霜月が来ました
さて、十一月。早くも今年の残りが二ヶ月弱、そういうシーズン。
相変わらず呑気なシャン学メンバー、生徒会長宅でゆっくり休日。
シロエ 「今年も紅葉のシーズンですねえ、アッという間に」
ジョミー「早かったよねえ、じきに師走で大晦日だよ」
スウェナ「でも、安心な季節だわ。冬の間はアレが来ないし」
サム 「あー、アレなあ…。アレは確かに来ねえよな」
シーズンオフだ、と頷くサム君。
サム 「流石に霜が降りる季節に、キノコはねえしよ」
キース 「俺も安心な季節ではある。これから冬の間が花だな」
マツカ 「真冬ともなれば、もう絶対に出ませんからねえ…」
あの迷惑なスッポンタケは…、と御曹司も。
マツカ 「今年も散々な目に遭いましたけど、もう終わりですよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ だけど、松茸狩りには行けたよ!」
シロエ 「…スッポンタケ狩りの間違いでしょう?」
サム 「うんうん、俺たちが松茸に走っただけでよ…」
お蔭で、すき焼きが食えたけどな、とサム君、ご機嫌。
サム 「デカい松茸なんかも採れたし、山ほど収穫あったしよ」
ジョミー「誰かさんは見向きもしなかったもんね、松茸には」
ブルー 「まるで目的が違ったからねえ、キノコ狩りのさ」
スッポンタケしか求めていないような輩は…、と生徒会長、溜息。
ブルー 「あっちのハーレイと採って採りまくって、上機嫌で…」
キース 「ドッサリ抱えて帰りやがったぞ、スッポンタケを」
シロエ 「先輩、御祈祷やらされてましたね…」
誰かさんが帰って行く時に…、とシロエ君の指摘。
シロエ 「あの時の御経、効くんですか?」
キース 「まるでご利益が無いこともないが…」
普通に家内安全程度、と副住職。
キース 「極楽の蓮のランクは低くていいそうだし、充分だろう」
シロエ 「アレも変わった趣味ですよねえ…」
キース 「まったくだ。俺には謎の発想だぞ」
何故、いい蓮を求めないのだ、と言ってますけど。
そういう人ですよね…?
2017/11/01 (Wed)
☆迷惑すぎる人材
スッポンタケが生えない季節が到来、誰もが安心できるシーズン。
生徒会長宅で過ごす休日ですけど、話題は迷惑な誰かさんのこと。
キース 「極楽の蓮は、阿弥陀様に近いほど上等なんだがな…」
ジョミー「遠いほどいいって言っているよね、あの人ってさ」
ブルー 「そうなんだよねえ、ぼくの祈祷はお断りらしいし…」
なんて罰当たりな男だろうか、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「このぼくが導師をするとなったら、もう確実に!」
シロエ 「極楽の蓮が、阿弥陀様にグンと近付くんですよね?」
ブルー 「キースとは比較にならないくらいに、グングンとね!」
普通はそっちを求めるものだ、とブツブツブツ。
ブルー 「あんなのがソルジャーをやってるだなんて…」
キース 「あいつの世界のシャングリラの連中も、大迷惑だな」
迷惑どころか災難だろうか、と副住職もフウと溜息。
キース 「なまじ、あいつが強いばかりに、ソルジャーでだな…」
シロエ 「そうなりますよね、他に人材がいないというだけで」
ブルー 「タイプ・ブルーは一人しかいないらしいしねえ…」
もう一人、いないこともないけれど…、と生徒会長、遠い目。
ブルー 「あっちのぶるぅは、こっちのぶるぅと正反対でさ…」
スウェナ「悪戯小僧で、大食いだものね…。アレは困るわよ」
シロエ 「おまけにパワー全開にしたら、3分ですしね」
そこで力が切れるんでしょう、というのが悪戯小僧の「ぶるぅ」。
シロエ 「カップ麺みたいなサイオンじゃ、役に立ちませんから」
キース 「そんな野郎と、あの馬鹿しかいない船ではな…」
気の毒すぎて言葉も出ない、と副住職が繰る数珠レット。
キース 「なのに世界は此処よりハードと来たもんだ。最悪だな」
シロエ 「まったくです。あんなのに頼るしか無いなんて…」
サム 「災難以外の何物でもねえな」
ジョミー「ぼくたち、ラッキーだったよね…」
アレは他所から来るだけだから、と噛み締める幸運。
確かに一種の外来種…。
2017/11/02 (Thu)
☆違いすぎる人物
生徒会長宅で休日を過ごすシャン学メンバー、誰かさんが話題に。
タイプ・ブルーというだけのことで、大勢の上に立っている人。
ジョミー「アレがぼくたちのソルジャーだったら、もう最悪だよ」
サム 「俺たちの場合、ソルジャーの出番はねえけどよ…」
シロエ 「生徒会長がアレになるわけですよね、早い話が」
ブルーの代わりに…、とシロエ君の言葉。
シロエ 「やたら権力を振りかざしまくって、好き放題で…」
スウェナ「その上、整理整頓も出来ないタイプなのよね?」
マツカ 「そうらしいですね、掃除が苦手だそうですから…」
キース 「坊主だったら、もうそれだけで破門だな」
掃除も修行の内だからな、と副住職。
キース 「何故、あんなのが同じブルーになるというんだ」
ブルー 「ぼくにも謎だよ、見た目はそっくりなんだけどねえ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぶるぅも、ぼくとそっくりだよ!」
それに仲良し、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は御機嫌ですけど。
サム 「ブルーとあいつは、仲良くねえよな?」
シロエ 「少なくとも、一緒に遊ぼうとはしていませんね…」
ブルー 「冗談じゃないよ、誰があんなのと!」
仲良くしたいと思うのだ、と生徒会長、ガクガクブルブル。
ブルー 「歩く迷惑そのものじゃないか、お断りだよ!」
ジョミー「ホントに、こっちで良かったよ…。ぼくたちのブルー」
キース 「まったくだ。腐っても伝説の高僧だからな」
無茶はやっても、アレとは違う、とキッパリと。
キース 「限度というものを心得ている分、遥かにマシだ」
ブルー 「銀青の看板を背負う以上は、人目の方も気にしないと」
ソルジャー稼業は適当にしても…、と生徒会長、大真面目な顔。
ブルー 「璃母恩院やら、宗祖様の顔に泥は塗れないよ」
キース 「あいつの場合は、ソレが無いしな…」
シロエ 「おまけに、旅の恥はかき捨てなんですよ!」
別の世界だけに舐められてます、と握り締める拳。
確かにそういう感じかも…?
2017/11/03 (Fri)
☆脅しているかも
生徒会長宅に来ているシャン学メンバーが嘆く、ソルジャーの件。
見た目は生徒会長そっくり、けれど中身は迷惑すぎる人物で…。
シロエ 「あっちの世界の人って、よほど辛抱強いんでしょうか」
キース 「アレがソルジャーでも、耐えていられる辺りがな…」
サム 「他にいねえから、仕方ねえんじゃねえの?」
我慢しねえと命がねえし、とサム君の見解。
サム 「SD体制の世界だったら、俺たちみたいな人間はよ…」
マツカ 「抹殺されてしまうんでしたね、異分子だとかで」
スウェナ「シャングリラに乗れないと、生きられないのよね…」
シロエ 「其処なんですよね、相手はあの人ですからね…」
下手をしたら脅しかねませんよ、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「こう、山に埋められたいのか、とでもいった具合に」
サム 「あー…。今の季節だと、海は冷たいぞ、って感じな」
シロエ 「そうです、そうです! そういったノリで…」
脅されたら何も言えませんよね、とお手上げのポーズ。
シロエ 「ちょっと船から出て貰おうか、と言われたら…」
マツカ 「どう考えても死にますよね…」
ブルー 「真空の宇宙ってわけじゃないけど、雲海らしいし…」
普通だったら落ちて死ぬかな、と生徒会長も。
ブルー 「空を飛べるのは、ブルーとぶるぅだけだしね…」
ジョミー「メチャクチャ怖い脅しだよ、ソレ!」
そうやって君臨しているのかな、とジョミー君。
ジョミー「逆らったら最後、本当に命が無いもんね…」
シロエ 「野放しにするしか無いんでしょうね、迷惑でも…」
誰だって命が惜しいですから…、というのは何処の世界も同じ。
シロエ 「あの世界の人には気の毒ですけど、生きてこそです」
サム 「死んで花実が咲くものか、って言うもんなぁ…」
キース 「お浄土に行くのと、行かされるのとではエライ違いだ」
ブルー 「いい所ではあるんだけどねえ…」
引っ越したい人はいないだろう、と銀青様も溜息。
まずいないですね?
2017/11/04 (Sat)
☆お浄土でも修行
休日を生徒会長宅で過ごすシャン学メンバー、話題はソルジャー。
他に代わりがいない世界で、シャングリラを牛耳っていそうな人。
ブルー 「死んだ後には、是非お浄土に、って人は多いけれどね」
キース 「あの馬鹿野郎も、ソレを狙ってやがるしな…」
シロエ 「色々と注文をつけてますけど、行くつもりですね」
あんな人でも…、とシロエ君も呆れるソルジャーの言動。
シロエ 「阿弥陀様から遠い蓮がいいとか、好き放題で…」
サム 「マジで罰当たりな話だぜ。お浄土を舐めてやがるよな」
スウェナ「でも、いい所なんでしょう? 極楽なんだもの」
ブルー 「それはまあ…。とはいえ、行くべき時でもないのに…」
引っ越したい人がいるわけがない、と銀青様。
ブルー 「切羽詰まった人はともかく、リア充ならね」
シロエ 「それは間違いないですね。誰でも煩悩たっぷりですし」
キース 「お浄土はいい所なんだが、毎日が修行の日々でもある」
一同 「「「へ?」」」
なんで修行だ、と一同、ビックリ。
シロエ 「あのですね…。死んでからまで、何の修行を?」
キース 「もちろん仏様としての修行だ、死ねば仏様だからな」
修行を積んで、世の中の役に立たなければ…、と副住職。
キース 「ご先祖様が守って下さるというのは、ソレのことだぞ」
一同 「「「えーっ!?」」」
ヒドイ、と誰からともなく上がった悲鳴。
シロエ 「いい所だと聞いているのに、修行つきですか!」
マツカ 「まさか毎日、延々と読経じゃないでしょうね…?」
ブルー 「一応、そんな感じかな、うん」
お念仏は必須の修行だよね、と頷く人。
ブルー 「呼吸の代わりにお念仏かな、死んだからには」
シロエ 「そこまでですか!?」
キース 「でないと話にならんだろう。日々、修行だしな」
ブルー 「阿弥陀様の所へ行ったからには、お念仏だよ」
一同 「「「うーん…」」」
遊んで暮らせるわけではなかったのか、と誰もが愕然。
修行つきの日々…?
2017/11/05 (Sun)
☆修行が大切です
生徒会長宅で過ごす休日、話題はソルジャーだったんですけれど。
其処からズレて極楽の方へと、いわゆるお浄土ライフが問題。
シロエ 「毎日がお念仏だなんて、どの辺が極楽なんですか!」
ブルー 「正真正銘、極楽だよねえ…。南無阿弥陀仏で」
キース 「阿弥陀様に帰依いたします、とお唱えするんだしな」
お浄土と言えばお念仏だ、と銀青様と副住職。
キース 「生きている間もお念仏だが、お浄土だったら尚更だ」
シロエ 「でもですね…! 極楽往生を願ってお念仏ですよ?」
スウェナ「極楽に行くための、呪文みたいなものじゃない!」
マツカ 「そうですよね…。唱えるだけで極楽往生でしょう?」
行った後には、もはや関係ないのでは…、とマツカ君の疑問。
マツカ 「お浄土に着いたら終点ですから、用済みなんじゃあ…」
キース 「さっきも言ったぞ、阿弥陀様への帰依が大切だ」
お浄土でお世話になるんだからな、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「衣食住を丸ごと、引き受けて下さるのが阿弥陀様だぞ」
ブルー 「タダでも暮らしていけるんだけどね、礼儀としてさ…」
御礼の言葉は必要だろう、と銀青様が合わせる両手。
ブルー 「こうして南無阿弥陀仏と唱える、それが必須で…」
キース 「子々孫々のためを思えば、きちんと修行を積むべきだ」
でないと子孫を救えないぞ、と副住職の説法。
キース 「仏様の仲間入りを果たしたからには、より一層の…」
ブルー 「精進と修行が欠かせないんだよ、お浄土ライフは」
生前以上の功徳を積む場所が極楽なのだ、と言われましても…。
シロエ 「それじゃ、今よりキッツイですよ! お浄土は!」
スウェナ「抹香臭いなんてものじゃないわよ、お寺以上よ!」
マツカ 「誰かさんが聞いたら、とても嫌がりそうですね…」
ジョミー「それっぽいよね、修行だなんて」
サム 「でもよ、相手はあいつなんだぜ…?」
お浄土だろうが、マイペースでは、という意見。
有り得そうですね…?
2017/11/06 (Mon)
☆阿弥陀様の誓い
ソルジャーの話題からズレてしまって、お浄土ライフが問題に。
極楽に行っても必要な修行、毎日がお念仏だという話ですけど…。
サム 「ソルジャーのくせに、好き放題してるヤツだしよ…」
シロエ 「極楽に行っても、我儘言いたい放題ですか?」
スウェナ「その兆候はもう出ているわよね、極楽の蓮の注文で」
一同 「「「あー…」」」
そもそもは、そういう話だった、と頭を抱える御一同様。
ジョミー「阿弥陀様から一番遠い蓮がいい、って言ってるよね…」
キース 「実に罰当たりな話なんだが、事実ではある」
サム 「そんなヤツがよ、修行だなんて言われてもよ…」
するわけねえだろ、とサム君、キッパリ。
サム 「お浄土に行くためのお念仏だって、唱えていねえし」
シロエ 「キース先輩に丸投げでしたね、それにキャプテンと」
マツカ 「キャプテンは唱えているらしいですね、お念仏…」
誰かさんが全く唱えませんから…、と御曹司も呆れ果てた顔。
マツカ 「それで極楽に行くつもりですし、行った結果も…」
サム 「修行なんかは、サクッと無視していそうだぜ」
キース 「…阿弥陀様も、さぞお困りになるのだろうが…」
どうしようもないな、と漏れた超特大の溜息。
キース 「修行をしなくて好き放題でも、放り出せんし…」
シロエ 「そうなんですか? 地獄に落とせば済む話では…?」
キース 「生憎と、それは出来んのだ」
阿弥陀様の誓いに反するからな、と副住職が押さえる額。
キース 「衆生をもれなく救うために、と奔走しておいでで…」
ブルー 「お釈迦様とは違うんだよ。蜘蛛の糸の話は通用しない」
一同 「「「へ?」」」
とても有名な話なのに、と誰もが驚く蜘蛛の糸の件。
シロエ 「糸がプッツリ切れるというのは、お約束でしょう?」
キース 「お釈迦様ならな。だが、阿弥陀様は…」
ブルー 「糸を切るどころか、補強なんだよ」
だからこそ阿弥陀様なのだ、という解説。
極楽は追放なしですか?
2017/11/07 (Tue)
☆追放が無い場所
極楽という場所ですけれども、毎日がお念仏を唱える修行の日々。
それをしそうにないのがソルジャー、それでも許されそうだとか。
シロエ 「あのですね…。極楽からの追放は無いんですか?」
スウェナ「糸を切る代わりに補強だったら、そうなるわよね…?」
マツカ 「お釈迦様だと切ってましたよ、アッサリと…」
それで地獄に逆戻りでしょう、と御曹司も怪訝そうな顔。
マツカ 「阿弥陀様だと、どうして補強になるんです?」
キース 「さっきも言ったが、そういう誓いを立ててらっしゃる」
ブルー 「全ての人間を救うというのが、阿弥陀様の誓いで…」
そのための場所がお浄土なのだ、と銀青様。
ブルー 「一旦、其処に迎えたからには、追放などはなさらない」
キース 「どんなに救いのない人間でも、地獄には落ちん」
地獄から救い出されることはあっても…、と副住職も。
キース 「実に忌々しい話なんだが、あの馬鹿野郎でもだ…」
ブルー 「お浄土で何をやっていようが、阿弥陀様はスルーだよ」
広い心でお許しになる、と生徒会長、合掌。
ブルー 「だからお浄土は有難い場所で、其処での修行も…」
キース 「世の中のためになるものなんだが、あいつは駄目だ」
極楽でニート決定だな、とキース君、バッサリ。
シロエ 「ニートですか?」
キース 「そうなるだろうが、衣食住は全て阿弥陀様任せで…」
ブルー 「何の修行もしないとなったら、ニートだよねえ…」
働いたら負けなのがニートなんだし、とブツブツブツ。
ブルー 「お浄土での仕事はお念仏の修行、それをしないでさ…」
キース 「蓮だけ貰って、好き放題だしな…」
今も似たような暮らしぶりだが、と深い溜息。
キース 「ソルジャー稼業をやってはいても、こう、日常が…」
ブルー 「非常時以外は我儘放題、サボり放題の日々ではねえ…」
ジョミー「ニートっぽいよね…」
キース 「そうだろう?」
ヒッキーはしていないようだが、という評価。
ニートでしたか…。
2017/11/08 (Wed)
☆ニートな指導者
生徒会長宅で休日を過ごすシャン学メンバー、話題はソルジャー。
今は極楽についての姿勢が問題、そこからニートという説が。
シロエ 「…現役のソルジャーが、ニートというのは酷いですね」
サム 「けどよ、ニートで説明がつくぜ、何もかもがよ…」
スウェナ「とにかくサボリが大好きなのよね、サボってばかりで」
キース 「青の間の掃除もしない程だぞ、もう最悪だな」
たまにソルジャーとして働くにしても、嫌々だろう、と副住職。
キース 「働かずに済むなら、その方がいいと思っているヤツだ」
シロエ 「分かります…。基本はキャプテン任せですよね」
ブルー 「そうみたいだねえ、ギリギリまで何もしないでさ…」
本当に船が危なくなったら、力任せで解決らしい、と漏らす溜息。
ブルー 「場数を踏んでいるものだから、それで片が付くし…」
キース 「普段は船でゴロゴロしていて、飯を食うのも面倒で…」
ジョミー「栄養剤だけで済ませたいっていう人だしね…」
そのくせ、お菓子は大好きなんだよ、とジョミー君が挙げる欠点。
ジョミー「栄養剤でいいんだったら、お菓子を食べなくても…」
シロエ 「良さそうですけど、そこが我儘な所ですよね…」
ブルー 「働きもせずに、好きな物だけ食べて暮らす日々だし…」
サム 「どう考えてもニートってヤツだぜ、あの野郎はよ…」
あっちの世界にニートという言葉が無いだけだ、とのツッコミ。
サム 「何もかも全部、機械が決めてる世界だしよ…」
シロエ 「ただの主婦でも、それが職業になるんでしたっけ…」
キース 「人類とやらの世界の方では、そのようだがな…」
ミュウの方では話が別だ、とキース君の分析。
キース 「しかし、船では仕事が割り当てられている筈で…」
ブルー 「働かざる者、食うべからずだと思うけれどね…」
シロエ 「そういう世界で、あの生き方はですね…」
サム 「ニートでしかねえよ…」
ぶっちぎりでよ、との言葉に頷く面々。
指導者が、ニート…。
2017/11/09 (Thu)
☆ニートじゃない人
生徒会長宅で過ごすシャン学メンバー、ソルジャーの件が話題に。
サボリ大好きな生き方が問題、ニートなのではという話でして…。
ブルー 「働いたら負けだというニートの姿勢は、重なるねえ…」
キース 「まったくだ。あいつの口から仕事の話は出ないしな」
シロエ 「そんな指導者でも、誰も文句は言えないんですね…」
言ったら命が無いですから…、とシロエ君、ブルブル。
シロエ 「シャングリラの外では、生きていけないようですし…」
スウェナ「それを盾にして脅してなくても、酷い話よねえ…」
マツカ 「船の皆さんは、毎日、勤勉に働いているんですけど…」
サム 「示しがつかねえどころじゃねえよな、ニートなんてよ」
反面教師にもならねえだろう、とサム君の指摘。
サム 「船の子供が真似しちまったら、未来がねえぜ」
シロエ 「そうですね…。働いたら負けな生き方が広まったら…」
ジョミー「間違いなく船が沈むと思うよ、誰かさんがいても」
その誰かさんが働かないし、とジョミー君、お手上げのポーズ。
ジョミー「運良く沈まずに済んだとしてもさ、ミュウの未来は…」
シロエ 「お先真っ暗というヤツですよね、ニートばかりじゃ」
ブルー 「船の未来を担う子供が、ニートへ一直線ではね…」
何処の部門も駄目になるだけ、と生徒会長、こちらのソルジャー。
ブルー 「ぼくも普段は手抜きだけれどさ、ニートじゃないし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ちゃんとお仕事、しているもんね!」
ブルーもソルジャーなんだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「シャングリラに行ったら視察もしてるし、お家でも…」
シロエ 「データのチェックはしてるんでしたね」
働いてますね、という声に頷く面々。
ジョミー「いい加減なようでも、働いてるから…」
キース 「働いたら負けとは言っていないな」
ブルー 「ニートになる気は無いからねえ…」
ソルジャーとしても、坊主としても、と生徒会長。
とても立派な姿勢ですね?
