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シャングリラ学園つれづれ語り
☆雨の日の遊び場所


さて6月。梅雨のシーズン到来、週末は生徒会長宅な面々。
窓の外は雨が降ってますけど、家の中ならエアコンも完備。

シロエ 「いいですねえ…。こういう避難所があって」
ジョミー「だよね、これだけ降ってるとさ…」
サム  「屋根のある場所は、混んでるもんなあ…」

飯を食うにせよ、遊ぶにせよ…、とサム君が眺める外の雨。

サム  「此処なら、飯は美味いしよ…」
シロエ 「おやつも出ますし、騒いでも苦情は来ませんし」
ジョミー「ホント、ブルーに感謝だよ!」
キース 「まったくだ。親父は理解が無いからな…」

ガキの頃には泣けたもんだ、とキース君。

キース 「寺によっては、雨の日は、本堂解放だぞ?」
一同  「「「本堂?」」」
キース 「ああ。雨だと、子供の遊び場が無くて…」

お母さんたちも困るからな、とキース君が繰る数珠レット。

キース 「その点、寺の本堂なら、広さ充分で…」
サム  「あー…。騒いでたって、文句も来ねえか…」
キース 「境内が狭い寺ならともかく、そこそこあれば…」

ご近所との距離が開くだろう、と副住職の言。

キース 「そういうわけだし、雨の日は寺で遊べる子も…」
シロエ 「いるわけですね、元老寺だとダメですけれど」
キース 「親父が石頭でさえなければな…」

俺は友達も呼べなかった、とブツブツブツ。

キース 「雨の日に限らず、普段からだ!」
ジョミー「えっ、なんで?」
シロエ 「お寺に親しんで貰えるチャンスですよ?」

お寺に行って遊ぶなんて、とシロエ君。

シロエ 「本堂を開放は無理でもですね…」
サム  「庫裏とか、宿坊もあるじゃねえかよ」

そっちで遊べばいいんでねえの、とサム君も。

サム  「でもって、合間に、お念仏を教えるとかよ…」
キース 「親父の場合は、そこが全力だったんだ!」
一同  「「「は?」」」
キース 「いらっしゃい、と迎えて、即、法話だぞ?」

一度やられたら二度と来ない、と唸ってますけど。
確かに…。


2024/06/01 (Sat)



☆機嫌を取らない人


梅雨のシーズン到来ですけど、週末は生徒会長宅で快適に。
エアコン完備で、おやつも食事も美味しい最高の溜まり場。

シロエ 「法話が強制イベですか…」
スウェナ「しかも着くなり、始まるだなんて…」

せめて、お菓子を配ってからで…、とスウェナちゃん。

スウェナ「そしたら、少しはマシってものでしょ」
ジョミー「キース、そういうのは無かったわけ?」
キース 「あの親父だぞ?」

媚びを売るようなキャラに見えるか、と質問が。

キース 「たとえ相手が子供だろうが、機嫌なぞ取らん!」
一同  「「「うわー…」」」

それは確かに二度と来ない、と誰もが納得。

シロエ 「キース先輩、お友達もやられたんですね?」
キース 「ああ。いつもせがれが…、と挨拶をして…」

その後は、即、法話タイムだ、とキース君の仏頂面。

キース 「お前たちも、最初に経験している筈だが?」
一同  「「「は?」」」
キース 「最初だ、最初! 夏休みに遊びに来ただろう!」

非日常な体験が出来るとかで…、とキース君。

キース 「そこのブルーに、上手く乗せられて…」
シロエ 「そうでした! 先輩の家、誰も知らなくて…」
ジョミー「でも、シロエだけは知ってたんだよね?」
シロエ 「お寺だというのと、場所とかは…。でも…」

お邪魔したことは無かったです、とシロエ君の言。

シロエ 「先輩の家に遊びに行く、という発想は…」
サム  「柔道とかだと、ねえかもなあ…」
シロエ 「ええ。先輩と言ったら、格上ですし…」

遊びになんてとんでもない、とシロエ君が竦める肩。

シロエ 「お手伝いなら、あるかもですけど」
サム  「そっちでも、行ってねえのかよ?」

アドス和尚がいるのによ、とサム君が傾げる首。

サム  「駆り出されそうな感じだぜ?」
シロエ 「言われてみれば、そうですよね…」
ジョミー「なんで、行かずに済んだのかな?」

ツイてたのかな、とジョミー君も不思議そうですけど。
運の問題…?


2024/06/02 (Sun)



☆動員されなかった人


雨ばかりな梅雨のシーズン到来、週末も雨なわけですけど。
生徒会長宅で過ごす面々、エアコン完備で、おやつに食事。

ジョミー「シロエって、運はいい方だっけ?」
シロエ 「キース先輩よりは、かなりマシですけれど…」
サム  「目に見えてツイてる、って感じはねえぜ」

運だけで避けて通れるのかよ、とサム君が傾げる首。

サム  「キースとは、付き合い、長いんだよな?」
シロエ 「ええ、柔道を始めた時からですね」
サム  「だったら、アドス和尚がよ…」
ジョミー「見逃してくれるわけがないよね…」

でも、お手伝いの経験は無し、とジョミー君も不思議そう。

ジョミー「キースが、止めてくれてたとか?」
サム  「それこそ有り得ねえヤツだぜ、うん」
シロエ 「アドス和尚には、頭が上がりませんしね…」
スウェナ「連れて来い、って命令されたら、服従だわよ」

なのに何故なの、とスウェナちゃんにも分からない理由。

スウェナ「シロエの連絡先が、謎だったとか…?」
ジョミー「あー…。それはあるよね、教えてなけりゃ」
サム  「どうなんだよ、シロエ?」

電話番号とか、教えなかったのかよ、とサム君の問い。

サム  「個人情報だし、言えませんってよ…」
シロエ 「いえ、連絡先なら、早くに交換してます」

住所も、電話番号も…、とシロエ君。

シロエ 「ですから、お寺なことも知ってましたし…」
ジョミー「うーん…。駆り出されると思うけどなあ…」
シロエ 「ぼくも今頃、気が付きました」

何故でしょうね、とシロエ君の視線がキース君に。

シロエ 「先輩、理由を知っていますか?」
キース 「知らない筈がないだろう!」

俺の親父だぞ、とキース君、腕組み。

キース 「理由は簡単、朱に交われば赤くなるからだ!」
一同  「「「は?」」」
キース 「そのままの意味だが?」
ジョミー「ちょ、シロエって…」
サム  「ワルだったってか?」

そうなるよな、と一同、仰天ですけど。
ワル…?


2024/06/03 (Mon)



☆朱の意味が問題


雨の日が続く梅雨のシーズン、週末は生徒会長宅で快適に。
エアコン完備で、おやつに食事で、誰もが満足ですけれど。

シロエ 「キース先輩、その言い方は、ちょっと…」
キース 「間違ったことは言っていないぞ、俺は」
シロエ 「そうなんですけど、誤解がですね…」

生じているじゃないですか、とシロエ君の不満そうな顔。

シロエ 「ぼくは、ワルとは違いますから!」
サム  「でもよ、キースが…」
ジョミー「朱に交われば赤くなる、って言ったしさ…」
スウェナ「それって、ワルって意味になるでしょ」

他にどういう意味があるのよ、とスウェナちゃんの問い。

スウェナ「朱は朱なんだし、ワルはワルよね」
シロエ 「ですから、その朱が違うんですよ!」
サム  「どう違うんだよ、説明しろよな」
ジョミー「普通、ワルって意味なんだしね!」

分かるように言って欲しいんだけど、とジョミー君も。

ジョミー「朱色じゃなくって、緋色だとか?」
シロエ 「あえて言うなら、それかもです」
一同  「「「はあ?」」」

緋色って何だ、と首を傾げる御一同様。

ジョミー「あのさ、緋色って、ブルーのさ…」
サム  「衣の色だぜ、なんか関係あるのかよ?」
シロエ 「大アリですよ!」

まさに衣が問題なんです、とシロエ君が立てる人差し指。

シロエ 「いいですか? キース先輩、元々は…」
ジョミー「えっと…?」
シロエ 「お坊さんになる気は、全く無かったんですよ!」
一同  「「「あっ!」」」

そういえば…、と誰もが思い当たる一件。

ジョミー「ブルーに触発されたんだっけ…」
サム  「負けてたまるか、っていうヤツな…」
シロエ 「思い出しましたか? ですから、それより…」

前の時代が問題なんです、とシロエ君。

シロエ 「ぼくみたいに、将来を好きに選べる人は…」
サム  「出入りされたら、困るよなあ…」
キース 「分かったか!」

手伝いに呼ぶなど論外だ、と唸ってますけど。
それはそうかも…。


2024/06/04 (Tue)



☆自分の流儀な人


雨の日ばかりな梅雨のシーズン、週末は生徒会長宅が一番。
エアコン完備で、おやつも食事も、最高の溜まり場でして。

シロエ 「というわけで、ぼくは呼ばれなかったようです」
キース 「お前のような輩は、親父にすれば、だ…」

俺を悪の道に誘うわけだ、とキース君が繰る数珠レット。

キース 「手伝いに呼んだばかりに、更に悪影響がだな…」
ジョミー「出そうだよねえ、シロエなら…」
シロエ 「何故、そうなるんです、ジョミー先輩!」

ぼくの何処がダメなんですか、とシロエ君が尖らせる唇。

シロエ 「機械弄りが趣味ですけれど、問題は特に…」
ジョミー「趣味じゃなくって、性格だってば」
サム  「うんうん、逆らうタイプだしよ…」
スウェナ「言われた通りに、手伝うわけがないわよね…」

自分の流儀でこなすヤツでしょ、とスウェナちゃん。

スウェナ「雑巾がけ、って命令されても、モップとか…」
サム  「自前の発明品を出してくるとか、ありそうだぜ」
シロエ 「あー…。その辺は、否定出来ないです…」

効率の良さを考えますし、とシロエ君の苦笑い。

シロエ 「雑巾を使わされるにしたって、こう、色々と…」
キース 「お助けグッズだの、薬品だのを持ち出してだ…」
シロエ 「そうです、やっぱり効率化ですよ!」

お寺といえども、改革とかは必要でしょう、とシロエ君。

シロエ 「卒塔婆プリンターの時代ですしね!」
キース 「親父が、お前を呼ばなかったのも、当然だ!」

親父は真逆のタイプだしな、とキース君の仏頂面。

キース 「伝統重視で、石頭で…」
サム  「スクーターの許可も、出ねえもんなあ…」

梅雨の月参りも自転車一択だしよ、とサム君の相槌。

サム  「土砂降りの日とかに、自転車はキツイぜ」
キース 「まったくだ。同級生たちは、とうの昔に…」
サム  「スクーターかよ?」
キース 「車に乗ってるヤツらも増えたな…」

年が年だし、とキース君がつく深い溜息。
言われてみれば…。


2024/06/05 (Wed)



☆最下級な乗り物


梅雨のシーズンは雨がシトシト、生徒会長宅で過ごす週末。
エアコン完備で快適な上に、おやつや食事も出るわけで…。

サム  「車かよ…。そりゃまあ、なあ…」
ジョミー「持っていたって、おかしい年じゃないもんね…」
キース 「そうなんだ。ついでに、政権移譲の時がだな…」

近付いているヤツも多くて…、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「いずれ住職になるわけなんだし、着々と…」
サム  「人脈を広げていくわけな?」
キース 「ああ。あちこちに顔を出すとなったら…」

スクーターよりも車だろうが、とキース君の言。

キース 「他所の寺とかを訪問するのに、スクーターは…」
シロエ 「普段着な感じがしますよね…」
キース 「手伝いだったら、スクーターでもいいんだが…」

公式訪問するにはマズイ、と副住職が顰める顔。

キース 「半袖に半パン、スニーカーで行くのと変わらん」
スウェナ「TPOで、乗り物も変えるべきなのね?」
キース 「服装ごとな!」

略式の法衣はアウトなんだ、とキース君。

キース 「きちんとした袈裟も必須だし…」
サム  「スクーターに乗るには、ソレ、不向きだぜ…」
ジョミー「だよねえ、輪袈裟とかなら、いけるけど…」
キース 「その辺もあって、お邪魔するなら車で行くか…」

無いならタクシーになるわけだ、と説明が。

キース 「親しい寺なら、着いてから着替えも可能だが…」
シロエ 「そうじゃない方が、多そうですよね…」
キース 「当然だ!」

だから車のヤツが増えた、とブツブツブツ。

キース 「なのに俺はだ、未だに自転車一択で…」
サム  「スクーターさえ、乗れねえわけな…」
シロエ 「身分で言ったら、最下級ですか?」

階級としては同列でも、とシロエ君の問い。

シロエ 「お坊さんの階級、キース先輩、順調で…」
ブルー 「年齢的には、最高と言える所だね」
キース 「だが、実際は…」

駆け出しのヤツらと変わらないんだ、と嘆き節。
自転車では…。


2024/06/06 (Thu)



☆車が欲しくても


雨がシトシトな梅雨のシーズン、週末は生徒会長宅ですが。
嘆いているのがキース君なわけで、月参りは今も自転車で。

キース 「自転車で走る副住職とか、まずいないんだが…」
サム  「普通は、スクーターなのな?」
キース 「車だったら、軽が人気だ」

狭い道でもいけるからな、とキース君が挙げる便利さ。

キース 「停める場所にも、困らないのが軽自動車で…」
シロエ 「あー…。月参りの間、停めておかないと…」

ダメですよね、とシロエ君。

シロエ 「檀家さんの家に、駐車スペースがあれば…」
キース 「そこに停めればいいと言っても、なかなかに…」
シロエ 「実情は厳しいわけですか?」
キース 「ほぼほぼ、路駐と言えるだろうな」

自転車やスクーターならいいが、とキース君、遠い目。

キース 「その辺もあって、あの親父は、だ…」
ジョミー「車なんかは、許可しないって?」
キース 「そう言ってやがる、他所は他所だ、と!」

いつか格上げして貰えても、車は厳しい、と深い溜息。

キース 「恐らく、スクーターまでで…」
サム  「軽自動車はダメってか?」
キース 「言いそうな気がするだろうが!」
ジョミー「うん、絶対に、言い出すタイプ…」

他所を公式訪問な時のタクシーでもね、とジョミー君も。

ジョミー「公共の交通機関で行けとか、言いそうでさ…」
キース 「まあ、言うだろうな…」
シロエ 「すると着替えは、どうなるんです?」

まさか本格的なヤツで電車だとか…、とシロエ君の問い。

シロエ 「着替えられない場所へ行くなら、そんな気が…」
キース 「親父だからな!」
サム  「マジかよ、アレで電車かよ!?」
キース 「座禅の寺だと、どうなんだ?」

修行中のヤツがバスや電車に…、とキース君。

キース 「お前たちも、たまに見掛けるだろう?」
シロエ 「いますね、托鉢の時の格好で…」
キース 「例があるしな…」

親父もアレを持ち出すぞ、と言ってますけど。
ありそう…。


2024/06/07 (Fri)



☆正装で生活用品


梅雨のシーズンは雨がシトシト、週末は生徒会長宅が一番。
そんな時期でも月参りは必須、キース君は自転車なわけで。

シロエ 「托鉢の時の格好、略式ですよね?」
キース 「まあ、そうなんだが…」
サム  「だったら、正装で電車はちょっと、ってよ…」

言うだけ言えばいいんでねえの、とサム君の意見。

サム  「ダメ元なんだし、言っただけで怒るとかはよ…」
ジョミー「アドス和尚も、そこまでは酷くないと思うよ」

いくら瞬間湯沸かし器でも、とジョミー君も。

ジョミー「そしたら、タクシーの許可が出るかも…」
シロエ 「ですね、言うのはタダですし…」
スウェナ「叱られたって、罰は来ないでしょ?」

しくじったわけじゃないんだから、とスウェナちゃん。

スウェナ「ワンチャン、タクシーに乗れるかもなのよ?」
キース 「いや、座禅の寺だと、半端なくてだな…」
シロエ 「正装でも、電車に乗るわけですか?」
サム  「でもよ、普通にタクシー、来てるぜ?」

お坊さんのお迎えとかに、とサム君が指差す窓の外。

サム  「あちこちの寺で、拝観時間が終わる頃によ…」
シロエ 「見掛けますよね、夜のお出掛け用のを」
ジョミー「偉そうな人ばかりじゃないよ?」

だからキースもいけそうだけど、とジョミー君。

ジョミー「夜のお出掛け、出来る程度の階級だよね?」
キース 「そうだが、座禅の寺だと、駆け出しの場合…」
シロエ 「正装でも、電車なんですか!?」
キース 「ああ。しかも容赦なく、遠距離でもだ!」

新幹線の始発から終点とかな、と恐ろしい例が。

キース 「身の回りの品も、一式、持って…」
シロエ 「なんです、ソレ?」

旅行用の荷物ですか、とシロエ君の問い。

シロエ 「旅行するなら、要るでしょうけど…」
キース 「違う、生活用品だ! 食器や布団だ!」
一同  「「「ええっ!?」」」
キース 「マジで一式、持つんだが?」

でないと生活出来んからな、と真顔ですけど。
布団まで…?


2024/06/08 (Sat)



☆修行を始めるなら山


雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅で週末な面々。
キース君が月参りで苦労する季節、未だに自転車な人で…。

シロエ 「生活用品って、なんで布団まで持つんです!」
サム  「山に行くなら、そういう装備だろうけどよ…」
ジョミー「正装で移動だと、行先、普通にお寺だよねえ?」

でなきゃ、何処かの家で法要、とジョミー君。

ジョミー「月参りなら、正装の必要、ない筈だしさ…」
キース 「正解なんだが、行先は山だぞ」
一同  「「「山!?」」」

何故、お坊さんが正装で登山、と誰もが仰天。

サム  「マジかよ、なんで山なんだよ!?」
シロエ 「それも修行の一環ですか?」
キース 「ああ。だからこそ、乗るのが新幹線でも…」

始発から終点まで正装になる、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「いいか、寺で修行を始めるためには、まず山だ」
サム  「山伏の間違いじゃねえのかよ?」
キース 「ガチで坊主で、山なんだが?」

俺の家でも山なんだぞ、とキース君、目がマジ。

キース 「サムも忘れているようだがな」
サム  「忘れてねえって、山ってえのは!」
シロエ 「ぼくもです」
スウェナ「一度行ったら忘れないわよ、裏が山なの!」

でもって墓地も裏山だわね、とスウェナちゃん。

スウェナ「お寺なビジュアル、バッチリでしょ!」
キース 「そうだが、周りに山が無くても、山でだな…」
一同  「「「は?」」」

山が無いのに、山だなんて、と一同、キョトン。

シロエ 「何の冗談なんです、ソレ?」
サム  「流行りのシャレか何かかよ?」

坊主限定でバズってるとか…、とサム君の問い。

サム  「山がねえのに、山とか言ったら、正気をよ…」
シロエ 「疑われると思うんですけど、正気ですか?」
キース 「よく考えてみろ、寺を束ねるのは総本山だぞ?」
一同  「「「あっ!」」」
キース 「俺の家だと、乃亜山、元老寺だ!」

裏山なんぞは無関係で、とキッパリと。
そういえば…。


2024/06/09 (Sun)



☆コンパクトな荷物


梅雨のシーズンは雨がシトシト、週末は生徒会長宅が一番。
キース君が月参りで苦労する季節、雨でも自転車なわけで。

シロエ 「もしかしなくても、総本山で修行ですか?」
キース 「座禅の寺だと、総本山もあるし、道場もだが…」

道場と言っても寺になるな、とキース君の解説が。

キース 「正装で行って、入門を願い出るのが、お約束だ」
サム  「あー…。正式な訪問になるわけな…」
シロエ 「途中で着替えて行けそうですけど?」

始発駅から正装しなくても…とシロエ君が傾げる首。

シロエ 「終点で降りて、何処かでですね…」
ジョミー「着替えて行ったら、オッケーなんじゃあ?」
サム  「ネカフェは無くても、何かあるだろ?」

着替えが出来そうなスポットが…、とサム君も。

サム  「そうすりゃ、万事、解決じゃねえか」
キース 「甘いな、生活用品を一式、持って行くんだぞ?」

鉄の掟というヤツだ、と副住職。

キース 「自分の家を出る時点から正装で、と…」
サム  「マジかよ、ソレで布団まで持つのかよ?」
シロエ 「食器もですよね、大荷物ですよ?」

キャリーバッグとか要りますよね、とシロエ君の問い。

シロエ 「めっちゃキツそうなんですけど…!」
サム  「正装で荷物は酷だぜ、うん」
キース 「いや、持って行くのは、量にしたら、だ…」

そのクッションが二つ分も無いな、と副住職が指差すブツ。

キース 「重さにしても、さほどでもないし…」
シロエ 「ちょ、その量で布団とか、無理ですから!」
サム  「枕しか入らねえじゃねえかよ!」
ジョミー「キース、間違えて覚えていない?」

宅配便で送れるとか…、とジョミー君。

ジョミー「でなきゃ、絶対、入りっこないし!」
キース 「それが一式、入る所が恐ろしいんだが…?」
シロエ 「物凄く薄い布団だったりしますか、ソレ…?」
キース 「ぶっちゃけ、少し厚めの布だな」

個人で使う敷布団だし、という話ですけど。
薄すぎでは…?


