☆行楽の季節
暑さ寒さも彼岸まで。カレンダーは十月を迎えているわけですが。
行楽の秋とあって、本来ならばお出掛けしたいシャン学メンバーは…。
ジョミー「今年の秋は出掛けたら負けってことだよね?」
ブルー 「負けるだろうねえ…」
サム 「畜生、これからがいい季節なのによ!」
シロエ 「いい季節ですけど、思いっ切り気が抜けないんですよ!」
なにしろ行楽と食欲の秋ですから、とシロエ君。
シロエ 「お出掛けとグルメの季節です。危険すぎます」
マツカ 「いろんな意味で危ないですよね…」
スウェナ「昨日も新聞に出てたわよ? 食中毒が」
ジョミー「何の食中毒?」
スウェナ「キノコに決まっているじゃない!」
サム 「素人さんが手を出すからだぜ、あの手のヤツはよ」
プロに任せておくべきじゃねえか、という意見は正論。
しかし…。
スウェナ「それがね、プロが採って来たキノコなのよ!」
一同 「「「えぇっ!?」」」
スウェナ「道の駅で販売されてたキノコのパックが全部間違い!」
サム 「ヤバイじゃねえかよ!」
スウェナ「だから新聞ネタになるのよ、軽症でもね」
症状の方は軽い腹痛、半日ほどで回復だとか。
とはいえ、プロが販売したキノコであたったとなれば新聞ネタで。
シロエ 「それは怖いですね…」
マツカ 「例のキノコは大丈夫なんでしょうね?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ スッポンタケなら大丈夫!」
何もしなくても安全だよ、とニコニコニコ。
ぶるぅ 「みんなで山にお出掛けしたいね、キノコ狩り!」
ジョミー「お断りだよ!」
キース 「俺もそいつはお断りだ!」
ブルー 「可愛い弟子を食べるわけにはいかないって?」
キース 「何が弟子だ!」
そういうことにされただけだ、と仏頂面。
キース 「俺がどれだけ大変だったか!」
ブルー 「お焚き上げかい?」
キース 「そうだ、スッポンタケに書いた卒塔婆のお焚き上げだ!」
ようやく終わった所なんだ、と深い溜息。
例の卒塔婆がまだありましたか…?
2014/10/01 (Wed)
☆お焚き上げが大変
キース君がお彼岸の法要用にと書いた、スッポンタケの卒塔婆。
ようやくお焚き上げが出来たそうですが、相当に苦労したようでして。
キース 「俺としてはだ、一日も早く始末したいと思ってたんだが!」
ジョミー「なのに今頃までかかったわけ?」
キース 「お前も一応、坊主だろうが!」
寺の行事とその裏くらいは覚えておけ、と厳しい言葉が。
キース 「いいか、お彼岸には卒塔婆が必須というのは分かるな?」
ジョミー「春は受付を手伝ってるから知ってるよ」
キース 「だったら大勢の人が卒塔婆を申し込むのも分かる、と」
ジョミー「ぼくとサムは当日受付だけどね」
それでも飛び込みが多いから分かる、とジョミー君。
ジョミー「それで、お焚き上げと卒塔婆はどういう関係?」
キース 「お前な…。卒塔婆を墓に持って行った時はどうするんだ?」
ジョミー「立てるんじゃないの?」
キース 「何処でも立てればいいってものではないんだ、アレは!」
お約束というのがあるのだ、と副住職ならではの発言が。
キース 「専用のスペースが埋まってしまえば後が無い!」
シロエ 「それでお焚き上げとか言ってましたね、古い分から」
キース 「シロエの方が余程、事情が分かっているようだな」
ジョミーは駄目だ、と呆れ果てた顔。
キース 「お彼岸用にスペースを空けておかないといけないんだ」
スウェナ「じゃあ、お彼岸の前にお焚き上げなのね?」
キース 「そういうことだ。つまり、お彼岸が済んでしまえば…」
シロエ 「お焚き上げは無いということですか!」
キース 「結論を言えばそうなるな」
サム 「じゃ、じゃあ、お前、どうやったんだよ?」
例のスッポンタケの卒塔婆を、とサム君は些か顔色が悪く。
サム 「まさか普通の焼却炉で焼いたってわけじゃないよな?」
キース 「最悪、それも考えたんだが…」
焼いている最中に親父が来たら…、とブルッと震える副住職。
それは大変怖いですけど、それじゃ卒塔婆の後始末は…?
