☆気になる頂き物
節分祭でドえらい目に遭った二月も終わって、今日から三月。
シャン学メンバー、日曜日とあって生徒会長宅に集っておりますが…。
サム 「それで何だよ、その荷物はよ?」
シロエ 「ぼくも気になります、マツカ先輩! 何なんですか?」
マツカ 「さ、さあ…」
ジョミー「もういいじゃない、ブルーの家に着いたし」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ケーキも飲み物も用意出来たよ!」
それなあに、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「ねえねえ、お土産?」
マツカ 「…お土産…なんでしょうか?」
サム 「持って来といてソレはねえだろ、お土産だろ?」
マツカ 「そうだといいんですけどねえ…」
キース 「煮え切らんヤツだな、何だと言うんだ!」
ブルー 「紙袋を提げて来られると期待しちゃうよね、ぼくも」
スウェナ「ほらね、みんなが期待してるわよ?」
マツカ 「…御期待に添えるといいんですけど…」
紙袋に手を突っ込んだマツカ君。
ケーキでも入っていそうな箱が中から出て来まして。
ブルー 「頂き物かい?」
マツカ 「…そういうことです」
ガッチリ包まれた箱の上には送り状がペタリ。
ブルー 「ふうん、国際宅急便だね」
マツカ 「父の会社に届いたんです、ぼく宛で」
一同 「「「は?」」」
マツカ君、特別生とはいえ高校生でございます。
お父さんの会社に勤めているなど誰もが初耳。
キース 「お前、籍だけ置いていたのか?」
マツカ 「そ、その辺は父の裁量ですけど…」
シロエ 「それはともかく、誰からなんです?」
マツカ 「それが、ぼくには心当たりがサッパリで…」
サム 「危ねえじゃねえかよ!」
ジョミー「ま、まさか、開けると爆発するとか…」
スウェナ「怖すぎるわよ!」
一同、ドン引き。
シロエ 「あ、それで此処まで持って来たんですか?」
キース 「そうか、ブルーなら透視できるな」
ジョミー「早くしてよ!」
謎の国際宅急便。
持ち込まなくても会社で処理してくれればねえ?
2014/03/01 (Sat)
☆山吹色のお菓子
マツカ君のお父さんの会社に届いた謎の国際宅急便。
心当たりはサッパリだというマツカ君ですが、生徒会長宅に持ち込み。
サム 「物騒なモン持ってくんなよ、処分しとけよ!」
ジョミー「それよりブルーの出番だってば!」
マツカ 「いえ、それがですね…」
シロエ 「何か問題でもあるんですか?」
マツカ 「…差出人です」
サム 「心当たりはねえって自分で言ったじゃねえかよ!」
マツカ 「ぼくには全く無いんですけど…」
でも、と送り状を指差すマツカ君。
マツカ 「取引先の会社なんです、其処の社長です」
キース 「まさかと思うが袖の下か?」
スウェナ「お父さんに渡すより、お得なのかもしれないわね」
ブルー 「そういうことならありそうだよ、うん」
ジョミー「お父さん宛なら奮発しないとダメそうだけど…」
シロエ 「マツカ先輩、学生ですしね」
その線だろうか、と一同、納得。
サム 「だったら普通に賄賂だろ? 貰って問題ねえんだろ?」
キース 「感心しないが、持って来たからには貰ったんだな?」
マツカ 「…はい。父が確認したんですけど、ぼく宛でした」
ジョミー「なーんだ、ビックリしちゃったよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ なんかプレゼントだね!」
中身は何かな、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の瞳がキラキラ。
ぶるぅ 「お菓子だといいな、外国のお菓子!」
マツカ 「それは入っている筈です。お菓子と雑貨だそうですから」
キース 「なるほど、雑貨が袖の下だな」
サム 「山吹色の菓子ってヤツかもしれねえぜ」
俄然高まる、箱への期待。
爆発物の危機が転じて賄賂となれば無理もなく…。
サム 「早く開けろよ、俺たちにも分けてくれるんだよな?」
マツカ 「…分ける以前に、全員宛だと思いますけど」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「ぼく宛だっただけで、多分、全員分なんです」
一同 「「「全員分?」」」
なんのこっちゃ、と『?』マークが頭上に乱舞。
何故に国際宅急便が全員宛で?
