☆御縁の深い鯨
戒名に一文字、学名に二文字が入った男根。
鯨のソレについて調べたソルジャー、どうやら成果があったらしくて。
Aブルー「いやもう、実に凄かったんだよ!」
ブルー 「もういいから! それより退場して欲しいんだけど!」
Aブルー「ぼくは感謝の気持ちで一杯なんだよ、あの戒名への!」
スッポンタケに鯨のパワーが、と退場の気配も無いソルジャー。
Aブルー「鯨の中でも最大のヤツがシロナガスクジラで」
シロエ 「そうらしいですね?」
Aブルー「シャングリラはこれに激似なんだよ、形がね」
ブルー 「ぼくたちの世界でも、そういう風に言われているねえ…」
サム 「未確認飛行物体扱いだもんなあ、宇宙クジラで」
スウェナ「クジラだと思っていたのよ、私。宇宙船だったなんて…」
マツカ 「普通は誰も気付きませんよ」
本物の宇宙船が飛んでいるなんて、とマツカ君。
ジョミー「だよねえ、そういう技術はまだ無いことになってるしね?」
Aブルー「こっちの世界じゃそうらしいねえ!」
だけどシャングリラがあるってね、とソルジャーは笑顔。
Aブルー「君たちも見たなら鯨に似てると分かるだろう?」
キース 「それはまあ…否定は出来んが」
Aブルー「シャングリラそっくりな鯨っていうのも御縁なんだよ」
スッポンタケとぼくとの御縁、と御縁を強調。
Aブルー「だからあの戒名を貰えたのも不思議な御縁ってヤツで!」
キース 「あんたが付けろと言ったんだろうが!」
Aブルー「でもさ、実際に付けてくれたのは君だしね?」
本職に付けて貰わないと無効なんだろう、と早速、受け売り。
Aブルー「それで貰った戒名と御縁が深い鯨のアソコが!」
ブルー 「だから帰れと!」
Aブルー「説明させてよ、シロナガスクジラのアソコといったら!」
ブルー 「言わなくていいから!」
Aブルー「聞いてビックリ、もう本当に御神体並みの代物なんだよ!」
実に有難いアソコなのだ、という話ですが。
シロナガスクジラの男根とやらが…?
2014/09/16 (Tue)
☆シロナガスクジラの謎
ソルジャー曰く、シャングリラと鯨には形が激似という深い御縁が。
そして似ていると噂のシロナガスクジラのアソコが、御神体並みとか。
Aブルー「もうね、これを知った時は嬉しくってさ!」
ブルー 「誰も聞きたくないだろうから、君の世界へ帰りたまえ!」
Aブルー「ぼくはキースに御礼を言いに来たんだよ?」
鯨並みの素晴らしい戒名について、と凄むソルジャー。
Aブルー「どう素晴らしいかを語らせもせずに帰れだなんて…」
ブルー 「君の話は大体、想像ついたから!」
Aブルー「それじゃ、君が語ってくれるのかい?」
ブルー 「は?」
Aブルー「ぼくの代わりにシロナガスクジラを語ってくれると?」
御神体並みのアソコの凄さを、と切り返し。
ブルー 「…そ、それは…。ちょっと…」
Aブルー「ほらね、やっぱりぼくが自分で語るのが一番なんだよ!」
まずはキースに改めて御礼、と深く一礼。
Aブルー「いい戒名をくれてありがとう! 感謝してるよ!」
キース 「…そ、そうか…」
Aブルー「初仕事だってね、きっと立派なお坊さんになれるって!」
ぼくが保証する、まではいいのですけど。
Aブルー「スッポンタケもきっと応援してくれるよ! 心から!」
キース 「それは要らんが!」
Aブルー「遠慮しないで受けておきたまえ、もはや神様、仏様!」
今や鯨のパワーまで持った凄い神様で仏様だ、と満面の笑み。
Aブルー「それでね、シロナガスクジラのアソコなんだけど」
キース 「…その話は俺にしているのか?」
Aブルー「ううん、みんなに!」
初盆に協力して貰った感謝をこめて、と有難迷惑そのものな理論。
Aブルー「是非とも聞いてよ、シロナガスクジラの男根はさ…」
ブルー 「どうせ恥じらいが無いんだろう!」
Aブルー「そりゃもう、恥知らずなのは基本のキだけど!」
他の鯨にガン見されてもヤれる凄さは恥知らずの証拠、だそうですが。
恥じらいが無いということに加えて、まだまだ凄さがあるんですか?
2014/09/17 (Wed)
☆ビッグなサイズ
メス争いに勝ち残った鯨は、負けた鯨がガン見する中でエッチだとか。
中でも最大のシロナガスクジラはアソコの方も凄いのだそうで。
Aブルー「他の鯨が見ている中でヤリまくる根性も凄いけど!」
ブルー 「恥知らずな件はもういいから!」
スッポンタケだけで沢山だから、と生徒会長、呻いております。
なにしろスッポンタケの学名と来たら「恥知らずな男根」。
ブルー 「さっさと帰って欲しいんだけどね、君の世界に!」
Aブルー「SD体制で苦労しているぼくに帰れと?」
一同 「「「うっ…」」」
決して勝てない必殺技がSD体制攻撃なるもの。
これを出されると黙るしか無く。
Aブルー「まあ喋らせてよ、シロナガスクジラは最大だよね?」
ブルー 「今現在の生き物の中では最大だね…」
Aブルー「それに見合った凄いのがついているんだよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「こっちじゃ馬並みだとか言うそうだけれど、馬どころか!」
一同 「「「馬並み?」」」
Aブルー「アソコがビッグサイズだってこと!」
アソコすなわち男根なのだ、と訊いてもいないのに説明が。
Aブルー「巨大な身体に見合った男根、これぞスペシャル!」
ブルー 「分かったから!」
Aブルー「それじゃ、サイズを知っているわけ?」
ブルー 「…そ、そこまでは知らないけど…」
Aブルー「聞いて驚き、なんと長さは三メートルも!」
突っ込まれたら最後、ぼくの身体も突き抜けるサイズ、と極上の笑顔。
Aブルー「ぼくのハーレイが漲ってるとさ、突き抜けそうな錯覚がね」
ブルー 「錯覚だから!」
Aブルー「そういうパワーがググッと増すのが鯨の御利益!」
スッポンタケは鯨並みのパワーを手に入れたから、と上機嫌。
Aブルー「この先、文字通り貫かれる感覚を得られるんだよ!」
ブルー 「いっそ串刺しにされてしまえば?」
Aブルー「ぼくはそれでもかまわないけど!」
ロマンだと言っておりますが。
男根で串刺し、それってロマン…?
2014/09/18 (Thu)
☆串刺しも素敵
なんと三メートルもあるという、シロナガスクジラのアソコのサイズ。
串刺しにされそうな大きさでそれもロマン、と言い出すソルジャー。
Aブルー「ハーレイのアソコに串刺しだなんて最高じゃないか!」
ブルー 「それのどの辺がロマンなのさ!」
Aブルー「こればっかりは体験しないと分からないってね!」
それで串刺しになった場合…、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「串刺しだからね、もう一つくらいは刺さるだろ?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくのハーレイのアソコに余裕が!」
ぼくを貫いても余る部分が、とカッ飛んだことを。
Aブルー「きっと半端なく余るだろうから、そこにもう一人!」
一同 「「「えっ?」」」
Aブルー「こっちのブルーもお試しで、ひとつ! ぼくと一緒に!」
セットで貫かれてみようじゃないか、と凄い提案。
Aブルー「是非、ぼくのハーレイの良さを体験してよ!」
ブルー 「お断りだから!」
Aブルー「そう言わずにさ! 二人一緒にヤられてみようよ!」
キース 「…横からアレだが、楽しむ前に死ぬと思うがな」
シロエ 「ですよね、串刺しになってるんですし」
Aブルー「何を言うかな、エッチの世界は昇天してなんぼ!」
抱き殺されるならそれも良きかな、と言われましても。
ブルー 「その前に絶対、スプラッタだから!」
Aブルー「そうなのかなあ? いい感じだと思ったんだけど…」
ブルー 「君の発想にはついてけないよ!」
Aブルー「うーん…。でもまあ、鯨並みというのは素敵なんだよ」
見られていても平気でデカイ男根、とウットリと。
Aブルー「これだけの凄さがスッポンタケに加わったしね!」
キース 「そういうつもりで付けた戒名ではないんだが!」
Aブルー「だけど実際、ぼくのハーレイは漲ってるから!」
ブルー 「…はいはい、鯨並みなんだね」
Aブルー「スッポンタケだよ!」
だから是非とも会って御礼を、と言ってますけど。
会うって、例のスッポンタケに…?
2014/09/19 (Fri)
☆秋にはお彼岸
キース君が鯨の戒名をまるっとパクって付けた、スッポンタケの戒名。
お蔭で鯨のパワーも備わったのだ、とソルジャー、信じておりまして。
Aブルー「ぼくとしてはね、感謝の気持ちを伝えたくって!」
キース 「スッポンタケにか!?」
Aブルー「そうだよ、そろそろ姿を見せるんだろう?」
夏は駄目でも秋ならオッケー、と言い出すソルジャー。
Aブルー「夏にキノコは生えないと聞いて、諦めてたけど…」
キース 「もうお浄土にお帰りになったぞ!」
シロエ 「そうですよ。初盆も終わって、お浄土ですよ」
Aブルー「お彼岸があるし!」
あれもキースが忙しい筈、と極上の笑み。
Aブルー「確かお墓参りが増えるシーズン、墓回向がどうとか」
キース 「その通りだが…」
Aブルー「だったら、スッポンタケにお礼に行くのにピッタリだよ!」
キース 「はあ?」
Aブルー「墓回向とやらで、更にパワーアップ!」
御利益パワーがググンとアップ、とグッと拳を。
Aブルー「是非ともお経を唱えて貰って、より強力に!」
キース 「お彼岸ってヤツは、そういうものではないんだが!」
Aブルー「じゃあ、何さ?」
キース 「太陽が真西に沈む季節に、こう、お浄土に思いを馳せて」
Aブルー「えっ?」
キース 「お中日というのがあってな、春分の日と秋分なんだ!」
その日がお彼岸のメインなのだ、と副住職なキース君。
キース 「お浄土は西にあると言うから、太陽が真西に沈む日だ!」
Aブルー「その日に拝めばいいのかい?」
キース 「なんでそうなる!」
Aブルー「え、だって。最高の吉日ってコトだろう?」
お浄土に直結していそうな日、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「エッチは昇天してなんぼ! すなわち、お浄土!」
キース 「どういう理論だ!」
Aブルー「お浄土って言うのは天国みたいなモノだよねえ?」
その吉日にあやかりたい、とか言い出しましたが。
スッポンタケに御礼に行くのに、まさかお彼岸のお中日をチョイス…?
2014/09/20 (Sat)
☆お彼岸も希望
スッポンタケに鯨のパワーが加わったのだ、と信じるソルジャー。
御礼に行きたいと言い出しましたが、お彼岸のお中日を希望だとかで。
Aブルー「お浄土に近い日だったら、絶対、其処だよ!」
キース 「お彼岸というのはそういうものではないんだが!」
サム 「そうだぜ、お中日には法要もあるしよ」
ジョミー「春のお彼岸だと、ぼくとサムも駆り出されるんだから!」
Aブルー「ああ、そういえば、そうだったねえ!」
春のお彼岸は君たちにも出番が、と頷くソルジャー。
Aブルー「だったら一層、有難いってね!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「この面子で行けば立派な法要が出来るじゃないか!」
スッポンタケのために、と実に嬉しそう。
Aブルー「初盆はブルーの家でやったけど、今度は現場で!」
一同 「「「現場?」」」
Aブルー「スッポンタケも帰って来ただろうから、山でだよ!」
もう秋だから出ている筈だ、という主張。
Aブルー「お帰りになったスッポンタケのために、法要を是非!」
ブルー 「そのスッポンタケ、別物だから!」
新しいスッポンタケが生えるのであって、別物なのだと生徒会長。
ブルー 「新しいのに御礼を言うのはかまわないけど、法要は…」
Aブルー「何かマズイのかい?」
ブルー 「お彼岸の場合、法要の対象は仏様だよ!」
Aブルー「それじゃ、お浄土に帰った方ならかまわないわけ?」
一同 「「「帰った方?」」」
Aブルー「初盆をしたスッポンタケだよ!」
あっちだったら今もお浄土、と鋭い指摘。
Aブルー「鯨のパワーを備えた戒名も持っているしね」
ブルー 「…ま、まさか…」
Aブルー「お彼岸の法要を是非、スッポンタケのために!」
キース 「俺はお中日は忙しいんだが!」
シロエ 「キース先輩、元老寺の方で法要ですよね」
Aブルー「じゃあ、合同でもかまわないけど?」
一同 「「「合同?」」」
この流れで合同と言われましても。
もしや元老寺でスッポンタケの法要を…?
2014/09/21 (Sun)
☆師匠と仏弟子
お彼岸のお中日にはスッポンタケのために法要を、と言うソルジャー。
その日はキース君が元老寺だと聞くと、合同でもいいという話。
キース 「ま、まさかと思うが、合同というのは…」
Aブルー「もちろん、元老寺でスッポンタケの法要をするんだよ!」
本物のお寺は捨て難いものが、と瞳がキラキラ。
Aブルー「法要はぼくの柄じゃないけど、スッポンタケのためなら!」
キース 「迷惑なんだが!」
Aブルー「でも、戒名を付けてくれたのは君だよね?」
キース 「あ、あれは成り行きというヤツでだな…!」
Aブルー「だけど有効だとブルーが言ったよ、えーっと…」
こういう場合は何と言うのかな、と生徒会長の方へと視線が。
Aブルー「キースはどういう立場になるわけ、スッポンタケの?」
ブルー 「ズバリ言うなら、師匠だね」
一同 「「「師匠!?」」」
なんだそれは、と一同、仰天。
何故にキース君がスッポンタケの師匠になるのか。
Aブルー「名付け親じゃなくて、師匠なのかい?」
ブルー 「戒名とは何か、追求するなら師匠だねえ…」
Aブルー「なんで師匠って立場になるわけ?」
ブルー 「戒名は仏弟子になるための名前なんだよ、本来は」
坊主の場合は名前がイコール戒名なのだ、と生徒会長。
ブルー 「ぼくなら銀青、キースなら休須。ジョミーが徐未だね」
サム 「俺は作夢だし、そのまんまだけどな」
Aブルー「でもさ、それだと文字数が少なすぎないかい?」
ブルー 「これを基本に色々つくのさ、院殿号とか大居士だとか」
Aブルー「ふうん…。それで、その戒名を師匠がつけるのかい?」
ブルー 「そういう約束になっているねえ…」
ゆえにキースはスッポンタケの師匠な立場、という結論が。
ブルー 「付けてしまって有効な以上は師匠だよ、うん」
Aブルー「だったら是非とも、師匠のお寺でスッポンタケの法要を!」
キース 「なんでそうなる!」
お断りだ、と怒鳴ってますけど。
師匠だったら法要をすべき立場では?
2014/09/22 (Mon)
☆法要と卒塔婆
生徒会長曰く、戒名は師匠が付けるもの。
ゆえにキース君はスッポンタケの師匠な立場、という恐ろしい結論で。
Aブルー「キースが師匠なんだろう? 法要をしてくれないと!」
キース 「俺は弟子なんぞ持った覚えは無い!」
Aブルー「だけどブルーが師匠と言ったよ、スッポンタケの!」
立派な戒名をくれたからには君が師匠だ、とビシィと指摘。
Aブルー「だから、合同でいいからさ! お彼岸をよろしく!」
キース 「俺の立場はどうなるんだ!」
Aブルー「スッポンタケの師匠なんだろ?」
キース 「そうじゃなくてだ、俺は元老寺の副住職で!」
お彼岸の法要での立場は脇役、とキース君。
キース 「メインは親父だ、親父が卒塔婆を読み上げるんだ!」
一同 「「「は?」」」
キース 「檀家さんが供えた卒塔婆をだな、俺の親父が順番に!」
読み終えた分から檀家さんがお墓に持って行くそうでございます。
キース 「つまりだ、スッポンタケの卒塔婆なんぞを混ぜられたら!」
サム 「親父さんがそれを読むってわけかよ?」
キース 「そういうことだ!」
付けた覚えも見た覚えも無い戒名を…、とキース君はガクブルと。
キース 「院殿号で大居士なんだぞ、親父にバレない筈が無い!」
ジョミー「何がさ?」
キース 「妙な卒塔婆が混ざったことが、だ!」
その場は普通に読むだろうが…、という話。
アドス和尚もプロのお坊さん、サラッと読みそうらしいのですが。
キース 「卒塔婆を誰が取りに来たかはチェックしやがるな」
Aブルー「ぼくのことなら大丈夫! 情報操作はお手の物ってね!」
キース 「だったら、親父の記憶も消せるのか?」
でないと俺が殺される、と切羽詰った表情でして。
キース 「勝手に戒名を付けていた上に、院殿号で大居士はマズイ!」
Aブルー「記憶を消しても、法要の効果はあるのかい?」
キース 「…そ、それは…」
ギクリと引き攣った所からして。
アドス和尚の記憶を消したら無効みたいですね?
2014/09/23 (Tue)
☆出張をよろしく
スッポンタケのお彼岸の法要を、元老寺で決行する場合。
戒名を書いた卒塔婆をアドス和尚が読み上げるそうで、エライ事態に。
Aブルー「キースのお父さんの記憶を消したら、法要は無効か…」
キース 「…そういうことだ。だからだな!」
Aブルー「じゃあ、特別に法要を!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「お盆みたいに出張サービスでお願いするよ!」
また祭壇を作っておくから、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「ブルーの家を借りていいだろ、そしてお彼岸のお中日に!」
キース 「お彼岸は出張どころじゃないんだ!」
俺は元老寺で朝から晩までお役目が…、と副住職なキース君。
キース 「抜けようものなら、親父に何と言われるか!」
Aブルー「特別休暇にしてあげるからさ!」
キース 「特別休暇?」
Aブルー「ぼくの得意技! 適当に理由をつけて休暇を!」
そしてキースには情報操作で特別休暇を、とニコニコニコ。
Aブルー「要は休みが取れればいいんだ、キースのために!」
キース 「俺にお中日を抜け出して来いと!?」
Aブルー「堂々と欠席するんだよ! 外せない用事があるとかで!」
適当な理由を考えたまえ、と赤い瞳がキラリーン! と。
Aブルー「君がお父さんたちに申し出る時、協力するから!」
キース 「…それが情報操作なのか?」
Aブルー「仕方ないな、って思わせるんだよ、それが一番早いから!」
学校行事でも何でもいいから、とソルジャー、ズズイと。
Aブルー「そして元老寺の方を欠席、此処で君の一番弟子のために!」
キース 「一番弟子だと!?」
Aブルー「他に弟子なんかいないだろ?」
スッポンタケが一番弟子だ、と言われたキース君、ズズンとめり込み。
キース 「…い、一番弟子…」
Aブルー「だからね、可愛い一番弟子のために是非お彼岸の法要を!」
キース 「そ、そのために本物の法要を欠席して来いと…」
どうしろと、と呻いておりますが。
キース君、いよいよリーチですかねえ?
2014/09/24 (Wed)
☆消える副住職
ソルジャー曰く、キース君の一番弟子はスッポンタケ。
大切な弟子の法要を執り行うべし、と元老寺を抜けて来いとの命令で。
Aブルー「いいね、自発的に抜けて来ないなら拉致するよ?」
一同 「「「拉致?」」」
Aブルー「ぼくが元老寺に乗り込んで行って、キースを攫う!」
そしてこの家で法要を、と凄むソルジャー。
Aブルー「副住職が消えたくらいで、法要はパアにはならないし!」
キース 「なるんだが!」
Aブルー「じゃあ、君が副住職になるよりも前は?」
お父さんが一人でやっていたんじゃないのかい、と鋭い突っ込み。
キース 「そ、それは…。しかし俺だって手伝っていたし!」
Aブルー「手伝ってない年も多い筈だよ、遊びに出掛けて」
キース 「そうだが、今はそういうわけには!」
Aブルー「情報操作は得意なんだよ、一人消えても無問題!」
それこそ理由は何とでも、と鼻でフフンと。
Aブルー「お腹を壊してトイレから一歩も出られないとか!」
キース 「なんでそうなる!」
Aブルー「それが一番、簡単だから!」
法要が終わればトイレに帰してあげるから、と怖いアイデア。
Aブルー「トイレの戸を開けて戻ってくればね、もう完璧だよ!」
サム 「…確かにトイレじゃ仕方ねえなあ、坊主でもよ…」
シロエ 「法要の席で粗相をするより、立てこもる方がマシですよね」
ジョミー「トイレじゃねえ…」
ブルー 「下痢なら仕方ないかもねえ…」
キース 「誰が下痢だと!」
Aブルー「お中日の日の、君」
出張で法要をしてくれないなら下痢コースだ、と確定らしく。
Aブルー「特別休暇を取得するなら、ちゃんと手助けするけれど!」
キース 「…俺が休暇を取らなかったら…?」
Aブルー「法要の席から君の姿が消え失せるってね!」
キース 「本気なのか!?」
Aブルー「そう、トイレに向かってマッハの速さで!」
そして鍵がガッチリかかった個室が一つ、と冷たい微笑み。
トイレに走るか、法要をするかの二者択一?
