☆花見をするなら
さて、四月。桜も見頃とあって湧きそうなのがソルジャーですが。
大概な目に遭い続けているシャン学メンバー、対策を真面目に考え中。
キース 「アレが湧いたら花見も一気に地獄だからな」
シロエ 「それは間違いないですよ」
ブルー 「確実に二人連れだしねえ…。最悪、ぶるぅも」
大食漢の悪戯小僧も来るに違いない、と生徒会長、大きな溜息。
ブルー 「ぶるぅには仲良し友達だけどね、ぶるぅはねえ…」
キース 「あいつも色々な意味で迷惑なんだ!」
サム 「やたらとませてやがるしよ…。趣味が覗きで」
シロエ 「あんまり言うと出ますよ、ぶるぅが」
ジョミー「そういうコースは御免だよ!」
名前は出さない方向で行こう、とジョミー君。
ジョミー「噂をすれば影って言うしね」
ブルー 「言霊というのもあるからねえ…」
真っ当にお花見の相談をしよう、と生徒会長宅で相談続行。
キース 「ヤツらが絶対に湧かない場所ならあるんだが…」
サム 「璃慕恩院の境内は無しだぜ」
キース 「…すまん、俺が言うのはその桜だ」
シロエ 「お寺は勘弁して欲しいですよ!」
お寺じゃ宴会が出来ません、という指摘。
シロエ 「出来る場所だと持ち込み禁止で、ぼったくりですし!」
ブルー 「うん、その見解は否定はしない」
キース 「寺の貴重な収入源だぞ、花見客相手の商売は」
スウェナ「でも、ぼったくりは酷いわよ!」
サム 「べらぼうに高いって聞くぜ、ああいう所の弁当とかは」
ジョミー「タコ焼きも半端ないって言うよね…」
お坊さんの素人料理なのに、と言われたタコ焼き、相場の三倍。
シロエ 「せめて二倍にするべきです!」
サム 「プロじゃねえんだし、二倍でも高いぜ」
キース 「しかしだ、寺も維持管理に費用がかかるわけでだ…」
シロエ 「そういう費用は公園だって同じですよ!」
キース 「いや、寺は建物とかの維持が大変で…」
庭はともかく、とズレ始めた話。
こんな調子で大丈夫ですかね、お花見計画…。
2015/04/01 (Wed)
☆お寺の維持管理
ソルジャーが湧くのを避けたいお花見、何処にしようかと検討中。
お寺なら来そうにないという話から、横道へズレ始めておりまして…。
キース 「寺の建物の管理費用は本当に馬鹿にならないからな」
シロエ 「警備費用ですか?」
キース 「そういう問題は些細なことだ。もっとこう…根本的に」
建物そのものの維持が大変なのだ、とキース君。
キース 「屋根の葺き替え一つを取っても大変なんだが…」
サム 「そういや、瓦とかの寄付を募ってるよな、あちこちの寺で」
シロエ 「あります、あります! 自分の名前を書けるヤツとか」
スウェナ「参拝記念に書いていく人、多いわよね」
マツカ 「次の葺き替えまで、自分の名前が残りますしね」
いい方法だと思いますよ、と御曹司なマツカ君も賛同してますけれど。
キース 「甘いな、同じ瓦でも参拝客と俺たちのような関係者では…」
ジョミー「何か違うわけ?」
キース 「寄付させられる瓦のケタが違うんだ!」
一同 「「「は?」」」
寄付する瓦の枚数だろうか、と考え込んだシャン学メンバー。
シロエ 「それはアレですか、百枚単位で寄付とかですか?」
キース 「そっちの方がまだ納得だ!」
サム 「じゃあ、どうなっているんだよ?」
キース 「…同じ瓦で値段が違う」
一同 「「「え?」」」
なんじゃそりゃ、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「もしかして、観光地プライスみたいなものでしょうか?」
マツカ 「お寺関係者だと倍額になる…とかのシステムですか?」
キース 「ハッキリ値段を言いたくはないが、それに近いな」
ジョミー「タコ焼きと一緒でぼったくりとか?」
キース 「…坊主の立場で言うのもどうかと思いはするが…」
総本山からの命令には弱い、と苦悶の表情。
キース 「ついでに古い瓦のノルマもあるしな」
シロエ 「なんですか、それは?」
キース 「そのまんまだ!」
古い瓦にノルマがあるのだ、という話ですが。
それってどういう代物ですか?
