで美肌もクソも…、という気はしますが、本人はその気。
頑張れ、美肌の王子様!
2011/11/04 (Fri)
☆もうすぐ悪戯
先生も生徒も仮装だというカオスなハロウィン、終礼の時間でございます。
1年A組にはドラキュラなグレイブ先生が再び登場。
グレイブ「諸君、終礼の後がお楽しみの悪戯タイムだ」
ちゃんと注意は読んだだろうな、とグレイブ先生。
終礼直後から悪戯OKでは先生方は逃亡する暇もありません。
そこで10分間の休憩タイムが設けられていて、その間に先生方はお菓子の
用意を確認したり、場合によっては逃亡も可能。
グレイブ「私は逃げも隠れもしない。存分にハロウィンを楽しみたまえ」
終礼を終えたグレイブ先生、マントを翻して颯爽と去ってゆきました。
休憩タイム終了はチャイムでお知らせ。
生徒たちはワクワクしながらチャイムが鳴るのを待っています。
もちろんシャン学メンバーも…。
ジョミー「狙うならやっぱりゼル先生かな?」
サム 「だろうな、お菓子が期待できそうだぜ」
スウェナ「みんな狙っているみたいよ? ゼル特製が貰えるかも、って」
ゼル特製とは特別生しか注文できない学食の隠しメニューです。
パティシエ並みの腕を持つゼル先生のお手製スイーツは学校中の噂の的。
悪戯しに行けばそれをゲットできるかも、というので狙う生徒も数多く…。
キース 「悪戯か…。俺は乗り気じゃないんだがな」
ブルー 「付き合いが悪いと嫌われるよ? カボチャ王子も来るんだし」
キース 「ああ、シンデレラ姫を探しにか」
ブルー 「うん。ぼくは靴さえ返してくれれば王子は必要ないんだけれど」
どうにも歩きにくくって、とドレスの裾をたくし上げて見せる生徒会長。
左足にはガラスの靴ですが、右足はなんと便所スリッパ。
キース 「どういうセンスをしてるんだ…。体育館シューズがあるだろう」
ブルー 「え、王子様が恭しく脱がせてくれるんだよ?」
でないとガラスの靴を履かせられない、と生徒会長は得意げです。
教頭先生、便所スリッパを押し頂く羽目になるのでしょうか?
マジックで『教職員用トイレ』と書かれた文字は冗談ですよね…?
2011/11/05 (Sat)
☆悪戯タイム開始!
悪戯タイム開始のチャイムを今か今かと待ち焦がれている全校生徒。
その頃、魔法使いの衣装を纏った「そるじゃぁ・ぶるぅ」はウキウキと。
ぶるぅ 「ブルー、歩きにくいって言ってたもんね」
靴を取り返してあげようっと、と中庭をスキップしてゆきます。
生徒会長が存分に悪戯タイムを楽しめるようにとの心遣い。
なんとも良い子じゃありませんか!
本館に入り、教頭室へと…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪」
ハーレイ「なんだ? お菓子の時間にはまだ早いぞ」
もう少しだけ待ちなさい、と寸暇を惜しんで書類と戦う王子様。
ずり落ちそうなカボチャの王冠を左手で押さえているのが律儀です。
ぶるぅ 「えとえと、ガラスの靴を貰いに来たんだけれど…」
あそこかな? とクローゼットに向かう「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
教頭先生、ガラスの靴を持ってゆかれては生徒会長とパレードできません。
それはマズイ、とガバッと書類から顔を上げ…。
ハーレイ「待ちなさい、ぶるぅ!」
キャーッ!!! という悲鳴を残して「そるじゃぁ・ぶるぅ」は廊下へと。
教頭先生はホッと一息、クローゼットからガラスの靴を取り出して…。
ハーレイ「これをブルーに履かせられれば結婚パレードが出来るのだな」
頑張るぞ、と気合を入れた所でキンコンカーンとチャイムの音。
悪戯タイム、ついに開始でございます。
学校中で歓声が上がり、1年A組の生徒も一斉に外へ。
ブルー 「始まったね。誰に悪戯しに行こうかな」
キース 「あんたの狙いは教頭先生じゃなかったか?」
ブルー 「向こうが探しに来てくれるんだよ? それまで暇だし…。ん?」
開け放たれたままの扉から駆け込んできたのは「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ゼイゼイと息を切らしています。
ぶるぅ 「うわぁぁぁん、怖いよ、怖かったよう!」
ブルー 「ぶるぅ? い、いったい何が…」
おんおん泣いている「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
悪戯どころではないようですけど、何があったというんでしょうか…?
2011/11/06 (Sun)
☆怖いの、なあに?
怖いよ、怖いよ、と泣き叫んでいる「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
生徒会長やキース君たちが事情を尋ねてもサッパリ話が通じません。
ぶるぅ 「オバケ怖いよ、怖かったよう~!」
ブルー 「ハロウィンなんだし、お化けがいるのは仕方がないよ」
ぶるぅ 「でもでも、ホントに怖いんだよう~!」
キース 「こりゃダメだな。とても一人で放っておけない」
ジョミー「そうだね…。悪戯は諦めようかな」
ブルー 「みんなは行ってくれてもいいよ? ぼくはいいから」
サム 「ぶるぅが落ち着いたらみんなで行こうぜ。時間はあるさ」
スウェナ「そうよ、みんなで楽しまなきゃね」
ブルー 「ごめん…。でも場所は移った方がいいかも」
キース 「ああ、王子様か。確かに此処だと即バレだな」
シロエ 「何処でも同じじゃないですか? ぶるぅの泣き声でバレますよ」
サム 「そりゃマズイな。俺、ちょっとお菓子を調達してくる!」
マツカ 「ぼくも行きます! ゼル先生のなら泣きやむかも…」
ジョミー「じゃあ、ぼくも行く!」
なんだかんだで残ったのは生徒会長とキース君と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
教頭先生が来たらヤバイんじゃあ…?
ブルー 「いざとなったらコレがあるしね」
キース 「便所スリッパが役に立つのか?」
ブルー 「多分。…いくらハーレイでも押し頂くのが限界かと」
キース 「あんた、またロクでもないことを考えてるな」
ぶるぅ 「わぁぁぁん、怖いよ~!」
キース 「ブルーの方が怖いと思うんだが…」
さて、お菓子の調達に行ったジョミー君たち。
集中攻撃を受けていたゼル先生を首尾よく発見、ゼル特製を見事にゲット!
これで「そるじゃぁ・ぶるぅ」も泣きやむだろう、と戻る途中で。
生徒A 「マジかよ、それ?」
生徒B 「うん。この学校、まだまだ奥が深いわ…」
あの恐ろしさは半端ない、と噂している生徒が多数。
彼らは何を見てしまったというのでしょう?
大泣きしている「そるじゃぁ・ぶるぅ」と無関係とは思えませんが…?
2011/11/07 (Mon)
☆悪戯進行中
ゼル先生特製のお菓子を持って1年A組に戻ったジョミー君たち。
美味しいクッキーを食べ、「そるじゃぁ・ぶるぅ」も落ち着いた様子。
キース 「良かったな、ぶるぅ。美味いだろう?」
ぶるぅ 「うん! えとえと、ゼルもオバケだったの?」
ジョミー「ううん、亀仙人で頑張ってたよ。悪戯している人もいたから」
剣道と居合の達人のゼル先生、亀仙人の杖で懸命に応戦していたのだとか。
え、杖もサイオニック・ドリームじゃないのかって?