2014/09/25 (Thu)
☆トイレか休暇か
お彼岸のお中日にスッポンタケの法要をしない場合は、拉致。
キース君、元老寺での法要の真っ最中にトイレへ連れて行かれる模様。
Aブルー「トイレに走ってトイレから戻る。完璧だよね」
サム 「誰も拉致されたとは思わねえだろうな…」
シロエ 「下痢が酷いのか、と同情されてしまうんでしょうね」
ジョミー「アドス和尚も怒れないよね…」
下痢だもんね、とジョミー君。
ジョミー「キース、そのコースにして貰えば?」
ブルー 「いいねえ、正々堂々と抜けられるしね?」
キース 「俺の名誉はどうなるんだ!」
シロエ 「生理現象ですから仕方ないですよ」
マツカ 「お父さんも許して下さいますよ」
キース 「そういう問題じゃなくてだな!」
トイレに長時間コースが最悪なのだ、と言われましても。
Aブルー「だったら、休暇を取ってくれるわけ?」
キース 「うっ…」
Aブルー「ちゃんと休暇届を出すなら協力するけど、嫌ならトイレ」
個室から此処まで瞬間移動、と有無を言わさぬ迫力で。
Aブルー「選びたまえ。法要をするか、トイレに籠るか」
キース 「どっちにしたって法要だろうが、スッポンタケの!」
Aブルー「だから選べる、お得なプランになってるんだよ!」
休暇でも良し、トイレに籠るのも良し、と二つのプランが。
Aブルー「ぼくはどっちでもかまわないしね? 法要さえ出来れば」
キース 「…しない選択肢は無いんだな?」
Aブルー「無いねえ、ぼくの大事なスッポンタケだし!」
君にとっても一番弟子で…、と痛い所をグッサリと。
Aブルー「決めないならぼくが勝手に決めるよ? 下痢コースで」
キース 「下痢なのか!」
Aブルー「その方がぼくも何かと楽だし」
トイレに送迎するだけだから、とニヤリ。
Aブルー「それで、返事は?」
キース 「分かった、俺は休暇を取る!」
Aブルー「ありがとう! スッポンタケも喜ぶよ!」
後はお中日を待つだけだ、とソルジャー、御機嫌。
スッポンタケの法要ですか…。
2014/09/26 (Fri)
☆スッポンタケがいない
お彼岸のお中日は、生徒会長の家でスッポンタケの法要を。
やむなく休暇を取ったキース君を迎えて、厳粛な法要となる筈ですが。
Aブルー「この日を待っていたんだよ! もう毎日が楽しみで!」
ブルー 「そりゃ良かったねえ…」
Aブルー「彼岸の入りからワクワクしてたし、ついにこの日が!」
やって来ました、お中日。
有無を言わさず巻き込まれたシャン学メンバーも来ております。
Aブルー「お供え物は用意して来たんだ、色々とね!」
シロエ 「生臭ものは無いでしょうね?」
Aブルー「大丈夫! ぼくも初盆で学習したから!」
果物とお菓子を中心に揃えてみたよ、と心掛けは殊勝。
Aブルー「それで今から祭壇を…、って、あれっ?」
シロエ 「どうかしましたか?」
Aブルー「スッポンタケは何処にお祭りすればいいわけ?」
ブルー 「其処にテーブルが置いてあるだろ、初盆と同じで」
Aブルー「そうじゃなくって!」
スッポンタケは何処に、と同じ質問。
Aブルー「祭壇はあるけど、肝心要のスッポンタケが…」
一同 「「「???」」」
Aブルー「法要をして貰うスッポンタケがいないんだよ!」
一同 「「「いない?」」」
Aブルー「これがスッポンタケなんだ、っていうものが!」
お供え物しか無いんだけれど、とソルジャー、顔面蒼白。
Aブルー「も、もしかして位牌を頼まなくっちゃ駄目だった?」
ブルー 「お彼岸は本来、そういうものではないからねえ…」
Aブルー「そういえばキースは墓回向がどうとか…」
お墓を建てねばならなかったのだろうか、と訊かれましても。
ジョミー「お断りだって言ってなかった? スッポンタケのお墓」
サム 「思い切り却下してたよな?」
Aブルー「じゃ、じゃあ、今日のスッポンタケの法要は…」
ブルー 「キースの腕前に期待するしかないね」
Aブルー「そ、そんな…」
困る、と言っても存在しない位牌など。
泣く泣くお供え物を並べるソルジャーですけど、どうなるのでしょう?
2014/09/27 (Sat)
☆主役がいない
やって来ました、お中日。生徒会長宅でスッポンタケの法要開催。
ところがスッポンタケの位牌などが無く、あるのはお供え物だけで…。
Aブルー「お供え物は並べ終わったけど、スッポンタケが…」
シロエ 「ド真ん中が空いたままですね…」
サム 「位牌がねえんじゃ仕方ねえよなあ」
ブルー 「お彼岸の法要はお寺でやるのが本当だしね?」
位牌があっても意味はイマイチ、と生徒会長。
Aブルー「それじゃ、お彼岸は何をするのさ?」
ブルー 「お浄土に思いを馳せて御先祖様の供養だけど?」
Aブルー「キースが言ってた卒塔婆が其処で出て来るのかい?」
ブルー 「そういうことだね、坊主が読み上げるコトに意味がね」
Aブルー「その卒塔婆…」
ブルー 「ん?」
Aブルー「ぼくは頼んでいないんだけど!」
出張法要を頼んだだけで、とソルジャー、青い顔をしております。
Aブルー「しかも脅して頼んじゃったし、卒塔婆の費用も…」
ブルー 「払ってないって?」
Aブルー「タダじゃないよね、卒塔婆って」
ブルー 「思い切り有料アイテムだけど?」
Aブルー「や、やっぱり…」
では法要には意味が無いのだろうか、と見詰める先に空っぽの祭壇。
お供え物を並べただけのテーブル、スッポンタケは不在。
Aブルー「もうダメかも…」
ぶるぅ 「あっ、お客様だあ!」
ピンポーン♪ と玄関チャイムの音が。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースが来たよ!」
キース 「邪魔するぞ」
ついでに着替えさせてくれ、と大荷物持参のキース君。
キース 「親父には山かと訊かれたが…」
ブルー 「そのリュックだと、そうなるだろうね」
キース 「皆で出掛けるからと休暇を貰っておいて法衣はマズイ」
部屋を借りるぞ、と暫しゴソゴソ、副住職のご登場。
ぶるぅ 「お坊さんだあ!」
キース 「其処のテーブルが祭壇なんだな。始めるとするか」
法要に参加するヤツは座ってくれ、と言われましても。
主役を務めるスッポンタケがいないんですが…?
2014/09/28 (Sun)
☆卒塔婆も無いけど
いざお中日の法要を、という段になってスッポンタケが不在の祭壇が。
法衣のキース君が来ましたけれども、さて、法要はどうなるか。
Aブルー「あ、あの…。そのぅ…」
キース 「なんだ?」
Aブルー「さ、祭壇のことなんだけど…」
キース 「何か問題でもあるのか、これに」
Aブルー「法要の主役がいないんだよ! スッポンタケが!」
位牌が無い上に卒塔婆も無くて…、とソルジャー、オロオロ。
Aブルー「これじゃ法要の意味が無いよね、どうなるわけ!?」
キース 「前も言ったが、お彼岸はお浄土に思いを馳せて先祖供養だ」
Aブルー「だったらスッポンタケの出番は!?」
キース 「子孫が供養をすれば良かろう」
スッポンタケはあんたの先祖と言うわけじゃなし、と副住職。
キース 「では、始めるぞ」
Aブルー「ま、待ってよ、それは師匠としてどうなんだい!?」
キース 「師匠?」
Aブルー「君はスッポンタケの師匠じゃないか!」
立派な戒名を付けてくれたよ、と鋭い突っ込み。
Aブルー「基本は先祖供養かもしれないけれども、弟子だって!」
キース 「師匠の俺に供養をしろと!?」
Aブルー「だって、スッポンタケが先祖供養をするなんてこと…」
有り得ないだろうし代わりにお願い、と真剣な顔。
Aブルー「せめて卒塔婆は作ってやってよ!」
キース 「そう来たか…」
Aブルー「本当に卒塔婆だけでもいいから!」
キース 「その卒塔婆。墓が無いなら置き場所が無いが?」
Aブルー「うっ…」
言葉に詰まったソルジャーですけど。
Aブルー「ちょっと待って。君、お盆の度に卒塔婆を書いてるよね?」
キース 「そのとおりだが?」
Aブルー「お彼岸も卒塔婆なら、お墓は卒塔婆に埋もれないかい?」
キース 「そうなる前に古い卒塔婆はお焚き上げだ!」
Aブルー「じゃあ、お焚き上げコースでお願いするよ!」
法要で使った後にはお焚き上げを、と言い出しましたが。
スッポンタケの卒塔婆、土壇場で堂々の登場ですか?
2014/09/29 (Mon)
☆法要は卒塔婆で
スッポンタケの位牌どころか卒塔婆すら無い、お中日の法要用の祭壇。
せめて卒塔婆を、と希望のソルジャー、お焚き上げだと言い出して。
Aブルー「此処の法要で使った後はさ、お焚き上げで!」
キース 「お焚き上げは親父の管轄なんだが!」
Aブルー「本当に?」
本当に一度もやってないかい、とソルジャー、ギロリと。
Aブルー「たまに元老寺の裏山で焼却炉と戦う君の姿が…」
キース 「なんで知ってる!」
Aブルー「ああ、やっぱりアレがお焚き上げなんだ?」
それじゃよろしく、とニコニコニッコリ。
キース 「…し、しかしだな! 俺は卒塔婆を持っていないが!」
Aブルー「えーっと、薄い木で出来たペラッとしたヤツ?」
キース 「お彼岸と言えば基本はそれだが…」
Aブルー「じゃあ、よろしく」
はい、と瞬間移動で出ました、卒塔婆。
キース 「こ、これを何処から!」
Aブルー「君の家の当日受付から!」
お中日の法要、当日の申し込みも有り。
ゆえに元老寺には無記入の卒塔婆が用意されているわけでして。
Aブルー「ちゃんと情報操作はしたから大丈夫だよ!」
キース 「俺にこれを書けと!?」
ブルー 「仕方ないだろうね、成り行きとはいえ君が戒名を…」
Aブルー「そうだよ、君の可愛い一番弟子だよ!」
キース 「…あ、あんなモノが…」
あんまりだ、と呻けど後悔先に立たず。
硯箱が用意され、泣く泣く書いた倫王院殿法界善根大居士の卒塔婆。
Aブルー「うん、何度見ても惚れぼれするねえ、絶倫と男根!」
キース 「…こんなのが俺の弟子なのか…」
Aブルー「何を言うかな、もう神様で仏様だから!」
こんなに立派な弟子はそうそういない、とビシィと指摘。
Aブルー「だから、心をこめて法要! お焚き上げもよろしく!」
キース 「…く、くっそお…」
Aブルー「みんなも法要に参加してよね~!」
座って、座って、と法要の席次を仕切るソルジャー。
スッポンタケが更にパワーをアップしそうな中、中継終了~。
2014/09/30 (Tue)
☆九月は来たけど
さて、九月。暑さ寒さも彼岸まで、とあって未だに残暑。
スッポンタケの初盆なんぞに振り回された八月、やっと終わりまして。
ジョミー「八月が終わったのはいいんだけどさあ…」
サム 「夏休みも一緒に終わっちまったんだよなあ…」
ブルー 「だったらサボればいいじゃないか」
何も律儀に出て来なくても、と生徒会長。
ブルー 「昨日の始業式だけ出てくれていれば、ぼくは充分」
キース 「俺は昨日をサボりたかったが!」
ブルー 「それだけは不可!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 始業式の日はイベントだもんね!」
ブルー 「そう、ハーレイの所へ紅白縞を五枚、お届け!」
新学期の度に生徒会長が繰り返している、教頭室へのお届け物。
教頭先生のために紅白縞のトランクスを五枚。
シロエ 「ああいう行事は無くしてもいいと思うんですよ」
キース 「第一、なんで俺たちがついて行かねばならん!」
ブルー 「お約束だから」
みんな揃って行くものだから、と言われましても。
キース 「俺たちが入学するより前からあったんだろうが!」
ブルー 「それはそうだけど、賑やかな方がいいじゃないか」
シロエ 「でもですね!」
ブルー 「じゃあ、訊くけど。…しんみりしたのが好みかい?」
シロエ 「しんみり…ですか?」
ブルー 「大勢でワイワイやるより、孤独が好み?」
シロエ 「それはちょっと…」
ブルー 「だったら、みんなで賑やかにだよ!」
お盆だってそれで乗り切ったんだ、と生徒会長は申しております。
ブルー 「三日間も付き合ったじゃないか、スッポンタケに!」
キース 「俺は一日目だけだがな」
サム 「でもよ、見事にアドリブで棚経をやってのけたと聞いたぜ」
キース 「俺も一応、副住職だからな」
ジョミー「スッポンタケの御利益パワーアップって無茶だよねえ…」
キース 「だが、お浄土へお帰りになったぞ、お盆が終わって」
これで一安心なのだ、という話ですが。
スッポンタケに纏わる因縁、終わりましたか…?
2014/09/01 (Mon)
☆初盆の恩返し
新学期スタート早々、放課後に集まっているシャン学メンバー。
キース君曰く、スッポンタケはお浄土へお帰りになったそうですが…。
ジョミー「でもさ、本当に安心なわけ?」
シロエ 「少なくとも、キース先輩のアドリブは効いた筈ですよ?」
ブルー 「海の別荘で張り切ってたしね、漲ってるとかで」
一同 「「「あー…」」」
思い出したくもない、海の別荘ライフ。
ソルジャー夫妻の結婚記念日合わせで出掛ける、お盆の後のイベント。
サム 「何かって言やあ、部屋にお籠りだったよな?」
シロエ 「そうです、そうです。昼夜を問わずで」
ジョミー「籠っちゃったら食事までルームサービスだもんね」
ブルー 「ある意味、静かで良かったじゃないか」
初盆をやった甲斐があった、と生徒会長。
ブルー 「キースのアドリブ、まさか効果があるとはねえ…」
キース 「俺も驚きだ。苦し紛れに唱えただけだが」
マツカ 「…スッポンタケの御礼じゃないですか?」
一同 「「「御礼?」」」
マツカ 「ちゃんと初盆をやって貰った恩返しに、と」
サム 「あれって、鶴かよ!?」
マツカ 「可能性としてはありますよ?」
スッポンタケのために初盆は普通あり得ませんから、という話。
マツカ 「とてもいいことをして貰った、と感謝の気持ちで」
キース 「…確かに、お盆は施餓鬼もやるしな…」
あらゆる仏様を供養はするが、とキース君は顎に手を当てまして。
キース 「あえてスッポンタケと名指しの供養は無いだろうな」
ブルー 「戒名もつけてあげたしねえ…。パクリとはいえ」
シロエ 「その戒名を書いた位牌も、きちんと処分しましたっけね」
塩で清めて紙に包んで、とシロエ君。
シロエ 「でもって、お供え物専用のゴミステーションへ…」
マツカ 「捨てに行ってましたね、大切そうに」
ブルー 「今後もよろしく、と念を押してね」
キース 「そうだったのか!?」
スッポンタケの位牌を捨てたとはいえ、「今後もよろしく」…?
2014/09/02 (Tue)
☆丁重にお見送り
効果絶大だったらしい、スッポンタケの初盆。
使った位牌はソルジャーが捨てたそうですけれども、その際の台詞が。
キース 「本当にそう言いやがったのか!? 今後もよろしくと!」
ブルー 「言っていたねえ、祭壇を片付ける時にも何度も」
シロエ 「くれぐれもよろしく、と繰り返しですよ」
マツカ 「そして丁寧に紙に包んでいましたねえ…」
清めのお塩を振った後で、とマツカ君からも証言が。
マツカ 「これで失礼は無いだろうか、と何度も確認してました」
キース 「…それで、その後、どうなったんだ!」
ブルー 「お供え物専用のゴミステーションは何処か、と訊くから」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなで案内したよ!」
ゴミ捨てのルールは知らないだろうし、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ブルー 「案内しただけのことはあったね、ド素人だから」
シロエ 「危うく、普通のゴミのケースに突っ込む所でしたしねえ…」
キース 「いっそ、その方がマシだったという気がして来たぞ」
ブルー 「それはそうだけど、一応、モノが位牌だからね?」
それにお供え物も沢山、と生徒会長は申しております。
ブルー 「君も見ただろ、果物だとかが山盛りに」
キース 「ああ。ついでに、生臭ものを供えようとした話も聞いたぞ」
シロエ 「それはみんなで阻止しましたから、無かったですよ」
キース 「刺身に冷やし中華だったか?」
マツカ 「握り寿司もです。…勘違いですから仕方ないんですが」
ブルー 「あれは異文化を痛感させられる出来事だったねえ…」
お盆のおもてなしには二通り、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「ともかく、ブルーは真面目にお盆をやり遂げたんだよ」
キース 「そして後始末も作法通りか…」
ジョミー「恩返し、ホントにあったのかもねえ…」
キース 「だとしたら今後も引き摺るぞ。スッポンタケを」
ブルー 「どうぞよろしく、と頼んでいたしね…」
どうなるんだろう、と顔を見合わせる御一同様。
はてさて今後の命運は?
2014/09/03 (Wed)
☆頑張った初盆
スッポンタケの初盆を無事にやり遂げたソルジャーですが。
そのせいかどうか御利益絶大、海の別荘では部屋に籠りっ放しでして。
キース 「スッポンタケの恩返しか…」
ブルー 「絶対に無いとも言い切れないしね、その手のヤツは」
シロエ 「鶴もそうですし、お地蔵様とか、亀だとか…」
サム 「亀だとラストが迷惑だけどな」
ジョミー「あー、玉手箱!」
ブルー 「玉手箱の場合は開けちゃった方が悪いんだよ、うん」
ともあれ色々なモノが恩返しを…、と生徒会長も頷いております。
ブルー 「スッポンタケだって、あれだけ丁重にもてなされればね」
マツカ 「三食、きちんとお膳をお供えしてましたしね」
シロエ 「ベジタリアン向けのメニュー、あったんですねえ…」
あちらの世界のシャングリラってヤツも侮れませんね、とシロエ君。
シロエ 「まさか本当にあるとは思いませんでした」
ブルー 「精進料理って発想じゃなくて、健康志向なんだろうけど…」
スウェナ「お膳の作法は守ったわけよね」
サム 「そしてドカンと恩返しかよ…」
スッポンタケが、とサム君、感慨深げに。
サム 「俺も仏の道に精進しようって気がして来たぜ」
シロエ 「なんでそっちに行くんです?」
サム 「ありとあらゆる仏様を供養出来なきゃダメじゃねえかよ」
マツカ 「確かに、そうかもしれませんねえ」
ジョミー「待ってよ、それならキースも凄いってことにならない?」
一同 「「「は?」」」
ジョミー「スッポンタケの棚経はキースがやったし!」
ぼくが証人、とお供で来ていたジョミー君。
ジョミー「キース、お坊さんとしてのスキルが実は凄いとか!」
ブルー 「それはそうかもしれないけれど…」
シロエ 「他にも何かあるんですか?」
ブルー 「凄い戒名をつけていただろ、スッポンタケに」
一同 「「「あー…」」」
鯨の戒名をまるっとパクッた倫王院殿法界善根大居士。
普通は貰えないレベルの戒名、スッポンタケにつけてましたね…。
2014/09/04 (Thu)
☆資格あります
初盆をして貰ったスッポンタケからの恩返し。
素晴らしいパワーを発揮したようですが、キース君も功労者だとかで。
ブルー 「スッポンタケの恩返しだとすると、戒名効果は大きいよ」
サム 「パクリでもかよ?」
ブルー 「素人さんがパクッたわけではないからねえ…」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「キースは資格を持ってるんだよ、戒名を…その…」
発行とは少し違うんだけど、と生徒会長。
ブルー 「命名権ともちょっと違うし…。でもまあ、なんと言うか…」
シロエ 「有資格者ということですか?」
ブルー 「そう! 素人さんだと無資格だからさ…」
いい戒名を考えて付けても意味が無いのだ、という銀青様の解説。
ブルー 「自分で付けちゃう人もいるけど、それじゃ駄目なわけ」
シロエ 「ですけど…。世の中、それで通ってませんか?」
ブルー 「戒名は死んだ後に使う名前だろ?」
シロエ 「そうですが…」
ブルー 「お葬式にはもれなく坊主が来るってね!」
そして戒名を読み上げるのだ、と言われてみればその通り。
ブルー 「自分で付けた戒名とやらを位牌に書くのも坊主だしさ」
ジョミー「あー、あのスッポンタケに使ってたヤツ!」
ブルー 「うん。坊主がアレに書いて、ちゃんと読んだら有効ってね」
シロエ 「じゃあ、それまでは無効なんですか?」
ブルー 「そうなるねえ…。付けた本人の自己満足だね」
シロエ 「ま、待って下さい。それじゃ、キース先輩が付けたのは…」
ブルー 「まるっきりの無効じゃないんだよ、うん」
一同 「「「えーーーっ!!!」」」
ビックリ仰天の御一同様。
中でもキース君、顎が外れそうなほどの驚愕ぶりで。
キース 「…ま、まさかと思うが、俺がやったのは…」
ブルー 「スッポンタケに院殿号と大居士を授けました、ってこと」
キース 「そうなるのか!?」
ブルー 「初盆を真面目にやっちゃったしねえ?」
付けただけならマシだけど、と言われましても。
あの戒名は有効ですか?
