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シャングリラ学園つれづれ語り
☆寒い日にはコレ


さて、師走。クリスマスシーズン到来でして、街も賑やか。
けれど休日は生徒会長宅、そういうシャン学メンバーで…。

ジョミー「いい季節だよね、寒いのがちょっとアレだけど」
シロエ 「中に入れば暖かいですし、天国ですよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 寒い季節は、ホットドリンク!」

お菓子も温かいのが一番、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「でもって、温まったら、アイスとかなの!」
スウェナ「それで、焼き立てアップルパイにアイスね!」
ぶるぅ 「そだよ、他にも色々あるけど…」

リンゴが美味しい季節だもんね、とニコニコ笑顔。

ぶるぅ 「今日は定番で決めてみたの!」
サム  「んじゃ、昼飯も鍋コースかよ?」
ジョミー「それって、なんだか不満そうじゃない?」
シロエ 「ですよね、マンネリを指摘したような…」

その言い方はマズイですよ、とシロエ君も。

シロエ 「もっと謙虚な姿勢でですね…」
サム  「そうじゃなくてよ、聞いただけでよ…」
スウェナ「言い方ってヤツを考えなさいよ!」
ジョミー「だよね、言葉には気を付けないとさ…」

口は禍の元なんだから、とジョミー君、キース君に視線を。

ジョミー「誰かさんと一緒にされたいわけ?」
サム  「うわ、そのコースは勘弁だぜ!」

ごめんな、とサム君、慌てて土下座。

サム  「別によ、鍋が不満じゃなくてよ…」
ぶるぅ 「分かってるから、気にしないでね!」

お鍋と言っても種類は沢山! と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「トムヤムクンとか、チーズフォンデュも…」
ジョミー「鍋だよねえ…」
ぶるぅ 「そうなの、だから問題ないも~ん!」

気にしない! とピョンピョン跳ねて御機嫌。

ぶるぅ 「お昼、ホントにお鍋だしね!」
一同  「「「やったーっ!」」」
キース 「おい、お前たち…」
シロエ 「どうかしましたか?」
キース 「なんで、サムなら許されるんだ!」

俺ならボコボコにされる所を、と言ってますけど。
そうですか…?


2021/12/01 (Wed)



☆巻き添えにする人


クリスマスを控えた休日、生徒会長宅に来ている御一同様。
お昼御飯は鍋だそうですけど、その件でサム君が失言で…。

ぶるぅ 「んとんと、サムだから許すんじゃなくて…」
シロエ 「単なる失言というヤツですしね」
ジョミー「そうだよ、目くじら立てなくっても…」

謝ったんだし、それでいいよね、とジョミー君たち。

ジョミー「誰だって、失敗する時はあるし…」
スウェナ「失言だって、仕方ないわよね」
キース 「俺には、そうとは思えないんだが…!」

毎回、ババを引いている気が…、とキース君の主張。

キース 「挙句の果てに疫病仏とか、そんな名前まで…!」
シロエ 「あー…。でもですね、キース先輩の場合は…」
ジョミー「文字通り、招き寄せてるもんねえ…」

災いの元で、災いをね、とジョミー君、ズバッと。

ジョミー「自覚症状は無いかもだけど、間違いないよ」
サム  「うんうん、俺とは次元が違うぜ」
スウェナ「余計な人まで呼び込むものねえ…」

そして地獄に落っこちるのよ、とスウェナちゃん。

スウェナ「一人で落ちてくれればいいけど、大抵は…」
シロエ 「巻き添え事故がありますからねえ…」

疫病仏も無理は無いですよ、とシロエ君、断言。

シロエ 「幸い、先月は回避出来ましたけど」
ジョミー「楽しかったよね、紅葉狩り!」
サム  「美味い料理と、最高の紅葉見物な!」
キース 「俺にとっては、違ったんだが…!」

拷問だった、とキース君が顰める顔。

キース 「確かに、飯は美味かったのに…」
ジョミー「何処に食べたか、分からないって?」
キース 「当然だろう!」

水責めに遭っていたんだぞ、とキース君が握り締める拳。

キース 「食ったら飲め、と蜂蜜レモンをだな…!」
スウェナ「元は自分が蒔いた種でしょ、仕方ないわよ」
シロエ 「巻き添えになった人もいませんしね」
ジョミー「単独だしさ…」
キース 「おい…!」

この扱いの差は何だ、と怒鳴ってますけど。
自業自得では?


2021/12/02 (Thu)



☆御褒美をあげれば


クリスマスが近い休日、生徒会長宅でのんびりな御一同様。
サム君が失言したんですけど、誰も責めずにスルーでして。

キース 「サムなら許せて、俺はダメだと言われても…!」
ジョミー「ホントに自覚が無いよね、キース…」
シロエ 「だからこそ、繰り返すんですよ」
ブルー 「懲りないと言うより、アレだよね…」

学習能力がゼロってこと、と生徒会長、フウと溜息。

ブルー 「ババを引いてさ、酷い目に遭っても、何一つ…」
シロエ 「学んでいない、ということですね?」
ブルー 「そう! 犬や猫にも負けそうだよね」
マツカ 「訓練次第で、猫でもお手を覚えますしね…」

餌をあげれば覚えるそうです、と御曹司。

マツカ 「父の友人が、動画を送って来ましたよ」
シロエ 「お手をする猫のヤツですか?」
マツカ 「ええ。お手をしてから、おやつタイムです」
ジョミー「それって、キースよりも賢くない?」

ちゃんと学んでいるんだからさ、とジョミー君の指摘。

ジョミー「その点、キースは覚えないよねえ…」
シロエ 「会長が言う通り、学習能力が無いわけですね」
キース 「やかましい! 俺は御褒美ゼロなんだぞ!」

覚えたところで何も貰えん、と苦々しい顔のキース君。

キース 「ただ、酷い目に遭うだけで…!」
マツカ 「御褒美があれば、覚えるんですか?」
キース 「はあ?」
マツカ 「御褒美ですよ。例えば、一ヶ月ほどですね…」

災いを呼ばずにいれば御褒美とか…、と御曹司の返し。

マツカ 「その条件なら、呼ばないんですか?」
キース 「そ、それは…」
マツカ 「出来るんだったら、用意させて頂きますよ」

豪華プレゼントでも、食事とかでも…、と御曹司。

マツカ 「宿泊券なんかも、いいかもですね」
シロエ 「いいですね、ソレ!」
サム  「キースが大人しくなるわけな?」
マツカ 「そうなりますね」
一同  「「「イイネ!」」」

それでいこう、と盛り上がってますけど。
御褒美で釣ると…?


2021/12/03 (Fri)



☆御褒美があるなら


クリスマスを控えた休日ですけど、生徒会長宅に集う面々。
キース君の失言が災いを呼ぶ件から、話は学習能力の方へ。

シロエ 「マツカ先輩が用意する御褒美ですか…」
サム  「俺だって欲しいくらいだぜ、ソレ」
ジョミー「ぼくもだよ! 絶対、半端ないんだからさ!」

豪華さがね、とジョミー君、ヨダレが出そうな顔。

ジョミー「宿泊券なら、ホテルは当然、五つ星でさ…」
マツカ 「ええ。其処は外せないポイントですね」
シロエ 「でもって、スイートルームですか?」
マツカ 「でないと、御褒美になりませんよ」

お食事もルームサービスで…、と御曹司。

マツカ 「最高の夜景を楽しみながら、一流シェフのを」
スウェナ「凄いじゃないの! 宿泊券がそういうのなら…」
サム  「食事とか、豪華プレゼントを選んだ時もよ…」
ジョミー「素敵な筈だよ、マツカなんだから」

もう貰うしかない感じ、とジョミー君の羨ましそうな表情。

ジョミー「キースが断る筈が無いよね、この条件は!」
サム  「うんうん、万年、金欠だしよ」
シロエ 「キース先輩、やるんでしょうね?」

学習能力を試されますけど…、とシロエ君。

シロエ 「御褒美つきでもアウトだったら、終わりですよ」
ジョミー「猫にも劣るってことだよねえ…」
スウェナ「おやつを貰えるなら、お手だものねえ…」

猫以下ってことになるのよね、とスウェナちゃん、断言。

スウェナ「それとも、猫以下認定が怖くて逃げるかしら?」
シロエ 「有り得ますねえ…」

その場合はチキン認定ですけど、とシロエ君の冷たい笑み。

シロエ 「挑む前から逃げるというのは、チキンですよ」
サム  「間違いねえな」

で、やるのかよ、とサム君の視線がキース君に。

サム  「失言しなけりゃ、御褒美だけどよ…」
シロエ 「出来なかった場合は、猫以下ですよね」
ジョミー「どうするわけ?」
キース 「うう…」

少し考えさせてくれ、と唸ってますけど。
即断は無理、と?


2021/12/04 (Sat)



☆時期が悪いんです


クリスマスを控えた休日、生徒会長宅に来ている御一同様。
失言ばかりなキース君が責められ、学習能力を問われる今。

シロエ 「チキン認定も、猫以下認定も、怖いんですね?」
キース 「そういうわけではないんだが…!」
ジョミー「怖くないなら、即決だろうと思うけど?」

マツカが御褒美を出すんだしさ、とジョミー君。

ジョミー「たった一ヶ月、失言しないで過ごせたらさ…」
サム  「すげえ御褒美が貰えるんだぜ?」

五つ星ホテルの宿泊券な、とサム君も。

サム  「しかもスイートで、食事はルームサービスだぜ」
マツカ 「ご希望でしたら、リムジンで送迎もしますけど」
スウェナ「最高じゃないの、やるしかないわよ!」
ブルー 「こんな機会は、そうそう無いと思うけどねえ?」

悩む必要は無いだろう、と生徒会長が顎に当てる手。

ブルー 「それとも、やっぱり失敗が怖くて…」
シロエ 「やると言えないチキンでしょうか?」
ブルー 「うん。失敗した場合は、猫以下ってことに…」

決まるからね、と生徒会長、キース君をチラリと。

ブルー 「学習能力が全く無くて、猫にも劣る、と」
キース 「そこまでではない!」
ブルー 「じゃあ、やるのかい?」
キース 「検討中だ!」

なにしろ、時期が悪いしな…、とキース君が顰める顔。

キース 「慎重に考えて、返事をしないと…」
ジョミー「時期って、何さ?」
シロエ 「今日は仏滅ではありませんけど」
サム  「十三日の金曜日ってこともねえよなあ?」

金曜じゃねえし、とサム君が眺める壁のカレンダー。

サム  「時期が悪いも何もねえだろ?」
シロエ 「逃げ口上に決まってますよ」

立場が非常にマズイですから、とシロエ君。

シロエ 「時間稼ぎに言ってるだけで、根拠なんかは…」
キース 「あるに決まっているだろう!」
シロエ 「どの辺にですか?」
キース 「考えてみろ、今は師走だぞ!」

十二月だ、とカレンダーを指してますけど。
それが何か…?


2021/12/05 (Sun)



☆リスクが高い時期


クリスマスを控えた師走な休日、生徒会長宅で過ごす面々。
話題はキース君の学習能力、失言しないでいられるか否か。

シロエ 「師走の何処が、時期が悪いんです?」
サム  「どっちかってえと、いい時期じゃねえかよ」
ジョミー「クリスマスがあって、冬休みもさあ…」
マツカ 「あるんですけど、お坊さんだと違うんですか?」

そう言えば修行道場の季節でしたね、とマツカ君。

マツカ 「住職の資格を取りに行っていたのが、今頃かと」
ジョミー「あー…。ぼくが一生、行きたくないヤツ…」
サム  「確か、5日からクリスマスの頃までだよな?」

でもよ…、とサム君が傾げる首。

サム  「あれは一回こっきりなんだし、二度目はねえぜ」
ブルー 「うん。正確に言えば、住職が行く修行道場も…」

あるけど、時期が違うしさ、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「だから、言い訳にはならないね」
ぶるぅ 「んとんと、お寺の、お正月の準備とかは?」
ブルー 「アドス和尚も、イライザさんもいるからさ…」
ぶるぅ 「そだね、クリスマスのパーティーだって…」

キースは、ちゃんと来てるんだっけ、と、お子様も納得。

ぶるぅ 「キース、時期が悪いって、何のことなの?」
キース 「そ、それは…」
シロエ 「ほら、サッサと答えて下さいよ!」

ぶるぅも不思議に思ってますよ、とシロエ君の厳しい瞳。

シロエ 「逃げ口上でないなら、言えますよね?」
キース 「だから、今の時期がマズイんだ!」
シロエ 「どうしてなんです?」
キース 「気付かないのか、俺が失言しなくても、だ…」

確実に、馬鹿が来るじゃないか、とキース君、グッと拳を。

キース 「しかもクリスマスで、ハイテンションで!」
一同  「「「あー…」」」
キース 「俺でなくても、もれなく失言しそうなんだが!」
シロエ 「そうかもですね…」
キース 「チキンとか、猫の問題ではない!」

今はリスクが高すぎるんだ、という叫び。
それは確かに…。


2021/12/06 (Mon)



☆チキンで猫な季節


クリスマスを控えた休日ですけど、生徒会長宅に集う面々。
話題はキース君の学習能力、それが問われていたものの…。

キース 「いいか、クリスマスは、すぐそこなんだぞ!」
シロエ 「そうでした…」
ジョミー「絶対来るよね、誰かさんとか、誰かさんとか…」
ぶるぅ 「そだよ、ぼくたち、誕生日だも~ん!」

ぼくも、ぶるぅも、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の笑顔。

ぶるぅ 「みんなで、パーティーしなくっちゃ!」
スウェナ「パーティー自体は、素敵なのにねえ…」
サム  「面子が激しく問題なのな…」
キース 「分かったか! もう、本当に…」

俺でなくてもヤバイんだからな、とキース君。

キース 「誰でも、チキンや猫以下になれる季節なんだ!」
一同  「「「あー…」」」

どっちも避けたい、と誰もがガクブル。

シロエ 「どうしてもチキンになっちゃいますよね…」
マツカ 「失言したら、猫以下ですけどね…」
ジョミー「どっちに転んでも、最悪だよねえ…」

今の時期はさ、とジョミー君も。

ジョミー「御褒美つきでも、チャレンジするのは…」
シロエ 「無謀だとしか言えませんねえ…」
キース 「チキンも猫以下も、避けたいだろうが!」
サム  「誰も否定は出来ねえよ、ソレ…」

諦めるしかねえってことな、とサム君、超特大の溜息。

サム  「いい話だと思ったけどよ…」
ジョミー「無理ゲーだしねえ…」
??? 「なになに、猫の丸焼きだって?」

美味しいわけ、とソルジャー(会話表記はAブルー)出現。

一同  「「「出たーっ!!!」」」
Aブルー「なにさ、失礼だねえ、君たちは!」

でもって、猫がなんだって、とソルジャー、興味津々。

Aブルー「今年のクリスマスは、猫を焼くって?」
シロエ 「そんな話はしてませんけど!」
Aブルー「でもさ、チキンで猫なんだろう?」
シロエ 「そうですけど…?」
Aブルー「丸焼きじゃないか!」

クリスマスの御馳走、と言ってますけど。
猫ですって…?


2021/12/07 (Tue)



☆普通は食べません


クリスマスを控えた休日、生徒会長宅に来ている御一同様。
話題はキース君の学習能力、チキンだ、猫だと話す間に…。

Aブルー「それで、猫の丸焼きって、美味しいのかな?」
シロエ 「そんな話は、していませんから!」
Aブルー「でも、チキンだとか、猫だとか…」

どう考えてもクリスマスだよね、とソルジャー、決め付け。

Aブルー「猫って、食べたことが無いんだけれど…」
シロエ 「それが普通です!」
Aブルー「じゃあ、珍しい御馳走なんだ?」

期待しちゃおう、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「三毛がいいのかな、それとも長毛種だとか…?」
シロエ 「ですから、猫は食べませんってば!」

ぶるぅだって嫌がりますよ、とシロエ君が吊り上げる眉。

シロエ 「ついでに、動物虐待ですし!」
Aブルー「ぼくに言われても、説得力はゼロだよね」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「人体実験で殺されかけた経験、多数!」

丸焼き未遂も何回も、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「流石に、食べる気は無かっただろうけど…」
一同  「「「うっ…」」」
Aブルー「というわけでね、猫の丸焼きくらいはさ…」

可愛いものだよ、と微笑む人。

Aブルー「やっぱり、詰め物が決め手なのかな?」
シロエ 「違いますってば!」
Aブルー「うーん…。するとソースが凝ってるとか?」

鴨だとオレンジソースだよね、と興味津々。

Aブルー「猫の場合は、ベリーとかかな?」
シロエ 「そういう以前の問題ですよ!」
ぶるぅ 「そだよ、猫ちゃん、可哀想だよ!」

丸焼きなんて、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の泣きそうな顔。

ぶるぅ 「お願いだから、食べないであげて!」
Aブルー「そうなのかい?」

御馳走の話だと思ったのに、と首を傾げるソルジャー。

Aブルー「だって、チキンで猫だったしさ…」
シロエ 「キース先輩の話ですけど!」
Aブルー「えっ、キース!?」

筋張ってるんじゃないのかい、と言ってますけど。
肉質の話…?


2021/12/08 (Wed)



☆猫以下だそうです


クリスマスを控えた休日、生徒会長宅で寛ぐ面々ですけど。
問題はキース君の学習能力、其処へソルジャーが乱入で…。

Aブルー「流石に想定していなかったよ、キースはさ…」
シロエ 「最初から、キース先輩の話でしたよ!」
Aブルー「チキンも猫も、そっちの関係だったのかい?」
シロエ 「その通りです!」

チキンか、それとも猫以下なのか…、とシロエ君の解説。

シロエ 「どっちなのかが、大いに問題だったんですよ!」
Aブルー「なるほどねえ…。ぼくが思うに、猫以下かと」
キース 「なんで、そうなる!」
Aブルー「筋張ってるしさ、きっと猫の方が…」

美味しいだろうと思うんだよね、とソルジャーの言。

Aブルー「そんなのを食べるより、チキンがいいな」
シロエ 「はあ、まあ…。それが一番でしょうね」
Aブルー「だったら、御馳走はチキンにしてくれる?」
ぶるぅ 「もっちろ~ん!」

クリスマスと言えばチキンだもん、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「ターキーもいいけど、定番はチキン!」
Aブルー「だよねえ、キースは遠慮したいよ」

だけど、君たち、勇気があるね、とソルジャー、感心。

Aブルー「よく食べる気になるよね、あんなの…」
キース 「あんた、失礼な言い種だな!」
シロエ 「…食べられたかったんですか、キース先輩?」
キース 「言い返したくもなるだろうが!」

食う価値も無いと言われたらな、とキース君の渋面。

キース 「チキンや猫以下も酷かったんだが、こいつも…」
Aブルー「正直に言ったまでだけどねえ…」
キース 「筋張って不味い、とハッキリとな!」

どうしてくれよう、とキース君、指をボキボキと。

キース 「勝手に出て来て、一方的に決め付けやがって!」
Aブルー「ぼくが悪いと言うのかい?」
キース 「どう考えても、そうなるだろうが!」
Aブルー「分かったよ、料理されたいんだね?」
キース 「は?」

誰もそうとは言っていないが、とキョトンですけど。
そうですか…?


2021/12/09 (Thu)



☆チキンを推す人


クリスマスを控えた休日、生徒会長宅に来ている御一同様。
話題はキース君の学習能力、何故かソルジャーも乱入で…。

Aブルー「言ったじゃないか、評価が不満なんだ、って!」
シロエ 「ええ、言いましたね、失礼な言い種だ、と」
サム  「俺も聞いたぜ、食う価値がねえって話でよ…」

筋張って不味いと決め付けたヤツ、とサム君の証言。

サム  「つまり、不味くはねえんだろ?」
シロエ 「そうなりますよね、普通に解釈した場合」
キース 「俺は、違うと思うんだが!」
Aブルー「そうは聞こえなかったけどねえ…」

食べられたいとしか思えないよ、とソルジャー、断言。

Aブルー「でも、クリスマスの御馳走はさ…」
ジョミー「チキンがいいって、言ってなかった?」
Aブルー「その通り! 同じ丸焼きなら、チキンだってば」

猫の丸焼きは却下されたし、とソルジャーが顎に当てる手。

Aブルー「キースにしてもさ、きっと不味いし…」
キース 「それが失礼だと言っているんだ!」
Aブルー「ほら、また言ったよ、食べられたいと」

だけど、美味しくないのはねえ…、とソルジャー、溜息。

Aブルー「御馳走としては、チキンを推すよね」
キース 「まだ言うか!」
シロエ 「キース先輩、考えて発言して下さい!」

今の流れだとヤバイですよ、とシロエ君のツッコミ。

シロエ 「食べてくれ、としか聞こえません!」
Aブルー「ぼくには、ずっと、そう聞こえてるよ」

こうなると料理するしかないよね、とソルジャー、腕組み。

Aブルー「クリスマスには、キースを美味しく!」
一同  「「「ひぃぃっ!」」」

食べるつもりか、と誰もがドン引き。

シロエ 「やめて下さい、もう絶対に、不味いですって!」
Aブルー「君もキースに怒鳴られるよ、ソレ」
シロエ 「そ、そうですけど、非常事態ですから!」
Aブルー「本人が、食べてくれってさ…」
キース 「うっ…」

そういう解釈になったのか、とキース君、真っ青。
どうなる…?


