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シャングリラ学園つれづれ語り

☆暴れ梅雨は嫌だ


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を悩ませる月参り。
雨天順延用にアプリを開発、そういう案が出たんですけど。

キース 「お前たち、よくも知らない顔が出来るな…!」
シロエ 「御免ですってば、アドス和尚の下僕だなんて」
サム  「それによ、シロエは僧籍じゃねえぜ」

巻き込まれる義理は何処にもねえよな、とサム君の指摘。

サム  「でもって、俺とジョミーは僧籍だけどよ…」
ジョミー「月参りが出来る資格は無いよね、ほぼ素人だし」
ブルー 「見習いみたいなものだからねえ…」

棚経のお供が精一杯だよ、と生徒会長、いえ、銀青様も。

ブルー 「諦めたまえ、君の助けは何処からも来ない」
スウェナ「そうねえ、ブルーが行くというのも変だし…」
マツカ 「第一、高いと思いますよ、ブルーですから」

ぶるぅのバイト料でもアレです、とマツカ君。

マツカ 「檀家さんから頂けない分、キースの負担が…」
キース 「言わないでくれ!」

もう諦めた、と副住職、お手上げのポーズ。

キース 「せめて暴れ梅雨にならないように、祈ってくれ」
ブルー 「いいけど、祈祷料をよろしく」
キース 「あんたじゃなくて、他の面子に言っている!」

あんたに頼めば俺は破産だ、と逃げを打つ人。

キース 「てるてる坊主でも何でもいいから、俺をだな…」
ジョミー「タダ働きをしろって言うわけ?」
キース 「そ、それは…」
??? 「こんにちはーっ!」

困ってるって、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「ぼくで良ければ、いくらでも!」
キース 「あんたでは、役に立たないんだが!」
Aブルー「だけど、てるてる坊主よりはさ…」

役に立てると思うんだよね、とソルジャー、ニッコリ。

シロエ 「まさか、雨雲を消すとかですか?」
Aブルー「やって出来ないことはないけど…」
キース 「本当か!?」
ブルー 「やめたまえ、危険すぎるから!」

絶対、何処かに弊害が出る、と生徒会長。
そうなんですか?


2020/06/16 (Tue)

 

☆雨雲は消さないで


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君を困らせる月参り。
土砂降りでも順延出来ないわけで、専用アプリな案も轟沈。

シロエ 「雨雲を消すっていうのは、危険なんですか?」
キース 「サイオンで何処かへ飛ばすんじゃないか?」

それなら確かに危険だろう、と副住職。

キース 「飛ばした先で豪雨になるとか、そういうのだな」
一同  「「「うわー…」」」
Aブルー「そうじゃなくって、消すんだけどね?」

一瞬の内に蒸発させて、パッと快晴、とソルジャー、反論。

Aブルー「ただねえ、やってみたことは無いし…」
ブルー 「蒸発させた雲が何処に行くかは、謎なんだろう?」
Aブルー「そうなんだよねえ、なにしろ、此処は地球だから」

大気の流れが掴めてないし、と考え込む人。

Aブルー「その点、ぼくの世界のアルテメシアなら…」
ブルー 「バッチリ掴んでいるのかい?」
Aブルー「違うよ、あそこは雲海の星で、雲だらけだから…」

ついでに殆ど荒地だから、という別の世界の説明が。

Aブルー「イメージとしては、大抵の場所は安全かな、うん」
ブルー 「それは、住人がいないからだろう!」
Aブルー「そうとも言うねえ!」

何も無いから被害は出ない、とアバウトすぎる話。

Aブルー「だけど、地球では、そういうわけにも…」
ブルー 「当たり前だよ、変なことはしないでくれたまえ!」

超大型の台風が来たらどうしてくれる、と生徒会長。

ブルー 「ハリケーンとか、サイクロンとか、色々とね!」
Aブルー「分かってるってば、それくらいはさ」
キース 「しかし、てるてる坊主よりは…」

役に立つとか言わなかったか、と副住職のツッコミ。

キース 「雨雲を消せないなら、てるてる坊主の方がだな…」
サム  「いくらかマシって気がするぜ、うん」
ジョミー「あっちは綺麗に晴れるんだしねえ、てるてる坊主」
Aブルー「君たち、頭が固すぎないかい?」

もっと柔軟に考えないと、と言ってますけど。
何をですか?


2020/06/17 (Wed)  

 

☆てるてる坊主に期待


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君が辛いのが月参り。
アプリで雨天順延という案が轟沈、其処へソルジャー登場で。

キース 「てるてる坊主の方がマシだと思うが…」
ジョミー「だよねえ、何処かに被害が出るようなヤツよりは」
Aブルー「どうして晴れにこだわるのさ?」
キース 「なるほど…。下手に晴れると蒸し暑いか…」

無駄に湿度が高いからな、と大きく頷く副住職。

キース 「しかしだ、曇りにするにしたって、気象をだな…」
シロエ 「変えるというのは、全く変わりませんからねえ…」
スウェナ「雨を降らす分を、何処かに飛ばすわけよね?」
サム  「だよなあ、余分な水蒸気をよ」

やっぱり被害が出そうじゃねえか、とサム君の意見。

サム  「やっぱよ、てるてる坊主にしとけよ、キース」
キース 「お前たちも作ってくれるのか?」
ジョミー「それくらいならね」
マツカ 「巻き込まれる心配も無いでしょうしね」

アドス和尚も許してくれそうですよ、と御曹司も。

マツカ 「アプリと違って、没収も有り得ないですし…」
シロエ 「確かに、没収したって意味は無いですね」

お守り以下の代物ですし…、とシロエ君も支持。

シロエ 「それじゃ、てるてる坊主にしましょう」
サム  「おう! みんなで一日一個ってトコな」
キース 「有難い。毎日、部屋に飾らせて貰う」

それで晴れたら御の字だしな、と副住職、合掌。

キース 「礼をしようにも、赤貧だから、どうにもならんが」
シロエ 「その辺は期待していませんよ、誰も」
キース 「多少、引っ掛かるが、恩に着る…!」
Aブルー「あのねえ…!」

ぼくを無視していないかい、とソルジャー、膨れっ面。

Aブルー「もっと柔軟に考えたまえ、と言っただろう!」
キース 「てるてる坊主の、何処が頭が固いんだ!」
シロエ 「微笑ましい解決策じゃないですか」
Aブルー「そうじゃなくって…!」

どうして晴れに走るのかな、と言ってますけど。
梅雨ですしねえ?


2020/06/18 (Thu)

 

☆サイオンと夏場


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君を悩ませる月参り。
アプリで雨天順延な案はオシャカで、てるてる坊主ですけど。

Aブルー「晴れにこだわる理由は、全く無いんだろう?」
キース 「それはまあ…。さっきも言ったが、湿度が高いし」
シロエ 「ウッカリ暑いと、蒸し風呂状態になりますよね」
スウェナ「そこへ、お坊さんの衣でしょ?」

あれってサウナになるんじゃないの、とスウェナちゃん。

スウェナ「長袖どころか、足首まで丈があるんだものね」
サム  「それによ、下にも着込むんだぜ、アレ」
ジョミー「お盆の棚経、地獄だもんね…」

熱中症であの世が見えそう、とジョミー君の証言。

ジョミー「今の季節でも、お盆に近い日、あるんだからさ」
マツカ 「気温は真夏に及ばなくても、湿度が怖いですよね」
ブルー 「熱中症で搬送される人は、梅雨でもいるからね」

気の早い人は五月から病院送りだけどさ、と生徒会長も。

ブルー 「でもって、法衣は暑いんだよねえ、本職でもさ」
シロエ 「え? 会長、涼しげに着こなしてましたよ?」
ブルー 「ぼくはサイオンが使えるからね!」

バッチリ冷却できるんだよ、と威張り返る人。

ブルー 「キースなんかとは格が違うよ、そういう意味でも」
キース 「くっそぉ…。あんただったら、雨の月参りも…」
ブルー 「瞬間移動でパパッとね!」

土砂降りだろうが、玄関先まで、とニッコリと。

ブルー 「悔しかったら、君もサイオンを磨きたまえ!」
キース 「出来たら、誰も苦労はせん!」

ついでにタイプ・ブルーでもない、と副住職の渋面。

キース 「やっても出来ないことは多いぞ!」
Aブルー「そうだろうねえ…」

そこで誰かを忘れてないかい、とソルジャー、割り込み。

Aブルー「ぼくだって、タイプ・ブルーだけどね?」
キース 「あんたまで、俺を笑うのか!」
Aブルー「そうじゃなくてさ、月参りだよ」

役に立てると思うんだけど、と大真面目な顔。
この迷惑な人が…?


2020/06/19 (Fri)

 

☆嫌になる雨の日


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君が辛いのが月参り。
アプリで雨天順延な案はボツ、てるてる坊主だという所へ…。

Aブルー「本当だってば、ぼくでも役に立てる筈だよ」
キース 「あんたなんぞに、月参りの何が分かるというんだ」

雨で困るという話はともかく…、と副住職、不機嫌そうな顔。

キース 「雨が嫌だという人間なら、いくらでもいるしな」
シロエ 「ですよね、通学だって嫌になりますよ」
サム  「仕事で出勤だと、嫌さは俺たちの比じゃねえよな」
一同  「「「あー…」」」

それは確かに、と大きく頷く御一同様。

シロエ 「学生で言えば、定期試験の日の雨くらいですね」
スウェナ「そうねえ、あれは嫌だと思うわよ」
マツカ 「ぼくたちは、とっくに無縁ですけどね、試験…」
ジョミー「特別生は出席も成績も、全然関係ないもんねえ…」

でも、現役だと嫌だと思う、とジョミー君が眺める外の雨。

ジョミー「傘を差してたら、参考書だって読めないしさ」
サム  「お前の場合は、カンペのチェックじゃねえの?」
ジョミー「そうとも言うけど…って、何を言わせるのさ!」
シロエ 「ジョミー先輩、カンペだったんですね」

まあ、そんな気はしてましたけど、とシロエ君、クスッと。

ジョミー「なんで分かるわけ!?」
シロエ 「テスト勉強、してなかったじゃないですか」
ジョミー「シロエもしてなかったけど!」
シロエ 「頭の出来が違いますから」

それはともかく…、とジョミー君は無視で話の切り替え。

シロエ 「月参りの理解に関してはですね、そこの人も…」
キース 「ああ、ジョミーのテスト勉強並みだと思うがな」

カンペがあっても無理だろう、とソルジャーに注がれる視線。

Aブルー「ちょ、ちょっと…! お役立ちだと言ったのに!」
キース 「どうなんだか…。雨だと困るという所しか…」
シロエ 「理解してない気がしますよね」

それでは役に立たないような…、とシロエ君も。
どうなんでしょう?


2020/06/20 (Sat)

 

☆月参りを理解して


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君を困らせる月参り。
アプリで雨天順延な案はパア、てるてる坊主だそうですが…。

Aブルー「月参りの理解がどうだと言うのさ、君たちは!」
キース 「通学だの、出勤だのと同列にしないで貰いたい」
Aブルー「行かなきゃいけないのは、同じだろう?」
シロエ 「…こめられた意味が違うんですよ」

学校だの、会社だのとは全然、とシロエ君が持つ副住職の肩。

シロエ 「きっと、その辺、分かっていないと思いますから」
Aブルー「決められた日に行くってことだろ、月参りだって」
サム  「そりゃまあ、そうには違いねえけど…」
ジョミー「会社とかとは違うよねえ?」

行き先は檀家さんの家だよ、とサム君とジョミー君も参戦。

ジョミー「失礼があったら大変だしさ…。棚経と同じで」
Aブルー「棚経だって?」
シロエ 「そうです、あなたに分かりやすいのはソレですね」

心をこめてお参りなんです、とシロエ君。

シロエ 「毎月一回、檀家さんの家にお伺いして」
Aブルー「えーっと…? 雨天順延とか、アプリとかは?」
キース 「雨の日に行くのは憂鬱だ、と俺が言っただけだ」

そこからシロエが考え出してな、と副住職が説明する事情。

キース 「あれば便利だとは思ったんだが、色々と…」
サム  「アドス和尚っていう壁があるしよ…」
ジョミー「実現不可能か、作ってもさ…」
シロエ 「没収されて、ぼくが巻き込まれるオチなんですよ」

ですから立ち消えになりました、とシロエ君の補足。

シロエ 「それまでに、鐘の音の話とかもですね…」
キース 「やっていたんだ、有難いアプリになるように」

あんたには理解出来んだろうが…、と副住職。

キース 「月参りの心も分からんくせに、どう役に立つんだ」
Aブルー「瞬間移動で送迎くらいは、出来るんだけどね?」
キース 「高くつきそうだが?」
Aブルー「そう思ったけど…」

ウインウインでいけそうだよ、と立てる親指。
えっと…?


2020/06/21 (Sun)

 

☆ウインウインな月参り


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を悩ませる月参り。
雨天順延用のアプリの案がボツって、てるてる坊主ですが…。

キース 「おい。高くつくなら、まだ分かるんだが…」
シロエ 「ウインウインというのは、何なんです?」
Aブルー「そのまんまだよ、ウインウインだってば!」

君にも、ぼくにも、メリットがね、とソルジャー、ウインク。

Aブルー「ぼくが瞬間移動で送れば、そういうことに!」
キース 「…サッパリ意味が分からんのだが…」
シロエ 「ぼくもです。どう転がったら、ウインウインに…」

なるんでしょうか、とシロエ君にも理解不能な今の展開。

シロエ 「元々は、バイト料目当てで、来たみたいですけど」
キース 「ああ。高くつくとか言っていたしな」

しかし、あんたは忘れてないか、とソルジャーをギロリ。

キース 「くどいようだが、俺の小遣いは非常に少ない」
Aブルー「らしいね、先月も困ってたしさ」

ぶるぅのバイト料が払えないとかで…、と涼しい顔。

Aブルー「ぼくには安い値段だったけど、君にはさ…」
キース 「やかましい! だが、分かっているなら…」

高くつく話は無駄骨だぞ、と副住職、不機嫌MAX。

キース 「いったい何を毟る気だったか、知らないが…」
Aブルー「それは、もちろん! お布施だってば!」
一同  「「「お布施!?」」」
Aブルー「うん、キースから毟れるのは、ソレ!」

お布施が一番、高額だしねえ…、とソルジャー、ニッコリ。

Aブルー「ブルーなんかだと、束で貰ってるし!」
キース 「お布施は、俺が貰うんじゃない!」
Aブルー「分かってるってば、法要のためのお金でさ…」

だから、月参りだとウインウインで、と親指をグッと。

Aブルー「お盆の棚経みたいなものだろ、月参りって?」
キース 「そうだが…。檀家さんの家に伺うわけだし」
Aブルー「もちろん、お参りしてくるんだろう?」

月参りだし、と理解はしたようですけど。
ウインウインって…?


2020/06/22 (Mon) 

 

☆月参りの意義


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君が困るのが月参り。
土砂降りでも雨天順延は不可、アプリで解決な案も轟沈で…。

キース 「それは当然、月参りに行けば、お参りをする」
Aブルー「お盆の棚経と同じなんだよね?」

お参りだから、とソルジャーの問い。

キース 「違うな、中身もお経も違う」
Aブルー「えっと…? でも、檀家さんの家に行くわけで…」

同じじゃないか、と言ってますけど。

キース 「拝む仏様は同じなんだが、意義が全く別物だ」
Aブルー「どういう意味さ?」
キース 「お盆の場合は、戻って来られた仏様にだ…」

お疲れ様です、とお経を唱えて、お食事も…、と副住職。

キース 「お膳をお供えしてるだろうが、あんただって」
Aブルー「ぶるぅが作ってくれているよね、いつも」
キース 「月参りの時には、お膳は無いぞ」
Aブルー「えっ、それじゃ食事は、どうなるわけ?」

面倒だから作らないのかな、とソルジャーが傾げる首。

Aブルー「お盆と違って、休暇中ってわけじゃないもんね」
キース 「そもそも、お盆は、仏様のための休暇だ」

こちらに帰っておいでになるんだから、と副住職の解説。

キース 「お帰りになったら、食事を出すのは常識だろう」
Aブルー「じゃあ、月参りは?」
キース 「あの世においでの仏様にだ、有難いお経を…」

お唱えして喜んで頂くものだ、と説く月参りの意義。

キース 「分かったんなら、ウインウインの意味を説明しろ」
Aブルー「お布施の分、働いて欲しかったんだよね」

君の身体で支払う仕組み、とソルジャー、ニッコリ。

Aブルー「スッポンタケの法要をさ…」
キース 「法要だって!?」

お盆でも、お彼岸でもない時期にか、と副住職、唖然呆然。

キース 「それはルールに反するんだが!」
Aブルー「ダメなのかい?」
キース 「そういう決まりだ、昔から!」
Aブルー「でもさ、月参りは…」

棚経みたいなものなんだろう、と反論が。
まあ、そうですねえ…?


2020/06/23 (Tue) 

 

☆月参りでお願い


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を悩ませる月参り。
アプリで雨天順延な案がボツッた所へ、ソルジャーが来て…。

Aブルー「月参りだって、法要の一種だと思うけど!」
キース 「さっきも言ったが、法要にはルールがあるものだ」

お盆とお彼岸、それから年忌法要なんだが、と副住職。

キース 「寺の法要なら他にもあるが、檀家さん絡みだと…」
ブルー 「キースが言った分くらいだねえ、基本はね」

あとはお仏壇の新調だとか、特別なモノ、と生徒会長も。

ブルー 「それに、お彼岸の法要はさ…」
キース 「あんたは此処でやらせているがな、普通は、だ…」
サム  「檀家さんがお寺に行くものなんだぜ」

個人の家ではやらねえよ、と僧籍な人。

サム  「お盆と同じで、墓参りには出掛けて行くけどよ…」
キース 「坊主の方から、家へお参りに行くことは無い」

あんたが迷惑すぎるだけだ、と副住職の苦い顔付き。

キース 「なのに、この上、俺にどうしろと!」
Aブルー「法要だってば、スッポンタケがみなぎるように!」

そうしてくれれば、お金の方は頂かないよ、と満面の笑み。

Aブルー「ぼくが出すべき、お布施の分が料金だから!」
キース 「それでウインウインと言われても…」

出来ないものは出来ないからな、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「分かったんなら、サッサと帰れ!」
Aブルー「じゃあ、月参りの日に雨だと困る話は?」
キース 「てるてる坊主に縋ることにする!」

皆が作ってくれるそうだし…、と副住職が見回す面子。

シロエ 「まあ、そのくらいはお手伝いしますよ」
スウェナ「そうよね、手間もかからないし」
Aブルー「効かなかったらどうするのさ?」

その点、ぼくなら瞬間移動で確実に、とソルジャー、譲らず。

Aブルー「月参りだったら、オッケーだろう?」
キース 「月参り?」
Aブルー「そう、月参りの方でお願い!」

月参りなら出来るんだよね、と言ってますけど。
どうしろと…?


2020/06/24 (Wed)

 

☆月参りをするには


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君が辛いのが月参り。
土砂降りの日でも行くしかなくて、アプリで解決な案もボツ。

Aブルー「てるてる坊主なんかよりもね、瞬間移動が一番!」
キース 「だが、月参りというのは何だ?」

あんたの家には仏壇が無い筈なんだが、と副住職の疑問。

Aブルー「えっ、仏壇って?」
キース 「あんたも仏壇は知ってるだろうが!」
Aブルー「えっと…? 此処の和室にあるヤツかな?」

阿弥陀様の像が置いてあるトコ、と指差す和室の方向。

キース 「略式ではあるが、あれも仏壇だな」
Aブルー「無いねえ、ぼくの青の間には」

シャングリラにも無いよ、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「月参りには、あれが要るのかい?」
キース 「アレと言うより、位牌だな」

お参りするのは仏様なんだから、と副住職。

キース 「仏壇もけっこう金がかかるし、無い家もあるが…」
ブルー 「位牌は絶対、あるものだよね」

でないと、月参りの意味が無いよ、と銀青様も。

Aブルー「意味が無いって、どういうことさ?」
キース 「亡くなった人の供養に、読経をするわけだからな」
ブルー 「位牌が無ければ、どうにもねえ…」

お経を唱える意味が無いんだよ、と銀青様の説明が。

ブルー 「そもそも月参りは、月命日に行くものだしさ」
Aブルー「月命日?」
ブルー 「仏様の御命日だよ、毎月のね」

亡くなった日と同じ日付が、毎月あるだろ、という解説。

ブルー 「五日なら五日、六日なら六日で」
キース 「仏様が複数おいでの場合は、新しい仏様のだな」

その日に纏めて全員分だ、と副住職の補足。

キース 「しかし、あんたの言う、スッポンタケには…」
ブルー 「位牌も無ければ、命日だって無いからねえ…」
Aブルー「じゃあ、月参りはどうなるのさ?」
キース 「どう考えても、該当せんな」
Aブルー「ちょっと待ってよ、酷いってば!」

立派な仏様なのに、とソルジャー、愕然。
そうですか…?


