☆いよいよ夏至
嫌だ嫌だと嘆き続けても、日は経つものでございます。
いよいよスッポンタケ狩りの吉日、21日の夏至の日が参りまして…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いいお天気になって良かったね!」
キース 「…それはそうだが…」
ブルー 「キノコ狩りにも最適だよ。雨上がりだからね」
ジョミー「そうなんだけど…」
でも、と顔色が冴えないシャン学メンバー、生徒会長宅に集合中。
ブルー 「さっさと見付けて縁を切るのが最高なんだよ」
シロエ 「分かってますけど…」
ぶるぅ 「あっ、お客様だ!」
ピンポーン♪ と玄関チャイムの音が。
すわバカップルの御登場か、と身構える御一同様ですが。
ぶるぅ 「ハーレイだったよ!」
ハーレイ「おはよう。今日はキノコ狩りに行くと聞いたが」
ブルー 「ブルーに動員されたわけだね、何のキノコか分かってる?」
ハーレイ「猥褻物だと聞いたのだが…」
サマツだろうか、と教頭先生。
ハーレイ「松茸ならばそういう形をしているし…」
ブルー 「確かにサマツのシーズンだけどね…」
思い切り話をはしょりやがったな、と生徒会長、怒っております。
サマツは梅雨の時期に生える季節外れの松茸のことで。
ブルー 「残念ながらサマツじゃないんだ、探すキノコは」
ハーレイ「違ったのか? だったら、どういうキノコなのだ」
ブルー 「こう、何と言うか…。ぼくの口からは、とても…」
言いたくない、と口ごもる所へ爽やかな声が。
Aブルー「おはよう、いよいよ夏至の日だねえ!」
??? 「皆様、よろしくお願いします」
お世話になります、と頭を下げるキャプテン(会話表記はA船長)。
A船長 「なんでも素晴らしいキノコを探して下さるそうで…」
Aブルー「学名からして素晴らしいしね!」
ハーレイ「猥褻物だと伺いましたが、サマツではなかったのですか?」
Aブルー「松茸なんかとは比較にならない猥褻物だよ!」
おまけに今日は吉日だし、とソルジャー、ニッコリ。
暦は仏滅ですけどねえ?
2014/06/16 (Mon)
☆夏至と恥知らず
スッポンタケ狩りの吉日とソルジャーが決めた21日、いわゆる夏至。
しかし暦はキッチリ仏滅、教頭先生も御存知なようで。
ハーレイ「その吉日というのが分からないのですが…」
キース 「分からなくて普通だと思いますが」
シロエ 「世間一般には明日が吉日だと思います!」
明日なら大安、しかも日曜。
ジューンブライドで結婚式なども多そうですが…。
ハーレイ「やはり普通は明日の方だな?」
ブルー 「普通ならね」
ハーレイ「では、どういう理由で吉日なのだ?」
向こうの世界は暦が違うのか、と飛び出す質問。
Aブルー「全然違うね、仏滅も大安も無いからね」
A船長 「ですが、ブルーが言うには、こちらの世界の吉日だと…」
ハーレイ「は?」
A船長 「こちらは本日が夏至の日だそうで」
ハーレイ「そうですが…」
A船長 「その夏至が大切らしいのです」
そうでしたね? とキャプテンの目線がソルジャーに。
ソルジャー、大きく頷きまして。
Aブルー「夏至と言ったらミッドサマー! そしてその日は!」
A船長 「性欲をかき立てる日だそうです!」
ハーレイ「…せ、性欲…?」
Aブルー「そう! こんな吉日を逃す手はないよ」
猥褻なキノコのパワーも高まる、とグッと拳を。
Aブルー「思いっ切り恥知らずに生えてるらしいし、是非吉日に!」
ハーレイ「恥知らず……ですか?」
Aブルー「名前からしてそうなんだよ!」
ハーレイ「…名前?」
Aブルー「その名もズバリ、スッポンタケ!」
ハーレイ「スッポンタケ…」
それは確かに効きそうですね、と教頭先生。
ハーレイ「しかし、スッポンが恥知らずだとは初耳です」
Aブルー「スッポンだけでもいい感じだけど、学名がね」
A船長 「それは素晴らしい学名でして」
ハーレイ「学名が…ですか?」
Aブルー「もう最高! これ以上の名前は存在しないかと!」
聞いて驚け、とソルジャー、誇らしげな顔ですけれど。
イヤンな学名が炸裂するのも時間の問題らしいですねえ?