2014/10/02 (Thu)
☆お焚き上げの王道
古くなった卒塔婆のお焚き上げ、お彼岸前が定番ということですけど。
お中日に作られたスッポンタケの卒塔婆の後始末が気になる所で…。
サム 「まさかゴミに出したってオチじゃねえだろうな?」
シロエ 「ゴミですか!?」
ブルー 「やってやれないこともない…とは思うけどねえ…」
お盆のお供え物のように塩で清めて紙に包めば、と生徒会長。
ブルー 「だけど坊主がソレをやるのは如何なものかと」
サム 「うんうん、最低な感じだぜ、それは」
ジョミー「でもさあ、お焚き上げが出来ないなら後はゴミしか…」
シロエ 「そうなりますねえ…」
マツカ 「それでキースはどうしたんです?」
お焚き上げとか言ってましたが、というマツカ君の疑問。
マツカ 「出来ない筈のお焚き上げなんかを、どうやって?」
キース 「待てば海路の日和あり…でな」
ジョミー「どういうことさ?」
キース 「お焚き上げの機会が巡って来たんだ!」
シロエ 「でも、お彼岸は終わっていますよ?」
キース 「チャンスは何処にでも転がっている!」
要はお焚き上げの仕事が入ればいいわけだ、と言われましても。
シロエ 「それって、どんなチャンスですか?」
キース 「平たく言えば、お焚き上げの注文が入るわけだ」
一同 「「「注文?」」」
キース 「自分の家で焼くのはちょっと…、という品物だな」
シロエ 「まさか故人の愛用品とか!?」
キース 「王道はそういう代物ではある」
一同 「「「…こ、故人…」」」
故人とくれば亡くなった人。
お浄土に旅立った人の愛用品をお焚き上げするのはともかくとして。
サム 「其処に混ぜたのかよ、スッポンタケの卒塔婆を!?」
ブルー 「それは亡くなった人に御迷惑と言うんじゃないのかい?」
キース 「王道がそれだと言った筈だぞ、今回は違う!」
ブルー 「どうなんだかねえ…」
そう言いつつも実の所は…、と眉をひそめる生徒会長ですが。
キース君がお焚き上げをしていた品物とは…?
2014/10/03 (Fri)
☆お焚き上げに杖
お彼岸の法要用にキース君が作った、スッポンタケの卒塔婆。
なんとかお焚き上げをしたそうですけど、どういう機会があったのか。
サム 「四十九日とかのついでじゃねえだろうな、それ」
キース 「お亡くなりになった人のではない、と言っただろうが!」
シロエ 「それじゃどういう理由なんです?」
お焚き上げって、とシロエ君。
シロエ 「そうそう頼む人があるとも思えませんが…」
キース 「だが、今回はあったんだ!」
ブルー 「いったい何を焼いたんだい?」
キース 「杖なんだが…」
一同 「「「杖!?」」」
やっぱり故人の持ち物じゃないか、と上を下への大騒ぎに。
サム 「杖って言ったら王道中の王道じゃねえかよ!」
ジョミー「定番っていう感じだよねえ…」
シロエ 「お年寄りの必需品ですからね」
キース 「そうじゃないっ!」
お年寄りには違いないだのが、とキース君からの切り返し。
キース 「しかし皆さん、お達者印だ!」
一同 「「「皆さん?」」」
キース 「老人会の団体様だ!」
ジョミー「だったら、杖はますます必要なんじゃあ…」
キース 「記念に持って帰ったらしいが、持て余したんだ!」
一同 「「「は?」」」
杖を記念にお持ち帰りで、持て余すとはこれ如何に。
誰の顔にも『?』マークがデカデカと。
シロエ 「…どうすれば杖がそうなるんです?」
キース 「お遍路の旅だ、ソレイド八十八ヶ所だ!」
ジョミー「そういえば、キースが卒業旅行に…」
サム 「なんか歩いて回ってたっけな、延々と…」
キース 「そいつと同じだ、バスツアーだがな」
老人会の旅行を兼ねてバスをチャーター、1週間の旅。
それのオマケが杖とやらで。
キース 「その場のノリで杖を買ってな、記念に持って帰って来て」
シロエ 「キース先輩は杖をどうしてましたっけ?」
キース 「俺は満願した札所に奉納したぞ」
普通はそうだ、という話。
では、持って帰って持て余したという老人会の団体様は…?