2017/11/10 (Fri)
☆坊主はキツイです
ソルジャーについて論じるシャン学メンバー、ニートという結論。
同じソルジャーでもニートじゃないのが、生徒会長ですけれど。
ブルー 「ぼくの場合は、きちんと修行もしているからねえ…」
キース 「あんたほど厳しい修行をしてれば、ニートは無いな…」
ブルー 「途中で脱落しない限りは、坊主はもれなく勤勉だよ」
生臭坊主と言われていたって、ニートはいない、とキッパリと。
ブルー 「生臭坊主で生きていくにも、先立つものが要るからね」
一同 「「「あー…」」」
無収入だと花街遊びも出来なかった、と誰もが納得。
シロエ 「観光寺院ってわけじゃなくても、働かないと…」
マツカ 「一銭も入って来ませんからねえ、お寺には…」
お寺だけでやっていけない場合は副業だって…、と御曹司。
マツカ 「幼稚園を経営しているケースも多いですしね」
サム 「会社員をやってる坊主も多いぜ、土日が坊主で」
キース 「無収入だと、寺の維持さえ出来ないからな…」
坊主の世界は厳しいんだ、と副住職が繰る数珠レット。
キース 「ウチの場合は、寺だけでやっていけるんだが…」
ブルー 「宿坊の方も大繁盛だし、余裕だけどね…」
だけど働かないと駄目だ、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「誰かさんみたいな生き方じゃ、とても…」
キース 「そういうニートに、いいように使われるのが俺か…」
ツイてないな、と副住職が抱える頭。
キース 「いったい俺は、何のために坊主になったんだ…」
??? 「もちろん、ぼくのためだってば!」
助かってるよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「キースのお蔭で、極楽の蓮も予約出来ているしね」
一同 「「「うわー…」」」
また来たのか、と御一同様、愕然。
ブルー 「今日は何しに来たんだい!?」
Aブルー「もちろん、遊びに来たんだけど!」
ブルー 「早い話が、サボリだろう!」
たまには真面目に働きたまえ、と言ってますけど。
ニートですしね?
2017/11/11 (Sat)
☆ソルジャーの仕事
ソルジャーの実態はニートそのもの、と断じたシャン学メンバー。
其処へ現れたのがソルジャー、例によって遊びに来たんだそうで。
ブルー 「ぼくたちの話は聞いてたのかい、君についての」
Aブルー「えっ、何も…。今日はフラッと来ただけだしね」
事前に下見はしていないのだ、と覗き見しないで来た模様。
ブルー 「なるほどねえ…。それでノコノコ出て来たわけだ」
Aブルー「悪口を言っていたのかい? ありがちだけどさ」
ブルー 「そうじゃなくって、君の生き方を論じていたんだよ」
Aブルー「ふうん? だけど褒めてはいないんだよね?」
褒めてたんなら、その言い方にはならないし…、と鋭い読み。
Aブルー「いったい何を話していたのさ、ぼくの生き方って?」
ブルー 「ひらたく言うなら、ニートだという所かな」
Aブルー「ニートって?」
ブルー 「知らなくはないと思うけど? こっちじゃ有名」
働いたら負けという人種は知ってるだろう、と生徒会長。
ブルー 「それがニートで、引きこもっていればヒッキーで…」
Aブルー「ああ、それね! だけど、どうしてニートなわけ?」
ぼくはソルジャーなんだけど、と自分の顔を指差す人。
Aブルー「ちゃんと仕事は持っているしさ、肩書だって…」
ブルー 「その、ソルジャー…。具体的には、どういう仕事?」
Aブルー「それはもちろん、ぼくのシャングリラを守ること!」
人類軍の攻撃からね、と溢れる自信。
Aブルー「追われているミュウの救出もするし、色々と…」
ブルー 「主な仕事はソレだろうけど、それ以外には?」
Aブルー「船の視察に、長老たちとの会議もあるし…」
ブルー 「その仕事だけど、自発的にやっているのかい?」
視察や会議は、自分で決めているのだろうか、という質問。
ブルー 「誰かに言われて、嫌々だとか…」
Aブルー「そうに決まっているだろう?」
一同 「「「うわー…」」」
やっぱりニートだ、と一同、愕然。
指導者の器じゃないですねえ?
2017/11/12 (Sun)
☆ヒッキーでニート
ソルジャーは実はニートだろう、と考えていたシャン学メンバー。
其処へ来たのが本人なわけで、ニートじゃないと反論ですけど…。
ブルー 「やっぱりニートそのものじゃないか、君の生き方」
Aブルー「仕事はしてると言った筈だよ、それにソルジャーだし」
シロエ 「でもですね…。仕事は、嫌々してるんですよね?」
Aブルー「それはまあ…。しなくて済むなら、それが一番だけど」
青の間でゴロゴロしてるのがいい、とソルジャーの発言。
Aブルー「もちろん掃除はハーレイ任せで、放置だよね」
ブルー 「立派にニートだと思うけどねえ、その有様じゃあ…」
サム 「ヒッキーの方もつくんじゃねえか?」
青の間から一歩も出ねえ傾向があるんなら、とサム君。
サム 「いつもメチャクチャに散らかってる、って…」
Aブルー「掃除するのは面倒だしねえ、寝る場所があれば充分で」
ブルー 「だったら床には獣道だね、通るのは人間だろうけど」
Aブルー「ぼくのハーレイが歩けたら、それでいいんだよ!」
それ以外の人は滅多に来ない、とニコニコと。
Aブルー「よほど急ぎの用でなければ、長老だって来ないしね」
キース 「だからと言って、獣道は少し酷すぎないか?」
Aブルー「誰も見ないから、問題なし! どうなっていても!」
お掃除部隊だけが知っているのだ、と威張り返り。
Aブルー「他には誰も来ない部屋でゆっくり、それが理想で…」
ブルー 「働きたくなくて、引きこもりたい、と…」
Aブルー「そんな感じかな、許されるなら」
ブルー 「とうに実行済みだろう!」
何処から見たって、ニートでヒッキー、と生徒会長。
ブルー 「それでソルジャーが務まるだなんて、なんと言うか…」
シロエ 「深刻な人材不足ですよね、そのシャングリラは…」
Aブルー「だけど沈んでいないから! ぼくは働いてるんだし!」
ブルー 「働いたら負けな姿勢でね…」
とんだソルジャーもあったものだ、と嘆き節。
本当に気の毒な船ですねえ…。
2017/11/13 (Mon)
☆ニートなソルジャー
聞けば聞くほどニートっぽいのが、ソルジャーという人の生き方。
おまけにヒッキーまでもがつきそうな感じ、なのにソルジャー。
シロエ 「いいんでしょうか、こういう人がソルジャーでも…?」
サム 「いいわけねえだろ、不幸の極みじゃねえかよ」
マツカ 「そうですよね…。他に選びようが無いんですから」
船の人たちには災難です、と御曹司も。
マツカ 「もっと勤勉な人が良くても、タイプ・ブルーは…」
スウェナ「この人と、ぶるぅしかいないのよね…」
ジョミー「あっちのぶるぅは悪戯小僧で、大食いだしさ…」
キース 「サイオン全開だと、3分しか持たないカップ麺だしな」
さっきも話題になっていたが、と副住職が繰る数珠レット。
キース 「こんなヤツしかいない船では、何かと苦労も多かろう」
Aブルー「何を言うかな、ぼくはきちんと働いてるから!」
ブルー 「でも、働いたら負けだと思っているだろう?」
口に出してはいないだけで、と生徒会長の指摘。
ブルー 「出来ればゴロゴロして暮らしたくて、引きこもりでさ」
Aブルー「ぼくの理想だけど、なかなかそうもいかなくて…」
出撃せざるを得ないのだ、とブツブツブツ。
Aブルー「どうして他にも、タイプ・ブルーがいないんだろう?」
ブルー 「いたら、そっちに丸投げすると?」
Aブルー「もちろんだよ! そしてセックス三昧の日々!」
ぼくのハーレイを引っ張り込んで、と言ってますけど。
ブルー 「あのねえ…。その場合、青の間は無いと思うよ」
キース 「そうだな、あれはソルジャー専用の部屋だ」
Aブルー「ぼくは何処でも気にしないけど? 場所なんかはね!」
狭い部屋だろうが、備品倉庫だろうが、と涼しい顔。
Aブルー「要は楽しめればいいんだよ! ハーレイと!」
ブルー 「そのハーレイだけどさ…。キャプテンだよね?」
Aブルー「そうだけど?」
ブルー 「じゃあ、仕事は?」
働かないと駄目じゃないか、とキッツイ一言。
船長ですしね…?
2017/11/14 (Tue)
☆キャプテンは多忙
働いたら負けな生き方が理想だという、とんでもないソルジャー。
おまけにヒッキー希望ですけど、ソルジャーでなかった時が問題。
ブルー 「君はヒッキーでニートでもさ、君のハーレイはさ…」
キース 「日々、勤勉に働いていないと駄目だと思うがな?」
シロエ 「船長が仕事をサボっていたんじゃ、アウトですよ」
それこそ船が沈みますから、とシロエ君も。
シロエ 「人類軍とやらが攻めて来た時は、指揮するんでしょう」
Aブルー「そうだけど? 迎撃セクションに、攻撃セクション!」
ブルー 「…集中を切らすな、っていう感じかな?」
ぼくは演習しかしていないけれど、と生徒会長。
ブルー 「実戦なんかは有り得ないしね、訓練だけで」
シロエ 「教頭先生がやってらっしゃるんですか、その号令は?」
ブルー 「うん。ソルジャーは管轄違いだからね」
ぼくはブリッジで見てるだけだ、という生徒会長もソルジャー職。
ブルー 「だけど流れは同じだろうしね、ブルーの船とさ」
シロエ 「設計図が同じだそうですし…。そうなりますよね」
キース 「俺たちは演習を見てはいないが、想像はつくな」
サイオンキャノンに、サイオンシールド…、と副住職が頷く演習。
キース 「どっちも集中力が切れたらアウトなシステムだ」
ブルー 「サイオンが動力源みたいなものだしね…」
だからキャプテンの責任は重い、という指摘。
ブルー 「指示を間違えたら船は終わりで、サボリどころじゃ…」
シロエ 「ない筈ですよね、どう考えても…」
Aブルー「そうでもないよ? 特別休暇も取れるから!」
こっちに遊びに来ている時はソレだよね、と。
Aブルー「ぼくと一緒にホテルライフだとか、君たちと旅行!」
ブルー 「その休暇…。君が取らせているんだろう?」
Aブルー「もちろん、そうに決まってるだろう!」
ブルー 「君がソルジャーだから、出来ることだと思うけど?」
ヒラのミュウだと、何の権限も無い、とツッコミが。
当然ですよね?
2017/11/15 (Wed)
☆今年もキノコ狩り
スッポンタケとの縁を切るべく、キース君を留守がちにする計画。
応援に来たソルジャーにやられて、見事に頓挫いたしまして…。
ジョミー「…今度の土曜って言ったよね? スッポンタケ狩り…」
シロエ 「そうらしいですね、断ったって来ますよね…」
誰かさんが、とシロエ君、深い溜息。
シロエ 「いっそ大雨とか、そういうコースがいいんですけど!」
スウェナ「えーっと…。ダメね、来週まで秋晴れだわよ」
キース 「す、すまん…。しかし、俺にも人生がだな…」
ブルー 「あると言いたいんだろうけど…。スッポンタケねえ…」
一生ついて回るのか…、と生徒会長も嘆き節。
ブルー 「君がコケたら、ぼくにお鉢が回るらしいし…」
サム 「どうにもならねえ展開だよなあ、最悪すぎだぜ」
キース 「俺にしたって、アレとは縁を切りたいんだが…」
どんな手段にも落とし穴が…、と浮かない顔。
キース 「仕方ないから、腹を括った。一生モノだと」
ブルー 「君の覚悟は天晴だけどさ…。じきに挫けるよね」
シロエ 「分かります! いつだって斜め上ですから!」
誰かさんが要求することが…、とシロエ君。
シロエ 「常識が通用しませんからねえ、あの人には…」
サム 「SD体制のせいにしやがるけど、違うよな?」
ブルー 「うん…。本人の資質の問題だよね」
スッポンタケ狩りが無事に済むよう、祈っておこう、と。
ブルー 「普通にキノコ狩りで終われば、万々歳だよ」
キース 「そうだな、スッポンタケを拝まされるとしても…」
ブルー 「余計なことが起こらなかったら、充分に平和!」
お弁当を食べに出掛けるだけだ、と前向きな姿勢。
ブルー 「たまには山に行くのもいいから、ハイキング気分で!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お弁当、楽しみにしていてねーっ!」
キース 「申し訳ない。…みんな、よろしく頼む」
一同 「「「はーい…」」」
土曜日ですね、と頷くシャン学メンバー。
キノコ狩り、どうなるんでしょう…?
2017/10/16 (Mon)
☆いいお天気です
スッポンタケと縁が切れるどころか、決定になったキノコ狩り。
じきに土曜日がやって来まして、集いつつあるシャン学メンバー。
ジョミー「おはよう! 雨にはならなかったね…」
サム 「こういう時だけ、天気予報ってヤツは外れねえよな」
シロエ 「そうなんですよね、期待されるほどアウトなんですが」
お月見だとか、とシロエ君が振っている頭。
シロエ 「今年の仲秋も酷かったですよ、当日はともかく」
一同 「「「あー…」」」
晴れたのは仲秋の夜だけだった、と頷く面々。
スウェナ「仲秋と十五夜、ズレてたのよねえ…」
シロエ 「そうです、そうです。仲秋の日は満月じゃなくて…」
ブルー 「月齢の方だと、次の日の夜が満月だっけね」
ものの見事に雨だったけど…、というのが今年の仲秋の天気。
ブルー 「満月の日が金曜だから、何処もイベントの設定は…」
スウェナ「金曜日に力を入れてた筈よね、人出が一番多そうだし」
サム 「だよなあ、平日だと観光客しか来てくれねえしよ…」
それがズッコケたんだよな、とサム君も。
サム 「そんな感じで、今日も雨でも良かったのによ…」
シロエ 「ぼくたちの期待値が低すぎたでしょうか?」
ジョミー「期待しろって言う方が無理だよ、スッポンタケだよ?」
ハイキングとかバーベキューならともかく、とツッコミが。
ジョミー「期待してるのは一人だけだし、無駄だってば!」
ブルー 「しかも思いっ切り、晴れ男っぽいねえ…」
今までのスッポンタケ狩りは全部晴れだ、と冷静な指摘。
ブルー 「一度も雨は降っていないし、ぼくたちじゃとても…」
シロエ 「勝てないんでしょうか?」
雨乞いしたって無駄でしょうか、との質問ですけど。
ブルー 「無駄だろうねえ、相手はアレだし」
キース 「俺も無駄だという気がするぞ」
シロエ 「先輩がソレを言いますか…」
キース 「学習済みと言ってくれ」
あいつには、とても逆らえん、と溜息MAX。
経験則ですね…?
2017/10/17 (Tue)
☆運が良すぎる人
やって来ました、スッポンタケ狩りに出掛ける土曜日。
いい天気だけに中止はなくて、生徒会長のマンション前に集合で。
キース 「あの馬鹿野郎に逆らえるヤツは、誰もいないぞ」
ブルー 「残念だけれど、ぼくも無理だよ。色々な意味で」
シロエ 「それはアレですか、SD体制とやらのせいですか…?」
アレって最終兵器ですよね、とシロエ君。
シロエ 「自分の立場がマズくなったら、SD体制の苦労が云々」
ブルー 「そっちもあるけど、口も達者で、サイオンの方も…」
キース 「あんたよりスキルが上らしいよな、同じ力でも」
ブルー 「場数が違いすぎるしね…。勝てるとしたら法力くらい」
他は駄目だ、と伝説の高僧、銀青様でもお手上げな相手。
ブルー 「その法力もさ、雨乞いするだけ無駄って気がして…」
シロエ 「雨乞い、やっていないんですか?」
ブルー 「多分、エネルギーの無駄遣いだよ。ブルーが相手じゃ」
??? 「ピンポーン!!!」
大正解! とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「みんな、おはよう! 今日はハーレイも一緒だよ!」
一同 「「「げっ!?」」」
そんな、と視線が集まる先にキャプテン(会話表記はA船長)が。
A船長 「おはようございます。本日はよろしくお願いします」
一同 「「「うわー…」」」
バカップルが揃ってしまった、と一同、ガクブル。
ブルー 「えっと…。お弁当が一人分、足りないんじゃあ…?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ うんと沢山作ってあるから大丈夫!」
一同 「「「ひいぃっ!」」」
頼むから空気を読んでくれ、と泣きたい気分の御一同様。
シロエ 「ぶるぅ、そこは足りないと言って下さい!」
ぶるぅ 「えとえと…。なんで? お弁当、ドッサリ…」
Aブルー「ありがとう、ぶるぅはいい子だね!」
A船長 「あなたのリアルラックの方も、素晴らしいですよ!」
お蔭でシャングリラも安泰です、と保証されましても。
法力も効かないほどですか?
2017/10/18 (Wed)
☆ツキまくりの人
スッポンタケ狩りに出掛ける土曜日、キャプテンまでが来る始末。
愕然とするシャン学メンバーですけど、全く気にしない人達で…。
A船長 「あなたさえおいでなら、シャングリラは絶対安心です」
Aブルー「そう! ぼくはトコトン、ツイてるからね!」
そもそも船が出来たのからして、ぼくのお蔭、と満面の笑顔。
Aブルー「海賊船と遭遇した時、ちゃっかり拠点にお邪魔して…」
A船長 「あなたがボスに気に入られたのが始まりでしたね!」
一同 「「「あー…」」」
そういえば、そういう歴史があった、と誰もが溜息。
シロエ 「海賊が改造してくれたんでしたね、そっちの船は…」
Aブルー「とても気前のいい海賊でねえ…。お酒も山ほど」
A船長 「秘蔵のを御馳走してくれましたし、それもこれも…」
あなたの運のお蔭ですよ、と手放しで褒めるキャプテン。
A船長 「ですから今日もお天気が良くて、雨乞いなどは…」
Aブルー「やってみるだけ無駄ってね! 間違いなく!」
それじゃ行こうか、と突き上げる拳。
Aブルー「いつもの山でいいんだよね?」
ブルー 「…ぼくは手伝わないからね?」
Aブルー「このくらいの人数、平気だってば! 出発!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁ~つ!」
無邪気なお子様が同調しまして、一瞬の内に瞬間移動で…。
Aブルー「はい、到着~!」
ぶるぅ 「んとんと…。お弁当とかは、此処でいい?」
Aブルー「いいと思うよ、まずはスッポンタケ狩りで!」
キース 「勝手に仕切るな!」
此処は俺たちの世界の山だ、と副住職が反撃ですけど。
Aブルー「ぼくが言い出したイベントなんだし、いいだろう!」
キース 「しかしだな…!」
この世界にもルールはあって…、と踏ん張るものの。
Aブルー「スッポンタケ狩りでは、ぼくが法律!」
A船長 「ええ、そうですとも!」
Aブルー「ほらね、ハーレイもこう言ってるし!」
頑張って探してくれたまえ、と仕切りまくり。
逆らえませんね…?
