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雛人形をお土産に教頭先生を連れ、飲み直しと称して逃げたソルジャー。
残されたジョミー君はお念仏を唱え続けていますが、涙目で。
やがて木魚を叩く手が止まり、ワッと泣き崩れてしまいました。
ジョミー「酷いや、ぼくも頑張ったのに…。教頭先生、逃げるなんて…」
キース 「おい、落ち着け! お前、正気じゃないだろう」
ジョミー「正気だってば、男は読経で頑張ったのに~!」
ブルー 「よしよし、ジョミーは頑張ったよね。でもさ…」
もう一歩押しが足りなかったんだよ、と諭しにかかる生徒会長。
ブルー 「読経はお念仏だけじゃないんだ。それと緋色なら勝てたかも」
ジョミー「緋色?」
ブルー 「そう、緋色。ぼくの衣だよ、これはブルーは着られない」
ジョミー「そっか…。赤い振袖じゃダメなんだ…」
ブルー 「同じ土俵で勝負したって勝てやしないよ、顔が違うし」
ハーレイが惚れているのはこの顔だから、と生徒会長は自分を指差すと。
ブルー 「顔の違いをカバーするなら着る物が大事! 格式で勝負」
キース 「なるほど、確かに一理あるな」
ブルー 「それから読経もレパートリーを増やさなくっちゃ」
シロエ 「そうですね。お念仏くらい、ぼくでも出来ますし」
ジョミー「増やすって色々覚えろってこと? キースみたいに?」
ブルー 「今日の敗北が悔しかったら頑張るんだね。嫌ならいいけど」
ジョミー「ううん、頑張る! 男の意地だよ、負けられないよ!」
自分を磨いてもっと美人に、とジョミー君は決意表明。
坊主宣言を遙かに超えた酔いっぷりですが、止めに入る人は勿論、皆無。
キース 「いいぞ、頑張れ。俺も色々教えてやるから」
ジョミー「ありがとう! キースってホント、いいヤツだよね」
ブルー 「先輩から沢山学びたまえ。ぼくも助力を惜しまないよ」
ジョミー「よーし、やるぞー! 坊主万歳!」
やんやと拍手喝采の中、大いに盛り上がる雛祭り女子会。
女装男子がズラリ揃って美を競う宴、これにて中継終了です~。
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白酒とひれ酒で出来上がってしまったジョミー君。
酔っ払った挙句に度胸と読経を聞き間違えて、お念仏を唱えております。
抹香臭くなった宴席に閉口気味のソルジャーは…。
Aブルー「よし、決めた。ハーレイ、ぼくの世界で飲み直そう!」
ハーレイ「し、しかし…。いきなりお邪魔するというのは…」
Aブルー「いいんだってば、ソルジャーはぼく! ぼくのシャングリラ」
遠慮は無用、とソルジャーは乗り気ですけど、振袖は?
教頭先生が無断借用中のおかまバーのママの高価な着物は?
ブルー 「ブルー、ハーレイを連れて退場してくれるのかい?」
Aブルー「お念仏は趣味じゃないんだよ。ハーレイもいい感じだしさ」
既に敬語じゃなくなってるし、と言われてみればその通り。
ソルジャー相手には常に敬語の教頭先生、タメ口になっておられます。
Aブルー「この機を逃してなんとする…ってね。飲まなきゃ損、損」
ハーレイ「うむ。せっかく美人と飲めるんだしな、行っていいか?」
ブルー 「どうぞお好きに。ついでに遊ばれてくるといい」
ハーレイ「は?」
ブルー 「ううん、ヘタレが直るといいね、って」
着物と振袖は明日にでも返してくれればいいよ、と生徒会長は上機嫌。
振袖は元々レンタルですし、おかまバーのママの意識は誤魔化すとか。
Aブルー「それじゃ遠慮なくお借りするよ。行こう、ハーレイ」
ハーレイ「うむ。別の世界の酒というのもいいが、手土産に何か…」
ブルー 「これはどう? ぼくの秘蔵の大吟醸! それとブルーにも」
Aブルー「えっ、ぼくにも何かくれるのかい?」
ブルー 「雛人形を譲ってあげるよ。君のシャングリラで飾りたまえ」
「えぇっ!?」と叫ぶシャン学メンバーを生徒会長、サックリと無視。
ソルジャーは雛人形を土産に教頭先生と手に手を取って、自分の世界へ。
ブルー 「さてと、雛人形と厄介な二人は片付いたし…」
問題はこのお念仏だ、と生徒会長。
ジョミー君はポクポクやってますけど、お坊さん志願?
