シャングリラ学園つれづれ語り
☆旅行に行きたい
さて、3月。シャングリラ学園も、春休みが近付く季節。
週末を生徒会長宅で過ごす面々、話題はもちろん春休み。
ジョミー「やっぱり旅行に行きたいよねえ…」
サム 「だよなあ、飯が美味くて、温泉もあって…」
シロエ 「遊べる所も欲しいですよね、せっかくですし」
絶叫マシーンなんかもいいかも、とシロエ君。
シロエ 「先輩たちも、お好きでしょう?」
ジョミー「うん、いいかも!」
スウェナ「あらっ、ジョミーは心霊スポットでしょ?」
好みの場所は、とスウェナちゃんのツッコミが。
スウェナ「それとも、季節が違うかしらね?」
ジョミー「ぼくは年中、歓迎だけど…」
サム 「旬はあるよな、心霊スポット」
夏の定番だろ、とサム君の言。
サム 「春は違うと思うぜ、絶対」
シロエ 「ですよね、桜にはまだ早いですけど…」
マツカ 「怪談には向いていませんよ、春は」
どちらかと言えば観光でしょう、とマツカ君。
マツカ 「その気になれば、花も色々ありますし…」
ジョミー「でもさ、花よりは絶叫マシーンで…」
サム 「心霊スポットより、断然、そっちな!」
いい場所、何処かねえのかよ、とサム君も。
サム 「マツカの別荘、そういうトコによ…」
ジョミー「あればいいんだけど、心当たりは?」
マツカ 「そうですね…。幾つかありますけれど…」
一同 「「「イイネ!」」」
別荘ライフ、と上がる歓声。
ジョミー「其処って、グルメもいけるよね?」
マツカ 「ええ。海の幸と山の幸、どちらにします?」
シロエ 「マツカ先輩のオススメは?」
サム 「海でも山でもかまわねえぜ?」
マツカに任せた、とサム君が立てる親指。
サム 「持ち主が一番、詳しいしよ…」
ジョミー「そうだよね、どっちが良さそうかな?」
マツカ 「どちらも料理は美味しいですよ」
シロエ 「悩みますねえ、そうなると…」
キース 「おい。その前にだな…」
お前たち、何か忘れてないか、と言ってますけど。
何を?
2023/03/01 (Wed)
☆借りがあった場合
春休みが近付いたシャン学メンバー、週末は生徒会長宅。
旅行に出掛ける案が出まして、春休みは別荘ライフかも。
ジョミー「忘れてるって、何を?」
シロエ 「マツカ先輩に借りはありませんけど?」
節分の災難は乗り切りました、とシロエ君。
シロエ 「他の先輩も、マツカ先輩に借りなんかは…」
サム 「作ってねえから、安心だぜ」
別荘ライフで問題ねえよ、とサム君も。
サム 「借りがあったら、そいつは立場がヤベえけど」
ジョミー「うんうん、下働きにされたりしてさ…」
シロエ 「こき使われるんですよね、分かります」
マツカ先輩じゃなくて他の先輩に…、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「マツカ先輩は、そういう人じゃないですから」
ジョミー「やらないよねえ、マツカは、絶対」
サム 「その分、他のヤツらが酷使しまくるヤツな」
代理って大義名分でよ、とサム君、肩をブルッと。
サム 「けどよ、そういう話もねえし…」
ジョミー「忘れてるってことも無いと思うな」
シロエ 「ええ。該当者がいたら集中攻撃ですよ」
こき使われる件について…、とシロエ君も竦める肩。
シロエ 「ロックオンの経験者ですから、忘れません」
ジョミー「あったね、シロエは」
シロエ 「そうなんです。住み込みで働け、と…」
言われましたね、とシロエ君が広げる両手。
シロエ 「あの勢いで、該当者を吊るし上げですよ」
サム 「間違いねえよな」
ジョミー「当人以外には、面白いイベントだしさ…」
シロエ 「忘れて貰えないと思いますけど?」
マツカ先輩が忘れていても…、とシロエ君。
シロエ 「ですから、何か忘れるも何も…」
サム 「ねえと思うぜ、この面子だしよ」
容赦ねえし、とサム君の言。
サム 「使いまくって、なんぼってヤツで」
キース 「いや、その件とは別になるんだが…」
シロエ 「何なんです?」
キース 「春といえば、だ…」
何かを思い出さないか、という質問ですけど。
えっと…?
2023/03/02 (Thu)
☆食べたい料理は
春休みはマツカ君の別荘がいいな、と相談中の御一同様。
週末の生徒会長宅ですけれども、キース君が横から口を。
キース 「毎年、春の定番でだな…」
ジョミー「お花見だったら、いつも桜だよ?」
シロエ 「早めに咲いてる場所に行ったりしますよね」
春休みにも、とシロエ君。
シロエ 「でも今は、マツカ先輩の別荘へ行く話で…」
サム 「海の幸にするか、山の幸かを選ぶトコだぜ?」
ジョミー「キースの好みは、どっちなわけ?」
キース 「どちらかと言えば、海になるな」
職業柄、家で食える回数が少ない、と副住職の深い溜息。
キース 「魚介類はどうしても、生臭くなるし…」
ぶるぅ 「んとんと、それはお料理次第で…」
消せると思うの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「和食だとショウガが多いかなあ…」
キース 「違う、匂いがどうこう以前に、魚介類は…」
生臭ものという定義だからな、と僧籍ならではの台詞。
キース 「肉も歓迎されはしないが、魚は、もっと…」
ぶるぅ 「そっか、お寺のお食事だもんね…」
キース 「檀家さんの目もあるからな…」
お越しになった時に魚の匂いはマズイ、と副住職。
キース 「たまになら、許して頂けもするが…」
ジョミー「しょっちゅう魚はヤバい、って?」
キース 「寺なんだぞ?」
もちろん宿坊ではお出しするが…、と切実な事情。
キース 「庫裏で食うのは、控えめになるな」
ジョミー「オッケー、キースは海の幸派で、と」
サム 「他の面子はどうなんだよ?」
シロエ 「えーっと、ぼくはジビエとかがですね…」
気になりますね、とシロエ君が顎に当てる手。
シロエ 「マツカ先輩、どうですか?」
マツカ 「いけますよ?」
鹿でもイノシシでも…、と御曹司の笑み。
マツカ 「シロエは山の幸なんですね?」
シロエ 「はいっ!」
ジョミー「これで一対一、と…」
キース 「そうじゃない!」
話が大きくズレているぞ、と苦情ですけど。
どの辺が…?
2023/03/03 (Fri)
☆ジビエに一票を
春休みの計画を相談中の面々、目当てはマツカ君の別荘。
海の幸がいいか、山の幸にするか、只今、一対一ですが。
キース 「俺の事情はどうでもいいんだ、今は!」
シロエ 「じゃあ、投票が拮抗した時はですね…」
ジビエに一票頂けますか、とシロエ君、抜け目ない台詞。
シロエ 「先輩とは長い付き合いですから、山の幸で!」
ジョミー「ちょ、それはズルいと思うけど!」
サム 「其処でキースを取り込むんじゃねえよ」
キースは海の幸派なんだぜ、とサム君も。
サム 「俺は海の幸を食いてえしよ…」
シロエ 「味方が減るからって、それは無いです!」
キース先輩の意見も聞いて下さい、とシロエ君。
シロエ 「キース先輩、ジビエに一票くれますよね?」
サム 「キース、シロエに譲るんじゃねえぜ?」
ジョミー「ぼくもさ、どっちかと言えば…」
サム 「海の幸派かよ、いけそうじゃねえか!」
俺とお前で既に二票な、とサム君、親指をグッと。
サム 「其処へキースが海の幸だぜ、もう三票で…」
ジョミー「半数は取っているもんねえ…」
キースを持って行かないでよ、とジョミー君も釘を。
ジョミー「キースも、此処は譲るの禁止!」
シロエ 「でもですね…! 現に、どうでもいいと…」
キース 「だから、違うと言っているだろう!」
さっきからな、とキース君の渋面。
キース 「どうでもいいいのは、俺の事情で…」
シロエ 「それならジビエにして下さいよ!」
海の幸だと言わないで…、とシロエ君、必死。
シロエ 「ジビエには、まだ一票なんです!」
キース 「そういう話をしてるんじゃない!」
春と言ったら、とても大事な行事が…、と副住職。
キース 「その行事だと、海の幸も山の幸も禁止で…」
ジョミー「えっ? お花見弁当だと、どっちもさ…」
シロエ 「アリだと思いますけれど?」
サム 「あるよな、どっちも」
キース 「違う!」
花見に出掛ける話でもない、と叫んでますけど。
何だと…?
2023/03/04 (Sat)
☆海の幸派が優勢
春休みはマツカ君の別荘だ、と生徒会長宅で相談な面々。
海の幸にするか、山の幸にするかで行先が変わるわけで。
キース 「大事な行事で、海の幸も山の幸もだな…」
シロエ 「禁止と言われてもですね…」
そんなことよりジビエに一票お願いします、とシロエ君。
シロエ 「キース先輩だけの事情でしょう? ソレは」
サム 「横から持って行くんじゃねえよ!」
キースの清き一票をよ、とサム君の苦情。
サム 「ドサクサ紛れとか、マジ、許さねえぜ?」
ジョミー「キースの事情はいいけどさあ…」
スウェナ「票を譲れ、はズルいわよねえ…」
サム 「おっ、もしかしてスウェナもよ…」
海の幸かよ、とサム君の輝く瞳。
サム 「だったら過半数、取れたんでねえの?」
ジョミー「あー! 残りはシロエとマツカと、それに…」
ブルーと、ぶるぅ、とジョミー君が折ってゆく指。
ジョミー「マツカはカウントされないから…」
サム 「過半数だぜ、四票で!」
これで決まりな、とサム君、親指をグッと。
サム 「キースがジビエに行かねえ以上は…」
ジョミー「ブルーとぶるぅがジビエ推しでも、三票で…」
負けるもんね、とジョミー君も。
ジョミー「キース、シロエに譲るのは無し!」
サム 「そうだぜ、その一票で決まるんだからよ」
ブルー 「まだジビエとは言ってないけど、推そうかな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ その方が面白そう!」
キースがどっちに転ぶかだもん、と飛び跳ねるお子様。
ぶるぅ 「食べ物の恨みは怖いもんね!」
ブルー 「そう! キースのせいで逆転したら…」
後のフルボッコが見ものだからさ、と生徒会長の笑み。
ブルー 「それで、どっちにするんだい? キース?」
キース 「おい、あんたまで忘れたのか!?」
ジョミー「いいから、ジビエに転ばないでよ?」
サム 「転びやがったら、ガッツリ祟るぜ」
キース 「だからだな…!」
なんでブルーまで、と叫んでますけど。
どっちに一票?
2023/03/05 (Sun)
☆転ばなかった人
春休みはマツカ君の別荘、その方向で相談中な御一同様。
海の幸派が今は過半数、キース君が転ぶと山の幸でして。
ブルー 「なんでぼくまで、って言われても…」
ぶるぅ 「その方が楽しいからだよね!」
ぼくとブルーとシロエがジビエ、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「キースがシロエについてくれたら、過半数!」
ブルー 「一発逆転で、キースが恨まれまくってさ…」
面白いことになるんだし、と生徒会長、ニヤニヤと。
ブルー 「それでキースは、転ぶのかな?」
キース 「誰が転ぶか、俺も命が惜しいんだ!」
ジョミー「やったあ、海の幸で決定!」
サム 「マツカ、そっちの方で頼むぜ」
海の幸が美味い別荘な、とサム君もガッツポーズ。
サム 「あと、絶叫マシーンのあるトコで!」
マツカ 「分かりました、手配しておきますね」
ブルー 「うーん、どうして転ばないかな…」
キース 「あんたは俺を殺したいのか!」
こいつらを敵に回したら死ぬ、とキース君が竦める肩。
キース 「そうでなくても、春は詰むのに…」
シロエ 「あー…。どうでもいいっていう事情ですね」
でも、そんなのは個人の事情で…、とシロエ君。
シロエ 「ぶっちゃけ、関係無いですよ」
ブルー 「ホントにねえ…。ジビエに一票欲しかったな」
キース 「だから、どうしてあんたまでが!」
春は詰むとまで言ったのに、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「その辺で察しがつかないのか!」
ブルー 「ついているけど、たまにはさ…」
一人で解決してくれないかな、と生徒会長、しれっと。
ブルー 「元々は、君が蒔いた種だよ?」
キース 「それはそうだが…」
シロエ 「あのぅ…。話が全然、見えないんですが…」
いったい何の話ですか、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「会長も関係あるようですけど…?」
ブルー 「うん、不幸にも巻き込まれてねえ…」
シロエ 「何にです?」
解決というと事件でしょうか、という質問。
そうかも…?
2023/03/06 (Mon)
☆事件らしいです
春休みはマツカ君の別荘への旅、行先を相談だった面々。
海の幸が美味しい所に決定、山の幸は却下されまして…。
ブルー 「事件と言うなら、事件になるね」
シロエ 「じゃあ、キース先輩が犯人なんですか?」
自分で蒔いた種なんですよね、とシロエ君。
シロエ 「おまけに、会長を巻き込んだ、と?」
ジョミー「巻き込み型だと、特殊詐欺かな?」
サム 「かもなあ、ヤクの売人かもしれねえけどよ」
ブルーを運び屋にしたってヤツな、とサム君の意見。
サム 「知らずに運ばされた時でも、ヤベえんだろ?」
シロエ 「あー…。場合によっては、そうらしいですね」
スウェナ「外国だったら、逮捕されるって言うじゃない」
スーツケースとかに入れられた時、とスウェナちゃん。
スウェナ「入国でバレたら、そのまま監獄送りでしょ?」
シロエ 「そう聞きますねえ、有無を言わさず有罪で」
で、ヤクの売人の方でしょうか、とシロエ君の問い。
シロエ 「特殊詐欺の受け子にしたのか、どっちです?」
キース 「なんでそうなる!」
シロエ 「だって、事件だそうですし…」
会長を巻き込んだわけですしね、とシロエ君の冷たい瞳。
シロエ 「先輩、何をやらかしたんです?」
キース 「詐欺でも、ヤクの売人でもない!」
ジョミー「だったら、何に巻き込んだのさ?」
事件なんだよ、とジョミー君も事情聴取に乗り出し。
ジョミー「自分で解決しろってことは、証拠隠滅?」
サム 「そうなんでねえの?」
通信履歴を削除しろとか…、とサム君も。
サム 「でもよ、警察も優秀だしよ…」
シロエ 「復元されてしまいますよね、大抵は」
キース 「そうじゃない!」
ヤバい橋など渡っていない、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「俺はただ、ヘマをしただけで…!」
シロエ 「ひき逃げですか、自転車で?」
ジョミー「その自転車が、ブルーの自転車だったって?」
それはダメなヤツ、と皆がツッコミですけど。
ひき逃げ…?
2023/03/07 (Tue)
☆たまには一人で
春休みはマツカ君の別荘に決定、海の幸が美味しい所へ。
けれどキース君には事情があるとか、事件だそうでして。
キース 「俺は、ひき逃げなどしていない!」
シロエ 「だったら、ヘマって何なんです?」
ジョミー「事件性があるって、普通じゃないよね…」
ホントに何をやらかしたのさ、とジョミー君の問い。
ジョミー「ブルーを巻き込むとか、どう考えても…」
サム 「ヤベえ橋ってヤツじゃねえかよ」
キース 「だから、違うと!」
あえて言うなら失言なんだ、とキース君、グッと拳を。
キース 「その場のノリで、適当にだな…」
シロエ 「何か言ったら、ドツボにハマった系ですか?」
ブルー 「まさにソレだよ、お蔭で、ぼくまで…」
ドツボに突き落とされちゃってね、と生徒会長の溜息。
ブルー 「春と秋には、嫌でも法要なんだってば」
一同 「「「げっ!」」」
アレか、と誰もが思い当たったブツ。
シロエ 「か、会長、それって、もしかしてですね…」
ジョミー「例のキノコの法要なわけ?」
キースが戒名をつけちゃったヤツ、とジョミー君。
ジョミー「春のお彼岸、確かにあるよね…」
シロエ 「ありましたよね…」
海の幸とかがダメなわけですよ、とシロエ君が落とす肩。
シロエ 「仏様へのお供え物には、NGですし…」
キース 「どうだ、分かったか?」
俺の事情というヤツが…、とキース君。
キース 「目下の俺の頭痛の種は、ソレでだな…」
サム 「威張るトコかよ、俺たちも被害者なんだぜ?」
ジョミー「そうだよ、毎回、巻き込まれてさ…」
抹香臭いイベなんかに…、とジョミー君の仏頂面。
ジョミー「たまには一人で解決してよね!」
シロエ 「まったくですよ」
会長の台詞じゃないですが…、とシロエ君も。
シロエ 「キース先輩、今回はですね…」
サム 「一人でやってくれよな、全部」
ジョミー「うん、ぼくたちは逃げるからさ」
何処かへ避難すればいいし、という声が。
逃げると…?
2023/03/08 (Wed)
☆一人でやるべし
春休みはマツカ君の別荘へ旅行、海の幸が目当てですが。
海の幸派の一人なキース君、春のお彼岸を持ち出した件。
ジョミー「キースなら、任せて安心だしさ…」
サム 「うんうん、プロフェッショナルなんだしよ…」
シロエ 「例のキノコの法要については、達人ですよ」
キャリアが半端ありませんから、とシロエ君、ヨイショ。
シロエ 「ですから、今回は一人でお願いします」
ジョミー「避難するなら、マツカの家かな?」
サム 「花見と紅葉で世話になってる別荘でもよ…」
いいんでねえの、とサム君の意見。
サム 「あそこだったら、日帰り出来るしよ」
ジョミー「いいね、食事も美味しいし…」
シロエ 「マツカ先輩、どうでしょう?」
マツカ 「かまいませんよ、お彼岸は空いてますから」
どうぞ皆さんでいらして下さい、と御曹司の笑み。
マツカ 「マイクロバスも、いつも通りに手配しますね」
一同 「「「やったーっ!」」」
避難するぞ、と拳を突き上げる御一同様。
シロエ 「会長も、もちろん避難ですよね?」
ブルー 「当然だよ! キース、法要の準備はさ…」
やっておくから、と生徒会長、胸をドンと。
ブルー 「お膳も花も、お供え物もね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お膳、盛り付けすればOK!」
器も準備しておくね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「盛り付けくらい、出来るでしょ?」
キース 「そ、それは出来るが、俺に一人で…」
法要をやれと…、とキース君、悪い顔色。
キース 「あの馬鹿野郎と、一対一とか言わないか?」
ブルー 「そうなるだろうね、どう考えても」
キース 「キツすぎるんだが…!」
荷が重すぎる、と呻く副住職。
キース 「せめて、もう一人くらいいてくれても…!」
シロエ 「だったら、キャプテンとかをですね…」
ジョミー「呼べば増えると思うけど?」
キース 「あっちの面子を増やしてどうする!」
確実に詰むヤツだろうが、と悲鳴ですけど。
どうなる…?
2023/03/09 (Thu)
☆仕出しもいけます
春休みの相談をしていた面々、別荘ライフに決定ですが。
その前にやって来るのがお彼岸、例のキノコの法要で…。
シロエ 「サシが嫌なら、それしか無いと思いますけど」
ジョミー「キャプテンでもいいし、悪戯小僧でもさあ…」
サム 「いねえよりかはマシなんでねえの?」
枯れ木も山のナントカだぜ、とサム君も。
サム 「キースが拝んで、その面子でよ…」
シロエ 「お焼香をして貰えばですね…」
ジョミー「一応、形になると思うよ」
法要としては…、とジョミー君もプッシュ。
ジョミー「一人よりかは、二人の方が良さそうだよね」
サム 「うんうん、香炉も回せるしよ」
シロエ 「というわけで、頑張って下さい、キース先輩」
キース 「そう言われても…!」
嫌すぎるんだが、とキース君の引き攣った顔。
キース 「あいつらと俺で法要となると、もう色々と…」
シロエ 「何なんです?」
キース 「詰みそうな気しかしないんだが…!」
逃げられる気が全くしない、とキース君、冷汗ダラダラ。
キース 「何をやっても裏目に出まくり、どんどんと…」
シロエ 「ドツボなんですね、分かります」
でも、頑張って頂くしか…、とシロエ君の突き放し。
シロエ 「毎回、巻き込まないで下さい!」
ブルー 「ホントにねえ…。あ、アフターの用意もさ…」
ぶるぅ 「ちゃんとしとくね、仕出しがいい?」
それとも、何か作った方が…、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「レンジでチンするだけのヤツとか…」
キース 「俺に、ヤツらの飯の世話までしろと!?」
ブルー 「オッケー! ぶるぅ、仕出しだってさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ メニュー、持って来るね!」
仕出し、仕出し…、と早速、持って来たメニュー。
ぶるぅ 「んとんと、これがお寿司屋さんので…」
ブルー 「こっちは料亭、いろんな店が来てくれるよ」
ぶるぅ 「フレンチとかのお店もいけるの!」
選んでくれれば予約するよ、と笑顔ですけど。
そういう問題…?
2023/03/10 (Fri)
☆法衣でアフター
春休みは旅行と決まった所へ、お彼岸の話が出て来た件。
例のキノコの法要ですけど、キース君が一人でやるとか。
ぶるぅ 「えっとね、お寿司屋さんだと、オススメは…」
ブルー 「このコースかなあ、アフター向けは」
ぶるぅ 「そだね、デザートの果物もつくし…」
法要にピッタリだと思うの! と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「お味噌汁は保温容器で来るから、注ぐだけ!」
ブルー 「君がやるのは、其処だけだしね?」
いいと思うよ、と生徒会長も。
ブルー 「それともアレかな、今風にさ…」
ぶるぅ 「和食以外もいいかもね!」
法要の後に焼肉とかも流行りだし…、と今どきの事情が。
ぶるぅ 「キースは、どういうのが好み?」
ブルー 「ケータリングも、基本、並べるだけだよ?」
キース 「違う、そういう問題じゃない!」
俺の手間より、あいつらの方が問題で…、と副住職。
キース 「あの連中とサシで法要、アフターもだと!?」
ブルー 「法要にはセットものだしねえ…」
ぶるぅ 「お坊さんも御一緒に、ってトコも多いよ?」
みんなでアフター、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「お坊さんが上座で、法話つきなの!」
シロエ 「まさか、法衣のままですか?」
ぶるぅ 「そだよ、着替えなんかは持って来ないし」
ブルー 「此処のが、変則すぎるんだよねえ…」
キースは着替えてしまうから、と生徒会長、フウと溜息。
ブルー 「普通、お坊さんがアフターに呼ばれたら…」
ぶるぅ 「袈裟だけ外してお食事だよね?」
ブルー 「うん、食事の時には袈裟は外すものだし…」
仏様に失礼が無いようにね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「たまにはキースも、そのスタイルでさ…」
ぶるぅ 「アフターに出て法話をすれば、喜ばれそう!」
シロエ 「いいですよね、ソレ!」
ジョミー「きっと感動して貰えるよ、有難そうで」
キース 「何故、そうなる!」
なんで法衣でアフターまで、と叫んでますけど。
いいのでは?
2023/03/11 (Sat)
☆アフターはレア
春休みはマツカ君の別荘で海の幸、そういう計画ですが。
その前に春のお彼岸なわけで、キース君が一人でやる話。
ブルー 「法衣でアフター、法話つきは正統派だよ?」
キース 「それはそうだが、あいつらはだな…!」
檀家さんではないんだぞ、とキース君、グッと拳を。
キース 「その上、熱心な信者さんでもない!」
ブルー 「でもねえ、法話は法要の花で…」
ぶるぅ 「お坊さんつきのアフター、喜ばれるもん!」
お膳料を貰って帰るお坊さんより…、と無邪気なお子様。
ぶるぅ 「出て欲しいのに、帰っちゃうトコも…」
ブルー 「多いんだよねえ、次があるから、と」
昨今の法要は土日に集中するし…、と生徒会長の解説が。
ブルー 「親族を集めようとするとね、どうしても…」
サム 「あー…。平日は都合がつきにくいのな?」
ブルー 「そう! だから土日は奪い合いでさ…」
早くから押さえておかないと…、と生徒会長、苦笑。
ブルー 「お坊さんの予定が埋まって、本堂とかも…」
ぶるぅ 「埋まっちゃうから、法事が出来なくなるの!」
シロエ 「マジですか?」
ブルー 「うん。そんな事情もあるからさ…」
アフターに出るより、次の法要、と生徒会長。
ブルー 「アフターまで来て貰えるのは、レアケース!」
ぶるぅ 「うんと沢山、お布施をしないとダメみたい…」
お坊さんを一日押さえちゃうし…、という法要の事情。
ぶるぅ 「おまけに、お彼岸のお中日だよ?」
ジョミー「何かあるわけ?」
ブルー 「あのねえ…。君も僧籍なんだし、心得事で…」
ぶるぅ 「そだよ、お彼岸の間は、個人の法事は…」
受けないお寺が殆どだよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「そんな時にアフター、お坊さんつき!」
ブルー 「有難すぎる話なんだよ、本当に」
シロエ 「それ、最高じゃないですか!」
ブルー 「院殿号の仏様にはさ…」
ぶるぅ 「ピッタリなの!」
それでいくべき、とプッシュですけど。
ナイスかも?
2023/03/12 (Sun)
☆サシだとキツイ
春休みはマツカ君の別荘へ旅行、海の幸が楽しみな面々。
けれどキース君が持ち出した春のお彼岸、避けたいヤツ。
ブルー 「そもそも君が蒔いた種だし、一人でさ…」
シロエ 「やるべきですよ、今回くらいは」
ジョミー「そうだよ、それに有難い法要でレアケース!」
もう絶対に喜ばれるから、とジョミー君が立てる親指。
ジョミー「キャプテンと、ぶるぅを招待してさ…」
サム 「仕出しで、おもてなしなんだぜ?」
シロエ 「ぶるぅと会長の、御用達のお店なんですよ?」
美味しくて高級な店ばかりです、とシロエ君も。
シロエ 「メニューにも、時価のがあるほどですし…」
ジョミー「お相伴したいくらいだよねえ、ぼくたちも」
サム 「うんうん、マジで美味そうだしよ…」
??? 「なら、お相伴してくれたまえ!」
招待するよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「なにさ、御招待してるのに、その反応は」
で、どの店がいいんだって、とメニューを覗き込む人。
Aブルー「何処もオススメらしいけど…」
シロエ 「いえ、そういう話じゃなくってですね…」
ジョミー「ぼくたちは遠慮するわけで…」
サム 「そうだぜ、マツカの別荘に行くんだしよ」
別行動な、とサム君、ピシャリと。
サム 「此処に残るのは、キースだけでよ…」
シロエ 「法衣でアフター、法話つきです!」
もう最高の法要ですよ、とシロエ君もグイグイと。
シロエ 「院殿号の仏様には、お似合いですって!」
サム 「お中日に坊主を貸し切り、アフターだぜ?」
Aブルー「でもねえ、ぼくも一人じゃ嫌だし…」
キースとサシで法話なんてね、とソルジャーが顰める顔。
Aブルー「おまけに食事まで、サシはキツイよ!」
シロエ 「キャプテンとぶるぅで、三人ですけど?」
ジョミー「三対一だよ、いけるって!」
Aブルー「それが、その日は…」
ハーレイが空いていなくてね、と溜息な人。
悪戯小僧は…?
2023/03/13 (Mon)
☆二対一でいこう
春休みはマツカ君の別荘に決定、その前に春のお彼岸が。
キース君が一人でやる方向ですけど、ソルジャー登場で。
シロエ 「キャプテンがダメでも、ぶるぅがですね…」
サム 「いるじゃねえかよ、ぶるぅを連れて来いよな」
それで二人になるじゃねえか、とサム君も。
サム 「そしたら二対一になるしよ…」
ジョミー「キースとサシより、人数、増えるよ?」
シロエ 「二人いれば、香炉も回せますしね」
それに、ぶるぅも喜びますよ、とシロエ君、グイグイ。
シロエ 「なんと言っても、高級な仕出し料理です!」
サム 「美味いに決まってるんだしよ…」
ブルー 「ぶるぅが沢山食べるんだったら、多めにさ…」
注文すればいいと思うよ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「それでこそアフターというヤツだしねえ…」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「お坊さんとか、参列して下さった皆さんに…」
御馳走を振舞うのが本来の意味、と解説が。
ブルー 「だから、ドカンと仕出しを取って!」
キース 「その世話をするのは、俺になるんだが!」
どの辺が坊主へのもてなしなんだ、とキース君の叫び。
キース 「坊主を、こき使うことになってだな…!」
ブルー 「仕方ないよね、自業自得だから」
シロエ 「まったくです。おもてなしくらいして下さい」
ぶるぅの扱いは慣れたものでしょう、とシロエ君。
シロエ 「今までにも散々、遊ばれてますし…」
ジョミー「だよねえ、エキスパートじゃないの?」
キース 「何故、そうなる!」
シロエ 「それはズバリ、プロだからですよ!」
法要のプロで、ぶるぅの相手も…、とシロエ君の指摘。
シロエ 「先輩なら、立派に務まりますって!」
サム 「頑張れよな!」
応援してるぜ、とサム君、キース君の肩をバンッ! と。
サム 「ファイトぉ!」
キース 「そう言われても…!」
Aブルー「ぼくも困るんだけど…」
ぶるぅはちょっと…、とソルジャーの声が。
何故に…?
2023/03/14 (Tue)
☆お経を読む間は
春休みはマツカ君の別荘で海の幸、その前に春のお彼岸。
キース君が一人でやる方向で、仕出しを取るそうですが。
シロエ 「何故、ぶるぅだと困るんです?」
サム 「世話なら、キースに丸投げ出来るぜ?」
何も問題ねえじゃねえかよ、とサム君の言。
サム 「沢山食うのも、ブルーが許してるんだしよ…」
ブルー 「うん。支払いの心配は要らないからね」
請求書はノルディに回すから、と生徒会長、ニッコリ。
ブルー 「君が飲み食いしたと言ったら、もう一発で!」
シロエ 「払うでしょうねえ、エロドクターなら」
ブルー 「おまけに、ぼくから回すんだよ?」
ジョミー「請求書が来たってだけでも、喜ばれるって?」
そこまでブルーに惚れてるんだ、とジョミー君、唖然。
ジョミー「どう見たって、ただの金づるなのに…」
ブルー 「でもねえ、その請求書をハーレイに…」
回した場合はどうなるんだい、と生徒会長の問い。
ブルー 「あっちも喜んで払うわけでね、金欠でもさ」
シロエ 「なるほど、借金してでも払いそうですね」
ブルー 「そう! なのに、ノルディに回したんだよ?」
光栄の至りというヤツじゃないか、と生徒会長。
ブルー 「ついでに脈アリの可能性もさ…」
サム 「あるってことで、カモられるのな…」
ブルー 「ピンポーン! というわけで、費用の方は…」
ドンと任せてくれたまえ、と頼もしい台詞。
ブルー 「安心して、ぶるぅと法要をね!」
Aブルー「困るんだってば、悪戯炸裂で!」
位牌は蹴倒す、香炉は投げる…、とソルジャーの悲鳴。
Aブルー「キースがお経を読んでる間に、大暴れだよ!」
一同 「「「あー…」」」
それはあるかも、と誰もが見合わせる顔。
ジョミー「お経の間は、キースも面倒見られないよね…」
シロエ 「その上、背中を向けてますしね…」
サム 「後ろの騒ぎは見えねえか…」
Aブルー「オッケー?」
事情を分かってくれたかい、と聞いてますけど。
大暴れ…。
2023/03/15 (Wed)
さて、3月。シャングリラ学園も、春休みが近付く季節。
週末を生徒会長宅で過ごす面々、話題はもちろん春休み。
ジョミー「やっぱり旅行に行きたいよねえ…」
サム 「だよなあ、飯が美味くて、温泉もあって…」
シロエ 「遊べる所も欲しいですよね、せっかくですし」
絶叫マシーンなんかもいいかも、とシロエ君。
シロエ 「先輩たちも、お好きでしょう?」
ジョミー「うん、いいかも!」
スウェナ「あらっ、ジョミーは心霊スポットでしょ?」
好みの場所は、とスウェナちゃんのツッコミが。
スウェナ「それとも、季節が違うかしらね?」
ジョミー「ぼくは年中、歓迎だけど…」
サム 「旬はあるよな、心霊スポット」
夏の定番だろ、とサム君の言。
サム 「春は違うと思うぜ、絶対」
シロエ 「ですよね、桜にはまだ早いですけど…」
マツカ 「怪談には向いていませんよ、春は」
どちらかと言えば観光でしょう、とマツカ君。
マツカ 「その気になれば、花も色々ありますし…」
ジョミー「でもさ、花よりは絶叫マシーンで…」
サム 「心霊スポットより、断然、そっちな!」
いい場所、何処かねえのかよ、とサム君も。
サム 「マツカの別荘、そういうトコによ…」
ジョミー「あればいいんだけど、心当たりは?」
マツカ 「そうですね…。幾つかありますけれど…」
一同 「「「イイネ!」」」
別荘ライフ、と上がる歓声。
ジョミー「其処って、グルメもいけるよね?」
マツカ 「ええ。海の幸と山の幸、どちらにします?」
シロエ 「マツカ先輩のオススメは?」
サム 「海でも山でもかまわねえぜ?」
マツカに任せた、とサム君が立てる親指。
サム 「持ち主が一番、詳しいしよ…」
ジョミー「そうだよね、どっちが良さそうかな?」
マツカ 「どちらも料理は美味しいですよ」
シロエ 「悩みますねえ、そうなると…」
キース 「おい。その前にだな…」
お前たち、何か忘れてないか、と言ってますけど。
何を?
2023/03/01 (Wed)
☆借りがあった場合
春休みが近付いたシャン学メンバー、週末は生徒会長宅。
旅行に出掛ける案が出まして、春休みは別荘ライフかも。
ジョミー「忘れてるって、何を?」
シロエ 「マツカ先輩に借りはありませんけど?」
節分の災難は乗り切りました、とシロエ君。
シロエ 「他の先輩も、マツカ先輩に借りなんかは…」
サム 「作ってねえから、安心だぜ」
別荘ライフで問題ねえよ、とサム君も。
サム 「借りがあったら、そいつは立場がヤベえけど」
ジョミー「うんうん、下働きにされたりしてさ…」
シロエ 「こき使われるんですよね、分かります」
マツカ先輩じゃなくて他の先輩に…、とシロエ君の苦笑。
シロエ 「マツカ先輩は、そういう人じゃないですから」
ジョミー「やらないよねえ、マツカは、絶対」
サム 「その分、他のヤツらが酷使しまくるヤツな」
代理って大義名分でよ、とサム君、肩をブルッと。
サム 「けどよ、そういう話もねえし…」
ジョミー「忘れてるってことも無いと思うな」
シロエ 「ええ。該当者がいたら集中攻撃ですよ」
こき使われる件について…、とシロエ君も竦める肩。
シロエ 「ロックオンの経験者ですから、忘れません」
ジョミー「あったね、シロエは」
シロエ 「そうなんです。住み込みで働け、と…」
言われましたね、とシロエ君が広げる両手。
シロエ 「あの勢いで、該当者を吊るし上げですよ」
サム 「間違いねえよな」
ジョミー「当人以外には、面白いイベントだしさ…」
シロエ 「忘れて貰えないと思いますけど?」
マツカ先輩が忘れていても…、とシロエ君。
シロエ 「ですから、何か忘れるも何も…」
サム 「ねえと思うぜ、この面子だしよ」
容赦ねえし、とサム君の言。
サム 「使いまくって、なんぼってヤツで」
キース 「いや、その件とは別になるんだが…」
シロエ 「何なんです?」
キース 「春といえば、だ…」
何かを思い出さないか、という質問ですけど。
えっと…?
2023/03/02 (Thu)
☆食べたい料理は
春休みはマツカ君の別荘がいいな、と相談中の御一同様。
週末の生徒会長宅ですけれども、キース君が横から口を。
キース 「毎年、春の定番でだな…」
ジョミー「お花見だったら、いつも桜だよ?」
シロエ 「早めに咲いてる場所に行ったりしますよね」
春休みにも、とシロエ君。
シロエ 「でも今は、マツカ先輩の別荘へ行く話で…」
サム 「海の幸にするか、山の幸かを選ぶトコだぜ?」
ジョミー「キースの好みは、どっちなわけ?」
キース 「どちらかと言えば、海になるな」
職業柄、家で食える回数が少ない、と副住職の深い溜息。
キース 「魚介類はどうしても、生臭くなるし…」
ぶるぅ 「んとんと、それはお料理次第で…」
消せると思うの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「和食だとショウガが多いかなあ…」
キース 「違う、匂いがどうこう以前に、魚介類は…」
生臭ものという定義だからな、と僧籍ならではの台詞。
キース 「肉も歓迎されはしないが、魚は、もっと…」
ぶるぅ 「そっか、お寺のお食事だもんね…」
キース 「檀家さんの目もあるからな…」
お越しになった時に魚の匂いはマズイ、と副住職。
キース 「たまになら、許して頂けもするが…」
ジョミー「しょっちゅう魚はヤバい、って?」
キース 「寺なんだぞ?」
もちろん宿坊ではお出しするが…、と切実な事情。
キース 「庫裏で食うのは、控えめになるな」
ジョミー「オッケー、キースは海の幸派で、と」
サム 「他の面子はどうなんだよ?」
シロエ 「えーっと、ぼくはジビエとかがですね…」
気になりますね、とシロエ君が顎に当てる手。
シロエ 「マツカ先輩、どうですか?」
マツカ 「いけますよ?」
鹿でもイノシシでも…、と御曹司の笑み。
マツカ 「シロエは山の幸なんですね?」
シロエ 「はいっ!」
ジョミー「これで一対一、と…」
キース 「そうじゃない!」
話が大きくズレているぞ、と苦情ですけど。
どの辺が…?
2023/03/03 (Fri)
☆ジビエに一票を
春休みの計画を相談中の面々、目当てはマツカ君の別荘。
海の幸がいいか、山の幸にするか、只今、一対一ですが。
キース 「俺の事情はどうでもいいんだ、今は!」
シロエ 「じゃあ、投票が拮抗した時はですね…」
ジビエに一票頂けますか、とシロエ君、抜け目ない台詞。
シロエ 「先輩とは長い付き合いですから、山の幸で!」
ジョミー「ちょ、それはズルいと思うけど!」
サム 「其処でキースを取り込むんじゃねえよ」
キースは海の幸派なんだぜ、とサム君も。
サム 「俺は海の幸を食いてえしよ…」
シロエ 「味方が減るからって、それは無いです!」
キース先輩の意見も聞いて下さい、とシロエ君。
シロエ 「キース先輩、ジビエに一票くれますよね?」
サム 「キース、シロエに譲るんじゃねえぜ?」
ジョミー「ぼくもさ、どっちかと言えば…」
サム 「海の幸派かよ、いけそうじゃねえか!」
俺とお前で既に二票な、とサム君、親指をグッと。
サム 「其処へキースが海の幸だぜ、もう三票で…」
ジョミー「半数は取っているもんねえ…」
キースを持って行かないでよ、とジョミー君も釘を。
ジョミー「キースも、此処は譲るの禁止!」
シロエ 「でもですね…! 現に、どうでもいいと…」
キース 「だから、違うと言っているだろう!」
さっきからな、とキース君の渋面。
キース 「どうでもいいいのは、俺の事情で…」
シロエ 「それならジビエにして下さいよ!」
海の幸だと言わないで…、とシロエ君、必死。
シロエ 「ジビエには、まだ一票なんです!」
キース 「そういう話をしてるんじゃない!」
春と言ったら、とても大事な行事が…、と副住職。
キース 「その行事だと、海の幸も山の幸も禁止で…」
ジョミー「えっ? お花見弁当だと、どっちもさ…」
シロエ 「アリだと思いますけれど?」
サム 「あるよな、どっちも」
キース 「違う!」
花見に出掛ける話でもない、と叫んでますけど。
何だと…?