2014/09/05 (Fri)
☆つけちゃいました
生徒会長曰く、キース君が付けたスッポンタケの戒名は有効だそうで。
パクリとはいえ、院殿号と大居士を授けてしまった結果に。
キース 「…お、俺は副住職ではあるが、だな!」
ジョミー「どうかしたわけ?」
キース 「戒名を付けるのは親父の仕事で、俺はノータッチだ!」
シロエ 「そ、それじゃ先輩が付けたあの戒名は…」
ブルー 「キースの初仕事ってことになるねえ、気の毒だけど」
キース 「確定なのか!?」
ブルー 「ぼくに言わせりゃ、確定だね」
伝説の高僧、銀青の名にかけて確定だとか。
ブルー 「いやあ、素晴らしい初仕事だったねえ、副住職」
キース 「…い、院殿号…。おまけに大居士…」
呆然と呟いているキース君。
シロエ 「院殿号だの大居士だのって、そんなに問題あるんですか?」
ブルー 「大いにあるねえ、普通のお葬式じゃまず見ない、ってね」
サム 「そいつをスッポンタケに付けちまったのかよ…」
ジョミー「しかも御布施は貰ってないよね」
タダでサービスしちゃったよね、とトドメの一撃。
キース君、めり込んでしまっておりますけれど。
??? 「こんにちはーっ!」
一同 「「「???」」」
誰だ、と見れば出ました、ソルジャー(会話表記はAブルー)。
Aブルー「ちょっと覗き見してたんだけど…」
ブルー 「何か用でも?」
Aブルー「スッポンタケに付けて貰った戒名、有効だってね?」
ブルー 「それでキースが死んでるんだけど、まだ何か?」
Aブルー「棚経付きで初盆をやって貰った甲斐があった、と思って!」
お蔭で充実した日々なのだ、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「ハーレイは疲れ知らずで、まさに絶倫!」
ブルー 「そりゃ良かったねえ…」
Aブルー「スッポンタケをおもてなし出来たお蔭だよ!」
ブルー 「はいはい、分かった」
Aブルー「あの戒名も実にいいのを付けて貰って…」
感謝の気持ちで一杯なのだ、ということですが。
院殿号と大居士の値打ち、分かってますか?
2014/09/06 (Sat)
☆素晴らしい戒名
スッポンタケに付けた戒名が有効と聞いて、めり込むキース君ですが。
そこへ来たソルジャー、いい戒名を付けて貰ったと感激中で。
Aブルー「いやあ、流石は本職のお坊さんだよね!」
ブルー 「そりゃまあ…。充分に一人でお葬式が出来るレベルだしね」
サム 「そこなんだよなあ、坊主ってだけでは無理だしよ…」
俺じゃまだ無理、と僧籍だけのサム君、ブツブツ。
サム 「何はともあれ、住職の資格を取らねえと…」
Aブルー「それがブルーが言ってたヤツかい? 資格がどうこう」
ブルー 「そんなトコだけど」
Aブルー「なるほど、お蔭でスッポンタケもいい戒名を貰えた、と!」
なんて素敵な戒名だろう、とソルジャーの口から例の戒名。
曰く、倫王院殿法界善根大居士。
Aブルー「絶倫と男根を織り込んで貰っただけでも最高なのに!」
ブルー 「感謝のポイントはそこなのかい!?」
Aブルー「えっ、ダメかい?」
ブルー 「院殿号と大居士の件は!」
ホントにそうそう出ないんだからね、と生徒会長、ズイと詰め寄り。
ブルー 「それを御布施も無しにサービスだよ?」
Aブルー「うん、サービスで貰ったけど」
ブルー 「出血大サービスどころの騒ぎじゃないんだよ、あれは!」
現にキースが死んでいる、と指差す先でキース君、絶賛討ち死に中。
Aブルー「あー…。まだ棚経とお盆の疲れが抜けないのかな?」
ブルー 「そうじゃなくって!」
シロエ 「初仕事がアレだったのがショックなんですよ、先輩は!」
Aブルー「そんなに落ち込まなくっても…」
自信を持っていいんじゃないかな、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「スッポンタケの人となりを表した素晴らしい戒名だしね」
ブルー 「君が注文したんだろう! コレで頼む、と!」
Aブルー「そうなんだけどさ…。まさかあそこまで!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「鯨並みだよ」
鯨並みのを付けて貰ったのがいい仕事なのだ、とベタ褒めですけど。
それも注文したんじゃあ?
2014/09/07 (Sun)
☆取り消しは不可
キース君がスッポンタケに付けた戒名、倫王院殿法界善根大居士。
実に素晴らしい戒名なのだ、と注文主のソルジャーは褒めまくりで…。
Aブルー「言ってみるものだね、鯨並みでお願いするよ、って」
ブルー 「…それでキースは死んでるんだけど?」
鯨の戒名をパクッたばかりに…、と生徒会長、同情の眼差し。
ブルー 「院殿号に大居士だなんて、一生出せない坊主も多いし」
Aブルー「そうなのかい?」
ブルー 「凄い名士とか、有名人の檀家さんでもいないとねえ…」
一般人には出せない戒名、と銀青様の仰せ。
ブルー 「キースも一生、使う機会が無い可能性は高いよ」
Aブルー「付けてくれたよ、スッポンタケに」
ブルー 「だからめり込んでるんだってば、スッポンタケだけに!」
そんな代物に一世一代かもしれない戒名を奮発、しかも初仕事。
キース君、やっちまった感が半端ないですが。
シロエ 「会長、それ、取り返しはつかないんですか?」
ブルー 「付けてしまった以上は不可能だねえ…」
サム 「マジかよ、そこまで厳しいのかよ?」
ブルー 「戒名管理ソフトが人気な理由が其処なんだよ」
お寺の歴史があればあるほど、戒名の数も星の数ほど。
ウッカリ被ってしまおうものなら、もう取り返しがつかないわけで。
ブルー 「赤の他人と被る分にはまだマシだけどね…」
シロエ 「まさか身内と被るんですか?」
ブルー 「レアケースだけど、存在するね」
サム 「そういう時って、どうするんだよ?」
ブルー 「…戒名後付け」
一同 「「「後付け!?」」」
ブルー 「理由を付けて何文字か足す!」
ただし、と指を一本立てまして。
ブルー 「戒名の格は文字数で決まる。御先祖様のを上回ったら?」
サム 「…やべえんじゃねえか?」
ブルー 「ヤバイからこそ禁じ手なんだよ!」
Aブルー「つまり、スッポンタケのは貰っておいていいんだね?」
鯨並みのを、とソルジャー、御機嫌。
取り消せないなら、そうなりますねえ…。
2014/09/08 (Mon)
☆鯨の素晴らしさ
スッポンタケが貰った戒名、倫王院殿法界善根大居士。
元ネタは鯨のパクリですけど、本職の坊主が付けたら取り消しは不可。
Aブルー「あんなに素敵な戒名をタダで貰えただなんて…」
ブルー 「キースが迂闊だっただけなんだけどね?」
Aブルー「でも貰えたよ、もうスッポンタケのものなんだよ!」
鯨並みのがスッポンタケに…、とソルジャー、狂喜しておりますが。
ブルー 「君はホントに分かってるのかい、あれの値打ちが!」
Aブルー「分かってるとも、鯨並みだろ?」
ブルー 「そうじゃなくって、院殿号と大居士の方!」
Aブルー「そっちはどうでもいいんだよ、うん」
鯨並みなのが大切なのだ、という仰せ。
Aブルー「おまけに鯨のパクリってことは、あやかってるんだよね?」
ブルー 「まあ、そうなるけど…」
Aブルー「そこがいいんだよ、鯨ってトコが!」
キース 「…あんた、鯨と縁があったか?」
ようやっと起き上がって来たキース君。
キース 「鯨なんぞと縁がありそうにないんだが…」
Aブルー「シャングリラは白い鯨だけどねえ?」
キース 「…なんだ、それで鯨が有難いのか」
ならいい、と背中を向けた所へ。
Aブルー「違うよ、それとは違った意味で嬉しいんだけど!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「鯨については漠然としか知らなかったから…」
キース 「…それで?」
Aブルー「凄い戒名を貰うにあたって、鯨は立派な生き物と聞いたし」
キース 「捨てる所が無いというほどに、役立ったそうだが?」
だからこそ立派な戒名が付くのだ、とキース君は副住職の顔。
キース 「人間様のお役に立って頂いたから、と感謝の気持ちだ」
ブルー 「だからこその院殿号で大居士なんだよ」
Aブルー「戒名はよく分からないけど、鯨については知ろうと思って」
キース 「あんたにしては素晴らしい心掛けだな」
Aブルー「たまにはね!」
調べ物だって悪くない、との話ですけど。
鯨が如何に立派なのかは理解出来ましたか?
2014/09/09 (Tue)
☆素晴らしい鯨
スッポンタケに鯨並みの戒名を付けて貰って嬉しいソルジャー。
鯨について調べてみようと考えたようで、それは立派な心掛けですが。
ブルー 「君の世界にも鯨のデータはあるのかい?」
Aブルー「もちろんさ! いないわけではないからね」
シロエ 「鯨、現役だったんですか!」
サム 「地球が滅びたほどだって聞くし、いねえと思い込んでたぜ」
Aブルー「テラフォーミングしてある星なら海もあるよ?」
だから鯨も、と笑顔のソルジャー。
Aブルー「ぼくたちが潜んでるアルテメシアにも居る筈なんだよ」
キース 「そうだったのか…」
Aブルー「生憎とお目にかかったことはないけど、大きいらしいね?」
ブルー 「鯨の種類にもよるんだけどね」
Aブルー「だけど、ぼくたちの世界じゃ鯨を獲ったりしないから…」
海に泳がせてあるだけだから、という話。
Aブルー「観賞用の魚と変わらないんで、どう役立つのか全く謎でさ」
ブルー 「それで調べて分かったのかい?」
Aブルー「んーと…。肉が取れるのと、油が取れるってトコまでは」
ブルー 「キースが捨てる所が無いほどと言ったろ!」
他にも色々役に立つのだ、と生徒会長。
ブルー 「もっとも、ぼくたちの世界も捕鯨禁止の方向でさ…」
Aブルー「絶滅しかけているのかい?」
ブルー 「それもあるけど、鯨は愛すべき動物だから、と」
キース 「保護団体がうるさいんだ。調査捕鯨でも邪魔をするんだ」
Aブルー「ふうん…。まあ、そういう気持ちは分かるかな」
ブルー 「君の世界じゃ観賞用の生き物みたいだしねえ?」
Aブルー「そうじゃなくって!」
鯨は素晴らしい生き物じゃないか、とソルジャー、鯨を褒める方へと。
Aブルー「あんな生き物はそうそういないよ」
ブルー 「詳しく勉強したのかい?」
Aブルー「主に鯨の生態について!」
ブルー 「それで?」
Aブルー「もう本当に最高だと!」
立派すぎる、とベタ褒めですけど。
鯨の何処がソルジャーのハートを鷲掴みに…?
2014/09/10 (Wed)
☆ループする話題
スッポンタケに付いた戒名、鯨並み。
それが御縁で鯨について調べたソルジャー、鯨をベタ褒めですけれど。
ブルー 「…鯨の生態の何処が最高?」
Aブルー「そりゃもう、根本的なトコから!」
もう最高の生き物なのだ、と言われましても。
キース 「鯨の生態は明かされていたか?」
シロエ 「どうでしょう?」
スウェナ「ウナギほどには謎じゃないとは思うのよね」
マツカ 「ウナギは産卵場所にも謎が多いですしね」
Aブルー「そうなのかい?」
シロエ 「絶滅危惧種に指定されちゃったみたいですけど?」
Aブルー「なんだって!?」
ぼくの大事な夜のお菓子のウナギバイが…、と驚くソルジャー。
Aブルー「ウナギは精がつくと言うから、青の間に常備してるんだよ」
シロエ 「あれは甘いですよ?」
Aブルー「大丈夫! 良薬は口に甘しだから!」
ハーレイには言って聞かせてあるから、と薬扱いなウナギパイ。
ブルー 「良薬は口に苦しだけど?」
Aブルー「甘いものが苦手なハーレイにはそれでいいんだよ!」
で、ウナギパイはどうなるんだい、と心配そうな表情で。
Aブルー「これからもちゃんと買えるのかな?」
ブルー 「ウナギパイも蒲焼きも当分の間は安泰だよ」
キース 「多少、値段が高めになるかもしれんがな」
Aブルー「だったらいいんだ、そういう薬は元から高いし!」
それに比べてウナギは遥かに良心価格、という持論。
Aブルー「おまけに食べて良しってね! 蒲焼きは実に美味しいよ」
ブルー 「それで、鯨は?」
食べるんじゃなくて生態だよね、と念押しをする生徒会長。
Aブルー「そうだけど? ぼくの世界じゃ食べないからね」
ブルー 「ぼくは鯨の生態ってヤツには詳しくなくてさ」
何が魂に響いたんだかサッパリだけど、と胡乱な顔つき。
ブルー 「根本的な所からだと言ったかい?」
Aブルー「言ったけど?」
鯨は実に素晴らしい、と話はループ。
根本的な所だなどと言い出すからには、何か根拠が?
2014/09/11 (Thu)
☆鯨が出来るまで
キース君から鯨並みの戒名を授かってしまったスッポンタケ。
鯨は凄いと聞かされたソルジャー、調べた挙句に納得したようでして。
Aブルー「いやもうホントに、根本的な所からして凄いんだってば!」
ブルー 「…どういう意味?」
Aブルー「そもそも、鯨の始まりから!」
一同 「「「始まり?」」」
それは鯨の祖先のことだろうか、と首を捻ったシャン学メンバー。
シロエ 「あのう…。鯨は何から進化したんでしたっけ?」
Aブルー「さあ? ぼくも其処までは調べてないけど」
ブルー 「じゃあ、始まりって何のことさ?」
Aブルー「鯨の生命の始まりだよ!」
個体と言えばいいのかな、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「一頭の鯨が生まれるまでには壮大なロマンが!」
一同 「「「ロマン?」」」
Aブルー「いや、此処はドラマと言うべきか…」
とにかく凄い生き物らしい、という話ですが。
ブルー 「何がロマンで、どうドラマなのさ?」
Aブルー「鯨は逆ハーレムってヤツなんだよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「分からないかな、一頭のメスにオスが山盛り!」
七頭くらいはザラらしいのだ、と、どうやら求婚相手の数っぽく。
ブルー 「なるほど、それで逆ハーレムねえ…」
Aブルー「しかも、それだけじゃないんだよ!」
ブルー 「求愛のダンスでも始めるって?」
Aブルー「それはもちろんなんだけど!」
まあ聞いてくれ、とグッと拳を握るソルジャー。
Aブルー「ライバル争いに勝ったオスはさ、当然コトに及ぶんだけど」
ブルー 「そりゃそうだろうね?」
Aブルー「それから後が凄すぎなんだよ、敗れたオスも順番待ち!」
一同 「「「順番待ち?」」」
なんのこっちゃ、と一同、ポカンと。
キース 「あんた、順番待ちとか言ったか?」
Aブルー「そうだよ、コトが終わるまで周りで待っているんだよ!」
そしてコトが終われば順番に…、と言ってますけど。
まさか鯨は求婚相手ともれなくヤるとか…?
2014/09/12 (Fri)
☆勝ち抜いた鯨
ソルジャー曰く、誕生からして既にロマンだという鯨。
一頭のメスに求婚相手が七頭はザラで、勝ち抜いた鯨以外は順番待ち。
ブルー 「ま、周りで他の鯨が順番待ちをしてるって?」
Aブルー「そうなんだよ、コトが終わるまで!」
メスに選ばれなかった鯨も待っているそうでございます。
Aブルー「でもって最初のオスが終えたら、次のがね!」
ブルー 「まさかと思うけど、全部もれなく…?」
Aブルー「そう、鯨のエッチはハズレ無しってね!」
たとえ負けても敗者復活、いや最初から敗者も何も無さそうな感じ。
要は最初が誰かというだけのことで。
Aブルー「結局、全部の求婚相手とヤるんだよ、メスは!」
ブルー 「それじゃ求婚のダンスだか何だかに何の意味があると?」
Aブルー「さあ? …いわゆるセックスアピールじゃないかな」
自分が一番凄いのだ、とアピールするためであろう、とソルジャー。
Aブルー「現に、そうやって選ばれた鯨は凄いんだしね?」
ブルー 「子供を残せるのがソレなわけだね」
シロエ 「ああ、最初の一頭しか子孫に繋がらないんですね!」
鯨の子供は確か一頭くらいだった筈です、とシロエ君も納得ですが。
Aブルー「違うらしいよ?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「あまりにも沢山のオスとヤるんで、どれが親だか…」
ブルー 「分からないってオチなのかい!?」
Aブルー「そのとおり!」
最初の一頭の子供とは限らないのだとか。
ブルー 「それじゃ最初の鯨はどう凄いのさ?」
キース 「子孫も残せないとなったら、凄さが全く分からんのだが」
Aブルー「そうかなあ? 求婚者が七頭はザラなんだよ?」
勝ち抜いた後には他の鯨が順番待ちを…、と話は最初へ。
Aブルー「周りで待っているってことはさ、見られてるわけで」
一同 「「「え?」」」
Aブルー「エッチの現場を他の鯨がガン見なんだよ!」
それでも萎えない所が凄いじゃないか、とグッと拳を。
ソルジャー、そこに惹かれましたか?
2014/09/13 (Sat)
☆見られても平気
メスの鯨に選ばれたオス。しかし子孫を残せるとは限らないのだとか。
最初にコトに及べるだけで、負けた鯨が周りでガン見。
Aブルー「見られていても意気消沈にならない所が凄くって!」
ブルー 「はいはい、それで?」
Aブルー「ぼくのハーレイは見られているとダメなヘタレだし…」
その辺が直ると実に嬉しい、と言い出すソルジャー。
Aブルー「スッポンタケが鯨のパワーを授かったからには期待大!」
ブルー 「そういうことになるのかい?」
Aブルー「戒名が鯨並みだしね!」
しかも鯨の戒名のパクリ、と実に嬉しそう。
Aブルー「キースにはとても感謝してるよ、あの戒名!」
キース 「…そ、そうか…」
Aブルー「院殿号だの大居士だのは分からないけど、鯨並み!」
鯨のパワーにあやかれるのだ、とウットリと。
Aブルー「ガン見されても平気なタフさもさることながら!」
ブルー 「まだあるのかい?」
Aブルー「そうなんだよ! 鯨は本当に素晴らしくって!」
まあ聞いてくれ、と頼まなくても喋りそうな勢いで。
Aブルー「聞いてビックリ、鯨は魚じゃなかったんだよ!」
ブルー 「そうだろうねえ、哺乳類だし」
Aブルー「こっちじゃ常識かもしれないけど、ぼくは適当!」
実物を目にする機会も無いし、という仰せ。
Aブルー「人間様に近いとなったら、エッチの方も凄いかな、と」
ブルー 「君はキノコのスッポンタケでも拝むくせに!」
Aブルー「そりゃあ、あれだけ凄かったらねえ…」
あの姿が神でなければ何だと、とスッポンタケを大絶賛。
Aブルー「あれはキノコでも神様なんだよ、別格だってば!」
ブルー 「分かったから! スッポンタケは別枠なんだね」
Aブルー「まさに別格! しかも今や鯨のパワーもついてるし!」
ブルー 「…鯨の何処が素晴らしいのか、ぼくは知りたくないけれど」
Aブルー「スッポンタケも驚きの事実、これぞ御神体並みってね!」
御神体だよ、と言われましても。
鯨の何処が御神体だと…?