2020/06/25 (Thu)

 

☆月参りと提案


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を困らせる月参り。
アプリで雨天順延な案がボツッて、頼りはてるてる坊主だけ。

Aブルー「スッポンタケには、月参りが無いだなんて!」
キース 「現に今まで、俺は一度も行っていないが」

提案だってしていない、と副住職、スパッと。

キース 「月参りの提案をしない坊主は、いないぞ」
Aブルー「君が省いただけだろう!」
キース 「いや、それだけは絶対に無い」

どんな仏様の場合も、必ず提案するものだ、と副住職、合掌。

キース 「葬祭センターで初対面だろうが、必ずな」
Aブルー「初対面って?」
キース 「そのままの意味だ、初めて出会ったお施主様だ」

昨今、ありがちな話なんだが…、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「菩提寺から遠い所で暮らすと、そうなりがちで」
Aブルー「どういうことだい?」
キース 「葬式を頼む坊主がいない、というケースだ」

それで、同じ宗派の坊主が呼ばれる、と副住職の解説。

キース 「仏様とも初対面だが、その場合でも、月参りは…」
ブルー 「この先、させて頂きますか、と聞くものなんだよ」
Aブルー「聞く、って…。それじゃ、断る人もいるわけ?」
キース 「留守がちの家だと、頼めないしな」

そうでなくても、面倒だという人も多い、と苦笑ですけど。

Aブルー「えーっ!? ぼくなら断らないんだけど!」
キース 「だが、俺は提案していない」

なにしろ、該当しないんだから、と涼しい顔。

キース 「位牌も無ければ命日も無いし、行く意味が無い」
Aブルー「でも、お葬式はしてくれたよね?」
キース 「後付けだろうが!」

あれはイベントに過ぎなかった、と指をビシィ! と。

キース 「何日にしたかも覚えていないし、通夜も無かった」
Aブルー「そ、そんな…! あんなに立派な戒名なのに!」
キース 「法要があるだけマシだと思え!」
Aブルー「酷いよ!」

あんまりだってば、と叫ばれましても。
全部、本当なんですが…?


2020/06/26 (Fri) 

 

☆月参りの場所


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君が辛いのが月参り。
アプリで雨天順延な案はボツ、てるてる坊主に縋るそうで…。

Aブルー「どうしてそんなに、スッポンタケを嫌うのさ!」
キース 「俺でなくても、嫌がっていると思うがな?」
Aブルー「誰がさ?」
キース 「周りの連中のツラを見てみろ」

既に迷惑そうな顔だぞ、と副住職が見回す部屋の中。

Aブルー「えっと…?」
シロエ 「月参りって騒いでますけど、どうする気ですか?」
サム  「仏壇はともかく、位牌を置くにしたってよ…」
ジョミー「青の間じゃないと思うんだけど?」

それじゃキースが行けないもんね、とジョミー君の鋭い指摘。

ジョミー「絶対、此処に置く気なんだよ、どう考えても」
マツカ 「そうなるでしょうね、お仏壇だって買うかもです」
スウェナ「ありそうだわねえ、高級なのを」

ついでに仏具も高級品よ、とスウェナちゃん。

スウェナ「純金の鐘とか、職人さんのこだわりの鐘とか」
Aブルー「うん、同じ買うなら高級品だね!」

スッポンタケも喜ぶよ、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「ブルーの鐘に負けないヤツをね!」
ブルー 「それで、お仏壇は何処に置くんだい?」
Aブルー「もちろん、此処で!」

いつもお世話になっているしね、と悪びれない人。

Aブルー「というわけで、お仏壇を買って来るからさ…」
キース 「月参りをよろしく、と言いたいんだな?」
Aブルー「そう! でもって、ウインウイン!」

雨の日の月参りは任せてよ、とソルジャー、笑顔全開。

Aブルー「玄関先まで、瞬間移動でパパッとね!」
キース 「実に有難い申し出だが…」

俺も命が惜しいからな、と副住職。

キース 「長生きしたいし、てるてる坊主の方にしておく」
Aブルー「なんでそういうことになるのさ!」
キース 「月参りをすることになったら、この連中が…」
シロエ 「迷惑しますからねえ…」

巻き込まれるのは確実ですし、という声が。
それは確かに…。


2020/06/27 (Sat) 

 

☆月参りの参加者


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を悩ませる月参り。
アプリで雨天順延な案はボツ、残るは、てるてる坊主でして。

Aブルー「巻き込まれるって、どういう意味だい?」
シロエ 「月参りですよ、スッポンタケの」

一人で済ませてくれるんですか、とシロエ君の瞳に厳しい光。

シロエ 「普通の家だと、お年寄りだけかと思うんですが」
キース 「そうだな、後は幼児と母親くらいだ」

明らかに留守番組なパターンだ、と副住職の証言が。

キース 「小さな子供がいない家だと、ほぼ、ご老人だな」
Aブルー「えっ? だって、法要みたいなものだと…」
キース 「いいか、毎月あるものなんだぞ、しかも平日に」

土日と祝日に月参りは無い、と副住職、ピシャリと。

キース 「そういう日には、普通の法事が入るからな」
Aブルー「決まった日だと言わなかったかい?」
キース 「だから、御命日が土日や祝日と被った場合は…」
ブルー 「別の日に行くのが月参りだよ」

前倒しにするのが大原則で…、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「法事は前倒しでやるものだから、月参りもね」
キース 「平日にしか伺わない上、毎月となると…」

留守番組だけになるだろうが、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「つまり、あんたが月参りを依頼した場合…」
ブルー 「お約束でいくなら、君だけ参加になるんだよ」

大丈夫、用意はしておくから、と生徒会長、ニンマリと。

ブルー 「ぼくとぶるぅは登校するけど、家の鍵はさ…」
ぶるぅ 「開けておいて、管理人さんにも言っとくから!」

キースが来たら入れてあげてね、って、と無邪気なお子様。

ぶるぅ 「月参りが済んだら、鍵はそのままで…」
ブルー 「帰ってくれればいいんだよ、うん」

セキュリティーなら完璧だから、と生徒会長も。

ブルー 「そういう感じでお願いしたいね」
シロエ 「それなら、別にかまいませんけど」

好きに月参りを頼んで下さい、という声が。
さて、どうなる…?


2020/06/28 (Sun) 

 

☆月参りのお約束


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君を困らせる月参り。
てるてる坊主に縋ることにするか、誰かさんに頼るかが問題。

Aブルー「ちょっと待ってよ、ぼく一人だけで月参りを?」
キース 「間違えるな。月参りに来るのは俺の方だぞ」

あんたは俺を迎えるだけだ、と副住職が指差す玄関の方向。

キース 「チャイムが鳴ったら、玄関のドアを開けてだな…」
ブルー 「本日はよろしくお願いします、とお辞儀なんだよ」

それからキースを御案内、と生徒会長、いえ、銀青様の解説。

ブルー 「お仏壇の前まで、こう、丁重にね」
キース 「俺が座布団に座る前にだ、蝋燭と線香をつけて」
Aブルー「それも、ぼくの役目?」
キース 「坊主がやってもかまわないんだが、普通はだな…」

檀家さんが気を利かせるものだ、と副住職。

キース 「それから、これは細かいことだが、読経の後は…」
ブルー 「お茶とお菓子をお出しするのが、お約束だからね」
Aブルー「なんだって!?」

そんなの出したことが無いけど、とソルジャー、仰天。

Aブルー「毎月あるのに、どうして、もてなす必要が!」
キース 「いいか、御足労頂いたんだぞ?」

土砂降りだろうが、暑かろうが、と副住職、至極当然な顔。

キース 「ありがとうございました、と心をこめて、だ…」
ブルー 「おもてなしするのは、常識だよね」

頑張って、お茶を淹れたまえ、と生徒会長もニヤニヤと。

ブルー 「お菓子はお皿に入れておくから、ラップを外して」
ぶるぅ 「出せばいいけど、お茶はダメーッ!」

淹れたてでなくちゃ失礼なの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「お茶の葉っぱは用意しとくけど…」
ブルー 「お湯を沸かして淹れるのは君だね」

適温で、ちゃんと蒸らしてからね、と生徒会長、細かい注文。

ブルー 「一人でも、なんとかこなせるだろう?」
Aブルー「ぼく一人では、無理だってば!」

せめて、お茶の係を誰か、と慌ててますけど。
誰が志願すると…?


2020/06/29 (Mon)

 

☆月参りには御礼を


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君が辛いのが月参り。
てるてる坊主に縋ることにするか、誰かさんに助けて貰うか。

Aブルー「頼むよ、お茶の係を誰か! 誰でもいいから!」
シロエ 「それを巻き込むと言うんですよね、どう考えても」
Aブルー「全員でなくても、一人来てくれればいいんだよ!」

ぼくはお茶なんか淹れられないよ、とソルジャー、ワタワタ。

Aブルー「省略するのはダメなのかい、それは?」
キース 「檀家さんのご都合にもよるが、あんたの場合は…」
ブルー 「出せない理由が全く無いしね、お茶もお菓子も」

だから、きちんともてなしたまえ、と銀青様も。

ブルー 「それが無理なら、月参りを頼む資格は無いね」
キース 「まったくだ。月参りの心が理解できないようでは」
Aブルー「どうして、お茶とお菓子になるのさ!」
キース 「いいか、仏様を供養して頂いたんだぞ?」

心をこめて御礼をするものだ、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「お布施だけでは、気持ちを表せないからな」
Aブルー「そ、そんな…。ぶるぅ、頼むよ、お茶を淹れてよ」
ぶるぅ 「んとんと…。ブルーがダメって言うと思うの!」
ブルー 「当然だねえ…」

出来ないなら潔く諦めるんだね、と銀青様のキッツイお言葉。

ブルー 「でもって、キースは、てるてる坊主で」
キース 「心得た。みんな、作ってくれるんだったな?」
シロエ 「もちろんですよ、月参りより遥かにマシですから」

任せて下さい、というシロエ君の声に、大きく頷く御一同様。

ジョミー「晴れるといいよね、てるてる坊主で」
キース 「期待してるぞ」

あんたは帰れ、とソルジャーに向かって、シッシッと。

キース 「話は済んだし、もういいだろう」
Aブルー「待ってよ、スッポンタケの月参りは?」
キース 「仏壇も無ければ、資格も無いから、諦めておけ」
Aブルー「酷いってば!」

雨の日にはお役立ちなんだよ、と叫んでますけど。
今月、これにて中継終了~。


2020/06/30 (Tue) 




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☆憂鬱になる季節


さて、六月。雨がシトシトな梅雨のシーズン、そういう毎日。
けれど生徒会長宅なら快適、休日に集ったシャン学メンバー。

シロエ 「よく降りますねえ…。ホントに毎日、雨ばかりで」
サム  「だよなあ、たまには暑くても晴れて欲しいぜ」
キース 「まったくだ。特に俺には切実でな…」

この時期になると憂鬱になる、と副住職の深い溜息。

ジョミー「憂鬱って…。何かあったっけ?」
スウェナ「ほら、例の境内猫の話じゃないかしら?」
マツカ 「そういえば、いるんでしたっけね」

境内猫ではないそうですけど…、と御曹司。

マツカ 「常連の猫がいるそうですから、泥足で来るとか…」
シロエ 「そうなると、本堂に入らなくても足跡ですね」

外の廊下や階段とかに…、とシロエ君も納得な野良猫の被害。

シロエ 「朝っぱらから拭き掃除だとか、そんなのですね?」
ジョミー「あーあ…。なんで、ぶるぅのバイトをさ…」
サム  「頼んでおかなかったんだよ?」

あの馬鹿野郎が譲ったのによ、とサム君、副住職をジロリと。

サム  「あそこで頼めば、格安で通ったんだぜ、料金」
キース 「それはそうだが、あの馬鹿がだな…」

妙な理屈で断った後に頼むのは…、と副住職。

キース 「それにだ、俺が憂鬱な理由は、足跡ではない」
シロエ 「違うんですか?」
キース 「いいか、相手は野良猫なんだぞ」

雨の日に出歩くと思うのか、と指差す窓の外の雨。

キース 「毛皮は濡れるし、泥がはねたら汚れるし…」
一同  「「「あー…」」」

泥足以前の問題だった、と誰もが気付いた野良猫の事情。

ジョミー「確かに、出歩かないよね、ソレ…」
シロエ 「それじゃ、どうして憂鬱なんです?」

卒塔婆書きには、まだ早いでしょう、とシロエ君の問い。

キース 「いや、そっちも、そろそろではあるが…」
サム  「別件かよ?」
キース 「そうだ、坊主の宿命なんだ」

卒塔婆書きも宿命ではあるが…、と溜息再び。
宿命ですか…?


2020/06/01 (Mon) 

 

☆休めない月参り


雨がシトシトな梅雨ですけれど、生徒会長宅に集う御一同様。
快適な休日を満喫な中で、キース君だけが憂鬱な表情でして。

キース 「まったく、どうして月参りは休めないんだろうか」
一同  「「「へ?」」」
キース 「坊主の宿命だと言っただろうが、憂鬱になる、と」

雨でも行かなきゃいけないんだぞ、と副住職が眺める外の雨。

キース 「シトシト雨なら、まだマシなんだが…」
サム  「あー…。土砂降りの日でも、行くしかねえのな」
シロエ 「行く日が決まってますからねえ…」

雨天順延は無いんですね、とシロエ君の相槌。

シロエ 「でも、その辺は裁量で何とかなりそうな気が…」
ジョミー「そうだよね、あらかじめ言っておけばさ…」
スウェナ「それより、スマホで連絡じゃない?」

今日は中止、と朝イチで送ればいいじゃない、という声が。

スウェナ「その日の分は纏めて中止で、次の日に、って」
シロエ 「いいですね! 次の日も雨なら、また振り替えで」

そういう方法はどうでしょうか、とシロエ君も。

シロエ 「何かアプリが要るんだったら、作りますよ?」
一同  「「「え?」」」
シロエ 「既成のヤツより、元老寺専用アプリですってば」

便利ツールを色々つけて…、とニッコリと。

シロエ 「檀家さんの方にも、何かと都合があるでしょうし」
サム  「振り替えの日を、好きに選べるとかかよ?」
シロエ 「そうです、そうです! 空き時間を表示で」

この日の何時に、とスマホで申し込みですよ、と立てる親指。

シロエ 「キース先輩、どうですか?」
ジョミー「でもさあ、相手はキースだよ?」

ぶるぅのバイトの話の時にも、懐具合が…、とジョミー君。

ジョミー「開発費なんか、払えるとは思えないけどなあ…」
スウェナ「そうだったわねえ、赤貧なのよね」
シロエ 「そこは無料でかまいませんよ、趣味ですから」
一同  「「「イイネ!」」」

タダなら安心、と誰もがアプリに賛成。
さて、キース君は…?


2020/06/02 (Tue) 

 

☆アプリがあれば


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君を悩ませる月参り。
お坊さんの宿命だそうで、雨でも休めないのが辛い所で…。

サム  「キース、これって渡りに船だぜ、専用アプリ」
ジョミー「そうだよ、タダで作って貰えるんだしさ」

元老寺専用アプリだったら、檀家さんも安心、という声が。

ジョミー「怪しいアプリじゃないんだからさ、ご高齢でも…」
シロエ 「安心して使って頂けますよ、そこの所は」

セキュリティ対策も万全に…、とシロエ君の太鼓判。

シロエ 「そこまでやってもタダです、出血大サービスです」
サム  「うんうん、ぶるぅのバイト料金とは大違いだぜ」
ジョミー「あっちは分給だったもんねえ、設定が…」

いくら、ぶるぅが万能でも、えげつないよね、とジョミー君。

ジョミー「分単位でバイト料だなんてさ、キツすぎだよ」
ブルー 「そうかな、ぶるぅにピッタリだと思うけど…」
サム  「それ以前によ、限界まで毟ろうとしていたぜ」
シロエ 「ええ、ぼくが交渉してましたからね」

出せる限界までという意向でした、とシロエ君の証言。

シロエ 「その点、ぼくは、そんな発想、ありませんから」
スウェナ「素敵よねえ…。これは頼むしかないわよ、キース」
ジョミー「えげつない誰かとは大違いだしね」
ブルー 「…引っ掛かるけど、まあ、お得だよね」

シロエに作って貰ったら、と生徒会長も推すアプリ。

ブルー 「月参りだって、時代に合わせていいと思うよ」
サム  「どういう意味だよ?」
ブルー 「檀家さんの方でも、事情は色々あるからね」

その日になって都合が悪いということも…、と銀青様。

ブルー 「だけど、お寺に連絡するのは…」
シロエ 「なんだかハードル高そうですね」

急病だったら仕方ないですけれど…、とシロエ君も納得。

シロエ 「そういう時でも、アプリさえあれば…」
ブルー 「簡単に日時を変更できるし、便利だよね」

ぼくもアプリに賛成するよ、と銀青様の仰せ。
アプリですか…。


2020/06/03 (Wed) 

 

☆抹香臭いアプリ


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君が困るのが月参り。
たとえ土砂降りでも休めないわけで、お坊さんの宿命でして。

シロエ 「キース先輩、会長のお許しも出ましたよ、アプリ」
サム  「作って貰えよ、シロエによ」

うんと渋いのがいいんじゃねえか、とサム君の提案。

サム  「如何にも寺っていう感じでよ、抹香臭いの」
シロエ 「抹香臭いアプリですか…。どんなのでしょう?」
ジョミー「お線香とかかな、匂いは再現できないけどさ」
スウェナ「そうねえ、お線香もいいし、お経もいいかも」

連絡が完了したら、鐘がチーンというのもいいわ、との声。

サム  「あー、鐘は月参りでも叩くよな」
ブルー 「お仏壇のある家は、もれなく鐘があるからね」

チーンがいいかも、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「それなら合成音でなくても、ウチので録れるし」
シロエ 「いいですね! 採用が決まれば、お願いします」
ぶるぅ 「オッケー! 毎日、お手入れしてるしね!」

いい音がする鐘なんだよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の笑顔。

ぶるぅ 「金でできてるわけじゃないけど、音は最高!」
ジョミー「そういえば、金の鐘ってあるよね」
スウェナ「アレ、いい音がするのかしら?」
ブルー 「うーん…。正直、オススメしないかな」

鐘の音は素材だけでは決まらないから、と銀青様の仰せ。

ブルー 「どちらかと言えば、職人さんの腕が大事なんだよ」
シロエ 「そうなんですか?」
ブルー 「熟練の職人さんになったら、腕前は機械以上だね」

ミクロン単位の仕事が出来るそうだよ、とニッコリと。

ブルー 「でもって、ぼくの家にある鐘は、そういう鐘!」
ぶるぅ 「職人さんのこだわりなの!」

素人さんには、分からないかもだけど、と胸を張るお子様。

ぶるぅ 「だから録るなら、いい音をね!」
一同  「「「へ?」」」
ブルー 「叩き方も大切なんだよね」

そっちにもコツがあるんだよ、という話ですけど。
本当ですか…?