2014/03/02 (Sun)
☆荷物の差出人
謎の国際宅急便。マツカ君宛で届いた荷物が全員宛とは奇妙な話。
しかも賄賂っぽいのですけど、貰える心当たりがあるわけもなくて…。
サム 「マツカはともかく、何で俺たちに賄賂なんだよ」
キース 「解せんな、どうしてそうなるんだ?」
マツカ 「それがですね…。父が確認の電話をかけたら」
シロエ 「マツカ先輩宛だって言われたんでしょう?」
マツカ 「そうなんですけど、御礼だそうで」
一同 「「「御礼?」」」
賄賂でも貰える理由が無いのに、御礼だなどと言われても。
ジョミー「覚えがないけど、何の御礼なわけ?」
マツカ 「父が言うには奥さんがぼくたちに世話になったとか」
一同 「「「奥さん?」」」
ますますもってサッパリ謎だ、と思いかかった一同ですが。
キース 「ちょっと待て。その荷物、何処の国から来たんだ」
マツカ 「……サンタクロースの国の隣の……」
言葉を濁したマツカ君。
しかし一同、そういう国には嫌と言うほど心当たりが。
キース 「まさかアイツか、その奥さんは!?」
シロエ 「例のドクツルタケですか!?」
英語の呼び名が「死の天使」だという猛毒キノコがドクツルタケ。
節分祭に出掛けるバスで一緒になった外国人女性に秘かに命名。
サム 「おいおい、ドクツルタケからなのかよ?」
マツカ 「そうらしいです、父が名前を聞きましたから」
一同 「「「…ど、ドクツルタケ…」」」
バスの車内を猥談地獄に変えてしまったドクツルタケ。
その本名はイングリッドさん、渾名が天使だと聞いて天使繋がり。
サム 「なんでマツカが身バレすんだよ、ドクツルタケに!」
マツカ 「さ、さあ…。ぼくにも分からないんです」
ジョミー「だけどキッチリ、バレたんだよね?」
マツカ 「父が言うには、手紙が入っているそうですけど」
ブルー 「それに事情が書いてあるかもしれないね」
開けてみよう、と生徒会長。
イングリッドさんに身バレしたマツカ君。果たしてどんなルートから?
2014/03/03 (Mon)
☆お手紙あります
節分祭に出掛けるバスの車内を猥談地獄に変えた外国人女性。
秘かにドクツルタケと命名、その女性の御主人にマツカ君が身バレで。
ブルー 「マツカが身バレで、その御主人からぼくたちに御礼ね…」
キース 「差出人名にドクツルタケの名前は無いな」
国際宅急便の差出人はマツカ君のお父さんも知る会社の社長。
ドクツルタケことイングリッドさんの御主人の名前だそうですが。
マツカ 「ですから父が電話したんです、間違いじゃないかと」
サム 「そしたらドクツルタケだったのかよ…」
マツカ 「あくまで御主人の方ですけどね」
ジョミー「確かゲイとか言ってなかった?」
ブルー 「夫婦仲はいいってことじゃないかな」
シロエ 「そんなことよりマツカ先輩の身バレですよ!」
なんでバレたか、そっちの方が気になります、とシロエ君。
シロエ 「会長、早く開けてみましょう」
ブルー 「中の手紙に書かれていればいいんだけどねえ…」
その辺の事情、と生徒会長、荷物を開封。
中には更に別の包みで梱包は二重、その上に封筒がございまして。
ブルー 「これが手紙ね。えーっと…」
キース 「おい。そもそも宛名が意味不明だが」
ブルー 「お世話になった皆さんへ、と書いてあるけど」
サム 「ドクツルタケの国の言葉なのかよ?」
ブルー 「そうらしいねえ、マスターしといて良かったよ」
サイオンでイングリッドさんの言語情報を得ていた生徒会長。
ものはついでと文字の方も知識をコピーしたらしく。
シロエ 「会長は喋れると思い込んでますしね、ドクツルタケ」
マツカ 「ぼくには全く読めませんよ」
サム 「それを承知でマツカ宛って、ひでえよなあ…」
シロエ 「流石ドクツルタケ、死の天使ですよ」
ジョミー「ヤバイことを書いてなければいいけど…」
スウェナ「御礼状だし、大丈夫じゃない?」
ブルー 「身バレの理由も気になるトコだね」
いよいよ封筒、開封の儀。
マツカ君が何故に身バレしたのか、分かるんですかねえ?
