☆遅れて来た面子
スッポンタケ狩りにお出掛けするべく、生徒会長宅に集合ですが。
実は面子がもう一人とかで、よりにもよって教頭先生を召喚したとか。
ブルー 「なんでハーレイなんかを呼ぶかな!」
Aブルー「え、だって。やっぱりあやかりたいだろうしね!」
ブルー 「何に?」
Aブルー「スッポンタケの御利益パワーだよ!」
ヘタレを直して君とめでたくゴールイン、とお馴染みの台詞。
Aブルー「ヘタレさえ直れば、あとはガンガン攻めるだけってね!」
ブルー 「迷惑だから!」
Aブルー「そう言わずにさ! それに面子は多いほどいいし!」
スッポンタケ狩りは人海戦術、と言っておりますけれど。
ブルー 「匂いだけで嫌でも分かるから!」
一同 「「「…に、匂い…」」」
動物の排泄物かと勘違いしそうな悪臭を放つスッポンタケ。
放っておいても分かりそうだ、と思いはしたって言えるわけもなく。
Aブルー「山は広いんだよ、そしてスッポンタケの世界は限りなく!」
A船長 「前回もあちこちで見付けましたし…」
ブルー 「端から拝んで回る気かい!?」
Aブルー「数があるなら、今度こそ食べてみたいと思うんだけど!」
A船長 「美味なキノコだそうですからねえ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 美味しいっていう評判だよ!」
とっても楽しみ! と料理する気の「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「だから沢山見付けなくっちゃね!」
一同 「「「た、沢山…」」」
もう嫌だ、と嘆いていればチャイムの音がピンポーン♪ と。
「そるじゃぁ・ぶるぅ」が駆けて行きまして。
ぶるぅ 「ハーレイ、来たよーっ!」
ハーレイ「遅くなってすまん。私が最後か」
Aブルー「そうだよ、後は出発するだけ! ユニフォームも着たし!」
ハーレイ「ユニフォーム…?」
Aブルー「見れば一発だろ、この素晴らしいTシャツだよ!」
ぼくのハーレイとペアなんだ、と見せびらかしている例のTシャツ。
教頭先生、目が点になってらっしゃいますけど、大丈夫ですか?
2014/10/16 (Thu)
☆ユニフォームの由来
スッポンタケ狩りの面子、最後に教頭先生のご登場ですが。
ソルジャー自慢の例のユニフォームにビックリ仰天、声も出ない様子。
Aブルー「とても素敵なユニフォームだろう?」
ハーレイ「………」
Aブルー「感激のあまり言葉も無いって? 最高だねえ!」
ハーレイ「…い、いえ…。ですが…」
そのようなものを何処でお求めで、と些か斜め上な質問。
Aブルー「貰ったんだよ、メデタイ様から!」
ハーレイ「メデタイサマ…?」
Aブルー「節分祭でお世話になった福の神様のお使いの人!」
福の神様は知ってるだろう、と笑顔のソルジャー。
ハーレイ「は、はあ…。確か外国の方でしたよね?」
Aブルー「そう! 食べて応援なお饅頭だってメデタイ様が!」
ハーレイ「ああ、なるほど…。それで今回はそのシャツですか…」
Aブルー「他にも色々貰ったけれども、これが最高だね」
スッポンタケ狩りに着ようと楽しみにしていたのだ、とニコニコと。
Aブルー「此処で着なけりゃ何処で着る、ってね!」
ハーレイ「は、はあ…」
Aブルー「もちろん、夫婦の時間にだって着るんだけどね!」
一同 「「「えぇっ!?」」」
Aブルー「決まってるだろう、この絵と夫婦和合の文字だよ?」
そういう時間に着なくてどうするのだ、と恐ろしい台詞。
Aブルー「だけど管理はしっかり、きっちり! 新品同様!」
A船長 「私たちの世界はクリーニングの技術も進んでますから」
Aブルー「昨夜も今日に備えて一発! それから洗って!」
A船長 「朝一番に青の間に届けさせました」
そして二人で着て来ました、と言われましても。
ブルー 「君たちには恥じらいってモノが無いのかい!?」
Aブルー「恥じらいねえ…。ハーレイは欲しいらしいけどねえ…」
A船長 「ブルーに恥じらいというものがあれば、と思いますが…」
ブルー 「尋ねたぼくが馬鹿だったよ!」
勝手にしてくれ、と頭を抱える生徒会長。
スッポンタケ狩り、ユニフォームからして荒れ模様…?
