☆ハマる人もいます
対ソルジャーの最終兵器かも、と噂されているのがマツカ君。
穏やかなキャラでも、ソルジャーをお土産で撃退しまして…。
ジョミー「現地では美味しいんだよね、その、いやげもの?」
キース 「ああ。お前たちも、聞けばピンと来るかと」
シロエ 「匂いが悲惨と言われてもですね…」
爆発缶詰くらいしか…、とシロエ君も思い付かない模様。
シロエ 「この国だったら、クサヤとかもありますけど…」
ジョミー「ケチっていないで、早く教えてよ」
キース 「なら、言うが…。ドリアン羊羹だ」
一同 「「「ドリアン羊羹!?」」」
なんだソレは、と誰もがポカーン。
シロエ 「あのですね…。ドリアンって、果物ですよね?」
キース 「その通りだが?」
マツカ 「臭いと言うのも分かりますけど、羊羹ですか?」
それは知りません、と御曹司も知らないドリアン羊羹。
マツカ 「少なくとも、父のお土産にはありませんでした」
スウェナ「あら、そうなの?」
マツカ 「ドリアンというだけで、嫌われますしね…」
お土産に買って来たことはないです、と御曹司の苦笑。
マツカ 「ですから、全く…。それに羊羹というのは…」
シロエ 「この国のお菓子じゃないんですか?」
ブルー 「そうだね、言葉は中華料理の国のだけれど…」
ぶるぅ 「あっちじゃ、全然、違うお料理だよ!」
お菓子じゃないもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「だけど、ドリアン羊羹だったの?」
キース 「この国からの観光客を狙った商品だろう」
ジョミー「でもさあ…。いやげものなんだよね?」
それじゃ売れないと思うけど、とジョミー君、冷静な分析。
ジョミー「臭いお土産、わざわざ買うかな、ウケ狙いでも」
キース 「現地では最高の美味なんだぞ。ハマるヤツもいる」
一同 「「「え?」」」
キース 「最長老の偉い坊さんが、ハマったんだ!」
一同 「「「うわー…」」」
それで土産に配られたのか、と一同、愕然。
まさに、いやげもの…。
2019/09/16 (Mon)
☆いやげものな存在
対ソルジャーの最終兵器かもと噂の、鮮やかな腕のマツカ君。
お土産を用意して撃退した所から、いやげものが話題で…。
シロエ 「最長老がハマったんなら、買うしかないですね…」
キース 「ああ。坊主の世界は、目上に絶対服従だからな」
スウェナ「それじゃ、買うように命令されたのかしら?」
ドリアン羊羹をお土産に…、とスウェナちゃんの素朴な疑問。
スウェナ「他のお坊さんたちにも、買って帰れ、って…」
キース 「それは無い。徳の高い坊主は、強制はしない」
ジョミー「だったら、どうして配られたのさ?」
いやげものになるって分かってるのに、とジョミー君。
ジョミー「ハマった人以外は、ダメだったんだよね、ソレ…」
シロエ 「とても臭いと聞きますからねえ、ドリアンは…」
スウェナ「貰って喜ぶ人の方が少数派だと思うわよ?」
たまにはハマる人がいたって…、と口々に言ってますけれど。
キース 「いわゆる、ヨイショというヤツだ。ゴマすりだな」
一同 「「「へ?」」」
キース 「確かに美味しいお菓子ですよね、と態度で示す!」
自分が食うのは勘弁願いたくても、土産なら…、と副住職。
キース 「配りたいほど美味しいですね、と買い込むんだ!」
一同 「「「あー…」」」
それなら分かる、と納得な理由。
ジョミー「それでキースも、いやげもの、貰っちゃったんだ」
キース 「仕方ないから、食うには食ったが…」
二度と御免だ、とブルブルブル。
キース 「だから、マツカには期待している」
マツカ 「いやげものを…ですか?」
キース 「それではなくて、あの馬鹿野郎だ」
法要をすれば、お布施は入るが、迷惑度も高い、と深い溜息。
キース 「いやげもののような存在なんだ、ヤツは!」
ジョミー「お布施が多いのは有難いけど、嬉しくないって?」
キース 「そうなるな。アレに対抗できるのは…」
マツカ 「ぼくなんですか?」
たまたま上手くいっただけでは、と困り顔ですけど。
さて…?
2019/09/17 (Tue)
☆自由に動ける人
対ソルジャーの最終兵器になれそうな感じの人が、マツカ君。
穏やかなキャラでも追い払っただけに、期待が高まるわけで。
キース 「たまたまにしても、二回も続いているからな」
ジョミー「お盆の棚経の時が一回目で、今日もだしね…」
シロエ 「今後もいけそうな感じですよね、本当に」
かなりの確率で抑え込めそうですよ、とシロエ君も。
シロエ 「少なくとも、過去に抑え込めた人はですね…」
サム 「ぶっちゃけ、一人もいねえんでねえの?」
スウェナ「そうよね、いつもやられてばかりよ!」
勝った覚えは一度も無いわ、とスウェナちゃん。
スウェナ「ブルーも、せいぜい引き分け程度の筈よ」
ブルー 「そうなんだよね…。マツカのようには、ちょっと」
マツカ 「いえ、そんな…! ブルーの方が凄いですよ」
ぼくは高僧じゃないですし、と慌てるマツカ君ですけれど…。
ブルー 「そこだよ、マツカが強いのは」
マツカ 「えっ?」
ブルー 「ぼくみたいな縛りが無い分、自由に動けるからね」
緋の衣だの、ソルジャーだのと縛りが多い、とブツブツブツ。
ブルー 「高僧としての立場じゃ、脅しは出来ないし…」
サム 「あー…。怖いキャラなんて無理だよなあ」
ジョミー「ソルジャーの方だと、SD体制攻撃だよねえ…」
ブルー 「そう。同じソルジャーなら分かるだろう、と!」
これじゃ動きが取れやしない、と生徒会長の嘆き節。
ブルー 「その点、マツカは大抵のことは大丈夫!」
マツカ 「確かに、それは言えていますね…」
キース 「そういうことなら、よろしく頼む!」
お彼岸も是非、とキース君、土下座せんばかり。
キース 「なんとか無事に乗り切りたいんだ、お彼岸も!」
シロエ 「ぼくからも、よろしくお願いします!」
ジョミー「みんなの声だよ、マツカ、お願い!」
マツカ 「…どうなるか、分かりませんけどね…」
一同 「「「やったー!」」」
これでお彼岸も安心だ、と上がる歓声。
どうなるでしょう?
2019/09/18 (Wed)
☆半端ないお布施
そうこうする内に来たのがお彼岸、アッと言う間にお中日。
朝から生徒会長宅に集った面々、けれどソルジャーは未到着。
ジョミー「あーあ、やっぱり来てないし! いつもだけどさ」
シロエ 「言うだけ無駄だと思いますよ。あの人だけに」
サム 「うんうん、早く来たって得することがねえからな」
ゆっくり後から御到着だぜ、とサム君、お手上げのポーズ。
サム 「でもって当然のように、偉そうな顔をするのな」
マツカ 「その辺は仕方ないのでは…。お施主様ですし」
スウェナ「まあ、スポンサーには違いないわね、法要の」
ジョミー「しかも金額、半端ないしね…」
お布施の袋が凄く分厚い、とジョミー君。
ジョミー「あれって、ホントに凄すぎだよねえ…」
シロエ 「それを受け取るキース先輩も、凄いですけど」
涼しい顔をしていますよ、とシロエ君の指摘。
シロエ 「貰って当然、という態度ですよね、アレは」
ブルー 「それだけのことをしているからね」
サム 「マジかよ、お経を読んでるだけだぜ?」
ブルー 「そのお経は、誰のためかってことだよ」
そこの所を考えたまえ、と生徒会長、いえ、銀青様。
サム 「迷惑な仏様じゃねえかよ、たかがキノコな」
シロエ 「ですよね、それに高級なキノコでもないです」
ジョミー「松茸だったら、まだ有難味もあるけどね…」
ブルー 「キノコはそうでも、問題なのは名前だよ」
仏様のね、とフウと溜息。
ブルー 「キースがつけたヤツだってば」
サム 「あー…。院殿号を持ってやがるんだった!」
シロエ 「戒名ですよね、アレが何か?」
法要の金額を吊り上げるんでしょうか、という質問。
シロエ 「並みの戒名よりも、高めになるとか…?」
ブルー 「そう! 院殿号の仏様だと、格が高いから…」
サム 「下手な扱いは出来ねえってことだよ」
ジョミー「同じお経でも、高くつくんだ?」
ブルー 「それで正解」
あれが正規の料金なんだよ、と説明が。
キノコなのに…。
2019/09/19 (Thu)
☆お布施を貯める人
お彼岸のお中日はスッポンタケの法要、生徒会長の家が会場。
ソルジャーはまだ来てませんけど、今の話題はお布施の話。
ジョミー「正規の料金ってことは、お布施は、やっぱり…」
シロエ 「キース先輩の懐に入るってことですよね?」
スウェナ「しかも丸儲けよ、アドス和尚は知らないんだもの」
申告する義務が全く無いわ、とスウェナちゃん。
スウェナ「まるっとキースのものだわよ、アレは」
サム 「もしかして、すげえ金持ちじゃねえのか?」
シロエ 「マツカ先輩には負けるでしょうけど、確かに…」
ジョミー「お布施、何回も貰っているもんね…」
お盆はともかく、お彼岸の分、とジョミー君が始めた計算。
ジョミー「春と秋とで年に2回で、それを何年も…」
シロエ 「コッソリ貯めていたわけですね、誰にも言わずに」
スウェナ「迷惑料を払って貰うべきだわよ!」
私たちはタダで動員なのよ、とスウェナちゃん、怒り心頭。
スウェナ「儲けてるんなら、きちんと還元しなさいよ!」
サム 「そうだよなあ…。一人占めっていうのは最低だぜ」
シロエ 「懐事情が厳しい話しか、していませんよね…」
所得隠しというヤツですよ、とシロエ君も拳をグッと。
シロエ 「この際、きちんと調べましょう!」
ジョミー「だよねえ、税務署にチクるとか…」
マツカ 「それはオススメしませんね」
そんなことをしたら丸損ですよ、と御曹司の意見。
マツカ 「税金でドカンと持って行かれて、減りますから」
サム 「あー…。マツカが言うと、重みがあるよな」
マツカ 「一応、その辺は勉強しました」
経営の基本ですからね、と穏やかな笑み。
マツカ 「でも、ウチの会社は真面目に納税していますよ」
ジョミー「そうだろうけど、キースは逆をやってるんだね?」
マツカ 「申告しているとは思えませんしね、あのお布施…」
サム 「脱税かよ?」
マツカ 「そうなりますね」
その線から攻めてはどうでしょうか、という提案。
脱税疑惑…。
2019/09/20 (Fri)
☆お布施と脱税疑惑
お中日はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集った御一同様。
ソルジャーもキース君も未到着ですけど、話題はお布施で…。
シロエ 「キース先輩が脱税ですか…。犯罪ですよね?」
マツカ 「ええ、場合によっては逮捕なんかもありますし」
サム 「じゃあ、そっち系で脅すのかよ?」
スウェナ「マツカの出番ね、って言いたい所だけれど…」
最終兵器は大切に取っておかなくちゃ、とスウェナちゃん。
スウェナ「今日のメインは法要だものね、誰かさんが来て」
ジョミー「マツカはそっちに使わなくちゃね…」
シロエ 「だったら、誰がキース先輩を締め上げるんです?」
一同 「「「うーん…」」」
誰か適役がいただろうか、と誰もが腕組み。
サム 「シロエは付き合い長えけどもよ、勝てねえよな?」
シロエ 「悔しいですけど、柔道でさえ勝てませんからね…」
ジョミー「スウェナはどうかな、元ジャーナリスト志望!」
スウェナ「調査するのと、締め上げるのとは別だわよ」
世論を味方につけない限りはマスコミは無力、と正論が。
スウェナ「流行りの炎上騒ぎにしたって、人数が要るでしょ」
一同 「「「あー…」」」
無理か、と互いに見交わす視線。
サム 「畜生、マツカが使えたらなあ…」
ジョミー「誰かさんは諦めて、使っちゃおうか?」
シロエ 「そうですね…。上手くいったら大金が…」
スウェナ「法要の度に手に入るのよねえ、還元って形で」
それで豪華に旅行もいいわね、という提案。
スウェナ「どうせ法要は、今までもババを引いてたんだし…」
シロエ 「マツカ先輩に頼みましょうか?」
脱税疑惑を深く追及する方向で…、とシロエ君も。
シロエ 「全員一致なら、誰も文句は言いませんしね」
ブルー 「…盛り上がっている所を、アレなんだけどさ」
シロエ 「何ですか?」
ブルー 「キースは脱税してはいないよ」
一同 「「「ええっ!?」
まさか、と一同、ビックリ仰天。
脱税していないなら、お布施の行方は?
2019/09/21 (Sat)
☆納めていない税金
お中日はスッポンタケの法要ですけど、問題は法要のお布施。
半端ない額を受け取るキース君、脱税疑惑が浮上中ですが…。
シロエ 「脱税してはいない、って…。本当ですか!?」
サム 「じゃあ、税金を納めていやがるのかよ?」
マツカ 「アドス和尚にバレそうですけどね、それ…」
キースが納税していることが、と御曹司の指摘。
マツカ 「確かキースは、お給料を貰っていない筈です」
サム 「うんうん、だから年中、火の車だって話だぜ」
マツカ 「そうでしょう? なのに納税しているとなると…」
シロエ 「税務署の査察が入るんでしょうか?」
ぼくは詳しくないんですけど、とシロエ君の問い。
シロエ 「いったい何処から貰っているのか、そんな感じで」
マツカ 「むしろ、元老寺の資産隠しの方だと思いますね」
会社で言えば、別会社にプールするような、と御曹司。
マツカ 「どうやって税金を納めているのか、気になります」
ブルー 「そもそも、納めていないんだけどね?」
ジョミー「それを脱税って言うんじゃないの?」
納めてないなら脱税じゃないか、とジョミー君のツッコミ。
ジョミー「それとも、他にやり方があるとか?」
マツカ 「いわゆるタックスヘイブンでしょうか?」
スウェナ「海外に飛ばすっていうヤツね?」
サム 「汚ねえじゃねえかよ!」
そりゃ、合法かもしれねえけどよ、とサム君の怒り。
サム 「俺たちにババを引かせといてよ、高収入ってえの」
ブルー 「それ以前だってば、キースの収入はゼロ!」
一同 「「「はあ?」」」
あんなにお布施を貰っておいて、と誰もがポカーン。
シロエ 「ゼロって何です、どうしたらゼロになるんです!」
ブルー 「法衣のクリーニング代とか、いろんな経費で」
サム 「あれだけの額が吹っ飛ぶのかよ?」
マツカ 「袈裟のクリーニングは高いそうですけど…」
スウェナ「でもねえ…」
差し引きゼロは有り得ないでしょ、と冷静な意見。
そうですよねえ?
2019/09/22 (Sun)
☆パフォーマンスです
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、けれどお布施が話題な今。
キース君が貰う高額なお布施、それの行方が問題でして…。
スウェナ「経費と言っても、クリーニング代とかだけだわよ」
シロエ 「会場は会長の家ですし…。お供えも、ぶるぅが…」
サム 「それの費用を払うにしてもよ、格安な筈だぜ」
まさか毟りはしねえだろ、とサム君も。
サム 「相場の十倍ふっかけるだとか、そういうのはよ…」
ジョミー「ふっかけたってさ、あれだけの金額なんだしさ…」
スウェナ「全部パアになるわけがないわね、どう考えても」
収入がゼロになる程じゃないわ、とスウェナちゃん、追及。
スウェナ「納得できるように説明が欲しいわ、その事情の」
シロエ 「そうです、そうです! 素人にもですね…」
ジョミー「分かるように教えて欲しいよ、どうなってるのか」
ブルー 「まあ、簡単なことなんだけど…」
キースの名誉のために話しておこうかな、と生徒会長。
ブルー 「早い話がパフォーマンスなんだよ、あのお布施は」
一同 「「「パフォーマンス!?」」」
なんじゃそりゃ、と一同、瞳をパチクリ。
シロエ 「あ、あのう…。パフォーマンスと聞こえましたが」
ブルー 「そう言ったけど?」
シロエ 「どういう意味です、パフォーマンスって?」
ブルー 「だから、そのまま」
スッポンタケは偉いからね、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「キノコじゃなくって、仏様の方だけどさ」
サム 「院殿号なのは分かるけどよ…」
ブルー 「格が高すぎるから、お布施も当然…」
スウェナ「高くなるんでしょ、それは聞いたわよ」
でも、パフォーマンスが分からないわ、とスウェナちゃん。
スウェナ「どうしてパフォーマンスになるのよ、お布施が」
ブルー 「出す方も、それを受け取る方も、といった所かな」
シロエ 「まさか、お布施の受け渡しが…?」
ブルー 「ピンポーン!」
大正解、と言ってますけど。
お布施の受け渡しがパフォーマンス…?
2019/09/23 (Mon)
☆仕組みが謎です
秋のお彼岸はスッポンタケの法要ですけど、お布施が問題に。
キース君が受け取る凄い金額、それの行方が気になる面々。
シロエ 「どうして受け渡しが、パフォーマンスなんかに…」
ブルー 「スッポンタケの格が高いからだよ、院殿号で」
サム 「高いお布施になるってえのは、分かるけれどよ…」
パフォーマンスってのは何なんだよ、とサム君も怪訝そう。
サム 「まさか、受け取って終わりじゃねえだろ?」
スウェナ「それだと、キースが丸儲けってことになるわね」
ジョミー「儲けはゼロだって言ってたものね…」
どういう仕組みになっているのさ、とジョミー君。
ジョミー「ひょっとして、ブルーがピンハネだとか?」
シロエ 「法外な場所代を取っているとか、そんなのですか」
ブルー 「失礼な…。ぼくはキースの体面ってヤツを…」
守ってあげてるだけなんだよね、と生徒会長が尖らせる唇。
ブルー 「高額なお布施は、貰わなきゃ格好がつかないし…」
シロエ 「ええ、懐に入れてますよね、毎回、毎回」
ブルー 「それをさ、持って帰ったら、どうなると思う?」
元老寺にね、と生徒会長の問い。
ジョミー「えーっと…? とりあえず、部屋で数えて…」
シロエ 「その後は隠し金庫でしょうか? 床下とかの」
サム 「押し入れじゃ、即バレしそうだもんなあ…」
ブルー 「そう、その即バレってヤツが問題!」
いつも、どうやって来ているのかな、と質問が。
ブルー 「法衣で来ているわけじゃないよね、キースは」
シロエ 「専用の鞄を持っていますね、法衣とかが入る…」
ブルー 「それを提げて家に帰ったら、何が起こると思う?」
玄関先で…、と更に重ねて質問。
スウェナ「イライザさんのお出迎えかしら? 荷物を取りに」
サム 「あー! 襦袢とかは家で洗えるもんなあ…」
ブルー 「そうなんだよねえ、そして他の荷物も…」
ジョミー「開けるとか?」
お世話をしに…、とジョミー君。
すると鞄の中身は、即バレ?