2017/10/19 (Thu)
☆松茸の方がいい
秋晴れの土曜日に山までお出掛け、その目的はスッポンタケ狩り。
仕切りまくっているのがソルジャー、我が物顔で振舞ってまして。
Aブルー「ほらほら、ボーッとしてないで! 探しに行く!」
A船長 「ご協力、どうぞよろしくお願いします」
シロエ 「まあ、適当にやりますけどね…。他のキノコで」
スッポンタケだけがキノコじゃないですし、とシロエ君。
シロエ 「松茸なんかもあるでしょうから、その方向で」
サム 「それもいいよな、松茸だったら美味いしよ…」
ブルー 「匂い松茸、味シメジとは言うけどね」
Aブルー「そうだ、シメジ! 仁王シメジがあったんだっけね!」
お蔭で仁王スッポンタケにも望みが…、とソルジャー、ウキウキ。
Aブルー「あるといいねえ、仁王スッポンタケ!」
ブルー 「ぼくは無い方がいいけどね? そんな迷惑なのは」
キース 「仁王シメジは、外来種が巨大化しただけだしな…」
スッポンタケでソレは御免だ、と副住職も苦い顔。
キース 「俺たちは普通にキノコを探すぞ、食えるヤツをな」
マツカ 「毒キノコには気を付けないといけませんね」
シロエ 「そうです、そうです! 安全なのに限りますよ」
まだ死にたくはないですからね、とシロエ君、ブルブル。
シロエ 「基本のキノコを探しましょう! 松茸です!」
ジョミー「松茸だったら、間違えようがないもんね!」
スウェナ「匂いで嫌でも分かるんだもの、ホントに安全」
ソレにしましょ、とシャン学メンバーの目的は別の方向へ。
スウェナ「松茸狩りがメインでいいのよ、他はオマケで!」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
スウェナ「何よ、文句があるってわけ?」
ついでに探してあげるのに、と開き直った人。
スウェナ「嫌なんだったら、お弁当タイムにするけれど」
Aブルー「そ、それは…」
スウェナ「困るのよね? じゃあ、黙ってて!」
Aブルー「分かったよ…」
松茸を探すついでにお願い、とソルジャー、譲歩。
人海戦術なんですね…?
2017/10/20 (Fri)
☆松茸を探したい
スッポンタケ狩りに来た山ですけど、シャン学メンバーは別行動。
松茸を探す方がメインで、スッポンタケはオマケという方針で…。
Aブルー「…松茸狩りでも仕方ないけど、スッポンタケも…」
スウェナ「探してあげると言ってるでしょ? ついでだったら」
シロエ 「見付けた時には呼びますよ。仁王スッポンタケ」
他のはスルーでいいですよね、とシロエ君も強気。
シロエ 「普通のスッポンタケの場合は、無視ってことで…」
サム 「かまわねえよな、アンタの目当てはデカいヤツだろ?」
Aブルー「そ、そうだけど…。仁王スッポンタケは未確認だし…」
普通サイズの方もよろしく、とソルジャー、頭を下げまして。
Aブルー「これは凄い、というのがあったら呼んでよね!」
シロエ 「はいはい、ちゃんと呼びますよ」
ジョミー「普通よりも大きいサイズかな、と思った時はね!」
他のは知らない、とジョミー君も。
ジョミー「レア物なのは松茸なんだし、忙しいから」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 松茸探し、頑張らなくちゃ!」
ブルー 「じゃあ、ぼくたちは急ぐから…。君たちはお好きに」
スッポンタケ探しをしてくれたまえ、と生徒会長が締め。
ブルー 「さあ、行こう! 松茸が待っているからね!」
一同 「「「はーい!!!」」」
Aブルー「スッポンタケも忘れないでよ!?」
そっちが大切、という声を背中に、シャン学メンバー、山の中へ。
シロエ 「松茸は、どの辺が有望でしょうね、採れるスポット」
ブルー 「まず松の木、って言われてるけど、そうでもなくて…」
案外、普通の木でもいける、と生徒会長。
ブルー 「日当たりがよくて、下草が茂りすぎてなければ…」
キース 「松茸はある、と聞いてはいるな。檀家さんから」
ジョミー「分散した方がいいのかな? 山は広いし、人海戦術で」
シロエ 「どうなんでしょうね、ローラー作戦もアリでしょうか」
散らばるべきか、絨毯爆撃する方がいいか。
チョイスが難しいですね…?
2017/10/21 (Sat)
☆ローラー作戦がいい
スッポンタケ狩りに山へ来たのに、松茸を探すシャン学メンバー。
分散すべきか、ローラー作戦で行くか、考えている所でして…。
シロエ 「山狩りみたいに、並んで行くのがいいかもですね」
サム 「ソレだと、見落とし、ねえからなぁ…」
スウェナ「分散しちゃうと、見落とした時は、それっきりよね」
集まっている方がいいかも、とスウェナちゃんも。
スウェナ「松茸の匂いが分からなくても、他の誰かが気付くとか」
ジョミー「あー、そういうのはあるかもね…」
ブルー 「嗅覚の問題も大きいけれど、注意力もね…」
ウッカリしてるとスルーしがち、と生徒会長も頷く松茸。
ブルー 「落ち葉を被っていたりするとさ、分かりにくいし…」
シロエ 「やっぱり絨毯爆撃ですか? 横一列とかで」
ブルー 「その方法が一番かもねえ、地引網と同じ感覚で」
残さずゴッソリ頂く方法、とローラー作戦に生徒会長、一票。
ブルー 「分散したい人は一人で、集まりたい人は一緒がいいね」
シロエ 「ぼくはローラー作戦です! 心強いですから!」
キース 「俺もだな。…スッポンタケもいやがる山だし…」
サム 「一人きりでは会いたくねえよな、あっちはよ…」
松茸だったら気にしねえけど、とサム君もローラー作戦派。
サム 「それで、ジョミーはどうするんだよ?」
ジョミー「スッポンタケのリスク、大きいよね…。一人きりだと」
そういう時に限って、大きいヤツに出くわしそうだ、と深い溜息。
ジョミー「一人で松茸探しもいいけど、今日はローラー作戦で!」
ブルー 「マツカもローラー作戦だよね?」
マツカ 「はい。一人占めしようとは思いませんから」
皆さんと一緒に行動します、と御曹司。
マツカ 「それに、スッポンタケは怖いですからね…」
サム 「アレに会いたいヤツはいねえだろ、この中にはよ…」
シロエ 「いませんね!」
ブルー 「いるわけがないね」
アレが諸悪の根源だから、とキッパリと。
間違いないですね?
2017/10/22 (Sun)
☆スルーしておこう
スッポンタケ狩りで山に来たシャン学メンバー、松茸がお目当て。
ローラー作戦で探す方向、出来ればスッポンタケはスルーで…。
ブルー 「スッポンタケなんかは、誰も関わりたくないんだし…」
キース 「スルーするのが一番だろうな、あったとしても」
シロエ 「えっとですね…。それってマズくないですか?」
誰かさんに文句を言われませんか、と心配そうなシロエ君。
シロエ 「個人的にスルーは通るでしょうけど、全員となると…」
ブルー 「普通サイズならいいんだよ! スルーしたって!」
サム 「デカいのを探していやがるんだし、用はねえ筈だぜ」
並みの大きさのスッポンタケには…、とサム君も同意。
サム 「桁外れにデカいのに出会っちまったら、仕方ねえけど」
ジョミー「あるわけないよね、そんなスッポンタケ…」
キース 「仁王スッポンタケというのは、まず有り得ないぞ」
外来種が入るルートが無いし、とキッパリと。
キース 「シメジだったら、基本が食用キノコだからな…」
ブルー 「栽培する人もありそうだけど、スッポンタケじゃね…」
シロエ 「大して美味しくないですからねえ、スッポンタケ」
スウェナ「ぶるぅが美味しくしてくれるだけで、平凡よね…」
エリンギとかには敵わないわよ、とスウェナちゃん、断言。
スウェナ「そんなキノコは、誰もわざわざ持ち込まないわ」
キース 「そういうことだ。酔狂なヤツがいたら別だが」
ブルー 「ブルーにはキツく言ってあるしさ、大丈夫だよ」
外来種を持ち込むことはしない、と生徒会長の太鼓判。
ブルー 「大きいのがあっても、せいぜい普通に規格外程度」
ジョミー「そうだよねえ…。電気がちょっと心配だけどさ」
一同 「「「電気?」」」
なんのこっちゃ、と一同、キョトン。
ジョミー「なんかさ…。シイタケが電気で大きく育つらしいよ」
一同 「「「シイタケ?」」」
何故に電気でシイタケなのか、と誰もがビックリ。
電化製品じゃないですよ?
2017/10/23 (Mon)
☆コードがありません
スッポンタケ狩りに連れて来られた面々、今は松茸狩りの方へと。
探すキノコはあくまで松茸、スッポンタケはスルーですけれど…。
シロエ 「何なんですか、そのシイタケに電気というのは?」
サム 「シイタケにコードはついていねえぜ、電化製品のヤツ」
ぶるぅ 「んとんと…。コンセントに挿すヤツだよね?」
サム 「そのコードだけどよ…。ねえよな、シイタケなんかに」
キノコは電気を使わねえし、と首を捻っているサム君。
サム 「電気自動車よりもエコだぜ、放っておいても育つしよ」
シロエ 「そうですよね? なのに、どうして電気なんです?」
スウェナ「電気で育てようがないでしょ、コードも無いのに」
どう転がったら、育つのに電気を使うのよ、と鋭いツッコミ。
スウェナ「バッテリーだってついていないし、電池だって…」
シロエ 「入れる所が無いんですしね、シイタケの場合」
マツカ 「改造したって、無理じゃないかと思いますけど…」
シロエ 「決まっていますよ、頼まれたって困ります!」
いくら、ぼくの趣味が機械弄りでも…、とシロエ君もブツブツ。
シロエ 「元々が電化製品だったら、改造は可能ですけれど…」
キース 「シイタケは、そうじゃないからな。あれはキノコだ」
サム 「何かと聞き間違えたんじゃねえか、その電気ってヤツ」
有り得ねえぜ、とサム君、大きな溜息。
サム 「ジョミーじゃなくても、聞き間違いは多いしよ…」
ジョミー「ぼくは間違えていないってば! ホントなんだよ!」
ちゃんとテレビで言っていたのだ、とジョミー君。
ジョミー「シイタケに電気を流してやるとさ、大きくなるって…」
一同 「「「はあ?」」」
本気で電気を使うのか、と一同、目が点。
シロエ 「…シイタケは電化製品でしたか?」
キース 「違うような気がするんだが…」
サム 「アレの何処に電気を流すんだよ…?」
コードもバッテリーもねえだろ、と話はループ。
電気なら電化製品ですよね?
2017/10/24 (Tue)
☆コードじゃなくて
スッポンタケ狩りに連行されたシャン学メンバー、松茸狩りへと。
探しているのは松茸ですけど、話題はシイタケと電気について。
サム 「シイタケを電気で育てるなんてよ、どうやるんだよ?」
ジョミー「ぼくもチラッと見ただけだから…。だけど電気で…」
シロエ 「コードがついていましたか? そのシイタケには」
ジョミー「どうだろう? ホダ木じゃなくて、菌床栽培…?」
なんかそういう感じだった、というシイタケ栽培中の光景。
ジョミー「でもって電気を流した方と、流してないのと…」
サム 「サイズが違っていたのかよ?」
ジョミー「うん。電気を流して育てた方が、ずっと大きくて…」
立派だった、とジョミー君の証言。
ジョミー「だから電気で大きくなるのは、間違いないよ」
スウェナ「そんなことって、あるのかしら? コードも無いのに」
シロエ 「電化製品じゃないんですけどねえ…」
ブルー 「ちょっと待ってよ、アレじゃないかな。キノコと雷」
一同 「「「へ?」」」
なんのこっちゃ、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「キノコと雷って、何なんですか?」
ブルー 「昔からの言い伝えというヤツで…。落雷があると…」
キノコが豊作になるらしいよね、と生徒会長、大真面目な顔。
ブルー 「ダテに長生きしてはいないし、何度か聞いたよ」
シロエ 「落雷ですか…。確かに電気が流れますね…」
サム 「それを応用したってわけかよ、シイタケによ」
ジョミー「そうじゃないかな、そんな言い伝えがあるならね」
本当に大きなシイタケだった、と言ってますけど。
サム 「じゃあよ、松茸もデカくなるのかよ、落雷したら」
ブルー 「その可能性は大きいねえ…。松茸もキノコなんだから」
落雷の跡があったらラッキー、と立てる親指。
ブルー 「うんと大きいのが見付かりそうだよ」
シロエ 「いいですねえ! ビッグサイズの松茸ですね」
一本で三本分とかのボリューム、と誰もが期待。
さて、落雷の跡は…?
2017/10/25 (Wed)
☆大きいのがいいな
スッポンタケ狩りに連れて来られた面々、松茸狩りをする方向へ。
落雷があるとキノコが豊作と聞いて、ビッグサイズの松茸に期待。
シロエ 「焦げている木が見付かるといいんですけどね…」
ブルー 「落雷の跡を探すよりかは、普通に松茸を探す方がさ…」
効率がいいよ、と生徒会長。
ブルー 「大きな松茸に出会えた時に、側に落雷の跡って感じで」
スウェナ「それもそうよね、普通の松茸でも充分だもの」
マツカ 「運が良ければ、ビッグサイズとご対面ですね」
シロエ 「確かに、そっちの方がいいです。頑張りましょう!」
松茸を見落とさないように…、と山の中を進んでゆく御一同様。
サム 「あったぜ、松茸! …普通のだけどよ」
ブルー 「その周りもよく探したまえ。集まってるかも…」
サム 「おっ、2本目! うわぁ、3本目もあるぜ!」
ジョミー「いいなぁ、ぼくも頑張らないと…。松茸、ゲット!」
今日の晩御飯は松茸尽くし、とジョミー君も山の中をガサガサ。
ジョミー「松茸御飯に、焼き松茸に、土瓶蒸しに…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 松茸ドッサリのすき焼きもね!」
一同 「「「すき焼き…」」」
イイネ! と誰もが大歓声の贅沢メニュー。
シロエ 「松茸ドッサリのすき焼きですか…!」
キース 「松茸狩りの目玉ではあるな、有料のヤツで」
ブルー 「あれは本当に美味しいからねえ、香りが良くて」
サム 「デカい松茸が1本あったら、すき焼きもよ…」
1本で3人分くらいいけそうだぜ、という声が。
ジョミー「落雷で大きく育った松茸、あるといいけどね…」
シロエ 「あっ、あれは…?」
松茸でしょうか、とシロエ君が指差す先。
サム 「…デカすぎねえか?」
シロエ 「でもですね…。うわぁ、ホントに松茸ですよ!」
スウェナ「笠の直径、30センチは超えてるわね…」
ジョミー「ちょ、そこの木、焦げてるんだけど…!」
これって落雷の跡なんじゃあ…、という焦げた幹。
言い伝え通りなんですか?
2017/10/26 (Thu)
☆落雷でビッグに
スッポンタケ狩りに連行されたのに、松茸狩りに燃える御一同様。
シロエ君が見付けたビッグな松茸、側の木が焦げておりまして…。
ブルー 「うーん…。この焦げ方は落雷の跡だね、どう見ても…」
シロエ 「それじゃ、やっぱり、電流が流れたせいなんですか?」
ブルー 「そうだと思うよ、ジョミーがテレビで見たと言うなら」
ジョミー「ほらね、ホントに電気で大きくなるんだよ!」
ビッグだよね、とジョミー君も感動の大きな松茸。
ジョミー「他にも無いかな、大きいヤツが」
サム 「おっ、コレ、コレ! 枯葉の下に隠れてたぜ」
まだ笠が開いていねえから、とサム君も見付けたビッグサイズ。
スウェナ「凄いわねえ…。松茸に電源コードは無いのに」
シロエ 「バッテリーも電池もありませんけど、雷ですか…」
まさに自然の驚異ですね、とシロエ君も感激した様子。
シロエ 「昔の人は知ってたんですね、この仕組みを」
ブルー 「雷が怖かった時代のことだし、余計だろうね」
キース 「避雷針さえ無かった時代だ、落雷と言えば祟りだぞ」
一同 「「「あー…」」」
天神様とかがそうだったっけ、と誰もが思った落雷の恐怖。
シロエ 「恐怖を克服したわけですね、キノコが豊作になって」
ブルー 「割り切ったんじゃないのかなぁ…。そこの辺りは」
??? 「ちょっと待ってよ、ビッグサイズだって!?」
どんな松茸、と出て来たソルジャー(会話表記はAブルー)。
Aブルー「うわぁ、なんだか凄いんだけど…!」
??? 「こんなサイズは初めて見ますね…」
これは本当に松茸ですか、とキャプテン(会話表記はA船長)も。
A船長 「皆さんがお持ちの他の松茸とは、桁違いですが…」
Aブルー「だよねえ、でもって電気がどうとか言っていたよね?」
ブルー 「そうだけど? ジョミーがテレビで見たとかで…」
Aブルー「なるほどねえ…。それが証明された、と!」
落雷があるとビッグサイズに…、と眺めてますけど。
大丈夫ですかね?
2017/10/27 (Fri)
☆雷さえ落ちれば
スッポンタケ狩りをスルーなシャン学メンバー、お目当ては松茸。
桁外れにビッグな松茸に遭遇、落雷のお蔭らしいんですけど…。
Aブルー「落雷するとビッグサイズになるんだね? 松茸とかが」
ジョミー「ぼくがテレビで見ていたヤツは、シイタケだけど…」
Aブルー「シイタケねえ…。そして松茸もビッグになった、と」
この木に雷が落ちたせいで…、とソルジャーが見詰める焦げた幹。
Aブルー「ぼくのシャングリラだと、雷はかなり厄介で…」
A船長 「雷雲の中だと、どうしても船が不安定になりますしね」
雲海の中に潜んでいるものですから…、とキャプテンも。
A船長 「もちろん落雷で沈む心配は無いのですが…」
Aブルー「航路設定で避けられるんなら、避けたいものだね」
だけど此処では違うらしい、とビッグサイズな松茸に注目。
Aブルー「松茸が大きくなるんだったら、スッポンタケだって!」
A船長 「そうなりますねえ、スッポンタケもキノコですからね」
一同 「「「うわー…」」」
なんという所に目を付けるのだ、と一同、顔面蒼白。
ブルー 「そ、それはあくまで理屈の上でさ、こう、色々と…!」
シロエ 「条件が必要だと思うんですけど! 落雷の他に!」
スッポンタケの菌糸が無いと無理なのでは…、とシロエ君。
シロエ 「此処には松茸が生える条件が揃ってたわけで…」
ブルー 「其処へ雷が落ちて来たから、こうなったんだよ」
サム 「スッポンタケは影も形もねえよな、この辺にはよ…」
探し回っても無駄足だぜ、とサム君、お手上げのポーズ。
サム 「他を当たれよ、此処じゃなくてよ」
Aブルー「闇雲に探して回るのもねえ…」
ぼくは面倒なことは嫌いで…、と不精な人。
Aブルー「要は、雷が落ちて電気が流れれば…!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「落雷すれば、スッポンタケもビッグに!」
ブルー 「ちょ、ちょっと…!」
落雷させるつもりなのか、と生徒会長、ワタワタ。
そうなんですか?