2014/10/04 (Sat)
☆お遍路さんの杖
スッポンタケの卒塔婆のお焚き上げ、杖と一緒に焼いたという話。
老人会の団体様が持て余した杖だと聞いても、素人さんには謎としか。
シロエ 「どうして杖を持て余すんです?」
ジョミー「記念品なら家に置いておけばいいんじゃないの?」
マツカ 「しかも旅行の記念ですしね」
残しておけば良さそうなのに、という声ですが。
キース 「だったら、どうして俺が奉納してたんだ!」
一同 「「「は?」」」
キース 「バスで楽々回った人でも記念に持って帰るんだぞ!」
俺の場合は歩いたんだ、と言われて思い出すキース君のお遍路の旅。
シロエ 「あれは大変そうでしたねえ…」
キース 「誰かさんのお接待のお蔭で余計にな!」
ジョミー「あー…。ブルーが重たい差し入れを沢山…」
キース 「ミカンを袋に一杯だとか、羊羹をドカンと何本もとかな!」
それを背負って歩いた身にもなってみろ、とブツブツブツ。
キース 「杖とはまさに一心同体、持って帰りたかったんだが!」
ジョミー「なんで奉納しちゃったわけ?」
キース 「俺たちの宗派とは別物だからだ!」
一同 「「「えっ?」」」
キース 「南無阿弥陀仏じゃなかったろうが!」
シロエ 「そういえば…。般若心経を唱えてましたか?」
長ったらしくやってましたね、とシロエ君。
シロエ 「それと関係あるんですか?」
キース 「大いにな。杖には同行二人と書かれているが、だ」
ソレイド八十八ヶ所を開いたお大師様と二人連れの旅。
そういう意味の言葉が同行二人で。
キース 「俺の家ではお大師様をお祭りしないし…」
サム 「持って帰ると困るわけかよ?」
キース 「そういうことだ。檀家さんならかまわないんだが…」
シロエ 「なのに持て余すんですか?」
キース 「なにしろ同行二人だからな。杖はお大師様なんだ」
一同 「「「あー…」」」
お大師様の化身だとされる、お遍路さんが使う杖。
持って帰って粗相でもあれば、それは非常にヤバそうですねえ…?
2014/10/05 (Sun)
☆偉すぎる杖
お遍路さんの杖、ソレイド八十八ヶ所を開いたお大師様の化身だとか。
老人会の団体様がお持ち帰りして持て余したのも無理はないかも。
キース 「あの杖、宿に泊まる時はだ。丁寧に先を洗わんとな」
シロエ 「そうだったんですか?」
キース 「お大師様の足をお洗いするんだ、そういう作法だ」
自分の靴を脱ぐよりも先に、杖を洗うそうでございます。
宿の入口には専用のバケツなども置かれるらしく。
キース 「ついでに宿の入口ではなく、部屋まで持って行ってだな」
サム 「杖を自分の部屋にかよ?」
キース 「それだけじゃないぞ。杖の置き場所は床の間だ」
一同 「「「えーっ!」」」
なんと偉そうな杖なのだ、と一同、驚愕。
キース 「お大師様の化身の杖なら当然だろうが」
シロエ 「それはそうかもしれませんけど…」
キース 「遍路旅の間は、敬虔な気持ちで杖を敬い、大事にするが…」
家に帰ってもそれが続くんだぞ、とキース君。
キース 「自分の家に入る前にも杖を洗って、それを床の間に」
ジョミー「そこまでなわけ!?」
キース 「お大師様でいらっしゃるからな」
サム 「その扱いがずっとなのかよ!?」
キース 「もちろんだ。自分があの世に旅立つまでだぞ」
シロエ 「それって一生じゃないですか!」
キース 「そうなるな」
つまりは一生、杖の奴隷だ、と強烈な台詞。
一同 「「「ど、奴隷…」」」
キース 「真面目な人なら毎日拝むが、そうでなければ…」
シロエ 「どうなるんです?」
キース 「粗略に扱うと罰が当たると言われているな」
ジョミー「怖すぎだってば!」
キース 「だから普通は奉納するんだ!」
丁寧に扱う自信が無いなら、お遍路の旅を終えたら奉納。
旅の記念に持ち帰るようなグッズの類とは別物で。
サム 「持て余したってのは、そこだったのかよ…」
キース 「とても面倒を見られない、とな」
ゆえに臨時のお焚き上げが、という話。
スッポンタケの卒塔婆、それに便乗しましたか…。
2014/10/06 (Mon)