2014/10/17 (Fri)
☆キノコ狩りの約束事
とんでもない模様と文字が刷られた、ソルジャー自慢のユニフォーム。
昨夜も着たとか言っているだけに、誰もが頭痛で。
ブルー 「君はもう何も言わなくていいから!」
Aブルー「えっ、なんで?」
ブルー 「あらゆる意味で迷惑なんだよ、出掛ける前から!」
そのユニフォームだけでも問題、と生徒会長、ブツブツと。
ブルー 「これじゃハイキングコース向けの山は無理だし!」
Aブルー「それって、この前の山のことかい?」
ブルー 「そうだけど?」
Aブルー「あそこ、スッポンタケが沢山あったのに!」
どうして無理ということになるのだ、とソルジャー、真っ青。
Aブルー「それとも他にスッポンタケが多い山があるとか?」
ブルー 「駄目だね、この時期、山には色々と約束事が」
一同 「「「約束事?」」」
ブルー 「ほら、松茸の時期だろう! ウッカリ入るとマズイんだよ」
松茸泥棒と間違えられてお縄に、と言われてみれば。
シロエ 「そういえばそんな時期でしたね…」
サム 「キノコの季節じゃヤバイぜ、確かに」
ブルー 「それだけにハイキングコースには人気集中だし…」
あわよくば松茸、という人が大勢繰り出すそうで。
ブルー 「そんな所でそのTシャツはね、最悪だってば!」
Aブルー「だけどスッポンタケ狩りにはコレが一番なんだよ!」
A船長 「日頃から何かとお世話になっておりますし…」
このTシャツに、とキャプテンまでが。
A船長 「仕方ありません、ブルー。上着を着ましょう」
Aブルー「それじゃ御利益半減だよ!」
半分どころか九割減かも、と上着を着る気はまるで無さそう。
Aブルー「この際、松茸泥棒と間違えられてもいいじゃないか!」
一同 「「「ええっ!?」」」
Aブルー「瞬間移動でトンズラしちゃえば無問題だよ!」
A船長 「名案ですね!」
Aブルー「三十六計逃げるに如かずと言うからね!」
人影が見えたら逃げればいい、と言われましても。
全員、無事に逃げ切れますか…?
2014/10/18 (Sat)
☆松茸泥棒の危機
ソルジャー夫妻の恥ずかしすぎるユニフォーム。
隠す気なんぞは全く無い上、逃げればいいからと松茸山への突入希望。
Aブルー「考えてみれば松茸だって有難い形のキノコだしね!」
A船長 「スッポンタケに出会う前まではあちらが神様でしたしね」
Aブルー「拝んだことはなかったけどね!」
でも松茸も素晴らしいのだ、とソルジャーの主張。
Aブルー「あの形はまさに御神体! スッポンタケには負けるけど!」
A船長 「性技上達のお守りも松茸の形でしたし…」
Aブルー「このユニフォームで松茸山に行きたいね、是非!」
松茸山ならスッポンタケもあるに違いない、と満面の笑顔。
Aブルー「松茸もいいし、スッポンタケも! 最高の山!」
ブルー 「松茸泥棒は犯罪だから!」
Aブルー「逃げればいいと言った筈だよ!」
キース 「逃げ遅れたらどうしてくれるんだ!」
シロエ 「そうですよ! ぼくたち、確実に停学ですよ!」
サム 「停学どころか、退学になるかもしれねえぜ?」
一同 「「「うわー…」」」
それは困る、とシャン学メンバー、視線を教頭先生へ。
シロエ 「教頭先生、松茸泥棒はヤバイですよね?」
ハーレイ「私の方がよほどマズイと思うのだが…」
ブルー 「うんうん、停職か免職ってね!」
ハーレイ「そういうことだ。松茸山には近付かないのが一番だろう」
Aブルー「どうしてなのさ!」
ブルー 「万一の時が危険すぎるから!」
だから普通に上着を着てくれ、と生徒会長。
ブルー 「そうすれば、この前と同じ山には行けるしね」
A船長 「仕方ありません。ブルー、上着を着ることにしましょう」
スッポンタケ狩りに行けなくなったら元も子も…、と正論ですが。
Aブルー「このユニフォームは絶対なんだよ!」
A船長 「ですから、上着を…」
Aブルー「隠したんじゃ意味が無いんだってば!」
Tシャツの模様を隠してしまうと御利益パワーを貰えない、との説。
上着は絶対に着ないそうですが、では、どうすれば…?