2014/06/17 (Tue)
☆とんでもない学名
猥褻物なキノコを採りに行くから、と教頭先生を動員したソルジャー。
まずは吉日について得々と語り、お次が猥褻物の名前で。
ハーレイ「学名が恥知らずだというのは何でしょう?」
Aブルー「そのまんまだけど?」
ハーレイ「それはどういう…」
Aブルー「ブルー、なんだったっけ? アレの学名」
ブルー 「ぼくは言いたくないってば!」
自分で言え、と柳眉を吊り上げる生徒会長。
ブルー 「頭を打っても忘れないほど覚えただろう!?」
Aブルー「意味の方はね」
しかし名前を忘れたのだ、といけしゃあしゃあと。
Aブルー「だから教えてよ、ぼくのハーレイだって知らないんだよ」
A船長 「そうなのです。ブルーときたら忘れて帰って来まして」
Aブルー「仕方ないだろ、あんなに凄い意味を聞いたら!」
A船長 「確かにそれはそうですが…」
ハーレイ「そんなに凄いものなのですか?」
Aブルー「それはもう! ブルー、ケチッていないで早く!」
あの素晴らしい名をもう一度、とソルジャー、ググイと。
Aブルー「ホントに名前を言うだけでいいから!」
ブルー 「うう…。Phallus impudicus…」
ハーレイ「なんだ、それは?」
ブルー 「スッポンタケの学名だってば!」
Aブルー「そうそう、そんな名前だったねえ!」
やっぱり直ぐに忘れるんだけどね、と舌をペロリと出すソルジャー。
Aブルー「この学名の意味が実に凄くて!」
A船長 「意味を聞くだけでパワーが漲りそうです」
ハーレイ「そこまで凄い意味なのですか?」
Aブルー「なにしろ、恥知らずな男根だしね!」
ハーレイ「は?」
Aブルー「聞こえなかった? 恥知らずな男根!」
ズバリそういう意味になるのだ、とソルジャーは胸を張りまして。
Aブルー「アレそのものの形のキノコが地面にニョキッと!」
A船長 「恥じらいもなく生えているのだそうです」
Aブルー「袋までバッチリついてるらしいよ」
素晴らしすぎだ、と言われましても。
教頭先生、目が点ですが…?
2014/06/18 (Wed)
☆幻聴と空耳アワー
スッポンタケの学名の意味をソルジャー、得意げに言い放ちましたが。
あまりの凄さに教頭先生、目が点になっておられるようで。
ハーレイ「………」
Aブルー「もしもーし! 聞こえてる?」
A船長 「あのう…。大丈夫でらっしゃいますか?」
もしもーし! と問い掛けるソルジャー夫妻。
Aブルー「ちょっと刺激が強すぎたかなあ?」
A船長 「童貞でいらっしゃいますからねえ…」
大丈夫ですか、とキャプテン、教頭先生の肩をユサユサ。
ハーレイ「あ、ああ…。失礼しました…」
A船長 「気を失っておられましたか?」
ハーレイ「そのようです。目を開けたまま気絶していたようで…」
どうも空耳が聞こえたようで、と教頭先生。
ハーレイ「いや、お恥ずかしい限りです。とんだ所をお見せしました」
A船長 「空耳ですか?」
ハーレイ「ええ。何やら有り得ない幻聴とでも申しますか…」
Aブルー「幻聴ねえ?」
それはこういうヤツだったかな、とソルジャー、大きく息を吸って。
Aブルー「ズバリ、恥知らずな男根ってね!」
ハーレイ「…そのう…。それは恥知らずな大根ですよね?」
Aブルー「大根だって!?」
それはヒドイ、とソルジャー、溜息。
Aブルー「そりゃねえ、大根並みのサイズだったら凄いんだけどさ」
A船長 「流石にそれは入らないのではないですか?」
Aブルー「まあね、いくら好きでもそこまでのはねえ…」
大根並みは御免蒙る、と真顔のソルジャー。
Aブルー「そんなので病院には行きたくないしさ、普通が一番!」
A船長 「普通…ですか?」
Aブルー「それはもちろん、大きめの方が嬉しいけどね!」
馴染んだ君のサイズが一番、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「というわけでね、大根なんかじゃないんだな」
ハーレイ「すると、どういう…」
Aブルー「だから、男根!」
男だったら、もれなく一本! とソルジャー、いとも高らかに。
教頭先生、大根ではないと無事お気付きになりましたかねえ?