2019/09/24 (Tue)
☆ゼロになる儲け
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、話題になっているお布施。
キース君が受け取る凄い金額、けれど儲けはゼロだそうで…。
シロエ 「玄関先で手荷物チェックだったら、バレますね…」
ブルー 「そう! おまけにイライザさんもプロだから…」
包んであってもピンとくるよね、と生徒会長。
ブルー 「これはお布施だ、っていうのと、金額の方も」
ジョミー「えーっ!? あの金額を見抜けるわけ!?」
シロエ 「銀行員なら分かりますけど、素人さんですよ?」
ブルー 「よく考えたまえ、アドス和尚の奥さんだよ?」
お寺の会計係は誰かな、と赤い瞳がキラリーン! と。
スウェナ「えーっと…。イライザさんになるのかしら?」
サム 「でもよ、キースも会計、やっていねえか?」
ブルー 「高校生に現金を扱わせると思うかい?」
ジョミー「じゃ、じゃあ…。数えているのはイライザさん?」
もしかしなくても…、とジョミー君。
ジョミー「それで見ただけで分かるって? お布施の中身が」
ブルー 「そういうことだね、お寺なんだよ?」
キャッシュレスとは無縁の世界、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「大金がかかるお葬式でも、基本は現金!」
一同 「「「うわー…」」」
それなら、あの金額でも分かる、と一同、ガクブル。
シロエ 「つまり、見られたら終わりなんですね?」
ブルー 「うん。どうして持っているのか、その場で追及」
サム 「院殿号がバレるじゃねえかよ!」
ブルー 「だからパフォーマンスになるわけ」
帰る時に、ぼくに渡すんだよね、と生徒会長。
ブルー 「でもって、ぼくが預かっておいて…」
ぶるぅ 「何日か経ったら、ブルーに返すの!」
かかった経費は貰うんだけど、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「クリーニング代とか、そういうの!」
シロエ 「それじゃ、キース先輩もタダ働きですか!?」
ブルー 「自業自得というヤツだよね」
院殿号を出したんだから、と冷たい言葉。
タダ働き…。
2019/09/25 (Wed)
☆弟子に尽くすべき
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、お布施が凄いんですけど。
なんとキース君もタダ働きで、パフォーマンスに過ぎない件。
サム 「あー…。その場のノリだけで、院殿号な…」
ブルー 「クジラの戒名をパクっただけのね」
パクリだからいいと思ったんだろうけど、と生徒会長、溜息。
ブルー 「あれがキースの一番弟子になるとはねえ…」
シロエ 「タダ働きなら、キース先輩が下僕に思えますけど」
スウェナ「そうよね、ひたすら尽くすだけだし…」
ブルー 「師僧は本来、そういうものだよ。弟子に対しては」
私利私欲を捨てて、立派な弟子を育てるべし、と銀青様。
ブルー 「だから下僕でも、タダ働きでも、仕方ないよね」
ジョミー「そうなっちゃうんだ…」
??? 「お蔭で、ぼくは大いに助かってるけどね!」
お金が減らない、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「最低限の経費で、立派な法要! もう最高だよ!」
シロエ 「あのですね…。申し訳ないとか、そういうのは?」
Aブルー「キースが気前よく付けてくれたんだし…」
どうして申し訳なくなるのさ、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「というわけで、今日も素晴らしい法要を!」
サム 「マジで良心、痛まねえのな?」
Aブルー「キースには感謝しているけどね!」
そろそろ来るかな、と言った所へチャイムの音が。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースが来たよーっ!」
キース 「遅くなってすまん。バスが遅れてな…」
Aブルー「いいって、いいって! それより、法要!」
キース 「分かっている。すぐに着替えるから…」
待っていてくれ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の案内で別室へ。
シロエ 「なんだか気の毒に見えてきましたよ、先輩が…」
サム 「自業自得が一生モノかよ、キツイよなあ…」
マツカ 「もう取り返しがつきませんしね、本当に…」
Aブルー「なになに、何が一生モノ?」
ぼくにも教えて、と赤い瞳がキラキラ。
分かってないんですね?
2019/09/26 (Thu)
☆引き摺る一生モノ
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、タダ働きらしいキース君。
自業自得な話とはいえ、一生モノだと思うと気の毒でして…。
Aブルー「何が一生モノなのさ? 気の毒って、何が?」
シロエ 「今の話で分からないんですか? 本当に?」
Aブルー「分からないから聞いてるんだよ、何の話さ?」
どうしてキースが気の毒なのさ、とソルジャー、怪訝そう。
Aブルー「立派な法要の導師なんだよ、スッポンタケの!」
シロエ 「その件を言っているんです。一生ついて回る、と」
Aブルー「名誉なことだと思うけどねえ?」
院殿号の仏様の法要は、坊主の憧れなんだろう、という返事。
Aブルー「何処のお寺にお願いしたって、喜ばれる、って!」
サム 「それはそうだけどよ、キースはタダ働きでよ…」
ジョミー「アドス和尚にバレたらヤバイし、一生、タダだよ」
Aブルー「いいんじゃないかな、それが本来の姿勢だろう?」
お坊さんは清貧じゃなかったっけ、とソルジャー、涼しい顔。
Aブルー「出家するって、元々、そういう意味だよね?」
シロエ 「…何処で覚えて来たんです、ソレ」
Aブルー「ぼくの記憶力を馬鹿にしないで欲しいね」
いい情報は忘れないんだよ、とニッコリと。
Aブルー「キースは正しい道を歩んでいるわけでさ…」
シロエ 「マツカ先輩、出番です!」
マツカ 「え、ええっ?」
仏教の方は流石にちょっと…、とマツカ君、ワタワタ。
マツカ 「そ、そんな勉強はしていませんし…!」
キース 「…待たせたな。なんだ、どうしたんだ?」
Aブルー「君の素晴らしい精神について、話してたんだよ」
スッポンタケに尽くす姿勢が最高だよね、と弾ける笑顔。
Aブルー「まさに滅私で、タダ働きで法要をしてくれて」
キース 「誰のせいだと思っているんだ、そうなったのは!」
Aブルー「院殿号を出したのは、君だけれどね?」
キース 「それは確かに、そうなんだが…!」
まさかここまで引き摺るとは、と呻く副住職。
一生モノ…。
2019/09/27 (Fri)
☆プロに徹する人
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、タダ働きなのがキース君。
恐らく一生そうなるわけで、気の毒すぎる流れですけれど…。
Aブルー「君は本当に素晴らしいよ! お坊さんとして!」
キース 「この件については、とても後悔しているんだが!」
院殿号を出したことを…、と拳を握り締める副住職。
キース 「引き摺りまくって、御縁が切れる気配も無くて…」
Aブルー「でもさ、君も功徳を積めるわけだよね」
法要の度に…、と門前の小僧なソルジャーの台詞。
Aブルー「今日も法要をよろしく頼むよ、全力で!」
キース 「う、うう…」
Aブルー「はい、みんなも席について合掌!」
一同 (((仕方ない、仕方ない…)))
逆らっても無駄だ、と一同、大人しく正座。
キース 「では、始めるぞ」
Aブルー「今回も期待しているからね!」
スッポンタケのパワーアップに、と赤い瞳がキラキラ。
キース 「願我~、身浄~、如~香~炉~…」
Aブルー「いいねえ、いいねえ!」
一同 「「「シーッ!」」」
せめて黙れ、と静かな怒りの御一同様。
キース 「無明~甚深、微妙法~…」
一同 (((サッパリ謎だ…)))
謎のお経が続いていきまして、キース君の声が朗々と。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同 (((コレがエンドレスになったら、終わり…)))
キース 「光明遍照、十方世界…」
一同 (((まだあったのか…)))
終わらないじゃないか、と嘆く間に、またお念仏。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同 (((今度こそ…!)))
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏~…」
チーン、と鐘が鳴らされ、副住職、深々とお辞儀。
キース 「南無阿弥陀仏、と…。皆さん、よくお勤めでした」
Aブルー「ありがとう! 今日のお経も最高だったよ!」
キース 「一切、手抜きはしていないからな」
やるからにはプロに徹するまでだ、と副住職。
素晴らしいですね?
2019/09/28 (Sat)
☆法話もやります
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、ようやく長い読経が終了。
タダ働きなキース君ですけど、手抜きはしないそうでして…。
キース 「というわけで、今日は法話もしておくか」
Aブルー「えっ、法話って…。それはどういう?」
キース 「同じタダ働きをするなら、MAXでやろうかと」
皆も仕組みが分かったようだし…、と合掌を。
キース 「法話をするのも、俺の勉強になるからな」
シロエ 「あ、あのですね…! 余計なものは無しで…!」
ジョミー「そうだよ、早く終わって食事がいいな」
法要の後は美味しい御馳走、とジョミー君も。
ジョミー「ぶるぅが、凄いのを用意してるに決まってるし!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今日ももちろん、バッチリ和風!」
期待してね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も言ってますけど。
キース 「此処から移動しなくて済むしな、時間に余裕が…」
シロエ 「あっても、法話は要りませんってば!」
キース 「いや、俺は其処の馬鹿にも聞かせておきたい」
ぶっつけ本番で、ネタも考えて来なかったが、と副住職。
キース 「そういう場合も、語れてこそのプロだからな」
シロエ 「そ、そんな…。マツカ先輩、助けて下さい!」
マツカ 「ぼくですか!?」
Aブルー「ぼくからも頼むよ、最強なんだろ?」
メギド並みの威力なんだってね、とソルジャーまでが。
Aブルー「平和利用も出来ると聞いたし、キースを止めてよ」
マツカ 「法話を止めろと言われてもですね…」
それは相当、罰当たりでは…、と腰が引けている御曹司。
マツカ 「法話を聞いたら、ぼくたちも功徳を積めますし…」
キース 「よし。マツカも分かっているようだな」
ならば止めるな、と副住職が数珠をジャラッと。
キース 「そもそも、お彼岸というものはだな…」
Aブルー「法要に最適の時期なんだよねえ、知ってるよ!」
キース 「いや、違う。ご先祖様に思いを馳せて…」
営むものが法要なんだ、と法話がスタート。
止められませんね?
2019/09/29 (Sun)
☆ご先祖様がいない人
スッポンタケの法要の後に、やって来たのがキース君の法話。
タダ働きを極めるそうで、MAXにするには欠かせないブツ。
キース 「たとえSD体制といえども、ご先祖様は…」
Aブルー「ぼくの記憶は消されているから、意味無いよ!」
成人検査よりも前は白紙、とソルジャーの苦情。
Aブルー「ご先祖様どころか、養父母も覚えていないしね!」
キース 「だからこそ、余計に思いを馳せておくべきだ」
あんたが生まれて此処にいることに…、と副住職が繰る数珠。
キース 「SD体制とやらが始まる前には、ご先祖様が…」
Aブルー「存在したって言いたいのかい?」
キース 「でないと、あんたは生まれていないぞ」
無から人間は生まれないしな、という指摘。
キース 「ご先祖様に深く感謝して、お念仏の一つでも…」
Aブルー「ちょっと待ってよ、それじゃフィシスは?」
キース 「はあ?」
Aブルー「フィシスだってば、ぼくの世界にいる方の!」
もしかして話していなかったかな、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「こっちの世界のフィシスと違う、って」
キース 「違って当然だと思うがな?」
ブルーも、あんたとは別物だ、と副住職の切り返し。
キース 「いいから、黙って法話を聞け!」
Aブルー「ぼくの世界のフィシスは、ご先祖様がいないよ」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「機械が無から作ったんだよ、DNAとかも」
ご先祖様がいるわけがない、と威張り返る人。
Aブルー「きっとフィシスの他にも、もっと…!」
シロエ 「ご先祖様のいない人がいると言うんですか?」
Aブルー「ピンポーン!」
キースの法話は滑っているね、とソルジャー、ニヤリ。
Aブルー「どうかな、これでも法話を続けたいと?」
キース 「そ、それは…」
シロエ 「キース先輩、負けないで下さい!」
キース 「聞く気になってくれたのは、俺も嬉しいが…」
このネタでは無理だ、と副住職が掲げた白旗。
今月、これにて中継終了~。
2019/09/30 (Mon)
☆間違っている暦
さて、九月。残暑だけあって、シャン学メンバーもゲンナリ。
休日は生徒会長宅に集ってのんびり、そういう毎度のお約束。
シロエ 「ホントにいつまでも暑いですよね、九月なのに」
サム 「九月は夏に入ると思うぜ、今の世の中」
ジョミー「だよねえ、暦が間違ってると思うんだよ」
八月の頭が立秋だなんて…、とジョミー君。
ジョミー「今年は8月8日だっけか、思いっ切りの夏!」
ブルー 「暑さ寒さも彼岸まで、と言った時代もあるけどね」
キース 「今や死語だぞ、秋のお彼岸は立派に夏だ!」
もう墓回向が暑いのなんの、と副住職のぼやき。
キース 「お盆もキツイが、秋のお彼岸もキツイんだ」
サム 「そういや、今年の棚経、涼しく回れたよなあ」
ジョミー「誰かさんがサービスしてくれたしね、サイオンを」
キース 「ああ。お蔭で最後までバテずに済んだな」
あの馬鹿もやれば出来るじゃないか、と副住職。
キース 「それにサムまで冷やして貰えたらしいしな」
サム 「おう! でもよ、ブルーだと思ってたぜ」
あいつのサービスだなんて誰が思うか、ともっともな台詞。
サム 「思念波で区別がつくほど、俺は慣れてねえし」
シロエ 「報われなかったですよね、誰かさん」
サム 「海の別荘で御礼は言ったぜ、後で聞いたから」
別荘に来られて良かったよな、と笑うサム君。
サム 「俺を冷却してなかったら、コケてたんだろ?」
シロエ 「そうですよ? マツカ先輩の逆鱗に触れて」
スウェナ「あれは最強のキャラだったわねえ…」
泣く子も黙るというヤツだわよ、とスウェナちゃんも絶賛。
スウェナ「是非とも貫いて欲しいわよねえ、あのキャラを」
マツカ 「いえ、それは…。きっと効果が激減しますよ」
ジョミー「そうなっちゃうわけ?」
マツカ 「慣れてしまうと、怖がらないと思います」
ブルー 「だろうね、イノシシと同じだよ」
一同 「「「へ?」」」
なんでイノシシ、と一同、キョトン。
謎ですよね?
2019/09/01 (Sun)
☆イノシシと田畑
残暑な九月に棚経を回想中の、シャン学メンバーですけれど。
ソルジャーがやった冷却サービス、それが話題になっていて。
ジョミー「あのさあ…。イノシシって、何処から出た話?」
サム 「確かにイノシシみたいなヤツではあるけどよ…」
シロエ 「思い込んだら猪突猛進、何もかも破壊しますしね」
でも、マツカ先輩のキャラとどういう関係が…、とシロエ君。
シロエ 「怖いキャラの方に慣れたら、どうなるんです?」
ブルー 「マツカも言ったよ、怖がらなくなる、と」
サム 「それは聞いたけどよ、イノシシが謎だぜ」
どの辺がどうイノシシなんだよ、とサム君の疑問。
サム 「俺にはサッパリ分からねえけど…」
シロエ 「ぼくもです。キース先輩はどうですか?」
キース 「俺もだ。イノシシには、泣かされているんだが…」
墓石を倒して行きやがるしな、と副住職の渋面。
キース 「あいつらと来たら夜の間に、墓地で暴れて…」
シロエ 「破壊活動をするんでしたね、フェンスも破って」
キース 「ああ。怖がるようなチキンではないぞ」
ブルー 「それはどうかな、墓地というのが問題なんだよ」
ぼくが言うのは畑の方で…、と生徒会長。
一同 「「「畑?」」」
ブルー 「もちろん田んぼも含まれるけどね」
いわゆる獣害ってヤツのことさ、と解説が。
ブルー 「農作物を食べられないように、工夫を色々」
シロエ 「そういえば、電柵は常識みたいですね」
ブルー 「その他に、音を発生させる機械があってさ…」
元祖はパーン! と鳴るヤツだよね、という説明。
ブルー 「それが進化して、今じゃ音声が何パターンも」
ぶるぅ 「パトカーの音もあるんだよ!」
田んぼとか畑に置いてあるよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
シロエ 「はあ…。大音量で鳴るわけですか?」
ブルー 「おまけにライトが回転するよ」
ジョミー「墓地に置くには、アレだよね…」
ちょっとマズイか、と言ってますけど。
ソルジャーとの関係は?
2019/09/02 (Mon)
☆効かなくなります
棚経の時にソルジャーを脅したのが、マツカ君の怖いキャラ。
今後も頼りになりそうですけど、そこで話はイノシシの方へ。
ジョミー「大音量で鳴るのはいいけど、ライトはダメかな…」
キース 「当然だろうが、墓地を何だと思ってるんだ!」
仏様が大勢おいでなんだぞ、と副住職が吊り上げる眉。
ジョミー「回転して光るライトなんぞを、置けると思うか?」
シロエ 「イルミネーションみたいですよね、ソレ…」
ブルー 「もっと酷いと思うけど? 色も派手だから」
なにしろ獣害対策だしね、と生徒会長。
ブルー 「ピンクとか青とか、それがグルングルンと」
ぶるぅ 「音も何種類もあって、楽しいの!」
マツカ 「墓地に置いたら、ちょっと顰蹙を買いそうですね」
キース 「いくらイノシシ対策と分かっていても、だ…」
そんなヤツがあったらお叱りを受ける、とブツブツブツ。
キース 「仕組みがセンサーだけに、人間の場合も…」
ブルー 「近付けば反応するってね!」
一同 「「「あー…」」」
墓参りの人に向かって回転するライトに音声、と一同、納得。
シロエ 「墓地には無理だと分かりますけど、例の人は?」
サム 「うんうん、なんでイノシシと同列なんだよ?」
迷惑度はイノシシ並みだけどよ、とサム君の問い。
サム 「ライトを置いたら解決なんだろ、イノシシはよ」
シロエ 「マツカ先輩の怖いキャラと同じで、効きますよね」
ブルー 「さっきも言ったよ、慣れたらダメだ、と」
回転するライトが、まさにソレだ、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「設置してから、暫くの間は効くんだけどね…」
シロエ 「もしかして、慣れて効かなくなるんですか?」
そのライト、とシロエ君。
シロエ 「光と音声のパターンに慣れたら、ダメだとか?」
ブルー 「そうなんだよねえ、実害が無いと分かったら」
シロエ 「誰かさんも、それと同じだと?」
ブルー 「そう!」
慣れたら効かない、と重々しい台詞。
イノシシ並み…。
2019/09/03 (Tue)
☆最終兵器にすべき
棚経の時にソルジャーを抑え込んだ、マツカ君の怖いキャラ。
今後も大いに頼りたいのに、慣れてしまったらダメだとか。
ブルー 「今はブルーも委縮してるけど、慣れたらダメだね」
サム 「イノシシ除けのライトと同じなのかよ?」
ブルー 「そうなるという気がしないかい?」
だって相手はアレなんだから…、と生徒会長が仰ぐ天井。
ブルー 「イノシシより早く慣れると思うよ、環境に」
一同 「「「うわー…」」」
間違いないかも、と誰もがガクブル。
シロエ 「人体実験を生き延びて来た人でしたっけ…」
スウェナ「イノシシよりも神経、太いわよ!」
サム 「順応するのも早そうだよなあ、どんな環境でも…」
ジョミー「ライトも倒して、田んぼに走り込みそうだよね」
畑の方かもしれないけどさ、とジョミー君。
ジョミー「イノシシだったら、田んぼよりかは畑かな?」
ブルー 「甘いね、田んぼもターゲットだよ」
一同 「「「へ?」」」
米も食べるのか、と一同、ポカーン。
シロエ 「あのぅ…。イノシシって、お米、食べますか?」
ブルー 「食べるね、口で穂をしごいてね!」
サム 「あの野郎並みに迷惑なのな…」
見境なく食べて荒らすのかよ、とサム君、疲れた表情。
サム 「でもって、あの野郎も慣れたら終わり、と…」
ブルー 「うん。だからマツカの怖いキャラはさ…」
最終兵器にしておくべきだ、と生徒会長の提案。
ブルー 「抑止力として使うべきだね、あのキャラは」
キース 「なるほど…。いざとなったら発動するぞ、と…」
ブルー 「脅しをかけるのがいいんじゃないか、と」
普段は温和なマツカでいこう、というのが生徒会長の方針。
ブルー 「温和な分だけ、キレた時の怖さが引き立つからね」
シロエ 「あのキャラ、マツカ先輩の地じゃないですしね」
ブルー 「そういうこと!」
キース 「問題なく隠しておけるわけか…」
最終兵器を、と大きく頷く副住職。
隠しておくのがいいですかね?