2014/10/19 (Sun)
☆松茸泥棒を希望
何が何でもユニフォームの模様を見せたいソルジャー。
上着なんぞを着る気はなくって、それで普通の山へ行くのは危険すぎ。
ブルー 「君はよくても、他のみんなは困るんだよ! その服は!」
Aブルー「何を言うかな、もう最高のユニフォームじゃないか!」
このTシャツにスッポンタケのパワーを取り込まねば、と決意の表情。
Aブルー「ハーレイと二人で着てれば、御利益だってたっぷりと!」
ブルー 「でも、ぼくたちは大恥だから!」
Aブルー「だから人の少ない松茸山にしようと言ってるし!」
松茸山なら人は少なめなんだろう、という指摘。
ブルー 「そ、そりゃあ…。観光松茸山でなければ…」
Aブルー「観光松茸山って何だい?」
ブルー 「お金を払えば松茸狩りが出来る山だよ」
ハーレイ「採った松茸を食べさせて貰えたり、持ち帰りも出来ますよ」
Aブルー「うーん…。それは今回の目的とズレるね」
ぼくの目標はあくまでスッポンタケ、とソルジャー、頑固で。
Aブルー「ましてお金を払うだなんてね、ぼくの主義には反するし!」
ブルー 「君は泥棒だったわけ!?」
Aブルー「ぼくのシャングリラは海賊のお世話になったくらいで!」
A船長 「そもそも、人類側の物資は奪うものですし」
Aブルー「お金なんか払っていないよねえ?」
A船長 「ええ、シャングリラに請求書は来ていませんね」
一同 「「「うわー…」」」
お金は払わず、サックリ持ち逃げ。
それが基本の姿勢だったら、松茸山にしたって同じで。
ブルー 「つ、つまり君は松茸泥棒に行こうと言うのかい!?」
Aブルー「お金を払う気だけは無いね!」
お小遣いは持っているんだけれど、と得意げな笑み。
Aブルー「ノルディに沢山貰っているから、お金はあるけど!」
ブルー 「払う気は無いと!?」
Aブルー「そう! 御利益はお金で買うものじゃないし!」
あくまで神様から頂くものだ、と言ってますけど。
考え方は立派ですけど、松茸山では通用しないんじゃあ…?
2014/10/20 (Mon)
☆松茸泥棒のリスク
ソルジャー曰く、御利益は神様から頂くもの。
お金を払って買うものではなく、ゆえに松茸山でもそうすべしだとか。
Aブルー「観光松茸山は論外! もちろん普通の松茸山も!」
ブルー 「…タダで入ると?」
Aブルー「当然じゃないか! 見付かった時は逃げるだけ!」
それでオッケー、と言われましても。
シロエ 「逃げ遅れたらどうしてくれるんです!」
Aブルー「いざとなったら情報操作って手もあるしね!」
サム 「つ、捕まってからのフォローなのかよ?」
Aブルー「えっ? 逃げ遅れたら当然、捕まるじゃないか」
でも大丈夫、と指を一本立てるソルジャー。
Aブルー「ちゃんと救出してあげるってば、責任を持って!」
シロエ 「そ、それじゃ情報操作っていうのはやっぱり…」
Aブルー「捕まえた方の記憶とか情報をサクッと消去で万全だよ!」
A船長 「ご安心下さい、ブルーはその道の達人ですから」
シロエ 「そういう問題じゃなくってですね!」
キース 「俺としてはだ、泥棒そのものがマズイんだが…」
非常にマズイ、とキース君の顔に苦悶の表情。
キース 「たとえ捕まらなくても、だ。…坊主が泥棒はマズイんだ!」
Aブルー「何か理由があるのかい?」
キース 「盗みは坊主の戒律に反する。すなわち坊主失格だ!」
Aブルー「うーん…。スッポンタケの師匠が坊主失格になると…」
あの戒名はどうなるんだい、とソルジャーからの御質問。
Aブルー「スッポンタケが貰った戒名、無効になってしまうとか?」
キース 「そうかもしれんな、受け継ぐヤツが無いからな」
戒名はお寺が管理するもの、お坊さんが代々受け継ぐもの。
キース君が坊主失格となれば、例の戒名、宙に浮く可能性が大だとか。
キース 「俺が坊主でなくなった場合、誰も管理をしてくれんしな」
Aブルー「それは困るよ! あの戒名も大事なんだし!」
焦りまくりのソルジャーですけど。
スッポンタケの戒名を守るためなら、もしかして折れてくれますか…?