本体は孫悟空の如意棒ですから大丈夫!
サム 「グレイブ先生も見かけたぜ。意外と人気」
シロエ 「マントからお菓子を出すんですよね、マジックで」
マツカ 「悪戯も炸裂してましたけどね…」
グレイブ先生、頭からホイップクリームをぶっかけられたりしたようです。
それでも頑張る孤高のマジシャン!
ジョミー「そうそう、なんだか怖いのが一人いるらしいんだよ」
キース 「なんだ、それは?」
ジョミー「学校中で噂になってた。見たら呪われそうだって」
ブルー 「ふうん? ぶるぅが出会ったオバケかな?」
スウェナ「多分…。でも、呪われそうな仮装って何かしら?」
うーん、と悩む一同を他所に「そるじゃぁ・ぶるぅ」はクッキーに夢中。
そこへ「ハッピー・ハロウィン!」と野太い声が響いて…。
ハーレイ「ブルー、シンデレラ姫を迎えに来たぞ。ほら、ガラスの靴だ」
全員 「「「!!!」」」
ガラスの靴を大事そうに捧げ持った教頭先生が入って来ました。
カボチャ王子な衣装のマントを靡かせ、自信に満ちておられますが。
ブルー 「えっと…。それって王子様かな?」
キース 「そうなんだろうな…」
ぶるぅ 「うわぁぁぁん、怖いよ、オバケ怖いよ~!」
おんおん泣き出す「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
教頭先生の顔にはドーランが塗られ、どぎついメイクが施されています。
黒々と縁取られた目の大きさは半端ではなく、目力アップ!
これって女性だけで構成された某歌劇団の男役メイクと言うのでは…?
2011/11/08 (Tue)
☆目力の王子様
素敵メイクで目力アップの教頭先生、自信満々でございます。
生徒会長に拒絶されるとは思ってもいないらしくって…。
ハーレイ「ブルー、足を出しなさい。ガラスの靴を履くのだろう?」
全員 「「「………」」」
ハーレイ「ん? どうした、私の顔に何かついているか?」
縫い目メイクは落とした筈だが、と首を傾げる教頭先生。
ブルー 「念のために聞くけどさ。やっぱり王子様なわけ?」
ハーレイ「もちろんだ。縫い目メイクとは一味も二味も違う筈だぞ」
ブルー 「あ、ああ…。それはそうだろうね」
ハーレイ「肌が荒れては台無しだとかで、マッサージをして貰ってきた」
ブルー 「マッサージ?」
ハーレイ「うむ。エラとブラウが念入りにな。どうだ、美肌の王子様は?」
全員 「「「び、美肌の王子様…」」」
呆然とするシャン学メンバー。
「そるじゃぁ・ぶるぅ」は顔も上げずにガクガクブルブル震えています。
生徒会長もポカンと口を開けていましたが、ようやく正気に返ったようで。
ブルー 「そ、そうなんだ…。なるほど、エラとブラウがねえ…」
ハーレイ「自信を持つよう励ましてくれた。…姫、靴をどうぞ」
ブルー 「…美白の王子様でなかったことを二人に感謝すべきかな?」
ハーレイ「どういう意味だ?」
ブルー 「トイレで鏡を見てきたら? 美白よりかはマシだと思う」
ハーレイ「いったい何が言いたいんだ…」
教頭先生、ガラスの靴をしっかり抱えてトイレの方へ。
間もなく「うわぁぁっ!?」という悲鳴が聞こえてきたとか来ないとか…。
ブルー 「悪戯タイムのフライングか。エラとブラウもやってくれるね」
キース 「オバケが教頭先生だったとはな…」
ブルー 「ぶるぅだって泣いちゃうわけだよ。でもさ…」
今まで全く気付かなかったのが凄いよね、とクスクス笑う生徒会長。
見ただけで呪われそうだと学校中で噂の教頭先生、美白だったら白塗りに
されていたのでしょうか?
目力メイクも大概ですけど、王子様は再起できるのか…?
2011/11/09 (Wed)
☆メイクで開運?
トイレの鏡で自分の顔がどうなっているかを知ってしまった教頭先生。
そのまま悶絶しているらしく、戻ってこないみたいです。
ブルー 「よし、今の間に逃げちゃおう」
キース 「便所スリッパで殴るんじゃないのか?」
ブルー 「それは悪戯とは言わないしね。暴力反対! 行くよ、ぶるぅ」
ぶるぅ 「オバケは? オバケは何処に行ったの?」
ブルー 「アレはどう見たってハーレイだろ? 大丈夫だよ」
ぶるぅ 「えっ…。あれってハーレイだったの!?」
本物のオバケが出たと思った、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
姿形はカボチャの王子様なのに…。よほどビックリしたのでしょう。
オバケの正体が判明した途端、元気になるのは子供の常で。
ぶるぅ 「逃げるって、何処へ? ブルーの靴は?」
ブルー 「便所スリッパにも存在意義があるってね。グラウンドへ行こう」
シロエ 「木の葉を隠すなら森の中、ですね」
ブルー 「そういうわけでもないんだけれど…」
カボチャの馬車もグラウンドだし、とスタスタ出て行く生徒会長。
右足に便所スリッパを履いてますから、ちょっとバランス悪そうですが…。
ブルー 「うーん、やっぱり足元がイマイチ」
ジョミー「左足もスリッパに替えちゃえば? その方がいいよ」
ブルー 「ダメダメ、王子様を召喚するにはガラスの靴が必須アイテム」
キース 「その割に逃げようとしてないか? 支離滅裂だぞ」
ブルー 「ぼくたちだけしかいない所で召喚したって楽しさ半減!」
全員 「「「は?」」」
ブルー 「分からないかな、王子様には傅いてもらってなんぼなんだよ」
みんなの前で跪かせる、と生徒会長は意気盛ん。
ブルー 「せっかく素敵なメイクをしていることだしねえ?」
キース 「おい、ガラスの靴を履くつもりなのか? まさかパレードも?」
ブルー 「あそこまで突き抜けられたらパレードしたい気分にもなるさ」
逃げる気だった生徒会長、パレードに乗り気でございます。
教頭先生、目力メイクで運気上昇?