☆お焚き上げの効果
ソレイド八十八ヶ所の旅に出掛けた、老人会の団体様。
お大師様の化身だという杖を持ち帰り、持て余したとかでお焚き上げ。
キース 「注文が入って助かった。でないと卒塔婆がいつまでも…」
シロエ 「杖と一緒に焼いちゃったんですね、スッポンタケの卒塔婆」
キース 「またとないチャンスというヤツだからな」
しかも親父にお焚き上げを押し付けられたし、ということで。
キース 「杖が何本もあったからなあ、力仕事はお前だろう、と」
一同 「「「力仕事?」」」
キース 「裏山の焼却炉まで担ぎ上げた上に、こう、ノコギリで」
焼却炉に入るサイズに切っていたそうでございます。
キース 「お蔭で大量の燃料が出来て、スッポンタケの卒塔婆も、だ」
ブルー 「無事にお焚き上げ完了だって?」
キース 「ああ。これで綺麗サッパリ手が切れたってな」
スッポンタケは二度と御免だ、と苦い顔のキース君ですが。
??? 「お焚き上げ、してくれたんだって!?」
一同 「「「!!?」」」
誰だ、と振り返った先に紫のマント。
いわゆるソルジャー(会話表記はAブルー)のご登場。
Aブルー「これでスッポンタケも満足だよね!」
キース 「満足なのかどうかは知らんが、後始末は無事に完了だ」
Aブルー「おまけに、お大師様の化身の杖とセットだって?」
キース 「お焚き上げに便乗しただけだが」
Aブルー「だったら、お大師様の御利益パワーも貰えたわけだね!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「同行二人だったっけ? そういう杖が大量に!」
大勢のお大師様と一緒の旅立ち、とニコニコニッコリ。
Aブルー「お浄土への旅も心強いし、パワーも分けて貰えるし!」
キース 「お大師様はそういうものではないのだが!」
Aブルー「だけど、一種の神様だろう?」
キース 「あえて言うなら仏様だ!」
Aブルー「一緒に旅をしたんだったら、きっとパワーも!」
スッポンタケにはお大師様の御利益も、と言ってますけど。
それって本当?
2014/10/07 (Tue)
☆お大師様の御利益
スッポンタケの卒塔婆、お大師様の化身の杖と一緒にお焚き上げ。
これでお大師様のパワーも宿った筈だ、とソルジャーは至極ご機嫌で。
Aブルー「そのお大師様とやら、具体的には何に効くんだい?」
キース 「オールマイティーだが、主な御利益は万病で…」
Aブルー「いいねえ!」
オールマイティーでおまけに万病に効くだなんて、と大喜び。
Aブルー「オールマイティーなら、絶倫もカバーするんだろうし!」
キース 「お大師様は清らかな存在でいらっしゃる!」
Aブルー「でもオールマイティーだったら万能だよ?」
そしてお願いをする人間の方は煩悩まみれ、ともっともな理論。
Aブルー「だからね、ぼくのお願いもきっと!」
キース 「屁理屈を言うな!」
Aブルー「だけど基本はスッポンタケだし! ぼくが拝むのは!」
そのスッポンタケがお大師様と旅をして強いパワーを、と。
Aブルー「きっと分けて貰えたと思うんだよ! 同行二人!」
キース 「いいか、お大師様は助けて下さるだけでだな!」
Aブルー「助けて下さるなら、スッポンタケにも当然、パワーが!」
ソルジャー曰く、同じ神様、仏様。
同行二人で旅をする内、意気投合でパワーも仲良く分かち合うとか。
Aブルー「それにさ、杖は沢山あったんだろう? お大師様の化身」
キース 「嫌と言うほどな!」
Aブルー「お大師様が大勢だよ? 絶対、仲良くなったってば!」
スッポンタケとお大師様の熱い友情、という主張。
Aブルー「その上、万病に効くとなったら!」
シロエ 「あのう…。万病というのは病気ですよ?」
Aブルー「知ってるよ。そしてヘタレも病気の内!」
ぼくのハーレイはどうにもヘタレで…、と嘆くソルジャー。
Aブルー「見られていると意気消沈なのが治るといいな、と」
キース 「お大師様を変なことに使うな!」
Aブルー「分かってないねえ、あくまでスッポンタケだって!」
ぼくが拝むもの、と言ってますけど。
お焚き上げで更にパワーアップ?