2023/03/04 (Sat)
☆海の幸派が優勢
春休みはマツカ君の別荘だ、と生徒会長宅で相談な面々。
海の幸にするか、山の幸にするかで行先が変わるわけで。
キース 「大事な行事で、海の幸も山の幸もだな…」
シロエ 「禁止と言われてもですね…」
そんなことよりジビエに一票お願いします、とシロエ君。
シロエ 「キース先輩だけの事情でしょう? ソレは」
サム 「横から持って行くんじゃねえよ!」
キースの清き一票をよ、とサム君の苦情。
サム 「ドサクサ紛れとか、マジ、許さねえぜ?」
ジョミー「キースの事情はいいけどさあ…」
スウェナ「票を譲れ、はズルいわよねえ…」
サム 「おっ、もしかしてスウェナもよ…」
海の幸かよ、とサム君の輝く瞳。
サム 「だったら過半数、取れたんでねえの?」
ジョミー「あー! 残りはシロエとマツカと、それに…」
ブルーと、ぶるぅ、とジョミー君が折ってゆく指。
ジョミー「マツカはカウントされないから…」
サム 「過半数だぜ、四票で!」
これで決まりな、とサム君、親指をグッと。
サム 「キースがジビエに行かねえ以上は…」
ジョミー「ブルーとぶるぅがジビエ推しでも、三票で…」
負けるもんね、とジョミー君も。
ジョミー「キース、シロエに譲るのは無し!」
サム 「そうだぜ、その一票で決まるんだからよ」
ブルー 「まだジビエとは言ってないけど、推そうかな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ その方が面白そう!」
キースがどっちに転ぶかだもん、と飛び跳ねるお子様。
ぶるぅ 「食べ物の恨みは怖いもんね!」
ブルー 「そう! キースのせいで逆転したら…」
後のフルボッコが見ものだからさ、と生徒会長の笑み。
ブルー 「それで、どっちにするんだい? キース?」
キース 「おい、あんたまで忘れたのか!?」
ジョミー「いいから、ジビエに転ばないでよ?」
サム 「転びやがったら、ガッツリ祟るぜ」
キース 「だからだな…!」
なんでブルーまで、と叫んでますけど。
どっちに一票?
2023/03/05 (Sun)
☆転ばなかった人
春休みはマツカ君の別荘、その方向で相談中な御一同様。
海の幸派が今は過半数、キース君が転ぶと山の幸でして。
ブルー 「なんでぼくまで、って言われても…」
ぶるぅ 「その方が楽しいからだよね!」
ぼくとブルーとシロエがジビエ、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「キースがシロエについてくれたら、過半数!」
ブルー 「一発逆転で、キースが恨まれまくってさ…」
面白いことになるんだし、と生徒会長、ニヤニヤと。
ブルー 「それでキースは、転ぶのかな?」
キース 「誰が転ぶか、俺も命が惜しいんだ!」
ジョミー「やったあ、海の幸で決定!」
サム 「マツカ、そっちの方で頼むぜ」
海の幸が美味い別荘な、とサム君もガッツポーズ。
サム 「あと、絶叫マシーンのあるトコで!」
マツカ 「分かりました、手配しておきますね」
ブルー 「うーん、どうして転ばないかな…」
キース 「あんたは俺を殺したいのか!」
こいつらを敵に回したら死ぬ、とキース君が竦める肩。
キース 「そうでなくても、春は詰むのに…」
シロエ 「あー…。どうでもいいっていう事情ですね」
でも、そんなのは個人の事情で…、とシロエ君。
シロエ 「ぶっちゃけ、関係無いですよ」
ブルー 「ホントにねえ…。ジビエに一票欲しかったな」
キース 「だから、どうしてあんたまでが!」
春は詰むとまで言ったのに、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「その辺で察しがつかないのか!」
ブルー 「ついているけど、たまにはさ…」
一人で解決してくれないかな、と生徒会長、しれっと。
ブルー 「元々は、君が蒔いた種だよ?」
キース 「それはそうだが…」
シロエ 「あのぅ…。話が全然、見えないんですが…」
いったい何の話ですか、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「会長も関係あるようですけど…?」
ブルー 「うん、不幸にも巻き込まれてねえ…」
シロエ 「何にです?」
解決というと事件でしょうか、という質問。
そうかも…?
2023/03/06 (Mon)
☆事件らしいです
春休みはマツカ君の別荘への旅、行先を相談だった面々。
海の幸が美味しい所に決定、山の幸は却下されまして…。
ブルー 「事件と言うなら、事件になるね」
シロエ 「じゃあ、キース先輩が犯人なんですか?」
自分で蒔いた種なんですよね、とシロエ君。
シロエ 「おまけに、会長を巻き込んだ、と?」
ジョミー「巻き込み型だと、特殊詐欺かな?」
サム 「かもなあ、ヤクの売人かもしれねえけどよ」
ブルーを運び屋にしたってヤツな、とサム君の意見。
サム 「知らずに運ばされた時でも、ヤベえんだろ?」
シロエ 「あー…。場合によっては、そうらしいですね」
スウェナ「外国だったら、逮捕されるって言うじゃない」
スーツケースとかに入れられた時、とスウェナちゃん。
スウェナ「入国でバレたら、そのまま監獄送りでしょ?」
シロエ 「そう聞きますねえ、有無を言わさず有罪で」
で、ヤクの売人の方でしょうか、とシロエ君の問い。
シロエ 「特殊詐欺の受け子にしたのか、どっちです?」
キース 「なんでそうなる!」
シロエ 「だって、事件だそうですし…」
会長を巻き込んだわけですしね、とシロエ君の冷たい瞳。
シロエ 「先輩、何をやらかしたんです?」
キース 「詐欺でも、ヤクの売人でもない!」
ジョミー「だったら、何に巻き込んだのさ?」
事件なんだよ、とジョミー君も事情聴取に乗り出し。
ジョミー「自分で解決しろってことは、証拠隠滅?」
サム 「そうなんでねえの?」
通信履歴を削除しろとか…、とサム君も。
サム 「でもよ、警察も優秀だしよ…」
シロエ 「復元されてしまいますよね、大抵は」
キース 「そうじゃない!」
ヤバい橋など渡っていない、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「俺はただ、ヘマをしただけで…!」
シロエ 「ひき逃げですか、自転車で?」
ジョミー「その自転車が、ブルーの自転車だったって?」
それはダメなヤツ、と皆がツッコミですけど。
ひき逃げ…?
2023/03/07 (Tue)
☆たまには一人で
春休みはマツカ君の別荘に決定、海の幸が美味しい所へ。
けれどキース君には事情があるとか、事件だそうでして。
キース 「俺は、ひき逃げなどしていない!」
シロエ 「だったら、ヘマって何なんです?」
ジョミー「事件性があるって、普通じゃないよね…」
ホントに何をやらかしたのさ、とジョミー君の問い。
ジョミー「ブルーを巻き込むとか、どう考えても…」
サム 「ヤベえ橋ってヤツじゃねえかよ」
キース 「だから、違うと!」
あえて言うなら失言なんだ、とキース君、グッと拳を。
キース 「その場のノリで、適当にだな…」
シロエ 「何か言ったら、ドツボにハマった系ですか?」
ブルー 「まさにソレだよ、お蔭で、ぼくまで…」
ドツボに突き落とされちゃってね、と生徒会長の溜息。
ブルー 「春と秋には、嫌でも法要なんだってば」
一同 「「「げっ!」」」
アレか、と誰もが思い当たったブツ。
シロエ 「か、会長、それって、もしかしてですね…」
ジョミー「例のキノコの法要なわけ?」
キースが戒名をつけちゃったヤツ、とジョミー君。
ジョミー「春のお彼岸、確かにあるよね…」
シロエ 「ありましたよね…」
海の幸とかがダメなわけですよ、とシロエ君が落とす肩。
シロエ 「仏様へのお供え物には、NGですし…」
キース 「どうだ、分かったか?」
俺の事情というヤツが…、とキース君。
キース 「目下の俺の頭痛の種は、ソレでだな…」
サム 「威張るトコかよ、俺たちも被害者なんだぜ?」
ジョミー「そうだよ、毎回、巻き込まれてさ…」
抹香臭いイベなんかに…、とジョミー君の仏頂面。
ジョミー「たまには一人で解決してよね!」
シロエ 「まったくですよ」
会長の台詞じゃないですが…、とシロエ君も。
シロエ 「キース先輩、今回はですね…」
サム 「一人でやってくれよな、全部」
ジョミー「うん、ぼくたちは逃げるからさ」
何処かへ避難すればいいし、という声が。
逃げると…?
2023/03/08 (Wed)
☆一人でやるべし
春休みはマツカ君の別荘へ旅行、海の幸が目当てですが。
海の幸派の一人なキース君、春のお彼岸を持ち出した件。
ジョミー「キースなら、任せて安心だしさ…」
サム 「うんうん、プロフェッショナルなんだしよ…」
シロエ 「例のキノコの法要については、達人ですよ」
キャリアが半端ありませんから、とシロエ君、ヨイショ。
シロエ 「ですから、今回は一人でお願いします」
ジョミー「避難するなら、マツカの家かな?」
サム 「花見と紅葉で世話になってる別荘でもよ…」
いいんでねえの、とサム君の意見。
サム 「あそこだったら、日帰り出来るしよ」
ジョミー「いいね、食事も美味しいし…」
シロエ 「マツカ先輩、どうでしょう?」
マツカ 「かまいませんよ、お彼岸は空いてますから」
どうぞ皆さんでいらして下さい、と御曹司の笑み。
マツカ 「マイクロバスも、いつも通りに手配しますね」
一同 「「「やったーっ!」」」
避難するぞ、と拳を突き上げる御一同様。
シロエ 「会長も、もちろん避難ですよね?」
ブルー 「当然だよ! キース、法要の準備はさ…」
やっておくから、と生徒会長、胸をドンと。
ブルー 「お膳も花も、お供え物もね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お膳、盛り付けすればOK!」
器も準備しておくね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「盛り付けくらい、出来るでしょ?」
キース 「そ、それは出来るが、俺に一人で…」
法要をやれと…、とキース君、悪い顔色。
キース 「あの馬鹿野郎と、一対一とか言わないか?」
ブルー 「そうなるだろうね、どう考えても」
キース 「キツすぎるんだが…!」
荷が重すぎる、と呻く副住職。
キース 「せめて、もう一人くらいいてくれても…!」
シロエ 「だったら、キャプテンとかをですね…」
ジョミー「呼べば増えると思うけど?」
キース 「あっちの面子を増やしてどうする!」
確実に詰むヤツだろうが、と悲鳴ですけど。
どうなる…?
2023/03/09 (Thu)
☆仕出しもいけます
春休みの相談をしていた面々、別荘ライフに決定ですが。
その前にやって来るのがお彼岸、例のキノコの法要で…。
シロエ 「サシが嫌なら、それしか無いと思いますけど」
ジョミー「キャプテンでもいいし、悪戯小僧でもさあ…」
サム 「いねえよりかはマシなんでねえの?」
枯れ木も山のナントカだぜ、とサム君も。
サム 「キースが拝んで、その面子でよ…」
シロエ 「お焼香をして貰えばですね…」
ジョミー「一応、形になると思うよ」
法要としては…、とジョミー君もプッシュ。
ジョミー「一人よりかは、二人の方が良さそうだよね」
サム 「うんうん、香炉も回せるしよ」
シロエ 「というわけで、頑張って下さい、キース先輩」
キース 「そう言われても…!」
嫌すぎるんだが、とキース君の引き攣った顔。
キース 「あいつらと俺で法要となると、もう色々と…」
シロエ 「何なんです?」
キース 「詰みそうな気しかしないんだが…!」
逃げられる気が全くしない、とキース君、冷汗ダラダラ。
キース 「何をやっても裏目に出まくり、どんどんと…」
シロエ 「ドツボなんですね、分かります」
でも、頑張って頂くしか…、とシロエ君の突き放し。
シロエ 「毎回、巻き込まないで下さい!」
ブルー 「ホントにねえ…。あ、アフターの用意もさ…」
ぶるぅ 「ちゃんとしとくね、仕出しがいい?」
それとも、何か作った方が…、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「レンジでチンするだけのヤツとか…」
キース 「俺に、ヤツらの飯の世話までしろと!?」
ブルー 「オッケー! ぶるぅ、仕出しだってさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ メニュー、持って来るね!」
仕出し、仕出し…、と早速、持って来たメニュー。
ぶるぅ 「んとんと、これがお寿司屋さんので…」
ブルー 「こっちは料亭、いろんな店が来てくれるよ」
ぶるぅ 「フレンチとかのお店もいけるの!」
選んでくれれば予約するよ、と笑顔ですけど。
そういう問題…?
2023/03/10 (Fri)
☆法衣でアフター
春休みは旅行と決まった所へ、お彼岸の話が出て来た件。
例のキノコの法要ですけど、キース君が一人でやるとか。
ぶるぅ 「えっとね、お寿司屋さんだと、オススメは…」
ブルー 「このコースかなあ、アフター向けは」
ぶるぅ 「そだね、デザートの果物もつくし…」
法要にピッタリだと思うの! と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「お味噌汁は保温容器で来るから、注ぐだけ!」
ブルー 「君がやるのは、其処だけだしね?」
いいと思うよ、と生徒会長も。
ブルー 「それともアレかな、今風にさ…」
ぶるぅ 「和食以外もいいかもね!」
法要の後に焼肉とかも流行りだし…、と今どきの事情が。
ぶるぅ 「キースは、どういうのが好み?」
ブルー 「ケータリングも、基本、並べるだけだよ?」
キース 「違う、そういう問題じゃない!」
俺の手間より、あいつらの方が問題で…、と副住職。
キース 「あの連中とサシで法要、アフターもだと!?」
ブルー 「法要にはセットものだしねえ…」
ぶるぅ 「お坊さんも御一緒に、ってトコも多いよ?」
みんなでアフター、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「お坊さんが上座で、法話つきなの!」
シロエ 「まさか、法衣のままですか?」
ぶるぅ 「そだよ、着替えなんかは持って来ないし」
ブルー 「此処のが、変則すぎるんだよねえ…」
キースは着替えてしまうから、と生徒会長、フウと溜息。
ブルー 「普通、お坊さんがアフターに呼ばれたら…」
ぶるぅ 「袈裟だけ外してお食事だよね?」
ブルー 「うん、食事の時には袈裟は外すものだし…」
仏様に失礼が無いようにね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「たまにはキースも、そのスタイルでさ…」
ぶるぅ 「アフターに出て法話をすれば、喜ばれそう!」
シロエ 「いいですよね、ソレ!」
ジョミー「きっと感動して貰えるよ、有難そうで」
キース 「何故、そうなる!」
なんで法衣でアフターまで、と叫んでますけど。
いいのでは?
2023/03/11 (Sat)
☆アフターはレア
春休みはマツカ君の別荘で海の幸、そういう計画ですが。
その前に春のお彼岸なわけで、キース君が一人でやる話。
ブルー 「法衣でアフター、法話つきは正統派だよ?」
キース 「それはそうだが、あいつらはだな…!」
檀家さんではないんだぞ、とキース君、グッと拳を。
キース 「その上、熱心な信者さんでもない!」
ブルー 「でもねえ、法話は法要の花で…」
ぶるぅ 「お坊さんつきのアフター、喜ばれるもん!」
お膳料を貰って帰るお坊さんより…、と無邪気なお子様。
ぶるぅ 「出て欲しいのに、帰っちゃうトコも…」
ブルー 「多いんだよねえ、次があるから、と」
昨今の法要は土日に集中するし…、と生徒会長の解説が。
ブルー 「親族を集めようとするとね、どうしても…」
サム 「あー…。平日は都合がつきにくいのな?」
ブルー 「そう! だから土日は奪い合いでさ…」
早くから押さえておかないと…、と生徒会長、苦笑。
ブルー 「お坊さんの予定が埋まって、本堂とかも…」
ぶるぅ 「埋まっちゃうから、法事が出来なくなるの!」
シロエ 「マジですか?」
ブルー 「うん。そんな事情もあるからさ…」
アフターに出るより、次の法要、と生徒会長。
ブルー 「アフターまで来て貰えるのは、レアケース!」
ぶるぅ 「うんと沢山、お布施をしないとダメみたい…」
お坊さんを一日押さえちゃうし…、という法要の事情。
ぶるぅ 「おまけに、お彼岸のお中日だよ?」
ジョミー「何かあるわけ?」
ブルー 「あのねえ…。君も僧籍なんだし、心得事で…」
ぶるぅ 「そだよ、お彼岸の間は、個人の法事は…」
受けないお寺が殆どだよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「そんな時にアフター、お坊さんつき!」
ブルー 「有難すぎる話なんだよ、本当に」
シロエ 「それ、最高じゃないですか!」
ブルー 「院殿号の仏様にはさ…」
ぶるぅ 「ピッタリなの!」
それでいくべき、とプッシュですけど。
ナイスかも?
2023/03/12 (Sun)
☆サシだとキツイ
春休みはマツカ君の別荘へ旅行、海の幸が楽しみな面々。
けれどキース君が持ち出した春のお彼岸、避けたいヤツ。
ブルー 「そもそも君が蒔いた種だし、一人でさ…」
シロエ 「やるべきですよ、今回くらいは」
ジョミー「そうだよ、それに有難い法要でレアケース!」
もう絶対に喜ばれるから、とジョミー君が立てる親指。
ジョミー「キャプテンと、ぶるぅを招待してさ…」
サム 「仕出しで、おもてなしなんだぜ?」
シロエ 「ぶるぅと会長の、御用達のお店なんですよ?」
美味しくて高級な店ばかりです、とシロエ君も。
シロエ 「メニューにも、時価のがあるほどですし…」
ジョミー「お相伴したいくらいだよねえ、ぼくたちも」
サム 「うんうん、マジで美味そうだしよ…」
??? 「なら、お相伴してくれたまえ!」
招待するよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「なにさ、御招待してるのに、その反応は」
で、どの店がいいんだって、とメニューを覗き込む人。
Aブルー「何処もオススメらしいけど…」
シロエ 「いえ、そういう話じゃなくってですね…」
ジョミー「ぼくたちは遠慮するわけで…」
サム 「そうだぜ、マツカの別荘に行くんだしよ」
別行動な、とサム君、ピシャリと。
サム 「此処に残るのは、キースだけでよ…」
シロエ 「法衣でアフター、法話つきです!」
もう最高の法要ですよ、とシロエ君もグイグイと。
シロエ 「院殿号の仏様には、お似合いですって!」
サム 「お中日に坊主を貸し切り、アフターだぜ?」
Aブルー「でもねえ、ぼくも一人じゃ嫌だし…」
キースとサシで法話なんてね、とソルジャーが顰める顔。
Aブルー「おまけに食事まで、サシはキツイよ!」
シロエ 「キャプテンとぶるぅで、三人ですけど?」
ジョミー「三対一だよ、いけるって!」
Aブルー「それが、その日は…」
ハーレイが空いていなくてね、と溜息な人。
悪戯小僧は…?
2023/03/13 (Mon)
☆二対一でいこう
春休みはマツカ君の別荘に決定、その前に春のお彼岸が。
キース君が一人でやる方向ですけど、ソルジャー登場で。
シロエ 「キャプテンがダメでも、ぶるぅがですね…」
サム 「いるじゃねえかよ、ぶるぅを連れて来いよな」
それで二人になるじゃねえか、とサム君も。
サム 「そしたら二対一になるしよ…」
ジョミー「キースとサシより、人数、増えるよ?」
シロエ 「二人いれば、香炉も回せますしね」
それに、ぶるぅも喜びますよ、とシロエ君、グイグイ。
シロエ 「なんと言っても、高級な仕出し料理です!」
サム 「美味いに決まってるんだしよ…」
ブルー 「ぶるぅが沢山食べるんだったら、多めにさ…」
注文すればいいと思うよ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「それでこそアフターというヤツだしねえ…」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「お坊さんとか、参列して下さった皆さんに…」
御馳走を振舞うのが本来の意味、と解説が。
ブルー 「だから、ドカンと仕出しを取って!」
キース 「その世話をするのは、俺になるんだが!」
どの辺が坊主へのもてなしなんだ、とキース君の叫び。
キース 「坊主を、こき使うことになってだな…!」
ブルー 「仕方ないよね、自業自得だから」
シロエ 「まったくです。おもてなしくらいして下さい」
ぶるぅの扱いは慣れたものでしょう、とシロエ君。
シロエ 「今までにも散々、遊ばれてますし…」
ジョミー「だよねえ、エキスパートじゃないの?」
キース 「何故、そうなる!」
シロエ 「それはズバリ、プロだからですよ!」
法要のプロで、ぶるぅの相手も…、とシロエ君の指摘。
シロエ 「先輩なら、立派に務まりますって!」
サム 「頑張れよな!」
応援してるぜ、とサム君、キース君の肩をバンッ! と。
サム 「ファイトぉ!」
キース 「そう言われても…!」
Aブルー「ぼくも困るんだけど…」
ぶるぅはちょっと…、とソルジャーの声が。
何故に…?
2023/03/14 (Tue)
☆お経を読む間は
春休みはマツカ君の別荘で海の幸、その前に春のお彼岸。
キース君が一人でやる方向で、仕出しを取るそうですが。
シロエ 「何故、ぶるぅだと困るんです?」
サム 「世話なら、キースに丸投げ出来るぜ?」
何も問題ねえじゃねえかよ、とサム君の言。
サム 「沢山食うのも、ブルーが許してるんだしよ…」
ブルー 「うん。支払いの心配は要らないからね」
請求書はノルディに回すから、と生徒会長、ニッコリ。
ブルー 「君が飲み食いしたと言ったら、もう一発で!」
シロエ 「払うでしょうねえ、エロドクターなら」
ブルー 「おまけに、ぼくから回すんだよ?」
ジョミー「請求書が来たってだけでも、喜ばれるって?」
そこまでブルーに惚れてるんだ、とジョミー君、唖然。
ジョミー「どう見たって、ただの金づるなのに…」
ブルー 「でもねえ、その請求書をハーレイに…」
回した場合はどうなるんだい、と生徒会長の問い。
ブルー 「あっちも喜んで払うわけでね、金欠でもさ」
シロエ 「なるほど、借金してでも払いそうですね」
ブルー 「そう! なのに、ノルディに回したんだよ?」
光栄の至りというヤツじゃないか、と生徒会長。
ブルー 「ついでに脈アリの可能性もさ…」
サム 「あるってことで、カモられるのな…」
ブルー 「ピンポーン! というわけで、費用の方は…」
ドンと任せてくれたまえ、と頼もしい台詞。
ブルー 「安心して、ぶるぅと法要をね!」
Aブルー「困るんだってば、悪戯炸裂で!」
位牌は蹴倒す、香炉は投げる…、とソルジャーの悲鳴。
Aブルー「キースがお経を読んでる間に、大暴れだよ!」
一同 「「「あー…」」」
それはあるかも、と誰もが見合わせる顔。
ジョミー「お経の間は、キースも面倒見られないよね…」
シロエ 「その上、背中を向けてますしね…」
サム 「後ろの騒ぎは見えねえか…」
Aブルー「オッケー?」
事情を分かってくれたかい、と聞いてますけど。
大暴れ…。
2023/03/15 (Wed)
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☆呪われるのは嫌
節分の打ち合わせだからと欠席届で、学校を休んだ面々。
今年は神社と決定したのに、ソルジャーが乱入で大反対。
Aブルー「通じてるかは、この際、関係無いんだよ!」
ブルー 「とにかく、黙って帰りたまえ!」
Aブルー「お寺に一緒に行ってくれるんだね?」
でないと絶対帰らない、とソルジャー、居座りモード。
Aブルー「困る事例を挙げて挙げまくって、徹夜でも!」
シロエ 「お断りします! 欠席届は、今日の分しか…」
出してませんから、とシロエ君。
シロエ 「明日は登校して、節分の日の欠席届を…」
ジョミー「出して来ないとヤバいんだよ!」
グレイブ先生の嫌味が炸裂、とジョミー君も。
ジョミー「徹夜なんかして、ヘロヘロで登校したら…」
キース 「朝のホームルームで、吊るし上げなんだが!」
サム 「だよなあ、確実に名指しでよ…」
でもって廊下に出されるんだぜ、とサム君が竦める肩。
サム 「立っていたまえ、ってバケツ付きでよ」
ジョミー「ウチの学校、体罰、オッケーだもんね…」
キース 「お上にチクっても、無駄らしいしな」
なにしろ特別な学校だけに、とキース君の嘆き節。
キース 「ついでに俺たちは、ブラックリストで…」
シロエ 「目を付けられてて、ずっと1年A組ですし…」
Aブルー「ふうん? だったら帰ってあげるけれどさ…」
お寺にしないと祟るからね、とソルジャー、ジト目。
Aブルー「祟って呪って、一生モノで!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
嫌すぎる、と誰もがドン引き。
シロエ 「わ、分かりました、お寺にします!」
Aブルー「オッケー、シロエは除外ってことで」
シロエ 「ありがとうございます!」
恩に着ます、とシロエ君、ハハーッと土下座。
シロエ 「では、他の皆さんは、存分にですね…」
Aブルー「呪うってね!」
キース 「いや、俺も寺で!」
ジョミー「ぼくも、お寺にしとくから!」
我先にお寺を希望な面々、必死の形相。
そうでしょうねえ…。
2023/02/16 (Thu)
☆お寺がいい人たち
節分の打ち合わせをする、と学校を休んだ面々ですけど。
今年は神社と決定したのに、お寺に鞍替えな人が続出中。
サム 「俺も寺にしとくぜ、喜んで!」
スウェナ「もちろん私も、お寺だわよ!」
Aブルー「オッケー、それじゃブルーとぶるぅ以外は…」
ぼくとお寺でいいんだね、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「今年も元気に、七福神様にお参りで!」
ぶるぅ 「んとんと、ぼくも、お寺がいいな…」
Aブルー「本当かい?」
ぶるぅ 「そうなの、ぶるぅは来ないんだけど…」
だけど、みんなと一緒がいいし、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「ブルーは、どうする?」
ブルー 「うーん…。一人で神社に行ってもねえ…」
Aブルー「つまらないなら、是非、君も!」
ブルー 「それしか無いかな、色々不安は残るけど…」
なんと言っても君だけに…、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「呪う気なんかはまるで無くても、天然でさ…」
シロエ 「やらかしそうな気はしますよね…」
サム 「おい、お前が最初に寺に鞍替えしたんだぜ?」
ジョミー「そうだよ、文句を言えるどころか、一番に…」
呪われるべきだと思うけどな、とジョミー君。
ジョミー「何かあった時は、シロエに回すよ」
一同 「「「イイネ!」」」
シロエ 「ええっ!?」
ぼくなんですか、とシロエ君、愕然。
シロエ 「其処は、キース先輩の役目になるのでは…?」
キース 「生憎だが、今回、俺は非番だ」
ジョミー「シロエの次に鞍替えしたけど、戦犯ってさ…」
サム 「言い出しっぺを指すよな、うん」
自分だけ逃げようとしたんだからよ、とサム君も。
サム 「んじゃ、トラブルはシロエの担当な!」
ジョミー「ドーンと任せて安心だよね!」
ぼくたちはスルーな方向で…、とジョミー君の纏め。
ジョミー「七福神巡り、張り切って行こう!」
Aブルー「うん、シロエも楽しんでくれたまえ!」
君が世話係らしいから、とソルジャーの笑顔。
大丈夫ですか…?
2023/02/17 (Fri)
☆逃げ道はあった筈
今年の節分は神社の筈が、例年通りの七福神巡りに決定。
ソルジャーの主張が通ったわけで、回避したいトラブル。
サム 「頑張って勤め上げろよ、シロエ?」
シロエ 「そ、そんなことを言われても…!」
ぼくは経験値が足りないんです、とシロエ君、顔面蒼白。
シロエ 「キース先輩のようには、とても…」
サム 「だから、頑張れって言うんじゃねえかよ」
ジョミー「やるしかないよね、どう考えても」
Aブルー「その辺のことは、君たちで揉めてくれたまえ」
ぼくはそろそろ帰るから、と諸悪の根源な人、知らん顔。
Aブルー「ぶるぅ、テイクアウトを頼めるかな?」
ぶるぅ 「オッケー、お菓子に、お料理に…」
多めに入れておいたから、と手際よく詰めたお子様。
ぶるぅ 「ぶるぅに、よろしく言っといてね!」
Aブルー「もちろんだよ! じゃあ、また節分の日に!」
来るからよろしく、とパッと姿が消えまして…。
キース 「結局、今年も寺になるのか…」
ジョミー「誰かさんが裏切るからだよ、命が惜しくて」
ブルー 「ホントにねえ…。あそこでシロエが単独で…」
逃げを打たなきゃ、こうはならない、と生徒会長も。
ブルー 「一致団結して神社だったら、ブルーもさ…」
サム 「諦めて二人で行ったと思うぜ、七福神によ」
シロエ 「でもですね…! その場合、祟りが…」
ジョミー「祟りなんかを怖がってたら、心霊スポット…」
回れないよ、とジョミー君。
ジョミー「お守り持参で、突撃するのが通だよね」
シロエ 「あの人に使えるお守りは無いです!」
キース 「どうだかな…。今回の件に関しては…」
ブルー 「二人の方が御利益多めで、ゴリ押してれば…」
納得した可能性が大、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「ぼくが一筆書いてあげる、と言うとかさ」
キース 「銀青様の書状か、それは効果がありそうだ」
サム 「あー、七福神様にお願い状な!」
最強じゃねえか、とサム君も感動の銀青様の書。
強そう…。
2023/02/18 (Sat)
☆経験値を上げろ
学校を休んで節分の相談、今年は神社と決めた御一同様。
けれどソルジャーが乱入して来て、恒例の七福神巡りに。
ジョミー「ブルーが書いたお願い状だと、効くよね…」
ブルー 「それはもう! 直々にお願いするんだからさ」
お願い事をどうぞよろしく、と心を込めて、と生徒会長。
ブルー 「ブルーと、あっちのハーレイの分を…」
サム 「書いて渡せば良かったわけな?」
ブルー 「そうなんだよねえ、そのつもりだったのに…」
誰かさんが先走っちゃって…、と生徒会長、フウと溜息。
ブルー 「ああなった後で、申し出たって…」
キース 「聞くわけがないな、あの馬鹿野郎は」
ジョミー「お願い状まで、ふんだくろうとするヤツだよ」
ブルー 「うん。でも、今のを聞いてて戻って来ても…」
絶対に書いてあげないけどね、と生徒会長、冷たい笑み。
ブルー 「書けと言われたら、梵語でサラサラ!」
一同 「「「梵語?」」」
ブルー 「お釈迦様の国の言葉で、文字もあるから…」
それで書いたら素人さんには読めないよ、と、しれっと。
ブルー 「真逆のことを書かれていたって、どうにもね」
キース 「まったくだ。俺でも読めるか危ういしな」
大学で習った範囲の梵語は読めるが…、と副住職の苦笑。
キース 「つまり、あの馬鹿には、手も足も出ない、と」
ブルー 「ピンポーン! だから安心、安全だけど…」
お寺に決まった件はどうにも、と生徒会長もお手上げ。
ブルー 「シロエ、覚悟をしておきたまえ」
シロエ 「一人で背負え、と言うんですね?」
ブルー 「どんな目に遭わされようともね!」
節分の日の君の仕事だ、と生徒会長の突き放し。
ブルー 「他の面子を頼っちゃ駄目だよ、キースとか」
シロエ 「ですから、知識も経験も不足してますし…!」
キース 「やかましい! 坊主も実地で学ぶんだ!」
ブルー 「そうだよ、この際、修行を積んで経験値をね」
アップしたまえ、と銀青様の仰せですけど。
大変かも…?
2023/02/19 (Sun)
☆世話係の務め
いよいよ節分、生徒会長のマンション前に朝イチで集合。
ソルジャー夫妻はシロエ君に丸投げ、そういう方向で…。
シロエ 「おはようございます…」
サム 「なんだよ、不景気な顔しやがって」
ジョミー「盛り下がるからさ、もっと笑顔でやってよね」
この先、地獄が待っていても…、とジョミー君の注文。
ジョミー「キースだったら、詰んでいてもさ…」
サム 「表情は通常運転だよな」
安定のポーカーフェイスだしよ、とサム君も。
サム 「シロエは表情豊かなんだし、笑顔で頼むぜ」
ジョミー「うんうん、営業スマイルでさ」
シロエ 「無理ですから!」
??? 「そう言わないでさ、笑う門には福来るだし!」
開運招福、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「おはよう、今日はよろしくね!」
??? 「皆さん、おはようございます」
今年もよろしく、とキャプテン(会話表記はA船長)も。
A船長 「今日はシロエが、お世話して下さるそうで…」
シロエ 「え、ええ、色々と至りませんけど…」
Aブルー「いいって、いいって! それよりスマイル!」
笑顔でいこう! とソルジャー、張り切ってバス停へ。
Aブルー「シロエ、いつものバスなんだけど…」
シロエ 「は、はい、何でしょうか?」
Aブルー「隣に座ってくれるかな?」
シロエ 「ええっ!?」
それは…、とシロエ君、ガクガクブルブル。
シロエ 「あ、あのう、後部座席で密着座りですよね?」
Aブルー「もちろんだよ! ぼくがハーレイの膝に…」
シロエ 「そ、そのお隣に座るんですか?」
Aブルー「ハーレイの膝じゃなくって、座席にね!」
でもって飲食の世話をよろしく、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「係さえいれば、ジュースもお菓子も…」
シロエ 「ぼくに横から差し出せ、と?」
Aブルー「他に何があると?」
シロエ 「い、いえ…。でもですね…」
Aブルー「世話係だよ?」
当然の務めだと思うけどね、と言ってますけど。
座れと…?
2023/02/20 (Mon)
☆ヘタレそうな人
節分は七福神巡りにお出掛け、ソルジャー夫妻もセット。
シロエ君にお世話係を押し付け、路線バスで出発でして。
Aブルー「世話をしてくれるんなら、飲食もだよ!」
シロエ 「お邪魔虫になると思うんですけど…」
A船長 「ブルー、私も落ち着きません」
シロエが隣に座ったのでは…、とキャプテンも弱気。
A船長 「例年のようなイチャイチャは、ちょっと…」
Aブルー「ダメなのかい?」
A船長 「ええ。ぶるぅの覗きと同じでですね…」
ヘタレの虫が騒ぐんですよ、とキャプテンの悪い顔色。
A船長 「ですから、勘弁願いたいです」
Aブルー「えーっ!?」
A船長 「お触りは無しでいいのでしたら、その案で…」
かまいませんが、とキャプテン、ヘタレMAX。
A船長 「どうなさいますか、ブルー?」
Aブルー「うーん…。せっかくの密着座りなんだし…」
お尻サワサワは外せないよね、とソルジャーの深い溜息。
Aブルー「分かったよ、シロエが隣に座るのは無しで!」
A船長 「ありがとうございます! あ、あのバスは…」
丁度、来ましたよ、と笑顔のキャプテン。
A船長 「この路線のバスでいいんですよね?」
シロエ 「そうです、どうぞ乗りやがって下さい!」
サム 「おいおい、お前、敬語が変だぜ?」
シロエ 「いいんですってば、細かいことは」
命拾いをしたんですから、とシロエ君の晴れやかな顔。
シロエ 「この後も、なんとかなるかもですよ」
Aブルー「ほら、其処! 君たちも乗って!」
一同 「「「はーい…」」」
乗ったら他人のふりでいくぞ、とバスに乗り込む面々。
サム 「シロエ、一人で背負うんだぜ?」
シロエ 「覚悟はしてます」
詰みかけた分、腹を括りました、と半ばヤケクソな人。
シロエ 「死ぬ気でいきます!」
Aブルー「頼もしいねえ…」
A船長 「いいお参りにしたいですよね」
ぶるぅ 「しゅっぱぁ~つ!」
密着座りな人たちを乗せて、発車したバス。
どうなるやら…。
2023/02/21 (Tue)
☆絵馬を書くなら
節分は今年も七福神巡り、路線バスに乗ってお寺へ出発。
ソルジャー夫妻が一緒ですけど、お世話係はシロエ君で。
Aブルー「ハーレイ、お触りは、もっと大胆にね!」
A船長 「こうですか?」
Aブルー「そう、其処、其処!」
いいねえ…、とソルジャー、ウットリと。
Aブルー「節分のお参りは、こうでなくっちゃ!」
A船長 「夫婦和合をお願いしに行くわけですしね」
Aブルー「やっぱり態度で示さないとね!」
イチャイチャぶりを、と盛り上がっている二人ですが。
一同 (((他人のふり、他人のふり…)
シロエ (何も起こりませんように…)
死にたくない、という祈りが通じて、無事に目的地到着。
Aブルー「さあ、着いた! まずは福笹!」
A船長 「絵馬にしっかり書くのが大切ですからね」
いそいそと福笹をゲットな二人で、取り出す筆ペン。
Aブルー「夫婦和合、っと!」
A船長 「ブルー、その件なのですが…」
ああ、もう書いてしまいましたか、とキャプテンの声が。
Aブルー「えっ? 何か問題あるのかい?」
A船長 「いえ、そういうわけでは…。ただ、こう…」
丁寧に書けば御利益アップかもです、とキャプテンの言。
A船長 「サラッと書くより、心をこめて」
Aブルー「あー…。でも、書いちゃったし…。ん?」
そういえば…、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「チラと小耳に挟んだんだよ、美味しい話を」
A船長 「は? それはどういう…?」
Aブルー「こっちのブルーには、凄いスキルが…」
あるらしくって、とソルジャーの視線が生徒会長に。
Aブルー「お願い状を書けるらしいんだよね」
一同 「「「げっ!」」」
聞いてたのか、と誰もがガクブル。
Aブルー「君たち、どうかしたのかい?」
シロエ 「何でもないです、気にしないで下さい!」
Aブルー「この反応だと、マジネタっぽいね?」
A船長 「同感です」
それでお願い状というのは…、と尋ねてますけど。
ヤバいかも…?