2021/12/10 (Fri)



☆犯罪はマズイです


クリスマスを控えた休日ですけど、ソルジャーまでが乱入。
話を半端に聞いていたせいで、キース君の話題を曲解で…。

Aブルー「今年のクリスマスのメインは、キースの料理!」
キース 「殺すつもりか!」
Aブルー「自分で何度も言っているよね、食べろって」
シロエ 「それは分かりますけど、でもですね…!」

犯罪になってしまいますから、と止めに入ったシロエ君。

シロエ 「サイオンで隠蔽出来そうですけど、マズイです」
サム  「そうだぜ、食うには殺すしかねえし…」
ジョミー「バレなくっても、なんか後味、悪いしさ…」
Aブルー「あのねえ…。君たちもキースに怒鳴られるよ?」

不味い上に後味が悪いだなんて…、とソルジャーの注意が。

Aブルー「後を引く不味さは、どうかと思うね」
ジョミー「そういう意味で、言ってないから!」
Aブルー「そうなのかい?」
シロエ 「明らかに違うと思いますね」

ジョミー先輩の発言は…、とシロエ君も。

シロエ 「キース先輩にだって、分かる筈です」
キース 「もちろんだ!」

こいつらの場合は善意だからな、とキース君。

キース 「俺を食おうとは思っていないし、殺す気も…」
Aブルー「ぼくも、全く無いんだけどね?」

殺意なんて、とソルジャー、皆をグルリと。

Aブルー「確かに最初は、丸焼きかと思ったんだけど…」
シロエ 「今も同じじゃないですか!」

調理方法が変わるだけでしょう、とシロエ君の鋭い指摘。

シロエ 「クリスマスのメインの料理ですしね!」
Aブルー「君たちは、誤解してるってば!」
シロエ 「あなただって、誤解の塊でしょう!」

猫の丸焼きと言いましたっけ、とシロエ君。

シロエ 「もう思いっ切り、勘違いで!」
Aブルー「その言葉、そっくり君に返すよ」

明らかに誤解しているからね、とソルジャーの反論。

Aブルー「キースの料理と言っただけでさ…」
シロエ 「犯罪ですから!」

殺す気でしょう、と怒鳴り返してますけど。
さて…?


2021/12/11 (Sat)



☆クリスマスの肴に


クリスマスを控えた休日、ソルジャーまで来た生徒会長宅。
話題だったキース君の学習能力、違う方へとズレまくりで。

Aブルー「殺すとは言っていないんだけど?」
シロエ 「料理するには、そうなるでしょうが!」

でないと暴れますからね、とシロエ君。

シロエ 「一服盛るなら、話は別でしょうけれど!」
Aブルー「まあ、落ち着いて、よく聞きたまえ」

料理すると言っただけなんだから、とソルジャーの言。

Aブルー「今年のクリスマスは、キースを肴にしようかと」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ほら、クリスマスと言えば、サンタクロース!」

誰でも一発で結び付くよね、とソルジャー、ニッコリ。

Aブルー「だけどパーティーには、サンタはいないし…」
ぶるぅ 「サンタさんは、夜に来るんだもん!」

いるわけないよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「昼の間は、プレゼントを配る準備で大忙し!」
Aブルー「そうなんだよねえ、本物のサンタクロースはね」

でも…、とソルジャーが指差す窓。

Aブルー「街にはサンタが溢れてるよね、あちこちに!」
ジョミー「あー…。チラシを配ったりしてるね、確かに」
スウェナ「この時期は、ある意味、名物だわね」

サンタの衣装を見ない日は無いかも、とスウェナちゃん。

スウェナ「それに、幼稚園とかだとクリスマスの日に…」
サム  「サンタが来るのも、珍しくねえよな」
Aブルー「其処なんだよね、大人のパーティーでもさ…」

サンタクロースは人気なんだろう、とソルジャーの指摘。

Aブルー「プレゼントを配って回るってヤツ!」
マツカ 「確かに、よく聞く話ですよね」

専用の人を雇うケースもあります、と大きく頷く御曹司。

マツカ 「ホテルなんかだと、ロビーに常駐ですよ」
Aブルー「そういうの、いいと思わないかい?」
シロエ 「まあ、素敵ではありますね」
Aブルー「だから、キースを!」

是非とも料理したいんだよ、と言ってますけど。
料理って…?


2021/12/12 (Sun)



☆指名された人


クリスマスを控えた休日ですけど、ソルジャーまでが登場。
話題だったキース君の学習能力、既に置き去りの方向で…。

シロエ 「いったい、何をするつもりなんです!」
Aブルー「察しが悪いね、クリスマスの肴と言った筈だよ」

でもってクリスマスにはサンタクロース、と目がマジな人。

Aブルー「ズバリ、キースをサンタクロースに!」
一同  「「「ええっ!?」」」

職業はお坊さんなのでは…、と誰もが愕然。

シロエ 「あ、あのぅ…。キース先輩は、お坊さんで…」
マツカ 「サンタクロースとは、真逆な人ですよ?」
Aブルー「だからこそ、料理するんだってば!」

キースは今日から逆ダイエット! と、ソルジャーの笑み。

Aブルー「クリスマスまでに、プラス百キロは欲しいね!」
シロエ 「ま、まさか、太れと言うんですか!?」
Aブルー「当たり前だよ、サンタは太っているもので!」

キースの体型では興醒めだよね、とソルジャー、腕組み。

Aブルー「しっかり食べて、しっかり太る!」
キース 「あんた、本気か!?」
Aブルー「本気だってば、頑張って太りまくること!」

クリスマスを楽しみにしているよ、と極上の笑顔。

Aブルー「みんなも、しっかり応援してよね!」
シロエ 「太らなかったら、どうなるんです?」
Aブルー「お仕置きするしかないよね、うん」

なんたって肴なんだから…、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「そっちのメニューも、考えておくよ」
キース 「またなのか…!」

また殺される、とキース君、ガクブル。

キース 「太れなかったら、処刑なんだな?」
Aブルー「早い話が、そういうことだね」

頑張りたまえ、とソルジャー、キース君の肩をポンと。

Aブルー「クリスマスは、君の頑張り次第で!」
キース 「ちょっと待て!」
Aブルー「じゃあ、楽しみにしているから!」
キース 「おい…!」
Aブルー「またねーっ!」

パーティーで会おう、と消えましたけれど。
逆ダイエット…?


2021/12/13 (Mon)



☆また詰んだ人


クリスマスを控えた休日、学習能力が問題だったキース君。
其処へソルジャーが乱入して来て、注文を投げてお帰りに。

シロエ 「パーティーで会おう、って言いましたけど…」
マツカ 「クリスマスまでに、プラス百キロですか…」

いけるんでしょうか、とマツカ君の視線がキース君に。

マツカ 「一日に3キロ太っても、無理な勘定ですよ」
ジョミー「だよねえ、キース、どうするつもり?」
キース 「そ、それは…」
サム  「また人生が詰んでるぜ、こいつ」

マジで学習能力ねえよな、とサム君の呆れ果てた顔。

サム  「もう、猫以下でいいんでねえの?」
ブルー 「ぼくも、そういう気がして来たよ」

でも、今回もキース限定、と生徒会長が立てる親指。

ブルー 「クリスマスまでに百キロ太るか、処刑かはさ…」
ジョミー「キース限定イベだよねえ…」
スウェナ「私たちは、あくまで傍観者だわね」

パーティーの肴でいいじゃないの、とスウェナちゃんも。

スウェナ「無事に太っても、サンタクロースの役なんだし」
シロエ 「そうですね! キース先輩、頑張って下さい!」
サム  「応援してるぜ、逆ダイエット!」

まずは食えよな、とサム君、ニヤニヤ。

サム  「今日から、食って、食いまくってよ…」
ジョミー「サンタの体型に近付けないとね!」
マツカ 「でも、プラス百キロは無茶すぎですよ」
シロエ 「それっぽく見えれば、許されると思いますね」

実際は百キロ未満でも、とシロエ君。

シロエ 「太って、お腹が出ていればですね…」
ジョミー「見た目はサンタになるもんねえ…」
ブルー 「うん。フライドチキンの店の人形だってさ…」

サンタの衣装でサンタになるし、と生徒会長も賛同。

ブルー 「あの人形は、力士クラスじゃないよ」
サム  「キースでも目指せそうだよなあ…」
ジョミー「目標はアレで!」
シロエ 「太るべきですね」
キース 「おい…!」

無茶言いやがって、とキース君、顔面蒼白。
太れと…?


2021/12/14 (Tue)



☆太っても痩せます


クリスマスを控えた休日、ソルジャーがキース君に注文を。
サンタになれるようプラス百キロ、出来なければ処刑で…。

ジョミー「無茶って言うけど、百キロじゃなくてさ…」
シロエ 「フライドチキンの店の人形が目標ですよ?」

看板代わりのオジサンですね、とシロエ君。

シロエ 「あのくらいなら、いけるでしょう?」
サム  「無理なく太れる範囲でねえの?」
マツカ 「健康的に出来るかどうかは、疑問ですけど…」

日が無さすぎます、とマツカ君、心配そうな顔。

マツカ 「お腹だけが出て来るとか、そんなのでは…?」
シロエ 「サンタクロースは、そういう体型ですよ?」
スウェナ「顔まで太らなくてもいいと思うのよねえ…」

要はサンタっぽければオッケー、とスウェナちゃんも。

スウェナ「太った分は、クリスマスの後にダイエットよ!」
ジョミー「パーティーの御馳走で、また太るけどね…」
シロエ 「大丈夫ですよ、お正月の準備もありますし!」

お坊さんは忙しい季節ですから、とシロエ君の笑み。

シロエ 「大掃除とかを一人でやったら、消耗しますよ」
サム  「間違いねえな、業者さんとかがやる分もよ…」

一人でやれば激痩せするぜ、とサム君も賛成。

サム  「年明けにはスッキリ痩せるよな、うん」
シロエ 「安心して太って下さいね!」
キース 「お前ら、他人事だと思いやがって!」
ブルー 「どう考えても、他人事だしねえ…」

君限定のイベントなんだよ、と生徒会長の念押しが。

ブルー 「サンタの役目をこなすのも良し、処刑も良し!」
シロエ 「ぼくたちは、傍観者に過ぎませんから」
マツカ 「人間ドックを御用意しましょうか?」

太って痩せた後のフォローに、と御曹司。

マツカ 「診断を受ければ、安心でしょうし…」
ブルー 「何かあったら治療も出来るし、完璧だよね」
シロエ 「さあ、太りましょう!」
キース 「馬鹿野郎!」

服のサイズはどうするんだ、と叫んでますけど。
制服とか…?


2021/12/15 (Wed)







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☆導師が出来ないと


マツカ君の別荘で紅葉狩りの日、出発を控えて騒ぎが発生。
元老寺の宿坊を希望なソルジャー、行く気満々ですけれど。


キース 「ブルーの代わりに泊まる以上は、導師もだな…」
ブルー 「覚悟しておいて貰わないとね?」


そして完璧にやり遂げてよね、と生徒会長の厳しい注文。


ブルー 「でないと、ぼくの評判がさ…」
キース 「地に落ちる上に、あんたに対する扱いも…」


変わるだろうな、とキース君、腕組み。


キース 「高僧だからこそ、手厚くもてなすんだが…」
ブルー 「その扱いに値しないんではねえ…」


ダメだと思う、と生徒会長が振っている首。


ブルー 「最悪、お帰り願われるかもね」
キース 「ああ。ご気分がお悪いようですし、と丁重にな」
Aブルー「強制的に帰らされるわけ?」
キース 「恐らく、そういう流れになるぞ」


それでいいなら来てくれていい、と副住職。


キース 「親父も最初は歓迎するしな」
Aブルー「お経を読むとか、無理なんだけど!」
ブルー 「その時点で、資格無しだから!」
Aブルー「御馳走だけとか、そういうコースは?」


精進料理を食べて泊まって…、とソルジャーの問い。


Aブルー「お経は読まずに、ゆっくり過ごして…」
キース 「その姿では、不可能だな」
ブルー 「ぼくにしか見えないわけだしねえ…」
Aブルー「それは困るよ!」


お経も、強制退去になるのも…、とソルジャー、ブツブツ。


Aブルー「仕方ないから、宿坊は諦めて…」
A船長 「どうするんです?」
Aブルー「代わりに、キースをこき使うよ!」


肉まん7個分で買ったからね、と言い放つ人。


Aブルー「お世話係に使えるんだし、存分に!」
キース 「うっ…」


それがあったか、とキース君、真っ青。


キース 「た、頼むから、お手柔らかに…」
Aブルー「ぼくを散々、こきおろしたのに?」
キース 「いや、本当のことなんだが…!」


俺は事実を述べただけだ、と叫んでますけど。
買われた件も事実…。


2021/11/16 (Tue)


 


☆お世話係の席


マツカ君の別荘へ紅葉狩りに出発する直前、起こった騒ぎ。
ソルジャーが元老寺の宿坊を希望で、キース君が却下で…。


Aブルー「事実も何も、宿坊の話を振ったのは君だよ!」
キース 「し、しかし…!」
シロエ 「キース先輩、見苦しいですよ」


現実をしっかり見詰めて下さい、とシロエ君も。


シロエ 「お世話係を頑張らないと、後が無さそうですし」
サム  「うんうん、先月もアレだったしよ…」
キース 「言わないでくれ!」


今からフラグを立てるんじゃない、とキース君、ブルブル。


キース 「それより、早く出発した方が良くないか?」
マツカ 「そうですね。せっかくの紅葉狩りですから…」
ぶるぅ 「んとんと、ヘリに乗ってもいい?」
マツカ 「いいですよ、お好きなお席へどうぞ」


空からの眺めも素敵ですしね、と御曹司。


ぶるぅ 「ありがとーっ! ぼくたち、いっちば~ん!」
Aぶるぅ「わぁーい、一番前の席~っ!」


走って乗り込むお子様が二人、他の面子も。


ジョミー「何処がいいかな、眺めがいいトコ…」
Aブルー「ぼくとハーレイは、隣同士でなくっちゃ!」


そういう席を貰うからね、とソルジャー、偉そう。


Aブルー「でもってキースは、この辺りにね」
一同  「「「は?」」」


床じゃないか、と誰もがポカーン。


キース 「俺には、シートが見えないんだが…?」
シロエ 「ぼくにも床しか見えませんけど…?」
Aブルー「そりゃそうだろうね、床なんだから」


だけど、キースは此処に決めた、とソルジャー、キッパリ。


Aブルー「お世話係は、近い所にいてくれないと!」
シロエ 「まあ、基本ではありますね」


離れた場所では行き届きませんし、とシロエ君、同意。


シロエ 「床と言っても、いい絨毯が敷いてありますし…」
ブルー 「これは絨毯の本場の高級品だよ」
Aブルー「そうなんだってさ、良かったね、キース」
キース 「おい…!」


そんな問題じゃないだろう、と唸ってますけど。
床ですか…?


2021/11/17 (Wed)


 


☆規則は大切です


マツカ君の別荘へ紅葉狩りに出発、ヘリに搭乗ですけれど。
ソルジャー指定のキース君の席、シートどころか床でして。


キース 「床に座って行けと言うのか!」
Aブルー「そうだよ、其処なら直ぐ動けるしね」
マツカ 「あの…。安全のために、座って頂けませんか?」
キース 「ぼくを誰だと思っているのさ?」


ヘリから落ちても救助出来るよ、とソルジャー、自信満々。


キース 「床で転がって行ったくらいじゃ、死なないし!」
シロエ 「それは確かに、そうかもですね…」
A船長 「大丈夫ですよ、ブルーのサイオンは完璧です!」


なにしろソルジャーですからね、とキャプテンの太鼓判。


A船長 「下手な席より、安全面ではパーフェクトかと」
マツカ 「分かりました。パイロットさん、オッケーです」
操縦士 「その方は、床でよろしいんですか?」
マツカ 「お客様のご希望ですから…」


万一の時は、ぼくが責任を…、と御曹司。


マツカ 「ですから、出発して下さい」
操縦士 「それは分かりますが、せめてロープでですね…」


床に固定して頂けませんか、とパイロットのもっともな言。


操縦士 「急病人を搬送する時などは、担架をロープで…」
マツカ 「規則は、そうかもしれませんけど…」


そこをなんとか、と頭を下げるマツカ君。


マツカ 「お客様には、失礼があってはいけませんし…」
操縦士 「ですが、万一…」
Aブルー「いいよ、規則は大切だしね」


ぶるぅ! とソルジャーの視線が悪戯小僧に。


Aブルー「パイロットさんの言う通りにしたまえ!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ キースを固定だね!」
Aブルー「そう! ロープは何処かな?」
操縦士 「其処の箱です」


指差された箱から、悪戯小僧がワクワクとロープを。


Aぶるぅ「キース、座って!」
キース 「ちょっと待て!」
Aぶるぅ「それが安定するんだも~ん!」
Aブルー「膝を抱えて、こう!」


早く、とキース君を促す人と、ロープなお子様。
ピンチ到来…。


2021/11/18 (Thu)


 


☆お笑いがあれば


マツカ君の別荘で紅葉狩りですけど、行きのヘリで問題が。
ソルジャーのお世話係なキース君、床に縛られそうでして。


Aブルー「君が座らないと、ヘリが出発出来ないんだよ!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ロープ、巻き巻き!」


悪戯小僧がロープを握って、スタンバイですけど。


キース 「俺を縛ったら、お世話係はどうなるんだ!」
A船長 「そういえば、動けなくなりますねえ…」
Aブルー「まあ、そうだけどさ…」


他にも人はいるんだし、とソルジャーが見回すヘリの中。


Aブルー「頼めば、ジュースくらいは運んでくれるよ」
シロエ 「お世話係は、キース先輩ですよ!?」
サム  「肉まん7個分で買ったじゃねえかよ!」
Aブルー「でもねえ、娯楽も大切だしさ…」


キースを床に縛った方が楽しそうだ、とソルジャーの言。


Aブルー「それともアレかな、誰か代わりに縛られたい?」
一同  「「「ひぃぃっ!!!」」」


それは勘弁、と誰もが首を左右にブンブン。


シロエ 「いえ、ジュースは運ばせて頂きます!」
ジョミー「お菓子も席まで届けるから!」
Aブルー「よし、決まり! キースは座って!」
ブルー 「みんなのためにも座りたまえ!」


でないと出発出来ないからね、と生徒会長、ピシャリと。


ブルー 「男は黙って、床に固定で!」
キース 「うう…」


仕方ない、とキース君、床に体育座り。


キース 「これでいいのか?」
Aぶるぅ「そだよ、巻き巻き!」


悪戯小僧がロープを巻いて、手際よく床にガッツリ固定。


Aぶるぅ「はい、出来上がり~っ!」
Aブルー「マツカ、準備はオッケーだから!」
マツカ 「では、離陸ですね」


お願いします、というマツカ君の声で飛び立ったヘリ。


Aブルー「いいねえ、これぞ遊覧飛行!」
Aぶるぅ「お笑いがあれば、もっといいかも!」
Aブルー「お笑いって、何さ?」
Aぶるぅ「えっとね、笑い声が溢れていたら…」


うんと楽しい気分になるよ、と瞳がキラキラ。
漫才ですか?