2014/09/14 (Sun)
☆最大の哺乳類
スッポンタケを神と崇めるソルジャー、鯨並みの戒名がついて大満足。
なんでも鯨はパワーが凄くて御神体並みという話ですが。
キース 「言っておくがな、神と仏は別物だからな」
Aブルー「嘘を言っちゃ駄目だよ、君は本職なんだから!」
神仏習合についてノルディに習った、と威張るソルジャー。
Aブルー「スッポンタケの初盆をしたんだ、と話したからね!」
シロエ 「エロドクターにですか!?」
Aブルー「デートのついでに、ちょこっとね!」
ブルー 「お籠り中じゃなかったのかい、スッポンタケの御利益で!」
Aブルー「ハーレイが休めない日があったからねえ、暇つぶしに」
ランチにお出掛けして来たのだ、という話。
Aブルー「それで初盆の話をしたらさ、神様も仏様もセットものだと」
ブルー 「…まあ、間違ってはいないんだけど…」
Aブルー「だからスッポンタケは今や神様、仏様で!」
しかも鯨のパワーが宿った凄い神様、と御満悦。
Aブルー「なにしろ鯨はサイズが凄くて!」
ブルー 「当たり前だろ、鯨なんだから」
シロエ 「小さい鯨もいますけどね?」
サム 「でもよ、だいたい鯨はデカイもんだよな」
Aブルー「最大の哺乳類だって言うから、調べてみたら…」
哺乳類どころか現生動物の中では最大だってね、と知識をお披露目。
Aブルー「そんな鯨の大事な部分が凄くない筈がないじゃないか!」
一同 「「「大事な部分?」」」
Aブルー「メスを奪い合った末に使う、大事なトコだよ!」
スッポンタケの戒名にも文字が使われていて…、とニコニコニッコリ。
Aブルー「ズバリ、男根! スッポンタケの学名の一部!」
一同 「「「!!!」」」
Aブルー「鯨の場合はどうなんだろう、と調べて当然!」
ブルー 「そんな問題、放置でいいから!」
Aブルー「ダメダメ、戒名に一文字、学名に二文字の御縁だから!」
スッポンタケの戒名、倫王院殿法界善根大居士。
学名は「恥知らずな男根」でしたけれども、鯨の場合は…?
2014/09/15 (Mon)
☆立派なのが欲しい
スッポンタケにつける戒名、ソルジャーの御注文では院殿号で大居士。
しかも絶倫と男根を織り込めという無茶ぶりで。
Aブルー「人となりはコレでオッケーだろう? 是非、立派なのを!」
キース 「そんなのを俺にどうしろと!」
Aブルー「つけてくれたら位牌だけで我慢しておくよ、うん」
つまらないのを名付けた場合はお仏壇をよろしく、という怖いお言葉。
Aブルー「元老寺がスッポンタケの菩提寺ってことで、お仏壇をね」
キース 「預けるつもりか!」
Aブルー「うん。場合によってはお墓も買わせて貰おうかと」
キース 「そ、それは困る…!」
親父が何と言い出すか、と真っ青なキース君ですが。
Aブルー「情報操作はお手の物ってね。ぼくでも檀家になれるんだよ」
キース 「う、うう……」
ソルジャーなんぞを檀家にしたら、後々までも引き摺りそうで。
しかしピンチの副住職を救える人材は一人しかおらず。
シロエ 「会長、なんとかならないんですか?」
ブルー 「嫌だよ、この流れだと矛先がそれたらぼくの方に!」
Aブルー「銀青様でもかまわないけど…」
ブルー 「断固、断る! ぼくはお寺も持ってないしね」
だから頑張れ、と生徒会長、キース君を励まし、敵前逃亡。
Aブルー「なんか頑張れって言っているけど? 早めにお願い」
キース 「く、くっそお…」
ギリッと唇を噛んだキース君。
キース 「仕方ない…。書くものを寄越せ」
Aブルー「つけてくれるのかい?」
キース 「あんたは絶対、引き下がらんしな!」
渡された紙にサラサラ、倫王院殿法界善根大居士の文字。
キース 「これでいいなら位牌も作るぞ」
Aブルー「本当かい?」
キース 「白木で作って今年限りの使い切りだが、それで良ければ」
Aブルー「ありがとう! これで初盆はバッチリだよね!」
キース 「なら、明日にでも取りに来い」
作っておこう、と開き直りの様相ですが。
スッポンタケの戒名に院殿号で大居士だなんて、大丈夫ですか?
2014/08/16 (Sat)
☆副住職のサービス
ソルジャーの御希望、スッポンタケの戒名に院殿号と大居士。
あまつさえ絶倫と男根を入れろと言われ、倫王院殿法界善根大居士に。
Aブルー「位牌も作ってくれるだなんて嬉しいねえ…」
キース 「あんたが毎年、真面目にお盆をやるとは思えないからな」
一回限りで粗末になってもいい位牌で、とキース君。
キース 「お盆が済んだらゴミに出しても別にかまわん」
Aブルー「本当かい?」
キース 「お供え物専用のゴミステーションがある筈だ」
紙に包んで其処に捨てろ、と真っ当な指示が。
キース 「それなら別に粗末にならんし、問題ないぞ」
Aブルー「分かった、こっちの世界でゴミに出すことにするよ」
それじゃよろしく! とソルジャー、姿を消しましたけれど。
サム 「おいおいマジかよ、マジで位牌を作るのかよ?」
キース 「作る分には書くだけだしな。卒塔婆のついでだ」
サム 「でもよ、あの戒名はヤバイんじゃねえか?」
シロエ 「いくら先輩が副住職でも、勝手に戒名、出せるんですか?」
ああいうのは色々と難しいんじゃあ、とシロエ君の疑問。
シロエ 「院号は値段が高いと聞いていますが…」
ジョミー「思いっ切りタダで出しちゃったよね?」
サム 「院号どころか院殿号だぜ、普通はつかねえ戒名だぜ?」
そんな凄いのをスッポンタケに…、とサム君、オロオロ。
サム 「親父さんにバレたらどうすんだよ!」
キース 「ジョークだと言っておくまでだ」
一同 「「「ジョーク!?」」」
キース 「そもそもアレはパクリだからな」
ブルー 「パクってるねえ、鯨を丸ごと」
一同 「「「鯨?」」」
ブルー 「鯨の戒名をパクッてチョチョイと置き換え」
キース 「そういうことだ。元ネタはな…」
鱗王院殿法界全果大居士なのだ、と来ました、ネタバレ。
サム 「パクったのかよ…」
キース 「注文だからな」
鯨並みのをつけてやったまでだ、ということですが。
パクリといえどもそれっぽいのが副住職の技?
2014/08/17 (Sun)
☆お盆はきちんと
スッポンタケの戒名はコレ、と鯨の戒名をまるっとパクッたキース君。
翌日、生徒会長宅で白木の位牌を大公開。
キース 「どうだ、立派な位牌だろうが」
サム 「これって葬式の時に使うヤツじゃねえのか?」
キース 「その通りだが、こいつ自体は普及品の量産品だ」
仏具屋が扱う代物なのだ、という話。
キース 「ウチも纏めて買ってるんでな、一つ消えても問題はない」
サム 「親父さん、数えてねえのかよ?」
キース 「雑事は俺の管轄なんだ!」
数の管理も仕事の内だ、と数字を書き換えて来たようで。
キース 「あいつを檀家に加えるよりかは、この方がマシだ」
Aブルー「こんにちは!」
位牌は出来た? と噂のソルジャー御登場。
Aブルー「うわあ、けっこう本格的だね」
キース 「本物の位牌を作るまでの間に使うヤツだからな」
Aブルー「それを一回限りの使い切りでいい、と!」
キース 「この際、サービスしておこう。お盆はきちんとやるんだぞ」
Aブルー「もちろんだよ! お供え物をするんだっけね」
キース 「生臭いものは一切禁止だ、精進で頼む」
それから蝋燭とお線香だ、とアドバイス。
キース 「後は南無阿弥陀仏の心で」
Aブルー「プラス棚経でパーフェクトだね!」
キース 「棚経だと?」
Aブルー「うん。位牌さえあればやると言ったよ、お盆の棚経」
だからよろしく、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「スッポンタケの仏様をしっかりおもてなし!」
キース 「ちょっと待て!」
何処へ棚経に行けというのだ、と大慌ての副住職でございますが。
Aブルー「此処でいいんじゃないかな、別に」
ブルー 「なんでぼくの家に!」
Aブルー「何かと出入りしやすいから」
キース 「俺はお盆は忙しいと何度も言っただろうが!」
Aブルー「瞬間移動で運んであげるし、是非とも此処で棚経を!」
一軒に五分もかからないだろ、と必要な時間はバレている様子。
ただでも忙しい棚経の最中に追加でもう一軒ですか?
2014/08/18 (Mon)
☆棚経をお願い
お盆に備えてスッポンタケの位牌をゲットしたソルジャー。
これで用意は出来たとばかりに棚経を希望、生徒会長の家でやるとか。
Aブルー「仏様にはおもてなしって君が言ったよ、だから棚経!」
キース 「なんで俺が!」
Aブルー「ブルーは棚経はしないと言ったし、君だけが頼り!」
初盆だけにしっかりおもてなしを、とソルジャー、グッと拳を。
Aブルー「棚経だけはしてあげたいんだよ、スッポンタケに!」
キース 「俺は忙しいと言っただろうが!」
サム 「そうだぜ、朝も早くから自転車で必死に走ってるしよ」
ジョミー「あれはキツイよ、もう一軒なんて冗談じゃないよ」
キース 「見ろ、こいつらが証人だ!」
こんな猛暑にやってられるか、という話ですが。
Aブルー「ショートカットのサービス付きでも?」
一同 「「「ショートカット?」」」
Aブルー「一軒余計にお願いする分、五分は必要みたいだしねえ…」
キース 「読経に三分、前後の挨拶で合計五分が目安だが」
Aブルー「だから、その分! 移動時間をサービスで!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「分からないかな、瞬間移動で間をサクッとすっ飛ばす!」
移動に五分以上かかりそうな所を瞬間移動、とニコニコニッコリ。
Aブルー「此処へ棚経に来て貰ってさ、次の家まで瞬間移動で!」
キース 「送迎付きということか?」
Aブルー「そうだよ、本来なら自転車で走ってる時間で棚経を!」
キース 「つまりだ、俺は自転車で走る代わりに…」
Aブルー「棚経をやってくれればいいんだよ!」
どう? と瞬間移動の技を持つソルジャーならではの提案。
キース君は首を捻りまして。
キース 「なるほどな…。それなら檀家さんに迷惑はかからんか…」
Aブルー「君も楽だよ、自転車で走らずに済むんだからさ」
キース 「よし、引き受けよう」
Aブルー「そうこなくっちゃね!」
早速始まる打ち合わせ。
今年のお盆は生徒会長の家で棚経、それもスッポンタケの初盆ですか?
2014/08/19 (Tue)
☆棚経はみんなで
スッポンタケのために棚経をすれば、棚経のルートをショートカット。
瞬間移動でサービスする、と言われたキース君、引き受けてしまい。
シロエ 「どうしてお盆に朝っぱらから呼ばれるんです!」
マツカ 「お盆だからじゃないでしょうか…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
今日はみんなで棚経だよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
いわゆる生徒会長宅ですが、集合時間が午前六時で。
シロエ 「始発のバスでも無理だったんですが!」
スウェナ「マツカが車を回してくれなかったら来られなかったわ」
ブルー 「仕方ないだろう、これがブルーの注文だから」
Aブルー「悪いね、ぼくは棚経初心者だしね?」
とりあえずコレは忘れずに持って来たんだ、と白木の位牌が。
Aブルー「キースはコレとお線香だと言ってたっけね」
ブルー 「プラス、蝋燭!」
Aブルー「そう、それそれ! でもって、せっかく初盆だから!」
シロエ 「お供え物でも買ったんですか?」
Aブルー「もちろんだよ! ぶるぅにチラシを貰ってね!」
昨日、買い出しに行って来たのだ、とソルジャー、得意げ。
Aブルー「お盆にはおもてなしが大切なんだとキースに聞いたし」
ぶるぅ 「えとえと…。みんなで用意をするんだよね?」
Aブルー「なにしろ、ぼくには分からないからねえ…」
シロエ 「ぼくたちに祭壇の準備をしろと言うんですか?」
Aブルー「初心者だからね、指導をお願いしたくって」
シロエ 「会長に頼めばいいでしょう!」
本職ですよ、と指差しましたが。
Aブルー「その本職が、棚経は揃ってお迎えするものだと」
シロエ 「ぼくたちは家族じゃないんですが!」
Aブルー「家族同然のお付き合いだと思うけどねえ?」
ブルー 「とにかく、そう言って聞かないんだよ」
Aブルー「おもてなしセットは買って来たから、並べてくれる?」
スーパーのチラシに載っていたものは揃えて来た、という話。
どうやら初盆、本格的にやらかすつもりのようですねえ?
2014/08/20 (Wed)
☆棚経にテーブル
やって来ました、スッポンタケの初盆とやら。
棚経に備えて招集されたシャン学メンバー、お供え物を並べる役目で。
Aブルー「リビングを使っていいと言われたし、そこにお願い」
シロエ 「あのう…。和室じゃなくっていいんですか?」
マツカ 「あそこなら阿弥陀様もおいでですが」
ブルー 「ぼくが却下した!」
大事な阿弥陀様をスッポンタケの初盆如きに貸せるか、と生徒会長。
ブルー 「だから普通でいいんだよ! そのテーブルで!」
シロエ 「はあ…。分かりました」
Aブルー「まずは位牌が一番奥だね、この辺かな?」
よいしょ、とテーブルの上座の側に位牌がゴトンと。
白木に墨で倫王院殿法界善根大居士の戒名が輝く立派なもので。
Aブルー「うん、こうすると一段と映えるね、スッポンタケの位牌」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お花はここでいいよね!」
Aブルー「ありがとう! 悪いね、一晩預かって貰っちゃって」
ぶるぅ 「お花はデリケートだから、萎れちゃ大変!」
Aブルー「ぼくの青の間には花瓶自体が無いからねえ…」
バスルームに突っ込んでおくしか無くて、と壮絶な台詞。
Aブルー「ウッカリお湯でも入れようものならアウトだしね?」
ブルー 「バケツくらい借りればいいだろう!」
Aブルー「面倒なんだよ、お供え物は冷蔵庫に入れればいいけどさ」
とにかく沢山買って来たし、とソルジャー、威張り返っております。
Aブルー「蝋燭とお線香のスペースは、っと…」
ブルー 「蝋燭が此処で、お線香が此処!」
Aブルー「なるほどねえ…。それじゃ残りのスペースを使って」
ブルー 「お供え物とお膳だね」
Aブルー「任せといてよ!」
どっちもバッチリ用意したのだ、と自信たっぷり。
Aブルー「お膳は盛り付けて貰ってあるしさ」
シロエ 「誰にです?」
Aブルー「ぼくのシャングリラの厨房のクルー!」
ちょっと意識を操作して作って貰ったのだ、という話ですが。
お盆の仏様用のお膳、別の世界で作ったヤツでも大丈夫?
2014/08/21 (Thu)
☆お膳でおもてなし
いよいよスッポンタケの初盆、棚経の日の朝でございます。
お膳は用意してきたらしいソルジャーですけど、シャングリラ製とか。
Aブルー「キースが来るのは午前中だし、朝食用でいいんだろ?」
ブルー 「まあね。お盆のお膳は一日三食が基本だからね」
シロエ 「最近は作り物のお膳もあるみたいですね」
スウェナ「調理済みのを盛り付けるだけね?」
シロエ 「そうじゃなくって…。食堂とかの見本みたいなヤツですよ」
素材は樹脂だか蝋なんだか、という話。
シロエ 「仏具屋の広告で見かけたんです、腐らなくって便利だと」
マツカ 「お盆の間、それを供えっぱなしですか?」
シロエ 「そうなんでしょうね、毎年使えてお得だとも」
ブルー 「なんだかねえ…」
お膳は飾りじゃないんだから、と生徒会長の嘆き節。
ブルー 「そんなのよりかは、三食、お茶だけでもお供えすべきだよ」
Aブルー「おもてなしが大切なんだよね?」
ブルー 「御先祖様に家でゆっくりして頂くのがお盆だからね」
Aブルー「その点、ぼくのお膳はバッチリ! きちんと朝食!」
まあ見てくれ、と保冷ボックスから朱塗りのお膳が出て参りまして。
Aブルー「お膳は此処でいいのかな?」
ブルー 「ちょっと待った!」
Aブルー「なにか?」
ブルー 「それの何処がお膳なんだって!?」
Aブルー「えっ? ちゃんとキースに教えて貰って買ったんだけど?」
仏具屋さんで、とソルジャー、自信満々。
Aブルー「でもって、朝食をしっかりご用意!」
ブルー 「間違ってるから!」
Aブルー「なんで? 御飯とおかずと汁物とかだろ」
ミニサイズでちゃんと作らせたから、と言われましても。
ブルー 「お盆のお膳にソーセージとかは有り得ないから!」
Aブルー「でも、ぼくのシャングリラの朝食メニューで…」
ブルー 「牛乳も卵料理もアウトなんだよ!」
お盆のお膳は精進料理、と銀青様の一喝ですが。
別の世界で作らせたお膳、内容からしてダメダメでしたか…。
2014/08/22 (Fri)
☆ダメすぎるお膳
棚経に備えてソルジャーが用意した朱塗りのお膳と、盛られた朝食と。
シャングリラの朝食メニューのミニサイズだそうで…。
Aブルー「栄養たっぷり、充実の朝食なんだけどねえ?」
ブルー 「ポタージュスープもスクランブルエッグもダメだってば!」
Aブルー「まさか、サラダしか使えないわけ?」
ブルー 「トーストはアリかもしれないけどねえ…。だけど!」
トーストに添えたバターがアウト、と厳しいお言葉。
ブルー 「パンの素材というんだったら仕方ない。でもねえ…」
Aブルー「バターもやっぱりダメなのかい?」
ブルー 「厳密に言えば精進じゃない! お膳には不向き!」
お膳はキッチリ精進料理、と大却下ですが。
Aブルー「じゃ、じゃあ、お膳はどうしたら…」
ブルー 「無しでいいだろ、キースは蝋燭とお線香でいいと言ったし」
Aブルー「それじゃ、ぼくの気が済まないんだよ!」
スッポンタケの初盆なのに、と嘆くソルジャー。
Aブルー「お世話になったスッポンタケだし、おもてなしを!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お膳、作り直しても間に合うよ?」
Aブルー「本当かい!?」
ぶるぅ 「野菜とか沢山買ってあるから、作ってもいいよ♪」
Aブルー「ありがとう! スッポンタケも喜ぶよ!」
ぶるぅ 「オッケー、直ぐに作ってくるね~!」
お膳を抱えて出てゆきました、「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ソルジャー、ホッと安堵の吐息。
Aブルー「良かった、お膳が用意出来そうで」
ブルー 「ぶるぅにしっかり感謝したまえ!」
Aブルー「それはもちろん! で、お膳がまだでも…」
お供え物は並べていいよね、とスーパーの袋がドッカンと。
Aブルー「チラシのを端から買って来たから、どうぞよろしく!」
シロエ 「とにかく並べればいいんですね?」
Aブルー「そう!」
マツカ 「まずは果物から並べましょうか」
この辺りから…、と並べ始めた面々ですが。
チラシを参考に買って来たなら、お供え物はきっと大丈夫ですね?