2023/02/22 (Wed)
☆書いて欲しい人
七福神巡りのお寺に到着、まずは福笹を頂くのがお約束。
ソルジャー夫妻もゲットですけど、絵馬を書くわけで…。
Aブルー「お願い状だよ、そのまんまだけど?」
A船長 「誰にお願いするんですか?」
Aブルー「それはもちろん、七福神様だよ!」
専用の文字もあるらしくって…、とソルジャー、真剣。
Aブルー「ただ、その文字だと、素人にはさ…」
A船長 「解読不能とか、そんなのでしょうか?」
Aブルー「らしいよ、習ったキースでもさ…」
読めない場合があるんだって、とソルジャーが竦める肩。
Aブルー「だから、その文字はダメだけど…」
A船長 「何故、ダメなんです?」
Aブルー「頼みたいことと、真逆のことを書かれても…」
分からないじゃないか、とソルジャー、肩をブルッと。
Aブルー「夫婦和合と書き込む代わりに、縁切りだとか」
A船長 「そういう恐れがあるのですか?」
Aブルー「だって、相手はブルーなんだよ?」
日頃から何かとうるさいし…、とソルジャーの溜息。
Aブルー「これを機会に別れてしまえ、と思いっ切り…」
A船長 「其処までされるほどなのでしょうか…?」
ブルー 「やっていいなら、やりたいよ、ぼくは!」
祟られそうだからやらないけれど、と生徒会長、苦い顔。
ブルー 「シロエ、この連中を何とかしたまえ!」
シロエ 「ぼくですか!?」
ブルー 「世話係だろう?」
餌で釣るとか、身体を張るとか…、と生徒会長。
ブルー 「とにかく、こっちに火の粉が来ないように!」
シロエ 「そう言われても、この件はですね…!」
Aブルー「君の管轄だと思うけれどね?」
まだハーレイの絵馬が残っていてさ、とソルジャーの言。
Aブルー「そっちだけでも書いてくれれば、今年はさ…」
A船長 「御利益を多めに頂けそうですねえ…」
Aブルー「書いてくれれば、シロエの命は…」
シロエ 「助かるんですね、会長、どうか…」
一筆お願いします、とお願いモードですけど。
無理では…?
2023/02/23 (Thu)
☆高くつく一筆
七福神巡りには必須な福笹、ゲットしたソルジャー夫妻。
干支が描かれた絵馬に、毎年書くのが夫婦和合の願い事。
Aブルー「頼むよ、ハーレイの分だけだから!」
シロエ 「会長、ぼくを助けると思って書いて下さい!」
この通りです、とシロエ君、合掌して深々とお辞儀。
シロエ 「どうかよろしくお願いします…!」
Aブルー「ほらね、シロエも必死なんだし…」
A船長 「書いて頂けると、私も非常に嬉しいです」
御利益が多めになるなんて…、とキャプテンも。
A船長 「専用の字でなくても、かまいませんから」
Aブルー「むしろ普通の文字で頼むよ、夫婦和合、と!」
ブルー 「だから、なんでぼくが…!」
お世話係はシロエじゃないか、と生徒会長の仏頂面。
ブルー 「頼み事なら、シロエの方に言いたまえ!」
Aブルー「シロエも口添えしてくれてるよ?」
シロエ 「ぼくの命が助かるんですよ、どうか…!」
ブルー 「じゃあ、お礼は?」
一同 「「「は?」」」
お礼って何だ、と誰もがキョトン。
Aブルー「えっと、お礼って…?」
ブルー 「書いた場合の、お礼だけれど?」
ぼくの一筆は高くつくよ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「その辺、キースが詳しいかと」
キース 「そうだな、俺に改めて言われなくても…」
お彼岸とお盆で分かるだろう、とキース君の言。
キース 「お布施の額が、毎回、半端ないわけで…」
Aブルー「まあ、そうだけど…。字も高いわけ?」
キース 「当然だろうが、下手をするとだ…」
ブルー 「字の方が高いこともあるよね、うん」
お布施以上に…、と銀青様の解説が。
ブルー 「書いて貰うのに、まずコネが要るし…」
キース 「コネをつけるには、あちこちに…」
惜しみなく金を撒かないと…、と副住職。
キース 「接待はもちろん、お届け物も…」
ブルー 「もう、それだけで相当にさ…」
キース 「金がかかるぞ?」
下手な法要の分くらい、と恐ろしい台詞が。
高すぎかも…。
2023/02/24 (Fri)
☆幅があるそうです
七福神巡りに必須の福笹、干支が描かれた絵馬がセット。
その絵馬に毎年、ソルジャー夫妻が夫婦和合の願い事を。
Aブルー「コネなら、ぼくは持ってるじゃないか!」
シロエ 「そうですよ。会長とは長い付き合いですし…」
ブルー 「まあ、その件は横に置いといてさ…」
前段階からして高いんだよ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「そこまでしても頼みたいのが、高僧の書で…」
キース 「書いて頂くには、相応のお礼が要るわけだ」
建物を寄進しろとまでは言わんが…、と副住職の説明。
キース 「ブルーほどの高僧になるとだな…」
ブルー 「袈裟を贈るくらいの気持ちでないとね」
一同 「「「袈裟?」」」
ブルー 「そう! 坊主の衣装の中で一番高いヤツ!」
それを貰っても罰は当たらないよ、と生徒会長、ニヤリ。
ブルー 「格安どころか、タダで書くのもあるけどさ」
キース 「あるな、修行僧への御褒美とかで」
サム 「そんなケースもあるのかよ?」
キース 「運が良ければ、抽選で当たることがある」
景品の場合はタダになるな、とキース君。
キース 「頑張りなさい、と応援して下さるんだ」
ブルー 「つまり、タダから袈裟一枚まで…」
幅はあるけど、タダはお断り、と生徒会長、ピシャリと。
ブルー 「それなりに払ってくれないとねえ…」
Aブルー「分かった、ノルディに貰って来る!」
ちょっと待ってて、と行く気なソルジャーですけど。
ブルー 「ダメダメ、そこはシロエでなくちゃ!」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「シロエだってば、命が助かるんだろう?」
身代金を取りに行くべし、と生徒会長、仁王立ち。
ブルー 「ノルディの家に行って来たまえ、お願いに!」
Aブルー「なるほどねえ…。瞬間移動で送迎だね?」
ブルー 「そういうことだね、お世話係に頼んで…」
Aブルー「大金ゲットで、一筆なんだ?」
ブルー 「そう!」
このくらい、と指を五本も立ててますけど。
取りに行けと…?
2023/02/25 (Sat)
☆タダになる条件
七福神巡りと言えば福笹、今年の干支が描かれた絵馬が。
それに願い事を書くソルジャー夫妻、夫婦和合がお約束。
Aブルー「うーん、確かに高いんだけど…」
A船長 「それだけの価値があるわけですね?」
ブルー 「もちろんだよ! 書いて欲しいなら、お礼!」
とにかく寄越せ、と生徒会長が突き付ける五本の指。
ブルー 「最高級の袈裟だと、このくらいだし…」
キース 「伝説の高僧、銀青様の書だぞ? 適正価格だ」
ジョミー「そんなにするわけ!?」
ブルー 「大丈夫! 君にはタダでプレゼントだよ!」
修行を始めるんならね、と生徒会長の宣言が。
ブルー 「だけど、シロエはお呼びじゃないし…」
サム 「シロエも坊主を目指す場合は、タダだよな?」
ブルー 「決まってるだろう! ああ、なるほど…」
ノルディの所に行かなくても、と生徒会長、手をポンと。
ブルー 「坊主になるなら、此処は出血大サービス!」
キース 「タダで書くんだな?」
ブルー 「そう! シロエに書いてあげる代わりに…」
キャプテンの絵馬に書いてもいい、と生徒会長の笑み。
ブルー 「どうかな、シロエ?」
シロエ 「エロドクターに頼むか、坊主ですって!?」
ブルー 「その二択だけど、どっちにする?」
シロエ 「どっちも嫌です!」
嫌すぎますから、とシロエ君、ワタワタ。
シロエ 「お世話係の業務を超えていますよ、ソレ!」
Aブルー「命が助からなくてもいい、と?」
シロエ 「それも困るんですけれど…」
ブルー 「だったら、キャッシュで!」
君がこれだけ払いたまえ、と生徒会長の指が五本。
ブルー 「払うからには、一括で!」
一同 「「「うわー…」」」
これは詰むヤツ、と誰もがガクブル。
サム 「払えるわけがねえよな、アレ…」
ジョミー「詰んだよね、シロエ…」
マツカ 「そうでしょうか?」
シロエ 「マツカ先輩? もしかして、代わりに…」
払って下さるおつもりですか、とシロエ君。
いけるかも…?
2023/02/26 (Sun)
☆払えないのなら
七福神巡りに必須の福笹、絵馬がついているわけですが。
干支の絵だけで飾りの筈が、ソルジャー夫妻は願い事を。
Aブルー「マツカが代わりに払うって?」
マツカ 「ええ、ぼくでよろしければ…」
シロエ 「マツカ先輩、恩に着ます!」
ありがとうございます、とシロエ君の輝く瞳。
シロエ 「これで命が助かりますよ!」
サム 「でもよ、その借り、返せるのかよ?」
シロエ 「えっ、支払って下さるんですし…」
マツカ 「ぼくのポケットマネーですから、いいですよ」
差し上げます、とマツカ君、太っ腹。
マツカ 「キャッシュですよね、直ぐに手配を…」
Aブルー「ダメダメ、そういう甘いのは!」
癖になるから、とソルジャーの厳しい表情。
Aブルー「要するにシロエは、払えなくって…」
A船長 「貰いに行く気も、坊主になる気も…」
無いんですよね、とキャプテンも。
A船長 「これは命を頂くケースでよろしいかと」
Aブルー「だよねえ、流石に殺すとまでは…」
言わないけどさ、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「とはいえ、美味しい話を逃すんだから…」
A船長 「相応の謝罪はすべきですよね」
Aブルー「うん。ここは叫んで貰おうか」
一同 「「「は?」」」
叫ぶって、と一同、キョトン。
サム 「何だよ、ソレ?」
Aブルー「そのまんまだよ、叫ぶんだよ!」
叫ぶべき場所があるからね、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「恵比寿様は耳が遠くてらっしゃるから…」
A船長 「なるほど、シロエも一緒に、と」
Aブルー「そう! ぼくたちの隣で、声を揃えて…」
願い事を叫んで貰うからね、とキッパリと。
Aブルー「夫婦和合でお願いします、と!」
一同 「「「げっ!」」」
それは大恥、と誰もがドン引き。
サム 「マジで詰みだぜ」
ジョミー「終わったよね…」
Aブルー「じゃあ、よろしく!」
シロエ 「待って下さい!」
ぼくが叫ぶとダメなのでは、と言ってますけど。
何が…?
2023/02/27 (Mon)
☆夫婦和合の危機
七福神巡りは福笹が必須、干支の絵馬がついてますけど。
その絵馬に願い事を書くのが、ソルジャー夫妻の習慣で。
Aブルー「ダメって、何がさ?」
A船長 「こちらのブルーに、書いて頂けない以上…」
もう叫ぶしかないわけでして、とキャプテン、真剣。
A船長 「大きな声で、一人でも人を増やしてですね…」
Aブルー「願い事をしっかり届けないとね!」
恵比寿様は耳が遠いんだから、とソルジャーも。
Aブルー「お世話係の君も、叫ぶべきだよ!」
A船長 「当然です。腹の底から叫んで下さいよ」
シロエ 「だからダメです、いつもの願い事でしょう?」
Aブルー「そうだけど?」
夫婦和合の他に何があるのさ、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「分かってるなら、大声で!」
シロエ 「ややこしいことになりますよ?」
一同 「「「は?」」」
シロエ 「ですから、ぼくが一緒に叫ぶと…」
三角関係になりませんか、とシロエ君の問い。
シロエ 「夫婦和合なのに、一人多いんですよ?」
Aブルー「あっ!」
A船長 「確かに、シロエが割り込む形になりますね…」
誰がシロエとくっつくことに…、と青ざめるキャプテン。
A船長 「私でしょうか、それともブルーが浮気を…?」
Aブルー「シロエは好みじゃないんだけど!」
でもハーレイの浮気も困る、とソルジャー、ワタワタ。
Aブルー「それとも、まさかの3Pだとか…?」
シロエ 「仰る意味が不明ですけど、覚悟の方は…」
出来てますので、とシロエ君が浮かべる不敵な笑み。
シロエ 「思いっ切り、叫ばせて頂きますから」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
A船長 「それは非常に困るのですが…!」
夫婦の危機になりますから、とキャプテン、顔面蒼白。
A船長 「やめて下さい、お願いします!」
シロエ 「でも、お世話係の務めですから…」
Aブルー「解雇でいいよ!」
A船長 「ええ、クビで!」
どうぞお好きに、と悲鳴ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2023/02/28 (Tue)
節分の打ち合わせだからと欠席届で、学校を休んだ面々。
今年は神社と決定したのに、ソルジャーが乱入で大反対。
Aブルー「通じてるかは、この際、関係無いんだよ!」
ブルー 「とにかく、黙って帰りたまえ!」
Aブルー「お寺に一緒に行ってくれるんだね?」
でないと絶対帰らない、とソルジャー、居座りモード。
Aブルー「困る事例を挙げて挙げまくって、徹夜でも!」
シロエ 「お断りします! 欠席届は、今日の分しか…」
出してませんから、とシロエ君。
シロエ 「明日は登校して、節分の日の欠席届を…」
ジョミー「出して来ないとヤバいんだよ!」
グレイブ先生の嫌味が炸裂、とジョミー君も。
ジョミー「徹夜なんかして、ヘロヘロで登校したら…」
キース 「朝のホームルームで、吊るし上げなんだが!」
サム 「だよなあ、確実に名指しでよ…」
でもって廊下に出されるんだぜ、とサム君が竦める肩。
サム 「立っていたまえ、ってバケツ付きでよ」
ジョミー「ウチの学校、体罰、オッケーだもんね…」
キース 「お上にチクっても、無駄らしいしな」
なにしろ特別な学校だけに、とキース君の嘆き節。
キース 「ついでに俺たちは、ブラックリストで…」
シロエ 「目を付けられてて、ずっと1年A組ですし…」
Aブルー「ふうん? だったら帰ってあげるけれどさ…」
お寺にしないと祟るからね、とソルジャー、ジト目。
Aブルー「祟って呪って、一生モノで!」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
嫌すぎる、と誰もがドン引き。
シロエ 「わ、分かりました、お寺にします!」
Aブルー「オッケー、シロエは除外ってことで」
シロエ 「ありがとうございます!」
恩に着ます、とシロエ君、ハハーッと土下座。
シロエ 「では、他の皆さんは、存分にですね…」
Aブルー「呪うってね!」
キース 「いや、俺も寺で!」
ジョミー「ぼくも、お寺にしとくから!」
我先にお寺を希望な面々、必死の形相。
そうでしょうねえ…。
2023/02/16 (Thu)
☆お寺がいい人たち
節分の打ち合わせをする、と学校を休んだ面々ですけど。
今年は神社と決定したのに、お寺に鞍替えな人が続出中。
サム 「俺も寺にしとくぜ、喜んで!」
スウェナ「もちろん私も、お寺だわよ!」
Aブルー「オッケー、それじゃブルーとぶるぅ以外は…」
ぼくとお寺でいいんだね、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「今年も元気に、七福神様にお参りで!」
ぶるぅ 「んとんと、ぼくも、お寺がいいな…」
Aブルー「本当かい?」
ぶるぅ 「そうなの、ぶるぅは来ないんだけど…」
だけど、みんなと一緒がいいし、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「ブルーは、どうする?」
ブルー 「うーん…。一人で神社に行ってもねえ…」
Aブルー「つまらないなら、是非、君も!」
ブルー 「それしか無いかな、色々不安は残るけど…」
なんと言っても君だけに…、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「呪う気なんかはまるで無くても、天然でさ…」
シロエ 「やらかしそうな気はしますよね…」
サム 「おい、お前が最初に寺に鞍替えしたんだぜ?」
ジョミー「そうだよ、文句を言えるどころか、一番に…」
呪われるべきだと思うけどな、とジョミー君。
ジョミー「何かあった時は、シロエに回すよ」
一同 「「「イイネ!」」」
シロエ 「ええっ!?」
ぼくなんですか、とシロエ君、愕然。
シロエ 「其処は、キース先輩の役目になるのでは…?」
キース 「生憎だが、今回、俺は非番だ」
ジョミー「シロエの次に鞍替えしたけど、戦犯ってさ…」
サム 「言い出しっぺを指すよな、うん」
自分だけ逃げようとしたんだからよ、とサム君も。
サム 「んじゃ、トラブルはシロエの担当な!」
ジョミー「ドーンと任せて安心だよね!」
ぼくたちはスルーな方向で…、とジョミー君の纏め。
ジョミー「七福神巡り、張り切って行こう!」
Aブルー「うん、シロエも楽しんでくれたまえ!」
君が世話係らしいから、とソルジャーの笑顔。
大丈夫ですか…?
2023/02/17 (Fri)
☆逃げ道はあった筈
今年の節分は神社の筈が、例年通りの七福神巡りに決定。
ソルジャーの主張が通ったわけで、回避したいトラブル。
サム 「頑張って勤め上げろよ、シロエ?」
シロエ 「そ、そんなことを言われても…!」
ぼくは経験値が足りないんです、とシロエ君、顔面蒼白。
シロエ 「キース先輩のようには、とても…」
サム 「だから、頑張れって言うんじゃねえかよ」
ジョミー「やるしかないよね、どう考えても」
Aブルー「その辺のことは、君たちで揉めてくれたまえ」
ぼくはそろそろ帰るから、と諸悪の根源な人、知らん顔。
Aブルー「ぶるぅ、テイクアウトを頼めるかな?」
ぶるぅ 「オッケー、お菓子に、お料理に…」
多めに入れておいたから、と手際よく詰めたお子様。
ぶるぅ 「ぶるぅに、よろしく言っといてね!」
Aブルー「もちろんだよ! じゃあ、また節分の日に!」
来るからよろしく、とパッと姿が消えまして…。
キース 「結局、今年も寺になるのか…」
ジョミー「誰かさんが裏切るからだよ、命が惜しくて」
ブルー 「ホントにねえ…。あそこでシロエが単独で…」
逃げを打たなきゃ、こうはならない、と生徒会長も。
ブルー 「一致団結して神社だったら、ブルーもさ…」
サム 「諦めて二人で行ったと思うぜ、七福神によ」
シロエ 「でもですね…! その場合、祟りが…」
ジョミー「祟りなんかを怖がってたら、心霊スポット…」
回れないよ、とジョミー君。
ジョミー「お守り持参で、突撃するのが通だよね」
シロエ 「あの人に使えるお守りは無いです!」
キース 「どうだかな…。今回の件に関しては…」
ブルー 「二人の方が御利益多めで、ゴリ押してれば…」
納得した可能性が大、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「ぼくが一筆書いてあげる、と言うとかさ」
キース 「銀青様の書状か、それは効果がありそうだ」
サム 「あー、七福神様にお願い状な!」
最強じゃねえか、とサム君も感動の銀青様の書。
強そう…。
2023/02/18 (Sat)
☆経験値を上げろ
学校を休んで節分の相談、今年は神社と決めた御一同様。
けれどソルジャーが乱入して来て、恒例の七福神巡りに。
ジョミー「ブルーが書いたお願い状だと、効くよね…」
ブルー 「それはもう! 直々にお願いするんだからさ」
お願い事をどうぞよろしく、と心を込めて、と生徒会長。
ブルー 「ブルーと、あっちのハーレイの分を…」
サム 「書いて渡せば良かったわけな?」
ブルー 「そうなんだよねえ、そのつもりだったのに…」
誰かさんが先走っちゃって…、と生徒会長、フウと溜息。
ブルー 「ああなった後で、申し出たって…」
キース 「聞くわけがないな、あの馬鹿野郎は」
ジョミー「お願い状まで、ふんだくろうとするヤツだよ」
ブルー 「うん。でも、今のを聞いてて戻って来ても…」
絶対に書いてあげないけどね、と生徒会長、冷たい笑み。
ブルー 「書けと言われたら、梵語でサラサラ!」
一同 「「「梵語?」」」
ブルー 「お釈迦様の国の言葉で、文字もあるから…」
それで書いたら素人さんには読めないよ、と、しれっと。
ブルー 「真逆のことを書かれていたって、どうにもね」
キース 「まったくだ。俺でも読めるか危ういしな」
大学で習った範囲の梵語は読めるが…、と副住職の苦笑。
キース 「つまり、あの馬鹿には、手も足も出ない、と」
ブルー 「ピンポーン! だから安心、安全だけど…」
お寺に決まった件はどうにも、と生徒会長もお手上げ。
ブルー 「シロエ、覚悟をしておきたまえ」
シロエ 「一人で背負え、と言うんですね?」
ブルー 「どんな目に遭わされようともね!」
節分の日の君の仕事だ、と生徒会長の突き放し。
ブルー 「他の面子を頼っちゃ駄目だよ、キースとか」
シロエ 「ですから、知識も経験も不足してますし…!」
キース 「やかましい! 坊主も実地で学ぶんだ!」
ブルー 「そうだよ、この際、修行を積んで経験値をね」
アップしたまえ、と銀青様の仰せですけど。
大変かも…?
2023/02/19 (Sun)
☆世話係の務め
いよいよ節分、生徒会長のマンション前に朝イチで集合。
ソルジャー夫妻はシロエ君に丸投げ、そういう方向で…。
シロエ 「おはようございます…」
サム 「なんだよ、不景気な顔しやがって」
ジョミー「盛り下がるからさ、もっと笑顔でやってよね」
この先、地獄が待っていても…、とジョミー君の注文。
ジョミー「キースだったら、詰んでいてもさ…」
サム 「表情は通常運転だよな」
安定のポーカーフェイスだしよ、とサム君も。
サム 「シロエは表情豊かなんだし、笑顔で頼むぜ」
ジョミー「うんうん、営業スマイルでさ」
シロエ 「無理ですから!」
??? 「そう言わないでさ、笑う門には福来るだし!」
開運招福、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「おはよう、今日はよろしくね!」
??? 「皆さん、おはようございます」
今年もよろしく、とキャプテン(会話表記はA船長)も。
A船長 「今日はシロエが、お世話して下さるそうで…」
シロエ 「え、ええ、色々と至りませんけど…」
Aブルー「いいって、いいって! それよりスマイル!」
笑顔でいこう! とソルジャー、張り切ってバス停へ。
Aブルー「シロエ、いつものバスなんだけど…」
シロエ 「は、はい、何でしょうか?」
Aブルー「隣に座ってくれるかな?」
シロエ 「ええっ!?」
それは…、とシロエ君、ガクガクブルブル。
シロエ 「あ、あのう、後部座席で密着座りですよね?」
Aブルー「もちろんだよ! ぼくがハーレイの膝に…」
シロエ 「そ、そのお隣に座るんですか?」
Aブルー「ハーレイの膝じゃなくって、座席にね!」
でもって飲食の世話をよろしく、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「係さえいれば、ジュースもお菓子も…」
シロエ 「ぼくに横から差し出せ、と?」
Aブルー「他に何があると?」
シロエ 「い、いえ…。でもですね…」
Aブルー「世話係だよ?」
当然の務めだと思うけどね、と言ってますけど。
座れと…?
2023/02/20 (Mon)
☆ヘタレそうな人
節分は七福神巡りにお出掛け、ソルジャー夫妻もセット。
シロエ君にお世話係を押し付け、路線バスで出発でして。
Aブルー「世話をしてくれるんなら、飲食もだよ!」
シロエ 「お邪魔虫になると思うんですけど…」
A船長 「ブルー、私も落ち着きません」
シロエが隣に座ったのでは…、とキャプテンも弱気。
A船長 「例年のようなイチャイチャは、ちょっと…」
Aブルー「ダメなのかい?」
A船長 「ええ。ぶるぅの覗きと同じでですね…」
ヘタレの虫が騒ぐんですよ、とキャプテンの悪い顔色。
A船長 「ですから、勘弁願いたいです」
Aブルー「えーっ!?」
A船長 「お触りは無しでいいのでしたら、その案で…」
かまいませんが、とキャプテン、ヘタレMAX。
A船長 「どうなさいますか、ブルー?」
Aブルー「うーん…。せっかくの密着座りなんだし…」
お尻サワサワは外せないよね、とソルジャーの深い溜息。
Aブルー「分かったよ、シロエが隣に座るのは無しで!」
A船長 「ありがとうございます! あ、あのバスは…」
丁度、来ましたよ、と笑顔のキャプテン。
A船長 「この路線のバスでいいんですよね?」
シロエ 「そうです、どうぞ乗りやがって下さい!」
サム 「おいおい、お前、敬語が変だぜ?」
シロエ 「いいんですってば、細かいことは」
命拾いをしたんですから、とシロエ君の晴れやかな顔。
シロエ 「この後も、なんとかなるかもですよ」
Aブルー「ほら、其処! 君たちも乗って!」
一同 「「「はーい…」」」
乗ったら他人のふりでいくぞ、とバスに乗り込む面々。
サム 「シロエ、一人で背負うんだぜ?」
シロエ 「覚悟はしてます」
詰みかけた分、腹を括りました、と半ばヤケクソな人。
シロエ 「死ぬ気でいきます!」
Aブルー「頼もしいねえ…」
A船長 「いいお参りにしたいですよね」
ぶるぅ 「しゅっぱぁ~つ!」
密着座りな人たちを乗せて、発車したバス。
どうなるやら…。
2023/02/21 (Tue)
☆絵馬を書くなら
節分は今年も七福神巡り、路線バスに乗ってお寺へ出発。
ソルジャー夫妻が一緒ですけど、お世話係はシロエ君で。
Aブルー「ハーレイ、お触りは、もっと大胆にね!」
A船長 「こうですか?」
Aブルー「そう、其処、其処!」
いいねえ…、とソルジャー、ウットリと。
Aブルー「節分のお参りは、こうでなくっちゃ!」
A船長 「夫婦和合をお願いしに行くわけですしね」
Aブルー「やっぱり態度で示さないとね!」
イチャイチャぶりを、と盛り上がっている二人ですが。
一同 (((他人のふり、他人のふり…)
シロエ (何も起こりませんように…)
死にたくない、という祈りが通じて、無事に目的地到着。
Aブルー「さあ、着いた! まずは福笹!」
A船長 「絵馬にしっかり書くのが大切ですからね」
いそいそと福笹をゲットな二人で、取り出す筆ペン。
Aブルー「夫婦和合、っと!」
A船長 「ブルー、その件なのですが…」
ああ、もう書いてしまいましたか、とキャプテンの声が。
Aブルー「えっ? 何か問題あるのかい?」
A船長 「いえ、そういうわけでは…。ただ、こう…」
丁寧に書けば御利益アップかもです、とキャプテンの言。
A船長 「サラッと書くより、心をこめて」
Aブルー「あー…。でも、書いちゃったし…。ん?」
そういえば…、とソルジャーが顎に当てる手。
Aブルー「チラと小耳に挟んだんだよ、美味しい話を」
A船長 「は? それはどういう…?」
Aブルー「こっちのブルーには、凄いスキルが…」
あるらしくって、とソルジャーの視線が生徒会長に。
Aブルー「お願い状を書けるらしいんだよね」
一同 「「「げっ!」」」
聞いてたのか、と誰もがガクブル。
Aブルー「君たち、どうかしたのかい?」
シロエ 「何でもないです、気にしないで下さい!」
Aブルー「この反応だと、マジネタっぽいね?」
A船長 「同感です」
それでお願い状というのは…、と尋ねてますけど。
ヤバいかも…?
2023/02/22 (Wed)
☆書いて欲しい人
七福神巡りのお寺に到着、まずは福笹を頂くのがお約束。
ソルジャー夫妻もゲットですけど、絵馬を書くわけで…。
Aブルー「お願い状だよ、そのまんまだけど?」
A船長 「誰にお願いするんですか?」
Aブルー「それはもちろん、七福神様だよ!」
専用の文字もあるらしくって…、とソルジャー、真剣。
Aブルー「ただ、その文字だと、素人にはさ…」
A船長 「解読不能とか、そんなのでしょうか?」
Aブルー「らしいよ、習ったキースでもさ…」
読めない場合があるんだって、とソルジャーが竦める肩。
Aブルー「だから、その文字はダメだけど…」
A船長 「何故、ダメなんです?」
Aブルー「頼みたいことと、真逆のことを書かれても…」
分からないじゃないか、とソルジャー、肩をブルッと。
Aブルー「夫婦和合と書き込む代わりに、縁切りだとか」
A船長 「そういう恐れがあるのですか?」
Aブルー「だって、相手はブルーなんだよ?」
日頃から何かとうるさいし…、とソルジャーの溜息。
Aブルー「これを機会に別れてしまえ、と思いっ切り…」
A船長 「其処までされるほどなのでしょうか…?」
ブルー 「やっていいなら、やりたいよ、ぼくは!」
祟られそうだからやらないけれど、と生徒会長、苦い顔。
ブルー 「シロエ、この連中を何とかしたまえ!」
シロエ 「ぼくですか!?」
ブルー 「世話係だろう?」
餌で釣るとか、身体を張るとか…、と生徒会長。
ブルー 「とにかく、こっちに火の粉が来ないように!」
シロエ 「そう言われても、この件はですね…!」
Aブルー「君の管轄だと思うけれどね?」
まだハーレイの絵馬が残っていてさ、とソルジャーの言。
Aブルー「そっちだけでも書いてくれれば、今年はさ…」
A船長 「御利益を多めに頂けそうですねえ…」
Aブルー「書いてくれれば、シロエの命は…」
シロエ 「助かるんですね、会長、どうか…」
一筆お願いします、とお願いモードですけど。
無理では…?
2023/02/23 (Thu)
☆高くつく一筆
七福神巡りには必須な福笹、ゲットしたソルジャー夫妻。
干支が描かれた絵馬に、毎年書くのが夫婦和合の願い事。
Aブルー「頼むよ、ハーレイの分だけだから!」
シロエ 「会長、ぼくを助けると思って書いて下さい!」
この通りです、とシロエ君、合掌して深々とお辞儀。
シロエ 「どうかよろしくお願いします…!」
Aブルー「ほらね、シロエも必死なんだし…」
A船長 「書いて頂けると、私も非常に嬉しいです」
御利益が多めになるなんて…、とキャプテンも。
A船長 「専用の字でなくても、かまいませんから」
Aブルー「むしろ普通の文字で頼むよ、夫婦和合、と!」
ブルー 「だから、なんでぼくが…!」
お世話係はシロエじゃないか、と生徒会長の仏頂面。
ブルー 「頼み事なら、シロエの方に言いたまえ!」
Aブルー「シロエも口添えしてくれてるよ?」
シロエ 「ぼくの命が助かるんですよ、どうか…!」
ブルー 「じゃあ、お礼は?」
一同 「「「は?」」」
お礼って何だ、と誰もがキョトン。
Aブルー「えっと、お礼って…?」
ブルー 「書いた場合の、お礼だけれど?」
ぼくの一筆は高くつくよ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「その辺、キースが詳しいかと」
キース 「そうだな、俺に改めて言われなくても…」
お彼岸とお盆で分かるだろう、とキース君の言。
キース 「お布施の額が、毎回、半端ないわけで…」
Aブルー「まあ、そうだけど…。字も高いわけ?」
キース 「当然だろうが、下手をするとだ…」
ブルー 「字の方が高いこともあるよね、うん」
お布施以上に…、と銀青様の解説が。
ブルー 「書いて貰うのに、まずコネが要るし…」
キース 「コネをつけるには、あちこちに…」
惜しみなく金を撒かないと…、と副住職。
キース 「接待はもちろん、お届け物も…」
ブルー 「もう、それだけで相当にさ…」
キース 「金がかかるぞ?」
下手な法要の分くらい、と恐ろしい台詞が。
高すぎかも…。
2023/02/24 (Fri)
☆幅があるそうです
七福神巡りに必須の福笹、干支が描かれた絵馬がセット。
その絵馬に毎年、ソルジャー夫妻が夫婦和合の願い事を。
Aブルー「コネなら、ぼくは持ってるじゃないか!」
シロエ 「そうですよ。会長とは長い付き合いですし…」
ブルー 「まあ、その件は横に置いといてさ…」
前段階からして高いんだよ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「そこまでしても頼みたいのが、高僧の書で…」
キース 「書いて頂くには、相応のお礼が要るわけだ」
建物を寄進しろとまでは言わんが…、と副住職の説明。
キース 「ブルーほどの高僧になるとだな…」
ブルー 「袈裟を贈るくらいの気持ちでないとね」
一同 「「「袈裟?」」」
ブルー 「そう! 坊主の衣装の中で一番高いヤツ!」
それを貰っても罰は当たらないよ、と生徒会長、ニヤリ。
ブルー 「格安どころか、タダで書くのもあるけどさ」
キース 「あるな、修行僧への御褒美とかで」
サム 「そんなケースもあるのかよ?」
キース 「運が良ければ、抽選で当たることがある」
景品の場合はタダになるな、とキース君。
キース 「頑張りなさい、と応援して下さるんだ」
ブルー 「つまり、タダから袈裟一枚まで…」
幅はあるけど、タダはお断り、と生徒会長、ピシャリと。
ブルー 「それなりに払ってくれないとねえ…」
Aブルー「分かった、ノルディに貰って来る!」
ちょっと待ってて、と行く気なソルジャーですけど。
ブルー 「ダメダメ、そこはシロエでなくちゃ!」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「シロエだってば、命が助かるんだろう?」
身代金を取りに行くべし、と生徒会長、仁王立ち。
ブルー 「ノルディの家に行って来たまえ、お願いに!」
Aブルー「なるほどねえ…。瞬間移動で送迎だね?」
ブルー 「そういうことだね、お世話係に頼んで…」
Aブルー「大金ゲットで、一筆なんだ?」
ブルー 「そう!」
このくらい、と指を五本も立ててますけど。
取りに行けと…?
2023/02/25 (Sat)
☆タダになる条件
七福神巡りと言えば福笹、今年の干支が描かれた絵馬が。
それに願い事を書くソルジャー夫妻、夫婦和合がお約束。
Aブルー「うーん、確かに高いんだけど…」
A船長 「それだけの価値があるわけですね?」
ブルー 「もちろんだよ! 書いて欲しいなら、お礼!」
とにかく寄越せ、と生徒会長が突き付ける五本の指。
ブルー 「最高級の袈裟だと、このくらいだし…」
キース 「伝説の高僧、銀青様の書だぞ? 適正価格だ」
ジョミー「そんなにするわけ!?」
ブルー 「大丈夫! 君にはタダでプレゼントだよ!」
修行を始めるんならね、と生徒会長の宣言が。
ブルー 「だけど、シロエはお呼びじゃないし…」
サム 「シロエも坊主を目指す場合は、タダだよな?」
ブルー 「決まってるだろう! ああ、なるほど…」
ノルディの所に行かなくても、と生徒会長、手をポンと。
ブルー 「坊主になるなら、此処は出血大サービス!」
キース 「タダで書くんだな?」
ブルー 「そう! シロエに書いてあげる代わりに…」
キャプテンの絵馬に書いてもいい、と生徒会長の笑み。
ブルー 「どうかな、シロエ?」
シロエ 「エロドクターに頼むか、坊主ですって!?」
ブルー 「その二択だけど、どっちにする?」
シロエ 「どっちも嫌です!」
嫌すぎますから、とシロエ君、ワタワタ。
シロエ 「お世話係の業務を超えていますよ、ソレ!」
Aブルー「命が助からなくてもいい、と?」
シロエ 「それも困るんですけれど…」
ブルー 「だったら、キャッシュで!」
君がこれだけ払いたまえ、と生徒会長の指が五本。
ブルー 「払うからには、一括で!」
一同 「「「うわー…」」」
これは詰むヤツ、と誰もがガクブル。
サム 「払えるわけがねえよな、アレ…」
ジョミー「詰んだよね、シロエ…」
マツカ 「そうでしょうか?」
シロエ 「マツカ先輩? もしかして、代わりに…」
払って下さるおつもりですか、とシロエ君。
いけるかも…?
2023/02/26 (Sun)
☆払えないのなら
七福神巡りに必須の福笹、絵馬がついているわけですが。
干支の絵だけで飾りの筈が、ソルジャー夫妻は願い事を。
Aブルー「マツカが代わりに払うって?」
マツカ 「ええ、ぼくでよろしければ…」
シロエ 「マツカ先輩、恩に着ます!」
ありがとうございます、とシロエ君の輝く瞳。
シロエ 「これで命が助かりますよ!」
サム 「でもよ、その借り、返せるのかよ?」
シロエ 「えっ、支払って下さるんですし…」
マツカ 「ぼくのポケットマネーですから、いいですよ」
差し上げます、とマツカ君、太っ腹。
マツカ 「キャッシュですよね、直ぐに手配を…」
Aブルー「ダメダメ、そういう甘いのは!」
癖になるから、とソルジャーの厳しい表情。
Aブルー「要するにシロエは、払えなくって…」
A船長 「貰いに行く気も、坊主になる気も…」
無いんですよね、とキャプテンも。
A船長 「これは命を頂くケースでよろしいかと」
Aブルー「だよねえ、流石に殺すとまでは…」
言わないけどさ、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「とはいえ、美味しい話を逃すんだから…」
A船長 「相応の謝罪はすべきですよね」
Aブルー「うん。ここは叫んで貰おうか」
一同 「「「は?」」」
叫ぶって、と一同、キョトン。
サム 「何だよ、ソレ?」
Aブルー「そのまんまだよ、叫ぶんだよ!」
叫ぶべき場所があるからね、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「恵比寿様は耳が遠くてらっしゃるから…」
A船長 「なるほど、シロエも一緒に、と」
Aブルー「そう! ぼくたちの隣で、声を揃えて…」
願い事を叫んで貰うからね、とキッパリと。
Aブルー「夫婦和合でお願いします、と!」
一同 「「「げっ!」」」
それは大恥、と誰もがドン引き。
サム 「マジで詰みだぜ」
ジョミー「終わったよね…」
Aブルー「じゃあ、よろしく!」
シロエ 「待って下さい!」
ぼくが叫ぶとダメなのでは、と言ってますけど。
何が…?