2014/10/21 (Tue)
☆松茸山に行こう
お坊さんが守るべき大切な戒律、その一つとして盗みは厳禁。
松茸泥棒をすればキース君は坊主失格、スッポンタケの戒名がパアに。
Aブルー「松茸山には行きたいけれども、スッポンタケの戒名も…」
A船長 「素晴らしいのを頂きましたし、無効というのは辛いですね」
キース 「理解できるんなら、泥棒だけはやめてくれ!」
やるなら俺を巻き込むな、と副住職の絶叫が。
キース 「あんたたちだけで行けばいいだろう!」
Aブルー「それも困るんだよ、スッポンタケの師匠が不在というのも」
キース 「誰が師匠だ!」
Aブルー「そう言ってる、君」
可愛い一番弟子のためにも同行してくれ、というお願いですが。
キース 「何度も言ったが、盗みをしたらあの戒名は無効なんだ!」
シロエ 「それもいいんじゃないですか? 縁が切れますし」
キース 「その手があったか!」
ならば行こう、と手のひらを返すキース君。
キース 「坊主失格の件はバレなきゃ何とでもなるからな」
サム 「スッポンタケとの縁だけがバッサリ切れるわけかよ!」
そりゃめでてえな、とサム君も笑顔。
サム 「だったら行こうぜ、俺も一緒に捕まるからよ」
ジョミー「現行犯で逮捕もちょっとワクワクするよね!」
Aブルー「ちょ、ちょっと…! スッポンタケの戒名はどうなると!」
キース 「無効だ、無効。さあ、行くとするか」
何処でも連れて行ってくれ、と見事な開き直りっぷり。
キース 「胸がすくような気分だぜ。スッポンタケと縁が切れるとは」
Aブルー「それは勘弁してほしいんだけど!」
ブルー 「じゃあ、ハイキングコースだね。上着を着て」
Aブルー「それも嫌なんだよ!」
マツカ 「あ、あのう…。ウチの松茸山でよければ…」
Aブルー「あるのかい!?」
マツカ 「出荷用ですから、朝一番に採った後だとは思いますが…」
Aブルー「其処にしよう!」
スッポンタケさえあれば良し、と飛び付くソルジャー。
其処って、例のTシャツでも大丈夫ですか?
2014/10/22 (Wed)
☆御曹司と松茸山
スッポンタケ狩りは松茸泥棒を兼ねて、がソルジャーの主張。
しかしキース君が坊主失格になるのも困る、と悩む所へ救いの神が…。
マツカ 「ウチの松茸山でいいんですね?」
Aブルー「其処なら松茸泥棒にならないんだよね?」
マツカ 「その松茸は採り尽くしていると思うんですが…」
プロ中のプロが、という出荷用の松茸山ですけれど。
Aブルー「目的はスッポンタケだしね! 松茸は二の次!」
A船長 「そうです、まずはスッポンタケとの再会ですよ」
Aブルー「そしてTシャツにもスッポンタケのパワーを充填!」
ブルー 「ちょ、ちょっと…! その山だって人はいるんじゃあ…!」
プロが松茸採りの最中なのでは、と生徒会長、大慌て。
ブルー 「マツカの家の山なら泥棒コースは免れるだろうけど…」
シロエ 「誰が来たのか、思い切り身バレしますよね…」
マツカ 「ええ。ですから、ぼくもそれは避けたいと…」
携帯端末を取り出すマツカ君。
執事さんに電話し、テキパキと話をしておりましたが。
マツカ 「大丈夫です。全員、下山の指示を出しましたから」
サム 「プロを山から追い払ったのかよ?」
マツカ 「松茸狩りの接待をする、ということにしておきました」
お世話になっている人たちを松茸狩りに御招待。
好きに採るからおかまいなく、という適切すぎる内容でして。
キース 「よくやった、マツカ! 感謝するぞ!」
マツカ 「ぼくも巻き添えは御免ですしね、あのTシャツの」
Aブルー「失礼な! このTシャツは有難いんだよ、限定品で!」
ブルー 「その有難さは君たちにしか分からないから!」
一般人には恥ずかしいだけだ、と一刀両断。
ブルー 「それで、マツカ。松茸山にはいつ入れるんだい?」
マツカ 「プロは下山も早いですから、もうすぐですよ」
Aブルー「それじゃ、マツカに連絡が来たら出発だね!」
スッポンタケ様が松茸山でお待ちだから、とソルジャー、ワクワク。
絶好のお日和、松茸山へ出発ですか…。
2014/10/23 (Thu)
☆人海戦術で挑め
松茸狩りを兼ねたスッポンタケ狩り、マツカ君の家の松茸山に決定で。