2014/08/23 (Sat)
☆お供え物はコレで
スッポンタケの初盆のために、とお供え物を山ほど買ったソルジャー。
並べろと言われ、手伝い始めたシャン学メンバーですけれど。
シロエ 「マツカ先輩、果物はこれで全部ですか?」
マツカ 「そうみたいです。あ、それと…」
シロエ 「蓮の葉っぱって…。これもお供え物なんですか?」
マツカ 「この上に色々と乗せるんですよ」
この辺のものを、とホオズキなどをヒョイヒョイと。
スウェナ「そんなのもあるのね」
マツカ 「お仏壇が無いとやらないでしょうねえ…」
ブルー 「流石はマツカ。ぼくとしても鼻が高いよ、うん」
シロエ 「マツカ先輩は会長の弟子じゃないんですけど!」
ブルー 「似たようなものさ」
マツカ 「…そうでしょうか…」
お坊さんになる予定は無いんですが、と言いつつ、サクサクと準備。
蓮の葉の上に綺麗に盛られた、お約束のお供え物とやら。
マツカ 「えーっと、後は好きに並べればいいと思いますよ?」
シロエ 「じゃあ、こっちの…。って、何ですか、これ!」
これもお供えするんですか、と唖然とした顔で掴んでいる品。
Aブルー「もちろんさ! 活きのいいのを買って来たしね」
シロエ 「お刺身ですよ!?」
Aブルー「うん。精がつくよう、ドンと豪華に!」
大トロなんかも入ってるヤツ、と盛り合わせパック。
シロエ 「お刺身は有り得ないと思いますが!」
Aブルー「だけどチラシに書いてあったよ、お刺身セット」
シロエ 「なんですって!?」
ブルー 「見間違えたんじゃないのかい?」
そもそもお盆は精進料理、と生徒会長。
ブルー 「お膳もぶるぅが作り直しているだろう!」
Aブルー「だけど、確かにぶるぅに貰ったチラシにあった!」
ブルー 「お刺身セットが?」
Aブルー「それだけじゃなくて、他にも色々!」
ブルー 「嘘だろう?」
Aブルー「嘘じゃないって、端から買って来たんだから!」
まあ見てよ、とスーパーの袋に手を突っ込んでおりますが。
お刺身セットの他には何を…?
2014/08/24 (Sun)
☆アウトなお供え物
棚経に備えてお供え物を準備中のシャン学メンバー。
しかしソルジャーが買って来た品、お刺身盛り合わせパックだそうで。
Aブルー「お刺身を買ったら、これも忘れちゃいけないってね!」
マツカ 「…お寿司ですか…」
シロエ 「カッパ巻とかなら、まだ分かりますが!」
なんで普通の握り寿司ですか、とシロエ君から文句再び。
シロエ 「これだって生臭ものですよ!?」
ブルー 「お刺身と同じでコレはダメだと思うんだけどね…」
Aブルー「でも本当に書いてあったよ、チラシには!」
それからコレも、とスーパーの袋から出て来た代物。
ブルー 「…なんで冷やし中華?」
Aブルー「だからチラシにあったんだってば!」
早く並べて、と言われましても。
お刺身セットに握り寿司はどう考えてもアウトな上に冷やし中華。
シロエ 「…ハムが入っていますよね?」
マツカ 「卵も駄目なんじゃないですか?」
スウェナ「冷やし中華も駄目よね、やっぱり…」
ブルー 「アウトだろうねえ、冷やし中華も」
Aブルー「ぼくはチラシに載っていたのを買ったんだってば!」
果物も蓮の葉っぱも一緒に載ってた、とソルジャー、力説。
Aブルー「それを端から買い揃えたのに、どうしてダメだと!」
ブルー 「神様はともかく、仏様には生臭ものはダメなんだよ!」
Aブルー「スッポンタケは元は神様なんだし、いいと思うけど!」
ブルー 「君の理屈は坊主の世界じゃ通らないから!」
Aブルー「ぼくはチラシに騙されたわけ?」
せっかく頑張って買って来たのに、と志だけは立派ですが。
ブルー 「いくら頑張っても、このお供え物は評価されないよ」
Aブルー「お刺身もお寿司も冷やし中華も?」
シロエ 「そのチラシにはなんて書かれていたんですか?」
Aブルー「お盆のおもてなしに、って!」
ブルー 「おもてなしの意味が違うんだよ!」
よく読まなかった君が悪い、との指摘ですけど。
お盆のおもてなしのチラシとやらは、熟読しないとダメなんですか?
2014/08/25 (Mon)
☆お盆と言ったら
スーパーのチラシを参考にしてお供え物を買ったソルジャー。
お盆のおもてなしに、と書かれていたとかでお刺身や冷やし中華など。
Aブルー「チラシだったらちゃんと読んだよ、それに持って行った!」
シロエ 「買い忘れたりしないようにですか?」
Aブルー「そうだよ、そして載ってるのをちゃんと端から端まで!」
花も蓮の葉もスーパーで買った、とソルジャーは言っておりますが。
ブルー 「…そのチラシ、区分けをしてなかったかい?」
Aブルー「区分け?」
ブルー 「本日の特売品とか、お盆用品とか、そんな感じで」
Aブルー「もちろんあったさ、それのお盆用品を買ったんだけど!」
ブルー 「おもてなしで?」
Aブルー「そう、お盆のおもてなしにって書いてあったのを!」
お刺身も握り寿司も冷やし中華もちゃんとあった、という話。
Aブルー「後はお菓子とか、そういう感じで」
ブルー 「お菓子は買わなかったんだ?」
Aブルー「スッポンタケが好きそうな感じじゃなかったからね」
お菓子じゃ精がつきそうにないし、という仰せ。
Aブルー「あの恥じらいのない姿を保つためには、お菓子より食事!」
ブルー 「だけど食事は精進料理と決まってるんだよ!」
Aブルー「でもスーパーで売ってたからには、今はこうだろう!」
時代と共にお供え物も変わるのだ、と自説を展開。
Aブルー「御先祖様がお刺身好きならお刺身とかさ!」
シロエ 「会長、今はそうなんですか?」
ブルー 「それだけは無い! ブルーの勘違いだから!」
おもてなしの意味を間違えてるから、と指をビシィと。
ブルー 「お盆と言えば帰省ラッシュで、実家を目指して帰るもの!」
Aブルー「…実家?」
ブルー 「君の世界には無いだろうけど、生まれ育った両親の家!」
Aブルー「そんな習慣があるのかい?」
ブルー 「どっちかと言うと、そっちがメジャー!」
棚経よりも実家に帰省、と生徒会長。
お仏壇は無いという家も多い昨今、確かにそっちが主流かも…。
2014/08/26 (Tue)
☆間違えたおもてなし
お供え物を買う参考に、とソルジャーが持って出掛けたチラシ。
おもてなし用と銘打った品物を買ったそうですが、おもてなし違いで。
ブルー 「お刺身だのお寿司だのっていうのは、お客様用!」
Aブルー「スッポンタケだって、お客様だよ?」
お盆に帰っておいでになるんだから、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「スッポンタケの実家は山なんだろうけど…」
ブルー 「実家も何も、スッポンタケは仏様だから!」
Aブルー「だけど、お盆に帰省するんだし…」
ブルー 「お盆の帰省は生きている人のものなんだよ!」
実家に帰って賑やかに談笑するものだ、と生徒会長。
ブルー 「嫁姑のバトルなんかもよくあるけれども、お盆は帰省!」
Aブルー「それでお刺身だとかお寿司だとか?」
ブルー 「冷やし中華も帰省した人のおもてなし用だよ!」
Aブルー「せっかく端から買い揃えたのに駄目なのかい?」
ブルー 「キースが見たら確実に顔を顰めるね」
下手をすれば棚経をパスされるかも、と大真面目な顔。
ブルー 「やる気があるのかと怒鳴り散らして帰って行くとか」
Aブルー「それは困るよ、棚経はやって貰わないと!」
ブルー 「じゃあ、お刺身とかは片付けたまえ」
君の世界に送っておけば「ぶるぅ」が食べるさ、と手をヒラヒラ。
ブルー 「無駄にしないなら、それがお勧め!」
Aブルー「うーん…。棚経のためなら仕方ないか…」
パッと消えました、お寿司やお刺身、冷やし中華。
ソルジャーの世界に送られたものと思われます。
Aブルー「これでいいだろ、お供え物は完璧だよね?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お膳、作って来たよ!」
全部精進料理なの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「野菜の煮物にキュウリの酢の物、他もきちんと!」
Aブルー「ありがとう! 後はキースを待つだけだよね!」
ドキドキするよ、とソルジャーは期待に満ちた表情ですけど。
スッポンタケの棚経とやらは、果たして上手くいくのでしょうか?
2014/08/27 (Wed)
☆時間はたっぷり
お刺身だの冷やし中華だの、とソルジャーが用意した邪道なお供え物。
なんとか片付き、精進料理のお膳も出来て後は棚経を待つばかり。
Aブルー「そろそろ約束の時間になりそう!」
ブルー 「あと二軒回ったら、自転車で移動時間が十分だっけね」
Aブルー「キースの話ではそうだったから、そこで瞬間移動だね!」
棚経のために猛暑の中を自転車で走るキース君。
長い移動を瞬間移動で助ける代わりに、余った時間で棚経を希望。
Aブルー「今年のキースのお供はジョミーがやってるんだね」
ブルー 「アドス和尚を拝み倒したらしいね、キースにしたい、と」
シロエ 「キース先輩の方が見逃してくれる率、高そうですしね」
マツカ 「お父さんの方は厳しいと評判ですからねえ…」
たかが棚経、されど棚経。
檀家さんの前で失敗をすれば、アドス和尚なら後で間違いなく雷で。
ブルー 「ジョミーもたまには厳しく躾けて貰えばいいのにさ」
スウェナ「お坊さんの覚悟も出来てないのに、絶対に無理よ」
Aブルー「よし、あと一軒! でも、棚経って…。短いんだねえ?」
三分ほどしかお経が無いよ、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「あんなので本当に効果があるわけ?」
ブルー 「棚経はそういう約束だから!」
Aブルー「本当に? お経をショートカットかい?」
ブルー 「数をこなすには仕方ないんだよ、ギュッと濃縮!」
日頃のお経を濃いめに煮詰めた有難いもの、と生徒会長。
ブルー 「坊主も心をこめてるんだし、効果は絶大!」
Aブルー「だったら、オプションとかは無いかな?」
一同 「「「オプション?」」」
Aブルー「十分間の移動をぼくが縮めてあげるんだよ?」
時間に余裕が出来る筈だ、という指摘。
Aブルー「一軒に五分と言ってたんだし、充分余裕が!」
ブルー 「それで?」
Aブルー「余った時間を有効活用!」
スッポンタケのために是非オプションを、と御希望ですが。
まさかそれって御祈祷とかではないでしょうね?
2014/08/28 (Thu)
☆棚経にオプション
スッポンタケのための棚経、ソルジャーが時間を捻出するわけですが。
瞬間移動で時間に余裕が出来そうだから、とオプションを希望。
ブルー 「オプションって何さ!?」
Aブルー「今後も絶倫でお願いします、と御祈祷をね!」
ブルー 「棚経はそういうものじゃないから! おもてなしだから!」
Aブルー「だからきちんと準備したじゃないか、お膳とか!」
ブルー 「お膳はぶるぅが作り直したんだけど!」
Aブルー「でも、果物とかはぼくが買ったんだよ!」
おもてなしの心をアピールしたい、とソルジャー、ズズイと。
Aブルー「ほんの短いお経でいいから、エッセンスを!」
ブルー 「エッセンス?」
Aブルー「今後も絶倫、よろしくお願いいたしますって!」
ブルー 「無茶だから!」
シロエ 「あのう…。お取込み中ですが、そろそろ時間じゃあ?」
Aブルー「いけない、棚経が終わりそうだよ!」
危なかった、とソルジャー、スタンバイ。
次の移動先までの十分間が勝負でございます。
Aブルー「よし、キースもジョミーも自転車に乗った!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お玄関まで自転車付きでいいからね!」
Aブルー「ありがとう! それじゃ早速!」
サイオンが発動した様子。
直ぐにピンポーン♪ とチャイムの音が。
ぶるぅ 「来たよ、キースもジョミーもお坊さんなの!」
Aブルー「本格的なスタイルだねえ…。お坊さんかあ…」
キース 「暑い所を助かった。立派な祭壇が出来てるようだな」
お膳もあるとはいい心掛けだ、とキース君。
キース 「それでは早速、始めさせてもらう」
Aブルー「ジョミーはただの見習いなのかい?」
キース 「ろくにお経も読めないからな」
Aブルー「そうなんだ? ときに、お願いがあるんだけれど」
キース 「なんだ?」
Aブルー「スッポンタケの御利益パワーをアップさせたくて!」
そういうお経を追加してくれ、という御注文。
御利益パワーとくれば絶倫、ソルジャー、本気で言っちゃいましたよ!
2014/08/29 (Fri)
☆オプションを追加
法衣姿のキース君とジョミー君が登場しまして、いよいよ棚経。
ところがソルジャー、スッポンタケのパワーアップのお経をつけろと。
キース 「なんなんだ、それは!」
Aブルー「時間に余裕はある筈だろう? ここは一発!」
短いのでいいから御利益パワーに効くお経を、という御注文。
Aブルー「ちゃんと御布施も用意してるし、なんとか頼むよ!」
キース 「やらなかったら、どうなるんだ?」
Aブルー「えっ? 帰りの瞬間移動は無しで」
自転車で続きを走ってくれ、と言われましても。
キース君たちが次に移動する先は遥か彼方で、どう考えても大遅刻。
キース 「…そ、そうなったら他のお宅の棚経までが遅れるんだが!」
Aブルー「こうしてる間に時間はどんどん減っているけど?」
シロエ 「せ、先輩…。残り時間がヤバイですよ!」
キース 「く、くっそぉ…」
もうヤケだ、と祭壇が設えられたテーブルの前にきちんと正座。
後ろにジョミー君が控えております。
キース 「おい、蝋燭と線香だ!」
ジョミー「はいっ!」
棚経三昧の成果か、「うん」ならぬ「はい」。
ジョミー君が蝋燭とお線香に火を点けまして。
キース 「他のみんなも、せめて合掌くらいはしてくれ」
一同 「「「はーい!」」」
ソルジャーも皆と一緒に正座で合掌。
いよいよ棚経開始とはいえ、お経の意味はサッパリ不明で。
キース 「のうまくさらば たたぎゃた ばろきてい…」
ますますもって謎の呪文が。
スッポンタケにはコレなのだろうか、と考える御一同様ですが。
キース 「もろもろのヘマをなすことなく、多くの技を行いて…」
一同 「「「???」」」
キース 「自らそのパワーを強くせん、これ世間の教えなり」
何故か挟まった口語のお経。
後は滔々と読経とお念仏でして、キース君、ハハーッと深く一礼。
キース 「拝んでおいたぞ、スッポンタケ」
これで完璧、と誇らしげな顔。
大感激のソルジャーですけど、効くのは呪文なんですか?
2014/08/30 (Sat)
☆棚経パワーアップ
スッポンタケのための棚経、無事に終了。
注文通りに御利益アップのお経までついて、ソルジャーいたく感激で。
Aブルー「ありがとう! 謎の呪文がパワーアップの秘訣なんだね!」
キース 「いや、あれは棚経の基本だが…」
Aブルー「じゃあ、オプションはどれだったわけ?」
キース 「言っただろうが、もろもろのヘマをなすことなく、と」
Aブルー「ああ、パワーを強くせん、とか何とか!」
沢山の技をこなせばパワーもアップ、とソルジャー、納得。
Aブルー「これでスッポンタケもより強くなるよ、はい、御布施」
キース 「有難く頂戴しておこう。では、先を急いでいるんでな」
Aブルー「任せといてよ、ジョミーと一緒に瞬間移動!」
ソルジャー、棚経の面子を自転車ごと瞬間移動させまして…。
Aブルー「うん、棚経も無事に終了ってね!」
ブルー 「お盆の間は三食、お膳の用意が要るよ? それとお念仏」
Aブルー「分かってるって! お膳も次からパーフェクト!」
ベジタリアン向けで用意させよう、と自分の世界へお帰りに。
どうやらお盆の間中、付き合わされそうなシャン学メンバーですが。
シロエ 「パワーアップのお経なんかがあったんですねえ…」
ブルー 「あるわけないだろ、アドリブだよ」
一同 「「「アドリブ?」」」
ブルー 「七仏通誡偈っていうのがあってね、それのパクリさ」
諸々の悪をなすことなく多くの善を行いて、自らその心を強くせん。
これ諸仏の教えなり、と説かれるそうで。
シロエ 「それじゃ、キース先輩が唱えてたヤツは…」
ブルー 「何の効果も無いってね。だけどブルーは喜んでたし…」
それで良かろう、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「真面目にお盆をやらせるまでだよ」
シロエ 「例の位牌をゴミステーションに捨てる日まで、ですね…」
マツカ 「お盆の間中、ぼくたちもお念仏ですか…」
キースの苦労が分かった気がする、とぼやく面々。
とんだお盆になりそうですけど、中継終了~。
2014/08/31 (Sun)
☆八月一日の行事
さて、八月。絶好調に暑い真夏でございます。
去る七月はトンデモなお中元に振り回されたまま、終わったような…。
キース 「八月だな…」
ジョミー「うん、憂鬱な八月だよ…」
今年もお盆が、と溜息をつくジョミー君。
キース君かアドス和尚か、どちらかのお供で棚経が常で。
サム 「おいおい、いい勉強になるんだぜ?」
ジョミー「それよりクーラー…」
此処から動きたくない気分、とブツブツ。
例によって生徒会長宅にたむろするシャン学メンバーですが。
ブルー 「まったくねえ…。これだけ暑いとやる気が失せるよ」
シロエ 「何をです?」
ブルー 「決まってるだろう、八月一日と言えば!」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「…また忘れてるし…」
なんて物覚えが悪いんだろう、と額を押さえる生徒会長。
ブルー 「八月一日は0801!」
ジョミー「何かあるわけ?」
ブルー 「ハーレイの日だよ!」
一同 「「「あー…」」」
なんだかんだと生徒会長が教頭先生をオモチャにする日。
それが八月一日だった、と思い出せども。
キース 「この暑さでもやるのか、あんた」
ブルー 「もう旧暦でいいって気がしてきてさ…」
一同 「「「旧暦?」」」
ブルー 「今年は八月二十五日! 辛うじて夏休みの期間ではある」
シロエ 「つまり今日はなんにもしないんですね?」
ブルー 「暑いからねえ…」
今年は夏バテが酷くって、と生徒会長、グチグチと。
ブルー 「何処の誰とはあえて言わないけど、酷いのがね…」
キース 「そういえばいたな…」
シロエ 「もう無理ですって言ってもガンガン来てましたしねえ…」
サム 「スッポンタケなあ…。夏はキノコも出てこねえぜ」
ブルー 「よっぽど採りたいんだとは思うけどさ…」
ジョミー「空梅雨から真夏一直線だよ、出ないよ、キノコ」
ブルー 「これだけ乾いて暑いとねえ…」
いい加減に諦めてくれればいいのに、とゲンナリした顔。
つまりは誰かが周りをウロつくんですね?