2014/06/19 (Thu)
☆ド根性な空耳
世にも恐ろしいスッポンタケの学名の意味。
それを聞かされた教頭先生、恥知らずな大根などという空耳アワーで。
ハーレイ「なるほど、男は大根ですか…」
てっきり度胸かと思っていました、と空耳アワーが継続中。
ハーレイ「男ならもれなく大根一本というわけですね」
Aブルー「だから大根なんかじゃなくって!」
ハーレイ「ええ、本物の大根でないということは分かりますとも」
ものの例えというヤツですね、と言い出す辺りが古典の教師。
ハーレイ「ファイト一発とも申しますから、度胸の如く大根一本!」
Aブルー「それはどういう大根なわけ?」
ハーレイ「根性です!」Aブルー「何処から根性?」
ハーレイ「違うのですか? 有名な歌があるのですが…」
こんな歌で、とスウッと息を吸い込む教頭先生。
ハーレイ「おっもい~こんだ~ら、試練の道を~♪」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ゆくが~男の~ド根性~♪」
Aブルー「な、なにそれ…」
ハーレイ「ですから男はド根性だと! そういう意味で大根かと!」
ド根性大根というものが一時期流行りまして、と大真面目な顔。
ハーレイ「大根のくせに畑ではなく、アスファルトなどを破りまして」
Aブルー「アスファルト?」
ハーレイ「およそ破れそうにない固い地面から大根がニョキッと」
Aブルー「なるほど! それは確かにパワフルだねえ…」
ハーレイ「そういう意味ですか、スッポンタケも?」
ド根性で生えるのですか、と空耳アワーは更なる高みへ。
ハーレイ「恥知らずだと言うほどの度胸とド根性とで猥褻物が?」
Aブルー「ど、どうなんだろう?」
ド根性スッポンタケは存在するのか、とソルジャー、生徒会長に。
Aブルー「そんな凄いのがあるんだったら、是非それを!」
ブルー 「アスファルトからキノコって話は聞かないけどねえ…」
ハーレイ「では、どの辺が根性なのだ?」
恥知らずな大根で根性だろう、と言われましても。
それって空耳アワーな上に勝手なこじつけですから~!
2014/06/20 (Fri)
☆ド根性なキノコ
教頭先生、スッポンタケの学名の意味を恥知らずな大根と空耳アワー。
ド根性大根の如く根性だとか壮大な勘違いをなさっておられて…。
ハーレイ「スッポンタケの根性の意味は是非、知りたいが」
ブルー 「うーん…。知りたいわけ?」
Aブルー「えっ? 存在するのかい、ド根性なのが!?」
ド根性スッポンタケがあるなら是非、と食らいつくソルジャー。
Aブルー「何処に生えるのか知らないけれども、それがいいねえ!」
A船長 「そうですね。同じスッポンタケならド根性ですね」
その方が御利益も大きそうです、とキャプテンまでが。
A船長 「それで、ド根性スッポンタケは何処にあるのですか?」
ブルー 「…何処と言われても、大抵、どれもド根性だよ」
Aブルー「素晴らしい! スッポンタケはド根性だと!」
ブルー 「あれを根性だと言うのならね」
Aブルー「恥知らずな大根で通る場合は根性なんだろ?」
ブルー 「いや、大根はこの際、関係無いかと」
根性の問題は次元が別で、と生徒会長、難しい顔。
ブルー 「採られてたまるかという姿勢が根性なだけで」
Aブルー「だったらやっぱりド根性じゃないか!」
A船長 「そしてド根性大根並みなのですね?」
アスファルトを破って生えるのですね、と頷くキャプテン。
A船長 「そこまでして生えたら採られたくないのも分かります」
Aブルー「でも、ぼくたちは採るんだけどね?」
A船長 「まずは観察してからでしたね」
Aブルー「それはもう! じっくり拝んで、御利益たっぷり!」
そしてヘタレを直さなければ、とソルジャー、グッと拳を。
Aブルー「見られていたって平気な態度にあやからなくちゃね!」
A船長 「ど、努力いたします…」
Aブルー「で、どの辺がどう根性なんだい?」
ブルー 「採られないための工夫と言うか…」
ハーレイ「根性で地面にしがみつくのか、スッポンタケは?」
どうなのだ、と教頭先生。
はてさて、スッポンタケが採られないための工夫とは…?