2023/02/27 (Mon)
☆夫婦和合の危機
七福神巡りは福笹が必須、干支の絵馬がついてますけど。
その絵馬に願い事を書くのが、ソルジャー夫妻の習慣で。
Aブルー「ダメって、何がさ?」
A船長 「こちらのブルーに、書いて頂けない以上…」
もう叫ぶしかないわけでして、とキャプテン、真剣。
A船長 「大きな声で、一人でも人を増やしてですね…」
Aブルー「願い事をしっかり届けないとね!」
恵比寿様は耳が遠いんだから、とソルジャーも。
Aブルー「お世話係の君も、叫ぶべきだよ!」
A船長 「当然です。腹の底から叫んで下さいよ」
シロエ 「だからダメです、いつもの願い事でしょう?」
Aブルー「そうだけど?」
夫婦和合の他に何があるのさ、とソルジャー、腕組み。
Aブルー「分かってるなら、大声で!」
シロエ 「ややこしいことになりますよ?」
一同 「「「は?」」」
シロエ 「ですから、ぼくが一緒に叫ぶと…」
三角関係になりませんか、とシロエ君の問い。
シロエ 「夫婦和合なのに、一人多いんですよ?」
Aブルー「あっ!」
A船長 「確かに、シロエが割り込む形になりますね…」
誰がシロエとくっつくことに…、と青ざめるキャプテン。
A船長 「私でしょうか、それともブルーが浮気を…?」
Aブルー「シロエは好みじゃないんだけど!」
でもハーレイの浮気も困る、とソルジャー、ワタワタ。
Aブルー「それとも、まさかの3Pだとか…?」
シロエ 「仰る意味が不明ですけど、覚悟の方は…」
出来てますので、とシロエ君が浮かべる不敵な笑み。
シロエ 「思いっ切り、叫ばせて頂きますから」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
A船長 「それは非常に困るのですが…!」
夫婦の危機になりますから、とキャプテン、顔面蒼白。
A船長 「やめて下さい、お願いします!」
シロエ 「でも、お世話係の務めですから…」
Aブルー「解雇でいいよ!」
A船長 「ええ、クビで!」
どうぞお好きに、と悲鳴ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2023/02/28 (Tue)
☆休んだら勘違い
さて、2月。3日が節分なんですけれども、本日は1日。
平日だというのに、生徒会長宅に集うシャン学メンバー。
シロエ 「本当に、これで良かったんでしょうか?」
サム 「節分の打ち合わせなので休みます、だぜ?」
ジョミー「グレイブ先生、絶対、いい御身分だな、で…」
舌打ちだよね、とジョミー君が広げる両手。
ジョミー「ただでも節分、休むのにさ…」
ブルー 「でもねえ、放課後に打ち合わせだと…」
スウェナ「制服だから気分がイマイチ、って…」
意見の一致を見たじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「かまわないわよ、出席義務は無いんだし」
マツカ 「全員、特別生ですからね…」
ブルー 「それもあるけど、グレイブは逆に…」
気の毒に思っている可能性も、と生徒会長、クスクスと。
ブルー 「だって、節分の打ち合わせだよ?」
サム 「それの、どの辺が気の毒なんだよ?」
ブルー 「誰かさんの職業を忘れていないかな?」
一同 「「「は?」」」
誰かさんと言えば…、と頭に浮かぶのは一人な件。
シロエ 「例の人なら、ソルジャーですよ?」
サム 「節分とは関係ねえじゃねえかよ」
ブルー 「違うよ、其処のキースだってば!」
キースの職業は何だったかな、と生徒会長の問い。
ブルー 「私服でも、左の手首にはさ…」
シロエ 「数珠レットですよね、お坊さんですし」
ブルー 「そう! 節分と言えば、宗派によっては…」
一大イベントになってるわけで…、と説明が。
ブルー 「現に、ぼくたちが行く七福神巡りも…」
シロエ 「お寺でしたね…」
ブルー 「他にも色々、あるだろう?」
神社だけではないんだよね、という指摘。
ブルー 「だからグレイブも、元老寺も、ついに…」
サム 「節分イベントを始めるんだ、と勘違いかよ?」
ブルー 「有り得るからねえ、でもって、ぼくたちは…」
シロエ 「お手伝いですね…」
その打ち合わせで欠席ですか、とシロエ君の苦笑。
ありそう…。
2023/02/01 (Wed)
☆お菓子をまく寺
節分の日は何をするかを、相談したいシャン学メンバー。
制服だと気分が出ないから、と欠席届を出した2月1日。
シロエ 「元老寺に節分イベントは、無いですよねえ…」
キース 「全く無いな、過去も現在も、ついでに未来も」
ジョミー「えっ、この先も、やらないわけ?」
アドス和尚の方針かな、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「クリスマスと同じで、否定してるとか?」
キース 「そうではないが、俺たちの宗派はだな…」
ブルー 「節分を重視していないんだよ、少しも」
ただの節目でしかないね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「次の日が立春で、春が始まる程度でさ」
シロエ 「行事は何もしないんですか?」
キース 「豆まきくらいはするんだが…」
他には特に…、と副住職の言。
キース 「幼稚園をやってる寺なら、違うんだがな」
サム 「あー、お子様と派手にやるのな?」
キース 「そうだな、しかし、他所には敵わん」
節分が一大行事の宗派には…、とキース君の苦笑。
キース 「その手の寺だと、幼稚園が無くても、だ…」
ジョミー「お子様向けに、何かやるとか?」
キース 「子供がいるのを前提にして、豆と一緒に…」
菓子をまくんだ、とパァーッとまく真似。
キース 「小袋入りのスナック菓子とか、飴だとか…」
一同 「「「えーっ!?」」」
豆だけじゃないのか、と一同、仰天。
シロエ 「それって、何処でやるんです?」
キース 「本堂でやる所もあるし、外の場合も…」
ジョミー「賑やかで、美味しそうだよね、ソレ」
キース 「その場で食うのはダメだからな!」
持って帰って、それからだ、とキース君。
キース 「百戦錬磨の猛者は、完全装備で行くらしい」
一同 「「「完全装備?」」」
キース 「相手は菓子だぞ、少しでも多く拾うには…」
シロエ 「もしかして、網とかを持ち込みですか?」
キース 「許されると思うのか?」
そんなブツが、と言ってますけど。
じゃあ、何だと…?
2023/02/02 (Thu)
☆装備が気になる
節分の打ち合わせという理由で、学校を休んだ御一同様。
生徒会長宅での2月1日、グレイブ先生が勘違いしそう。
シロエ 「網がダメなら、何を使うんです?」
キース 「道具類はアウトに決まっているだろう!」
ジョミー「じゃあさ、完全装備って、何?」
道具がダメなら、とジョミー君の問い。
ジョミー「どうしようもないと思うけど…」
キース 「装備なんだぞ、服で勝負だ」
一同 「「「服?」」」
服なんかで何が出来るんだ、と誰もがポカーン。
サム 「お前、今、服って言ったかよ?」
キース 「その通りだが?」
シロエ 「節分だけに、福なら分かるんですけどね…」
福がある人はゲットしまくりで…、とシロエ君。
シロエ 「お菓子ゲットで、福を増やしていくとかです」
サム 「おいおい、それだと一人勝ちだぜ?」
ジョミー「だけど猛者だよ、元々、福を持っててさ…」
その福で勝負するのかもね、とジョミー君も。
ジョミー「笑う門には福来る、って言うんだし…」
サム 「笑顔で突撃するのかよ?」
シロエ 「ありそうですよね、笑顔というのは」
他にも色々あるかもですよ、とシロエ君が顎に当てる手。
シロエ 「おめでたい柄の服を着るのも良さそうです」
サム 「あー…。福の神のコスもあるかもなあ…」
ジョミー「強そうだね、ソレ…」
目立つし、投げて貰えそう、と大きく頷くジョミー君。
ジョミー「お坊さんだって、同じ投げるなら…」
スウェナ「おめでたい人に投げたいわよねえ…」
自分も運が向きそうだから、とスウェナちゃんも納得。
スウェナ「福で勝負って、そういうヤツね?」」
キース 「いい線なんだが…」
斜め上だな、と副住職の苦笑い。
キース 「身なりというのは、間違っていない」
シロエ 「コスじゃないんですか?」
キース 「あくまで常識の範囲内だ」
一同 「「「常識?」」」
キース 「そのままだが?」
常識の範囲で分からないか、と言ってますけど。
えっと…?
2023/02/03 (Fri)
☆工夫でいけます
節分の打ち合わせをする、と欠席届を出した面々ですが。
グレイブ先生は勘違いをして、手伝いだと思っていそう。
シロエ 「常識の範囲内って、何がですか?」
キース 「服だ、いわゆるマナーを逸脱しない範囲で…」
コスはダメだな、とキース君、指をチッチッと。
キース 「普通の服でも、工夫次第でどうとでもなるぞ」
ジョミー「網を仕込むわけ?」
シロエ 「豆まき開始で、それを広げればいけますよね」
キース 「改造は範囲外だろう!」
元々の服で勝負なんだ、とキース君、ニヤリ。
キース 「フードがあったら、どうなると思う?」
一同 「「「あっ!」」」
網に成り得るヤツじゃないか、と全員の目が真ん丸に。
シロエ 「フードで飴をキャッチですね?」
キース 「そうなんだ。女性の場合はエプロンもアリだ」
一同 「「「あー…」」」
エプロンがあれば受け止められる、と一同、納得。
ジョミー「そっか、普段の服でも工夫次第で…」
キース 「多めにゲットで、猛者は服で分かる」
フードはともかく、エプロンは…、とキース君。
キース 「外出用の服には合わないブツだしな」
サム 「なるほどなあ…。んじゃ、元老寺でよ…」
菓子をまいたら来るだろうか、とサム君の問い。
サム 「初の豆まきでも、聞き付けてよ」
キース 「来ると思うぞ、ああいうヤツらは地獄耳だ」
ハイエナのように嗅ぎ付けて来る、と広げる両手。
キース 「もっとも、ウチの寺ではだな…」
シロエ 「やらないんですよね、節分イベント…」
残念ですよ、とシロエ君。
シロエ 「あったら、楽しそうなんですけど…」
キース 「いや、グレイブ先生の勘違いがだな…」
的中するというだけだろう、とキース君の苦笑。
キース 「なんと言っても、親父なんだぞ?」
シロエ 「手伝いに行かされるわけですか?」
キース 「そう思うが?」
シロエ 「無資格ですよ?」
ジョミー先輩たちはともかく、という指摘。
正しいですね?
2023/02/04 (Sat)
☆お手伝いは無理
節分の打ち合わせだという理由で、欠席届を出した面々。
元老寺で手伝いをする、と勘違いしそうなグレイブ先生。
シロエ 「節分の豆まきは、お寺の公式行事ですよね?」
キース 「やっている寺だと、そうなるな」
シロエ 「だったら、手伝う人の方もですね…」
お坊さんでないとダメでしょう、とシロエ君。
シロエ 「法要と同じで、資格が要ると思いますけど?」
スウェナ「そうねえ、無資格だとマズそうねえ…」
全く気付いてなかったけど…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「手伝いは無理よ、ジョミーたち以外は」
シロエ 「グレイブ先生も、気付いてなさそうですよ?」
欠席届で勘違いなら…、とシロエ君、クスクス。
シロエ 「でもまあ、休んだ方としてはですね…」
スウェナ「好都合ではあるわよね」
いい御身分より、気の毒な方が…、と相槌が。
スウェナ「嫌味を言われなくて済むんだもの」
シロエ 「まったくです。キース先輩に感謝ですよ」
お蔭でゆっくり打ち合わせが出来ます、とシロエ君。
シロエ 「今年の節分は、何処へ行きましょうか?」
キース 「その相談は、かまわないんだが…」
お前たちは勘違いをしているぞ、とキース君の割り込み。
キース 「ウチの寺で、節分の豆まきをするなら…」
シロエ 「ジョミー先輩とサム先輩の出番でしょう?」
キース 「違うな、もれなく、お前たちもだ」
一同 「「「えっ?」」」
なんでそうなる、と誰もがキョトン。
シロエ 「あのう、ぼくたち、無資格ですから…」
スウェナ「手伝いが出来るわけがないでしょ?」
キース 「では聞くが、俺のおふくろはだな…」
資格持ちか、とキース君の問い。
キース 「修行して、坊主の資格を持っているのか?」
シロエ 「持っていませんよね、多分…」
サム 「そんな話は聞かねえもんなあ…」
キース 「だったら、其処で分からないか?」
シロエ 「何がです?」
何が分かると言うんですか、とシロエ君。
謎ですよねえ…?
2023/02/05 (Sun)
☆無資格で大丈夫
節分の打ち合わせをするから、と学校を休んだ御一同様。
グレイブ先生、元老寺のお手伝いの件だと思っていそう。
キース 「いいか、おふくろは本当に資格が無くて…」
サム 「あー、やっぱりなあ…。坊主じゃねえのな」
キース 「住職の資格を貰う道場は、条件がアレだし…」
俺でさえ本気で嫌だったんだ、とキース君、ブルッと。
キース 「女性の場合も、髪は剃るのが決まりだからな」
一同 「「「うわー…」」」
それはイライザさんでなくても嫌だ、と誰もがガクブル。
シロエ 「わ、分かりました、資格が無いというのは…」
キース 「なら、その先も分かるだろうが」
シロエ 「いいえ、全然」
まるで見当が付きませんよ、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「ぼくたちが手伝う件と、どう繋がるんです?」
キース 「除夜の鐘の時、おふくろは何をしてるんだ?」
シロエ 「おぜんざいのお接待ですね」
ジョミー「うん、今年のも美味しかったよ」
食べた時には年が明けてたし、とジョミー君。
ジョミー「いいよね、小豆がふっくらしててさ」
サム 「その上、熱々のをくれるしよ…」
大鍋でグツグツ煮えてるヤツな、とサム君も。
サム 「火加減とか、難しそうだよなあ、アレ…」
キース 「ああ。宿坊の皆さんも手伝うんだが…」
全員、坊主の資格は無いぞ、とキース君。
キース 「しかし立派に、寺の行事を手伝っている!」
一同 「「「あっ!」」」
其処か、と御一同様、愕然。
シロエ 「じゃ、じゃあ、節分をやる場合はですね…」
キース 「お前たちを全員、動員しても、だ…」
何の問題も無いわけだな、とキース君、ニヤニヤ。
キース 「やるとなったら、親父は大いに期待するぞ」
ジョミー「棚経のお供と同じで、タダ働き、って?」
キース 「御利益は頂けるんだし、文句なかろう」
シロエ 「バイト料は出ないんですね?」
キース 「当然だ!」
飯と御利益で充分だろう、と恐ろしい答えが。
タダ働き…。
2023/02/06 (Mon)
☆分からない未来
節分の打ち合わせと理由をつけて、欠席届を出した面々。
元老寺でのお手伝いだ、とグレイブ先生が勘違いしそう。
ジョミー「元老寺で何かやるなら、無給で動員?」
キース 「なんと言っても、あの親父だぞ?」
シロエ 「ジョミー先輩たちだけは、済まないんですね」
その展開は嫌すぎます、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「節分イベントは、やらない方でお願いします」
キース 「まあ、やらないとは思うがな…」
一応、心配はしておくことだ、とキース君、ニヤニヤ。
キース 「この国は、ノリがいいからな」
一同 「「「は?」」」
キース 「恵方巻は今や、国民的な行事なんだが…」
ブルー 「ずっと昔は、一部の地域に限定だよ?」
君たちは知らないだろうけれどさ、と生徒会長。
ブルー 「海苔の業者が目を付けた、って噂だよね」
キース 「俺も、親父からそう聞いている」
アルテメシアの近隣にはあった行事だが…、と解説が。
キース 「それを大々的に売り出したのが、海苔業界だ」
ブルー 「恵方巻に海苔は欠かせないしさ」
シロエ 「じゃあ、アレですか、バレンタインデーの…」
チョコと同じで、業者の陰謀ですか、とシロエ君。
シロエ 「他所の国では、違うそうですし…」
キース 「そうなるな。だから、節分の豆まきの方も…」
ブルー 「お寺でやろう、と仕掛けられたら…」
一気に人気に火が付くよね、と生徒会長の言。
ブルー 「今は神社と互角の勝負で、お参りする人も…」
キース 「初詣とは比較にならんが、この先は…」
真面目に分からないからな、とキース君、腕組み。
キース 「何処の寺でもやるとなったら、元老寺でも…」
ブルー 「始めるだろうね、璃母恩院からのお達しで」
そうなれば、もう確実に…、と銀青様の仰せ。
ブルー 「アドス和尚が張り切ってさ…」
シロエ 「ぼくたちも、動員されるんですね?」
キース 「無給でな!」
そうならないよう祈っておけよ、と副住職。
祈るしか…。
2023/02/07 (Tue)
☆頼む場所が問題
節分の打ち合わせと称して、学校を休んだ面々ですけど。
グレイブ先生、元老寺のお手伝いな方向で納得っぽい件。
キース 「いいか、ウチの寺でも始めた時には…」
シロエ 「学校を休んで手伝いですね…」
グレイブ先生の勘違いが現実に…、とシロエ君の苦い顔。
シロエ 「それだけは御免蒙りたいです」
キース 「祈っておけ、と言っただろうが」
ジョミー「それも節分で、お願いした方がいいのかな?」
サム 「あー…。一種のお祓いみたいなモンだし…」
頼んだ方がいいかもなあ、とサム君が顎に当てる手。
サム 「でもよ、罰当たりかもしれねえぜ?」
ジョミー「どの辺がさ?」
サム 「節分の手伝いをしたくねえ、ってトコだよ」
俺たちが行くのは節分詣りな、とサム君が立てる指。
サム 「何処に行くかは、まだ決めてねえけど…」
シロエ 「神社で頼めば、いいかもですよ」
拒否るのは、お寺の手伝いですし…、とシロエ君。
シロエ 「神社なら、お寺と違いますから…」
スウェナ「罰当たりってことはなさそうねえ…」
ジョミー「じゃあさ、今年は神社に行こうよ!」
何処がいいかな、とジョミー君。
ジョミー「どうせだったら、御利益のある所でさ…」
サム 「恵方にあるのが吉かもな!」
シロエ 「えーっと…? 今年は南南東らしいですね」
恵方、とシロエ君が早速、検索。
シロエ 「南南東だと、車のお祓いのトコでしょうか?」
キース 「そうだな、それで有名な神社ではあるが…」
ブルー 「由緒も歴史も、バッチリあるよね」
ジョミー「なら、其処かな? 御利益ありそう!」
お寺の代わりに其処で決まりだ、とジョミー君の歓声。
ジョミー「確か、露店も出る筈だよね、あの神社?」
ブルー 「出るねえ、お正月と同じ勢いでさ」
シロエ 「いいですねえ! 露店で買い食いが出来て…」
サム 「お寺じゃねえから、お願い事も出来るしよ…」
手伝わずに済むのを祈りに行こう、という話。
正しいですか…?
2023/02/08 (Wed)
☆神社が良さそう
節分の打ち合わせをする、と欠席届を出して休んだ面々。
グレイブ先生がしそうな勘違い、元老寺のお手伝いで…。
シロエ 「やっぱり、祈るのが大切ですよね」
キース 「回避したいのなら、それを勧めるぞ」
なにしろ未来は読めないからな、と副住職の苦々しい顔。
キース 「手伝う羽目になってから、文句を言っても…」
ジョミー「手遅れだよねえ?」
キース 「あの親父だぞ?」
貴重な労働力を逃がすと思うか、と嫌すぎる予言。
キース 「お前の友達を引っ張って来い、と命令で…」
サム 「逆らえねえのな?」
キース 「お前とジョミーだけで済むよう、俺もだな…」
努力はするが、無駄だろう、と深い溜息。
キース 「ブルーと、ぶるぅは逃れられても…」
シロエ 「他は全員、アウトなんですね?」
キース 「親父だからな!」
そうなった時は諦めてくれ、とキース君。
キース 「嫌なら、マジで祈るしかない」
シロエ 「分かりました、神社に行きましょう!」
サム 「車のお祓いのトコで決まりな?」
シロエ 「もちろんです!」
露店があるのは外せませんよ、とシロエ君、力説。
シロエ 「行くからには、買い食いしたいですしね」
ジョミー「焼きそばにタコ焼き、お好み焼きとか…」
サム 「B級グルメの店も、来てそうだしよ…」
今年の節分はガッツリ食うぜ、とサム君も。
サム 「いつもの寺だと、露店はねえし…」
シロエ 「甘酒のお接待だけですからねえ…」
ジョミー「断然、神社の方がいいって!」
お参りもしなくちゃいけないし、とジョミー君。
ジョミー「みんなで、お参り、それから露店!」
一同 「「「おーっ!」」」
??? 「ダメーっ!」
待った、と悲鳴でソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「その結論は、ダメだってば!」
シロエ 「いきなり来て、何を言うんです!」
サム 「そうだぜ、外野は引っ込んでろよ」
お呼びじゃねえし、と皆がシッシッ、と。
当然ですね…?
2023/02/09 (Thu)
☆神社を嫌がる人
節分の打ち合わせと称して休んだ面々、やっと出た結論。
神社にお参りと決まった所へ、ソルジャーが来て反対を。
シロエ 「いいですか? 今年は神社で決定なんです」
ジョミー「頼みごとをするのに、お寺はダメだし…」
サム 「同じ行くなら、御利益があって、露店もよ…」
出てる神社って決まったんだよ、とサム君、ピシャリと。
サム 「だから、外野の出番はねえぜ」
Aブルー「毎年、一緒に行ってるじゃないか!」
七福神巡りのお寺にさ…、とソルジャー、必死の形相。
Aブルー「あそこでないと、色々、困るし!」
シロエ 「御利益なら、神社もバッチリですよ?」
ジョミー「ついて来るのは、止めないけどさあ…」
あそこは七福神は無いよね、とジョミー君。
ジョミー「福笹も売っていないと思うよ」
キース 「細かいことだが、其処は授けると言ってくれ」
Aブルー「どっちでもいいけど、無いんだろう?」
ブルー 「無いねえ、絵馬は奉納用だけ!」
それに書けば、と生徒会長、ニヤニヤ。
ブルー 「君が頼みたいことは、毎年、アレだし…」
シロエ 「ですよね、何処で頼んでも同じですよ」
Aブルー「違うから!」
それは絶対、違うと思う、とソルジャー、拳をグッと。
Aブルー「回数が大事なんだろう?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「お参りだってば、お百度だっけ?」
百回お参りするのがあるよね、と真剣な人。
Aブルー「神社でも、お寺でも、あったような気が…」
キース 「そうだが、お百度がどうかしたのか?」
Aブルー「七福神巡り、まだ百回にも届かないけど…」
続けていけば、いつかは百回、とソルジャーの言。
Aブルー「でもって、そこまで行かなくてもさ…」
シロエ 「何かあるんですか?」
ボーナスポイントは無いですよ、とシロエ君。
シロエ 「お百度と言えば、百回です」
キース 「百を達成して、ようやく特別な御利益を…」
頂けるのが、お百度だが…、とキース君。
そうですよね?
2023/02/10 (Fri)
☆お百度の条件
節分の打ち合わせ中な面々ですけど、今年は神社に決定。
ところが乱入して来たソルジャー、ごねているわけで…。
キース 「まだ百回に届いていない、あんたには、だ…」
ブルー 「何の御褒美も無いと思うね、行ったってさ」
それに…、と生徒会長、ソルジャーをジロリ。
ブルー 「そもそも、お百度になってないから!」
Aブルー「うん、百回目はまだまだ先だし…」
ボーナスポイントは無いのも知ってる、と頷く人。
Aブルー「でもねえ、加算されるだろう?」
ブルー 「それはまあ…。だけど、お百度は別だから!」
やるなら、今年が一回目だね、と生徒会長、サラッと。
ブルー 「去年までのは、一切、カウントされないよ?」
Aブルー「ええっ!?」
キース 「そうだな、お百度なら、そういうことに…」
なるだろうな、とキース君も。
キース 「頑張って、今年から百回を、だ…」
ブルー 「目指すことだね、キッチリ百年かかるけど」
Aブルー「なんでそういうことになるのさ!」
百回行けばいいんだろう、とソルジャーの反論。
Aブルー「お百度は、百回お参りするヤツで…」
キース 「それについては、正しいんだが…」
ブルー 「君は誓っていないだろう?」
Aブルー「誓うって?」
何を、とソルジャーの目が真ん丸に。
Aブルー「お参りだったら、毎年、真剣に…」
ブルー 「違うね、お百度は、これからやります、と…」
キース 「神仏に誓って、其処から開始するものだ」
やりたいのなら、今年からだな、とキース君。
キース 「でもって、御利益を頂けるのは…」
ブルー 「百年後という勘定だね、うん」
Aブルー「無理すぎるから!」
それよりは加算の方でいきたい、とソルジャーの言。
Aブルー「そのためには、今年も行かないと…!」
キース 「あんただけで行けばいいだろう!」
シロエ 「それとキャプテンで充分ですよ」
Aブルー「ダメだって!」
君たちが抜けてしまっては…、と言ってますけど。
何故に…?
2023/02/11 (Sat)
☆揃っていないと
学校を休んで節分の相談、行先は神社に決まりましたが。
其処へ乱入して来たソルジャー、行きたいのがお寺で…。
シロエ 「なんで、ぼくたちまで巻き込むんです!」
ジョミー「そうだよ、ぼくたちは無関係だし!」
いつもの迷惑な願い事は…、とジョミー君の睨み。
ジョミー「例年、黙っててあげただけでもマシだって!」
サム 「まったくだぜ、恥ずかしいのによ…」
絵馬にでっかく書きやがって…、とサム君も。
サム 「おまけに、恵比寿様のトコでは叫ぶしよ…」
Aブルー「だって、恵比寿様は耳が遠いらしいし…」
叫ばないと聞こえないじゃないか、とソルジャーの主張。
Aブルー「教えてくれたの、誰だったっけ?」
キース 「その件については、とうに時効だろうな」
俺ではないが…、とキース君。
キース 「しかし、恵比寿様の所で壁を叩いて、だ…」
シロエ 「大声で叫んで頼むのは、他所の神社ですよ?」
Aブルー「それも聞いてるけど、念のためだよ!」
恵比寿様には違いないし…、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「聞こえなかったら、困るからねえ…」
サム 「かまわねえけど、周りの迷惑、考えろよな」
Aブルー「えっ? 真似をする人、毎年、いるけど?」
キース 「それはまあ…。釣られる人も出るわけだが…」
この寺だったか、と勘違いだな、とキース君の渋面。
キース 「だが俺たちは、あんたたちの連れな扱いで…」
ジョミー「恥ずかしい願い事をしてる人のさ…」
シロエ 「御同類だと思われてしまうわけですよ」
Aブルー「そう、ソレ、ソレ!」
其処が大切、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「やっぱり、面子は揃っていないと!」
キース 「どういう理屈で、そうなるんだ!」
Aブルー「え、だって…。面子がゴッソリ抜けるとさ…」
シロエ 「気付いて貰えないかも、というんですか?」
Aブルー「違うよ、絶対、評価が下がってしまうから!」
ぼくとハーレイのね、と言い出しましたが。
評価って、何…?
2023/02/12 (Sun)
☆残れば高評価
節分の相談で学校を休んだ面々、今年は神社に行く方向。
けれどソルジャーが乱入して来て、お寺だと主張中な今。
Aブルー「評価が下がると、もう本当に困るんだよ!」
キース 「それは分かるが、何故、下がるんだ?」
理屈が全く理解出来ん、とキース君、腕組み。
キース 「毎年、きちんとお参りするなら、無問題だぞ」
シロエ 「ですよね、お馴染みさんですから」
Aブルー「其処が問題なんだってば!」
ゴッソリ抜けてしまうんだよ、とソルジャーの悲痛な顔。
Aブルー「大勢で賑やかに来ていたのにさ…」
シロエ 「お参り、あるあるだと思いますけどね?」
ジョミー「だよねえ、今年は他所に、っていうヤツは」
毎年、変えてる人も珍しくないよ、とジョミー君。
ジョミー「節分もそうだし、初詣だって…」
スウェナ「あっちが良さそう、って変えるわよねえ?」
キース 「俺たちが、たまたま、固定なだけで…」
シロエ 「若い人には、普通の発想なんですが?」
話題性とか、映えるトコとか…、とシロエ君も。
シロエ 「ですから、問題ありませんって!」
Aブルー「違った時が、悲惨じゃないか!」
キース 「どう悲惨なんだ?」
Aブルー「愛想を尽かした面子が、ゴッソリ抜けてさ…」
ぼくたちだけしかいないなんて…、とソルジャーの嘆き。
Aブルー「向こうも、愛想を尽かすってば!」
キース 「なるほどな…。しかしだ、逆に考えると…」
シロエ 「残った面子が、高評価になると思いますが?」
殊勝な心がけですからね、とシロエ君。
シロエ 「今年も、ちゃんと来たんだな、と喜ばれます」
キース 「抜けてしまった俺たちの分まで、御利益が…」
サム 「あるんでねえの、残留だしよ」
御利益、多めに貰えそうだぜ、とサム君もプッシュ。
サム 「それで行けよな、キャプテンと」
Aブルー「ダメダメ、自信が全く無いから!」
一同 「「「は?」」」
何の自信だ、と首を傾げる御一同様。
殊勝な残留組なのに…?
2023/02/13 (Mon)
☆自信が無い人
節分の打ち合わせと称して欠席、行先を決めた御一同様。
今年は神社に行く計画なのに、ソルジャーが来て大反対。
シロエ 「自信って…。残留ですから、高評価ですよ?」
サム 「そうだぜ、もう思いっ切り、胸を張ってよ…」
キース 「堂々と行けばいいと思うが?」
例年以上に威張り返ってな、とキース君。
キース 「この通り、残った面子で来ました、と…」
ジョミー「福笹を持って、片っ端からお参りだよ!」
恵比寿様のトコでは、今年も叫んで…、とジョミー君も。
ジョミー「自信満々で壁を叩けばいいと思うな」
シロエ 「お二人だけでは、静かすぎますからねえ…」
キース 「うるさいくらいに、こう、バンバンと…」
壁を殴ればいいと思うぞ、とキース君が立てる親指。
キース 「恵比寿様の耳にバッチリ届いて、御利益が…」
ジョミー「うんと多めに来ると思うよ、今年はさ」
殆どの面子が抜けるんだから、とジョミー君も相槌。
ジョミー「その分の御利益、二人で独占!」
Aブルー「其処は美味しい話なんだけど、その前にさ…」
作法に自信が全く無くて、とソルジャー、縋るような目。
Aブルー「お願いだから、今年も一緒に!」
ブルー 「作法くらい、書いてあげるけど?」
Aブルー「それじゃダメだよ、未だに基本も…」
覚えていないわけだからさ、と泣きそうな人。
Aブルー「福笹は買う、って所からして…」
シロエ 「何処か間違っていますか、ソレ?」
Aブルー「何だったっけ、違う言い方が…」
あるんだよね、という問いが。
Aブルー「さっきブルーが、細かいことだ、って…」
キース 「ああ、授けるというヤツか」
ブルー 「そんなの、ホントに細かいことだよ?」
要はお参りする心が大切、と生徒会長。
ブルー 「多少、作法が間違っていても、問題無し!」
Aブルー「本当に? 御利益に影響しないと言える?」
シロエ 「どうでしょう…?」
そう言われると自信が…、とシロエ君、自信喪失。
影響あり…?
2023/02/14 (Tue)
☆万一が怖い人
学校を休んで節分の相談、今年は神社に決めた御一同様。
ところがソルジャーが乱入して来て、お寺に同行を希望。
Aブルー「ほらね、シロエも自信が無いんじゃないか!」
シロエ 「その辺り、ぼくは素人ですから…」
なんとも言い切れないんです、とシロエ君の困り顔。
シロエ 「キース先輩、どうなんですか?」
キース 「それはまあ…。作法にうるさい神仏とかは…」
Aブルー「いるってことだね?」
キース 「…残念ながら、無いとは言えん」
しかし…、とキース君、合掌して深々と一礼。
キース 「七福神様は、非常に寛大でいらっしゃる」
ブルー 「そうなんだよね、安心して二人で行きたまえ」
保証するよ、と生徒会長も。
ブルー 「大丈夫だから、ぼくたちは別行動で!」
Aブルー「困るんだってば、本当に万一が怖いから!」
御利益が減ってからでは遅い、とソルジャーも必死。
Aブルー「ヌカロクがいける筈だったトコが…」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「5回どころか、4回、3回とかに…」
減らされちゃったらどうするのさ、と謎な台詞が。
Aブルー「減るのも怖いけど、勃たなくなるとか…!」
ブルー 「やめたまえ!」
Aブルー「切実なんだよ、夫婦和合を頼むんだから!」
罰が当たったら逆になるよね、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「和合出来ないようにされて、大人の時間が…」
ブルー 「退場!」
Aブルー「してもいいけど、それなら、お寺で!」
一同 「「「ええっ!?」」」
神社はどうなる、と皆がワタワタ。
ジョミー「困るよ、今年は神社なんだし!」
Aブルー「だったら、ぼくが困る事例を、しっかりと…」
心に刻んでくれたまえ、とソルジャー、拳をグッと。
Aブルー「そうなった時に、文句を言いに来るから!」
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「いいかい、具体的に例を挙げると…」
ブルー 「通じないから!」
ぼくにしか、と生徒会長が叫んでますけど。
正しいですね?
2023/02/15 (Wed)
さて、2月。3日が節分なんですけれども、本日は1日。
平日だというのに、生徒会長宅に集うシャン学メンバー。
シロエ 「本当に、これで良かったんでしょうか?」
サム 「節分の打ち合わせなので休みます、だぜ?」
ジョミー「グレイブ先生、絶対、いい御身分だな、で…」
舌打ちだよね、とジョミー君が広げる両手。
ジョミー「ただでも節分、休むのにさ…」
ブルー 「でもねえ、放課後に打ち合わせだと…」
スウェナ「制服だから気分がイマイチ、って…」
意見の一致を見たじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「かまわないわよ、出席義務は無いんだし」
マツカ 「全員、特別生ですからね…」
ブルー 「それもあるけど、グレイブは逆に…」
気の毒に思っている可能性も、と生徒会長、クスクスと。
ブルー 「だって、節分の打ち合わせだよ?」
サム 「それの、どの辺が気の毒なんだよ?」
ブルー 「誰かさんの職業を忘れていないかな?」
一同 「「「は?」」」
誰かさんと言えば…、と頭に浮かぶのは一人な件。
シロエ 「例の人なら、ソルジャーですよ?」
サム 「節分とは関係ねえじゃねえかよ」
ブルー 「違うよ、其処のキースだってば!」
キースの職業は何だったかな、と生徒会長の問い。
ブルー 「私服でも、左の手首にはさ…」
シロエ 「数珠レットですよね、お坊さんですし」
ブルー 「そう! 節分と言えば、宗派によっては…」
一大イベントになってるわけで…、と説明が。
ブルー 「現に、ぼくたちが行く七福神巡りも…」
シロエ 「お寺でしたね…」
ブルー 「他にも色々、あるだろう?」
神社だけではないんだよね、という指摘。
ブルー 「だからグレイブも、元老寺も、ついに…」
サム 「節分イベントを始めるんだ、と勘違いかよ?」
ブルー 「有り得るからねえ、でもって、ぼくたちは…」
シロエ 「お手伝いですね…」
その打ち合わせで欠席ですか、とシロエ君の苦笑。
ありそう…。
2023/02/01 (Wed)
☆お菓子をまく寺
節分の日は何をするかを、相談したいシャン学メンバー。
制服だと気分が出ないから、と欠席届を出した2月1日。
シロエ 「元老寺に節分イベントは、無いですよねえ…」
キース 「全く無いな、過去も現在も、ついでに未来も」
ジョミー「えっ、この先も、やらないわけ?」
アドス和尚の方針かな、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「クリスマスと同じで、否定してるとか?」
キース 「そうではないが、俺たちの宗派はだな…」
ブルー 「節分を重視していないんだよ、少しも」
ただの節目でしかないね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「次の日が立春で、春が始まる程度でさ」
シロエ 「行事は何もしないんですか?」
キース 「豆まきくらいはするんだが…」
他には特に…、と副住職の言。
キース 「幼稚園をやってる寺なら、違うんだがな」
サム 「あー、お子様と派手にやるのな?」
キース 「そうだな、しかし、他所には敵わん」
節分が一大行事の宗派には…、とキース君の苦笑。
キース 「その手の寺だと、幼稚園が無くても、だ…」
ジョミー「お子様向けに、何かやるとか?」
キース 「子供がいるのを前提にして、豆と一緒に…」
菓子をまくんだ、とパァーッとまく真似。
キース 「小袋入りのスナック菓子とか、飴だとか…」
一同 「「「えーっ!?」」」
豆だけじゃないのか、と一同、仰天。
シロエ 「それって、何処でやるんです?」
キース 「本堂でやる所もあるし、外の場合も…」
ジョミー「賑やかで、美味しそうだよね、ソレ」
キース 「その場で食うのはダメだからな!」
持って帰って、それからだ、とキース君。
キース 「百戦錬磨の猛者は、完全装備で行くらしい」
一同 「「「完全装備?」」」
キース 「相手は菓子だぞ、少しでも多く拾うには…」
シロエ 「もしかして、網とかを持ち込みですか?」
キース 「許されると思うのか?」
そんなブツが、と言ってますけど。
じゃあ、何だと…?
2023/02/02 (Thu)
☆装備が気になる
節分の打ち合わせという理由で、学校を休んだ御一同様。
生徒会長宅での2月1日、グレイブ先生が勘違いしそう。
シロエ 「網がダメなら、何を使うんです?」
キース 「道具類はアウトに決まっているだろう!」
ジョミー「じゃあさ、完全装備って、何?」
道具がダメなら、とジョミー君の問い。
ジョミー「どうしようもないと思うけど…」
キース 「装備なんだぞ、服で勝負だ」
一同 「「「服?」」」
服なんかで何が出来るんだ、と誰もがポカーン。
サム 「お前、今、服って言ったかよ?」
キース 「その通りだが?」
シロエ 「節分だけに、福なら分かるんですけどね…」
福がある人はゲットしまくりで…、とシロエ君。
シロエ 「お菓子ゲットで、福を増やしていくとかです」
サム 「おいおい、それだと一人勝ちだぜ?」
ジョミー「だけど猛者だよ、元々、福を持っててさ…」
その福で勝負するのかもね、とジョミー君も。
ジョミー「笑う門には福来る、って言うんだし…」
サム 「笑顔で突撃するのかよ?」
シロエ 「ありそうですよね、笑顔というのは」
他にも色々あるかもですよ、とシロエ君が顎に当てる手。
シロエ 「おめでたい柄の服を着るのも良さそうです」
サム 「あー…。福の神のコスもあるかもなあ…」
ジョミー「強そうだね、ソレ…」
目立つし、投げて貰えそう、と大きく頷くジョミー君。
ジョミー「お坊さんだって、同じ投げるなら…」
スウェナ「おめでたい人に投げたいわよねえ…」
自分も運が向きそうだから、とスウェナちゃんも納得。
スウェナ「福で勝負って、そういうヤツね?」」
キース 「いい線なんだが…」
斜め上だな、と副住職の苦笑い。
キース 「身なりというのは、間違っていない」
シロエ 「コスじゃないんですか?」
キース 「あくまで常識の範囲内だ」
一同 「「「常識?」」」
キース 「そのままだが?」
常識の範囲で分からないか、と言ってますけど。
えっと…?