2014/03/04 (Tue)
☆松茸とマツカ
ドクツルタケことイングリッドさん、節分祭への道中で会った外国人。
お世話になった御礼がマツカ君宛に届いたという謎の展開。
キース 「しかしだ、手紙くらいは英語にすればいいだろう!」
シロエ 「会長が訳せばいいと思ったんでしょう」
ジョミー「学生のパニックが面白いとか言ってたもんね…」
サム 「俺たちもパニックだったじゃねえかよ、言葉じゃねえけど」
シロエ 「そのドクツルタケにマツカ先輩が身バレだなんて…」
怖すぎですよ、とシロエ君。
シロエ 「会長、手紙は普通に御礼状ですか?」
ブルー 「出だしはそういう感じだね。でもって…」
ああ、と生徒会長、頷きまして。
ブルー 「この先がマツカに送った理由らしいよ」
キース 「そう言われてもサッパリなんだが」
ブルー 「読みながら説明した方がいいね。えーっと、なるほど…」
マツカ 「分かりましたか?」
ブルー 「この国に知り合いがいると言ってただろう?」
シロエ 「聞きましたね。松茸を毎年送ってるとか」
ブルー 「その知り合いが知っていたらしい」
一同 「「「は?」」」
イングリッドさんだけでも謎なのに、その知り合い。
何故にマツカ君を知っていたのか、見当もつかず。
マツカ 「…ウチに来たお客様の誰かでしょうか?」
ブルー 「違うね、決め手は名前だよ。覚え易かったらしいんだ」
サム 「どの辺がだよ?」
ブルー 「松茸と音が似ていたから」
一同 「「「あー…」」」
松茸ね、と鮮明に蘇るイヤンな記憶。
マツカ 「でも、どうして名前で分かったんでしょう?」
ブルー 「その知り合い、君のお父さんの会社の一つに居るらしい」
一同 「「「えぇっ!?」」」
ブルー 「マツカ、お正月に社内報用の家族写真を撮っただろ?」
マツカ 「え、ええ…」
ブルー 「それだよ、名前と写真のセットで身バレ」
一同 「「「うわー…」」」
マツカ君の身バレは社内報の家族写真から。
どおりで会社に届く筈ですが、気の毒としか…。
2014/03/05 (Wed)
☆お菓子と雑貨
節分祭に行くバスで出会った外国人女性、イングリッドさん。
ドクツルタケと名付けたほどの死の天使なのに、マツカ君が身バレで。
キース 「ウッカリ写真を載せたが最後というわけか…」
サム 「運がねえよな、社内報だなんて」
ブルー 「それと名前を覚えられてたのが運の尽きだよ」
シロエ 「松茸、連呼してましたしねえ…」
スウェナ「言われてみれば響きが似てるわね、松茸とマツカ」
マツカ 「…人生終わった気分ですけど…」
ジョミー「本物の松茸だったら高級品なだけで済んだのにね…」
イングリッドさんが連呼した松茸、発端は確かに本物でしたが。
著しく道を踏み外した末、バスの車内が猥談地獄。
サム 「それでドクツルタケ、何を送って来たんだよ?」
ブルー 「御礼らしいよ、お菓子と雑貨で」
ぶるぅ 「わぁっ、なになに、なんのお菓子?」
ブルー 「名物のジンジャークッキーだってさ」
キース 「普通だな?」
シロエ 「普通ですね?」