2017/10/28 (Sat)
☆落雷ならお任せ
スッポンタケ狩りに連れて来られた面々、ビッグな松茸に御対面。
落雷で大きくなったらしくて、目を付けたのがソルジャーで…。
Aブルー「要はドカンと、落雷すればいいんだろう?」
ブルー 「君が落雷させるって!? この山の中で…?」
Aブルー「決まってるじゃないか、せっかく聞いたんだから!」
ドーンと行こう! と張り切る人。
Aブルー「他に条件が要ると言っても、場所さえ分かれば…!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「スッポンタケが生えてる場所だよ、そこで一発!」
側の木にドカンと落雷なのだ、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「雷雲なんかが無くったってさ、ぼくのサイオンなら!」
ブルー 「雨乞いみたいに雲を呼べるって…!?」
Aブルー「そうじゃなくって、ただの落雷!」
電気を集めて落とせば落雷、と涼しい顔でサラリと解説。
Aブルー「青空でも雷は落ちるらしいし、誰も気にしないよ!」
ブルー 「そ、それはそうかもしれないけれど…」
Aブルー「じゃあ、決まり! スッポンタケを探してくれたまえ」
もう松茸は充分だろう、とジロリと周囲を見回しまして…。
Aブルー「スッポンタケが沢山生えていればね、後は落雷!」
A船長 「私たちを呼んで頂ければ…。ブルーがやりますから」
一同 「「「うっ…」」」
本気で落雷させるつもりか、と一同、ガクブル。
シロエ 「きょ、巨大スッポンタケを作るんですね…?」
Aブルー「仁王スッポンタケよりかは、遥かに現実的だろう?」
外来種なんかを持ち込まなくても、うんとビッグに、と喜色満面。
Aブルー「元からあるのが大きくなるだけ! 無問題だよ」
シロエ 「でも、ぼくたちが困ります!」
巨大スッポンタケなんて…、と慌ててますけど。
Aブルー「なんでもいいから、サッサと探す!」
A船長 「よろしくお願いいたします」
Aブルー「張り切って行こう!」
巨大スッポンタケを作ろう、と燃え上がる闘志。
迷惑極まりないですね…。
2017/10/29 (Sun)
☆落雷すれば山火事
スッポンタケ狩りに来た山の中で、出たのがビッグサイズの松茸。
落雷で巨大化したとのことで、野望を抱いてしまったソルジャー。
Aブルー「今年こそ仁王スッポンタケだよ、楽しみだねえ!」
A船長 「ええ、本当に…。ご利益の方も凄そうです」
Aブルー「それはもちろん! キースも拝んでくれるしね!」
サッサと探せ、と意気込んでますけど…。
ブルー 「あのねえ…。この所、ずっといい天気なんだよ」
Aブルー「そうらしいよねえ、今日も秋晴れ!」
ブルー 「つまり乾燥してるってことで、燃えやすくってさ…」
キース 「言われてみれば…。マズイな、山火事になりそうだぞ」
下手に落雷なんぞがあれば、と副住職も辺りをキョロキョロ。
キース 「こんな所に消防車は入れないからな…」
シロエ 「ヘリで消すしかないんでしょうね、山火事になれば」
Aブルー「えっ、その辺は、ぼくがなんとか…」
サイオンで消火活動でいい、とソルジャー、笑顔。
Aブルー「周りを真空にしてやったらさ、一瞬で消火!」
ブルー 「火は消えたって、不自然だろう! どう見ても!」
ジョミー「そういう時に限って、誰か目撃者がいそうだよね…」
落雷の音で気が付いちゃって…、とジョミー君。
ジョミー「なのに一瞬で火が消えちゃったら、見に来るよ?」
ブルー 「君やサイオンの存在もバレるし、スッポンタケも…」
Aブルー「どうかなるとでも言うのかい?」
ブルー 「台無しだろうね、場合によっては」
野次馬が大勢やって来たなら、地面がガチガチ、と。
ブルー 「スッポンタケは踏み荒らされるし、地面の方も…」
キース 「踏まれて固くなってしまえば、キノコもアウトか…」
とても生えては来られないぞ、とキース君も。
キース 「そういうリスクを承知だったら、好きにしてくれ」
ブルー 「君の夢がパアになりそうだけどね」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
落雷させても無駄骨なのか、と慌てる人。
リスクの方が大きそうですね…?
2017/10/30 (Mon)
☆パアになるよりは
落雷でビッグに育った松茸を発見、ソルジャーが抱いた大きな夢。
サイオンで電気を集めて落雷、スッポンタケを育てる気ですけど。
Aブルー「せ、せっかくの落雷が駄目になっちゃうだって…!?」
ブルー 「どう考えても、そうなりそうだよ。野次馬が来れば」
キース 「場所ごと注目を浴びそうだからな、ミステリーで」
落雷の火事が一瞬で消えたなんて…、と副住職。
キース 「野次馬どころかマスコミが来るぞ、テレビ局とか」
ブルー 「もう滅茶苦茶に踏み固められて、スッポンタケはさ…」
シロエ 「菌糸ごと絶滅しそうですよね、その辺りでは」
向こう十年ほど生えないのでは、とシロエ君も。
シロエ 「その展開でいいんだったら、好きにして下さい」
サム 「うんうん、スッポンタケも二度と生えて来ねえし…」
ジョミー「ぼくたちには、とてもラッキーだよね!」
頑張ってスッポンタケを探そう、とジョミー君、山の中へと突撃。
ジョミー「あっ、あった! 松茸じゃなくて、スッポンタケが!」
ブルー 「いいねえ、後はブルーの落雷待ちだよ」
シロエ 「楽しみですねえ、サイオンで落雷!」
遠慮なくどうぞ、とスッポンタケの周りに集まる御一同様。
スウェナ「其処の木なんか、どうかしら? いい枝ぶりよ」
Aブルー「で、でも…」
ブルー 「落雷向きの木だと思うよ、ドカンと一発!」
落としたまえ、と生徒会長、背中をプッシュ。
ブルー 「仁王スッポンタケの夢を叶えるチャンス到来!」
Aブルー「だけど、結果はパアなんだよね?」
A船長 「そうなりそうです…。どうなさいますか?」
普通のスッポンタケで我慢か、落雷なのか、という質問。
Aブルー「絶滅されたら、元も子もないし…」
ブルー 「ぼくたちは、それでかまわないけどね?」
シロエ 「本当に全く気にしませんから!」
Aブルー「普通のでいいよ、これで満足しとくから!」
仁王スッポンタケは諦めるよ、とソルジャー、絶叫。
今月、これにて中継終了~。
2017/10/31 (Tue)
☆奢りで美味しく
さて、十月。今年は残暑も厳しくなくて、暦通りに秋の雰囲気。
秋と言ったら食欲の秋で、グルメに燃えるのがシャン学メンバー。
シロエ 「美味しかったですねえ、昨日の焼肉!」
サム 「キースの奢りで食い放題だったし、もう最高だぜ!」
ジョミー「お店は普通だったんだけどね…。キースだからさ」
キース 「やかましい! 思い切り毟り取りやがって!」
いくら失言の結果とはいえ…、と副住職の眉間に皺。
キース 「スッポンタケの法要のお布施を、何故、お前たちに…」
スウェナ「キースが余計なことを言ったからでしょ、あの時に!」
シロエ 「そうですよ。先輩が口を出さなかったら、今回は…」
マツカ 「平和に終わっていたんですよね、誰かさんが消えて」
ぼくたちだけの法要だったら平和でした、とマツカ君も。
マツカ 「あの人が帰らなかったお蔭で、また色々と…」
ブルー 「とんでもない発言が続いたからねえ、迷惑なのが」
サム 「レッドカードは意味がねえしよ、あの野郎にはよ…」
ジョミー「好き放題に喋ってたよねえ、意味不明なことを」
意味を知りたくもないけどさ、とブツブツブツ。
ジョミー「そうなったのもキースのせいだし、奢りは当然!」
ブルー 「まったくだよ。普通の店で済んだ分だけマシだろう?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いつもだったら、もっといいお店!」
パルテノンの焼肉屋さんだもんね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「お肉は最高、時価のメニューも沢山あるし!」
シロエ 「そっちを予約されなかっただけでも、儲けものですよ」
キース 「うっ……」
それは…、と聞くなり青ざめる人。
キース 「あんな店だと、俺は大赤字だ! 払い切れなくて!」
ブルー 「ツケという手もあるんだよねえ、アドス和尚の名前で」
シロエ 「そうでした! アドス和尚ならツケでいけますね」
キース 「馬鹿野郎! 俺の命が無いだろうが!」
もう確実にブチ殺される、とガクガクブルブル。
当然ですよね?
2017/10/01 (Sun)
☆空気を読まないと
食欲の秋な季節が十月、もう早速に焼肉を食べに出掛けた面々。
キース君が奢らされる形で、毟りまくったのがシャン学メンバー。
ジョミー「アドス和尚にツケた場合は、キースがヤバいんだ…」
キース 「貴様も知っているだろう! 親父の怖さを!」
サム 「やっぱアレかよ、バレたら罰礼三百回かよ?」
南無阿弥陀仏で五体投地な、とサム君が挙げる恐ろしい罰。
スウェナ「アレは殆どスクワットだものね…。三百回かしら?」
マツカ 「三百回では済まないのでは? 額によりますけど」
シロエ 「先輩がツケた金額で決まるわけですか…。罰礼の数が」
ブルー 「そうなると思うよ、アドス和尚は容赦ないしね」
みんなでツケれば良かったろうか、と生徒会長も。
ブルー 「此処で文句を言われるんなら、いつものお店で」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 食べ放題だね、時価のメニューを!」
サム 「肉の方もよ、もう最高のを思いっ切りな!」
キース 「か、勘弁してくれ…!」
それだけは…、とキース君、顔を引き攣らせまして。
キース 「今の件は、俺が悪かった! 文句を言ってすまん」
ブルー 「いいけどね…。口は災いの元なんだよ」
しっかりと懲りておきたまえ、と説教が。
ブルー 「そもそも、君が空気を読まずに喋ったのがさ…」
ジョミー「誰かさんが居座る原因になって、みんな酷い目に…」
キース 「そっちは仕方ないだろう! 俺は席を外していたし…」
坊主としては正しいことを言ったまでだ、との話ですけど。
ブルー 「どうなんだか…。もうちょっと気を付けていればね…」
シロエ 「気配りが足りないとも言いますよね」
雰囲気だけで分かりませんか、とシロエ君。
シロエ 「早くお帰りになって欲しいという空気がですね…」
サム 「あそこに充満していた筈だぜ、部屋一杯によ」
キース 「し、しかし…」
ブルー 「致命的だよね、空気を読めないなんて」
それでは坊主も務まらないよ、と厳しい指摘。
坊主失格ですか?
2017/10/02 (Mon)
☆空気を読んでこそ
キース君がスッポンタケの法要で貰ったお布施、全員に奢る結末。
空気を読まずに喋ったせいで、甚大な被害を被ったから、と。
ブルー 「いいかい、坊主は空気を読まなきゃ駄目なんだよ」
キース 「それは重々、承知しているが…」
ブルー 「どうなんだか…。実際、全く読まなかったしね」
みんなの気持ちも知らないで…、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「おまけに法要の席だったんだよ、お中日のね!」
キース 「法要も何か関係するのか?」
ブルー 「これだから…。法要と言えば、法話がセットだろう?」
スッポンタケの法要の場合はスルーだけれど、というツッコミ。
ブルー 「誰かさんが真面目に聞くわけないしね、法話なんかを」
シロエ 「絶対、斜めに解釈しますよ。どんな有難い法話でも」
キース 「俺もそう思ってスルーなんだが…。法話がどうだと?」
ブルー 「普通の法要だと法話なわけでさ、坊主のスキルは…」
法力だけじゃないだろう、と深い溜息。
ブルー 「法要に集まった人の心を、如何に掴むか!」
サム 「あー…。法話の間に居眠りされたら、意味がねえよな」
ブルー 「そっちもあるし、こう、有難い教えなんかを…」
覚えて帰って貰うというのも大切だから、と説かれる坊主の心得。
ブルー 「その場の空気をきちんと読んで、絶妙な法話!」
シロエ 「どんな感じになるんです?」
ブルー 「場合によっては、ジョークなんかも織り交ぜてね!」
ベテランになると踊ったりもする、と凄い話が。
一同 「「「踊る?」」」
ブルー 「ジングルベルの歌を、南無阿弥陀仏に置き換えてさ…」
南無阿弥陀、南無阿弥陀、南無阿弥陀~、と歌うのだとか。
ブルー 「替え歌でもいいから、唱えて貰えばオッケーだから…」
スウェナ「なんだか法事が盛り上がりそうね、ジングルベルだと」
ブルー 「坊主が歌って踊るトコもね」
退屈していた人も一気に集中、との例ですけれど。
キース君とは雲泥の差があるようですね?
2017/10/03 (Tue)
☆布教師を目指せ
スッポンタケの法要で貰ったお布施で、みんなに奢ったキース君。
そうなったのは空気を読まなかったからだ、と銀青様の仰せで…。
ブルー 「キースはスキルが足りなさすぎだよ、そういう意味で」
キース 「俺に歌って踊れと言うのか!?」
ブルー 「布教師の資格を持ってる人だと、そのくらいするよ」
一同 「「「布教師?」」」
なんのこっちゃ、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「えーっと…。布教って言うと、仏教のですか?」
サム 「それもあるけど、俺たちの宗派ってことになるかな…」
ブルー 「サムので正解。ちゃんと資格があるんだよねえ…」
きちんと修行を積んで勉強、というのが布教師なんだとか。
ブルー 「キースもそっちを目指すべきかもね、今後を思うと」
スウェナ「そうねえ、スッポンタケは一生、ついて回るんだし…」
シロエ 「いろんなスキルを身に付けるべきかもしれませんね」
キース 「ふ、布教師だと…!?」
副住職だけでも忙しいのに、とキース君、ワタワタ。
キース 「この上、布教師までやるとなったら、大変で…」
シロエ 「勉強だったら、キース先輩は得意でしょう?」
キース 「そこはいいんだが、資格を取るには現場で実地で…」
ブルー 「布教師さんの弟子から始まるって所かな」
まずは出張のお供からだ、とニンマリと。
ブルー 「お師匠様の荷物を持って、どんな場所へも!」
ジョミー「出張するわけ?」
ブルー 「布教師さんの仕事となると、全国区だからね!」
離島にだって出掛けるのだ、と立てる親指。
ブルー 「そうして修行を積んで行ったら、立派に空気を…」
シロエ 「読めるお坊さんになるわけですね!」
じゃあ、それで…、と賛同の声。
シロエ 「キース先輩、布教師の資格を取って下さい!」
キース 「なんだって!?」
シロエ 「もう、ぼくたちは懲りましたから」
ブルー 「思いっ切りね…」
同じ轍を踏まないためにも、スキルアップを、との希望。
キース君の運命は…?
2017/10/04 (Wed)
☆副住職がいないと
スッポンタケの法要をしたキース君が貰った、お布施ですけれど。
慰謝料の如く、全員に奢る羽目になった挙句に、叱られ中で…。
ブルー 「君はスキルを上げるべき! 今後に備えて!」
キース 「しかしだな…! 布教師の資格が、どう役に立つと?」
相手は例の馬鹿野郎だぞ、と必死の反論。
キース 「法話なんぞは馬耳東風だし、第一、聞きもしないんだ」
シロエ 「それはそうですけど、こう、色々と他にもですね…」
ブルー 「学ぶ所は多いと思うよ、お師匠様について行けばね」
それこそ離島で修行して来い、とキッツイ一言。
ブルー 「君は修行が足りなさすぎだよ、だから余計に…」
スウェナ「空気も読めなくなっちゃうのよねえ、この前みたいに」
ジョミー「普通だったら、気が付くよね…。あの時の雰囲気」
誰かさんにお帰り頂きたいオーラ全開だったし、とジョミー君も。
ジョミー「その辺の空気を読むには、場数が要るんじゃないかな」
サム 「俺も賛成! キース、布教師、取って来いよな」
キース 「お、おい…! 今よりも忙しくなるんだが!」
ブルー 「君が忙しいと、スッポンタケどころじゃないからね…」
そろそろキノコのシーズンだしさ、と生徒会長。
ブルー 「肝心の面子が足りていないと、キノコ狩りだって…」
シロエ 「盛り上がりませんねえ、誰かさんが来たって」
ジョミー「拝んでくれる人がいないんだしね!」
布教師を目指してくれないだろうか、と猛烈なプッシュ。
ジョミー「キースが現場にいないってだけで、盛り下がるから!」
シロエ 「そうなるでしょうね、いくらスッポンタケがあっても」
サム 「普通に採って帰るだけでよ、プラスアルファは…」
何もねえよな、と頷くサム君。
サム 「キースがいたら、拝めってことにもなるけどよ…」
ブルー 「キノコ狩りだけなら、問題は何も…」
シロエ 「起こりませんよ、絶対に!」
布教師の修行に行って下さい、という注文。
キース君、ピンチ…?
2017/10/05 (Thu)
☆明日でもオッケー
スッポンタケの法要をした時、空気が読めなかったのがキース君。
それを責められ、布教師になれという注文の声が上がってまして。
シロエ 「もう明日からでも行って下さい、布教師の修行!」
キース 「明日からだと!?」
ブルー 「普通は急には決めらないけど、ぼくがいるからね…」
ちょっと口利きしてあげよう、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「璃母恩院の老師に頼みさえすれば、今日にでも…」
サム 「ちゃんと師匠が見付かるのかよ?」
ブルー 「決まってるだろう、ぼくが直接、頼むんだから」
誰でも喜んで引き受けてくれる、と絶大な自信。
ブルー 「璃母恩院の老師に加えて、銀青からの依頼となればね」
スウェナ「どんな無理でも通っちゃうのね?」
ブルー 「この業界については、そうなるねえ…」
坊主の世界は上下関係が厳しいだけに…、とニヤリニヤニヤ。
ブルー 「スッポンタケとの絶縁が無理なら、キースの方がさ…」
シロエ 「留守がちになればいいわけですね? 多忙な日々で」
ブルー 「そういうことだね、それにスキルも身につくし…」
いいことずくめになるじゃないか、と浮かべる笑み。
ブルー 「とりあえず、アルテメシアのお寺の人がいいよね」
キース 「はあ?」
ブルー 「君の師匠だよ、布教師の資格を取るための!」
毎日、通いで勉強できるお寺がいいだろう、との提案。
ブルー 「君は腐っても高校生だし、授業の合間に」
キース 「待ってくれ! 今でも月参りで忙しいのに…!」
シロエ 「特別生には出席義務はありませんしね、大丈夫ですよ」
明日から修行に励んで下さい、と激励の言葉。
シロエ 「誰かさんがキノコ狩りに来たって、不在ってことで」
サム 「いいよな、それ…。マジで最高だぜ」
キース 「そ、そんな…。俺の未来はどうなるんだ!」
ブルー 「布教師になったら、檀家さんにもメリット色々!」
法要の度に飽きない法話、と言ってますけど。
キース君、本当に布教師に…?
2017/10/06 (Fri)
☆向き不向きが問題
お彼岸にやったスッポンタケの法要、キース君が起こした不始末。
その場の空気を読み損なって、迷惑をかける結果になりまして…。
ブルー 「法要の席で、檀家さんの心を掴む法話は大切だよ」
キース 「それは分かっているんだが…。今は親父が…」
ブルー 「住職が法話をしなきゃ駄目だ、とは決まっていないよ」
副住職がやってるお寺も多い、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「副住職の方が布教師だったら、自然とそうなるし…」
シロエ 「息子さんだけが、布教師ってケースもあるんですか?」
ブルー 「そう珍しい話じゃないよ。そういうのはさ」
向き不向きというのがあるからね、と指を一本立てまして…。
ブルー 「アドス和尚が布教師だったら、どうなると思う?」
一同 「「「へ?」」」
ブルー 「法要はともかく、布教師の仕事は布教だからさ…」
怖そうな人だと引かれるよね、とニッコリと。
ブルー 「講義みたいなこともするから、講師は大切!」
サム 「あー…。怖い教師よりは、優しい人がいいもんなあ…」
シロエ 「分かります。グレイブ先生が現れるよりは…」
ヒルマン先生の方がずっといいです、と挙がった例。
シロエ 「それと仕組みは同じですね? 布教師の方も」
ブルー 「そう! アドス和尚と、キースだとさ…」
ジョミー「キースの方がずっとマシだよね、見た目の印象」
スウェナ「アドス和尚だと、瞬間湯沸かし器みたいだものねえ…」
もう見るからに沸点が低そう…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「だったら、キースが取りなさいよ。布教師の資格」
マツカ 「元老寺のためにもなりそうですよね」
ブルー 「檀家さんだって喜ぶよ、きっと」
取って来たまえ、とズズイと前へ。
ブルー 「直ぐに師匠を紹介するから!」
シロエ 「キース先輩、ファイトです!」
キース 「しかしだな…!」
ブルー 「いい話だと思うけどねえ?」
受けるべきだよ、と生徒会長、大いに乗り気。
キース君、リーチ…?