2014/06/21 (Sat)
☆抜かせないキノコ
ド根性大根ならぬド根性スッポンタケ。
同じ採るならそっちがいいというソルジャーですけど、何故に根性か。
Aブルー「根性で地面にしがみ付くなら頼もしいねえ!」
A船長 「そう簡単には抜かせない、というわけですね!」
Aブルー「うんうん、まさに抜かず六発、これぞヌカロク!」
一同 「「「ヌカロク?」」」
Aブルー「ああ、君たちは知らなかったねえ!」
そもそも抜かず六発とは…、とソルジャー、ウキウキ。
Aブルー「要は肝心の!」
ブルー 「その先、言ったらブチ殺すからね!」
Aブルー「うーん…。せっかく教えるチャンスなのにさ」
ブルー 「余計な言葉は教えなくっていいんだよ!」
万年十八歳未満お断りの団体なんだし、と生徒会長、怖い顔。
ブルー 「それにスッポンタケは抜けないわけじゃないからね」
ハーレイ「そうなのか? 採られないための工夫と聞いたが…」
A船長 「ええ、その点がド根性だと伺いましたが…」
ブルー 「強いて言うならその辺かな、ってだけのことだよ!」
抜くのは割と簡単だろう、と生徒会長は申しております。
ブルー 「一人でゴッソリ抜いて帰ったっていう話もあるしね」
Aブルー「いいねえ、ゴッソリ!」
A船長 「是非とも沢山拝みたいですね」
Aブルー「もちろんだよ! それで根性の理由って、何さ?」
採られないための根性を教えろ、とソルジャ、ズズイと。
Aブルー「恥知らずな姿で地面に踏ん張っているんだろ?」
A船長 「まさか恥じらわせて抜かせないわけではないですよね?」
ブルー 「…恥じらいとはおよそ無関係かな」
ハーレイ「では、どの辺りがド根性なのだ?」
ブルー 「近付くなという態度だね」
一同 「「「近付くな?」」」
なんだそれは、と顔を見合わせる御一同様。
ジョミー「近付くなって…」
キース 「威嚇するのか、キノコのくせに?」
そんなキノコが存在するのか、と一同、仰天。
いくらなんでもキノコが牙を剥いたりはしない筈ですけどね?
2014/06/22 (Sun)
☆威嚇するキノコ
採られないためのスッポンタケの工夫とやら。
近づくなという態度だそうですが、威嚇するのかと仰天の御一同様で。
サム 「なんだよ、そいつ! シャーッと脅すんじゃねえだろうな」
シロエ 「キノコは猫じゃないですから!」
マツカ 「逆立てる毛もありませんよねえ?」
スウェナ「無いと思うけど、近付くなって言うんでしょ?」
キース 「らしいな、相手はキノコだがな」
ジョミー「それっていったい…」
どうなるわけ? と言われましても。
キース 「さあな?」
シロエ 「会長は知っているんですよね、どういう態度か」
ブルー 「まあね…」
ジョミー「ケチっていないで教えてよ、それ!」
Aブルー「ぼくも是非とも聞きたいねえ…」
まあ脅されても抜くんだけどね、とソルジャー、ウキウキ。
Aブルー「別にアレだろ、抜いたら悲鳴を上げるわけでなし」
ハーレイ「ああ、伝説のマンドラゴラですね」
A船長 「マンドラゴラとは何なのですか?」
ハーレイ「引っこ抜くと絶叫するそうでしてね」
Aブルー「その声を聞いたら死ぬらしいんだよ、うん」
だけど相手はスッポンタケだし、と恐れる気配もなく。
Aブルー「死にやしないし、引っこ抜く!」
ブルー 「…抜けるものならね」
Aブルー「ま、まさか迂闊に抜いたら死ぬとか…?」
A船長 「食べられるのですし、毒は無いかと…」
Aブルー「だよねえ、触ったって死ぬってわけじゃないよね」
どう問題があるというのだ、と、お尋ねが。
Aブルー「なんで抜けないって話になるわけ?」
ブルー 「近づくなという態度なんだ、って言ったけど?」
キース 「やはり威嚇をするというのか?」
ブルー 「そりゃもう、露骨に来るなとばかりに」
Aブルー「素晴らしいじゃないか!」
恥知らずなくせに近づくなとは、とソルジャー、感激。
Aブルー「見られていると凄いんだろう?」
A船長 「意気消沈の逆ですか…」
私とは正反対なキノコですね、との仰せですけど。
露骨に猥褻物だとか?