2024/06/10 (Mon)



☆座布団でも敷布団


雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅で週末な面々。
キース君が月参りで苦労な季節で、スクーターも不可で…。

シロエ 「その薄さで、敷布団だなんて、無いですよ…」
サム  「座布団の間違いじゃねえのかよ?」
キース 「正確に言えば、座布団になるが…」

あくまで分類上の話だ、とキース君。

キース 「座禅の宗派で使う場合は、敷布団を兼ねる」
一同  「「「は?」」」
キース 「座ったままで寝たりするからな」
サム  「待てよ、そいつはダメなヤツだろ?」

座禅で寝てたら、棒で叩かれるんだぜ、とサム君の指摘。

サム  「敷布団も何も、寝るどころじゃねえよ」
キース 「それは普段の修行の話で、キツイ修行だと…」
ジョミー「寝落ちするのが普通だとか?」
シロエ 「あー、お目こぼしになるわけですね!」

寝落ちするほどキツイんで…、とシロエ君、手をポンと。

シロエ 「つまり、寝落ち用の敷布団ですか!」
キース 「それに近いが、寝落ちではないぞ」
ジョミー「えっと…?」
キース 「修行の間は、横になれない決まりで、だ…」

入門の時にも、いきなり来るぞ、とキース君、目がマジ。

キース 「こちらの部屋でお待ち下さい、と通されて…」
サム  「ずっと座って待ってろってか?」
キース 「三日間ほどな!」
一同  「「「げっ!」」」

その間に使う敷布団か、と誰もがガクブル。

シロエ 「座ったままで寝ないと、どうなるんです?」
キース 「放り出されて終わりだが?」

二度と入れては貰えないぞ、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「一種の破門で、それっきりだな」
一同  「「「うわー…」」」

恐ろしすぎる、と愕然とする御一同様。

シロエ 「そんなトコだと、新幹線でも正装ですよね…」
スウェナ「家を出る時からっていうのも、納得だわよ」
サム  「半端ねえよな…」
キース 「そういう例があるからな…」

俺も正装で電車になるぞ、とキース君の嘆き節。
ありそう…。


2024/06/11 (Tue)



☆出世しても無駄


梅雨のシーズンは雨がシトシト、週末は生徒会長宅が一番。
エアコン完備で快適ですけど、キース君は月参りの愚痴で。

キース 「正装で電車に乗って行け、という勢いだし…」
サム  「将来的にも、車は絶望的なのな…」
キース 「親父の目が黒い間は、まず無理だろう」

あまつさえ寿命が長いと来た、とブツブツブツ。

キース 「俺たちと同じで、親父も年を取らないんだぞ?」
シロエ 「取ってくれ、とも言えませんしね…」
キース 「サッサとくたばれ、と同義語だしな…」

確実に命が無いヤツだ、とキース君が竦める肩。

キース 「ついでに、万年、副住職で、便利屋扱いで…」
サム  「地獄だよなあ…」
ジョミー「同情するけど、サポートするのは断るから!」

お坊さんにはならないしね、とジョミー君。

ジョミー「その辺は、サムに頼んでよ!」
サム  「俺はいいけど、キースの乗り物ばかりはよ…」
シロエ 「恐らく、口を出せませんよね…」
キース 「サムが出世して、親父以上の坊主になれば…」

ワンチャンあるが…、とキース君が眺める窓の外の雨。

キース 「俺の場合は、どれほど出世してみても…」
サム  「頭が上がらねえままなのかよ?」
キース 「仏様の教えの基本は、親を敬う所だぞ?」
一同  「「「あー…」」」

そうだったっけ、と誰もが納得。

シロエ 「キース先輩、一生、自転車で月参りですか…」
キース 「いつかは脱却出来る筈だが、当分は…」
スウェナ「同級生が代替わりするまでかしら?」
キース 「真面目に、ソレで来そうでな…」

全員、住職に就任するまで、俺は自転車、と仰ぐ天井。

キース 「最悪、四十年はかかる気がしているんだが…」
シロエ 「ちょ、まだまだ先の話じゃないですか!」
サム  「気の毒すぎて、泣けるよなあ…」
ジョミー「でもさ、どうにもならないし…」
キース 「梅雨の間だけでも、スクーターとか…」

許可が下りればいいんだがな、と溜息ですけど。
期間限定?


2024/06/12 (Wed)



☆安全確保でいこう


雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅で週末な面々。
キース君が月参りで愚痴ですけれども、スクーターは無理。

シロエ 「期間限定とか、いけるんですか?」
キース 「あの親父だぞ? 許可が出るわけなかろうが!」
ジョミー「じゃあさ、大雨の時だけとかさ…」
サム  「いいんじゃね? 警報級の時はスクーターな!」

機動性が高くて安心だしよ、とサム君、親指をグッと。

サム  「自転車だったら、避けられねえヤツも…」
ジョミー「スピードを上げれば、逃げ切れるって!」
シロエ 「ですね、土砂崩れだとか、そういう自然災害!」

車には敵いませんけれど…、とシロエ君も。

シロエ 「それでいきましょう、安全確保ということで!」
キース 「いや、恐らくは、ヘルメットで…」
一同  「「「は?」」」
キース 「昨今、自転車の場合も、ヘルメットがだ…」

推奨されているわけで…、とキース君の仏頂面。

キース 「安全確保とかを言うなら、まず、被れ、と!」
一同  「「「あー…」」」

そう来るか、と誰もが仰ぐ天井。

シロエ 「安全確保に、ヘルメットは基本ですからね…」
ジョミー「工事現場だと、被ってるしね…」
サム  「そうそう遭わねえ災害よりかは、転倒だよな…」

んじゃ、被るしかねえんじゃあ…、とサム君の言。

サム  「大人しく被って、それからよ…」
ジョミー「大雨の時は、スクーターで、って頼んだら…」
シロエ 「万一があったら、ヤバいですから…」

許可しそうですよ、とシロエ君。

シロエ 「巻き込まれてから、文句は嫌でしょうし…」
サム  「怪我をされたら、親父さんがよ…」

治るまで代わりに月参りだぜ、とサム君の鋭い指摘。

サム  「そうなるよりかは、許可を出すんでねえの?」
キース 「かもしれん。しかしだな…」
シロエ 「何か、問題あるんですか?」
キース 「ヘルメットは、俺が嫌なんだ!」

ヘアスタイルが崩れるからな、と言ってますけど。
えっと…?


2024/06/13 (Thu)



☆髪型が崩れたら


梅雨のシーズンは雨がシトシト、週末は生徒会長宅が一番。
その雨の季節が問題でして、キース君が愚痴るのが月参り。

シロエ 「ヘアスタイルって…。そこが問題ですって?」
サム  「大したことじゃねえだろ、ソレ…」
ジョミー「ササッと撫でたら、元に戻ると思うけど?」

くせ毛じゃないし、とジョミー君が指差す、キース君の頭。

ジョミー「ぼくの髪より、寝ぐせとかには強そうだよ?」
シロエ 「言えてますよね、泊まりで旅行の時だって…」
サム  「寝ぐせのついたトコは、一度も見たことねえぜ」
マツカ 「そうですね。朝から、ドライヤーとかも…」

朝風呂に入った時くらいでは、とマツカ君も。

マツカ 「ヘルメットは、確かに、圧がかかりますし…」
シロエ 「少しは影響あるかもですけど、一瞬でしょう?」
スウェナ「さっき、ジョミーが言ったヤツよね」

撫でつければいいだけじゃないの、とスウェナちゃん。

スウェナ「鏡だったら、スクーターにもついてるし…」
マツカ 「男性用の小さな鏡もありますよ?」

和風のもありそうですけれど…、とマツカ君の相槌が。

マツカ 「気に入らないなら、よろしかったら…」
サム  「おっ、特注かよ?」
マツカ 「ええ。漆塗りでもいいですし…」

お坊さんらしく布張りもいいですよね、と御曹司。

マツカ 「お好みで、家紋も入れられますよ」
サム  「いいじゃねえかよ、頼んじまえよ!」
マツカ 「費用の方は、ぼくのポケットマネーで…」

用立てますから大丈夫です、とマツカ君の太鼓判。

マツカ 「急ぎだったら、明日にでも…」
シロエ 「出来上がりですね、最高ですよ!」

これで安心じゃないですか、とシロエ君の輝く笑顔。

シロエ 「キース先輩、ヘルメットです!」
キース 「いや、問題は、それよりも前で…」
一同  「「「は?」」」
キース 「月参りに行く時は、檀家さんが待機でだな…」

到着前から見てるんだ、と深い溜息ですけど。
待機って…?


2024/06/14 (Fri)



☆待機する檀家さん


雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅で週末な面々。
キース君が愚痴っているわけでして、雨の月参りは大変で。

シロエ 「到着前から見てるって…。マジですか?」
キース 「ああ。普段もそうだが、雨の日は特に…」

待機に気合いが入ってるぞ、とキース君が竦める肩。

キース 「なにしろ、月参りをして下さる方の登場で…」
サム  「あー…。失礼が無いように、かよ?」
キース 「正解だ。雨だと、傘を持って迎えに出るとか…」

あるあるなんだ、とキース君の深い溜息、再び。

キース 「つまり、いつ、俺が着いてもいいように…」
サム  「家の中から、見ているわけな?」
キース 「そうなるな。俺がヘルメットを被った場合…」
シロエ 「外すトコから、ガッツリ、バレバレですね…」

髪が乱れたのも、直すのも…、とシロエ君。

シロエ 「どんなに変な髪になってても、筒抜けですか…」
キース 「修正前の姿がな!」

だから絶対、被りたくない、とキース君、ブツブツブツ。

キース 「スクーターに乗れるんだったら、被るんだが…」
サム  「自転車なら、強制イベじゃねえしな…」
キース 「道交法が変わって必須になったら、その時は…」

諦めもつくが、今は嫌だ、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「それがあるから、安全確保な条件は…」
ジョミー「出したら、逆に詰むヤツだよね…」
サム  「耐え続けるしかねえってか?」
キース 「そのようだ…」

たとえ40年かかろうが…、と覚悟は決めている模様。

キース 「そうは言っても、愚痴の一つも…」
??? 「言いたくなるよね、分かるってば!」

同士発見、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「ぼくも掃除は大嫌いだから、愚痴だしさ…」
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
Aブルー「もちろん、ぼくの青の間からだよ!」
キース 「お掃除部隊の愚痴は聞かんぞ!」

嫌なら自分で掃除しやがれ、と怒鳴ってますけど。
正論…。


2024/06/15 (Sat)






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☆見る方にもスリル


GWを宇宙で過ごした面々、週末は生徒会長宅ですけれど。
ソルジャー登場でレジャーの提案、吊り橋からダイブな今。

Aブルー「いいねえ、ダイブでバーベキュー会場に登場!」
シロエ 「そうでしょう? それに、万一の救出部隊も…」

河原で待機でいけますしね、とシロエ君、親指をグッと。

シロエ 「下で待っていれば、飛ぶわけですから…」
サム  「地面スレスレでキャッチに、丁度いいよな」
ジョミー「あと1センチとかでも、狙えそうだよ!」

目の前に落ちて来るんだからさ、とジョミー君。

ジョミー「見ている方もスリルあるよね、ギリギリだし…」
サム  「やべえ、って目を瞑るとか、ありそうだぜ」
シロエ 「言えてます! 観覧席もスリル満点ですよ!」
スウェナ「ホント、怖くて悲鳴だわね」

死ぬんじゃあ…、って叫びそうよ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「目の前に落ちて、ペシャンコの危機!」
サム  「うんうん、血しぶき、飛び散りそうでよ…」
ジョミー「一生、心の傷だよね、ソレ…」

見ちゃった時は、とジョミー君が竦める肩。

ジョミー「そうなるかも、ってハラハラしながら見物で…」
シロエ 「無事に降りられたら、感動だって大きいです!」
サム  「奇跡の生還ってヤツだもんなあ…」
Aブルー「うん、最高! それでいこうよ、でもってさ…」

川遊びは18日でどう、とソルジャーが指すカレンダー。

Aブルー「そこなら、ぼくのハーレイも休めるし…」
シロエ 「マツカ先輩、どうですか?」
マツカ 「いいですよ。吊り橋、近くにありますしね」

別荘の…、とマツカ君、頼もしい返事。

マツカ 「人が来ないよう、見張りも立てておきます」
Aブルー「流石、マツカだよ!」

じゃあ、決まり、と日取りが決定。

Aブルー「日も決まったし、今日は帰るよ」
シロエ 「地面スレスレで救助、楽しみにしてますね!」
Aブルー「オッケー!」

それじゃ、と空間移動で消えましたけど。
吊り橋ダイブ…。


2024/05/16 (Thu)



☆ダイブは法衣で


GWを宇宙で過ごした御一同様、生徒会長宅で週末ですが。
ソルジャー登場で決まったレジャー、18日という展開に。

シロエ 「いいですねえ! 河原でバーベキュー!」
ジョミー「ホント、18日が楽しみだよ!」
サム  「ショーもつくしよ、期待だぜ!」

頑張れよな、とサム君、キース君の肩をポン、と。

サム  「華麗にダイブしてくれるよな、せっかくだしよ」
シロエ 「キース先輩なら、やってくれますって!」
スウェナ「落ちる途中で、一回転は欲しいわねえ…」
ジョミー「捻りとかも入れてさ、高飛び込みの要領で!」

充分、出来る高さだもんね、とジョミー君が立てる親指。

ジョミー「今からガッツリ練習したら、いけるって!」
キース 「誰がやるか!」

飛び降りるだけで、おつりが来るぞ、とキース君の怒声。

キース 「なのにタダだぞ、お布施も無しで!」
シロエ 「お布施って…。まさか、法衣で飛ぶんですか?」
ジョミー「それ、ナイス! 法衣で飛ぼうよ!」

アレなら見栄えがしそうだしさ、とジョミー君。

ジョミー「一回転とかしないんだったら、法衣でダイブ!」
スウェナ「そうね、普通の服より、風でなびくし…」
シロエ 「数珠も装備で、万一の時も安心ですよ!」

自分にお経を読めますしね、とシロエ君も。

シロエ 「お念仏さえ唱えていれば、極楽往生ですし…」
サム  「うんうん、骨はブルーが拾うしよ…」
キース 「俺は死ぬ気は無いんだが!」
ジョミー「だからこそだよ、サービスしなきゃ!」

お客様に、とジョミー君の笑み。

ジョミー「ショーって、見世物なんだから…」
シロエ 「言い出しっぺも喜びますって!」
ブルー 「大いに同感、法衣でダイブしてくれたまえ!」

それでこそだよ、と纏めにかかる生徒会長。

ブルー 「みんな、当日に期待だし…」
サム  「全力でダイブしろよな、法衣でよ」
キース 「なんで、そうなる…!」

俺の意見はどうなるんだ、と悲鳴ですけど。
やるしか…。


2024/05/17 (Fri)



☆もっと高くから


やって来ました、河原でバーベキューな日の、爽やかな朝。
生徒会長のマンション前に集合、揃ってお出掛けな当日で。

シロエ 「おはようございます! お天気の方も最高で…」
サム  「バーベキュー日和で、ダイブ日和な!」
ジョミー「青空にダイブ、映えるよね、きっと!」

スカイダイビングでも良かったかも、とジョミー君。

ジョミー「吊り橋よりも、もっと高くから!」
キース 「俺は空など、飛べないんだぞ!」
シロエ 「マツカ先輩に頼めば、いけますよ、きっと!」

ヘリを手配でオッケーですし、とシロエ君、親指をグッと。

シロエ 「キース先輩、挑戦してみませんか?」
キース 「断固、断る!」

リスクが更に上がるだろうが、とキース君の仏頂面。

キース 「今の話を、あの馬鹿野郎に聞かれたら…」
??? 「その馬鹿って、ぼくのことだよね?」

来る早々に…、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「まあ、いいけどね、バッチリ聞いたし!」
??? 「なるほど、スカイダイビングですか…」

いいかもですね、とキャプテン(会話表記はA船長)も。

A船長 「ヘリが無くても、ブルーだったら…」
Aブルー「いけるんだよねえ、うんと高くまで!」
??? 「かみお~ん♪ ぼくだって、飛べるもーん!」

面白そう! と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ」までが。

Aぶるぅ「ぼくが運んで、落とすのは、どう?」
Aブルー「いいね、ぶるぅのオモチャが出来るし…」
Aぶるぅ「カエル袋より、いいと思うの!」

キースも踏まれるより、楽でいいでしょ、と悪戯小僧。

Aぶるぅ「落ちるだけだし、負担は全然ないもんね!」
キース 「負担どころか、死ねるだろうが!」

マジでカエルになってしまう、とキース君、顔面蒼白。

キース 「もう文字通りに、ペシャンコにな!」
ジョミー「でもさ、同じ飛ぶんなら…」
シロエ 「より高い場所から…」

飛んでこそだと思いませんか、という声が。
そうなのかも…?


2024/05/18 (Sat)



☆一気に急降下


河原でバーベキューにお出掛けな日の朝、集う面々ですが。
出発前に出て来た案が、キース君のスカイダイビングな件。

Aブルー「まったく同感! 同じ飛ぶなら、高い場所!」
A船長 「見栄えがするのは、確かですよね」
Aぶるぅ「落っことしに行くのも、楽しいも~ん!」

うんと高くまで飛べるもんね、と悪戯小僧の弾ける笑顔。

Aぶるぅ「そうだ、キースと一緒に急降下も、いいかも!」
シロエ 「手を放してから、追うわけですね?」
Aぶるぅ「そだよ、ちょっぴり、時間差で…」

落ちてくキースには、見えないかもね、とニコニコニコ。

Aぶるぅ「すぐ後ろから追い掛けてるけど、見えないの!」
ジョミー「面白そうだよ、二人、一度に落ちるんだ?」
Aぶるぅ「んとんと、ぼくは落ちてなくって…」

飛んでるんだから、間違えないで、と注文が。

Aぶるぅ「キースが河原に落ちる直前で、加速だし!」
一同  「「「イイネ!」」」

見ごたえのあるショーになりそう、と盛り上がる御一同様。

シロエ 「キース先輩が、法衣で真っ逆様で…」
サム  「すぐ後ろから、ぶるぅが落ちて来るのな!」
ジョミー「スリル満点っていうヤツだよね!」

ぶるぅが見事、追い付くかだよ、とジョミー君、ワクワク。

ジョミー「ギリギリまで、分からないんだし…」
スウェナ「追い付けなくって、ペシャンコな事故も…」

まるで無いとは言えないものね、とスウェナちゃんも。

スウェナ「まあ、他にも救助要員が二人だし…」
シロエ 「失敗したって、死にやしませんって!」
キース 「しかしだな…!」
Aぶるぅ「でもでも、キースが目指してるのは…」

天国みたいな所なんでしょ、と悪戯小僧の瞳がキラキラ。

Aぶるぅ「死んだら、すぐに行けちゃうしね!」
キース 「そういうコースは、俺は求めてないんだが!」
Aぶるぅ「結果オーライだと思うんだけど…」
キース 「どの辺がだ!」

冗談じゃない、とキース君、悲鳴ですけど。
逃げられますか…?