2011/11/10 (Thu)
☆走れ! 王子様
生徒会長御一行様が逃亡した後、トイレで我に返った教頭先生。
マントを翻して校内を必死に駆け抜け、向かった先は…。
ハーレイ「ブラウ! なんだこれは!」
自分の顔を指差す教頭先生。
ブラウ先生とエラ先生は群がる生徒にお菓子を配布中でございます。
噂の教頭先生の目力メイクを目の当たりにして、悲鳴を上げる生徒も多数。
ブラウ 「知らないのかい? 王子様と言えばそのメイクだよ」
エラ 「そうそう、舞台映えするのよね。主役は輝いていなくっちゃ!」
ハーレイ「し、しかしだな…。似合っていない気がするのだが」
ブラウ 「そりゃそうだろうさ。イカツイ顔には合わないってね」
ハーレイ「ブラウ! た、頼むからコレを落としてくれ…!」
ブラウ 「いいけどね。でも、悪戯タイムが終わっちまうよ?」
エラ 「ガラスの靴を届けられなくてもいいのかしら?」
ハーレイ「むむぅ…。くそっ、なんでこういうことになるのだ!」
止むを得ん、と腹をくくった教頭先生、再び走り出しました。
目力メイクで「ブルーは何処だ!?」と迫られた生徒たちは顔面蒼白。
呪われてはたまらない、とばかりに「あ、あっちです」と指さしたので…。
ハーレイ「見付けたぞ、ブルー!」
ブルー 「マッハの速さで来ちゃったよ…。時間切れかと思ったのに」
グラウンドには仮装した生徒が群れていますが、教頭先生登場で阿鼻叫喚。
けれど目力メイクのカボチャ王子様は開き直ってズカズカと。
ハーレイ「さあ、姫。ガラスの靴をお持ちしました」
ブルー 「履かせてくれるって言ってたよね? どうぞ」
ドレスの裾をたくし上げる生徒会長に今度は女子の黄色い悲鳴が。
ブルー 「まず靴を脱がせてくれないと。…ついでにキスもお願いするよ」
ハーレイ「き、キスしても…いい…のか…?」
ブルー 「うん、この靴に。ガラスの靴の代わりに頑張ってくれたし」
労ってあげて、と生徒会長。
いきなり靴にキスをしろとは、教頭先生、下僕フラグが立ちましたか?
2011/11/11 (Fri)
☆ヘタレな王子様
生徒会長にガラスの靴を履かせる前に、まずはキスだと言われてしまった
教頭先生。それも靴に、でございます。
おまけに靴というのは生徒会長が右足に履いている便所スリッパ。
ハーレイ「…く、靴にキスだと? 私には靴に見えないのだが」
ブルー 「ガラスの靴の代用品だよ? 本当にお役立ちだったんだ」
バランスを取りにくいのが難だけど、と生徒会長は澄まし顔です。
ブルー 「ぼくはこの靴に感謝している。挨拶も無しに別れるのはねえ…」
ハーレイ「し、しかしだな…」
ブルー 「ぼくの気持ちはどうでもいいんだ? 愛着のある靴なのに」
思いやりのない王子様なんてお断りだ、と冷たい視線の生徒会長。
便所スリッパにキスをしないと王子様失格、もちろん結婚パレードも無し。
教頭先生、大ピンチ!
ハーレイ「う、うう…。あ、足の甲ならいいのだが…」
ブルー 「足の甲にキスだって? 厚かましいにも程があるよ」
そういう台詞は王子様の座を獲得してから言ってくれ、と生徒会長は鼻で
笑っています。
教頭先生が固まっている中、グラウンドに走り込んで来た人影が…。
ゼル 「ほほう、これが噂の呪われそうなメイクじゃな? 実に見事じゃ」
特製お菓子が品切れになったので逃げてきたらしいゼル先生。
追って来た生徒たちを杖で蹴散らし、悠然と。
ゼル 「で、ハーレイは何をしておる? ガラスの靴の出番じゃろう」
ブルー 「それがねえ…。王子様がヘタレなものだから」
ゼル 「ヘタレ?」
ブルー 「うん。履き替えさせる前に靴にキスを、って言ったんだけど…」
どうも決心がつかないらしい、と生徒会長は大袈裟な溜息。
ゼル 「靴にキスとな? 求婚するならそれくらい…。ん?」
生徒会長の足元を眺めたゼル先生の目は便所スリッパに釘付けです。
ゼル 「ブルー。…このスリッパは本物かのう?」
もちろんさ、と微笑んでいる生徒会長。
本物の便所スリッパにキスをしろとは、あまりにも気の毒すぎるのでは…。
2011/11/12 (Sat)
☆王子様の条件
生徒会長の右足を飾る便所スリッパ。
これにキスをするのがガラスの靴を履かせるための必須条件。
教頭先生、目力メイクなカボチャ王子でキメてはいてもどうにもならず…。
ゼル 「ええい、何をグズグズしておるのじゃ! 見苦しいわい!」
ブルー 「そうなんだよね。せっかく一緒にパレードしようと思ったのに」
悪戯タイムが終わってしまうよ、と生徒会長は唇を尖らせています。
キース 「その条件を撤廃すればいいだろう? そもそも無茶だ」
シロエ 「そうですよ! 便所スリッパはあんまりです」
スウェナ「衛生面から見てもどうなのか…って気がするわよね」
ブルー 「ふうん? でも、君たちは教職員用トイレを知らないだろう?」
ジョミー「知ってるよ! 生徒は立ち入り禁止だけどさ」
ブルー 「だから知らないって言ってるんだよ。このスリッパって…」
最後に使ったのはいつだっけ? とゼル先生に視線を向ける生徒会長。
ゼル 「ふむ? ウオシュレットに替える前じゃし、かなり経つのう」
ブルー 「だよねえ? 今も一応置いてはあるけど…」
ゼル 「インテリアといった所じゃな。便所スリッパは様式美じゃ!」
なんと! 教職員用トイレの便所スリッパは飾りでしたか!
扉を開けると専用の棚があり、そこに置かれているのだとか。
もちろん履き替える人はいなくて、ゼル先生が言うとおりインテリア。
しかも掃除係の職員さんが毎朝消毒し、シーズンごとに新品に替えて…。
ジョミー「なぁんだ、本物って言っても名前だけじゃん」
キース 「まさか飾りだとは思わなかったぜ」
ブルー 「飾りだから平気で履けるんだよ。共用は絶対お断り!」
ハーレイが履いたかもしれないスリッパなんて、と言われてみれば…。
あの生徒会長がそういうヤツを嬉々として履くわけないですよね。
ブルー 「見た目の問題だけなんだけどなあ…。それともプライド?」
ぼくよりも自分が大切なんだ、と生徒会長は氷の眼差し。
教頭先生、ますますピンチ?
2011/11/13 (Sun)
☆波乱の王子様
そろそろ生徒会長に見捨てられそうな気配が漂う教頭先生。
便所スリッパを履いた生徒会長は舌打ちをして。
ブルー 「君の気持ちはよく分かったよ。王子様には代役を立てる」
ハーレイ「い、いや、それは…。わ、私にも心の準備というものが…」
ブルー 「そう言ってる間に悪戯タイムが終了ってね。あと何分?」
キース 「5分くらいだ。で、代役は?」
ブルー 「君たちの中から…と思っていたけど、亀仙人も魅力的かな」
ゼル 「ほほう、わしがカボチャの馬車でパレードとな?」
ゼル先生、亀仙人の杖で教頭先生をシッシッと追い払いながら。
ゼル 「わしは便所スリッパなんぞは気にせんわい。どれ、キスを…」
愛さえあれば一発なんじゃ、とゼル先生はノリノリです。
生徒会長の足元に跪き、便所スリッパな足を押し頂いて熱いキスを…って、
王子様は亀仙人で決定ですか!?