2014/06/23 (Mon)
☆いよいよ現場へ
露骨な態度で来るなと威嚇するらしいスッポンタケ。
ソルジャーとキャプテン、非常に猥褻な姿を想像しているようですが。
ブルー 「その辺はねえ…。見れば分かるとしか」
Aブルー「見るのが大事、と! それは期待が出来そうだよ、うん」
A船長 「まずは観察でしたよね!」
Aブルー「無駄話をしている時間が惜しいよ、早く出発!」
ブルー 「いいけどね…」
何が起こっても知らないからね、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「ぶるぅ、出発するってさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 行先、山だね!」
Aブルー「案内、よろしく!」
ぶるぅ 「じゃあ、しゅっぱぁ~つ!」
シャン学メンバーを巻き込み、瞬間移動でサクッとお出かけ。
到着しました、郊外の山でございます。
ブルー 「この辺の林に多いらしいし、まあ、頑張って」
キース 「おい、闇雲に歩くのか?」
ブルー 「ハイキングコースを行けばいいんだよ、それで出会える」
Aブルー「ハーレイ、聞いたかい? いよいよだよ」
A船長 「スッポンタケとの御対面ですね!」
ドキドキします、とキャプテンもワクワクしている模様。
道は林の中を緩やかに登ってゆくようでして。
Aブルー「うーん…。威嚇する声は聞こえないねえ?」
シロエ 「キノコですから! 吠えませんから!」
ハーレイ「しかしだ、何か目印でも無いと見付からないのでは…」
ブルー 「大丈夫。来るなという態度でモロ分かりだから」
ジョミー「だったら、やっぱりシャーッって声とか?」
ブルー 「出たら分かるよ」
嫌というほど、と言われましても。
キース 「あまり会いたくないんだが…」
Aブルー「ダメダメ、先月からの約束じゃないか」
会いたくなくても探してもらう、とソルジャーが威嚇。
Aブルー「こっちのハーレイまで動員したんだ、レッツゴーだよ」
ハーレイ「お役に立てるといいのですが…」
なにしろ相手は猥褻物で、と腰が引けている教頭先生。
こんな面子でのスッポンタケ狩り、大丈夫ですか?