2019/09/04 (Wed)
☆年季が入ったキャラ
ソルジャーさえも抑え込めるという、マツカ君の怖いキャラ。
慣れてしまえば効かないかも、と最終兵器にしておく案が。
キース 「つまりマツカは、今まで通りのマツカなんだな?」
ブルー 「誰かさんが少々やらかしていても、笑顔でね」
サム 「マツカは元がそういうキャラだし、問題ねえよな」
スウェナ「誰かさんも、すぐに忘れそうよね」
棚経の時に怖かったのを…、とスウェナちゃんもニンマリ。
スウェナ「でもって、すっかり忘れ果てた頃に発動なのね!」
ブルー 「うん。タイミングは、マツカに任せるよ」
マツカ 「ぼくですか?」
ブルー 「この間は、実に見事だったからねえ…」
実は才能あるだろう、と生徒会長の問い。
ブルー 「会社経営を学ぶついでに、習ってないかい?」
マツカ 「それはまあ…。飴と鞭とかの基本は、少々」
一同 「「「うわー…」」」
習っていたのか、と一同、ガクブル。
シロエ 「じゃあ、あのキャラ、年季が入ってるんですか?」
マツカ 「…どうでしょう? 使ったのはアレが初めてで…」
サム 「その前にも脅していたじゃねえかよ、俺たちを!」
マツカ 「あれは、ちょっとしたジョークですよ」
一同 「「「ジョーク…」」」
怖すぎなんだが、と誰もがドン引き。
キース 「お前、本当は親父よりも怖いキャラだとか…?」
マツカ 「とんでもない。ぼくは、いきなりキレませんから」
あのキャラを出すのは、計算ずくです、と御曹司。
マツカ 「交渉事は、笑顔で進めるのが鉄則ですよ」
キース 「怖いキャラというカードを切るのは、最後だと?」
マツカ 「そうなりますねえ、使わずに済むのが一番です」
誰かさんにも、それでいきましょう、と穏やかな笑み。
マツカ 「普段のぼくは、前と変わらないままで」
シロエ 「その分、頼りにしてますから! ヤバイ時には!」
マツカ 「お役に立てればいいんですけど…」
斜め上に来る人ですからね、と深い溜息。
それは確かに…。
2019/09/05 (Thu)
☆次回が分かる人
ソルジャーさえもドン引きするのが、マツカ君の怖いキャラ。
最終兵器に取っておこう、という方向で話が纏まりましたが。
サム 「あー…。確かに斜め上なんだよなあ、あいつ…」
ジョミー「予測不可能って感じだよねえ、いつだって」
キース 「いや、俺は次回を予測できるぞ」
一同 「「「ええっ!?」」」
まさか、と一同、ビックリ仰天。
シロエ 「キース先輩、そんな才能があったんですか!?」
スウェナ「それって、マツカより凄いんじゃないの?」
ジョミー「フィシスさん並みだよ、予知能力って…」
サム 「お前も、実は凄かったのな…」
マツカも半端ねえんだけどよ、とサム君も感心しきり。
サム 「でもよ、その割にババを引きまくってねえか?」
シロエ 「そういえば…。予知できるんなら、避けますよね」
マツカ 「どうでしょう? 大きな災厄は避けられないかも」
昔の陰陽師とかもそうでしたしね、とマツカ君。
マツカ 「予知は出来ても、祈祷ではどうにもならないとか」
シロエ 「そうでした! キース先輩も、その口ですか?」
キース 「俺には、予知能力など無いが」
ジョミー「予測できるって言わなかった?」
そう言ったくせに、とジョミー君のツッコミ。
ジョミー「予知じゃないなら、なんで次回が分かるのさ!」
キース 「正確に言うなら、今回に限って、という所か」
サム 「……タレコミかよ?」
エロドクターから何か聞いたのかよ、とサム君の問い。
サム 「何か不穏な動きがあるとか、そういうのをよ」
キース 「ノルディの野郎と付き合いは無い!」
ジョミー「じゃあ、どうやって?」
予測の方法を知りたいんだけど、とジョミー君も食い下がり。
ジョミー「ただでも斜め上に来るのに、なんで次回が?」
キース 「今回に限ると言っただろうが」
ジョミー「だから、その意味!」
キース 「知りたいのなら、カレンダーを見ろ」
見て分からんか、と言ってますけど。
カレンダーですか…?
2019/09/06 (Fri)
☆恐ろしすぎる日
対ソルジャーの最終兵器に良さげな、マツカ君の怖いキャラ。
けれども敵は斜め上すぎて、いつ出て来るかも謎な状態で…。
ジョミー「カレンダーって、そんなので次が分かるわけ?」
サム 「マジかよ、仏滅とか三隣亡とかかよ?」
日が悪い日に出るってえのか、とサム君が捻る首。
シロエ 「どうなんでしょう? そうだとすると13日の…」
スウェナ「金曜日とかも危なそうね、って、ちょっと…!」
マツカ 「9月13日は、金曜日ですね…」
まさか、その日に来るんでしょうか、と青ざめるマツカ君。
サム 「おいおいおい…。しかも仏滅だぜ、13日…」
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
それは怖い、と誰もがガクブル。
ジョミー「わ、分かった…。今月に限って、っていう理由…」
シロエ 「13日の金曜日なんですね、仏滅の…」
スウェナ「聞いただけでも怖すぎるわよ、そんな日なんて!」
もう確実に出そうだわね、とスウェナちゃんも。
スウェナ「流石はキースね、お坊さんに暦は大事だもの」
シロエ 「友引にお葬式はNGとか、あるんでしたっけ…」
キース 「確かにそうだが、俺が言うのは其処ではないぞ」
13日だとは言っていない、と副住職。
キース 「第一、坊主の立場では13日の金曜日なぞは…」
サム 「関係ねえよな、よく考えたら…」
キース 「キリストが処刑された日などは、無関係だぞ」
単に仏滅と言うだけだ、とキッパリと。
キース 「今の今まで、13日は気にしていなかった」
一同 「「「えーっ!?」」」
それ以上に悪い日があるのか、と一同、仰天。
ジョミー「じゃ、じゃあさ、キースが言う日って、いつ?」
キース 「ヒントを言うなら連休だ」
もう分かるだろう、と指差す壁のカレンダー。
キース 「実に簡単な理由なんだが?」
シロエ 「連休は2回ありますよ?」
ジョミー「どっちだろ?」
マツカ 「さあ…?」
いつなんだろう、とカレンダーを睨んでますけど。
さて…?
2019/09/07 (Sat)
☆Xデーは何処だ
対ソルジャーの最終兵器に使いたい、マツカ君の怖いキャラ。
けれど来る日が謎なのが敵で、キース君は今月は予想可能で。
シロエ 「ヒントは連休で、簡単な理由なんですよね?」
キース 「その通りだが?」
シロエ 「だったら、16日の方でしょうか」
敬老の日ですからね、とシロエ君の発言。
シロエ 「なんと言っても高齢者ですし…。あの外見で!」
ブルー 「さりげなく、ぼくに喧嘩を売ってないかな?」
シロエ 「えっ…。ええっ!?」
ブルー 「ぼくはブルーより、更に百歳ほど上なんだけど?」
高齢者の内に入るんだよね、と生徒会長の瞳に物騒な光が。
ブルー 「つまり、ぼくにも敬老の日のお祝いを?」
シロエ 「いえ、そんな…! とんでもないです!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お赤飯、炊いてお祝いする?」
ぼくも、ブルーと同い年なの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「あっちのブルーが来るんだったら、パーティー!」
ブルー 「それはいいけど、年寄り扱いはスッキリしないね」
シロエ 「す、すみません…! 失言でした!」
キース 「まったくだ。それに敬老の日は関係無いぞ」
もう片方の連休の方がXデーだ、と副住職の苦い顔。
シロエ 「えっと…? 23日の方なんですか?」
キース 「すぐに分かると思ったが…。お前たちときたら…」
どうして学習しないのだ、とブツブツブツ。
キース 「いいか、23日は秋分の日だぞ!」
シロエ 「秋分の日が、どうかしましたか?」
サム 「あーっ! お中日じゃねえかよ、秋のお彼岸の!」
思いっ切り、お彼岸ド真ん中だぜ、と僧籍な人。
サム 「やべえ、俺まで忘れるなんて…。確かにヤバイぜ」
キース 「そうだろう? あの馬鹿野郎が来ないわけがない」
シロエ 「法要をしに来るわけですね、例の迷惑な仏様の…」
ジョミー「も、もしかしなくても、スッポンタケ…」
キース 「正解だ」
もう絶対にやって来るぞ、と深い溜息。
来るでしょうねえ…。
2019/09/08 (Sun)
☆Xデーより前に
対ソルジャーの最終兵器に、と期待されるマツカ君ですけど。
敵の行動は常に斜め上、今月のみ予想可能だという現実が。
サム 「お彼岸かよ…。来ねえわけがねえよな、あいつ…」
キース 「その前に法要を頼みに来るのも、ガチだがな」
そっちは読めんが、と副住職。
キース 「ただし、今までのパターンからして…」
スウェナ「この話を聞いてて、出て来そうよね?」
キース 「ああ。だからマツカは、平常通りでいて欲しい」
マツカ 「もちろん、ぼくは平常運転ですよ」
ダイヤに乱れはありませんね、と御曹司の笑み。
マツカ 「いい天気ですし、人身事故もありませんから」
シロエ 「事故は、これから起こりそうですけどね…」
??? 「こんにちはーっ! 何処に行くって!?」
ぼくも行きたい、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「電車でお出掛けするんだよね?」
マツカ 「いえ、そうじゃなくて…。電車は例え話ですよ」
Aブルー「えーっ!? 旅行なのかと思ったのに…」
マツカ 「すみません。また別荘に御招待しますから」
お詫びに、何処かでお食事でも…、とニッコリと。
マツカ 「キャプテンとお二人で如何ですか?」
Aブルー「えっ、マツカが御馳走してくれるのかい?」
マツカ 「ええ。ご希望でしたら、すぐに手配しますよ」
Aブルー「ありがとう! だったら、うんと美味しいの!」
でもって、高級な所がいいな、とソルジャー、ワクワク。
Aブルー「予約が無いと入れない、っていうお店でお願い!」
マツカ 「分かりました。お料理は、何がお好みですか?」
Aブルー「えーっと…。今の気分だと、フレンチかな?」
マツカ 「了解です」
手配しますね、とマツカ君、執事さんに電話。
マツカ 「そうです、今から二名で…。お願いします」
Aブルー「もう取れたのかい?」
マツカ 「はい。いつでもどうぞ」
Aブルー「やったね!」
サッサと用事を済ませて行こう、と言ってますけど。
用事って…?
2019/09/09 (Mon)
☆お中日は空けて
対ソルジャーの最終兵器にと、期待されているのがマツカ君。
其処へ早速、出て来たソルジャー、用事がどうこうという話。
マツカ 「用事というのは、お急ぎですか?」
Aブルー「日にちに余裕はあるんだけどさ、頼まないとね」
忘れちゃったら大変だから、と部屋をグルリと見渡しまして。
Aブルー「みんな、9月の23日は空けておいてよね」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「あのねえ…。へっ、じゃないってば、本当に!」
特にキースは、と赤い瞳が副住職をギロリ。
Aブルー「秋のお彼岸の法要、よろしく! スッポンタケの」
キース 「し、しかし、23日は、お中日でだな…!」
Aブルー「元老寺の方が忙しいって?」
キース 「そうだ、法要をするからな! 檀家さんを呼んで」
だから来られん、と蹴ってますけど。
Aブルー「ふうん…? アドス和尚にバレてもいいんだ?」
キース 「な、何がだ…?」
Aブルー「スッポンタケにくれた、戒名の話」
とても上等な戒名らしいよね、とソルジャー、ニヤニヤ。
Aブルー「君がつけたと、アドス和尚が知ったらさ…」
キース 「そ、それだけは、やめてくれ!」
Aブルー「じゃあ、法要!」
言い訳は、いつものヤツでいいだろ、と学習済みな人。
Aブルー「ブルーと一緒に法要をする、っていうヤツで」
キース 「う、うう…」
ブルー 「仕方ないよね、ぼくの名前は貸してあげるから」
その代わり、導師は務めたまえ、と銀青様も。
ブルー 「これで用事は済んだわけかな?」
Aブルー「もちろんだよ! 後は、ぼくのハーレイと食事!」
マツカ 「お店は、こちらになりますから」
どうぞ、と思念で伝達した模様。
Aブルー「ありがとう! それじゃ、御馳走になるね!」
マツカ 「ご遠慮なく。お土産も手配しておきました」
Aブルー「感謝! お土産を貰って、直帰するよ!」
マツカ 「どういたしまして」
ごゆっくり、と言い終えない内に、消えたソルジャー。
直帰ですって?
2019/09/10 (Tue)
☆お土産の中身は
マツカ君を対ソルジャーの最終兵器に、と交わされていた話。
其処へ来たのが当のソルジャー、けれど早々に姿が消えて…。
シロエ 「帰っちゃいましたよ、お菓子も食べずに…」
ジョミー「しかも、直帰って言わなかった?」
スウェナ「言っていたわよ、聞き間違えじゃなかったら」
つまり戻って来ないわけよね、とスウェナちゃん。
スウェナ「食事が済んだら、あっちの世界に帰るんでしょ?」
サム 「信じられねえけど、そういうコースみてえだなあ」
シロエ 「マツカ先輩、何か仕掛けをしたんですか?」
あの人が直帰するように…、とシロエ君の問い。
シロエ 「お土産だとか言ってましたけど、それだとか…?」
マツカ 「ええ、甘いものが好きだと聞いてますから…」
ジョミー「ケーキをドッサリ用意したとか?」
マツカ 「はい、繊細な細工のケーキをよろしく、と」
箱が揺れたら、台無しになる類ですね、とマツカ君の笑み。
マツカ 「それを詰め合わせて頂くように、お願いしました」
シロエ 「でもって、その件を、あの人に伝えたんですか?」
マツカ 「頭の中に描いただけですよ。ケーキの姿を」
ついでにケーキの繊細さも…、と流石な御曹司。
マツカ 「ホールじゃなくて、1人前で完成形のです」
スウェナ「それを10個とか、そんな具合なの?」
マツカ 「一番大きな箱で、とお願いしましたから…」
10個くらいは入るでしょうね、とニッコリと。
マツカ 「綺麗なままで食べたかったら、直帰でしょう?」
ジョミー「ソレって、言葉に出してないよね?」
マツカ 「ええ。思念で直接、執事の方に」
慣れてますからね、という執事さんも、実はサイオン持ち。
サム 「すげえ…。それじゃ、あの馬鹿、来ねえんだ?」
マツカ 「お食事の後は、急いでお帰りになりますよ」
キース 「実に鮮やかに追い払ったな、あの馬鹿を…」
ジョミー「マジで最終兵器だよ!」
マツカ万歳、という声に、誰もが歓声。
凄すぎですよね…?
2019/09/11 (Wed)
☆マツカ君のスキル
対ソルジャーの最終兵器に良さげな、マツカ君の怖いキャラ。
その相談をしていた所へ、ソルジャーが来たんですけれど…。
ジョミー「ホントにマツカが効くなんて…。凄すぎるってば」
シロエ 「感動ですよね、あの人を直帰させるだなんて」
サム 「でもよ、今のは怖いキャラとは違ってねえか?」
何も脅していなかったぜ、とサム君、冷静な分析を。
サム 「食事と土産を用意なんだぜ、どっちかってえと…」
スウェナ「甘いキャラだわね、いつものマツカな」
シロエ 「確かに、マツカ先輩のデフォでしたっけ…」
怖い所はまるで全く…、とシロエ君も。
シロエ 「それじゃ、さっきのは何だったんです?」
ジョミー「ひょっとしてさあ、怖いキャラじゃなくても…」
サム 「最終兵器になり得るってか!?」
キース 「そうかもしれん。現にあの馬鹿は、帰ったからな」
マツカは貴重なスキル持ちかも…、と副住職。
キース 「怖いキャラは最終兵器だとしても、他にもだ…」
シロエ 「ICBM並みの威力を備えているんですか?」
ぶるぅ 「んとんと、ICBMって、なぁに?」
シロエ 「大陸間弾道ミサイルですよ」
核弾頭とかを搭載できるヤツですね、とシロエ君の解説。
シロエ 「核弾頭でなくても、着弾したら大変でしょう?」
ぶるぅ 「えーっと…? ミサイルだったら壊せるよ?」
一同 「「「へ?」」」
ぶるぅ 「サイオンで起爆装置を壊すの!」
そしたら爆発しないもんね、と笑顔のお子様。
ぶるぅ 「あっちのブルーも、出来る筈だよ」
一同 「「「うわー…」」」
最終兵器も効きそうにない、と誰もがガクブル。
ジョミー「ちょ、ちょっと…! それじゃ、マツカはさ…」
キース 「ICBMも、現時点での最終兵器も超えるのか?」
シロエ 「そうなりますねえ、すると…」
サム 「あっちの世界の最終兵器並みかよ?」
一同 「「「メギド…」」」
まさかの惑星破壊兵器、と顔を見合わせる御一同様。
メギド…。
2019/09/12 (Thu)
☆メギドに似ている人
マツカ君を対ソルジャーの最終兵器に、という案でしたけど。
怖いキャラでなくても、追い払ってしまった当のソルジャー。
シロエ 「マツカ先輩、実はメギドだというんですか?」
サム 「惑星破壊兵器だなんてよ、半端ねえよな…」
ブルー 「メギドかぁ…。確かに、似ているかもね」
一同 「「「えっ?」」」
いったい何処が、と一同、キョトン。
シロエ 「あのですね…。似てるって、惑星破壊兵器に?」
キース 「とてつもない威力だと、あの馬鹿が言ったが…」
ジョミー「星を丸ごと壊せるんだよね、メギドって…」
其処から脱出した生き残りが例の人だっけ、とジョミー君。
ジョミー「つまりさ、誰かさんでも対抗できない破壊力で…」
ブルー 「そうなるねえ…。逃げるしかなかったんだから」
シロエ 「そんな代物と、マツカ先輩が似てるんですか?」
サム 「どの辺がだよ、違いすぎるじゃねえかよ」
いくら、あの野郎に勝てるにしても…、とサム君が捻る首。
サム 「マツカは其処まで凶悪じゃねえぜ、怖い方でも」
スウェナ「だわねえ、それにさっきのキャラは普通だし…」
ブルー 「其処なんだってば、ぼくが言うのは」
メギドは元々、兵器じゃないよ、と生徒会長。
シロエ 「そうだったんですか!?」
ブルー 「うん。前にブルーに聞いたんだけどね…」
惑星改造用に開発されたらしいよ、という説明が。
ブルー 「いろんな惑星を開拓しないと駄目だから…」
キース 「それを兵器に転用したのか?」
ブルー 「国家騎士団とかいう組織がね」
改造用だから、破壊も出来る、とキッパリと。
ブルー 「だからマツカだと言うんだよ」
シロエ 「使いようだというわけですか?」
平和利用にも、最終兵器にも…、とシロエ君。
シロエ 「どっちに転んでも、元は同じという理屈ですね」
ブルー 「そういうこと!」
サム 「マジで凄すぎだぜ、メギドかよ…」
地獄の劫火、というサム君の声に、頷く面々。
最強…?
2019/09/13 (Fri)
☆お客様への対応
怖いキャラでなくても、ソルジャーにお帰り願ったマツカ君。
実に鮮やかな撃退ぶりで、メギドという最終兵器並みかもで。
シロエ 「マツカ先輩、もしかしなくても最強でしょうか?」
サム 「そうなんじゃねえの、メギドなんだぜ?」
マジで地獄の劫火なんだろ、とサム君、肩をブルッと。
サム 「あの野郎も、そう言っていたしよ…」
スウェナ「しかもメギドを超えているのよ、マツカの場合」
平和利用の面まであるわ、とスウェナちゃん。
スウェナ「さっきの穏やかすぎる対応、あれで誰かさんを…」
ジョミー「追い払ったもんねえ、綺麗サッパリ」
いくら食事で釣ったにしても…、とジョミー君も感心しきり。
ジョミー「食事だけなら、誰だって思い付きそうだけど…」
シロエ 「お土産に繊細なケーキというのが、流石ですよね」
マツカ 「いえ、ぼくは…。喜んで頂けそうなお土産を…」
サム 「付けただけだ、と言いてえんだろうけどよ…」
ただの土産じゃなかったもんな、とサム君の笑顔。
サム 「アレが普通のケーキだったら、また来やがるぜ」
ブルー 「だろうね、直帰しないでさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ここにも、おやつ、あるしね!」
スウェナ「その辺を、ちゃんと考えたんでしょ?」
直帰したくなる方向で、とスウェナちゃんの問い。
スウェナ「どうすれば戻って来なくなるのか、一瞬で」
マツカ 「お客様に早めに帰って頂く方法ですよ」
長居する傾向がある方々ですね、と御曹司。
マツカ 「気分良くお帰り頂くためには、気を遣いますし…」
サム 「それを応用したってえのかよ?」
マツカ 「ええ、基本のを」
お土産を用意しましたから、というコースです、と説明が。
マツカ 「お土産を貰って怒る人なんか、いませんからね」
ジョミー「あー! いやげものだと、困るんだけどね…」
マツカ 「困るだけでしょう?」
ジョミー「怒れないよね…」
いやげものでも、くれたんだし…、とジョミー君。
確かに…。
2019/09/14 (Sat)
☆いやげものな名物
対ソルジャーの最終兵器なのかも、と噂されているマツカ君。
怖いキャラでも穏やかな方でも、鮮やかすぎる撃退ぶりで…。
ジョミー「いやげもの、狙ってくる人もいるもんね…」
サム 「あるよな、そういうウケ狙いの土産ってヤツがよ」
キース 「まったくだ。しかし、貰っても、確かに怒れん」
困るだけだ、と副住職も頷く、いやげものなお土産なるもの。
サム 「キースも経験あるのかよ?」
キース 「あるな、坊主仲間から貰ったヤツで」
一同 「「「坊主仲間!?」」」
いったい何を貰ったんだ、と誰もが興味津々。
シロエ 「お坊さんだと、普通のお土産をくれそうですけど」
スウェナ「そうよね、地元の名物だとか…」
キース 「名物には違いなかったぞ」
一同 「「「え?」」」
名物なのに、いやげものって…、と一同、キョトン。
シロエ 「あのですね…。いやげものっていうのはですね…」
キース 「貰ったら、嫌な土産物だろう?」
サム 「意味は間違えてねえみたいだな」
ジョミー「でもさあ、名物のくせに、いやげものって…」
そんなの、あるかな、とジョミー君の疑問。
ジョミー「名物って名乗るからには、いいものの筈だよ?」
シロエ 「でも、名物に美味いもの無し、とも言いますよ?」
マツカ 「キースが貰ったのは、そのクチですか?」
キース 「ああ。現地では最高の美味らしいんだが…」
アレは食い物とも思えなかった、と副住職。
キース 「なにしろ匂いが悲惨すぎて…」
ぶるぅ 「えとえと、爆発する缶詰?」
シロエ 「アレは機内持ち込み、禁止じゃなかったですか?」
世界一臭い缶詰でしょう、とシロエ君が披露する知識。
シロエ 「シュールストレミングっていう、確かニシンの」
キース 「いや、それじゃなくて…。仏教国だし」
サム 「仏教国だから、坊主仲間かよ?」
キース 「そうなるな」
ジョミー「で、何だったわけ?」
いやげものって…、とジョミー君が傾げる首。
臭いお土産…?