2024/05/19 (Sun)



☆カメラも良さそう


河原でバーベキューにお出掛けですけど、恐ろしい企画が。
キース君が法衣でダイブなイベント、怖すぎる方へ展開中。

Aぶるぅ「んとんと、普通は死なないから!」
キース 「当然だろうが、殺されたんでは浮かばれん!」

しかも遊びで殺されるとか…、とキース君、顔面蒼白。

キース 「蘇生は出来ても、心に傷が残るだろうが!」
シロエ 「そうですか? キース先輩なら、いけますよ!」
ジョミー「だよねえ、修行を積んでいる分、一般人より…」

メンタル強いと思うんだよね、とジョミー君も。

ジョミー「死んで来たのを、法話のネタにするとかさ…」
サム  「いいよな、ソレ! 臨死体験は使えるぜ」
シロエ 「お迎えが来るのも、目撃出来るかもですし…」

法話に活かすべきですよね、とシロエ君、親指をグッと。

シロエ 「スカイダイビング並みの高さで、思い切って!」
スウェナ「真っ逆様とか、そうそう体験出来ないわよ?」
ジョミー「頭にカメラをつけて飛ぶとか、いいかもね!」
サム  「迫って来る河原を撮影な!」

いいんでねえの、とサム君も乗り気。

サム  「迫力満点の記録映像、撮れるしよ…」
Aぶるぅ「ぼくも撮りたい!」

カメラを構えて追い掛けるの! と悪戯小僧。

Aぶるぅ「激突寸前にシャッターで、激写!」
一同  「「「イイネ!」」」

動画もいいけど、写真もいいね、と上がる歓声。

シロエ 「同じ撮るなら、写真も悪くないですよ!」
サム  「うんうん、シャッターチャンスもよ…」

チキンレースに似てねえか、とサム君の言。

サム  「ギリギリの地点を見極めるんだぜ?」
シロエ 「言えてます! 早くシャッター切りすぎると…」

迫力不足になりますしね、と頷くシロエ君。

シロエ 「ギリギリで撮るのが、一番ですよ!」
Aぶるぅ「面白そう! 競争で撮るのも楽しいかも!」
一同  「「「は?」」」
Aぶるぅ「競争だよ!」

写真撮影でチキンレース、と跳ねてますけど。
えっと…?


2024/05/20 (Mon)



☆命より優先な肉


河原でバーベキューにお出掛けの日の朝、怖い話が展開中。
キース君が法衣でスカイダイビング、写真も撮るそうで…。

ジョミー「チキンレースって、どういう意味?」
Aぶるぅ「そのまんまだよ、誰が一番、ギリギリか!」

キースを撮影する瞬間、と悪戯小僧がピョンピョンと。

Aぶるぅ「写真を撮れる人、他にもいるしね!」
シロエ 「ブルーと、ぶるぅというわけですか?」
Aぶるぅ「そうなんだけど、こっちのぶるぅは…」

いい子だから、参加しないと思う、と悪戯小僧。

Aぶるぅ「ブルーが二人と、ぼくってこと!」
キース 「その三人が、俺と一緒に落ちるのか!?」
Aぶるぅ「追い掛けるって言ってよね!」

急降下と落ちるのは別物だもん、と訂正が。

Aぶるぅ「三人の中で、最後まで粘った人が勝ち!」
Aブルー「いいねえ、ブルーもやるだろう?」
ブルー 「楽しそうだけど、救助がヤバそうだしね…」
ぶるぅ 「そだね、ぼくはバーベキューをやってるし…」

間に合わないかもしれないよね、と料理上手なお子様も。

ぶるぅ 「あっ、焦げちゃう、って思った途端に…」
シロエ 「キース先輩の命より、肉になるわけですね…」
ぶるぅ 「トウモロコシとか、他のかもだけど…」

きっと優先しちゃうと思う、と竦める肩。

ぶるぅ 「だから、ブルーがいてくれないと…」
キース 「俺の命が無いんだな!?」
ブルー 「まるで無いとは、言えないんだよ」

チキンレースは不参加で…、と生徒会長、キッパリと。

ブルー 「二人で競ってくれたまえ!」
Aブルー「オッケー、それじゃ、その方向で!」
マツカ 「お話、纏まりましたでしょうか?」

バスの用意が出来てますが…、とマツカ君、控えめに。

マツカ 「細かいことは、車内で決めて頂いて…」
Aブルー「なるほど、まずは河原に行かないと…」
A船長 「ショーが始まりませんしね…」
キース 「違うだろう!」

そんな問題じゃない筈だ、と絶叫ですけど。
無駄では…?


2024/05/21 (Tue)



☆失敗しそうな人たち


河原へバーベキューにお出掛け、マイクロバスで山奥へと。
マツカ君の別荘に近い河原が会場、川も天気も最高でして。

ジョミー「いいよね、誰もいなくて貸し切り!」
マツカ 「吊り橋ダイブがありますしね」

通行止めにしています、とマツカ君の穏やかな笑み。

マツカ 「でも、吊り橋より凄いんですよね…」
Aぶるぅ「そだよ、うんと高くまで飛ぶつもり!」

キースを連れて、と悪戯小僧が河原をピョンピョン。

Aぶるぅ「早く着替えて、準備してよね!」
キース 「本気で、俺を落とす気か!?」
Aぶるぅ「もっちろ~ん! バスの中でも相談したし…」

チキンレースもしなくっちゃ、とニコニコと。

Aぶるぅ「ぼくとブルーが、カメラを構えて急降下!」
Aブルー「楽しみだよねえ、どっちが勝つか!」
Aぶるぅ「ギリギリまで粘ってみせるもーん!」

キースの頭が割れる寸前、と怖すぎる台詞。

Aぶるぅ「そこでシャッター、それから救助!」
ぶるぅ 「頑張ってね!」
Aぶるぅ「レースも、救助も、うんと頑張る!」

でもね、と悪戯小僧、舌をペロリと。

Aぶるぅ「チキンレースを頑張りすぎたら、大失敗で…」
Aブルー「キースの頭がスイカだよねえ…」
キース 「おい、あんたまで失敗なのか!?」

あんた、腐ってもソルジャーだろう、とキース君、真っ青。

キース 「助けられないとか、有り得ないぞ!」
Aブルー「うーん…。実戦だったら、そうなんだけど…」
Aぶるぅ「シャングリラが沈むわけじゃないしね!」

キースの頭が割れるだけで…、と悪戯小僧の相槌が。

Aぶるぅ「だから、失敗しちゃった時は…」
Aブルー「フォロー、よろしく頼むよ、ブルー!」
ブルー 「まあね、死なれたら面倒だしさ…」

そこは任せて、と生徒会長。

ブルー 「というわけで、死にはしないから…」
Aブルー「安心して落ちてくれたまえ!」
キース 「なんで、そうなる!」

やめる方向には行かないのか、と悲鳴ですけど。
無理そう…。


2024/05/22 (Wed)



☆キメれば高評価


いよいよ河原でバーベキューですけど、セットでショーが。
キース君が法衣でスカイダイビング、河原に登場する趣向。

Aブルー「やめる方向って、キメれば、君が高評価だよ?」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 空から会場入りだしね!」
シロエ 「ですね、颯爽と降りて来て下さいよ!」

回転も捻りも要りませんから、とシロエ君の相槌が。

シロエ 「真っ逆様に落ちて来たって、直前でですね…」
ジョミー「足から落ちる方向にさ…」
サム  「修正するだけで、ダイブ成功だぜ?」
スウェナ「そうよ、頑張れば出来るでしょ!」

途中で回転しないんだもの、とスウェナちゃん。

スウェナ「余計な技を入れなかったら、いける筈よね?」
シロエ 「柔道部で鍛えた運動神経、出番ですってば!」
ジョミー「うん、キースなら、いけるって!」
キース 「出来たら、誰が苦労するか!」

無茶を言いやがって、とキース君が吊り上げる眉。

キース 「ぶっつけ本番、一発勝負で、誰が出来ると!」
シロエ 「だからこそです、成功した時は、先輩の株が…」
サム  「急上昇で、爆上げだしよ…」
ジョミー「キメるべきだよ、死んでいないで!」

死なないで済むみたいだけどさ、とジョミー君、笑顔全開。

ジョミー「ブルーの救助は、絶対、入るんだから!」
ブルー 「それとも、ぼくを信用出来ないとでも?」
キース 「い、いや、それは…」
ブルー 「肉や野菜を、君より優先するのは無いね!」

ぼくは食べるの専門だから、と生徒会長のズレた発言。

ブルー 「ダイブの間は、食事よりも、ショーが優先で…」
シロエ 「河原で見なくちゃ損ですよね!」
ブルー 「ピンポーン! だから命は大丈夫!」

ヤバいと思えば、即、救助! と胸を張る人。

ブルー 「心配しないで、華麗に登場してくれたまえ!」
Aブルー「その瞬間も、ぼくとぶるぅが激写だよ!」
キース 「ヤバすぎだろうが!」

俺が助かるのが大前提では…、と顔面蒼白ですけど。
そうかも…。


2024/05/23 (Thu)



☆賭けるのは無理


河原へバーベキューに来た御一同様、期待するのがショー。
キース君が法衣で空から登場、スカイダイビングなヤツで。

Aブルー「そりゃさ、ブルーがいる以上はさ…」
Aぶるぅ「助かるに決まっているもんね!」

ぼくとブルーが失敗しても、と悪戯小僧の満面の笑顔。

Aぶるぅ「もちろん、チキンレースも安心!」
Aブルー「ぶるぅと競うよ、ギリギリまでね!」
キース 「やめてくれ!」

マジで、と悲鳴ですけど、まるでスルーなレースの参加者。

Aブルー「ぶるぅに勝ちは譲らないから!」
Aぶるぅ「ぼくだって、負けていないもーん!」
A船長 「楽しみですねえ、どちらが勝つか」

いっそ賭けたいくらいですよ、とキャプテンまでが。

A船長 「どうです、皆さん?」
シロエ 「うーん…。正直、やりたいですけど…」
サム  「キースに思い切り、恨まれそうでよ…」
ジョミー「どっちに賭けていたって、根に持ってさ…」

末代まで祟られそうなコース、とジョミー君が竦める肩。

ジョミー「ただでも疫病仏なんだよ?」
シロエ 「祟られたら、後がありませんしね…」
サム  「まったくだぜ。賭けてえけど、遠慮する方が…」
スウェナ「いい選択だと思うのよねえ…」

残念だけど、とスウェナちゃんも。

スウェナ「見物だけにしておくわ、法衣でダイブ」
A船長 「なるほど、賭けになりませんねえ…」
Aブルー「仕方ないって、まあ、賭けなくても…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ スリル満点だしね!」

キースの頭が割れるか、キメて拍手か、と悪戯小僧。

Aぶるぅ「とにかく、キースは着替えてよ!」
キース 「着替えなかったら、どうなるんだ?」
Aぶるぅ「強制イベ!」

ぼくが着替えをさせるもん、とピョンピョンと。

Aぶるぅ「着付けなんかは、適当で!」
Aブルー「ぼくも手伝う、法衣の着方は謎だけど!」
キース 「嫌すぎるぞ!」
Aぶるぅ「じゃあ、着替え!」

変な着付けが嫌なら着替え、と命令が。
従うしか…。


2024/05/24 (Fri)



☆覚悟が出来たら


河原でバーベキューな面々ですけど、ショーに集まる期待。
キース君が法衣でスカイダイビングで、登場する趣向で…。

Aぶるぅ「着替え、急いで済ませて来てね!」
Aブルー「そのまま逃亡するのも、無しで!」
キース 「逃げても無駄だと、俺にだって分かる!」

連れ戻されるだけなんだ、とキース君、着替えに木陰へ。

Aぶるぅ「ふうん、ああやって着る服なんだ?」
Aブルー「普通の服とは、ずいぶん違うね…」
キース 「サイオンで覗くな、聞こえてるぞ!」
Aブルー「はいはい、見られていると、意気消沈だね!」

誰かさんみたいだよ、とソルジャーの視線がキャプテンに。

Aブルー「よかったねえ、ハーレイ、お仲間が出来て!」
A船長 「少し違う気がするのですが…」
Aブルー「違わないって、覗きが駄目だというんだし!」

意気消沈だと困るからね、とソルジャー、クスクス笑い。

Aブルー「ダイブするなら、うんと元気に!」
Aぶるぅ「そだね、萎えちゃったら、ダメダメだもん!」
キース 「やかましい!」

好き放題に言いやがって、と着替えたキース君が河原へ。

キース 「用意は出来たぞ、ついでに覚悟も出来ている!」
Aブルー「オッケー、それじゃ、早速!」
Aぶるぅ「あっ、その前に、カメラ、カメラ!」
マツカ 「承知してます、こちらをどうぞ」

プロ仕様です、とマツカ君が差し出す、2台のカメラ。

マツカ 「使い方は、お分かりになりますか?」
Aブルー「もちろんだよ! これがシャッター!」
Aぶるぅ「出発前に、キースを激写!」

パシャリ、と同時にシャッター音が。

Aブルー「うん、いいね!」
Aぶるぅ「画質、最高! いいのが撮れそう!」

チキンレースを頑張るもん! と張り切る悪戯小僧。

Aぶるぅ「カメラは持ったし、後は、キースを…」
Aブルー「がっちり抱えて、リフトオフ!」
キース 「うわっ!」
Aぶるぅ「出発!」

飛ぶよ、とキース君を連れて急上昇ですけど。
高すぎでは…?


2024/05/25 (Sat)



☆先に始めるべき


河原でバーベキューですけれども、その前に凄いショーが。
キース君が法衣でスカイダイビング、河原へ降下する予定。

ジョミー「凄いね、点になっちゃったよ…」
シロエ 「あそこからだと、スピード、出るでしょうね…」
サム  「もしも河原に激突したら、ペシャンコでねえの」

とんでもねえ、とサム君、肩をブルッと。

サム  「あいつら、救出できるのかよ?」
ブルー 「まず無理だろうね、チキンレースに夢中だし!」

ぼくの出番になると思う、と生徒会長。

ブルー 「だけど、出番は、まだまだ先かな…」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「ぶるぅとブルーが、先に始めてくれってさ!」

バーベキューを、と生徒会長が指差す遥か上空。

ブルー 「会場入りが売りなわけだし、食べながら…」
ぶるぅ 「見物するのが、最高だって!」

ぶるぅも連絡して来たもん、と料理上手なお子様も。

ぶるぅ 「バーベキューが盛り上がるまで、待機らしいよ」
一同  「「「うーん…」」」

どうすべきか、と誰もが見合わせる顔。

シロエ 「キース先輩、上で宙吊りなんですよね…?」
ジョミー「そうだと思うよ、待機中だし」
サム  「俺たちの状況、見えてるのかよ?」

キースにも、とサム君の問い。

サム  「あの迷惑なヤツらは、サイオンだけどよ…」
シロエ 「キース先輩、そんなスキルがありましたっけ?」
スウェナ「聞いたことないわね、見えてないでしょ」

川が辛うじて見える程度で…、とスウェナちゃん。

スウェナ「見えてないなら、盛り上がってても…」
シロエ 「恨まれることは無いんでしょうか?」
ジョミー「そうじゃないかな、それに早めに終了で…」
サム  「引導な方がいいよな、きっと」

宙吊りで長く待つよりは、とサム君、うんうん、と。

サム  「この際、食って楽しむべきだぜ」
ジョミー「それでいこうよ、ぼくたちは」
ぶるぅ 「オッケー!」

じゃあ焼くからね、とバーベキュー、スタート。
さて…?


2024/05/26 (Sun)



☆早く来ないと損


始まりました、河原でバーベキュー。不在な面子はスルー。
肉や野菜が焼ける匂いが漂い、もう最高の雰囲気でして…。

シロエ 「いいですねえ! 河原は空気も爽やかですし」
ジョミー「焦げても、臭くならないもんね!」
サム  「まあ、ぶるぅだしよ、焦がさねえけど」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ どんどん食べてね!」

焼き上がったら、お皿にどうぞ、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「お肉も野菜も、うんといいのが揃ってるもん!」
マツカ 「最高級のを手配しました、肉も野菜も」
ブルー 「バーベキューには、もったいない食材だよね」
スウェナ「トリュフ丸ごととか、凄すぎるでしょ!」

流石、マツカ、とスウェナちゃんも大絶賛。

スウェナ「こんな贅沢、そうそう出来ないわよ?」
サム  「肉にしてもよ、美味いもんなあ…」
ジョミー「きっとレアでもいけるヤツだよ、それをさ…」
シロエ 「強火でこんがり、最高ですよね!」

もう美味しくて…、とシロエ君がかぶりつく肉。

シロエ 「キース先輩も、早く来ないと損ですよ!」
サム  「分かるぜ、ダイブで急降下な!」
ジョミー「降りて来たらさ、もう、掻っ攫う勢いで…」

食べればいいと思うんだよね、とジョミー君が立てる親指。

ジョミー「そろそろ、来てもいい頃なんじゃあ…?」
シロエ 「どうでしょう?」
サム  「盛り上がって来たら、登場だしよ…」

来るんでねえの、とサム君が見上げる遥か上空。

サム  「うーん、遠すぎて、見えねえけど…」
ジョミー「ぼくも無理だよ、双眼鏡とか無いのかな?」
ぶるぅ 「ん-とね、肉眼で見てね、って!」

アッと言う間に落ちて来るから、と空を指差すお子様。

ぶるぅ 「今、ぶるぅから、連絡で…」
ブルー 「ブルーからも来たね、始まるらしいよ」
サム  「マジかよ、食ってる場合じゃねえぜ!」
ジョミー「見るしかないよね!」
ぶるぅ 「そだね!」

お肉とか、ちゃんと見とくから、と元気な声が。
救助よりも肉…。


2024/05/27 (Mon)



☆追加でよろしく


河原でバーベキューな面々ですけど、ついに始まるショー。
キース君がスカイダイビングで河原に登場、そういう趣向。

シロエ 「ぶるぅは、ショーは見ないんですか?」
サム  「肉とか、焦げてもいいじゃねえかよ」
ぶるぅ 「ダメダメ、焦げたお肉とかは、絶対、ダメ!」

やっぱり気になっちゃうんだもん、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「大丈夫、ショーも見てるから!」
ジョミー「もしかして、キースよりも、肉が優先なだけ?」
ぶるぅ 「違うよ、ショーが最優先!」

焦げてないなら、とニッコリと。

ぶるぅ 「今、乗っかってる分だけ、注意!」
シロエ 「なるほどです! 追加が無ければ安心ですね!」
ぶるぅ 「そだね、でもでも、乗せてもいいよ?」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 追加、よろしく!」

着いたら、すぐに食べるから、と空の上から大声が。

Aぶるぅ「ブルーも、追加で頼む、って!」
ぶるぅ 「追加、どれだけ?」
Aぶるぅ「ぼくとブルーで、お肉を、うんと沢山と…」
Aブルー「キースの疲労回復用に、ドッカンと!」

景気よく10人前くらい、とソルジャーの声も。

Aブルー「網のサイズからして、いけるよね!」
ぶるぅ 「オッケー、強火で一気に焼いちゃう!」
Aブルー「頼むよ、じきにスタートだから!」
ぶるぅ 「うんっ、強火で!」

急がなくっちゃ、と追加で網に乗せまくる肉や野菜など。

ぶるぅ 「誰か、薪を追加して!」
シロエ 「かまいませんけど、追加が来たってことは…」
サム  「キースどころじゃねえんでねえの?」
ぶるぅ 「いいの、焦げたら大変だから!」

ショーは合間にチラ見で充分、と火加減の調整中。

ぶるぅ 「うん、いい感じ! 薪も、もっと!」
ジョミー「ガンガン入れていいのかな?」
ぶるぅ 「急いで焼いて、って注文だしね!」
シロエ 「罠の匂いがしませんか…?」
サム  「救助要員が減るヤツな…」

罠に決まっているじゃねえか、という声ですけど。
そうかも…。


2024/05/28 (Tue)



☆忘れ果てた人たち


河原でバーベキューの最中ですけど、もうじき、ショーが。
キース君が法衣でスカイダイビングで、華麗に登場な企画。

Aぶるぅ「お肉、ドッサリ追加してくれたーっ!?」
ぶるぅ 「もっちろーん! 今、焼いてるトコ!」
Aぶるぅ「オッケー、それじゃ今から、ショータイム!」

注目、注目! と遥か上空で叫ぶ悪戯小僧。

Aぶるぅ「キースのスカイダイビング、開始!」
一同  「「「うわー……」」」

マジか、と皆が見上げる中、一直線に落ちて来るブツ。

キース 「止めてくれーっ!」
一同  「「「ひぃぃっ!」」」

ダメなヤツだ、と誰もが思うスピード、みるみる接近。

キース 「あああああああ!!!」
一同  「「「あーっ!!!」」」

終わった、と目を瞑る人やら、手で塞ぐ人やら。

Aぶるぅ「はい、おしまーい!」
Aブルー「決定的瞬間、バッチリ撮った!」

これがキースの顔なんだけど、とカメラを出すソルジャー。

Aブルー「よく撮れてると思うんだけどね、百面相!」
Aぶるぅ「ぼくも、一杯、撮ったもーん!」

これが恐怖に歪んでるヤツ、と悪戯小僧も。

Aぶるぅ「こっちは、絶叫しているトコなんだよね!」
Aブルー「ぼくが撮った方が、もっと大口開けてるし!」

チキンレース、どっちが勝ったと思う、と提示される写真。

Aブルー「ぼくだよねえ?」
Aぶるぅ「ううん、絶対、ぼくだって!」
ブルー 「どうでもいいけど、君たち、二人揃って…」

キースの救助を忘れただろう、と生徒会長、腕組み。

ブルー 「焼肉追加で、ぶるぅを救助から外したくせに!」
Aブルー「あっ、ごめん! ソレ、忘れてたよ…」
Aぶるぅ「ホントだ、救助要員、一人にしてたんだっけ…」

綺麗サッパリ忘れちゃってたあ! と悪戯小僧が竦める肩。

Aぶるぅ「二人いるって、すっかり思い込んでて…」
Aブルー「もう全力で、チキンレースだったんだけど…」

ヤバかったかも、と二人とも舌をペロリですけど。
酷すぎ…。


2024/05/29 (Wed)