2021/11/19 (Fri)


 


☆お笑いなんです


マツカ君の別荘へ紅葉狩りに出発、ヘリで楽しく遊覧飛行。
床に縛られたキース君を他所に、お笑いがどうのという話。


Aブルー「笑い声はいいけど、漫才なのかい?」
Aぶるぅ「んとね、キースがやるんだけど…」
ジョミー「キースに、芸ってあったっけ?」
シロエ 「いえ、知りませんが…」


付き合いは長いんですけどね、とシロエ君が傾げる首。


シロエ 「キース先輩に、漫才の才能なんかは皆無かと」
マツカ 「そもそも、センスがありませんよね?」
キース 「おい、お前たち!」


法話は笑いも大切なんだぞ、とキース君の仏頂面。


キース 「笑いで掴みを取るというのも、技の一つだ!」
サム  「それはそうかもしれねえけどよ…」
スウェナ「お笑いって、コレじゃないかしら?」


キースで遊ぶというヤツよね、とスウェナちゃん。


スウェナ「みんな、ちょっぴり笑っているでしょ?」
ジョミー「そういえば…。つまり、キースで…」
シロエ 「笑おうというわけですね!」
Aぶるぅ「大当たりーっ!」


もっと沢山、笑わなくっちゃ、と悪戯小僧の弾ける笑顔。


Aぶるぅ「でもって、キースも、笑って、笑って!」
キース 「誰が笑うか!」
Aぶるぅ「でも、笑うも~ん!」
キース 「うっ…?」


なんだ、とキース君の顔が歪んで、飛び出す笑い声。


キース 「どわっはっはっはっ!」
一同  「「「え!?」」」


何事なのか、と誰もがポカーンですけど。


キース 「わ、わはは、わははは…!」
ジョミー「どうしちゃったわけ?」
キース 「し、死ぬ、誰か…! ははっ、わははは…!」
シロエ 「ワライタケでしょうか…?」


食べさせましたか、とシロエ君の視線が悪戯小僧に。


Aぶるぅ「違うも~ん!」
キース 「ロープだ、ロープが身体を…。どわははは!」
ジョミー「ホントだ、なんか、うねってるよね…?」
Aぶるぅ「サイオンで、必殺こちょこちょロープ!」


くすぐっちゃうもんね! と張り切る悪戯小僧。
ロープですか…。


2021/11/20 (Sat)


 


☆ドリンクも無理


マツカ君の別荘へ紅葉狩りに出発、ヘリで楽々ですけれど。
ヘリの中でも笑いが欲しい、と悪戯小僧がやらかしまして。


キース 「やめろ、くすぐるのはやめ…、わっはっは!」
Aぶるぅ「こちょこちょこちょ~っ!」
キース 「死ぬ、笑い過ぎて死ぬ、どわっはっはっは!」


息が苦しい、とキース君、ゼエゼエと笑い続ける状態。


キース 「だ、誰か…! わははははは!」
シロエ 「本当に楽しそうですねえ…」
サム  「うん、腹の底からの笑いだぜ」
ジョミー「放っておいても、いいと思うよ」


笑えるからさ、とジョミー君たち、高みの見物。


ジョミー「それに、お世話係って、一種のオモチャだし…」
シロエ 「言えてますよね、先月もそうで…」
マツカ 「笑うくらいは、命の危険もありませんから…」


大丈夫でしょう、と御曹司も。


マツカ 「それより、飲み物は如何ですか?」
Aブルー「貰うよ、配ってくれるのかい?」
マツカ 「今は、安定して飛んでますからね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくも手伝う!」


注文はなあに、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」もお手伝い。


ぶるぅ 「はい、ジョミーのと、サムのと…」
マツカ 「こちらは紅茶とコーヒーでしたね?」
Aブルー「そう!」
A船長 「どうも、ありがとうございます」


恐れ入ります、とキャプテンたちにも行き渡ったドリンク。


マツカ 「では、到着まで、ごゆっくりどうぞ」
キース 「お、俺の分は…? どわっはっは!」
ぶるぅ 「んとんと…。笑いながら飲んだら、吹き出すよ」
マツカ 「それに、むせると思いますけど…」


それでも飲むと言うんですか、と御曹司の問い。


マツカ 「そういうことなら、用意しますけど…」
シロエ 「吹き出したら、床が汚れますしねえ…」


高級な絨毯だそうですけど、とシロエ君。


シロエ 「弁償は、高くつきそうですよ」
ジョミー「払えるわけ?」
キース 「わははは!」


無理だ、と泣き笑いになってますけど。
飲み物も不可、と…。


2021/11/21 (Sun)


 


☆泣いても笑うしか


マツカ君の別荘で紅葉狩りな休日、ヘリで空の旅を満喫中。
飲み物も出て来たんですけど、キース君だけ飲み物は無し。


キース 「く、くっそぉ…。わははは!」
シロエ 「泣きが入って来ましたよねえ…」
Aブルー「いいじゃないか、聞いてて楽しいからさ」


それでこそ、お笑いの真髄だよね、と頷くソルジャー。


Aブルー「名人のお笑いって、芸の域だと聞くからねえ…」
ブルー 「そうだね、キースも頑張るべきだね」
キース 「俺は、笑わされているんだが! わはは…!」
Aぶるぅ「こ~ちょ、こちょこちょ~っ!」


悪戯小僧がサイオンで操るロープで、絶妙のくすぐり。


キース 「どわっはっはっは、はははははは…!」
Aブルー「うん、いい感じ!」
ジョミー「声が嗄れる前に、別荘に着くかな?」
マツカ 「あの山の向こうですから、あと少しですね」


着いたら、キースにも飲み物を…、と御曹司。


マツカ 「恐らく、一気飲みでしょうねえ…」
Aブルー「喉にいい飲み物、用意しておいて貰えるかな?」
マツカ 「蜂蜜レモンとかでしょうか?」
Aブルー「生姜シロップとか、なんでもいいけど…」


キースの喉が潰れないように、とソルジャー、ニッコリ。


Aブルー「声が出ないと、お世話係がイマイチだしねえ…」
A船長 「思念波も、馴れてらっしゃいませんしね…」
Aブルー「そうなんだよ! 喉は大切!」
キース 「だったら、今…。どわーっはっはっは!」


今、笑うのをやめさせてくれ、とキース君の懇願。


キース 「そしたら、喉も…。どわはは!」
Aぶるぅ「お笑いだって、大切だも~ん!」
Aブルー「着くまで、笑いを提供だよ!」


笑って、笑って、とソルジャーの注文。


Aブルー「君が爆笑する姿なんて、珍しいしさ…」
シロエ 「ええ、なかなかのレアものですよ」
キース 「煽るな、シロエ! どわーっはっはっ!」
マツカ 「もう着きますから、我慢ですよ」


笑い続けていて下さい、と御曹司もクスクス。
我慢一択…。


2021/11/22 (Mon)


 


☆高級品だそうです


マツカ君の別荘で紅葉狩りな休日、ヘリで大満足な空の旅。
なんとキース君のお笑いつきで、笑わされての大爆笑で…。


ぶるぅズ「「かみお~ん♪ 着陸ーっ!」」
キース 「や、やっと終わった…か…」
マツカ 「キース、お疲れ様でした。飲み物が来てますよ」


喉を潤して下さいね、と御曹司が差し出す飲み物のカップ。


マツカ 「蜂蜜と生姜入り、スペシャルだそうです」
キース 「助かった…!」


カップを受け取り、一気飲みでして、注がれる追加。


マツカ 「水分補給は大切ですから」
キース 「今なら、3リットルはいける気がするな…」
Aブルー「らしいよ、用意してあげたら?」
キース 「もう嫌がらせは沢山だ!」


3リットルで水責めする気だろうが、とキース君の渋面。


キース 「飲み終わるまで、強引に流し込んで!」
Aぶるぅ「やったぁ、次は水責めだって!」
キース 「うっ…」


墓穴だったか、とキース君、顔面蒼白。


キース 「…ま、まさか、本気で3リットル…」
Aブルー「マツカ、この飲み物は高級品になるのかな?」


スペシャルだしね、とソルジャーの問い。


Aブルー「特別な材料を使っているとか、そういうので」
マツカ 「蜂蜜が、最高級のマヌカらしいですから…」
シロエ 「それって、とっても高いヤツです!」


普通のマヌカでも高いですしね、とシロエ君。


シロエ 「それを使っているんだったら、他のもですね…」
ジョミー「こだわってるよね、絶対に…」
Aブルー「なるほど、すると3リットルだと…」
シロエ 「飲み物としては、凄い値段じゃないですか?」


年代もののお酒とかなら別ですけれど、とシロエ君の読み。


シロエ 「マツカ先輩、どうでしょう?」
マツカ 「御想像にお任せしますよ、その辺は」
Aブルー「いいねえ、高級品で水責め!」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「こう、最高の贅沢だってば、飲み放題で!」


是非、楽しんでくれたまえ、と言ってますけど。
水責めって…?


2021/11/23 (Tue)


 


☆選べる飲み方


マツカ君の別荘に到着ですけど、着いた途端に出て来た話。
3リットルの水で水責めだそうで、キース君が対象でして。


キース 「蜂蜜レモンを、3リットルも飲めと言うのか!」
Aブルー「笑い続けていた身体には、水分だろう?」
キース 「だからと言って、極端すぎだ!」


適量というものがあるぞ、とキース君が吊り上げる眉。


キース 「第一、飯も入らなくなる!」
Aブルー「食事は、君が決めることだよ」


どうするかはね、とソルジャー、ニッコリ。


Aブルー「紅葉狩りに花を添えると思って、水責め!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 飲めなきゃ、強制注入!」


口に漏斗を突っ込んじゃって、と飛び跳ねている悪戯小僧。


Aぶるぅ「寝かせて飲ませて、お腹の上でさ…」
Aブルー「ジャンプしながら踊るのかい?」
Aぶるぅ「そだよ、ウサギのダンスとか!」


ぶるぅも一緒にダンスしようよ、と悪戯小僧のお誘いが。


Aぶるぅ「キースのお腹で、トランポリン!」
ぶるぅ 「んとんと…。キース、死んじゃわない?」
Aブルー「大丈夫、ぼくがついているから!」


死んじゃう前に、ちゃんと起こして…、と親指を立てる人。


Aブルー「背中をトントン叩いたりして、体調をね!」
A船長 「整えてから、続きを飲ませるわけですね?」
Aブルー「その通り! 漏斗でもいいし、ホースとかでも」
キース 「あんた、殺す気でいるだろう!」


俺はフォアグラのガチョウじゃないぞ、とキース君の怒声。


キース 「漏斗とかホースとか、無茶を言いやがって!」
Aブルー「嫌なら、自分で飲むことだね」


お世話係をやりながら…、とソルジャー、しれっと。


Aブルー「食事とセットでペース配分、それが一番!」
A船長 「まあ、そのコースが無難でしょうねえ…」


ぶるぅ任せでいくよりは…、とキャプテンも賛成。


A船長 「今なら、お得に選べますよ?」
キース 「何処がお得だ!?」


どう転んでも3リットルだぞ、と叫んでますけど。
逃げられると…?


2021/11/24 (Wed)


 


☆樽でもいける人


マツカ君の別荘で紅葉狩りですけど、花を添える余興の話。
なんとキース君を水責めでして、3リットルがどうこうと。


Aブルー「要するに君は、3リットルが不満なんだね?」
キース 「当然だろうが!」


勝手に話を進めやがって、とキース君、グッと拳を。


キース 「それともアレか、あんたはもっと飲めるのか!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ お酒、樽でもいけるもーん!」
一同  「「「えっ!?」」」


樽って、と皆の視線が悪戯小僧に集中。


シロエ 「あ、あのですね…。樽というのは、醸造用の?」
サム  「違うだろ、アレだろ、樽酒だろ?」
ジョミー「でもさ、樽酒でも凄くない?」


鏡割りをするヤツだよね、とジョミー君。


ジョミー「3リットルどころじゃなさそうだけど…」
Aブルー「考えてごらん、ぶるぅだよ?」
A船長 「樽酒は楽勝、醸造用の樽も注意が必要ですよ」
Aブルー「そう! シャングリラで、何度もやられてさ…」


中で御機嫌で酔っ払ってて…、とソルジャーの苦笑。


Aブルー「もちろん、すっかり空っぽだよね」
一同  「「「………」」」


そこまでなのか、と誰もが愕然。


シロエ 「醸造用だと、恐ろしい量になりますけど…」
Aぶるぅ「飲みながら、お酒のお風呂だも~ん!」
Aブルー「ほらね、こんなのもいるからさ…」


3リットルは少なすぎたかな、と頷くソルジャー。


Aブルー「よし、樽酒サイズでいってみようか!」
A船長 「紅葉狩り気分が盛り上がりますね」
Aブルー「マツカ、用意してくれるかな?」


鏡割りから始めようよ、とソルジャー、ニコニコ。


Aブルー「本物の樽酒も用意して、乾杯!」
マツカ 「分かりました」


では、早速…、とマツカ君、テキパキと手配。


マツカ 「それでは皆さん、桟敷の方へどうぞ」
Aぶるぅ「わぁーい、樽酒ーっ!」
シロエ 「キース先輩、樽になりましたけど…」
キース 「そうだな…」


死ねる気しかしない、とキース君、悲壮な顔。
そうですよね…。


2021/11/25 (Thu)


 


☆お手伝いは無用


マツカ君の別荘で紅葉狩り、桟敷席が用意されましたけど。
樽酒で鏡割りな企画で、キース君には樽で蜂蜜レモンが。


マツカ 「お料理の用意も出来ていますよ、ご遠慮なく」
Aブルー「ありがとう! まずは鏡割りで乾杯だね!」


賑やかにいこう、と仕切るソルジャー。


Aブルー「キースの分の樽もあるしさ、パアーッとね!」
ブルー 「いいけど、キースは一人で鏡割りかい?」
Aブルー「人数は半々でいいんじゃないかな」


中身よりも鏡割りが大切、とソルジャーの笑顔。


Aブルー「だって気分が盛り上がるだろう?」
ブルー 「確かにね。じゃあ、適当に…」


分かれてやろう、という生徒会長の声で、分かれた面々。


シロエ 「キース先輩、手伝いますよ」
ジョミー「ぼくたち、どうせ、お酒は駄目だし…」
サム  「気遣い無用ってことでいこうぜ!」
キース 「むしろ、気遣って欲しいんだが!」


樽を開けない方向で…、とキース君、縋る目。


キース 「開けられないと、飲めないし…」
Aブルー「いくよ、鏡割り!」
一同  「「「オッケー!」」」


ソルジャーの音頭で皆が木槌で、パアン! と蓋を鏡割り。


Aぶるぅ「かみお~ん♪ いい匂い!」
A船長 「大吟醸ですね?」
マツカ 「最高級のを御用意しました」


キースの蜂蜜レモンもですが…、と御曹司。


マツカ 「お好きな方で乾杯をどうぞ」
Aブルー「ぼくはもちろん、大吟醸だよ!」
ブルー 「ぼくもだね」
シロエ 「キース先輩、お相伴します」


お手伝いとも言いますけど、とシロエ君が選ぶ蜂蜜レモン。


シロエ 「これで少しは減りますから」
キース 「有難い! ジョミーたちも頼む!」
ジョミー「いいけど、乾杯だけじゃないかな…」


他の飲み物も出て来たし、とジョミー君が指差す方向。


給仕係 「皆様、お好きな飲み物をどうぞ」
キース 「まさか…」
Aブルー「樽の中身は大事だよ!」


無駄に飲まれちゃ困るから、と釘を刺す人。
本気で一人用…。


2021/11/26 (Fri)


 


☆樽で飲まないと


いよいよ桟敷で紅葉狩りでして、まずは乾杯からですけど。
樽酒はともかく、キース君にも樽酒サイズの蜂蜜レモンが。


Aブルー「じゃあ、キースの健闘を祈って乾杯しようか」
ブルー 「みんなの健康とかじゃないのかい?」
Aブルー「そんなの、祈るまでもないからねえ…」


放っておいても健康だしさ、とソルジャー、ニッコリ。


Aブルー「だけど、キースの健闘は祈った方が…」
キース 「そう思うんなら、樽を取り消してくれ!」


せめて3リットルの方で頼む、とキース君の懇願。


キース 「そっちだったら、まだいける気が…!」
Aぶるぅ「んとんと、ぼくなら醸造用のタンクだけど!」
Aブルー「だよねえ、樽なんか軽いものだよ」


ぶるぅより身体も大きいんだし、とソルジャー、譲らず。


Aブルー「さあ、乾杯!」
一同  「「「かんぱーい!」」」


賑やかに乾杯、御馳走の方に移る面々。


ジョミー「うわあ、今回も豪華だねえ!」
スウェナ「バーベキューとは違った豪華さよね!」
シロエ 「料理人さんの腕が光ってますよね」
サム  「そりゃ、超一流の板前さんだしよ…」


料理も盛り付けも一流だよな、とサム君も絶賛。


サム  「見た目が綺麗で、美味くってよ…」
ぶるぅ 「ぼくも、とっても参考になるの!」


後でレシピを貰わなくちゃ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。


ぶるぅ 「再現したいお料理、沢山!」
一同  「「「やったー!」」」


この味を普段に楽しめるんだ、と大歓声。


シロエ 「ぶるぅのスキルも凄いですしね」
Aブルー「ぼくも、お邪魔する楽しみが増えるよ」
A船長 「私も、お土産の折詰に期待ですね」


いつも色々頂いてますし、とキャプテンも嬉しそう。


A船長 「この料理は、お酒も進みますねえ…」
Aブルー「キースがお酌をしてくれるしね」
キース 「お世話係だしな」
Aブルー「君も飲まなきゃ!」
A船長 「減ってませんねえ…」


蜂蜜レモン、とキャプテンの視線が樽に。
ヤバイのでは…?


2021/11/27 (Sat)


 


☆入らないんです


桟敷で紅葉狩りな面々、豪華な料理が続々と登場ですけど。
キース君には樽で蜂蜜レモンで、減っていないという指摘。


A船長 「今のペースですと、とても飲み切れませんよ」
Aブルー「帰るまでには、樽を空にして欲しいのにねえ…」
Aぶるぅ「んとんと、漏斗とかホースとか!」


借りて来るのがいいと思う、と悪戯小僧の恐ろしい発言。


Aぶるぅ「キースを寝かせて、強制注入!」
Aブルー「そうだね、元々、水責めなんだし」
キース 「待ってくれ!」


俺の胃袋には限界がある、とキース君、必死。


キース 「ぶるぅと違って、底抜けじゃないんだ!」
Aブルー「たかが樽だよ、それが無理だと?」
キース 「普通、誰でもそうだろう!」


身体よりもデカい体積はとても入らん、と正論で反撃。


キース 「入れた端から溢れるだろうが!」
Aブルー「ああ、なるほど…」
A船長 「排出しないと不可能だ、というわけですね」


入れた量だけ出さないと、と頷くキャプテン。


A船長 「利尿効果のある食べ物など、如何でしょう?」
Aブルー「いいねえ、トイレが近くなるけど、薬とか…」
Aぶるぅ「分かった、お薬、貰って来るねーっ!」


悪戯小僧が姿を消して、誰もがキョロキョロ。


ジョミー「貰って来るって…。何処に行ったわけ?」
シロエ 「エロドクターの所でしょうか?」
Aブルー「違うね、ぼくのシャングリラだよ」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ これでいけるって!」


ビックリするほど出るんだって、と悪戯小僧の手に瓶が。


Aぶるぅ「詰まってる人にオススメらしいよ!」
Aブルー「えっと…。これは違うんじゃあ?」
A船長 「下剤ですよねえ…」


この瓶はそうです、とキャプテン、断言。


A船長 「それも半端なく効くヤツですよ」
Aブルー「でもまあ、身体の中は空くよね、充分にさ」
A船長 「確かに一理ありますねえ…」
キース 「お前たち、俺を殺したいのか!」


そんな薬を誰が飲むか、と叫んでますけど。
逃げ切れると…?