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どちらが教頭先生に御酌するかで揉めまくっている女装の二人。
ソルジャーもジョミー君も一歩も譲らず、教頭先生はお困りですけど…。
Aブルー「ハーレイ、ちょっと訊くけどさ。色気は断然ぼくだよねえ?」
ジョミー「色気なんかより可愛げです! 可愛い方が好みですよね?」
ハーレイ「う、うむ…。女は愛嬌とよく言うのだが、私はだな…」
ジョミー「ほら、可愛い方がいいんだってば、愛嬌なんだし!」
Aブルー「話は最後まで聞きたまえ。ハーレイ、君の好みは?」
ハーレイ「そのぅ…。男も愛嬌なのかと言われると自信が無くて…」
Aブルー「だよね、男は断然、色気! ぼくの勝ちだよ」
勝ち誇ったソルジャー、ジョミー君をドンと押し退けてトクトクと御酌。
生徒会長そっくりなだけに教頭先生も極楽気分でいらっしゃいます。
ジョミー「なんでぼくだと駄目なのさ! 可愛くしたのに!」
ブルー 「もっと強引に行くんだね。男は度胸!」
ジョミー「読経?」
ブルー 「そう、度胸。女は愛嬌、男は度胸がお約束だ」
頑張ってこい、と背中を押されたジョミー君。
教頭先生に深々とお辞儀し、やおら合掌。
ハーレイ「ど、どうした?」
Aブルー「変な輩は放っておこうよ、ささ、もう一杯」
ジョミー「称名念仏~」
全員 「「「は?」」」
ジョミー「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
ハーレイ「ジョ、ジョミー?」
Aブルー「な、なんなのさ? 要らないってば、お経なんか!」
ジョミー「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
ビシッと正座し、お念仏を朗々と唱え続ける間に生徒会長が木魚を設置。
ジョミー君はそれをポクポクと…。
ブルー 「お念仏を唱えるとはねえ、嬉しい誤算だ」
キース 「度胸と読経を間違えたのか…」
Aブルー「なんか飲む気にならないんだけど…」
ハーレイ「BGMが念仏ではなぁ…」
いっそ何処かで飲み直すか、と語り合う教頭先生とソルジャーですが。
おかまと振袖男子な二人が飲み直せる場所はありますか…?
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おかまスタイルの教頭先生に振袖のソルジャー、ジョミー君との三つ巴。
ひれ酒の土瓶は既に三つ目となり、大いに盛り上がっておりますが。
キース 「本当に大丈夫なのか、ジョミーは? 飲み過ぎだぞ」
シロエ 「モテ期のつもりですからねえ…。止めに入ったら怖いですよ」
サム 「逆ギレしそうな感じだもんなぁ…。放っておこうぜ」
マツカ 「でも、なんで教頭先生なんです? 前から憧れでしたっけ?」
スウェナ「さ、さあ…。私は一度も聞いてないわよ?」
キース 「俺も全く記憶にない。柔道部の見学にも来ないヤツだが…」
どうなったんだ、と悩むシャン学メンバー。
そこへクスクスと笑い声が…。
ブルー 「とっくの昔に酔ってたんだよ、ジョミーはね」
全員 「「「えぇっ!?」」」
ブルー 「キッチリ出来上がっていたのさ、ひれ酒の前に」
キース 「なんでそうなる? 普通に飲み食いしてただけだぞ」
サム 「俺たち、酔ってないもんな? 多分…」
ブルー 「さあ…。君たちも少しは酔っているかもね、ほろ酔い加減で」
シロエ 「お酒が入ってたんですか、この食事!?」
キース 「アサリのワイン蒸しだ、アルコールが飛んでいなかったんだ!」
ブルー 「残念でした。食事は全く無関係だよ」
これこれ、と生徒会長が示しているのは白酒の瓶。
そういえばジョミー君、ガンガン飲んでましたっけ…。
ブルー 「底の方が危ないのか、と訊かれたから違うと答えたけどさ」
キース 「白酒だろう、それで酔うのか?」
ブルー 「君も勘違いしているクチか…。白酒と甘酒は違うんだよ」
見た目は同じでも白酒の方は本物のお酒、と生徒会長。
アルコール度数は10度と、なんとビールより高いのだそうで。
ブルー 「面白いから放っておいたら絡み酒とはね。どうなるかな?」
キース 「あっちのブルーと、また揉めているみたいだな…」
教頭先生に御酌する役目を巡って争いになっているようです。
おかまを奪い合う女装の二人とは、世も末かも…。
ソルジャーと同じく赤い振袖のジョミー君。
どういうわけだか、ソルジャーがモテているのが気に入らないようで…。
ジョミー「教頭先生、ぼくも赤です! 振袖だったら負けてません!」
ハーレイ「な、なんだ、どうした?」
ジョミー「なんでソルジャーばっかり可愛がるんですか、ぼくだって!」
ハーレイ「は? あ、ああ、そうか、お前も飲みたかったのか?」
ジョミー「もちろんですっ!」
二人きりで飲むなんてズルイ、とジョミー君は拗ねておりますが。
ひれ酒は立派なお酒ですよ?
キース 「お、おい、ジョミーはどうなったんだ? あれは酒だぞ」
サム 「だよな、なんで自分から飲みに行くんだよ」
シロエ 「思い切り警戒してましたよねえ、ジョミー先輩」
マツカ 「そうですよ。酔っ払いは前科二犯ですから」
スウェナ「ソルジャーに嫉妬してるんじゃないの? ほら、美人だし」
キース 「なるほど、自分も目立ちたい…と。俺は御免だが」
こんな姿で目立ってどうする、とキース君は深い溜息。
他の男子も同じですけど、ジョミー君は教頭先生の隣に座って。
ジョミー「んーと…。ちょっぴり辛いですね、コレ」
ハーレイ「ははは、ひれ酒は辛口でないとな。これが美味いんだぞ」
Aブルー「そうそう、焼きひれの香ばしさが引き立つんだよ」
ハーレイ「ジョミーには少し早すぎたか? 大人の男の酒だからな」
Aブルー「ふふ、お子様は放っておいて楽しくやろうよ」
ジョミー「だから、どうして二人でくっつくんですか!」
ぼくだって綺麗に仕上がってます、とジョミー君は膨れっ面。
しかし盛り髪でゴージャス姫スタイルでは色気どころかお笑いで。
ハーレイ「あ、ああ…。まあ、可愛く出来ているとは思うが」
ジョミー「可愛いんじゃなくて美人なんですっ!」
ハーレイ「ふむ…。その、なんだ。落ち着いて飲むか? もう一杯」
大人の味が分かるのも色気の内だ、と教頭先生。
おかまスタイルで語られてもキモイだけなんですけど、まあいいか…。