マトモな中身でホントに良かった、とシャン学メンバー、ホッと一息。
ぶるぅ 「えとえと…。クッキーだったら開けてみていい?」
ブルー 「ちょっと待って。…うん、大きい箱がクッキーらしいね」
一同 「「「大きい箱?」」」
ブルー 「箱が二種類入ってるって。一つがクッキー、もう一つが…」
ん? と生徒会長、手紙をまじまじ。
サム 「なんだよ、どうかしたのかよ?」
ブルー 「雑貨の箱が危なそうなんだけど」
シロエ 「あ、危ないって…」
ジョミー「まさか爆発しそうとか?」
キース 「そういえば爆発缶詰の国か!」
一同 「「「爆発缶詰?」」」
キース 「シュールストレミングだ、恐ろしく臭いニシンの塩漬けで」
ジョミー「なんで塩漬けが爆発するのさ?」
キース 「缶の中で発酵してるんだ。下手に航空便で送ると…」
ブルー 「ドッカンだったね、あの缶詰は」
一同 「「「うわー…」」」
まさかまさかの爆発缶詰。
イングリッドさんなら送って来るかも…。
2014/03/06 (Thu)
☆危なそうな雑貨
ドクツルタケことイングリッドさんの国の名物、ニシンの塩漬け。
恐ろしく臭いシュールストレミング、下手に航空便で送るとドッカン。
キース 「爆発缶詰を寄越すとは…。確かに名物ではあるが」
サム 「やっぱ窓から捨てようぜ、それ」
スウェナ「庭とか駐車場で爆発するのはマズイわよ!」
シロエ 「いくら会長が実はソルジャーでも…」
ジョミー「缶詰を捨てて爆発させたら叱られるよね?」
マツカ 「まず間違いなく叱られますね…」
そんなモノを送ってこなくても、とシャン学メンバー、ブルブルブル。
サム 「ドクツルタケ、思い切り半端ねえよな」
シロエ 「死の天使ですしね…」
キース 「爆発させずに処理するとなれば食うしかないか…」
ジョミー「恐ろしく臭いって言わなかったっけ?」
キース 「死ぬほど臭いと聞いているが」
サム 「どう転んでもヤバイじゃねえかよ!」
キース 「しかしだ、食わなかったら発酵が進んで」
マツカ 「どうなるんですか?」
キース 「……発酵し過ぎると爆発だそうだ」
一同 「「「えーーーっ!!」」」
恐ろしく臭いのを我慢して食べるか、爆発させるかの二者択一。
名物とはいえ、貰って嬉しい筈もなく。
サム 「捨てるしかねえぜ、その爆発缶詰」
シロエ 「何処へです?」
ジョミー「燃えないゴミの日に混ぜて出したらどうかな」
キース 「食べ物を粗末にするのは仏の教えに反するが…」
ジョミー「綺麗ごとを言ってる場合じゃないって!」
サム 「そうだぜ、死んだら元も子もねえよ」
捨ててしまえ、とワイワイ騒いでおりますが。
ブルー 「ちょっと待って。爆発缶詰ではない筈だよ、これ」
キース 「透視したのか?」
ブルー 「そうじゃないけど、絶対に違う」
シロエ 「何か根拠があるんですか?」
ブルー 「危なそうの意味が別物だから」
一同 「「「は?」」」
雑貨の箱が危なそうだと指摘したのは生徒会長。
爆発缶詰の他にも危険物は多数、まさかの毒とか薬物だとか?