2015/04/02 (Thu)
☆古い瓦の使い道
お花見の行き先からズレ始めた話、何故かお寺の屋根瓦へと。
キース君曰く、葺き替えた時は古い瓦のノルマがあるのだそうでして。
キース 「いいか、総本山ともなればだ、瓦の数も半端ないわけで」
シロエ 「でしょうね、建物が大きいですから」
キース 「そのデカイ建物から外した古い瓦はどうなると思う?」
一同 「「「え?」」」
目的は屋根の葺き替えなだけに、古い瓦は要らなさそう。
ジョミー「えーっと…。捨てるとか?」
キース 「使える瓦は使い回すが、そうでない瓦をどうするかだ」
サム 「捨てるんじゃねえの?」
キース 「それだと費用が馬鹿にならない。業者に頼んで処分だしな」
高くつくのだ、と言われてみればその通りかも。
キース 「まさか境内に捨ても出来んし、業者もそれを承知の上だ」
シロエ 「足元を見られるんですね?」
キース 「下手に値切れば、他所へ頼めと逃げられるからな」
スウェナ「それで古い瓦のノルマなのかしら?」
サム 「あー、処分費用も分担制とかあるかもなあ…」
古い瓦を何枚分、とノルマが来そうなお寺の世界。
それかと思った面々ですが。
キース 「まだまだ甘いな。瓦のノルマは瓦そのものだ」
シロエ 「まさか、現物を引き取らされるわけですか?」
キース 「それもべらぼうな値段でな」
有難く買い取らされるのだ、と苦々しい顔。
キース 「坊主の立場で言うべきではないが、なんと言うか…」
ジョミー「押し売り感覚?」
キース 「いや、どちらかと言えば訪問販売に近い」
そして俺たちもその片棒を担ぐんだが、と妙な話が。
シロエ 「それはキース先輩も瓦を売るという話ですか?」
キース 「檀家さんに斡旋するんだ、瓦を!」
サム 「古い瓦をかよ?」
キース 「総本山の古い瓦なんです、御利益があります、とな」
シロエ 「それじゃ、訪問販売というのは…」
キース 「月参りとかで勧誘なんだ」
それの枚数のノルマがあるのだそうで。
古い瓦も売るんですか…。
2015/04/03 (Fri)
☆瓦の訪問販売
お花見の行き先にお寺は御免だ、という話からズレてお寺の瓦の話に。
総本山などの瓦の葺き替え、古い瓦は檀家さんに売るということで。
キース 「お前の寺では何枚売れ、という感じでノルマが来るからな」
シロエ 「それで月参りで勧誘なんですか…」
キース 「如何ですかと勧めるわけだが、訪問販売の一種だ、あれは」
サム 「クーリングオフもあるのかよ?」
キース 「残念ながら、寺にその手は通用しない」
売ってしまえば後は知らない、と強烈な台詞。
キース 「檀家さんは有難く頂くわけだし、売るのとは違う」
シロエ 「頂くと言っても有料ですよね?」
スウェナ「その売り方は酷いわよ!」
キース 「だから良心が痛んだりするんだ、俺の場合は」
サム 「親父さんだとどうなるんだよ?」
アドス和尚はどうなんだ、という突っ込みですが。
キース 「親父は確固たる信念を持って売って回るし、動じないな」
シロエ 「それじゃ、売り付けた後も平気なんですね?」
キース 「檀家さんに喜んで頂ければそれでいいのだ、と平然とな」
一同 「「「うわー…」」」
ひでえ、と溜息の御一同様。
シロエ 「その瓦って、ただの瓦ですよね?」
キース 「見事なまでに普通の瓦だな。寺の紋が入っているだけで」
ジョミー「じゃあ、使い道は全く無いわけ?」
キース 「飾っておくしかないだろうな」
そんな瓦のノルマがドッサリ、とキース君。
キース 「売り損なったらウチが引き取る羽目になるんだ!」
ジョミー「じゃあさ、良心が痛むんだったら引き取っておけば?」
売りに行かずに、と真っ当な意見。
ジョミー「その瓦で何か始めるとかさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 瓦焼きそば、出来そうだよね!」
シロエ 「なんですか、それは?」
ぶるぅ 「えとえと…。温めた瓦に茶そばを乗っけるんだけど…」
一同 「「「茶そば?」」」
温めた瓦の上に茶そばと言われましても。
それって瓦で焼くんですかね、瓦焼きそばですものねえ…?