2014/06/24 (Tue)
☆キノコたちの時間
スッポンタケ狩り、いよいよ開幕でございます。
踏み込んだ先は郊外の山で、スッポンタケの存在は態度で分かるとか。
ハーレイ「来るなという態度でモロ分かりなのか…」
A船長 「どんな出会いがあるのか楽しみですよ」
Aブルー「お取込み中ってこともあるかもね!」
一同 「「「お取込み中?」」」
Aブルー「真っ最中だよ、大人の時間の!」
スッポンタケだからキノコの時間と言うのかな、と恐ろしい台詞。
Aブルー「もうガンガンとヤリまくりだとか!」
A船長 「それは確かに来てほしくない状況ですねえ、当事者は」
Aブルー「だろ? ぼくはいいけど君なんかはねえ…」
ブルー 「やめたまえ!」
Aブルー「なんで? 二本あったら始められるよ、キノコの時間」
スッポンタケのカップル誕生、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「ぼくとハーレイも二本で大人の時間だしね?」
A船長 「二本だからこそ充実の時間が持てますからねえ…」
一本ではどうも…、と恥じらうキャプテン。
A船長 「やはり相手が居てこそですよ」
Aブルー「だよねえ、一人エッチは燃えないものねえ…」
ブルー 「退場!!」
Aブルー「嫌だよ、これから楽しくなるのに」
スッポンタケの観察タイム、とソルジャーはグッと拳を握って。
Aブルー「お取込み中なら、なおのこと!」
ブルー 「…一本より二本がいいわけなんだね?」
Aブルー「それはもう! 充実の大人ならぬキノコの時間!」
ブルー 「じゃあ、多いほど嬉しいわけ?」
Aブルー「多いほどって…」
ブルー 「たとえばスッポンタケが十本とか!」
Aブルー「十本だって!?」
それはスゴイ、とソルジャー、感激。
Aブルー「聞いたかい? 乱交タイムもあるみたいだよ!」
A船長 「…私にその趣味は無いのですが…」
Aブルー「一見の価値は絶対、あるって!」
ますますもって期待大だ、とソルジャーはウキウキしてますけども。
いくらなんでもキノコで大人な乱交タイムは無いのでは?
2014/06/25 (Wed)
☆大人なキノコたち
その存在は態度で分かるというスッポンタケ。
ところがソルジャー、妙な勘違いをした上に十本あれば乱交タイムと。
Aブルー「十本も入り乱れての乱交タイムは凄いだろうねえ!」
ブルー 「…後悔しなけりゃいいんだけどね?」
Aブルー「するわけないだろ、そんな素敵な場面を見て!」
ねえ? と話を振られたキャプテン、途惑い気味で。
A船長 「い、いえ…。先ほども申しましたが、その趣味は…」
Aブルー「ガッツリ眺めてヘタレを直す! もってこいだよ、それ」
恥知らずに生えているだけでも凄いのに…、とソルジャー、狂喜。
Aブルー「ましてや乱交パーティーとなれば!」
ブルー 「ぼくはどうなっても知らないからね?」
Aブルー「感動と感激あるのみだよ!」
十本は無理でも五本もあれば、と捕らぬ狸の皮算用。
Aブルー「とにかく行こうよ、現場を探しに!」
ブルー 「はいはい、分かった」
ハーレイ「ブルー、本当にそういうキノコなのか? スッポンタケは」
ブルー 「態度で分かるのは確かだよ、うん」
キース 「それが来るなという態度だな?」
Aブルー「乱交パーティーは普通、部外者はお断りじゃないかな?」
あくまで趣味の集まりなのだ、という主張。
もはやスッポンタケ狩りをやらかすしかなく、山道を歩く御一同様。
シロエ 「…真面目に会いたくないですね…」
サム 「俺もだぜ。シャーッと脅されたくはねえしな」
Aブルー「乱交パーティーでそれは無いと思うよ」
盛り上がってアンアン言ってるくらい、と言われましても。
キース 「…キノコが喋るか?」
Aブルー「スッポンタケだしね?」
もはや普通のキノコではなく神の領域、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「御利益たっぷり、食べられる御神体だから!」
ジョミー「あれ?」
キース 「何やら匂うな…」
ハーレイ「うむ。山の中だし、動物だっているだろう」
プ~ンと漂う、あまり嬉しくない匂い。
大自然は獣のトイレですけど、そんな現場が?