2019/09/15 (Sun)
☆キレたら怖いかも
棚経の日がやって来たのに、文句だらけのシャン学メンバー。
キース君を別の世界へ送ってしまえ、という案が出たのに…。
シロエ 「呪詛のスキルって…。ジョミー先輩が、ですか?」
ブルー 「全く無いとは言い切れないよ?」
才能に目覚めたら、可能性の方は無限大、と生徒会長。
ブルー 「宗派の勉強だけじゃなくって、他にもね」
マツカ 「ブルーみたいに、別の宗派での修行でしょうか?」
ブルー 「そう! 君たちに復讐を誓っていたらね」
呪詛の勉強をしに行くかもね、と生徒会長、大真面目な顔。
ブルー 「それでもキースを消したいかい?」
一同 「「「うっ…」」」
それはリスクが高すぎるのでは…、と誰もがブルブル。
シロエ 「ジョミー先輩がキレたら、怖いでしょうか…?」
マツカ 「どうなんでしょうね、ぼくは知りませんけど…」
スウェナ「マツカがキレても、怖いキャラになるのよ?」
この前、学習済みじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「だからジョミーも、ブチ切れた時は…」
シロエ 「半端ないかもしれませんね…」
マツカ 「呪詛は勘弁願いたいですよ」
ブルー 「そう思うんなら、キースの件は諦めたまえ」
迷惑でも呪詛の心配は無い、と生徒会長、いえ銀青様の仰せ。
ブルー 「妙な仏様に追われるだけだし、耐えるんだね」
シロエ 「呪詛されるよりは、まだマシでしょうか…」
マツカ 「誰かさんもセットですけど、呪詛は無いですよね」
スウェナ「呪詛は怖いわよ、マツカの怖いキャラよりも!」
呪われるわけでしょ、とスウェナちゃん、顔面蒼白。
スウェナ「藁人形に五寸釘を打って…」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
怖すぎる、と響き渡る悲鳴。
シロエ 「諦めましょう、キース先輩の件は!」
ブルー 「それがオススメ。藁人形では済まないからね」
一同 「「「へ?」」」
ブルー 「本気の呪詛は、そんなのじゃないよ」
藁人形は素人向けだからね、と生徒会長。
本気の呪詛は…?
2019/08/16 (Fri)
☆本気の呪詛は嫌だ
棚経の日を迎えているのに、文句ばかりのシャン学メンバー。
キース君さえ消えてくれれば、という案も出ましたが…。
スウェナ「藁人形って、素人向けなの?」
ブルー 「そうだけど? その気があれば、誰でも出来るし」
藁人形と釘さえあれば…、と生徒会長、いえ、銀青様。
シロエ 「それじゃ、本気の呪詛というのはどうなんです?」
ブルー 「祈祷をしないと駄目だからねえ…」
マツカ 「素人さんがお経を読んでも、駄目なんですか?」
ブルー 「まるで効き目が違ってくるから…」
それに素人だと危険も満載、という返事。
シロエ 「あのぅ…。危険って、どういう意味ですか?」
ブルー 「呪詛返しというのを知ってるかい?」
スウェナ「かけられた呪詛を跳ね返す、ってヤツかしら?」
ブルー 「うん。それと似たようなことになる場合がね」
素人さんが下手に祈祷をしたならば…、とフウと溜息。
ブルー 「なにしろ、祈祷の言葉自体に効果があるから…」
シロエ 「かける代わりに、自分にかかると言うんですか?」
ブルー 「平たく言えばそういうことだね、セルフ呪詛返し」
まるで返していないけどさ、と銀青様の解説が。
ブルー 「もっとも相手の視点からすれば、呪詛は返って…」
スウェナ「呪詛しようとした人がアウトになるわけね?」
ブルー 「そうなんだよ。だから素人さんには危険だと…」
藁人形程度にしておかないと…、と赤い瞳が大真面目。
ブルー 「その分、プロの呪詛は怖いよ」
シロエ 「ジョミー先輩が、そういうスキルを?」
ブルー 「才能があれば、身につけるかもね」
そして君たちを恨んで復讐、と恐ろしすぎる台詞をサラッと。
ブルー 「それでもいいなら、キースを消してしまうんだね」
シロエ 「いえ、いいです! リスクの方が高いですから!」
スウェナ「後悔先に立たずだものねえ…」
マツカ 「例の仏様は、諦めるしかないですよね」
大人しく棚経を勤めましょう、と御曹司。
その方が吉…。
2019/08/17 (Sat)
☆上等すぎるお膳
棚経の日を迎えたシャン学メンバー、キース君を消す計画を。
けれどリスクの方が高くて、諦めて棚経をすることになり…。
シロエ 「大人しく棚経はいいんですけど、誰かさんが…」
スウェナ「来ていないわねえ、朝早くから集合させておいて」
マツカ 「毎年のことだと思いますけどね、それ…」
先に来ていた試しが無いです、と御曹司。
シロエ 「そういえば…。いつも後から来るんでしたっけ」
ぶるぅ 「そだよ、お膳が出来てからだよね」
出来上がったのー! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の元気な声。
ぶるぅ 「見て見て、今年も美味しい精進料理!」
シロエ 「毎年、思うんですけれど…。あの仏様には…」
スウェナ「もったいないわよね、ぶるぅのお膳」
どう見ても上等すぎじゃないの、とスウェナちゃんも同意見。
スウェナ「もっとランクを落としていいのよ、あんなのには」
シロエ 「市販のヤツで充分ですよ、スーパーとかの」
今の時期は売ってるじゃないですか、とシロエ君の指摘。
シロエ 「家で作るのが面倒な人の、お助け用に」
ブルー 「詳しいねえ…。シロエも興味が出て来たのかな?」
シロエ 「違います! 誰かさんのせいで、目がお盆仕様に」
新聞のチラシで見付けました、とブツブツブツ。
シロエ 「ああ、こんなのも売っているんだな、と…」
マツカ 「仕出し屋さんに頼むコースもありますけどね」
スウェナ「それって、逆に上等すぎよ!」
スーパーのお膳でいいと思うわ、とスウェナちゃん。
スウェナ「あの迷惑な仏様には、それでいいわよ!」
ブルー 「まだまだ甘いね、君たちも」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「今の世の中、もっと進んでいるってね!」
フリーズドライを知らないのかい、と生徒会長、ニッコリと。
一同 「「「フリーズドライ?」」」
ブルー 「そうだよ、お湯で戻すだけ、その名もご先祖様!」
一同 「「「ご先祖様!?」
それが商品名なのか、と一同、仰天。
ご先祖様って…。
2019/08/18 (Sun)
☆ご先祖さまを希望
棚経に招集されたシャン学メンバー、お膳の料理に文句を。
スッポンタケにはもったいない、と市販品をプッシュですが。
シロエ 「あのぅ…。ご先祖様って、商品名がソレですか?」
ブルー 「正確に言うと、「様」が平仮名なんだけれどね」
「ご先祖さま」という名前なんだよ、と生徒会長。
ブルー 「文字通り、お盆に向けて開発された商品で…」
マツカ 「フリーズドライなんですね?」
ブルー 「うん。お湯で戻せば、精進料理のお膳が一式」
きちんと揃う仕様なんだよ、と立てる親指。
ブルー 「仏具屋さんまで行かなくっても、通販もあるし」
シロエ 「お取り寄せが出来るんですか…」
ブルー 「違うよ、大手のネットショップで扱ってるね」
お買い物のついでにカートにね、と凄すぎる話。
ブルー 「気になるんなら、調べてみたまえ」
シロエ 「えーっと…? ご先祖さま、でいいんでしょうか」
ブルー 「お盆、お膳とキーワードを入れれば完璧かな」
シロエ 「なるほど…。うわ、本当に売ってるんですね!」
しかも安いじゃないですか、とシロエ君が指差すスマホ。
シロエ 「見て下さいよ、ワンコインちょっとで…」
スウェナ「一式、揃ってしまうのね…」
マツカ 「来年から、それでどうでしょう?」
ぶるぅにお願いしなくても…、と御曹司も乗り気。
マツカ 「フリーズドライなら、ぼくたちで準備できますし」
スウェナ「そうねえ、盛り付けるだけでいいんだものね」
シロエ 「採用しますか、「ご先祖さま」を!」
どうせ気が付きゃしませんってば、とシロエ君。
シロエ 「要は形が整っていればいいんですから」
マツカ 「そうでしょう?」
どうせ朝から集合ですから、と御曹司も推す「ご先祖さま」。
マツカ 「盛り付けてしまえば、立派なお膳に見えますよ」
ぶるぅ 「そだね、ちょっと柚子とか、散らしておけば…」
スウェナ「見かけで勝負よ!」
ぶるぅの腕なら高級料亭並みよ、と太鼓判。
盛り付けもプロ級…。
2019/08/19 (Mon)
☆ご先祖さまで充分
お盆の棚経に招集されたシャン学メンバー、来年のお膳の案。
フリーズドライの市販品を買って、盛り付けるだけなコース。
スウェナ「ぶるぅも手間が省けていいでしょ、その方が」
ぶるぅ 「ぼくは、どっちでもいいんだけれど…」
シロエ 「フリーズドライでいきましょう! 来年からは!」
盛り付けに工夫をお願いしますね、とシロエ君。
シロエ 「さっきも言ってた柚子だとか…」
ぶるぅ 「そういう工夫も楽しそう! 何処まで出来るか!」
市販品に手を加えるのも…、と料理人魂に点火した模様。
ぶるぅ 「分かった、来年は「ご先祖さま」で頑張るね!」
スウェナ「これで決まりね、フリーズドライ!」
??? 「ちょっと待ったぁーっ!!!」
その案、待った、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「何なのさ、その酷い話は! フリーズドライって」
ブルー 「そのまんまだけど? お湯で戻すだけ」
立派な精進料理が完成、と生徒会長、涼しい顔。
ブルー 「忙しいお盆のお助けアイテム、何か文句でも?」
Aブルー「心がこもっていないじゃないか!」
ブルー 「あのねえ…。買おうって時点で、心は充分」
こもっているよ、と生徒会長、銀青様モードに。
ブルー 「いいかい、世間でお盆と言ったら、イメージは…」
シロエ 「お盆休みというヤツですよね、帰省ラッシュで」
マツカ 「旅行もレジャーも、大人気ですよ」
スウェナ「思いっ切り遊べるシーズンよ!」
棚経はちょっとアレだけど…、というのがお盆のイメージ。
ブルー 「君たちは、棚経が入っているだけ、少数派かな」
一同 「「「へ?」」」
ブルー 「昨今、スルーな家も多いし」
お仏壇が無い家も多いね、とキッパリと。
ブルー 「そんな中でも棚経をやって、お膳まで用意!」
シロエ 「市販品でも、買おうっていうだけマシなんですね」
ブルー 「そういうことだね!」
心をこめて仏様をおもてなし、という説明。
確かに、そうかも…。
2019/08/20 (Tue)
☆心はこもってます
お盆の棚経の日ですけれども、スッポンタケのお膳が問題に。
来年からはフリーズドライでいいとか、話はそういう方向へ。
Aブルー「それじゃ、フリーズドライでいい、って?」
ブルー 「言い方が悪いね、ご先祖さまセットと呼びたまえ」
その名前で売っているんだからさ、と生徒会長、いえ銀青様。
ブルー 「ぶるぅがきちんと手を加えるから、立派になるよ」
シロエ 「元から立派なんですよね?」
ブルー 「盛り付けの腕は、多少、問われるかもねえ…」
それからセンス、と生徒会長の返事。
ブルー 「お湯を注ぐのは、お膳の上ではないからさ…」
一同 「「「え?」」」
ブルー 「器のサイズをよく見たまえ。小さいだろう?」
スウェナ「そうねえ、仏様用の器だから…」
ミニサイズだわね、とスウェナちゃん。
ブルー 「そんな器に、熱湯をドボドボ注げるかい?」
シロエ 「溢れちゃいますね…」
ブルー 「だからさ、先に別の器で戻さないと…」
フリーズドライなんだから、と、もっともな話。
ブルー 「料理の形に戻ったところで、器に移す、と」
シロエ 「あー…。下手な人だと、崩れちゃいますね?」
マツカ 「腕が問われるのは、そこですか…」
スウェナ「確かにセンスも必要だわねえ、見栄えも大事よ」
案外、難しいアイテムなのね、とスウェナちゃんが傾げる首。
スウェナ「そうなってくると、心は充分、こもっているわ」
ブルー 「ほらね、スウェナもそう思うだろう?」
シロエ 「ぼくもです!」
マツカ 「ぼくも大いに賛成ですよ」
フリーズドライでも、仏様への思いは充分、と一致した意見。
シロエ 「これで文句は無いですよね? 来年のお膳!」
Aブルー「そ、そんな…!」
酷すぎるよ、とソルジャー、オタオタ。
Aブルー「もっと心がこもったお膳を…!」
ブルー 「ぶるぅが盛り付けに工夫するから、問題無し!」
一同 「「「イイネ!」」」
来年はソレだ、と突き上げる拳。
ご先祖さまセット…。
2019/08/21 (Wed)
☆お供えしたい心
スッポンタケの棚経の日を迎えましたが、お膳の料理が問題。
来年からはフリーズドライで充分、その方向で一致した意見。
Aブルー「イイネって…。ぼくは、いいとは思わないけど!」
シロエ 「心だったら、充分、こもっていますけれどね?」
マツカ 「ブルー…、いえ、銀青様的にもオッケーですよね」
もう一度、確認なんですけれど…、と御曹司の問い。
マツカ 「ぶるぅがきちんと盛り付けをすれば、問題ないと」
ブルー 「その言い方は、ちょっと…。大切なのは心だよ」
盛り付けの腕は問われないね、と重々しく頷く銀青様。
ブルー 「ご先祖様にお膳をお供えしたい、という心だね」
シロエ 「だったら、お湯で戻しただけでもいいんですか?」
ブルー 「もう、それだけで、ひと手間だろう?」
お湯を沸かして、戻して、器に盛り付けて…、と数える手順。
ブルー 「供える心が大事なんだよ、スーパーで買おうと」
シロエ 「スーパーで買うのもアリですか!」
ブルー 「何もお供えしないよりかは、遥かにマシだよ」
ただでもお盆は忙しいよね、と銀青様が指差す窓の外。
ブルー 「お仏壇があるような家は、帰省のお客様で一杯!」
一同 「「「あー…」」」
それはそうかも、と一同、納得。
スウェナ「つまり民宿状態なわけね、子供や孫が溢れ返って」
ブルー 「逆に帰省も無いような家だと、ご高齢でさ…」
シロエ 「自分のお世話で手一杯かもしれませんね…」
マツカ 「この暑さですし、お坊さんをお迎えするだけで…」
体力を使い果たしそうです、と御曹司も。
マツカ 「その上、お膳を用意するとなると、重労働ですよ」
シロエ 「民宿状態になってる家でも、大変ですよね」
モノが精進料理ですから…、とシロエ君。
シロエ 「ご家族向けとは、別に作らないと…」
ブルー 「分かったかい? だからお膳が何であろうと…」
スウェナ「オッケーなのね!」
ご先祖さまセットで充分だわよ、という声が。
その通りですね?
2019/08/22 (Thu)
☆手作りしたい人
スッポンタケの棚経の日ですけれども、お供えのお膳が問題。
来年からはフリーズドライで、という方向で出された結論。
シロエ 「それじゃ、来年は、ぶるぅの負担も減りますね」
ぶるぅ 「んとんと…。ぼくはフリーズドライより…」
スウェナ「スーパーで買う方が楽かしら?」
それでもいいって話だわよ、とスウェナちゃんの笑顔。
スウェナ「お供えする心が大切だ、ってブルーも言ったわ」
シロエ 「ぶるぅの腕なら、スーパーの品でも化けますよ!」
マツカ 「そうですよね、ご先祖様セットよりもいいかも…」
フリーズドライじゃない分だけ…、と御曹司も。
マツカ 「纏めて調理されたものでも、手作りですから」
スウェナ「そういえば…。それでスーパー推しなのかしら?」
ぶるぅ 「えとえと、ぼくは、どっちでもなくて…」
言ってもいい? と遠慮がちな視線が。
シロエ 「いいですよ? いっそお膳は放棄したい、でも」
Aブルー「ちょ、それは…!」
シロエ 「外野は黙っていて下さい! それで、ぶるぅは?」
ぶるぅ 「あのね…。ぼくね、お料理、大好きだから…」
来年もお膳を作りたいの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「でもでも…。やっぱり、作っちゃダメ?」
Aブルー「ありがとう、ぶるぅ! 来年もよろしく!」
シロエ 「待って下さい、ご先祖さまセットということで…」
マツカ 「話が纏まったんですけれど?」
いけませんか、と御曹司、珍しく強気。
マツカ 「ブルーもいいと言ってますしね」
Aブルー「えーっと…? キャラが変わっていないかい?」
暑気あたりでもしただろうか、とソルジャー、ポカーン。
マツカ 「ぼくは至って正気ですよ。それでお膳の件ですが」
Aブルー「ぶるぅは来年も作ってくれる、って…」
マツカ 「いつも好意に甘えてばかりで、それきりですよね」
シロエ 「もっと言って下さい、マツカ先輩!」
怖いキャラの方でお願いします、とプッシュする人。
どうなるんでしょう…?
2019/08/23 (Fri)
☆怖いキャラの真価
スッポンタケの棚経を控えて、来年のお膳でもめる御一同様。
フリーズドライで決まりかけたのに、手作りに戻りそうな今。
マツカ 「いいですか? お子様に甘えっ放しというのは…」
シロエ 「感心できない話ですよね、本当に」
スウェナ「そうよね、いっそ自分で作りなさいよ!」
そしたら心のこもったお膳、とスウェナちゃんも。
スウェナ「マツカだって、そう思うでしょ?」
マツカ 「まったくです。ソルジャーの名が泣きますよ」
Aブルー「え、えっと…。なんでマツカが?」
シロエとかなら分かるけれど、とソルジャー、オロオロ。
シロエ 「ですから、怖いキャラの方です!」
スウェナ「大財閥の一人息子の、スキルの内よ!」
普段は見せない顔だわね、とスウェナちゃんが解説を。
スウェナ「こっちのキャラだと、キースも及び腰なのよ」
Aブルー「そこまでなのかい?」
シロエ 「闇金とも、渡り合えるようなキャラですからね」
Aブルー「そ、そんな…!」
怖いキャラなんかで来ないで欲しい、と慌てるソルジャー。
Aブルー「マツカ、頼むよ、手作りお膳を認めてよ!」
マツカ 「日頃の行いが行いですから、自業自得ですね」
Aブルー「そ、そこをなんとか…!」
マツカ 「そう思うんなら、改めて下さい」
今日の棚経の分だけでも…、と御曹司の注文。
マツカ 「怪しい発言は一切控えて、お念仏三昧で」
Aブルー「お、お念仏…?」
マツカ 「嫌なら、口パクは認めて差し上げますよ」
でも、真面目にお勤めして下さいね、と厳しい表情。
マツカ 「逆らった時は、問答無用で、来年からは…」
シロエ 「お膳はフリーズドライですね!」
ぶるぅには申し訳ないですけど、とシロエ君。
シロエ 「というわけで、真面目にやって頂けますか?」
Aブルー「マツカの怖さは、どのくらい…?」
マツカ 「そうですね…。今後、御招待は無しで」
Aブルー「ええっ!?」
海の別荘とかだよね、とソルジャー、パニック。
怖いですね?