2023/02/03 (Fri)
☆工夫でいけます
節分の打ち合わせをする、と欠席届を出した面々ですが。
グレイブ先生は勘違いをして、手伝いだと思っていそう。
シロエ 「常識の範囲内って、何がですか?」
キース 「服だ、いわゆるマナーを逸脱しない範囲で…」
コスはダメだな、とキース君、指をチッチッと。
キース 「普通の服でも、工夫次第でどうとでもなるぞ」
ジョミー「網を仕込むわけ?」
シロエ 「豆まき開始で、それを広げればいけますよね」
キース 「改造は範囲外だろう!」
元々の服で勝負なんだ、とキース君、ニヤリ。
キース 「フードがあったら、どうなると思う?」
一同 「「「あっ!」」」
網に成り得るヤツじゃないか、と全員の目が真ん丸に。
シロエ 「フードで飴をキャッチですね?」
キース 「そうなんだ。女性の場合はエプロンもアリだ」
一同 「「「あー…」」」
エプロンがあれば受け止められる、と一同、納得。
ジョミー「そっか、普段の服でも工夫次第で…」
キース 「多めにゲットで、猛者は服で分かる」
フードはともかく、エプロンは…、とキース君。
キース 「外出用の服には合わないブツだしな」
サム 「なるほどなあ…。んじゃ、元老寺でよ…」
菓子をまいたら来るだろうか、とサム君の問い。
サム 「初の豆まきでも、聞き付けてよ」
キース 「来ると思うぞ、ああいうヤツらは地獄耳だ」
ハイエナのように嗅ぎ付けて来る、と広げる両手。
キース 「もっとも、ウチの寺ではだな…」
シロエ 「やらないんですよね、節分イベント…」
残念ですよ、とシロエ君。
シロエ 「あったら、楽しそうなんですけど…」
キース 「いや、グレイブ先生の勘違いがだな…」
的中するというだけだろう、とキース君の苦笑。
キース 「なんと言っても、親父なんだぞ?」
シロエ 「手伝いに行かされるわけですか?」
キース 「そう思うが?」
シロエ 「無資格ですよ?」
ジョミー先輩たちはともかく、という指摘。
正しいですね?
2023/02/04 (Sat)
☆お手伝いは無理
節分の打ち合わせだという理由で、欠席届を出した面々。
元老寺で手伝いをする、と勘違いしそうなグレイブ先生。
シロエ 「節分の豆まきは、お寺の公式行事ですよね?」
キース 「やっている寺だと、そうなるな」
シロエ 「だったら、手伝う人の方もですね…」
お坊さんでないとダメでしょう、とシロエ君。
シロエ 「法要と同じで、資格が要ると思いますけど?」
スウェナ「そうねえ、無資格だとマズそうねえ…」
全く気付いてなかったけど…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「手伝いは無理よ、ジョミーたち以外は」
シロエ 「グレイブ先生も、気付いてなさそうですよ?」
欠席届で勘違いなら…、とシロエ君、クスクス。
シロエ 「でもまあ、休んだ方としてはですね…」
スウェナ「好都合ではあるわよね」
いい御身分より、気の毒な方が…、と相槌が。
スウェナ「嫌味を言われなくて済むんだもの」
シロエ 「まったくです。キース先輩に感謝ですよ」
お蔭でゆっくり打ち合わせが出来ます、とシロエ君。
シロエ 「今年の節分は、何処へ行きましょうか?」
キース 「その相談は、かまわないんだが…」
お前たちは勘違いをしているぞ、とキース君の割り込み。
キース 「ウチの寺で、節分の豆まきをするなら…」
シロエ 「ジョミー先輩とサム先輩の出番でしょう?」
キース 「違うな、もれなく、お前たちもだ」
一同 「「「えっ?」」」
なんでそうなる、と誰もがキョトン。
シロエ 「あのう、ぼくたち、無資格ですから…」
スウェナ「手伝いが出来るわけがないでしょ?」
キース 「では聞くが、俺のおふくろはだな…」
資格持ちか、とキース君の問い。
キース 「修行して、坊主の資格を持っているのか?」
シロエ 「持っていませんよね、多分…」
サム 「そんな話は聞かねえもんなあ…」
キース 「だったら、其処で分からないか?」
シロエ 「何がです?」
何が分かると言うんですか、とシロエ君。
謎ですよねえ…?
2023/02/05 (Sun)
☆無資格で大丈夫
節分の打ち合わせをするから、と学校を休んだ御一同様。
グレイブ先生、元老寺のお手伝いの件だと思っていそう。
キース 「いいか、おふくろは本当に資格が無くて…」
サム 「あー、やっぱりなあ…。坊主じゃねえのな」
キース 「住職の資格を貰う道場は、条件がアレだし…」
俺でさえ本気で嫌だったんだ、とキース君、ブルッと。
キース 「女性の場合も、髪は剃るのが決まりだからな」
一同 「「「うわー…」」」
それはイライザさんでなくても嫌だ、と誰もがガクブル。
シロエ 「わ、分かりました、資格が無いというのは…」
キース 「なら、その先も分かるだろうが」
シロエ 「いいえ、全然」
まるで見当が付きませんよ、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「ぼくたちが手伝う件と、どう繋がるんです?」
キース 「除夜の鐘の時、おふくろは何をしてるんだ?」
シロエ 「おぜんざいのお接待ですね」
ジョミー「うん、今年のも美味しかったよ」
食べた時には年が明けてたし、とジョミー君。
ジョミー「いいよね、小豆がふっくらしててさ」
サム 「その上、熱々のをくれるしよ…」
大鍋でグツグツ煮えてるヤツな、とサム君も。
サム 「火加減とか、難しそうだよなあ、アレ…」
キース 「ああ。宿坊の皆さんも手伝うんだが…」
全員、坊主の資格は無いぞ、とキース君。
キース 「しかし立派に、寺の行事を手伝っている!」
一同 「「「あっ!」」」
其処か、と御一同様、愕然。
シロエ 「じゃ、じゃあ、節分をやる場合はですね…」
キース 「お前たちを全員、動員しても、だ…」
何の問題も無いわけだな、とキース君、ニヤニヤ。
キース 「やるとなったら、親父は大いに期待するぞ」
ジョミー「棚経のお供と同じで、タダ働き、って?」
キース 「御利益は頂けるんだし、文句なかろう」
シロエ 「バイト料は出ないんですね?」
キース 「当然だ!」
飯と御利益で充分だろう、と恐ろしい答えが。
タダ働き…。
2023/02/06 (Mon)
☆分からない未来
節分の打ち合わせと理由をつけて、欠席届を出した面々。
元老寺でのお手伝いだ、とグレイブ先生が勘違いしそう。
ジョミー「元老寺で何かやるなら、無給で動員?」
キース 「なんと言っても、あの親父だぞ?」
シロエ 「ジョミー先輩たちだけは、済まないんですね」
その展開は嫌すぎます、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「節分イベントは、やらない方でお願いします」
キース 「まあ、やらないとは思うがな…」
一応、心配はしておくことだ、とキース君、ニヤニヤ。
キース 「この国は、ノリがいいからな」
一同 「「「は?」」」
キース 「恵方巻は今や、国民的な行事なんだが…」
ブルー 「ずっと昔は、一部の地域に限定だよ?」
君たちは知らないだろうけれどさ、と生徒会長。
ブルー 「海苔の業者が目を付けた、って噂だよね」
キース 「俺も、親父からそう聞いている」
アルテメシアの近隣にはあった行事だが…、と解説が。
キース 「それを大々的に売り出したのが、海苔業界だ」
ブルー 「恵方巻に海苔は欠かせないしさ」
シロエ 「じゃあ、アレですか、バレンタインデーの…」
チョコと同じで、業者の陰謀ですか、とシロエ君。
シロエ 「他所の国では、違うそうですし…」
キース 「そうなるな。だから、節分の豆まきの方も…」
ブルー 「お寺でやろう、と仕掛けられたら…」
一気に人気に火が付くよね、と生徒会長の言。
ブルー 「今は神社と互角の勝負で、お参りする人も…」
キース 「初詣とは比較にならんが、この先は…」
真面目に分からないからな、とキース君、腕組み。
キース 「何処の寺でもやるとなったら、元老寺でも…」
ブルー 「始めるだろうね、璃母恩院からのお達しで」
そうなれば、もう確実に…、と銀青様の仰せ。
ブルー 「アドス和尚が張り切ってさ…」
シロエ 「ぼくたちも、動員されるんですね?」
キース 「無給でな!」
そうならないよう祈っておけよ、と副住職。
祈るしか…。
2023/02/07 (Tue)
☆頼む場所が問題
節分の打ち合わせと称して、学校を休んだ面々ですけど。
グレイブ先生、元老寺のお手伝いな方向で納得っぽい件。
キース 「いいか、ウチの寺でも始めた時には…」
シロエ 「学校を休んで手伝いですね…」
グレイブ先生の勘違いが現実に…、とシロエ君の苦い顔。
シロエ 「それだけは御免蒙りたいです」
キース 「祈っておけ、と言っただろうが」
ジョミー「それも節分で、お願いした方がいいのかな?」
サム 「あー…。一種のお祓いみたいなモンだし…」
頼んだ方がいいかもなあ、とサム君が顎に当てる手。
サム 「でもよ、罰当たりかもしれねえぜ?」
ジョミー「どの辺がさ?」
サム 「節分の手伝いをしたくねえ、ってトコだよ」
俺たちが行くのは節分詣りな、とサム君が立てる指。
サム 「何処に行くかは、まだ決めてねえけど…」
シロエ 「神社で頼めば、いいかもですよ」
拒否るのは、お寺の手伝いですし…、とシロエ君。
シロエ 「神社なら、お寺と違いますから…」
スウェナ「罰当たりってことはなさそうねえ…」
ジョミー「じゃあさ、今年は神社に行こうよ!」
何処がいいかな、とジョミー君。
ジョミー「どうせだったら、御利益のある所でさ…」
サム 「恵方にあるのが吉かもな!」
シロエ 「えーっと…? 今年は南南東らしいですね」
恵方、とシロエ君が早速、検索。
シロエ 「南南東だと、車のお祓いのトコでしょうか?」
キース 「そうだな、それで有名な神社ではあるが…」
ブルー 「由緒も歴史も、バッチリあるよね」
ジョミー「なら、其処かな? 御利益ありそう!」
お寺の代わりに其処で決まりだ、とジョミー君の歓声。
ジョミー「確か、露店も出る筈だよね、あの神社?」
ブルー 「出るねえ、お正月と同じ勢いでさ」
シロエ 「いいですねえ! 露店で買い食いが出来て…」
サム 「お寺じゃねえから、お願い事も出来るしよ…」
手伝わずに済むのを祈りに行こう、という話。
正しいですか…?
2023/02/08 (Wed)
☆神社が良さそう
節分の打ち合わせをする、と欠席届を出して休んだ面々。
グレイブ先生がしそうな勘違い、元老寺のお手伝いで…。
シロエ 「やっぱり、祈るのが大切ですよね」
キース 「回避したいのなら、それを勧めるぞ」
なにしろ未来は読めないからな、と副住職の苦々しい顔。
キース 「手伝う羽目になってから、文句を言っても…」
ジョミー「手遅れだよねえ?」
キース 「あの親父だぞ?」
貴重な労働力を逃がすと思うか、と嫌すぎる予言。
キース 「お前の友達を引っ張って来い、と命令で…」
サム 「逆らえねえのな?」
キース 「お前とジョミーだけで済むよう、俺もだな…」
努力はするが、無駄だろう、と深い溜息。
キース 「ブルーと、ぶるぅは逃れられても…」
シロエ 「他は全員、アウトなんですね?」
キース 「親父だからな!」
そうなった時は諦めてくれ、とキース君。
キース 「嫌なら、マジで祈るしかない」
シロエ 「分かりました、神社に行きましょう!」
サム 「車のお祓いのトコで決まりな?」
シロエ 「もちろんです!」
露店があるのは外せませんよ、とシロエ君、力説。
シロエ 「行くからには、買い食いしたいですしね」
ジョミー「焼きそばにタコ焼き、お好み焼きとか…」
サム 「B級グルメの店も、来てそうだしよ…」
今年の節分はガッツリ食うぜ、とサム君も。
サム 「いつもの寺だと、露店はねえし…」
シロエ 「甘酒のお接待だけですからねえ…」
ジョミー「断然、神社の方がいいって!」
お参りもしなくちゃいけないし、とジョミー君。
ジョミー「みんなで、お参り、それから露店!」
一同 「「「おーっ!」」」
??? 「ダメーっ!」
待った、と悲鳴でソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「その結論は、ダメだってば!」
シロエ 「いきなり来て、何を言うんです!」
サム 「そうだぜ、外野は引っ込んでろよ」
お呼びじゃねえし、と皆がシッシッ、と。
当然ですね…?
2023/02/09 (Thu)
☆神社を嫌がる人
節分の打ち合わせと称して休んだ面々、やっと出た結論。
神社にお参りと決まった所へ、ソルジャーが来て反対を。
シロエ 「いいですか? 今年は神社で決定なんです」
ジョミー「頼みごとをするのに、お寺はダメだし…」
サム 「同じ行くなら、御利益があって、露店もよ…」
出てる神社って決まったんだよ、とサム君、ピシャリと。
サム 「だから、外野の出番はねえぜ」
Aブルー「毎年、一緒に行ってるじゃないか!」
七福神巡りのお寺にさ…、とソルジャー、必死の形相。
Aブルー「あそこでないと、色々、困るし!」
シロエ 「御利益なら、神社もバッチリですよ?」
ジョミー「ついて来るのは、止めないけどさあ…」
あそこは七福神は無いよね、とジョミー君。
ジョミー「福笹も売っていないと思うよ」
キース 「細かいことだが、其処は授けると言ってくれ」
Aブルー「どっちでもいいけど、無いんだろう?」
ブルー 「無いねえ、絵馬は奉納用だけ!」
それに書けば、と生徒会長、ニヤニヤ。
ブルー 「君が頼みたいことは、毎年、アレだし…」
シロエ 「ですよね、何処で頼んでも同じですよ」
Aブルー「違うから!」
それは絶対、違うと思う、とソルジャー、拳をグッと。
Aブルー「回数が大事なんだろう?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「お参りだってば、お百度だっけ?」
百回お参りするのがあるよね、と真剣な人。
Aブルー「神社でも、お寺でも、あったような気が…」
キース 「そうだが、お百度がどうかしたのか?」
Aブルー「七福神巡り、まだ百回にも届かないけど…」
続けていけば、いつかは百回、とソルジャーの言。
Aブルー「でもって、そこまで行かなくてもさ…」
シロエ 「何かあるんですか?」
ボーナスポイントは無いですよ、とシロエ君。
シロエ 「お百度と言えば、百回です」
キース 「百を達成して、ようやく特別な御利益を…」
頂けるのが、お百度だが…、とキース君。
そうですよね?
2023/02/10 (Fri)
☆お百度の条件
節分の打ち合わせ中な面々ですけど、今年は神社に決定。
ところが乱入して来たソルジャー、ごねているわけで…。
キース 「まだ百回に届いていない、あんたには、だ…」
ブルー 「何の御褒美も無いと思うね、行ったってさ」
それに…、と生徒会長、ソルジャーをジロリ。
ブルー 「そもそも、お百度になってないから!」
Aブルー「うん、百回目はまだまだ先だし…」
ボーナスポイントは無いのも知ってる、と頷く人。
Aブルー「でもねえ、加算されるだろう?」
ブルー 「それはまあ…。だけど、お百度は別だから!」
やるなら、今年が一回目だね、と生徒会長、サラッと。
ブルー 「去年までのは、一切、カウントされないよ?」
Aブルー「ええっ!?」
キース 「そうだな、お百度なら、そういうことに…」
なるだろうな、とキース君も。
キース 「頑張って、今年から百回を、だ…」
ブルー 「目指すことだね、キッチリ百年かかるけど」
Aブルー「なんでそういうことになるのさ!」
百回行けばいいんだろう、とソルジャーの反論。
Aブルー「お百度は、百回お参りするヤツで…」
キース 「それについては、正しいんだが…」
ブルー 「君は誓っていないだろう?」
Aブルー「誓うって?」
何を、とソルジャーの目が真ん丸に。
Aブルー「お参りだったら、毎年、真剣に…」
ブルー 「違うね、お百度は、これからやります、と…」
キース 「神仏に誓って、其処から開始するものだ」
やりたいのなら、今年からだな、とキース君。
キース 「でもって、御利益を頂けるのは…」
ブルー 「百年後という勘定だね、うん」
Aブルー「無理すぎるから!」
それよりは加算の方でいきたい、とソルジャーの言。
Aブルー「そのためには、今年も行かないと…!」
キース 「あんただけで行けばいいだろう!」
シロエ 「それとキャプテンで充分ですよ」
Aブルー「ダメだって!」
君たちが抜けてしまっては…、と言ってますけど。
何故に…?
2023/02/11 (Sat)
☆揃っていないと
学校を休んで節分の相談、行先は神社に決まりましたが。
其処へ乱入して来たソルジャー、行きたいのがお寺で…。
シロエ 「なんで、ぼくたちまで巻き込むんです!」
ジョミー「そうだよ、ぼくたちは無関係だし!」
いつもの迷惑な願い事は…、とジョミー君の睨み。
ジョミー「例年、黙っててあげただけでもマシだって!」
サム 「まったくだぜ、恥ずかしいのによ…」
絵馬にでっかく書きやがって…、とサム君も。
サム 「おまけに、恵比寿様のトコでは叫ぶしよ…」
Aブルー「だって、恵比寿様は耳が遠いらしいし…」
叫ばないと聞こえないじゃないか、とソルジャーの主張。
Aブルー「教えてくれたの、誰だったっけ?」
キース 「その件については、とうに時効だろうな」
俺ではないが…、とキース君。
キース 「しかし、恵比寿様の所で壁を叩いて、だ…」
シロエ 「大声で叫んで頼むのは、他所の神社ですよ?」
Aブルー「それも聞いてるけど、念のためだよ!」
恵比寿様には違いないし…、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「聞こえなかったら、困るからねえ…」
サム 「かまわねえけど、周りの迷惑、考えろよな」
Aブルー「えっ? 真似をする人、毎年、いるけど?」
キース 「それはまあ…。釣られる人も出るわけだが…」
この寺だったか、と勘違いだな、とキース君の渋面。
キース 「だが俺たちは、あんたたちの連れな扱いで…」
ジョミー「恥ずかしい願い事をしてる人のさ…」
シロエ 「御同類だと思われてしまうわけですよ」
Aブルー「そう、ソレ、ソレ!」
其処が大切、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「やっぱり、面子は揃っていないと!」
キース 「どういう理屈で、そうなるんだ!」
Aブルー「え、だって…。面子がゴッソリ抜けるとさ…」
シロエ 「気付いて貰えないかも、というんですか?」
Aブルー「違うよ、絶対、評価が下がってしまうから!」
ぼくとハーレイのね、と言い出しましたが。
評価って、何…?
2023/02/12 (Sun)
☆残れば高評価
節分の相談で学校を休んだ面々、今年は神社に行く方向。
けれどソルジャーが乱入して来て、お寺だと主張中な今。
Aブルー「評価が下がると、もう本当に困るんだよ!」
キース 「それは分かるが、何故、下がるんだ?」
理屈が全く理解出来ん、とキース君、腕組み。
キース 「毎年、きちんとお参りするなら、無問題だぞ」
シロエ 「ですよね、お馴染みさんですから」
Aブルー「其処が問題なんだってば!」
ゴッソリ抜けてしまうんだよ、とソルジャーの悲痛な顔。
Aブルー「大勢で賑やかに来ていたのにさ…」
シロエ 「お参り、あるあるだと思いますけどね?」
ジョミー「だよねえ、今年は他所に、っていうヤツは」
毎年、変えてる人も珍しくないよ、とジョミー君。
ジョミー「節分もそうだし、初詣だって…」
スウェナ「あっちが良さそう、って変えるわよねえ?」
キース 「俺たちが、たまたま、固定なだけで…」
シロエ 「若い人には、普通の発想なんですが?」
話題性とか、映えるトコとか…、とシロエ君も。
シロエ 「ですから、問題ありませんって!」
Aブルー「違った時が、悲惨じゃないか!」
キース 「どう悲惨なんだ?」
Aブルー「愛想を尽かした面子が、ゴッソリ抜けてさ…」
ぼくたちだけしかいないなんて…、とソルジャーの嘆き。
Aブルー「向こうも、愛想を尽かすってば!」
キース 「なるほどな…。しかしだ、逆に考えると…」
シロエ 「残った面子が、高評価になると思いますが?」
殊勝な心がけですからね、とシロエ君。
シロエ 「今年も、ちゃんと来たんだな、と喜ばれます」
キース 「抜けてしまった俺たちの分まで、御利益が…」
サム 「あるんでねえの、残留だしよ」
御利益、多めに貰えそうだぜ、とサム君もプッシュ。
サム 「それで行けよな、キャプテンと」
Aブルー「ダメダメ、自信が全く無いから!」
一同 「「「は?」」」
何の自信だ、と首を傾げる御一同様。
殊勝な残留組なのに…?
2023/02/13 (Mon)
☆自信が無い人
節分の打ち合わせと称して欠席、行先を決めた御一同様。
今年は神社に行く計画なのに、ソルジャーが来て大反対。
シロエ 「自信って…。残留ですから、高評価ですよ?」
サム 「そうだぜ、もう思いっ切り、胸を張ってよ…」
キース 「堂々と行けばいいと思うが?」
例年以上に威張り返ってな、とキース君。
キース 「この通り、残った面子で来ました、と…」
ジョミー「福笹を持って、片っ端からお参りだよ!」
恵比寿様のトコでは、今年も叫んで…、とジョミー君も。
ジョミー「自信満々で壁を叩けばいいと思うな」
シロエ 「お二人だけでは、静かすぎますからねえ…」
キース 「うるさいくらいに、こう、バンバンと…」
壁を殴ればいいと思うぞ、とキース君が立てる親指。
キース 「恵比寿様の耳にバッチリ届いて、御利益が…」
ジョミー「うんと多めに来ると思うよ、今年はさ」
殆どの面子が抜けるんだから、とジョミー君も相槌。
ジョミー「その分の御利益、二人で独占!」
Aブルー「其処は美味しい話なんだけど、その前にさ…」
作法に自信が全く無くて、とソルジャー、縋るような目。
Aブルー「お願いだから、今年も一緒に!」
ブルー 「作法くらい、書いてあげるけど?」
Aブルー「それじゃダメだよ、未だに基本も…」
覚えていないわけだからさ、と泣きそうな人。
Aブルー「福笹は買う、って所からして…」
シロエ 「何処か間違っていますか、ソレ?」
Aブルー「何だったっけ、違う言い方が…」
あるんだよね、という問いが。
Aブルー「さっきブルーが、細かいことだ、って…」
キース 「ああ、授けるというヤツか」
ブルー 「そんなの、ホントに細かいことだよ?」
要はお参りする心が大切、と生徒会長。
ブルー 「多少、作法が間違っていても、問題無し!」
Aブルー「本当に? 御利益に影響しないと言える?」
シロエ 「どうでしょう…?」
そう言われると自信が…、とシロエ君、自信喪失。
影響あり…?
2023/02/14 (Tue)
☆万一が怖い人
学校を休んで節分の相談、今年は神社に決めた御一同様。
ところがソルジャーが乱入して来て、お寺に同行を希望。
Aブルー「ほらね、シロエも自信が無いんじゃないか!」
シロエ 「その辺り、ぼくは素人ですから…」
なんとも言い切れないんです、とシロエ君の困り顔。
シロエ 「キース先輩、どうなんですか?」
キース 「それはまあ…。作法にうるさい神仏とかは…」
Aブルー「いるってことだね?」
キース 「…残念ながら、無いとは言えん」
しかし…、とキース君、合掌して深々と一礼。
キース 「七福神様は、非常に寛大でいらっしゃる」
ブルー 「そうなんだよね、安心して二人で行きたまえ」
保証するよ、と生徒会長も。
ブルー 「大丈夫だから、ぼくたちは別行動で!」
Aブルー「困るんだってば、本当に万一が怖いから!」
御利益が減ってからでは遅い、とソルジャーも必死。
Aブルー「ヌカロクがいける筈だったトコが…」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「5回どころか、4回、3回とかに…」
減らされちゃったらどうするのさ、と謎な台詞が。
Aブルー「減るのも怖いけど、勃たなくなるとか…!」
ブルー 「やめたまえ!」
Aブルー「切実なんだよ、夫婦和合を頼むんだから!」
罰が当たったら逆になるよね、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「和合出来ないようにされて、大人の時間が…」
ブルー 「退場!」
Aブルー「してもいいけど、それなら、お寺で!」
一同 「「「ええっ!?」」」
神社はどうなる、と皆がワタワタ。
ジョミー「困るよ、今年は神社なんだし!」
Aブルー「だったら、ぼくが困る事例を、しっかりと…」
心に刻んでくれたまえ、とソルジャー、拳をグッと。
Aブルー「そうなった時に、文句を言いに来るから!」
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「いいかい、具体的に例を挙げると…」
ブルー 「通じないから!」
ぼくにしか、と生徒会長が叫んでますけど。
正しいですね?
2023/02/15 (Wed)
☆人が好すぎる人
シャングリラ学園の新年イベント、やっと終了した週末。
生徒会長宅に集う面々、其処へ来たのがソルジャーで…。
キース 「本当に挨拶だけなんだろうな?」
Aブルー「そう思うかい?」
ぶるぅ 「ダメダメ、ゆっくりしてってくれなきゃ!」
お客様だし、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の弾ける笑顔。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今年もよろしくね!」
Aブルー「こちらこそ、あけましておめでとう!」
キース 「おい、その挨拶の時期は、もう終わったが?」
Aブルー「細かいことは、どうでもいいって!」
それより、マツカの話だけれど…、と赤い瞳がキラリと。
Aブルー「奉仕の精神で、お子様にサービスだって?」
マツカ 「ええ。ぶるぅと約束したんです」
ぶるぅ 「肩車とか、馬とかをやってくれるの!」
ぼくがお願いした時に、と嬉しそうなお子様。
ぶるぅ 「いつ頼もうかな、いつがいいかな?」
Aブルー「そう、ソレ、ソレ! ソレなんだけどさ…」
ぼくのぶるぅでもいいのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「ちょっと悪戯が酷いけどねえ、子供だし…」
マツカ 「いいですけど?」
シロエ 「ちょ、マツカ先輩、正気ですか!?」
ぶるぅですよ、とシロエ君の引き攣った顔。
シロエ 「クリスマスの日に、ぼくがですね…」
サム 「ひでえ目に遭っていたじゃねえかよ」
自業自得とは言うんだけどよ、とサム君も。
サム 「何も好き好んで、そんなヤツによ…」
シロエ 「サービスなんかは要りませんってば!」
マツカ 「でも…。ぶるぅだけより、二人の方が…」
ジョミー「やり甲斐があるとか、そういうの?」
ぼくには信じられないけれど、とジョミー君。
ジョミー「やめといた方がいいと思うよ、絶対!」
シロエ 「そうですよ。先輩、人が好すぎです!」
マツカ 「ボランティアですから、当然でしょう?」
シロエ 「いいえ、考え直すべきです、其処は!」
言い出したのがこの人ですよ、との指摘ですけど。
さて…?
2023/01/16 (Mon)
☆ぼっちでも平気
新年の行事も終わった週末、生徒会長宅に来ている面々。
其処へソルジャーも来たんですけど、マツカ君が問題で。
Aブルー「失礼だねえ、このぼくに何か問題でも?」
キース 「大いにあると思うがな?」
日頃の行いが全てだろうが、とキース君の睨み。
キース 「今日も、のこのこ出て来たわけで…」
ジョミー「何かあるよね、って思っていたら…」
シロエ 「マツカ先輩に注文ですよ?」
ぶるぅの相手をしろだなんて、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「あんな子供は、放っておけばいいんです!」
キース 「まったくだ。大雪で退屈な正月だろうが…」
知ったことではないからな、とキース君の冷たい口調。
キース 「ぼっちで退屈するようなヤツではないぞ」
シロエ 「分かります。ぼっちだったら、それなりに…」
サム 「悪戯だよなあ、ぼっちでねえヤツらによ」
Aブルー「そうなんだよねえ、まさにソレでさ…」
今年のお正月も大変だった、とソルジャー、溜息。
Aブルー「もっとも、ぼくに被害は無かったけどね」
一同 「「「は?」」」
被害が無いのに大変も何も…、と誰もがキョトン。
シロエ 「あのですね…。何処が大変なんですか?」
Aブルー「もちろん、ぼくのシャングリラだよ!」
キース 「だったら、あんたも一蓮托生だと思うがな?」
Aブルー「分かってないねえ、お正月だよ?」
ニューイヤーとは言っていない、とソルジャーの言。
Aブルー「ぼくは毎年、こっちの世界に一泊で!」
一同 「「「げっ!」」」
そういえば…、と一同、愕然。
ブルー 「その先は、もう言わなくていい!」
Aブルー「そう言わないでさ、語らせてよね!」
毎年、如何に大変なのか、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「除夜の鐘で流れた煩悩ゲットで、外泊で…」
ブルー 「黙りたまえ!」
Aブルー「ぶるぅを連れては来られないしねえ…」
ブルー 「もういいから!」
話をマツカに戻したまえ、と生徒会長の叫び。
戻りますか?
2023/01/17 (Tue)
☆察して欲しい件
新年恒例のイベントも終わり、週末は生徒会長宅ですが。
其処へソルジャーが出て来たわけで、マツカ君に注文を。
Aブルー「話をマツカに戻すにしたって、前提として…」
ブルー 「もういいと言っているだろう!」
Aブルー「でもねえ、他の面子には、きっと…」
伝わっていないと思うんだよ、とソルジャー、力説。
Aブルー「そもそも、こっちに一泊するっていうのが…」
シロエ 「煩悩ゲットのためというのは知ってます!」
Aブルー「じゃあさ、ぶるぅを連れて来ない理由は?」
シロエ 「え、えっと…。それはですね…」
あまり言いたくないんですが…、と口ごもるシロエ君。
シロエ 「ぼくは一応、高校一年生ですし…」
Aブルー「ほらね、本当に理解してるか、怪しいから!」
だから語る、とキッパリと。
Aブルー「こっちに来る日は、毎年、固定で…」
キース 「その件なら、俺も承知しているが?」
Aブルー「だったら聞くけど、何の日なのかな?」
キース 「そ、それは…。俺も一応、高校一年生で…」
大学は出たというだけで…、とキース君も口をモゴモゴ。
キース 「今の身分は、高校一年生だし…」
Aブルー「それで、何?」
キース 「シロエと同じで、こう、語りたくは…」
ないわけでだな…、と歯切れが悪い件。
キース 「出来れば、察して欲しいんだが…!」
Aブルー「要は姫はじめで、今年最初のセックスを…」
ブルー 「黙りたまえ!」
君という人は…、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「前提はいいから、結論だけで!」
Aブルー「でも、言わないと、ぼくのぶるぅを…」
連れて来ない理由が伝わらないし、と続けるソルジャー。
Aブルー「煩悩ゲットは、こっちの世界で姫はじめで…」
ブルー 「それが目的なことは、みんな知ってるから!」
Aブルー「一人では出来ないイベントだしねえ…」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「此処が大切!」
話の肝というヤツなんだよ、と言ってますけど。
肝って…?
2023/01/18 (Wed)
☆確実にあたる肝
てんこ盛りだった新年イベント終了、生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、こちらでの新年を力説中。
ブルー 「話の肝も何も、その肝、確実にあたるから!」
Aブルー「予言の話はしていないけど?」
ブルー 「違うよ、肝のせいで死ぬと言ってるわけ!」
君もフグは知っているだろう、と生徒会長。
ブルー 「君の世界に、いるかどうかは知らないけどさ」
Aブルー「あー、あの毒を持ってる、美味しいヤツ?」
ブルー 「そう! フグの毒は肝にあるんだからね!」
君の話の肝と同じで…、と生徒会長、ピシャリと。
ブルー 「あたると死ぬから、肝の話はしなくていい!」
Aブルー「大丈夫! プロの料理人が調理すればさ…」
ブルー 「死なないから、と言う気なわけ!?」
Aブルー「ピンポーン!」
ぼくはセックスのプロだからね、と自信に溢れている人。
Aブルー「あたらないよう、こう、一言で!」
ブルー 「もう、あたってるのと、ほぼ同じだから!」
Aブルー「そう言わないでさ、要は、ぼくのぶるぅは…」
覗きが趣味で生き甲斐でね、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「そんなのを、連れて来ちゃったら…」
ブルー 「はいはい、分かった!」
もう全員が理解してるよ、と生徒会長、ストップを。
ブルー 「覗かないように、置いて来たんだろう!」
Aブルー「当然だよ! でもねえ、ぶるぅは不満でさ…」
鬱憤晴らしに悪戯三昧、とソルジャーが広げる両手。
Aブルー「毎年、仲間たちは苦労しているらしいね」
ブルー 「それで?」
Aブルー「今もまだ、引き摺っているわけで…」
覗きをしようとするんだよ、とソルジャー、深い溜息。
Aブルー「ぼくのハーレイは、見られると意気消沈で…」
ブルー 「その件も、全員、承知してるから!」
Aブルー「だから、マツカにお願いしたいわけだよ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「馬と肩車というヤツを!」
きっと喜ぶだろうからね、と笑顔ですけど。
連れて来ると…?
2023/01/19 (Thu)
☆気にしない人
一連の新年イベントも終わり、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ来たソルジャー、マツカ君にお願いがあるそうで。
Aブルー「どうかな、マツカ? ぼくのぶるぅにも?」
マツカ 「いいですよ。ぼくは全然、かまいませんから」
キース 「待て、マツカ! 相手はアレだぞ?」
ついでに注文主がコレだ、とキース君が指すソルジャー。
キース 「絶対に、ろくなことにはならん!」
マツカ 「そうかもですけど…。ぼくなら、別に…」
いいんですよね、とマツカ君の穏やかな笑み。
マツカ 「施設訪問でも、色々ありましたから」
シロエ 「えっと…。前の学校で行った時ですよね?」
マツカ 「ええ。施設で暮らす子供たちですし…」
サム 「一筋縄ではいかねえのかよ?」
性格とかが、とサム君の問い。
サム 「素直じゃねえとか、ひねくれてるとか…」
マツカ 「本当は、いい子たちなんですけれど…」
キース 「分かる、集団になると、こう…」
ツッパリ集団的なものが…、とキース君。
キース 「いい子でいるのは、損だとばかりに…」
シロエ 「暴れるんですか?」
キース 「そういう子供も、少なくはない」
俺も一応、経験者でな…、と副住職の溜息。
キース 「大学時代に、何度か行っているものだから…」
ジョミー「お坊さんの学校だから?」
キース 「ああ。寺が運営する施設もあるしな」
嫌というほど体験したぞ、と肩を竦める人。
キース 「坊主の学校から来たというだけで、もう…」
シロエ 「どうなったんです?」
キース 「髪はあるのに、ハゲと呼びやがるんだ!」
一同 「「「あー…」」」
如何にもありそう、と誰もが納得。
キース 「もうストレスが溜まりまくって、大変で…」
ジョミー「ぶるぅも、似たようなことになる、って?」
キース 「確実に、マツカがババを引くかと…」
マツカ 「ぼくは、気にしませんけれど?」
Aブルー「流石だよ!」
キースとは格が違うよね、とソルジャー、絶賛。
確かに…。
2023/01/20 (Fri)
☆お子様の憧れ
一連の新年イベント終了、生徒会長宅で週末ですけれど。
其処へ来たソルジャー、マツカ君にぶるぅを任せる算段。
Aブルー「素晴らしいよ、マツカの奉仕の精神!」
シロエ 「マツカ先輩ですからねえ…」
サム 「キースとは、育ちが違うしよ…」
キース 「悪かったな!」
ただの坊主で…、とキース君の仏頂面。
キース 「それで、ぶるぅを連れて来る気か?」
Aブルー「もちろんだよ! 次の土曜日とかはどう?」
ぶるぅ 「わぁーい、ぶるぅと遊べるんだ!」
お客様だあ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の歓声が。
ぶるぅ 「ねえねえ、マツカも、其処でいいでしょ?」
マツカ 「ええ。ぶるぅも楽しんで下さいね」
ぶるぅ 「うんっ、肩車に、お馬さん!」
とっても楽しみ! と跳ねて喜ぶ、良い子のお子様。
ぶるぅ 「ぶるぅも、きっと大喜びだよ!」
Aブルー「それはもう! 憧れというヤツだしねえ…」
シロエ 「その辺は、子供らしいんですね」
キース 「意外ではあるが、年相応なら、そうなるか…」
6歳には決してならないし、とキース君、顎に手を。
キース 「そういうことなら、ヤツの真の姿を、だ…」
ジョミー「拝ませて貰うのも一興だよね」
シロエ 「ぼくたちは、それを楽しみましょうか」
Aブルー「是非、楽しんでくれたまえ!」
ぶるぅも張り切るだろうから、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「なんと言っても、馬だからねえ…」
キース 「シャングリラには、いない動物だしな」
シロエ 「憧れるのも、分かる気がしますね」
乗馬ですから、とシロエ君も。
シロエ 「落馬の心配も無いですし…」
Aブルー「それにマツカだから、奉仕の精神で…」
何を言われても笑顔だよね、と頷くソルジャー。
Aブルー「ぼくのハーレイとは違ってさ」
キース 「馬になるのを拒否るのか?」
Aブルー「そう! 女王様になりたいのに…」
一同 「「「女王様?」」」
女王様とは、と一同、キョトンですけど。
何故、女王様…?
2023/01/21 (Sat)
☆なりたい女王様
シャングリラ学園の新年イベント、終わった後の土曜日。
生徒会長宅に集う面々、其処へ来たソルジャーが注文を。
シロエ 「女王様って…。ぶるぅがですか?」
キース 「ヤツのキャラだと、王様の方な気がするが…」
ついでに、どうして女王様なんだ、とキース君の問い。
キース 「キャプテンの背中で、威張り返るんなら…」
ジョミー「王様でいいと思うけど?」
シロエ 「ぼくもです。けれど、そういう目的ならば…」
キャプテンが拒否るのも分かりますね、とシロエ君。
シロエ 「単に乗っけて歩くだけなら、いいですけれど」
キース 「まったくだ。流石、悪戯小僧だな」
鞭で尻まで叩きそうだ、とキース君も。
キース 「早く走れ、とピシピシと」
シロエ 「あー…。ますます嫌なヤツですよ、ソレ」
Aブルー「そうらしいねえ、楽しそうなのに…」
一度はやってみたいのにさ、とソルジャー、溜息。
Aブルー「蝋燭とまでは言わないから!」
一同 「「「は?」」」
何故に蝋燭、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「今、蝋燭と言いましたか?」
Aブルー「言ったけど?」
シロエ 「乗馬ごっこをするんですよね?」
蝋燭は要らないと思いますが…、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「まさか、闇夜にやるわけですか?」
Aブルー「それもいいけど、暗すぎるとさ…」
盛り上がりってヤツに欠けるんじゃあ…、という返事。
Aブルー「視覚も大事だと思うんだよね」
シロエ 「はあ…。でも、照明があるでしょう?」
蝋燭なんかを使わなくても…、とシロエ君。
シロエ 「艦内照明で、充分なのでは?」
Aブルー「蝋燭は無くてもいいんだよ、ぼくは」
馬になってさえくれればね、とソルジャーの言。
Aブルー「要は、ハーレイに、馬におなり、と!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「分からないかな、ぼくが女王様なんだよ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
どういう意味だ、と一同、目を白黒。
悪戯小僧の話では…?