☆供養に食べるべし


河原でバーベキューの最中、落下して来た法衣のキース君。
激突寸前に救助ですけど、救助要員が一人だけだった結末。

サム  「マジかよ、マジで忘れてたのかよ!?」
Aブルー「つい、ぶるぅとの競争でさ…」
Aぶるぅ「ヒートアップしちゃってたもんね…」

忘れてごめん、と謝られても、今更すぎるわけでして。

ブルー 「正直、ぼくが失敗してたら、キースの頭は…」
Aブルー「分かるよ、ぱっくり割れてしまってザクロで…」
Aぶるぅ「脳味噌、飛び散るヤツなんだけど…」

それはそれで…、と悪戯小僧の開き直った顔。

Aぶるぅ「臨死体験だったっけ? うんと貴重だし!」
Aブルー「法話に使える、って話だったし…」
A船長 「ついでに、結果オーライですしね」

生きてますから、とキャプテンが指差すキース君。

A船長 「腰は抜けてるようですが…」
キース 「普通、抜けると思うんだが!」

ついでに後が怖すぎてな、とキース君の仏頂面。

キース 「真面目に死ぬトコだったんだぞ!」
Aブルー「そう言わないでさ、肉も焼けて来てるし…」
Aぶるぅ「ドンと追加で頼んだもーん!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ じきに焼き上がるよ!」

キースも食べて、しっかり復活! と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「ザクロな危機は回避したしね!」
キース 「そう言われても…!」
シロエ 「キース先輩、命懸けで焼いた肉ですよ?」

ここで食べなきゃ損しますって、とシロエ君も。

シロエ 「食欲ないなら、ぼくが代わりに頂きます!」
ジョミー「あっ、ぼくも!」
サム  「俺もだぜ!」

キースの分まで食ってやるから、とサム君、親指をグッと。

サム  「成仏しろよな、代わりに食って施餓鬼するしよ」
シロエ 「いいですね! 食べて供養で、バッチリです!」
Aぶるぅ「それ、最高! みんな、どんどん食べないと!」
Aブルー「食べまくってキースを供養だね!」

河原に倒れて死んでるしさ、と煽ってますけど。
食べ尽くすと…?


2024/05/30 (Thu)



☆いい出汁が出そう


バーベキューで盛り上がる河原へ、法衣で落ちたキース君。
腰が抜けて倒れてますけど、肉や野菜が焼けているわけで。

Aブルー「それじゃ、キースの供養で、乾杯!」
一同  「「「かんぱーい!」」」

食べまくるぞ、と誰も遠慮しないで、片っ端から食べる今。

シロエ 「美味しいですねえ、焼き加減だって最高です!」
サム  「そりゃよ、キースの命よりも優先でよ…」
ジョミー「焼いた肉だし、美味しくなるのも当然だよね!」
スウェナ「隠し味は、キースの命だものねえ…」

スープもあれば良かったかもよ、とスウェナちゃん。

スウェナ「キースの命で、いい出汁が出たと思わない?」
シロエ 「言えてます! そうだ、今から仕込むとか…」
サム  「うんうん、キースを、また落としてよ…」

出汁を取ったらいいんだよな、とサム君も。

サム  「キース、もう一度、やらねえか?」
Aぶるぅ「面白そう! スープもいいけど、煮込みとか…」
Aブルー「ちょっと暑いけど、鍋もいいねえ!」

出汁を取るなら、とソルジャーも乗り気。

Aブルー「そうだ、カレーもいけるかも!」
シロエ 「おでんの残りで、和風カレーが出来ますし…」
ぶるぅ 「そだね、お出汁でカレーは定番だよ!」

おでんが余った時にピッタリ、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「キースでお出汁を取るんだったら、お鍋かな?」
シロエ 「お鍋の出汁を使い回して、おでんですか?」
ぶるぅ 「そうなの、今日は河原で、みんなで、お鍋で…」

帰ってから、おでんを仕込むんだよね、とピョンピョンと。

ぶるぅ 「でもって、おでんが明日のお昼で…」
Aブルー「夜は、おでんが出来上がり、と!」

ナイスアイデア、とソルジャー、大絶賛。

Aブルー「キース、出汁を取るから、もう一度!」
Aぶるぅ「チキンレースも、またやりたいし!」
キース 「断固、断る!」
Aぶるぅ「でも、お出汁ーっ!」

命でお出汁、と叫ぶ悪戯小僧ですけど。
今月、これにて中継終了~。


2024/05/31 (Fri)





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☆悪かった日の並び


さて、5月。GWも終わった週末、生徒会長宅に集う面々。
今年は曜日の並びが悪くて、連休明けに4日も登校でして。

ジョミー「やっと土曜って、長かったよねえ…」
シロエ 「4日間も登校でしたしね…」
サム  「あと1日ありゃ、1週間だぜ?」

学校に通う日としてはよ…、とサム君が広げる両手。

サム  「GWとか、あったのかよ、って勢いでよ…」
スウェナ「日常がビッシリ詰まってたわよ…」
シロエ 「嫌になりますよね、こういう日の並びって…」

休める年なら、もっとゆっくり出来るのに、とシロエ君も。

シロエ 「連休の合間を休みまくれば、凄いんですけど…」
ジョミー「今年みたいなのは、ソレ、厳しいしね…」
サム  「なんたって、グレイブ先生がよ…」

絶対、嫌味MAXなんだぜ、とサム君の嘆き節。

サム  「あーあ、せっかく宇宙の旅だったのによ…」
シロエ 「シャングリラ号、満喫した筈なんですけど…」
ジョミー「その後の日常で台無しだよね…」
スウェナ「毎日、キッチリ登校だなんて、あんまりだわよ」

キースよりかはマシかもだけど…、とスウェナちゃん。

スウェナ「GWの間は無かったイベが、復活なんだし」
シロエ 「そうでした! 月参り、毎日でしたっけ…」
キース 「職業柄、仕方ないんだが…」

GW中の月参りは嫌がられるしな、と副住職の深い溜息。

キース 「檀家さんの方も、旅行に行ったりするわけで…」
サム  「行っても留守なら、行かねえよな…」
キース 「ああ。代わりに、寺でやるわけだ」
一同  「「「は?」」」

お寺って…、と誰もがキョトン。

シロエ 「あの…。お寺って、何処のお寺ですか?」
キース 「元老寺に決まっているだろう!」

檀家さんがお布施を持って来るんだ、と副住職。

キース 「今月の月参りの分を、お願いします、と…」
サム  「んじゃ、本堂かよ?」
キース 「そうなるな」

御本尊様の前でお勤めだ、と言ってますけど。
月参りを…?


2024/05/01 (Wed)



☆高そうなお布施


GWを宇宙で過ごしたシャン学メンバー、短かかった連休。
ついでに連休明けに平日が4日で、生徒会長宅で嘆く週末。

サム  「本堂で月参りって、凄くねえ?」
シロエ 「お布施の額、半端なさそうですよね…」

だって、本堂を貸し切りでしょう、とシロエ君も。

シロエ 「法事とかなら、それでいいんでしょうけれど…」
スウェナ「月参りって、毎月、家に行くヤツよね?」
サム  「そうだぜ、檀家さんの家のお仏壇の前で…」

お経を読むヤツが月参りな、と僧籍な人の解説が。

サム  「普通の家に伺うわけだし、安上がりでよ…」
シロエ 「ですよね、自分の家に使用料とかは…」
ジョミー「かからないよね、家なんだから」
サム  「かかるわけねえだろ、お布施もそれほど…」

高い額ではねえ筈だぜ、とサム君の言。

サム  「家の格で変わって来る、って話だけどよ…」
キース 「まあ、そうなんだが、高くはないぞ」

それと菓子代くらいだな、と副住職。

キース 「月参りに行くと、お菓子を出して下さるし…」
シロエ 「お菓子ですか?」
キース 「わざわざ来て頂いたんだから、と…」

けっこう気合いが入っているぞ、とキース君の笑み。

キース 「お取り寄せとかは、お約束だな」
一同  「「「お取り寄せ!?」」」

マジか、と誰もがビックリ仰天。

シロエ 「でも、ソレ、和菓子に限定なんですよね…?」
キース 「そうでもないから、なかなかいいぞ」

ケーキが出るのも珍しくない、と意外すぎる証言。

キース 「プリンやアイスも定番だな」
一同  「「「うーん…」」」

そう来たか、と驚くしかない月参りの現実。

ジョミー「じゃあさ、お菓子、けっこう高いよね…」
シロエ 「でも、本堂の使用料には負けますよ?」
サム  「だよなあ、菓子と本堂じゃ桁が違い過ぎだぜ」
シロエ 「お布施、相当、高いですよね…」
キース 「そうでもないぞ」

ご自宅に伺う時と同じだ、と言ってますけど。
使用料は…?


2024/05/02 (Thu)



☆キツすぎる日常


GWは宇宙だったシャン学メンバー、その後に平日が4日。
日常に引き戻されてしまって、週末は生徒会長宅で嘆き節。

シロエ 「本堂でやるのに、お布施の額が同じですって?」
サム  「マジかよ、有り得ねえだろ、ソレ…」
スウェナ「本堂の使用料ってヤツは、どうなるのよ!」

高い筈でしょ、とスウェナちゃん。

スウェナ「家に行くのと同じだなんて、どう考えても…」
シロエ 「無理だと思うんですけれど…?」
キース 「その使用料だ、ご自宅に伺えば無料なんだし…」

俺でも理屈は変わらないぞ、とキース君が繰る数珠レット。

キース 「檀家さんから見れば、寺になるんだろうが…」
ジョミー「どういう意味さ?」
キース 「そのままの意味だ、俺の自宅は元老寺でだな…」

俺が使うのに、使用料なぞがかかるのか、と質問が。

キース 「本堂でお勤めするのは、この俺なんだが?」
シロエ 「あー…。キース先輩が使うんだったら…」
サム  「使用料も何も、自宅だよなあ…」

でもよ…、とサム君が傾げる首。

サム  「月参りのお経と、普段のお勤めのはよ…」
キース 「多少、違うが、付け加えればいいだけで…」
シロエ 「別料金を頂くほどではない、ってことですか?」
キース 「そうなるな。坊主の方も、楽が出来るんだし…」

出掛けて行かずに済むんだぞ、と言われれば、そう。

キース 「お経が少し増える程度で、文句など言わん!」
シロエ 「学校と掛け持ちも無いですしね…」
キース 「正解だ。なのに今年は、GWが短すぎて…」

アッと言う間に終わりやがった、とブツブツブツ。

キース 「一気に日常に戻ると、キツイぞ」
ジョミー「分かるよ、なんか眠くてさ…」

授業中に何度も居眠ってたし、とジョミー君。

ジョミー「あーあ、何かいいこと、無いのかな?」
ぶるぅ 「んとんと、その内、あると思うの!」
シロエ 「本当ですか、豪華料理とか!?」

生きる気力が出ますよね、と喜んでますけど。
いいこと…?


2024/05/03 (Fri)



☆もうじき来る何か


GWを宇宙で過ごしたシャン学メンバー、その後に日常が。
平日が4日も続いたわけで、週末の生徒会長宅で嘆き節で。

ジョミー「いいことなんだし、豪華料理よりはさ…」
サム  「イベントじゃねえの、何かは知らねえけどよ」
シロエ 「中身なんかは、この際、気にしませんよ!」

非日常なことを楽しめるなら、とシロエ君。

シロエ 「シャングリラ号の旅も、非日常ですしね」
スウェナ「そうよね、ちょっと普通は、無い旅行だし…」
サム  「宇宙旅行とか、そうそう手が出ねえよな」
ジョミー「出たって、せいぜい、その辺までだよ?」

行先がさ、とジョミー君の言。

ジョミー「とんでもない旅行代金なのに、月どころかさ…」
シロエ 「衛星軌道までですからね…」
サム  「ワープ出来るような、船もねえしよ…」
スウェナ「非日常を極めた感があるわね、シャングリラ号」

存在自体が極秘なのも…、とスウェナちゃんの指摘が。

スウェナ「レーダーにも映らないんでしょ、アレ?」
ぶるぅ 「そだよ、ステルスデバイス、あるしね!」
シロエ 「アレの仕組みを、いつか勉強したいですけど…」

高校生活が楽しすぎて…、とシロエ君の苦笑い。

シロエ 「まだまだ学べそうにないです、その手の学問」
ジョミー「いいと思うよ、ぼくも逃げまくる日々だしさ…」
サム  「坊主の大学、行かねえ方向で過ごしてるよな」

お蔭で、俺も遊べるけどよ…、とサム君、親指をグッと。

サム  「お互い、当分、高校生活、満喫しようぜ!」
シロエ 「もちろんです! いいこともあるそうですし…」
ジョミー「何かな、今から楽しみだよね」
ぶるぅ 「んーとね、ぼくにも分かんなくって…」

蓋を開けてのお楽しみかな、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「多分、もうじき来る筈で…」
シロエ 「ぶるぅも知らない、って何なんです?」
サム  「ミステリーツアーみたいなモンかよ?」

行ってみねえと謎なヤツ、との質問ですけど。
謎イベント…?


2024/05/04 (Sat)



☆発想が違いすぎ


GWを宇宙で過ごした御一同様、その後は日常が戻った件。
いきなり4日も平日でして、週末は生徒会長宅ですけれど。

ぶるぅ 「えとえと、ホントに分かんないの!」
シロエ 「ミステリーツアーとは違うんですよね?」
ぶるぅ 「そうなんだけど、来てくれないと…」

謎なんだよね、と首を捻っている「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「発想が、うんと違いすぎるから…」
一同  「「「発想?」」」

どういう意味だ、と誰もがキョトン。

ジョミー「発想って…。誰かが案を出すわけ?」
ぶるぅ 「そだよ、毎年、今の時期には…」

来てるもんね、とニコニコと。

ぶるぅ 「この前は、お花見に来てたでしょ?」
一同  「「「げっ!」」」

アレか、と愕然とする御一同様。

シロエ 「もしかしなくても、例の人ですか…?」
ぶるぅ 「うんっ! GW明けになったら、来るし…」

今年も、じきに来ると思うの! と嫌すぎる告知が。

ぶるぅ 「川遊びとかは、定番でしょ?」
キース 「言わないでくれ、アレで死にかけたんだ!」
ジョミー「火だるまショーは、時期が違ったよねえ…」
サム  「うんうん、アレは火渡りだったしよ…」

初夏のイベには向かねえよな、とサム君の言。

サム  「やっぱ、時期的には、水なんでねえの?」
シロエ 「ですよね、何が来るんでしょうねえ…」
ジョミー「見てる分には、何があっても楽しいし…」
スウェナ「キースが、ババを引くべきだわね」

お花見の時は回避したでしょ、とスウェナちゃん。

スウェナ「キャプテンが、代わりにババだったけど…」
シロエ 「あれはキツかったと思いますよ?」
サム  「四つん這いになって、馬だもんなあ…」

背中を鞭で叩かれてよ、とサム君も。

サム  「キースだったら、悲惨だったぜ」
キース 「まったくだ。しかし、花見で回避だから、と…」
ジョミー「俺に話を振るな、って?」

だけど、適材適所だしね、という声ですけど。
否定出来ますか…?


2024/05/05 (Sun)



☆ババを引ける人


GWを宇宙で過ごした御一同様、週末は生徒会長宅ですが。
じきに、いいことがあるそうでして、案を出す人が問題で。

キース 「適材適所!? 俺の何処がだ!」
ジョミー「全部に決まっているじゃない!」

例の人も、悪戯小僧も、纏めて一手に、とジョミー君。

ジョミー「どんな注文でも、キース、もれなくこなすしね」
シロエ 「言えてます! もう文字通りに、ワンオペで…」
サム  「御要望にお応えしまくりだぜ、うん」

貴重な人材っていうヤツな、とサム君も。

サム  「花見でキャプテンがババだったのは、例外で…」
スウェナ「アレも本来、キースがやるべき役どころよね」
キース 「なんで、そうなる!」
シロエ 「もちろん、お約束だからですよ!」

キース先輩にしか出来ませんね、とシロエ君の言。

シロエ 「火だるまショーが出来たからには、馬だって…」
ジョミー「楽勝で、出来た筈なんだよね」
サム  「うんうん、馬車を引く方でも、キースなら…」

いけたって気がするんだよな、とサム君が顎に当てる手。

サム  「何が来ようと、こなせるキャラは貴重だぜ」
シロエ 「ホントですよね、他の人では、あれほどには…」
ジョミー「務まるわけがないんだしさ…」

適材適所で合っているよね、とジョミー君がが立てる親指。

ジョミー「ミステリーなイベも、キースだったら…」
サム  「クリア出来るに決まってるしよ…」
シロエ 「どんなババでも、引かせて安心、違いますか?」
一同  「「「異議なーし!」」」

ババはキースが引くべきだ、とアッと言う間に結論が。

ジョミー「楽しみだよねえ、ババの中身がさ!」
シロエ 「ええ、お楽しみの種が増えましたよね」

提案が来るのが待ち遠しいです、とシロエ君の弾ける笑顔。

シロエ 「川遊びで来るとは、思うんですけど…」
サム  「何をやるかは、分かんねえしよ…」
キース 「ババなら、俺は喜んで…」

お譲りするぞ、と言ってますけど。
要りませんよね…?


2024/05/06 (Mon)



☆名案を思い付いた人


GWはシャングリラ号に行った面々、週末は生徒会長宅で。
日常が戻っているわけですけど、その内に来そうなイベが。

シロエ 「ババなんか、誰も要りませんから!」
サム  「そんなの、キースしか引けねえしよ…」
ジョミー「譲るだなんて、言われてもさあ…」

こなせる気だってしないよね、とジョミー君が広げる両手。

ジョミー「キースだからこそ、引いても何とかなるんだよ」
サム  「言えてるぜ…。俺だとマジで詰むしかねえし…」
シロエ 「ぼくもです。火だるまショーとか、無理ですよ」
キース 「誰でも無理だと思うんだが!」

基本のカエル袋でもな、とキース君、拳をグッっと。

キース 「持ってけ泥棒、と心の底から叫びたいぞ!」
シロエ 「勝手に叫べばいいでしょう?」
サム  「うんうん、其処のベランダからよ…」

外に向かって思いっ切りな、とサム君も。

サム  「もっとも、外に叫んだ所で、誰もババとか…」
シロエ 「欲しがりませんけど、気分はスカッと…」

晴れると思うんですけれど、とシロエ君の提案が。

シロエ 「いっそベランダから、飛んでみるとか…」
キース 「飛んだら、普通に死ぬだろう!」
??? 「そうでもないと思うけどねえ…?」

ぼくとしては、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

一同  「「「げっ!!!」」」
Aブルー「なんだい、君たちは、失礼な!」

噂してるから来てあげたのに、と悪びれない人。

Aブルー「楽しみだっていうイベも、いいんだけどさ…」
シロエ 「まさか、他にもあるんですか…?」
Aブルー「たった今、思い付いたトコ!」

とてもナイスな名案を…、と笑顔なソルジャー。

Aブルー「火だるまショーは、ダイブだったし…」
シロエ 「あっ、ちょっと分かった気がします、ソレ!」
サム  「ベランダからダイブするヤツな?」
Aブルー「ピンポーン!」
キース 「俺に、飛べと…?」

ベランダから…、とキース君、愕然ですけど。
飛べと…?