ハーレイ「ま、待ってくれ、ブルー!」
ブルー 「もう遅いね。キスしてくれたのはゼルなんだしさ」
ゼル 「そうじゃ、そうじゃ! ガラスの靴を寄越さんかいっ!」
ハーレイ「そ、そんな……そんな馬鹿な……」
カボチャ王子な教頭先生、お払い箱でございます。
亀仙人にガラスの靴を奪われ、もう終わりかとガックリ肩を落とした所へ。
ブラウ 「おーっと、王子様をないがしろにするとは頂けないねえ」
エラ 「そうよ、私たちの力作なのよ!」
ハーレイ「ブラウ…。エラ…。た、助けに来てくれたのか…?」
目力メイクの恨みも忘れて感涙にむせぶ教頭先生。
その間にブラウ先生とエラ先生は素早く情報収集を終えて…。
ブラウ 「ハーレイ。あんた、ゼルにキスしな」
ハーレイ「は?」
ゼル 「な、なんじゃと!?」
エラ 「ゼルとキスすれば間接キスになると思うの」
ブラウ 「そうそう、便所スリッパにキスしたことになる筈だよね」
これでハーレイが王子様! とブチ上げているエラ先生とブラウ先生。
起死回生の奇策ですけど、王子様の座は果たしてどうなる?
2011/11/14 (Mon)
☆悪戯の名手
教頭先生がグズグズしている間に、王子様の代役は亀仙人なゼル先生に。
窮地に陥った教頭先生に救いの神が出現したのはいいのですけど…。
ゼル 「お断りじゃ! なんでハーレイとキスせにゃならん!」
ブラウ 「だってさ、主役は王子様だよ? あんたが横から奪ったんだ」
エラ 「ハーレイ、意地を見せなきゃダメよ!」
ハーレイ「し、しかしだな…」
ゼル先生とキスしてしまえば便所スリッパに間接キス。
王子様の座とガラスの靴を奪回するには、これ以上の策は無さそうですが。
ブルー 「エラとブラウも面白いことを考えるねえ」
キース 「あのメイクといい、もしかして悪戯の天才なのか?」
シロエ 「ホントに凄い才能ですよね。今日の悪戯のナンバーワンかも…」
悪戯タイム終了が近付き、グラウンドには生徒が集まり始めています。
お目当ては無論、カボチャの馬車でのパレードとあって王子様の座を巡る
争いの行方は注目の的。
生徒A 「やっぱりハロウィンの主役はカボチャだよなあ」
生徒B 「亀仙人よりカボチャ王子が断然いいって!」
ゼル 「ええい、やかましい! わしが王子じゃ!」
生徒C 「頑張れ、カボチャの王子様!」
ブルー 「どうする、ハーレイ? 学校中の期待が君に集まってるよ」
エラ 「あと少しで悪戯タイム終了だけど、本当にいいの?」
ブラウ 「うーん、煮え切らないったら…。やるっきゃないね」
行くよ! と叫んだブラウ先生、ゼル先生の首根っこを引っ掴みました。
同時に飛び出したエラ先生は身長の差をモノともせずに教頭先生の首を。
ゼル 「な、何をするんじゃ!」
ブラウ 「せーのっ」
エラ先生とブラウ先生が声を合わせて「トリック・オア・トリート?」。
そして二人に選択の暇も与えず背中をドンッ!
全校生徒「「「!!!」」」
ブルー 「やっちゃったよ…」
カボチャ王子と亀仙人は押されたはずみにブチューッとキッス。
視覚の暴力としか言えない光景、これもハロウィンならではですか?
2011/11/15 (Tue)
☆生徒会長の優雅な休日
今日は月曜。
運動会の準備が始まって以来、練習だの敬老の日だのと週末と休日は殆ど
揃って過ごしたシャン学メンバー、昨日と一昨日は久しぶりにそれぞれの
休日を満喫できたみたいです。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ これ、デートのお土産に貰ったんだよ!」
ジョミー「デートのお土産って…なに?」
ブルー 「ぼくとフィシスのデートのお土産! ぶるぅは留守番」
キース 「最悪だな。子供を放っておいて優雅にデートか…」
ブルー 「だって、ぶるぅは全然気にしてないし!」
ぶるぅ 「お留守番だって楽しいもん。お料理しながら待ってたんだ♪」
良い子の「そるじゃぁ・ぶるぅ」は生徒会長とフィシスさんのために夕食まで
作っていたらしく…。
キース 「いじらしいと言うか、なんと言うか…」
シロエ 「そりゃ、お土産も貰えますよね」
ジョミー「でもさぁ…。キャンデーくらいで丸めこむなんて…」
キース 「そうだな。ぶるぅ、次からもっと沢山お願いしておけ」
ぶるぅ 「えっ、キースも欲しいの? どの味がいい?」
分けてあげるね、とニコニコ顔の「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
キース 「いや、そうじゃなくて…。まあ…いいか…」
マツカ 「本人が気にしていないんですから、いいんじゃないですか?」
ぶるぅ 「よく分かんないけど、みんなの分もキャンデーあるよ♪」
ジョミー「じゃあ、オレンジ!」
キース 「こらぁ、調子に乗るヤツがあるか!」
ぶるぅ 「いいんだもん。気に入ってるのは入れ物だもん」
スウェナ「あらら…。キャンデーよりも入れ物なの?」
ぶるぅ 「この季節にしか買えないでしょ?」
サム 「確かに季節限定だよな…」
キャンデーが入っているのはオレンジ色のカボチャの器。
いわゆるジャック・オー・ランタンというヤツでございます。
貰って御機嫌の「そるじゃぁ・ぶるぅ」は気前よくキャンデー配布中!
なんとも安上がりなお土産ですけど、生徒会長にはいつものことかな…?
2011/10/17 (Mon)
☆ハロウィンは無いの?
生徒会長のデート土産はハロウィン仕様の器に詰まったキャンデー色々。
キース 「もうちょっと土産を工夫すりゃいいのに」
シロエ 「美味しいですけど、他にクッキーもつけるとか…」
ブルー 「間違えないでほしいね。ちゃんと注文は取ったんだ」
ぶるぅ 「可愛いカボチャの入れ物がいいな、ってお願いしたよ!」
キース 「だからだな、なんで1個で満足するんだ」
ぶるぅ 「えっ? 同じのを幾つも要らないよ」
キース 「この時期、カボチャの入れ物に入った菓子は色々あるだろう?」
スウェナ「そうよ、持ち切れないほど買ってきて、って言えばいいのに」
ワイワイ騒ぐシャン学メンバー。生徒会長、旗色悪し…?
しかし。
ジョミー「よく考えたら今月の末ってハロウィンだよね」
サム 「考えなくてもハロウィンじゃねえか」
そこら中カボチャで一杯だ、とサム君。
ジョミー「そうなんだけど、ウチの学校にハロウィンは無いよね…」
マツカ 「学校でハロウィンっていうのは珍しいんじゃないですか?」
シロエ 「運動会とか学園祭ほどメジャーな行事じゃないですよねえ…」
ブルー 「ハロウィンをやりたいって言うのかい? 学校で?」
ジョミー「もしかして、やれば出来るとか? 運動会みたいに?」
ブルー 「さあ、どうかな? 今の状態じゃ難しそうだけど」
全員 「「「え?」」」
ブルー 「先生たちに掛け合えるのはぼくだけだ。…ぼくの機嫌は?」
ジョミー「…そ、そのぅ…。非常に悪い…です……」
ブルー 「久しぶりのデートを散々けなされまくっちゃねえ…」
ジョミー「やばいよ、キース! 謝ってよ!」
キース 「ちょ、なんで俺が!?」
とはいえ、率先して文句を言っていたのはキース君です。
生徒会長は勝ち誇った顔でニヤニヤと…。
キース 「うう…。俺が悪かった。このとおりだ」
坊主にハロウィンは関係ないが、と断りつつも土下座一発!