2014/10/08 (Wed)
☆一番弟子の出世
お大師様の御利益はオールマイティー、おまけに万病に効くという話。
ソルジャーが言うには、スッポンタケにも御利益パワーが。
Aブルー「有難いねえ、スッポンタケのパワーがまたアップ!」
キース 「勝手に話を進めるな!」
Aブルー「でもさ、同行二人のお大師様の化身が山ほど…」
スッポンタケの卒塔婆と一緒にお焚き上げ、と御満悦。
Aブルー「沢山あったなら、御利益もきっと!」
キース 「スッポンタケにそこまでのパワーは宿らん!」
Aブルー「それが師匠の言うことかい?」
キース 「はあ?」
Aブルー「スッポンタケは君の可愛い一番弟子だろ!」
立派な戒名を付けたんだから、と古傷をグサリ。
Aブルー「師匠だったら、弟子の出世を喜ばないとね?」
キース 「あんな弟子を持った覚えは無いと!」
Aブルー「ダメダメ、ブルーも認めた師匠じゃないか」
ブルー 「理屈の上ではそうなるからねえ…」
サム 「迂闊なことはするもんじゃねえな、坊主ってのはよ…」
ジョミー「ぼくもそう思う…」
明日は我が身だ、と肩を震わせる僧籍が二人。
キース 「お前たちまでが、俺がスッポンタケの師匠だと!?」
シロエ 「キース先輩には悪いですけど、ぼくも否定は出来ません」
マツカ 「ぼくもですね…」
スウェナ「私も否定する根拠が無いわね」
Aブルー「ほらね、みんなが認めてるってね!」
キース 「そ、そんな…」
そんな、と見回した先に一名、小さいのが。
キース 「おい、ぶるぅ! 俺はスッポンタケの師匠じゃないよな?」
ぶるぅ 「えとえと…。ブルーがそうだって言ってるんだし…」
スッポンタケの先生じゃないの、とキッツイ言葉が。
キース 「…せ、先生…?」
Aブルー「いいねえ、スッポンタケの先生なんだ!?」
サム 「先生なのかよ?」
ブルー 「先生っていうのも悪くはないかもねえ…」
いっそ引率して遠足だとか、と生徒会長。
スッポンタケに足は無いのですけど、引率するなら遠足ですかねえ…?