2014/03/07 (Fri)
☆麻薬っぽい雑貨
ドクツルタケことイングリッドさんから届いたお菓子と雑貨。
雑貨が危なそうだと聞き、爆発する缶詰を恐れていれば違うらしくて。
キース 「危なそうの意味が別物だとは、どういう意味だ?」
ブルー 「あまり言いたくないんだけどねえ…」
ジョミー「爆発缶詰以外で危ないモノだと…」
シロエ 「麻薬ってコトもありますね」
スウェナ「そういえば国によっては合法だって前に聞いたわ」
サム 「でも、俺たちの国だとアウトだよなあ」
キース 「アウトどころか、持っているだけで捕まるぞ」
一同 「「「た、逮捕…」」」
貰った雑貨で逮捕だなんて災難としか言いようがなく。
シロエ 「会長、早く捨てて下さい!」
キース 「そうだな、もったいないどころの騒ぎではない」
サム 「ドクツルタケ、マジで半端ねえよ!」
ジョミー「何処でもいいから早く捨ててよ!」
送り主の国では合法だとしても、届いた国で違法ならアウト。
警察のお世話になってしまう前に処分するのが良さそうですが…。
ブルー 「ある意味、捨てても無駄かもしれない」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「もう手遅れって意味なんだけどね」
キース 「まさか無味無臭の毒の類か!?」
シロエ 「毒ガスですか!?」
慌てて口と鼻を覆うシャン学メンバー。
吸った後では遅いんじゃあ、と思わないでもないですけども。
サム 「や、やっぱり本気でドクツルタケだぜ…」
キース 「早く毒物を特定してくれ!」
シロエ 「そうです、この際、もう何処へでも行きますよ!」
治療できるならエロドクターの病院でも、とシロエ君。
シロエ 「既に幻覚症状が出ているとかではないでしょうね?」
キース 「阿弥陀様のお姿は見えんが、危ないかもな…」
ブルー 「幻覚症状は出ないと思う。…多分だけど」
キース 「いったいどういう毒なんだ!」
ブルー 「ぼくたち限定」
一同 「「「限定?」」」
対象者を絞って毒物攻撃。
送り付けてくるとは、また迷惑な…。
2014/03/08 (Sat)
☆病院もヤバイ
無味無臭の毒か、はたまた麻薬か。
ドクツルタケことイングリッドさんの雑貨、対象者を絞った危険物で。
キース 「なんで俺たち限定なんだ!」
シロエ 「無差別攻撃ならまだ分かりますが!」
ブルー 「いいから、ちょっと落ち着きたまえ」
ジョミー「その前に早く病院だってば!」
ブルー 「…病院の方がヤバイと思うよ」
一同 「「「えっ?」」」
毒ガスだか麻薬だかの中毒だったら、とにかく病院。
その病院の方がヤバイだなんて、これ如何に。
サム 「逮捕されるって意味なんじゃねえか、通報されて」
キース 「それは有り得る話だな…」
シロエ 「そういう時こそエロドクターの病院ですよ!」
スウェナ「あそこなら仲間を売らないわよね?」
ジョミー「…ブルーにはリスク高いけどね…」
エロドクターことドクター・ノルディ。
生徒会長を食べるのが夢のお医者さんですが、腕だけは確か。
サム 「四の五の言ってられねえよ! 行かねえとマジで!」
シロエ 「ヤバイですってば、行きましょう!」
ブルー 「だから落ち着けって言ってるだろう」
シロエ 「これが落ち着いていられますか!」
こうしている間にも毒が回って…、とガクガクブルブルのシロエ君。
シロエ 「会長だってヤバイんですよ、冷静な判断が出来ないとか!」
ブルー 「ぼくは至って冷静だよ」
とにかくコレ、と生徒会長、国際宅急便を指差しまして。
ブルー 「イングリッドさんには攻撃する理由が無いだろう?」
シロエ 「ドクツルタケです!」
ブルー 「それは勝手につけた名前で、本名じゃない」
ジョミー「でも散々な目に遭ったし!」
キース 「あいつは天然で死の天使なんだ、何をやっても納得だ」
結果的に俺たちが逮捕でもな、とキース君。
キース 「危ないんなら、病院へ行くのが妥当だ」
ブルー 「そっちの方がマズイんだってば、いろんな意味で!」
ノルディの病院は最高にヤバイ、と言われましても。
エロドクターが仲間を警察に売りますか…?