土下座に免じてハロウィンは実現可能なのか…?
2011/10/18 (Tue)
☆ハロウィンを目指せ
キース君の土下座で機嫌を直した生徒会長。
キャンデーが入ったカボチャの器を弄びながら…。
ブルー 「実際問題、ハロウィンをやりたいと持ち掛けるのは難しいんだよ」
キース 「おい。だったら俺の土下座はどうなる?」
ブルー 「五体投地をしたと思っておけば? …冗談だってば」
ジョミー「やっぱり学校でハロウィンっていうのは無理なわけ?」
シロエ 「ただのお祭り騒ぎですしねえ…」
マツカ 「必要だって主張する理由が見当たりませんね」
ブルー 「そこなんだよね。開催するにはそれなりの根拠が要るわけで…」
サム 「そっか…。遊びたいだけっていうんじゃダメか…」
スウェナ「学校は遊ぶ所じゃないものね」
ブルー 「先生たちはお祭り好きだし、OKは出そうなんだけど…」
キース 「それなら頼めばいいだろう? 俺はきちんと土下座したんだ」
ブルー 「どうやって頼むかが問題なんだ。生徒会主催は通らない」
生徒会長曰く、生徒会は腐っても生徒会。
全校生徒の利益のためにある団体で、新しい行事をやるには理由が必要。
ブルー 「運動会は大抵の学校にあるから主催できた。でもハロウィンは…」
キース 「もういい。要するに俺はあんたに騙されたんだな」
土下座して損した、とキース君は溜息ですが。
ブルー 「そうでもないよ? 主催するのは生徒会でなくてもいいし」
全員 「「「は?」」」
ブルー 「学園祭とかの実行委員会ってあるだろう? ウチには無いけど」
シロエ 「よく聞きますね、そういうのは」
ブルー 「ハロウィンの実行委員会を結成しよう。それを母体に交渉する」
ジョミー「ま、まさか…ぼくが委員長ってオチじゃないよね?」
ブルー 「実行委員長はぼくがやるのさ。君たちはオマケ」
全員 「「「オマケ?」」」
ブルー 「これだけの人数を揃えました、って形が大事! 分かったかな?」
かくしてハロウィン実行委員会の出来上がり。頑張れ、実行委員長!
2011/10/19 (Wed)
☆ハロウィン実行委員会
シャングリラ学園初のハロウィン開催を目指す実行委員会が誕生です。
自ら実行委員長を買って出た生徒会長ですが…。
ブルー 「先生たちとの交渉に行く前に色々と決めておかなくちゃ」
ジョミー「何を?」
ブルー 「具体的には何をするのか、そういうのをね」
サム 「やっぱ仮装は外せねえぜ!」
シロエ 「飾り付けとかもしたいですよね」
キース 「学校中を飾れってか? 俺たちだけでは無理があるぞ」
スウェナ「やりたい人はいくらでもいるんじゃないかしら?」
ブルー 「多分ね。飾り付けは全校生徒に任せて安心!」
キース 「だったら俺たちが決めるようなことは特に無いんじゃ…」
ブルー 「そうでもないさ。悪戯はOKなのかとか、その辺を」
ジョミー「生徒同士で悪戯じゃないよね?」
ブルー 「もちろん、やるなら先生相手だ。授業中では無理があるし…」
放課後かな、と生徒会長。
ブルー 「そうだ、先生たちにも仮装して貰うのはどうだろう?」
キース 「仮装した先生には悪戯禁止か?」
ブルー 「それじゃつまらないよ。無差別攻撃で行こう」
ジョミー「じゃあ、生徒は仮装が基本なんだね」
ブルー 「授業も仮装で受けるのはどう? 華やかだよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 授業には興味ないけど、仮装はしたいな♪」
額を集めて相談していたハロウィン実行委員会。
プランが固まった所で生徒会長が交渉をしにお出掛けです。
長老の先生方は本館の休憩室でのんびりなさっている模様。
ブルー 「失礼します」
ゼル 「なんじゃ? わしらは休憩中じゃぞ」
ブルー 「ハロウィン実行委員会の委員長としてお願いをしに…ね」
ブラウ 「ハロウィン実行委員会? なんだい、それは」
ブルー 「出来たてほやほやの委員会だよ。ハロウィンの開催が目的なんだ」
ハーレイ「ハロウィンだと?」
ブルー 「うん。賑やかにやりたいと思わないかい?」
パチンとウインクする生徒会長。先生方の承諾は得られるのか?
2011/10/20 (Thu)
☆ハロウィン決定!
俄か仕立てのハロウィン実行委員会。
放課後、休憩中の長老の先生方の所へ突撃したのは委員長の生徒会長です。
ブルー 「ハロウィンってさ、ウチの学校にお似合いの行事だと思うんだよ」
ハーレイ「何処がだ?」
ブルー 「先生も生徒もお祭り好きだし、やったら絶対楽しめるって!」
ヒルマン「しかしだね…。授業日数は決まっているのだよ」
ブラウ 「ハロウィンは生憎、月曜日だね。それとも前日にやるのかい?」
ブルー 「当日でなくちゃ意味無いよ。だから実行委員会!」
生徒会だと縛りがキツイ、と生徒会長。
ブルー 「心配しなくても授業時間は確保する。悪戯するのは放課後限定」
ゼル 「ほお…。悪戯とな? わしらにか?」
ブルー 「お菓子を用意してれば避けられるってば。ハロウィンなんだし」
ブラウ 「ふうん、なかなか楽しそうじゃないか」
エラ 「具体的には何をやりたいのです?」
ブルー 「悪戯と仮装、それと校内の飾り付け! ハロウィンっぽくね」
ハーレイ「お前たちが飾り付けるのか?」
ブルー 「そんな面倒なことはしないよ。実行委員会は指示を出すだけ」
ヒルマン「確かに皆喜んでやるだろうが…。ハロウィンか…」
ブラウ 「いいんじゃないかい、授業に支障が出ないなら」
ゼル 「特に反対する理由はないのう。…どうじゃ、ハーレイ」
ハーレイ「校長先生に伺ってこよう。ブルー、お前も一緒に来なさい」
校長先生の許可は簡単に下り、生徒会長は御満悦です。
ブルー 「校長先生のOKは出たし、ハーレイたちも仮装すれば?」
ブラウ 「いいねえ、お祭り気分が盛り上がりそうだ」
ハーレイ「仮装か…。一応、考えておこう」
こうしてハロウィン、開催決定!
生徒会長が立ち去った後の休憩室では…。
ハーレイ「やはり保険に入っておくのが一番だろうな」
ブラウ 「あー…。ロッカーとか机は危ないかもね」
用心深く保険に加入。飾り付けだの悪戯だので備品の破損は有り得るかも?
2011/10/21 (Fri)
☆頑張る実行委員会
ハロウィン開催の許可を貰って無事に帰還した生徒会長。
実行委員会、本格始動?