2019/08/24 (Sat)
☆甘くないキャラ
スッポンタケの棚経を前に、来年のお膳でもめてましたけど。
フリーズドライから手作りな方へ、戻りそうな所で急展開が。
Aブルー「ご、御招待は無しって、それ、本気で言ってる?」
マツカ 「ええ。ぼくは至って真剣ですよ」
他の皆さんの手前もありますからね、と御曹司の鋭い眼光。
マツカ 「ぼくまで甘い顔をしてたら、皆さんがお困りです」
スウェナ「いいわ、いいわ! その調子よ、マツカ!」
シロエ 「マツカ先輩、ファイトです!」
その迷惑な人にガツンと一発、とシロエ君たちのエール。
シロエ 「お念仏以外は禁止ってことで、お願いします!」
マツカ 「ほら、皆さんも、こう仰ってますし…」
出来ますよね? とソルジャーを見詰めて、ニッコリと。
Aブルー「逆らったら、ホントに御招待は無しなのかい?」
マツカ 「そうなりますね、別荘以外の件も含めて」
ぼくの家がスポンサーの場合は全部、とキッパリ断言。
マツカ 「でも、ドクター・ノルディがおいでですから…」
シロエ 「金銭面では困りませんよね、まるで全く」
マツカ 「出入り禁止になるだけですから、いいでしょう?」
SD体制は言い訳になりませんからね、と釘までグッサリ。
マツカ 「それで良ければ、今年の棚経もお好きにどうぞ」
シロエ 「スイカに卒塔婆もオッケーですね?」
スウェナ「懐かしいわね、やって貰ってかまわないわよ?」
海の別荘とかでは会わずに済むし、とスウェナちゃん。
スウェナ「やりたいようにやればいいのよ、いつもみたいに」
Aブルー「ほ、本当にお念仏だけ…?」
マツカ 「棚経の間は、そうして下さい」
口パクのお念仏でもいいですから、と御曹司の怖いキャラ。
マツカ 「ぼくだって、別にかまいませんよ? 何をしても」
Aブルー「で、でも…。それで本当に何かやったら…」
マツカ 「御招待は無しになりますね」
Aブルー「や、やっぱり…?」
年に一度の棚経なのに、とソルジャー、真っ青。
お念仏オンリー…?
2019/08/25 (Sun)
☆怖いキャラで押せ
スッポンタケの棚経を控えて、来年のお膳でもめていた面々。
なんとか手作りになりそうですけど、今度は別の方向で波乱。
Aブルー「これからも招待して欲しかったら、お念仏…?」
マツカ 「ええ。妙な振る舞いも無しでお願いしますよ」
御招待無しでいいんだったら別ですけれど、と御曹司。
マツカ 「ぼくは一向にかまいませんしね、そちらでも」
スウェナ「そうねえ、二度と招待されないんなら…」
シロエ 「何をやらかしても、広い心で許しますって!」
スイカに卒塔婆は如何でしょうか、とシロエ君、ニヤニヤ。
シロエ 「グッサリと刺して、オブジェにするんでしょう?」
Aブルー「やりたいけど…。夫婦和合っぽいんだけど…!」
それをやったら後が無いよね、とソルジャー、ガクブル。
Aブルー「今後、招待は一切無くって、お盆のお膳も…」
マツカ 「もちろん、フリーズドライですとも」
ぶるぅには少し気の毒ですけど、と御曹司、揺るぎない姿勢。
マツカ 「どうぞ、棚経は御自由に! 年に一度ですから」
シロエ 「そうです、今年も派手に迷惑行為を!」
Aブルー「う、うう…」
ヤバイ、とソルジャー、冷汗ですけど、チャイムの音が。
ぶるぅ 「あっ、キースとジョミーが来たみたい!」
Aブルー「もう!?」
シロエ 「無駄に時間が経ちましたしね」
マツカ 「いいですか? 真面目にやるなら、お念仏です」
それ以外は認めませんからね、と御曹司の睨み。
Aブルー「そう言われたって、心の準備が…!」
キース 「邪魔するぞ。今年の迎えは、どうなったんだ?」
瞬間移動でショートカットが無かったんだが、と副住職。
キース 「お蔭で、俺もジョミーも汗だくで…」
Aブルー「ご、ごめん…! ちょっと取り込んでて…」
忘れちゃってた、とソルジャー、ワタワタ。
Aブルー「でも、棚経はやってくれるよね?」
キース 「それは当然、やらせて貰うが…」
今年は妙に普通だな、と見回す部屋。
その通りですね?
2019/08/26 (Mon)
☆口パクしか駄目
お膳やマツカ君の怖いキャラなどで、時間が経った棚経の日。
キース君たちが来てしまいまして、棚経が始まりそうな今。
Aブルー「え、えっと…。今年は何もやる暇が…」
キース 「ほほう…。珍しく、遅刻して来たわけか」
お蔭で、俺たちの迎えも無しか、と副住職の問い。
キース 「この暑いのに、自転車で走って来たんだぞ!」
Aブルー「そ、その件は謝るから! 棚経をお願い!」
スッポンタケのためによろしく、と殊勝なソルジャー。
キース 「……おい。俺の勘だが、何かあったのか?」
シロエ 「ええ。マツカ先輩が脅しをかけました!」
キース 「もしかして、あの怖いキャラでか?」
シロエ 「そうなんですよ、お蔭で大勝利です!」
今年はお念仏三昧だそうで…、とシロエ君が立てる親指。
シロエ 「口パクは認めるらしいですけど、その他は…」
マツカ 「余計なことをやった場合は、後が無いんですよ」
今後の御招待から外しますから、と御曹司の温和すぎる笑み。
マツカ 「それで良ければ、お好きにどうぞ、と言いました」
Aブルー「や、やらないから! 口パクだけで頑張るから!」
だから許して、とソルジャー、半ばパニック状態。
キース 「有難い。今年の棚経は、大いに助かるな」
ジョミー「なんか凄いね、マツカのキャラ…」
キース 「正直、俺も、敵に回したいとは思わんぞ」
とんでもないスキルを持ってやがった、と副住職が竦める肩。
キース 「まあいい、とにかく棚経だ。ジョミー、蝋燭!」
ジョミー「オッケー、それにお線香、と…」
流石に覚えた、と僧衣のジョミー君、テキパキと準備。
シロエ 「ジョミー先輩も、板について来ましたねえ…」
ジョミー「言わないでよ、なんか滅入ってくるから」
Aブルー「滅入ってるのは、ぼくなんだけど…」
マツカ 「何をなさるのも自由ですけど?」
Aブルー「それをやったら、終わりじゃないか!」
お念仏しか出来ない身だよ、とソルジャーの嘆き。
口パクですね?
2019/08/27 (Tue)
☆マツカ君の効き目
キース君たちが到着しまして、いよいよスッポンタケの棚経。
ソルジャーに出来るのはお念仏だけ、口パクだけは許可で…。
キース 「平和そうだが、もう棚経を始めていいか?」
Aブルー「うん…。よろしく頼むよ…」
シロエ 「いつもの元気が無いですねえ?」
スウェナ「もっと弾けてくれていいのよ、私たちなら」
気にしないもの、と煽るスウェナちゃん。
スウェナ「お念仏の口パクだけでは、物足りないでしょ?」
マツカ 「ご自由になさっていいんですよ?」
ご遠慮なく、と御曹司もプッシュしてますけれど。
Aブルー「いいってば! 今後のことを考えたら!」
シロエ 「つまりませんねえ、こうなってくると」
キース 「正直、俺も、肩透かしを食らった気分だが…」
たまにはこういう年もアリだ、と鐘をチーン、と。
キース 「南無、十方常住仏… 南無、十方常住法…」
一同 (((サッパリ謎だ…)))
キース 「おん さらば たたぎゃた ばろきてぃ…」
一同 (((呪文みたいだ…)))
こんな調子で進む棚経、副住職の読経と木魚。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
Aブルー「…………」
一同 (((口パク、やってる…)))
でないとマツカが怖いもんね、と誰もがビックリ。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
Aブルー「…………」
一同 (((やれば出来るじゃん…)))
口パクでもさ、と見守る間に、南無阿弥陀仏と叩き鐘の乱打。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
Aブルー「…………」
一同 (((やってる、やってる…)))
キース 「南無阿弥陀仏……」
ハハーッ! とキース君とジョミー君が平伏しまして。
キース 「はい、皆様、よくお勤めでございました」
Aブルー「終わったのかい?」
キース 「平穏無事にな。で、俺たちは次を急ぐんだが…」
Aブルー「瞬間移動で送るから!」
迎えを忘れて申し訳ない、と殊勝すぎる人。
マツカ君効果…。
2019/08/28 (Wed)
☆涼しさをサービス
怖いキャラなマツカ君のお蔭で、無事に終わった今年の棚経。
お念仏を口パクしていたソルジャー、低姿勢をキープで…。
Aブルー「次の棚経スポットは、何処になるんだい?」
キース 「例年通りだ、俺の心を読んで貰えると有難い」
送って欲しい場所を思い浮かべるから、と副住職。
Aブルー「えーっと…。この家の角でいいのかな?」
キース 「ああ。其処が人通りも無くて、いい感じに死角だ」
Aブルー「それじゃ、其処まで…。周りはチェックするから」
キース 「では、俺たちが自転車に乗ったら、よろしく頼む」
行くぞ、とジョミー君を促し、副住職は玄関の方へ。
ブルー 「二人とも、棚経、この先も頑張ってくれたまえ」
キース 「熱中症で倒れないことを祈っていてくれ」
ジョミー「ホント、今年も暑すぎなんだよ…」
ぶるぅ 「お疲れ様ぁーっ! 頑張ってねーっ!」
お帰り前に冷却サービス、と冷たいサイオンを投げた模様。
キース 「すまん、生き返った。これで頑張れる」
ジョミー「いいよねえ、このスッキリ感が」
ブルー 「其処の誰かに頼めばどうだい?」
残りの棚経の冷却係、と生徒会長、いえ、銀青様の仰せ。
キース 「……其処の野郎か?」
Aブルー「もしかして、ぼくのことなのかい?」
ブルー 「他に誰がいると?」
迎えが遅れた分をサービスしてあげたまえ、と銀青様。
ブルー 「二人が元老寺に帰り着くまで、サイオンで冷却!」
Aブルー「ちょ、なんで、ぼくが…!」
マツカ 「いいことですよね、お盆にお坊さんをおもてなし」
お盆の心は、そうだったような、と御曹司の視線が銀青様に。
ブルー 「間違ってないねえ、地獄で苦しむ母親のために…」
マツカ 「お坊さんをもてなして、供養を頼むんですよね」
ブルー 「その通りだよ」
マツカは正しい、と銀青様の太鼓判。
マツカ 「ブルーも、こう言っていますから」
Aブルー「うっ…」
断わったら後が無いんだろうか、と縋るような目。
さて…?
2019/08/29 (Thu)
☆サイオンで冷却
マツカ君の怖いキャラのお蔭で、棚経は無事に終了ですけど。
残りを頑張るキース君たちのために、ソルジャーに注文が。
マツカ 「ごく簡単なことでしょう? 冷却サービスは」
ブルー 「難しい注文なんかじゃないねえ、まるで全く」
ぶるぅ 「んとんと、ぼくでも出来ちゃうんだけど…」
難しいのかなぁ? と首を傾げる「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「もっと大雑把にしか、サイオン使えないの?」
Aブルー「そ、それは無いけど…。それじゃ困るし!」
マツカ 「だったら、問題ありませんよね?」
サービスしてあげて貰えませんか、と御曹司の微笑み。
マツカ 「嫌なら、別にいいんですけどね」
Aブルー「も、もしかして、ぼくが断ったら…」
マツカ 「少なくとも、海の別荘への御招待はありませんね」
今年の夏は、とキッパリと。
キース 「おい、俺たちは急ぐんだが…」
マツカ 「ああ、引き止めてすみませんでした」
キース 「マツカはいいんだ、其処の野郎だ」
Aブルー「ご、ごめん…! 自転車に乗ってくれていいから」
それとサービス、とソルジャーの青いサイオンがキラリ。
Aブルー「どうかな、温度はこのくらいでいい?」
キース 「ほほう…。これが帰るまで続くのか?」
Aブルー「そ、そうしないと、後が無さそうだから…!」
マツカ 「ぼくは少しも気にしませんけど?」
お好きにどうぞ、と広い心の方が怖い現実。
Aブルー「お、大いに気にしてくれたまえ!」
キース 「助かるな。この涼しさなら、帰るまで持つぞ」
ジョミー「熱中症の心配も無いよね、今年は最高!」
さあ次だ、と棚経に向かう副住職とジョミー君。
ぶるぅ 「頑張ってねーっ!」
Aブルー「えっと、瞬間移動、っと…!」
よし、とソルジャー、ホッと一息。
Aブルー「後は、終わるまで冷却サービス…」
マツカ 「サムの方にも、サービスお願いします」
Aブルー「ええっ!?」
サムって何、とソルジャー、愕然。
別口で棚経中ですね…?
2019/08/30 (Fri)
☆怖いキャラの注文
棚経を無事に終えたキース君たち、次へ出発しましたけれど。
サイオンの冷却サービスつきで、マツカ君の注文。そして…。
マツカ 「サムって何、と言われましても、サムですけど?」
シロエ 「ジョミー先輩と、スウェナ先輩の幼馴染ですよ」
スウェナ「まさか忘れたわけじゃないでしょ、年のせいで」
ねえ? と顔を見合わせる御一同様。
Aブルー「サムは知ってるけど、サムにも、って何を?」
マツカ 「サービスお願いします、と言いました」
この流れだけで分かりませんか、と御曹司の瞳に冷たい光が。
マツカ 「説明させて頂くんなら、冷却サービスなんですが」
Aブルー「や、やっぱりソレ? でも、なんで…!」
マツカ 「自転車でスクーターを追ってるんですよ、サムは」
アドス和尚はスクーターですしね、とマツカ君。
マツカ 「キースたち以上に苦労してます、どうぞよろしく」
Aブルー「よろしく、って…?」
マツカ 「嫌なら、別にかまいませんけど」
Aブルー「や、やるってば! でも、サムは…」
何処にいるのさ、とソルジャー、パニック。
Aブルー「ちょっと見当つかないんだけど、何処なのか!」
ブルー 「思念波を飛ばせば一発じゃないか」
Aブルー「あ、ああ…! サム、サムってばーっ!」
応答お願い、と必死に飛ばした思念に反応が。
サム 『なんだよ、俺は忙しいんだよ!』
Aブルー『い、今から冷却サービスするから!』
サム 『おーっ! 涼しくなったぜ、ありがてえ!』
さあ、走るぜ! と気合いが入った模様。
サム 『んじゃ、棚経があるから、これでな!』
Aブルー『ど、どういたしまして…!』
ぼくだと分かってくれただろうか、とソルジャー、不安そう。
シロエ 「あの調子だと、ブルーの方だと思ってますよ」
Aブルー「それじゃ報われないんだけど…!」
マツカ 「やめますか?」
Aブルー「やめないってばーっ!」
怖いキャラは嫌だ、と震えてますけど。
今月、これにて中継終了~。
2019/08/31 (Sat)
☆追加で卒塔婆が
さて、八月。夏の暑さもMAXな季節、強すぎる日差し。
生徒会長宅で涼むシャン学メンバーですけど、そんな中に…。
キース 「くっそぉ…。まだ終わらん…」
シロエ 「まだ言ってるんですか、卒塔婆書き」
スウェナ「じきにお盆よ、そんなペースで間に合うの?」
キース 「計画的に書いてたんだが、今年も狂った…」
例年以上の数を親父が押し付けて来た、とブツブツブツ。
キース 「どう転がったら、こんな季節にゴルフなんだ!」
サム 「そのゴルフ、坊主ばかりかよ?」
キース 「ああ。それも住職と呼ばれる連中ばかりでな!」
シロエ 「それじゃ、其処のお寺も卒塔婆書きが…」
滞っているということですよね、とシロエ君の指摘。
シロエ 「住職がゴルフに行っているなら、どのお寺も」
キース 「どうだかな…。卒塔婆プリンターがあるのかも…」
俺にとっては夢のツールが、と仰ぐ天井。
キース 「アレさえあったら、物凄い数の卒塔婆でも…」
シロエ 「自動で書いてくれるんですね?」
キース 「しかもノーミス、それは美しい筆跡でな!」
そのプリンターがある寺か、副住職が地獄の二択、と。
キース 「俺と同じで、山ほど追加の卒塔婆だとか…」
ブルー 「どっちなのかは知らないけどさ…。でも…」
キース 「何が言いたい?」
ブルー 「意識改革に成功してたら、楽だったよねえ?」
楽しく卒塔婆が書けるんだから、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「ブルーが土下座で謝ってたけど、あの件をね…」
シロエ 「極めるべきだったかもしれませんねえ…」
キース先輩の今後のためにも、とシロエ君も。
シロエ 「卒塔婆書きは毎年あるんですから、此処で劇的に」
サム 「だよなあ、ジョミーの今後もかかっているしよ…」
キース 「なんで、その話題を蒸し返すんだ!」
スウェナ「キースが文句を言うからじゃないの」
マツカ 「そうですよねえ?」
もう一度、考えてみませんか、と御曹司まで。
さて、どうなる?
2019/08/01 (Thu)
☆キャラが違う人
お盆が近付いて来たんですけど、キース君には追加で卒塔婆。
アドス和尚から投げられたそうで、例年以上の数らしくて…。
マツカ 「本当に毎年のことですし、意識を変えてみては?」
キース 「お前までが言うのか、そんなことを!」
マツカ 「……。ぼくが言っては、いけないでしょうか?」
キース 「そういうわけではないんだが…。こう…」
温厚なイメージがあったんだがな、と副住職。
キース 「過激な意見は似合わないというか、あくまでだ…」
マツカ 「穏やかに微笑むイメージでしたか?」
ご希望に添えなくてすみません、と御曹司の苦笑。
マツカ 「でも、ぼくにだって意見はあります、それなりに」
キース 「お前、キャラまで変わってないか?」
あの馬鹿野郎が化けていないだろうな、と疑いの眼差し。
マツカ 「ああ…。実はそうかもしれませんね?」
キース 「本当なのか!?」
マツカ 「土下座までして謝りましたしねえ…」
恨んでても不思議じゃないでしょう、とニコニコニコ。
マツカ 「未だに卒塔婆に文句を言うなら、あの時に、と」
サム 「おいおい、マジかよ、化けてんのかよ!?」
シロエ 「じゃあ、本物のマツカ先輩は?」
マツカ 「家族旅行に行きましたよ?」
お父さんの休みが取れたとかで…、という返事。
ジョミー「それじゃ、此処にいるのは、本当に…?」
キース 「あの馬鹿野郎だということか!?」
マツカ 「そうなりますね」
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
なんてこった、と誰もがワタワタ。
サム 「なんでいきなり出やがるんだよ!」
スウェナ「そうよ、心の準備が要るでしょ!」
マツカに化けるなんて反則、という声ですけど。
マツカ 「慌てないで下さい、冗談ですよ」
一同 「「「へ?」」」
マツカ 「キースの反応が面白かったので、つい…」
サム 「マジで心臓に悪いじゃねえかよ!」
キース 「怖かった…」
死ぬかと思った、と副住職、ガクブル。
卒塔婆の件は…?