2014/03/09 (Sun)
☆怪しすぎるブツ
シャン学メンバー限定の危険物とやら、病院に行く方がマズイそうで。
しかもエロドクターの病院が最高にヤバイ、と生徒会長。
キース 「いくらアイツでも仲間を警察に売らんだろう!」
シロエ 「そうです、おまけに会長も入ってますし!」
ジョミー「ぼくたちはともかく、ブルーだけはね…」
サム 「売らねえだろうな、惚れてんだしな」
ブルー 「ノルディの話はもういいから!」
とにかく聞け、と生徒会長、イングリッドさんの手紙を示して。
ブルー 「天然で死の天使だったのは確かだけどね…」
サム 「やっぱドクツルタケじゃねえかよ!」
ブルー 「それは認めるけど、毒じゃないんだ。麻薬でもない」
ジョミー「だったら、どうして危ないのさ!」
シロエ 「ぼくたち限定っていうのが怪しすぎるんですけど!」
ブルー 「うん、いい所を突いたと思うよ、シロエは」
一同 「「「は?」」」
シロエ君の発言の何処がポイント高いのやら。
言った本人ですらキョトンですけど。
ブルー 「怪しすぎる、って部分がドンピシャ」
キース 「待て。怪しいのか、危ないんじゃなくて?」
ブルー 「どっちかと言えば両方かもね」
一同 「「「両方!?」」」
危ないどころか、怪しさまでをも兼ね備えているという雑貨。
あまつさえシャン学メンバー限定、なおかつ御礼の品と来た日には。
シロエ 「やっぱり御禁制の品でしょうか?」
キース 「国外に流出した美術品でも送って来たか?」
マツカ 「ああ…。たまにありますね、実は盗品だったってオチが」
サム 「仏像とかかよ?」
ブルー 「うーん…。サムもいい線いっているかも…」
一同 「「「仏像!?」」」
お世話になった御礼に仏像。
キース君が副住職だとバレていますし、ありそうな話。
キース 「仏像か…」
シロエ 「それは如何にもヤバそうですね…」
オークションで落として来たとか、そういう由来の仏像は危険。
高確率で盗品だという噂があるだけに、ヤバかったりして…。
2014/03/10 (Mon)
☆盗品はやめて
ドクツルタケことイングリッドさんから届いた雑貨。
危なそうな上に怪しすぎるとかで、盗品の仏像説が出ておりますが…。
シロエ 「盗品だと知らずに持ってた場合はどうなるんです?」
キース 「それは罪にはならんと思うが、事情聴取はされるだろうな」
ジョミー「じゃ、じゃあ、誰から貰ったのかとか訊かれるわけ?」
キース 「当然だろうが! 背後関係まで調べられるぞ」
シロエ 「下手に高価な仏像だったらマズイですね」
キース 「どういういきさつで知り合ったのかも訊かれるな」
サム 「それって裏も取るんじゃねえのかよ?」
キース 「そうなるだろうな」
一同 「「「うわー…」」」
節分祭に出掛けるバスで出会った外国人女性、イングリッドさん。
裏を取るとなると目撃情報を捜すのかもで。
ジョミー「ま、まさか、あの時のバスの運転手さんとか…」
キース 「確実に調べられると思うぞ」
スウェナ「忘れてるわけないわよね?」
シロエ 「あれだけ派手にやらかしたんです、忘れてませんよ!」
マツカ 「…別れ際までアレでしたしね…」
別れの言葉は「ヒメハジーメ!」に「セイギジョウターツ!」。
そう叫ばれて忘れてくれと言う方がおよそ無理というもの。
キース 「この際、仏像は隠蔽するか?」
シロエ 「出来るんですか?」
キース 「木の葉を隠すなら森の中だと言うからな」
サム 「あー、元老寺! 本堂に飾ればバレねえかもな!」
キース 「そこは安置すると言って欲しいが…」
ジョミー「お寺に仏像は普通だしね?」
それで行くか、と一同、合意。
シロエ 「キース先輩、よろしくです!」
キース 「ああ。…ブルー、そいつは俺が引き取る」
ブルー 「いいのかい?」
キース 「警察の世話にはなりたくないしな」
シロエ 「病院だって勘弁です! …あれ?」
サム 「どうかしたのかよ?」
シロエ 「なんで仏像で病院なんです?」
危なくて怪しい雑貨は病院も危険。
仏像で病院がマズイというのは変なのでは?