2014/10/09 (Thu)
☆遠足に行きたい
スッポンタケの師匠どころか先生呼ばわりなキース君。
いっそ引率して遠足はどうだ、と生徒会長に笑われておりますけれど。
キース 「なんで引率しなければならん!」
ブルー 「先生っていうのはそういうものだろ?」
キース 「それを言うなら、生徒指導だってアリなんだ!」
停学処分だとか退学だとか、と縁を切りたいらしくって。
スッポンタケの先生に相応しく、放校処分を考えるキース君ですが。
Aブルー「穏やかじゃないねえ、せっかく遠足気分なのにさ」
キース 「誰がだ!」
Aブルー「スッポンタケじゃなくって、ぼく」
一同 「「「は?」」」
何故にソルジャーが遠足なのか。
幼稚園児か小学生か、と顔を見合わせるシャン学メンバー。
シロエ 「…遠足ですか?」
Aブルー「そう、行楽の秋だからね!」
ブルー 「紅葉狩りにはちょっと早いと思うけどねえ…」
Aブルー「だから遠足だよ! 引率もいるし!」
一同 「「「引率?」」」
Aブルー「キースだってば、スッポンタケの先生だろう?」
その先生に連れて貰えばパーフェクト、と満面の笑顔。
Aブルー「生徒は先生に従うものだし、きっと山ほど!」
キース 「ちょっと待て! その遠足とは、もしかしてだな…!」
Aブルー「もちろんスッポンタケ狩りだよ!」
今月こそベストシーズンに違いない、とソルジャーの主張。
Aブルー「いよいよ秋だし、スッポンタケが出て来るんだよ!」
シロエ 「ほ、本気で採りに行くんですか!?」
Aブルー「今度こそね!」
拝むのもいいけど食べるのも良し、と期待に満ちた表情で。
Aブルー「スッポンタケ狩りのユニフォームも着たいし!」
一同 「「「ゆ、ユニフォーム…」」」
Aブルー「メデタイ様に貰ったヤツだよ、ハーレイとお揃い!」
ブルー 「あの恥ずかしいのを着るのかい!?」
Aブルー「何か?」
問題でも、と着る気満々のユニフォーム。
確か男根のイラストがババーンと入った、夫婦和合のTシャツでは…。
2014/10/10 (Fri)
☆有難いユニフォーム
今月こそスッポンタケ狩りなのだ、と言い出したソルジャー。
ユニフォームを着たいそうですけれども、そのユニフォームが問題で。
ブルー 「あの恥ずかしいヤツを本気で着ると!?」
Aブルー「恥ずかしいんじゃなくて、有難いんだよ!」
そこを間違えないように、とソルジャー、指をチッチッと。
Aブルー「福の神のお使いのメデタイ様が下さったんだから!」
キース 「どっちも俺たちにとっては疫病神だ!」
Aブルー「何を言うかな、節分祭からの御縁じゃないか」
シロエ 「ドクツルタケはもう御免ですよ!」
サム 「ドクツルタケの手先も、もう要らねえよ!」
節分祭への道中で出会った外国人女性、イングリッドさん。
ドクツルタケと呼んで恐れる間に、日本人の知人のメデタイ様まで。
ジョミー「メデタイ様の方は未だに正体、謎だしね…」
スウェナ「マツカのお父さんの会社の人としか聞いてないわね…」
サム 「マツカも正体、知らねえのかよ?」
マツカ 「…そういうわけではないんですけど…」
個人情報というヤツですから、という見解。
しかし…。
キース 「お前は身バレしてるんだろうが!」
ジョミー「だから変な御礼とか、お中元とかが届くんだよね?」
マツカ 「そうなんですけど、仕返しすると大変ですから…」
今の御時世、パワハラになってしまいます、と言われればそうかも。
キース 「くっそぉ、手も足も出ないってか…」
Aブルー「手も足も無くても、スッポンタケは神様だよ?」
ついでに仏様でもある、とニコニコニコ。
Aブルー「そのスッポンタケを採りに行くには、ユニフォーム!」
ブルー 「恥ずかしいから!」
Aブルー「御神体をプリントしてあるだけだよ、それに夫婦和合!」
ブルー 「分からないかな、その御神体が問題なんだと!」
Aブルー「臨戦態勢のアレは夫婦和合に欠かせないだろ!」
絶対に着る、と譲らないソルジャーですけど。
例のTシャツは確か、キャプテンの分とペアでしたっけね…?