2019/08/02 (Fri)
☆前向きに卒塔婆
いよいよお盆の月ですけれど、キース君に追加で来た卒塔婆。
アドス和尚のノルマの分で、文句をつけたら恐ろしいことに。
キース 「どうして、マツカに遊ばれないといかんのだ…」
マツカ 「すみません。でも、本当に来るかもですよ?」
例の人が…、と声をひそめる御曹司。
マツカ 「土下座させたのはキースですしね、卒塔婆の件で」
サム 「確かになあ…。マジで来ねえって保証はねえよな」
ジョミー「来ちゃった時は、思いっ切り苦情三昧だよねえ?」
スウェナ「当たり前でしょ、マツカがやった通りになるわよ」
実は演技派だったのね、とスウェナちゃん、感心した様子。
スウェナ「もしかして、日頃の温厚なキャラも演技かしら?」
マツカ 「そうだとしたら、どうします?」
一同 「「「うわー…」」」
それは怖すぎ、と一同、ドン引き。
サム 「言わねえでくれよ、怖いから!」
キース 「俺も勘弁願いたい。親父だけでも充分なんだ!」
怖いキャラはな、と副住職の悪い顔色。
キース 「だから冗談だと言ってくれ! 今の台詞も!」
マツカ 「もちろん冗談ですけれど…。でもですね…」
卒塔婆書きに文句を言っちゃダメです、と大真面目な顔。
マツカ 「あの人が来てからじゃ、遅いんですから」
キース 「そのためにも意識改革をしろと?」
マツカ 「そこまでは言いませんけれど…。文句は抜きで」
もっと前向きにお願いします、とキッパリと。
マツカ 「卒塔婆書きから逃げる道なんか、無いんですしね」
サム 「だよなあ、卒塔婆プリンターがねえんじゃ…」
シロエ 「マツカ先輩に頼めば、楽勝なんじゃないですか?」
卒塔婆プリンター、と割り込んで来たシロエ君。
シロエ 「お小遣いで買えそうですよ、マツカ先輩なら」
サム 「あー…。けどよ、親父さんにバレねえか、ソレ?」
キース 「置いた時点で、バレると思うが」
シロエ 「大丈夫です!」
置き場所は此処で、と指差す床。
生徒会長の家に…?
2019/08/03 (Sat)
☆置き場所は確保
お盆が迫っているというのに、キース君に追加で来た卒塔婆。
アドス和尚のノルマの分で、文句が出るのも分かりますけど。
シロエ 「此処に置いたら、アドス和尚にはバレませんよ!」
サム 「それは間違いねえよな、うん」
スウェナ「銀青様の自宅を家宅捜査なんて、出来ないわよね」
伝説の高僧なんだものね、とスウェナちゃん。
スウェナ「アドス和尚もヘコヘコしてるし、来られないわよ」
ジョミー「来られたとしても、玄関先が限界だよね…」
ブルー 「いや、そこまでは言わないけどさ…。お客様には」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 客間で、お茶くらい出すよ!」
お茶菓子もつけて、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「でもでも、卒塔婆プリンターがあるお部屋には…」
ブルー 「踏み込ませないけどね、絶対に」
サイオンで迷わせることも出来るし…、と生徒会長の笑顔。
ブルー 「廊下を真っ直ぐ進んだつもりが、進んでないとか」
一同 「「「おおーっ…」」」
凄い、と上がる感動の声。
シロエ 「そんなことまで出来るんですね! 流石です!」
ブルー 「もっと言うなら、卒塔婆プリンターを隠せるね」
ぶるぅ 「そうなの! サイオンで見えなく出来るの!」
だから安心して置いていいよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「アレはけっこう場所を取るから、お部屋を一つ!」
ブルー 「お望みとあれば空けてあげるよ、キースのために」
サム 「最高じゃんかよ、おい、キース!」
シロエ 「素晴らしい条件が整いましたよ、キース先輩!」
卒塔婆プリンターが買えそうですよ、とシロエ君もニコニコ。
シロエ 「マツカ先輩、費用はお願い出来るんですよね?」
マツカ 「任せて下さい、家を買うよりは安いでしょうしね」
サム 「買って貰えよ、ありがたい話なんだしよ」
キース 「しかしだな…」
スウェナ「なによ、文句があるって言うの?」
これだけの好条件が揃ってるのに、とスウェナちゃん。
いい話ですよね…?
2019/08/04 (Sun)
☆飛び付かない人
お盆が間近に迫っているのに、卒塔婆書きに追われる副住職。
アドス和尚から追加でドッカン、文句を言っていましたが…。
マツカ 「費用のことなら、心配ご無用ですけれど?」
サム 「後で払えとは言わねえよなあ、マツカなんだしよ」
マツカ 「ええ。さっき演じた怖いキャラなら、別ですけど」
あっちだったら利子も付きます、とマツカ君の笑み。
マツカ 「しかもトイチで、十日に一割頂く形で」
一同 「「「うわー…」」」
闇金並みだ、と誰もがガクブル。
サム 「そんなキャラ、何処で覚えたんだよ!?」
マツカ 「一応、経営の勉強の方もやりましたから…」
その過程で耳に入りましたね、と温厚なだけに怖さ倍増。
シロエ 「そ、それじゃ、マツカ先輩を怒らせた時は…」
サム 「実はメチャメチャ怖いんでねえか、誰よりもよ…」
ジョミー「あるかもね、ソレ…」
怖いキャラを演じられたらおしまいかも、とジョミー君も。
ジョミー「キースなんかは、元老寺ごと潰されるとか…」
マツカ 「それはもちろん出来ますよ?」
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
誰かさんより恐ろしいかも、と一同、ドン引き。
シロエ 「き、キース先輩、卒塔婆プリンターは即決で!」
サム 「そうだぜ、マツカを怒らせない内に…!」
買って貰えよ、とプッシュな人たち。
シロエ 「迷っている間に、利子がつくかもしれません!」
マツカ 「やりませんってば、アコギなことは」
でもですね…、と御曹司、怪訝そうな顔。
マツカ 「何か問題があるんでしょうか、卒塔婆プリンター」
スウェナ「そうねえ、キースの夢のツールなのに…」
飛び付かないのが不思議だわね、とスウェナちゃんも。
スウェナ「置き場も資金も揃っているのよ、好条件でしょ!」
キース 「それはそうだが、卒塔婆プリンターには…」
シロエ 「何か欠陥でも?」
キース 「欠陥と言うか…」
行き届かない所があってな、とブツブツブツ。
それは、どういう…?
2019/08/05 (Mon)
☆行き届かない機械
お盆が間近に迫って来たのに、卒塔婆書きがリーチな副住職。
アドス和尚から追加でドッカン、それを助けるツールの話が。
シロエ 「行き届かないって…。どういう意味なんです?」
サム 「戒名を入力するだけだと聞いてるぜ、アレは」
キースの話の受け売りだけどよ…、と僧籍な人。
サム 「後は自動で書き上げてくれて、完成だよな?」
シロエ 「もしかして、卒塔婆のセットが厄介なんですか?」
紙のようにはいかないでしょうし…、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「1本ずつ自分でセットしていく仕様だとか?」
スウェナ「それは面倒そうだわね…。自動じゃないなら」
キース 「いや、ある程度は纏めて突っ込める筈だ」
厚みがあるから限度はあるが、と副住職の解説。
キース 「書き上がった分も、ちゃんと仕分ける筈なんだが」
シロエ 「ソレ、優秀じゃないですか! 何処がダメだと?」
キース 「如何せん、機械は機械なんだ」
フォントが決まっていやがるんだ、と副住職。
キース 「とても綺麗な筆跡で書くが、書き上げる文字が…」
シロエ 「まさかの一種類ですか!?」
キース 「そこまでではないが、無限大でもないからな」
親父が見たら即バレするぞ、とブルブルブル。
キース 「明らかに筆跡が違うとなったら、もうアウトだ」
サム 「あー…。それに同じ字は、同じなわけな」
キース 「機械なだけに、恐らく完璧にな!」
ミリを切る単位で揃う筈だ、と副住職の深い溜息。
キース 「卒塔婆プリンターを使ったことは、一目でバレる」
ジョミー「持ってない筈のツールでも?」
キース 「借りることなら出来るからな!」
持ってる寺に頼み込めば…、と仰ぐ天井。
キース 「せっかくの素晴らしい話なんだが、命が惜しい」
サム 「アドス和尚に殺されるのな、バレた時には?」
キース 「あの親父だぞ?」
一同 「「「うーん…」」」
ダメか、とシャン学メンバーもガックリ。
命の方が大事ですしね…?
2019/08/06 (Tue)
☆需要が無い機械
お盆を目前に控えているのに、副住職が追われる卒塔婆書き。
アドス和尚から追加でドカンで、お助けツールも無理そうで。
シロエ 「所詮、機械は機械ですか…。いくら便利でも」
ジョミー「ほらね、やっぱり卒塔婆書きは地獄なんだってば」
マツカ 「ファジーさに欠けるというヤツですか…」
せめて筆跡に揺らぎがあれば…、と御曹司も残念そうな顔。
マツカ 「何文字かに一字の割合くらいで、ズレるとか…」
キース 「生憎と、そこまで便利に出来てはいない」
開発費が高くつくからな、と正論が。
キース 「なにしろ寺にしか売れないし…」
スウェナ「大金をかけて開発したって、意味が無いのね」
サム 「飛ぶように売れるわけもねえしな、そういうの…」
せいぜい買い替え需要だよな、とサム君も。
サム 「農機具の方が、まだしも需要がありそうだぜ」
ブルー 「あっちは使う人も多いし、輸出も出来るしね」
卒塔婆プリンターは国内だけだよ、と銀青様もキッパリと。
ブルー 「残念だけれど、キース向けのは出来ないかと…」
ぶるぅ 「えとえと…。それ、シロエでも無理なのかなぁ?」
一同 「「「へ?」」」
ぶるぅ 「シロエは機械に強いんでしょ?」
特別に作れないのかな、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の問い。
ぶるぅ 「作れなくても、改造するとか…。ダメ?」
サム 「あー! シロエだったら、出来るかもなあ!」
シロエ 「ちょ、ちょっと…! ファジーなのを、ですか?」
ぼくに改造してくれと…、とシロエ君、アタフタ。
シロエ 「ぼくにしたって、開発に時間が…!」
サム 「やっぱ、無理かよ?」
シロエ 「無理とは言いませんけれど…」
年単位でかかるかもですよ、という返事。
シロエ 「でもですね…。キース先輩の筆跡だけなら…」
キース 「作れるのか!?」
シロエ 「出来ないこともありません」
一同 「「「マジで?」」」
作れるんだ、と誰もがビックリ仰天。
流石は機械に強い人…。
2019/08/07 (Wed)
☆改造なら出来ます
お盆が間近に迫って来たのに、卒塔婆書きがリーチな副住職。
アドス和尚の分がドカンと追加で、悲鳴を上げていますけど。
サム 「おいおいマジかよ、キースの筆跡で作れるって?」
シロエ 「ええ。ファジーにするより簡単ですしね」
開発じゃなくて改造ですから、と大きく頷くシロエ君。
シロエ 「多分、完璧なのが出来るかと…」
スウェナ「それなら、改造してあげなさいよ!」
シロエ 「無償ボランティアになるんでしょうか?」
それとも幾らか貰えますか、という質問。
シロエ 「時給程度のバイト料でもいいんですけど…」
サム 「そのくらい、マツカが払ってやるよなあ?」
マツカ 「もちろんです。大手IT企業の正社員並みで」
時間給を計算して払いますよ、と頼もしい言葉が。
シロエ 「いいんですか、そんなに貰っちゃっても!?」
マツカ 「ええ、人助けになりますからね」
タイムカードも適当でいいです、と太っ腹な申し出。
マツカ 「自己申告で、時間単位で言って下されば…」
シロエ 「30分未満でも1時間とか、いいですか?」
マツカ 「かまいませんよ、それでキースが助かるんなら」
キース 「ありがたい…!」
よろしく頼む、とキース君、深々とお辞儀。
キース 「これで来年から、卒塔婆の悩みが無くなるぞ!」
シロエ 「えーっと…。その前に、データを下さい」
キース 「データだと?」
シロエ 「はい。キース先輩が書いた卒塔婆の情報です」
筆跡を入力しないと駄目ですからね、とシロエ君。
シロエ 「簡易スキャナーを渡しますから、取り込んで…」
キース 「俺が書いた卒塔婆をか?」
シロエ 「そうですよ?」
頑張って取り込んで来て下さい、と大真面目な顔。
シロエ 「それを機械に入力しないと…」
キース 「改造するのは不可能なのか?」
シロエ 「当然でしょう?」
キース 「そ、そんなことを言われてもだな…!」
無理すぎるんだが、と青ざめている副住職。
簡単そうですけどね?
2019/08/08 (Thu)
☆無理すぎる作業
間近に迫って来たのがお盆で、卒塔婆書きに追われる副住職。
アドス和尚から追加でドッカン、リーチな有様ですけれど…。
シロエ 「難しい注文はしていませんよ? ぼくは」
キース 「し、しかし…。全部の卒塔婆のデータなのか?」
シロエ 「そうですけど? それさえ入力してやれば…」
後は機械が自動で書いてくれます、とシロエ君の太鼓判。
シロエ 「先輩の筆跡で、それは見事に仕上げますから!」
サム 「いい話じゃねえかよ、作って貰えよ」
キースはデータを取り込むだけだし、とサム君もプッシュ。
サム 「その程度の努力はすべきだと思うぜ、キースも」
スウェナ「そうよね、来年からは楽になるんだもの」
マツカ 「プリンターが書いてくれるんですしね」
頑張ってデータを取り込みましょう、と御曹司。
マツカ 「余計な作業が増えても、来年のためなんですから」
キース 「それは分かるんだが、その作業が、だ…」
ジョミー「無理すぎるって、どういう意味さ?」
スキャナーで取り込む時間も無いわけ、とジョミー君の疑問。
ジョミー「時間、そんなにかかりそうにないけど?」
シロエ 「ええ。簡易スキャナーでも、高性能ですし…」
キース 「その前に、肝心の卒塔婆が分からん!」
一同 「「「はあ?」」」
なんのこっちゃ、と一同、ポカーン。
サム 「分からねえって…。自分の筆跡がかよ?」
シロエ 「アドス和尚と酷似してるとか、そんなのですか?」
キース 「似てはいないが、森の中の木の葉状態だ!」
すっかり親父のと紛れてしまって…、とブツブツブツ。
キース 「書き上げた卒塔婆は、纏めて乾燥させるから…」
ジョミー「アドス和尚と同じ置き場なわけ?」
キース 「そうなるな」
分ける意味など無いものだから…、と苦悶の表情。
キース 「あの大量の卒塔婆の山から、俺の分だけを…」
シロエ 「探すのは無理なわけですか…」
基本の所でコケてますよ、とシロエ君。
改造は無理だと…?
2019/08/09 (Fri)
☆お盆までにコツコツ
いよいよお盆が間近に迫って、卒塔婆書きがリーチな副住職。
地獄な作業を引き受けるツールも、どうやら夢に終わりそう。
シロエ 「あのですね…。先輩の筆跡のデータが無いと…」
キース 「卒塔婆のでないとダメなのか?」
シロエ 「はい。それを入力しないと、デフォの筆跡ですよ」
選べるフォントが何種類かは知りませんけど、とシロエ君。
シロエ 「とはいえ、お盆までに取り込む作業が無理なら…」
キース 「抜け道があると?」
シロエ 「ええ、来年の卒塔婆書きですね!」
その時に1本ずつデータを取り込みましょう、と立てる親指。
シロエ 「書いた端から取り込んでいけば、完璧ですよ」
キース 「来年までに、それを忘れていそうなんだが…」
シロエ 「残念ですけど、その点は、ぼくも同じです」
覚えておく義務もありませんし、と冷たい言葉が。
シロエ 「でも、お盆までにコツコツやるなら、別ですよ?」
キース 「どういう意味だ?」
シロエ 「本来、お盆に書くべき卒塔婆と同じのをですね…」
サム 「あー! 別口で書いて、データを取り込むのな!」
それなら余裕で間に合うぜ、と僧籍な人。
サム 「そうしろよ、ブルーに卒塔婆を買って貰って」
ブルー 「なるほど、ぼくなら注文できるね」
坊主には違いないんだからさ、と生徒会長も。
ブルー 「買ってあげるから、此処で書くかい?」
キース 「お盆でもないのに、卒塔婆を書けと?」
シロエ 「その分、来年はプリンターが仕事をしますよ」
どうするんです、とシロエ君の質問。
シロエ 「コツコツ書いたら、来年のお盆はですね…」
キース 「書かなくて済むというわけか…」
それも手だな、と頷く副住職。
キース 「よし、今年のお盆が終わったら、やるか」
??? 「ダメダメダメーっ!!!」
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!?」
??? 「もちろん、ぼくの青の間から!」
絶対ダメ、とソルジャー(会話表記はAブルー)乱入。
何故?
2019/08/10 (Sat)
☆手書きでお願い
間近に迫って来たのがお盆で、卒塔婆書きに追われる副住職。
来年は卒塔婆プリンターな案が出たのに、止めに来た人が。
Aブルー「ぼくは絶対反対だからね、卒塔婆プリンターは!」
キース 「何処があんたに関係あるんだ、卒塔婆書きの!」
俺の苦労も知らないくせに、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「毎年、この時期は地獄なんだぞ、本当に!」
Aブルー「そうかもだけど、ダメだってば!」
シロエ 「そういえば、先月も土下座していましたねえ…」
卒塔婆書きの意識改革の件で、とシロエ君、流石の記憶力。
シロエ 「あの件と関係あるんでしょうか、今回のも?」
Aブルー「少しくらいは…。だって、卒塔婆は…」
お盆に必須のアイテムなんだし、とソルジャー、真剣。
Aブルー「スッポンタケの供養がかかってるんだよ?」
キース 「いったい、それが何だと言うんだ!」
Aブルー「印刷だと、御利益なさそうだから!」
心をこめて手書きでお願い、と大真面目な顔。
Aブルー「アドス和尚も、そういう考え方だよね?」
キース 「確かに…。卒塔婆プリンターを買う金はあるが…」
買う気は全く無いのが親父、と副住職の渋面。
キース 「いざとなったら、俺に丸投げ出来るしな!」
サム 「あー、今年もゴルフに行ったんだよなあ…」
キース 「そういうことだ。あんな親父の肩を持つなど…」
許し難い、と怒りの形相。
キース 「シロエ、卒塔婆プリンターの改造を頼む!」
Aブルー「だったら、ぼくはアドス和尚にバラすよ」
キース 「卒塔婆プリンターの存在をか?」
Aブルー「そうじゃなくって…」
スッポンタケの戒名の方、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「正真正銘、君が付けたと!」
キース 「院殿号を出したというのを、あの親父にか!?」
Aブルー「うん。こっちのブルーになりすましてね!」
キース 「ま、待ってくれ、それだと俺は確実に…」
親父にブチ殺されるんだが、と顔面蒼白の副住職。
ヤバイのでは…?