2020/06/04 (Thu) 

 

☆コツがあるそうです


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君を悩ませる月参り。
土砂降りの日でも休めないわけで、お坊さんの辛い宿命で…。

シロエ 「叩き方にコツって、チーンとする鐘で、ですか?」
マツカ 「ゴーンと鳴らす大きい鐘なら、分かりますけど…」

下手に撞いたら鳴りませんよね、と御曹司が言う、お寺の鐘。

マツカ 「まるで鳴らないわけじゃないですけど、こう…」
サム  「ボコーンってぇのか、ズレた音だろ?」
マツカ 「ええ。ゴーンの代わりに、ボワーンみたいな…」

けっこう難しいですよ、アレ、と御曹司。

マツカ 「ですから、あちらの鐘なら納得なんですが…」
シロエ 「お仏壇にある鐘の方なら、誰でも鳴らせますよ?」
ジョミー「小さい子供でも、チーンとやるよね?」
スウェナ「お仏壇がある家の子供なら、鳴らせる筈よ」

お菓子ゲットには必須なんでしょ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「食べる前にはお供えするとか、あるらしいもの」
サム  「うんうん、頂き物の美味い菓子とかよ」
ジョミー「チーンをしないと、下げられないしね…」

だから子供でも鳴らせるんだよ、とジョミー君の見解。

ジョミー「誰が叩いてもチーンと鳴るしさ、コツなんかさ…」
サム  「特にねえ筈だぜ、璃母恩院でも習ってねえし」

夏休みの子供向け修行体験コースな、と経験者なサム君。

サム  「ジョミーも習った覚えはねえだろ?」
ジョミー「無いよね、それにアドス和尚も…」

棚経の時に、何も言わないよ、と言うジョミー君も僧籍。

ジョミー「そりゃ、ぼくたちは鐘は鳴らさないけど…」
サム  「一応、心得事だしよ…」

あるんだったら教えるんじゃねえの、と言ってますけど。

ブルー 「まあ、一般的な作法としては、さほどはねえ…」
キース 「宗派によって違うというのも、特に無いしな」
シロエ 「それでもコツがあるわけですか?」
ブルー 「こだわるならね」

いい音で鳴らしたいじゃないか、と銀青様。
そうなんですか?


2020/06/05 (Fri)

 

☆こだわりの音色


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を困らせる月参り。
休むわけにはいかないだけに、宿命が辛いという話でして…。

シロエ 「いい音で鳴らすと、いいことがあるんですか?」
ジョミー「今日は一日ラッキーだとか、そんなヤツかな?」
ブルー 「まさか、おみくじじゃないんだからさ」

これも功徳の一つかもね、と生徒会長、いえ、銀青様。

一同  「「「功徳?」」」
ブルー 「そう。善行を積むって感じかな、うん」

音もお供え物の一種なんだし、と解説が。

ブルー 「どうせだったら、喜んで頂ける音がいいよね」
シロエ 「なるほど…。そういう理由なら分かりますけど…」
サム  「コツって何だよ、どんなのだよ?」
ブルー 「百聞は一見に如かずだからね、ぶるぅ、鐘をさ…」
ぶるぅ 「オッケー!」

取って来るね、と駆けて行ったお子様、すぐに御帰還。

ぶるぅ 「はい、持って来たよ!」
ブルー 「ありがとう。いいかい、これをこう叩くと…」

チーン、と響いた、抹香臭い音。

ブルー 「今のが普通の叩き方だね、よく見るパターンの」
サム  「んじゃ、コツってのは?」
ブルー 「こう、正面から、こんな具合に…」

チーン、と音が鳴りましたけれど。

シロエ 「えっと…? 余韻があるっていう気もしますが…」
ジョミー「分かんないよね、素人にはさ」
キース 「そうか? 俺には、素晴らしい音に聞こえたが」
一同  「「「うーん…」」」

サッパリ分からん、と猫に小判な状態の御一同様。

シロエ 「分かりませんけど、その音がいいんですね?」
ブルー 「どうせ使うなら、こっちでお願いしたいよね」

アプリには、是非、この音色を…、と銀青様のプッシュ。

ブルー 「有難い音で鳴ってこそだよ、鐘というのは」
シロエ 「じゃあ、会長が叩いてくれるんですか?」
ブルー 「喜んで協力させて貰うよ」
シロエ 「こだわりの音ですね!」

アプリの開発も頑張らないと、と燃えている人。
鐘の録音から…?


2020/06/06 (Sat)

 

☆毟られそうです


雨がシトシトな梅雨のシーズン、月参りで困るのがキース君。
休めないのが宿命だそうで、雨天順延は無理という話から…。

シロエ 「会長に鐘を叩いて貰って、録音からですよ」
サム  「その前にアプリの開発でねえの?」
マツカ 「いえ、有難い音が先ではないでしょうか」

元老寺専用アプリですしね、と御曹司も鐘の録音を支持。

マツカ 「せっかくですから、ブルーの名前もいいかもです」
ジョミー「あー! 銀青様だもんね、檀家さんにも有名だよ」
スウェナ「除夜の鐘で、すっかりお馴染みだものね」

緋の衣で超絶美形な高僧、とスウェナちゃん。

スウェナ「問題は、ブルーがどう言うかよねえ、それを」
シロエ 「もしかしなくても、名前の使用料ですか?」
ジョミー「チーンと1回鳴らす度にさ、課金とか…?」
一同  「「「うわー…」」」

それは怖い、と一同、ガクブル。

マツカ 「ぶるぅのバイトが、分給設定でしたしね…」
シロエ 「そうですよ。しかも、キース先輩の限界まで…」

毟れという指示が出たんでした、と交渉人を務めた人。

シロエ 「ということは、鐘の件でも同じでしょうか?」
スウェナ「だって、相手はブルーなのよ?」

叩き賃から取られそうよ、とスウェナちゃん、真剣。

スウェナ「録音にかかった時間の分まで、キッチリと!」
ジョミー「それから、チーンと鳴ったら課金で…」
シロエ 「加えて、名前の使用料ですね…」

それをキース先輩の限界まで、とシロエ君、悪い顔色。

シロエ 「マズイですよ、ソレ!」
サム  「だよなあ、月参りの件は解決してもよ…」
ジョミー「キースの財布を直撃だよねえ…」

ヤバすぎだってば、とジョミー君でなくても嫌な予感が。

シロエ 「チーンで破産は、シャレになりませんし…」
スウェナ「そうだわ、チーンを別物でどう?」
一同  「「「別物?」」」
スウェナ「チーンと鳴ったらいいんでしょ?」

ブルーに叩いて貰わなくても、と言ってますけど。
別物って…?


2020/06/07 (Sun)

 

☆別物なら大丈夫


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君が辛いのが月参り。
雨天順延は不可能とあって、解決するのにアプリという話で。

シロエ 「スウェナ先輩、別物のチーンって、何ですか?」
スウェナ「鐘でなくてもいいでしょ、ってことよ」
マツカ 「他の誰かが叩けばいいんじゃないでしょうか?」
スウェナ「ダメよ、そうなると鐘の使用料だわよ」

此処にあるコレ、とスウェナちゃんが指差す鐘。

スウェナ「凄腕の職人さんが作った鐘なんだもの」
一同  「「「あー…」」」

当然、出そうな話ではある、と誰もが納得。

シロエ 「確かに、会長なら言い出しそうですね」
サム  「思ってなくても、思い付いたと思うぜ、今」

藪蛇ってヤツな、とサム君、お手上げのポーズ。

サム  「使用料が要るのは間違いねえよ」
ジョミー「じゃあさ、元老寺のとか、そんなのでさ…」
マツカ 「代用すれば、その問題は解決しませんか?」
スウェナ「ブルーが許すわけないじゃない!」

こだわりの鐘が存在しているのに、とスウェナちゃん。

スウェナ「鐘にこだわったら、負けだと思うわ」
シロエ 「ですが、抹香臭いアプリにするにはですね…」
マツカ 「チーンの音がピッタリだという話ですよ?」
スウェナ「だからこそ、そこで別物なのよ!」

チーンと鳴ったらいいんだから、とニッコリ。

シロエ 「あのぅ…。それはどういう音なんでしょう?」
スウェナ「そうねえ、最近はレアかもだけど…」

言葉自体は残ってるわね、と言われましても。

ジョミー「何さ、言葉が残ってるって?」
スウェナ「誰でも言うでしょ、何処の家でも」
一同  「「「はあ?」」」
スウェナ「ぶるぅは、あんまり言わないかしらね」

なにしろ出番が少ないから、と見回している部屋。

シロエ 「何の出番が少ないんです?」
スウェナ「もちろん言葉よ、滅多にチンしないでしょ?」
シロエ 「それって、まさか…」

電子レンジと言うのでは、とシロエ君、愕然。
チンですよねえ…?


2020/06/08 (Mon)

 

☆レンジでチーンと


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君を悩ませる月参り。
土砂降りでも休めないわけでして、解決するのにアプリな案。

シロエ 「スウェナ先輩、チンには違いないですけどね…」
スウェナ「どうしたのよ?」
シロエ 「電子レンジの音というのは、流石にちょっと…」

マズイ気がします、とシロエ君、オロオロと。

シロエ 「それくらいなら、まだ鐘の使用料を払った方が…」
ブルー 「貸し賃と、それから鐘の音を使った時とだね」

チーンを1回ごとに貰うよ、と生徒会長、強烈な発言。

ブルー 「もちろん、キースが払える限界くらいの料金で!」
一同  「「「うわー…」」」

やっぱり来た、と誰もが真っ青。

サム  「やべえよ、電子レンジにしとけよ、シロエ!」
シロエ 「言われなくても、その方向で考えます!」

でも、旧式のヤツでないと…、と考え込んでいるシロエ君。

シロエ 「今どきのレンジは、チンじゃないですしね」
スウェナ「そこよ、だから簡単にはバレないわね」
ジョミー「そうかも…。ぼくの家のも、チンじゃないから」
サム  「俺の家のヤツも、チンじゃねえよな」

チンと鳴るレンジはレアでねえの、とサム君が捻る首。

サム  「まずは、そこから探さねえとよ…」
シロエ 「いえ、恐らくは、音源だけなら…」

ネットを探せば落ちていますよ、とシロエ君の閃き。

シロエ 「どうせアプリに使うんですから、それで充分かと」
ブルー 「待ちたまえ! 電子レンジな上に、ネットって…」

それじゃ有難い音がしないよ、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「ちゃんとした鐘を使うべきだね、音源は」
シロエ 「でもって、使用料ですね?」

もう、その手には乗りませんから、とシロエ君の切り返し。

シロエ 「たった今、思い付きました! 鐘の音をですね…」
サム  「もしかして、ネットで探すのかよ?」
シロエ 「その通りです!」

アップされていない筈がないです、と言い切る人。
確かに、そうかも…。


2020/06/09 (Tue) 

 

☆掴みも大切かも


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を困らせる月参り。
たとえ土砂降りでも雨天決行、回避するのにアプリという案。

シロエ 「なんと言っても、今どき、大抵のモノはですね…」
ジョミー「ネットを探せばある時代だよね」
スウェナ「違法なモノでも山ほどあるわね、間違いなく」
シロエ 「そうなんです。でもって、鐘の音なんかは…」

絶対、普通にある筈ですよ、とシロエ君、自信に満ちた表情。

シロエ 「お坊さんの読経の動画は、多いですから」
サム  「確かになあ…。誰が見るのか知らねえけどよ」
マツカ 「信心深いお年寄りでしょうか?」
シロエ 「どうなんでしょう、若人向けもあるようですよ」

この前、バイオリンがバズってました、と妙な発言。

一同  「「「バイオリン?」」」
シロエ 「ええ、お坊さんが弾いてたんですよ」
サム  「マジかよ、それって趣味のヤツかよ?」
シロエ 「いいえ、お寺で弾いていました」

桜で有名なあそこですよ、と名前が挙がったメジャーなお寺。

サム  「おいおい、あそこ、大本山だぜ?」
キース 「ああ。俺たちの宗派とは違うが、そうだな」
ジョミー「お寺でバイオリンって、演奏会かな?」
シロエ 「違いましたね、癒しだそうです」

音大を出た人らしくって…、とシロエ君。

シロエ 「でもって、普段は布教のために弾いているとか」
一同  「「「布教!?」」」
シロエ 「そうらしいですよ、説法の時にバイオリンです」
一同  「「「ええ…」」」

いったい、どんな説法なんだ、と誰もが目が点。

ジョミー「ちょっと想像つかないんだけど?」
スウェナ「だけど、掴みはオッケーよねえ…」

もう、それだけで興味が出るわよ、とスウェナちゃん。

スウェナ「そうだわ、アプリも鐘だけじゃなくて…」
ジョミー「掴みがあるといいかもね!」
シロエ 「……バイオリンですか?」
一同  「「「うーん…」」」

何がいいだろう、と一同、首を捻ってますけど。
掴みですか…。


2020/06/10 (Wed)

 

☆演奏できるなら


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君が辛いのが月参り。
たとえ土砂降りでも雨天決行、それをアプリで解決な案が。

サム  「掴みは大事でも、モノが月参りだしよ…」
マツカ 「かけ離れたものは使えませんよね」
シロエ 「どうでしょう? バイオリンの例がありますから」

バイオリンで説法ですよ、とシロエ君が見たという動画の話。

シロエ 「バズっていたのは、演奏シーンだけでしたけど…」
サム  「ついでに法話がある筈なのな?」
シロエ 「そうみたいです、後から記事になっていました」

バズったもので…、とシロエ君の解説。

シロエ 「桜の季節に、そのお寺でやってるらしいですよ」
スウェナ「でもって、普段もやってるのよね、その人は?」
シロエ 「ええ。あちこちのお寺に出掛けて説法ですね」

バイオリンは欠かせないそうです、と立てる人差し指。

シロエ 「キース先輩、その手のスキルは無いんですか?」
キース 「俺!?」
シロエ 「はい。音大じゃないのは知ってますけど…」

何か演奏できませんか、と質問が。

シロエ 「出来るんだったら、それを組み込んでですね…」
ジョミー「癒しに聞けると、いいかもね!」
サム  「うんうん、親しんで貰えそうだぜ」

スマホが苦手なお年寄りでも、とサム君も乗り気。

サム  「アプリは使って貰ってこそだし、いいんでねえの」
シロエ 「でしょう? 連絡用だけでは弱いですしね」

便利ツールをつけたくらいじゃ…、と流石な分析。

シロエ 「こう、普段から、使って頂けるのが…」
ジョミー「だよねえ、隙間時間にでもさ」

ちょっと使うか、って気になるヤツだよ、とジョミー君も。

ジョミー「キースが演奏できる楽器って、何か無いわけ?」
キース 「あると思うのか、俺は柔道一筋なんだが!」
シロエ 「そうなると、ライブ配信くらいでしょうか…」
一同  「「「ライブ配信!?」」」

いったい何を、と顔を見合わせる御一同様。
ライブ配信なんですよね…?


2020/06/11 (Thu)

 

☆ライブ配信でいこう


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を悩ませる月参り。
土砂降りだろうが休めないわけで、アプリで雨天順延な案が。

ジョミー「ライブ配信って、まさかキースの日常だとか?」
キース 「おい、そんなものにニーズがあると思うのか?」
サム  「それ以前によ、面白くもなんともねえじゃねえか」

日常っていうのはコレだろコレ、とサム君、周りをグルリと。

サム  「こんな面子を映されてもよ、どうにもこうにも…」
スウェナ「そうよね、ぶるぅが料理をするならともかく…」
マツカ 「ぶるぅのお料理教室ですか?」
シロエ 「いいかもですね、そういうのも」

ライブ配信とかじゃなくても、とシロエ君も頷く料理教室。

シロエ 「精進料理の教室だったら、ウケそうですよ」
キース 「いや、普段からお膳を供える檀家さんは、だ…」

レアケースだぞ、と副住職。

キース 「お茶と米の飯だな、標準スタイルは」
シロエ 「だったら、やっぱりライブ配信なんでしょうか…」
サム  「有難味がねえって言ってるじゃねえか」
マツカ 「御本尊様なら、どうでしょう?」

本堂の様子をライブでお届けするというのは…、と御曹司。

マツカ 「朝晩のお勤めを、家で体験して頂けますし…」
シロエ 「なるほど、有難い感じがしますね」
ジョミー「キースがヘマをやらなかったら、完璧だよね」

いい感じかも、と賛成の声が。

ジョミー「それでいこうよ、アプリのオマケ!」
キース 「待ってくれ。本堂で、大事なことに気付いた」
一同  「「「へ?」」」
キース 「親父だ、あのクソ親父がアプリを許すか?」

アナログの極みな親父なんだぞ、と副住職が顰める顔。

キース 「卒塔婆プリンターなんぞは、もってのほかで!」
シロエ 「でも、月参り用のアプリなんですよ?」
ジョミー「便利ツールは、アドス和尚も歓迎じゃないの?」
キース 「そうかもしれんが、親父だぞ?」

自分専用にしそうな気がする、と副住職。
横取りされると…?


2020/06/12 (Fri) 

 

☆口コミが怖い


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君が困るのが月参り。
土砂降りでも休めないわけでして、雨天順延にアプリな案が。

シロエ 「アドス和尚の専用アプリにされるんですか?」
キース 「そうだ。確かにアナログな親父なんだが…」

もちろんスマホは持っているしな、と副住職の眉間に皺が。

キース 「ついでに、月参り用のアプリが出来たら…」
シロエ 「叱られてから、没収でしょうか?」
キース 「いや、その前に調査だろうな」
一同  「「「調査?」」」

なんのこっちゃ、と顔を見合わせる御一同様。

ジョミー「調査って、何さ?」
キース 「そのままの意味だ、どういうアプリか調べるんだ」

本堂からライブ中継をしなくても、耳に入るぞ、と難しい顔。

キース 「なんと言っても、親父も月参りをしているからな」
シロエ 「あー…。キース先輩は、一部だけでしたっけ」
キース 「学校はあるし、副住職だし、こう、色々とな…」

俺の担当は、ほんの一部だ、と副住職、深い溜息を。

スウェナ「だけど、それならアプリはバレないと思うわよ?」
マツカ 「一部の檀家さんしか知らないわけですしね…」
シロエ 「そうですよ。そういうことなら、ぼくもですね…」

アプリの存在がバレないように細工します、と頼もしい声。

シロエ 「キース先輩が教えた人しか、ダウンロードも…」
サム  「出来ない仕組みにするわけな!」
シロエ 「ええ、ぼくの腕の見せどころですよ」

ですから安心して下さい、とシロエ君の太鼓判。

シロエ 「アドス和尚が検索したって、ヒットはしません」
キース 「それは確かに可能だろうが…」

俺が怖いのは口コミなんだ、と副住職が竦める肩。

キース 「便利な月参りアプリがある、という話がだな…」
シロエ 「檀家さんの間に広まるんですか、口コミで?」
キース 「ああ。檀家さんのネットワークは強いぞ」
一同  「「「うーん…」」」

それはそうかも、と頷かざるを得ない現実。
即バレかも…。


2020/06/13 (Sat)

 

☆お寺に来る用事


梅雨のシーズンは雨がシトシト、キース君を悩ませる月参り。
雨天順延はアプリで連絡、そういう話が出ているのですが…。

シロエ 「檀家さんから、アドス和尚にバレるんですね?」
キース 「ああ。俺の担当ではない家からな」

便利な月参りアプリが欲しい、という件で…、とブツブツと。

キース 「親父が月参りに出掛けた先か、あるいは寺に…」
サム  「用事があって来た人かよ?」
キース 「そういうことだ。寺に来る用事は色々あるしな」

法事の前後は絶対に来る、とキース君、超特大の溜息を。

キース 「打ち合わせの類は電話で出来ても、他がだな…」
シロエ 「元老寺でしか出来ない何かが、あるんですか?」
キース 「法事の前なら、御本尊様へのお供え物だ!」

法事の場所が本堂でなくても、コレは来るぞ、という説明。

キース 「お供え物は絶対に要るし、それをだな…」
ブルー 「法事が終わった後でお供えするのは、失礼だしね」

お供えするなら、法事の前に、と生徒会長、いえ、銀青様も。

ブルー 「遠方に住んでる人の場合は、宅配便でもいいけど」
キース 「地元の人だと、届けに来るのが作法だしな」
一同  「「「あー…」」」

届けに来たついでにアプリの話か、と誰もが納得。

シロエ 「確かに、顔を合わせた時なら聞きやすいですね」
キース 「月参りの時だと、次を急ぐことも多いしな…」

狙い目は法事の時かもしれん、と副住職。

キース 「法事の後にも寺に来るから、そのついでだな」
ジョミー「後に来るのは、何しに来るわけ?」
キース 「お布施に決まっているだろうが!」

回向料と御車代とも言うが、と言われましても。

シロエ 「あのぅ…。法事の席では、渡せないんですか?」
キース 「では、聞くが…。葬式の席で、渡しているか?」
シロエ 「渡さないような気がしますね…」
キース 「それと同じだ、法事でも同じ扱いだ!」

後から寺に届けるものだ、と副住職の解説が。
お寺に来ますね…。


2020/06/14 (Sun)

 