人払いすれば恥ずかしいTシャツも問題無し、と待機していれば。
マツカ 「オッケーです。全員、下山したそうです」
Aブルー「出発だね? 行き先の山は何処になるわけ?」
マツカ 「アルテメシアの北ですよ」
サム 「それって最高級品が採れる場所じゃねえかよ!」
Aブルー「そうなのかい? だけど…」
ぼくの目的はあくまでスッポンタケ、と猫に小判な発言が。
Aブルー「場所さえ分かればいいんだよ! それじゃ早速!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁ~つ!」
マツカ君からの情報を元にパッと揃って瞬間移動。
山の麓の駐車スペースに出現しまして。
Aブルー「なるほど、これが松茸山…って、普通の山に見えるけど?」
ブルー 「山は山だしね? だけど看板が出てるだろ?」
Aブルー「あ、ホントだ。入山禁止って」
A船長 「許可なく入ると罰金とも書いてありますね」
ブルー 「だから黙って入ると泥棒になってしまうんだよ!」
キース 「マツカのお蔭で助かった。で、入るんだな?」
Aブルー「もちろんだよ!」
スッポンタケ様に対面せねば、とズンズン登って行くソルジャー。
しかしハイキングコースな山とは事情が異なるわけでして。
Aブルー「なんだか獣道みたいな感じだよ?」
マツカ 「ハイキング用の山ではありませんから…」
Aブルー「スッポンタケは何処にあるんだい?」
マツカ 「さ、さあ…? 此処は松茸山ですから…」
プロは松茸しか採りませんし、と首を傾げるマツカ君。
マツカ 「きっと訊くだけ無駄じゃないかと」
Aブルー「それじゃ人海戦術なわけ?」
ブルー 「そうなるねえ…」
Aブルー「だったらサッサと分かれて探す!」
一同 「「「え?」」」
Aブルー「特にキースは師匠と弟子だし、大いに期待できるってね!」
さあ頑張れ、とシャン学メンバーたち、山の中へと散らされましたが。
松茸山にスッポンタケはありますか…?
2014/10/24 (Fri)
☆半端ない松茸
スッポンタケを探してこい、と散らされたシャン学メンバーたち。
頼れそうなものは悪臭だけで、もう闇雲に歩くしかないという状況で。
サム 「あんなの何処にあるんだよ!?」
シロエ 「何処でしょう…?」
Aブルー「文句を言わずにせっせと探す!」
この会話、思念波でございます。
山の中では非常に便利で、離れていてもクリアに伝わりますが。
ハーレイ「おっ、あったぞ!」
一同 「「「ひいっ!」」」
ハーレイ「うむ、実に立派な松茸だ」
Aブルー「松茸に用は無いんだってば!」
ハーレイ「で、ですが、なかなか美味しそうですし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 松茸、採っといてーっ!」
見付けたんなら採ってちょうだい、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ハーレイ「よし、分かった! おおっ、こっちにも!」
ブルー 「なんだか大漁みたいだねえ?」
ハーレイ「来てみろ、これは素晴らしいぞ!」
とにかく来い、と招集が。
たかが松茸、されど松茸、やはり気になるものでして。
ジョミー「何なんだろうね?」
マツカ 「行ってみましょうか」
ガサガサと山の中を突っ切り、件の場所まで辿り着いてみれば。
ハーレイ「どうだ、全部でこれだけあったぞ!」
キース 「こ、これは…」
シロエ 「凄いじゃないですか、教頭先生!」
ハーレイ「とりあえず現場を見て貰おう、と残しておいたが」
サム 「すげえや…」
立派なサイズの松茸がズラリ、いやいやグルリ。
円を描くように生えておりまして、その数たるや半端ではなく。
ブルー 「うーん…。存在するとは聞いていたけど…」
キース 「何なんだ、これは?」
ブルー 「天狗の土俵」
一同 「「「天狗の土俵!?」」」
なんだそれは、と一同、驚愕。
ブルー 「天狗が相撲を取るんだっていう噂だけどねえ…」
Aブルー「なになに、何があったわけ?」
A船長 「何事ですか?」
松茸に用事は無いのですが、と言いつつ現れた野次馬が二人。
天狗の土俵の運命や如何に…?