2019/08/11 (Sun)
☆これからも手書き
お盆が間近に迫っているのに、卒塔婆書きがリーチな副住職。
来年は卒塔婆プリンターを、という話な所へ、反対派が登場。
Aブルー「スッポンタケの戒名、そんなにヤバイんだ?」
キース 「前にも言ったが、院殿号など、普通は出さんぞ!」
ブルー 「それなのにサラッと出したよね、君は」
鯨の戒名のパクリだけどさ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「アドス和尚がコレを知ったら、どうなることやら」
キース 「もう間違いなく殺される! 問答無用で!」
ブルー 「じゃあ、仕方ないね、今回の件は諦めたまえ」
卒塔婆プリンターの改造などは、と銀青様もソルジャー派。
Aブルー「嬉しいねえ、君が味方をしてくれるなんて!」
ブルー 「キースが軽率すぎた件では、ぼくも色々迷惑を…」
蒙ってるから、とキッツイ言葉が。
ブルー 「お蔭で毎年、此処で棚経なんだしね!」
キース 「す、すまん…!」
ブルー 「そう思うんなら、卒塔婆地獄に耐えたまえ!」
サッサと帰ってキリキリ作業、と冷たい視線。
キース 「そ、そんな…!」
ブルー 「お盆は待ってはくれないんだよ、お帰りはあちら」
Aブルー「あ、今年のお盆も、棚経、よろしく!」
ぶるぅ 「はい、持ち帰り用の水ようかん! 頑張ってね!」
バイバーイ、と言われたキース君、強制的に退場で…。
Aブルー「うん、これでスッポンタケの卒塔婆も安心!」
シロエ 「キース先輩、お盆まで卒塔婆書きですか…」
Aブルー「そうだよ、そして君たちの出番はお盆だからね!」
一同 「「「うっ…」」」
また棚経に付き合わされる、とガックリ項垂れる御一同様。
Aブルー「いい棚経になるといいよね、今年もね!」
シロエ 「分かりましたよ、ちゃんと参加はしますから!」
Aブルー「それじゃ、棚経の日に、また会おうね!」
一同 (((来なくていい、来なくていい…)))
Aブルー「じゃあねーっ!」
元気に帰って行きましたけど。
ソルジャー以外は、お盆は受難…。
2019/08/12 (Mon)
☆消えて欲しい人
そうこうする間に、やって来たお盆。棚経の日の8月14日。
朝早くから生徒会長宅に集合なシャン学メンバー、既に溜息。
シロエ 「あーあ、今年も棚経ですか…」
マツカ 「仕方ありませんよ、こればっかりは」
スウェナ「だけどキースの責任よね、コレ!」
いわゆるA級戦犯じゃない、とスウェナちゃんの厳しい指摘。
スウェナ「戒名が無ければ、棚経も無かった筈なのよ!」
シロエ 「確かに、仏様が不在ですからね…」
マツカ 「そうは言っても、手の打ちようが無いですから」
縁が切れないみたいですしね、と御曹司までが愚痴。
マツカ 「今までに出た案、全部コケたじゃないですか」
シロエ 「そこなんですよね、ぶっちゃけ、キース先輩を…」
スウェナ「タコ殴りにしたい気分だわよ!」
シロエ 「いえ、そうじゃなくて、キース先輩さえ…」
いなくなったらいいんですよね、とシロエ君の物騒な台詞。
マツカ 「いなくなるって、どういう意味ですか?」
シロエ 「消えて貰うんですよ、この世界から」
スウェナ「ちょっと、いくらキースがA級戦犯でも…」
処刑したら警察が来るじゃないの、と慌てるスウェナちゃん。
スウェナ「でもって逮捕よ、刑務所送りは確実だわよ!」
シロエ 「そんなリスクは心配無用ですってば!」
行方不明になるだけですよ、とシロエ君、ニッコリ。
シロエ 「誰かさんにプレゼントすればいいんです!」
マツカ 「別の世界に移籍ですか?」
スウェナ「じゃあ、元老寺はどうなるのよ!」
あれでも副住職じゃない、と冷静な意見。
スウェナ「私たちは良くても、アドス和尚が…」
シロエ 「困ったら、何か問題でも?」
ぼくたちは全くの部外者ですよ、とキッパリと。
シロエ 「養子を取るとか、その辺はですね…」
マツカ 「元老寺だけの問題ですね…」
ブルー 「駄目だよ、人質を取られているから」
一同 「「「人質?」」」
人質なんかがいただろうか、と誰もがキョトン。
いましたっけか…?
2019/08/13 (Tue)
☆人質と言われても
お盆の棚経の日ですけれども、シャン学メンバーはウンザリ。
キース君がいなくなれば、と別の世界へ送る案が出たのに…。
シロエ 「人質って、誰のことなんです?」
マツカ 「キースが人質を取っただなんて、知りませんよ?」
スウェナ「聞かないわよねえ、そんな話は」
何のことなのよ、とスウェナちゃんも傾げる首。
スウェナ「それに人質を取っていたって、突入は可能よ!」
シロエ 「ああ、誰かさんなら楽勝で突破しますよね!」
マツカ 「武装しているゲリラ集団でも、きっと平気ですよ」
瞬間移動で人質をパッと救出でしょう、と御曹司。
マツカ 「むしろ、その方がゲリラ集団には有難いですよ」
シロエ 「ですよねえ…。突入されたら悲劇ですしね」
スウェナ「悲劇どころか、惨劇だわよ!」
骨さえ残らないんじゃないの、とスウェナちゃん、ブルブル。
スウェナ「人質以外は、瞬殺だわね」
シロエ 「蒸発するとか、そんなのですよね…」
マツカ 「人体発火もありそうですよ」
シロエ 「怖すぎですって!」
それはともかく…、とシロエ君の視線が生徒会長に。
シロエ 「キース先輩が、誰を人質にしたと言うんですか?」
ブルー 「キースじゃなくって、アドス和尚だよ」
一同 「「「アドス和尚?」」」
それこそ謎だ、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「アドス和尚って、最近、会ってないですよねえ?」
マツカ 「いつの間に、誰を拉致したんでしょう?」
スウェナ「呼び出されたって話も聞いてないわよ?」
ブルー 「本当に、そうかな?」
誰も呼び出されていないのかな、と逆に質問が。
ブルー 「ちょっと聞くけど、面子は揃っているのかい?」
一同 「「「面子?」」」
なんのこっちゃ、という顔の一同ですけど。
ブルー 「いつも此処に来るメンバーだってば!」
シロエ 「そ、そういえば…」
マツカ 「キースの他にも、来ていない人が…」
二人いますよ、と御曹司。
面子が足りないようですねえ…?
2019/08/14 (Wed)
☆人質を取られたら
お盆の棚経のために生徒会長宅に集合した、御一同様ですが。
キース君を別の世界に送ってしまえば、との話が出たのに…。
マツカ 「サムとジョミーが来ていませんよね」
シロエ 「先輩たちは、キース先輩と…」
スウェナ「アドス和尚のお供で棚経だったわよねえ…?」
あれは確かに呼び出しだわよ、とスウェナちゃん、真っ青。
スウェナ「それじゃ、アドス和尚が取った人質って…」
シロエ 「ジョミー先輩とサム先輩ですか?」
マツカ 「…サムの方ではないんでしょうか?」
アドス和尚のお供をするのはサムですよ、と御曹司の指摘。
マツカ 「ジョミーのお経は口パクですから、キースの方に」
スウェナ「人質って、サムのことだったのね…」
それは迂闊に動けないわ、とスウェナちゃんの悪い顔色。
スウェナ「うっかりキースを別の世界に送ったら…」
ブルー 「そう、後継者としてサムが拉致られるんだよ」
アドス和尚に問答無用で…、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「ついでに、ジョミーも巻き添えだろうね」
シロエ 「でも、ジョミー先輩は全く役に立ちませんよ?」
マツカ 「拉致してみても、お経を覚えるとは思えませんが」
スウェナ「まったくだわよ、骨折り損は決定だわね」
ジョミーを拉致する筈がないわ、と断言ですけど。
ブルー 「だけど、化ける可能性はゼロじゃないしね」
一同 「「「化ける?」」」
ブルー 「うん。専門コースの修行は厳しいからさ…」
シゴキを受けたら、才能が開花する可能性大、とキッパリと。
ブルー 「化けた場合は、サムとセットで使えるし…」
シロエ 「ジョミー先輩まで拉致るんですね?」
アドス和尚が…、とシロエ君、ガクブル。
シロエ 「すると、ぼくたち、ジョミー先輩に…」
マツカ 「恨まれるでしょうねえ、末代まで…」
スウェナ「才能が開花しちゃった時でも、恨まれるわよね?」
ブルー 「そう思うけど?」
呪詛のスキルも身につくかもね、と怖い台詞が。
復讐されると?
2019/08/15 (Thu)
☆暇も余裕も無い人
お坊さんコースは嫌なジョミー君、理由の一つが卒塔婆書き。
その卒塔婆書きを改革すべし、とキース君が言われてまして。
キース 「いいか、俺は来月、忙しいんだ! お盆で!」
シロエ 「そうですよねえ、卒塔婆書き地獄もMAXで…」
サム 「済んだら棚経が待っているしよ、超多忙だよな」
俺たちの世話をしている暇はねえぜ、とサム君も証言。
サム 「その後に、マツカの海の別荘行きでよ…」
スウェナ「お世話になるのは、キースの方よね?」
シロエ 「ええ、マツカ先輩に全面的に」
マツカ先輩になら、ぼくたちもお世話に、とシロエ君。
シロエ 「マツカ先輩、今年もよろしくお願いします!」
マツカ 「任せて下さい、そのつもりで用意していますしね」
ジョミー「やったぁー! 今年もゴージャスな別荘ライフ!」
楽しみだよね、とジョミー君、ウキウキ。
ジョミー「修行体験ツアーは地獄だけど、夏休みは最高!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 海の別荘、すっごく楽しみ!」
Aブルー「ぼくもだけどさ…。その前に、大事なイベント!」
何か忘れていないかい、とソルジャーの問い。
Aブルー「ホントにキースの出番なんだよ、イベントの主役」
シロエ 「そんなイベント、ありましたっけ?」
サム 「ねえと思うぜ、さっきも言ったけどよ」
来月はお盆が本番だから、と僧籍な人。
サム 「卒塔婆書きもリーチで、切羽詰まるしよ…」
シロエ 「アドス和尚からノルマの丸投げ、ありそうですし」
キース 「まったくだ。俺には暇も余裕も無いぞ!」
こんな連中の世話をする暇があったら卒塔婆書き、と断言。
キース 「意識を改革しろと言われても、そういう余裕も…」
Aブルー「そこで発想転換だよ! 画期的に!」
キース 「無関係なヤツは黙っていやがれ!」
Aブルー「関係者だと言った筈だよ!」
キース 「言いがかりはやめて貰おうか! いい加減に!」
別の世界のヤツに何が分かる、と突き放し。
どうなるんでしょう?
2019/07/16 (Tue)
☆イベントは無い筈
お坊さんになるのは嫌なジョミー君、卒塔婆書きも理由の内。
地獄と評判のお盆の卒塔婆書き、意識改革が副住職への注文。
Aブルー「確かに別の世界だけどさ…。でも、関係者で…」
キース 「そもそも、それが言いがかりだろうが!」
来月にイベントなどは無いぞ、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「ここの連中も言っている通り、俺は多忙だ!」
Aブルー「みんなが忘れているんだってば、イベントを!」
大きなイベントは絶対にある、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「しかも卒塔婆書きに直結だしね! イベントは!」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「卒塔婆もイベントに必要だから!」
卒塔婆が無いと始まらないよ、とソルジャー、真剣な顔。
Aブルー「毎年、必ず書いてるじゃないか、それ専用に!」
キース 「俺が卒塔婆を?」
Aブルー「うん、間違いなく」
他のみんなも見てる筈だよ、と周囲をグルリと見渡しまして。
Aブルー「あー、サムは見たこと無いかもね…」
サム 「俺?」
Aブルー「そう! いつもジョミーが来てるから」
ジョミー「ぼく…?」
知らないよ、とジョミー君が指差す自分。
ジョミー「来月のイベントは、マツカの海の別荘だけだし!」
シロエ 「あそこに卒塔婆は無いですよねえ?」
マツカ 「そうですね…。近くに墓地も無いですし…」
お化け屋敷も無いと思います、と御曹司も捻っている首。
マツカ 「それに別荘には、サムも必ず来てますよ?」
ジョミー「だよねえ、初日から最終日まで」
サム 「欠席する馬鹿がいるかよ、せっかくの別荘ライフ」
何があっても参加するぜ、とサム君、今年も行く気MAX。
サム 「悪戯小僧のぶるぅが来ようが、気にしてねえよ!」
Aブルー「だからさ、海の別荘に行くより前の話でさ…」
キース 「思い当たる節が全く無いが?」
シロエ 「ぼくたちもですよ」
キース 「言いがかりだな!」
間違いないな、と副住職。
口から出まかせなんですかねえ?
2019/07/17 (Wed)
☆言いがかりは駄目
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、卒塔婆書きも理由の一つ。
お盆の卒塔婆書きは地獄で、キース君が意識改革をする話が。
キース 「いいか、来月にイベントなどは無い! 絶対に!」
Aブルー「あるんだけどねえ…。わざと忘れていないかい?」
キース 「他の連中も、無いと言ってるだろうが!」
あるのはマツカの別荘行きだけだ、と副住職。
キース 「別荘の近くに墓地は無いしな、卒塔婆なんぞは…」
シロエ 「言いがかりっぽいですね、無理は良くないかと」
味方して下さるのは嬉しいですが…、とシロエ君も。
シロエ 「もう少し、こう、自然な方向でお願いします」
Aブルー「あのねえ…。キースが卒塔婆を書くと言ったよ?」
キース 「当然だろうが、今のシーズン、毎日が卒塔婆だ!」
今日も帰ったら卒塔婆書きだ、と副住職の渋面。
キース 「だから今くらい、卒塔婆を忘れさせてくれ!」
Aブルー「そう思う意識を改革すればさ、君の名も上がるよ」
キース 「そうかもしれんが、言いがかりでは話にならん!」
もっと実のある話をしやがれ、と吐き捨てるように。
キース 「くそっ、ケチがついた…。ぶるぅ、お茶を頼む」
ぶるぅ 「オッケー! タピオカミルクティーでいい?」
キース 「ああ。頭に来た時は甘いものがいい」
Aブルー「あっ、ぼくも、それ!」
シロエ 「ぼくもお願いしたいです!」
我も我もと注文殺到、しばし休戦になりましたけど。
キース 「生き返った…。ぶるぅに感謝だな」
ぶるぅ 「甘いものは元気が出るもんね!」
Aブルー「クールダウンが出来た所で、さっきの続き!」
卒塔婆は確かに書いているよ、とソルジャーが始めた主張。
Aブルー「来月のイベント専用でさ…。立派なのを、毎年!」
キース 「覚えが無いと言った筈だぞ、ボケたのか、あんた」
シロエ 「ぼくも記憶に無いですね、ソレ…」
ジョミー「知らないよね、誰も?」
やっぱりボケているんじゃないの、という声が。
高齢ですしねえ?
2019/07/18 (Thu)
☆オススメは受診
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、理由の一つが卒塔婆書き。
お盆前にお坊さんを苦しめるブツで、意識改革をという話が。
Aブルー「ボケただなんて、失礼な! せっかく来たのに!」
キース 「だが、ボケたとしか思えんだろうが」
シロエ 「味方しに来て下さったのは、嬉しいんですけど…」
ついでに病院に行った方が、とシロエ君、心配そうな顔。
シロエ 「こっちの世界でも、検査は出来ると思いますし」
Aブルー「もしかしなくても、ボケのチェックかい?」
シロエ 「ええ。エロドクターの病院でもですね…」
サム 「出来る筈だぜ、総合病院だしよ」
俺も受診をお勧めするぜ、とサム君も。
サム 「サイオンは脳を使うしよ…。検査しとかねえと」
ブルー 「ぼくもそう思うね、君のシャングリラのためにも」
きちんと検査をして来たまえ、と生徒会長。
ブルー 「ありもしないことを言い出すのは、ちょっと…」
キース 「危険信号が出てると思うぞ、早く行ってこい」
Aブルー「あのねえ! ボケているのは、君たちだから!」
来月のイベントも忘れるようでは…、とソルジャー、憤慨。
Aブルー「いいかい、キースが卒塔婆を書くのは何のため?」
キース 「お盆のために決まっているだろうが!」
シロエ 「そうですよ。ジョミー先輩が嫌がる理由で…」
スウェナ「キースが意識改革しないと、逃げまくるわよね」
お坊さんの道から…、とスウェナちゃん。
スウェナ「だけど、来月のイベントなんかは知らないわ」
Aブルー「どうして、そっちの方に行くかな…」
キース 「さっきから話がループしてるぞ、あんた」
いいから早く病院に行け、と副住職が指差す扉。
キース 「行きたくないから言い訳するのも、危険信号だ」
Aブルー「ボケてないってば、来月のイベントはお盆だよ」
一同 「「「はぁ?」」」
Aブルー「キースが主役で、みんなも絶対参加のイベント!」
忘れちゃ困る、とソルジャーの反撃。
イベントは、お盆だと?
2019/07/19 (Fri)
☆イベントはコレ
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、卒塔婆書きも理由の一つ。
そうならないよう意識改革、キース君がするべきという話で。
Aブルー「お盆の棚経を忘れちゃ困るね、スッポンタケの!」
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
これが本当の青天の霹靂、ギャッと仰け反る御一同様。
シロエ 「す、スッポンタケの棚経…ですか…」
マツカ 「やってましたね、そういうのを…」
スウェナ「確かにキースが主役だわよね、棚経は…」
なんてことなの、とスウェナちゃんも真っ青。
スウェナ「そういえば、アレは卒塔婆もあるわよ」
シロエ 「ええ…。スイカに刺さっていた年もありました」
Aブルー「やっと分かった? ぼくはボケてはいないって!」
サム 「確かに俺だけ知らねえんだよな、その現場…」
アドス和尚のお供で棚経だしよ、と僧籍な人。
ジョミー「キースとセットは、ぼくだもんねえ…」
キース 「くっそぉ、アレのことだったか…」
俺も綺麗に忘れていたぞ、と副住職もブツブツブツ。
キース 「なにしろアレの卒塔婆を書くのは、最後の方で…」
Aブルー「有難いねえ、毎年、書いて貰えるのがさ!」
だから意識を改革してよ、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「地獄だなんて思っていないで、もっと楽しく!」
キース 「無理だと思うが! 特に、あの迷惑な卒塔婆は!」
Aブルー「どうしてだい?」
キース 「アレは縛りが多すぎるんだ! 書く工程で!」
他の卒塔婆とは比較にならん、と副住職。
キース 「なにしろ院殿号だから…。親父にバレたら…」
サム 「その場で殺されそうだよなぁ…」
キース 「ああ、言い訳をする暇も無しでな!」
本来、俺には書ける筈のないブツだから、と溜息MAX。
キース 「だから毎年、まずは卒塔婆の調達からで…」
シロエ 「そうなんですか? ドッサリ届くんでしょう?」
キース 「そこから1本、抜いて隠すのが難しいんだ!」
数が合わないと大変だしな、と言ってますけど。
1本でも…?
2019/07/20 (Sat)
☆数えるそうです
お坊さんの道は嫌なジョミー君、お盆の卒塔婆も理由の一つ。
書くのが地獄と評判なだけに、意識改革を求められる副住職。
シロエ 「数が合わないと大変って…。1本でも、ですか?」
スウェナ「お盆は山ほど書くんでしょ? 1本くらいなら…」
サム 「足りてなくても、バレねえんでねえの?」
なにしろ数が数なんだしよ、とサム君も。
サム 「親父さんだって数えていえねよ、そんなの全部は」
キース 「それはそうだが、あくまで終わりの頃でだな…」
マツカ 「それまでは数えているんですか?」
何本あるか、とマツカ君の問い。
マツカ 「包装されてドカンと届くんでしょう?」
キース 「ああ。ただし、あくまで書く前の卒塔婆で…」
シロエ 「書き終えた方を数えている、というわけですか?」
キース 「そういうことだな、何本書けたか」
でもって、残りのノルマを勘定、と副住職。
キース 「あと何本だから、お前が何本、といった感じで」
シロエ 「それは確かにうるさそうですね、卒塔婆の数に」
サム 「何本減っているかじゃねえのな、書いた方な…」
キース 「だから、卒塔婆の数を誤魔化そうと思ったら…」
残り少なくなった頃しか無いんだ、とブツブツブツ。
キース 「これだけ書いたから、あと少しだ、と」
スウェナ「残ってる数でバレたりしないの、減ったのが?」
キース 「そこはバレない。書き損じる分があるからな」
修正不可能な失敗だってあるものだ、という話。
キース 「そうなった卒塔婆は、親父も数えていないんだ」
シロエ 「えっ…? 書き損じで叱られないんですか?」
キース 「親父が失敗することもあるし、そうなるとだ…」
その1本にかけた労力がパア、と立てる親指。
キース 「失敗の数を数えれば、ムカッとするだろう?」
シロエ 「なるほど、それでノーチェックだ、と…」
キース 「本当に最後だけだがな!」
それまで、くすねられないんだぞ、と言ってますけど。
何か問題でも…?