2024/05/07 (Tue)



☆オススメはスレスレ


GWを宇宙で過ごした面々ですけど、その後に戻った日常。
週末の生徒会長宅でブツブツ、其処へ来たのが例の人で…。

Aブルー「いいと思うけどねえ、ベランダからダイブ!」
キース 「あんた、この俺を殺す気か!?」

マジで死ぬしかないだろうが、とキース君の引き攣った顔。

キース 「俺は空など、飛べないんだしな!」
Aブルー「それはそうだけど、ぼくは飛べるし…」
シロエ 「あっ、空中でキャッチなわけですね!」
Aブルー「空中じゃなくて、スレスレだよね」

地面に激突する寸前で…、とソルジャー、ニコッと。

Aブルー「あまり早くにキャッチしたんじゃ、イマイチ…」
シロエ 「面白くないのは、同感です」
サム  「俺もだぜ。やっぱ、ギリギリがいいよな、うん」
ジョミー「だよね、上から見物なんだし…」

何処まで落ちるか、ハラハラしたい、とジョミー君も。

ジョミー「キースにしたって、そこは同じだと思うんだよ」
キース 「どう同じだと!?」
ジョミー「そりゃさ、バンジージャンプだってさ…」
シロエ 「落ちるスリルがいいんですよね、真っ逆様に」

キース先輩だって、そうでしょう、とシロエ君の笑み。

シロエ 「地面スレスレまで、落ちてこそです!」
一同  「「「異議なーし!」」」

命綱ならガッチリあるし、と誰もがノリノリ。

ジョミー「キース、やるしかないってば!」
スウェナ「度胸試しよ、飛びなさいよ!」
サム  「飛んでこそだぜ、この展開だし…」

飛ばなかったら興ざめだしよ、とサム君が指すベランダ。

サム  「柵を乗り越えて、一気に行けよな!」
シロエ 「飛び越えるのもアリです、キース先輩!」

助走して華麗に飛びましょうよ、とシロエ君。

シロエ 「みんなで応援しますから!」
Aブルー「いいねえ、盛り上がって来たってね!」
キース 「俺は真逆で、飛ぶ気など無い!」
Aブルー「そう言わないでさ…」

ベランダからダイブ、とプッシュですけど。
どうなる…?


2024/05/08 (Wed)



☆万一の時も安心


GWを宇宙で過ごした御一同様、その後の日常でゲンナリ。
週末の生徒会長宅で嘆き節な所へ、例の人が来たわけで…。

Aブルー「大丈夫だってば、キャッチしてあげるから!」
キース 「信用出来る気がしないんだが!」
シロエ 「言えてますけど、信じて飛んで下さいよ!」
サム  「万一の時は、助っ人、二人もいるんだぜ?」

ぶるぅとブルー、とサム君が指すタイプ・ブルーな人たち。

サム  「ヤバけりゃ、速攻、救出ってな!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いつでも飛び出せるよ!」
ブルー 「ぼくも、オッケー!」

心置きなく飛んでくれたまえ、と生徒会長の笑み。

ブルー 「ついでに言うなら、ダメだった時も安心で…」
キース 「エロドクターの病院か!?」
ジョミー「あー…。シャングリラ号があるくらいだし…」
シロエ 「医療の方も、半端ないレベルかもですね!」

グチャグチャでも蘇生出来るとか…、とシロエ君の相槌が。

シロエ 「死んだ直後に即、冷凍して、搬送ですよ!」
サム  「分かるぜ、初期の手当てが大事らしいしよ…」
ジョミー「素人さんが下手にやるより、本職だよね!」

冷凍で運べば、問題無し! とジョミー君も。

ジョミー「解凍してから、縫合開始で…」
シロエ 「人工心肺装置もつけて、蘇生ですよね」
サム  「そういう技術も、あるんでねえの?」

俺たちが聞いてねえだけで、とサム君の視線が生徒会長に。

サム  「安心ってのは、ソレだよな?」
ブルー 「まあねえ、否定はしないんだけどさ…」

今の場合は、ちょっと違うね、と生徒会長、苦笑い。

ブルー 「ぼくの職業、何だったかな?」
シロエ 「ソルジャーでしょう?」

表立って呼ばれていないだけで…、とシロエ君。

シロエ 「本当の肩書き、ソルジャーだった筈ですよ?」
ブルー 「それじゃなくって、社会的にも通用する方!」
ジョミー「何だっけ?」
ブルー 「忘れたのかい?」

君たちは…、と生徒会長、溜息ですけど。
職業…?


2024/05/09 (Thu)



☆入るなら裏口から


GWを宇宙で過ごした面々、週末は生徒会長宅ですけれど。
ソルジャー登場で、キース君がベランダからダイブな話に。

シロエ 「会長の職業って、ソルジャー以外だと…」
ジョミー「学生だよねえ、高校生で?」
サム  「あー、ソレな! でもよ、高校生ってよ…」

そういう場面で役に立つのかよ、とサム君の問い。

サム  「救急車を呼べる程度でねえの?」
スウェナ「普通だったら、そうなるわよねえ…」
シロエ 「専門学校に通っていれば、もしかしたら…」

ある程度、習うかもですが…、とシロエ君。

シロエ 「でも、会長は違うわけですし…」
ジョミー「看護師さんとかの卵じゃないよね?」
ブルー 「あのねえ、わざと忘れていないかい?」

キースよりも上の立場なんだけど、と生徒会長の苦笑い。

ブルー 「銀青だってば、緋の衣のね!」
一同  「「「あっ!」」」

忘れてた、と誰もが見合わせる顔。

シロエ 「言われてみれば、そうでしたよね…」
スウェナ「そうなんだけれど、お坊さんよ?」

偉くてもね…、とスウェナちゃんが傾げる首。

スウェナ「それこそ役に立つ気がしないわ、全く」
シロエ 「お坊さんと医療って、関係ありましたっけ?」
ブルー 「あるねえ、特に大病院とは密接に!」

表立っては、お邪魔出来ないけどね、と生徒会長、即答。

ブルー 「お見舞いに行くにも、私服でないと…」
一同  「「「私服?」」」
ブルー 「法衣で行ったら、どうなると思う?」

患者さんとか家族の人は…、と生徒会長の質問が。

ブルー 「自分や家族が、生きるか死ぬかって局面で…」
シロエ 「お坊さんは、マズイかもですね…」

言われてみれば、とシロエ君。

シロエ 「それなら、どうして病院と関係あるんです?」
ブルー 「表立っては、お邪魔出来ないんだよ?」
シロエ 「それって、どういう意味ですか?」
ブルー 「表玄関はダメってこと!」

入る時には裏口だよね、と言ってますけど。
裏口から…?


2024/05/10 (Fri)



☆フォローは完璧


GWを宇宙で過ごした御一同様、週末は生徒会長宅ですが。
ソルジャー登場で、キース君がベランダからダイブな危機。

ジョミー「病院の裏口からって、何さ?」
シロエ 「表玄関はダメと言われても、理由がですね…」

サッパリ謎なんですけれど…、とシロエ君が傾げる首。

シロエ 「法衣がマズイ場所なのは、まだ分かりますが…」
ブルー 「だからこそだよ、法衣で行くなら裏口だよね」
一同  「「「えっと…?」」」

ますます謎だ、と皆が考え込む中、生徒会長、しれっと。

ブルー 「キースは、とっくに理解してると思うね!」
キース 「…不本意ながら、嫌というほどな!」
Aブルー「そうなのかい?」

ぼくにも意味が不明なんだよ、とソルジャーの割り込み。

Aブルー「キース、説明してくれないかな?」
キース 「断固、断る!」

縁起でもない、とキース君の仏頂面。

キース 「言い出しっぺに聞いてくれ!」
Aブルー「うーん…。ブルー、教えてくれるわけ?」
ブルー 「異世界からのお客様だし、まあ、特別に…」

他のみんなも、よく聞きたまえ、と生徒会長が見回す部屋。

ブルー 「いいかい、坊主が病院に法衣で行くのは…」
シロエ 「マズいんですよね、其処へ法衣で入るって…」

何なんですか、とシロエ君。

シロエ 「おまけに、キース先輩には縁起が悪いとか…」
ブルー 「そりゃ、この上なく悪いだろうねえ…」

病院で、ぼくの出番なんだよ、と生徒会長の笑み。

ブルー 「お経を読むのが、坊主の仕事なわけだし…」
一同  「「「あっ!」」」

もしかして、と閃いた御一同様。

ジョミー「キースに、お経を読みに行くんだ?」
ブルー 「ピンポーン!」

蘇生が無理なら出番だよね、と生徒会長、ニコニコと。

ブルー 「キース、後は任せてくれたまえ!」
シロエ 「骨は拾う、というわけですね…」
Aブルー「なるほどね! フォローは完璧!」

安心してダイブ、と煽ってますけど。
違う気が…。


2024/05/11 (Sat)



☆非日常なイベント


GWを宇宙で過ごした面々、生徒会長宅での週末ですけど。
ソルジャー登場で、キース君がベランダからダイブな案が。

Aブルー「ほら、飛んで! 地面スレスレのスリルだよ!」
キース 「俺には、その手の趣味は無い!」

どちらかと言えばジョミーだろう、とキース君、名指し。

キース 「絶叫マシンが好きな筈だぞ、ダイブもだな…」
ジョミー「ちょ、なんで!?」
シロエ 「似ているからじゃないですか?」

スリルを楽しむという点が…、とシロエ君の他人事な言。

シロエ 「ジョミー先輩、バンジージャンプの一種です!」
サム  「言われてみりゃあ、そうだよなあ…」
スウェナ「命綱が無い、っていうだけだわねえ…」

それにリスクは同じでしょ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「バンジーだって、たまに事故るわよ?」
シロエ 「ですよね、それに比べたら、ベランダは…」
サム  「安全性は高いと思うぜ、なんたって、プロが…」

救助要員でいるんだしよ、とサム君、うんうん、と。

サム  「ついでに、万一、死んじまっても…」
シロエ 「蘇生も、お経も、フォローはバッチリで…」

これは飛ぶしかないヤツですよ、とシロエ君が立てる親指。

シロエ 「ここは華麗に飛んでこそです、ジョミー先輩!」
ジョミー「違うって! 今はキースのターンだから!」
キース 「いや、喜んで譲らせて貰いたい」

お経なら、俺もプロだからな、とキース君の笑み。

キース 「それに、非日常の極みなイベだぞ、コレは」
シロエ 「あー…。普通は、飛んだら死ぬコースですし…」
サム  「ベランダからダイブとか、バンジーでもよ…」

許可が降りねえヤツでねえの、とサム君が眺めるベランダ。

サム  「やっぱ、世間の目とか、あるしよ…」
シロエ 「企画を立てても、お役所とかに叱られそうです」
キース 「まったくだ。やるなら、今がチャンスだぞ」
ジョミー「嫌だってば!」

そんなチャンスは要らないし、と悲鳴ですけど。
さて…?


2024/05/12 (Sun)



☆チャンスは公平に


GWを宇宙で過ごした御一同様、週末は生徒会長宅でして。
其処へソルジャー、キース君にベランダから飛べと提案が。

Aブルー「ぶっちゃけ、ぼくは、どっちでもいいんだよね」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ダイブな人だよ、キースにこだわる理由もさ…」

特に無いしね、とソルジャーの視線がジョミー君に。

Aブルー「スリルが好きなら、ドンと任せてくれたまえ!」
キース 「よかったな、ジョミー。これで安心だろう?」
ジョミー「その逆だから!」

絶対、嫌だ、とジョミー君の泣き出しそうな顔。

ジョミー「ぼくでも、キースでもいいんだったら…」
Aブルー「他の人でもいいじゃないか、って?」
ジョミー「そう! サムでもいいし、シロエでもいいし…」

マツカでもいいと思うんだよね、とジョミー君、必死。

ジョミー「誰が飛んでも、受け止める人も、お経もさ…」
Aブルー「セットでつくから、かまわない、って?」
ジョミー「実際、そうだし!」

誰でもいいなら、クジで決めるとか…、と絶叫が。

ジョミー「ぶるぅ、ベランダから飛ぶクジ、作ってよ!」
ぶるぅ 「んとんと…。クジって、どんなの?」
ジョミー「何でもいいから、とにかく、クジ引き!」

ベランダから飛ぶチャンスは公平に…、という詭弁。

ジョミー「せっかくのスリルを、ぼくに限定しなくても!」
Aブルー「なるほどねえ…。一理あるかも…」
ジョミー「でしょ? だからクジだよ、クジで当たれば…」

ベランダからダイブのスリルをゲット、とジョミー君の案。

ジョミー「思いっ切りスリリングで、非日常だし!」
サム  「あのなあ…。そんなの、喜ぶヤツはいねえぜ」
シロエ 「まったくです。四の五の言わずに、一思いに…」

ダイブですよ、とシロエ君が指差すベランダの方。

シロエ 「柵を乗り越えて、飛び出しましょう!」
ジョミー「嫌すぎるから!」
Aブルー「もめてるねえ…」

やっぱり公平にすべきかも、と言ってますけど。
クジ…?


2024/05/13 (Mon)



☆場所を変えよう


GWを宇宙で過ごした面々ですけど、その後に戻った日常。
週末の生徒会長宅で愚痴な所へ、ソルジャーが登場でして。

Aブルー「ちょっと聞くけど、非日常が好みなんだよね?」
シロエ 「そうですけれど、ベランダからダイブは…」
サム  「見物するってえならともかく、飛ぶのはよ…」

遠慮しときたいヤツだよな、とサム君、即答。

サム  「バンジーとは、まるで違うんだしよ…」
ジョミー「そうだよ、舞台が違い過ぎだよ!」

ベランダなんて、真面目に通報案件だしね、とジョミー君。

ジョミー「警察とかが来て、飛ぶな、って下から説得で…」
シロエ 「上からも来て、羽交い絞めにされるんですよ」
サム  「飛び降りと間違えられるぜ、マジで」
Aブルー「まあねえ…。だけど、スリルは好きだろう?」

味わいたいと思わないかい、とソルジャーの笑み。

Aブルー「真っ逆様に落ちて、スレスレで救助!」
シロエ 「ですから、その前に警察がですね…」
ジョミー「止めに来るから、ダメだって!」

ぼくが嫌なのとは別件で…、とジョミー君の反論が。

ジョミー「部屋の持ち主にだって、迷惑だしさ…」
キース 「言えてるな。俺が飛んでも、そこは同じだ」

ブルーが事情を聞かれるぞ、とキース君も。

キース 「ぶるぅは、小さな子供だし…」
ジョミー「聞くだけ無駄だ、ってスルーだろうけど…」
Aブルー「ブルーは、ガッツリ聞かれちゃう、と…」

それは確かに厄介かもね、と頷くソルジャー。

Aブルー「だったら、やっぱり、チャンスは公平!」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「場所を変えてさ、楽しく飛んでスリルだよ!」

真っ逆様に…、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「ほら、山奥の川に行ったら、高い所に橋がさ…」
シロエ 「まさか、吊り橋から飛び降りろと!?」
Aブルー「ピンポーン!」
キース 「あんた、正気か!?」
Aブルー「当然だよ!」

至って正気で、至って本気、と笑顔ですけど。
吊り橋…?


2024/05/14 (Tue)



☆任せたいダイブ


GWを宇宙で過ごした御一同様、週末は生徒会長宅ですが。
其処へ来たソルジャー、高い所からのダイブをプッシュ中。

Aブルー「山奥にある吊り橋だったら、警察とかもさ…」
シロエ 「すぐ来ないとは思いますけど、でもですね…!」

無理すぎますから、とシロエ君、顔面蒼白。

シロエ 「考えただけで寒気がしますよ、真っ逆様とか!」
サム  「俺もだぜ。いけるの、ジョミーくらいでねえの」
ジョミー「ぼくも、無理だし!」

ベランダからと同じ勢いで無理、とジョミー君もガクブル。

ジョミー「飛ぶのはキースでいいよ、キースで!」
シロエ 「ですね、任せておきましょう!」

キース先輩、後はよろしく、とシロエ君、頭をペコリと。

シロエ 「代表選手で、華麗にダイブして下さい!」
キース 「御免蒙る!」

誰が飛ぶか、とキース君が吊り上げる眉。

キース 「さっきの案でいくべきだろうが、クジ引きで!」
ジョミー「ダメだよ、リスクが高すぎだから!」
サム  「引いちまったら、思いっ切り後がねえもんな…」
シロエ 「キース先輩に任せるべきです、どう考えても!」

元々、そういうキャラですからね、とシロエ君、キッパリ。

シロエ 「ババを引きまくりで、カエル袋とかですよ?」
キース 「しかしだな…!」
Aブルー「オッケー、そこは勝手に決めといてよね」

それよりレジャー、とソルジャーの笑み。

Aブルー「いい季節だし、今年も川遊び!」
シロエ 「吊り橋ダイブは、遠慮させて頂きますから!」
サム  「河原でバーベキューでいいじゃねえかよ」

でもって、ダイブ見物で…、とサム君の案。

サム  「キースが飛ぶのを、河原でよ…」
シロエ 「見上げる趣向なわけですね!」

名案ですよ、とシロエ君、手をポンと。

シロエ 「キース先輩、ダイブで登場して下さい!」
キース 「はあ?」
シロエ 「河原にですよ、バーベキュー会場に!」

お待ちしてます、と笑顔全開ですけど。
吊り橋からダイブ…。


2024/05/15 (Wed)







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☆女王様になれる人


4月の初めは春休みの最中で、生徒会長宅に来ている面々。
マツカ君の別荘でお花見な話に、ソルジャーが妙な提案を。

シロエ 「理屈の方は分かりますけど、意味が不明です!」
サム  「みんなで女王様、って言われてもよ…」
ジョミー「スウェナにしか無理なヤツだよ、ソレ…」
Aブルー「えっ、スウェナって、そうだったのかい!?」

知らなかった、とソルジャーの目が真ん丸に。

Aブルー「そんな所は、まだ見たことが無いからさ…」
シロエ 「そりゃそうでしょうね、学園祭には来ませんし」
キース 「学園祭でも、スウェナはやっていないと思うぞ」
ジョミー「どうだったっけ、入学した年は…」

クラスで劇をしていないかな、とジョミー君が傾げる首。

ジョミー「シンデレラとかなら、女王様もさ…」
キース 「定番なんだが、忘れたのか?」

俺たちのクラス担任を…、とキース君の仏頂面。

キース 「演劇が出来る筈がなかろう!」
ジョミー「あー…。グレイブ先生だったっけ…」
シロエ 「クラス展示しかダメでしたっけね…」

クラスが違ったので忘れてました、とシロエ君。

シロエ 「サム先輩と、ぼくだけは1年A組には…」
サム  「いなかったんだぜ、最初の年は」

今じゃブラックリストだけどよ…、とサム君も。

サム  「んじゃよ、スウェナも女王様ってヤツは…」
スウェナ「やってないわね、ドレスは着たけど…」

後夜祭のイベだったから、とスウェナちゃん。

スウェナ「でも、あの年だけしか着ていないわよ?」
シロエ 「とはいえ、スウェナ先輩にしか…」
ジョミー「女王様の役とか、出来ないよねえ…?」
Aブルー「うーん…」

意外だった、とソルジャー、目をパチクリと。

Aブルー「まさか、スウェナが同類だなんて…」
スウェナ「ちょっと、同類って、何なのよ!」
Aブルー「ぼくの同類に決まってるだろう!」
一同  「「「ええっ!?」」」

何故に同類、と誰もがビックリ仰天ですけど。
同類ですって…?