2017/10/07 (Sat)
☆布教師がお勧め
スッポンタケの法要の席で、キース君が読み損なった場の雰囲気。
迷惑な人が居座る結果を招いて、その罰に奢らされた挙句に…。
シロエ 「キース先輩さえ忙しくなれば、安心ですから!」
マツカ 「布教師さんの仕事だったら、休日の方が多いですよね」
ブルー 「まあねえ…。檀家さんを大勢集めるんなら、休日かな」
特別な行事を催すような場合を除いて…、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「お彼岸やお盆は当然のことで、後は土日が多めだよ」
サム 「それのお供で出るとなったら、キースもよ…」
ジョミー「土日は留守が多くなるってことかぁ…。出張だから」
離島なんかにも行くんだよね、と。
ジョミー「キースがいなけりゃ、誰かさんもさ…」
シロエ 「自然にテンション下がりますよね、どう考えても」
スウェナ「そうよ、ブルーが法要をすればドツボだもの」
極楽の蓮が阿弥陀様にグンと近付くんでしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「そんな法要は嫌がる筈でしょ、最初からキャンセル!」
シロエ 「キャンセル以前に、申し込まないと思いますよ」
サム 「いいよな、それ…。キースがいねえってだけで平和で」
ブルー 「そうだろう? だから布教師になるのがお勧め!」
希望のお寺はあるだろうか、と生徒会長が取り出す名簿。
ブルー 「布教師の資格を持ってる人は多いけど…。住所は色々」
キース 「あんた、本気なのか!?」
ブルー 「思いっ切り本気で、正気だけれど?」
家から近い場所がいいかい、と笑顔でめくってゆくページ。
ブルー 「それとも、お寺の格で決めるか、チョイスは好みで」
キース 「ま、待ってくれ…!」
??? 「ぼくも同感!」
その話、待った! とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「せっかくの秋に何をするかな、君たちは!」
一同 「「「秋?」」」
Aブルー「秋と言ったら食欲の秋で、スッポンタケも!」
沢山生えてくるじゃないか、と来てしまった人。
手遅れですかね…?
2017/10/08 (Sun)
☆布教師は却下
先月のスッポンタケの法要、キース君が空気を読み損ねて惨事に。
二度とそういうことが無いよう、布教師を勧められていたのに…。
Aブルー「これからが最高の季節なのにさ、スッポンタケには!」
シロエ 「そ、それは…。秋はキノコのシーズンですけど…」
Aブルー「そうだろう? だからスッポンタケにも天国!」
元気にニョキニョキ生えて来るよね、と満面の笑み。
Aブルー「今年もみんなで採りに行こうね、スッポンタケを!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 山には美味しいキノコが一杯!」
Aブルー「ほらね、ぶるぅもこう言ってるし…。キノコ狩り!」
次の土曜日はどうだろうか、とソルジャー、ウキウキ。
Aブルー「出来れば、仁王スッポンタケにも会いたいねえ…!」
ブルー 「そんなスッポンタケは無いから!」
Aブルー「でもさ、仁王シメジはあるんだろう? 外来種のが」
だからスッポンタケだって…、と主張する人。
Aブルー「絶対に無いとは言い切れないしさ、頑張って探す!」
シロエ 「……強制参加なんですか?」
Aブルー「もちろんだよ! 特にキースは欠かせないね!」
素晴らしいスッポンタケに出会えた時には、御祈祷を…、と。
Aブルー「ブルーに任せたら結果は最悪! 君でないとね!」
キース 「俺なのか!?」
Aブルー「ご利益があって、極楽に積む功徳もほどほどで…」
阿弥陀様から遠い蓮の花をゲット出来そうだから、との持論。
Aブルー「君がいないと困るんだよ! 布教師は却下!」
サム 「俺たちの希望は、そっちなんだぜ?」
Aブルー「だけど、キースは違うよね?」
ぼくと利害が一致してる、と得意げな顔。
Aブルー「布教師の資格なんかはいいから、今後もよろしく!」
キース 「す、スッポンタケをか…?」
Aブルー「君の一番弟子だろう? それとも布教師になる方が…」
キース 「い、いや、布教師コースは困るんだが…!」
しかしスッポンタケも困る、と慌てふためく副住職。
後が無いですね?
2017/10/09 (Mon)
☆代理が欲しい
先月のスッポンタケの法要が元で、布教師にされそうなキース君。
その流れを止めに来たのがソルジャー、利害は一致したそうで。
Aブルー「君が布教師になりたくないなら、応援するから!」
キース 「応援だと?」
Aブルー「そう! みんなが諦めてくれるようにね、布教師を!」
心をこめて、精一杯の応援を…、と意気込む人。
Aブルー「みんなに訊くけど、キースが布教師になるならさ…」
シロエ 「その件がどうかしましたか?」
Aブルー「留守がちになってまうんだよねえ、週末とかも?」
ブルー 「当然だよね、お師匠さんのスケジュールが第一!」
平日だろうが休日だろうが、お供するのみ、と言ってますけど。
Aブルー「分かってる。それでキースがいなくなったら…」
ジョミー「万々歳だよね、変な法要とかが無いから」
サム 「キノコ狩りに行っても、何も起こらねえし…」
シロエ 「いいことずくめだと思いますけど?」
ですから是非とも布教師に…、とシロエ君もプッシュ。
シロエ 「会長に師匠を決めて貰って、もう明日からでも!」
キース 「困ると言っているだろう! 勝手に決めるな!」
Aブルー「ほらね、困っているわけで…。気の毒だしさ…」
こういう案はどうだろうか、とソルジャー、親指を立てまして。
Aブルー「キースが布教師になるんだったら、代理をね!」
一同 「「「代理?」」」
Aブルー「スッポンタケの師僧の代理だよ!」
その人を決めて欲しいんだけど、と瞳がマジ。
Aブルー「サムとジョミーが弟子を取れるんなら、どっちかで」
ジョミー「ぼ、ぼくかサム…!?」
サム 「無理だぜ、住職の資格がねえから」
どう転がっても弟子は取れねえ、と真っ当な意見。
サム 「嘘じゃねえから! 本当に!」
Aブルー「やっぱりねえ…。それじゃブルーでかまわないから」
ブルー 「ぼく…?」
Aブルー「そうだよ、君が代理だよ!」
スッポンタケの師僧になってくれたまえ、という注文。
師僧ですって?
2017/10/10 (Tue)
☆仏弟子の未来
お彼岸のスッポンタケの法要のせいで、布教師コースなキース君。
それを止めようとソルジャー登場、キース君を応援するそうで…。
Aブルー「スッポンタケもね、師僧がいないと困ると思うし…」
ブルー 「どういう意味だい?」
Aブルー「詳しい話は知らないんだけど、師僧は大切なんだろう」
キースたちの様子を見ていると…、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「キースの師僧はアドス和尚で、君はサムたちの…」
ブルー 「師僧ではあるね、それが何か?」
Aブルー「導いてくれる人がいないと、困るのが弟子!」
だからスッポンタケも困る、というのがソルジャーの言い分。
Aブルー「師僧のキースが多忙になったら、どうすればいいか…」
ブルー 「フェードアウトで良さそうだけど?」
Aブルー「君が言うかな、腐っても伝説の高僧だろう?」
弟子を見捨てる師僧なんかはアウトな筈だ、と唱えるソルジャー。
Aブルー「不出来な弟子でも、きちんと面倒を見てこそだよ!」
ブルー 「そ、それは…。確かにそういうものなんだけど…」
Aブルー「分かっているなら、キースの代理! 君しかいない!」
キースが布教師で忙しくなるなら、代わりにやれ、と注文が。
Aブルー「君なら坊主として申し分ないし、理想的な師僧だよね」
ブルー 「なんで、ぼくが!」
Aブルー「スッポンタケが可哀想だから! 捨てられるなんて!」
ましてやフェードアウトなんて…、と滔々と。
Aブルー「キースの代わりに、弟子の面倒を見てやりたまえ!」
キース 「なるほどな…。ブルーなら任せて安心だ」
Aブルー「ほらね、キースもこう言ってるし!」
是非とも代理で師僧の方を、と強烈な推し。
Aブルー「アドス和尚には頼めないから、君だけが頼り!」
キース 「俺からも頼む。大事な弟子の未来を潰さないでくれ」
ブルー 「み、未来って…」
Aブルー「君次第だよねえ、拾うのも捨てるのも」
仏弟子を一人、見捨てるのかい、と質問が。
銀青様、ピンチ…?
2017/10/11 (Wed)
☆弟子を捨てるな
スッポンタケの法要のせいで、布教師にされそうなのがキース君。
それを止めに来たソルジャーが言うには、代理が必要なんだとか。
Aブルー「伝説の高僧、銀青様が、仏弟子を一人捨てるなんてね」
キース 「どうかと思うぞ、いくら相手が不出来な弟子でも」
Aブルー「それほど不出来じゃないだろう? スッポンタケは」
立派な戒名を持っているし…、とソルジャー、笑顔。
Aブルー「クジラ並みだと言ってたじゃないか、あの戒名は」
キース 「元ネタがクジラの戒名だからな…。まるっとパクって」
Aブルー「倫王院殿法界善根大居士だよねえ、スッポンタケ!」
不出来どころか、素晴らしい弟子、とソルジャー、戒名スラスラ。
Aブルー「こんな立派な弟子の未来を、君はブチ壊すと?」
ブルー 「ぼくの弟子じゃなくて、キースのだから!」
Aブルー「だけど、キースが面倒を見られなくなるんだし…」
君の他にはいないじゃないか、というのが師僧の代理。
Aブルー「君がスッポンタケを捨てたら、お先真っ暗で…」
キース 「仏道修行に励むどころか、グレるかもしれん」
グレて地獄に落ちたらどうする、と副住職も。
キース 「そうなった時は、あんたの責任になるんだぞ!」
ブルー 「何処から、そういうことになるのさ!」
キース 「俺からも頼んでいるからだ! 弟子をよろしくと!」
切実な頼みをスルーするなら、責任は重い、とブツブツブツ。
キース 「あんたしかいないと言っているのに、スルーではな…」
Aブルー「実際、どうかと思うよねえ…。高僧のくせに」
これじゃ話になりやしない、とソルジャー、不満そうな顔。
Aブルー「キースを忙しくさせておいてさ、自分はのんびり…」
キース 「俺の代理も務めてくれずに、悠々自適の日々とはな」
Aブルー「見下げ果てたって感じだよねえ、もう本当に」
キース 「まったくだ。伝説の高僧が聞いて呆れる」
同じ坊主とも思いたくない、との声ですけれど。
生徒会長、マジでヤバそう…?
2017/10/12 (Thu)
☆弟子のためなら
スッポンタケとの縁を切ろうと、布教師に推されているキース君。
けれど困るのがソルジャーなわけで、応援の方に回ってまして…。
Aブルー「やっぱりねえ…。伝説の高僧の名が地に落ちるよね?」
キース 「誰が聞いても、そうなるだろうな。坊主の世界では」
シロエ 「えーっと…。会長のせいになるんですか?」
キース 「仏弟子を一人見捨てるからには、そういう流れだ」
しかも弟子には罪も無いのに…、と副住職。
キース 「師僧の俺が多忙になるから、仏道を学ぶ場が無くなる」
Aブルー「それでブルーに頼んでいるのに、断るなんてね…」
酷いじゃないか、とソルジャーも。
Aブルー「スッポンタケも引き受けられないだなんて…」
キース 「俺の代わりに面倒を見るのが、筋だと思うが」
ブルー 「そ、それは…。それが普通の弟子ならいいけど…」
Aブルー「普通どころか、超優秀な弟子じゃないか!」
おまけにキースの一番弟子で…、と言い募る人。
Aブルー「そんな立派な弟子を放って、遊び呆けると?」
キース 「俺も愛想が尽きそうだ。一応、尊敬していたんだが…」
こいつが切っ掛けで坊主の道を志したし…、と深い溜息。
キース 「寺は継がないと決めていたのを、百八十度の転換で」
Aブルー「そうだったんだ…。だったら、余計に弟子は大切…」
きちんと面倒見てあげなくちゃ、と頷くソルジャー。
Aブルー「だからブルーに頼んでいるのに、スルーだなんて…」
キース 「引き受けて欲しい所なんだが…」
Aブルー「大丈夫! ぼくがお布施を奮発するよ!」
スッポンタケのためなら惜しくない、と固めた決心。
Aブルー「地獄の沙汰も金次第だよね、いくら要るわけ?」
ブルー 「は?」
Aブルー「お布施だってば、キースの代理をして貰うための!」
ブルー 「ちょ、ちょっと…!」
Aブルー「いいから、言い値で支払うってば! いくらでも!」
札束が何本分だろうが…、と膝をズズイと。
生徒会長、断れないのでは…?
2017/10/13 (Fri)
☆代理なんか嫌だ
スッポンタケとの縁を切るべく、キース君を布教師にしたい面々。
ところがソルジャーが駆け付けて応援、一致している二人の利害。
Aブルー「キースを布教師にするんだったら、ブルーが代理!」
シロエ 「でもですね…。会長が代理を務めた場合は…」
スウェナ「極楽に功徳を積むと思うわよ、それは困るんでしょ?」
Aブルー「その点だったら、問題なし! 代理だから!」
あくまでキースと同じクオリティ、と持論を展開。
Aブルー「キースの代理に過ぎない以上は、スキルの方もさ…」
サム 「同じになるって言うのかよ? キースに合わせて」
Aブルー「そうじゃないかと思うんだけど…」
ブルーの腕が凄いんだったら、代理をしても同じだろう、と。
Aブルー「代理を頼んだキースの力と、ピッタリ同じで!」
キース 「一理あるかもしれないな。それも坊主のスキルだろう」
ブルー 「全力を出さずに法要をしろと!?」
Aブルー「注文に合わせてこそだろう? 高僧だったら!」
法話もそれと同じだよね、と仕入れたばかりの知識を披露。
Aブルー「分かりやすい話で引き付けるんなら、師僧だってさ…」
キース 「弟子の能力を考慮するべきだな、突っ走らずに」
相応の配慮をしてやってくれ、と副住職。
キース 「俺でも出来る程度ので頼む。スッポンタケの法要は」
Aブルー「ほらね、キースもこう言ってるし!」
代理をよろしく、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「お布施は払うし、それが嫌なら…」
キース 「引き続き俺に任せるべきだな、スッポンタケを」
どうするんだ、と二人が迫る二者択一。
Aブルー「今後は君が代理をするのか、キースのままか…」
キース 「俺を布教師にするとなったら、あんたが代理だ」
ブルー 「困るから! あんな弟子はお断りだから!」
Aブルー「じゃあ、キースを布教師にする話は…」
ブルー 「無かったことにしてくれたまえ!」
今まで通りの方がマシだ、と生徒会長、絶叫。
そうなりますよね…?
2017/10/14 (Sat)
☆お礼をよろしく
スッポンタケとの縁を切ろうと、キース君を布教師に推した面々。
けれどソルジャーが出て来て応援、生徒会長が追い詰められて…。
Aブルー「聞いたかい、キース? 君の自由は約束されたよ!」
キース 「そのようだな。布教師になる件は白紙か…」
あんたのお蔭だ、と深々とお辞儀。
キース 「あんたが助けてくれなかったら、今頃は…」
Aブルー「何処かに電話をされてただろうね、弟子入りのことで」
キース 「ああ。…でもって明日から、もう早速に…」
Aブルー「鞄持ちをして、出張だったかもしれないねえ…」
いきなり離島に行く羽目になるとか…、と頷くソルジャー。
Aブルー「ぼくのお蔭で助かったんなら、お礼もよろしく!」
キース 「…スッポンタケ狩りか?」
Aブルー「決まってるだろう、次の土曜日にお出掛けだよ!」
君だけじゃなくて、そこのみんなも…、と見回す周囲。
Aブルー「もちろんブルーも、ぶるぅもね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お弁当、いっぱい作らなきゃ!」
とっても楽しみ! と飛び跳ねている「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「山で食べると美味しいもんね、お弁当って!」
シロエ 「……出来れば、普通に行楽弁当がいいんですけど」
サム 「だよなあ、山でなくてもよ…。河原とかでも…」
ジョミー「それもいいよね、バーベキューにいい季節だし!」
そっちで行こう、と行き先を変えようと必死ですけど。
Aブルー「ダメダメ、山でスッポンタケ狩り! これは決定!」
サム 「マジかよ、キースがいるせいでかよ?」
Aブルー「キースがいなくても、ブルーがやるから!」
どう転がってもスッポンタケとの縁は切れない、と得意満面。
Aブルー「だからね、土曜日は全員集合! 一人残らず!」
一同 「「「うわー…」」」
キース 「すまんが、俺からもよろしく頼む」
Aブルー「というわけで、よろしくねーっ!」
また土曜日に、と瞬間移動で消えてしまった姿。
スッポンタケ狩り、決定ですね?
2017/10/15 (Sun)
☆お座敷で遊ぶなら
九月と言えば秋のお彼岸、ガチで依頼されるスッポンタケの法要。
誰かさんから毟り取るべく、ついに決まった高額すぎるお布施。
ブルー 「お彼岸の準備は、とっくに始まってるからねえ…」
シロエ 「今すぐキャンセルしようとしても、遅いんですね?」
キース 「そうなるな。ドタキャンと同じ扱いだ」
ブルー 「キャンセル料は全額なんだよ、まだ日数があってもね」
これだけ頂く、と広げる片手。
ブルー 「五本分だよ、札束で! もうガッツリと!」
キース 「俺の場合は、うまい棒が二万本分という所か…」
皆で焼肉を食いに行くか、と副住職。
キース 「ブルーが毟り取った方だと、お座敷遊びか?」
ブルー 「うーん…。ぼくとぶるぅは楽しめるけどさ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 舞妓さん、大好き!」
とっても優しいお姉さんだよ、と飛び跳ねているお子様。
ぶるぅ 「ぼくと一杯遊んでくれるし、楽しいんだよ!」
ブルー 「ついでに、ぶるぅはお酒もいけるクチだしねえ…」
シロエ 「そうでした…。焼肉に行っても飲んでますよね」
ぶるぅ 「三百年以上、生きてるも~ん!」
六歳には絶対ならないけどね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「その前に卵に戻るんだもん! また0歳から!」
ブルー 「こういう子だから、お座敷遊びもいいけれど…」
サム 「俺たちだと、どう遊ぶんだよ?」
ブルー 「入門編って所かなぁ…」
まずは遊び方のレクチャー、と生徒会長、フウと溜息。
ブルー 「最初は舞でも見せて貰って、御飯を食べて…」
シロエ 「そこから後は何をするんです?」
ブルー 「唄も三味線も無理だしねえ…」
一同 「「「唄?」」」
なんでまた、と一同、キョトン。
ジョミー「唄とか三味線って、どういうこと?」
ブルー 「粋な旦那は芸を披露で、こう、唄ったり…」
キース 「三味線を演奏したりするらしいんだが…」
この面子では無理があるな、という話。
そんな芸、誰も持ってませんよ…。
2017/09/16 (Sat)
☆芸が無いと無理
九月とくれば秋のお彼岸、誰かさんが希望なスッポンタケの法要。
今年は導師を生徒会長に設定、キャンセル料を毟る魂胆で…。
ブルー 「せっかくお座敷遊びをするなら、楽しまないとね」
キース 「そんなスキルは俺にも無いぞ! 唄も三味線も!」
シロエ 「えっとですね…。出来るお坊さんもいるわけですか?」
キース 「坊主も音感は大切だからな」
でないと読経に支障が出る、と副住職の説明。
キース 「お経の基本は8ビートという話もあってな…」
一同 「「「8ビート!?」」」
キース 「宗派によって多少は変わるが、8ビートが基本だな」
木魚を叩くのも鉦にしても…、と頷いているキース君。
キース 「音感とリズム感とが無いとだ、坊主としては…」
ブルー 「三流とまでは言わないけれどさ、駄目なクチだよね」
下手なお経になってしまう、と銀青様も。
ブルー 「今どきはバンドをやってる坊主も多いから…」
シロエ 「じゃあ、三味線が弾ける人は上の世代ですか?」
キース 「そうなるな。唄にしたって上手いもんだぞ」
普段から喉を鍛えているから…、というのがお坊さんのスキル。
キース 「花街に繰り出す名のある坊主は、芸を持つ人も…」
ブルー 「少なくないって所かな。だから余計に人気なんだよ」
舞妓さんやら芸妓さんに…、とニヤニヤと。
ブルー 「いわゆる生臭坊主だけれどね、芸は達者で」
キース 「お座敷が大いに盛り上がるんだが、お前たちでは…」
ジョミー「逆に白けてしまいそうだね…」
スウェナ「芸なんか、誰も出来ないものね」
お座敷遊びよりも豪華な食事、とスウェナちゃん。
スウェナ「トリュフ尽くしとかを食べに行きましょうよ!」
サム 「他にも色々食いに行けるぜ、すげえお布施の額だしよ」
札束で五本分だから、と折っている指。
サム 「でも、その前に毟らねえとな?」
ブルー 「カモが来ないとねえ…」
そろそろ来るよ、と待っているカモ。
ネギもしょってますね?