2019/07/21 (Sun)
☆意識が霞む時
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、お盆の卒塔婆も理由の内。
地獄と評判の作業なだけに、意識改革をという話ですけれど。
シロエ 「最後の方でも、くすねられるならいいでしょう?」
サム 「だよなあ、それでバレねえんだしよ」
キース 「簡単そうに言ってくれるが、最後の方だぞ?」
卒塔婆を山ほど書いた後の…、と副住職の深い溜息。
キース 「なにしろ地獄に追われまくって、もはや意識が…」
シロエ 「ヤバイんでしょうか?」
キース 「朦朧としていることは事実だ、何処の寺でも」
卒塔婆プリンターのある寺を除いてな、と副住職。
キース 「まして親父はキツイからなあ、エアコン禁止で…」
サム 「あー…。暑さだけでも半端ないのな…」
キース 「暑さは厳しくなる一方だしな、シーズン的に」
そんな中で卒塔婆をくすねるんだぞ、と視線をソルジャーに。
キース 「俺がくすねるのを忘れた場合は、卒塔婆無しだな」
Aブルー「ええっ!? それは困るよ、卒塔婆が無いと!」
キース 「そう言いそうだから、毎年、霞む意識で…」
1本、忘れずに抜き取っている、と合掌を。
キース 「そろそろ親父にもバレない頃だ、とコッソリと」
シロエ 「でもって、部屋に隠すんですか?」
キース 「ああ。おふくろが掃除に来るから、押し入れにな」
スウェナ「あらっ、掃除はイライザさんなの?」
自分ですればいいじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「掃除も大事な修行なんでしょ、道場とかでは」
キース 「確かに厳しく叩き込まれたが、この時期は…」
掃除に回す時間が惜しい、とキッパリと。
キース 「全力で卒塔婆を書いていかないと、間に合わん!」
Aブルー「それで押し入れに…。有難いねえ、その心がさ」
キース 「分かっているなら、無茶を言わんで欲しいんだが」
Aブルー「でもさあ、意識改革はさ…」
シロエ 「絶対に、意義がありますよね?」
卒塔婆書きを変えるべきですよ、と推す人たち。
そう言われても…。
2019/07/22 (Mon)
☆とても楽な時代
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、お盆の卒塔婆書きも原因。
地獄と評判の作業なわけで、意識改革を迫られている副住職。
Aブルー「ぼくが聞いてた話だと…。革命並みなんだよね?」
シロエ 「そうらしいですよ、宗祖様くらいの勢いで」
ですから、やるべきだと思いますが…、とシロエ君。
シロエ 「キース先輩、名前を残すチャンスです、これは!」
スウェナ「そうよ、ツイッターでバズれば一発なんだし…」
便利なツールがあるんだものね、とスウェナちゃんも。
ブルー 「うん。宗祖様の時代よりも遥かに楽だね」
サム 「教えを広めに回らなくても、一瞬だよなあ…」
マツカ 「自分の足で歩く手間さえ、要らないですよね」
シロエ 「ええ、お弟子さんだって必要ないです!」
お釈迦様より楽じゃないですか、とシロエ君の説。
シロエ 「仏教が広まるのにかかった時間は、長そうです」
ブルー 「そうだね、お釈迦様の国からスタートして…」
大陸をずっと東に辿って、海を渡って…、と銀青様。
ブルー 「第一、その前に、経典を編纂する時間がさ…」
シロエ 「手作業ですよね、その時代だと」
ブルー 「それ以前にさ、教えを纏める作業が大変!」
一同 「「「へ?」」」
纏めというのは何だろう、と一同、キョトン。
シロエ 「あのぅ…。お釈迦様、書き散らかしたんですか?」
スウェナ「順番も書かずに、適当にしてあったのかしら?」
ブルー 「それなら、まだしもマシなんだけどね…」
シロエ 「字が下手くそで、暗号レベルだったんでしょうか」
解読するのに何年もかかっていただとか…、という質問。
シロエ 「しかも読める人が少なすぎとか、そんなレベルで」
ブルー 「暗号だとしても、あれば少しは助かっただろうね」
シロエ 「どういう意味ですか?」
ブルー 「お釈迦様は、何も残してくれなかったんだよ」
一同 「「「ええっ!?」」」
だったらお経というのは何だ、と誰もがポカーン。
お経は、何処から…?
2019/07/23 (Tue)
☆お釈迦様とお経
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、お盆の卒塔婆書きも一因。
地獄な作業が嫌われるわけで、意識改革を迫られる副住職。
シロエ 「あのですね…。お釈迦様が何も残してないなら…」
スウェナ「お経は何処から来たというのよ、あんなに沢山」
ブルー 「君たちはお経を、一度も読んでいないだろう?」
お念仏を唱えているだけで、と銀青様。
ブルー 「読めば分かるよ、どうなっているか」
キース 「おいおいおい…。こいつらに意味が分かるのか?」
ただの漢字の山でしかないぞ、と副住職のツッコミ。
キース 「読むだけ無駄だと思うんだがな、どのお経でも」
ブルー 「まあねえ…。シロエの頭でも無理だろうねえ」
シロエ 「そんなに難しいんですか?」
ブルー 「お釈迦様の国の言葉のままのもあるからね」
流石にソレは読めないだろう、と銀青様の苦笑。
ブルー 「音を漢字に変えただけだし、どうにもこうにも」
シロエ 「あー、無理です。それで、お経の中身って?」
読んでも分からないなら教えて下さい、と謙虚な姿勢。
シロエ 「どういう仕組みになってるんです?」
ブルー 「お弟子さんが纏めた説法集と、伝記ってトコ」
一同 「「「はあ?」」」
ブルー 「お釈迦様はこう仰った、という感じかな」
それがお経の正体だしね、とニッコリ。
ブルー 「お釈迦様でもその有様だし、キースもね…」
キース 「俺がどうかしたか?」
ブルー 「バズるだけでいいと思うんだよねえ、意識改革」
たった一言呟いただけで、後は世間が評価を高める、との言。
ブルー 「だからこの際、頑張りたまえ!」
キース 「無茶言うな!」
あんな地獄を変えられるものか、と副住職。
キース 「卒塔婆プリンターしか救いは無いんだ!」
Aブルー「ホントにそうかな、気の持ちようかと」
キース 「あんたにだけは言われたくない!」
Aブルー「だけど、苦しいのが好きな人もさ…」
世の中にはいると思うんだけど、という指摘。
修行者ですか?
2019/07/24 (Wed)
☆好きで苦しむ人
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、卒塔婆書きも理由の一つ。
お盆の前の地獄な作業で、意識改革を迫られる副住職ですが。
キース 「苦しいのが好きな人間だと? 修行者か?」
シロエ 「言われてみれば、そういう人種もいますよね」
サム 「うんうん、滝に打たれるとか、断食するとか…」
確かにいるよな、と頷く人たち。
スウェナ「あれは好きって言うのかしらねえ?」
マツカ 「自分の意志で選ぶ時点で、そうですよ、きっと」
ジョミー「お坊さんの生活も、ぼくから見たら同じだって!」
好きで苦しんでるとしか思えないよ、とジョミー君も。
ジョミー「卒塔婆書きも、地獄だって分かってるのに…」
シロエ 「毎年、懲りずにやってますよね、キース先輩も」
サム 「修行者とは限らねえわけか…。その理屈だと」
Aブルー「ほらね、いるだろう、好きな人たち!」
だからキースも、気の持ちようで…、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「卒塔婆書きも改革できると思うよ、絶対に!」
キース 「そうは言われても、苦しいだけだぞ!」
Aブルー「好きで苦しむわけではないと?」
キース 「卒塔婆書きはな!」
どう転がっても楽しくないし…、と副住職の渋面。
キース 「それに卒塔婆を書いたからといって、特にだな…」
シロエ 「いいことが無い、と言うんですか?」
キース 「お浄土に功徳を積むだけだったら、日頃から…」
坊主は常にやっているしな、とブツブツブツ。
キース 「メリットも無いのに、楽しめるか!」
Aブルー「だったら、やっぱり苦しいことを楽しむしか…」
キース 「修行の内だと割り切れとでも!?」
余計なお世話だ、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「あんたなんぞに何が分かるか、この苦しさの!」
Aブルー「うーん…。でも、苦しいのが楽しい人もさ…」
キース 「修行者の境地になれと言うのか、あんた!」
Aブルー「そうじゃなくって…」
けっこうな数がいると思うよ、と言ってますけど。
そんな人種が?
2019/07/25 (Thu)
☆自由すぎる思考
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、お盆の卒塔婆書きも原因。
地獄と評判の作業なだけに、意識改革を迫られている副住職。
キース 「苦しいのが楽しいヤツがいるだと?」
Aブルー「うん。かなりの数だと思うけどねえ?」
キース 「あんたの世界に限定だろうが、そんな輩は!」
SD体制らしいからな、と副住職が突き付ける指。
キース 「俺たちの世界とは常識が違うし、話にならん!」
Aブルー「えーっと…。むしろ、こっちの世界の方が…」
そういう人種は多いと思う、とソルジャーの反論。
キース 「なんだって!?」
Aブルー「なんと言っても、機械の支配が無いからねえ…」
その分、自由度、高いからさ、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「機械が思考を矯正しない分、絶対、多い!」
キース 「むしろ機械が強制しそうな思考だが?」
Aブルー「キョウセイという意味が違うよ、君の言い分!」
ぼくが言うのは押し付けじゃない、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「機械が介在している世界じゃ、修正ってこと!」
シロエ 「えーっと…? つまり正しくない思考ですか?」
Aブルー「平たく言えばそういうことだね、その趣味は」
一同 「「「趣味?」」」
苦しいのが楽しい人種は、それが趣味か、と一同、キョトン。
キース 「いったい、どういう趣味なんだ、それは!」
Aブルー「ズバリ、アレだよ! マゾってヤツで!」
SMプレイってあるじゃないか、とニコニコと。
Aブルー「鞭で殴るとか、蝋燭の火を垂らすとか…」
キース 「それは一種の変態だろうが!」
Aブルー「だけど、純粋に楽しんでるよね、苦しいのを!」
極めすぎて死んじゃう人もいるだろ、とソルジャーの指摘。
Aブルー「首をギュウギュウ締めてる間に、窒息死とか」
シロエ 「そこまでですか、あの世界…?」
Aブルー「そう! だから苦しくても楽しめる筈!」
キース 「馬鹿野郎!」
そんな人種と一緒にするな、と叫んでますけど。
さて、どうなる?
2019/07/26 (Fri)
☆SMをヒントに
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、お盆の卒塔婆書きも一因。
お坊さんの間でも地獄と評判、意識改革を求められる副住職。
キース 「いいか、卒塔婆書きは仏様に仕える者の仕事で…」
Aブルー「遊びじゃない、って言いたいのかな?」
キース 「当然だろうが、変態の趣味と比べてどうする!」
一緒にしないで貰おうか、とキース君、怒り心頭。
キース 「余計なことを喋っていないで、サッサと帰れ!」
Aブルー「でもねえ…。意識改革には、いい考えかと…」
思うんだけどな、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「極めすぎて死ぬ人がいるくらいなんだよ?」
シロエ 「その趣味はともかく、根性は見上げたものですね」
サム 「だよなあ、なかなか命を捨てるトコまでは…」
行けねえモンだぜ、と僧籍な人まで頷く始末。
サム 「そういう意味では、ちょっと修行と似てるかも…」
シロエ 「ああ、あるんでしたっけね、そんな修行も」
確か恵須出井寺でしたっけ、とシロエ君。
シロエ 「断食な上に、不眠不休で護摩を焚くという…」
ブルー 「うん、あるねえ。堂入りだろう?」
シロエ 「名前は忘れましたけど…。確か、生き葬式だとか」
ブルー 「終盤は死臭が漂うからねえ、そう言われるね」
途中で死んじゃった行者も多いし…、と恐ろしい言葉が。
ブルー 「だから修行の歴史は、やたらと長いのにさ…」
シロエ 「やり遂げた人が少ないんですか?」
ブルー 「40人にも届いてないねえ!」
Aブルー「へええ…。修行のし過ぎで死んじゃう、と」
SMの世界と似てるじゃないか、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「どっちも好きでやってるんだし、同じだよね!」
キース 「そんな代物と一緒にするな!」
仏罰が下るぞ、と言ってますけど。
Aブルー「細かい所は気にしない!」
シロエ 「意識改革が肝心だと?」
Aブルー「ピンポーン! これをヒントに行ってみよう!」
頑張って考えてくれたまえ、と激励が。
SMをヒントに…?
2019/07/27 (Sat)
☆やっぱりSMで
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、卒塔婆書きも理由の一つ。
地獄と評判の作業なだけに、意識改革を迫られている副住職。
Aブルー「苦しいのを楽しみまくった挙句に、死んでもさ…」
シロエ 「本望な世界を、キース先輩が見習うんですか?」
Aブルー「別にそこまで言っていないよ、SMをやれとは」
キース 「あんた、何処まで馬鹿にする気だ!」
どうして俺がSMなんかを…、と副住職、ブチ切れ。
キース 「やりたきゃ、あんたが勝手にやってろ!」
Aブルー「うーん…。ぼくは嫌いじゃないんだけどねえ…」
生憎と、ぼくのハーレイが…、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「なにしろ、ヘタレているからさ…。あの通りで」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「そう言わないで! ソフトSMもダメなんだよね」
ヘタレは話にならないんだよ、と不満そうな顔。
Aブルー「もうちょっと励んで欲しいわけでさ、ぼくだって」
シロエ 「待って下さいよ、そんな趣味を何処で…?」
キャプテンにその趣味が無いのなら…、とシロエ君の問い。
シロエ 「まさか、エロドクターですか?」
Aブルー「とんでもない! 研究施設時代だってば!」
一同 「「「はあ?」」」
Aブルー「実験体だった時代の話で、もう色々と…」
人体実験の合間に経験、と威張りまくる人。
Aブルー「お蔭で、そっちの趣味もすっかり…」
シロエ 「刷り込まれたということなんでしょうか?」
Aブルー「そうなんだよ! だから人間、どうとでもなるね」
実験動物にされていたって、SMの道に目覚めるし、と。
Aブルー「つまり、卒塔婆を書くことだって!」
シロエ 「極めれば、楽しめる筈だと…」
なるほど、と納得したシロエ君。
シロエ 「キース先輩、ヒントはやっぱりSMですよ!」
キース 「何故、お前まで同調するんだ!?」
シロエ 「ズバリ、納得したからです!」
キース 「おい…!」
無茶を言うな、と慌ててますけど。
ある意味、正論かも…?
2019/07/28 (Sun)
☆脳内麻薬でいこう
お坊さんにとっては地獄なイベント、お盆の前の卒塔婆書き。
意識改革するべきだ、と迫られているのがキース君でして…。
シロエ 「いいですか、先輩? 名声がかかってるんですよ」
スウェナ「そうよね、ジョミーの説得も大事だけれど…」
サム 「ツイッターでバズれば、一発、名僧扱いだもんな」
もう頑張るしかねえじゃねえか、とサム君もプッシュ。
サム 「この際、ヒントの出どころは気にしねえでよ!」
キース 「そんなことを言われてもだな…!」
ブルー 「まず君が卒塔婆書きに開眼、其処からかな」
キース 「はあ?」
どういう意味だ、と副住職が傾げる首。
キース 「あんたは、何が言いたいんだ?」
ブルー 「ブルーの言うことにも一理あるな、と思ってね」
Aブルー「あっ、やっぱり? 流石は伝説の高僧だよね!」
表面だけで物事を判断しない所が、とソルジャー、感激。
Aブルー「SMもアリだと思うだろう? 卒塔婆書きにさ」
ブルー 「うん。どうせ同じに苦しむのなら、切り替えをね」
でなきゃスイッチが入るとかさ、と生徒会長、いえ、銀青様。
キース 「スイッチだと?」
ブルー 「苦痛が極限に達した辺りで、パチンとね!」
Aブルー「そこから後は、楽しくなるって?」
ブルー 「卒塔婆書きの苦しさが、快感になるっていう感じ」
鼻歌なんかも飛び出すくらいに…、と立てる親指。
ブルー 「そういう境地を目指したまえ! 脳内麻薬で!」
キース 「の、脳内麻薬…」
ブルー 「マゾの要素が無いんだったら、その方向だね」
Aブルー「そうだね、それならハードル低いね」
SMの趣味が無い人だって、出来そうだから、と頷く人。
Aブルー「脳内麻薬を出す勢いでさ、書けばいいと思うよ」
キース 「俺に自力でトリップしろと!?」
ブルー 「ある意味、悟りの境地に似てると思うけどねえ?」
キース 「どんな勢いで書けと言うんだ!」
脳内麻薬が出るほどなんて、と震えてますけど。
SMよりはねえ…?
2019/07/29 (Mon)
☆スイッチの見極め
お盆前のお坊さんの地獄なイベント、山のような卒塔婆書き。
ジョミー君も嫌がるわけで、意識改革を迫られている副住職。
キース 「簡単に言ってくれるがな…! 脳内麻薬なんて…」
ブルー 「そうそう出ないと言うのかい?」
キース 「卒塔婆の一本や二本で出ると思うか!?」
ブルー 「じゃあ、百本で」
休憩無しで一気に書こうか、と生徒会長、涼しげな顔。
ブルー 「もちろん、水分補給もしないで、せっせとね!」
キース 「書き終わる前に死ぬだろうが!」
ブルー 「大丈夫! 何処かでスイッチが入るから!」
脳内麻薬がパァーッと出る筈、とニコニコニコ。
ブルー 「そうなれば気分は極楽なんだし、妙なる歌もね…」
サム 「おーっ! 迦陵頻伽が降臨するのな!」
シロエ 「迦陵頻伽って、何なんです?」
ブルー 「極楽の鳥だよ、それは美しい声の鳥でねえ…」
もうノリノリで卒塔婆書きだよね、と銀青様の仰せ。
ブルー 「さあ、帰ったら書いてみよう! 一気に百本!」
キース 「二十五菩薩様が、おいでになりそうなんだが…!」
サム 「ご来迎かよ、お迎えが来たら話にならねえぜ?」
Aブルー「SMを極めすぎるヤツだね、やりすぎて死ぬのは」
ほどほどに加減が大切だよね、とソルジャーの指摘。
Aブルー「鳥の声と、お迎えの間のトコを見極めないと…」
ブルー 「そうなんだよねえ、そこが勝負の分かれ目でさ…」
付き添った方がいいだろうね、と銀青様も。
ブルー 「キースがお浄土に行かない程度に、様子を見てさ」
Aブルー「それなら、ぼくが青の間から!」
任せておいてくれたまえ、とソルジャー、自信満々。
Aブルー「キースが途中で死なないようにさ、キッチリ監視」
ブルー 「どうなんだか…。夜の間も見てられるかい?」
Aブルー「あっ、それは…。ハーレイが来たら忘れるかも…」
キース 「あんたら、俺を殺したいのか!?」
卒塔婆書きで死んだら、元も子も無いぞ、と叫ぶ人。
それは確かに…。
2019/07/30 (Tue)
☆土壇場で逆転
お盆前のお坊さんに必須の作業が、地獄のような卒塔婆書き。
ジョミー君も嫌がるだけに、意識改革を迫られるキース君。
キース 「言っておくがな、俺が死んだら、例の卒塔婆は…」
シロエ 「例の卒塔婆って、何なんです?」
キース 「あまり言いたくないんだが…。お盆に必須の…」
此処の棚経に使うアレだ、とボソボソと。
キース 「あれを代わりに書くヤツもいないし、棚経もだ…」
Aブルー「もしかして、誰もやってくれないとか?」
キース 「ブルーが俺の代わりをするなら、別だがな」
充分すぎるほどの資格持ちだ、と生徒会長に突き付ける指。
キース 「あんた、無茶なことを言ってるからには…」
ブルー 「君の代わりにアレの菩提を弔えと?」
卒塔婆まで書いて…、と生徒会長、嫌そうな顔。
ブルー 「ぼくは御免だね、あくまで君の責任なんだし」
キース 「どの辺がだ!」
ブルー 「戒名をつけてしまった件も、法要なんかも」
だから絶対、代理はしない、とキッパリと。
Aブルー「ちょっと待ってよ、それじゃキースが…」
キース 「意識改革に挑んで死んだら、アレは無縁仏だ」
他の寺に頼みに行かない限りはな、とソルジャーをギロリ。
キース 「まあ、俺はそれでもいいんだが…」
ブルー 「来年以降はともかく、今年の棚経は流れるね」
Aブルー「なんだって!?」
キース 「何処のスケジュールも一杯だからな!」
ギリギリで調整しているだけに、新規は無理だ、と副住職。
キース 「お盆が一番大事なんだが、諦めてくれ」
Aブルー「そ、そんな…!」
キース 「それが嫌なら、無理を引っ込めろ!」
卒塔婆書きの意識改革とやらを、と形勢逆転。
Aブルー「分かったよ! だから今年の棚経もさ…」
キース 「よろしく頼む、と思うなら土下座しやがれ!」
Aブルー「く、悔しいけど…。スッポンタケをよろしく!」
一同 (((土下座した…)))
初めて見たかも、と誰もがポカーン。
今月、これにて中継終了~。
2019/07/31 (Wed)