2014/10/11 (Sat)
☆賑やかに行こう
スッポンタケ狩りに行きたいソルジャー、必需品なのがユニフォーム。
夫婦和合の文字とトンデモな絵が刷られたTシャツなのですが。
Aブルー「あのTシャツはハーレイとペアだし、絶対、着る!」
ブルー 「ペアって…。まさかスッポンタケ狩りは…」
Aブルー「ハーレイも来るに決まっているだろ!」
そして二人であのTシャツを、とグッと拳を握るソルジャー。
Aブルー「メデタイ様に貰ったんだから、披露しないと!」
ブルー 「しなくていいから!」
Aブルー「ダメダメ、御利益もたっぷりだしね!」
立派な御神体が描かれてるんだし、と誇らしげに。
Aブルー「スッポンタケを絵に描いたような御神体だよ?」
ブルー 「あっちの方がスッポンタケより酷いから!」
そのものズバリの絵なんだから、と生徒会長、苦悶の表情。
猥褻な形のお神輿が練り歩く祭りの土産が例のTシャツ。
ブルー 「誰が見たって一目でヤバイと分かるんだよ!」
Aブルー「それでこそだろ、スッポンタケ狩りのユニフォーム!」
類は友を呼ぶとも言うし、とTシャツ効果も狙っているらしく。
Aブルー「大量のスッポンタケを見付けて、ドカンと御利益!」
ブルー 「二人で行ってくれるんだったら、何も言わないけど!」
Aブルー「それは駄目だよ、みんな揃って賑やかに!」
スッポンタケの師匠は外せない、と熱い視線がキース君に。
Aブルー「素晴らしい戒名を付けてくれたし、来てくれないとね」
キース 「俺が行っても、採れるとは限らないんだが!」
Aブルー「同行二人だったっけ? お焚き上げも君が」
そしてお大師様の御利益も追加で、とソルジャー、嬉しげ。
Aブルー「スッポンタケはお蔭でググンとパワーアップだよ!」
キース 「だが、俺にそういうつもりは全く…!」
Aブルー「君の気持ちがどうであろうと、師匠は師匠!」
一番弟子と感動の対面を果たしてくれ、と言われましても。
キース君はともかく、他の面子もスッポンタケ狩りに参加ですか?
2014/10/12 (Sun)
☆会いに行くべき
みんなでスッポンタケ狩りに行こう、と燃えているソルジャーですが。
師匠認定なキース君はともかく、他の面子は避けたい所で。
シロエ 「キース先輩だけが参加でいいんじゃないですか?」
サム 「だよなあ、俺たち、スッポンタケとは縁がねえしな」
Aブルー「何を言うかな、君たちも長い付き合いじゃないか!」
第一回のスッポンタケ狩りからの御縁がしっかり、と。
Aブルー「あの時はスッポンタケは採ってないけど…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんなで山に行ったよね!」
Aブルー「そう! スッポンタケを見付けたら、せっせと拝んで」
ブルー 「拝んでいたのは君だけだろう!」
Aブルー「ハーレイもだよ!」
そして御利益を頂いたのだ、と満面の笑顔。
Aブルー「次は採ろうと思っていたのに、夏になっちゃって…」
シロエ 「ですから、御縁も其処で切れたんですよ!」
Aブルー「切れてないねえ、むしろ深まったと思うけど?」
今や君たちもスッポンタケとは知り合いだから、と言われましても。
サム 「知り合いってのは何なんだよ!」
Aブルー「んーと…。親戚と言うか、友達と言うか…」
ジョミー「そんな親戚、いないから!」
シロエ 「そういう友達もいませんよ!」
キース先輩は師匠ですが…、とさりげなく逃げを打つズルさ。
シロエ 「キース先輩なら、深い御縁もあるでしょうけど…」
Aブルー「そのキースが色々とやってくれたじゃないか!」
スッポンタケのために初盆とお彼岸、という指摘。
Aブルー「どっちも協力してくれた筈だよ、君たちが!」
一同 「「「うっ…」」」
Aブルー「というわけでね、君たちもスッポンタケに会うべき!」
会いに行こう、とお誘いが。
Aブルー「25日の土曜日はどう?」
一同 「「「ど、土曜日…」」」
Aブルー「秋晴れの週末、絶好のスッポンタケ日和!」
そこにするべし、と有無を言わさぬ勢いですけど。
スッポンタケ日和って、スッポンタケ狩り向きのお天気…?