2014/03/11 (Tue)
☆病院はマズイ
節分祭へ出掛けるバスで出会った外国人女性、イングリッドさん。
死の天使だからドクツルタケだと名付けた彼女から、怪しい雑貨が…。
シロエ 「会長、危なくて怪しい雑貨なんですよね?」
ブルー 「そうだけど? キースが引き取るなら、それはそれで」
シロエ 「キース先輩はいいとしてです、病院の件が気になります」
キース 「ちょっと待て、俺はどうでもいいのか!」
サム 「お前、引き取るって言ったじゃねえかよ」
キース 「モノによるという気がしてきたぞ」
ジョミー「仏像だよ?」
マツカ 「仏像ですよねえ?」
仏像の線で確定されつつある雑貨。
しかし仏像だと病院が何故マズイのかはサッパリ謎で。
キース 「俺も病院が気になってきた。どうマズイんだ」
ブルー 「んーと…。スウェナはともかく、他の面子は…」
スウェナ「私はいいの?」
ブルー 「それと、ぶるぅも大丈夫かな」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 子供は風の子、元気な子だもん!」
キース 「女子供は除外だと?」
解せん、とキース君、難しい顔。
キース 「女人禁制だという寺は無いこともないが…」
シロエ 「女性と子供はお断りな仏像はどうなんです?」
サム 「秘仏は誰でも見られねえよな?」
ブルー 「自分が住職でも見られないよ、アレは」
ジョミー「じゃあ、何なわけ?」
キース 「御利益によっては拝むだけ無駄というモノもあるが…」
一同 「「「無駄?」」」
キース 「例えば、ぶるぅが合格を祈ってどうする」
一同 「「「あー…」」」
それは無駄だ、と一同、納得。
シロエ 「女性と子供は拝んでも無駄な御利益ですね?」
キース 「しかしだ、御利益のせいで何故病院がマズイかが謎だ」
ブルー 「…もれなく治療の対象かと」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「治療しないまでも色々と酷い目に遭うんじゃないかな」
一同 「「「へ?」」」
病院へ行けば治療されるか酷い目に遭うか、という仏像。
ますますもって謎は深まるばかりかも…。
2014/03/12 (Wed)
☆男なら終わり
死の天使だからドクツルタケだ、と名付けた外国人女性。
お世話になった御礼に送って寄越した雑貨が、怪しい仏像という噂で。
キース 「なんで御利益で治療になるんだ、逆だろうが!」
シロエ 「普通は病気を治してくれるものだと思うんですが」
サム 「うんうん、それで治った御礼にお参りだぜ」
ブルー 「治った御礼にお参りの線は同じだよ?」
キース 「相当にヤバイ病気に効くのか、この仏像は?」
それなら分かる、とキース君。
キース 「医者に縋って、かつ神頼みはよくある話だ」
ジョミー「でもさあ、ぶるぅとスウェナは除外だよ?」
マツカ 「そんな病気があるんでしょうか?」
サム 「…男しか罹らねえのかな?」
シロエ 「ぶるぅは男だと思いますが!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくも男だもん!」
キース 「女子供は除外の病気か…」
マツカ 「ありましたっけ?」
シロエ 「…さあ…?」
シャン学メンバー、暫し沈黙。
誰もが脳内データベースを必死に漁っていたようですが。
サム 「ダメだぜ、全く思い付かねえ…」
キース 「俺もだ。おまけにそれを治す仏像があるんだぞ?」
シロエ 「それってメジャーってことですよね?」
キース 「ニッチなニーズに応える場合もあるにはあるが…」
ジョミー「イングリッドさんに分かるのかなあ?」
マツカ 「ぼくたちでも思い付かない御利益ですしね…」
この国の言葉も理解出来ないイングリッドさん。
いくら知り合いがいると言っても、仏像や御利益は範疇外っぽく。
キース 「いくら考えてもサッパリ分からん、何なんだ?」
ブルー 「…君たちは多少微妙だけれども、男とくれば」
一同 「「「男とくれば?」」」
ブルー 「これを持って病院に飛び込んだ場合、末路は見えてる」
一同 「「「末路?」」」
ブルー 「そう、末路。人生終わったと言うべきか…」
終わって其処から盛り返すのだ、と言われましても。
男とくれば末路が見えてて、人生終わったとはこれ如何に?