2021/11/28 (Sun)


 


☆お座敷でどうぞ


豪華料理で紅葉狩りなのに、キース君だけ課されたノルマ。
樽酒サイズの蜂蜜レモン、飲み干さないとアウトだそうで。


キース 「俺が死んだら、お世話係がいなくなるんだぞ!」
Aブルー「でもさ、余興も欲しいしさ…」
シロエ 「あのですね…。ぼくたち、食事中なんですよ」


デリカシーは無いんですか、とシロエ君が顰める顔。


シロエ 「今の話題は、場に相応しくないんですけど!」
Aブルー「そうだっけ?」
ブルー 「君に言うだけ無駄だろうけど、そうなんだよ」


席を移してくれないかな、と生徒会長も。


ブルー 「キースを連れて、別荘の中で食事だとかさ」
Aブルー「いいね、それならトイレも近いし…」
A船長 「安心して下剤を飲めますよね」
キース 「おい…!」


そうじゃなくて、と悲鳴ですけど、マツカ君、さらっと。


マツカ 「分かりました、それではお座敷の方へ」
Aブルー「ありがとう! 流石、マツカは気が利くねえ!」
使用人A「御案内致しますので、どうぞ」


樽も運ばせて頂きます、とセッティングされる屋内の席。


Aブルー「じゃあ、ぼくたちは、お座敷メインで!」
A船長 「時々、こちらにも参りますので」
Aぶるぅ「ぼくも、ぶるぅと遊びに来るも~ん!」


その前にキースで遊ぶけどね、と飛び跳ねている悪戯小僧。


Aぶるぅ「樽が空くまで、飲ませなくっちゃ!」
Aブルー「いい余興だよね、本当に」
キース 「俺には、そうは思えんのだが!」
Aブルー「大丈夫だよ、料理を楽しみながらさ…」


大いに飲んでくれればね、とソルジャー、ウインク。


Aブルー「さあ、行こう!」
A船長 「失礼いたします」
キース 「助けてくれーっ!」


誰か、と絶叫するキース君を引き摺り、去って行った面子。


シロエ 「…行っちゃいましたよ、お座敷の方に…」
サム  「いいんでねえの、平和になってよ」
ブルー 「キースに任せて、安心、安全!」


お世話係の仕事だよね、と生徒会長、キッパリと。
確かに…。


2021/11/29 (Mon)


 


☆食べて飲んでます


豪華料理な紅葉狩りですけど、キース君には過酷なノルマ。
別荘の中へと連行されて、蜂蜜レモンを樽で飲み干す運命。


シロエ 「あれから、かなり経ちましたけど…」
サム  「逃げて来ねえよな、キース…」
ジョミー「あの人たちだよ、逃げられると思う?」
一同  「「「あー…」」」


無理だ、と一同、素直に納得。


スウェナ「死ぬまで飲めって感じよね、きっと」
マツカ 「いえ、薬を用意してらっしゃいましたから…」


手当ての方は万全でしょう、と御曹司。


マツカ 「きっと料理も、蜂蜜レモンも、バッチリですよ」
Aブルー「ピンポーン! 流石、マツカは冴えてるね!」


文字通り、食べて飲んでいるよ、とソルジャー登場。


Aブルー「トイレも近いし、便利な場所でさ…」
ブルー 「フォアグラのガチョウ状態なのかい?」
Aブルー「違うよ、お世話係だから、適度な運動だって!」


だから問題ないと思う、とニコニコと。


Aブルー「見学したい人がいるかと思って、お誘いにさ…」
シロエ 「遠慮させて頂きます!」
サム  「行ったら、恨みを買うじゃねえかよ」
ブルー 「まあ、そうだろうねえ…」


触らぬ神に祟り無しだよ、と生徒会長も。


ブルー 「あっちで楽しくやってくれれば、それでOK!」
Aブルー「分かったよ。せっかくの紅葉狩りだしね」
シロエ 「お互い、楽しんでこそですよ!」
Aブルー「キースは、不満そうだけど…」


お世話係だし、仕方ないよね、とソルジャー、しれっと。


Aブルー「飲んで食べられれば、待遇としてはさ…」
ブルー 「破格なことは認めるよ、うん」
Aブルー「その辺り、ぼくは寛大なんだよ!」


でなきゃソルジャーは務まらないし、と立てる親指。


Aブルー「というわけでね、いつでも遊びに来てよね!」
シロエ 「行っちゃいましたよ?」
サム  「放っておこうぜ、キースに任せて」
一同  「「「さんせーい!」」」


他所は他所だ、と盛り上がる面々。
今月、これにて中継終了~。


2021/11/30 (Tue)






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☆リスクは低めで


さて、11月。秋も深まり、朝晩は初冬の気配なシーズン。
休日に生徒会長宅に集った面々、次の休日の計画中でして。


ジョミー「今月も、何処かに行きたいよねえ…」
シロエ 「紅葉のシーズンですからね」
スウェナ「そうねえ、何処も混むんだけれど…」


マツカがいるから安心よね、とスウェナちゃんの笑み。


スウェナ「穴場もいけるし、混んでるトコでも予約とか…」
マツカ 「ええ、行き先さえ決めて頂ければ…」


手配しますよ、と御曹司。


マツカ 「紅葉狩りですか、それとも、お食事でも…?」
サム  「うんと豪華で美味い飯もいいよなあ…」
シロエ 「ぶるぅの料理も、凄いんですけど…」
ぶるぅ 「景色とか、ついてこないから…」


他所で食べるのとは違うもんね、と料理上手なお子様も。


ぶるぅ 「紅葉のお寺で、本格派の精進料理とか!」
ジョミー「お寺は、ちょっと遠慮したいな…」
サム  「なんでだよ? 修行じゃねえんだしよ」
ジョミー「でもさあ、キースも嫌だよねえ?」


わざわざ、お寺に行くなんて、と副住職に視線を。


ジョミー「家で間に合ってるのにさ」
キース 「別に、そうでもないんだが…」
シロエ 「じゃあ、お寺でもいいんですか?」
キース 「気にせんぞ、俺は」


座禅とセットのコースだろうと、と副住職の涼しい顔。


キース 「俺の宗派は、座禅はしないが…」
ジョミー「座禅付きなんて、もっと嫌だしね、ぼくは!」
シロエ 「ぼくだって、遠慮したいですよ」


もっと普通のトコにしましょう、とシロエ君。


シロエ 「美味しい食事と、素敵な景色がいいですけど」
サム  「それ、普通とは言わねえぜ?」
ジョミー「確かにね!」


でも、そういうのを希望かな、とジョミー君も。


ジョミー「せっかく出掛けるんだしさ…」
キース 「今度は、リスクが低いので頼む」
一同  「「「えっ?」」」
キース 「俺のリスクが低いヤツだ!」


先月は散々だったからな、とキース君が顰める眉。
確かに…。


2021/11/01 (Mon)


 


☆キツかった処刑


紅葉のシーズン到来なわけで、お出掛けしたい面々ですが。
キース君の注文が、リスクは低めにしてくれというヤツで。


ジョミー「あー…。先月のバーベキューだよね…」
シロエ 「思いっ切り、誰かさんの下僕でしたしねえ…」
スウェナ「一人だけ、松茸狩りにも行けなかったのよね」


シチューを作りに残留で…、とスウェナちゃん。


スウェナ「その上、シチューに悪戯をされて…」
マツカ 「あちらのぶるぅが、松茸を投入したんですよね」
キース 「そうなんだ! 俺が食ってた間にな!」


バーベキューは実に美味かったのに…、とキース君の渋面。


キース 「おまけに、シチューがパアになった、と…」
サム  「文句をつけられたんだよなあ…」
シロエ 「ホントに臭かったですけどね、アレは」
キース 「俺が焦がしたわけじゃない!」


悪戯小僧がやらかしたんだ、とキース君、拳をグッと。


キース 「なのに、あの馬鹿野郎は、俺の責任だと…!」
ジョミー「元々、そういう人だってば」
キース 「普段だったら、まだマシなんだが…!」
サム  「処刑されるのはキツイぜ、うん」


簀巻きで川に捨てられるのな、とサム君が振っている首。


サム  「ついでに、ゴザも買いに行け、ってよ…」
キース 「自転車で山越えだったんだぞ!」


ママチャリで峠を二つも越えて…、とブツブツブツ。


キース 「ゴザを買った後に、時間切れだったが…」
ジョミー「帰りの峠で、ピックアップして貰えたよね」
キース 「それはいいんだが!」


ブレーキが壊されていたじゃないか、とキース君。


キース 「やたらと無事を祝福されると思ったら…!」
一同  「「「あー…」」」


そうだったっけ、と誰もが回想モード。


シロエ 「あっちのぶるぅがやったんですよね…」
ジョミー「ブルーがサイオンで止めなかったら…」
サム  「ヤバかったよな…」
キース 「死ぬぞ、下手をしたら!」


急な下りと急カーブだ、とキース君の叫び。
死ぬかも…。


2021/11/02 (Tue)


 


☆気付かなかった人


紅葉シーズンの到来でして、何処かへお出掛けしたい面々。
キース君がつけた注文は、キース君のリスクが低いヤツで。


シロエ 「確かにアレは、死ぬかもと思いましたしね…」
サム  「マジで死んだと思ったよなあ、俺なんかはよ」


ブレーキを壊したと聞いた時に…、とサム君の溜息。


サム  「下りでブレーキが利かねえとよ…」
キース 「何処までも加速し続けるんだぞ!」
ジョミー「でもさ、気付いていなかったよねえ?」


ぼくたちのバスと出会うまで、とジョミー君の疑問。


ジョミー「其処まで、ずっと下りだった筈だよ」
シロエ 「そういえば…。急カーブも続いてましたしね…」
スウェナ「普通だったら、途中で気付いてパニックだわよ」


ブレーキが全く利かないんだし、とスウェナちゃんも。


スウェナ「どうして気付かなかったのよ、キース?」
シロエ 「ホントですよね、壊したことを聞いてから…」


3分は経っていた筈ですよ、とシロエ君の指摘。


シロエ 「その間だって、順調に加速ですからね…」
マツカ 「気付くと思うんですけれど…」
ジョミー「もしかして、考え事でもしてた?」
サム  「それにしたって、すげえ加速なんだぜ?」


変だと思わなかったのかよ、とサム君の問い。


サム  「あの下りとカーブは、半端ねえレベルで…」
シロエ 「絶対、夜には出る場所ですよね」
一同  「「「は?」」」


何が、とシロエ君に集中する視線。


ジョミー「それって、幽霊?」
サム  「曲がり損ねて、落ちて死んだヤツとかかよ?」
シロエ 「いえ、そういうのじゃなくってですね…」


峠と言えば、アレじゃないですか、とシロエ君。


サム  「だから、霊だろ?」
ジョミー「夜だもんねえ…」


それしかないよ、とジョミー君の相槌。


ジョミー「キースも危うく、仲間入りでさ…」
シロエ 「違いますって、走り屋ですよ!」
一同  「「「走り屋?」」」


アレのことか、と誰もが納得なブツ。
出そうですよねえ…?


2021/11/03 (Wed)


 


☆走り屋に似た人


紅葉の季節がやって来まして、何処かへ行きたい御一同様。
キース君の注文はリスク低めで、避けたい先月の二の舞で。


ジョミー「走り屋って言ったら、バイクとか車で…」
サム  「ぶっ飛ばしている人種だよなあ…」
シロエ 「警察が来ても、気にしていない人たちですね」


あの峠には絶対、出ますよ、とシロエ君。


シロエ 「夜になったら、町の方から来そうですけど」
マツカ 「そういう話は聞いていますね」


麓まで爆音が届くそうです、とマツカ君の言。


マツカ 「雪が積もっていても、来るそうですよ」
ジョミー「それって、凍ってそうだけど?」
マツカ 「凍結した路面が人気らしいですね」


スリリングで、と肩を竦めるマツカ君。


マツカ 「ああいう人種は、度胸が据わっていますから」
シロエ 「あー…。もしかして、キース先輩も…」


その口だとか、とシロエ君の視線がキース君に。


シロエ 「ブレーキが壊れていてもですね…」
サム  「気にしねえで走っていけるのかよ?」
ジョミー「有り得るかもね…」


実は気付いていたのかも、とジョミー君も。


ジョミー「知ってて放置で、麓に着くまで…」
シロエ 「乗りこなす気だったかもしれません」
キース 「いや、そこまででは…!」
一同  「「「そこまで?」」」


ということは…、とキース君に集まる注目。


シロエ 「加速するのを楽しんでいたのは、事実ですね?」
キース 「ブレーキはかけていなかったな…」


何処まで行けるか試していた、とバツが悪そうなキース君。


キース 「こう、自分とのチキンレースで…」
ジョミー「ギリギリまで、ブレーキはかけないって?」
キース 「そのつもりで、だ…」


下りを走行中だったんだ、とキース君の苦笑。


キース 「だから命の危機だとは気が付かないで…」
シロエ 「御機嫌で走ってたんですね?」
キース 「その通りだが、事実を知ってしまったら…」


リスクは御免蒙りたい、と言ってますけど。
そうでしょうねえ…。


2021/11/04 (Thu)


 


☆自己犠牲の精神


今年も紅葉のシーズン到来、お出掛けしたい面々ですけど。
キース君の注文はリスク低めで、先月で懲りているからで。


シロエ 「確かに、命の危機だと知ったら嫌かもですね」
キース 「当たり前だろうが、まだ死にたくはない!」


あんな野郎のせいなんかで…、とキース君が握り締める拳。


キース 「だからこそ、リスクは低めで頼みたいんだが!」
シロエ 「そう言われてもですね…」
サム  「あいつらは、制御不可能だぜ?」
ジョミー「だよねえ、おまけにキースがさあ…」


疫病仏だし、仕方ないかも、とジョミー君の鋭い指摘。


ジョミー「どっちかって言うと、ぼくたちの方が…」
スウェナ「毎回、巻き込まれるのよねえ…」


バーベキューは上手くいった方よ、とスウェナちゃん。


スウェナ「キース以外に、被害を受けた人はゼロでしょ?」
シロエ 「そうでした! シチューが臭かった程度ですね」
サム  「あれも大概、臭かったけどよ…」


普段に比べりゃマシだったよな、と頷くサム君。


サム  「バーベキューは、うんと楽しめたしよ…」
シロエ 「松茸狩りも、素敵でしたよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 焼き松茸も美味しかったよ!」
ブルー 「大成功だったと思うけどねえ、全体的に」


キースはともかく…、と生徒会長も。


ブルー 「あんな具合にいけたらいいねえ、今月もさ」
キース 「ちょっと待て!」


俺はどうなる、とキース君の顔に焦りが。


キース 「俺なら死んでもいいと言うのか!?」
ブルー 「そこまでは言っていないけど…」
シロエ 「先輩さえ、我慢してくれればですね…」


他の面子は安泰なんです、とシロエ君が立てる人差し指。


シロエ 「ですから此処は、自己犠牲の精神というヤツで」
キース 「どうして、そういうことになるんだ!」
サム  「だってよ、お前が引き受けてくれればよ…」
ジョミー「安心だよねえ?」
キース 「おい…!」


俺は保険じゃないんだが、と言ってますけど。
似ているのでは?


2021/11/05 (Fri)


 


☆掛け捨てがいいな


今年も紅葉のシーズンでして、お出掛けしたい面々ですが。
キース君がリスク低めを希望で、先月で懲りているそうで。


シロエ 「なるほど、保険というわけですか」
サム  「いいよな、キースを保険にしてよ…」
ブルー 「掛け捨てにすればいいと思うね、ぼくも」


そうしておけば安心だよ、と生徒会長、パチンとウインク。


ブルー 「掛け捨てだったら、文句も言って来ないしね」
キース 「それは俺のことか!?」
ブルー 「そうだよ、掛け捨てなんだから…」


何が起きても文句は無いよね、とニッコリと。


ブルー 「というわけでさ、保険料さえ払っておけば…」
シロエ 「キース先輩が引き受けてくれるんですね!」


いいじゃないですか、とシロエ君、大いに乗り気。


シロエ 「出来れば、格安がいいですねえ…」
マツカ 「掛け捨てですから、保険料は安いと思いますよ」
サム  「第一、キースが赤貧だしよ…」


給料はゼロで小遣い制だぜ、とサム君、親指をグッと。


サム  「臨時収入があるだけマシなんでねえの?」
ジョミー「言えてるね、ソレ」
スウェナ「そうよね、肉まん1個分とかで…」


充分なんじゃないかしら、とスウェナちゃん。


スウェナ「みんなが払えば、肉まん5個は買えるでしょ?」
ブルー 「ぼくと、ぶるぅの分も出すから…」
シロエ 「肉まん7個になりますね!」


立派に大金じゃないですか、とシロエ君の笑顔。


シロエ 「キース先輩、肉まん7個でどうでしょう?」
キース 「月参りは、もっと高いんだが!」
ジョミー「でもさ、キースの懐にはさ…」
サム  「一銭も入らねえんだろ?」


お布施なんだし、とサム君のツッコミ。


サム  「その点、俺たちの保険料はよ…」
ジョミー「アドス和尚は知らないんだしさ…」
シロエ 「全額、キース先輩が貰えるんですよ?」
ブルー 「いい話だと思うけれどね?」
キース 「おい、お前たち…!」


たったの肉まん7個分だぞ、と言ってますけど。
大金では…?


2021/11/06 (Sat)


 


☆肉まんでも大金


紅葉のシーズン到来でして、お出掛けしたい面々ですけど。
キース君がリスク低めを希望で、其処から話が保険の方へ。


シロエ 「たったの肉まん7個分だ、と言いますけれど…」
サム  「お前、7個も買えるのかよ?」
キース 「そのくらいの小遣いは貰っている!」


でないと高校生が出来るか、とキース君が吊り上げる眉。


キース 「肉まんの1個も買えないようでは…」
シロエ 「其処ですよ。いいですか、肉まん7個なんです」


先輩は一度に買えるんですか、とシロエ君の問い。


シロエ 「寒い日とかに、1個ずつなら普通ですけど…」
サム  「ドカンと買って、食えるかって話な!」


食欲の問題じゃねえんだぜ、とサム君、指をチッチッと。


サム  「肉まんを7個も大人買いしてよ…」
シロエ 「懐は痛まないのか、って所が重要なんです」


7個ですよ、とシロエ君が突き付ける指が7本分。


シロエ 「それを買ったら、その後、赤貧なのでは?」
ジョミー「次の日も買える余裕はあるわけ?」
キース 「そ、それは…」


残りの小遣いと相談しないと…、とキース君の悪い顔色。


キース 「他にも何かと買うものはあるし…」
シロエ 「ほらね、大金じゃないですか!」
サム  「うんうん、これがマツカだったらよ…」
スウェナ「毎日、みんなに7個買っても平気だわね」


もちろん1人に7個ずつよ、とスウェナちゃん。


スウェナ「キースがやったら、即、破産でしょ?」
キース 「否定は出来ん…」
シロエ 「じゃあ、大金で決まりですね!」


肉まん7個分で如何ですか、とシロエ君の笑み。


シロエ 「一手引き受けで、例の人をですね…」
サム  「面倒見てくれりゃいいんだよ」


この前みたいに…、とサム君も。


サム  「先月は、上手くいったんだしよ…」
ジョミー「スキルの方は充分あるよね」
シロエ 「加えて、疫病仏なんですし…」
キース 「おい…!」


命の値段が安すぎるぞ、と文句ですけど。
大金ですよ…?


2021/11/07 (Sun)


 


☆命の危機でも平気


紅葉シーズン到来とあって、お出掛けしたい面々ですけど。
リスクは全てキース君に、と保険の話が出て来たわけで…。


キース 「いいか、あの馬鹿が何かやらかしたら、だ…!」
シロエ 「命の危機だと言いたいんでしょう?」


先月はまさにそうでしたから、とシロエ君。


シロエ 「でも、危機だけで終わりましたし…」
マツカ 「簀巻きにはされませんでしたしね」
ジョミー「そうだよ、ゴザを買いに行かされただけで…」
サム  「川にドボンはしてねえよな?」


その前に撤収だったからよ、とサム君の相槌。


サム  「自転車のブレーキが壊されたのもよ…」
ブルー 「ぼくがサイオンで助けたよねえ?」
シロエ 「しかも、キース先輩は無自覚でした!」


ブレーキをかけずに走っていて…、とシロエ君の鋭い指摘。


シロエ 「そこまで肝が据わっているなら、大丈夫です!」
ジョミー「チキンレースで楽しめそうだよ?」


命の危機を…、とジョミー君も親指をグッと。


ジョミー「肉まん7個分は大金なんだし…」
シロエ 「引き受けるべきだと思いますねえ…」
??? 「ぼくも賛成!」


肉まんだって、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。


Aブルー「いいねえ、肉まんが美味しい季節!」
キース 「あんた、何しに湧いたんだ!?」
Aブルー「何処かへお出掛けするんだろう?」


肉まんを持って行くのかな、とソルジャー、ニコニコ。


Aブルー「肉まんくらい、ぼくが御馳走するからさ…」
シロエ 「一緒に行きたい、と言いたいんですね?」
Aブルー「ピンポーン!」


マツカの別荘とかがいいな、と調子に乗る人。


Aブルー「豪華な食事と、綺麗な紅葉がセットでさ…」
シロエ 「キース先輩、出番ですよ?」
Aブルー「えっと、どういう意味なのかな?」
シロエ 「キース先輩が、お世話係をするそうです!」
Aブルー「なるほど、それが肉まん7個分なんだね!」


キースに払えばいいのかな、と言ってますけど。
それでいいのかも…?