2015/04/04 (Sat)
☆瓦と焼きそば
キース君が檀家さんに売り付けるという、総本山の古い瓦ですけど。
売ると良心が痛むらしくて、売らずに使うなら瓦焼きそばという例が。
キース 「温めた瓦に茶そばで何をするんだ、焼けるのか?」
ぶるぅ 「んーとね、元々はホントに焼いてたらしいんだけど…」
シロエ 「今は焼くんじゃないんですか?」
ぶるぅ 「ホットプレートとかで炒めて、それから瓦に乗っけるの!」
今では瓦は保温用なの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「瓦が温まっているから、冷めにくいしね」
キース 「それは本物の瓦でやるのか、屋根に使うアレで?」
ぶるぅ 「そうだよ、専用の瓦になる前は普通の瓦だったって!」
茶そばだけじゃなくて、お肉も焼いていたみたい! との話でして。
キース 「寺の瓦で肉を焼くのは流石にな…」
サム 「罰当たりだよな、肉だしよ…」
シロエ 「茶そばだったらマシですけどね…」
ぶるぅ 「瓦焼きそば、茶そばと一緒にお肉も炒めるんだけど…」
キース 「そいつも肉が入るのか!?」
ならば却下だ、とバッサリ一刀両断。
キース 「次の機会があったら使うかと思ったが…。肉ではな…」
サム 「次ってなんだよ、瓦のノルマは終わったのかよ?」
キース 「とりあえず、なんとかクリアしたんだ!」
良心は痛みまくったが完売した、と言いつつも。
キース 「しかし、いずれは次が来るしな…」
シロエ 「それが来た時は瓦焼きそばだと思ったんですか?」
キース 「宿坊で出せば売れるかと…。有難い瓦なんだしな」
サム 「いけるんでねえの、肉抜きでやればいいわけだしよ」
そこは元老寺のオリジナルで…、とサム君のアイデア。
サム 「精進料理にしてみました、ってやれば売れるぜ」
キース 「その手があったか、精進料理か!」
ジョミー「ぶるぅに頼んでアレンジとかさ」
キース 「なるほどな…。古い瓦も使いようか」
次はその手で切り抜けるか、と大きく頷く副住職。
宿坊に新メニュー誕生ですか?