2017/09/17 (Sun)
☆カモが来ました
九月と言えば秋のお彼岸、ガチで来るのがスッポンタケの法要で。
今年は生徒会長が導師、それを断りたい人から毟るのが目当て。
キース 「もう来やがってもいい頃だよな?」
ブルー 「だと思うけどね…。忙しいのかもしれないけどさ」
人類軍とやらと戦闘中とか…、と生徒会長、首を捻ってますけど。
??? 「こんにちはーっ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
お客様だぁ! という声でソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「今年も秋のお彼岸だよねえ、法要をお願いしたくって」
キース 「かまわないが…。生憎と、今年は俺じゃないんだ」
Aブルー「えっ、何か用事があるのかい?」
本山の御用で出掛けるだとか…、と話を聞いていなかった人。
Aブルー「それじゃ、スッポンタケの法要は誰が…?」
ブルー 「ぼくの他にはいないだろうねえ、出来る坊主は」
ちゃんと準備を始めてるから、と銀青様。
ブルー 「お中日の法要は大切だから、最高のお袈裟を用意して」
ぶるぅ 「んとんと、お香もしっかり焚き染めてるしね!」
いい法要になると思うの! と無邪気なお子様。
ぶるぅ 「お浄土に功徳を積めるんだって! ホントに山ほど!」
Aブルー「なんだって!?」
功徳を積んだら大変なことになるじゃないか、と顔面蒼白。
Aブルー「予約している極楽の蓮が、阿弥陀様の所に…」
キース 「思いっ切り近付くだろうと思うぞ、有難く思え」
残念ながら俺では無理だ、と謙虚な姿勢。
キース 「ブルーだったら、1光年でも近付けられるが…」
シロエ 「キース先輩だと、せいぜい1メートルですよね…」
キース 「実力の差は仕方ない」
だが、有難く受け取っておけ、と柔和な笑み。
キース 「せっかくブルーがやると言うんだ、功徳をだな…」
ブルー 「しっかり積むのがいいと思うよ」
Aブルー「それだと、ぼくが困るんだってば!」
功徳なんかは求めていない、とソルジャー、ワタワタ。
さて、どうなる?
2017/09/18 (Mon)
☆焦りまくる人
九月とくれば秋のお彼岸、欠かせないものがスッポンタケの法要。
生徒会長が導師に決まった所へ、やって来たのがソルジャーで…。
Aブルー「ぼくの希望は、阿弥陀様から一番遠い蓮なのに!」
ブルー 「何を言うかな、遠い蓮より近い蓮の方が上だから!」
キース 「そうだぞ、誰もがそれを願ってお念仏だ!」
信心深い人は毎日お念仏を唱えるものだ、と副住職。
キース 「日頃唱えていない人でも、極楽往生を願ってだな…」
ブルー 「お寺にお布施や寄進をするわけで、君も見習うべき!」
Aブルー「だからキースに頼んでるんだよ! ぼくの代わりに!」
朝晩のお勤めで代わりに拝んで貰っている、という主張。
Aブルー「だけど蓮の花は遠いほど良くて、そういう注文!」
キース 「頼まれたからには仕方ないんだが、お彼岸はだな…」
ブルー 「正しい法要が必須だよねえ、スッポンタケのために」
きちんと供養をしてこそだよね、と銀青様も。
ブルー 「それでこそ効果もあるってものだし、喜びたまえ」
Aブルー「で、でも…。今は良くても、死んだ後がさ…」
阿弥陀様に近い蓮の花だと大惨事だ、と焦りまくり。
Aブルー「ぼくのハーレイは、見られていると意気消沈で…」
ブルー 「それが何か?」
Aブルー「萎えてしまって、セックスどころじゃないんだよ!」
ブルー 「退場!」
下品な話はお断りだ、とバッサリと。
ブルー 「とにかく、お彼岸の法要の方は引き受けたから」
Aブルー「じゃ、じゃあ…。君がやるわけ?」
ブルー 「もう思いっ切り、心をこめてね!」
阿弥陀様の所へ蓮をググンと近付けてやる、と握り締める拳。
ブルー 「ぼくが導師を務めるからには、しっかりと!」
キース 「いいか、有難い話なんだ。檀家さんなら感涙ものだぞ」
Aブルー「ぼくは泣きそうなんだけど! 感動の逆で!」
ブルー 「罰当たりなことを言っていないで、きちんと法要!」
最高のチャンスなんだから、とプッシュですけど。
お布施の方は…?
2017/09/19 (Tue)
☆断りたいなら
九月と言ったら秋のお彼岸、ガチで来るのがスッポンタケの法要。
今年の導師は生徒会長、けれどソルジャーには嫌すぎるチョイス。
Aブルー「き、きちんと法要って言われても…。君がやったら…」
キース 「もう最高の功徳を積めるぞ、お浄土に」
ブルー 「キースとは格が違うからねえ、このぼくは!」
安心して任せてくれたまえ、と生徒会長、余裕の表情。
ブルー 「いいお彼岸になると思うよ、思い出に残る法要で」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お膳作りも頑張るからね!」
シロエ 「せっかくですから、映えるお膳がいいですよね!」
マツカ 「緋色の衣ですからね…。袈裟も上等だそうですし」
それに負けない準備が要ります、とマツカ君も。
マツカ 「お布施の方は任せて下さい、きちんと用意しますから」
ブルー 「頼もしいねえ…。でも、君たちは被害者の会だから…」
うまい棒の値段で充分なんだよ、とニコニコニコ。
ブルー 「ぼくもボランティア精神で! 君たちのために!」
Aブルー「待ってよ、ぼくはキースに頼みたいんだよ!」
キース 「しかしだな…。俺の場合も高めになるぞ」
うまい棒なら二万本で頼む、と副住職。
キース 「だが、その前にブルーの方を断ってくれ」
Aブルー「え、えっと…?」
キース 「坊主のダブルブッキングは有り得ないからな!」
二人頼むと言うなら別だが、とキッパリと。
キース 「俺だけに導師を頼みたいのなら、ブルーは断れ」
Aブルー「わ、分かったよ…! ぼくはキースにしたいから…」
君は要らない、と生徒会長の方を向きましたけど。
ブルー 「キャンセル料なら、全額だからね」
Aブルー「えっ…?」
なんで、とソルジャー、キョトンとした顔。
Aブルー「お中日までは日がある筈だよ、ドタキャンじゃないよ」
ブルー 「分かってないねえ、お彼岸は大切な法要で…」
キース 「とっくに準備に入ってるんだ!」
もうドタキャンな日付なのだ、とキッツい一言。
さて、どうなる…?
2017/09/20 (Wed)
☆キャンセルします
九月とくれば秋のお彼岸、ソルジャーが望むスッポンタケの法要。
ところが今度は生徒会長が導師、断るにはキャンセル料が不可欠。
Aブルー「もうドタキャンって…。本当なのかい?」
キース 「お彼岸の法要を舐めるんじゃない! お中日だぞ!」
ブルー 「毎年、キースは抜けて来てるけど、本当だったら…」
シロエ 「元老寺で法要をするんですよね、アドス和尚と」
とても大事な法要ですから、とシロエ君も。
シロエ 「今年は会長が代わりにやるんで、キース先輩は…」
サム 「元老寺の方を手伝う予定で、準備してるぜ」
キース 「俺の方はキャンセル料は要らんが、ブルーのはだな…」
ブルー 「払ってくれないと困るんだよねえ、こう、色々と」
坊主の世界のルールがあって…、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「ドタキャンとなれば準備もパアだし、大変なんだよ」
キース 「お盆が済んだら、すぐに準備に入るしな…」
ブルー 「今日までの支度が無駄になるわけで、それは困るね」
今の時期なら、キャンセル料は全額になる、とキッパリと。
ブルー 「払わないなら、ぼくが導師を務めるまでだよ」
キース 「どっちにしたって、お布施は欠かせないからな…」
ブルー 「どうせだったら、功徳を積むのがお得だけどね?」
ぼくに法要を任せておいて…、と言ってますけど。
Aブルー「支払うってば、キャンセル料! いくらなんだい?」
ブルー 「お彼岸だしねえ…。五本ってトコかな、札束で!」
Aブルー「五本!?」
ブルー 「ぼくの場合は、これが相場かと…。どうするんだい?」
ぼくはどっちでもいいけれど、とニコニコニッコリ。
ブルー 「ぼくにするのか、キースがいいか…」
Aブルー「払うから! キャンセル料の方で! 五本分!」
キース 「そ、即金で来やがったか…。確かに五本だ」
Aブルー「ぶるぅ、包んで! お布施って書いて!」
これでいいだろう、と瞬間移動で出て来たお布施。
キャンセル、成立しましたね…?
2017/09/21 (Thu)
☆毟り取りました
九月と言えば秋のお彼岸、ソルジャーが頼むスッポンタケの法要。
生徒会長が導師をするというのは困る、とキャンセルでして…。
Aブルー「はい、お布施! ドタキャンした分!」
ブルー 「…金封の代金も頂くからね? ぶるぅの代筆の分も」
Aブルー「分かってるってば、ちゃんと払うよ!」
言い値でどうぞ、と土下座なソルジャー。
Aブルー「それからキースの方もよろしく! 法要を!」
キース 「その件なんだが、俺も今年は二本貰うぞ」
Aブルー「ええっ!?」
なんでキースが二本分も、と愕然とした表情ですけど。
キース 「安心しろ。俺の場合は、うまい棒が二万本だから」
Aブルー「で、でも…。なんだか破格に高すぎないかい?」
キース 「嫌なら俺は降りさせて貰うし、ブルーにだな…」
Aブルー「分かったよ! その金額でかまわないから!」
スッポンタケの法要をよろしく、と床に擦り付ける額。
Aブルー「お中日にきちんと持って来るから! いつも通りに!」
キース 「…いいだろう。なら、やってやろう」
Aブルー「ありがとう! じゃあ、また、お中日に!」
他のみんなも、よろしくね! とパッと消えた姿。
シロエ 「上手くいきましたね? 会長、ボロ儲けですよ」
ブルー 「ブルーの方も必死なんだよ、お浄土の蓮が問題だから」
キース 「なんて罰当たりなヤツなんだ…。遠いほどいいとは」
サム 「真面目に分かんねえよな、あの発想はよ…」
阿弥陀様に近いほど上等なのに、とサム君も。
サム 「法要の意味が分かってねえなあ、いつもだけどよ」
ブルー 「いいんじゃないかな、臨時収入も入ったし」
スウェナ「お彼岸が済んだら、みんなでパアッと遊ぶのよね?」
お座敷遊びは要らないけれど、と。
スウェナ「食欲の秋だし、あちこち行きましょ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなでグルメだよね!」
一同 「「「決定!!!」」」
豪華な料理を食べ放題だ、と喜ぶ面々。
思いっ切り毟りましたしね…。
2017/09/22 (Fri)
☆まだ来ない人たち
いよいよ来ました、スッポンタケの法要をするお彼岸のお中日が。
シャン学メンバーも生徒会長宅に集合、朝から待機してまして…。
シロエ 「キース先輩、まだですねえ…。偉いからでしょうか?」
サム 「当たり前だぜ、導師の方が朝イチから来てどうするよ」
参列者の方が先にスタンバっているものだ、と僧籍な人。
サム 「何処の寺でもそういうモンだろ、お彼岸じゃなくても」
マツカ 「法事なんかをお寺でやるなら、そうなりますよね…」
スウェナ「棚経だって、こっちが待っているわけだもの」
お坊さんの方が先に来るのは有り得ないわ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「でもねえ…。例の人が遅いのはどうかと思うわ」
ジョミー「だよねえ、自分で頼んでおいてさ…」
マツカ 「ぼくたちまで巻き込んでいますからねえ、法要に」
シロエ 「そうでした! あの人が一番、図太いんです!」
どうして準備に来ないんでしょう、とブツブツブツ。
シロエ 「お膳はぶるぅに任せっぱなしで、他の支度も…」
ブルー 「丸投げだよねえ、毎回、毎回」
でもさ…、と生徒会長が傾げる首。
ブルー 「ブルーのセンスで用意されたら、それはそれでさ…」
一同 「「「あー…」」」
とんでもないことになるんだった、と記憶に新しい去年の棚経。
シロエ 「スイカに卒塔婆を刺してましたね、お供えで…」
ブルー 「意味は言いたくないけどさ…。ご利益目当てで」
ジョミー「夫婦和合がどうとかこうとか、そんなのだよね?」
一同 「「「…………」」」
そういう酷い事件があったな、と降りる沈黙。
ブルー 「オリジナリティーを発揮されるよりかは、定番だよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お膳の用意が出来たよ!」
シロエ 「ご苦労様です。じきにキース先輩も来る筈ですよね」
サム 「キースが来なけりゃ、肝心の法要が始まらねえぜ?」
ジョミー「誰かさんもね…」
いっそ来なけりゃいいのにさ、とまで言われる誰か。
そりゃそうでしょうね?
2017/09/23 (Sat)
☆ぼったくりに文句
スッポンタケの法要の日が来たんですけど、まだ来ていない誰か。
キース君の方はともかく、法要を頼んだ張本人が不在な状況で…。
ジョミー「来なかった時はどうなるのかなぁ、今日の法要」
シロエ 「やらなくってもいいんでしょう。やる意味が無いです」
マツカ 「ぼくたちは縁もゆかりもありませんしね、仏様とは」
死んでいないと噂ですが、と名前が挙がったスッポンタケ。
マツカ 「そもそも死んでいないんですから、法要なんかは…」
サム 「元から意味がねえんだよなあ、実のトコはよ…」
スウェナ「だけどやりたい人がいるから、仕方ないのよね…」
ご利益があると信じているから、とスウェナちゃんも溜息。
スウェナ「イワシの頭の類なんだとは思うけど…」
ブルー 「思い込んだら聞かないからねえ、誰かさんは…」
??? 「呼んだかい?」
こんにちは、と瞬間移動でソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「準備は出来てるみたいだね。後はキース待ち!」
シロエ 「ぼくたちの手間賃は出ないんですか?」
Aブルー「何を今更…。今日まで、ずっとタダだったじゃないか」
がめついのはキースだけで沢山、とセコい発言。
Aブルー「ブルーの方のキャンセル料は諦めるけどさ…」
シロエ 「ぼられたと言いたいわけですか? キース先輩に?」
Aブルー「だって、ぼったくりじゃないか! 棚経の倍!」
そうでなくても今年の棚経は高かったし…、と文句たらたら。
Aブルー「ブルーみたいに偉いんだったら、まだ分かるけど…」
キース 「偉くない坊主で悪かったな!」
要らないんだったら、帰らせてもらうが…、と副住職の登場。
キース 「待たせたな。今日はウチの方も忙しくて…」
ブルー 「お中日だしね…。抜けてくるだけでも大変だよね」
キース 「そういうことだ。俺としては帰って親父の手伝いを…」
ブルー 「じゃあ、ぼくが代わりに…」
今日の導師を務めようか、と申し出が。
そうなった時はヤバイんじゃあ…?
2017/09/24 (Sun)
☆ぼったくりでいい
お中日はスッポンタケの法要、キース君もやって来ましたけれど。
法要のお布施が高いとソルジャーが文句、口を挟んだ生徒会長。
ブルー 「ぼくが代わりに導師をするなら、お布施はゼロだよ?」
シロエ 「えっ…? 会長だと凄く高いんじゃあ…?」
ジョミー「だよねえ、キースとは月とスッポンで…」
サム 「半端ねえ額になる筈だよなあ、ブルーの場合は」
どうすればゼロになるんだよ、とサム君も不思議そうな顔。
サム 「サービスにしても程があるだろ、貰うべきだぜ」
ブルー 「そうかなあ? 前に貰ったキャンセル料があるからさ」
シロエ 「ああ、アレですか! その分で導師をするんですね?」
ブルー 「キャンセルはしていなかった、という扱いでね!」
だからキースは帰りたまえ、と玄関の方を指差しまして…。
ブルー 「今日は元老寺も忙しいだろう。アドス和尚も大変だし」
キース 「恩に着る。では、失礼して…」
邪魔をしたな、とクルリと背を向ける人。
キース 「法衣を一式持って来たんだが、急いで帰ろう」
ぶるぅ 「お疲れ様~っ! 帰りは瞬間移動で送るよ!」
キース 「有難い。なら、俺の部屋まで送ってくれるか?」
ぶるぅ 「うんっ! お部屋の真ん中辺りでいい?」
法衣の鞄をしっかり持っててね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「お中日の法要、頑張ってね~!」
キース 「もちろんだ。ブルー、俺の代わりによろしく頼む」
ブルー 「うん、全力で法要をするよ。安心したまえ」
それじゃ、と手を振りましたけれども。
Aブルー「ちょっと待ったぁ! 帰らないで!」
キース 「うるさいヤツだな、俺は帰りを急ぐんだが…」
Aブルー「君に帰られたら困るんだよ!」
ブルーが導師で、と顔面蒼白。
キース 「お布施はタダだし、その方が得で嬉しいだろうが!」
Aブルー「謝るから! うまい棒、二万本でいいから!」
もうぼったくりだなんて言わない、と平謝り。
銀青様は嫌みたいですねえ…?
2017/09/25 (Mon)
☆チップをはずんでも
お中日はスッポンタケの法要ですけど、ソルジャーからの文句が。
キース君のお布施が高すぎるそうで、生徒会長だとタダな現実。
キース 「ブルーの方が、俺よりいいぞ。功徳も積めるし…」
シロエ 「何よりもタダで出来るんです! お勧めします!」
ブルー 「そうだよ、断らなくっても…。チャンスなんだから」
Aブルー「何処もお得じゃないんだよ! ぼくにとっては!」
君がやったら終わりじゃないか、とワタワタワタ。
Aブルー「予約している極楽の蓮が、阿弥陀様の所に…」
ブルー 「もう思いっ切り近付くだろうね、素敵なことだよ」
キース 「誰もが喜ぶ最高の蓮になってくれるぞ、ブルーに頼め」
俺は帰る、と法衣の鞄を手に持ちまして…。
キース 「ぶるぅ、家まで送ってくれ。着替えて親父の手伝いだ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースのお部屋の真ん中までだね!」
Aブルー「待ってよ、お願い、帰らないでよ!」
ブルーよりかは君の方が、とソルジャー、土下座。
Aブルー「ぼったくりでも何でもいいから、君がやってよ!」
キース 「…高すぎるとか言わなかったか?」
Aブルー「未来を思えば安いものだよ、ブルーよりもずっと!」
極楽でも充実のセックスライフ、と握り締める拳。
Aブルー「ぼくのハーレイは、見られていると意気消沈で…」
ブルー 「お浄土はセックス禁止なんだと言ってるだろう!」
Aブルー「だから余計に燃えるんだよ! 禁止されると!」
そういう素敵な未来のためにも、此処はキースで、と額を床に。
Aブルー「改めて君に頼みたいんだよ、今日の法要!」
キース 「…………。俺は不愉快な気分なんだが?」
ぼったくりなどと言われたからな、と顰める顔。
キース 「家に帰れば親父も喜ぶ。なんと言ってもお中日だ」
Aブルー「じゃ、じゃあ…。君にチップをはずむから!」
一同 「「「チップ?」」」
Aブルー「そう!」
うまい棒1万本でどうだろうか、と破格な申し出。
凄いチップですね?