2014/08/01 (Fri)
☆真夏でもオッケー
八月一日はハーレイの日。0801の語呂合わせの日でございますが。
例年なら教頭先生に悪戯しに行く生徒会長、今年はダウンで。
ブルー 「もうね…。あの顔を見るだけでウンザリなんだよ」
キース 「あんたと同じ顔だと思うが?」
ブルー 「だから鏡を見るのも嫌でねえ…」
必要最低限しか見ない、とグチっております。
ブルー 「寝癖直しはぶるぅにお任せ、歯磨きも鏡から視線を逸らす」
サム 「そこまでなのかよ…」
キース 「気持ちは分からんでもないが…」
ジョミー「来たと思ったらスッポンタケって叫んでるものね」
シロエ 「本当に採れないんですけどねえ…」
今の季節は絶対に無理、と誰が言っても聞かない誰か。
いわゆるソルジャー、別の世界に住む生徒会長のそっくりさんで。
ジョミー「初夏から秋に採れるって信じてるんだよね?」
キース 「何処を見てもそう書いてあるからな」
ブルー 「冷夏とかもあるし、無理な時期を断定出来ないからねえ…」
マツカ 「そうですね。雨が多くて涼しかったら…」
シロエ 「真夏でも採れるというわけですか…」
其処まで書いてほしかった、と図鑑などの著者を恨むだけ無駄。
書かれていないことは事実で、文献上では真夏もオッケー。
キース 「ユニフォームまでゲットしやがったからな」
サム 「着て来ねえだけ、まだマシだよな?」
ジョミー「え? 一人で着たって意味が無いから着ないだけでしょ」
シロエ 「それは言わないお約束ですよ、ジョミー先輩」
キース 「まったくだ。俺も想像したくもない」
ブルー 「バカップルでアレのペアルックはねえ…」
勘弁してくれ、と嘆きの生徒会長。
ジョミー「スッポンタケがババーンなTシャツだもんね…」
キース 「しかも本物のスッポンタケではないからな…」
ブルー 「スッポンタケが激似なだけで、あのTシャツの絵は…」
本家本元なんだしねえ、と超特大の溜息なTシャツ。
スッポンタケだか松茸だかの形の御神体の絵では、猥褻かと…。
2014/08/02 (Sat)
☆ハーレイの日よりも
生徒会長から悪戯する気力さえ奪ってしまった、どこぞのソルジャー。
お蔭でハーレイの日な八月一日は平穏ですが。
ブルー 「ブルーがあのシャツを着たがってると思うと頭痛が…」
キース 「スッポンタケが出ない間は安全だがな」
シロエ 「八月の間は大丈夫ですよ、きっと」
ジョミー「その代わり、うんと暑いんだよ!」
スウェナ「だけど海の別荘は暑くなくっちゃつまらないわよ?」
マツカ 「今年も準備はしてありますから」
サム 「そうこなくっちゃな!」
楽しみだぜ、とサム君、ガッツポーズ。
夏はマツカ君の海の別荘、これが定番でございます。
キース 「しかしだ、あいつらもやって来るんだぞ?」
ジョミー「呼ばなくっても毎年来るね…」
サム 「つか、あいつが仕切ってやがるじゃねえかよ」
シロエ 「結婚記念日合わせですから、それは仕方がないですよ…」
ブルー 「そうか、結婚記念日だっけね…」
うるさいわけだ、と生徒会長。
ブルー 「海の別荘で部屋におこもりするのがお気に入りだし」
キース 「それに備えてスッポンタケを拝んで回りたいわけか…」
シロエ 「でも、無いものは無いですから!」
ジョミー「今年も冷夏じゃなさそうだしね」
サム 「雨だって降りそうにねえもんなあ…」
スッポンタケなんて無理、無茶、無駄、と意見が一致。
ゆえにスッポンタケ狩りのユニフォームも見ずに済みそうで。
ブルー 「…ちょっと気力が湧いて来たかな、そう考えると」
サム 「それじゃ悪戯しに行くのかよ!?」
ブルー 「そこまでの気力はまだ無いねえ…」
でも旧暦ならやってもいいかな、と怖い台詞が。
ブルー 「八月二十五日だっけね、うん」
??? 「そんなものよりスッポンタケだよ!」
一同 「「「うわあっ!!」」」
??? 「ハーレイの日よりスッポンタケだよ、そっちが大切!」
あのユニフォームを着たいんだから、と出て来た人影。
早くもソルジャー(会話表記はAブルー)ご登場ですか…。
2014/08/03 (Sun)
☆お盆に会いたい
今年のハーレイの日は旧暦でいこう、と言い出した生徒会長ですが…。
そんな日よりもスッポンタケだ、と出ました、ソルジャー。
Aブルー「ハーレイの日なんか、今日を逃したらどうでもいいよ!」
ブルー 「まだ旧暦が残っているから!」
シロエ 「八月の二十五日なんです、余裕です!」
キース 「三週間以上あるからな」
充分に間に合う予定なのだ、とキース君も。
キース 「というわけで、俺たちは準備に入らねばならん」
シロエ 「スッポンタケどころじゃないんですよ」
ブルー 「悪いね、それじゃそういうことで」
Aブルー「違うだろ!」
準備に入るものが違いすぎだろ、とソルジャーの指摘。
Aブルー「キースはお盆の準備だったと思うけどねえ?」
キース 「もちろん俺は両方やるが」
Aブルー「お盆っていうのは仏様が帰ってくるんだよね?」
キース 「それがどうかしたか?」
Aブルー「是非ともお願いしようと思って」
キース 「何をだ?」
Aブルー「この前、拝んで回ったスッポンタケに会いたいんだよ!」
もう仏様になってる筈だ、とカッ飛んだ理論。
Aブルー「スッポンタケも帰ってくるよう、御祈祷をね」
キース 「あんた、スッポンタケは神様だと言っていたろうが!」
神様は仏様にはならん、と噛み付くキース君ですが。
Aブルー「そうだっけ? えーっと、なんだったっけか…」
一同 「「「???」」」
Aブルー「んーと…。そうだ、神仏習合だったっけ?」
なんかあるよね、と笑顔のソルジャー。
Aブルー「元々はセットものだと聞いたけど?」
キース 「誰にだ!」
Aブルー「ノルディが言ったよ、七福神巡りの話をした時」
お寺で七福神なのはソレなんだろう、とズバリ正論。
Aブルー「だからスッポンタケだって! 神様から変わって仏様に!」
キース 「俺にどうしろと!」
Aブルー「お戻り下さいと御祈祷だよ!」
お盆には是非ともお戻り頂きたい、と言われましても。
色々な意味で無理すぎでは…。
2014/08/04 (Mon)
☆お盆に会わせて
猛暑でキノコは生えそうもなく、スッポンタケ狩りには向かない八月。
ところが「お盆だから」とトンデモなことを言い出すソルジャー。
Aブルー「神様転じて仏様! そしてお盆に!」
キース 「何処のスッポンタケがお盆に帰るか!」
お盆というのは…、と始まりました、副住職の法話。
キース 「そもそもは御先祖様に思いを馳せてだ、感謝の気持ちで」
サム 「心をこめてお迎えさせて頂くんだぜ?」
キース 「そういうことだ。ご滞在中は三食、きちんとお膳を供えて」
サム 「いらっしゃる前には迎え火も要るしよ」
キース 「お帰りの際には送り火だな」
年に一度の里帰りのようなものなのだ、という話ですが。
Aブルー「それで?」
キース 「スッポンタケは誰の御先祖様なんだ!」
Aブルー「誰って…。これから生えるスッポンタケの御先祖様だろ」
キース 「だったらそいつらがお迎えすべきで、俺ではないっ!」
Aブルー「無責任だねえ、副住職」
職務怠慢っていうヤツだよ、と切り返し。
Aブルー「君の家の本堂に無かったっけか、書いてあるヤツ」
キース 「何をだ!」
Aブルー「三界万霊と書いてあったよ、何でもアリだろ?」
キース 「あ、あれはだな…! ありとあらゆる仏様のための!」
Aブルー「じゃあ、スッポンタケ!」
もう仏様だ、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「お帰りになるよう、よろしく頼むよ」
キース 「スッポンタケを迎えてどうする気なんだ!」
Aブルー「そりゃあ、もちろん!」
キース 「採りに行く気じゃないだろうな?」
Aブルー「もちろん今度は採るんだよ!」
スッポンタケ狩りのユニフォームもあるし、とウキウキと。
Aブルー「だから是非とも御祈祷、よろしく!」
キース 「そんな目的のために誰がするか!」
Aブルー「なんで?」
キース 「お盆に殺生の罪を犯す気か、あんた!」
お迎えした仏様を採って殺してどうするんだ、とは見事な攻撃。
ソルジャーはこれで諦めてくれますかねえ?
2014/08/05 (Tue)
☆お盆はゆっくり
ソルジャーの御希望は、お盆にスッポンタケの仏様をお迎えすること。
しかし目的がスッポンタケ狩りでは、殺生の罪で。
キース 「仏様をお迎えしてだな、おもてなしがお盆の心だぞ!」
ブルー 「それが基本だねえ、ぼくもこの道、長いけどさ」
サム 「俺は短いけど、そのくらい分かるぜ」
殺しちまってどうするんだよ、とサム君も。
サム 「その御祈祷、キースは受けねえって!」
キース 「まったくだ。俺が御本尊様に見放されてしまう」
Aブルー「採ったら殺生の罪になるんだ?」
キース 「当然だろう!」
何処のスッポンタケが採られた後も生きているか、と真っ当な台詞。
キース 「あんたが引っこ抜いた時点でお亡くなりだ!」
Aブルー「元々、仏様なんだし…。あまり変わらないと思うけど?」
仏様が元の姿に戻るだけだ、と負けないソルジャー。
Aブルー「ちょっと早めにお帰りになるかどうかだよ」
キース 「早めのお帰りは有り得んのだ!」
Aブルー「そうなのかい?」
キース 「いらっしゃる時は早めに、お帰りはごゆっくりなんだ!」
Aブルー「そういう風に決まっているわけ?」
キース 「決まっている!」
お盆のお約束で決まっている、とキース君も負けじと。
キース 「お盆と言えばキュウリとナスで!」
Aブルー「お供え物だね、それくらいは分かるよ」
キース 「ただのお供え物ではないっ!」
足があるのだ、と大真面目な顔。
Aブルー「足だって? なんでキュウリに足なんかが…」
キース 「作り物の足だ、足を四本つけるんだ!」
Aブルー「それに何の意味が?」
キース 「キュウリに足をつければ馬で、ナスが牛なんだ!」
この二つがお盆に欠かせない、と続く解説。
キース 「馬は足が速くて、牛の足は遅い」
Aブルー「それで?」
キース 「速い馬で来て、遅い牛でお帰り頂くものだ!」
ゆえにお盆に早めのお帰りなんぞは有り得ないのだ、という話。
ソルジャー、今度こそ諦めてくれるんですかねえ?
2014/08/06 (Wed)
☆お盆にもルール
お盆はキュウリの馬にナスの牛。早く来て頂いて帰りはゆっくり。
スッポンタケの仏様でもそれは同じだ、とキース君は説いております。
キース 「いいか、お盆に仏様を早めに追い返すのはルール違反だ!」
Aブルー「だけど…。ぼくは是非ともスッポンタケにお会いしたいし」
お帰りになるお盆がチャンスなのだ、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「みんな仏様になっちゃったからこそ無いわけだろう?」
シロエ 「それはどうだか知りませんが…」
キース 「スッポンタケにお浄土があるなら、行っただろうな」
この前、あんたが採らなかった分、とキース君。
キース 「あれからずいぶん日も経っているし、そろそろ忌明けだ」
Aブルー「忌明けって、何さ?」
キース 「お亡くなりになってから四十九日で忌明けになるんだ!」
Aブルー「四十九日経てば戻ってくるわけ?」
キース 「もう完璧にお浄土行きだ、という意味だ!」
ブルー 「お浄土の蓮に生まれるんだよ、四十九日経てば確実に」
生前に徳を積んでいたならもっと早く…、と流石は高僧、銀青様。
ブルー 「亡くなった直後にポンと生まれたりね」
Aブルー「ぼくは四十九日も待ちたくないねえ…」
さっさと蓮の上に生まれてハーレイと二人でヤリまくるのだ、と。
Aブルー「その辺の祈祷はキースに任せておくとして…」
キース 「スッポンタケの件なら断るからな!」
Aブルー「せっかく耳寄りな話をゲットしたのに!」
キース 「だから、お盆にはルールがあると言っているだろうが!」
早めのお帰りも殺生の罪も有り得ない、と怒鳴る副住職。
キース 「スッポンタケの仏様をお迎えするなら、おもてなしだ!」
Aブルー「おもてなしって?」
キース 「毎日、三食お膳を供えて、花とか菓子も必要だな」
ブルー 「初盆だと他にも色々と…ね」
Aブルー「初盆?」
キース 「亡くなって最初のお盆のことだ!」
あれこれと準備が必要で…、と始まる解説。
今度こそソルジャー、諦めるかも?
2014/08/07 (Thu)
☆お盆にはお仏壇
去る夏至の日にソルジャー夫妻が採らずに拝んだスッポンタケ。
お盆になったら仏様になって戻るであろう、と言うソルジャーですが。
Aブルー「なるほど、初盆となると大変なんだね」
キース 「仏壇が無ければ、まず仏壇から用意するのがお約束だ」
Aブルー「仏壇かあ…。それって後々、つぶしが利くかい?」
一同 「「「つぶし?」」」
Aブルー「初盆以外でも役に立つのか、っていう意味だよ!」
役に立たないものを買っても…、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「君の話だと仏壇を置くのは家の中らしいし…」
キース 「それは基本だ! 誰が仏壇を屋外に置くか!」
Aブルー「そうなると置き場が問題でねえ…」
スッポンタケが生えてた場所では駄目だよね、という質問。
キース 「当たり前だろう! 山の中に仏壇なんぞがあったら…」
シロエ 「何処から見たって不法投棄ですね」
サム 「ああいうのってよ、けっこう集まる傾向があるぜ」
ジョミー「うん、分かる! なんかゴチャッと捨ててあるよね」
誰かが捨てたら他の誰かも次々に…、と意見が一致。
シロエ 「お仏壇を置いても、周りはたちまちゴミの山ですよ」
スウェナ「お仏壇が大きいものねえ、そっち系のが溜まるわよね?」
マツカ 「冷蔵庫とかの大物ですね」
サム 「洗濯機も絶対入ると思うぜ」
Aブルー「そんな結末になるのかい?」
キース 「まず間違いなく、粗大ゴミを呼ぶな」
そしてゴミの山の中に埋もれるのだ、とキース君。
キース 「そういうことになりたくなければ諦めるんだな」
Aブルー「だけどさ、ぼくはお迎えしたいんだよ!」
スッポンタケを、と引かないソルジャー。
Aブルー「山の中に仏壇が置けないとなると…」
ブルー 「ぼくの家は絶対、貸さないからね!」
Aブルー「つぶしが利くなら、青の間に置いてもいいけどねえ…」
一同 「「「青の間!?」」」
なんと青の間にお仏壇。
ビジュアル的にも大概ですけど、棚経とかは可能ですか?
2014/08/08 (Fri)
☆初盆ならお仏壇
仏様になったスッポンタケに会いたいのだ、と言い出したソルジャー。
目標はお盆らしいですけど、いわゆる初盆、お仏壇が必須。
ブルー 「青の間にお仏壇だって?」
Aブルー「山に置いたら粗大ゴミの山に埋もれると言うし…」
それじゃ仏様に申し訳ない、と殊勝な心掛け。
Aブルー「だからこの際、青の間でもいいかと…。つぶしが利くなら」
ブルー 「つぶしって、何さ?」
Aブルー「大人の時間に役に立つとか、御利益だとか!」
ブルー 「逆だから!」
そういう目的でお仏壇を置くな、と生徒会長、怒りの形相。
ブルー 「お仏壇には阿弥陀様も置くし、清らかに保つ場所なんだ!」
Aブルー「スッポンタケがお戻りになってもかい?」
ブルー 「お盆に帰る仏様より、阿弥陀様の方が上だから!」
キース 「まったくだ。失礼にもほどがあるだろう!」
それに…、と左手首の数珠レットの珠を一つ、二つと繰るキース君。
キース 「あんたが目指すのはスッポンタケの初盆だろうが!」
Aブルー「そうだけど?」
キース 「お戻りになった仏様にはおもてなしだ、と言った筈だぞ」
Aブルー「それはもう! 下にも置かないおもてなしだよ!」
お戻りになったらハーレイだって漲るだろうし、と極上の笑顔。
Aブルー「お中元に貰った飴とかで充分漲ってるけど、お盆にも!」
キース 「どういうおもてなしをする気だ、あんた!」
Aブルー「えっ? 三食お供えすればいいんだろう、食事」
キース 「それは基本だが、精進料理に限るからな!」
Aブルー「そうなのかい?」
キース 「仏様には生臭いものは厳禁だ!」
そして…、とキース君が繰る数珠レット。
キース 「迎え火と送り火も必要なんだが、更に大事な行事がな」
Aブルー「それは何だい?」
キース 「お盆ともなれば棚経が必須、初盆とくれば尚更だ!」
Aブルー「棚経だって!?」
君が朝早くから走るアレかい、と棚経は知っている様子。
多分、覗き見してたんでしょうが、さてどう出る?
2014/08/09 (Sat)
☆お仏壇は何処に
ソルジャー曰く、仏様になってお盆に戻って来るらしいスッポンタケ。
今年が初盆になるわけですけど、お迎えにはお仏壇や棚経が必須。
Aブルー「棚経ねえ…。しないわけにはいかないのかい?」
キース 「仏壇も置かない主義なら要らないだろうが…」
ブルー 「お仏壇があって初盆となれば、棚経はねえ…」
無しにするなんて有り得ない、と生徒会長。
ブルー 「そもそもお盆は、あらゆる仏様に施餓鬼もするし」
Aブルー「施餓鬼?」
ブルー 「ひらたく言えば御馳走を振舞うようなものかな」
キース 「そういう時期にだ、仏壇だけで棚経無しとはいかないな」
Aブルー「うーん…。それって出前をしてくれるんだよね?」
キース 「出前だと!?」
Aブルー「そう。お経の出前をしてくれるんだろ、お坊さんが」
キース 「出前じゃないっ!」
仏様を敬う心で出向いてゆくのだ、と副住職の法話再び。
キース 「遠い所をお戻りになってお疲れ様です、と労いにな」
Aブルー「あれっ、それだと…。青の間じゃちょっとマズイかな」
キース 「俺はそんな所まで棚経に行く暇は無いからな!」
檀家さんの分だけで手一杯だ、とお断りが。
キース 「第一、空間を超えては飛べん。ブルーに頼め!」
ブルー 「ぼくが棚経? 高くつくよ、それ」
Aブルー「値段はどうでもいいんだよ! ノルディがいるから!」
頼めば出して貰えるであろう、とエロドクターの名前。
Aブルー「でもねえ、その前にスッポンタケの足が問題で」
一同 「「「足?」」」
Aブルー「いくらキュウリの馬があっても、青の間は遠いような気が」
ブルー 「遠いだろうねえ、別の世界だし」
Aブルー「辿り着けなきゃ意味が無くないかい、お仏壇」
ブルー 「それはまあ…」
キース 「肝心の仏様が不在では、初盆も何もないとは思うが…」
Aブルー「そうだろう? 棚経以前に置き場が問題」
お仏壇を何処に置くべきか、と言われましても。
青の間が遠くて駄目なら、こっちの世界…?
2014/08/10 (Sun)
☆お仏壇の置き場
お盆にスッポンタケをお迎えしたい、とソルジャーが欲しがるお仏壇。
初盆ともなれば必須ですけど、置き場が問題。
Aブルー「スッポンタケが戻って来るのに一番近い所となると…」
キース 「生えていた場所が一番だろうな」
お仏壇を置く場所の基本は仏様が暮らしていた家だ、と副住職。
キース 「つまり、スッポンタケが生えていた山がベストなんだが…」
シロエ 「不法投棄と間違えられてしまいますしね」
Aブルー「シールドで隠す手はあるんだけど、棚経の時に困るよね?」
サム 「何もねえ所で棚経やってりゃ、正気じゃねえって感じだぜ」
キース 「いや、もっとマズイ」
Aブルー「何か問題があるのかい?」
キース 「考えてもみろ、山の中で坊主が読経だぞ?」
しかも何も無い山の中で…、と其処を強調。
キース 「ましてお盆だ、通りかかった人でもいたら、だ」
ジョミー「あー、本物の仏様!」
Aブルー「本物?」
キース 「誰もスッポンタケとは思わないしな、普通は人だと」
マツカ 「行き倒れた仏様ですね…」
スウェナ「何かの事件ってこともあるわね」
キース 「そういう誤解が絶対に起こる!」
そして心霊スポットになってしまう、と聞けば納得、山中に坊主。
キース 「だからだ、山に仏壇は置くな」
Aブルー「でも、ぼくの青の間だとスッポンタケが戻れないかも…」
シロエ 「帰巣本能で戻るんだとしたら、別の世界は駄目ですね」
Aブルー「そうだろう? こっちの世界に置けないかなあ…」
ブルー 「ぼくは絶対、お断りだよ!」
キース 「俺もだ。檀家さんのお仏壇なら預かりもするが…」
あんたは檀家さんではない、とビシィと指摘。
キース 「墓だけ作っても檀家さんに数えはするがな、墓も無いしな」
Aブルー「スッポンタケのお墓を建てればいいのかい?」
キース 「猥褻物を作らないでくれ!」
Aブルー「猥褻だって?」
なんでお墓が猥褻物に、とソルジャーの疑問。
スッポンタケの墓と刻めば猥褻物とか…?
2014/08/11 (Mon)
☆初盆とオブジェ
スッポンタケの初盆に備えてお仏壇を、と希望のソルジャー。
元老寺に置くならお墓が必要らしいのですけど、猥褻物お断りだとか。
Aブルー「お墓ってアレだろ、何々家の墓とか先祖代々とか…」
キース 「ウチはそれしか認めないからな!」
Aブルー「他のパターンもあるのかい?」
キース 「場所によってはオブジェもあるんだ!」
一同 「「「オブジェ?」」」
なんだそれは、と派手に飛び交う『?』マーク。
ジョミー「オブジェって何さ?」
キース 「そのまんまだ!」
ブルー 「有名なトコだと、ソレイド八十八ヶ所のお大師様かな…」
Aブルー「お大師様のお墓がオブジェなのかい?」
キース 「いや、お大師様の御廟に行くまでの奥ノ院の墓地だ」
ブルー 「あそこはホントにブッ飛んでるしねえ…」
Aブルー「どういう風に?」
キース 「ロケット型だの、巨大なテレビだのと色々なのが…」
ブルー 「並ぶわけだよ、ズラズラとね」
Aブルー「ああ、なるほど!」
分かった、と大きく頷くソルジャー。
Aブルー「つまりアレだね、頼めばスッポンタケの形のお墓も!」
キース 「作れないことはないだろうから先手を打った!」
猥褻物はお断りだ、とガッツリ釘を刺す副住職。
キース 「ウチの墓地はオブジェは認めない。置きに来るな!」
Aブルー「それじゃ、お仏壇も預かって貰えないわけ?」
キース 「当然だろうが!」
Aブルー「うーん…。スッポンタケの形のお墓は欲しいけど…」
あったらせっせとお参りするけど、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「知らないお寺の墓地というのはイマイチだしねえ…」
キース 「あんた、ウチしか狙ってないのか?」
Aブルー「知り合いの所が一番だろう?」
ブルー 「それは基本ではあるんだけどね…」
キース 「スッポンタケの墓だけは建てさせないぞ!」
先祖代々でもスッポンタケの墓は認めない、ということですが。
お墓が無ければお仏壇を置けないソルジャー、引き下がるでしょうか?