☆最悪すぎる末路


雨がシトシトな梅雨のシーズン、キース君が辛いのが月参り。
土砂降りの時は雨天順延、そういうアプリを作る案ですけど。

シロエ 「法事の前後にお寺に来るなら、ヤバそうですね…」
キース 「そうだろう? 時間はたっぷりあるからな…」

世間話タイムが怖すぎるぞ、と副住職、肩をブルッと。

キース 「月参りアプリと聞いたんですが、と言われたら…」
ジョミー「アドス和尚は知らないんだし、怖いよね?」
キース 「しかも、親父はタヌキだからな…」

話を合わせて、アプリの話を聞き出すぞ、と悪い顔色。

キース 「どの檀家さんが持っているかは、即バレだ!」
サム  「でもって、キースが絡んでるのもバレるのな…」
キース 「そして親父が、しれっと言うんだ、檀家さんに」

次の月参りまでには整えますので…、とアドス和尚の口真似。

キース 「檀家さんは大喜びで帰って、俺はだな…」
スウェナ「事情聴取で、アプリも没収されるのね?」
キース 「それ以外に道は無いだろうが!」

ついでにシロエも巻き込まれるぞ、と視線がシロエ君に。

シロエ 「ぼくですか!?」
キース 「ああ。親父にいいように使われるだろうな」

便利ツールの開発とかで、と人差し指をチッチッと。

キース 「親父の御用達はキツイぞ、覚悟しておけ」
シロエ 「嫌すぎますって!」

アプリの話は無かったことに…、とシロエ君、顔面蒼白。

シロエ 「というわけで、月参り、頑張って下さいね!」
キース 「アッサリと見捨てやがったな?」
シロエ 「誰でも、見捨てますってば!」

デメリットしか無いんですから、と引き攣っている顔。

シロエ 「キース先輩を助けた所で、ぼくの末路はですね…」
サム  「アドス和尚の下僕エンドじゃ、最悪すぎだぜ」
マツカ 「逃げない方がおかしいでしょうね、この流れだと」
ジョミー「助ける人なんか、いるわけないよね」
キース 「おい…!」

揃って俺を見捨てる気か、と言ってますけど。
当然なのでは…。


2020/06/15 (Mon)





 

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☆ゼロが増えても


朝からキース君を見舞った災難、防ぐためにはバイトが必要。
ぶるぅに頼む方向なのに、横から出て来たのがソルジャーで。

キース 「あんた、この倍でも払う気なのか?」
Aブルー「もちろんだってば、ぶるぅを雇えるんだろう?」

1分あたり、このお値段で…、とソルジャーが見詰める電卓。

Aブルー「安いものじゃないか、この倍でもね!」
シロエ 「だったら、3倍はどうなんです?」

せっかくですから交渉しましょう、と交渉人なシロエ君。

Aブルー「3倍だって?」
シロエ 「ええ。3倍になっても出せるんですか?」
Aブルー「それはもう! 4倍だって、支払っちゃうよ!」

ドーンと纏めて、とソルジャーがグッと立てる親指。

Aブルー「5倍だろうと、6倍だろうと、いくらでも!」
シロエ 「すると、ゼロがもう1個増えてもですね…」

いいんでしょうか、とシロエ君、電卓をチョチョイと。

シロエ 「こういう感じになるわけですけど?」
Aブルー「大丈夫! 支払いは任せてくれたまえ!」
シロエ 「…まだ上げないとダメみたいですね…」
Aブルー「えっと…?」

何処まで上げるつもりなんだい、とソルジャーが傾げる首。

Aブルー「さっきから、せっせと値上げをしてるけど…?」
シロエ 「交渉人として、会長の方針を貫いています」
Aブルー「会長って、ブルーのことだよね?」
シロエ 「はい。キース先輩と交渉を始める前にですね…」

限界まで毟ると言ってましたし…、とシロエ君、キリッと。

シロエ 「ですから、相手は変わりましたけど…」
Aブルー「限界まで値段を吊り上げる、って?」
シロエ 「そうですけれど?」

ぼくの役目はソレですからね、とシロエ君、ニッコリ。

シロエ 「それで、どのくらいまで出せるんでしょう?」
Aブルー「ぼくが払える限界のこと?」
シロエ 「そうなりますねえ…」
Aブルー「まだまだいけると思うけどね?」

その倍額でも余裕だってば、と言ってますけど。
本当ですか…?


2020/05/16 (Sat) 

 

☆凄すぎるカード


朝からキース君を見舞った災難、再発防止に頼みたいバイト。
ぶるぅに掃除を依頼ですけど、ソルジャーが出て参りまして。

Aブルー「つまりブルーの方針的には、限界までだよね?」
シロエ 「ええ、そのように伺ってますが」
Aブルー「うーん…。どの辺が限界になるのかなぁ?」

実は、ぼくにも分かってなくて…、とソルジャー、しれっと。

Aブルー「なにしろ、そういったことには興味が無いし…」
シロエ 「待って下さい、もしかしてカード払いでしょうか」
Aブルー「えっ、カードって?」
シロエ 「現金じゃなくて、クレジットカードなんですか?」

ぶるぅのバイト料の支払いは、とシロエ君の質問。

シロエ 「それなら、話は分かるんですけど」
Aブルー「生憎と、カードは持ってないねえ、ぼくのはね」
一同  「「「へ?」」」
Aブルー「ノルディに貰ったヤツはあるけど」

家族会員扱いなのかな、とソルジャーが宙に取り出すカード。

Aブルー「ほらね、こういうヤツなんだけどさ」
一同  「「「げっ!!!」」」

まさか、と誰もが目を剥く、ゴールドならぬブラックカード。

シロエ 「…とんでもないのを持ってませんか?」
Aブルー「みんな、いったいどうしたんだい?」
サム  「それって、ブラックカードじゃねえかよ…」
ジョミー「なんか本物、初めて見たかも…」

ホントにあるんだ、と一同、目を白黒。

キース 「俺もこの目で見たことは無いな…」
シロエ 「ある所には、あるんですねえ…」
スウェナ「だけど変よね、よく考えたら、マツカがいるわよ」
一同  「「「あっ!」」」

御曹司だっけ、と視線がマツカ君へと集中。

シロエ 「マツカ先輩、ブラックカードを持っていますか?」
マツカ 「一応は…。でも、財布には入れていませんよ」
サム  「なんでなんだよ、持ってるんなら入れとけよ」
マツカ 「普通のカードで間に合いますしね、大抵は」

ぼくは普通でいいんです、と流石な謙虚さ。
立派ですよね…。


2020/05/17 (Sun) 

 

☆危険なカード払い


キース君を見舞った朝の災難、防ぐにはバイトを依頼が一番。
ぶるぅに頼むわけなんですけど、横からソルジャー乱入で…。

シロエ 「マツカ先輩も持ってたんですね、ブラックカード」
マツカ 「持ち歩きませんから、無いのと同じですよ」
ジョミー「いいよね、そういう所がマツカなんだよ」
サム  「うんうん、誰かと違ってよ」

見せびらかす上に、自分の名義じゃねえんだぜ、とサム君。

サム  「要は、ぶるぅのバイト料を支払うのはよ…」
スウェナ「エロドクターなわけね、しかもカードで」
キース 「そうなるようだが、いくらブラックカードでも…」

ノルディの資産に限りがあるぞ、と副住職の冷静な指摘。

キース 「今の調子で吊り上げていくと、その内にだな…」
シロエ 「限界を突破しそうですよね、思いっ切り…」

しかも、この人、把握してないみたいですし、とシロエ君も。

Aブルー「把握って…。何の話さ?」
シロエ 「エロドクターの財産ですよ、限界点です」

どのくらい出せるのか分かってますか、と交渉人の視点から。

シロエ 「勝手に決めて、払えなかったらどうするんです!」
ジョミー「なんか聞くよね、そういう話」
キース 「カード払いの盲点らしいな、よくありがちな」

現金が出て行くわけじゃないから、と副住職も頷く問題点。

キース 「すっからかんになっても、まだ使えるのがな…」
シロエ 「とても怖いと聞きますからね…」

ちょっと頭を冷やしましょうか、とシロエ君の提案。

シロエ 「いいですか、ブラックカードにも限界はあります」
Aブルー「そうみたいだけど、それがどうかした?」

限界まで支払わせる方針だよね、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「だったら、何も問題は無いと思うんだけど…?」
シロエ 「いいえ、問題、大ありですから!」
ブルー 「いくらぼくでも、ノルディを破産させるのは…」
Aブルー「ふうん…?」

それなりに愛はあるんだね、と笑顔のソルジャー。
愛ですって?


2020/05/18 (Mon)

 

☆破産は困るんです


朝からキース君を見舞った災難、再発防止にバイトを頼む件。
ぶるぅに依頼するんですけど、横からソルジャーが乱入で…。

Aブルー「君がノルディを庇うなんてね、愛だよねえ…」
ブルー 「何処から、そういう話になるのさ!」
Aブルー「えっ? ノルディを破産させたくないんだろう?」

ノルディが聞いたら感涙モノだよ、とソルジャー、笑顔全開。

Aブルー「あんなに君に惚れているのに、冷たいからねえ…」
ブルー 「ぼくは今だって氷点下だよ!」

あんなのに愛があるわけがない、と生徒会長が吊り上げる眉。

ブルー 「寝言もいい加減にしないと、放り出すから!」
Aブルー「それは困るよ、ぶるぅにバイトを頼みたいのに!」

だけど、愛だと思うけどな、とソルジャー、まだブツブツと。

Aブルー「破産はダメだ、と直ぐに言い出す辺りがね」
ブルー 「それは、ソルジャーとしての立場からだよ!」

ノルディは貴重な医者なんだから、と生徒会長、キッパリ。

ブルー 「仲間を診られる病院だって、潰せないしね!」
Aブルー「なんだ、理由は、たったそれだけ?」
ブルー 「他には無いね、ただの一つも!」

分かったんなら、バイト料の話を…、とサッサと切り替え。

ブルー 「君の財源はノルディなんだし、そこの所をね…」
シロエ 「見極めないといけませんねえ、毟るにしても」
ジョミー「破産されたら、シャレにならないもんね…」
Aブルー「すると、値切ればいいのかな?」

今の値段から下げていけば、とソルジャーの問い。

Aブルー「まずは半額でどうだろう?」
シロエ 「そうですねえ…。かなり上げましたし…」

半額でも、かなりの値段ですよね、とシロエ君、電卓を。

シロエ 「この値段ですけど、どうでしょう、会長?」
ブルー 「依頼の回数とかによるかな、拘束時間と」
Aブルー「フルタイムとまでは言わないけどね?」
一同  「「「フルタイム?」」」

どんな掃除を頼むつもりだ、と誰もが仰天。
大掃除ですか?


2020/05/19 (Tue) 

 

☆掃除する場所は


キース君が朝から見舞われた災難、防ぐのに頼みたいバイト。
ぶるぅに依頼するんですけど、ソルジャーが横から乱入で…。

シロエ 「フルタイムとまでは言わない、ですって?」
サム  「すげえ時間を頼む気かよ?」
Aブルー「それはまあ…。時間単位になるかな、うん」
ブルー 「まさか、青の間、大掃除とか?」

それなら分かる、と生徒会長。

ブルー 「ぼくの場合は、別に散らかってはいないけど…」
ぶるぅ 「貯水槽までお掃除だったら、時間かかるもんね」
サム  「貯水槽って…。アレの掃除も出来るのかよ?」
ぶるぅ 「そだよ、理屈は分かってるも~ん!」

普通は係のお仕事だけど、と家事万能のお子様、得意満面。

ぶるぅ 「水まで抜くなら、やっぱり半日仕事かも…」
ブルー 「サイオンで放り出すってわけにもねえ…。水を」
ぶるぅ 「出来ないことはないんだけど…」

やめといた方が良さそうだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「下手に捨てたら、んとんと、人類軍だっけ?」
シロエ 「見付かりそうではありますねえ…」

いきなり大量の水を投棄したら、とシロエ君も。

シロエ 「そうなってくると、時間単位でも分かります」
ぶるぅ 「わぁーい、お掃除、やり甲斐、ありそう!」
キース 「青の間か…。しかしだな…」

あんた、掃除は嫌いだろうが、とキース君のツッコミが。

キース 「それともアレか、身内に頼むなら安心なのか?」
ジョミー「あー! 発見されたら困るモノとか!」
サム  「でもよ、こいつが気にするのかよ?」

心臓に毛が生えてやがるぜ、とサム君の意見。

サム  「何が見付かろうが、気にしねえって気が…」
Aブルー「もちろんだよ!」

お掃除部隊にお任せだしね、と威張るソルジャー。

Aブルー「大人のオモチャも、放置だから!」
一同  「「「うわー…」」」
ブルー 「そんな君が、何を頼む気なのさ!」

ただの掃除とも思えないけど、と生徒会長の疑問。
何を頼むと?


2020/05/20 (Wed)

 

☆掃除したいブツ


朝からキース君を見舞った災難、再発防止に頼みたい助っ人。
ぶるぅにバイトをという話なのに、ソルジャーが来まして…。

ブルー 「君がぶるぅに頼みたいのは、どんな掃除だと?」
Aブルー「誰も掃除だとは言っていないよ?」
一同  「「「へ?」」」

掃除の話だっただろう、と誰もがポカーン。

ブルー 「掃除じゃない、って?」
Aブルー「違うけど?」
シロエ 「あのですね…。頼むのは、掃除の助っ人ですよ?」

そもそもはキース先輩が…、と交渉人なシロエ君の解説。

シロエ 「朝のお勤めで、香炉をひっくり返してですね…」
キース 「いや、お勤めの最中じゃなくて、その前だ」
サム  「うんうん、でもって親父さんを怒らせちまって…」

朝から大変だったんだよな、とサム君が補足。

サム  「キースが気を付けても、猫が本堂に入るとよ…」
ジョミー「やりそうだから、その時の掃除の助っ人だよね」

ぶるぅのバイトは、とジョミー君も。

ジョミー「だから最初から掃除の話で、ぶるぅは有能だし…」
スウェナ「時給じゃなくて分給なのよね、バイト料が」
Aブルー「それは分かっているってば!」

だからこそ頼みたいんだよ、とソルジャー、真剣。

Aブルー「あえて掃除と言うんだったら、ぶるぅかな…」
シロエ 「ぶるぅで当たり前でしょう!」

掃除をするのは、ぶるぅですよ、とシロエ君が吊り上げる眉。

シロエ 「まあ、バイト料が高いですから、話は伺いますが」
Aブルー「分からないかな、ぶるぅを掃除して欲しいんだよ」
一同  「「「はあ?」」」

なんのこっちゃ、と顔を見合わせる御一同様。

シロエ 「ぶるぅを掃除、って言いましたか?」
サム  「そう聞こえたぜ?」

風呂に入るって意味なのかよ、とサム君が傾げる首。

サム  「でもよ、ぶるぅは綺麗好きだし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お風呂、大好き!」
シロエ 「そうですよね…」

どうして、ぶるぅを掃除なんだ、と深まる疑問。
謎ですよね…。


2020/05/21 (Thu) 

 

☆困っているブツ


朝から災難だったキース君、再発を防ぐのに頼みたいバイト。
ぶるぅが適任なんですけれど、横からソルジャーが乱入で…。

キース 「おい。これ以上、どう掃除するんだ、ぶるぅを」
スウェナ「そうよ、お風呂好きで、お掃除大好きなのよ?」
シロエ 「掃除する所が無さそうですけど、どう考えても…」

でもまあ、バイト料の話ですから…、と交渉人なシロエ君。

シロエ 「これだけ払って頼むからには、切実なんですね?」
Aブルー「当然じゃないか! とても困っているんだから!」
一同  「「「へ?」」」

何故に、と皆の視線が「そるじゃぁ・ぶるぅ」に集中。

サム  「困るって…。ぶるぅでかよ?」
キース 「恩恵しか無いような気がするが…」
ジョミー「だよねえ、今だって、料理に、おやつに…」
マツカ 「飲み物も我儘放題ですよね、いつ、お邪魔しても」

コーヒーに紅茶に、他にも色々、と御曹司も。

キース 「まったくだ。スタバも真っ青な充実ぶりだぞ」
シロエ 「そうです、そうです! 好みにピッタリですしね」
マツカ 「砂糖もミルクも、量を覚えてますからね…」
サム  「言うまでもねえよな、こっちの注文」

ホットかアイスか、そんな程度でいいんだぜ、と称賛の声。

サム  「お役立ちなのに、なんで、ぶるぅで困るんだよ?」
スウェナ「真面目に理解に苦しむわよねえ、意味不明だわ」
ブルー 「ぼくにも話が見えないよ、ソレ」

バイト料は魅力的なんだけど、と生徒会長の顔も疑問満載。

ブルー 「ぶるぅの何処に困っているのさ、君は?」
Aブルー「ありとあらゆる所だってば!」
ブルー 「なのに、ぶるぅに頼むのかい?」

それこそ本末転倒じゃないか、と生徒会長、鋭い指摘。

ブルー 「掃除をするのは、ぶるぅなんだよ、分かってる?」
Aブルー「分かってるってば、それで、ぶるぅの掃除をね!」
ブルー 「だから、ぶるぅの掃除なんだろう?」

君の話は支離滅裂だよ、とお手上げのポーズ。
破綻してますよね?


2020/05/22 (Fri)

 

☆交渉するべき相手


キース君を朝から見舞った災難、再発防止に頼みたいバイト。
ぶるぅに掃除を依頼ですけど、ソルジャーも希望してまして。

ブルー 「ぶるぅで困っているというのに、ぶるぅにねえ…」
シロエ 「バイトを頼んで掃除だなんて、理解できませんよ」
キース 「まったくだ。第一、ぶるぅが迷惑だとは…」

誰も思っていないんだがな、と副住職も傾げる首。

キース 「有能だからこそ、バイトを頼む気だったんだが…」
シロエ 「ですよね、ちょーっと高すぎたみたいですけど」
キース 「俺は給料を貰ってないんだ、小遣いだけだ!」

なのに限界まで毟られても…、と副住職の嘆き節。

キース 「とはいえ、理論が破綻しているヤツよりはだな…」
ブルー 「たとえ赤貧でも、君の方が有望株だよねえ…」

ぶるぅをバイトに出すんだったら、と生徒会長。

ブルー 「困っているなんて言われて、嬉しい筈も無いしさ」
ぶるぅ 「んとんと…。悪い所があるなら、直すけど…」
サム  「んなわけねえだろ、あんな野郎は放っておけよ」
スウェナ「そうよ、ぶるぅは凄いんだから!」

直す所なんか何も無いわよ、とスウェナちゃん、絶賛。

スウェナ「お掃除大好きで、料理上手で、家事万能だし!」
マツカ 「特に料理は、プロ級ですしね」
シロエ 「困るポイント、本当に無いんですけどねえ…」

あの人は放置しときましょうか、とシロエ君、再び電卓を。

シロエ 「で、キース先輩、何処まで出せます?」
キース 「そうだな…。あの馬鹿野郎の数字は消して、と…」
Aブルー「ちょっと待ってよ、まだ交渉が終わってないし!」
シロエ 「あなたは黙っていて下さい!」

意味不明なことを言われても…、とピシャリ。

シロエ 「真面目に頼みたい人と交渉するべきです!」
Aブルー「ぼくも真面目で切実だってば、困ってるんだし!」
シロエ 「ぶるぅで、ですよね?」
Aブルー「そうなんだよねえ!」

毎日、悩まされていてさ、と言われましても。
有能なのに…?


2020/05/23 (Sat)

 

☆バイト料の限界


朝からキース君を見舞った災難、再発防止にはバイトが有望。
ぶるぅに頼む話ですけど、ソルジャーが横から割り込んで…。

Aブルー「ぼくとしてはね、切実に頼みたいんだよ!」
シロエ 「ぶるぅに悩まされているのに、ぶるぅにですか?」
Aブルー「だって、ぶるぅしか頼れないしね!」
シロエ 「キース先輩、馬鹿は放っておきましょう」

話を聞くだけ無駄ですからね、とシロエ君、交渉人モード。

シロエ 「先輩が出せる限界の額は、どのくらいですか?」
キース 「分給だしな…。正直、これが限度だろうか」
シロエ 「あのですね…。苦学生の食費じゃないんですから」

もう少し、出して貰えませんか、と電卓をチョイと。

シロエ 「これくらいなら出せるでしょう?」
キース 「月に一回だけならいけるが、何度も頼むと…」
サム  「破産するのかよ、この値段でよ」
キース 「なんとでも、好きに言ってくれ!」

俺は赤貧なんだからな、と副住職の深い溜息。

キース 「親父がケチだし、小遣いが元から少ないんだ!」
シロエ 「そうなると、やはり、ここまでですか?」

下げてみました、とシロエ君が差し出す電卓。

キース 「この金額でも、厳しいが…。しかし…」
シロエ 「有能な助っ人が来るんですよ?」
キース 「後々のためにも、決心しておくべきだろうか…」
ブルー 「どれどれ? うん、破格の安値だよ、これは!」

赤字覚悟の大サービスかも、と生徒会長が煽るバイト料金。

ブルー 「ここで出さなきゃ、男がすたるね」
Aブルー「待ってってば! ぼくなら、ここまで!」

出すから、ぶるぅにバイトをお願い、とソルジャー、乱入。

Aブルー「カードと言わずに、キャッシュでいくから!」
サム  「すげえな、ゼロが一気に増えたぜ」
スウェナ「現金払いなら、エロドクターも破産しないわね」
シロエ 「ですが、理論が破綻していて…」
一同  「「「あー…」」」

問題はそこだ、と天井を仰ぐ御一同様。
さて、どうなる…?