ジョミー「やったね、今月の末はハロウィンだ!」
キース 「しかし責任重大だぞ。俺たちは実行委員会だし…」
シロエ 「色々と用事がありそうですね。楽しむだけじゃ済まないかも…」
ブルー 「そうでもないと思うけど? 実動部隊はアテがあるから」
全員 「「「は?」」」
ブルー 「生徒会はノータッチだけど、生徒会役員を個人的に呼ぶのはOK」
キース 「どういう意味だ?」
ブルー 「ほら、ぼくだって生徒会長だし! リオを呼んでも問題ないよ」
マツカ 「リオさん…ですか?」
ブルー 「書記と言いつつ生徒会の仕事は殆どリオがやってるからねえ…」
きっと色々役に立つ、と生徒会長は自信満々。
実行委員会のお手伝い役としてメンバーに加えるつもりだそうで。
ブルー 「ぼくから連絡しておくよ。今日の所はこれで解散!」
キース 「おい、みんなへの告知とかは?」
ブルー 「その辺も全部任せておいて。こういうことは急がないとね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ また明日、みんなで遊ぼうね!」
というわけで実行委員会の面々は下校。
本当にハロウィンに間に合うのかな、と誰もが不安だったようですが…。
一夜が明けて登校してみたシャングリラ学園の校内は。
ジョミー「わあっ、ハロウィンのポスターだ!」
スウェナ「凝ってるわね。リオさんが作ったのかしら?」
キース 「だろうな。ブルーが仕事をするとは思えん」
オレンジと黒のハロウィンカラーなポスターが掲示板に貼られています。
曰く、『10月31日はハロウィンだよ!』。
他にも「お楽しみに」とか「仮装歓迎」などなどの文字が。
もちろんカボチャやオバケのイラストはお約束!
キース 「詳細はお知らせプリントを見て下さいね、か。仕事が早いな」
ポスターの前に群がる生徒たち。
グッと盛り上がってまいりました。初のハロウィン、期待大!
2011/10/22 (Sat)
☆ハロウィンのお知らせ
ハロウィンの開催告知でシャングリラ学園は朝から賑やか。
実行委員会のメンバーが1年A組の教室に行くと…。
ブルー 「おはよう。なかなか素敵なポスターだろう?」
シロエ 「リオさんの仕事なんですね?」
ブルー 「もちろんさ。お知らせプリントも頑張ってくれた」
生徒会長がやったのは仕上がりのチェックだけのようです。
ポスターを貼り出したのもリオさん。お知らせプリントの手配もリオさん。
ブルー 「朝のホームルームで配れるようにクラス担任に渡しに行ったよ」
ジョミー「じゃ、じゃあ……ウチのクラスは…」
言い終わらない内に教室の扉が開いてグレイブ先生が入ってきました。
グレイブ「諸君、おはよう。やはりブルーが来ていたか…」
ブルー 「ぼくはイベントに敏感なんだ。ハロウィンのプリントは?」
グレイブ「不本意ながら持ってきている。お前が実行委員長らしいな」
ブツブツと文句を言いつつプリントを配るグレイブ先生。
グレイブ「いいな、当日はあくまで授業優先だ。分かったか?」
生徒たち「「「はーい!」」」
グレイブ「あまり信用できそうもないが…。注意事項は守るのだぞ」
お知らせプリントをよく読むように、とガッチリ釘が。
それでも休み時間はハロウィンの話題で持ち切りです。
放課後ともなれば話題騒然!
実行委員会の面々もプリントにじっくり目を通し…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 授業、お疲れさま!」
ブルー 「やあ。真面目に出席、素晴らしいよね」
キース 「ホームルームだけで帰りやがって…。まあ、いつものことだが」
ジョミー「それよりさ、お知らせプリントについてたクーポンって何?」
ブルー 「そのまんまだけど? 仮装衣装の割引クーポン」
ハロウィンはやっぱり仮装しないと、と力説している生徒会長。
日頃、シャン学メンバーが仮装パーティーの衣装でお世話になっている
店が薄利多売の精神で全面的に協力してくれるとか。
華やかなハロウィンになりそうですよ~!
2011/10/23 (Sun)
☆カボチャなお祭り
ハロウィンといえばカボチャにオバケに様々な仮装。
お祭り好きの生徒会長、大々的に仮装を推奨です。
ブルー 「仮装衣装を作ったりするのは大変だろう? だからクーポン」
ずいぶん安くなるんだよ、とニッコリ笑う生徒会長。
ブルー 「5割、6割は当たり前! 物によっては9割引きとか」
キース 「大サービスだな…。それで赤字にならないのか?」
ブルー 「その辺はちゃんとしているさ。商売だもの」
売れ筋の物ほど割引率が高いのだとか。ハロウィンだけにカボチャとか?
ブルー 「天使や悪魔が人気らしいよ。それにドラキュラとか」
シロエ 「本場で人気のヤツですよね。魔女と妖精も多いと聞きます」
ブルー 「だから、そういうのは安いわけ。君たちは何にするのかな?」
キース 「俺たちも仮装しろってか?」
ブルー 「当然じゃないか。実行委員が仮装しなくてどうすると?」
ジョミー「キースは仮装したいと思わないわけ? ぼくはしたいな」
サム 「俺もやりたい! 何にするかは決めてねえけど」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくも絶対仮装するんだ!」
スウェナ「私、妖精にしようかしら?」
マツカ 「仮装ですか…。似合うのがあるといいんですけど」
ブルー 「意外性を狙うというのもいいね。かぶりもの系も楽しいよ」
全員 「「「かぶりもの…?」」」
ブルー 「それこそジャック・オー・ランタンとか」
全員 「「「もっと普通のがやりたいです…」」」
ブルー 「そっか…。残念」
ウケるのにね、と生徒会長は心底ガッカリした様子。
キース 「ウケ狙いなら自分でやればいいだろうが」
ジョミー「そうだね、ブルーが実行委員長だし!」
せっかくだからカボチャにすれば、とワイワイ騒ぐシャン学メンバー。
そりゃハロウィンにはカボチャですけど、生徒会長がカボチャの仮装を?
言い出しっぺがババを引くのか、それとも上手く切り抜けるか。
ジャック・オー・ランタンを振られた生徒会長の明日はどっちだ!?
2011/10/24 (Mon)
☆カボチャな生徒会長
カボチャの仮装は自分がやれ、と言われてしまった生徒会長。
まさに口は災いの元でございます。
首尾よくカボチャ役を生徒会長に押し付けたシャン学メンバー、足取りも
軽く下校して…。
その翌日の休み時間にピンポンパーン♪ と校内放送のチャイムの音が。
ブルー 『生徒の皆さん、ハロウィン実行委員会からのお知らせです』
キース 「な、なんだ?」
ジョミー「何も聞いてないよ?」
ブルー 『実行委員会で協議した結果、委員長の衣装が決まりました』
全校生徒「「「???」」」
ブルー 『委員長は当日、カボチャのマスクを被って登校します』
たちまち巻き起こる悲鳴と怒号。女子生徒たちは怒り心頭!