2021/11/08 (Mon)


 


☆肉まんを買うなら


紅葉シーズン到来でして、お出掛けしたい面々ですけれど。
リスクはキース君が引き受け、そういう話になった所へ…。


Aブルー「えっと、肉まんを7個買って、キースに…」
シロエ 「いえ、そうじゃなくて、7個分のですね…」
ジョミー「お金をキースに渡すんだよ」


そしたらキースがお世話係に…、とジョミー君たち。


ジョミー「ぼくたちが払う予定だったけど…」
シロエ 「代わりに払って下さるんなら、有難いですね」
Aブルー「そのくらい、お安い御用だよ!」


肉まん7個分だろう、とソルジャーが取り出した財布。


Aブルー「はい、キース。お釣りは貰ってくれていいから」
キース 「おい…!」


これを受け取ったら終わりだろうが、とキース君、動かず。


Aブルー「でもねえ、7個分より多いよ?」
シロエ 「キース先輩、お釣りは要らないんですよ?」
サム  「うん、お札には違いねえしよ…」
スウェナ「お釣りの分で、お菓子くらいは買えるでしょ?」


有難く貰っておきなさいよ、とスウェナちゃん。


スウェナ「それとも、何か不満なわけ?」
キース 「貰ってしまうと、またババなんだぞ!」
Aブルー「分かったよ。多すぎるから怖いんだ?」


裏があるとか思うんだろう、とソルジャー、勝手に納得。


Aブルー「だったら、キッチリ7個分でね」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「ひい、ふう、みい、と…」


小銭を数え始めたソルジャー。


Aブルー「肉まん1個が、この値段だから…」
シロエ 「それはコンビニ価格ですよ?」
Aブルー「ダメなのかい?」
ぶるぅ 「んとんと…。コンビニは、お値段、高めで…」


お得じゃないよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。


ぶるぅ 「スーパーだったら、うんと安くて…」
シロエ 「お買い得な日もあるんです!」
Aブルー「なるほど、そういう仕組みになってるんだね」
キース 「お前ら、値切ってどうする気だ…!」


俺を安売りするつもりか、と叫んでますけど。
そうなるかも…?


2021/11/09 (Tue)


 


☆底値よりはマシ


紅葉のシーズンといえばお出掛け、そういう話ですけれど。
リスクはキース君に丸投げ、其処へソルジャー登場でして。


Aブルー「安売りだなんて言われてもさ…」
シロエ 「キース先輩が蒔いた種ですよ?」


さっき、お札を貰っていれば…、とシロエ君のツッコミ。


シロエ 「お釣りの分まで貰えたんです、それをですね…」
サム  「受け取らねえから、今の状況があるんだぜ?」
キース 「しかし…!」
Aブルー「ぼくにしたって、賢く買い物したいからねえ…」


スーパーの肉まんの値段は、どのくらいかな、という質問。


ぶるぅ 「えっとね、今日はチラシが入ってたから…」
ブルー 「うん、本日の目玉商品だね」


肉まんとかが、と生徒会長が差し出すチラシ。


ブルー 「カレーまんとセットのでも、こうだからさ…」
Aブルー「ホントだ、コンビニよりもずっと安いね」


だったら、こっちで計算しよう、とソルジャー、ニッコリ。


Aブルー「肉まん7個で、この値段だね!」
シロエ 「ほらね、お安くなったでしょう?」
キース 「貴様ら、本気で安売りなのか!」


この俺を…、と叫んでますけど、ソルジャー、しれっと。


Aブルー「シロエも言ったよ、自業自得だって」
サム  「諦めねえと、もっと値切られるぜ?」
ぶるぅ 「そだよ、肉まん、安い時には…」


これより安くなるんだから、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。


ぶるぅ 「今の値段でいいと思うの!」
シロエ 「それとも、底値にしたいんですか?」
キース 「いや、それは…!」
Aブルー「じゃあ、この値段で、よろしく頼むよ」


お世話係を…、とソルジャー、キース君に強引に小銭を。


Aブルー「失敗したって、返さなくてもいいからね!」
キース 「また処刑だとか言い出す気か!?」
Aブルー「さあねえ…? それより、何処へ行くわけ?」
シロエ 「紅葉ですか?」
Aブルー「うん、また三人で来たいんだけど!」


かまわないだろう、と笑顔のソルジャー。
断れませんね?


2021/11/10 (Wed)


 


☆三人分でよろしく


紅葉といえばお出掛けシーズン、ソルジャーも登場でして。
キース君をお世話係に任命、肉まん7個分の値段を支払い。


Aブルー「やっぱり、賑やかにやりたいしさ!」
シロエ 「まあ、そうでしょうね…」
サム  「いいんでねえの? キースが引き受けるんだし」
ジョミー「先月は、上手くいったしね…」


それに断っても無駄だと思う、とジョミー君。


ジョミー「ほら、あっちには必殺技があるしさ…」
スウェナ「SD体制で苦労してる、っていうヤツよね?」
Aブルー「その通り! だから、三人でいいだろう?」
ブルー 「嫌だと言っても、ソレで押し切るしね…」


キースがいるから、まあいいけどさ、と生徒会長も。


ブルー 「こっちに被害が無ければ、別に…」
シロエ 「かまいませんよね?」
マツカ 「ええ。で、行き先はどうするんですか?」
Aブルー「紅葉が綺麗で、混んでなくてさ…」


御馳走がある所だよね、とソルジャーの注文。


Aブルー「お寺で精進料理はダメだよ、もっと豪華に!」
シロエ 「どの辺から聞いていたんです?」
Aブルー「最初からかな?」
一同  「「「あー…」」」


そういう人だ、と誰もが溜息。


ブルー 「要するに、来る気満々だった、と」
Aブルー「もちろんだよ!」


マツカの別荘とかがいいねえ、と仕切り始める人。


Aブルー「道路が混んでも、ヘリで行けるし…」
キース 「なんで、あんたが決めるんだ!」
マツカ 「でも、正論ではありますよ?」


何処の料亭でも取れますけれど…、と御曹司、控えめに。


マツカ 「ただ、其処へ行くには、道路事情が…」
サム  「だよなあ、何処も渋滞するしよ…」
Aブルー「ほらね、マツカもこう言ってるし!」


此処は厚意に甘えるべき、と厚かましいソルジャー。


Aブルー「別荘にしようよ!」
マツカ 「分かりました。手配しますね」
Aブルー「キースも、お世話係をよろしく頼むよ」


もう代金は払ったからね、と威張ってますけど。
格安ですよね…。


2021/11/11 (Thu)


 


☆売り渡された人


次の休日はマツカ君の別荘へお出掛け、ソルジャーも一緒。
そう決まりまして、お世話係はキース君が一手に引き受け。


Aブルー「いいかい、しっかり仕事をしてよ?」
キース 「あの値段でか!?」
Aブルー「底値にしたっていいんだけれど?」
キース 「い、いや、充分だ…」


有難く貰っておくことにする、とキース君、諦めモード。


キース 「出来る限りのことも、させて貰うから…」
Aブルー「ありがとう! じゃあ、来週はよろしくね!」


今日は、お出掛けするからこれで、とソルジャー、消滅。


シロエ 「帰ったんでしょうか?」
サム  「お出掛けなんだぜ、エロドクターのトコだろ?」
一同  「「「あー…」」」


ターゲットは他にもいたんだっけ、と誰もが納得。


シロエ 「あっちは上手くいってるんですよね…」
ジョミー「貢いで貰って、御機嫌だよね…」
サム  「キースも、あれほど金があればよ…」


被害は無かったかもしれねえな、とサム君が振っている首。


サム  「何か言われたら、サッと小遣いを握らせてよ…」
スウェナ「切り抜けられたかもしれないわねえ…」
ジョミー「でもさ、現実は厳しいからさ…」
シロエ 「肉まん7個分で売られるんですよね」


しかもスーパーのお値段で…、とシロエ君。


シロエ 「大安売りというヤツですよ」
キース 「誰のせいだと思ってるんだ!」
ブルー 「自分で蒔いた種だろう?」


売られたからには頑張りたまえ、と生徒会長の激励が。


ブルー 「ぼくたちに被害が及ばないように、全力で!」
シロエ 「先月みたいにお願いしますよ」
キース 「死にかけたんだが…!」
シロエ 「生き延びたでしょう?」


拾った命を活かして下さい、とシロエ君が突き付ける指。


シロエ 「それで、みんなが救われますから!」
キース 「死ねと言うのか!?」
ブルー 「坊主なんだし、尊い犠牲の精神でね」
キース 「くっそぉ…」


たった肉まん7個分でか、と呻いてますけど。
頑張るしか…。


2021/11/12 (Fri)


 


☆宿坊で良ければ


やって来ました、マツカ君の別荘へ紅葉狩りに出掛ける日。
生徒会長のマンション前に集合、そういう面々ですけれど。


シロエ 「いいですねえ…。今年もヘリでお出掛けですね」
マツカ 「渋滞を避けるには、一番ですしね」
ジョミー「リッチだよねえ…!」


でもって、着いたら御馳走だよね、とジョミー君。


ジョミー「何が出るかな、松茸御飯はありそうだけど…」
マツカ 「もちろん、御用意していますよ」
サム  「バーベキューでも、トリュフだったしよ…」
スウェナ「絶対、豪華に決まってるわよ!」


見た目も綺麗で凝ってるのよね、とスウェナちゃんも。


スウェナ「なんと言っても、マツカの家の別荘だもの!」
シロエ 「お寺なんかとは違いますしね」
キース 「悪かったな!」


なんなら次は招待するぞ、と副住職の渋面。


キース 「宿坊で精進料理の休日をな!」
ジョミー「要らないから!」
キース 「親父の法話もセットなんだが…」
シロエ 「そんなの、誰が行きたがるんです!」


お正月だけで充分ですよ、とシロエ君。


シロエ 「それに、招待となると、誰かさんがですね…」
ブルー 「強引に来るから、苦労するだろうね」
Aブルー「なになに、何処へ御招待って?」


おはよう、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。


Aブルー「次の休みの予定かな?」
??? 「でもですね…。特別休暇は…」
??? 「もう取りにくい季節だも~ん!」


キャプテン(A船長)と悪戯小僧(Aぶるぅ)も出現。


Aブルー「そうだっけ?」
A船長 「クリスマスと、お正月に取るんですよ?」
Aぶるぅ「こっちでパーティーと、えとえと…」


煩悩の回収だっけ、と悪戯小僧が傾げる首。


Aぶるぅ「除夜の鐘で流れたヤツを、ホテルに泊まって…」
Aブルー「あー! そういうイベントもあったっけね!」
A船長 「ですから、他に特別休暇は…」
Aブルー「うーん、残念…」


御招待を逃しちゃうのか、と嘆いてますけど。
宿坊ですよ…?


2021/11/13 (Sat)


 


☆宿坊は困るんです


マツカ君の別荘で紅葉狩りな休日、ソルジャーたちも到着。
ヘリで出掛ける豪華コースで、元老寺の宿坊とは大違いで。


シロエ 「もしかして、元老寺に行きたかったんですか?」
Aブルー「だって、キースの招待だろう?」
ジョミー「でもさ、精進料理だよ?」
サム  「アドス和尚の法話もつくしよ、俺だったらよ…」


招待されても逃げると思うぜ、とサム君が軽く竦める肩。


サム  「それによ、法話だけでは済まねえと思うし…」
キース 「朝晩のお勤めは、当然、つくな」
シロエ 「お客さんに人気なんですか、ソレ?」
キース 「お前たちと違って、参加するかは自由だが…」


けっこう皆さん、参加なさるぞ、と副住職。


キース 「心の癒しになるんだそうだ」
Aブルー「ふうん…? 次の機会が是非とも欲しいね」
A船長 「私もです。お念仏は毎日、唱えていますし…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ぼくもキースの家に行きたい!」


でもって悪戯、と飛び跳ねる悪戯小僧に、キース君、蒼白。


キース 「そ、それだけはやめてくれ!」
Aブルー「でもねえ、ぶるぅだけ留守番なのもねえ…」
ブルー 「キース、招待厳禁だからね!」
一同  「「「は?」」」


何故、この人が…、と皆の視線が生徒会長に集中。


キース 「あんたが俺に味方すると…?」
シロエ 「どうしたんです、会長、熱でもありますか?」
ブルー 「失礼な! ぼくは至って正気だってば!」


でもって、元老寺への招待は禁止、と生徒会長、厳しい顔。


ブルー 「忘れていたよ、アドス和尚は、この連中をさ…」
Aブルー「なんだい?」
ブルー 「知らないんだってば、存在自体を、まるっと!」


ということは…、と生徒会長が指差す自分の顔。


ブルー 「ブルーが行くなら、ぼくと代わるしか…」
キース 「そうか、それしかないわけだな」
ジョミー「それって、何かあった時はさ…」
ブルー 「ぼくのメンツが…」


潰れるんだよ、と生徒会長、ガクガクブルブル。
確かに…。


2021/11/14 (Sun)


 


☆入れ替わった時には


マツカ君の別荘で紅葉狩りですけど、出発前に騒ぎが勃発。
元老寺の宿坊を希望なソルジャー、止めに入った生徒会長。


キース 「なるほど、あんたもメンツが大事、と」
ブルー 「当たり前だよ、ぼくの評価が地に落ちるしね!」


こんなのと一緒にされちゃったら、と生徒会長、キッパリ。


ブルー 「それに、ぶるぅも入れ替わるわけだし…」
ぶるぅ 「んとんと…。ぼくは悪戯、しないよ?」
Aぶるぅ「そっか、ぶるぅが困っちゃうんだ…」


それなら悪戯は我慢するよ、と意外に良い子な悪戯小僧。


シロエ 「我慢って…。そんなの、出来るんですか?」
Aぶるぅ「クリスマスの前には、やってるも~ん!」


でないとサンタさんが来ないもんね、と弾ける笑顔。


Aぶるぅ「だから絶対、大丈夫!」
ブルー 「だってさ、君より出来た子だねえ…」
Aブルー「失礼な! ぼくには出来ない真似だとでも!?」


其処まで言うならやってみせよう、とソルジャー、憤然。


Aブルー「キース、次の機会を作りたまえ!」
キース 「何をする気だ?」
Aブルー「ぼくの素晴らしさを披露するんだよ!」


ブルーの評判を落とさないように…、と威張り返る人。


Aブルー「完璧な立ち居振る舞いってヤツで!」
ブルー 「いいけどさ…。朝晩のお勤めはどうするわけ?」
Aブルー「参加するけど?」
ブルー 「所作とお経は、出来るんだろうね?」


伝説の高僧らしく完璧に…、と生徒会長の鋭いツッコミ。


ブルー 「それにさ、アドス和尚のことだし…」
キース 「導師を頼むかもしれないな」
Aブルー「えっと…? 導師って…?」


それは何だい、とソルジャーの問い。


Aブルー「ブルーには出来るヤツなんだよね?」
キース 「もちろんだ。お勤めの先頭に立ってお経をだ…」
ブルー 「読む役目だよね、鳴り物とかも叩いてさ」
Aブルー「それって、いつもキースがさ…」
キース 「やってるヤツだが?」


法要でな、とキース君、俄然、偉そう。
さて、どうなる…?


2021/11/15 (Mon)




 

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☆車中でゆっくり


バーベキューにお出掛けな休日、お天気の方も素敵な快晴。
生徒会長のマンション前に集合で、ゲストの到着待ちな今。

キース 「まさかと思うが、俺に松茸シチューを作れと?」
ジョミー「そうだよ、接待係なんだし」
シロエ 「ぶるぅの仕事じゃないですよねえ…」

料理と言えば、ぶるぅですけど、とシロエ君も相槌。

シロエ 「今日に限っては、あの方々の注文はですね…」
サム  「キースが受けるべきだと思うぜ、料理でもよ」
キース 「し、しかし…」
??? 「大丈夫! 君なら、やれば出来る筈だよ!」

おはよう、とソルジャー(会話表記はAブルー)、ご到着。

Aブルー「いいねえ、キースが接待係だって?」
??? 「お世話になります」

よろしく、と頭を下げるキャプテン(会話表記はA船長)。

A船長 「料理も、お任せ出来るのですね」
??? 「かみお~ん♪ ぶるぅより、上手に出来る?」

そこが問題、と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)の問い。

Aぶるぅ「美味しく作ってくれないと…」
Aブルー「ガッカリだしねえ…」
A船長 「分かります。私なら、我慢も出来ますが…」

ぶるぅは無理です、とキャプテンの眉間に皺が。

A船長 「ただでは済まないと思いますね」
Aぶるぅ「そだよ、復讐しちゃうもんね!」

不味かった分をお返ししなきゃ、と悪戯小僧。

Aぶるぅ「美味しくしないと、悪戯だも~ん!」
Aブルー「処刑でいいと思うけれどね?」
キース 「俺を殺すと、あんたが困るぞ!」

二度目は無いと言った筈だが、と副住職の反撃。

キース 「法要をスルーされたいのか?」
Aブルー「殺すとは言っていないけど?」

処刑だよね、とソルジャー、涼しい顔。

Aブルー「ゆっくり考えながら行こうよ、まずは出発!」
マツカ 「そうですね、皆さん、マイクロバスへどうぞ」
一同  「「「はーい!」」」
キース 「車中で処刑の相談なのか?」

あんまりだ、とキース君、ガクブルですけど。
処刑って…?


2021/10/16 (Sat)

 

☆しくじった時は


いよいよバーベキューにお出掛け、揃ってマイクロバスへ。
車中で処刑の相談だそうで、キース君、ガクブル状態な今。

ぶるぅズ「「かみお~ん♪ しゅっぱぁ~つ!」」
マツカ 「バスの中も、飲み物など御用意していますから」
Aブルー「ありがとう! 流石、マツカは気が利くねえ!」
シロエ 「言っておきますけど、ぼくたち用ですよ?」

本来は、とシロエ君、グッサリと釘を。

シロエ 「あなたは、お呼びじゃないんですから!」
サム  「うんうん、キースの招待だしよ…」
ジョミー「気が利くかどうかは、キースを評価してよね」

マツカじゃなくて、とジョミー君も。

ジョミー「そりゃさ、車内の備品とかはさ…」
シロエ 「マツカ先輩の自由ですから…」
マツカ 「もちろん、キースのゲストの方にも…」

好きにお使い頂けますが…、と御曹司の視線がキース君に。

マツカ 「でも、専属の接待係はキースですからね?」
キース 「それは重々、承知しているが…」
Aブルー「だからこそ、処刑の相談なんだよ!」

どんな感じにすればいいかな、とソルジャー、物騒な台詞。

Aブルー「接待係をしくじった時は、処刑なんだけど…」
Aぶるぅ「ねえねえ、ぼくが好きにしていい?」

自信あるよ、と悪戯小僧がエヘンと張る胸。

Aぶるぅ「シャングリラの人たち、ぼくを見るとさ…」
A船長 「顔が引き攣るか、愛想笑いの二択ですしね」

なにしろ悪戯が半端ないので…、とキャプテンの解説。

A船長 「かと言って、即、逃げ出すとですね…」
Aブルー「もう確実にターゲットだしね」
Aぶるぅ「背中を見せたら、アウトなんだも~ん!」

鉄則でしょ、と悪戯小僧のニコニコ笑顔。

Aぶるぅ「目を逸らしたら、負けなんだもんね!」
シロエ 「確かに、勝負は気迫で決まりますしね…」
Aぶるぅ「逃げる人には、うんと悪戯しちゃうんだよ!」
キース 「そ、それを俺にか…?」

それが処刑か、とキース君、悪い顔色。
悪戯のターゲット…?