2014/08/12 (Tue)
☆お仏壇が無ければ
元老寺の墓地にスッポンタケのお墓はお断りだ、と副住職のキース君。
お墓が無ければお仏壇の預かりサービスも無いわけでして。
Aブルー「それじゃスッポンタケの初盆はどうなるわけ!?」
ブルー 「最悪、お仏壇無しだろうねえ」
Aブルー「無しでも初盆は出来るのかい?」
ブルー 「そりゃね、諸事情あってお仏壇を買えないケースも…」
キース 「置き場所が無いとか、そういった例は皆無ではないな」
今どきの家にはお仏壇用のスペースが無いのだとか。
キース 「設計段階で抜け落ちているのが普通だし…」
サム 「あー、分かるぜ…。マンションとかな」
スウェナ「建売もそうでしょ、お洒落な家ほど無いと思うわ」
Aブルー「そういう場合はどうなるんだい?」
お盆の棚経、とソルジャーからの御質問。
Aブルー「棚経自体がパスになるのか、抜け道があるとか…」
キース 「檀家さんから訊かれた場合は助言するが」
Aブルー「どんな風に?」
キース 「最悪、位牌さえあればお参りはする!」
お線香と蝋燭があれば上等、お供え物があれば言うことは無し、と。
キース 「仏様を敬う気持ちさえあれば、坊主はお参りさせて頂く」
Aブルー「ああ、なるほど!」
つまりは気持ちが大切なんだ、とソルジャーは手を打ちまして。
Aブルー「だったら、位牌を買ってくるよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「スッポンタケの位牌があればいいんだろう?」
それで初盆もバッチリだよね、と言われましても。
キース 「ちょっと待て!」
Aブルー「何か?」
キース 「そう簡単に位牌が出来るか!」
Aブルー「あれは注文生産なのかい?」
キース 「仕上げの部分がそうなんだ!」
Aブルー「それは日数がかかるわけ?」
キース 「日数もそうだが、あんた、位牌にどう書くつもりだ!」
Aブルー「スッポンタケじゃダメだとでも?」
あれは名前を書くものだよね、という解釈は正しいですが。
スッポンタケと書いた位牌はアリですか…?
2014/08/13 (Wed)
☆お名前プリーズ
副住職のキース君曰く、お仏壇が無くても位牌さえあれば棚経は可能。
それを聞いたソルジャー、位牌を買うと言い出しましたが。
キース 「あんた、位牌にスッポンタケと書くつもりなのか!」
Aブルー「え、だって。あれって名前を書くものだろう?」
キース 「俗名を書いた位牌は無い!」
Aブルー「俗名って?」
キース 「生きてた間の名前のことだ!」
あんただとブルーで俺だとキースだ、と苛立ちの表情。
キース 「そういう名前を書くのは有り得ん!」
Aブルー「それじゃ、どういう名前を書くわけ?」
キース 「戒名だ! 坊主がきちんとつける名前だ!」
鯨にだって戒名はある、とブッ飛んだ例が。
キース 「鯨なんぞは院殿号だぞ、おまけに大居士と来たもんだ!」
Aブルー「なんだい、それは?」
キース 「特別に偉い人にしか使わん戒名だ!」
Aブルー「じゃあ、それで」
キース 「はあ?」
Aブルー「インデンゴウだか、ダイコジだかでお願いするよ」
スッポンタケも偉大だから、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「そういう名前をつけてあげてよ、スッポンタケに」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「それで位牌を作ってくるから、早くお願い」
キース 「あ、あ、あんた…」
絶対に何か間違えている、とキース君。
キース 「どうして俺がスッポンタケに戒名なんかを!」
Aブルー「駄目なのかい?」
キース 「俺の家はスッポンタケの菩提寺ではないっ!」
Aブルー「菩提寺ねえ…。お世話になってるお寺だっけね」
だったら、とソルジャー、極上の笑顔。
Aブルー「これを御縁にスッポンタケの菩提寺に!」
キース 「ちょっと待て!」
Aブルー「そしたらお仏壇の預かりサービスもあるんだろう?」
キース 「断固、断る!」
Aブルー「鯨にだって戒名と言ったよ、差別は良くないと思うけどな」
是非ともスッポンタケに戒名を! と迫られましても。
人間様のお役に立ってた鯨とはエライ違いなのでは、スッポンタケ…。
2014/08/14 (Thu)
☆鯨並みでお願い
スッポンタケの位牌を作るには戒名が必須。
鯨にも戒名があると聞いたソルジャー、是非つけてくれとキース君に。
Aブルー「菩提寺の件はともかく、位牌は欲しいし…」
キース 「俺はスッポンタケとは何の御縁も無いんだが!」
Aブルー「御縁の有無って関係あるわけ?」
キース 「戒名というのは生前の人となりを考えてつけるんだ!」
Aブルー「鯨に人となりも何も無いだろう?」
ただの鯨だ、という意見ですが。
キース 「違うな、鯨は色々と人間様の役に立ったから戒名がある」
Aブルー「そうなんだ? だったらスッポンタケの場合も!」
キース 「どの辺が役に立ったんだ!」
Aブルー「ぼくのハーレイがパワー全開、お蔭でぼくも!」
毎日が充実、サイオンも絶好調なのだそうで。
Aブルー「ぼくはシャングリラのみんなの命を預かってるしね?」
キース 「…それで?」
Aブルー「そのぼくのサイオンを高めるスッポンタケは偉大!」
それに相応しい戒名を寄越せ、とズズイと。
Aブルー「インデンゴウだかダイコジだかで鯨並みのを!」
キース 「誰がつけるか!」
Aブルー「じゃあ、ブルーでもいいんだけれど…」
ブルー 「なんでぼくが!」
Aブルー「君も坊主だし、戒名とやらをつけられるかと」
ブルー 「お断りだから!」
キースと同じくスッポンタケに御縁など無い、と生徒会長。
ブルー 「どう名付けるのか分からないしね、遠慮させて貰う」
Aブルー「それじゃ、絶倫!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「スッポンタケの人となりだろ、絶倫パワーで!」
それに男根、とソルジャー、勝ち誇った笑み。
Aブルー「恥知らずな男根だっけね、学名ってヤツが」
ブルー 「…そ、そうだけど…」
Aブルー「絶倫パワーで男根なんだよ、人となりは」
キース 「あ、あんた、いったい…」
Aブルー「とにかく戒名! 位牌用に!」
素晴らしいのをお願いするよ、と言われましても。
絶倫と男根を織り込んだ上に院殿号で大居士ですか?
2014/08/15 (Fri)
☆お中元と御礼状
イングリッドさんからのお中元ですが、のし付きな上に手紙も一緒に。
マツカ君宛の手紙と思われるだけに、生徒会長が開封する運び。
ブルー 「マツカ、開けてもいいんだね?」
マツカ 「はい。御礼状を書く都合もありますから」
シロエ 「もう書かなくてもいいんですよ!」
サム 「放置しとけよ、こういうのは!」
マツカ 「でも…。父が早めに書くようにと」
訳して貰わないと出せませんから、というのは正論ですが。
キース 「定型文で出して貰えないのか?」
マツカ 「今後ともよろしくお願い申し上げます、ですか?」
キース 「…そういえば会社宛に届くんだったか…」
マツカ 「そうです、ですから定型文だと…」
シロエ 「今後もよろしくになるわけですね?」
マツカ 「会社ですから…」
サム 「今後もよろしくはヤバすぎるぜ!」
そうならないように書いてくれ、と縋るような気持ちの御一同様。
マツカ 「頑張ってみます。ただ、御礼状ですし…」
Aブルー「今後もよろしくでかまわないじゃないか!」
福の神との御縁は末永く、と割り込むソルジャー。
Aブルー「本当に素晴らしい人だったから!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ イングリッドさん、いい人だよね!」
ねーっ! と意見が一致する二名様。
頭を抱える一同ですが、此処まで御縁が続いたことは確か。
キース 「…縁が切れるといいんだが…」
サム 「祈るしかねえな…」
ジョミー「それで、手紙は?」
ブルー 「ちょっと待ってよ?」
生徒会長、封筒を開けて折り畳まれた便箋を開き。
ブルー 「うん、普通に時候の挨拶だよ。でもって…」
ぶるぅ 「ねえねえ、お菓子は?」
ブルー 「お気に召して頂けたようなので、って書いてあるね」
ぶるぅ 「ジンジャークッキー、入ってるんだ!」
ブルー 「そうらしい。それと限定商品だそうだ」
一同 「「「限定商品?」」」
ジンジャークッキーの他に限定商品。
名物のお菓子、夏季限定とかいう感じでしょうかね?
2014/07/16 (Wed)
☆夏場のお菓子
お中元の中身はジンジャークッキーと、限定商品だそうでございます。
限定と聞けば期待するのが人情というものでして。
シロエ 「夏ですからゼリーとか、そっち系でしょうか?」
サム 「ドクツルタケの国でも夏はゼリーなのかよ?」
キース 「どうだろうな…」
イングリッドさんに付けた渾名がドクツルタケ。
サンタクロースの国の隣にお住まいで。
ジョミー「水羊羹とかの線は無いよね?」
キース 「外国にあると思うのか、それが」
ジョミー「そっか…。だったら、ゼリーで合ってるのかな?」
シロエ 「寒天ってこともないでしょうしね…」
スウェナ「葛きりもトコロテンも無いわよ、きっと」
ゼリーであろう、と決め付けている御一同様ですが。
ブルー 「…ちょっと待って。寒天も葛きりもトコロテンもあるかも」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「イングリッドさんの国のお菓子じゃないらしい」
シロエ 「でもですね!」
外国には無いお菓子ですよ、ともっともな意見。
シロエ 「この国独自のお菓子なんです、寒天とかは!」
キース 「昨今は外国でも寒天を料理に使うとは聞くが…」
サム 「菓子と料理じゃ全然違うぜ?」
ジョミー「そうだよねえ?」
なんで寒天、とジョミー君。
ジョミー「おまけにトコロテンとか葛きりだなんて無いと思うけど」
ブルー 「…外国ならね」
キース 「もしかして俺たちの国の菓子なのか!?」
気に入りの味で取り寄せているとかなのか、とキース君の叫び。
キース 「ドクツルタケの味覚は確かなんだろうな?」
ブルー 「さあ…? 試食したとは書いていないし」
サム 「投げっぱなしかよ!」
シロエ 「お中元カタログで決めたんでしょうか?」
ブルー 「そうじゃなくって、この国の知り合いが調達したとか」
キース 「お、おい、まさか知り合いとかいうヤツは…」
一同 「「「も、もしかして…」」」
イングリッドさんの知り合いとやら。
そのお知り合いは、もしかしなくても…?
2014/07/17 (Thu)
☆福の神とお使い
イングリッドさんからのお中元の中身の限定商品。
お国のお菓子ではなくて、この国に住む知り合いが調達したとかで…。
キース 「その知り合いはアレか、マツカの親父の会社の社員の…」
シロエ 「マツカ先輩が身バレしたという人ですか!?」
まさか、と青ざめる御一同様。
名前は知らねど、イングリッドさんの知人でバイク乗りの男性がソレ。
サム 「とんでもない荷物を寄越したヤツかよ!?」
ジョミー「お饅頭とか、お守りとか…」
Aブルー「福の神のお使いかい?」
そうなのかい、とソルジャーの赤い瞳がキラキラ。
Aブルー「確かテーマを決めて回ってくれたとかで色々…」
シロエ 「あんなのは二度と要りませんから!」
Aブルー「何を言うかな、福の神だけにお使いもついてるってね!」
神様にはお使いがつくらしいし、と笑顔のソルジャー。
Aブルー「牛とかウサギとかあるんだってね?」
キース 「まあ、そうだが…」
Aブルー「福の神だと何になるかな、そういうお使い」
シロエ 「さ、さあ…。恵比寿様なら鯛を持っていますが」
キース 「コレというのは思い付かんな」
Aブルー「じゃあ、鯛ってコトにしておこうかな」
お使いの鯛の出番だといいな、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「今回も鯛が奔走してくれたとか?」
ブルー 「…そうだとしたら?」
Aブルー「おめでたいじゃないか!」
まさにメデタイ、と上がる歓声。
Aブルー「鯛じゃアレだし、メデタイ様と呼ばせて貰うよ」
一同 「「「め、メデタイ…」」」
そんな鯛はお呼びじゃない、と一同、愕然。
シロエ 「か、会長…。メデタイが出て来たんですか?」
ブルー 「出て来たと言うか、出掛けたと言うか」
キース 「何処へだ!」
ブルー 「お祭り見物」
一同 「「「祭り?」」」
ブルー 「趣味のバイクでちょっと遠出を」
Aブルー「メデタイ様が!?」
期待できそう、と拳を握るソルジャーですが。
福の神様のお使いとやらがどんな祭りに…?
2014/07/18 (Fri)
☆メデタイ様と祭り
ソルジャー期待のイングリッドさんからのお中元。
限定商品を調達したという人を福の神のお使い認定、メデタイ様とか。
Aブルー「メデタイ様は何のお祭りに出掛けたんだい?」
キース 「あんた、メデタイ様で決定なのか?」
Aブルー「もちろんだよ! もっと早くに気付けば良かった」
前に色々貰った時に、と語るソルジャー。
Aブルー「山ほどのグッズに木の根まんじゅう、素晴らしかったし!」
シロエ 「ぼくたちにとっては迷惑ですから!」
Aブルー「君たちは真価が分かってないんだ、メデタイ様と福の神の」
万年十八歳未満お断りでは仕方ないけど、と深い溜息。
Aブルー「福の神もメデタイ様も、福を運んでくれるんだよ」
キース 「あんた限定の福だろうが!」
Aブルー「ぼくだけじゃないよ、ハーレイもだよ」
夫婦というものは一心同体、と言われなくともバカップル。
Aブルー「夏至の日効果も抜群だったし、今度は何を貰えるのかな?」
キース 「あんたの世界にすっこんでろ!」
Aブルー「SD体制で苦労しているぼくに引っ込めと言うのかい?」
一同 「「「うっ…」」」
ソルジャーの必殺技、SD体制攻撃炸裂。
こうなっては手も足も出ない御一同様、耐えるしかなく。
Aブルー「それで、メデタイ様は何処のお祭りに?」
ブルー 「此処からはかなり離れているねえ、バイクならでは」
Aブルー「ふうん? メデタイ様が出掛けるからには特別なお祭り?」
ブルー 「国際的に有名なお祭りらしい、と書いてあるけど」
一同 「「「国際的?」」」
ブルー 「おまけにこの国有数の奇祭だってさ」
一同 「「「奇祭?」」」
それはまた、と首を傾げる御一同様。
キース 「寺の祭りか、それとも神社か?」
ブルー 「神社らしいよ、鍛冶の神様」
シロエ 「…鍛冶の神様なら普通ですね?」
キース 「特にアヤシイ感じはしないが…」
しかし、と悩むキース君。
メデタイ様が出掛けてゆく辺り、あまり普通じゃなさそうな気も…?
2014/07/19 (Sat)
☆珍しい御利益
福の神ことイングリッドさんのお使いだから、と名付けたメデタイ様。
鍛冶の神様のお祭りに行ったそうですが、国際的にも有名な奇祭。
キース 「奇祭というのが気になるんだが…」
シロエ 「でもですね、特に変だと思わなくても奇祭ですよ?」
キース 「松明を担いで練り歩くだけでも奇祭だったな」
そういうのもアリか、とキース君。
キース 「鍛冶の神様なら火とも無縁ではない筈だしな」
ジョミー「松明なのかな?」
シロエ 「国際的に有名でも不思議じゃありませんね?」
火祭りの類はウケるようですし、という意見。
シロエ 「会長、やっぱり松明ですか?」
ブルー 「練り歩くという点では似たようなモノかな」
キース 「祭りは練り歩くものが多いと思うが…」
サム 「だよなあ、神輿とかを担いで行くしよ」
ブルー 「このお祭りもメインは御神輿らしいんだけど…」
だけど、と言葉を濁す生徒会長。
ブルー 「国際的に有名になった理由は御利益の方で」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「コレに効きます、って謳った神様が珍しいらしい」
キース 「何に効くんだ!?」
ブルー 「…病気だけど?」
キース 「それ自体はよくある話だな。珍しい病気か?」
ブルー 「どうだろう? 有名な病気ではあるけどねえ…」
シロエ 「国際的に有名だとか?」
ブルー 「そういう意味ではメジャーだね、うん」
知らない人は少ないだろう、という話。
シロエ 「それなのに効く神様が珍しいんですか?」
キース 「需要と供給のバランスが悪いということだな」
今どきは何処も争って御利益を増やすものだが…、と流石は副住職。
キース 「こじつける勢いで御利益を拡大するのは珍しくないぞ」
ジョミー「なんか有難くないんだけど…」
キース 「鰯の頭も信心から、と言うだろうが!」
ブルー 「言ったもの勝ちだよ、この世界はね」
神様でも仏様でも同じ、と生徒会長。
そんな御時世に効く神様が珍しかったら、有名なのも当然ですよね!
2014/07/20 (Sun)
☆メデタイ様の慧眼
ソルジャーがメデタイ様と名付けた、イングリッドさんのお知り合い。
お祭り見物に出掛けたようですが、御利益が珍しいとかで。
Aブルー「メデタイ様がどうしてそんな祭りに?」
キース 「確かにな…。バイク乗りだと聞いたが、病気か?」
シロエ 「国際的に有名な病気なんですよねえ?」
ジョミー「でもって、扱ってる神様が少ないんだよね?」
いったい何の病気だろうか、と悩む御一同様。
Aブルー「メデタイ様が病気となったら、ぼくとしてもね…」
キース 「困るんだろうな、あんたはな」
Aブルー「これからも色々と欲しいからねえ、素敵なものを」
ブルー 「そういう心配は全く要らないと思うけど?」
メデタイ様は病気ではない、と生徒会長、スッパリと。
ブルー 「そんな祭りに行ってる段階で充分、健康!」
キース 「そうなのか?」
サム 「病気に効くんじゃねえのかよ?」
ブルー 「正確に言えば予防に効果!」
シロエ 「治すんじゃなくて予防ですか!」
ブルー 「だから国際的に有名なんだよ、そのお祭りが!」
参拝しておけば感染予防に御利益絶大との話。
ジョミー「何の予防に御利益絶大?」
ブルー 「…エイズだけど?」
一同 「「「エイズ!?」」」
それはまた…、とソルジャーに注がれる皆々様の視線。
キース 「なるほど、メデタイ様は見る目があるな」
シロエ 「罹りそうだと思ったんですね、分かります」
Aブルー「なんでぼくが!」
ブルー 「君の世界ではどうだか知らないけどねえ、此処ではねえ…」
キース 「男性同性愛者が罹るケースが多数だからな」
Aブルー「へえ…。それじゃ、ぼくたちの健康を祈ってくれたんだ?」
なんて素晴らしい人だろうか、とソルジャー、ウットリ。
Aブルー「それで参拝のお土産とかが!」
ブルー 「…まあ、そうかな…」
Aブルー「食べると予防に御利益たっぷりなお菓子がギッシリ?」
早く開けろ、と瞳がキラキラ。
エイズ予防に御利益絶大な祭りの参拝土産って…?