2023/01/22 (Sun)
☆憧れの女王様
シャングリラ学園の新年の行事も、やっと終わった週末。
生徒会長宅で過ごす御一同様、ソルジャーも来まして…。
キース 「女王様になりたいのは、ぶるぅと聞いたが?」
Aブルー「そうだけど?」
キース 「何処から、あんたの話になるんだ!」
俺たちに分かるように言え、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「ついでに、謎の蝋燭もな!」
Aブルー「そりゃあ、ぶるぅの夢なわけでさ…」
キース 「何故、そうなる?」
Aブルー「ぼくがやるのを、見たいわけだよ!」
女王様をね、とソルジャーが立てる人差し指。
Aブルー「なのに毎回、ハーレイが断ってしまうから…」
キース 「自分もやりたくなって来た、と?」
Aブルー「もう本当に憧れらしいね、女王様ごっこ!」
ぼくがハーレイを馬にするトコ、とニッコリと。
Aブルー「馬におなり、と高飛車に言って、足で踏む!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「踏んでなんぼだと思わないかい、SMは!」
一同 「「「げっ!」」」
ソレか、と一同、顔面蒼白。
キース 「そ、それは…。断られるのも当然かと…」
Aブルー「あっ、理解してくれたんだ?」
通じないかと心配したけど、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「やりたいんだよねえ、SMプレイ! でも…」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「分かってるってば! だけど、ぶるぅの…」
夢になるのも分かるだろう、と嫌すぎる説明が。
Aブルー「憧れてるから、馬と聞けばさ…」
シロエ 「ま、まさか、マツカ先輩に…」
キース 「馬におなり、と言い放つのか!?」
おまけに鞭で蝋燭なのか、と誰もがガクブル。
キース 「いくらマツカでも、それはだな…!」
マツカ 「いえ、ぼくは…」
施設の慰問に行ったと思えば…、とマツカ君。
マツカ 「そういうこともありますよ、きっと」
Aブルー「じゃあ、連れて来ていいんだね?」
マツカ 「ええ、どうぞ」
御遠慮なく、と快諾していますけど。
大丈夫ですか…?
2023/01/23 (Mon)
☆馬でもいい人
シャングリラ学園の新年イベントも終わり、迎えた週末。
生徒会長宅に集う面々、ソルジャーも来たわけですけど。
Aブルー「ありがとう! やっぱりマツカは凄いよ!」
マツカ 「いえ、そんなことは…」
Aブルー「ううん、キースとは比較にならないってね!」
奉仕の精神ってヤツが半端ないよ、とソルジャー、絶賛。
Aブルー「それじゃ、次の土曜は、ぶるぅも一緒に!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 御馳走、用意しとくね!」
Aブルー「よろしく頼むよ、ハーレイは来られないけど」
キース 「そ、そうか…。それは良かった」
その方がちょっとはマシだろうしな、とキース君。
キース 「あんたまで女王様になるコースは、回避で」
シロエ 「ですね、不幸中の幸いですよ」
Aブルー「さあねえ…? ぶるぅは調子に乗ると思うよ」
気がそれることがないからね、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「マツカ、ぶるぅの馬でいいんだよね?」
マツカ 「ええ、肩車でも何でもどうぞ」
Aブルー「流石はマツカ! じゃあ、土曜日に!」
会議を忘れていたから帰る、と慌てている人。
ぶるぅ 「ちょっと待ってね、お料理、詰めるから!」
Aブルー「あっ、詰めるのなら、お菓子もお願い!」
ぶるぅ 「オッケー!」
はいどうぞ、とテイクアウト用の箱が渡されまして。
Aブルー「今度は、ぶるぅと来るからねーっ!」
マツカ 「お待ちしてますよ」
キース 「待たなくていいっ!」
あんな馬鹿を、と叫ぶよりも前に、消えている姿。
キース 「おい、どうするんだ…」
ジョミー「来るよね、アレは…」
サム 「マツカに任せておくにしてもよ…」
シロエ 「現場からは逃走不可能ですよね…」
どうなるんでしょう、とシロエ君の悪い顔色。
シロエ 「無事に済む気がしないんですけど…」
マツカ 「そうですか?」
キース 「お前、何処まで人がいいんだ…」
ブルー 「マツカだからねえ…」
もう成り行きに任せるしか、と生徒会長も。
それしか…。
2023/01/24 (Tue)
☆王様になれる菓子
マツカ君が悪戯小僧の馬になる、という恐ろしすぎる話。
誰もがガクブルしている間に、当日がやって参りまして。
シロエ 「おはようございます。ついに今日ですよね…」
ジョミー「うん。真面目に死ねる気しかしないよ」
マツカ 「皆さんには、お役目、無いですよ?」
ぶるぅも御馳走を作ってますし、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「ぼくが馬になる、というだけなんですけど…」
キース 「マツカ、お前は理解していない!」
マツカ 「何をです?」
キース 「女王様ごっこというヤツだ!」
悪戯小僧の魂胆もな、とキース君の苦々しい顔。
キース 「いいか、あいつが女王様になるんだぞ?」
マツカ 「でも、新年には、普通でしょう?」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「この国でも、最近、流行り始めていますよ」
お菓子業界が売り出してます、とマツカ君。
マツカ 「クリスマスの続きに、出て来るお菓子で…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ガレット・デ・ロワだよね!」
マツカ 「そうです、中に仕込んだコインとかが…」
当たった人が王様ですよ、とマツカ君、ニッコリ。
マツカ 「女性だったら女王様になって、紙の冠を…」
ぶるぅ 「頭に被って、その日は一日、一番偉いの!」
シロエ 「マジですか!?」
ブルー 「うん。歴史も伝統もあるお菓子でさ…」
王様というのも間違ってない、と生徒会長。
ブルー 「多少の無茶は出来るらしいよ、王様になると」
マツカ 「そうなんですよね、キスをするとか」
一同 「「「ええっ!?」」」
なんという怖いお菓子なんだ、と一同、ドン引き。
シロエ 「そ、そんなのは要りませんから!」
ぶるぅ 「そうだろうから、作ってないの!」
本当は作りたいけれど、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「アーモンドクリームが入ったパイで…」
マツカ 「他所の国だと、新年の名物なんですよ」
キース 「それとは違う!」
断じて違う、とキース君が握り締める拳。
違いますよねえ…?
2023/01/25 (Wed)
☆女王様のお召し物
マツカ君が悪戯小僧の馬になる日が、ついに来ましたが。
女王様ごっこが分かってないのが、御当人というヤツで。
キース 「いいか、女王様ごっこというのはだな…!」
??? 「こんにちはーっ!」
お世話になるよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)。
Aブルー「今日はいい日になりそうだよねえ!」
??? 「かみお~ん♪ とっても楽しみ!」
女王様だぁ! と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)も。
Aぶるぅ「ねえねえ、マツカが馬って、ホント?」
マツカ 「ええ。馬でも、肩車でも、お好みでどうぞ」
Aぶるぅ「えっとね、お馬さんがいい!」
でもって女王様になるの、と悪戯小僧。
Aぶるぅ「でも、女王様のお洋服が…」
Aブルー「無いんだってさ、仕方ないけど」
ぶるぅ 「んとんと…。それなら、買いに行く?」
Aぶるぅ「えっ、ホント!?」
買ってくれるの、とパアッと輝く悪戯小僧の顔。
Aぶるぅ「だったら、欲しい!」
ぶるぅ 「オッケー! ドレスでいいんでしょ?」
Aぶるぅ「違うもん! 女王様ごっこなんだから!」
ぶるぅ 「ヒラヒラのドレスと、冠じゃないの?」
女王様の服はそうだと思う、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「お店にあるのも、そういうのだけど…」
Aぶるぅ「なんで?」
ぶるぅ 「女王様の服を下さい、って注文したら…」
ブルー 「ドレスが来るねえ、まず間違いなく」
ぶるぅが案内する店もそうだね、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「ぶるぅ、連れて行ってあげたまえ」
ぶるぅ 「うんっ! ぶるぅ、行こうよ!」
Aぶるぅ「違う、違うよ、網タイツとかーっ!」
一同 「「「げっ!」」」
やっぱり、そっちか、と誰もが顔面蒼白。
Aぶるぅ「それに、ハイヒールも必須だってばーっ!」
Aブルー「こういうのは、店が違うからねえ…」
ブルー 「知ってるんなら、君が買ったら!?」
Aブルー「それが、サイズが…」
無いものだから…、と困り顔ですけれど。
さもありなん…。
2023/01/26 (Thu)
☆特注は困る
マツカ君が悪戯小僧の馬になる日が、来たんですけれど。
ソルジャーが連れて来た悪戯小僧、女王様の衣装が問題。
ブルー 「無いだろうねえ、子供サイズは」
Aブルー「子供相手の店じゃないしね…」
ぶるぅ 「んとんと…。サイズが無ければ、特注で…」
作って貰えると思うけど、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「急ぎだったら、直ぐに出来るよ?」
Aブルー「本当かい?」
Aぶるぅ「やったあ、それで注文するーっ!」
お金はブルーが払うよね、と悪戯小僧も大喜び。
Aぶるぅ「スポンサー、ちゃんといるんだから!」
Aブルー「まあねえ、女王様の服だと言えば…」
サイズを言わなきゃ払うだろうね、と頷くソルジャー。
Aブルー「後で写真を要求されたら、ぶるぅのさ…」
Aぶるぅ「写真を送れば、オッケーだもん!」
Aブルー「愕然とする顔が見えるけれどね」
エロいのを期待してるから、とソルジャー、クスクス。
Aブルー「でも、勘違いをする方が悪い!」
Aぶるぅ「自業自得って言うもんね!」
特注だあ! と悪戯小僧が跳ねてますけど。
ブルー 「待った、そういうのは困るから!」
Aブルー「何故だい? お金を払うのはノルディだし…」
何も問題無いだろう、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「君に迷惑はかからないけど?」
ブルー 「かかるんだってば、思いっ切り!」
ぼくの評判ガタ落ちで…、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「あの店は、仲間がやってるんだし…」
シロエ 「ヤバいですね、ソレ…」
キース 「アッと言う間に噂が広がるな…」
立派な尾ひれまでついて…、とキース君も。
キース 「下手をしたら、尾かしらつきかもしれん」
ブルー 「だから困るんだよ、絶対にダメ!」
Aぶるぅ「えーっ!? だったら、お洋服は?」
Aブルー「馬だけで我慢するしかないと思うねえ…」
マツカ 「あのぅ…。その服、よろしかったら…」
手配をさせて頂きますが、とマツカ君の申し出。
マジで…?
2023/01/27 (Fri)
☆御曹司の特注
マツカ君が馬になるという話で、悪戯小僧が来ましたが。
女王様の衣装が問題でして、サイズが無くて特注も無理。
Aぶるぅ「えっと…。手配って、何処かのお店?」
マツカ 「そうなりますね、女王様の衣装となると…」
母の行きつけのクチュールでしょうか、とマツカ君。
マツカ 「採寸して、直ぐに出来ると思いますよ」
Aぶるぅ「ホント!?」
マツカ 「ええ。クチュリエは、それが仕事です」
難しい衣装でも、出来るだけ早く…、とニッコリと。
マツカ 「急な注文にも対応しないと、ダメなんですよ」
シロエ 「そうでしょうけど、衣装がですね…!」
キース 「問題すぎると思うんだが…!」
女王様だぞ、とキース君の良くない顔色。
キース 「お前と、お母さんの評判がだな…」
シロエ 「ガタ落ちになると思うんですけど…!」
マツカ 「どうしてです?」
問題は無いと思いますが…、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「網タイツとか、ハイヒールでしょう?」
キース 「その辺で妙だと思わないのか!?」
マツカ 「変な服なら、いくらでもあるんですけれど…」
ファッションショーとかで…、と御曹司の言。
マツカ 「デザイナーの個性の見せどころですよ」
キース 「だからと言って、女王様はだな…!」
マツカ 「ぼくがいいと言えば、それでいいんです」
ゲストの御注文ですからね、と御曹司。
マツカ 「仕立ててあげて下さい、と注文すれば…」
キース 「それで通るのか!?」
マツカ 「もちろんですよ」
でないとクチュリエは務まりません、とキッパリと。
マツカ 「それじゃ、ぶるぅ、急いで行きましょう」
Aぶるぅ「何処へ瞬間移動なの?」
マツカ 「いえ、そんなのは…」
要りませんよ、と御曹司の笑み。
マツカ 「迎えの車を手配しますから」
Aぶるぅ「わぁーい! ひょっとして、リムジンとか?」
マツカ 「ご希望でしたら、そのように」
少し待っていて下さいね、と笑顔ですけど。
えらいことに…。
2023/01/28 (Sat)
☆子供用はヤバい
マツカ君を馬にして女王様、それがお目当ての悪戯小僧。
けれど衣装のサイズが無いとか、マツカ君が手配な方向。
Aぶるぅ「かみお~ん♪ リムジンでお出掛け!」
マツカ 「では、執事に連絡しますから」
クチュールまではリムジンで、とマツカ君の手にスマホ。
マツカ 「女王様の衣装は、極上の生地ですよね?」
Aぶるぅ「えっ、生地も色々、選べるの?」
マツカ 「ええ。いろんな生地が揃ってますから」
素材も色も…、とニコニコと。
マツカ 「お値段の方は、お気になさらずに」
Aぶるぅ「マツカが払ってくれるってこと?」
マツカ 「正確に言えば、父ですけどね」
ぼくは稼いでいませんから、とマツカ君の苦笑。
マツカ 「でも、父も喜んでお支払いしますよ」
Aぶるぅ「やったぁーっ!」
キース 「お、おい…。いいのか、それで?」
マツカ 「大切なゲストですからね。父も知ってますし」
いつも別荘にお越しでしょう、と人のいい笑み。
マツカ 「もちろん、執事にも馴染みのゲストで…」
Aブルー「ちょ、ちょっと待って…!」
マツカ 「どうかなさいましたか?」
Aブルー「何を注文したのか、お父さんに知れるって?」
それは困る、とソルジャー、ガクブル。
Aブルー「別荘に行けなくなっちゃうかも…!」
マツカ 「どうしてです?」
Aブルー「ヤバいよ、ぼくの服ならともかく…」
ぶるぅなんだよ、とワタワタワタ。
Aブルー「児童ポルノだと思われるって!」
マツカ 「は?」
Aブルー「こっちの世界でも、違法じゃないか!」
ぼくの世界では当然ダメ、とソルジャーの引き攣った顔。
Aブルー「こんな小さな子供にさ…」
キース 「女王様の服は、マズイだろうな」
あんたがしょっ引かれてしまいそうだぞ、とキース君。
キース 「ぶるぅを使って、こう、とんでもない…」
シロエ 「児童ポルノを撮るんですよね」
ブルー 「あるあるだよねえ…」
保護者あるある、と生徒会長、ニヤニヤと。
そうかも…。
2023/01/29 (Sun)
☆女王様がいい
マツカ君を馬にして女王様ごっこ、悪戯小僧のお目当て。
けれど衣装のサイズが無くて、誂える方向なんですけど。
Aブルー「や、やっぱり、児童虐待になる、って…?」
ブルー 「そりゃまあ、ぶるぅの年ではねえ…」
キース 「普通は幼児で、女王様ごっこを自発的に…」
やりたいわけがないだろう、とキース君、キッパリ。
キース 「保護者が糸を引いている、と考えるのが…」
ブルー 「妥当だろうね、通報するのは市民の義務だよ」
Aブルー「ぼくは逮捕は御免だから!」
瞬間移動で逃げるにしても不名誉すぎる、という悲鳴。
Aブルー「おまけに、マツカのお父さんにも…」
キース 「あんたの趣味だか、児童ポルノの撮影だか…」
シロエ 「どっちにしても、良からぬ認識がですね…」
ブルー 「生まれるだろうね、間違いなく」
お楽しみに、と生徒会長、ニコニコニコ。
ブルー 「それじゃ、ぶるぅはマツカと一緒に…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ リムジンでしゅっぱぁ~つ!」
Aブルー「ダメだってば、それは!」
女王様の衣装は諦めて、とソルジャー、土下座。
Aブルー「衣装は無しで、マツカを馬にして…」
マツカ 「お馬さんごっこでいいんですか?」
手配しかけていたんですけど、と御曹司。
マツカ 「ぼくは、どっちでもかまいませんが…」
Aぶるぅ「女王様のお洋服、ダメなの?」
Aブルー「ダメだよ、ぼくの評判が…!」
地に落ちてしまう、とソルジャーの絶叫。
Aブルー「頼むから、女王様ごっこは馬だけで…」
Aぶるぅ「つまんなーい!」
Aブルー「そ、そんな…!」
Aぶるぅ「だって、女王様がいいんだもん!」
うんと威張って…、と悪戯小僧も譲らず。
Aぶるぅ「だから絶対、形から入って、女王様ーっ!」
Aブルー「ま、待ってよ、形だけだったら…」
Aぶるぅ「なあに?」
Aブルー「マツカに頼めば、こう、本物の女王様の…」
一同 「「「は?」」」
本物の女王様って何だ、と誰もがキョトン。
えっと…?
2023/01/30 (Mon)
☆女王様のお出掛け
マツカ君を馬にするために、やって来た悪戯小僧ですが。
女王様の衣装を誂えられたら、ソルジャーがヤバい現実。
シロエ 「何ですか、本物の女王様って?」
Aブルー「本物だってば、何処でも、VIP待遇で…」
マツカだったら出来るのでは、とソルジャーの問い。
Aブルー「順番待ちとかも、全く無くてさ…」
マツカ 「出来ないことはないですけど…」
Aブルー「じゃあ、それで! ぶるぅも、それなら…」
満足だろう、とソルジャーも必死。
Aブルー「リムジンで出掛けて、VIPなんだよ?」
Aぶるぅ「遊園地とかでも、並ばなくていい?」
マツカ 「ええ、そのくらいは…」
Aぶるぅ「何処のお店でも、女王様みたいにお出迎え?」
お茶とかも出て来るのかなあ、と悪戯小僧。
Aぶるぅ「いらっしゃいませ、って案内してくれて…」
マツカ 「もちろんです。係もついて、別室で…」
品物を見せてくれますよ、と御曹司の笑み。
マツカ 「お茶も、お菓子も出ますから」
Aぶるぅ「行くーっ! ぶるぅも一緒に行こうよ!」
ぶるぅ 「えっ? みんなのお食事とかは…」
Aぶるぅ「そんなの、セルフで充分だもーん!」
ぼくとぶるぅは、マツカと外食! と突き上げる拳。
Aぶるぅ「マツカ、行こうよ!」
マツカ 「分かりました、お供させて頂きます」
Aぶるぅ「やったーっ!」
ぶるぅ 「んとんと、それじゃ、悪いんだけど…」
料理もおやつも出来てるから、と出掛けてしまった三人。
Aブルー「よかった、命拾いをしたよ」
キース 「そうかもしれんが、なんだかな…」
ジョミー「セルフで御馳走って、大変なんだね…」
メモの通りに温めたり…、とジョミー君の嘆き節。
ジョミー「美味しいんだけどさ、手間がかかって…」
シロエ 「宅配ピザの方が楽ですよね…」
サム 「ぶるぅたちは今頃、VIP待遇でよ…」
Aブルー「食事だよねえ、女王様気分でさ…」
この差は何だ、と溜息の嵐ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2023/01/31 (Tue)
シャングリラ学園の新年イベント、やっと終了した週末。
生徒会長宅に集う面々、其処へ来たのがソルジャーで…。
キース 「本当に挨拶だけなんだろうな?」
Aブルー「そう思うかい?」
ぶるぅ 「ダメダメ、ゆっくりしてってくれなきゃ!」
お客様だし、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の弾ける笑顔。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今年もよろしくね!」
Aブルー「こちらこそ、あけましておめでとう!」
キース 「おい、その挨拶の時期は、もう終わったが?」
Aブルー「細かいことは、どうでもいいって!」
それより、マツカの話だけれど…、と赤い瞳がキラリと。
Aブルー「奉仕の精神で、お子様にサービスだって?」
マツカ 「ええ。ぶるぅと約束したんです」
ぶるぅ 「肩車とか、馬とかをやってくれるの!」
ぼくがお願いした時に、と嬉しそうなお子様。
ぶるぅ 「いつ頼もうかな、いつがいいかな?」
Aブルー「そう、ソレ、ソレ! ソレなんだけどさ…」
ぼくのぶるぅでもいいのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「ちょっと悪戯が酷いけどねえ、子供だし…」
マツカ 「いいですけど?」
シロエ 「ちょ、マツカ先輩、正気ですか!?」
ぶるぅですよ、とシロエ君の引き攣った顔。
シロエ 「クリスマスの日に、ぼくがですね…」
サム 「ひでえ目に遭っていたじゃねえかよ」
自業自得とは言うんだけどよ、とサム君も。
サム 「何も好き好んで、そんなヤツによ…」
シロエ 「サービスなんかは要りませんってば!」
マツカ 「でも…。ぶるぅだけより、二人の方が…」
ジョミー「やり甲斐があるとか、そういうの?」
ぼくには信じられないけれど、とジョミー君。
ジョミー「やめといた方がいいと思うよ、絶対!」
シロエ 「そうですよ。先輩、人が好すぎです!」
マツカ 「ボランティアですから、当然でしょう?」
シロエ 「いいえ、考え直すべきです、其処は!」
言い出したのがこの人ですよ、との指摘ですけど。
さて…?
2023/01/16 (Mon)
☆ぼっちでも平気
新年の行事も終わった週末、生徒会長宅に来ている面々。
其処へソルジャーも来たんですけど、マツカ君が問題で。
Aブルー「失礼だねえ、このぼくに何か問題でも?」
キース 「大いにあると思うがな?」
日頃の行いが全てだろうが、とキース君の睨み。
キース 「今日も、のこのこ出て来たわけで…」
ジョミー「何かあるよね、って思っていたら…」
シロエ 「マツカ先輩に注文ですよ?」
ぶるぅの相手をしろだなんて、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「あんな子供は、放っておけばいいんです!」
キース 「まったくだ。大雪で退屈な正月だろうが…」
知ったことではないからな、とキース君の冷たい口調。
キース 「ぼっちで退屈するようなヤツではないぞ」
シロエ 「分かります。ぼっちだったら、それなりに…」
サム 「悪戯だよなあ、ぼっちでねえヤツらによ」
Aブルー「そうなんだよねえ、まさにソレでさ…」
今年のお正月も大変だった、とソルジャー、溜息。
Aブルー「もっとも、ぼくに被害は無かったけどね」
一同 「「「は?」」」
被害が無いのに大変も何も…、と誰もがキョトン。
シロエ 「あのですね…。何処が大変なんですか?」
Aブルー「もちろん、ぼくのシャングリラだよ!」
キース 「だったら、あんたも一蓮托生だと思うがな?」
Aブルー「分かってないねえ、お正月だよ?」
ニューイヤーとは言っていない、とソルジャーの言。
Aブルー「ぼくは毎年、こっちの世界に一泊で!」
一同 「「「げっ!」」」
そういえば…、と一同、愕然。
ブルー 「その先は、もう言わなくていい!」
Aブルー「そう言わないでさ、語らせてよね!」
毎年、如何に大変なのか、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「除夜の鐘で流れた煩悩ゲットで、外泊で…」
ブルー 「黙りたまえ!」
Aブルー「ぶるぅを連れては来られないしねえ…」
ブルー 「もういいから!」
話をマツカに戻したまえ、と生徒会長の叫び。
戻りますか?
2023/01/17 (Tue)
☆察して欲しい件
新年恒例のイベントも終わり、週末は生徒会長宅ですが。
其処へソルジャーが出て来たわけで、マツカ君に注文を。
Aブルー「話をマツカに戻すにしたって、前提として…」
ブルー 「もういいと言っているだろう!」
Aブルー「でもねえ、他の面子には、きっと…」
伝わっていないと思うんだよ、とソルジャー、力説。
Aブルー「そもそも、こっちに一泊するっていうのが…」
シロエ 「煩悩ゲットのためというのは知ってます!」
Aブルー「じゃあさ、ぶるぅを連れて来ない理由は?」
シロエ 「え、えっと…。それはですね…」
あまり言いたくないんですが…、と口ごもるシロエ君。
シロエ 「ぼくは一応、高校一年生ですし…」
Aブルー「ほらね、本当に理解してるか、怪しいから!」
だから語る、とキッパリと。
Aブルー「こっちに来る日は、毎年、固定で…」
キース 「その件なら、俺も承知しているが?」
Aブルー「だったら聞くけど、何の日なのかな?」
キース 「そ、それは…。俺も一応、高校一年生で…」
大学は出たというだけで…、とキース君も口をモゴモゴ。
キース 「今の身分は、高校一年生だし…」
Aブルー「それで、何?」
キース 「シロエと同じで、こう、語りたくは…」
ないわけでだな…、と歯切れが悪い件。
キース 「出来れば、察して欲しいんだが…!」
Aブルー「要は姫はじめで、今年最初のセックスを…」
ブルー 「黙りたまえ!」
君という人は…、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「前提はいいから、結論だけで!」
Aブルー「でも、言わないと、ぼくのぶるぅを…」
連れて来ない理由が伝わらないし、と続けるソルジャー。
Aブルー「煩悩ゲットは、こっちの世界で姫はじめで…」
ブルー 「それが目的なことは、みんな知ってるから!」
Aブルー「一人では出来ないイベントだしねえ…」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「此処が大切!」
話の肝というヤツなんだよ、と言ってますけど。
肝って…?
2023/01/18 (Wed)
☆確実にあたる肝
てんこ盛りだった新年イベント終了、生徒会長宅な面々。
其処へソルジャー登場でして、こちらでの新年を力説中。
ブルー 「話の肝も何も、その肝、確実にあたるから!」
Aブルー「予言の話はしていないけど?」
ブルー 「違うよ、肝のせいで死ぬと言ってるわけ!」
君もフグは知っているだろう、と生徒会長。
ブルー 「君の世界に、いるかどうかは知らないけどさ」
Aブルー「あー、あの毒を持ってる、美味しいヤツ?」
ブルー 「そう! フグの毒は肝にあるんだからね!」
君の話の肝と同じで…、と生徒会長、ピシャリと。
ブルー 「あたると死ぬから、肝の話はしなくていい!」
Aブルー「大丈夫! プロの料理人が調理すればさ…」
ブルー 「死なないから、と言う気なわけ!?」
Aブルー「ピンポーン!」
ぼくはセックスのプロだからね、と自信に溢れている人。
Aブルー「あたらないよう、こう、一言で!」
ブルー 「もう、あたってるのと、ほぼ同じだから!」
Aブルー「そう言わないでさ、要は、ぼくのぶるぅは…」
覗きが趣味で生き甲斐でね、とソルジャーの苦笑。
Aブルー「そんなのを、連れて来ちゃったら…」
ブルー 「はいはい、分かった!」
もう全員が理解してるよ、と生徒会長、ストップを。
ブルー 「覗かないように、置いて来たんだろう!」
Aブルー「当然だよ! でもねえ、ぶるぅは不満でさ…」
鬱憤晴らしに悪戯三昧、とソルジャーが広げる両手。
Aブルー「毎年、仲間たちは苦労しているらしいね」
ブルー 「それで?」
Aブルー「今もまだ、引き摺っているわけで…」
覗きをしようとするんだよ、とソルジャー、深い溜息。
Aブルー「ぼくのハーレイは、見られると意気消沈で…」
ブルー 「その件も、全員、承知してるから!」
Aブルー「だから、マツカにお願いしたいわけだよ」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「馬と肩車というヤツを!」
きっと喜ぶだろうからね、と笑顔ですけど。
連れて来ると…?
2023/01/19 (Thu)
☆気にしない人
一連の新年イベントも終わり、週末は生徒会長宅な面々。
其処へ来たソルジャー、マツカ君にお願いがあるそうで。
Aブルー「どうかな、マツカ? ぼくのぶるぅにも?」
マツカ 「いいですよ。ぼくは全然、かまいませんから」
キース 「待て、マツカ! 相手はアレだぞ?」
ついでに注文主がコレだ、とキース君が指すソルジャー。
キース 「絶対に、ろくなことにはならん!」
マツカ 「そうかもですけど…。ぼくなら、別に…」
いいんですよね、とマツカ君の穏やかな笑み。
マツカ 「施設訪問でも、色々ありましたから」
シロエ 「えっと…。前の学校で行った時ですよね?」
マツカ 「ええ。施設で暮らす子供たちですし…」
サム 「一筋縄ではいかねえのかよ?」
性格とかが、とサム君の問い。
サム 「素直じゃねえとか、ひねくれてるとか…」
マツカ 「本当は、いい子たちなんですけれど…」
キース 「分かる、集団になると、こう…」
ツッパリ集団的なものが…、とキース君。
キース 「いい子でいるのは、損だとばかりに…」
シロエ 「暴れるんですか?」
キース 「そういう子供も、少なくはない」
俺も一応、経験者でな…、と副住職の溜息。
キース 「大学時代に、何度か行っているものだから…」
ジョミー「お坊さんの学校だから?」
キース 「ああ。寺が運営する施設もあるしな」
嫌というほど体験したぞ、と肩を竦める人。
キース 「坊主の学校から来たというだけで、もう…」
シロエ 「どうなったんです?」
キース 「髪はあるのに、ハゲと呼びやがるんだ!」
一同 「「「あー…」」」
如何にもありそう、と誰もが納得。
キース 「もうストレスが溜まりまくって、大変で…」
ジョミー「ぶるぅも、似たようなことになる、って?」
キース 「確実に、マツカがババを引くかと…」
マツカ 「ぼくは、気にしませんけれど?」
Aブルー「流石だよ!」
キースとは格が違うよね、とソルジャー、絶賛。
確かに…。
2023/01/20 (Fri)
☆お子様の憧れ
一連の新年イベント終了、生徒会長宅で週末ですけれど。
其処へ来たソルジャー、マツカ君にぶるぅを任せる算段。
Aブルー「素晴らしいよ、マツカの奉仕の精神!」
シロエ 「マツカ先輩ですからねえ…」
サム 「キースとは、育ちが違うしよ…」
キース 「悪かったな!」
ただの坊主で…、とキース君の仏頂面。
キース 「それで、ぶるぅを連れて来る気か?」
Aブルー「もちろんだよ! 次の土曜日とかはどう?」
ぶるぅ 「わぁーい、ぶるぅと遊べるんだ!」
お客様だあ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の歓声が。
ぶるぅ 「ねえねえ、マツカも、其処でいいでしょ?」
マツカ 「ええ。ぶるぅも楽しんで下さいね」
ぶるぅ 「うんっ、肩車に、お馬さん!」
とっても楽しみ! と跳ねて喜ぶ、良い子のお子様。
ぶるぅ 「ぶるぅも、きっと大喜びだよ!」
Aブルー「それはもう! 憧れというヤツだしねえ…」
シロエ 「その辺は、子供らしいんですね」
キース 「意外ではあるが、年相応なら、そうなるか…」
6歳には決してならないし、とキース君、顎に手を。
キース 「そういうことなら、ヤツの真の姿を、だ…」
ジョミー「拝ませて貰うのも一興だよね」
シロエ 「ぼくたちは、それを楽しみましょうか」
Aブルー「是非、楽しんでくれたまえ!」
ぶるぅも張り切るだろうから、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「なんと言っても、馬だからねえ…」
キース 「シャングリラには、いない動物だしな」
シロエ 「憧れるのも、分かる気がしますね」
乗馬ですから、とシロエ君も。
シロエ 「落馬の心配も無いですし…」
Aブルー「それにマツカだから、奉仕の精神で…」
何を言われても笑顔だよね、と頷くソルジャー。
Aブルー「ぼくのハーレイとは違ってさ」
キース 「馬になるのを拒否るのか?」
Aブルー「そう! 女王様になりたいのに…」
一同 「「「女王様?」」」
女王様とは、と一同、キョトンですけど。
何故、女王様…?
2023/01/21 (Sat)
☆なりたい女王様
シャングリラ学園の新年イベント、終わった後の土曜日。
生徒会長宅に集う面々、其処へ来たソルジャーが注文を。
シロエ 「女王様って…。ぶるぅがですか?」
キース 「ヤツのキャラだと、王様の方な気がするが…」
ついでに、どうして女王様なんだ、とキース君の問い。
キース 「キャプテンの背中で、威張り返るんなら…」
ジョミー「王様でいいと思うけど?」
シロエ 「ぼくもです。けれど、そういう目的ならば…」
キャプテンが拒否るのも分かりますね、とシロエ君。
シロエ 「単に乗っけて歩くだけなら、いいですけれど」
キース 「まったくだ。流石、悪戯小僧だな」
鞭で尻まで叩きそうだ、とキース君も。
キース 「早く走れ、とピシピシと」
シロエ 「あー…。ますます嫌なヤツですよ、ソレ」
Aブルー「そうらしいねえ、楽しそうなのに…」
一度はやってみたいのにさ、とソルジャー、溜息。
Aブルー「蝋燭とまでは言わないから!」
一同 「「「は?」」」
何故に蝋燭、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「今、蝋燭と言いましたか?」
Aブルー「言ったけど?」
シロエ 「乗馬ごっこをするんですよね?」
蝋燭は要らないと思いますが…、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「まさか、闇夜にやるわけですか?」
Aブルー「それもいいけど、暗すぎるとさ…」
盛り上がりってヤツに欠けるんじゃあ…、という返事。
Aブルー「視覚も大事だと思うんだよね」
シロエ 「はあ…。でも、照明があるでしょう?」
蝋燭なんかを使わなくても…、とシロエ君。
シロエ 「艦内照明で、充分なのでは?」
Aブルー「蝋燭は無くてもいいんだよ、ぼくは」
馬になってさえくれればね、とソルジャーの言。
Aブルー「要は、ハーレイに、馬におなり、と!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「分からないかな、ぼくが女王様なんだよ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
どういう意味だ、と一同、目を白黒。
悪戯小僧の話では…?
2023/01/22 (Sun)
☆憧れの女王様
シャングリラ学園の新年の行事も、やっと終わった週末。
生徒会長宅で過ごす御一同様、ソルジャーも来まして…。
キース 「女王様になりたいのは、ぶるぅと聞いたが?」
Aブルー「そうだけど?」
キース 「何処から、あんたの話になるんだ!」
俺たちに分かるように言え、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「ついでに、謎の蝋燭もな!」
Aブルー「そりゃあ、ぶるぅの夢なわけでさ…」
キース 「何故、そうなる?」
Aブルー「ぼくがやるのを、見たいわけだよ!」
女王様をね、とソルジャーが立てる人差し指。
Aブルー「なのに毎回、ハーレイが断ってしまうから…」
キース 「自分もやりたくなって来た、と?」
Aブルー「もう本当に憧れらしいね、女王様ごっこ!」
ぼくがハーレイを馬にするトコ、とニッコリと。
Aブルー「馬におなり、と高飛車に言って、足で踏む!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「踏んでなんぼだと思わないかい、SMは!」
一同 「「「げっ!」」」
ソレか、と一同、顔面蒼白。
キース 「そ、それは…。断られるのも当然かと…」
Aブルー「あっ、理解してくれたんだ?」
通じないかと心配したけど、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「やりたいんだよねえ、SMプレイ! でも…」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「分かってるってば! だけど、ぶるぅの…」
夢になるのも分かるだろう、と嫌すぎる説明が。
Aブルー「憧れてるから、馬と聞けばさ…」
シロエ 「ま、まさか、マツカ先輩に…」
キース 「馬におなり、と言い放つのか!?」
おまけに鞭で蝋燭なのか、と誰もがガクブル。
キース 「いくらマツカでも、それはだな…!」
マツカ 「いえ、ぼくは…」
施設の慰問に行ったと思えば…、とマツカ君。
マツカ 「そういうこともありますよ、きっと」
Aブルー「じゃあ、連れて来ていいんだね?」
マツカ 「ええ、どうぞ」
御遠慮なく、と快諾していますけど。
大丈夫ですか…?
2023/01/23 (Mon)
☆馬でもいい人
シャングリラ学園の新年イベントも終わり、迎えた週末。
生徒会長宅に集う面々、ソルジャーも来たわけですけど。
Aブルー「ありがとう! やっぱりマツカは凄いよ!」
マツカ 「いえ、そんなことは…」
Aブルー「ううん、キースとは比較にならないってね!」
奉仕の精神ってヤツが半端ないよ、とソルジャー、絶賛。
Aブルー「それじゃ、次の土曜は、ぶるぅも一緒に!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 御馳走、用意しとくね!」
Aブルー「よろしく頼むよ、ハーレイは来られないけど」
キース 「そ、そうか…。それは良かった」
その方がちょっとはマシだろうしな、とキース君。
キース 「あんたまで女王様になるコースは、回避で」
シロエ 「ですね、不幸中の幸いですよ」
Aブルー「さあねえ…? ぶるぅは調子に乗ると思うよ」
気がそれることがないからね、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「マツカ、ぶるぅの馬でいいんだよね?」
マツカ 「ええ、肩車でも何でもどうぞ」
Aブルー「流石はマツカ! じゃあ、土曜日に!」
会議を忘れていたから帰る、と慌てている人。
ぶるぅ 「ちょっと待ってね、お料理、詰めるから!」
Aブルー「あっ、詰めるのなら、お菓子もお願い!」
ぶるぅ 「オッケー!」
はいどうぞ、とテイクアウト用の箱が渡されまして。
Aブルー「今度は、ぶるぅと来るからねーっ!」
マツカ 「お待ちしてますよ」
キース 「待たなくていいっ!」
あんな馬鹿を、と叫ぶよりも前に、消えている姿。
キース 「おい、どうするんだ…」
ジョミー「来るよね、アレは…」
サム 「マツカに任せておくにしてもよ…」
シロエ 「現場からは逃走不可能ですよね…」
どうなるんでしょう、とシロエ君の悪い顔色。
シロエ 「無事に済む気がしないんですけど…」
マツカ 「そうですか?」
キース 「お前、何処まで人がいいんだ…」
ブルー 「マツカだからねえ…」
もう成り行きに任せるしか、と生徒会長も。
それしか…。
2023/01/24 (Tue)
☆王様になれる菓子
マツカ君が悪戯小僧の馬になる、という恐ろしすぎる話。
誰もがガクブルしている間に、当日がやって参りまして。
シロエ 「おはようございます。ついに今日ですよね…」
ジョミー「うん。真面目に死ねる気しかしないよ」
マツカ 「皆さんには、お役目、無いですよ?」
ぶるぅも御馳走を作ってますし、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「ぼくが馬になる、というだけなんですけど…」
キース 「マツカ、お前は理解していない!」
マツカ 「何をです?」
キース 「女王様ごっこというヤツだ!」
悪戯小僧の魂胆もな、とキース君の苦々しい顔。
キース 「いいか、あいつが女王様になるんだぞ?」
マツカ 「でも、新年には、普通でしょう?」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「この国でも、最近、流行り始めていますよ」
お菓子業界が売り出してます、とマツカ君。
マツカ 「クリスマスの続きに、出て来るお菓子で…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ガレット・デ・ロワだよね!」
マツカ 「そうです、中に仕込んだコインとかが…」
当たった人が王様ですよ、とマツカ君、ニッコリ。
マツカ 「女性だったら女王様になって、紙の冠を…」
ぶるぅ 「頭に被って、その日は一日、一番偉いの!」
シロエ 「マジですか!?」
ブルー 「うん。歴史も伝統もあるお菓子でさ…」
王様というのも間違ってない、と生徒会長。
ブルー 「多少の無茶は出来るらしいよ、王様になると」
マツカ 「そうなんですよね、キスをするとか」
一同 「「「ええっ!?」」」
なんという怖いお菓子なんだ、と一同、ドン引き。
シロエ 「そ、そんなのは要りませんから!」
ぶるぅ 「そうだろうから、作ってないの!」
本当は作りたいけれど、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「アーモンドクリームが入ったパイで…」
マツカ 「他所の国だと、新年の名物なんですよ」
キース 「それとは違う!」
断じて違う、とキース君が握り締める拳。
違いますよねえ…?
