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生徒も先生もお祭り好きのシャングリラ学園。
仮装していない生徒の姿は皆無と言っていいでしょう。
そんな中でも授業はきちんと行うというのが先生方とのお約束で…。
グレイブ「諸君、おはよう。いや、ハッピー・ハロウィンと言うべきか?」
生徒全員「「「……スゴイ……」
1年A組に現れたグレイブ先生、なんとドラキュラでございます。
立派な牙まで生やしていたり…。
グレイブ「いいかね、悪戯は放課後まで禁止だ。秩序は守ってもらいたい」
生徒全員「「「はーい!」」」
グレイブ「では、今日は存分に楽しみたまえ」
ドラキュラらしい高笑いを残してグレイブ先生は去ってゆきました。
1時間目の授業は厳格なエラ先生。仮装は期待出来なさそうですが…。
エラ 「皆さん、ハッピー・ハロウィン!」
生徒全員「「「えぇっ!?」」」
出現したのは甲冑で固めた女騎士。羽根飾りつきの兜を抱えています。
これはなかなか凄いかも…。休み時間になると早速情報交換が。
生徒A 「ブラウ先生は女海賊だったってよ」
生徒B 「ゼル先生が孫悟空をやっていたって聞いたわ」
生徒C 「え、どっちの? まさかカメハメ波?」
生徒D 「それじゃ地味すぎるだろうが! 頭に輪っかの方のヤツだよ」
ワイワイと騒ぐクラスメイトたちに生徒会長も満足そうです。
ブルー 「いいねえ、先生も生徒も百花繚乱! これぞハロウィン」
キース 「まさかここまでド派手なことになるとはな…」
シロエ 「ヒルマン先生は地味らしいですよ?」
サム 「へえ…。何だろう?」
ジョミー「ほら、フライドチキンの店先のアレ」
マツカ 「似合ってるかもしれませんね…」
スウェナ「教頭先生は?」
ブルー 「ウチのクラスが最初の授業! 現時点では目撃者はゼロ」
ゴクリ、と唾を飲み込むシャン学メンバー。
教頭先生、最終的にはカボチャパンツの王子の仮装になるわけですが…。
自前で用意した仮装衣装はカボチャパンツよりも似合ってるかな?
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いよいよハロウィンがやって来ました。
仮装での登校は禁止ですから、指定の場所で着替えです。
シャン学メンバーは「そるじゃぁ・ぶるぅ」のお部屋で着替えるのですが。
ジョミー「…ネズミって言わなかったっけ?」
ブルー 「ネズミだよ?」
ジョミー「確かにスウェナはネズミだけど…」
スウェナは一足お先に着替え済み。白いネズミ耳に白いケープとスカート、
可愛いハツカネズミです。しかし…。
キース 「俺たちの分の耳は何処だ?」
ブルー 「耳が無くてもネズミだってば。その服があれば」
男子全員「「「???」」」
首を捻りながら奥の小部屋に入った男子。戻って来た時には…。
ブルー 「うん、上出来。仕上げにコレをね」
渡されたのは顔から左右にはみ出すネズミのヒゲ。
そして男子が纏う衣装は引き摺りそうな長さで灰色、フードつき。
キース 「おい。…この格好はネズミ男と言わないか?」
ブルー 「ネズミ男さ。フードは絶対外しちゃダメだよ」
シンデレラでなければ目玉親父も欲しい所だ、と生徒会長。
シロエ 「ネズミ男は妖怪じゃないかと思うんですけど…」
ブルー 「だからハロウィンらしくていいだろ? 普通のネズミより」
キース 「これでネズミだと主張するのは難しそうだが」
ブルー 「カボチャが馬車に変わった後ならピンとくるさ」
大丈夫、と言う生徒会長は地味なドレスにエプロン姿。
魔法使い役の「そるじゃぁ・ぶるぅ」は昼休みまで出て来ないそうで…。
ブルー 「じゃあ、行こうか。ネズミ男の集団というのもオツなものだよ」
キース 「ハロウィンだけに妖怪ときたか…」
溜息をつきつつ教室に向かったネズミ男なシャン学メンバー。
もちろん生徒会長も一緒ですが。
ジョミー「…ネズミ男が何人いたって目立たないかもね…」
キース 「……確かにカオスだ……」
天使に悪魔に骸骨お化け。着ぐるみ、かぶりものと何でもアリな状態です。
百鬼夜行の巷と化したシャングリラ学園、ハロウィン開幕!
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ハロウィン実行委員会の仮装はシンデレラ。
衣装も発注して準備OK!
校内はハロウィンに向けて飾り付けをしている生徒も数多く…。
ジョミー「ロッカーにペイントしちゃっていいのかな?」
キース 「恐らく止めても無駄だと思うが」
先生方が危惧したとおり、ロッカーにはカボチャや骸骨のイラストが。
個人の机も似たようなことになっております。
教室も廊下もカボチャだのコウモリだのとオーナメントが所狭しと。
生徒たちは当日の仮装で話題沸騰!