2014/10/25 (Sat)
☆群生するキノコ
教頭先生が見付けたスッポンタケならぬ松茸の群生。
ぐるりと円を描くように生えており、生徒会長が言うには天狗の土俵。
Aブルー「なんだい、この松茸の生え方は?」
A船長 「最初からこうなっていたのですか?」
ハーレイ「え、ええ…。私が見付けた時にはこうでしたね」
最初は一本だと思ったのですが、と教頭先生。
ハーレイ「隣にもあるな、と探している内に最終的にこのように」
ブルー 「天狗の土俵だ、って説明していたトコなんだけどね」
Aブルー「天狗の土俵って、どういうものさ?」
ブルー 「こんな風にね、キノコが円形に生えてる状態だけど」
Aブルー「キノコ限定?」
ブルー 「今の所は」
菌糸がそういう風に広がるらしい、と生徒会長は申しております。
ブルー 「でもって原因不明だった時代は天狗の仕業だと」
シロエ 「ミステリーサークルみたいなものですね!」
キース 「あっちは人間の悪戯説も有力だがな」
ブルー 「そういえば…。ミステリーサークルの国だと別の呼び名が」
サム 「えっ? そっちにもあるのかよ、天狗の土俵」
ブルー 「あるよ、フェアリーリングって名前で」
一同 「「「フェアリーリング?」」」
そりゃまた可憐な、と一同、ビックリ。
天狗と妖精では月とスッポン、まるで違うというもので。
ブルー 「妖精が輪になって踊った後に生えると言うねえ…」
Aブルー「そっちもやっぱりキノコなんだね?」
ブルー 「キノコだけど?」
Aブルー「だったら、スッポンタケだって!」
こんな風に生えるに違いない、とグッと拳を。
Aブルー「どうせだったら、天狗の土俵だかフェアリーリングだよ!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「値打ちがググンと変わってくるしね、スッポンタケの!」
ブルー 「ね、値打ちって…?」
Aブルー「神秘の群生! スッポンタケにも強いパワーが!」
天狗と妖精のパワーも入るに違いない、とカッ飛んだ主張。
円形に生えたスッポンタケを探せというわけですか?
2014/10/26 (Sun)
☆神秘のパワーで
円を描くように生えた松茸、フェアリーリングだか天狗の土俵だか。
そんな生え方をすると聞いたソルジャー、スッポンタケにもお求めで。
Aブルー「こういう風に生えているなら、きっとパワーが!」
ブルー 「妖精も天狗も、伝説だから!」
Aブルー「神様だって似たようなものだよ、仏様だって!」
信じる者は救われるのだ、とおよそソルジャーらしからぬ台詞。
Aブルー「とにかく天狗と妖精のパワー! それも欲しいと!」
キース 「妖精に性別なんぞはあったか?」
ブルー 「どうなんだかねえ…。取り替え子って言うからねえ…」
スウェナ「子供がいるなら、性別もあるってことになるわね…」
Aブルー「この際、なんでもいいんだよ! 神秘のパワーで!」
神様も仏様も意外な効能を持っているし、と斜め上な発想。
Aブルー「商売繁盛と夫婦和合がセットだったりするんだからさ!」
キース 「それは確かにそうなんだが…」
Aブルー「だから天狗と妖精だって、効く時は効く! そして!」
同じスッポンタケならより強いものが勝つ、という理論。
Aブルー「天狗と妖精のパワーをプラス! そういうヤツを!」
ブルー 「見付かるとは限らないんだけど…!」
Aブルー「駄目で元々、あれば御の字! とにかく探す!」
A船長 「ええ、私たちも頑張りましょう!」
さあ行くぞ、と燃えるソルジャーですが。
ハーレイ「あ、あのう…。この松茸の大群は?」
Aブルー「そうか、そっちも御神体には違いないんだね」
ハーレイ「は?」
Aブルー「ぼくたちのTシャツに描いてあるコレ!」
この形をしているヤツがあれば…、と屈み込みまして。
Aブルー「うん、この辺はいい感じだし…。貰っておこう」
A船長 「これも素晴らしい形ですねえ…」
Aブルー「去年までなら拝んだんだけど、今は大事な神様がね!」
A船長 「神様で仏様のスッポンタケですね!」
そちらの方が優先です、と大部分の松茸、華麗にスルー。
沢山あっても意味無しですか…。