2023/01/25 (Wed)
☆女王様のお召し物
マツカ君が悪戯小僧の馬になる日が、ついに来ましたが。
女王様ごっこが分かってないのが、御当人というヤツで。
キース 「いいか、女王様ごっこというのはだな…!」
??? 「こんにちはーっ!」
お世話になるよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)。
Aブルー「今日はいい日になりそうだよねえ!」
??? 「かみお~ん♪ とっても楽しみ!」
女王様だぁ! と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)も。
Aぶるぅ「ねえねえ、マツカが馬って、ホント?」
マツカ 「ええ。馬でも、肩車でも、お好みでどうぞ」
Aぶるぅ「えっとね、お馬さんがいい!」
でもって女王様になるの、と悪戯小僧。
Aぶるぅ「でも、女王様のお洋服が…」
Aブルー「無いんだってさ、仕方ないけど」
ぶるぅ 「んとんと…。それなら、買いに行く?」
Aぶるぅ「えっ、ホント!?」
買ってくれるの、とパアッと輝く悪戯小僧の顔。
Aぶるぅ「だったら、欲しい!」
ぶるぅ 「オッケー! ドレスでいいんでしょ?」
Aぶるぅ「違うもん! 女王様ごっこなんだから!」
ぶるぅ 「ヒラヒラのドレスと、冠じゃないの?」
女王様の服はそうだと思う、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「お店にあるのも、そういうのだけど…」
Aぶるぅ「なんで?」
ぶるぅ 「女王様の服を下さい、って注文したら…」
ブルー 「ドレスが来るねえ、まず間違いなく」
ぶるぅが案内する店もそうだね、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「ぶるぅ、連れて行ってあげたまえ」
ぶるぅ 「うんっ! ぶるぅ、行こうよ!」
Aぶるぅ「違う、違うよ、網タイツとかーっ!」
一同 「「「げっ!」」」
やっぱり、そっちか、と誰もが顔面蒼白。
Aぶるぅ「それに、ハイヒールも必須だってばーっ!」
Aブルー「こういうのは、店が違うからねえ…」
ブルー 「知ってるんなら、君が買ったら!?」
Aブルー「それが、サイズが…」
無いものだから…、と困り顔ですけれど。
さもありなん…。
2023/01/26 (Thu)
☆特注は困る
マツカ君が悪戯小僧の馬になる日が、来たんですけれど。
ソルジャーが連れて来た悪戯小僧、女王様の衣装が問題。
ブルー 「無いだろうねえ、子供サイズは」
Aブルー「子供相手の店じゃないしね…」
ぶるぅ 「んとんと…。サイズが無ければ、特注で…」
作って貰えると思うけど、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「急ぎだったら、直ぐに出来るよ?」
Aブルー「本当かい?」
Aぶるぅ「やったあ、それで注文するーっ!」
お金はブルーが払うよね、と悪戯小僧も大喜び。
Aぶるぅ「スポンサー、ちゃんといるんだから!」
Aブルー「まあねえ、女王様の服だと言えば…」
サイズを言わなきゃ払うだろうね、と頷くソルジャー。
Aブルー「後で写真を要求されたら、ぶるぅのさ…」
Aぶるぅ「写真を送れば、オッケーだもん!」
Aブルー「愕然とする顔が見えるけれどね」
エロいのを期待してるから、とソルジャー、クスクス。
Aブルー「でも、勘違いをする方が悪い!」
Aぶるぅ「自業自得って言うもんね!」
特注だあ! と悪戯小僧が跳ねてますけど。
ブルー 「待った、そういうのは困るから!」
Aブルー「何故だい? お金を払うのはノルディだし…」
何も問題無いだろう、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「君に迷惑はかからないけど?」
ブルー 「かかるんだってば、思いっ切り!」
ぼくの評判ガタ落ちで…、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「あの店は、仲間がやってるんだし…」
シロエ 「ヤバいですね、ソレ…」
キース 「アッと言う間に噂が広がるな…」
立派な尾ひれまでついて…、とキース君も。
キース 「下手をしたら、尾かしらつきかもしれん」
ブルー 「だから困るんだよ、絶対にダメ!」
Aぶるぅ「えーっ!? だったら、お洋服は?」
Aブルー「馬だけで我慢するしかないと思うねえ…」
マツカ 「あのぅ…。その服、よろしかったら…」
手配をさせて頂きますが、とマツカ君の申し出。
マジで…?
2023/01/27 (Fri)
☆御曹司の特注
マツカ君が馬になるという話で、悪戯小僧が来ましたが。
女王様の衣装が問題でして、サイズが無くて特注も無理。
Aぶるぅ「えっと…。手配って、何処かのお店?」
マツカ 「そうなりますね、女王様の衣装となると…」
母の行きつけのクチュールでしょうか、とマツカ君。
マツカ 「採寸して、直ぐに出来ると思いますよ」
Aぶるぅ「ホント!?」
マツカ 「ええ。クチュリエは、それが仕事です」
難しい衣装でも、出来るだけ早く…、とニッコリと。
マツカ 「急な注文にも対応しないと、ダメなんですよ」
シロエ 「そうでしょうけど、衣装がですね…!」
キース 「問題すぎると思うんだが…!」
女王様だぞ、とキース君の良くない顔色。
キース 「お前と、お母さんの評判がだな…」
シロエ 「ガタ落ちになると思うんですけど…!」
マツカ 「どうしてです?」
問題は無いと思いますが…、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「網タイツとか、ハイヒールでしょう?」
キース 「その辺で妙だと思わないのか!?」
マツカ 「変な服なら、いくらでもあるんですけれど…」
ファッションショーとかで…、と御曹司の言。
マツカ 「デザイナーの個性の見せどころですよ」
キース 「だからと言って、女王様はだな…!」
マツカ 「ぼくがいいと言えば、それでいいんです」
ゲストの御注文ですからね、と御曹司。
マツカ 「仕立ててあげて下さい、と注文すれば…」
キース 「それで通るのか!?」
マツカ 「もちろんですよ」
でないとクチュリエは務まりません、とキッパリと。
マツカ 「それじゃ、ぶるぅ、急いで行きましょう」
Aぶるぅ「何処へ瞬間移動なの?」
マツカ 「いえ、そんなのは…」
要りませんよ、と御曹司の笑み。
マツカ 「迎えの車を手配しますから」
Aぶるぅ「わぁーい! ひょっとして、リムジンとか?」
マツカ 「ご希望でしたら、そのように」
少し待っていて下さいね、と笑顔ですけど。
えらいことに…。
2023/01/28 (Sat)
☆子供用はヤバい
マツカ君を馬にして女王様、それがお目当ての悪戯小僧。
けれど衣装のサイズが無いとか、マツカ君が手配な方向。
Aぶるぅ「かみお~ん♪ リムジンでお出掛け!」
マツカ 「では、執事に連絡しますから」
クチュールまではリムジンで、とマツカ君の手にスマホ。
マツカ 「女王様の衣装は、極上の生地ですよね?」
Aぶるぅ「えっ、生地も色々、選べるの?」
マツカ 「ええ。いろんな生地が揃ってますから」
素材も色も…、とニコニコと。
マツカ 「お値段の方は、お気になさらずに」
Aぶるぅ「マツカが払ってくれるってこと?」
マツカ 「正確に言えば、父ですけどね」
ぼくは稼いでいませんから、とマツカ君の苦笑。
マツカ 「でも、父も喜んでお支払いしますよ」
Aぶるぅ「やったぁーっ!」
キース 「お、おい…。いいのか、それで?」
マツカ 「大切なゲストですからね。父も知ってますし」
いつも別荘にお越しでしょう、と人のいい笑み。
マツカ 「もちろん、執事にも馴染みのゲストで…」
Aブルー「ちょ、ちょっと待って…!」
マツカ 「どうかなさいましたか?」
Aブルー「何を注文したのか、お父さんに知れるって?」
それは困る、とソルジャー、ガクブル。
Aブルー「別荘に行けなくなっちゃうかも…!」
マツカ 「どうしてです?」
Aブルー「ヤバいよ、ぼくの服ならともかく…」
ぶるぅなんだよ、とワタワタワタ。
Aブルー「児童ポルノだと思われるって!」
マツカ 「は?」
Aブルー「こっちの世界でも、違法じゃないか!」
ぼくの世界では当然ダメ、とソルジャーの引き攣った顔。
Aブルー「こんな小さな子供にさ…」
キース 「女王様の服は、マズイだろうな」
あんたがしょっ引かれてしまいそうだぞ、とキース君。
キース 「ぶるぅを使って、こう、とんでもない…」
シロエ 「児童ポルノを撮るんですよね」
ブルー 「あるあるだよねえ…」
保護者あるある、と生徒会長、ニヤニヤと。
そうかも…。
2023/01/29 (Sun)
☆女王様がいい
マツカ君を馬にして女王様ごっこ、悪戯小僧のお目当て。
けれど衣装のサイズが無くて、誂える方向なんですけど。
Aブルー「や、やっぱり、児童虐待になる、って…?」
ブルー 「そりゃまあ、ぶるぅの年ではねえ…」
キース 「普通は幼児で、女王様ごっこを自発的に…」
やりたいわけがないだろう、とキース君、キッパリ。
キース 「保護者が糸を引いている、と考えるのが…」
ブルー 「妥当だろうね、通報するのは市民の義務だよ」
Aブルー「ぼくは逮捕は御免だから!」
瞬間移動で逃げるにしても不名誉すぎる、という悲鳴。
Aブルー「おまけに、マツカのお父さんにも…」
キース 「あんたの趣味だか、児童ポルノの撮影だか…」
シロエ 「どっちにしても、良からぬ認識がですね…」
ブルー 「生まれるだろうね、間違いなく」
お楽しみに、と生徒会長、ニコニコニコ。
ブルー 「それじゃ、ぶるぅはマツカと一緒に…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ リムジンでしゅっぱぁ~つ!」
Aブルー「ダメだってば、それは!」
女王様の衣装は諦めて、とソルジャー、土下座。
Aブルー「衣装は無しで、マツカを馬にして…」
マツカ 「お馬さんごっこでいいんですか?」
手配しかけていたんですけど、と御曹司。
マツカ 「ぼくは、どっちでもかまいませんが…」
Aぶるぅ「女王様のお洋服、ダメなの?」
Aブルー「ダメだよ、ぼくの評判が…!」
地に落ちてしまう、とソルジャーの絶叫。
Aブルー「頼むから、女王様ごっこは馬だけで…」
Aぶるぅ「つまんなーい!」
Aブルー「そ、そんな…!」
Aぶるぅ「だって、女王様がいいんだもん!」
うんと威張って…、と悪戯小僧も譲らず。
Aぶるぅ「だから絶対、形から入って、女王様ーっ!」
Aブルー「ま、待ってよ、形だけだったら…」
Aぶるぅ「なあに?」
Aブルー「マツカに頼めば、こう、本物の女王様の…」
一同 「「「は?」」」
本物の女王様って何だ、と誰もがキョトン。
えっと…?
2023/01/30 (Mon)
☆女王様のお出掛け
マツカ君を馬にするために、やって来た悪戯小僧ですが。
女王様の衣装を誂えられたら、ソルジャーがヤバい現実。
シロエ 「何ですか、本物の女王様って?」
Aブルー「本物だってば、何処でも、VIP待遇で…」
マツカだったら出来るのでは、とソルジャーの問い。
Aブルー「順番待ちとかも、全く無くてさ…」
マツカ 「出来ないことはないですけど…」
Aブルー「じゃあ、それで! ぶるぅも、それなら…」
満足だろう、とソルジャーも必死。
Aブルー「リムジンで出掛けて、VIPなんだよ?」
Aぶるぅ「遊園地とかでも、並ばなくていい?」
マツカ 「ええ、そのくらいは…」
Aぶるぅ「何処のお店でも、女王様みたいにお出迎え?」
お茶とかも出て来るのかなあ、と悪戯小僧。
Aぶるぅ「いらっしゃいませ、って案内してくれて…」
マツカ 「もちろんです。係もついて、別室で…」
品物を見せてくれますよ、と御曹司の笑み。
マツカ 「お茶も、お菓子も出ますから」
Aぶるぅ「行くーっ! ぶるぅも一緒に行こうよ!」
ぶるぅ 「えっ? みんなのお食事とかは…」
Aぶるぅ「そんなの、セルフで充分だもーん!」
ぼくとぶるぅは、マツカと外食! と突き上げる拳。
Aぶるぅ「マツカ、行こうよ!」
マツカ 「分かりました、お供させて頂きます」
Aぶるぅ「やったーっ!」
ぶるぅ 「んとんと、それじゃ、悪いんだけど…」
料理もおやつも出来てるから、と出掛けてしまった三人。
Aブルー「よかった、命拾いをしたよ」
キース 「そうかもしれんが、なんだかな…」
ジョミー「セルフで御馳走って、大変なんだね…」
メモの通りに温めたり…、とジョミー君の嘆き節。
ジョミー「美味しいんだけどさ、手間がかかって…」
シロエ 「宅配ピザの方が楽ですよね…」
サム 「ぶるぅたちは今頃、VIP待遇でよ…」
Aブルー「食事だよねえ、女王様気分でさ…」
この差は何だ、と溜息の嵐ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2023/01/31 (Tue)
☆雪景色な元日
さて、元旦。新しい年の始まりの日で、おめでたい吉日。
間もなく夜明けなんですけれども、まだ暗いわけでして。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ あけましておめでとう!」
一同 (((もう朝!?)))
ぶるぅ 「雪が綺麗だよ、起床、起床ーっ!」
起きて、起きて! と廊下を跳ねてゆくお子様の声。
ジョミー「眠い…」
サム 「除夜の鐘の後に、法要だもんな…」
キース 「グダグダ言わずに、起きて着替えろ!」
俺は朝から雪かきもしたぞ、と法衣のキース君が登場。
キース 「山門まで、道を作ってやったんだから…」
シロエ 「有難く思え、と言いたいんですね?」
キース 「当然だ!」
大雪なんだぞ、と副住職。
キース 「市街地もドッサリ積もったようだ」
ブルー 「いいねえ、元日から雪見酒!」
でも、その前に初日の出だね、と生徒会長の笑み。
ブルー 「みんな、急いで支度したまえ」
一同 「「「はーい…」」」
アドス和尚がうるさいし、と一同、着替えて山門へ。
アドス 「皆さん、あけましておめでとうございます」
一同 「「「おめでとうございます」」」
イライザ「じきに初日ですよ、雪も止みましたし…」
いい元日になりましたわね、とイライザさん。
イライザ「さあ、皆さん、揃ってお参りを」
アドス 「二礼二拍手一礼ですぞ」
お間違えなきよう、と注意されつつ、パンパン柏手。
アドス 「では、お辞儀を」
一同 (((いい年になりますように…)))
ハハーッと初日に深くお辞儀で、ミスった人はゼロ。
アドス 「寒いですなあ、庫裏の方へどうぞ」
イライザ「お雑煮も出来ていますからね」
一同 「「「やったー!」」」
豪華おせちもあるんだっけ、と庫裏の座敷へと。
アドス 「今年も有名どころのを注文しましたぞ」
イライザ「沢山召し上がって下さいね」
ぶるぅ 「わぁーい、和洋中!」
キース 「存分に食べてくれ」
遠慮は要らん、と言われなくても、誰もがその気。
お正月…!
2023/01/01 (Sun)
☆雪だと増えるもの
元老寺でお正月を迎えたシャン学メンバー、おせちな朝。
和洋中と揃った上に、有名どころの豪華なヤツでして…。
ジョミー「あっ、ぼくも、ローストビーフ欲しいな!」
ぶるぅ 「オッケー、キャビアとフォアグラも?」
ジョミー「もちろんだよ!」
どんどん食べなきゃ、と他の面子もせっせと箸を。
シロエ 「空になっても、追加があるのがいいですよね」
イライザ「そういう注文をしてるんですよ」
アドス 「お客様にお出しするので、と特注ですな」
追加の分を、とアドス和尚の得意そうな顔。
アドス 「でないと、大勢、おもてなしは出来ませんぞ」
ブルー 「太っ腹だねえ、しかも毎年だしね」
イライザ「キースがお世話になってますもの」
当然ですわ、とイライザさん、ニッコリ。
イライザ「どんどん召し上がって下さいね」
一同 「「「おーっ!」」」
食べるぞ、と盛り上がる間に、時間が過ぎてゆきまして。
アドス 「さてと、そろそろ失礼して…」
キース 「檀家さんをお迎えしないとな」
サムとジョミーも手伝いだぞ、と副住職。
キース 「今年はお子様連れも増えるだろうし…」
アドス 「そうじゃな、手伝いの出番も増える」
ジョミー「ちょ、ちょっと…!」
なんで増えるの、とジョミー君の問い。
ジョミー「帰省して来た人が多いとか?」
キース 「いや、その辺は例年通りだと思うんだが…」
ジョミー「それじゃ、どうして?」
キース 「外の景色で分からないのか?」
大雪だぞ、とキース君が指差す庭。
キース 「朝も言ったが、市街地も半端ないそうだ」
ジョミー「全っ然、意味が不明だけど!」
子供連れが増える理屈が謎、とジョミー君。
ジョミー「この大雪と、どう繋がるのさ!」
キース 「いいか、此処は郊外だし、雪も多いから…」
アドス 「冬になったら、スタッドレスですがのう…」
ジョミー「えっと…?」
キース 「知らんのか?」
スタッドレスを、と呆れ顔なキース君ですけど。
何だと…?
2023/01/02 (Mon)
☆冬仕様のタイヤ
元老寺でお正月なシャン学メンバー、豪華おせちを堪能。
けれど僧籍な人にはお仕事、檀家さんの初詣のお手伝い。
ジョミー「スタッドレスって、何の話さ?」
キース 「お前、本当に知らんのか?」
スタッドレスと言ったらタイヤだろうが、と副住職。
キース 「冬仕様のヤツで、この辺りだと標準装備だ」
シロエ 「えっ、標準になるんですか?」
キース 「でないと、ウッカリ降った時にだ…」
イライザ「車が出せなくなるんですのよ」
スーパーにさえ行けませんわ、とイライザさんの解説が。
イライザ「ですから皆さん、冬場はスタッドレスで…」
アドス 「替えるのが遅いと、詰むわけですな」
一同 「「「うわー…」」」
それはキツイ、と一同、納得の郊外の事情。
シロエ 「確かに、今日みたいな日は走れませんよね」
ジョミー「でもさ、それと子連れの檀家さんがさ…」
増えるのがどう繋がるのさ、とジョミー君の問い。
ジョミー「走れるんなら、出掛けられると思うけど?」
キース 「甘いな、帰省組には都会住みも多いし…」
アドス 「都会暮らしに、スタッドレスは不要ですぞ」
そんな車で出られますかな、とアドス和尚が指差す庭。
アドス 「この大雪だと、閉じこもるしか…」
ジョミー「実家の車で出られる筈だよ?」
シロエ 「ですね、そっちはスタッドレスなんですし…」
借りればいいだけの話では、とシロエ君も。
シロエ 「お子様たちも、家にいるより外ですよ」
キース 「俺の話を半分しか聞いていなかったな?」
シロエ 「えっと…?」
キース 「いいか、市街地も大雪なんだ!」
市街地住みの車はスタッドレスじゃない、とキース君。
キース 「大雪の時の、道路事情はどうなっている?」
サム 「あー…。動けねえ車が続出だよなあ…」
シロエ 「そうでした! 動ける車で出掛けても…」
キース 「巻き込まれたら、其処で詰むしかないぞ」
大渋滞で動けないんだ、との説明ですけど。
子連れの件は…?
2023/01/03 (Tue)
☆売り込みのチャンス
元老寺でお正月なんですけれども、動員される僧籍な人。
檀家さんの初詣のお手伝い、今年は子連れが増えるとか。
シロエ 「渋滞だと、どうにもなりませんよね…」
キース 「分かったか?」
ジョミー「もしかして、子連れで出掛けられないとか?」
キース 「当然だろうが。例年だったら、初詣も、だ…」
アルテメシア大神宮とかに行くんだろうが…、と副住職。
キース 「露店も出るから、お子様も大喜びでだな…」
シロエ 「遊びに行けるのが、今年は無理なんですね?」
キース 「そうなるな。もちろん、家でも遊べるが…」
坂道は橇遊びで賑わうんだが、とキース君が指す大雪。
キース 「しかし、露店を逃した悲しさはあるわけで…」
サム 「あー、代わりに此処で、お菓子ゲットな?」
キース 「そうなんだ。この大雪で来ないわけがない!」
ファミレスも無い田舎なんだぞ、と副住職の苦笑。
キース 「コンビニも、子供の足だと遠いからな…」
シロエ 「手近なお寺で、お菓子ですか…」
キース 「ああ。寺と坊主を売り込むチャンスだ」
いい思い出をプレゼントしないとな、と副住職。
キース 「いいか、まず、菓子の袋詰めからだ!」
ジョミー「えっ?」
サム 「菓子って、いつも1個だけだぜ?」
キース 「こういう年には、オマケをだな…」
つけるのが筋というものだろう、と副住職、ニヤリ。
キース 「お坊さんは気前がいい、と喜ばれるように…」
アドス 「いわゆる駄菓子をプラスですな」
イライザ「ちゃんと用意はしてありますの」
天気予報が雪でしたもの、とイライザさん。
イライザ「でも、当日まで分かりませんでしょ?」
キース 「幸い、人手があるからな…」
当日に用意でいけるんだ、と副住職、得意満面。
キース 「よろしく頼むぞ、手伝い組」
ジョミー「そんなの、ぼくは聞いていないし!」
サム 「師僧には絶対服従じゃねえか」
俺たちの師僧はブルーだけどよ、とサム君の声。
そうですね…?
2023/01/04 (Wed)
☆師僧には服従
大雪の元老寺で迎えたお正月、僧籍な面子にはお役目が。
檀家さんの初詣のお手伝い、まずはお菓子の袋詰めから。
サム 「坊主は、師僧がカラスは白いと言ったらよ…」
キース 「白いですね、と頷かないといけないんだが?」
ジョミー「サムが言ったよ、ぼくたちの師僧は…」
アドス和尚じゃないんだけど、とジョミー君。
ジョミー「キースでもないよね、ブルーなんだし」
キース 「それがどうした?」
ジョミー「絶対服従ってわけじゃないから!」
なんだって袋詰めなんか…、とジョミー君、ブツブツ。
ジョミー「子供に媚びなきゃいけない理由も、無いし!」
キース 「そう言うお前も、昔は子供だっただろう!」
ジョミー「子供だったら、どうなのさ!」
キース 「嬉しいのか、雪で閉じ込められても?」
せっかく帰省して来たのに…、と副住職が指差す外の雪。
キース 「高速道路も帰省ラッシュで、大渋滞で…」
シロエ 「大変な中を、帰って来たかもしれませんね」
マツカ 「ありそうです。小さな子供には辛いですよ」
スウェナ「そうね、車から出たくなっても、高速じゃ…」
決まった場所しか出られないわ、とスウェナちゃん。
スウェナ「着いた頃には、グッタリかもね…」
キース 「まあ、寝れば回復するんだろうが…」
シロエ 「初詣、楽しみにしていたでしょうね…」
露店が沢山出るんですから、とシロエ君、同情モード。
シロエ 「なのに、大雪でパアだと泣けますよ」
キース 「泣いている子は、多いだろうな」
サム 「だよなあ、雪遊びとは次元が違うしよ…」
可哀相だと思わねえのかよ、とサム君も。
サム 「駄菓子で喜んで欲しいぜ、俺は」
シロエ 「ぼくもです。ジョミー先輩、頑張らないと…」
ジョミー「師僧の命令じゃないしね、ソレって!」
ブルー 「オッケー、それなら、ぼくが追加もつけて…」
キース 「こいつに命じてくれるんだな?」
有り難い、とキース君、合掌してますけれど。
追加ですって…?
2023/01/05 (Thu)
☆サービスするべき
元老寺でお正月な面々ですけど、僧籍な人はお仕事な件。
檀家さんの初詣の手伝い、お菓子の袋詰めからだそうで。
ジョミー「ちょ、命令って…。追加って、何!?」
ブルー 「師僧には絶対服従だよねえ、お坊さんはさ」
でもって、君の師僧はぼく、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「アドス和尚やキースはダメでも、いける筈!」
シロエ 「そうなりますねえ、常識でいけば」
ジョミー「お菓子の袋詰めをやれ、っていうのは…」
この際、仕方ないんだけどさ、とジョミー君、ワタワタ。
ジョミー「それはいいけど、追加っていうのが…」
ブルー 「そのまんまだけど?」
ズバリ追加で命令だよね、と生徒会長、ニッコリと。
ブルー 「来てくれたお子様に、サービスしたまえ!」
ジョミー「サービスって、お茶を淹れるとか?」
それなら、たまにやってるけれど、とジョミー君の返し。
ジョミー「アドス和尚が、お子様に、って言ったらさ…」
サム 「ホットココアを出してるぜ?」
ブルー 「それは基本のヤツだろう?」
もっとサービスしなくっちゃ、と生徒会長の瞳がマジ。
ブルー 「この雪の中を、わざわざ歩いて来るんだよ?」
シロエ 「そうでした! 檀家さんは徒歩ですよね…」
キース 「皆さん、近くにお住まいだからな」
車を出すような距離ではないぞ、と副住職。
キース 「これだけの雪だと、歩ける場所は、だ…」
ブルー 「車が走った跡しかないけど、滑るからねえ…」
シロエ 「子供の足だと、大変そうじゃないですか!」
キース 「ああ。スケートの要領で、滑るとしても…」
熟練の技が必要だしな、とキース君、経験者な模様。
キース 「帰省して来た子供の場合は、転ぶのは…」
ブルー 「お約束だろうね、しかも凍っているからさ…」
キース 「もう半端なく痛いんだぞ?」
ジョミー「だからって、ぼくにどうしろと!」
ブルー 「サービスだよ!」
足になるのもいいかもね、と言ってますけど。
どういう意味…?
2023/01/06 (Fri)
☆足になられても
大雪の元老寺で迎えたお正月、僧籍な人は本堂で仕事が。
檀家さんの初詣のお手伝い、生徒会長が追加で命令な件。
ジョミー「足になる、って…。現場は離れられないよ?」
キース 「手伝いのヤツに、出て貰っては困るんだが…」
アドス 「第一、お一人、お送りする間にですな…」
他の檀家さんがいらしたら…、とアドス和尚も渋い表情。
アドス 「ジョミー殿が抜けたら、サム殿だけで…」
キース 「有能なことは間違いないが、今日ばかりは…」
クオリティよりも人数なんだ、と副住職。
キース 「ついでにジョミーは、運転免許が無いからな」
アドス 「自転車で雪道は、素人さんには無理ですぞ」
現実的ではありませんな、とアドス和尚の断言が。
アドス 「足になるより、本堂で手伝って頂く方が…」
キース 「親父も俺も、大いに助かるんだが…」
ジョミー「ほらね、上司もこう言ってるし!」
足にならなくてもいいと思う、とジョミー君。
ジョミー「お菓子を詰めるだけでいいんだよ、うん」
アドス 「その方向でお願いしたいですな」
ブルー 「誰がお送りしろって言った?」
アドス 「は? 足というのは、そういう意味では…?」
アッシー君というのもありましたな、と懐かしい言葉。
アドス 「ジョミー殿が、お子様をお送りするのでは?」
ブルー 「違うよ、足になるのは現場だってば」
一同 「「「現場?」」」
それは本堂のことなのでは、と誰もがキョトン。
キース 「おい、本堂は土足厳禁だぞ?」
アドス 「ベビーカーでも、御遠慮頂く場所でしてな…」
車椅子だけ許可しております、とアドス和尚の言。
アドス 「そんな所で、足になられても迷惑ですな」
ブルー 「ジョミーの足なら、問題は無いと思うけど?」
キース 「足は元からついてるんだぞ、ならなくても!」
ブルー 「そうじゃなくって、足を活用!」
キース 「話が全く見えないんだが…」
足を使って何をするんだ、と質問ですけど。
謎ですよねえ…?
2023/01/07 (Sat)
☆自分の足を使え
元日から大雪な元老寺ですけど、僧籍な人にはお役目が。
初詣の檀家さんをお迎え、本堂での仕事になりまして…。
キース 「本堂で足を活用と言われてもだな…」
アドス 「まあ、確かに私とキースは、ほぼ炬燵で…」
檀家さんと向き合うだけで…、とアドス和尚が傾げる首。
アドス 「私どもの代わりに、ジョミー殿とサム殿が…」
キース 「お茶を淹れたり、お迎えしたりで足をだな…」
使いはするが…、とキース君も怪訝そうな顔。
キース 「それ以上、どう活用しろと?」
アドス 「しかも、ジョミー殿に限定のようですが…?」
ブルー 「そうだね、命令したのは、ジョミーだけだし」
サムは活用しなくていい、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「つまり、ジョミーが、お子様の足に!」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「足になるんだよ、自分の足を使ってね!」
肩車というのがあるだろう、と生徒会長が立てる親指。
ブルー 「きっと、お子様には喜ばれるかと!」
アドス 「おお、それは…。大人の目線で本堂の中を…」
キース 「見られるわけだな、いいアイデアだ」
お子様の背丈では、御本尊様もよく見えんし、と副住職。
キース 「おまけに、退屈しなくて済むし…」
アドス 「うむ。檀家さんと、ゆっくりお話が出来る」
キース 「採用だな、親父?」
アドス 「もちろんじゃ!」
なんなら、馬になって頂いても、とアドス和尚の提案が。
アドス 「四つ足の動物は、本来、本堂はですな…」
キース 「厳禁なんだが、ジョミーは人間なわけで…」
ブルー 「うん。ぼくも言おうと思ってたんだよ」
馬は元々、乗り物だったし…、と生徒会長。
ブルー 「というわけでね、ジョミー、頑張りたまえ!」
ジョミー「ちょ、ちょっと…! それって、法衣で?」
キース 「当然だろうが、初詣にいらっしゃるんだぞ?」
アドス 「作務衣は正装ではないですからなあ…」
法衣でやって頂かないと…、との注文ですけど。
肩車とかを…?
2023/01/08 (Sun)
☆法衣でやるべき
大雪になった元老寺の元日、僧籍な人は初詣のお手伝い。
子連れの檀家さんが増える見込みで、法衣でお仕事で…。
ジョミー「そんなの、法衣で出来るわけないし!」
キース 「だが、初詣にいらっしゃる檀家さんを、だ…」
アドス 「作務衣でお迎えするというのは、失礼ですぞ」
此処は法衣で、とアドス和尚の厳命が。
アドス 「それでは、私は一足お先に本堂の方へ…」
キース 「分かった、ジョミーとサムは連れて行くから」
アドス 「きちんと法衣を着せるんじゃぞ!」
でないと、お前も罰礼じゃ、と言い捨てて廊下へ。
キース 「聞いたか、ジョミー?」
ジョミー「き、聞いたけどさあ、法衣で馬とか肩車は…」
全然、出来る気がしない、とジョミー君、ガクブル。
ジョミー「でも、やらないと、何をされるか…」
キース 「言っておくが、罰礼、百回コースはガチだぞ」
ジョミー「百回!?」
キース 「俺の家では、1セット百回が基本だからな」
それが嫌なら法衣でやれ、と副住職の睨み。
キース 「ついでに、ブルーからも一言、あるかと」
ブルー 「あるね、出来ないだなんて、有り得ないし!」
プロの坊主なら楽勝なんだよ、と生徒会長。
ブルー 「昔、法衣で出来るもん、というヤツが…」
キース 「あったな、法衣で車の運転が問題になって…」
ブルー 「うん、道交法には違反していない、って…」
ツイッターデモになったんだよね、と生徒会長の言。
ブルー 「お坊さんたちが、いろんな動画をUPでさ…」
キース 「バク転したヤツまでいたんだからな」
シロエ 「凄いですね…」
キース 「しかも、御本尊様の前で鮮やかにキメた」
つまり本堂で技を披露だ、とキース君、ズズイと。
キース 「プロの坊主は其処までやるんだぞ?」
ブルー 「見習いの君でも、馬とかくらいは…」
サム 「出来ねえとダメな気がして来たぜ」
ジョミー「そう言われても…!」
無茶すぎるよ、と悲鳴を上げてますけど。
逃げられない気が…。
2023/01/09 (Mon)
☆交代も出来ます
大雪な元老寺の元日ですけど、檀家さんが初詣に来る件。
作務衣は不可なジョミー君たち、法衣でお手伝いですが。
ブルー 「無茶だと言っても、通らないから!」
キース 「師僧がカラスは白いと言ったら、白いんだ!」
やれと言われたらやるべきで…、とキース君も譲らず。
キース 「出来ると仰っておられるんだぞ、銀青様が」
ジョミー「プロじゃないんだけど…!」
キース 「見習いでも、馬くらいは出来ると仰せだ」
ブルー 「そうだよ、肩車だっていけると思うね」
頑張りたまえ、と生徒会長、ニッコリと。
ブルー 「じゃあ、連れてってくれていいから」
キース 「恩に着る。今年はお子様に喜ばれそうだ」
来い、とキース君が引っ掴む、ジョミー君の襟首。
キース 「向こうで着替えて、本堂だからな!」
ジョミー「無理だってば…!」
キース 「遅れると、親父がキレるんだが?」
ジョミー「それも困るよ、ちょ、誰か助けてーっ!」
ぼくと代わって、と絶叫ですけど、誰もがスルー。
シロエ 「ジョミー先輩に、貸しを作ってもですね…」
スウェナ「あんまり得をしそうにないわね」
ブルー 「当たり前だよ、マツカに貸しなら大きいけど」
シロエ 「ですねえ、借りを作りたくない相手ですから」
逆になったら大穴でしょう、とシロエ君、うんうん、と。
シロエ 「もっとも、マツカ先輩だったら…」
サム 「代わってくれるかもしれないぜ?」
マツカ 「えっと…? 法衣でお手伝いで、肩車で…」
馬になったらいいんですよね、とマツカ君。
マツカ 「でも、お坊さんの資格を持っていませんし…」
キース 「いや、その辺は、どうとでもなるんだが?」
寺の子供が手伝うケースもあるんでな、と副住職の言。
キース 「俺も子供の頃にやったが、無資格だったぞ」
シロエ 「すると、マツカ先輩が交代しても…」
キース 「いけるわけだが、どうする、ジョミー?」
好きにしていいが、早くしろよ、と言ってますけど。
交代…?
2023/01/10 (Tue)
☆行かないで欲しい
大雪になった元老寺の元日、僧籍な人は本堂でお手伝い。
檀家さんの初詣ですけど、ジョミー君には追加の仕事が。
ジョミー「マツカ、代わってくれるわけ?」
マツカ 「ええ。お坊さんの資格は不要だそうですし…」
ぼくで良ければ、とマツカ君、人のいい笑み。
マツカ 「法衣の着方は、着物と同じでいけますよね?」
キース 「上の衣は仕立てが違うが、着付けは楽だぞ」
着物よりも、と副住職が指差す自分の法衣。
キース 「なんと言っても、帯が無いからな」
マツカ 「そうですね。初めてでも何とかなりそうです」
キース 「大丈夫だ、俺も手伝ってやる」
行くか、とキース君が促し、立ち上がるマツカ君。
マツカ 「では、行ってきます」
ジョミー「ありがとう!」
行ってらっしゃい、と笑顔のジョミー君ですけど。
シロエ 「ジョミー先輩、いいんですか?」
ジョミー「えっ、何が?」
シロエ 「マツカ先輩に借りが出来るんですよ?」
クリスマスのぼくを忘れたのでは、とシロエ君の問い。
シロエ 「借りが出来たら、返済がですね…」
ジョミー「あーっ! 待ってよ、マツカ、行かないで!」
ぼくが行くから、とジョミー君、大慌て。
ジョミー「マツカは、此処でゆっくりしてて!」
マツカ 「ぼくなら、別にかまいませんけど」
ジョミー「マツカは良くても、ぼくが困るから!」
座って、座って! と強引に座らせ、交代撤回。
ジョミー「キース、行こうよ、アドス和尚が待ってるし」
キース 「いい心掛けだ、と言っておこうか」
ではな、とジョミー君とサム君を連れて副住職、退場。
マツカ 「えっと…?」
シロエ 「行っちゃいましたね、馬と肩車をしに」
此処は頑張って欲しいです、とシロエ君。
シロエ 「正直、大変そうですけどね」
マツカ 「子供さんのお相手、してみたかったですよ」
シロエ 「マジですか?」
マツカ 「そうなんですけど…」
どうして断られたんでしょう、と怪訝そうな人。
自覚ゼロ…。
2023/01/11 (Wed)
☆代わりたかった人
大雪な元老寺の元日ですけど、檀家さんが初詣に来る件。
今年は子連れが増えるとの予想、お手伝いも大変そうで。
シロエ 「マツカ先輩、自分で分からないんですか?」
マツカ 「子供向けのキャラじゃないんでしょうか?」
そういう自覚は無かったですが、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「でも、他に断られる理由は無さそうですし…」
スウェナ「本当に分かってないわね、これは」
シロエ 「天然というヤツですよ」
それだけに借りが怖いんですけど…、とシロエ君の苦笑。
マツカ 「さっきも、借りって言いましたよね?」
シロエ 「ええ。マツカ先輩に借りを作った時ですよ」
返済するのに、どれだけかかるか…、とシロエ君。
シロエ 「ですから、ジョミー先輩はですね…」
スウェナ「自分で出掛けて行ったのよ」
マツカ 「えーっと…?」
ブルー 「深く考えなくてもいいってば、其処は」
其処がマツカのいい所だし、と生徒会長、クスクスと。
ブルー 「ところで、代わりたかった、って?」
マツカ 「はい。一種のボランティア活動ですから」
一同 「「「ボランティア?」」」
マツカ 「施設の慰問で、お子様のお相手は定番ですよ」
シャングリラ学園では、やってませんが…、とマツカ君。
マツカ 「学校によっては、行きますよね?」
シロエ 「そういえば…。アレに似てるんですか?」
マツカ 「昔を思い出したんですよ」
前の学校で行ったことが、とマツカ君、懐かしそうな顔。
マツカ 「肩車も馬も、みんなでサービスしましたから」
ブルー 「なるほどねえ…。それで代わりに…」
マツカ 「やってもいいかな、と思ったんですけど…」
見事に断られちゃいましたね、と肩を落とす人。
マツカ 「残念ですよ、せっかくの機会だったのに…」
シロエ 「奉仕の精神に溢れてますねえ…」
スウェナ「マツカだものねえ…」
ブルー 「ジョミーとは格が違うってね」
お手伝い向きのキャラ、と絶賛ですけど。
それは確かに…。
2023/01/12 (Thu)
☆三人目は要らない
大雪になった元老寺の元日、僧籍な人は本堂でお手伝い。
檀家さんの初詣、今年は子連れが増えるとの読みですが。
シロエ 「ジョミー先輩、今頃、どうしてますかねえ…」
スウェナ「借りが恐ろしいことも忘れて、愚痴だわね」
心の中で盛大に、とスウェナちゃんが眺める本堂の方。
スウェナ「マツカに代わって貰うべきだった、って」
シロエ 「あるあるですよ」
マツカ 「今からでも、行ってきましょうか?」
ブルー 「ダメダメ、アドス和尚が喜ぶだけだよ」
お手伝いの面子が増えて…、と生徒会長。
ブルー 「ジョミーを無罪放免すると思うのかい?」
マツカ 「交代します、と行くんですから、その辺は…」
ブルー 「甘いね、ジョミーの修行にかこつけてさ…」
手放すわけがないだろう、とキッパリと。
ブルー 「行かなくていいよ、放置でオッケー!」
マツカ 「ぼくなら、それでもいいんですけど…」
三人目にされてしまっても…、と奉仕の精神に溢れる人。
マツカ 「この雪ですから、お子様も退屈してますし」
シロエ 「それでサービスするわけですか?]