2024/04/16 (Tue)



☆同類扱いは困る


4月の初めはまだ春休みで、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へ来たソルジャー、マツカ君の別荘のお花見の話で…。

スウェナ「失礼だわね、なんで私が同類なの!?」
シロエ 「ぼくも、違うと思いますけど!」
キース 「俺もだな。全面的にシロエに賛成だ」
ジョミー「ぼくもだよ! サムもマツカも、ブルーもさ…」

ぶるぅも同じ意見じゃないの、とジョミー君。

ジョミー「同類だなんて、スウェナじゃなくっても…」
サム  「言われて嬉しいヤツじゃねえよな、間違いなく」
キース 「同感だ。最上級とまでは言わないが…」

相当な侮辱になる台詞だぞ、とキース君、腕組み。

キース 「スウェナ、この馬鹿はスルーしておけ!」
スウェナ「当然だわよ、やってられないわ!」
Aブルー「あのねえ…。君たちの方こそ、相当に…」

ぼくを侮辱しているんじゃあ…、とソルジャーの言。

Aブルー「同類だったら、ダメなんて!」
キース 「日頃の行いからして、そう思わんか?」
シロエ 「何かいいこと、やったんですか?」

今日までの間に、一つでも…、とシロエ君の鋭い指摘。

シロエ 「お彼岸の時は、確かに下僕でしたけど…」
サム  「追い詰められた結果なんだし、善行とはよ…」
キース 「どう考えても、別物だな」
Aブルー「うーん…。でも、女王様っていうのはさ…」

そういうキャラだと思うんだよね、とソルジャーの笑み。

Aブルー「決め台詞が、馬におなり、だよ?」
一同  「「「げっ!」」」

女王様というのはソレか、と一同、ドン引き。

キース 「もしかしなくても、あんたが言いたいのは…」
Aブルー「偉くて、怖い女王様だけど?」

まさか、スウェナがそうだなんてね、と感心している人。

Aブルー「人は見た目じゃ分からないねえ、本当に…」
スウェナ「どう転がったら、私が女王様なのよ!」
Aブルー「だって、スウェナにしか無理なヤツだ、って…」

みんなで主張したじゃないか、と言ってますけど。
女王様…。


2024/04/17 (Wed)



☆女王様と乗馬


まだ春休みな4月の初め、生徒会長宅で過ごす面々ですが。
マツカ君の別荘でお花見な話に、ソルジャーが来たわけで。

ジョミー「あのさ、スウェナにしか無理なヤツはさ…」
キース 「正真正銘の女王様の方で、ドレスが必須だ!」
Aブルー「えっ?」

そういう話だったのかい、とソルジャー、目が点。

Aブルー「馬におなりで、鞭を持ってる方じゃなくって…」
シロエ 「そりゃまあ、本物も馬には乗りますし…」
サム  「馬に乗るんなら、鞭も要るけどよ…」

あくまで動物の方の馬な、とサム君が振っている首。

サム  「どうかと思うぜ、脳内のデフォの女王様がよ…」
キース 「怪しげな女王様ではな…」

如何にも、こいつらしい脳味噌だが、とキース君。

キース 「いいか、スウェナは、単に女性というだけだ!」
ジョミー「普通にドレスが着られるんだよ」
シロエ 「他の面子は、着たら女装になりますからね…」
Aブルー「だったら、女王様なキャラというのは…」

君たちの中にはいないのかな、とソルジャーの問い。

Aブルー「こう、偉そうに、馬におなり、って…」
シロエ 「残念ですけど、いませんから!」
キース 「皆でやろうと言われてもだな…」

謹んで遠慮させて頂く、とキース君の仏頂面。

キース 「第一、相手はキャプテンだろう!?」
Aブルー「だからこそだよ、天然の下僕体質で…」

体格もいいし、馬にピッタリ、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「お花見で乗馬も、楽しそうだと思うけど?」
シロエ 「その乗馬って、馬が違うんですよね?」
Aブルー「もちろん、ぼくのハーレイだよ!」

庭も汚れないし、最高だよね、と一人で納得している人。

Aブルー「トイレは、ちゃんと自分で行くから!」
キース 「馬糞の心配など、誰もしていない!」
マツカ 「あのぅ…。馬も御用意しましょうか?」
シロエ 「いいですね!」
Aブルー「ダメだってば!」

女王様の意味が無いじゃないか、と主張ですけど。
えっと…?


2024/04/18 (Thu)



☆馬車もいいよね


4月の初めはまだ春休みで、生徒会長宅で過ごす御一同様。
今年もマツカ君の別荘でお花見、そういう話なんですけど。

Aブルー「本物の馬じゃ、女王様にはなれないし!」
シロエ 「多分、なれると思いますけど?」
キース 「スウェナだったら、立派に務められると思うぞ」

馬子にも衣裳どころではない、とキース君。

キース 「マツカ、衣装も用意出来るんだろう?」
マツカ 「ええ。御希望でしたら、馬車も用意しますよ」
スウェナ「えっ、ホント!? 女王様の馬車?」
マツカ 「女王様でも、シンデレラでも、お好きなのを…」

言って頂ければ手配しますよ、とマツカ君の笑み。

マツカ 「撮影用から、本格的な馬車まで、いけます」
シロエ 「それ、最高じゃないですか!」

ぼくだって乗ってみたいですよ、とシロエ君が乗り出す膝。

シロエ 「本物の馬車に乗れるんだったら、女装します!」
サム  「抜け駆けするなよ、俺だって乗ってみてえしよ」
ジョミー「ぼくも乗りたい! 女装が条件でもいいし!」
キース 「俺もかまわん、ドレスを着るぞ!」

馬車のためなら…、とキース君までが。

キース 「だが、せっかくの花見なんだし、馬車よりは…」
シロエ 「牛車の方が似合いますよね…」
ジョミー「それでもいいよ、十二単でも着ちゃうから!」
マツカ 「分かりました、両方、手配しますね」

馬車も牛車も…、と御曹司、流石な台詞。

マツカ 「ドレスと十二単は、多めに用意しますから」
シロエ 「多め、ですか…?」
マツカ 「お好みの色や、デザインとかが…」

おありでしょうし、と太っ腹な申し出が。

マツカ 「数があったら、似合うのもあると思うんですよ」
キース 「なるほどな…。女装でも、似合いさえすれば…」
シロエ 「美女にも見えるかもですよ!」
サム  「うんうん、女形は、女より綺麗らしいしよ…」
Aブルー「馬車も牛車も、纏めて不可!」

あくまで馬はハーレイだよ、と叫んでますけど。
どうなる…?


2024/04/19 (Fri)



☆馬車に使えそう


まだ春休みな4月の初め、生徒会長宅に来ている御一同様。
マツカ君の別荘でお花見な話を、ソルジャーが妙な方向へ。

Aブルー「馬車や牛車じゃ、ハーレイが馬にならないし!」
シロエ 「それはそうですけど、ぼくたちはですね…」
ジョミー「キャプテンに乗るとか、勘弁だしさ…」

普通に楽しみたいんだよね、とジョミー君。

ジョミー「馬とか牛が引くヤツだったら、普通だし…」
サム  「貴族気分も楽しめるんだし、いいじゃねえかよ」
Aブルー「それより、みんなで女王様だよ!」

絶対、そっちに限るんだから、とソルジャー、譲らず。

Aブルー「馬はハーレイ、乗るのも、ハーレイの背中!」
シロエ 「そんなイベント、要りませんってば!」
Aブルー「だけど、下僕なイベがいい、って…」

言ってたよね、と食い下がる人。

Aブルー「女王様ごっこは、下僕にピッタリ!」
シロエ 「でもですね…!」
キース 「いや、待て、使えるかもしれん」

要は馬ならいいんだろう、とキース君が顎に当てる手。

キース 「キャプテンは、ガタイがいいからな…」
シロエ 「キース先輩、乗る気ですか!?」
Aブルー「いいねえ、大いに楽しんでくれたまえ!」

最高の鞭を用意するよ、とソルジャー、嬉しそうな顔。

Aブルー「SMショップで、見繕って来る!」
キース 「鞭は恐らく、要らないかと…」

暴走されては困るからな、とキース君の眉間に皺が。

キース 「いくら馬車でも、暴走すれば事故る筈だぞ」
シロエ 「あー…! その方向で馬ですか!」
ジョミー「キャプテンに、馬車を引かせるんだね!」
キース 「正解だ!」

それなら誰も文句は無かろう、とキース君、目がマジ。

キース 「馬で下僕で、馬車を引かせて花見でだな…」
シロエ 「最高ですよ、キース先輩!」
キース 「マツカ、その手の馬車の手配は…」
マツカ 「もちろん出来ます」
Aブルー「ちょっと…!」

なんで馬車馬、と叫ぶ人が若干一名ですけど。
馬車馬…。


2024/04/20 (Sat)



☆馬車に乗りたい


4月の初めはまだ春休みで、生徒会長宅で過ごす御一同様。
マツカ君の別荘でお花見な話が、ソルジャー登場で急展開。

キース 「馬車と言えば、馬が引くものだしな…」
シロエ 「キャプテンが馬の代わりにですね…」
ジョミー「馬車を引いたら、オールオッケー!」

乗れるし、下僕に出来るしさ、とジョミー君が立てる親指。

ジョミー「流石に全員、纏めて乗るのは無理だろうけど…」
キース 「本物の馬車でも、大型だと馬を増やすしな…」
シロエ 「馬が一頭だと、二人くらいが限界でしょうか?」
スウェナ「あら、三人ほどいけるんじゃないの?」

御者が要らないわけだから、とスウェナちゃん。

スウェナ「一頭立てでも、二人くらいは馬車の中でしょ?」
シロエ 「そんな気もしますね、ぼくは詳しくないですが」
キース 「細かいことは、この際、放っておいて、だ…」

要は馬車だ、とキース君の視線がマツカ君に。

キース 「人力で引ける、出来るだけ軽い馬車をだな…」
マツカ 「キャプテン用に手配ですよね、承知しました」
Aブルー「あのねえ…!」

女王様ごっこと言った筈だよ、とソルジャーも必死。

Aブルー「馬車になったら、どうなっちゃうのさ!」
キース 「俺は女装でいいと言ったぞ」
シロエ 「ぼくもです!」
ジョミー「ぼくもだってば、マツカがドレスを用意でさ!」

ぼくに似合うのがあるといいな、とジョミー君。

ジョミー「マツカのセンスに期待だよ!」
サム  「俺もだぜ!」
Aブルー「そうじゃなくって…!」
キース 「やかましい!」

嫌なら来なければよかろうが、とキース君、腕組み。

キース 「あんたも、キャプテンも、ぶるぅもだ!」
Aブルー「そ、そんな…!」

でも…、とソルジャーが傾げる首。

Aブルー「ぶるぅなら、御者をやりたいかもね…」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「体重も軽いし、悪戯するのが生き甲斐だしさ…」

似合いのキャラな気がして来たよ、と言ってますけど。
御者…?


2024/04/21 (Sun)



☆乗客でオッケー


まだ春休みな4月の初め、生徒会長宅で過ごす面々ですが。
マツカ君の別荘でお花見な話を、ソルジャーが妙な方向へ。

シロエ 「御者というのは、何なんです?」
キース 「しかも悪戯小僧と言ったな、ぶるぅだと」

カエル袋は序の口の…、と経験者なキース君の苦い顔付き。

キース 「あいつを御者に、と言いたいのか?」
Aブルー「ピンポーン!」

御者には鞭も必須だからね、とソルジャー、親指をグッと。

Aブルー「馬車を引いてるハーレイを、こう…」
サム  「鞭で叩きまくるポジションかよ!?」
Aブルー「その他に、何があるというのさ!」

ぶるぅが御者をやるんだから、とソルジャーの言。

Aブルー「鞭を振り振り、馬におなり、と!」
一同  「「「げっ!」」」

悪戯小僧が女王様か、と誰もがガクブル。

シロエ 「あ、あのですね…。ぶるぅの衣装は…」
キース 「網タイツだとか言わんだろうな!?」
Aブルー「うーん…。どうかな、その辺は、ぶるぅのさ…」

好みだよね、と頷いている人。

Aブルー「御者らしい服か、女王様かは、本人次第!」
キース 「そうなると、俺たちは女王様をだ…」

降りていいのか、とキース君の問い。

キース 「ただの乗客でもいいと?」
Aブルー「もちろんだよ!」

それでこそ、ぶるぅが引き立つからね、と笑顔全開。

Aブルー「君たちがドレスじゃ、小さいぶるぅは…」
キース 「目立てないから、客は私服なんだな?」
Aブルー「そう! 制服でもいいくらいだよ!」

女王様は、ぶるぅなんだから、と変わった風向き。

Aブルー「というわけだし、マツカは…」
マツカ 「子供用の服を調達ですね?」

分かりました、とマツカ君、穏やかな笑み。

マツカ 「御者用と、女王様の衣装で手配します」
キース 「女王様のに子供用など、無いと思うが!」
Aブルー「何を言うのさ、マツカだよ?」
マツカ 「お店に無ければ…」

オーダーすればいいんですよ、と流石な台詞。
御曹司…。


2024/04/22 (Mon)



☆女王様な子供服


4月の初めは春休みでして、生徒会長宅で過ごす御一同様。
マツカ君の別荘でお花見な話が、ソルジャー登場で急展開。

Aブルー「ありがとう、マツカ! よろしく頼むよ!」
マツカ 「お任せ下さい。別荘の方へは、いつも通りに…」
Aブルー「マイクロバスだね、その日は空けとくから!」

ハーレイも特別休暇にして…、とソルジャー、笑顔全開。

Aブルー「馬車とか、最高のお花見になりそうだよ!」
マツカ 「キャプテンは、災難な気がしますけど…」
Aブルー「いいんだってば、天然の下僕体質だしね!」

じゃあ、楽しみにしてるから、と消えましたけど。

シロエ 「えっと…。女装は免れましたよね…」
キース 「そこは真面目に助かった。ヤバかったしな…」
ジョミー「馬車に乗れるのは、いいんだけどね…」

女装はちょっと…、とジョミー君も。

ジョミー「矛先が逸れて、ホントにラッキー!」
サム  「ぶるぅが一手に引き受けだよなあ、色々とよ…」
シロエ 「悪戯が生き甲斐らしいですから、その点は…」

問題無いと思いますけど…、とシロエ君が顎に当てる手。

シロエ 「ただ、女王様というのがですね…」
ジョミー「気になるんだよね、やりそうでさ…」
キース 「まったくだ。しかし、子供に、あの衣装はだ…」

どうかという気がするんだが…、とキース君の眉間に皺が。

キース 「マツカ、本気でオーダーなのか?」
マツカ 「もちろんです。さっき、お約束しましたし…」

御者の衣装も、女王様の衣装の方も…、と御曹司。

マツカ 「どっちも、何種類か用意しますよ」
一同  「「「は?」」」
マツカ 「皆さんのドレスと、理屈の方は同じですよね」

ぶるぅに似合うのがいいでしょう、と人のいい笑み。

マツカ 「御者も女王様も、選んで頂いて…」
キース 「ちょっと待て、御者はともかくだな…」
シロエ 「女王様もですか!?」
マツカ 「そうですけど?」

ロココ調とかありますしね、と言ってますけど。
えっと…?


2024/04/23 (Tue)



☆女王様のタイツ


春休みの最中な4月の初めで、生徒会長宅に来ている面々。
今年もマツカ君の別荘でお花見、ソルジャーが妙な方へと。

キース 「ロココ調だと…?」
シロエ 「マツカ先輩、ロココ調って、何なんですか?」
マツカ 「分かりやすく言うなら、ベルばらですね」

あの時代のドレスがロココ調です、とマツカ君。

マツカ 「女王様の衣装を手配するなら、外せませんよ」
キース 「俺は、違う気がするんだが…?」
シロエ 「ぼくもです。さっきの人が言ってるヤツは…」

多分、網タイツでヤバいヤツです、とシロエ君が顰める顔。

シロエ 「どおりで変だと思いましたよ、用意だなんて…」
キース 「まったくだ。マツカのキャラとも思えないしな」

あんな衣装をオーダーなどと…、とキース君も。

キース 「まあいい、マツカ、そのままで頼む」
シロエ 「ですよね、ロココ調の他にも、こう、色々と…」
マツカ 「えっと…? 網タイツは下着用ですか?」

ドレスだと見えませんけれど、とマツカ君の問い。

マツカ 「ガーターベルトとか、昔は必須でしたから…」
キース 「そう、ソレだ! 網タイツも、その時代には…」
シロエ 「贅沢品だったらしいですしねえ…」

手編みで作るしかないですし、とシロエ君の相槌が。

シロエ 「マツカ先輩、網タイツもですね…」
マツカ 「分かりました、多めに揃えておきます」

子供用で、とマツカ君の温和な笑み。

マツカ 「お花見、楽しんで頂きたいですからね」
キース 「庭は、馬車でも構わないのか?」
マツカ 「砂利の所なら、全く問題ないですよ」
ジョミー「やったあ、今年は馬車でお花見!」

馬と御者が変なだけだよね、とジョミー君が立てる親指。

ジョミー「馬車で桜を見て回れるとか、最高だしさ!」
サム  「うんと楽しもうぜ、人力馬車!」
スウェナ「暴走しないし、安心だわよ」
シロエ 「お花見の日が楽しみです!」

いいお天気になりますように、と願う面々ですけど。
人力馬車…。


2024/04/24 (Wed)



☆選ぶなら女王様


やって来ました、マツカ君の別荘へお花見にお出掛けな日。
朝イチで生徒会長のマンション前に集合、いい天気でして。

シロエ 「おはようございます! お花見日和ですよね」
ジョミー「ホントにね! 馬車に乗るにも、最高だよ!」
??? 「うん、本当に!」

快晴だよね、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「ハーレイが馬車を引くには、ピッタリ!」
??? 「雨だと、重くなりそうですしね…」

ぬかるんで…、とキャプテン(会話表記はA船長)も。

A船長 「車輪をとられてしまいますから、キツそうです」
??? 「んとんと、それでも良かったんだけど…」

馬車だけなら、と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)。

Aぶるぅ「御者が頑張る所だもん!」
一同  「「「うっ…」」」

鞭でビシビシ叩くヤツか、と一同、ガクブル。

シロエ 「あのですね…。それは気の毒すぎるのでは…」
Aぶるぅ「ヘタレなんだし、叩いていいの!」

でも…、と悪戯小僧が見上げる青空。

Aぶるぅ「お花見は、お天気がいいのが一番!」
Aブルー「そうなんだよねえ、メインは、お花見だから!」

早く行こうよ、と面子も揃って、マイクロバスで出発。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ マツカの別荘だあ!」
Aぶるぅ「桜、満開!」

わぁーい、と着くなり駆け出すお子様、桟敷の用意が。

ぶるぅ 「やったあ、今年も桟敷でお花見!」
マツカ 「馬車に全員、一度には乗れませんからね」

待ち時間は桟敷でお過ごし下さい、と御曹司。

マツカ 「ぶるぅの衣装も、色々と用意しましたけど…」
Aぶるぅ「もちろん、女王様の服!」
マツカ 「女王様の方が、お好みですか?」

御者用もあるんですけれど、とマツカ君の苦笑。

マツカ 「御者より、網タイツがいいというわけですね」
Aぶるぅ「そう、女王様には網タイツ!」
Aブルー「よかったね、ぶるぅ」
Aぶるぅ「うんっ!」

網タイツで鞭を振るもんね、と張り切ってますけど。
女王様…。


2024/04/25 (Thu)



☆着替えて女王様


今年もマツカ君の別荘でお花見、マイクロバスでお出掛け。
桜満開の別荘に到着、キャプテンが馬車を引く趣向でして。

マツカ 「馬車は、あちらに御用意しました」
Aブルー「いいねえ、見た目は本格派!」
マツカ 「ええ。でも、人力で引ける程度の重量ですよ」
A船長 「助かります! 覚悟はして来たのですが…」

軽いに越したことはないですからね、とキャプテンの苦笑。

A船長 「そうでなくても、御者がぶるぅなだけに…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 鞭で叩きまくるんだもーん!」
Aブルー「その調子! 早速、着替えて、女王様かな?」
Aぶるぅ「もっちろーん!」

持って来てね、と飛び跳ねている悪戯小僧。

Aぶるぅ「ハーレイと違って、見られてたって平気だし!」
Aブルー「みんなの前でも、素っ裸で着替えられるしね」
Aぶるぅ「そうなの、網タイツ、とっても楽しみ!」
マツカ 「分かりました、すぐに運ばせますよ」

お待ち下さい、とマツカ君、別荘に行って、じきに御帰還。

マツカ 「どうぞ、こちらの箱になります」
使用人A「御者用ですと、この箱で…」
使用人B「女王様用が、こっちに入っております」

山と抱えて持って来た箱、着替え用に敷物も広げまして。

使用人A「では、私どもは失礼いたしますので…」
使用人B「お好きに選んで、お着替え下さい」

では、と姿が消え失せるなり、悪戯小僧がピョンピョンと。

Aぶるぅ「わぁーい、女王様用の箱が一杯!」
マツカ 「網タイツの方も、衣装に合わせてありますよ」
Aぶるぅ「じゃあ、箱の中に入ってるんだね!」
マツカ 「ガーターベルトも、セットです」

タイツに合わせるものですしね、とマツカ君の笑み。

マツカ 「お好みに合えば、いいんですけど…」
Aぶるぅ「女王様なら、なんでもオッケー! …あれっ?」
マツカ 「箱に入っていませんでしたか?」
Aぶるぅ「タイツは、入ってるんだけど…」

女王様の服が入ってないよ、と箱をガサガサ。
無いと…?