2015/04/05 (Sun)
☆瓦のアイデア
瓦で茶そばを焼くという瓦焼きそば、本物は肉も入るのですが。
精進料理にアレンジしたならお寺の瓦も使えそうだ、というアイデア。
キース 「次に瓦のノルマが来たなら、宿坊の方で使うとするか」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくもお手伝いするからね!」
瓦のお料理、楽しそう! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も大乗り気。
ぶるぅ 「保温用に使うんだったら、色々出来るし…」
スウェナ「そうね、茶そばの他にも乗せられそうね」
サム 「普通の焼きそばもいけるぜ、きっと」
シロエ 「お好み焼きもいいかもしれませんね!」
冷めにくいなら美味しいですよ、とシロエ君。
シロエ 「焼き立ての美味しさを瓦でキープ出来ますし…」
ジョミー「美味しそうだよね、瓦に乗っかっててもさ」
キース 「このアイデアを忘れないようにしないとな…」
でないと瓦のノルマでまた良心が痛む羽目に、と副住職の嘆き。
キース 「御利益はあるのかもしれないが…。あるんだろうが…」
シロエ 「ノルマと言われるとキツイですよね」
キース 「そういう言い方はしないんだがな…」
ハッキリそうとは言わない辺りがなおキツイ、と呻いた所へ。
??? 「こんにちはーっ!」
一同 「「「!!?」」」
誰だ、と振り向いた先に翻ったマント。
呼んでもいないのにソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「お花見だってね、それに瓦が凄いんだってね?」
キース 「何しに来たんだ!」
Aブルー「もちろん、お花見の相談だけど!」
今年も行ってもかまわないよね、とニコニコと。
Aブルー「ぼくは桜が大好きなんだし、是非ともね!」
ブルー 「…断ったら?」
Aブルー「SD体制で苦労しているぼくの頼みを断ると?」
お花見は心の癒しでオアシス、とソルジャー、ズズイと。
Aブルー「断るなんてね、有り得ないし!」
ブルー 「分かったから!」
断らないから、と悲鳴の生徒会長。
今年のお花見もソルジャー乱入、荒れ模様の予感がしますよね?
2015/04/06 (Mon)
☆遅咲きの穴場
温めた瓦で保温な瓦焼きそば、いずれ元老寺の宿坊で使うという案も。
そんな所へソルジャー登場、今年もお花見に行きたいそうで。
Aブルー「お花見の行き先でもめていたけど、あそこはどうかな?」
ブルー 「何処か穴場を知っているわけ?」
Aブルー「そりゃね、ぼくは桜が大好きだからね!」
人が一杯の名所の桜も端から見物、と桜好きならではの発言が。
Aブルー「桜前線と一緒に北上、いろんな所でお花見なんだよ!」
ブルー 「混んでる所は御免だよ? それに宴会出来ない所も」
Aブルー「ピッタリの場所があるじゃないか! 咲いてないけど!」
ブルー 「咲いてないなら、意味が無いから!」
Aブルー「これから咲いてくるんだよ! 綺麗だったし!」
あそこがお勧め、と言われましても。
キース 「それはアレか、遅咲きの桜で有名な寺か?」
シロエ 「あー、ありますよね、持ち込み禁止のぼったくり寺が」
スウェナ「遅咲きっていうだけで人が来るから、強気らしいわね?」
マツカ 「他所の桜が終わった後に咲き始めるのは強いですしね」
桜を見るならそこしか残っていませんから、とマツカ君も。
マツカ 「しかも八重桜とかじゃないですし…。普通ですし…」
サム 「でもよ、持ち込み禁止じゃつまらねえよ!」
シロエ 「おまけに人で一杯ですよ!」
観光バスだって来ますから、とシロエ君も顔を顰めてますが。
Aブルー「そんな所はぼくも嫌だよ、桜は貸し切りが一番なのにさ」
ブルー 「君が言うのは何処の桜だい?」
Aブルー「ぼくたちのためにあるような場所! 前にも行った!」
マツカの別荘、とソルジャー、ビシィッと。
Aブルー「ほら、北の方の山の中でさ、咲くのが遅くて…」
ブルー 「そういえばあったね、忘れてたけど」
マツカ 「…あそこですか?」
Aブルー「ぼくは気に入ったんだけど…。駄目かな、マツカ?」
あそこの桜は無理だろうか、とお尋ねが。
桜が大好きと言うだけはあって、流石の記憶力ですねえ…。