2020/05/24 (Sun)

 

☆バイト料に加えて


キース君が朝から見舞われた災難、避けるには有効なバイト。
ぶるぅに依頼するんですけど、ソルジャーが横から乱入で…。

キース 「やはりだな…。真っ当なバイトがいいと思うが」
シロエ 「ですよね、破綻しているんでは…」
Aブルー「何を言うかな、これだけ出すって言ってるのに!」

どうして金額で決めないのさ、とソルジャー、不満そうな顔。

Aブルー「限界までって話にしたって、キャッシュだし!」
シロエ 「それはそうですけど、でもですね…」
サム  「ぶるぅで困っているってぇのに、ぶるぅだろ?」

バイトを頼むという先がよ、とサム君の指摘。

サム  「妙な話に迂闊に乗ったら、えらいことだしよ…」
ブルー 「そうなんだよねえ、ぶるぅの安全第一なんだよ」

ここは金額なんかよりも…、と生徒会長も不安な様子。

ブルー 「やっぱりキースでいくべきだよね、バイトの話は」
キース 「少しは安くしてくれるのか?」
ブルー 「破綻している先にバイトに出すよりは…、かな?」

気持ちだけね、と交渉が始まりそうですけれど。

Aブルー「待ってよ、おやつもつけるから! 食事だって!」
一同  「「「へ?」」」
Aブルー「本当だってば、ぶるぅに頼めるんならね!」

おやつくらいはお安い御用、とソルジャー、必死の割り込み。

Aブルー「だから、交渉するなら、ぼくとお願い!」
ブルー 「おやつに食事って…。その勢いだと…」

昼寝もセットで来そうだけれど、と生徒会長も驚く条件。

Aブルー「昼寝はどうかな、だけど、おやつは確約するよ!」
ブルー 「おやつは確約、それで食事も…?」
Aブルー「そうなんだよ!」

前向きに検討して貰えないかな、とソルジャー、電卓を。

Aブルー「キースの場合はこの値段だけど、ぼくはコレでね」
シロエ 「凄い値段ですね、さっきからですけど」
ブルー 「それはまあ…。スポンサーがアレだしねえ…」

出せるだろうけど、と生徒会長が眺める電卓。
破格ですね?


2020/05/25 (Mon)

 

☆バイトの中身は


朝からキース君を見舞った災難、回避するにはバイトが一番。
ぶるぅに依頼する件ですけど、ソルジャーが横から乱入で…。

Aブルー「このバイト料で、おやつもセットな好条件だよ!」
ブルー 「うーん…。そうなると、仕事の中身によるかな」
Aブルー「さっきから言っているだろう! 掃除だってば!」

あえて言うなら、ぶるぅを掃除、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「あの迷惑な悪戯小僧を、綺麗サッパリ!」
キース 「お、おい…。それは消すとか言わないか?」
シロエ 「ですよね、船から放り出すとか…」

物騒な感じしかしないんですが、とシロエ君もガクブル。

シロエ 「そりゃ、犯罪にはならないのかもしれませんけど」
スウェナ「あっちの世界じゃ、人権が無いらしいものね…」

サイオンを持ってる人間には、とスウェナちゃん。

スウェナ「だけど、シャングリラには、それなりに何か…」
サム  「あるんじゃねえのか、法律っぽいの」
Aブルー「一応、ぼくが法律かなぁ…。ソルジャーだしね」
一同  「「「うわー…」」」

それは怖すぎ、と一同、ドン引き。

ジョミー「だから、ぶるぅを消してもいい、って?」
Aブルー「なんでそういう話になるかな、掃除ってだけで」
キース 「あんたの言い方が悪いんだ!」

消すとしか聞こえないだろうが、と副住職の渋面。

キース 「海に沈めるとか、山に埋めるといった具合に」
Aブルー「ああ、なるほど…。言われてみれば、そうかもね」

こっちの世界は風流だよね、とソルジャー、ウットリ。

Aブルー「地球の海とか山に処分って、ロマンじゃないか!」
一同  「「「へ?」」」
Aブルー「母なる地球に還れるんだよ、最高だよ!」

なんて素晴らしい世界だろうか、と酔っている人。

Aブルー「ぼくの世界なら、きっと希望者多数だよ!」
キース 「だが、あの悪戯小僧がだな…」
シロエ 「希望するとは思えませんが」

詳しい説明をお願いします、と交渉人の意見。
そうですよね?


2020/05/26 (Tue)

 

☆物騒すぎるバイト


キース君を朝から見舞った災難、再発防止にはバイトが最適。
ぶるぅに頼むわけですけれど、ソルジャーが出て参りまして。

シロエ 「ぶるぅを掃除するというのは、何なんです?」
サム  「あいつが山に埋められたいとは思えねえぜ」
キース 「まったくだ。海に沈むのも御免だろうな」
Aブルー「どっちも好きだと思うけどねえ、海も山もさ!」

海は泳げるし、山もいいよね、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「マツカの海の別荘なんか、張り切ってるしね!」
シロエ 「そういうレジャーじゃなくてですね…」
キース 「処分される方を言っているんだが?」

消される方な、と副住職のツッコミ。

キース 「処分されたら、悪戯どころか飯も食えんぞ」
ジョミー「だよねえ、それに、ぶるぅに処分をさせるって…」

酷すぎるよ、とジョミー君。

ジョミー「共食いなんかより、ずっと残酷な話だから!」
スウェナ「第一、ぶるぅが断るわよ、それ」
ぶるぅ 「んとんと…。ぼくが、ぶるぅを、山に埋めるの?」

絶対、嫌だぁ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の悲鳴。

ぶるぅ 「やだやだ、ぶるぅが死んじゃうようーっ!」
ブルー 「ぼくも反対。いくら食事とおやつがセットでも…」

殺しなんかは請け負わないよ、と生徒会長、苦々しい顔。

ブルー 「そんな物騒なバイトは、お断りだから!」
Aブルー「ぼくは掃除を頼んだだけだよ?」
ブルー 「言い方が違うだけだろう!」

綺麗サッパリ掃除も、処分も…、と生徒会長が吊り上げる眉。

ブルー 「自分の手を汚したくない、って所は同じ!」
Aブルー「そりゃ、ぼくは掃除が嫌いだけど…」

処分だなんて言っていないよ、とソルジャー、不満そうな顔。

ブルー 「そうとしか聞こえないんだけれど?」
Aブルー「違うよ、ぶるぅを撤去してくれればいいんだよ!」
ブルー 「撤去も処分も、同じじゃないか!」
Aブルー「違うってば!」

全然、意味が違うんだよ、と言ってますけど。
同じですよねえ…?


2020/05/27 (Wed) 

 

☆楽なお仕事です


朝からキース君を見舞った災難、再発防止に頼みたいバイト。
ぶるぅに依頼するんですけど、ソルジャーが横から乱入で…。

Aブルー「ぼくはホントに、ぶるぅを撤去して欲しいだけ!」
ブルー 「それを処分と言うんだから!」
Aブルー「違うよ、他所に連れてってくれればいいんだよ!」
シロエ 「…でもって、山に埋めるんでしょう?」

でなければ海に沈めるんですよね、と交渉人なシロエ君。

シロエ 「とにかく、会長が断ったからにはですね…」
キース 「俺とバイト料の交渉なんだな?」
シロエ 「そうなりますね、苦学生の食費並みですけど」
キース 「悪かったな! だが、払えないものは仕方ない」

このくらいで頼む、とキース君が電卓に打ち込む数字。

ジョミー「うわー、誰かさんに比べて安すぎ…」
サム  「でもよ、あっちは殺しの値段だぜ?」
シロエ 「そこなんですよね、会長、これでどうでしょう?」
ブルー 「安すぎるけどさ、やっぱり安心なバイトがいいよ」

この値でいこう、と生徒会長、ゴーサイン。

ブルー 「ぶるぅ、キースに呼ばれた時には、掃除をね」
ぶるぅ 「オッケー! 灰でも何でも、任せといてね!」
キース 「ありがたい。次から、よろしく頼む」
Aブルー「待ってってば!」

ぼくの方は、とソルジャー、ワタワタ。

Aブルー「あれだけ出すって言ってるのにさ!」
キース 「ぶるぅも、ブルーも断わったろうが!」
Aブルー「おやつつきだし、遊ぶだけの楽な仕事だよ?」
一同  「「「へ?」」」

遊ぶだけとは、と一同、ポカーン。

シロエ 「あのですね…。殺しは遊びじゃないんですから」
サム  「うんうん、ぶるぅの趣味じゃねえよな」

あんたの場合は知らねえけどよ、とサム君、キッツイ台詞を。

サム  「普通、殺しは娯楽じゃねえから」
Aブルー「だから違うよ、ぶるぅと遊んでくれれば、それで」
シロエ 「物騒ですねえ…」

苛めを可愛がるとか言いますよね、とシロエ君。
殺しにも隠語…?


2020/05/28 (Thu) 

 

☆撤去と処分とは


キース君が朝から見舞われた災難、防ぐのに頼みたいバイト。
ぶるぅに依頼するんですけど、横からソルジャー乱入でして。

シロエ 「力士の世界では、可愛がるのは苛めだそうです」
ジョミー「らしいね、下っ端をボコボコにする、って…」
サム  「あんたの世界じゃ、殺しが遊びの意味なのな?」

あんただけかも知れねえけどよ、とサム君が睨むソルジャー。

サム  「上手いこと言って、ぶるぅによ…」
スウェナ「ぶるぅを消させるつもりなのよね」

こんな人は放っておきましょうよ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「バイトの話はキースで決まりよ、安すぎても」
キース 「安くて悪いが、仕事は掃除だけだしな…」
マツカ 「追加があったとしても、猫のお相手ですよね」

本堂から出て行って貰うのに、とマツカ君の微笑み。

マツカ 「殺しよりも、ぶるぅに向いていますよ」
ぶるぅ 「うんっ! 猫ちゃん、大好き!」

一緒に仲良く遊ぶんだもん、と飛び跳ねるお子様。

ぶるぅ 「ねえねえ、遊んでいいでしょ、キース?」
キース 「住み着かない程度にして欲しいんだが…」
ぶるぅ 「分かってるってば、境内猫は無理なんでしょ?」

お金が無いから、と無邪気な言葉がグッサリと。

キース 「うっ…。恥ずかしながら…」
Aブルー「そんなトコより、ぼくの方に来てよ!」

本当に遊ぶだけだからさ、とソルジャー、またも割り込み。

Aブルー「要は、ぶるぅを青の間から他所へ…」
一同  「「「へ?」」」

撤去というのはソレなのか、と誰もがキョトン。

シロエ 「あのぅ…。青の間から撤去するんですか?」
Aブルー「そうだけど?」

土鍋ごとでも何でもいいから、とソルジャー、真剣。

Aブルー「覗き行為をしようとするのを、処分して欲しくて」
シロエ 「もしかして、その覗きというのは…?」
Aブルー「もちろん、大人の時間だよ!」
一同  「「「うわー…」」」

なんということを頼むんだ、と一同、仰天。
覗き対策…。


2020/05/29 (Fri)

 

☆成立した商談


朝からキース君を見舞った災難、再発防止にはバイトが一番。
ぶるぅに依頼なんですけれど、ソルジャーも希望してまして。

Aブルー「頼むよ、本当に切実なんだよ! ぶるぅの覗き!」
ブルー 「あのねえ…。そういうのは自分で解決したまえ」
Aブルー「それが出来たら苦労しないよ!」

頼むから、このお値段で…、と電卓に打ち込む数字。

Aブルー「足りなきゃ、倍でも出すからさ!」
ぶるぅ 「んとんと…。ぶるぅをどうすればいいの?」
Aブルー「青の間から移動させてくれればいいんだよ!」

行き先は何処でもかまわないから、とソルジャー、必死。

Aブルー「でもって、遊び相手をお願い! おやつつきで!」
シロエ 「覗きに誘われる気がするんですが…?」
ぶるぅ 「えっと、えっとね、誘われてるよ!」
一同  「「「へ?」」」

いつの間に、と一同、ビックリ仰天。

Aブルー「誘われたって…。ぶるぅにかい?」
ぶるぅ 「そうなの、だけど、他所のシャングリラだし…」

ちょっと困っていたんだよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「勝手に行ったら悪いかも、って…」
Aブルー「ありがとう、ぶるぅはいい子だね!」
ぶるぅ 「うんっ! でもでも、バイトに行っていいなら…」

もう今晩でも、お邪魔しちゃう! と弾ける笑顔。

ぶるぅ 「きっと、ぶるぅも大喜びだよ!」
Aブルー「感謝! それじゃ、分給、これだけだから…」
シロエ 「滞在時間で計算ということでいいですね?」
Aブルー「もちろんだよ!」

商談成立、とソルジャーが立てる親指。

Aブルー「早速、今夜からお願い出来るかな?」
ぶるぅ 「分かった、ぶるぅに伝えといてね!」

ぼくが行くって、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も嬉しそう。

Aブルー「オッケー! 仲良く遊んでくれるね?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 覗きっていうのも楽しみ!」
Aブルー「えっ?」
ぶるぅ 「誘われてるの!」

どんな遊びかな、と言ってますけど。
撤去するバイトは…?


2020/05/30 (Sat)

 

☆譲りたいバイト


キース君が朝から見舞われた災難、防ぐのに頼みたいバイト。
けれどソルジャーが横から乱入、めでたく商談成立でして…。

Aブルー「ちょ、ちょっと…! バイトを頼んだんだけど!」
ぶるぅ 「分かってるも~ん、ちゃんとお仕事するよ!」

ぶるぅと遊べばいいんでしょ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

Aブルー「ぼくが頼んだのは、ぶるぅの撤去で!」
ぶるぅ 「青の間から連れ出せばいいんだよね?」

土鍋ごとでも…、とニコニコニッコリ。

ぶるぅ 「ちゃんと仲良く遊ぶから! おやつも食べて!」
シロエ 「確かに、そういうバイトですよね」
Aブルー「覗きと言わなかったかい?」
ぶるぅ 「うんっ! 前から誘われてるし!」

ホントに楽しみ、と無邪気な笑顔。

ぶるぅ 「ぶるぅに、きちんと伝えといてね!」
Aブルー「いや、いいから! バイトなら間に合ってるし!」
一同  「「「へ?」」」
Aブルー「それに、お金の無駄遣いだしね、よく考えたら」

だから話は無かったことに、とソルジャー、視線を副住職に。

Aブルー「ぼくは抜けるから、君が格安で依頼したまえ!」
キース 「俺に遠慮は要らないんだが?」
Aブルー「是非とも、譲りたいんだよ!」

たまには善行を積みたいしね、と言い出した人。

Aブルー「御本尊様に失礼が無いよう、ぶるぅを譲るよ」
シロエ 「商談は成立したんですけど…」
Aブルー「違約金なら、払うから!」

バイトに来られちゃ大惨事だし…、とソルジャー、真っ青。

Aブルー「盗撮用のカメラを仕掛けられそうで!」
ぶるぅ 「ねえねえ、何のお話なの?」
Aブルー「覗きだってば!」

誘ってたんなら、諦めるわけが…、とガクガクブルブル。

Aブルー「だからね、バイトはキースの方で!」
ぶるぅ 「えーっ!?」
シロエ 「違約金より、契約を大事にして欲しいですね」
Aブルー「言い値で出すから、ここは許して!」

ぼくの人生最大のピンチ、と叫んでますけど。
今月、これにて中継終了~。


2020/05/31 (Sun) 






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☆お坊さんの日常


さて、五月。ゴールデンウイークも無事に終わった、平日。
学校をサボッたシャン学メンバー、生徒会長宅でのんびりと。

シロエ 「平和でしたね、今年のゴールデンウイークは」
サム  「うんうん、シャングリラ号で豪華な休日な!」
ジョミー「宇宙でクルーズっていうのもいいよね!」

海の上とは違うけどさ、と思い出話に花が咲いてまして。

キース 「まさに命の洗濯だったな、朝晩のお勤めも無くて」
スウェナ「そんなの、キースしかやってないわよ」
マツカ 「あれっ、ブルーはどうなんですか?」

お坊さんですよ、とマツカ君が傾げる首。

マツカ 「おまけに伝説の高僧ですしね、お勤めだって…」
ブルー 「やらないわけにはいかないけどさ…」

キースとは事情が違うんだよね、と生徒会長が見回す部屋。

ブルー 「誰かさんが法要をやらかす時には、此処だけど…」
ぶるぅ 「普段のお勤め、和室だよ!」
マツカ 「あそこだと、何か変わるんでしょうか?」
ブルー 「元老寺の本堂と比べてくれたまえ!」

広さからして違うんだけど、と生徒会長。

マツカ 「そうですが…。そうなると、何が変わるんです?」
ブルー 「お供えしてある花のサイズから、何もかもがだね」

香炉も遥かに小さいしさ、と言われてみれば、その通り。

マツカ 「小さくなると、どうなるんでしょう?」
ブルー 「灰作務にかかる手間が違うね」
一同  「「「ハイサム?」」」
ブルー 「香炉の灰を整えるんだよ、綺麗にキッチリ」

元老寺サイズだと、それだけでも時間が…、とクスクスと。

ブルー 「ぼくの家だと、簡単だけどさ」
キース 「言わないでくれ…。気が滅入って来た」

今朝も親父に怒鳴られたんだ、とキース君、深い溜息。

シロエ 「ヘマしたんですか?」
キース 「不幸な事故だ、灰作務の時にクシャミがな」
サム  「ヤベえじゃねえかよ」
キース 「ああ。灰が思いっ切り…」

飛び散ったんだ、と聞いて一同、ガクブル。
それは大変…。


2020/05/01 (Fri) 

 

☆大掃除なレベル


学校をサボッて生徒会長宅でのんびり、シャン学メンバー。
シャングリラ号での休日の話から、キース君の朝のお勤めへ。

サム  「香炉の灰を、クシャミでぶちまけたのな…」
キース 「相手は灰だし、こう、ブワッとな…」

俺も灰まみれだが、あちこち悲惨で…、と副住職。

キース 「花も仏具も、床も一面、灰だらけに…」
一同  「「「うわー…」」」

大惨事だ、と一同、ドン引き。

ジョミー「それって、後始末が大変だよね?」
キース 「後始末というレベルではないぞ、あそこまでだと」
シロエ 「どうなるんですか?」
キース 「大掃除に近いものがあったな、本堂だぞ?」

天井からも飾りがジャラジャラ、と指差す天井。

キース 「アレにも灰が飛び散ったわけで、親父がだな…」
サム  「まさか、磨けと言われたのかよ?」
キース 「そこまでではないが、ハタキをかけろ、と…」

まず、そこからだと言われたんだ、という後始末。

キース 「だが、その前に作務衣に着替えて、雑巾も用意で」
シロエ 「それは確かに大掃除ですね…」
マツカ 「クシャミ一つで、そうなるんですか…」

怖いですね、と御曹司も。

マツカ 「するとやっぱり、ブルーの場合は…」
キース 「楽だろうなあ、掃除機だって使えるからな」
ぶるぅ 「んとんと…。ぼくは箒でもいいんだけど…」
キース 「ああ、俺にも、こういうのがいれば!」

そうすれば、楽に暮らせるのに…、と副住職の嘆き。

キース 「今朝の灰作務の後始末だって、楽勝なんだ!」
ぶるぅ 「えっと…。お手伝いなら、行ってもいいよ?」
キース 「なんだって?」
ぶるぅ 「呼んでくれたら、お手伝い!」

ぼくはお掃除、大好きだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「困った時には、思念波でオッケー!」
キース 「本当か?」
ぶるぅ 「うんっ、お掃除、お手伝いする!」
キース 「ありがたい…!」