2021/10/17 (Sun)

 

☆失敗したら処刑


マツカ君の別荘に近い河原で、バーベキューを楽しむ休日。
別荘へ向かうマイクロバスの中で、キース君の処刑の相談。

キース 「悪戯というのは、どういうヤツなんだ…!」
Aぶるぅ「先に言ったら、悪戯じゃないも~ん!」
Aブルー「まあ、究極のサプライズかもね」

何が起こるか謎だから、とソルジャー、しれっと。

Aブルー「予測出来たら、誰も怖がらないって!」
A船長 「そうですとも。本日のぶるぅの悪戯は、と…」

艦内に予報を流せますしね、とキャプテンも。

A船長 「何処で起こるか、何が起こるか、予測不能で…」
Aブルー「誰が犠牲者になるかも、ぶるぅ次第だしねえ…」

だからこそ、恐れられてるわけで…、という説明。

Aブルー「処刑係には、ピッタリかもね」
A船長 「ええ。接待係と処刑係の対決というわけですか」

これはなかなか見ものですよ、とキャプテンも。

A船長 「どうです、皆さん、賭けませんか?」
Aブルー「ダメダメ、賭けにならないからね」
A船長 「はあ?」
Aブルー「絶対、成立しないと思うよ」

聞いてみようか、とソルジャー、皆にグルリと視線を。

Aブルー「この賭け、キースに賭けたい人は?」
一同  「「「…………」」」
Aブルー「じゃあ、ぶるぅな人!」
一同  「「「はいっ!」」」

はい、はい、はいっ! と挙がる手と声。

Aブルー「ほら、誰もキースに賭けないんだから」
A船長 「なるほど…。では、処刑係に決定ですか?」
Aブルー「うん。ぶるぅを処刑係に任命!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 悪戯、とっても楽しみ!」

だから頑張って失敗してね、と悪戯小僧の怖すぎる注文。

Aぶるぅ「キースが失敗すればするほど、出番だも~ん!」
キース 「失敗しなければ、処刑は無しなんだな?」
Aブルー「そうなんだけどさ、出来ると思うのかい?」
キース 「死ぬ気で頑張る!」
Aブルー「なら、努力したまえ」

接待に期待してるから、とソルジャーの笑み。
どうなる…?


2021/10/18 (Mon)

 

☆やる時はMAX


マツカ君の別荘の近くの河原で、バーベキューをする休日。
余計なゲストが来てしまった件は、キース君に丸投げで…。

マツカ 「もうすぐ別荘に着きますよ」
ジョミー「着いたら、河原に行くんだよね?」
マツカ 「ええ。バーベキューの用意は、そちらの方に…」

出来てますから、と御曹司の笑み。

マツカ 「何も持たずに行って頂ければ、即、楽しめます」
一同  「「「やったーっ!」」」

バーベキューだ、と盛り上がる面々、駐車場に到着で。

シロエ 「マツカ先輩、河原は何処になるんですか?」
マツカ 「ついて来て下さい、御案内します」
Aブルー「其処は、キースじゃないんだね?」
キース 「当然だろうが、道なんぞ知らん!」

いつも別荘に来るだけだしな、とキース君。

キース 「いくら接待係と言っても、限界があるぞ」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 限界、楽しみ!」
A船長 「限界を超えて頑張らないと、悪戯なのか?」
Aぶるぅ「そだよ、道案内は仕方ないけど」

そうじゃない時は、やっちゃうもんね、と怖い台詞が。

Aぶるぅ「どんな悪戯にしようかなあ…?」
キース 「今から考えなくてもいいっ!」

俺は無傷で切り抜けてみせる、とキース君、必死の形相。

キース 「でないと、川に突き落とされるとか…」
Aぶるぅ「それ、しちゃおうかな?」
キース 「まだ失敗はしていない!」

落とされてたまるか、と決意の表情。

キース 「しくじる前から、落とすのは無しだ!」
Aぶるぅ「つまんなーい!」

シャングリラだとアリなのに、と悪戯小僧。

Aぶるぅ「悪戯するのに、条件なんかは無いんだもん!」
Aブルー「でもねえ、今回は処刑係だからさ…」

グッと我慢で、やる時はMAX、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「川に落とすのも、普通にやるより…」
キース 「まさか、崖から落とす気か!?」
Aぶるぅ「簀巻きもいいかも!」
キース 「簀巻き…」

まだ崖よりはマシだろうか、と青ざめる人。
処刑ですしね…。


2021/10/19 (Tue)

 

☆ド田舎なんです


マツカ君の別荘から近い河原で、バーベキューですけれど。
河原に向かう途中の道で、物騒な流れになりつつある今。

Aぶるぅ「んとんと、簀巻きにするんなら…」
Aブルー「巻くための材料が要るよね、うん」
マツカ 「あ、あのぅ…。流石に、そちらの方の手配は…」

ぼくは承りかねます、と御曹司の顔に困惑の色が。

マツカ 「ホームセンターに行けば、あるでしょうけど…」
Aブルー「こんな山奥に、ホームセンターがあるのかい?」
マツカ 「いえ、コンビニも無い田舎ですし…」

道の駅だって無いんですよ、と御曹司。

マツカ 「山を越えて隣の集落に行けば、直売所が…」
Aブルー「其処で色々、買えるんだね?」
マツカ 「農産物と、地元の特産品とかですから…」

ゴザは売られていないでしょう、と御曹司の説明。

マツカ 「そういった品は、もう一つ先の集落です」
Aブルー「コンビニかい?」
マツカ 「よろず屋ですね、宅配便とかも扱ってますよ」

ですから、ゴザもある筈です、と御曹司が指差す山の方向。

マツカ 「あの山を越えて、次の峠を越えた先です」
Aブルー「なるほどねえ…。聞いたかい、キース?」
キース 「ああ。簀巻きにするのは無理そうだな」

マツカは手配しないんだし、とキース君、ニヤリ。

キース 「とはいえ、崖も勘弁願いたいが…」
Aブルー「何を言うのさ、君は接待係だよ?」
キース 「は?」
Aブルー「簀巻きにするなら、ゴザを買いに行く所から!」

自転車くらいは借りられるよね、とソルジャーの言。

Aブルー「どうかな、マツカ?」
マツカ 「ええ、別荘の管理をしている人たちのが…」

ありますから、と御曹司。

マツカ 「それより、河原に到着ですよ」
一同  「「「わあっ!」」」

最高、と誰もが歓声な景色。

ジョミー「早速、みんなでバーベキューだね!」
Aブルー「ゴザは後でいいしね」
キース 「おい…!」

まだ失敗はしてないぞ、と言ってますけど。
どうなるやら…。


2021/10/20 (Wed)

 

☆松茸派な人たち


バーベキューが出来る河原に到着、大いに盛り上がる面々。
ゲストの方はキース君に丸投げ、早速、ワイワイ賑やかに。

ジョミー「用意は全部出来てるんだね、後は焼くだけ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 焼き松茸用の七輪もあるよ!」
シロエ 「キノコもドッサリありますよね」

流石はマツカ先輩です、とシロエ君が見回す食材の山。

シロエ 「えーっと…。これが白トリュフですか?」
マツカ 「ええ。普通のトリュフがコレですからね」
サム  「やっぱ、俺たちには松茸だよなあ…」
スウェナ「そうねえ、何処がいいのか、サッパリ…」

トリュフの良さって分からないわ、とスウェナちゃん。

スウェナ「確かに匂いはあるんだけれど…」
Aブルー「ぼくも松茸の方がいいかな」
A船長 「私もです。そちらで先に慣れましたから」

馴染みがあるのは松茸ですね、とキャプテンも。

A船長 「ですから、松茸をシチューにするというのは…」
Aブルー「言ってはみたけど、どちらかと言えば…」

シチューはトリュフの方にしたいね、とソルジャーの言。

Aブルー「キースに作って貰おうかな?」
キース 「シチューをか!?」
Aブルー「君は接待係だろう?」

それともゴザを買いに行くかい、と恐ろしい台詞が。

Aブルー「簀巻きの支度か、シチューか、どっちが…」
キース 「シチューに決まっているだろう!」
Aブルー「それじゃ、よろしく!」

ぼくはバーベキューと松茸狩り、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「みんなは、どうする?」
ジョミー「先に松茸狩りだよねえ?」
サム  「だよなあ、食材は揃ってるんだしよ…」

準備は全く要らねえし、とサム君も賛成。

サム  「でもよ、キースは残るんだよな?」
シロエ 「シチューを作らないといけませんしね…」
キース 「材料とかはどうするんだ!?」
マツカ 「大丈夫ですよ、レシピ付きで運ばせますから」
キース 「おい…」

それは本格派のレシピでは、とキース君、真っ青。
さて…?


2021/10/21 (Thu)

 

☆嫌なら作るしか


いよいよ河原でバーベキューですけど、その前に松茸狩り。
けれどキース君には、トリュフのシチューを作る使命が。

キース 「本格派のレシピなぞ、俺に作れると思うのか!」
ジョミー「無理っぽいけど、それ、言っていいの?」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 失敗、楽しみ!」

ゴザを買うなら、あっちだって、と悪戯小僧が指差す山。

Aぶるぅ「不味いのが出来たら、買いに行ってね!」
A船長 「自転車で山越えは、大変でしょうが…」
Aブルー「仕方ないよね、ぶるぅのリクエストだから」

それが嫌なら作りたまえ、とソルジャー、偉そう。

Aブルー「マツカ、材料とかの用意をよろしくね!」
マツカ 「ええ。ビーフシチューにしておきましょうか」
ぶるぅ 「そだね、ホワイトシチューよりかは…」

失敗しないと思うから、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。

ぶるぅ 「七輪でコトコト煮るのがオススメ!」
マツカ 「では、七輪も追加して貰いますね」

御曹司、サクサクと手配をしまして、ニッコリと。

マツカ 「じきに届くそうです、頑張って下さい」
キース 「そ、そうだな、ゴザを買わなくて済むように…」

努力しよう、とキース君、決意の表情。

キース 「美味いシチューを作ってみせる!」
ぶるぅ 「んとんと、お手伝いしてあげたいけど…」
Aブルー「手伝い、禁止!」
ぶるぅ 「そうだよね…」

頑張ってね、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「焦がさないように、気を付けて!」
キース 「分かった…」
Aブルー「じゃあ、ぼくたちは松茸狩りに行こうか」
A船長 「沢山採れるといいですね」

期待しましょう、と皆で松茸狩りに出発ですけど。

ジョミー「大丈夫かな、キース…」
シロエ 「どうでしょうねえ…」

ゴザを買いに行く運命でしょうか、とシロエ君。

シロエ 「気の毒ですけど…」
サム  「仕方ねえよなあ…」
Aぶるぅ「処刑しちゃうもんねーっ!」

失敗したら、と悪戯小僧が跳ねてますけど。
処刑ですかねえ…?


2021/10/22 (Fri)

 

☆向いていない松茸


河原でバーベキューを始める前に、まずは松茸狩りに出発。
けれどもキース君は残留、トリュフのシチューを作る運命。

Aブルー「さてと、松茸は何処にあるかな?」
A船長 「香りを頼りに探しましょうか」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ それもシチューに入れる?」
Aブルー「どうだろう、キース次第かも…」

シチューが美味しく出来てたら、とソルジャーが傾げる首。

Aブルー「松茸を追加するのもアリかな」
A船長 「そうですね。更に美味しくなるかもです」
Aぶるぅ「不味くなったら、処刑だよね!」

キースのせいだし、と張り切る悪戯小僧。

Aぶるぅ「松茸、沢山採らなくちゃ!」
Aブルー「うん。みんなも頑張って探してよね!」
一同  「「「はーい…」」」

だけどシチューは違うと思う、と誰もが溜息。

シロエ 「そもそも、シチューに向かないんですよね?」
ジョミー「だからトリュフのシチューの筈だよ」
サム  「松茸を入れたら、やべえよな…」

そういう気しかしねえんだけど、とサム君が竦める肩。

サム  「キースが、美味いシチューを作っててもよ…」
スウェナ「松茸を投入でパアって感じね…」
シロエ 「化学変化を起こしますよね…」

ぶるぅが入れても、キース先輩の責任に…、とシロエ君。

シロエ 「あの様子だと、きっと入れますよ」
ジョミー「悪気が無くても、やりそうだよねえ…」
サム  「でもって、責任はキースになすりつけるのな…」

ありそうだぜ、とサム君、肩をブルッと。

サム  「まあ、俺たちには関係ねえけど…」
ジョミー「そうだよ、ぼくたちはバーベキュー!」
シロエ 「キース先輩は、簀巻きかもですけどね…」

しかも自分で買ったゴザで、とシロエ君、ブルブル。

シロエ 「ついでに、自転車で山越えまでセットですよ」
ジョミー「キースの分の肉も、食べちゃえばいいって!」
サム  「楽しくやろうぜ、俺たちはよ」

でもって松茸を焼いて食うんだ、とサム君の意見。
正しいですよね?


2021/10/23 (Sat)

 

☆七輪でコトコト


河原でバーベキューの前に、松茸狩りから始めた御一同様。
けれどもキース君は残留、トリュフのシチューを作る運命。

シロエ 「あっ、あそこ! 松茸ですよ!」
ジョミー「ホントだ、周りにも生えてるよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 手入れしてある山だしね!」
ブルー 「固まって生えても、不思議じゃないよ」

よし、採ろう、と端から持参の籠の中へと。

スウェナ「この調子だと、大収穫になりそうだわね」
サム  「誰かさんも沢山、採ってそうだぜ」
Aブルー『決まってるじゃないか、大漁だよ!』

焼き松茸が楽しみだよね、と飛んで来た思念。

Aブルー『そこそこ採れたら、バーベキューで!』
ブルー 「当然だってば、本来、そっちが目的だから!」

楽しまないと、と松茸狩りに励んだ後は、サクサクと下山。

マツカ 「戻りました。キース、シチューはどうですか?」
キース 「こんなものだと思うんだが…」

じっくり煮込めばいけると思う、と七輪の前のキース君。

キース 「よかったら、味見して貰えないか?」
マツカ 「ぶるぅの方が適役ですよ」
ぶるぅ 「そだね、えーっと…」

どうかな、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が味見を。

ぶるぅ 「うん、美味しい!」
Aブルー「本当かい?」
ぶるぅ 「んとんと、後は煮込めばオッケー!」

バーベキューの間にコトコトと、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「七輪だったら、つきっきりでなくても…」
ブルー 「焦げにくいから、キースもさ…」
ぶるぅ 「ちゃんと、バーベキュー出来るからね!」

食べてる暇はあると思うの! と太鼓判が。

ぶるぅ 「だから、みんなでバーベキュー!」
一同  「「「イイネ!」」」

やろう、と拳を突き上げる面々。

Aブルー「それじゃ、早速…。肉を沢山焼いてよね!」
シロエ 「キース先輩、仕事ですよ!」
キース 「俺が接待係だったな…」
Aブルー「そうだよ、よろしく!」

合間に食べてもいいからさ、と寛大な言葉。
接待ですね…?


2021/10/24 (Sun)

 

☆焼き松茸には柚子


いよいよバーベキューがスタート、豪華な食材がドッサリ。
キース君は接待係ですけど、他の面子は賑やかにワイワイ。

ジョミー「最高だよね、肉も美味しいし、天気もいいし…」
ぶるぅ 「キノコも沢山あるもんね!」
シロエ 「贅沢ですよね、バーベキューでトリュフなんて」
サム  「バーベキューソースをぶっかけてよ…」

食えるってトコがいいんだよな、とサム君、親指をグッと。

サム  「高級食材にバーベキューソース!」
Aブルー「松茸にもかけていいかな、ソレ?」
ブルー 「ダメダメ、松茸は七輪で焼いて柚子だよ!」

絶対、そっちが美味しいから、と生徒会長。

ブルー 「君だって、トリュフより松茸派だろう?」
Aブルー「そうだったっけ…。だからシチューで…」
キース 「俺が七輪で煮込んでるんだが?」

焼き松茸は、ぶるぅだろうか、とキース君の問い。

キース 「七輪は、別に用意して貰っているし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ もちろん、ぼくが焼くも~ん!」

キースはシチューが精一杯だよ、と笑うお子様。

ぶるぅ 「たまに、かき混ぜるの、忘れないでね!」
キース 「焦げたら、処刑されるからな…」

承知している、とシチューにも払っている注意。

キース 「とはいえ、七輪には感謝しないと…」
ジョミー「キースも食べていられるもんねえ…」
キース 「下僕で、肉だの、野菜だのと…」

言われるままに焼かされているが、と苦笑する人。

キース 「だが、俺の分の肉は食えるし…」
Aブルー「そうだよ、頑張って接待してよね!」
A船長 「お世話になります。そこの肉をですね…」
キース 「任せてくれ!」

お安い御用だ、と接待係に徹してますけど。

シロエ 「あれっ、なんだか変な匂いがしませんか?」
ジョミー「ホントだ、あっちの方からだよね」
サム  「シチューの鍋が臭くねえか?」
キース 「さっき、かき混ぜたばかりだが…!」

焦げそうなのか、とキース君、七輪にダッシュ。
ヤバイかも?


2021/10/25 (Mon)

 

☆シチュー鍋に松茸


河原で賑やかにバーベキューでして、豪華食材がドッサリ。
キース君は接待係をやりつつ、七輪でシチューを煮込み中。

サム  「おーい、シチューは大丈夫かよ?」
キース 「な、なんだ、誰が松茸を入れたんだ!」
一同  「「「松茸!?」」」

どうなったんだ、と一同、七輪の方へと。

シロエ 「えっと…。松茸がゴロゴロ入ってませんか?」
サム  「この臭いのって、松茸だよな?」
ジョミー「いい松茸だよ、開く前のさ…」

上等なのを、いったい誰が、とジョミー君、キョロキョロ。

ジョミー「シチューなんかにブチ込んじゃって…!」
シロエ 「それより、味が問題ですよ!」
マツカ 「不味かったら、キースは処刑ですしね…」

誰か味見を…、と御曹司の不安そうな声。

マツカ 「この匂いでは、皆さん、嫌でしょうけど…」
Aブルー「当たり前だよ、味見以前の問題だよ!」

食欲が失せてしまうじゃないか、とソルジャー、仏頂面。

Aブルー「鍋の中身はサッサと捨ててさ、キースはさ…」
A船長 「ゴザを買いに、自転車で出発ですか?」
Aブルー「決まってるだろう!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 悪戯、大成功ーっ!」

入れちゃったあ! と飛び跳ねている悪戯小僧。

キース 「やはり貴様か、だが、いつの間に!?」
Aぶるぅ「サイオンを使えば、簡単だも~ん!」

バーベキューしながら瞬間移動、と返った答え。

Aぶるぅ「ぼくがポンポン入れていたのに…」
Aブルー「キースは全く気付かなかった、と…」

重罪だよ、とソルジャーの睨み。

Aブルー「マツカ、自転車の手配をお願い!」
マツカ 「は、はいっ!」
Aブルー「分かってるね、キース?」

向こうの山を二つ越えて…、と指差すソルジャー。

Aブルー「その前に、鍋の中身を遠くに捨てて来たまえ」
キース 「分かった…」
シロエ 「大変なことになりましたね…」
サム  「帰れるのかよ?」

山越えは遠いぜ、とサム君、心配そう。
日が暮れますかね…?


2021/10/26 (Tue)

 

☆ママチャリで走れ


河原でバーベキューなんですけど、キース君はシチュー係。
その鍋に悪戯小僧が松茸を投入、凄い悪臭が漂ったわけで。

Aブルー「とにかくキースは処刑だってば!」
A船長 「夕方までに、帰って来られないのでは…?」
Aブルー「そうなった時は、その時だよ!」

酷い匂いと、シチューが台無しの罪は重い、とソルジャー。

Aブルー「ゴザを買って来て、簀巻きなんだよ!」
キース 「す、すまん…」

鍋の中身は捨てて来たが…、とキース君、悪い顔色。

キース 「本当にゴザを買いに行けと…?」
Aブルー「もちろんだよ! マツカ、自転車は?」
マツカ 「今、届きました」

ママチャリですけど、とマツカ君が指差す川沿いの道。

マツカ 「生憎、電動アシストとかは…」
Aブルー「要らないってば、そんな贅沢品!」

自力で走って行けばいいだろ、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「さあ、乗って!」
キース 「ま、待ってくれ、ペットボトルか何か…」
マツカ 「ああ、そうですね」

喉が渇きますし、とマツカ君が手にしたスポーツドリンク。

マツカ 「ジュースとかより、こちらでしょう」
Aブルー「水で充分だよ!」

ちょっとだけ塩を入れればいいだろ、と恐ろしい台詞が。

Aブルー「水分と塩分、それでオッケー!」
シロエ 「酷すぎませんか?」
Aブルー「水無しでもいいくらいだよ!」

あるだけマシ、と水のペットボトルに塩をパラパラ。

Aブルー「ほら、これを持って!」
キース 「帰りが遅くなりそうなんだが…!」
Aブルー「回収くらい、してあげるから!」

だからと言ってサボリは厳禁、と釘をグサリと。

Aブルー「サイオンで監視するからね!」
一同  「「「うわー…」」」

休めないんだ、と誰もがガクブル。

キース 「水だけで行けと…?」
Aブルー「シチューを無駄にしただろう!」
キース 「食料は無い、と?」
Aブルー「当然だよ!」

でなきゃ処刑にならないし、とピシャリ。
大丈夫ですか?