2015/04/07 (Tue)
☆お花見は賑やかに
お花見に行きたいと出て来たソルジャー、マツカ君の別荘に白羽の矢。
北の方の山の中だけに見頃はまだ先、其処にしたいという仰せで。
Aブルー「あそこだったら、今から準備しても間に合うし…」
マツカ 「いいですよ? 多分、空いてると思いますから」
Aブルー「本当かい!?」
マツカ 「見頃は18日頃かと思うんですが…。訊いてみますね」
携帯端末で執事さんに電話、どうなるやらと見守っていれば。
マツカ 「大丈夫でした、18日の土曜日でどうでしょう?」
Aブルー「桜の見頃もその辺りかい?」
マツカ 「ええ、満開じゃないかと言ってましたね」
Aブルー「それじゃ、是非! 他のみんなは駄目でもぼくが!」
ハーレイとぶるぅも一緒にお邪魔するよ、とニコニコと。
Aブルー「あそこの桜は最高だしねえ、庭も広くて!」
ブルー 「お花見に行くのは、ぼくたちだけど!」
Aブルー「いいねえ、大勢の方が賑やかだしね!」
みんなで行こう! とソルジャーがブチ上げ、行き先決定。
ブルー 「18日だと、お花見弁当も色々と手配出来そうだね」
キース 「ピークをとっくに過ぎているしな、大丈夫だろう」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 作るのもいいけど、お店のもいいしね!」
シロエ 「豪華弁当と洒落込みたいですしね!」
ブルー 「ハーレイを呼び出してスポンサーにするのもいいねえ…」
遠慮なく毟ってやれるから、と生徒会長、よからぬ企み。
ブルー 「お花見に行くからと言えば釣れるし…」
Aブルー「いいんじゃないかな、たまにはハーレイも呼ばないと!」
せっかく君に惚れてるんだし、とソルジャーも乗り気。
Aブルー「賑やかにいこうよ、ダブルデートで!」
ブルー 「…ダブルデート?」
Aブルー「ハーレイが二人いるからね!」
ブルー 「カップルになる気は全く無いから!」
Aブルー「そう言わずに! 瓦で仲良く!」
一同 「「「瓦?」」」
なんで瓦だ、と顔を見合わせる御一同様。
瓦って何のことでしょう…?
2015/04/08 (Wed)
☆お花見には瓦
ソルジャー夫妻も参加するという今年のお花見、マツカ君の別荘へ。
教頭先生をスポンサーに呼ぶそうですけど、瓦で仲良くしろとの話で。
ブルー 「君が言ってるダブルデートはともかく、なんで瓦なのさ!」
Aブルー「え、だって。瓦は御利益があるんだろう?」
さっきキースがそう言っていた、とソルジャーの指摘。
Aブルー「お寺の屋根の瓦を貰えば御利益絶大、って!」
キース 「…そういう売りにはなってるんだが…」
Aブルー「だったら、御利益! 瓦で仲良く!」
ブルー 「どの辺からそういう発想になると?」
Aブルー「もちろん、瓦の使い道だよ!」
瓦焼きそばなんだってねえ…、とガッチリ覗き見していたらしく。
Aブルー「元々は肉も焼いてたみたいだし…。瓦を使って」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お肉や野菜を焼いていたのが始まりだよ!」
そこから今の瓦焼きそばで茶そばなの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「今は保温用だけど、昔は茶そばも瓦で焼いたと思うよ」
Aブルー「ほらね、瓦は色々焼けそうだから! 肉も野菜も!」
ブルー 「頭から否定はしないけどねえ…」
どう転んだら瓦で仲良くなるのかサッパリ、と生徒会長。
ブルー 「ついでに御利益の方も謎だよ、何がしたいわけ?」
Aブルー「焼肉に決まっているだろう! デートは焼肉!」
ブルー 「それは仲のいいカップル限定だから!」
キース 「付き合いが浅いカップルで焼肉デートはタブーだぞ」
女性に嫌われて終わりなのだ、と恐らくは大学時代の知識。
キース 「相当に親しくなってからだな、焼肉デートは」
Aブルー「そうなのかい? それなら、これを機会に仲良く!」
ブルー 「ハーレイと仲良くする気はないから!」
Aブルー「そう言わずに! それにお花見は焼肉もいいし!」
シロエ 「前に焼肉やってましたね…」
Aブルー「覚えててくれた? あれを瓦で!」
お花見には焼肉、それを瓦で、と言ってますけど。
どう御利益があるんでしょう?