2014/06/26 (Thu)
☆匂うんですけど
スッポンタケを探して郊外の山道を歩く面々ですが。
何処からともなくプ~ンとイヤンな匂い。それは香しい自然の香りで。
Aブルー「何なんだい、あの悪臭は?」
A船長 「匂いますねえ…」
キース 「有難くない匂いだな」
シロエ 「タヌキでしょうか?」
確か溜め糞をするんですよね、とシロエ君。
ジョミー「溜め糞って、何さ?」
キース 「知らんのか? 同じ場所で沢山のタヌキが糞をするんだ」
シロエ 「言わば公衆トイレですね」
サム 「タヌキのかよ?」
スウェナ「それっぽいわね、そういう匂いよ」
Aブルー「動物じゃ仕方ないけれど…」
せめて水洗にして欲しかったな、とソルジャー、溜息。
Aブルー「せっかくのスッポンタケ狩りが台無しじゃないか」
A船長 「まったくです」
ブルー 「どうだかねえ…。よく匂ってるし」
ハーレイ「臭いぞ、さっさと通り過ぎよう」
ブルー 「そうしたいけど、お目当ての人がいるようだから」
勝手に行くな、と生徒会長、教頭先生にストップを。
ハーレイ「目当てとは何だ?」
ブルー 「さっきから騒いでる人がいるだろ、大人な話で」
ハーレイ「それはそうだが…」
ブルー 「此処で無視しちゃ本末転倒!」
いざ進むべし、と匂いがする方をビシィと指差し。
ブルー 「この勢いだと十本あるかも!」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「スッポンタケだよ、この方向に!」
その方向からプ~ンと芳香ならぬ悪臭。
Aブルー「ちょ、ちょっと待ってよ、スッポンタケって…」
A船長 「もしや糞から生えるのですか!?」
ブルー 「百聞は一見に如かずだよ、うん」
さあ行って来い、と言われましても。
Aブルー「ふ、糞とセットのキノコなのかい?」
ブルー 「大丈夫! 衛生的には無問題!」
A船長 「本当ですか?」
ブルー 「見れば分かるよ、ほら、行って、行って!」
ガンガン行くべし、と生徒会長、皆を促して山の中へと。
もしやスッポンタケ、タヌキの糞から生えるとか…?
2014/06/27 (Fri)
☆匂いでウェルカム
山の中からプ~ンと漂うイヤンな匂い。タヌキの溜め糞という噂まで。
しかしスッポンタケはこの方向に、と生徒会長。
ブルー 「行かなきゃ何も見付からないしね?」
Aブルー「ホントにスッポンタケなんだろうね?」
ブルー 「大丈夫、ぼくが保証する」
行った、行った、と言われるままに落ち葉を踏み分け進んでゆけば。
A船長 「どんどん匂いが酷くなるのですが…」
Aブルー「やっぱり糞とセットなのかな、スッポンタケは…。ん?」
A船長 「どうしました?」
Aブルー「あそこだよ、あそこ!」
あった、とソルジャーの叫び声。
なるほど、世にも恐ろしい形のキノコがドドーンと群生。
Aブルー「だ、だけど…。見付かったのは嬉しいんだけど…」
A船長 「あの辺りから匂って来ませんか?」
Aブルー「うん…。糞があるようには見えないんだけどねえ?」
ブルー 「だから言ったろ、態度で分かる、って!」
一同 「「「態度?」」」
ブルー 「露骨に来るなという態度だと言ったよ、スッポンタケ」
Aブルー「ま、まさか、それって…」
匂いの元はスッポンタケかい? との御質問。
生徒会長、大きく頷きまして。
ブルー 「グレバと言ってね、あの先っぽが匂うんだな」
Aブルー「先っぽって…」
ブルー 「君がこだわりたい形の一つさ、スッポンの頭!」
カメの頭に似たスッポンタケの先っぽ。
その部分を覆う黒っぽい粘液がグレバなるもの。
ブルー 「ああやって来るなと言っているわけ!」
Aブルー「そ、そんな…」
ブルー 「安心したまえ、ホントの所はハエとかを呼ぶためだしね」
匂いの理由は実はウェルカム、と生徒会長、ニコニコと。
ブルー 「是非来てくれというメッセージだから、行ってあげてよ」
Aブルー「臭いのに?」
ブルー 「敬意を表して観察だろう? それにグレバは洗えば落ちる」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 洗ってお料理だよ!」
レシピも探してあるそうですけど。
ソルジャー夫妻はどうなるのでしょう?