そうしてくれると非常に助かる、と大感激。
お手伝いですか…。


2020/05/02 (Sat)

 

☆無料だとマズイ


学校はサボって生徒会長宅でのんびりな、シャン学メンバー。
けれど朝から大変だったのが、お坊さんなキース君でして…。

キース 「ぶるぅが手伝いに来てくれるなら、大掃除でも…」
ぶるぅ 「うんっ、安心して任せてね!」
キース 「なんて有難い話なんだ…!」

これで親父も怖くないぞ、と大喜びな副住職ですけれど。

ブルー 「ちょっと待った! その前に一つ、相談がね」
キース 「相談…?」
ブルー 「バイト料だよ、どれだけ出せる?」

時給じゃなくて、もっと細かく、と割って入った生徒会長。

キース 「有料なのか?」
ぶるぅ 「んとんと…。お掃除大好きだし、タダでいいよ?」
ブルー 「ダメダメ、掃除はキースの修行なんだから!」

それを助けるなら、無料はちょっと…、と銀青様モード。

ブルー 「お布施じゃないけど、タダはマズイね」
ぶるぅ 「そっかぁ…。お掃除、修行だったっけ…」

下っ端のお坊さんがやってるもんね、と無邪気なお子様。

ぶるぅ 「だったらタダだと、邪魔しちゃうんだ…」
ブルー 「そういうこと! キースのためにはならないよ」

しっかり料金を頂きたまえ、と生徒会長、いえ、銀青様。

ぶるぅ 「分かったぁ! でも、いくら貰うの?」
ブルー 「そこの所は、ぼくがキースと相談するよ」

さて、キース…、と副住職の方に向き直りまして。

ブルー 「とりあえず、一分、いくらってことで」
キース 「一分だって?」
ブルー 「当然じゃないか、時給だと割に合わないよ」

ぶるぅなんだし…、と生徒会長、腕組みを。

ブルー 「家事はプロ級、おまけにサイオン持ちで有能!」
シロエ 「確かに、普通の人の尺度じゃ測れませんね」

一時間もあれば、大掃除が出来ます、とシロエ君も。

シロエ 「一分あたりの料金を決めるべきですね」
サム  「うんうん、聞いたこともねえけど、分給な!」
キース 「分給なのか…?」

それはそうかもしれないが…、と考え込む人。
分給ですか…。


2020/05/03 (Sun) 

 

☆お得そうなプラン


平日なのに生徒会長宅でのんびり、お気楽シャン学メンバー。
けれどキース君だけ朝から災難、アドス和尚に叱られた事件。

シロエ 「有料だろうが分給だろうが、価値はありますよ」
サム  「そうだぜ、ぶるぅが来てくれるんだしよ」

どんなに散らかってもアッと言う間に、とサム君たち。

サム  「仏具なんかはピカピカじゃねえの?」
ジョミー「だよねえ、ササッと磨いてくれそう!」
ぶるぅ 「仏具は梅酢で磨くと綺麗になるんだよ!」

おまけにエコだし、と銀青様の同居人だけあって流石な知識。

ぶるぅ 「天井の飾りも磨けちゃうもんね、凄いんだから!」
キース 「そこまでやってくれるのか?」
ぶるぅ 「時間を決めてお掃除するなら、いくらでも!」

時間内なら、お掃除するよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「1分刻みになるんだったら、最後の1秒まで!」
シロエ 「キース先輩、お得だと思いますけどね?」
スウェナ「頼んじゃうべきよ、悩んでないで!」
マツカ 「分給ですから、ものは考えようですよね」

時給で60分の分を払うよりは…、と御曹司も。

マツカ 「掃除を頼む範囲によっては、5分かもですし」
サム  「言えてるよな、ソレ」
ジョミー「5分で済むのに、1時間分は要らないよね…」

5分どころか3分かも、と言われてみればその通りでして。

キース 「3分か…。なんと言っても、ぶるぅだからな」
ぶるぅ 「時間優先なら、うんと頑張ってお掃除するよ!」

3分だったら、3分の間、と飛び跳ねるお子様。

ぶるぅ 「サイオンも使って、手早くキッチリお掃除!」
シロエ 「ほら、超有能じゃないですか!」

ケチるべきではありませんね、とシロエ君、プッシュ。

シロエ 「会長と交渉するべきですよ、お値段の方を」
キース 「やはり、そうするのが吉か…」
ジョミー「オススメだってば、今後のためにも!」
キース 「確かにな…」

親父がキレるとマジで怖いし、と副住職。
交渉しますか…?


2020/05/04 (Mon)

 

☆頼んでおいた方が


平日も生徒会長宅でのんびり、学校はサボリな面々ですけど。
キース君だけ朝から災難、アドス和尚に叱られた件が問題で。

ジョミー「今朝は香炉の灰だったけどさ、次は花瓶かも…」
サム  「雑巾バケツをひっくり返すかもしれねえぜ」
一同  「「「うわー…」」」

それもありそう、と誰もが震える、本堂で起こりそうな事故。

スウェナ「バケツは悲惨すぎだわねえ…」
シロエ 「でも、起こらないとは言い切れませんよ?」

掃除の間、本堂は全開なんでしょう、とシロエ君。

シロエ 「障子も扉も開け放っている筈ですからね」
キース 「当然だろうが、でないと埃が出ていかないぞ」
シロエ 「そこですよ。出られるってことは、逆もあります」
一同  「「「逆?」」」

どういう意味だ、と一同、キョトン。

サム  「アレかよ、突風で埃が逆戻りかよ?」
シロエ 「もちろん、それもあるでしょうけど…」

もっと厄介なモノがあります、とシロエ君が立てる人差し指。

シロエ 「境内が散歩コースな猫とか、いますよね?」
キース 「ああ、常連なら、けっこういるが」
シロエ 「それが本堂に入って来ないと言い切れますか?」
キース 「うっ…」

確かに、たまに覗いているな、と副住職。

キース 「此処はダメだ、と叱ってるんだが…」
シロエ 「気付けば、そうして叱れますけど…」
サム  「気付かなかったら、入っちまうよな…」

でもって、そこらで爪を研ぐとか、とサム君、ブルッ。

サム  「アドス和尚がブチ切れるぜ、ソレ」
シロエ 「でしょう? そして怒鳴って、追い出したら…」
サム  「雑巾バケツをひっくり返して行くわけな…」
一同  「「「あー…」」」

マジでありそう、と納得するしかない展開。

ジョミー「ヤバイよ、ぶるぅに頼むべきだよ」
シロエ 「起こってからでは遅いですしね、今朝と同じで」
キース 「この際、頼むべきなのか…?」

分給だろうが、と考え込んでいる副住職。
それがいいのでは?


2020/05/05 (Tue) 

 

☆治外法権な世界


学校はサボって生徒会長宅な、シャン学メンバーですけれど。
今の話題はキース君を見舞った災難、朝の本堂で起きた事故。

シロエ 「クシャミ一つで、大変だったわけですからねえ…」
マツカ 「雑巾バケツがひっくり返れば、大惨事ですね」
サム  「しかもキースには、まるで責任、ねえのになあ…」

やらかしたのが猫の場合は、とサム君、冷静な指摘。

サム  「それでもアドス和尚がキレるの、間違いねえし…」
ジョミー「絶対、キースに八つ当たりだよね…」
シロエ 「猫に当たったら、動物虐待になりますからね」

たとえ相手が野良猫でもです、とシロエ君も。

シロエ 「その上、誰かに目撃されたら、警察沙汰ですよ」
スウェナ「動物虐待、犯罪になっているものねえ…」
ジョミー「それを言うなら、キースにやっても虐待だよ?」

児童相談所の出番じゃないかな、とジョミー君の意見。

ジョミー「確か高校生の場合は、通報できたと思うけど…」
キース 「そういう仕組みになってはいるが、だ…」
シロエ 「キース先輩の場合、実年齢が問題ですよ」
一同  「「「あー…」」」

そうだったっけ、と誰もが指差す自分の顔。

マツカ 「見かけも身分も、高校一年生ですけれど…」
キース 「生憎、戸籍の年齢の方は、そうなっていない」

児童相談所の管轄外だ、と副住職の大きな溜息。

キース 「ついでに坊主の修行の場合は、そういうのはだ…」
シロエ 「治外法権なんですね?」
キース 「でないと、修行にならないからな!」

座禅の宗派だと、入門の儀式でアウトになるし、と副住職。

キース 「一度は必ず、力ずくで放り出されるものだ」
一同  「「「うわー…」」」

そこまでなのか、と一同、ガクブル。

シロエ 「ということは、キース先輩の場合も…」
キース 「親父が俺に何をしようが、セーフだな」
サム  「やっぱ、ぶるぅによ…」
ジョミー「分給でさ…」

お助けバイトを頼むべきだよ、と高まる声。
その方が…。


2020/05/06 (Wed) 

 

☆お供え物も危険


学校はサボリで生徒会長宅でのんびりな、シャン学メンバー。
キース君だけが朝から災難、アドス和尚に叱られた件が問題。

ジョミー「ぶるぅにバイトを頼んでおけばさ、安心だよね」
サム  「困った時には、一瞬で来て貰えるしよ…」
シロエ 「分給でバイトって話になるほど、有能ですしね」
キース 「やはり、頼んでおくのが吉か…」

確かに今後もリスクは高い、と副住職。

キース 「俺が気を付けていても、猫はどうにもならんしな」
サム  「そうだぜ、今でも覗いてるんなら、危ねえよ」
マツカ 「お供え物もありますからね…」
シロエ 「でも、猫がお供え物を食べますか?」

魚も肉もありませんよ、とシロエ君が言う、お供え物。

シロエ 「お供えするのは、精進料理なんでしょう?」
マツカ 「お膳は精進料理でしょうけど、他の物ですよ」
一同  「「「へ?」」」
マツカ 「果物以外にも、色々、供えていますよね?」

檀家さんからのお供え物を…、と御曹司。

キース 「ああ。頂戴したものは、御本尊様に…」
マツカ 「お菓子も多いと思いますけど?」
サム  「あー! 菓子は食うかもしれねえな、猫…」
スウェナ「カステラとかは、好きそうだわねえ…」

ケーキが好きな猫もいるもの、とスウェナちゃんも。

スウェナ「それを盗みに入った場合は、大惨事でしょ?」
ジョミー「盗んで逃げてくれればいいけど、その場でさ…」
シロエ 「食べるってこともありますからね…」

そうなると、更に散らかりますよ、とシロエ君、溜息。

シロエ 「マツカ先輩の言う通りです、猫は危険です」
キース 「そこまでは考えていなかった…」

親父の怒りが目に浮かぶようだ、と副住職、肩をブルッと。

キース 「片付けておけ、と怒鳴り散らすんだな…」
サム  「ぶるぅに頼めよ、分給でよ」
キース 「助っ人を、頼むか…」
ブルー 「いいよ、いくらまで出せるんだい?」

まずは値段の交渉から、と生徒会長、ニッコリと。
高そうですね…?


2020/05/07 (Thu)

 

☆値段の交渉から


学校はサボリなシャン学メンバー、生徒会長宅でのんびりと。
けれど朝から災難だったキース君が問題、バイトが要りそう。

ブルー 「ぶるぅを貸すのは構わないけど、まず金額だね」
キース 「あんたの言い方が、引っ掛かるんだが…」

どうにも不安だ、と副住職が曇らせる顔。

ブルー 「不安って…。ぼくは明朗会計だよ?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 要るんだったら、領収書もね!」

ちゃんと出すよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。

ぶるぅ 「経費で出るなら、その方がいいし…」
キース 「親父が出すわけないだろう!」
ブルー 「そうだろうねえ、君の自腹かと」

だからきちんと交渉を…、と生徒会長が取り出す電卓。

ブルー 「分給の件はもう確定だし、いくらにするかを」
キース 「いくらまで出せるか、聞かなかったか?」
ブルー 「聞いたけど?」
キース 「そこが不安だと言うんだ、俺は!」

限界まで毟られそうな気がして…、とキース君、ブツブツ。

キース 「俺の月々の小遣いから出せる、限界までな!」
ブルー 「もちろんだってば!」

だって、ぶるぅを派遣するんだよ、と生徒会長、ニッコリ。

ブルー 「誰もが認める有能ぶりだし、高くて当然!」
シロエ 「えっと…。キース先輩から毟るんですか?」
ブルー 「失礼だねえ、明朗会計だと言った筈だよ」

頂けるものは、きちんと頂く、と人差し指をチッチッと。

ブルー 「ぼったくりとは違うんだしさ、一緒にしないでよ」
キース 「だが、似たようなものだろうが!」

人の弱みにつけこみやがって…、と副住職も必死。

キース 「あんたがその気なら、俺だって値切る!」
ブルー 「なるほどねえ…」

それも正しい交渉だよね、と生徒会長、うんうん、と。

ブルー 「でも、その前に、ぼくの言い値を決めないとね」
キース 「どういう基準で決めるんだ!」
ブルー 「いくら出せるのか、そこからだよ」

限界を教えてくれたまえ、と偉そうな態度。
毟る気ですね…。


2020/05/08 (Fri)

 

☆計算方法が問題


出席義務が無いシャン学メンバー、学校はサボリですけれど。
今朝は災難だったキース君、生徒会長と交渉が始まりそうで。

キース 「俺の限界というのは何だ!?」
ブルー 「さっき自分で言ったじゃないか、お小遣いから…」
シロエ 「出せる限界のことみたいですよ、キース先輩」

どうぞ御利用は計画的に、とシロエ君、完全に傍観モード。

シロエ 「月に何回、バイトを頼むか謎ですしねえ…」
キース 「そうそう何度も頼んでたまるか、猫なんぞで!」
サム  「でもよ、猫って頭がいいぜ?」
スウェナ「そうよね、一度、美味しい餌場を覚えたら…」

二回、三回とやって来るものなのよ、とスウェナちゃん。

スウェナ「躾けて境内猫にするまで、犯行が続くと思うわ」
キース 「境内猫?」
スウェナ「一種の地域猫だわね。境内で飼うのよ」

餌場を決めれば、荒らされないわ、と猫問題の解決策が。

スウェナ「それまで、ぶるぅに何回頼むか、そこが問題よ」
サム  「躾けるまでって、けっこうかかるぜ」
シロエ 「その前に、猫の餌代ですよ」

月々、どのくらいになるんでしょうか、とシロエ君の疑問。

シロエ 「特売の時に買うにしたって、出費は要ります」
マツカ 「躾けるんなら、特別におやつも要りますよ」
ジョミー「カリカリじゃなくて、猫缶とかかぁ…」
スウェナ「要るわね、それも」

でもって、躾けた後も常備よ、とスウェナちゃんの意見。

スウェナ「本堂に入れて攻撃、来る筈だもの」
キース 「何なんだ、それは?」
スウェナ「たまには入れてよ、って強請られるのよ」

断っても、スルリと入り込むわよ、と指摘な猫の特性。

スウェナ「そういう時には、おやつで釣って出さないと」
一同  「「「あー…」」」

おやつも要るな、と誰もが納得。

シロエ 「キース先輩、キャットフードと、おやつ代です」
ジョミー「必須だよねえ…」
キース 「くっそぉ…」

そこから計算を始めるのか、と唸ってますけど。
餌代ですか…。


2020/05/09 (Sat) 

 

☆猫だらけはマズイ


平日でも生徒会長宅でのんびり、サボりなシャン学メンバー。
キース君だけが朝から災難、そこからバイトを頼む件が浮上。

ジョミー「キャットフードとおやつ、けっこう高いよね?」
シロエ 「毎月となると、それなりにかかってくるでしょう」
ブルー 「そういうことだね、境内猫にするのなら」

それから獣医さんの費用、と生徒会長、追い打ちを。

キース 「獣医だと?」
ブルー 「当然じゃないか、増殖してもいいのかい?」
キース 「そ、それは…」

非常に困る、と副住職の渋面。

キース 「増えれば餌代も嵩むわけだし、悪戯の恐れも…」
ブルー 「もちろんググンとアップするよね、特に子猫は」
サム  「ついでにアレだぜ、親父さんな」

猫まみれでも許してくれるのかよ、とサム君のツッコミ。

サム  「境内猫なら御愛嬌だろうけど、猫だらけはよ…」
スウェナ「一部のマニアには人気だわよね、猫寺で」
ジョミー「でもさあ、檀家さん的には、どうなのかな?」
ブルー 「そっちの方も人によるよね、いくら猫好きでも…」

猫寺までいくとどうだろうか、と生徒会長、思案顔。

ブルー 「しかもガンガン増えていくんだよ、放置するとね」
シロエ 「そういうの、なんて言うんでしたっけ…?」
マツカ 「飼育崩壊ですね、多数飼いの」

よく問題になってますよ、と御曹司。

マツカ 「増えすぎて、面倒を見られなくなるケースです」
シロエ 「それです、それです! 危ないですよね、猫寺も」
ブルー 「無駄にスペースだけはあるから、問題はさ…」

餌なんだよね、と生徒会長、フウと溜息。

ブルー 「キースのお小遣いじゃ足りなくなってさ」
シロエ 「盗みを働くわけですね…」

本堂で盗んで、ご近所でも盗み食いですよ、とシロエ君。

シロエ 「ヤバいですよね、そうなってくると」
ブルー 「そうなる前に、獣医さんだよね」
キース 「避妊手術に去勢なのか…」

高くつきそうだが、と副住職も溜息ですけど。
必須ですよね?


2020/05/10 (Sun)

 

☆高くつく獣医さん


学校はサボッて生徒会長宅でのんびりな、シャン学メンバー。
なのに朝から災難だったキース君を巡って、バイト料の話が。

キース 「獣医に頼むと、費用が半端なさそうなんだが…」
ブルー 「保険が使えないからねえ…」

それから予防接種も要るよ、と生徒会長、更なる追い打ち。

キース 「予防接種だって!?」
ブルー 「境内猫にするんだったら、当然の義務だね」

飼い主として、と指をビシイ! と。

ブルー 「きちんと注射をしておかないと、病気が怖いよ」
シロエ 「檀家さんにも即バレですよね、病気になったら」
スウェナ「それに治療も高くつくわよ、放置できないし」

なんと言ってもお寺だものね、とスウェナちゃんも。

スウェナ「境内猫を見殺しだなんて、許されないわよ」
ぶるぅ 「ダメダメ、猫ちゃん、死なせちゃダメ~っ!」

ぼくが獣医さんに連れて行くよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「キースがお金を出さないんなら、ぼくが出す!」
ブルー 「聞いたかい? こんな子供でも、健気なんだよ」

だから君だって、治療費をね、と生徒会長の睨み。

ブルー 「それが嫌なら、予防接種の費用を出す!」
キース 「うっ…」

それはそうだが…、と副住職も必死の形相。

キース 「しかし、そこまで小遣いを貰っていないんだ!」
ブルー 「ふうん…? 避妊手術と去勢手術の分は?」
キース 「正直、払えそうもない…」

常連の猫は一匹だけではないからな、と泣きそうな顔。

キース 「しかも、明らかに野良というのが何匹も!」
サム  「流しなのかよ?」
キース 「今のところは、住み着いていない」

だが、餌やりを始めたら…、とキース君、顔面蒼白。

キース 「とはいえ、餌をやらずにいると悪戯が…」
ブルー 「リスクは高いね」
サム  「だからよ、境内猫にするより、ぶるぅによ…」
キース 「バイトを頼むべきなんだろうな…」

毟られるフラグが立っているが、とガックリと。
フラグですよね…。


2020/05/11 (Mon)

 

☆交渉人を立てろ


平日なのに生徒会長宅でのんびり、気楽なシャン学メンバー。
けれどキース君だけ朝から災難、それを避けるべくお金の話。

ブルー 「毟るだなんて、失礼だねえ…」
キース 「あんた、毟る気、満々だろうが!」

なんだかんだと理屈をつけて、と泣きが入っている副住職。

キース 「小遣いから出せる限界までとか、獣医だとか!」
ブルー 「それはまあ…。だけど、無料にするのはさ…」
シロエ 「キース先輩の修行にならない、ってことですしね」

黙って払うべきですよ、とシロエ君が持つ生徒会長の肩。

シロエ 「それで、いくらまで出せるんですか?」
キース 「お前が言うな!」
シロエ 「いえ、第三者が間に入った方がですね…」
サム  「あー、公正な判断が出来るってヤツな!」

いいじゃねえかよ、とサム君、親指をグッと。

サム  「ここはシロエに仕切って貰えよ、バイト料の話」
ブルー 「いいね、シロエなら頭も切れるし…」
スウェナ「キースとも長い付き合いだものね」
キース 「おい、お前ら…!」

面白がっているだろう、と叫んでますけど、誰もがスルー。

ジョミー「じゃあさ、シロエが代理人ってことで」
マツカ 「委任状も書いて貰いますか?」
シロエ 「そこは口頭でいいですよ」

今だけですしね、とシロエ君の笑顔。

シロエ 「会長も、それでいいですか?」
ブルー 「うん。出来るだけ高値でお願いするよ」
シロエ 「分かりました。ということで、キース先輩…」

分給の話をしましょうか、と交渉人になったシロエ君。

シロエ 「いいですか、境内猫を飼う場合はですね…」
キース 「べらぼうに高くつくんだろうが!」

それよりは安い値段で頼む、と副住職も必死の形相。

キース 「俺は万年金欠なんだ、親父のせいで!」
シロエ 「そうでしょうけど、会長の意向もありますから」
キース 「お前はどっちの味方なんだ!」
シロエ 「中立です」

ぼくは交渉人ですからね、と言ってますけど。
私情抜きですか?