2021/10/27 (Wed)

 

☆ママチャリで出発


河原でバーベキューな最中、シチューの係だったキース君。
悪戯小僧が松茸を投入、シチューは台無しになったわけで。

Aブルー「接待係の方はいいから、ゴザを買いに行く!」
Aぶるぅ「わぁーい、処刑、処刑!」

帰って来たら簀巻きだもんね、と飛び跳ねている悪戯小僧。

Aぶるぅ「簀巻き、楽しみーっ!」
A船長 「多分、間に合わないと思うが」

帰る時間になってしまって、とキャプテンの指摘。

A船長 「とはいえ、処刑しないというのも…」
Aブルー「甘すぎるからね、ほら、急いで出発!」

自転車に乗る、とキース君を促すソルジャー。

Aブルー「水のボトルは、籠に入るだけ持っていいから!」
キース 「馬鹿野郎! 水は立派な重量物だぞ!」

2リットル入りなんぞ持たせやがって、とキース君の文句。

キース 「これだけで2キロあるんだが!」
Aブルー「だったら、半分、捨てて行くかい?」
マツカ 「キース、途中に給水スポットはありませんよ」

野菜の直売所のトイレくらいしか…、と御曹司。

マツカ 「野菜を買わなくても、手は洗えますが…」
シロエ 「トイレの水道で水汲みですか…」

いくら蛇口でも惨めですよね、とシロエ君の相槌。

シロエ 「キース先輩、水は多めに持った方が…」
キース 「くっそぉ…」

持つしかないか、とキース君、自転車に跨りまして。

キース 「仕方ない、処刑されてくる」
Aブルー「違うよ、処刑は簀巻きだってば!」

帰って来たら川にドボンで、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「いいゴザを買って来ないとね!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ゴザで巻き巻き!」

悪戯小僧も大喜びな中、キース君、ママチャリで出発。

キース 「行って来る!」
ジョミー「頑張ってねーっ!」
サム  「骨は拾ってやるからよーっ!」
シロエ 「で、ぼくたちはバーベキューの続きですよね?」
一同  「「「もっちろ~ん!」」」

キースの分まで楽しもう、と盛り上がる面々。
他人事ですしね…。


2021/10/28 (Thu)

 

☆悪臭はダメです


悪戯小僧のせいで処刑が決まったキース君、ゴザを買いに。
ママチャリで出発しましたけど、他の面子はバーベキュー。

ジョミー「美味しいよねえ、マツカが用意してくれた肉!」
サム  「バーベキューソースでトリュフも美味いぜ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 焼き松茸も最高だよね!」

シチューじゃダメだよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「柚子で食べるのがいいんだも~ん!」
シロエ 「誰かさんが、無駄にしましたけどね…」
Aぶるぅ「無駄じゃないもん、キースを簀巻きだもん!」
スウェナ「帰る時間に、間に合うかしら?」

山を二つも越えるんでしょ、とスウェナちゃんが傾げる首。

スウェナ「しかも往復、どうなるかしらね?」
Aブルー「頑張って走っているけどねえ…」

まだ一つ目の峠を登っているトコ、とソルジャーの言。

Aブルー「ゴザを買うのが限度じゃないかな」
シロエ 「よろず屋で時間切れですか?」
Aブルー「帰り道で、ぼくたちと出会うだろうね」

峠越えの道の何処かで、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「そしたら、そこでピックアップかな」
Aぶるぅ「簀巻きでドボンは?」
Aブルー「無理だよねえ…」
Aぶるぅ「つまんなーいっ!」

ゴザで巻き巻き、と悪戯小僧の膨れっ面。

Aぶるぅ「処刑したいのにーっ!」
Aブルー「あのねえ…。とっても臭かったんだよ」
A船長 「死ぬかと思いましたよねえ…」
Aぶるぅ「悪戯だもん!」

だからキースを処刑なんだもん、と文句ですけど。

Aブルー「最悪な匂いは、ぼくも体験したからね!」
A船長 「私もです。ですから、ぶるぅにも…」
Aブルー「反省をして貰わないとね!」

簀巻きでドボンは諦めたまえ、とピシャリ。

Aブルー「だけど、処刑は大事だし…」
シロエ 「水だけで、ママチャリで山越えなんですね?」
Aブルー「そういうことだね」
サム  「簀巻きでドボンは、回避できるのな…」

いいんでねえの、という声に頷く面々。
簀巻きは無し、と…。


2021/10/29 (Fri)

 

☆泊まりの可能性


皆がバーベキューで盛り上がる中、キース君だけが山越え。
自分を簀巻きにするゴザを買うため、ママチャリで走行中。

ジョミー「キース、ピックアップされたら喜ぶだろうね」
シロエ 「そうですね。簀巻きだと思ってるんですし…」
サム  「冷静に考えりゃ、分かりそうだけどよ…」

日が暮れた後までバーベキューはねえぜ、とサム君。

サム  「キャンプに来たんじゃねえんだし…」
Aブルー「その可能性を忘れていたよ!」
A船長 「ええ。泊まりで来れば良かったですね…」

今の時期なら特別休暇も…、とキャプテン、残念そうな顔。

A船長 「キャンプを楽しみたかったですよ」
マツカ 「別荘なら、御用意出来ますけど?」
シロエ 「マツカ先輩、ダメですよ!」

キース先輩が夜の川に沈められます、とシロエ君の悲鳴。

シロエ 「日帰りでなければ、簀巻きですってば!」
Aぶるぅ「わぁーい、ゴザで巻き巻き!」
一同  「「「うわー…」」」

えらいことに、と誰もが顔面蒼白。

ジョミー「キース、死ぬかも…」
サム  「夜の川は、ただでも冷たいんだぜ…」
シロエ 「その上、山奥の川なんですよ!?」

思い切り水温が低いんです、とシロエ君、ガクブル。

シロエ 「ゴザは保温になりませんし…」
スウェナ「動けないから、沈むだけよね…」
Aぶるぅ「ちゃんと死ぬ前に拾うも~ん!」

悪戯だもん! と悪戯小僧が跳ねてますけど。

Aブルー「残念だけど、休暇の申請がねえ…」
A船長 「出来てませんから、今日は帰るしか…」
Aぶるぅ「えーっ!?」
Aブルー「仕方ないよね、規則だからさ」

次の休暇が取れなくなるよ、とソルジャーの睨み。

Aブルー「二度と、こっちに来られないかも…」
Aぶるぅ「そんなの、イヤーッ!」
Aブルー「というわけで、気持ちだけ貰っておくよ」
マツカ 「では、またの機会に…」
Aブルー「今日は、時間までバーベキュー!」

楽しもう、という声に、ホッとする面々。
良かったですね!


2021/10/30 (Sat)

 

☆ブレーキを壊せ


キース君がゴザを買いに行った間も、バーベキューな面々。
美味しく食べて盛り上がった後は、撤収の時間ですけれど。

マツカ 「やっぱりキースは、戻って来ませんねえ…」
シロエ 「よろず屋には辿り着けたんでしょうか?」
Aブルー「うん。ゴザを買ってさ、悲壮な顔で…」

帰り道の峠を登っているよ、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「何処で会えるかな、下り道かな?」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ ブレーキ、壊してもいい?」
一同  「「「ひぃぃっ!」」」

下りでブレーキが利かないなんて、と誰もがドン引き。

シロエ 「死にますってば!」
Aブルー「いいね、ぼくが命の恩人コースで!」
A船長 「サイオンで止めて差し上げるわけですね?」
Aブルー「思いっ切り、恩を売れそうだしね!」

やるぞ、と拳を握るソルジャー。

Aブルー「そうと決まれば、撤収だよ!」
一同  (((うわー…)))

なんてこったい、と震えながら乗り込むマイクロバス。

Aぶるぅ「わぁーい、しゅっぱぁーつ!」
Aブルー「いいタイミングでキースに出会えそうだね」

一つ目の峠を越えて、二つ目の上り坂な今。

Aブルー「キースが下って来るトコだから…」
Aぶるぅ「壊しちゃえーっ!」

やっちゃったーっ! と悪戯小僧の歓声。

Aぶるぅ「あれ? あれれ?」
Aブルー「加速しないねえ…?」

急な下りの筈なのに、とキョトンとする人たち。

Aブルー「えーっ? あんな急カーブもクリアって?」
Aぶるぅ「外れて飛び出しそうなのにーっ!」

変だ、と騒ぐ人たちを他所に、向こうからキース君が。

シロエ 「キース先輩、無事ですかーっ!?」
キース 「生きてるぞーっ!」

ゴザを背負って自転車を停め、手を振る人。

ブルー 「サイオンなら、ぼくも使えるんだよ」
Aブルー「そうだっけ…!」
Aぶるぅ「ひどいーっ!」
一同  「「「キース、お疲れ様ーっ!」」」

良かった、とキース君を無事に回収。
今月、これにて中継終了~。


2021/10/31 (Sun)



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☆アウトドアな季節


さて、10月。行楽の秋な季節とあって、誰もがウキウキ。
最初の休日は生徒会長宅に集合、行き先を計画な御一同様。

ジョミー「この季節はさ、アウトドアが一番だよね!」
スウェナ「そうよね、暑くも寒くもないし…」
サム  「やっぱ、アレかよ、リベンジかよ?」
一同  「「「リベンジ?」」」

何の、と皆の視線がサム君に集中。

シロエ 「リベンジって、何かありましたっけ?」
サム  「アウトドアだぜ、あったじゃねえかよ」
一同  「「「えーっと…?」」」

何だったっけ、と顔を見合わせるシャン学メンバー。

ジョミー「ずっと暑かったよ、アウトドアなんてさ…」
シロエ 「海水浴とか、そんなのでしょうか?」
スウェナ「それは、マツカの別荘へ行ったじゃないの」
ジョミー「だよねえ、リベンジは要らないよね?」

第一、海水浴は無理なシーズン、とジョミー君が傾げる首。

ジョミー「先月だったら、残暑だったし…」
シロエ 「泳げそうな日はありましたよね」
スウェナ「でも、計画は立てていないわよ?」
一同  「「「うーん…」」」

計画が無いならリベンジも無い、と深まる疑問。

ジョミー「他にアウトドアって、何があるかな?」
サム  「おいおい、マジで忘れたのかよ?」

まあ、一瞬でパアだったけどな、とサム君の苦笑。

サム  「キースの人生初の休みで…」
一同  「「「あー!」」」

アレか、と一同、蘇った記憶。

シロエ 「そうでした、お彼岸の法要をサボッて…」
キース 「バーベキューに行く話だったな」

思い出したぞ、とキース君、手をポンと。

キース 「パアになったのも、一瞬だったんだが…」
ジョミー「法要のインパクトが強すぎたよね…」

忘れちゃうのも無理はないよ、とジョミー君。

ジョミー「法要自体は、普通だったけど…」
キース 「殺されそうになったしな、俺が」
シロエ 「何処まで本気だったんでしょう?」

誰かさんは、とシロエ君が首を捻ってますけど。
さて…?


2021/10/01 (Fri)

 

☆消された場合は


行楽の秋が到来でして、生徒会長宅で計画を相談する面々。
リベンジという話が出て来て、バーベキューだったわけで。

キース 「あの馬鹿は、MAXで本気だったと思うぞ」
ジョミー「うん。やる気満々だったしさ…」

あれは完璧に本気だったよ、とジョミー君も。

ジョミー「だって、キースに好みの殺し方をさ…」
サム  「訊いてたんだぜ、丸焼きとかをよ」
スウェナ「活け締めと、釜茹でだったわねえ…」

ラインナップは、とスウェナちゃん。

スウェナ「実行されなくて良かったじゃないの」
キース 「まったくだ。俺が消されていた場合は、だ…」

皆の記憶からも消えていそうで、とキース君が竦める肩。

キース 「親父たちでさえも忘れるんだし、お前たちも…」
ジョミー「確かに忘れてしまいそうだね」
サム  「なんか、思いっ切り、報われねえよな…」

殺され損だぜ、とサム君、フウと溜息。

サム  「まあ、二度と言わねえらしいしよ…」
シロエ 「殺される心配は無いですよね」
キース 「万一があったら、俺は祟るぞ!」

末代までな、とキース君、拳をグッと。

キース 「あの馬鹿と、ついでにキャプテンにもだ!」
ジョミー「でもさ、末代が無いと思うよ?」
シロエ 「子供は生まれませんからねえ…」
マツカ 「それ以前に、SD体制ですよ」

子孫を作れないシステムでしょう、と御曹司の指摘。

マツカ 「祟るにしたって、本人の存命中までですね」
キース 「それでも構わん!」

出来るところまで祟ってやる、と副住職。

キース 「殺せるものなら、殺してみやがれ!」
ブルー 「あのさ…。祟りに行くのはいいんだけれど…」

今日までの努力が水の泡だよ、と生徒会長が割り込みを。

シロエ 「水の泡って、何がですか?」
ブルー 「キースが今日まで頑張って来た、仏道修行!」
ジョミー「なんで、そうなるわけ?」
ブルー 「お念仏の功徳とかがさ…」

何もかもパア、と銀青様の仰せですけど。
そうなんですか…?


2021/10/02 (Sat)

 

☆お念仏の御利益


行楽の秋がやって来まして、生徒会長宅で行き先を相談中。
リベンジでバーベキュー説から、話題は秋のお彼岸でして。

シロエ 「どうして、パアになるんです?」
マツカ 「キースが積んで来た功徳が、ですよね…?」

サッパリ意味が分かりませんが、と御曹司が傾げる首。

マツカ 「お念仏は、御利益が絶大だと聞いてますけど」
シロエ 「キャプテンも唱えているそうですしね…」

誰かさんが全く唱えないので、とシロエ君が顎に当てる手。

シロエ 「あの人たちにも、御利益があるヤツですよ?」
マツカ 「そう簡単にパアになるとは思えませんよね」
サム  「うんうん、お念仏は基本の中の基本だしよ…」

南無阿弥陀仏な宗派にはよ、とサム君も。

サム  「人生で一度唱えただけでも、効くっていうぜ」
シロエ 「そうなんですか?」
サム  「おう! 蜘蛛の糸の話じゃねえけどよ…」

一度だけでも唱えておいたら極楽へ、と僧籍な人。

サム  「阿弥陀様が救って下さるそうだぜ、唱えた人を」
シロエ 「だったら、ますますパアなんてことは…」

有り得ませんが、とシロエ君、顔一杯に『?』なマーク。

シロエ 「極楽往生間違いなし、って感じですけどね?」
マツカ 「お念仏だらけの人生ですしね、キースの場合は」

死んだら極楽に直行な筈で…、と御曹司も怪訝そうな顔。

マツカ 「パアになる理由が無いですよ?」
ブルー 「其処なんだってば、お浄土が問題!」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「お浄土、つまり極楽だけどさ…」

死んだら、其処へ直行なわけ、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「立派な人だと、阿弥陀様が直接来て下さって…」
サム  「紫の雲がたなびいて、綺麗な音楽とかよ…」
ブルー 「いい香りがするとか言うんだけどさ…」
シロエ 「キース先輩も、それを目指してるわけですね?」
ブルー 「そうなんだけど、祟るつもりなら…」

行ったらマズイと思わないかい、という質問が。
極楽にですか?


2021/10/03 (Sun)

 

☆祟るのならパア


行楽の秋が到来でして、生徒会長宅で行き先相談中な面々。
お彼岸のリベンジでバーベキュー説、其処から先月の話へ。

シロエ 「えーっと…? キース先輩が祟りたいなら…」
マツカ 「極楽からだと、無理そうですね?」

ちょっと離れていそうですよ、と御曹司。

マツカ 「仏様には、一瞬な距離かもしれませんけど」
サム  「魂は、一夜で千里を駆けるって言うぜ」
ブルー 「まあねえ…。阿弥陀様とか、お釈迦様だと…」

銀河系だって、手のひらの上なサイズ、と銀青様のお言葉。

ブルー 「というわけでさ、距離は問題無いけれど…」
シロエ 「だったら、いけるじゃないですか!」
ブルー 「考えてみたまえ、祟るんだよ?」

他人様を不幸にしに行くわけで…、と銀青様。

ブルー 「そんな行いが、許されるとでも?」
シロエ 「正当防衛とかでは、駄目ですか、それ?」
マツカ 「殺されちゃったわけですしねえ、キース…」

祟るのも無理は無いですけど、と御曹司も。

マツカ 「そういう場合も、祟りは不可になりますか?」
ブルー 「駄目だね、お浄土の規則はうるさいんだよ」

自分を殺した人も許して仲良しな世界、と銀青様の仰せ。

ブルー 「そんな所から祟りに行くのは、論外だから!」
シロエ 「じゃあ、キース先輩が祟りたいなら…」
ブルー 「お浄土行きを拒否るか、追い出されるか…」

どっちかだよね、と銀青様が立てる二本の指。

ブルー 「つまり二択で、選ぶのは、キース!」
シロエ 「あー…。キース先輩、どうするんです?」
キース 「実は、今の今まで、忘れ去っていた…」

基本の中の基本なのに、と愕然とする副住職。

キース 「あの馬鹿野郎に祟った場合は、俺の努力は…」
ブルー 「報われないよね、自分で捨てるか、追放だから」
シロエ 「かなりの覚悟が要りますよね、ソレ…」
ジョミー「パアだもんねえ…」
キース 「くっそぉ…」

俺は祟ることも出来ないのか、と唸ってますけど。
其処は好みでは…?