2014/06/28 (Sat)
☆匂いも御利益
ついに出会ったスッポンタケ。
しかし先っぽから漂う匂いはまさに悪臭、さながら動物の糞の匂いで。
Aブルー「なんであんなに臭いのさ!」
ブルー 「グレバの中身は胞子だからねえ、ハエが来ないと…」
新しい代のスッポンタケが生まれないのだ、という仰せ。
ブルー 「子孫繁栄の願いがこもった匂いなんだよ、好きだろう?」
Aブルー「何が?」
ブルー 「子孫繁栄、子宝グッズ!」
あれも採るべし、とビシィと指差す生徒会長。
ブルー 「まさに食べられる御神体だよ、御利益たっぷり!」
Aブルー「…ど、どうする、ハーレイ?」
A船長 「匂いますけど、見に行きましょうか…」
ハーレイ「行かれるのですか?」
A船長 「やはり御利益には、あやかりませんと…」
あそこまで恥知らずに生えられますと、とキャプテン、しみじみ。
A船長 「十本は軽くありそうですから」
Aブルー「乱交パーティーの真っ最中だけど、お邪魔してこよう」
いざ、と出掛けるソルジャー夫妻。
残った面々、あまりの臭さに顔を顰めておりますが…。
サム 「すげえな、マジで見に行ったぜ」
キース 「いっそ潔いな、感服した」
ジョミー「でもさあ、アレを採って来られたら…」
ぶるぅ 「お料理するよ?」
シロエ 「臭いんですよ!?」
ぶるぅ 「だけど美味しいって書いてあったよ!」
とっても楽しみ! と料理する気の「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ スッポンタケ、採れそう?」
Aブルー「シーッ!」
A船長 「只今、拝んでおりますので…」
お静かに、と返事が返って、しゃがみ込んでいるソルジャー夫妻。
Aブルー「匂いはともかく、形は凄いね…」
A船長 「ええ、恥じらいもなく生えていますね」
Aブルー「このパワーは是非とも頂きたいけど…」
A船長 「問題はこの匂いですねえ…」
Aブルー「匂いも子宝グッズらしいんだけどねえ…」
どうしようか、と腰が引けているソルジャー夫妻。
御利益のためなら匂いも込みでは?
2014/06/29 (Sun)
☆御神体を拝む日
悪臭漂うスッポンタケ。
拝みに出掛けたソルジャー夫妻ですが、採集出来るかどうかは全く謎。
キース 「どうせなら採ればいいんだ、採れば!」
ジョミー「だけど持って来られたら臭いんだよ?」
ブルー 「ぼくは覚悟はしてるけど…」
採れるんだろうか、と生徒会長にも分からない様子。
一方、ソルジャー夫妻の方は。
A船長 「どうします、ブルー?」
Aブルー「御利益パワーは捨て難いけど…。この匂いが…」
A船長 「代わりに引っこ抜いて貰いますか?」
あちらに私のそっくりさんが…、と指差す先に教頭先生。
しかし…。
Aブルー「代理を立てたら御利益がそっちに行っちゃうよ!」
A船長 「それでは話になりませんねえ…」
Aブルー「仕方ない。今日の所はしっかり拝んで!」
A船長 「敵前逃亡するのですか?」
Aブルー「御神体に敬意を表して、日を改めて!」
またスッポンタケ狩りにくればいいのだ、とソルジャー、柏手。
スッポンタケの群れにパンッパンッ! と手を合わせまして。
Aブルー「ほら、ハーレイ! 君もしっかり拝んでおく!」
A船長 「はいっ!」
夫婦揃ってスッポンタケに深々とお辞儀。
どうぞよろしく、と御利益を祈って回れ右で。
ブルー 「あれっ、採らなくていいのかい?」
Aブルー「今日の所は恥知らずなパワーを充填ってことで!」
A船長 「性欲をかき立てる吉日ですから、お参り出来れば充分です」
Aブルー「御神体はまたの機会に採りに来るんだよ」
一同 「「「ま、また…?」」」
まだ続くのか、と一同、驚愕。
けれどソルジャー、意気揚々と。
Aブルー「今日はスッポンタケを拝む日なんだよ、あちこちで!」
A船長 「見付かりましたら拝みますので、よろしくお願い致します」
ブルー 「まだ探せって!?」
Aブルー「次回の下見も兼ねてるんだよ、さあ、出発!」
一同 「「「うわー…」」」
ゲンナリすれども逃げ道は無し。
スッポンタケを求めての巡礼が続く中、中継終了~。
2014/06/30 (Mon)