2014/03/13 (Thu)
☆警察より病院
節分祭への道中で出会ったドクツルタケことイングリッドさん。
御礼にと送ってくれた雑貨が、男とくれば末路が見える仏像だとかで。
シロエ 「キース先輩。そんな仏像、あるんですか?」
キース 「俺は知らんぞ、本当なのか?」
ブルー 「…残念だけれど、本当なんだよ」
そこの国際宅急便の中に、と生徒会長。
ブルー 「あの中の雑貨を抱えて病院に行けば、男はもれなく」
ジョミー「ぶるぅは除外って言わなかった?」
マツカ 「ぼくたちも多少微妙だという話でしたね」
キース 「するとだ、俺たちは末路が見えるとは限らんわけか」
ブルー 「まあね。だけどノルディの病院だと…」
シロエ 「あそこが最高にヤバイんでしたか?」
ブルー 「その点はぼくが保証するよ」
キース 「そんなものを保証されてもな…」
それでどういう仏像なんだ、とキース君、箱を指差しまして。
キース 「とにかく病院に持って行かなければ安全なんだな?」
ブルー 「うん、一応は」
シロエ 「警察の方はどうなんです?」
ブルー 「そっちは最初から問題じゃないよ」
一同 「「「は?」」」
危ない上に怪しい雑貨。
警察を心配したというのに、実は危ないのは病院っぽく。
キース 「警察よりも病院が危ないのか? 病原菌か?」
シロエ 「それだと警察も出て来ませんか? バイオテロで」
サム 「バイオテロだと警察だぜ?」
キース 「とにかく早くハッキリしてくれ、何なのか!」
ブルー 「…引き取る意志に変わりは無いかい?」
キース 「モノによると俺は言い直したが?」
ブルー 「…その辺がねえ…」
非常にとても心配なのだ、と生徒会長、ブツブツブツ。
ブルー 「キースが引き取らないとなったら色々とねえ…」
キース 「そうなるとやはり仏像なんだな?」
シロエ 「引き取って下さい、キース先輩!」
キース 「この状況で即答できる度胸は無いな」
正体は何かハッキリ言え、とキース君は慎重ですが。
引き取る羽目になるんですかねえ?
2014/03/14 (Fri)
☆男性なら治療
渾名が天使で死の天使だからドクツルタケだ、と命名した外国人女性。
そのドクツルタケ、イングリッドさんが送ってきた謎の雑貨が問題。
キース 「そいつの正体は何なんだ! 俺にも都合が!」
サム 「仏像だったら本堂に隠すって言ったじゃねえかよ」
キース 「妙な御利益が気になるだろうが!」
シロエ 「問題ないんじゃないですか? 仏像ってことで」
ジョミー「お寺に仏像は普通だろうと思うけど…」
キース 「モノによるんだ、モノに!」
あまりにもカッ飛んだものは御免蒙る、とキース君。
キース 「御利益が男性限定だとか、病院がヤバイという話だしな」
ブルー 「…だから困るんだよ、君が引き取ってくれないと」
キース 「どう困るんだ!」
ブルー 「余計なモノが来る…かもしれない」
一同 「「「余計なもの?」」」
ブルー 「全然お呼びでないモノと言うか…」
一同 「「「は?」」」
何故に仏像で余計なモノが、と一同、顔を見合わせましたが。
キース 「…ちょ、ちょっと待ってくれ。訊きたいんだが」
ブルー 「何か?」
キース 「病院に飛び込んだ時は治療と言ったな?」
ブルー 「言ったけど?」
キース 「それは男しか用の無い診療科なのか?」
ブルー 「そうなるねえ…」
一同 「「「男?」」」
男性限定の診療科。
非常に数が限られそうな代物ですが。
シロエ 「…ハゲは病院でしたっけ?」
ブルー 「場合によるかと」
スウェナ「ハゲは皮膚科じゃないかしら?」
マツカ 「どうなんでしょうね?」
キース 「ハゲでも人生は確かに終わるが…」
終わるんだが、と呻くキース君、坊主頭を絶賛拒絶中。
男はもれなく人生の末路が云々という話ですけれど。
キース 「しかしだ、そこから盛り返すんだな?」
ブルー 「治療すればね」
シロエ 「ハゲって治るんでしたっけ?」
一同 「「「うーん…」」」
治るんだろうか、と悩む御一同様。
エロドクターの病院だったら劇的に治る可能性ありとか…?
2014/03/15 (Sat)