2014/10/13 (Mon)
☆お日柄も良く
25日の土曜日はスッポンタケ狩りにお出掛けだ、と言うソルジャー。
絶好のスッポンタケ日和だそうですが…。
ブルー 「ちょ、ちょっと確認したいんだけど…」
Aブルー「なんだい?」
ブルー 「スッポンタケ日和っていうのは、秋晴れだよね?」
Aブルー「それはもちろん、入っているねえ!」
ブルー 「入っているって…。他にも何か意味があるわけ?」
Aブルー「絶好のお日和ってことだけど?」
本日はお日柄も良くというアレだ、と言われましても。
ブルー 「仏滅だよ!?」
Aブルー「それが何か?」
ブルー 「26日だったら大安だけどさ、仏滅っていうのは…」
吉日とは言わない筈なのだが、と生徒会長。
ブルー 「そんな日の何処がお日柄がいいと?」
Aブルー「決まってるじゃないか、ハーレイの特別休暇だよ!」
一同 「「「特別休暇!?」」」
Aブルー「ペアルックでスッポンタケ狩りをするには、休暇!」
そしてキャプテンの休暇は基本が土日、という説明。
Aブルー「いくら日曜日が大安でもねえ、次の日に休みが取れないし」
ブルー 「それで?」
Aブルー「スッポンタケ狩りで貰ったパワーを生かせないだろ!」
貰ったパワーは有難く使用しなければ、とグッと拳を。
Aブルー「土曜日だったら、その日はそのまま! 朝までガンガン!」
一同 「「「…あ、朝まで…」」」
Aブルー「それだけじゃないよ? 日曜日だって朝から晩まで!」
もうガンガンとヤリまくるのだ、と瞳がキラキラ。
Aブルー「そんなわけだから、絶対、土曜日! 25日!」
ブルー 「あ、雨の場合は…?」
Aブルー「当然、雨天決行だよ!」
たとえ台風でもスッポンタケ狩り、と固い決意で。
Aブルー「雨風に耐えてるスッポンタケなら、もう間違いなく!」
ブルー 「…美味しいって?」
Aブルー「いろんな意味でね!」
ビンビンのガンガンに違いないから、と強烈な理論。
25日のスッポンタケ狩り、雨天決行で決まりましたよ…。
2014/10/14 (Tue)
☆スッポンタケ日和
雨風に耐えるスッポンタケならビンビンのガンガン、と台風でも決行。
そうと決まったスッポンタケ狩り、25日がやって来まして…。
シロエ 「…思いっ切りの快晴ですね…」
ジョミー「スッポンタケ日和ってヤツなんだろうね…」
マツカ 「お日柄は良くないんですけどね…」
キース 「仏滅だからな」
覚悟しとけよ、とキース君。
シャン学メンバー、ガクブルしながら生徒会長宅へお出掛けで。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃーい!」
Aブルー「おはようーっ!」
ちゃんと夫婦でユニフォームだよ、と笑顔のソルジャー。
隣にはキャプテン(会話表記はA船長)の姿がしっかりと。
A船長 「おはようございます。本日はよろしくお願いします」
一同 「「「よ、よろしく…」」」
スッポンタケ狩りのユニフォームなるもの、Tシャツですが。
ババーン! と刷られた男根の形と夫婦和合の文字がデカデカ。
Aブルー「いいだろ、これ? やっと出番が!」
ブルー 「恥ずかしいから上着を着たまえ!」
Aブルー「えっ、なんで? お出掛けは瞬間移動だろ?」
山に入ったらどうせ上着は脱ぐんだし、という発言。
Aブルー「だから今から脱いでいたって無問題!」
ブルー 「普通、山では上着を着るけど!」
Aブルー「どうしてだい?」
ブルー 「虫刺されだとか、色々と!」
Aブルー「そんなの、ぼくたちには関係無いから!」
シールドがあれば全然平気、と涼しい顔で。
Aブルー「さてと…。あと一人来れば出発だね」
一同 「「「一人?」」」
面子は揃っている筈なのに、あと一人とはこれ如何に。
ブルー 「…ぶるぅかい?」
Aブルー「悪戯小僧は今回、お呼びじゃないんだよ!」
スッポンタケ様に粗相があっては大変だし、という答え。
ブルー 「じゃあ、誰が?」
Aブルー「こっちのハーレイ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
まさかの教頭先生を召喚。
スッポンタケ狩り、果たして無事に済むのでしょうか…?
2014/10/15 (Wed)