2014/10/27 (Mon)
☆松茸は食べるだけ
フェアリーリングだか天狗の土俵だかを描いて生えた松茸。
しかしソルジャー、いわゆる御神体の形のヤツしか要らないらしくて。
Aブルー「さあ、スッポンタケ狩りを続けようか!」
シロエ 「他の松茸がもったいないんですけど!」
Aブルー「だったらサッサと採ればいいだろ、そして次へと!」
こういう風に生えたスッポンタケを探して来い、という指令が。
キース 「なんでそこまでせんといかんのだ!」
Aブルー「拝むために決まっているじゃないか!」
A船長 「同じ拝むなら、より強い神様を拝みたいですし…」
サム 「でもよ、せっかくの松茸がよ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ これだけあったら松茸尽くし!」
ブルー 「そうだね、松茸御飯に焼き松茸に土瓶蒸しに…」
色々と出来そうなのに要らないのか、と御質問。
Aブルー「そ、そうか…。美味しいんだっけ…」
ブルー 「スッポンタケと違って万人が認めるキノコだからね」
Aブルー「じゃあ、採っといて!」
ハーレイ「分かりました!」
Aブルー「あっ、君はいいから! ぶるぅにお願いしたいから!」
ヘタレが触ると松茸様にヘタレがうつる、と酷い言いよう。
ハーレイ「へ、ヘタレ…」
Aブルー「何か間違いでも?」
ハーレイ「い、いえ…。では、ぶるぅ、すまんが私の代わりに…」
ぶるぅ 「オッケー! きちんと採っとくねー!」
Aブルー「さあ、他のみんなはスッポンタケを探しに行く!」
フェアリーリングで天狗の土俵だ、と無理難題。
キース 「そうそう見付かると思うのか、あんた!」
Aブルー「君が一番の有望株だよ!」
キース 「なんでそうなる!」
Aブルー「スッポンタケの師匠で先生だから!」
ハーレイ「キースが先生…?」
シロエ 「あ、あのう…。深い事情があってですね…」
Aブルー「立派な戒名を付けてくれてね、スッポンタケに!」
こんな感じで、と取り出したメモに倫王院殿法界善根大居士の文字。
肌身離さず持ち歩くほどに信仰が篤いようですねえ…。
2014/10/28 (Tue)
☆師匠と弟子の絆
ソルジャー曰く、スッポンタケのフェアリーリングはキース君に期待。
立派な戒名を付けた師匠で先生だから、という理論。
Aブルー「戒名を付けると師匠の立場になるらしいんだよ!」
ハーレイ「は、はあ…。まあ、そうかもしれませんね」
Aブルー「弟子は師匠に従うものだし、キースが探せば弟子だって!」
きっと姿を現すのだ、と自信たっぷり。
Aブルー「発見の思念波に期待してるよ、キースも他のみんなもね!」
一同 「「「うっ…」」」
Aブルー「さあ、散って、散って!」
ぼくはハーレイと探すんだから、とソルジャー、再び捜索の旅へ。
他の面子も仕方なく散り、スッポンタケを求めてガサガサと。
シロエ 「なかなか見付からないものですねえ…」
ハーレイ「やはり匂いで探すべきだと思うが」
ブルー 「それで松茸を探し当ててりゃ世話無いよ!」
お蔭で更に面倒なことに、と飛び交う思念波。
キース 「まったくだ。特に俺は…。ぎゃあっ!」
サム 「どうかしたのかよ?」
キース 「い、いや、なんでも…」
Aブルー「隠し事っていうのは良くないねえ…。匂うんだろう?」
スッポンタケの素敵な匂いが、と割り込む思念。
キース 「ち、ちが…!」
Aブルー「ダメダメ、見付けたら知らせなくっちゃね?」
キース 「う、う、ううう…」
A船長 「焦ってらっしゃるようですが…」
Aブルー「ぼくの希望が叶ったと見たね!」
フェアリーリングで天狗の土俵、と既に決め付け。
Aブルー「どう? ちゃんと円形に生えているかな?」
キース 「…な、なんでこうなる…!」
Aブルー「当たりらしいよ!」
全員集合! とソルジャーからの招集が。
総員、キース君が居る地点へと集まりましたが。
サム 「お前、ホントにスッポンタケの師匠だったのかよ…」
キース 「言わないでくれ!」
Aブルー「実に見事なフェアリーリングが出来てるねえ…」
天狗の土俵もバッチリで、とソルジャー、ウキウキ。
やはり礼拝からですか…?