2021/10/04 (Mon)

 

☆割に合いません


行楽の秋は何処へ行こうか、生徒会長宅で相談な御一同様。
お彼岸のリベンジでバーベキュー説、其処からの話題で…。

キース 「あの馬鹿野郎には、殺され損というわけか…」
シロエ 「祟れないなら、そうなりますよね…」
サム  「全てを捨てたら、祟れるけどよ…」

キースの努力は何だったんだよ、とサム君も、フウと溜息。

サム  「高校生と二足の草鞋で、大学を出てよ…」
マツカ 「その間に、修行道場にも行きましたしねえ…」
スウェナ「しかも、二回も行っていたでしょ?」
ブルー 「前段階のと、璃母恩院での本番とだね」

両方こなして、やっと住職の位をゲット、と銀青様。

ブルー 「それに毎日、朝晩のお勤め、そういうのもさ…」
シロエ 「何もかも、捨てる結果になっちゃうんですね」

祟った場合、とシロエ君の視線が副住職に。

シロエ 「…キース先輩、どうするんです?」
ジョミー「それでも祟るか、諦めるか、どっち?」
キース 「祟っても、所詮、一代限りか…」

子々孫々が無いんだしな、とキース君、ブツブツ。

キース 「いくら寿命が長いと言っても、数百年だし…」
ブルー 「割に合わないと思うけれどね?」

やめておくのがオススメだよ、と銀青様の仰せ。

ブルー 「祟りたいのは分かるけれどさ、お浄土がさ…」
シロエ 「もったいない気がしますよね…」
キース 「其処なんだ。しかも、俺がお浄土を逃しても…」

あの馬鹿は行けてしまうわけで、と副住職が握り締める拳。

キース 「地獄に引き摺り込めば別だが、お念仏で、だ…」
ブルー 「救われてしまいそうだからねえ、阿弥陀様に」

地獄の釜の蓋を開けて貰って…、と銀青様。

ブルー 「なにしろ、あっちのハーレイがさ…」
シロエ 「二人分、唱えていると聞きますからねえ…」
ジョミー「キースだけ、地獄落ちなんだ?」
キース 「代理が唱えても、立派にカウントされるしな…」

真面目に俺だけババっぽいが、と副住職の苦い顔付き。
ババ…。


2021/10/05 (Tue)

 

☆下僕だそうです


行楽の秋の行き先について、生徒会長宅で相談ですけれど。
バーベキューのリベンジ説から、キース君の受難な話で…。

シロエ 「代理でもオッケーは、キツイですよね…」
キース 「俺は地獄で、あの馬鹿野郎が、お浄土だと…」

どう考えても俺だけババだ、とキース君の眉間に皺が。

キース 「回避するには、祟るのを諦めるしかなくて…」
ジョミー「それを言ったら、また生贄にされそうだけど…」
キース 「いや、それだけは絶対に無い!」

二度目は無いと言ったからな、と副住職。

キース 「今度、生贄にしようとしたら、あっちがだな…」
サム  「全てがパアになる番だぜ、うん」

二度と法要はねえからよ、とサム君の相槌。

サム  「そうなりゃ、例の仏様が路頭に迷うんだぜ?」
シロエ 「無縁仏なコースですね?」
キース 「そういうことだ。だから、生贄は無いんだが…」

思い出したら、また腹が立つ、とキース君、舌打ち。

キース 「あいつは何だと思っているんだ、この俺を!」
ジョミー「坊主じゃないかな?」
スウェナ「お坊さんよねえ…」
シロエ 「でもって、一種の下僕ですよ」

例の仏様専用の…、とシロエ君。

シロエ 「生贄にしようとしたほどですから」
マツカ 「言えていますね、未遂に終わりましたけど」
キース 「……下僕なのか……」

しかもアレのか、とキース君が抱える頭。

キース 「なんだって俺が、キノコの下僕に!」
ジョミー「普通は、逆なものだよね?」
スウェナ「キノコが、人間の下僕だわねえ…」

美味しく食べられる方なんだから、とスウェナちゃん。

スウェナ「逆に食べられてどうするのよ!」
シロエ 「まったくです。それじゃ、童話の世界ですよ」

ありましたよね、とシロエ君が立てる人差し指。

シロエ 「レストランに入って、逆にですね…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お料理の危機なヤツだね!」
キース 「アレか…」

注文の多い料理店か、と唸ってますけど。
まさしくソレ…。


2021/10/06 (Wed)

 

☆巻き添えで下僕


行楽の秋は何処へ行こうか、生徒会長宅で相談な御一同様。
バーベキューのリベンジ説から、受難なキース君の話で…。

キース 「人間様の俺が、キノコに食われる展開なのか…」
ぶるぅ 「んとんと…。ちゃんと気が付いたら、大丈夫!」
シロエ 「ですよね、パン粉とかを身体にまぶす間に…」

見抜いて逃げればオッケーですよ、とシロエ君。

シロエ 「キース先輩も、其処に気付いたわけですし…」
ジョミー「全力で逃げたら、いけるって!」
サム  「二度目はねえぞ、って言い切ったしよ…」

逃亡成功だと思うぜ、とサム君、親指をグッと。

サム  「生贄にされる心配はねえから、下僕の方はよ…」
シロエ 「諦めるしかないですねえ…」

一生、アレに仕えて下さい、とシロエ君、クスクス笑い。

シロエ 「もっとも、ぼくたちも巻き添えですけど」
ジョミー「ひょっとしたらさ、ぼくたちもさ…」

アレの下僕ってことなのかな、とジョミー君が傾げる首。

ジョミー「法要は必ず出なきゃダメだし、棚経もさ…」
スウェナ「ジョミーは当番で来てるわよねえ…」
サム  「俺はアドス和尚のお供で、留守だけれどよ…」

それ以外は巻き込まれているんだよな、とサム君も。

サム  「やっぱ、下僕になるのかよ?」
シロエ 「なんだか、それっぽいですよ?」
マツカ 「否定できない部分はありますよね…」

生贄にまではされないでしょうが、と御曹司が竦める肩。

マツカ 「下僕の方は、キースと一蓮托生かもです」
サム  「キース、お前、つくづく迷惑なヤツだよな…」

疫病仏はダテじゃねえぜ、とサム君、天井を仰いで溜息。

サム  「俺たちまでキノコの下僕なのかよ、情けねえ…」
ジョミー「普通は、食べる方なのにねえ…」
ぶるぅ 「ねえねえ、みんなで食べちゃうのはどう?」
一同  「「「は?」」」
ぶるぅ 「テキにカツでしょ、食べて克服しちゃうとか!」

キノコを美味しく、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の提案。
食べて克服…?


2021/10/07 (Thu)

 

☆食べれば勝てそう


行楽の秋の行き先について、生徒会長宅で相談ですけれど。
バーベキューのリベンジ説から、迷惑な仏様の話でして…。

シロエ 「食べて克服って、何なんです?」
ぶるぅ 「今も言ったでしょ、テキにカツだってば!」

ステーキとカツレツ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「受験生とかが食べるヤツだよ、必勝祈願で!」
ジョミー「あー…。それをキノコでやるってこと?」
ぶるぅ 「そうなの、ステーキは無理だけど…」

カツも難しそうなんだけど、と料理上手なお子様の提案。

ぶるぅ 「食べてしまえば、勝てそうな気がしてこない?」
シロエ 「それは確かに、そうかもですね」
スウェナ「キノコのステーキって、聞かないわよねえ…」

でも、カツレツはどうかしら、とスウェナちゃんの疑問。

スウェナ「工夫すれば、カツは出来そうよ?」
ぶるぅ 「んとんと…。揚げるのが難しいかな、って…」
サム  「ぶるぅの腕なら、余裕じゃねえかよ」

アイスのフライだって作るじゃねえか、とサム君の指摘。

サム  「アイスの方がよ、キノコよりもよ…」
シロエ 「厄介ですよね、融けたら終わりなんですから」

その点、キノコは融けませんし、とシロエ君も。

シロエ 「それに、美味しいと思いますけど…」
ジョミー「何処かにあっても不思議じゃないよね」

キノコのカツ、とジョミー君も言ってますけど。

ぶるぅ 「ん-とね、キッチンだったら作れるけれど…」
サム  「なんだよ、何処で作る気なんだよ?」
ぶるぅ 「バーベキューの時!」

揚げ物はキツイと思うんだけど、と首を捻るお子様。

ジョミー「あー! それ、いいかもね!」
ぶるぅ 「でも、温度の調節とか、上手く出来ないし…」

カツは無理そう、と残念そう。

ぶるぅ 「でもでも、食べれば勝てると思うし…」
サム  「食っちまうわけな、キノコってヤツを!」
シロエ 「是非、やりましょう!」

バーベキューですよ、とシロエ君が突き上げる拳。
いいかも…。


2021/10/08 (Fri)

 

☆下剋上でいこう


行楽の秋は何処へ行こうか、生徒会長宅で相談な御一同様。
キース君の受難から話が一周、バーベキュー説の登場で…。

シロエ 「バーベキューで、キノコが多めなんですね?」
ぶるぅ 「そだよ、食べれば、きっと勝てるし…」

下僕じゃなくって下剋上だよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「美味しく食べて、キノコに勝つの!」
一同  「「「イイネ!」」」

それだ、と一同、一気に気分はバーベキューへと。

ジョミー「行くなら、やっぱりマツカのトコかな?」
シロエ 「穴場だっていう話ですしね…」
サム  「メジャーな所は、混んでると思うぜ」

アウトドアに向いてる季節だしよ、とサム君も。

サム  「それに今回は、制約もねえし…」
キース 「ああ、通報の心配は無いな」

普通に出掛けるだけなんだから、と副住職。

キース 「親父に知れても、学校に知れても、問題は…」
スウェナ「全く無いわね、安心だわよ」
シロエ 「マツカ先輩、お願いしてもいいですか?」
マツカ 「任せて下さい、それとですね…」

キノコ狩りの方はどうしますか、と御曹司の問い。

マツカ 「食材は用意しておきますけど…」
サム  「近くの山で採れるのかよ?」
マツカ 「今の季節は、無断で入山するとですね…」

松茸泥棒になるんですよ、と御曹司。

マツカ 「でも、あの辺りに、山を持ってますから…」
ジョミー「松茸狩りが出来るわけ?」
マツカ 「ええ。バーベキューのついでに、如何ですか?」
一同  「「「行く!!!」」」

松茸も焼いて食べてしまおう、と一同、乗り気。

キース 「焼き松茸は美味いからなあ、柚子を、こう…」
ブルー 「搾ってかけると最高だよ、うん」

秋の味覚、と生徒会長も頷く焼き松茸。

ブルー 「バーベキューだと、香りが混ざるかもだけど」
サム  「別に焼いたら、いいんでねえの?」
ぶるぅ 「そだね、網を用意して貰って…」

離れた所で焼けばいいかも、というアイデア。
松茸ですしね?


2021/10/09 (Sat)

 

☆お邪魔したい人


行楽の秋の行き先について、相談していた面々ですけれど。
バーベキューに決定しまして、キノコ多めでキノコを克服。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ 焼き松茸には、七輪もいいよ!」
ブルー 「そうだね、七輪なら竈も要らないし…」
シロエ 「楽に持ち運びが出来ますしね」

別に焼くには最適ですよ、とシロエ君も賛成。

シロエ 「松茸以外のキノコが採れたら、どうします?」
サム  「纏めてバーベキューでいいんでねえの?」
ジョミー「だよねえ、松茸とは違うしさ…」

バーベキューソースで食べていいと思うよ、とジョミー君。

ジョミー「焼き松茸には、柚子が一番だけどさ」
??? 「スッポンタケは?」
一同  「「「げっ!?」」」

誰もがドン引き、ソルジャー登場(会話表記はAブルー)。

キース 「あんた、何処から湧いたんだ!?」
Aブルー「ご挨拶だねえ、わざわざ来たのに」

青の間からに決まってるだろう、と威張り返る人。

Aブルー「みんなで、バーベキューだって?」
シロエ 「そうなんですけど、呼んでませんから!」
ジョミー「ぼくたちが出掛ける話だからね!」

帰ってくれる、とジョミー君が指差す玄関の方向。

ジョミー「今日なら、エロドクターも暇だろうしさ」
シロエ 「御馳走してくれると思いますよ?」

美味しいものを色々と…、とシロエ君も、シッシッ、と。

シロエ 「バーベキューより、よっぽどいいです!」
キース 「俺もシロエに賛成だ」

さっさと帰れ、とキース君も手をヒラヒラヒラ。

キース 「じゃあな、ノルディと楽しんで来てくれ」
Aブルー「誤魔化さないでよ、ノルディなんかで!」

バーベキューに行くんだろう、と食い下がるソルジャー。

Aブルー「ぼくも是非とも、お邪魔したいね、ソレ!」
シロエ 「ズバリ、お邪魔で大迷惑ですから!」
キース 「第一、あんただけでは済まんだろうが!」
Aブルー「呼んでいいんだ?」

ハーレイたちも、と言ってますけど。
思いっ切り、藪蛇…。


2021/10/10 (Sun)

 

☆呼ばれたそうです


行楽の秋のお出掛け先は、マツカ君の手配でバーベキュー。
キノコ多めでキノコを克服、そういうプランに決定なのに。

Aブルー「もちろん、ぶるぅも呼んでいいよね?」
キース 「呼んでいないと言っただろうが!」
Aブルー「でも、ぼくだけでは済まない、ってさ…」

たった今、君が言ったじゃないか、とソルジャーの指摘。

Aブルー「喜んでお邪魔させて貰うよ、三人で!」
シロエ 「ですから、呼んでいませんってば!」
Aブルー「キースが言ったよ、うんと遠回しに!」

来てもいいって…、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「楽しみだよねえ、バーベキュー!」
キース 「だから、違うと!」
Aブルー「そうは聞こえなかったけど?」

みんなだって、そう思うよね、と向けられた視線。

Aブルー「さっきの台詞は、御招待だと思うんだけど…?」
シロエ 「あれは失言と言うんです!」
Aブルー「なるほど、口が滑った、と…」

キースの本音が出ちゃったんだね、とカッ飛んだ解釈。

Aブルー「みんなの手前、大歓迎とは言えなくて…」
キース 「そもそも、俺が反対なんだが!」
Aブルー「言いにくいよねえ、この雰囲気だとさ…」

でも、ありがとう、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「君のお蔭で、みんなで楽しくバーベキュー!」
キース 「決め付けるな!」
Aブルー「ごめん、ごめん、つい、嬉しくってさ…」

君の気持ちが…、と、あくまで斜め上な人。

Aブルー「スッポンタケも、あると嬉しいな、山に!」
キース 「帰ってくれ!」
Aブルー「分かったよ、当日に、また来ればいいよね?」
キース 「来なくていいっ!」

俺の立場がえらいことに…、とキース君、必死。

キース 「あんたも、ぶるぅも、あんたのハーレイもだ!」
Aブルー「改めて確認、ありがとう! その面子でね!」
キース 「何故、そうなるんだ!」
Aブルー「じゃあ、当日はよろしくねーっ!」

楽しみだよね、と手を振ってお帰りですけれど。
えっと…?


2021/10/11 (Mon)

 

☆埋めてしまいたい


行楽の秋はバーベキューに決定、マツカ君が手配ですけど。
ソルジャー御一行様も来るのだそうで、大喜びでお帰りに。

シロエ 「…よろしくされちゃいましたけど?」
マツカ 「人数の方は、全く問題無いですけどね…」
サム  「面子ってヤツが問題なんだよ、あいつらだぜ?」
ジョミー「ホントにね…」

なんでこうなってしまうわけ、とジョミー君が仰ぐ天井。

ジョミー「キノコを食べて克服の筈が、この展開だよ?」
ぶるぅ 「んとんと、キノコを美味しく食べるのは…」

何も変わらないと思うけれど、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「人が増えるなら、松茸も沢山、採れるかも!」
シロエ 「それはそうですけど、余計なキノコもですね…」
スウェナ「採って来そうな気がするわよねえ…」

見たくもないのを、とスウェナちゃんの深い溜息。

スウェナ「どうしてキースは、こうなのかしら?」
シロエ 「疫病仏は、ダテじゃないですねえ…」
ジョミー「生贄になっててくれた方がさ…」
サム  「世の中、平和だったよな、うん」

マジでよ、とサム君も頷く有様。

サム  「山に行くなら、埋めてしまいたいくらいだぜ」
シロエ 「ダメです、気持ちは分かりますけど…」
マツカ 「殺人は割に合いませんよ?」
シロエ 「いえ、ダメなのは、其処じゃなくって…」

埋める方です、とシロエ君。

シロエ 「山に埋めると、例のキノコがいますから…」
ジョミー「あー…。肥料になってしまうんだ?」
シロエ 「そうなんですよ、しかも下手をすると…」

うんとビッグに育つかもです、とシロエ君が竦める肩。

シロエ 「そんなことになったら、どうします?」
スウェナ「例の人が喜ぶだけだわねえ…」

そしてキースを崇めるのよ、とスウェナちゃん、ブツブツ。

スウェナ「今度は、キースを拝まされる羽目に…」
シロエ 「それって、最悪じゃないですか!」
ジョミー「だよねえ…」

キースまで拝みたくないし、と文句な面々。
まあねえ…?


2021/10/12 (Tue)

 

☆招待したも同然


次の休日はバーベキューにお出掛け、それはいいですけど。
余計な面子が来てしまうわけで、文句たらたらな御一同様。

ジョミー「キースを埋めたら、仏様が増殖してさ…」
サム  「疫病仏まで拝まされるわけな…」

報われねえぜ、とサム君、ブツブツ。

サム  「仕方ねえなあ、我慢するしか…」
シロエ 「そうなんですけど、悔しいですよね…」

毎回、毎回…、とシロエ君の顔にも不満が一杯。

シロエ 「キース先輩、この件を、どう思ってるんです?」
キース 「そ、それは…。心から申し訳ないと…」
ジョミー「キースが歓迎しちゃったんだよ?」
キース 「だから、済まんと…!」

けして悪意があったわけでは…、とキース君も必死。

キース 「あの馬鹿野郎が、勝手に解釈したわけで…!」
ジョミー「でもさあ、キースが黙っていればさ…」
シロエ 「こじれなかった気がしますよね…」
マツカ 「それに関しては、どうでしょうか…?」

あの方が、おいでになった時点で終わりでは、と御曹司。

マツカ 「どう転がっても、参加なさると思いますけど…」
サム  「SD体制の苦労がどうとか、ってヤツな…」
ジョミー「ゴリ押しが得意な人だしね…」

だけど、それだと招待してないよ、とジョミー君の指摘。

ジョミー「厚かましく乗り込んで来たってだけでさ…」
シロエ 「招かれざる客ではありますね…」
ジョミー「ほらね、キースの責任は重いって!」

招待したのも同然だしね、とジョミー君。

ジョミー「マツカは、それに応じただけでさ」
マツカ 「そういうことになりますね…」
シロエ 「なるほど、キース先輩の御招待ですか」

なら、そのように…、とシロエ君の視線がキース君に。

シロエ 「キース先輩、あの方たちはお任せしますね」
キース 「…はあ?」
シロエ 「責任を持って、接待係をやって下さい」
キース 「接待係…?」
一同  「「「イイネ!!!」」」

任せてしまえ、と誰もが賛成ですけど。
接待係って…?


2021/10/13 (Wed)

 

☆サービス業な人


次の休日はバーベキューですけど、予定よりも増えた面子。
ソルジャーたちも参加で、キース君が招待したような形で。

キース 「何なんだ、その接待係というのは?」
シロエ 「そのまんまですよ、例の人たちを接待です!」

歓迎した以上は、やって下さい、とシロエ君、ズズイと。

シロエ 「ひらたく言うなら、下僕ですよね」
サム  「お仕えしろよな、あいつらによ」
キース 「俺がか…?」
ジョミー「当然だってば、キースの御招待なんだから!」

マツカじゃなくて…、とジョミー君も。

ジョミー「そりゃさ、金銭的にはマツカに頼るしか…」
シロエ 「ないんですけど、他の面はですね…」
スウェナ「こなしなさいよね、責任を持って!」

どうせ例のキノコの下僕なんだし、とスウェナちゃん。

スウェナ「私たちは、キノコの下僕は御免だけれど…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 食べて克服だよね!」
スウェナ「そのためのバーベキューだもの!」

だけどキースは下僕だわね、と指をビシィ! と。

スウェナ「顎で使われて、頑張りなさいよ!」
キース 「そこまでなのか…?」
シロエ 「やらかしたのは、キース先輩ですから!」

ぼくたちは無関係ですからね、とシロエ君。

シロエ 「当日は、きちんとお願いしますよ」
キース 「そ、そんな…!」
マツカ 「最低限のサポートは、しますけれども…」

他は頑張って頂けますか、と御曹司までが見放す形に。

マツカ 「元々、サービス業でしょう?」
サム  「うんうん、坊主で副住職だしよ…」
ブルー 「出来ません、では通らないよ?」
キース 「ど、努力する…」

自信が無いが、とキース君、悲壮な決意。

キース 「失敗した時は、こう、寛大な心で…」
シロエ 「許しますけどね、まず、努力です!」
ブルー 「まあ、当日に期待しようか、よろしく、マツカ」
マツカ 「お任せ下さい」
一同  「「「やったーっ!」」」

バーベキューだあ! と盛り上がる御一同様。
楽しみですね!


2021/10/14 (Thu)

 

☆トリュフもあります


やって来ました、バーベキューな休日。お天気の方も最高。
朝から生徒会長のマンション前に集合で、御機嫌な面々。

シロエ 「いい天気ですよね、バーベキュー日和ですよ」
ジョミー「ホントにね! 河原とか、気持ち良さそうだよ」
スウェナ「松茸狩りも楽しみよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 七輪で焼き松茸だよね!」

柚子も搾って、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「他のキノコも、バーベキューで沢山!」
マツカ 「ええ。トリュフなんかも御用意してます」
サム  「マジかよ、高級品じゃねえかよ!」
マツカ 「せっかくですから、白トリュフも手配しました」

レアものですしね、と御曹司の笑顔。

マツカ 「バーベキューには、もったいないですけど…」
シロエ 「トリュフも、香りが命なんですよね?」
マツカ 「香りを頼りに探す、というキノコですからね」

豚が探すのが有名ですよ、と御曹司。

マツカ 「でも、ぼくたちの国では、松茸の方が…」
ブルー 「ウケるんだよねえ、実のトコはね」
シロエ 「どういう意味です?」
マツカ 「いい香りだ、と感じるキノコですよ」

ぼくも正直、松茸派です、とマツカ君、苦笑。

マツカ 「トリュフの良さは、イマイチ分からないんです」
ブルー 「ぼくもだね。もっとも、そこは松茸もさ…」

外国の人には分からないそうだよ、と生徒会長。

ブルー 「臭いから食べない、って国も多くて…」
ぶるぅ 「そうなの、だから輸入のヤツは安いの!」

その国の人が食べないから、と料理上手なお子様の解説。

ぶるぅ 「食べ方の問題かもだけど…」
ブルー 「シチューに入れたりするようだしね」
一同  「「「うーん…」」」

それは何かが違う気がする、と誰もが呻く松茸のシチュー。

シロエ 「流石にどうかと思いますねえ…」
キース 「あの馬鹿だったら分からんぞ?」
ジョミー「じゃあ、頼まれたら、作るしかないね」

接待係の仕事だと思う、とジョミー君。
松茸シチューを…?


2021/10/15 (Fri)







 

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