1年A組では実行委員会のジョミー君たちに掴みかからんばかりです。
そこへ校内放送の続きが…。
ブルー 『この決定に反対の方は本館入口の目安箱に票をお願いします』
賛成の人は賛成票を、と告げて校内放送は切れました。
目安箱が設置されるのは昼休み。
ジョミー君たちがコソコソと様子を見に出掛けると…。
女子A 「すみません。ちょっと顔を貸して頂けますか?」
女子B 「皆さん、実行委員ですよね? 校舎の裏までお願いします」
キース 「穏やかじゃないな。何の用だ?」
女子C 「親衛隊を結成しました。生徒会長がカボチャだなんて…」
女子集団「「「私たち、絶対許せません!!!」」」
柔道部で鍛えたキース君たちも女子相手にはどうしようもなく、校舎の裏
まで連行されてフルボッコならぬ土下座三昧。
目安箱には反対票が溢れるほどに詰め込まれてゆき、そして放課後。
ブルー 「それで? ぼくがカボチャでいいのかな?」
全員 「「「や、やめて下さい…」」」
命が幾つあっても足りない、と悲鳴を上げるシャン学メンバー。
生徒会長、鮮やかな逆転勝ちを決めました。
ブルー 「だけどカボチャはハロウィンの華ってヤツだしねえ…」
やっぱり一人は欲しいんだよね、と生徒会長。
危うし、実行委員会!
2011/10/25 (Tue)
☆カボチャの使い道
ハロウィンの仮装にカボチャが一人は欲しい、と主張している生徒会長。
誰かが犠牲になるしかないと悟ったシャン学メンバー、ジャンケン勝負を
始めましたが…。
ジョミー「なんでスウェナは除外なわけ?」
キース 「お前、女子まで巻き込むつもりか!?」
サム 「信じられねえな…。こういう時は男が犠牲になるもんだろ?」
女子にカボチャをやらせるなんて、と非難轟々。
生徒会長も呆れ顔です。
ブルー 「女の子にカボチャのかぶりものっていうのはねえ…」
シロエ 「ドレスならアリなんですけどね…」
ブルー 「うん。仮装用にちゃんと売られてるし! …ん? ドレス…?」
待てよ、と指先を顎に当てる生徒会長。
ブルー 「そうか、カボチャは人でなくてもいいわけだ」
キース 「元からカボチャお化けの仮装だろうが」
ブルー 「いや、そうじゃなくて。人間がカボチャに化けなくっても…」
要はカボチャがあればいいんだ、と何やら閃いた様子です。
ブルー 「実行委員会は目立たなくちゃ! 一番大きなカボチャでいこう」
全員 「「「は?」」」
ブルー 「カボチャを馬車に変えて見せるんだ。ぶるぅのサイオンで」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ シンデレラの馬車だね!」
全員 「「「シンデレラ!?」」」
ブルー 「本物の馬車と入れ替えれば絶対ウケると思うよ、魔法っぽく」
キース 「なるほどな…。それはいいかもしれん」
ブルー 「決まりだね。じゃあ、君たちはネズミ役で」
全員 「「「ネズミ?」」」
ブルー 「ネズミの仮装からお供と御者に大変身! ぶるぅが魔法使い役」
ジョミー「え? そ、それじゃブルーは…」
ブルー 「シンデレラを実行委員長以外の誰がやると?」
すっかりやる気の生徒会長、仮装衣装店に早速電話を。
カボチャの馬車も何処からか借りられるツテがあるようで…。
ブルー 「みんなの仮装も早く決まって良かったよね。でも…」
考え込んでいる生徒会長。何か良からぬ企みでも…?
2011/10/26 (Wed)
☆流転のカボチャ
ハロウィン実行委員会の仮装はシンデレラ。
衣装も発注して準備OK!
校内はハロウィンに向けて飾り付けをしている生徒も数多く…。
ジョミー「ロッカーにペイントしちゃっていいのかな?」
キース 「恐らく止めても無駄だと思うが」
先生方が危惧したとおり、ロッカーにはカボチャや骸骨のイラストが。
個人の机も似たようなことになっております。
教室も廊下もカボチャだのコウモリだのとオーナメントが所狭しと。
生徒たちは当日の仮装で話題沸騰!
実行委員会を立ち上げた甲斐があった、とシャン学メンバーも大喜びです。
ジョミー「ブルー、カボチャは諦めたんだよね?」
サム 「馬車で満足したんだろ。あれっきり何も言わないし…」
シロエ 「ちょっと心配してたんですけど、杞憂でしたね」
良かった、良かった…と放課後の溜まり場に出掛けたシャン学メンバー。
ブルー 「やあ。ちょっと付き合ってくれるかな?」
ジョミー「何処へ?」
ブルー 「教頭室だよ。シンデレラをやるなら王子がいないと」
ハーレイが適役なんだ、と先頭に立って出掛けた生徒会長。
教頭先生、王子の仮装をしろと言われて目を白黒。
ハーレイ「私がか? 仮装衣装はとっくに注文したのだが…」
ブルー 「衣装はこっちで用意するよ。それに変身は昼休み以降」
ハーレイ「変身?」
ブルー 「うん。シンデレラだから変身するのさ」
それまでは全員違う衣装だ、と説明してから。
ブルー 「ぼくがシンデレラ姫なんだけど、王子は嫌かな?」
ハーレイ「…わ、私でいいのか…?」
大感激の教頭先生、二つ返事で引き受けました。
さて、溜まり場に戻った実行委員会ですが…。
ブルー 「やったね。これでカボチャは確保した」
全員 「「「え?」」」
ブルー 「王子様の衣装はカボチャパンツがお約束だろ?」
こんな感じで、とデザイン画を見せる生徒会長。
既に発注済みというのが極悪です。回り回ってカボチャ役も決まり、後は
当日を待つのみですよ~!
2011/10/27 (Thu)
☆ハロウィン開幕!
いよいよハロウィンがやって来ました。
仮装での登校は禁止ですから、指定の場所で着替えです。
シャン学メンバーは「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお部屋で着替えるのですが。
ジョミー「…ネズミって言わなかったっけ?」
ブルー 「ネズミだよ?」
ジョミー「確かにスウェナはネズミだけど…」
スウェナは一足お先に着替え済み。白いネズミ耳に白いケープとスカート、
可愛いハツカネズミです。しかし…。
キース 「俺たちの分の耳は何処だ?」
ブルー 「耳が無くてもネズミだってば。その服があれば」
男子全員「「「???」」」
首を捻りながら奥の小部屋に入った男子。戻って来た時には…。
ブルー 「うん、上出来。仕上げにコレをね」
渡されたのは顔から左右にはみ出すネズミのヒゲ。
そして男子が纏う衣装は引き摺りそうな長さで灰色、フードつき。
キース 「おい。…この格好はネズミ男と言わないか?」
ブルー 「ネズミ男さ。フードは絶対外しちゃダメだよ」
シンデレラでなければ目玉親父も欲しい所だ、と生徒会長。
シロエ 「ネズミ男は妖怪じゃないかと思うんですけど…」
ブルー 「だからハロウィンらしくていいだろ? 普通のネズミより」
キース 「これでネズミだと主張するのは難しそうだが」
ブルー 「カボチャが馬車に変わった後ならピンとくるさ」
大丈夫、と言う生徒会長は地味なドレスにエプロン姿。
魔法使い役の「そるじゃぁ・ぶるぅ」は昼休みまで出て来ないそうで…。
ブルー 「じゃあ、行こうか。ネズミ男の集団というのもオツなものだよ」
キース 「ハロウィンだけに妖怪ときたか…」
溜息をつきつつ教室に向かったネズミ男なシャン学メンバー。
もちろん生徒会長も一緒ですが。
ジョミー「…ネズミ男が何人いたって目立たないかもね…」
キース 「……確かにカオスだ……」
天使に悪魔に骸骨お化け。着ぐるみ、かぶりものと何でもアリな状態です。
百鬼夜行の巷と化したシャングリラ学園、ハロウィン開幕!