2024/04/26 (Fri)



☆改造して王子様


マツカ君の別荘でお花見ですけど、今年は馬車が出る趣向。
キャプテンが引いて、悪戯小僧なぶるぅが御者で、女王様。

マツカ 「女王様の服なら、ちゃんと入っていますけど?」
Aぶるぅ「ドレスしか入っていないもん!」
マツカ 「えっ?」

女王様と言えばドレスですよね、とマツカ君、キョトン。

マツカ 「網タイツは、ドレスの下でしょう?]
Aぶるぅ「違うから!」

そういうヤツじゃないんだってば、と悪戯小僧が抱える頭。

Aぶるぅ「うわぁーん、マツカに通じていなかったあ!」
マツカ 「ドレスの丈が長すぎましたか?」
Aぶるぅ「そうじゃなくって、女王様の服っていうのは…

網タイツが見えて、身体にぴったりフィット、と悪戯小僧。

Aぶるぅ「馬におなり、って、乗れちゃうヤツで…」
マツカ 「えっと…? 話が全然、見えないんですが…」
キース 「放っておいても、いいと思うぞ」

理解などする必要はない、とキース君、キッパリ。

キース 「要は網タイツが見える服なら、文句なしだな?」
Aぶるぅ「女王様には、網タイツだもん!」
キース 「よし! なら、御者の服を改造しろ!」
一同  「「「は?」」」

改造とは、と誰もが首を傾げてますけど。

キース 「ズボンだ、短パンにすれば解決だ!」
シロエ 「あー! ナイスアイデアです、キース先輩!」
ジョミー「馬車の時代は、男の人、短パンだったしね…」
サム  「うんうん、カボチャパンツってヤツな!」

王子様でいけばいいんでねえの、とサム君も。

サム  「偉そうにしてても、王子様なら当然だしよ…」
スウェナ「昔の王子様なら、タイツだわねえ…」

改造服でいけそうじゃない、とスウェナちゃん。

スウェナ「カボチャパンツで、鞭を振ったらオッケーよ!」
Aぶるぅ「そっか、王子様もいいかもね!」
Aブルー「鞭さえあったら、女王様っぽく出来るしね!」
Aぶるぅ「それにする!」

王子様で鞭を振り回しちゃえ、と跳ねてますけど。
改造服…。


2024/04/27 (Sat)



☆王子様のたしなみ


マツカ君の別荘でのお花見、キャプテンが馬車を引く企画。
悪戯小僧が御者なんですけど、鞭を振りたいわけでして…。

Aぶるぅ「ハーレイを叩きまくっていいなら、王子様!」
Aブルー「うん、いいね! でも、改造は誰が…?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 短パンくらい、すぐだもん!」

御者の衣装を選んでね、と家事万能なお子様。

ぶるぅ 「瞬間移動で家に帰って、改造して来る!」
Aぶるぅ「んとんと…。じゃあ、コレ!」
ぶるぅ 「オッケー、ちょっと待っててねーっ!」

急いで改造! と瞬間移動でパッと消滅。

シロエ 「改造服で、王子様ですか…」
ジョミー「満足なんだし、王子様の方が平和だし…」
スウェナ「断然、王子様だわよ!」
サム  「そうなんだけどよ、王子様って言ったらよ…」

馬車より乗馬の方でねえの、とサム君が眺める立派な馬車。

サム  「行事の時なら、馬車だろうけどよ…」
キース 「普段は違う気がするな…」
シロエ 「馬で遠乗りとか、定番なんじゃないですか?」
ブルー 「昔だったら、常識だよね」

馬に乗って狐狩りとかさ、と生徒会長も。

ブルー 「障害物を越えて走りまくって、颯爽と!」
Aブルー「そうらしいねえ、乗馬の技術を競うんだよね」
ブルー 「落馬するとか、ダメすぎるから…」

王子様なら乗馬は必須、と生徒会長の解説が。

ブルー 「どんな悪路も、馬に乗ったまま、クリアだよ!」
Aぶるぅ「それ、楽しそう!」
一同  「「「は?」」」
Aぶるぅ「乗馬だったら、鞭も使うでしょ?」

御者をやるより、乗馬がいい! と弾ける笑顔。

Aぶるぅ「馬におなり、だって出来るもん!」
Aブルー「いいねえ、王子様だしね!」

女王様に負けていないからさ、とソルジャー、ニコニコと。

Aブルー「馬車より、乗って走らせたまえ!」
A船長 「ま、まさか、障害物とかも…?」
Aぶるぅ「そだよ、飛び越えて走ってね!」

庭石、一杯あるもんね、と悪戯小僧の輝く瞳。
越えろと…?


2024/04/28 (Sun)



☆四つん這いで走れ


マツカ君の別荘でお花見ですけど、馬車の企画は白紙撤回。
鞭を振りたい悪戯小僧、キャプテンで乗馬をするそうで…。

Aぶるぅ「えっとね、障害物って、池もそうなの?」
シロエ 「池は違うと思いますけど…」
キース 「戦場だったら、池も越えてゆくわけだがな」

馬が乗り物だった時代は…、とキース君が眺める庭池。

キース 「甲冑姿で馬を泳がせて、海も渡ってだ…」
ジョミー「あー、でもって弓も使うんだっけね」
サム  「船の上の的を射るってヤツな!」
Aブルー「なるほど、池も泳いで渡れ、と…」

いいと思うよ、とソルジャーの笑み。

Aブルー「つまり、庭をくまなく走って、泳いで…」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 技を磨くんだもんね!」

王子様なら乗馬だもん、と悪戯小僧もピョンピョンと。

Aぶるぅ「あっ、ぶるぅが帰って来たみたい!」
ぶるぅ 「お待たせ、短パンにしてきたよーっ!」
Aぶるぅ「わぁーい、着替える!」

ハーレイの馬に乗るんだもんね、と景気よく脱いで着替え。

Aぶるぅ「えとえと、網タイツを履いて、っと…」
ぶるぅ 「ガーターベルトも忘れないでね!」
Aぶるぅ「もっちろーん! はい、着替え完了!」

王子様だあ! と胸を張る悪戯小僧。

Aぶるぅ「ハーレイ、用意出来たし、馬になってね!」
A船長 「まだ、昼食も済んでませんが…」
Aぶるぅ「お昼の前に軽く走って、慣らさなきゃ!」

そこの道だけ、と指差す別荘の庭にある小道。

Aぶるぅ「一往復するから、馬におなり!」
一同  「「「うわー…」」」

始まった、と皆がドン引き、キャプテンは四つん這いに。

A船長 「分かりました、どうぞ、お乗り下さい」
Aぶるぅ「うんっ!」

さあ、走れ! と王子様が振り上げる鞭。

Aぶるぅ「ハーレイ、発進!」
A船長 「はいっ!」
Aぶるぅ「走って、走って、もっと急いで!」
A船長 「承知してます、王子様!」

全て殿下の仰せのままに、と走ってますけど。
下僕体質…。


2024/04/29 (Mon)



☆増やしたい障害物


マツカ君の別荘でお花見、キャプテンが馬になっている今。
悪戯小僧が王子様だそうで、鞭を振って庭の小道を走行中。

Aぶるぅ「もっと、もっと! もっと早くってば!」
A船長 「かしこまりました!」

全力で、と走る背中を、悪戯小僧が鞭でピシピシ。

Aぶるぅ「向きを変えたら、大急ぎで元の所までーっ!」
A船長 「了解です!」
Aぶるぅ「走れ、走れーっ!」

全力疾走で小道を往復、息を切らして戻ったキャプテン。

Aぶるぅ「ゴールイン! 慣らし、オッケー!」
A船長 「はい、頑張らせて頂きました!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 乗馬、最高!」

お昼が済んだら、庭で障害物をクリア、と悪戯小僧の笑顔。

Aぶるぅ「障害物、もっと増やしてもいい?」
一同  「「「は?」」」
Aぶるぅ「乗馬の技を磨きたいから、ハードルとかも…」

設置出来ると嬉しいな、と注文が。

Aぶるぅ「なんて言うんだっけ、垣根だったっけ…?」
マツカ 「竹垣だとか、そういうのですね?」

いいですよ、とマツカ君、即答。

マツカ 「庭師さんがいますし、お食事の間に…」
Aブルー「設置なんだね、じゃあ、ハーレイは…」

垣根も越えて走るわけだ、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「しかも、ぶるぅを乗っけてね!」
Aぶるぅ「そうなの、落馬しないように頑張っちゃう!」
A船長 「あの…。四つん這いのままで飛び越えろと…?」

無理ゲーですよ、とキャプテン、顔面蒼白。

A船長 「そこまでのパワーは、私には…」
Aブルー「大丈夫! サイオンで補助してあげるから!」
Aぶるぅ「わぁーい、高い垣根も飛び越えられそう!」

というわけで、豪華な昼食の間に、垣根がドーンと。

Aぶるぅ「いくよ、ハーレイ、馬におなり!」
A船長 「垣根も池も、越えてみせます!」
Aブルー「補助は任せてくれたまえ!」
Aぶるぅ「ハーレイ、華麗に飛び越えてね!」

振り落とすのもダメ、と疾走中ですけど。
今月、これにて中継終了~。


2024/04/30 (Tue)



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☆春休みに無いもの


さて、4月。シャングリラ学園は、まだ春休みの真っ最中。
生徒会長宅に来ている面々、のんびりしているわけでして。

シロエ 「いいですよねえ、春休みって」
ジョミー「だよね、お花見なんかも行けちゃうし…」
サム  「美味い飯だって食いに行けるし、宿題もよ…」

出ねえだなんて最高だよな、とサム君の相槌。

サム  「俺たち、特別生ってヤツだし、宿題とかはよ…」
スウェナ「本来、しなくていい筈なのよね…」
ジョミー「そう聞いてるのに、ぼくたちは、ずっと…」

宿題、ガッツリあるんだよね、とジョミー君の深い溜息。

ジョミー「そりゃ、出さなくても、叱られないけど…」
サム  「嫌味はキッチリ言われるもんなあ…」
シロエ 「諸君、いい御身分だな、って定番ですよね…」

お約束になっていますから、とシロエ君も。

シロエ 「グレイブ先生、アレを言うのが生き甲斐ですよ」
ジョミー「うん、分かる…。でも、宿題をやるのもさ…」

だるいもんね、とジョミー君が広げる両手。

ジョミー「だから毎回、出さずに終わって、嫌味なんだよ」
サム  「仕方ねえけど、やる気もねえしよ…」
キース 「俺は、やる気はあるんだが…」

致命的に時間が無い、とキース君の仏頂面。

キース 「副住職と二足の草鞋は、キツイしな…」
シロエ 「夏休みとか、ただでも無理ゲーですしね…」

卒塔婆書きで…、とシロエ君。

シロエ 「アレをこなして宿題までとか、不可能ですよ」
キース 「まったくだ。俺が何人いても足りんな」
ジョミー「でもさ、キースが宿題、やらないお蔭でさ…」
サム  「俺たちもマジで助かってるぜ」

他にやるヤツ、いねえもんな、とサム君が立てる親指。

サム  「なんだかんだで、シロエもやらねえしよ…」
シロエ 「当たり前です、貴重な長期休暇ですよ?」
ジョミー「機械弄りにピッタリだよね」
シロエ 「そうなんですけど、遊ぶのも…」

とても大事なことですから、とニッコリと。
学生ですしね?


2024/04/01 (Mon)



☆人生が変わった人


まだ春休みなシャン学メンバー、生徒会長宅で、のんびり。
宿題が無いのが最高ですけど、あっても出さない面々で…。

ジョミー「そう、遊び! ソレも大事な仕事だもんね!」
シロエ 「遊びもしないで過ごすだなんて、身体にも…」

精神的にも良くないですよ、とシロエ君。

シロエ 「春休みの残りを遊び倒して、その後もですね…」
サム  「遊ぶべきだと俺も思うぜ」
スウェナ「特別生でなくても、遊び要素が満載だものね」

新年度がスタートする時は、とスウェナちゃんも。

スウェナ「新入生歓迎のイベント、てんこ盛りでしょ?」
ジョミー「ぼくたちも、アレで出会ったわけだし…」
シロエ 「そうなんですよね、ぶるぅのお部屋に招待で…」

そこから人生、うんと大きく変わりましたよ、という声が。

シロエ 「アレが無ければ、ぼくは今頃、研究者ですよ」
ジョミー「ぼくだと、普通に会社員かな?」
サム  「俺もそうだと思うんだけどよ、キースはよ…」

今と変わり映えしそうにねえな、とサム君、うんうん、と。

サム  「副住職でよ、月参りに追われまくってよ…」
キース 「いや、その線は無いと思うが?」

あそこで出会っていなければ…、とキース君。

キース 「ブルーに出会う展開も無いし、坊主には…」
ジョミー「あー、そうか、なっていないんだ!」
シロエ 「キッチリ家出で、法律家になるんでしたよね?」

元老寺の跡継ぎは放棄して…、とシロエ君、クスッと。

シロエ 「学費からして、思いっ切り苦労しそうですけど」
キース 「苦学生なのはガチだったろうな…」
ジョミー「人生、変わって良かったよねえ?」

余計なオマケもついて来たけど、とジョミー君。

ジョミー「お彼岸の度に、例のキノコの法要でさ…」
シロエ 「でも、この前のは完全勝利を収めましたし…」
サム  「下僕つきで宴会だったしよ…」
キース 「毎回、ああだと有難いんだが…」

どうなるやら、と数珠レットを繰っていますけど。
さて…?


2024/04/02 (Tue)



☆懲りたらしいです


4月の頭は春休み中で、生徒会長宅で過ごす面々ですけど。
ぶるぅのお部屋で人生が変わった、という話題になって…。

シロエ 「あー…。この前だけになるんでしょうねえ…」
ジョミー「そうそう勝てるわけがないよね…」
サム  「でもよ、相当、懲りたんでねえの?」

あれから姿を見掛けねえしよ、とサム君が眺める窓の外。

サム  「いつもだったら、とっくに押しかけて来てよ…」
キース 「花見に繰り出していやがるな…」

桜が早めに咲く所から、とキース君も。

キース 「アルテメシアよりも先な、花見の名所へ…」
ジョミー「なんだかんだで、飲み食いしに来てるよね…」
シロエ 「ぼくたちが行こうとしてたら、もう確実に…」

押し掛けて来るヤツでしたっけ、とシロエ君。

シロエ 「確かに、今年は来ていませんよね」
スウェナ「そうねえ、すっかり忘れてたけど…」
キース 「俺もだな。存在自体を、綺麗サッパリ」
ジョミー「忘れたくなるのが普通だよ、アレ…」

下僕は楽しかったけどさ、とジョミー君、回想モード。

ジョミー「キースが一番偉いってことで、ぼくたちも…」
サム  「偉いキースのお友達、ってポジションでよ…」
シロエ 「好き放題に、こき使ってましたもんねえ…」

料理の取り分け、他にも色々…、とシロエ君も楽しそう。

シロエ 「もし逆らったら、例の仏様が大惨事ですし…」
サム  「餓鬼になるんじゃ、たまらねえよな」
ジョミー「あの手は、二度と使えないかな?」
キース 「無理だと思うぞ、いくらあいつでも…」

学習能力はあるからな、とキース君が繰る数珠レット。

キース 「そうそう、引っ掛からないかと…」
ジョミー「やっぱ、無理かあ…」

お花見でも下僕にしたいけどね、とジョミー君。

ジョミー「マツカの別荘、今年も豪華な料理の筈で…」
マツカ 「ええ、まだ先になりますけどね」
シロエ 「マツカ先輩、感謝です!」

でも、例の人も来そうですし、という声が。
そりゃねえ…?


2024/04/03 (Wed)



☆両立出来ないイベ


まだ春休みな4月の最初で、生徒会長宅で過ごす御一同様。
今年もマツカ君の別荘でお花見、そういう話が出ましたが。

キース 「あの馬鹿が来ないと、助かるんだが…」
ジョミー「キース、毎回、ババだもんねえ…」
キース 「ああ、勝てたのは、この前だけで…」

花見では手も足も出せんだろうな、とキース君の仏頂面。

キース 「迷惑なキノコは、花見の席には無関係だし…」
サム  「脅す方法、ねえもんなあ…」
シロエ 「お花見と法要、両立なんかは不可能ですしね」

真逆なイベなわけですから、とシロエ君の相槌。

シロエ 「お祭り騒ぎと、抹香臭い法要ですし…」
ジョミー「法要の後は、宴会、セットものなんだけど…」
サム  「この前が、まさにソレだったけどよ…」

花見の後に法要はねえし、とサム君も。

サム  「法要の後に、花見に行くのも顰蹙だしよ…」
シロエ 「そう…ですか?」
キース 「例の仏様だと、全員、私服で法要なんだが…」

普通の法要を考えてみろ、と副住職。

キース 「喪服で行くのが、お約束だぞ?」
サム  「だよなあ、ガチで仏事だしよ…」
ジョミー「帰りに、ちょっとお花見でも、って思っても…」

お花見な人に迷惑だよね、とジョミー君、想像した様子。

ジョミー「喪服の団体様が来るとか、盛り下がるヤツで…」
サム  「花見気分が吹っ飛ぶぜ、マジで」
シロエ 「そうでしょうけど、お彼岸の法要に行く人も…」

喪服ですか、とシロエ君の問い。

シロエ 「お寺でやるヤツ、喪服は必須でしょうか?」
サム  「あー、ソレな!」

違うんでねえの、と僧籍な人。

サム  「通りすがりでも、行けるんだよな?」
キース 「それは可能だ」

土産はお渡し出来ないが…、とキース君、即答。

キース 「なにしろ数に限りがあるし…」
シロエ 「お土産のある人、喪服ですか?」
キース 「いや、飛び入りの人も含めて、服装は…」

特に指定はしていない、と言ってますけど。
自由だと…?


2024/04/04 (Thu)



☆法要に出る服装


4月の最初は春休み中でして、生徒会長宅に来ている面々。
マツカ君の別荘でのお花見はまだ先、けれど話題はお花見。

ジョミー「お彼岸の法要って、服装、自由なわけ?」
キース 「ある程度、常識を守って貰えれば…」

私服で全く問題無いな、と副住職の答え。

キース 「喪服というのは、弔う仏様が一人とか…」
ブルー 「先に亡くなった御先祖様の誰かと、セットで…」

菩提を弔う時だけだよね、と生徒会長、いえ、銀青様も。

ブルー 「お彼岸の場合は、纏めて大勢、法要だから…」
キース 「亡くなった方を悼む部分は、ほぼ無いわけだ」
ジョミー「あー…。それで喪服は要らないんだ?」
キース 「そうなるな。流石に、あまりに派手な服装は…」

控えて頂かないと困るが…、とキース君が繰る数珠レット。

キース 「それ以外なら、平服でお越し頂くことも…」
ブルー 「充分、可能になるってこと!」

TシャツにGパンならオッケーだよね、と生徒会長の言。

ブルー 「短パンは、ちょっと問題が…」
キース 「きちんとした服で、いらっしゃる方に失礼で…」

顰蹙を買う恐れがな…、と副住職も。

キース 「そういった点に注意していれば、服は何でも…」
ブルー 「構わないのが、お彼岸だよ」

落慶法要とかだと、また違うけど、と説明が。

ブルー 「そっち系だと、来賓とかもあるからね」
キース 「改まった服装で来て頂くのが、寺の常識だな」

そもそも飛び入り参加も不可だ、とキース君。

キース 「お彼岸だったら、誰でも参列して頂けるが…」
シロエ 「お土産が無いというだけですよね」
キース 「事前に言って頂かないと、注文しないし…」

数が足りなくなるわけだ、と副住職の真面目な顔。

キース 「だが、法要に来て頂くのは…」
シロエ 「自由で、喪服じゃないんですよね?」
キース 「そうなるが、何か?」
シロエ 「いえ、平服でいいんなら…」

お花見だって行けますよね、と質問が。
どういう意味…?