2020/05/12 (Tue)

 

☆高すぎるバイト料


平日なのに生徒会長宅な、登校義務が無いシャン学メンバー。
キース君を見舞った災難の件から、それを防ぐバイトの話へ。

シロエ 「交渉人になった以上は、中立の立場を守りますよ」
キース 「…本当だろうな?」
シロエ 「ええ。ちょーっと会長寄りかもですけど」
キース 「なんだって!?」

どうしてブルーの方になるんだ、とキース君、ワタワタ。

キース 「俺の方が長い付き合いだろうが、柔道の道で!」
シロエ 「それはそうですけど、会長には恩がありますから」

日頃から、こうして色々と…、とシロエ君が見回す部屋。

シロエ 「たまり場を提供して頂いて、食事もですね…」
サム  「無料で御馳走になっているよな、俺たち全員」
シロエ 「でしょう? ですから、多少は加減するかもです」
キース 「くっそぉ…」

なんてことだ、と天井を仰ぐ副住職。

キース 「つまり、お前もグルになって毟る気なんだな?」
シロエ 「いえ、ぼくの懐には一銭も入りませんからね」

それより早く交渉しましょう、とシロエ君が取り出す電卓。

シロエ 「獣医さんとキャットフードだと、最低でも…」
キース 「俺の小遣いを超えるんだが!」
シロエ 「分かってます。とりあえずですね…」

こんな感じで如何でしょうか、と提示された金額。

キース 「…1ヶ月分か?」
シロエ 「分給ですが」

1分あたりのお値段ですね、と電卓を操作。

シロエ 「3分、頼むと、この値段です」
キース 「破産するだろうが!」
??? 「安いじゃないか!」

バイトだってね、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

キース 「あんた、何しに現れたんだ!」
Aブルー「バイトと聞いて!」

ぶるぅに頼めるんだって、とソルジャー、ズズイと。

Aブルー「キースなんかより、是非とも、ぼくにね!」
一同  「「「へ?」」」
Aブルー「ぶるぅがバイトに来てくれるんだろう?」

こんなチャンスは逃せないよ、と言ってますけど。
チャンスって…?


2020/05/13 (Wed)  

 

☆バイトを頼みたい人


平日でも生徒会長宅でのんびりと過ごす、シャン学メンバー。
キース君だけ朝から災難、回避するためにバイトを頼む話が。

シロエ 「あのぅ…。あなたも朝はお掃除でしたっけ?」
サム  「んなわけねえだろ、掃除は全くしねえ筈だぜ」
ジョミー「だよねえ、お掃除部隊が突入するって聞くしさ…」
Aブルー「その通り! ぼくは掃除が大の苦手で!」

しなくたって死にやしないから、とソルジャー、威張り返り。

Aブルー「それに服だって、順番に脱ぎ散らかしとけば…」
一同  「「「順番?」」」
Aブルー「青の間の入口から、ベッドに着くまでの間だよ!」

ブーツに、マントに、と脱いだ場所に放置で、と説明が。

Aブルー「そうしておけばね、朝は順番に着て出られるし!」
キース 「あんた、どれだけ無精なんだ!」
Aブルー「合理的だと言って欲しいね、失礼な!」

誰も納得してくれないけどさ、とソルジャー、ブツブツ。

Aブルー「でもねえ、そういう性格なんだし…」
シロエ 「待って下さい、話が脱線しています」

今は、ぶるぅのバイト料の話で、と交渉人なシロエ君。

シロエ 「キース先輩がいくら出せるか、そこが大事です」
キース 「その金額だと、真面目に破産するんだが!」
Aブルー「だから安いと言ってるじゃないか、破格だよ!」

ぼくに回してくれないかな、とソルジャー、電卓を。

Aブルー「ぼくなら、1分、こんな感じで」
一同  「「「うわー…」」」

ゼロが1つ増えた、と誰もがポカーン。

Aブルー「どうかな、シロエ、このお値段で?」
シロエ 「いえ、決めるのは会長ですけど…」
ブルー 「うーん、なかなか大きく出たねえ…」

だったら、これでどうだろうか、と生徒会長、倍額を提示。

ブルー 「キース相手なら、とても言えない値段だけどね」
Aブルー「魅力的だね、これでぶるぅに頼めるんなら」
キース 「正気とは思えないんだが…」

あんたが掃除を頼むなんて、と唸る副住職。
しかも有料で…。


2020/05/14 (Thu)

 

☆倍でも出します


平日も生徒会長宅なシャン学メンバー、そこへソルジャーが。
キース君がバイトを依頼する件に、横から入って参りまして。

Aブルー「ぼくは至って正気だけどねえ、バイトの話は」
キース 「しかし、あんたが、破格の金を支払ってまで…」

掃除を頼むとは、とても思えん、と副住職がぶつける疑問。

キース 「掃除嫌いというのはともかく、依頼するとは…」
サム  「あー…。だよなあ、しかも無料じゃねえし」
スウェナ「ゼロを1個増やして、おまけに倍よ?」

それでも払うって普通じゃないわ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「もしかして、熱が出てるとか…?」
ジョミー「ありそうだよねえ、本人は正気のつもりでも」
ぶるぅ 「んとんと…。おでこは冷たいよ?」

冷たすぎるくらい、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が手をピタリ。

ぶるぅ 「お熱は無いと思うんだけど…」
Aブルー「当たり前だよ、医者も薬も大嫌いだしね!」

熱があっても気合いで治す、とソルジャー、流石な台詞。

Aブルー「でもって、今は熱なんか無いし!」
キース 「だったら、なんで、ぶるぅに掃除を頼むんだ?」

これは1分あたりの額だぞ、と副住職が指差す電卓。

キース 「時給じゃなくて分給だしな」
Aブルー「知ってるってば、君には払えないのもね」

だから交渉中なんだろう、とソルジャー、ニヤニヤ。

Aブルー「払える額まで値切るためにさ」
キース 「その通りだが、あんたが横から出て来てだな…」

勝手に吊り上げたんじゃないか、と副住職も必死。

キース 「よくも値上げをしやがって!」
Aブルー「別にいいじゃないか、払うのはぼくだし」

君に払えとは言っていないよ、と涼しい顔のソルジャー。

Aブルー「ブルーも、バイト料さえ貰えればいいんだろう?」
ブルー 「まあねえ…。だけど、本気で払う気なのかい?」
Aブルー「それはもう! これでぶるぅが雇えるんなら!」

この倍だって払っちゃうよ、と言ってますけど。
何を掃除すると…?


2020/05/15 (Fri)






 

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☆いきなり仕事が


揃ってマイクロバスに乗り込み、マツカ君の別荘へお花見に。
ソルジャーたちのお世話はキース君に丸投げ、そういう計画。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁーつ!」
Aぶるぅ「しゅっぱぁーつ!」

わぁーい! と揃ってはしゃぐ、無邪気なお子様と悪戯小僧。

ぶるぅ 「あのね、今日は露店も出るんだよ!」
Aぶるぅ「それって、お祭り?」
ぶるぅ 「プロの料理人さんが、色々作ってくれるの!」

タコ焼きとかを、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が解説を。

ぶるぅ 「腕も材料も最高だから、うんと美味しいよ!」
Aぶるぅ「わあっ、いっぱい食べなくちゃあ!」
マツカ 「どうぞ、ご遠慮なく召し上がって下さいね」

足りなくなる心配はありませんから、と御曹司の笑顔。

マツカ 「お好み焼きも、タイ焼きなんかもありますから」
Aぶるぅ「うんっ、御馳走もあるんだよね?」
マツカ 「もちろんですよ。お花見仕様でお願いしました」
Aぶるぅ「やったーっ!」

片っ端から食べて食べまくって、と悪戯小僧、大喜び。

Aぶるぅ「栄養をつけて、覗きも頑張る!」
一同  (((へ?)))
Aブルー「ぶるぅ、そっちは要らないから!」
Aぶるぅ「でもでも、今夜は絶対、盛り上がるもん!」

お花見で気分が最高だしね、とエッヘンと胸を張りまして。

Aぶるぅ「ハーレイも、うんと漲る筈だよ、御馳走を食べて」
A船長 「い、いや、それは…」

そう言われても、とキャプテン、額に汗が。

A船長 「そっとしておいて欲しいのだが…!」
Aぶるぅ「ダメダメ、覗きは生き甲斐だもんね!」
Aブルー「ちょっと、そこのキース!」
キース 「は?」

俺なのか、と自分の顔を指差すキース君。

Aブルー「他に誰がいるというのさ、君は添乗員だろう?」
キース 「そうだが、何か…?」
Aブルー「ぶるぅを止めてくれたまえ!」
A船長 「萎えそうですので…」
キース 「俺が!?」

この展開をどうしろと、とキース君、目を白黒。
えらいことに…。


2020/04/16 (Thu) 

 

☆覗きをしたい人


マイクロバスでマツカ君の別荘へ出発、みんなでお花見の旅。
日帰りとはいえ楽しみですけど、行きの車中でトラブル発生。

Aブルー「添乗員は何でも引き受けるんだろ、旅の間は」
キース 「そ、それはそうだが…」
Aブルー「だったら、サッサとぶるぅを止める!」

このままではホントに困るんだから、とソルジャー、真剣。

Aブルー「覗きをされたら、ハーレイは萎えてしまうんだよ」
A船長 「はい…。なにしろヘタレなものでして…」
Aぶるぅ「大丈夫、ちゃんと見えないように覗くから!」

安心してガンガンやっちゃってよね、と悪戯小僧。

Aぶるぅ「今夜はビンビンのガンガンだもんね、漲って!」
A船長 「の、覗かれては、それどころでは…」
Aぶるぅ「平気だってば、ぼくは覗きのプロだも~ん!」
A船長 「予告されただけで、萎えそうなのだが…!」

既に自信が萎えかけている、とキャプテン、汗がダラダラ。

A船長 「頼むから、今夜は勘弁してくれ…!」
Aぶるぅ「でもでも、せっかくお花見なのにーっ!」

ぼくだって楽しく覗きをしたい、と悪戯小僧、ゴネまくり。

Aぶるぅ「ハイな気分で覗きをするのが、通なんだもん!」
Aブルー「キース、なんとかしてよ、コレ!」
キース 「そう言われても…!」
Aぶるぅ「わぁーい、キースも、ぼくの味方だぁ!」

覗きに誘ってあげてもいいよ、とお誘いが。

Aぶるぅ「ねえねえ、今夜は覗きに来ない?」
A船長 「頼む、ギャラリーを増やさないでくれ…!」
キース 「分かった、ぶるぅは覗きをしたいんだな?」

そういうことなら、一緒にやるか、とキース君。

キース 「俺も覗きには興味があってな、昔から」
Aぶるぅ「えっ、ホント!?」
キース 「本当だ!」

だが、生憎と連れがいなくて…、と大真面目な顔。

キース 「この際、お前とやるのもいいな」
Aぶるぅ「やったー!」
一同  (((マジか!?)))

キース君、ご乱心では、と誰もがガクブル。
覗きだなんて…。


2020/04/17 (Fri) 

 

☆プロだそうです


マツカ君の別荘へお花見に出発、けれど車中でトラブル発生。
悪戯小僧な方のぶるぅで、覗きをしたいと主張してまして…。

シロエ 「キース先輩、覗きだなんて、正気ですか!?」
キース 「俺は至って正気だが?」
Aぶるぅ「わぁーい、今夜は一緒にやろうね!」
キース 「ああ。そうと決まれば、早速、手配をしないとな」

添乗員の腕の見せ所だ、とキース君が取り出すスマホ。

Aぶるぅ「ねえねえ、写真と動画も撮るの?」
キース 「そうだな、やはり記録は欲しい」
Aぶるぅ「キース、最高! もう最強の相棒かも!」

悪戯小僧は歓声ですけど、ソルジャーとキャプテン顔面蒼白。

Aブルー「あのねえ、ぼくは止めてくれと言ったんだけど!」
A船長 「せ、せめて、写真と動画は勘弁して頂けませんか」
Aブルー「そういう問題じゃないだろう!」

どう転んだって萎えるんだから、とソルジャー、グッと拳を。

Aブルー「キース、どういうつもりなんだい!」
キース 「ん? プロに電話をする所だが」
一同  「「「プロ?」」」

なんだそれは、と誰もが傾げる首。

ジョミー「プロって、何さ?」
キース 「覗きのプロに決まっている!」
Aぶるぅ「すっごーい、キース、コネまで最高!」

プロの技を伝授して貰えるんだね、と悪戯小僧、大喜び。

Aぶるぅ「電話で教えて貰えるの?」
キース 「いや、出来るのは申し込みまでだ」

花見から戻ったら、一緒に弟子入りしよう、とキース君。

Aぶるぅ「んとんと…。それって、時間がかかるの?」
キース 「そうだな、二泊三日ほどだろうか」
Aぶるぅ「えっ、今晩には間に合わないよ?」

それじゃ困る、と悪戯小僧の膨れっ面。

Aぶるぅ「今晩、覗きをしたいんだから!」
キース 「しかし、あちらは礼儀にうるさいからな」
Aぶるぅ「礼儀って?」
キース 「何百年もの伝統がある分、厳しいんだが」
Aぶるぅ「そっかぁ…」

物凄い技のためなら我慢かな、と言ってますけど。
覗きのプロ…?


2020/04/18 (Sat) 

 

☆プロがやる覗き


マツカ君の別荘でお花見ですけど、行きの車中でトラブルが。
悪戯小僧なぶるぅが覗きを希望、添乗員が駆り出されて…。

Aブルー「覗きの技なんか、教えなくてもいいから!」
A船長 「そうです、今でも充分すぎます!」
Aぶるぅ「もっと凄い技も欲しいも~ん!」

キースと一緒に覗くんだよ、と悪戯小僧、大はしゃぎ。

Aぶるぅ「申し込みだけして、今夜は普通に覗きでいい?」
キース 「それは先方次第だが…。行くんだな?」
Aぶるぅ「もっちろ~ん!」
キース 「よし、決まった。弱音を吐くなよ」

小さすぎるが、年齢の方は足りているしな、とキース君。

キース 「何か言われたら、百歳以上だと答えてくれ」
Aぶるぅ「えとえと…。そこは十八歳以上じゃないの?」
キース 「それでもいいが…。さて、連絡するかな」
Aブルー「待ってよ、ぼくは止めてと言ってるのに!」

覗きどころかプロに弟子入りなんて、とソルジャー、真っ青。

Aブルー「頼むよ、考え直してよ!」
キース 「そうなのか? 性根を入れ替えるチャンスだぞ」
一同  「「「へ?」」」

なんのこっちゃ、と顔を見合わせる御一同様。

シロエ 「性根って…。誰の性根を入れ替えるんです?」
キース 「こいつに決まっているだろう!」

ぶるぅだ、とキース君、悪戯小僧に指をビシィ! と。

Aブルー「ぶるぅの性根が入れ替わる、って…。なんで?」
キース 「覗きは、そういう修行だからな」
一同  「「「修行?」」」

なんで覗きが修行なんだ、と誰もがポカーンですけれど。

キース 「高い崖から吊るされるんだ」
シロエ 「崖ですか!?」
キース 「ああ、逆さにな」

崖の下を覗くようにな、とキース君、ニヤリ。

キース 「色々と誓いを立てさせられて、拒否したら…」
Aブルー「どうなるんだい?」
キース 「落ちそうな勢いで、更に押し出される!」
一同  「「「うわー…」」」

それは怖すぎ、と一同、ガクブル。
悪戯小僧までがドン引き…。


2020/04/19 (Sun)

 

☆いい子になれます


マツカ君の別荘へお花見に出発、行きの車中でトラブル発生。
悪戯小僧なぶるぅの覗き宣言、キース君まで覗きだそうで…。

Aブルー「なんだか凄い修行なんだけど、それの何処がさ…」
キース 「質問か?」
Aブルー「うん。どうすれば、それで覗きのプロに…?」
キース 「覗きというのが名前なんだが…。修行と場所の」

覗きの修行で、吊るされる岩の名前も覗き、とキース君。

キース 「吊るされたら、嫌でも崖下を覗くことになるしな」
Aブルー「なるほど…。じゃあさ、性根の入れ替えの件は?」
キース 「誓いを立てると言っただろうが、修行の時に」

拒否った場合は押し出される、とキース君が立てる親指。

キース 「親孝行も含まれるからな、誓いの一つに」
Aブルー「そうか、ぼくたちは、ぶるぅの育ての親だし…」
キース 「ああ。いい子に生まれ変わると思うぞ」

逆さに吊るされている内に…、とキース君、ニヤリ。

キース 「というわけでな、ぶるぅ、一緒に行こうか」
Aぶるぅ「や、やだよ、そんなの!」

修行も嫌だし、いい子に生まれ変わるのも嫌、と悪戯小僧。

Aぶるぅ「アイデンティティーが崩壊しちゃうよ!」
Aブルー「でもさ、貴重なチャンスだよ、ぶるぅ」
A船長 「地球で修行が出来るんだ。素晴らしいじゃないか」

本当に本物の青い地球だぞ、とキャプテンもプッシュ。

A船長 「しかも我々の世界には、そういう修行は無いしな」
Aブルー「無いだろうねえ、それの主催はお寺なのかな?」

どうなんだろう、とソルジャーの問い。

キース 「寺の管轄だな、俺たちの宗派とは違う寺だが」
Aブルー「いいねえ、おまけに伝統の修行!」

是非とも体験してきたまえ、とソルジャーも大いに乗り気。

Aブルー「そして、いい子に生まれ変わって、お得な人生!」
A船長 「うむ。船の仲間に歓迎されるぞ、いい子になれば」
Aぶるぅ「嫌だってばーっ!」

悪戯小僧のままでいいもん、と必死なお子様。
さて、どうなる?


2020/04/20 (Mon)

 

☆音痴だそうです


マツカ君の別荘でお花見ですけど、行きの車中でトラブルが。
覗きをしたいと言い出したのが悪戯小僧で、キース君が対応。

Aブルー「いい子になったら、お得だろうと思うけどねえ…」
A船長 「船のマスコットになれるぞ、ぶるぅ」
シロエ 「マスコットですか、アイドルじゃなくて?」
Aブルー「そこは、どっちでもいいと思うね」

要は愛されるキャラなんだから、とソルジャー、ニッコリ。

Aブルー「今は嫌われてるカラオケだって、評価が変わるよ」
A船長 「そうだな、新曲発表会も歓迎されるかもしれん」

まあ、耳栓は装備だろうが、とキャプテンも。

シロエ 「えっと…? 新曲発表会なのに耳栓ですか?」
Aブルー「必須なんだよ、でないと命が危ういからさ」
一同  「「「へ?」」」
Aブルー「救いようがない音痴だからねえ、聞くと死ねるよ」

こっちの世界だと、何故だか補正されるけれどね、と証言が。

キース 「そうなのか?」
Aブルー「うん。いい子のぶるぅと何処かで共鳴するのかな」
ジョミー「そっか、ぶるぅは音痴じゃないしね」
A船長 「皆さんは実に幸運ですよ、あの歌を知らないとは」

我々でさえも、シールドが無いと死ぬレベルです、と頷く人。

A船長 「ですが、ぶるぅがいい子になったら、その辺は…」
Aブルー「みんな許してくれるだろうね、些細なことだし」

でもって握手会も出来ちゃったりして、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「新曲発表会は大入り満員、握手も行列!」
キース 「聞いたか、ぶるぅ? チャンスじゃないか」
シロエ 「ですよね、修行に行くべきですよ」

きっと人生、変わりますよ、とシロエ君もプッシュですけど。

Aぶるぅ「やだやだ、今のままがいいーっ!」
キース 「覗きの修行は断りたいのか?」
Aぶるぅ「そだよ、死んでも行かないからね!」
キース 「なら、好きにしろ。おっと、そろそろ…」
マツカ 「到着ですね」

別荘が見えて来ましたよ、と御曹司。
もう着くと…?