2017/09/26 (Tue)
☆土下座とチップで
お中日はスッポンタケの法要、けれど文句をつけたソルジャー。
キース君に払うお布施が高すぎ、ところが裏目に出てしまった今。
Aブルー「文句を言った件は謝るよ! チップで許して!」
キース 「…………。地獄の沙汰も金次第だと言いたいのか?」
Aブルー「なんでもいいけど、君にお願い! ブルーは困る!」
ぼくの未来が真っ暗だよ、と泣きの涙で床に擦り付ける額。
Aブルー「この通りだから! うまい棒1万本のチップで!」
キース 「仕方ないな…。今回だけだぞ」
次に文句を言ったが最後、導師はブルーに交代だ、と。
キース 「俺も忙しい身なんだからな。ブルーと違って」
ブルー 「そうだよ、キースは現役の副住職だからねえ…」
シロエ 「学校だって、月参りでよく遅刻ですよね」
ジョミー「特別生だから、遅刻でも罰は無いけどね…」
法事で休みの時も多いし…、と語られるキース君の生活。
ジョミー「そういうキースを引っ張り出すなら、やっぱりね…」
サム 「お布施がどうこう言えた立場じゃねえと思うぜ」
スウェナ「暇なブルーと交代されても、何も文句は言えないわよ」
Aブルー「わ、分かったよ…。今後は、ぼくも気を付けるから!」
二度とぼったくりだなんて言わない、と必死のお詫び。
Aブルー「これからもスッポンタケの法要をよろしく!」
キース 「まったく、もう…。着替えてくるか」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お部屋は用意してあるからね!」
行ってらっしゃーい! と見送りまして…。
ぶるぅ 「んとんと…。結局、キースになっちゃったよね」
シロエ 「誰かさんの未来が懸かっているそうですしね」
ブルー 「ずいぶんと罰当たりな望みだけどねえ…」
阿弥陀様だってガッカリだよ、と生徒会長。
ブルー 「阿弥陀様から遠い蓮の花を希望だなんて…」
サム 「普通は真逆の注文だよなあ…」
Aブルー「いいんだってば!」
遠いほど価値が高いんだから、とズレた価値観。
阿弥陀様だって呆然かも?
2017/09/27 (Wed)
☆帰ればオッケー
お中日はスッポンタケの法要ですけど、導師で色々もめる結果に。
最終的にはキース君の出番、法衣に着替えに出て行きまして…。
シロエ 「キース先輩、これからもスッポンタケの係ですか…」
ブルー 「仕方ないと思うよ、アレに関しては自業自得だし」
ジョミー「戒名をつけたの、キースだもんね…」
Aブルー「そうなんだよ! それは素晴らしい戒名だから…」
御利益の方も抜群だよね、とソルジャー、嬉々とした表情。
Aブルー「今日の法要でググンとパワーアップで、更に充実!」
ブルー 「その先は喋らなくていいから!」
Aブルー「何を言うかな、ぼくのハーレイが漲りまくり!」
ブルー 「法要の席から叩き出すよ!?」
レッドカードで、と吊り上げる眉。
ブルー 「お施主様が不在でも、法要はちゃんと出来るしね」
シロエ 「それがいいんじゃないですか? 本当の所は」
一同 「「「は?」」」
シロエ 「出席しなけりゃ、極楽に功徳は積めないような…」
そうじゃないでしょうか、とシロエ君の説。
シロエ 「阿弥陀様から遠い蓮を希望だったら、欠席ですよ!」
Aブルー「ああ、なるほど…。それはいいかもしれないね」
ブルー 「是非とも帰ってくれたまえ! キースが戻らない内に」
Aブルー「そうしようかな? でも、その前に、ちょっと確認」
本当に大丈夫なんだろうか、という質問。
Aブルー「君たちだけで法要をすれば、功徳は加算されないと?」
シロエ 「それっぽいですよ、帰るんだったら今の内です」
キース 「…何の騒ぎだ?」
帰るとか帰らないだとか…、と法衣の副住職の登場。
キース 「いったい誰が帰ると言うんだ、法要を抜けて」
Aブルー「ぼくだけど…。帰れば功徳は積めないらしいし」
キース 「おい。俺の法力をコケにする気か、その言い草は」
Aブルー「じゃあ、違うと?」
キース 「ちゃんと積めるが」
一同 「「「あー…」」」
空気が読めない人が来たな、と誰もがガックリ。
仕方ないですよね?
2017/09/28 (Thu)
☆空気を読もう
お彼岸はスッポンタケの法要、帰ろうとしたソルジャーですけど。
其処へ来たのが事情を知らない、今日の導師のキース君だという。
キース 「いいか、あんたが法要を抜けて帰ってもだな…」
Aブルー「功徳を積めてしまうのかい? 蓮の花が近付く方向に」
キース 「当然だろうが! あんたが法要の施主なんだぞ!」
お施主様のために功徳を積めない導師は要らん、とキッパリと。
キース 「法要の途中にこう言うだろうが、信心の施主は、と」
一同 「「「うわー…」」」
なんてことを、と一同、愕然。
シロエ 「先輩、それは言っちゃ駄目です! 手遅れですけど!」
キース 「どう駄目なんだ?」
シロエ 「この人が此処にいると、何かと厄介ですから…」
サム 「帰って貰おうって方向で話していたのによ…」
何もかもパアになったじゃねえか、とサム君の嘆き。
サム 「帰っても何も効果がねえなら、居座られるぜ」
キース 「効果はあると言った筈だが? お浄土に功徳を…」
マツカ 「それが間違っているんです! 今の場合は!」
致命的に…、と御曹司も。
マツカ 「帰れば効果が無いと信じて、お帰りになる決断を…」
ブルー 「下した所だったんだよねえ、間の悪いことに」
キース 「そ、それは…。そうだとしたら、俺の台詞は…」
ブルー 「もう思いっ切り裏目に出たよね、残念なことに」
これでブルーが居座るんだから…、と銀青様。
ブルー 「帰っても何の意味も無いなら、残るわけでさ」
Aブルー「決まってるじゃないか、せっかくの法要なんだよ?」
お布施もチップもはずむんだから、とウキウキと。
Aブルー「早く始めてくれたまえ! スッポンタケのために!」
キース 「う、うう…。俺は墓穴を掘ったわけだな、たった今…」
シロエ 「ぼくたちだって巻き込まれました、容赦なく!」
ブルー 「キースは万死に値するよね、覆水盆に返らずでさ…」
よくも全員を巻き添えにしたな、とキッツイ言葉が。
キース君の運命は?
2017/09/29 (Fri)
☆失言の結末
お彼岸はスッポンタケの法要ですけど、追い出し損ねた迷惑な人。
ソルジャーが居座ってしまう展開、キース君の責任は重いわけで。
ブルー 「この落とし前はつけて貰うよ、キッチリと!」
シロエ 「そうですよ! ぼくたちだけなら、マシだったのに…」
サム 「少なくとも、妙な台詞は聞かずに済むしよ…」
スウェナ「法要の後も平和だったわよね、私たちだけなら」
いったいどうしてくれるのよ、とスウェナちゃんもブチ切れ。
スウェナ「ちゃんと誠意を見せなさいよね、詫びるつもりなら!」
ジョミー「でなきゃお詫びの意味が無いよね、言葉だけだと」
マツカ 「口だけなら何とでも言えますからねえ、どんな場合も」
シロエ 「キース先輩、どうなんです!?」
詫びる気持ちはあるんですか、とシロエ君がズズイと。
シロエ 「法要の件は諦めますけど、詫びて欲しいです!」
サム 「やっぱりよ…。俺たちに奢るべきだと思うぜ」
ジョミー「だよねえ、お布施もチップも全部!」
キース 「ぜ、全部…?」
それだと赤字どころでは…、と大慌てのキース君ですけど。
ブルー 「万死に値すると言ったよ、死ぬよりはマシ!」
シロエ 「赤字でも命は残るんですから、奢って下さい!」
キース 「そうなるのか? 法衣のクリーニング代も出ないで?」
ブルー 「自業自得と言うからね!」
空気を読めなかった君が悪い、と銀青様も。
ブルー 「諦めてタダで務めるんだね、今日の導師を!」
Aブルー「えーっと…。お布施はタダにはならないんだよね?」
シロエ 「もちろんです! それで奢って貰うんですから!」
Aブルー「うーん…。ちょっと残念」
でもいいか、と切り替えた人。
Aブルー「そうと決まれば、法要よろしく!」
キース 「俺はタダ働きになるのか、スッポンタケのために?」
Aブルー「君の大事な一番弟子だし、頑張って!」
一同 「「「ファイトぉ!」」」
レッツスタート! と激励の声。
気の毒ですけど、これにて中継終了~。
2017/09/30 (Sat)
☆二匹目のドジョウ
さて、九月。楽しかった夏休みも終わってしまって、普通に休日。
生徒会長宅に集ったシャン学メンバー、今日も賑やかですけれど。
シロエ 「先月は得をしましたねえ…。棚から牡丹餅な焼肉で」
キース 「破格のお布施を貰ったからな。あの馬鹿野郎から」
ブルー 「ぼくもしっかり毟り取ったし、いいお盆だったよ」
あんな棚経なら毎年でもいい、と生徒会長も大満足。
ブルー 「来年も君とダブルでやろうか、ぼったくるために」
ジョミー「いいよね、それ! 棚経の疲れも吹っ飛びそうだし」
キース 「ああ。これが済んだら焼肉なんだ、と気合も入るな」
自転車を漕ぐ足も軽くなるぞ、とキース君も大いに乗り気。
キース 「しかし、いい所に気付いたな…。施餓鬼だなんて」
シロエ 「スッポンタケは死んでませんから、そうなるんですね」
マツカ 「それは盲点でしたよね…。ぼくは専門外ですけれど」
ブルー 「ぼくもウッカリしてたと言うか、なんと言うか…」
もっと早くに気付けば良かった、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「お彼岸の法要も毟れるかもねえ、同じ方法で」
キース 「なるほどな…。お彼岸も法要をやらされるんだし…」
ブルー 「それも忙しいお中日にだよ、毎回、毎回」
君は元老寺を抜け出してばかりで…、という指摘。
ブルー 「ご本尊様に申し訳ないから、たまにはそっちで」
キース 「そうするか…。親父も喜びそうだしな」
シロエ 「でもって、会長が法要をするわけですね?」
ブルー 「お彼岸だから、お盆以上に力を入れてね!」
お彼岸の法要は大切だから、とニコニコと。
ブルー 「太陽が真西に沈むだけに、お浄土と御縁が深くて」
サム 「うんうん、お中日がクラマックスだしよ…」
やってやれよ、とサム君もプッシュ。
サム 「ブルーがやるならバッチリだぜ!」
シロエ 「功徳がですか?」
ブルー 「ドッカンとね!」
誰かさんがお浄土に積むであろう、と言ってますけど。
お彼岸も生徒会長が…?
2017/09/01 (Fri)
☆お彼岸は大切
九月になったら来るのがお彼岸、スッポンタケの法要のシーズン。
先月の棚経で開眼した面々、二匹目のドジョウを狙ってまして…。
ブルー 「お彼岸の法要は、棚経の比じゃないからねえ…」
シロエ 「そうですね…。サッと拝んで終わりじゃないですね」
キース 「棚経は効率優先だからな、とにかく先を急ぐから」
お盆の間に回り終わらなかったら大変だけに…、と副住職。
キース 「熱中症で倒れでもしたら、もう大惨事というヤツで」
シロエ 「どうなるんですか、倒れてしまったら…?」
ブルー 「他のお坊さんに頼むしかないけど、これがまた…」
時期が時期だけに人手不足で…、と銀青様も苦い顔。
ブルー 「売り手市場な上に、もう完璧に言い値だよね…」
キース 「棚経に穴は開けられないしな、どうなろうとも」
駆け出しの坊主に頼んだとしても、けっこう高くつく、と。
キース 「普段だったら有り得ないようなバイト料だぞ」
ジョミー「それじゃ、ぼくでも稼げるのかな? 棚経の代打」
ブルー 「僧籍というだけじゃ駄目だよ、住職の資格は必須だね」
資格はあるのに、お寺が無い人の稼ぎ時かも、という指摘。
ブルー 「本業の方もお盆休みで、時間はたっぷりあるからね」
一同 「「「本業?」」」
なんじゃそりゃ、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「お坊さんは誰でも、職業はお坊さんでしょう?」
キース 「甘いな、兼業の坊主も多いんだ」
ブルー 「お寺だけで食べていくというのは、厳しいよ」
小さなお寺だと、なおのこと…、と振っている首。
ブルー 「会社員とか、教師とか…。色々、兼業」
キース 「自分の寺を持てない坊主も多いしな…」
そういう輩が脚光を浴びる、と証言が。
キース 「今のご時世、直ぐに連絡がつくだけに…」
ブルー 「棚経やります、と言っておけばさ…」
キース 「お声がかりがあるというわけだ。代打として」
しかし、お彼岸はそうではない、とキッパリと。
バイトは不可ですか…。
2017/09/02 (Sat)
☆ドジを踏んだら
九月になったら秋のお彼岸、スッポンタケの法要が定番ですけど。
生徒会長にやって貰えばいいのでは、と思うシャン学メンバー。
シロエ 「お彼岸はバイトのお坊さんでは駄目なんですね?」
ブルー 「そもそも、お寺でやるものだしね…。お中日の法要は」
サム 「だよなぁ…。キースは例年、サボリだけどよ」
誰かさんのせいで抜けさせられて…、と僧籍な人。
サム 「本当だったら、元老寺で親父さんの手伝いMAXだぜ」
キース 「まったくだ。もっとも、親父は厳しいからな…」
ブルー 「スッポンタケの法要の方がマシだって?」
まあ、楽だろうね、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「此処なら細かい作法は抜きで、法要だけだし」
サム 「ちょっとお経を飛ばしていたって、ツッコミもねえし」
シロエ 「キース先輩…。お経、飛ばしてたんですか?」
キース 「そういう手抜きはしない主義だが…。気が楽ではある」
ドジを踏む心配が無いもんだから、という発言。
シロエ 「お経を間違えるってことですか? ドジというのは」
キース 「そっちの方なら、檀家さんには、まず分からないが…」
卒塔婆の扱いでミスったらバレる、と竦める首。
キース 「大きな卒塔婆は、まずミスらないが…。小さいのが…」
ブルー 「あれはウッカリすると飛ぶしね、手から滑って」
一同 「「「飛ぶ?」」」
ブルー 「そう! 薄いもんだから、こう、スイッと!」
紙飛行機には及ばないまでも…、というのが空飛ぶ卒塔婆。
ブルー 「キースが元老寺で手伝っていれば、その係がね…」
キース 「供養している真っ最中に、飛ぼうものなら…」
一同 「「「あー…」」」
アドス和尚がタコ殴りだな、と見えている末路。
ブルー 「それが無い分、スッポンタケの方が楽なんだよ」
シロエ 「だったら、今年もキース先輩ですか?」
キース 「ブルーがやるなら、喜んで譲るが!」
たとえ親父に殴られようとも、と天晴な精神。
銀青様の出番ですかね…?
2017/09/03 (Sun)
☆お安く出来ます
九月と言えば秋のお彼岸、恒例なのがスッポンタケのための法要。
キース君がやっているんですけど、生徒会長はどうかという話。
キース 「ミスって親父に殴られようとも、俺はかまわん」
シロエ 「会長、先輩もこう言ってます! お彼岸は、是非!」
マツカ 「ぼくからもよろしくお願いします。お布施の方も…」
ちゃんと相場を払いますから、と御曹司。
マツカ 「棚経よりも大事な法要ですし、うまい棒な値段は…」
ブルー 「ぼくはそれでもオッケーだけど?」
出張するってわけでもないし、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「元老寺の法要に行くとかだったら、別だけれどね」
マツカ 「…そうなんですか?」
ブルー 「此処でやるなら、お車代も要らないし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ご飯はぼくが作るし、お膳料もね!」
それに、法衣のクリーニング代も要らないも~ん! との声。
ぶるぅ 「持って出掛けるわけじゃないから、汚れないし…」
ブルー 「そういうこと。風を通して、虫よけのお香くらいかな」
お袈裟の手入れも特に要らない、と立てる親指。
ブルー 「うまい棒の値段で充分なんだよ、1本分でね」
サム 「マジかよ、ブルーでその値段かよ!?」
キース 「俺でも、もっと高くなるんだが…」
ブルー 「誰かさんが来なくなるなら、安いものだよ!」
ついでに来るなら毟ってやる、とニンマリと。
ブルー 「当日キャンセルは無理っぽいけど…。学習済みだし」
シロエ 「棚経でやられてますからね…。懲りてるでしょう」
ジョミー「そうそう何度も引っかからないよね、同じ手にはさ」
きっと早めに断りに来る、とジョミー君も言ってますけれど。
ブルー 「モノがお中日の法要だしねえ、キャンセル料は高いよ」
一同 「「「へ?」」」
ブルー 「料金の高いツアーなんかだと、キャンセルの時期は…」
マツカ 「普通より早めだったりしますね…」
穴が開いたらキツイですから、との指摘。
お中日も、そうかも…?
2017/09/04 (Mon)
☆準備は早くから
九月と言ったら秋のお彼岸、スッポンタケの法要が定番ですけど。
キース君の代わりに生徒会長がやる、と企画が進行中でして…。
ブルー 「お彼岸の法要は早くから準備するものだから…」
キース 「ああ。お盆が済んだら、休む間もなく始まるからな」
容赦ないんだ、と副住職。
キース 「お盆で真っ白に燃え尽きていようが、お彼岸は…」
ブルー 「絶対に待ってはくれないからねえ、一日たりとも」
お盆が済んだ瞬間からカウントダウン開始、とキッパリと。
ブルー 「檀家さんに案内状を出したり、こう色々と…」
キース 「お盆ほどではないが、卒塔婆も書くからな…」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「注文があった分だけになるが、卒塔婆書きもある!」
だから侮れないイベントなのだ、と振っている首。
キース 「早め早めの準備が必須で、秋のお彼岸が済むまでは…」
ブルー 「お盆の疲れも癒せないほど、大切な法要が秋のお彼岸」
スウェナ「それでキャンセル料が高くなるのね?」
とっくに準備を始めているから…、とスウェナちゃんが折る指。
スウェナ「お盆からだと、半月以上は経ってるし…」
ブルー 「準備期間の半分以上は、過ぎちゃってるのが現実だね」
せっかくの準備がパアになるなら、キャンセル料も…、と。
ブルー 「それに応じて頂かないと…。キャンセルするなら」
シロエ 「もちろん、うまい棒の値段じゃないですよね?」
例の人に支払わせるお布施の額は…、という質問。
シロエ 「同じ一本でも札束の方になるんでしょう?」
ブルー 「誰が一本だと言ったんだい?」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「一本だなんて、まだ一回も言ってないけど?」
うまい棒の値段以外はね、とニヤニヤニヤ。
ブルー 「ぼくだと、棚経でも札束の方で一本なんだよ?」
シロエ 「じゃあ、お彼岸だと二本ですか?」
ブルー 「どうしようかなぁ…?」
今の相場はどのくらいだろう、と言ってますけど。
高僧プライス…?
2017/09/05 (Tue)
☆相場が分かりません
九月に来るのが秋のお彼岸、セットになったスッポンタケの法要。
キース君よりも生徒会長がいい、と画策中のシャン学メンバー。
シロエ 「一応、相場はあるんですね? 会長が法要をする時の」
ブルー 「うーん…。相場と言うより、ただの参考?」
一同 「「「参考?」」」
ブルー 「伝説の高僧が法要をするというのは、無いからねえ…」
普通はお浄土にいるものだから、と言われてみれば、その通り。
シロエ 「そうでした…! 皆さん、極楽に行ってますよね…」
サム 「長生きしたって、百とちょっとが限界だしよ…」
ブルー 「ソレイド八十八ヶ所を開いた御大師様くらいかな…」
ご存命なのは…、と生徒会長。
ブルー 「今でも奥の院にいらして、食事も運んでいるんだし…」
シロエ 「それは即身成仏でしょう? 前に聞きましたよ」
ブルー 「ミイラは食事をするのかい? 午後のお茶とかも?」
一同 「「「うっ…」」」
それは無いな、と誰でも分かる「食事するミイラ」。
シロエ 「じゃ、じゃあ…。御大師様は生きてるんですか?」
ブルー 「そういうことになっているけど、法要なんかは…」
してくれないしね、と捻る首。
ブルー 「だから相場の参考は無理で、今の人のしか…」
キース 「まず参考には出来んだろうな、あんたの場合は」
それでお布施をどうするんだ、と副住職の問い。
キース 「棚経で札束1本だったら、3本はいけるぞ」
ブルー 「そうだよねえ? ぼくが本気で頂くんなら」
元老寺の法要に行くんだったら、もっとお安くするけれど、と。
ブルー 「スッポンタケの法要なんかは、相場でいいよね」
サム 「ぼったくってもいいと思うぜ、もう思いっ切り!」
被害者の会が結成できそうだしよ、とサム君の言葉。
一同 「「「被害者の会?」」」
サム 「結成してもいいんでねえの?」
ブルー 「被害者の会ねえ…」
スッポンタケの方か、ブルーの方か、と大真面目な顔。
被害者の会…?