2024/04/05 (Fri)



☆おめでたい法要


4月の頭はまだ春休みで、生徒会長宅に来ている御一同様。
マツカ君の別荘でのお花見が楽しみ、そういう話ですけど。

キース 「花見というのは、何なんだ?」
シロエ 「さっき、ジョミー先輩が言ってたヤツですよ」

お花見している所へ喪服の団体様です、とシロエ君。

シロエ 「そんなのが来たら、盛り下がりますよね?」
キース 「坊主としては複雑なんだが、そうなるな…」

喪服なだけで引かれるわけで…、とキース君の複雑な顔。

キース 「歓迎されないことは確かで、間違いなくて…」
シロエ 「そうでしょう? でも、私服なら…」

法要の帰りでもバレませんよね、とシロエ君が立てる指。

シロエ 「抹香臭い所で法要をしても、外に出た後は…」
サム  「そうそう匂いは残らねえよなあ…」
ジョミー「だよねえ、外なら風もあるしさ」

すぐに消えるよ、とジョミー君も。

ジョミー「でもさ、ぼくの話と、どう繋がるわけ?」
シロエ 「簡単ですよ、お花見の席を法要に仕立てれば…」

キース先輩が偉くなれそうです、とシロエ君、目がマジ。

シロエ 「例の人より立場が上なら、この前みたいに…」
サム  「あー、下僕にして宴会な!」
シロエ 「ナイスな案だと思いませんか?」

そうすれば全員、安泰ですよ、とニッコリと。

シロエ 「マツカ先輩の別荘で、お花見の前に…」
ジョミー「キースが法要、すればいいんだ?」
サム  「うんうん、ナイスなヤツだぜ、ソレ!」

でもよ…、とサム君が傾げる首。

サム  「法要だったら、何か弔うモノがねえとよ…」
シロエ 「そうでもないって、キース先輩が…」

言ったばかりじゃありませんか、とシロエ君の輝く笑顔。

シロエ 「落慶法要とかなら、弔うわけじゃないですよ?」
サム  「そういや、アレはお祝いする方だよなあ…」
キース 「めでたい系の法要になるな」
シロエ 「そっち系の法要、出来ませんか?」

マツカ先輩の別荘で…、と言ってますけど。
お花見で…?


2024/04/06 (Sat)



☆休めない入学式


まだ春休みな4月の初めは、生徒会長宅でのんびりな面々。
今年もマツカ君の別荘でお花見、そういう計画ですけれど。

キース 「めでたい系の法要をしろ、と?」
シロエ 「いいと思うんですけれど…」
サム  「キース、ナイスな法要、ねえのかよ?」

花見でやるのにピッタリなヤツ、とサム君も乗り気。

サム  「キースだって、偉くなれるんだしよ…」
ジョミー「誰かさんを下僕に出来るしさ…」
スウェナ「プロなら、何か考えるべきよ!」
キース 「しかしだな…」

どう考えても時期が合わんのだ、とキース君の深い溜息。

キース 「入学式とガチで被るし、休めんぞ」
ジョミー「えっ、休むって…。学校を?」
キース 「今の流れで、学校の他に何があるんだ?」

今年は4月8日の筈だ、とキース君が眺めるカレンダー。

キース 「いくら俺たちが特別生でも、入学式だけは…」
シロエ 「休めませんよね、欠席届けも無効にされて」
サム  「無効以前に、受け付けねえってヤツだろ、ソレ」
スウェナ「そうよね、その場で却下だわよ」

いい御身分とか、そういう前に、とスウェナちゃんも。

スウェナ「入学式に欠席するとか、絶対に無理よ」
ブルー 「そうでもないけど、君たちは、まだ…」

入学してから日が浅いしね、と生徒会長の苦笑。

ブルー 「在籍年数が長い場合は、出なくても…」
サム  「問題ねえって言うのかよ?」
ブルー 「ジルベール、見かけたことがあるかな?」
一同  「「「あー…」」」

言われてみれば、と誰もが納得。

シロエ 「いましたっけね、欠席大王…」
ジョミー「入学式でも、欠席だよね…」
ブルー 「あれくらいになれば、許されるんだよ」

入学式をスルーしても、と生徒会長の解説が。

ブルー 「とはいえ、君たちは、その境地には…」
シロエ 「達してませんね、まるで全く…」
キース 「ほら見ろ、休みが取れない以上は…」

めでたい法要は無理なんだ、とバッサリですけど。
えっと…?


2024/04/07 (Sun)



☆入学式の日のイベ


4月の頭はまだ春休みで、生徒会長宅に来ている御一同様。
マツカ君の別荘でお花見な話が、法要と結び付きまして…。

シロエ 「おめでたい法要と、入学式って何の話です?」
スウェナ「休めないと、なんで無理なのよ?」

入学式の日に何があるの、とスウェナちゃんの問い。

スウェナ「特に行事は無い筈だわよね?」
シロエ 「イースターなら、とっくに終わってますし…」
マツカ 「今年は早めな年でしたしね」

3月31日でした、とマツカ君も。

マツカ 「この国では、あまり聞きませんけど…」
ジョミー「キリスト教が強い国だと、お祭りだよね」
サム  「ウサギと卵の祭りだよなあ、ウチの学校でも…」

エッグハントをパクってるよな、とサム君、うんうん、と。

サム  「入学式の関連イベだし、イースターは抜きでよ」
シロエ 「ですね、エッグハントも色々ありましたっけ…」

ぼくたちの時は…、とシロエ君が始める回想。

シロエ 「ぶるぅが卵に化けていたのを、探しましたよね」
キース 「あったな、アレで催涙スプレーを…」
ジョミー「ぶるぅにかけて、スタンガンもさ…」
サム  「かましたんだっけな、キースがよ」

ブツはマツカの持ち物でよ…、とサム君も懐かしそうな顔。

サム  「ぶるぅをMAX怒らせちまって、賞品が…」
シロエ 「パアでしたっけね、旅行券…」
ぶるぅ 「だって、酷い目に遭ったんだもん!」

無効にしたくなっちゃうでしょ、と嘆き節なお子様。

ぶるぅ 「あんなことされると思ってないし…」
キース 「悪かった! まるで悪気は無かったんだが…」
シロエ 「今から思えば、キース先輩の疫病仏って…」

デフォ装備かもしれませんね、とシロエ君の苦笑。

シロエ 「出会ってから日が浅い間に、アレですよ?」
サム  「かもなあ、旅行券がパアだなんてよ…」
キース 「そうなるのか?」
シロエ 「知りませんけど、法要は…」

入学式の日だと何故ダメなんです、と質問が。
何があると…?


2024/04/08 (Mon)



☆お坊さんなら必須


まだ春休みな4月の初めは、生徒会長宅な面々ですけれど。
今年もマツカ君の別荘でお花見、それと法要を繋げるとか。

キース 「入学式の日だと、漏れなく不可ではないぞ」
シロエ 「すると、問題は日取りですね?」

入学式そのものとは別件で…、とシロエ君が顎に当てる手。

シロエ 「入学式の日は、ほぼ決まってますけど…」
ジョミー「イースターほどには動かないけど、ある程度…」
サム  「前後するよなあ、その年の曜日と連動でよ」

土日に式はやらねえから、とサム君、うんうん、と。

サム  「だったらアレかよ、今年の日付がアウトとか?」
キース 「ズバリそうだが、気付かないのか?」
サム  「えっ、俺?」

何に気付けって言うんだよ、とサム君、キョトン。

サム  「何があるとも聞いてねえしよ、キースもよ…」
スウェナ「入学式は欠席だなんて、聞いてないわよ?」

お寺の行事なら休めるわよね、とスウェナちゃんの指摘が。

スウェナ「副住職の仕事だったら、休める筈よ?」
サム  「そうだろ、何も言ってはいねえんだしよ…」
ジョミー「黙って休むってことも無いよね?」
シロエ 「その筈ですけど、友達枠だと、欠席届けは…」

不要ですよ、とシロエ君。

シロエ 「当日に来たら、いないってことはあるかもです」
サム  「あー…。そっちかもなあ、んで、何なんだよ?」

俺に話を振るなんてよ、とサム君の問い。

サム  「俺の取柄って、僧籍ってトコだけなんだぜ?」
キース 「だから話を振ったんだ!」

4月8日は何の日だった、とキース君の問い返し。

キース 「まさか、知らないとは言わんだろうな?」
サム  「ちょ、マジで!?」

覚えがねえし、とサム君、ワタワタ。

サム  「行事があるなら、俺も覚えがある筈で…」
キース 「それはそうだが、元老寺でやっていなくても…」
ブルー 「必須の知識なんだけれどね?」

君も坊主の端くれならば、と銀青様の仰せですけど。
必須だと…?


2024/04/09 (Tue)



☆お花見にピッタリ


4月の頭はまだ春休みで、生徒会長宅に来ている御一同様。
今年もマツカ君へお花見にお出掛け、そういう話ですけど。

サム  「マジかよ、坊主には必須ってか!?」
キース 「僧籍なだけのヤツには、無理かもしれないが…」
ブルー 「幼稚園児でも知ってることだよ、幼稚園次第で」

お寺が経営しているとかさ、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「ぼくとキースの宗派にしたって、4月8日は…」
キース 「璃母恩院だと、ちゃんと法要をするんだぞ?」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「ああ。熱心な信者さんだと、お参りに…」

お出掛けになる方も多いが、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「もっとも、中には、時期的に…」
ブルー 「お参り半分、お花見半分、っていう人も…」

いないわけではないけどね、と銀青様の苦笑い。

ブルー 「なんと言っても、名前通りに花の頃でさ…」
キース 「境内の桜も見頃になって、アルテメシアも…」

満開な場所が増えるからな、と副住職。

キース 「ここまで言ったら、坊主だったら…」
ブルー 「閃いて欲しくなるけどねえ…」
サム  「花と花見で、どうしろって?」

まるで浮かんで来ねえんだけど、とサム君、泣きそう。

サム  「もっとヒントはねえのかよ?」
キース 「ヒントも何も、ズバリ言ったぞ」
ブルー 「そのものを口にしてたわけでさ、花なんだよ?」

花祭りは知っているだろう、と銀青様のツッコミが。

ブルー 「フラワーパークとかのと違って、ガチなヤツ!」
サム  「あー…。そういえば、アレは4月8日で…」
キース 「分かったか! お釈迦様のお誕生日でだ…」

おめでたいに決まっているだろうが、とキース君の言。

キース 「だからアレなら、ピッタリなんだが…」
シロエ 「誕生日だと、日付は動かせませんね…」
サム  「どうしようもねえよな…」
キース 「こればかりはな…」

最高にめでたい法要なのに、と嘆いてますけど。
日が固定…。


2024/04/10 (Wed)



☆下僕は御免な人


まだ春休みな4月の頭、生徒会長宅で過ごす面々ですけど。
マツカ君の別荘でお花見なイベを、法要と結び付けたい件。

シロエ 「惜しいですねえ、花祭り…」
キース 「まったくだ。アレなら堂々と法要が出来て…」
ブルー 「おめでたさだって、法要の中ではピカイチで…」

落慶法要とかには及ばないけどね、と銀青様も悔しそう。

ブルー 「キースが仕切るには、持って来いでさ…」
キース 「あの馬鹿より、偉くなれるのに…」
ジョミー「なんで今年は、入学式と重なったかなあ…」
??? 「重なってて、ぼくは助かったけど!」

危なかった、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「下僕なんかは、二度と御免だし!」
一同  「「「げっ!」」」

急に来るな、と一同、硬直。

シロエ 「何処から湧いて出たんです!?」
Aブルー「もちろん、ぼくの青の間から!」

なにしろ昨夜は遅かったしね、とソルジャー、あくび。

Aブルー「ノルディと桜の名所に出掛けて、夜桜で…」
キース 「宴会で深酒、帰った途端に爆睡だな?」
Aブルー「ううん、ぼくのハーレイにも、豪華弁当を…」

ノルディが用意してくれててさ、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「もちろん、ぶるぅの分もあったし、また宴会!」
シロエ 「アフターだったわけですね…」
Aブルー「ピンポーン! でもって、宴会の後は…」

大人の時間で、ガッツリ夜更かし、と嫌すぎる台詞。

Aブルー「ハーレイ、お酒が入ってるから、大胆でねえ!」
ブルー 「退場!」

直ぐに帰ってくれたまえ、と生徒会長が指差す扉。

ブルー 「どうせ帰っても、お花見の時は来るんだし!」
Aブルー「そのお花見だよ、下僕だなんて困るから!」

ぼくの面子が丸潰れ、とソルジャー、ブツブツ。

Aブルー「ハーレイを尻に敷けないじゃないか!」
シロエ 「言われてみれば、そうですね…」
キース 「下僕ではなあ…」

尻に敷かれる方になるよな、と誰もが納得。
下僕ですしね…?


2024/04/11 (Thu)



☆押し付けたい人


4月の頭は春休みでして、生徒会長宅に来ている御一同様。
マツカ君の別荘でお花見なヤツを、法要に結び付けたい件。

Aブルー「お彼岸の時は、ハーレイ、不在だったしさ…」
キース 「下僕な立ち位置でも、良かったんだな?」
Aブルー「不本意だけど、そういうコト!」

だけど、お花見では絶対ダメ、とソルジャー、グッと拳を。

Aブルー「同じ下僕なら、ハーレイがやるべきだから!」
一同  「「「は?」」」

どういう意味だ、と誰もがキョトン。

キース 「まさか、下僕を…」
Aブルー「ぼくのハーレイに、押し付けるんだよ!」
シロエ 「ちょ、押し付けって…。マジですか!?」

そんなことをしていいんですか、とシロエ君の質問が。

シロエ 「酷すぎる気がするんですけど!」
サム  「だよなあ、お彼岸のよりもキツそうだぜ?」

花見で宴会なんだしよ…、とサム君も。

サム  「料理は多いし、仕事の方も増えるんでねえの?」
ジョミー「そもそも、会場が広すぎるって!」

お彼岸の法要と違ってさ、とジョミー君が見回す部屋。

ジョミー「あの時は会場、此処だったし…」
スウェナ「キッチンへ走って行くにしたって、近いわよ」
シロエ 「会長の家が広いと言っても、庭は無いですし…」
サム  「マツカの別荘で花見となったら、厨房はよ…」

庭の向こうで、しかも見えねえヤツでねえの、という指摘。

サム  「お客様には、舞台裏とか、見せねえし…」
マツカ 「どうしても裏手になりますよね」

厨房の場所は…、と御曹司。

マツカ 「其処から如何に早く運ぶかが、大切です」
シロエ 「料理が冷めない内にですね」

保温容器とかは使えないんでしょうね、とシロエ君。

シロエ 「それこそ、無粋になりますし…」
マツカ 「昔ながらの、箱程度ですね」
ジョミー「ほらね、料理を運ぶ距離だけでもさ…」
サム  「半端ねえってヤツだよなあ…」

それで下僕とか、地獄じゃねえか、と言ってますけど。
キツそう…。


2024/04/12 (Fri)



☆耐性がゼロな人


まだ春休みな4月の初めは、生徒会長宅な面々ですけれど。
マツカ君の別荘でお花見なイベを、法要に繋げたかった件。

Aブルー「そりゃまあ、地獄かもだけど…」
シロエ 「自分でなければ気にしない、ってヤツですね?」

例えばキース先輩だとか…、とシロエ君が挙げる例。

シロエ 「もっとも、キース先輩の場合は、普段から…」
ジョミー「下僕だしねえ、ババを引くから」
サム  「ぶるぅに踏まれてカエル袋とか、序の口で…」

火だるまショーまであったもんな、とサム君も。

サム  「だからキースに振るんだったら、まだしもよ…」
シロエ 「キャプテンというのは、酷すぎませんか?」

そもそも耐性ナッシングです、とシロエ君。

シロエ 「キース先輩なら、散々、やっていますから…」
スウェナ「多少ハードな仕事になっても、こなすわよね?」
キース 「おい、お前たち!」

この流れだと、俺に来るじゃないか、とキース君の仏頂面。

キース 「我こそは、と引き受ける猛者はいないのか!」
ジョミー「普通、いないと思うけど?」
サム  「いるわけねえよな、指名だったら知らねえけど」

かと言って、指名されてもよ…、とサム君が振っている首。

サム  「まあ、全力で逃亡なわけで、スルーってな!」
シロエ 「当然ですよ、ぼくも逃亡あるのみです!」

お花見は、またの機会でいいです、とシロエ君、目がマジ。

シロエ 「下僕よりかは、来年の桜に賭けますね」
ジョミー「だよねえ、欠席すればオッケー!」
Aブルー「ダメダメ、そんな寂しいお花見とかは!」

それくらいなら、下僕を用意、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「今回は、ぼくのハーレイで!」
シロエ 「あのですね…」

さっきも言いましたけど、とシロエ君の苦い顔付き。

シロエ 「気の毒すぎです、耐性ゼロで!」
Aブルー「ああ、耐性ならバッチリだって!」
一同  「「「はあ?」」」

あるわけなかろう、と誰もがキョトンですけど。
マジで…?


2024/04/13 (Sat)



☆下僕ではダメな職


4月の初めはまだ春休みでして、生徒会長宅な面々ですが。
マツカ君の別荘でお花見と法要を繋ぐ話が、下僕な方へと。

シロエ 「どう転がったら、耐性バッチリになるんです!」
ジョミー「ゼロって言うなら、分かるんだけどさ…」
サム  「バッチリってことはねえだろ、マジで」

なんて言ってもキャプテンだしよ、とサム君の言。

サム  「船で一番、偉い立場に近いんでねえの?」
スウェナ「ソルジャーはともかく、船なんだものね…」
シロエ 「下僕なんかじゃ務まりませんよ!」

TPOにもよるでしょうが…、とシロエ君。

シロエ 「多少だったら、部下を立てるんでしょうけど…」
サム  「どっちかっていやあ、使う方でよ…」
ジョミー「顎で、ってトコまでいかなくっても、貫録が…」

大事だよね、とジョミー君も。

ジョミー「下僕耐性バッチリだなんて、違うと思うよ」
シロエ 「サム先輩が言った通りに、使わなきゃです!」

部下を下僕で使わないと…、とシロエ君が立てる人差し指。

シロエ 「キャプテンが下僕になる船なんて、信頼性が…」
サム  「低くなるよな、大丈夫か、って感じでよ…」
キース 「まったくだ。俺なら、そんな情けない船は…」

出来れば乗せられたくはないな、とキース君の苦い顔付き。

キース 「船と命運を共にするのが、船長だぞ?」
シロエ 「沈む時にも、最後まで残ると聞きますしねえ…」
ブルー 「そう言われてるね、脱出するなら、一番最後!」

そういう意味では、下僕かもだけど…、と生徒会長も。

ブルー 「命を捨てて、他の皆さんの踏み台なわけで…」
シロエ 「そうですけれど、ドッシリ構えて貰わないと…」

安心できませんからね、とシロエ君の深い溜息。

シロエ 「下僕耐性があるような人じゃ、怖すぎますよ」
サム  「沈む時でも、陣頭指揮を執ってこそだぜ」
キース 「威厳に満ち溢れていてくれないとな…」

現場がパニックになってしまうぞ、という声が。
下僕ではねえ…。


2024/04/14 (Sun)



☆素質があるらしい人


まだ春休みなのが4月の初めで、生徒会長宅で過ごす面々。
マツカ君の別荘で今年もお花見な話ですけど、下僕が問題。

Aブルー「威厳はあると思うんだけどね、ハーレイもさ」
シロエ 「あるのが普通で、当然でしょう!」
キース 「何処から下僕耐性なのか、真面目に分からん」

まるで想像出来んのだが…、とキース君が傾げる首。

キース 「しかも、威厳はあるんだな?」
Aブルー「それはもう! でもねえ、ぼくの前ではさ…」

ヘタレMAXなのは知ってるだろう、とソルジャーの言。

Aブルー「そうでなくても、見られていると意気消沈で…」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「分かってるってば、単に説明してるだけ!」

ぼくに対しては、とことん下僕な所がね、と威張り返る人。

Aブルー「逆らえないし、言うなりだしさ…」
シロエ 「言われてみれば、そういう部分が多いですよね」
サム  「うんうん、尻に敷かれているってヤツだよな」
ジョミー「確かに、下僕に似ているかもね…」

対象が限定されてるだけで…、とジョミー君も。

ジョミー「もしかしなくても、天然だとか?」
サム  「あるかもなあ…。キースよりかは、素質がよ…」
シロエ 「備わってるという気がしますよね」
Aブルー「ピンポーン!」

生まれついての気質なら上、とソルジャー、キッパリ。

Aブルー「だから、下僕にもってこいだよ!」
キース 「俺の代わりに、やらせる気か?」
Aブルー「そう! せっかくのイベントだしさ…」

みんなで女王様になろう、と妙な台詞が。

Aブルー「今年のお花見は、女王様だよ!」
一同  「「「は?」」」

どういう意味だ、と顔を見合わせる御一同様。

シロエ 「今、女王様、って言いましたか?」
Aブルー「言ったけど、それがどうかしたと?」
シロエ 「何なんですか、女王様って?」
Aブルー「決まってるだろう、下僕がいるんなら…」

女王様だっているわけだよね、と言ってますけど。
えっと…?


2024/04/15 (Mon)




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