2020/04/21 (Tue)

 

☆仕事なら当然


マツカ君の別荘へお花見に向かう車中で、トラブルでしたが。
添乗員なキース君が対応している間に、もう別荘が目の前で。

Aぶるぅ「んとんと…。好きにしていいなら、断っていい?」
キース 「覗きの修行なら、まだ申し込んでもいないしな…」

キャンセルも何も無いからいいぞ、とキース君。

キース 「申し込んでしまった後なら、大変なんだが」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「礼儀にうるさいと言っただろうが、相手の寺が」

ブラックリスト入りは確実、とキース君が顰める顔。

キース 「それが嫌なら、偽の診断書でも出すしかないな」
一同  「「「うわー…」」」

そこまで厳しい世界なのか、と誰もがガクブル。

シロエ 「キース先輩、ぼくは誘わないで下さいね!」
サム  「俺も嫌だぜ、行くなら一人で行ってくれよな」
ジョミー「そうだよ、ぼくもお断りだよ!」
キース 「やっぱりな…。せっかくチャンスだったのに…」

まさか、ぶるぅに断られるとは…、とキース君、ブツブツ。

キース 「仕方ない、相棒が現れるのを気長に待つか」
シロエ 「是非、その方向でお願いします!」
マツカ 「皆さん、別荘に着きましたよ」
Aブルー「あっ、本当だ! 迎えの人も出てくれてるね」

でもって桜が満開だよ、とソルジャー、歓声。

Aブルー「マツカ、早速、お花見だよね?」
マツカ 「ええ。露店からお楽しみ下さいね」

お食事に響かない程度に…、と御曹司。

ジョミー「やったぁ、何を食べようかな?」
サム  「まずは見に行こうぜ、桜の下の露店をよ」
一同  「「「賛成!」」」

行くぞ、とマイクロバスから下車して、庭へゾロゾロと。

Aブルー「うわぁ、凄いね、露店も桜も最高って感じ!」
A船長 「本当ですね、美味しそうな匂いもして来ますし」
キース 「どうだ、ぶるぅは止めてやったぞ、お望み通り」
Aブルー「仕事なんだし、当然だよ」

お礼なんかは言わないからね、とツンケンと。
そうでしょうねえ…。


2020/04/22 (Wed)

 

☆神対応な露店


無事にマツカ君の別荘に到着、満開の桜の下に露店が幾つも。
歓声を上げるシャン学メンバー、悪戯小僧もまっしぐらで。

Aぶるぅ「わぁーい、露店は食べ放題だよね!?」
マツカ 「ええ。ぶるぅなら、食事には響きませんよね」
Aぶるぅ「もっちろ~ん! えっと、えっとね…」

まずはタコ焼きーっ! とプロの料理人が作る露店に突撃。

Aぶるぅ「タコ焼き、ちょうだい! あるだけ、全部!」
ジョミー「あーっ! ぼくたちの分は残しといてよ!」
料理人A「ご心配なく、こちらでも焼いておりますが…」
料理人B「執事さんの指示で、調理場でも準備しております」

山ほど召し上がる方がおいでだとかで…、と笑顔の対応。

料理人A「すぐ焼き立てが届きますから、少々、お待ちを」
ジョミー「えっ、本当に?」
料理人B「今、連絡を入れましたので…。ほら、来ましたよ」
料理人C「お待たせしました、タコ焼き、お持ちしました!」

熱々のタコ焼きが山と到着、悪戯小僧は既に去った後で。

ジョミー「わあっ、ホントに焼き立てだ!」
シロエ 「神対応ですね、流石は執事さんですよ」
サム  「それとマツカのお蔭だよなあ、やっぱ、すげえよ」
マツカ 「いえ、こうなるのは読めますからね」

何処の露店も、そうなってます、と御曹司の笑み。

マツカ 「食べ尽くされる心配は全くありませんよ」
スウェナ「キースなんかより、よっぽど添乗員向きだわね」
サム  「うんうん、さっきのは、まぐれってヤツな」
キース 「俺は精一杯、頑張ったんだが!」

なんでマツカが評価される、とキース君の仏頂面。

キース 「なんなら譲るぞ、添乗員の座を」
Aブルー「それはダメ!」

マツカが添乗員だと困る、と割って入ったソルジャー。

サム  「困るって…。なんでだよ?」
Aブルー「神対応だよ、ぼくの調子が狂うじゃないか!」
一同  「「「へ?」」」
Aブルー「それに怖いし!」

腰の低さが怖すぎるんだよ、と肩をブルッと。
苦手だと…?


2020/04/23 (Thu) 

 

☆真逆だと怖い


マツカ君の別荘に到着、まずはプロの料理人が作る露店から。
大食漢な悪戯小僧が食べ尽くしても、次が来るという神対応。

シロエ 「マツカ先輩が相手だと、調子が狂うわけですか?」
サム  「でもって、腰の低さも怖いのかよ?」

怖いキャラなマツカだけじゃなくて…、とサム君のツッコミ。

Aブルー「え、えっと…。ど、どうかな、ハーレイ?」
A船長 「もしかして、墓穴を掘ったのでは?」
Aブルー「言っちゃダメだよ、そういうことは!」

ホントに墓穴になるじゃないか、と語るに落ちる慌てっぷり。

シロエ 「聞きましたか、墓穴らしいですよ?」
サム  「しっかり聞いたぜ、やっぱマツカが苦手なんだよ」
ジョミー「ぼくたちには普通に見えるんだけどね…。マツカ」
スウェナ「アレでしょ、自分と真逆だからでしょ」

いろんな意味で怖くなるのよ、とスウェナちゃん。

スウェナ「自分には無いスキルのある人、怖いじゃないの」
シロエ 「それは確かに…。戦っても勝てませんからね」
キース 「なるほど、異種格闘技すぎて歯が立たないのか…」

こいつの辞書には神対応なんぞ無いからな、と副住職も。

キース 「温和なキャラも、腰が低いのも、無縁なヤツだし」
シロエ 「そういった面でガチンコ勝負じゃ、負けますよね」
スウェナ「でしょ? 勝てない相手じゃ、怖くもなるわよ」

だから苦手で避けたいのよね、とスウェナちゃんの指摘。

スウェナ「気配りなんかは絶対無理だし、完敗じゃないの」
ジョミー「じゃあさ、添乗員がマツカになったら…」
Aブルー「ううん、キースで充分だよ! もう最高!」

ぶるぅの覗きも止めてくれたし…、とソルジャー、ヨイショ。

Aブルー「とびきり優秀な添乗員だし、頼もしい限りだよ!」
A船長 「まったくです。咄嗟の判断が、実にお見事で…」
Aブルー「あれこそ、まさに神対応というヤツだよね!」
一同  「「「へえ…?」」」

急に評価が変わってないか、と誰もが冷たい視線。
神対応…?


2020/04/24 (Fri) 

 

☆ヨイショする人たち


マツカ君の別荘でお花見、プロの料理人が作る露店がズラリ。
大食漢のぶるぅが食べても安心、マツカ君のお蔭ですけれど。

シロエ 「キース先輩が神対応で、優秀な添乗員ですか…?」
ジョミー「褒めてないよね、あの時にはさ」
キース 「ああ。そんな記憶は微塵も無いな」

記憶を操作された覚えも無いぞ、とキース君、キッパリ。

キース 「なのに今頃、どうして俺をヨイショするんだ?」
Aブルー「気のせいだってば、最初から感謝しているよ!」
A船長 「私もです。日頃から、ブルーがお世話になって…」

もう色々とお気遣い頂きまして、とキャプテンもベタ褒め。

A船長 「実に優秀な添乗員だと、常々、聞いておりますよ」
ジョミー「そうなんだ…」
サム  「常々で、日頃から、って来たぜ」
スウェナ「添乗員歴が長いみたいね、キースって」

だけど…、とスウェナちゃんが指差す、キース君の腕の腕章。

スウェナ「これが出来たの、今日じゃなかったかしら?」
シロエ 「ですよね、朝に初めて見ました」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 作ったの、昨日だよ!」

いい出来でしょ、と飛び跳ねる無邪気なお子様。

ぶるぅ 「添乗員の名札とセットで作ったも~ん!」
サム  「だってよ、にわか添乗員だぜ、誰が見たって」
ジョミー「常々で日頃からってわけがないよね、添乗員…」
キース 「俺の記憶でも、任命されてからは短い」

今日の花見が初仕事でな…、とキース君も苦い顔付き。

キース 「ヨイショするなら、もう少しマシな嘘にしてくれ」
A船長 「い、いえ、あの…! つい、ウッカリと…」
Aブルー「そうなんだよねえ、ハーレイは苦労性だから」

キャプテンだけに謝罪のテンプレなんかもあって、と助け船。

Aブルー「そっちを使ってしまったんだよ、焦っちゃってさ」
キース 「焦るくらいに、誤魔化す必要があったんだな?」
A船長 「そ、そういうわけでは…」

ないのですが、とキャプテン、冷汗ダラダラ。
墓穴みたいですね?


2020/04/25 (Sat) 

 

☆添乗員にしたい人


マツカ君の別荘でお花見、マツカ君が露店で神対応ですけど。
そこから話はキース君へと、其処で飛び出した失言の数々。

キース 「あんたも、ブルーも、さっきから墓穴ばかりだぞ」
シロエ 「ですよね、埋めようとしては掘ってる感じです」
ジョミー「横から見てると、漫才だけどね」

バカみたいだし、とジョミー君までが容赦なく。

ジョミー「いい加減、認めた方がいいと思うよ、ピンチを」
スウェナ「そうよ、見苦しいばかりじゃないの」

潔く負けを認めなさいな、とスウェナちゃんも。

スウェナ「ズバリ、マツカが苦手なんでしょ、思いっ切り!」
Aブルー「そ、そうだけど…。そうなんだけど、でも…!」
キース 「マツカが添乗員になったら困る、というわけだな」
Aブルー「分かってるんなら、勘弁してよ!」

せっかく楽しいお花見なのに、とソルジャー、ワタワタ。

Aブルー「神対応だけで充分だからさ、添乗員はさ…」
サム  「キースで固定しとけってか?」
A船長 「そうして頂けると、私もブルーも助かります」
一同  「「「へー…」」」

そういうことか、と一同、顔を見合わせまして。

シロエ 「キース先輩、どうします?」
キース 「俺はどうでもいいんだが…」
マツカ 「ぼくも、どちらでも構いませんよ」

添乗員くらい、お安い御用ですからね、と御曹司の笑み。

マツカ 「交代してもいいんですけど、お客様のご意向が…」
シロエ 「まあ、一番ではありますね…」
Aブルー「だったら、キースで! マツカはいいから!」
キース 「では、ご指名だな」

続投するということで…、と引き続き、添乗員らしいですが。

Aぶるぅ「ねえねえ、マツカ、そろそろ、お食事?」
マツカ 「ええ。桟敷でお召し上がり下さいね」
Aぶるぅ「やったー! やっぱりマツカは最高だよね!」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
キース 「別の意見があるようだな」

マツカを希望しているようだが、とキース君。
それっぽいですよね?


2020/04/26 (Sun) 

 

☆添乗員を選ぶなら


マツカ君の別荘でお花見ですけど、問題になったのが添乗員。
本来はキース君な所を、マツカ君に変える話で揉めたのに…。

Aぶるぅ「なになに、別の意見って、なあに?」
キース 「添乗員の話なんだが、お前はどちらを選びたい?」
Aぶるぅ「どっちって…。添乗員はキースでしょ?」
キース 「マツカでもいい、という話があってな」

マツカに異存は無いそうだ、とキース君が見詰める悪戯小僧。

キース 「それで意見を聞きたいんだが…」
Aぶるぅ「えっと…。キースは、ちょっぴり怖いし…」

変な修行に誘われちゃったし、と悪戯小僧が傾げる首。

Aぶるぅ「だけどマツカは、御馳走も用意してくれて…」
キース 「露店の食い物も尽きないだろう?」
Aぶるぅ「あれもマツカがやってるの?」
キース 「そうだ、お前が食うのを見越して、厨房でだな…」

補充する分を作らせているんだ、とキース君、解説。

キース 「だから端から食いまくっても、次が来るんだな」
Aぶるぅ「そうなんだあ! マツカ、ホントに最高だよ!」

添乗員になってくれたら嬉しいな、と弾ける笑顔。

Aぶるぅ「もしかして、代わって貰えるの?」
マツカ 「ご希望でしたら、ぼくがやってもいいですよ」
キース 「ほらな、マツカもこう言っている」
Aぶるぅ「やったぁー!」

マツカでお願い、と悪戯小僧、ピョンピョンと。

Aぶるぅ「でもって、御馳走! わぁーい、桟敷だぁ!」
シロエ 「桜を見ながら食事というのがいいですねえ…」
Aブルー「そんな場合じゃないだろう!」
マツカ 「あの、お食事はいいんですか?」

用意が整っているんですけど、と御曹司。

マツカ 「皆さん、美味しい間にお召し上がり下さいね」
ジョミー「当然だってば、いっただっきまーす!」
一同  「「「いただきまぁーっす!」」」
Aブルー「ぼ、ぼくたちも…」
A船長 「頂きましょうか、せっかくですから…」

とはいえ不安なのですが、と視線がマツカ君に。
添乗員の件は…?


2020/04/27 (Mon) 

 

☆料理に合うお酒


マツカ君の別荘でお花見、食事は桜を眺めながらの桟敷席。
プロの料理人が腕を揮った御馳走ですけど、添乗員が問題で。

Aぶるぅ「ねえねえ、お酒も飲み放題だよね?」
マツカ 「もちろんですよ、お好きなだけどうぞ」
Aぶるぅ「やったぁー! それじゃ大吟醸に、ワインに…」

あるだけ全部、飲んじゃうもーん、と悪戯小僧、大張り切り。

マツカ 「構いませんけど、お料理に合う方がいいのでは?」
Aぶるぅ「えっと…? それって、どういう意味?」
マツカ 「相性のいい銘柄なんかがありますからね」

それにワインか、大吟醸か、とかも変わりますよ、と御曹司。

Aぶるぅ「そうなんだあ! マツカが選んでくれるわけ?」
マツカ 「いえ、ぼくは詳しくありませんから…」
サム  「もしかして、ソムリエ、来てるのかよ?」
マツカ 「ええ。待機して貰っているんですよ」

出番があったら呼ぶ方向で、と御曹司の笑み。

マツカ 「出過ぎた真似は無粋ですしね、お好みで」
Aぶるぅ「だったら、お願い!」
マツカ 「分かりました。それじゃ、早速…」

手配しますね、と給仕の人に目配せ、ソムリエ登場。

ソムリエ「お呼びだと伺ったのですが…」
マツカ 「こちらの坊ちゃんに、選んであげて頂けますか?」
ソムリエ「承りました。坊ちゃん、お好きな銘柄などは?」

このお料理には日本酒ですね、と笑顔のソムリエ。

Aぶるぅ「美味しかったら、なんでもいいけど…」
ソムリエ「かしこまりました。そうなりますと…」

こちらでしょうか、と給仕の人に頼んで、大吟醸の瓶が。

シロエ 「ソムリエって、ワインの専門家だと思ってました」
マツカ 「基本的には、そうですけどね」

今日は特別にプロ中のプロを、と御曹司、流石な気配り。

マツカ 「お酒も楽しんで頂きたいですし…」
Aぶるぅ「凄いや、やっぱりマツカが添乗員の方がいい!」
Aブルー「困るってば!」

頼むから交代させないでくれ、と悲鳴ですけど。
どうなりますやら…。


2020/04/28 (Tue) 

 

☆多数決でいくと


マツカ君の別荘でお花見、桟敷での食事にソムリエが登場。
ワインから日本酒まで選べるプロで、悪戯小僧も大喜びで…。

Aブルー「マツカが添乗員になったら、最悪だから!」
Aぶるぅ「でもでも、マツカの方がいいもん!」

キースより、ずっと親切だもん、と悪戯小僧はマツカ君推し。

Aぶるぅ「それに最悪だと思ってる人、ブルーだけだよ!」
A船長 「それは違うぞ、私も大いに困るのだが!」
Aぶるぅ「じゃあ、二人だけ!」

きっと他にはいないもんね、とグルリと周りを見回しまして。

Aぶるぅ「添乗員はマツカがいい人、手を挙げてーっ!」
一同  「「「はーい!」」」
Aぶるぅ「キースの方がいい人は?」

はいっ! と手を挙げたソルジャー夫妻、他は動かず。

Aぶるぅ「ほらね、二人しかいないんだも~ん!」
シロエ 「多数決でいくと、マツカ先輩になりますね」
サム  「やっぱ、マツカにしとくべきだぜ」
キース 「俺もそう思う。と、いうわけでだ…」

タッチ交代、とキース君、マツカ君の肩をポンッ! と。

キース 「では、俺の後をよろしく頼む」
マツカ 「ええ。腕章と名札を頂けますか?」
キース 「悪いな、押し付ける形になって」
マツカ 「どういたしまして。お役に立てて嬉しいですよ」

この方が色々、やりやすいですしね、と御曹司、ニッコリ。

マツカ 「皆さん、どんどんお召し上がり下さいね」
給仕A 「お食事の合間に、露店の方もどうぞ」
ソムリエ「お酒をお召し上がりの方は?」
ブルー 「あっ、ぼくも選んで貰えるかな?」

とびきりのをね、と生徒会長も。

ブルー 「添乗員がマツカなら、何も遠慮は要らないし」
マツカ 「そうなんですよ、この方がいいです」
Aブルー「どの辺がさ!」

ぼくの調子が出ないじゃないか、とソルジャーの苦情。

マツカ 「えっと…?」
Aブルー「羽目を外せないしね!」
マツカ 「ご遠慮なく、と…」

言ってますけど、と御曹司、怪訝そうな顔。
天然キャラ…。


2020/04/29 (Wed) 

 

☆天然な添乗員


マツカ君の別荘でのお花見、添乗員がマツカ君に交代でして。
調子が出ないと嘆くソルジャー、羽目を外せないという苦情。

Aブルー「ご遠慮なく、って言われたってさ…」
マツカ 「どういうのを、ご希望だったんですか?」
Aブルー「最上級だと、桜を見ながら一発だね!」
A船長 「そ、それはちょっと…!」

私の方が萎えそうですが、とキャプテン、ワタワタ。

Aブルー「大丈夫、ちゃんとシールドするから!」
Aぶるぅ「ぼくも御馳走、一杯あるから、覗かないよ!」
A船長 「そういう問題ではなくてですね…!」
マツカ 「ああ、大人の時間というヤツですか?」

でしたら、お部屋は如何でしょう、と御曹司が指差す別荘。

マツカ 「桜の見える部屋に、お布団をご用意しますけど」
Aブルー「え、えっと…?」
マツカ 「離れでもよろしいですし、茶室もあります」

お好きな場所をお選び下さい、と穏やかな笑み。

マツカ 「お庭の方がよろしかったら、整えますよ」
Aブルー「と、整える、って…?」
マツカ 「お好みの所に緋毛氈を敷いて、お布団ですね」

野点傘を差しかけると雰囲気が出ます、とニッコリと。

Aブルー「野点傘って…?」
マツカ 「そこにあるような、赤い大きな傘ですよ」
A船長 「うっ…!」
マツカ 「どうかなさいましたか?」

特に無いなら、お布団の準備を…、と御曹司。

マツカ 「別荘と離れと、お茶室と、外と…。どちらに?」
A船長 「む、無理です、そこまで整えられては…!」
マツカ 「では、お布団だけで?」
A船長 「そうではなく…!」

とても一発どころでは…、とキャプテン、滝汗。

A船長 「今日のところは、お食事だけで…!」
マツカ 「承知しました、でも、お布団もご遠慮なく」
A船長 「お、お気持ちだけで充分です…!」
Aブルー「だからマツカは苦手なんだよ!」
一同  (((天然、最強…)))

これじゃ夜まで萎えたままだよ、と叫んでますけど。
今月、これにて中継終了~。


2020/04/30 (Thu)





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