2014/07/21 (Mon)
☆拡大する御利益
福の神と呼ばれるイングリッドさんのお使い、メデタイ様。
エイズの予防に御利益絶大なお祭りに出掛けた上に、参拝土産までが。
Aブルー「有難いねえ、健康を祈って下さるだけでも嬉しいのに」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ イングリッドさんのお中元、開けていい?」
ブルー 「…ちょっと待って。一応、心の準備を」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「なにしろ祭りが祭りだから…」
キース 「エイズ予防の祭りだろうが」
単に御利益の問題だけだ、とキース君。
キース 「そこのバカどもが罹らないんなら問題なかろう」
シロエ 「そうですよね?」
心の準備など不要であろう、と結論付けた御一同様ですが。
ブルー 「さっきの話を聞いてなかった? 御利益の話」
ジョミー「エイズ予防だよね?」
ブルー 「その前だよ!」
一同 「「「前?」」」
ブルー 「キースが言ったよ、御利益は拡大してゆくものだと」
キース 「確かに言ったが、それがどうかしたか?」
ブルー 「エイズって病気はいつからあるわけ?」
一同 「「「さあ…?」」」
いつだったろう、と悩んでも学校で習うわけもなく。
シロエ 「ぼくたちが生まれた時にはありましたよね?」
キース 「それは間違いない」
サム 「でもよ、新しい病気だって聞いた気もするぜ」
スウェナ「そうだったかもしれないわねえ…」
新しい方じゃないかしら、とスウェナちゃん。
スウェナ「百年は経ってないわよ、きっと」
ブルー 「甘いね、もっと新しいってね」
キース 「新しかったらマズイのか?」
ブルー 「御利益は拡大するんだよ? 拡大するには元が必要!」
火のない所に煙は立たぬ、と生徒会長、キッパリと。
ブルー 「エイズ予防に効くんです、って神社を作るのは邪道だよね」
キース 「そうなると新興宗教になるな」
ブルー 「だろう? だったら、神社は元からあるんだ」
由緒正しい神社なのだ、と言われましても。
エイズ予防に御利益絶大な神社の何処に問題が…?
2014/07/22 (Tue)
☆御利益とルーツ
福の神ことイングリッドさんのお使い、メデタイ様が出掛けたお祭り。
エイズの予防に御利益絶大な神社のお祭りらしいですけど。
ブルー 「いいかい、由緒正しい神社だってことは古いんだ」
キース 「それは当然、そうなるだろうな」
ブルー 「だけどエイズは新しいんだよ。新規の御利益」
シロエ 「扱ってる所が少ないんですよね?」
ジョミー「需要と供給のバランスだっけ?」
キース 「他の神社が目を付けていないだけだと思うが…」
エイズ除けだからな、とキース君。
キース 「どちらかと言えばコッソリ参拝したいだろうし」
マツカ 「そうですね…」
シロエ 「罹る可能性があるんです、とバレバレですしね」
Aブルー「そんなに恥ずかしい病気なのかい?」
サム 「あまり言いたくねえだろうなあ、普通はよ」
Aブルー「そうなんだ? そんなお祭りにメデタイ様が…」
ぼくたちのために行って下さったのか、とソルジャー、感激。
Aブルー「お土産はお守りとかなのかな?」
ブルー 「多分ね…」
Aブルー「開けてもいい?」
ブルー 「まだ他のみんなの心の準備が出来てない!」
キース 「どういう覚悟が要るんだ、それは」
ブルー 「拡大解釈される前だよ!」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「エイズ除けの間は何だったのか、ってこと!」
新規の御利益を作り出すには基本が必要だそうでございます。
ブルー 「ずっと昔から神社もお祭りもあったんだよ、うん」
キース 「まるで無関係な御利益が増える例も多いが?」
学問の神様が交通安全を扱うとか、と挙げられた例。
キース 「エイズ除けでも問題ないんじゃないか?」
ブルー 「そっち系ならね」
一同 「「「そっち系?」」」
ブルー 「無関係なのを持って来たならただの商魂!」
キース 「まさか、エイズ除けが出て来ても当然なのか?」
Aブルー「なになに、何か素敵な神社?」
男同士のカップルに御利益絶大? と、期待の瞳。
そんな神社がありますかねえ?
2014/07/23 (Wed)
☆無理すぎな御利益
イングリッドさんのお使いなのだ、とソルジャーが決めたメデタイ様。
エイズ除けのお祭りに行ったらしいのですけど、伝統ある神社。
ブルー 「エイズ除けだと主張するだけの根拠がねえ…」
Aブルー「もしかして男同士のカップル限定の縁結びだとか?」
結婚しているぼくたちには意味が無いけれど、と言いつつも。
Aブルー「極楽でも同じ蓮の上を目指すからには縁結びもいいね」
ブルー 「はいはい、ガッチリ手を握り合ってのセットものってね」
Aブルー「何を言うかな、手を繋いだだけじゃ足りないし!」
肝心の部分をガッチリ結合、とグッと拳を握るソルジャー。
Aブルー「スッポンタケの御利益パワーで漲ってるしね」
ブルー 「まだ効いてるわけ!?」
Aブルー「うん、ビンビンのガンガンだよ?」
ぼくのハーレイ、と悪びれもせずに。
Aブルー「それでどういうお祭りなのかな、そのお祭りは?」
ブルー 「…メインは御神輿らしいんだけど…」
キース 「普通だな?」
シロエ 「御神輿はお祭りの基本ですよね」
ブルー 「そうなんだけどね、ただの御神輿じゃないらしい」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「元々は商売繁盛で…」
ジョミー「鍛冶の神様なら普通じゃない?」
ブルー 「そこから御利益拡大コースを辿っていてさ」
御他聞にもれず増えたのだ、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「子孫繁栄に夫婦和合と増えまくった末に」
一同 「「「…末に…?」」」
夫婦和合は今や危険を招く言葉という認識。
その上にまだ何かあるのか、と身構える御一同様ですが。
ブルー 「性病除けっていうのが出て来て、そこからエイズ!」
一同 「「「性病除け!?」」」
ブルー 「そう書いてるよ、この手紙には」
キース 「鍛冶の神様が何処からそういう御利益になるんだ!」
ブルー 「だから拡大解釈だってば!」
拡大できるだけの根拠があるのだ、と言われましても。
鍛冶の神様の御利益が性病除けだなんて、無理過ぎませんか?
2014/07/24 (Thu)
☆恥知らずなお祭り
ソルジャーの福の神なイングリッドさんのお使い、メデタイ様。
お祭りに出掛けたまではいいのですけど、鍛冶の神様なのに性病除け。
キース 「拡大解釈にしても無理すぎな御利益だろうと思うが!」
Aブルー「ぼくは効くなら何でもいいよ?」
罹る予定は皆無らしいくせに、心遣いが嬉しいのだとか。
Aブルー「お土産も期待出来そうな感じ!」
ブルー 「…その読みは多分、外れてないかと」
キース 「ただの性病除けだろうが! それとエイズと!」
せいぜいお札だ、と叫ぶキース君ですが。
シロエ 「でもですね…。さっき夫婦和合がどうとかと」
Aブルー「それもあったねえ! ますます期待が高まってくるよ」
ブルー 「…他のみんなは死ぬ気でいた方がいいかもしれない」
サム 「そこまでなのかよ!?」
ジョミー「なんでお祭りのお土産でそうなるわけ?」
ブルー 「…奇祭だから」
キース 「それは聞いたが、何か問題でもありまくりなのか?」
ブルー 「問題どころか…」
生徒会長、フウと超特大の溜息。
ブルー 「スッポンタケの比じゃないお祭り」
一同 「「「ええっ!?」
ブルー 「恥じらいの無い御神輿が練り歩くんだよ」
Aブルー「なんだって!?」
その御神輿とはもしかして…、と乗り出すソルジャー。
Aブルー「スッポンタケみたいな御神輿だとか!?」
ブルー 「…そうらしいんだけど…」
一同 「「「……嘘だ……」」」
ブルー 「だけどキッチリ書いてあるんだ、この手紙に!」
松茸の形の御神輿が沢山出ていたそうです、と書かれているとか。
一同 「「「ま、松茸…」」」
ブルー 「御神輿の中に乗ったり、御神輿の形がそのものだったり」
キース 「それは猥褻すぎるだろう!」
ブルー 「だけどキチンとお祭りなんだよ、露店も沢山出てたって」
Aブルー「素晴らしすぎだよ!」
スッポンタケを上回る恥知らずっぷり、と大感激のソルジャーですが。
そんな恐ろしい祭りのお土産、いったい何だと…?
2014/07/25 (Fri)
☆実在するお祭り
福の神なイングリッドさんのお使い、メデタイ様。
お祭り見物のお土産をくれたらしいのですけど、トンデモな祭りで…。
キース 「…なんで鍛冶の神様でスッポンタケな神輿になるんだ…」
ブルー 「ぼくだって理由はサッパリだよ!」
でも、と生徒会長、ブツブツと。
ブルー 「鍛冶と言ったら金属だしねえ、その辺なのかな?」
Aブルー「なるほど、金だって金属だからね!」
大人の時間に金は大切、と笑顔のソルジャー。
Aブルー「スッポンタケな御神輿だなんて、御利益ありそう!」
シロエ 「…会長…。本当なんですか、そのお祭りは?」
ブルー 「かなまら祭りで調べるといいです、と書いてあるしね…」
キース 「つまり実在するんだな!?」
Aブルー「かなまら祭り! そこのパソコン、借りてもいい?」
ブルー 「却下!」
猥褻物を検索しないでくれ、と生徒会長、怒りの形相。
ブルー 「いいからサッサとお土産を持って帰りたまえ!」
Aブルー「貰っていいんだ?」
ブルー 「開けなくていいから! もうそのままで!」
ジンジャークッキーだけを置いて行け、という的確な指示。
ブルー 「ぶるぅ、とにかくその箱を開けて」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ジンジャークッキーだよね!」
熨斗紙と包装紙を剥がして箱をパカリと。
ぶるぅ 「わぁーい、こっちがクッキー!」
Aブルー「お菓子の絵だけで分かるよね。ぼくのはこっち、と」
よいしょ、とソルジャー、自分用らしき箱を取り出しまして。
Aブルー「限定商品なんだよね?」
ブルー 「お祭りのお土産らしいしね」
帰ってゆっくり開けたまえ、と優しい微笑み。
ブルー 「君のハーレイと二人で楽しんでくれればいいから」
Aブルー「それはダメだよ、マナーに反する!」
一同 「「「マナー?!」」」
Aブルー「御礼状を書いて貰わなくっちゃいけないからね!」
福の神様とメデタイ様に、と言われましても。
モノを見ないで御礼状は確かに失礼ですけど、中身を見ろと?
2014/07/26 (Sat)
☆開けたらお土産
世にも恐ろしい、スッポンタケのような御神輿が練り歩く祭り。
イングリッドさんのお使いと名高いメデタイ様からの、祭りのお土産。
Aブルー「どんなお土産かを見ないで御礼状は失礼だよ、うん」
ブルー 「…それはそうだけど…」
キース 「どうせロクでもない菓子だ!」
シロエ 「前のお饅頭の親戚ですよ、きっと」
開けなくても想像がつきますから、とシロエ君。
シロエ 「御礼状なんかは定型文で充分なんです!」
キース 「そのせいで御縁が今も続いているようだがな…」
サム 「ドクツルタケとは縁が切れたと思ってたのによ…」
Aブルー「こういう御縁は末永くだよ!」
メデタイ様もいらっしゃるから、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「せっかく買ってきてくれたんだ。見てみないとね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お饅頭だといいね!」
Aブルー「美味しかったし、食べて御利益だったしね!」
今度はどうかな、と箱を包んだ紙をベリベリと。
シャン学メンバー、生きた心地もしないのですが…。
Aブルー「さて、と…。あれ?」
ぶるぅ 「お菓子じゃないの?」
Aブルー「梱包材かな?」
布だ、と引っ張り出したソルジャーですけれど。
Aブルー「これは凄いかも!」
一同 (((さ、最悪…)))
Tシャツにババーンと印刷されたスッポンタケならぬ御神体。
夫婦和合の文字も躍って、如何にもソルジャー好みの品。
Aブルー「もしかして、これも?」
ぶるぅ 「わあ! そっちはハーレイの分だね、きっと!」
見るからに大きなサイズの同じTシャツ。
ソルジャー夫妻がペアルックをするには丁度いいかも。
Aブルー「是非ハーレイと着てみたいねえ!」
キース 「…好きにしてくれ」
Aブルー「うん! スッポンタケ狩りのユニフォームにするよ!」
一同 「「「えぇっ!?」」」
Aブルー「だって。ぼくたちの仲は秘密なんだよ、一応は」
だからこっちでペアルックだ、と言われましても。
夫婦和合なスッポンタケで…?
2014/07/27 (Sun)
☆お土産ペアルック
ソルジャーの福の神、イングリッドさんのお使いとされるメデタイ様。
スッポンタケな御神輿が練り歩く祭りの土産にTシャツを。
Aブルー「これは絶対着なくっちゃ! ハーレイとペアで!」
ブルー 「青の間で着ればいいだろう!」
Aブルー「もちろん着るけど、お日様の下でも着ないとね!」
夫婦の時間だけではもったいない、という仰せ。
Aブルー「まずはペアルックで夫婦の時間をじっくりと!」
ブルー 「そんな時間に着ていたシャツを着て来ると!?」
Aブルー「ちゃんと洗えば問題ないだろ!」
現にそういう服で来てるし、と言われて仰け反る御一同様。
キース 「あ、あんたは何を考えてるんだ!」
Aブルー「普通だけど? ソルジャーの衣装でヤることも多いし」
同じ服が山ほどあるからどれがどれだか…、という話。
Aブルー「大人の時間に使ってた分も着て来た筈だよ」
ブルー 「だからと言って!」
Aブルー「このシャツだって似たようなもの!」
スッポンタケ狩りにはコレを着て…、とソルジャー、ウキウキ。
Aブルー「きっと御利益パワーがググンと!」
一同 「「「………」」」
ソルジャー夫妻がスッポンタケで夫婦和合なペアルック。
なんということをしてくれるのだ、と泣きの涙の一同ですが。
Aブルー「さて、と…。うわあ、お守りも色々揃っているねえ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 松茸、いっぱいだね!」
Aブルー「でもって、こっちが限定品の御神体饅頭かあ…」
一同 (((要らない、要らない…)))
Aブルー「震えなくっても、これはぼくたち専用だから!」
食べて応援用ではないのだ、と説明書きを読んでいるソルジャー。
Aブルー「食べれば夫婦和合に御利益、夜のお菓子だって!」
ブルー 「はいはい、分かった」
Aブルー「それでこっちは、と…。何だか厳重な梱包だねえ?」
壊れ物の夜のグッズだろうか、と訊かれましても。
ぷちぷちシートにくるまれたブツが何だか、知りたい人がいるとでも?
2014/07/28 (Mon)
☆壊れ物なお土産
スッポンタケな御神輿が練り歩くお祭りのお土産、実に強烈。
もう沢山だと言いたくなる中、ぷちぷちシートにくるまれたブツが…。
Aブルー「何だろう? そこそこ重さはあるんだよ、うん」
ブルー 「こっちに渡してこなくていいから!」
Aブルー「でも、二つあるし…」
キース 「二つならペアのグッズだろう!」
Aブルー「だよねえ、だけど…。ぼくとハーレイとで使えって?」
そういう夜のグッズがあったかなあ? と悩むソルジャー。
Aブルー「ぼくはともかく、ハーレイにグッズを使いはしないし…」
ブルー 「君たちの夜の生活までは知らないよ!」
Aブルー「結婚してからはグッズはあんまり…」
ブルー 「グダグダ言わずに持って帰る!」
Aブルー「御礼状を書いて貰うためには披露しなくちゃ!」
よし、とソルジャー、ぷちぷちシートに手をかけまして。
Aブルー「夜のグッズで理解不能なら解説するから!」
キース 「解説は要らん!」
ブルー 「やったら叩き出すからね!」
Aブルー「でもねえ、御礼状の都合が…。あれっ?」
此処に紙が…、と出て来た栞のようなもの。
Aブルー「なになに、伝統の飴細工…?」
一同 「「「飴細工?」」」
Aブルー「夫婦和合に御利益絶大、御神体の形をしております…?」
一同 「「「えぇっ!?」」」
まさか、と絶句の御一同様。
ソルジャーの方は御神体の形と知ってウキウキと。
Aブルー「飴細工だからキャンディーだよね?」
ブルー 「…ま、まあ、普通は…」
Aブルー「舐めてじっくりお楽しみ下さい、と書いてあるから…」
ぷちぷちシートを剥がすと、今度は普通の包装紙。
飴細工とだけ書かれた紙を開いてみれば。
一同 (((うわー…)))
Aブルー「素晴らしすぎだよ!」
ブルー 「早く片付ける! 猥褻だから!」
Aブルー「こんなキャンディー、初めて見たよ!」
木の根まんじゅうの比じゃないリアリティー、とソルジャー、感激。
こんな飴細工を売ってもいいと?
2014/07/29 (Tue)
☆気配りの飴細工
ソルジャー夫妻の福の神なイングリッドさんのお使い、メデタイ様。
スッポンタケ神輿な祭りのお土産を寄越した中に、トンデモな飴細工。
Aブルー「スッポンタケも凄かったけれど、そのものだね、これ!」
ブルー 「早く片付けてくれたまえ!」
Aブルー「棒つきキャンディーになってるんだよ、ほら!」
ここに割り箸、と得意げに割り箸を握るソルジャー。
飴細工だけにイヤンな形をした物体が割り箸の先にドッシリと…。
Aブルー「これは気分が盛り上がりそうだよ、舐めてるだけで!」
ブルー 「いいから帰る!」
Aブルー「このキャンディーは白いけれども、こっちもかな?」
一同 「「「白?」」」
飴細工だから白で普通、と思った御一同様ですが。
Aブルー「ハーレイ色のキャンディーだったら嬉しいんだけど…」
一同 (((ハーレイ色…?)))
なんだそれは、と訊き返す前にソルジャーが開けたもう一個。
飴細工と書かれた紙を外して…。
Aブルー「やったね、ハーレイ色ってね!」
ブルー 「コーヒー味か何かだから!」
Aブルー「だけどハーレイの色だよ、これは!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キャンディー、茶色と白だね!」
Aブルー「ぼくとハーレイに合わせてくれたらしいね!」
メデタイ様に大感謝、とソルジャーは感激の面持ちで。
Aブルー「ぼくがハーレイ色のを舐めて、ハーレイが白、と!」
ブルー 「もういいから!」
Aブルー「いいねえ、気分はシックスナインってね!」
一同 「「「しっくすないん…?」
Aブルー「ああ、君たちは知らなかったねえ!」
ブルー 「退場!!」
Aブルー「待ってよ、飴細工の下にもまだ箱が…」
これでラスト、と引っ張り出したソルジャーですが。
Aブルー「見てよ、夫婦和合の子宝飴だって!」
ブルー 「開けなくていいっ!」
Aブルー「ダメダメ、全部披露しなくちゃ!」
そして御礼状を書いて貰うのだ、と御機嫌ですけど。
箱の中はギッシリ、イヤンな形の飴細工とか…?
2014/07/30 (Wed)
☆感謝な定型文
福の神と名高いイングリッドさんからのお中元。
メデタイ様が買って来たという恐ろしい形の飴細工の他に、子宝飴も。
Aブルー「こっちはどんな感じかな?」
ブルー 「開けなくても大体、分かるから!」
Aブルー「そう言わずに! 全部見てから御礼状!」
どうぞよろしく、とマツカ君をチラリと見遣って箱を開ければ。
Aブルー「凄いね、全部金色ってね!」
ぶるぅ 「キンキラキンの松茸、いっぱいだね~!」
Aブルー「このリアルさは松茸よりもスッポンタケだよ!」
ぼくのハーレイが漲ってくること間違いなし、と笑顔のソルジャー。
Aブルー「ぼくとハーレイ色の飴細工に、コレに、Tシャツに…」
マツカ 「け、結構なお品を有難うございました、と書いておきます」
Aブルー「よろしくって書くのも忘れないでよ?」
マツカ 「…は、はい…」
キース 「馬鹿、書くな!」
マツカ 「で、でも、御礼状には定型文というものが…」
ぼくが書かなくても誰かが書きます、と気弱な声。
マツカ 「書き忘れたんだな、と訳す社員が書き添えますよ」
一同 「「「うわー…」」」
Aブルー「福の神とメデタイ様との御縁は末永く、ってね!」
それじゃよろしく~、とお土産を抱えてソルジャー、トンズラ。
自分の世界の青の間に当分、おこもりかと。
サム 「…なんかエライことになっていねえか?」
ジョミー「凄いペアルックが出来ちゃったよ…」
キース 「御礼状だが、あんた、代わりに書けないか!?」
言葉が分かる生徒会長を御指名ですけど。
ブルー 「ぼくの住所がバレるじゃないか!」
マツカ 「父の会社から送る場合は、文章チェックがあるんですよ」
ブルー 「会社同士で失礼がないよう、当然だね」
キース 「つ、つまりだな…」
ブルー 「今回も御礼状は感謝な定型文なんだよ」
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
もう駄目だ、と泣けど叫べど逃げ道は無し。
どうか御縁が切れますように、と祈りまくっている中、中継終了~。
2014/07/31 (Thu)