2014/10/29 (Wed)
☆パワーを貰おう
キース君が見付けてしまった、スッポンタケのフェアリーリング。
有無を言わさず現場に全員集合、ソルジャー夫妻も駆け付けまして…。
Aブルー「このパワーを最大限に取り込む方法って、なんだろう?」
A船長 「妖精と天狗とやらでしたか、パワーを頂きたいですね!」
せっかくですから、とキャプテンも言っておりますが。
ブルー 「拝めばいいだろ!」
Aブルー「プラスアルファが欲しいんだよ! Tシャツにも欲しい!」
A船長 「Tシャツにもパワーを分けて頂ければ無敵ですしね」
シロエ 「踊ればいいんじゃないですか?」
その輪の中で、と無責任な発言。
シロエ 「妖精は踊るそうですし? でなきゃ相撲はどうでしょう?」
Aブルー「相撲は駄目だよ、潰しちゃったら大変だから!」
サム 「あー…。土俵の中だけで勝負がつくとは限らねえよな」
ブルー 「だったら踊れば? それが一番!」
感謝の気持ちをこめて踊れ、と生徒会長。
ブルー 「念仏踊りというのもあるから、きっとパワーも貰えるよ」
Aブルー「念仏踊りって、どういうものだい?」
ブルー 「南無阿弥陀仏で踊るんだよ! ぼくは経験ないけれど!」
Aブルー「なるほど…。キースは南無阿弥陀仏だったねえ!」
それがいいかも、とソルジャー、瞳を煌めかせて。
Aブルー「じゃあ、ぶっつけ本番で踊るからよろしく!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「ぼくとハーレイが輪の中で一緒に踊るから!」
スッポンタケを踏まないように、とニコニコニッコリ。
A船長 「わ、私も一緒に踊るのですか?」
Aブルー「Tシャツにパワーをこめるんだったら、二人一組!」
是非とも夫婦和合の踊りを、と言われましても。
ブルー 「何なのさ、それは!」
Aブルー「ヤッてるフリだよ、この輪の中で!」
A船長 「そ、それは些か…」
Aブルー「フリさえ出来ないヘタレかい、君は!?」
本番をやろうってわけじゃないんだから、と強烈な台詞。
そんな踊りを南無阿弥陀仏で?
2014/10/30 (Thu)
☆愛の念仏踊り
スッポンタケが輪になって生えた、天狗の土俵だかフェアリーリング。
中で踊ってパワーを貰おう、とソルジャーは念仏踊りを希望で。
Aブルー「いいかい、適当に踊るだけだから! ヤってるふりで!」
A船長 「ふ、ふりだなどと言われても…!」
Aブルー「上になったり下になったり、とにかく夫婦の絡み合い!」
そういう踊りをお念仏で、と凄すぎる企画。
Aブルー「そうやってパワーを貰った後でね、スッポンタケ狩り!」
ブルー 「採るのかい?」
Aブルー「もちろん採って食べなくちゃ! パワーたっぷりだし!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今日はスッポンタケ、沢山採ろうね!」
お料理は任せて、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
Aブルー「頼もしいねえ! それじゃ早速…。キース、頼むよ」
キース 「俺なのか!?」
Aブルー「他に誰がいると? ああ、そうだ!」
これも、と何処からか出ました、木魚や鐘の類が。
Aブルー「君の家からちょっと借りたよ。木魚はリズムに必須だし!」
一同 「「「リズム?」」」
Aブルー「踊るんだからね! これはこっちのハーレイの係!」
ハーレイ「私ですか!?」
Aブルー「日頃、何かと妄想してるし…。素人よりはマシだと思うな」
そこの連中よりはマシなリズムを刻めるであろう、という御指名。
Aブルー「さあさあ、みんな座って、座って! そしてお念仏!」
キース 「な、南無阿弥陀仏が穢れそうだが!」
Aブルー「夫婦の神聖な行為を表す踊りだよ? 大丈夫だって!」
ブルー 「そ、そりゃあ、世の中にはその手の祭りもあるけど!」
あれは五穀豊穣を祈る神社の祭りで、と生徒会長、大失言。
Aブルー「そういうお祭りがあるんだったらバッチリだよ!」
キース 「俺は坊主で神職じゃないっ!」
Aブルー「いいから、お念仏! さあ、愛の踊りを始めようか!」
スッポンタケの輪の中で、とキャプテンの手を取り、踏み込みまして。
とんでもない踊りとお念仏が始まりましたが、中継終了~。
2014/10/31 (Fri)