マツカ 「いいと思うんですけれど…」
ブルー 「その精神は、未来に取っておくべきだね!」
此処で無駄遣いしてしまわずに、と生徒会長の言。
ブルー 「お子様なら、此処にもいるんだからさ」
ぶるぅ 「んとんと…。マツカが肩車してくれるの?」
マツカ 「ああ、ぶるぅですか! 喜んで!」
いつでも、馬でも肩車でも…、とマツカ君の笑み。
マツカ 「ご希望の時に、言って下さいね」
ぶるぅ 「うんっ、そういうのも楽しそう!」
でも、今日はいいや、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「おせち、ゆっくり食べたいも~ん!」
シロエ 「肩車じゃ落ち着かないですよね、食べるのは」
ぶるぅ 「そうなの、乗ってお食事が楽しいのって…」
マツカ 「列車とかですか?」
ぶるぅ 「ピンポーン!」
だからお座敷では座るのがいい、と弾ける笑顔。
ごもっとも…。
2023/01/13 (Fri)
☆肩と腰に来た人
元老寺で迎えた大雪の元日、僧籍な人はお手伝いですが。
他の面子は自由なわけで、豪華おせちで過ごしてまして。
ぶるぅ 「マツカの馬と肩車も、いいんだけれど…」
シロエ 「今日の所は、おせちに集中というわけですか」
ぶるぅ 「そだよ、お料理の勉強も出来るし!」
一流の料理人さんの御馳走だしね、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「しっかり食べて、しっかり再現!」
シロエ 「いいですねえ!」
マツカ 「ぶるぅの腕は、プロ並みですしね」
スウェナ「今年も色々食べられそうよね、楽しみだわ」
料理もお菓子も…、とスウェナちゃんが飲み込む生唾。
スウェナ「今日のおせちも、何処かで登場するのね?」
ぶるぅ 「うん、アレンジはするけどね!」
どんな風にするかも考え中なの! と頼もしい返事。
ぶるぅ 「このまんまだと、つまんないでしょ?」
シロエ 「流石です! 期待してますよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今年も頑張っちゃう!」
おもてなしも、と笑顔な所へ、座敷の襖が開きまして。
ジョミー「やっと終わったー…」
サム 「子供連れ、マジで多かったぜ」
キース 「例年とは比較にならん数だな、この大雪で」
ジョミーの馬と肩車が大ウケだったぞ、と副住職。
キース 「また大雪の年があったら、是非、頼みたいな」
ジョミー「断るから!」
シロエ 「奉仕の精神、ゼロですよね」
ブルー 「ホントにねえ…。その点、マツカは…」
素晴らしいのに、と生徒会長、苦笑い。
ブルー 「ボランティアで行こうとしていたんだよ?」
ジョミー「ぼくは人間、出来てないから!」
キース 「其処で威張るな!」
貴様は今年も精進しやがれ、とキース君の怒声。
キース 「キリキリしごいていくからな!」
ジョミー「ちょ、そんなのは要らないし!」
キース 「やかましい! 一年の計は元旦にあり、だ!」
ジョミー「肩と腰に来るなんて、最悪だから…!」
ギックリ腰も勘弁だから、と嘆く今年のお正月。
初筋肉痛…?
2023/01/14 (Sat)
☆筋肉痛だった人
元老寺での迎春に始まり、アルテメシア大神宮の初詣も。
盛り沢山だった冬休みの後は、シャングリラ学園の行事。
シロエ 「なんとか終わりましたね、新年イベント」
サム 「ウチの学校、あの手のは全力投球だしよ…」
ジョミー「楽しいんだけど、ハードだよねえ…」
かるた大会とかさ、と皆で溜息な週末の生徒会長宅。
ジョミー「ぼくなんか、筋肉痛が治る暇が無かったよ」
サム 「正月のアレかよ、いつまで引き摺ってんだよ」
ジョミー「昨日まで!」
やっと治った、とジョミー君、肩をゴキゴキと。
ジョミー「治って来たな、って思う頃合いで行事だしさ」
サム 「お前、鍛え方が足りねえんでねえの?」
キース 「まったくだ。毎年、アレで鍛えたらどうだ?」
ジョミー「遠慮しとくから!」
ついでに忘れてくれると嬉しい、とジョミー君。
ジョミー「そしたら、二度とやらなくて済むし…」
シロエ 「ジョミー先輩、恥ずかしくないんですか?」
いろんな意味で…、とシロエ君、指をチッチッと。
シロエ 「奉仕の精神が皆無な上に、筋力もですね…」
スウェナ「無いとか、思いっ切り恥ずかしいわよ?」
ジョミー「どっちも、無くても困らないから!」
それに両方ある人なんて…、とジョミー君の仏頂面。
ジョミー「そんなの、そうそういないんだしさ!」
シロエ 「まあ、多いとは言えませんねえ…」
キース 「しかし、一人はいるわけだしな」
現に此処に…、とキース君が指差すマツカ君。
キース 「ボランティアで来ようとしていたんだぞ?」
ジョミー「特殊例だよ!」
??? 「そうだろうねえ、マツカだし!」
とってもレア、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「奉仕の精神に筋力、おまけに財力まで!」
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
Aブルー「青の間に決まっているだろう!」
キース 「何か用でも?」
Aブルー「新年だよ!」
ニューイヤーの御挨拶をしに、と笑顔ですけど。
本当に…?
2023/01/15 (Sun)
さて、元旦。新しい年の始まりの日で、おめでたい吉日。
間もなく夜明けなんですけれども、まだ暗いわけでして。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ あけましておめでとう!」
一同 (((もう朝!?)))
ぶるぅ 「雪が綺麗だよ、起床、起床ーっ!」
起きて、起きて! と廊下を跳ねてゆくお子様の声。
ジョミー「眠い…」
サム 「除夜の鐘の後に、法要だもんな…」
キース 「グダグダ言わずに、起きて着替えろ!」
俺は朝から雪かきもしたぞ、と法衣のキース君が登場。
キース 「山門まで、道を作ってやったんだから…」
シロエ 「有難く思え、と言いたいんですね?」
キース 「当然だ!」
大雪なんだぞ、と副住職。
キース 「市街地もドッサリ積もったようだ」
ブルー 「いいねえ、元日から雪見酒!」
でも、その前に初日の出だね、と生徒会長の笑み。
ブルー 「みんな、急いで支度したまえ」
一同 「「「はーい…」」」
アドス和尚がうるさいし、と一同、着替えて山門へ。
アドス 「皆さん、あけましておめでとうございます」
一同 「「「おめでとうございます」」」
イライザ「じきに初日ですよ、雪も止みましたし…」
いい元日になりましたわね、とイライザさん。
イライザ「さあ、皆さん、揃ってお参りを」
アドス 「二礼二拍手一礼ですぞ」
お間違えなきよう、と注意されつつ、パンパン柏手。
アドス 「では、お辞儀を」
一同 (((いい年になりますように…)))
ハハーッと初日に深くお辞儀で、ミスった人はゼロ。
アドス 「寒いですなあ、庫裏の方へどうぞ」
イライザ「お雑煮も出来ていますからね」
一同 「「「やったー!」」」
豪華おせちもあるんだっけ、と庫裏の座敷へと。
アドス 「今年も有名どころのを注文しましたぞ」
イライザ「沢山召し上がって下さいね」
ぶるぅ 「わぁーい、和洋中!」
キース 「存分に食べてくれ」
遠慮は要らん、と言われなくても、誰もがその気。
お正月…!
2023/01/01 (Sun)
☆雪だと増えるもの
元老寺でお正月を迎えたシャン学メンバー、おせちな朝。
和洋中と揃った上に、有名どころの豪華なヤツでして…。
ジョミー「あっ、ぼくも、ローストビーフ欲しいな!」
ぶるぅ 「オッケー、キャビアとフォアグラも?」
ジョミー「もちろんだよ!」
どんどん食べなきゃ、と他の面子もせっせと箸を。
シロエ 「空になっても、追加があるのがいいですよね」
イライザ「そういう注文をしてるんですよ」
アドス 「お客様にお出しするので、と特注ですな」
追加の分を、とアドス和尚の得意そうな顔。
アドス 「でないと、大勢、おもてなしは出来ませんぞ」
ブルー 「太っ腹だねえ、しかも毎年だしね」
イライザ「キースがお世話になってますもの」
当然ですわ、とイライザさん、ニッコリ。
イライザ「どんどん召し上がって下さいね」
一同 「「「おーっ!」」」
食べるぞ、と盛り上がる間に、時間が過ぎてゆきまして。
アドス 「さてと、そろそろ失礼して…」
キース 「檀家さんをお迎えしないとな」
サムとジョミーも手伝いだぞ、と副住職。
キース 「今年はお子様連れも増えるだろうし…」
アドス 「そうじゃな、手伝いの出番も増える」
ジョミー「ちょ、ちょっと…!」
なんで増えるの、とジョミー君の問い。
ジョミー「帰省して来た人が多いとか?」
キース 「いや、その辺は例年通りだと思うんだが…」
ジョミー「それじゃ、どうして?」
キース 「外の景色で分からないのか?」
大雪だぞ、とキース君が指差す庭。
キース 「朝も言ったが、市街地も半端ないそうだ」
ジョミー「全っ然、意味が不明だけど!」
子供連れが増える理屈が謎、とジョミー君。
ジョミー「この大雪と、どう繋がるのさ!」
キース 「いいか、此処は郊外だし、雪も多いから…」
アドス 「冬になったら、スタッドレスですがのう…」
ジョミー「えっと…?」
キース 「知らんのか?」
スタッドレスを、と呆れ顔なキース君ですけど。
何だと…?
2023/01/02 (Mon)
☆冬仕様のタイヤ
元老寺でお正月なシャン学メンバー、豪華おせちを堪能。
けれど僧籍な人にはお仕事、檀家さんの初詣のお手伝い。
ジョミー「スタッドレスって、何の話さ?」
キース 「お前、本当に知らんのか?」
スタッドレスと言ったらタイヤだろうが、と副住職。
キース 「冬仕様のヤツで、この辺りだと標準装備だ」
シロエ 「えっ、標準になるんですか?」
キース 「でないと、ウッカリ降った時にだ…」
イライザ「車が出せなくなるんですのよ」
スーパーにさえ行けませんわ、とイライザさんの解説が。
イライザ「ですから皆さん、冬場はスタッドレスで…」
アドス 「替えるのが遅いと、詰むわけですな」
一同 「「「うわー…」」」
それはキツイ、と一同、納得の郊外の事情。
シロエ 「確かに、今日みたいな日は走れませんよね」
ジョミー「でもさ、それと子連れの檀家さんがさ…」
増えるのがどう繋がるのさ、とジョミー君の問い。
ジョミー「走れるんなら、出掛けられると思うけど?」
キース 「甘いな、帰省組には都会住みも多いし…」
アドス 「都会暮らしに、スタッドレスは不要ですぞ」
そんな車で出られますかな、とアドス和尚が指差す庭。
アドス 「この大雪だと、閉じこもるしか…」
ジョミー「実家の車で出られる筈だよ?」
シロエ 「ですね、そっちはスタッドレスなんですし…」
借りればいいだけの話では、とシロエ君も。
シロエ 「お子様たちも、家にいるより外ですよ」
キース 「俺の話を半分しか聞いていなかったな?」
シロエ 「えっと…?」
キース 「いいか、市街地も大雪なんだ!」
市街地住みの車はスタッドレスじゃない、とキース君。
キース 「大雪の時の、道路事情はどうなっている?」
サム 「あー…。動けねえ車が続出だよなあ…」
シロエ 「そうでした! 動ける車で出掛けても…」
キース 「巻き込まれたら、其処で詰むしかないぞ」
大渋滞で動けないんだ、との説明ですけど。
子連れの件は…?
2023/01/03 (Tue)
☆売り込みのチャンス
元老寺でお正月なんですけれども、動員される僧籍な人。
檀家さんの初詣のお手伝い、今年は子連れが増えるとか。
シロエ 「渋滞だと、どうにもなりませんよね…」
キース 「分かったか?」
ジョミー「もしかして、子連れで出掛けられないとか?」
キース 「当然だろうが。例年だったら、初詣も、だ…」
アルテメシア大神宮とかに行くんだろうが…、と副住職。
キース 「露店も出るから、お子様も大喜びでだな…」
シロエ 「遊びに行けるのが、今年は無理なんですね?」
キース 「そうなるな。もちろん、家でも遊べるが…」
坂道は橇遊びで賑わうんだが、とキース君が指す大雪。
キース 「しかし、露店を逃した悲しさはあるわけで…」
サム 「あー、代わりに此処で、お菓子ゲットな?」
キース 「そうなんだ。この大雪で来ないわけがない!」
ファミレスも無い田舎なんだぞ、と副住職の苦笑。
キース 「コンビニも、子供の足だと遠いからな…」
シロエ 「手近なお寺で、お菓子ですか…」
キース 「ああ。寺と坊主を売り込むチャンスだ」
いい思い出をプレゼントしないとな、と副住職。
キース 「いいか、まず、菓子の袋詰めからだ!」
ジョミー「えっ?」
サム 「菓子って、いつも1個だけだぜ?」
キース 「こういう年には、オマケをだな…」
つけるのが筋というものだろう、と副住職、ニヤリ。
キース 「お坊さんは気前がいい、と喜ばれるように…」
アドス 「いわゆる駄菓子をプラスですな」
イライザ「ちゃんと用意はしてありますの」
天気予報が雪でしたもの、とイライザさん。
イライザ「でも、当日まで分かりませんでしょ?」
キース 「幸い、人手があるからな…」
当日に用意でいけるんだ、と副住職、得意満面。
キース 「よろしく頼むぞ、手伝い組」
ジョミー「そんなの、ぼくは聞いていないし!」
サム 「師僧には絶対服従じゃねえか」
俺たちの師僧はブルーだけどよ、とサム君の声。
そうですね…?
2023/01/04 (Wed)
☆師僧には服従
大雪の元老寺で迎えたお正月、僧籍な面子にはお役目が。
檀家さんの初詣のお手伝い、まずはお菓子の袋詰めから。
サム 「坊主は、師僧がカラスは白いと言ったらよ…」
キース 「白いですね、と頷かないといけないんだが?」
ジョミー「サムが言ったよ、ぼくたちの師僧は…」
アドス和尚じゃないんだけど、とジョミー君。
ジョミー「キースでもないよね、ブルーなんだし」
キース 「それがどうした?」
ジョミー「絶対服従ってわけじゃないから!」
なんだって袋詰めなんか…、とジョミー君、ブツブツ。
ジョミー「子供に媚びなきゃいけない理由も、無いし!」
キース 「そう言うお前も、昔は子供だっただろう!」
ジョミー「子供だったら、どうなのさ!」
キース 「嬉しいのか、雪で閉じ込められても?」
せっかく帰省して来たのに…、と副住職が指差す外の雪。
キース 「高速道路も帰省ラッシュで、大渋滞で…」
シロエ 「大変な中を、帰って来たかもしれませんね」
マツカ 「ありそうです。小さな子供には辛いですよ」
スウェナ「そうね、車から出たくなっても、高速じゃ…」
決まった場所しか出られないわ、とスウェナちゃん。
スウェナ「着いた頃には、グッタリかもね…」
キース 「まあ、寝れば回復するんだろうが…」
シロエ 「初詣、楽しみにしていたでしょうね…」
露店が沢山出るんですから、とシロエ君、同情モード。
シロエ 「なのに、大雪でパアだと泣けますよ」
キース 「泣いている子は、多いだろうな」
サム 「だよなあ、雪遊びとは次元が違うしよ…」
可哀相だと思わねえのかよ、とサム君も。
サム 「駄菓子で喜んで欲しいぜ、俺は」
シロエ 「ぼくもです。ジョミー先輩、頑張らないと…」
ジョミー「師僧の命令じゃないしね、ソレって!」
ブルー 「オッケー、それなら、ぼくが追加もつけて…」
キース 「こいつに命じてくれるんだな?」
有り難い、とキース君、合掌してますけれど。
追加ですって…?
2023/01/05 (Thu)
☆サービスするべき
元老寺でお正月な面々ですけど、僧籍な人はお仕事な件。
檀家さんの初詣の手伝い、お菓子の袋詰めからだそうで。
ジョミー「ちょ、命令って…。追加って、何!?」
ブルー 「師僧には絶対服従だよねえ、お坊さんはさ」
でもって、君の師僧はぼく、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「アドス和尚やキースはダメでも、いける筈!」
シロエ 「そうなりますねえ、常識でいけば」
ジョミー「お菓子の袋詰めをやれ、っていうのは…」
この際、仕方ないんだけどさ、とジョミー君、ワタワタ。
ジョミー「それはいいけど、追加っていうのが…」
ブルー 「そのまんまだけど?」
ズバリ追加で命令だよね、と生徒会長、ニッコリと。
ブルー 「来てくれたお子様に、サービスしたまえ!」
ジョミー「サービスって、お茶を淹れるとか?」
それなら、たまにやってるけれど、とジョミー君の返し。
ジョミー「アドス和尚が、お子様に、って言ったらさ…」
サム 「ホットココアを出してるぜ?」
ブルー 「それは基本のヤツだろう?」
もっとサービスしなくっちゃ、と生徒会長の瞳がマジ。
ブルー 「この雪の中を、わざわざ歩いて来るんだよ?」
シロエ 「そうでした! 檀家さんは徒歩ですよね…」
キース 「皆さん、近くにお住まいだからな」
車を出すような距離ではないぞ、と副住職。
キース 「これだけの雪だと、歩ける場所は、だ…」
ブルー 「車が走った跡しかないけど、滑るからねえ…」
シロエ 「子供の足だと、大変そうじゃないですか!」
キース 「ああ。スケートの要領で、滑るとしても…」
熟練の技が必要だしな、とキース君、経験者な模様。
キース 「帰省して来た子供の場合は、転ぶのは…」
ブルー 「お約束だろうね、しかも凍っているからさ…」
キース 「もう半端なく痛いんだぞ?」
ジョミー「だからって、ぼくにどうしろと!」
ブルー 「サービスだよ!」
足になるのもいいかもね、と言ってますけど。
どういう意味…?
2023/01/06 (Fri)
☆足になられても
大雪の元老寺で迎えたお正月、僧籍な人は本堂で仕事が。
檀家さんの初詣のお手伝い、生徒会長が追加で命令な件。
ジョミー「足になる、って…。現場は離れられないよ?」
キース 「手伝いのヤツに、出て貰っては困るんだが…」
アドス 「第一、お一人、お送りする間にですな…」
他の檀家さんがいらしたら…、とアドス和尚も渋い表情。
アドス 「ジョミー殿が抜けたら、サム殿だけで…」
キース 「有能なことは間違いないが、今日ばかりは…」
クオリティよりも人数なんだ、と副住職。
キース 「ついでにジョミーは、運転免許が無いからな」
アドス 「自転車で雪道は、素人さんには無理ですぞ」
現実的ではありませんな、とアドス和尚の断言が。
アドス 「足になるより、本堂で手伝って頂く方が…」
キース 「親父も俺も、大いに助かるんだが…」
ジョミー「ほらね、上司もこう言ってるし!」
足にならなくてもいいと思う、とジョミー君。
ジョミー「お菓子を詰めるだけでいいんだよ、うん」
アドス 「その方向でお願いしたいですな」
ブルー 「誰がお送りしろって言った?」
アドス 「は? 足というのは、そういう意味では…?」
アッシー君というのもありましたな、と懐かしい言葉。
アドス 「ジョミー殿が、お子様をお送りするのでは?」
ブルー 「違うよ、足になるのは現場だってば」
一同 「「「現場?」」」
それは本堂のことなのでは、と誰もがキョトン。
キース 「おい、本堂は土足厳禁だぞ?」
アドス 「ベビーカーでも、御遠慮頂く場所でしてな…」
車椅子だけ許可しております、とアドス和尚の言。
アドス 「そんな所で、足になられても迷惑ですな」
ブルー 「ジョミーの足なら、問題は無いと思うけど?」
キース 「足は元からついてるんだぞ、ならなくても!」
ブルー 「そうじゃなくって、足を活用!」
キース 「話が全く見えないんだが…」
足を使って何をするんだ、と質問ですけど。
謎ですよねえ…?
2023/01/07 (Sat)
☆自分の足を使え
元日から大雪な元老寺ですけど、僧籍な人にはお役目が。
初詣の檀家さんをお迎え、本堂での仕事になりまして…。
キース 「本堂で足を活用と言われてもだな…」
アドス 「まあ、確かに私とキースは、ほぼ炬燵で…」
檀家さんと向き合うだけで…、とアドス和尚が傾げる首。
アドス 「私どもの代わりに、ジョミー殿とサム殿が…」
キース 「お茶を淹れたり、お迎えしたりで足をだな…」
使いはするが…、とキース君も怪訝そうな顔。
キース 「それ以上、どう活用しろと?」
アドス 「しかも、ジョミー殿に限定のようですが…?」
ブルー 「そうだね、命令したのは、ジョミーだけだし」
サムは活用しなくていい、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「つまり、ジョミーが、お子様の足に!」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「足になるんだよ、自分の足を使ってね!」
肩車というのがあるだろう、と生徒会長が立てる親指。
ブルー 「きっと、お子様には喜ばれるかと!」
アドス 「おお、それは…。大人の目線で本堂の中を…」
キース 「見られるわけだな、いいアイデアだ」
お子様の背丈では、御本尊様もよく見えんし、と副住職。
キース 「おまけに、退屈しなくて済むし…」
アドス 「うむ。檀家さんと、ゆっくりお話が出来る」
キース 「採用だな、親父?」
アドス 「もちろんじゃ!」
なんなら、馬になって頂いても、とアドス和尚の提案が。
アドス 「四つ足の動物は、本来、本堂はですな…」
キース 「厳禁なんだが、ジョミーは人間なわけで…」
ブルー 「うん。ぼくも言おうと思ってたんだよ」
馬は元々、乗り物だったし…、と生徒会長。
ブルー 「というわけでね、ジョミー、頑張りたまえ!」
ジョミー「ちょ、ちょっと…! それって、法衣で?」
キース 「当然だろうが、初詣にいらっしゃるんだぞ?」
アドス 「作務衣は正装ではないですからなあ…」
法衣でやって頂かないと…、との注文ですけど。
肩車とかを…?
2023/01/08 (Sun)
☆法衣でやるべき
大雪になった元老寺の元日、僧籍な人は初詣のお手伝い。
子連れの檀家さんが増える見込みで、法衣でお仕事で…。
ジョミー「そんなの、法衣で出来るわけないし!」
キース 「だが、初詣にいらっしゃる檀家さんを、だ…」
アドス 「作務衣でお迎えするというのは、失礼ですぞ」
此処は法衣で、とアドス和尚の厳命が。
アドス 「それでは、私は一足お先に本堂の方へ…」
キース 「分かった、ジョミーとサムは連れて行くから」
アドス 「きちんと法衣を着せるんじゃぞ!」
でないと、お前も罰礼じゃ、と言い捨てて廊下へ。
キース 「聞いたか、ジョミー?」
ジョミー「き、聞いたけどさあ、法衣で馬とか肩車は…」
全然、出来る気がしない、とジョミー君、ガクブル。
ジョミー「でも、やらないと、何をされるか…」
キース 「言っておくが、罰礼、百回コースはガチだぞ」
ジョミー「百回!?」
キース 「俺の家では、1セット百回が基本だからな」
それが嫌なら法衣でやれ、と副住職の睨み。
キース 「ついでに、ブルーからも一言、あるかと」
ブルー 「あるね、出来ないだなんて、有り得ないし!」
プロの坊主なら楽勝なんだよ、と生徒会長。
ブルー 「昔、法衣で出来るもん、というヤツが…」
キース 「あったな、法衣で車の運転が問題になって…」
ブルー 「うん、道交法には違反していない、って…」
ツイッターデモになったんだよね、と生徒会長の言。
ブルー 「お坊さんたちが、いろんな動画をUPでさ…」
キース 「バク転したヤツまでいたんだからな」
シロエ 「凄いですね…」
キース 「しかも、御本尊様の前で鮮やかにキメた」
つまり本堂で技を披露だ、とキース君、ズズイと。
キース 「プロの坊主は其処までやるんだぞ?」
ブルー 「見習いの君でも、馬とかくらいは…」
サム 「出来ねえとダメな気がして来たぜ」
ジョミー「そう言われても…!」
無茶すぎるよ、と悲鳴を上げてますけど。
逃げられない気が…。
2023/01/09 (Mon)
☆交代も出来ます
大雪な元老寺の元日ですけど、檀家さんが初詣に来る件。
作務衣は不可なジョミー君たち、法衣でお手伝いですが。
ブルー 「無茶だと言っても、通らないから!」
キース 「師僧がカラスは白いと言ったら、白いんだ!」
やれと言われたらやるべきで…、とキース君も譲らず。
キース 「出来ると仰っておられるんだぞ、銀青様が」
ジョミー「プロじゃないんだけど…!」
キース 「見習いでも、馬くらいは出来ると仰せだ」
ブルー 「そうだよ、肩車だっていけると思うね」
頑張りたまえ、と生徒会長、ニッコリと。
ブルー 「じゃあ、連れてってくれていいから」
キース 「恩に着る。今年はお子様に喜ばれそうだ」
来い、とキース君が引っ掴む、ジョミー君の襟首。
キース 「向こうで着替えて、本堂だからな!」
ジョミー「無理だってば…!」
キース 「遅れると、親父がキレるんだが?」
ジョミー「それも困るよ、ちょ、誰か助けてーっ!」
ぼくと代わって、と絶叫ですけど、誰もがスルー。
シロエ 「ジョミー先輩に、貸しを作ってもですね…」
スウェナ「あんまり得をしそうにないわね」
ブルー 「当たり前だよ、マツカに貸しなら大きいけど」
シロエ 「ですねえ、借りを作りたくない相手ですから」
逆になったら大穴でしょう、とシロエ君、うんうん、と。
シロエ 「もっとも、マツカ先輩だったら…」
サム 「代わってくれるかもしれないぜ?」
マツカ 「えっと…? 法衣でお手伝いで、肩車で…」
馬になったらいいんですよね、とマツカ君。
マツカ 「でも、お坊さんの資格を持っていませんし…」
キース 「いや、その辺は、どうとでもなるんだが?」
寺の子供が手伝うケースもあるんでな、と副住職の言。
キース 「俺も子供の頃にやったが、無資格だったぞ」
シロエ 「すると、マツカ先輩が交代しても…」
キース 「いけるわけだが、どうする、ジョミー?」
好きにしていいが、早くしろよ、と言ってますけど。
交代…?
2023/01/10 (Tue)
☆行かないで欲しい
大雪になった元老寺の元日、僧籍な人は本堂でお手伝い。
檀家さんの初詣ですけど、ジョミー君には追加の仕事が。
ジョミー「マツカ、代わってくれるわけ?」
マツカ 「ええ。お坊さんの資格は不要だそうですし…」
ぼくで良ければ、とマツカ君、人のいい笑み。
マツカ 「法衣の着方は、着物と同じでいけますよね?」
キース 「上の衣は仕立てが違うが、着付けは楽だぞ」
着物よりも、と副住職が指差す自分の法衣。
キース 「なんと言っても、帯が無いからな」
マツカ 「そうですね。初めてでも何とかなりそうです」
キース 「大丈夫だ、俺も手伝ってやる」
行くか、とキース君が促し、立ち上がるマツカ君。
マツカ 「では、行ってきます」
ジョミー「ありがとう!」
行ってらっしゃい、と笑顔のジョミー君ですけど。
シロエ 「ジョミー先輩、いいんですか?」
ジョミー「えっ、何が?」
シロエ 「マツカ先輩に借りが出来るんですよ?」
クリスマスのぼくを忘れたのでは、とシロエ君の問い。
シロエ 「借りが出来たら、返済がですね…」
ジョミー「あーっ! 待ってよ、マツカ、行かないで!」
ぼくが行くから、とジョミー君、大慌て。
ジョミー「マツカは、此処でゆっくりしてて!」
マツカ 「ぼくなら、別にかまいませんけど」
ジョミー「マツカは良くても、ぼくが困るから!」
座って、座って! と強引に座らせ、交代撤回。
ジョミー「キース、行こうよ、アドス和尚が待ってるし」
キース 「いい心掛けだ、と言っておこうか」
ではな、とジョミー君とサム君を連れて副住職、退場。
マツカ 「えっと…?」
シロエ 「行っちゃいましたね、馬と肩車をしに」
此処は頑張って欲しいです、とシロエ君。
シロエ 「正直、大変そうですけどね」
マツカ 「子供さんのお相手、してみたかったですよ」
シロエ 「マジですか?」
マツカ 「そうなんですけど…」
どうして断られたんでしょう、と怪訝そうな人。
自覚ゼロ…。
2023/01/11 (Wed)
☆代わりたかった人
大雪な元老寺の元日ですけど、檀家さんが初詣に来る件。
今年は子連れが増えるとの予想、お手伝いも大変そうで。
シロエ 「マツカ先輩、自分で分からないんですか?」
マツカ 「子供向けのキャラじゃないんでしょうか?」
そういう自覚は無かったですが、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「でも、他に断られる理由は無さそうですし…」
スウェナ「本当に分かってないわね、これは」
シロエ 「天然というヤツですよ」
それだけに借りが怖いんですけど…、とシロエ君の苦笑。
マツカ 「さっきも、借りって言いましたよね?」
シロエ 「ええ。マツカ先輩に借りを作った時ですよ」
返済するのに、どれだけかかるか…、とシロエ君。
シロエ 「ですから、ジョミー先輩はですね…」
スウェナ「自分で出掛けて行ったのよ」
マツカ 「えーっと…?」
ブルー 「深く考えなくてもいいってば、其処は」
其処がマツカのいい所だし、と生徒会長、クスクスと。
ブルー 「ところで、代わりたかった、って?」
マツカ 「はい。一種のボランティア活動ですから」
一同 「「「ボランティア?」」」
マツカ 「施設の慰問で、お子様のお相手は定番ですよ」
シャングリラ学園では、やってませんが…、とマツカ君。
マツカ 「学校によっては、行きますよね?」
シロエ 「そういえば…。アレに似てるんですか?」
マツカ 「昔を思い出したんですよ」
前の学校で行ったことが、とマツカ君、懐かしそうな顔。
マツカ 「肩車も馬も、みんなでサービスしましたから」
ブルー 「なるほどねえ…。それで代わりに…」
マツカ 「やってもいいかな、と思ったんですけど…」
見事に断られちゃいましたね、と肩を落とす人。
マツカ 「残念ですよ、せっかくの機会だったのに…」
シロエ 「奉仕の精神に溢れてますねえ…」
スウェナ「マツカだものねえ…」
ブルー 「ジョミーとは格が違うってね」
お手伝い向きのキャラ、と絶賛ですけど。
それは確かに…。
2023/01/12 (Thu)
☆三人目は要らない
大雪になった元老寺の元日、僧籍な人は本堂でお手伝い。
檀家さんの初詣、今年は子連れが増えるとの読みですが。
シロエ 「ジョミー先輩、今頃、どうしてますかねえ…」
スウェナ「借りが恐ろしいことも忘れて、愚痴だわね」
心の中で盛大に、とスウェナちゃんが眺める本堂の方。
スウェナ「マツカに代わって貰うべきだった、って」
シロエ 「あるあるですよ」
マツカ 「今からでも、行ってきましょうか?」
ブルー 「ダメダメ、アドス和尚が喜ぶだけだよ」
お手伝いの面子が増えて…、と生徒会長。
ブルー 「ジョミーを無罪放免すると思うのかい?」
マツカ 「交代します、と行くんですから、その辺は…」
ブルー 「甘いね、ジョミーの修行にかこつけてさ…」
手放すわけがないだろう、とキッパリと。
ブルー 「行かなくていいよ、放置でオッケー!」
マツカ 「ぼくなら、それでもいいんですけど…」
三人目にされてしまっても…、と奉仕の精神に溢れる人。
マツカ 「この雪ですから、お子様も退屈してますし」
シロエ 「それでサービスするわけですか?]
マツカ 「いいと思うんですけれど…」
ブルー 「その精神は、未来に取っておくべきだね!」
此処で無駄遣いしてしまわずに、と生徒会長の言。
ブルー 「お子様なら、此処にもいるんだからさ」
ぶるぅ 「んとんと…。マツカが肩車してくれるの?」
マツカ 「ああ、ぶるぅですか! 喜んで!」
いつでも、馬でも肩車でも…、とマツカ君の笑み。
マツカ 「ご希望の時に、言って下さいね」
ぶるぅ 「うんっ、そういうのも楽しそう!」
でも、今日はいいや、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「おせち、ゆっくり食べたいも~ん!」
シロエ 「肩車じゃ落ち着かないですよね、食べるのは」
ぶるぅ 「そうなの、乗ってお食事が楽しいのって…」
マツカ 「列車とかですか?」
ぶるぅ 「ピンポーン!」
だからお座敷では座るのがいい、と弾ける笑顔。
ごもっとも…。
2023/01/13 (Fri)
☆肩と腰に来た人
元老寺で迎えた大雪の元日、僧籍な人はお手伝いですが。
他の面子は自由なわけで、豪華おせちで過ごしてまして。
ぶるぅ 「マツカの馬と肩車も、いいんだけれど…」
シロエ 「今日の所は、おせちに集中というわけですか」
ぶるぅ 「そだよ、お料理の勉強も出来るし!」
一流の料理人さんの御馳走だしね、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「しっかり食べて、しっかり再現!」
シロエ 「いいですねえ!」
マツカ 「ぶるぅの腕は、プロ並みですしね」
スウェナ「今年も色々食べられそうよね、楽しみだわ」
料理もお菓子も…、とスウェナちゃんが飲み込む生唾。
スウェナ「今日のおせちも、何処かで登場するのね?」
ぶるぅ 「うん、アレンジはするけどね!」
どんな風にするかも考え中なの! と頼もしい返事。
ぶるぅ 「このまんまだと、つまんないでしょ?」
シロエ 「流石です! 期待してますよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今年も頑張っちゃう!」
おもてなしも、と笑顔な所へ、座敷の襖が開きまして。
ジョミー「やっと終わったー…」
サム 「子供連れ、マジで多かったぜ」
キース 「例年とは比較にならん数だな、この大雪で」
ジョミーの馬と肩車が大ウケだったぞ、と副住職。
キース 「また大雪の年があったら、是非、頼みたいな」
ジョミー「断るから!」
シロエ 「奉仕の精神、ゼロですよね」
ブルー 「ホントにねえ…。その点、マツカは…」
素晴らしいのに、と生徒会長、苦笑い。
ブルー 「ボランティアで行こうとしていたんだよ?」
ジョミー「ぼくは人間、出来てないから!」
キース 「其処で威張るな!」
貴様は今年も精進しやがれ、とキース君の怒声。
キース 「キリキリしごいていくからな!」
ジョミー「ちょ、そんなのは要らないし!」
キース 「やかましい! 一年の計は元旦にあり、だ!」
ジョミー「肩と腰に来るなんて、最悪だから…!」
ギックリ腰も勘弁だから、と嘆く今年のお正月。
初筋肉痛…?
2023/01/14 (Sat)
☆筋肉痛だった人
元老寺での迎春に始まり、アルテメシア大神宮の初詣も。
盛り沢山だった冬休みの後は、シャングリラ学園の行事。
シロエ 「なんとか終わりましたね、新年イベント」
サム 「ウチの学校、あの手のは全力投球だしよ…」
ジョミー「楽しいんだけど、ハードだよねえ…」
かるた大会とかさ、と皆で溜息な週末の生徒会長宅。
ジョミー「ぼくなんか、筋肉痛が治る暇が無かったよ」
サム 「正月のアレかよ、いつまで引き摺ってんだよ」
ジョミー「昨日まで!」
やっと治った、とジョミー君、肩をゴキゴキと。
ジョミー「治って来たな、って思う頃合いで行事だしさ」
サム 「お前、鍛え方が足りねえんでねえの?」
キース 「まったくだ。毎年、アレで鍛えたらどうだ?」
ジョミー「遠慮しとくから!」
ついでに忘れてくれると嬉しい、とジョミー君。
ジョミー「そしたら、二度とやらなくて済むし…」
シロエ 「ジョミー先輩、恥ずかしくないんですか?」
いろんな意味で…、とシロエ君、指をチッチッと。
シロエ 「奉仕の精神が皆無な上に、筋力もですね…」
スウェナ「無いとか、思いっ切り恥ずかしいわよ?」
ジョミー「どっちも、無くても困らないから!」
それに両方ある人なんて…、とジョミー君の仏頂面。
ジョミー「そんなの、そうそういないんだしさ!」
シロエ 「まあ、多いとは言えませんねえ…」
キース 「しかし、一人はいるわけだしな」
現に此処に…、とキース君が指差すマツカ君。
キース 「ボランティアで来ようとしていたんだぞ?」
ジョミー「特殊例だよ!」
??? 「そうだろうねえ、マツカだし!」
とってもレア、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「奉仕の精神に筋力、おまけに財力まで!」
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
Aブルー「青の間に決まっているだろう!」
キース 「何か用でも?」
Aブルー「新年だよ!」
ニューイヤーの御挨拶をしに、と笑顔ですけど。
本当に…?
2023/01/15 (Sun)
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