2017/09/06 (Wed)
☆訴えるのは無理
九月と言えば秋のお彼岸、恒例行事になったスッポンタケの法要。
今年は生徒会長がやる案が出る中、被害者の会という話までが。
サム 「作ってもいいと思うんだけどよ…。被害者の会」
ブルー 「いいかもねえ…。スッポンタケの方になるのかな?」
シロエ 「どうでしょう? 例の人でも良さそうですけど…」
どっちも被害甚大ですよ、とシロエ君も頷く「被害者の会」。
シロエ 「結成しておいたら、立場が強くなりませんか?」
キース 「結束した方が強くはあるな…。集団訴訟もあるからな」
ブルー 「でもさ…。アレを訴えられるのかい?」
そもそも存在自体が秘密、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「当たり前のように出入りするから、忘れがちだけど…」
マツカ 「そういえば…。別の世界の人なんですよね」
シロエ 「戸籍も無ければ、住民票だって無いですね…」
キース 「治外法権以前の問題だな。あいつの場合は」
訴えようにも、手も足も出ない状態だ、と法律家志望だった人。
キース 「それにスッポンタケも同じだ、人権が無いぞ」
ブルー 「人権が無い件はともかく、所有者もいないし…」
シロエ 「不動産ではないですし…。動産にも入らないですね」
多分…、と自信なさそうな声。
シロエ 「これがマツタケなら、所有者だっていそうですけど」
キース 「立木登記は不可能ではあるが、動産だな」
一同 「「「…りゅうぼくとうき?」」」
なんじゃそりゃ、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「キース先輩、それ、何ですか?」
キース 「山や林に生えている木を登記するんだが…」
動産としてな、と解説が。
キース 「銘木になる杉なんかだと、価値が高いし…」
シロエ 「ああ、なるほど…。スッポンタケとは違いますよね」
キース 「1本いくらの世界だからな。だが、マツタケは…」
ブルー 「登記は無理だね、盗めば犯罪になるけどさ」
でも、スッポンタケだとそうはいかない、と嘆き節。
価値はゼロですしね…。
2017/09/07 (Thu)
☆毟ってやりたい
九月と言ったら秋のお彼岸、やって来るのがスッポンタケの法要。
生徒会長がやる方がいい、と考えるシャン学メンバーですけど…。
ブルー 「被害者の会を作ったとしても、活動の方が問題だね」
キース 「こっちの世界に籍が無いヤツと、価値の無いブツと…」
シロエ 「それがセットになってますから、難しいですね…」
どう動いたらいいんでしょう、とシロエ君も考え込む内容。
シロエ 「サム先輩のアイデアはいいと思うんですが…」
ブルー 「ぼくも被害者の会は欲しいけど、作っても意味が…」
キース 「全く無いのが現状だからな、メリットなるものが」
訴訟も無理なら、和解も出来ん、とブツブツブツ。
キース 「慰謝料を毟り取るにしたって、法的根拠が…」
ブルー 「それはいけるんじゃないのかな? 現に先月も…」
慰謝料ではないけど毟ってやった、と生徒会長。
ブルー 「棚経をドタキャンするって言うから、キャンセル料を」
キース 「そういえば、俺もぼったくったな、今年の棚経」
うまい棒1万本分のお布施を貰った、と副住職もニヤリ。
キース 「元々、そういう相談だったか…。お彼岸の方も」
シロエ 「そうです、そうです! 二匹目のドジョウで!」
スウェナ「ブルーに法要をやって貰うって話だったわよね?」
サム 「うんうん、でもってキャンセル料を毟るのな!」
ブルーが法要をするんだったら、功徳がドッカン、と立てる親指。
サム 「お浄土に功徳を積めるわけだし、蓮の花がよ…」
シロエ 「阿弥陀様にグンと近付くんですよね、1光年ほど」
キース 「俺とブルーでは格が違うし、そうなるだろうな」
同じ坊主としては悔しいんだが…、と副住職。
キース 「しかし、背に腹は代えられん。ブルーで行こう」
ブルー 「被害者の会からの依頼ってことでいいのかな?」
シロエ 「もちろんです!」
マツカ 「お布施も相場でいいですよ」
ぼくが払うということで…、と頼もしい声。
御曹司がスポンサーですか…。
2017/09/08 (Fri)
☆国家予算は無理
九月に来るのが秋のお彼岸、避けようがないスッポンタケの法要。
キース君よりも有望視される生徒会長、今年の導師に起用だとか。
マツカ 「ブルーのお布施は、相場が謎だということですけど…」
シロエ 「マツカ先輩なら、いくらでも払えますもんね!」
サム 「国家予算並みのお布施になっても、いけるんでねえの」
うまい棒を工場ごと買ってもお釣りが来そうな、という声が。
サム 「それくらいの額でやっちまっても良さそうな気が…」
ブルー 「国家予算ねえ…。流石にソレはあんまりかな」
ソレイド八十八ヶ所を開いた御大師様ならともかく、と銀青様。
ブルー 「ぼくは三百年ほどしか修行してないし、そこが問題」
キース 「もう充分に桁外れだと思うがな?」
ブルー 「御大師様には敵わないってば、千年以上だよ?」
あと二十年ほどで、千二百年の遠忌だから、と大真面目な顔。
ブルー 「ぼくの四倍は生きておいでで、ご利益の方も…」
キース 「そうだな、あんたを拝んだ所で奇跡は起きんか…」
ブルー 「うん。だから国家予算規模では毟れないよ」
地方自治体クラスでも厳しいかも…、と残念そう。
ブルー 「廃村がリーチな限界集落とかなら、余裕だけどね!」
シロエ 「そういう村だと、最初から予算が無さそうですけど?」
スウェナ「村会議員が手弁当とか、よく聞くわよね…」
だけど毟ってやりましょうよ、と元ジャーナリスト志望の人。
スウェナ「被害者の会も作るわけだし、キッチリ、ガッチリ」
サム 「だよなあ、マツカが払う分には問題ねえし」
マツカ 「払うってことにするだけですしね」
実際に払うのは例の人です、と御曹司の笑み。
マツカ 「キャンセル料を払うかどうかで、極楽の蓮が…」
ブルー 「阿弥陀様にグンと近付いちゃうのか、遠ざかるのか…」
シロエ 「会長、よろしくお願いします!」
ブルー 「もちろんだよ!」
今度も思い切り毟ってやる、と決意の表情。
被害者の会が動き出しましたね?
2017/09/09 (Sat)
☆五本も毟ったら
九月と言えば秋のお彼岸、確実に来るのがスッポンタケの法要で。
今年は導師が生徒会長、被害者の会からの依頼だという展開に。
ブルー 「国家予算は無理だけれどさ、三本くらいは毟りたいね」
キース 「棚経で一本だったんだぞ? 五本でもいいと思うがな」
シロエ 「ぼくは相場は知りませんけど、五本くらいなら…」
毟っていいんじゃないでしょうか、とシロエ君も。
シロエ 「うまい棒なら五十万本分ですよね? 五本だと」
ブルー 「そうなるねえ…。とても食べ切れない量になるよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ だけど御馳走は食べられるよ!」
みんなで出掛けて時価のを沢山、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「鉄板焼きだと時価のお肉の所もあるし…」
ブルー 「お寿司なんかもいいかもねえ…。時価と言ったら」
マツカ 「シェフにお任せのフレンチも天井知らずですよ?」
素材にこだわりさえすれば…、と御曹司の発言。
マツカ 「トリュフもキャビアも最高級で、と言えばいいんです」
ぶるぅ 「んとんと…。トリュフ尽くしとかも楽しいよね!」
一同 「「「トリュフ尽くし…」」」
誰もがゴクンと飲み込む生唾。
シロエ 「松茸尽くしはよく聞きますけど、トリュフですか…」
ぶるぅ 「美味しいんだよ、前菜からトリュフたっぷりで!」
ブルー 「頼まないと作って貰えないしね、ニーズが無いから」
そもそもメニューに載っていない、と生徒会長。
ブルー 「数が沢山出るわけないしね、トリュフ尽くしなんかは」
シロエ 「すると予約で注文ですか…」
マツカ 「そんな所です。ぶるぅが言う通り、美味しいですよ」
毟ったお金で食べましょうか、とニコニコニコ。
マツカ 「みんなで行っても、お釣りは山ほど貰えますから」
ブルー 「うまい棒が五十万本だしねえ、一回じゃとても…」
キース 「使い切れんな…」
ブルー 「お座敷遊びじゃないからね」
そっちの方なら一晩でパアもあるけれど、と。
お座敷遊びにその値段?
2017/09/10 (Sun)
☆坊主はステータス
九月と言ったら秋のお彼岸、スルー出来ないスッポンタケの法要。
今年は生徒会長が導師をするのだそうで、お目当てはドタキャン。
シロエ 「お座敷遊びで五本分が消し飛ぶんですか? 一晩で?」
ブルー 「そうだけど?」
サム 「マジかよ、あれってそんなに高いのかよ…?」
世の中、金持ちばかりなのかよ、とビビるサム君。
サム 「坊主も多いと聞いてるけどよ…。すげえ値段だよな…」
シロエ 「半端ないですよね、普通じゃとても払えませんよ」
スウェナ「きっと、観光で儲かってるお寺のお坊さんよね…」
お布施だけでは儲からないし、とスウェナちゃんも目をパチクリ。
スウェナ「ブルーみたいに法要だけで五本分とか、無理だもの」
キース 「確かに坊主の客は多いが、そこまでの金は…」
観光寺院でないと無理だな、と副住職。
キース 「閉門時間が近付いた頃に、こう、黒塗りのタクシーが」
ブルー 「ズラリと並ぶお寺もあるよね、裏の駐車場に」
一同 「「「裏?」」」
キース 「観光客には見えない所だ、デカイ寺なら普通にある」
関係者用の駐車場が…、という解説。
キース 「花街に繰り出す所なんぞは見せられないしな」
ブルー 「いくら衣で行くと言っても、やっぱり後ろめたいしね」
一同 「「「衣!?」」」
法衣で花街に出掛けるのか、と一同、ビックリ。
シロエ 「いいんですか、法衣なんかで行って…?」
ブルー 「かまわないどころか、ステータスだけど?」
キース 「下にも置かないおもてなしだぞ、坊主とくれば」
金があるに決まっているからな、とキッパリと。
キース 「ブルーが言うような派手な遊びも、坊主ならアリだ」
シロエ 「一晩で五本分が吹っ飛ぶようなヤツですか…?」
マジなんですか、と質問が。
シロエ 「どういう遊び方なんです!」
ブルー 「高いお茶屋を使うのはガチで…」
キース 「あとは総揚げだな」
舞妓も芸妓も全部呼ぶのだ、と言ってますけど。
花街を丸ごと…?
2017/09/11 (Mon)
☆お茶屋で遊ぶなら
九月は秋のお彼岸ですけど、やって来るのがスッポンタケの法要。
今年の導師は生徒会長、高いお布施を設定の上でドタキャン待ち。
シロエ 「舞妓さんも芸妓さんも、全員呼んで来るんですか!?」
キース 「総揚げとくれば、そうなるが…。一人残らず」
ブルー 「まだ見習いの舞妓さんまで呼ぶんだよ」
お座敷に出られるレベルならば…、と銀青様。
ブルー 「店出しはまだでも、お声掛かりがあれば来るしね」
シロエ 「それでもお金は要るんですよね?」
ブルー 「花代と言ってくれたまえ。…もちろん要るねえ…」
お座敷に来るには、衣装の支度も要るんだから、と。
ブルー 「それから、総揚げするとなったら花街も選ぶ!」
一同 「「「へ?」」」
ブルー 「一口に花街と言ってもさ…。ピンキリなんだよ」
キース 「お茶屋遊びをしないんだったら、まず気付かんがな」
舞妓さんだ、と見ているだけの素人さんは…、と解説が。
キース 「芸のレベルが違うらしいぞ、花街によって」
ブルー 「そうなんだよねえ、舞妓さんたちの資質も変わるよ」
最高の花街と、そうじゃないのと…、と生徒会長も。
ブルー 「そこまで違うと、花代も大きく違うわけでさ」
シロエ 「ああ、なるほど…。高級な花街だと高いんですね?」
ブルー 「舞妓さんを一人呼ぶにしたって、もう全く!」
花代が月とスッポンなのだ、と流石は遊び慣れている人。
ブルー 「最高の花街で総揚げしたなら、一晩で五本分だって…」
キース 「軽く吹っ飛ぶ勘定になるな、粋に遊べば」
花代の他にも包むものだ、と副住職。
キース 「いわゆるチップというヤツなんだが、これがまた…」
ブルー 「粋な旦那衆は、渡すチップが桁違いでねえ…」
だから坊主は大歓迎だ、と語られる花街裏事情。
ブルー 「大きな声では言えないけれどさ…」
キース 「花街で坊主は喜ばれるんだ、払いがいいから」
そのくらいのお布施を毟ってやれ、と立てる親指。
本気で五本分ですか?
2017/09/12 (Tue)
☆思いっ切り毟れ
九月と言えば秋のお彼岸、スッポンタケの法要が定番ですけれど。
今年は生徒会長が導師、高いお布施でドタキャンを狙う勘定で…。
キース 「あの馬鹿野郎から毟るんだったら、やはり五本だろう」
ブルー 「そうかもねえ…。棚経で一本分だったしね」
シロエ 「お彼岸の法要と棚経だと、格が違うんですよね?」
ブルー 「まるで違うね、花街の格と同じでね!」
棚経で包むお布施程度では、お彼岸はとても…、と銀青様。
ブルー 「小さな卒塔婆を書いてもらうだけで、その値段かな」
キース 「そんなトコだな。…別途、法要のお布施を頂く」
シロエ 「えっと…。卒塔婆代は別料金なんですね?」
ブルー 「卒塔婆の供養も、法要の内ではあるけれど…」
ご本尊様へのお布施とは別になるものだから、という説明。
ブルー 「ご先祖様を供養するには、ご本尊様にお布施が要るよ」
キース 「棚経の時とは比較にならんな、お布施の額は」
あらかじめ連絡しておくんだが…、と副住職。
キース 「檀家さんの懐具合に合わせて、お布施の方は調整する」
シロエ 「そうなんですか!?」
スウェナ「何処も一律で同じじゃないのね?」
ブルー 「貰える所からはガッポリ頂く。それがお寺の経営で…」
さじ加減というのが大切なのだ、と説かれるお寺の経営方針。
ブルー 「無理のない範囲でお布施をして貰わないと…」
キース 「檀家さんに逃げられてしまうからなあ、今どきは」
他所の寺に墓ごと移られるとか…、と副住職が顰める顔。
キース 「そうならないよう、坊主も頭を使うんだ」
ブルー 「誰かさんみたいに、カモっていたんじゃ駄目なんだよ」
あれは例外、と名前が挙がった誰かさん。
ブルー 「ああいう手合いはカモっていいから、思いっ切り!」
シロエ 「お彼岸のお布施は、うまい棒が50万本ですね?」
キース 「そのくらい毟っても、バチは当たらん!」
決定だな、という声が。
物凄い額のお布施ですけど、どうなるんでしょう…?
2017/09/13 (Wed)
☆特別価格では駄目
九月と言ったら秋のお彼岸、今や定番なのがスッポンタケの法要。
今年は導師が生徒会長、誰かさんがドタキャンするのがお目当て。
キース 「あの馬鹿野郎には、散々な目に遭わされてるしな…」
ブルー 「被害者の会が出来てしまうのも、無理はないよね」
シロエ 「会長に法要を依頼するのは、被害者の会ですよね?」
ぼくたちがお願いしたわけで…、とシロエ君。
シロエ 「誰かさんがドタキャンしなかった時が心配ですけど…」
スウェナ「五本分のお布施になるのよね?」
サム 「うまい棒だと50万本だぜ、半端ねえよな」
マツカ 「大丈夫ですよ、ぼくが払うことにしておきますから」
万一の時は支払います、と御曹司、流石の太っ腹。
マツカ 「被害者の会だけの特別価格も、いいですけどね」
ブルー 「君たちからの依頼だったら、うまい棒1本分だけど…」
キース 「その金額でいいと思うが、今はだな…」
五本分にしておこうじゃないか、と副住職がニヤリ。
キース 「どうせ、あの馬鹿がドタキャンしたら、俺に回るし…」
シロエ 「キース先輩のお布施が高めになるわけですか…」
ブルー 「そういうこと! 棚経の時と同じでね」
元の値段はとても大切、と銀青様も。
ブルー 「安い価格を設定しちゃうと、キースのお布施も…」
サム 「自動的に下がっちまうよなあ…。ブルーに合わせて」
キース 「ブルーよりも遥かに格が落ちる分、ドカンと下がるぞ」
それでは割に合わんのだ、とブツブツブツ。
キース 「ドタキャンの代打で、引っ張り出されるわけだから…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 急な法要は支度が大変だもんね!」
キース 「まったくだ。俺の家には、ぶるぅはいないし…」
おふくろに頭を下げねばならん、と。
キース 「それが嫌なら、俺が自分で走り回るわけで…」
シロエ 「その手間賃を毟りたいわけですね?」
キース 「当然だろうが!」
たとえシナリオが出来ていても、と握り締める拳。
お布施、高そう…。
2017/09/14 (Thu)
☆誰かさんから毟れ
九月とくれば秋のお彼岸、誰かさんが希望なスッポンタケの法要。
それが目当てで結成された被害者の会、只今、価格を設定中で。
キース 「例年通りのお布施の額より、高いほど有難いからな」
シロエ 「キース先輩が毟った分は、どうなるんですか?」
会長が毟るドタキャンの分は、ぼくたちに還元ですけれど、と。
シロエ 「先輩も多めに毟るんだったら、その分をですね…」
サム 「被害者の会にも欲しい気がするぜ、気持ちだけでもよ」
スウェナ「そうよねえ…。私たちも法要に出るんだもの」
マツカ 「有無を言わさず強制参加になってますしね…」
だからこそ被害者の会が出来るわけで…、とマツカ君も。
マツカ 「お座敷遊びとは言いませんから、こう、何か…」
キース 「俺が毟ったお布施だけでは、豪華イベントは…」
ブルー 「無理だろうねえ、焼肉パーティーくらいかな」
キース 「や、焼肉だと…!?」
そんなに出せるか、と顔面蒼白の副住職。
キース 「いつもの焼肉屋に行かれたら、俺は破産だぞ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ パルテノンのお店、美味しいよ!」
キース 「それは重々、承知しているが…。あそこの値段は…」
スウェナ「半端ないわよね、同じ焼肉でも最高級だし」
一人分でも、うまい棒が千本分はガチね、とスウェナちゃんの声。
スウェナ「八人いるから、お布施、その分も毟りなさいよ!」
シロエ 「会長が五十万本毟るんだったら、先輩もですね…」
サム 「一万本くらい毟っていいと思うぜ、ガッツリと」
棚経でも毟っていたじゃねえかよ、とサム君の発言。
サム 「二万本分ほど毟り取ったら、焼肉だってよ…」
ブルー 「余裕でいけると思うんだよねえ、焼肉ならね!」
お座敷遊びは期待していない、と銀青様。
ブルー 「いいね、それだけ毟りたまえ」
キース 「あんたが、いわゆる五本分だな?」
ブルー 「札束でね!」
楽しみだよねえ、と生徒会長、ニヤニヤニヤ。
毟り取る気、満々ですね?
2017/09/15 (Fri)