実行委員会を立ち上げた甲斐があった、とシャン学メンバーも大喜びです。
ジョミー「ブルー、カボチャは諦めたんだよね?」
サム 「馬車で満足したんだろ。あれっきり何も言わないし…」
シロエ 「ちょっと心配してたんですけど、杞憂でしたね」
良かった、良かった…と放課後の溜まり場に出掛けたシャン学メンバー。
ブルー 「やあ。ちょっと付き合ってくれるかな?」
ジョミー「何処へ?」
ブルー 「教頭室だよ。シンデレラをやるなら王子がいないと」
ハーレイが適役なんだ、と先頭に立って出掛けた生徒会長。
教頭先生、王子の仮装をしろと言われて目を白黒。
ハーレイ「私がか? 仮装衣装はとっくに注文したのだが…」
ブルー 「衣装はこっちで用意するよ。それに変身は昼休み以降」
ハーレイ「変身?」
ブルー 「うん。シンデレラだから変身するのさ」
それまでは全員違う衣装だ、と説明してから。
ブルー 「ぼくがシンデレラ姫なんだけど、王子は嫌かな?」
ハーレイ「…わ、私でいいのか…?」
大感激の教頭先生、二つ返事で引き受けました。
さて、溜まり場に戻った実行委員会ですが…。
ブルー 「やったね。これでカボチャは確保した」
全員 「「「え?」」」
ブルー 「王子様の衣装はカボチャパンツがお約束だろ?」
こんな感じで、とデザイン画を見せる生徒会長。
既に発注済みというのが極悪です。回り回ってカボチャ役も決まり、後は
当日を待つのみですよ~!
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ハロウィンの仮装にカボチャが一人は欲しい、と主張している生徒会長。
誰かが犠牲になるしかないと悟ったシャン学メンバー、ジャンケン勝負を
始めましたが…。
ジョミー「なんでスウェナは除外なわけ?」
キース 「お前、女子まで巻き込むつもりか!?」
サム 「信じられねえな…。こういう時は男が犠牲になるもんだろ?」
女子にカボチャをやらせるなんて、と非難轟々。
生徒会長も呆れ顔です。
ブルー 「女の子にカボチャのかぶりものっていうのはねえ…」
シロエ 「ドレスならアリなんですけどね…」
ブルー 「うん。仮装用にちゃんと売られてるし! …ん? ドレス…?」
待てよ、と指先を顎に当てる生徒会長。
ブルー 「そうか、カボチャは人でなくてもいいわけだ」
キース 「元からカボチャお化けの仮装だろうが」
ブルー 「いや、そうじゃなくて。人間がカボチャに化けなくっても…」
要はカボチャがあればいいんだ、と何やら閃いた様子です。
ブルー 「実行委員会は目立たなくちゃ! 一番大きなカボチャでいこう」
全員 「「「は?」」」
ブルー 「カボチャを馬車に変えて見せるんだ。ぶるぅのサイオンで」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ シンデレラの馬車だね!」
全員 「「「シンデレラ!?」」」
ブルー 「本物の馬車と入れ替えれば絶対ウケると思うよ、魔法っぽく」
キース 「なるほどな…。それはいいかもしれん」
ブルー 「決まりだね。じゃあ、君たちはネズミ役で」
全員 「「「ネズミ?」」」
ブルー 「ネズミの仮装からお供と御者に大変身! ぶるぅが魔法使い役」
ジョミー「え? そ、それじゃブルーは…」
ブルー 「シンデレラを実行委員長以外の誰がやると?」
すっかりやる気の生徒会長、仮装衣装店に早速電話を。
カボチャの馬車も何処からか借りられるツテがあるようで…。
ブルー 「みんなの仮装も早く決まって良かったよね。でも…」
考え込んでいる生徒会長。何か良からぬ企みでも…?
以下、拍手レスです~。
拍手ありがとうございました!
カボチャの仮装は自分がやれ、と言われてしまった生徒会長。
まさに口は災いの元でございます。
首尾よくカボチャ役を生徒会長に押し付けたシャン学メンバー、足取りも
軽く下校して…。
その翌日の休み時間にピンポンパーン♪ と校内放送のチャイムの音が。
ブルー 『生徒の皆さん、ハロウィン実行委員会からのお知らせです』
キース 「な、なんだ?」
ジョミー「何も聞いてないよ?」
ブルー 『実行委員会で協議した結果、委員長の衣装が決まりました』
全校生徒「「「???」」」
ブルー 『委員長は当日、カボチャのマスクを被って登校します』
たちまち巻き起こる悲鳴と怒号。女子生徒たちは怒り心頭!
1年A組では実行委員会のジョミー君たちに掴みかからんばかりです。
そこへ校内放送の続きが…。
ブルー 『この決定に反対の方は本館入口の目安箱に票をお願いします』
賛成の人は賛成票を、と告げて校内放送は切れました。
目安箱が設置されるのは昼休み。
ジョミー君たちがコソコソと様子を見に出掛けると…。
女子A 「すみません。ちょっと顔を貸して頂けますか?」
女子B 「皆さん、実行委員ですよね? 校舎の裏までお願いします」
キース 「穏やかじゃないな。何の用だ?」
女子C 「親衛隊を結成しました。生徒会長がカボチャだなんて…」
女子集団「「「私たち、絶対許せません!!!」」」
柔道部で鍛えたキース君たちも女子相手にはどうしようもなく、校舎の裏
まで連行されてフルボッコならぬ土下座三昧。
目安箱には反対票が溢れるほどに詰め込まれてゆき、そして放課後。
ブルー 「それで? ぼくがカボチャでいいのかな?」
全員 「「「や、やめて下さい…」」」
命が幾つあっても足りない、と悲鳴を上げるシャン学メンバー。
生徒会長、鮮やかな逆転勝ちを決めました。
ブルー 「だけどカボチャはハロウィンの華ってヤツだしねえ…」
やっぱり一人は欲しいんだよね、と生徒会長。
危うし、実行委員会!