2011/10/28 (Fri)
☆カオスな先生たち
生徒も先生もお祭り好きのシャングリラ学園。
仮装していない生徒の姿は皆無と言っていいでしょう。
そんな中でも授業はきちんと行うというのが先生方とのお約束で…。
グレイブ「諸君、おはよう。いや、ハッピー・ハロウィンと言うべきか?」
生徒全員「「「……スゴイ……」
1年A組に現れたグレイブ先生、なんとドラキュラでございます。
立派な牙まで生やしていたり…。
グレイブ「いいかね、悪戯は放課後まで禁止だ。秩序は守ってもらいたい」
生徒全員「「「はーい!」」」
グレイブ「では、今日は存分に楽しみたまえ」
ドラキュラらしい高笑いを残してグレイブ先生は去ってゆきました。
1時間目の授業は厳格なエラ先生。仮装は期待出来なさそうですが…。
エラ 「皆さん、ハッピー・ハロウィン!」
生徒全員「「「えぇっ!?」」」
出現したのは甲冑で固めた女騎士。羽根飾りつきの兜を抱えています。
これはなかなか凄いかも…。休み時間になると早速情報交換が。
生徒A 「ブラウ先生は女海賊だったってよ」
生徒B 「ゼル先生が孫悟空をやっていたって聞いたわ」
生徒C 「え、どっちの? まさかカメハメ波?」
生徒D 「それじゃ地味すぎるだろうが! 頭に輪っかの方のヤツだよ」
ワイワイと騒ぐクラスメイトたちに生徒会長も満足そうです。
ブルー 「いいねえ、先生も生徒も百花繚乱! これぞハロウィン」
キース 「まさかここまでド派手なことになるとはな…」
シロエ 「ヒルマン先生は地味らしいですよ?」
サム 「へえ…。何だろう?」
ジョミー「ほら、フライドチキンの店先のアレ」
マツカ 「似合ってるかもしれませんね…」
スウェナ「教頭先生は?」
ブルー 「ウチのクラスが最初の授業! 現時点では目撃者はゼロ」
ゴクリ、と唾を飲み込むシャン学メンバー。
教頭先生、最終的にはカボチャパンツの王子の仮装になるわけですが…。
自前で用意した仮装衣装はカボチャパンツよりも似合ってるかな?
2011/10/29 (Sat)
☆ハロウィン開催中
教頭先生が何の仮装かは目撃者無し。
最初の授業が行われる1年A組、生徒もシャン学メンバーもワクワクです。
ガラリ、と前の扉が開いて…。
ハーレイ「ハッピー・ハロウィン!」
生徒全員「「「!!!」」」
これはスゴイ、と誰もが仰天。
教頭先生の首を貫くぶっといボルト。顔には縫い目が描かれています。
体格の良さを生かしたフランケンシュタイン、よくお似合いで…。
ブルー 「うんうん、自分を知るというのはいいことだよね」
ハーレイ「何か言ったか?」
ブルー 「いえ、何も」
そう言いつつもクスクス笑い続ける生徒会長。
教頭先生、開き直って授業を始めました。私語や他所見には雄叫びで注意。
非常に人気を博したようで、授業が終わると追いかけて写真撮影する人も。
そして昼休み前の最後の休み時間に校内放送がピンポンパーン♪ と。
リオ 『ハロウィン実行委員会からのお知らせです』
ジョミー「何かあったっけ?」
キース 「注意事項の確認じゃないか?」
リオ 『ジャック・オー・ランタン・コンテストの投票をお願いします』
シロエ 「ああ、そういえばありましたっけね、コンテスト」
キース 「思い切り後付け設定のな…」
ブルー 「カボチャを主役にしたかったんだよ。カボチャの馬車だし!」
絶対目立ちたかったのだ、と言う生徒会長の思い付きがコンテスト。
希望する生徒はカボチャを貰ってジャック・オー・ランタンを作るのです。
もちろんすぐには作れませんから、事前申し込み制になっていて…。
リオ 『出品作品はグラウンドで展示中、投票時間の締切は…』
昼休み開始後15分で投票締切、即、開票…と続く放送。
リオ 『そのまま表彰式となります。皆さん、昼休みはグラウンドへ!』
ワッと湧き立つ全校生徒。グラウンドは恐らく大賑わいかと…。
ブルー 「よし、いい感じに人が集まりそうだ」
カボチャの馬車は派手にやらなくっちゃ、と生徒会長。
ちゃんとカボチャは用意したのか…?
2011/10/30 (Sun)
☆カボチャの大変身
ハッピー・ハロウィン!
やって来ました、昼休み。
グラウンドではジャック・オー・ランタン・コンテストを開催中。
シャン学メンバーも急いで投票!
ジョミー「個性的なカボチャが多いよね…」
キース 「普通に彫っても目立たないしな。ウケを取るのも大切だ」
ズラリと並んだカボチャの群れ。彫られた顔も様々ですけど、くり抜いて
残った皮を使って耳や角を生やしたカボチャも。
コンテストの結果は大接戦! 優勝したのは3年の男子。
リオ 「優勝おめでとうございます! 実行委員会から表彰状です」
委員長、お願いします、と促すリオの仮装もネズミ男。
ドレスにエプロンの生徒会長が表彰状を渡した相手はお化けコウモリ。
集まっている全校生徒も仮装ですから、なんともカオス。
そこへ…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 遅くなっちゃった!」
これも一緒に置かせてね、と抱えているのはジャック・オー・ランタン。
そして仮装は魔法使いのトンガリ帽子とローブです。
ぶるぅ 「えとえと、邪魔にならない所がいいよね」
どっこいしょ、とグラウンドの真ん中にカボチャを置いて取り出したのは
星の飾りがついた杖。それでカボチャをトンと叩くと…。
全校生徒「「「わわっ!?」」」
カボチャが馬車に大変身! 続いて生徒会長とシャン学メンバーたちも…。
生徒A 「シンデレラだわ!」
生徒B 「すげえや…。あの馬車、本物かな?」
騒然とする全校生徒に生徒会長は御満悦。
ブルー 「カボチャの馬車は本物だよ。記念撮影も乗るのもOK!」
ワッと駆け寄る生徒たち。カボチャの馬車に骸骨やお化けが乗り込みます。
女子生徒たちはシンデレラな生徒会長と実行委員に突撃で。
女子A 「記念撮影、お願いします!」
女子B 「この中の誰かが王子様ですよね!?」
お供の男子も御者のスウェナも華麗な宮廷衣装です。
生徒会長、勘違いを否定することもなくスマイルを振りまいておりますが。
カボチャ王子な教頭先生、出番は果たしてあるのでしょうか…?
2011/10/31 (Mon)