2015/04/09 (Thu)
☆瓦焼肉がしたい
お花見で焼肉と言い出したソルジャー、やりたいものは瓦で焼肉。
御利益があって仲良くなれるという話ですが、意味も根拠も謎としか。
Aブルー「同じ焼肉なら、瓦を使うのが最高なんだよ!」
ブルー 「それと御利益とが、どう絡むわけ?」
Aブルー「キースが言ってた瓦だってば、お寺の瓦は御利益絶大!」
それを使って瓦焼きそばならぬ瓦焼肉、と凄い台詞が。
Aブルー「焼肉を食べて御利益パワーを取り込めば、きっと!」
ブルー 「…ま、まさか君の言う御利益というのは…」
Aブルー「夫婦和合だよ、もう最高の御利益ってね!」
ぼくのハーレイと仲良く焼肉、と満面の笑顔。
Aブルー「君もハーレイと焼肉をすれば、あやかれる筈だよ!」
ブルー 「あやかりたいとも思わないから!」
Aブルー「ふうん? まあ、それならそれで…」
ぼくとハーレイとで焼肉しよう、と頷くソルジャー。
Aブルー「まずは瓦を用意しないと…。うんと効くのを!」
キース 「あんた、お寺の瓦で肉を焼こうと言ってるのか!?」
Aブルー「そうだけど? 御利益パワーを貰わなくっちゃね!」
もう目標は決めてあるのだ、と親指をグッと。
Aブルー「あそこの瓦なら間違いないよ、うん」
キース 「何処の瓦だ!」
肉を焼くなど罰当たりな、と激怒のキース君ですが。
Aブルー「いいんじゃないかな、あそこの托鉢、確か、すき焼き…」
一同 「「「すき焼き?」」」
何故に托鉢ですき焼きなのだ、と悩める御一同様ですが。
Aブルー「前にブルーに聞いたんだったか…。締めにすき焼き」
ブルー 「お接待がすき焼きって話はしたけど…」
Aブルー「そう、それ! 托鉢の後にはすき焼きパーティー!」
あそこのお寺の定番だってね、とニッコリと。
Aブルー「そんなお寺だから、瓦で焼肉も無問題だよ!」
ブルー 「もしかして、君が言ってるお寺は…」
ぼくたちも馴染みのお寺だろうか、と質問が。
ソルジャーが肉を焼こうとしている瓦は何処のだと…?
2015/04/10 (Fri)
☆欲しい瓦は
お寺の瓦を使って焼肉、御利益パワーで夫婦和合だと言うソルジャー。
瓦を使いたいお寺は既に決まっているとか、何処のお寺かが問題で。
Aブルー「君たちも馴染み深いと思うんだけどね、あのお寺!」
ブルー 「…ま、まさかと思うけど、節分に行く…」
シロエ 「七福神巡りのお寺ですか!?」
Aブルー「ピンポーン! もうあそこしか無いってね!」
あそこのお寺で決まりなのだ、と言われましても。
ブルー 「どういう根拠でそうなるわけ?」
キース 「托鉢の後にすき焼きだからか、そうなのか!?」
Aブルー「すき焼きは直接の関係は無いよ? 托鉢はお坊さんだしね」
ぼくが欲しいのはお寺の瓦、と否定されました、すき焼き説。
Aブルー「あそこのお寺とは色々と御縁も深いわけだし…」
サム 「例の七福神巡りかよ?」
Aブルー「夫婦和合を頼んであるしね、あそこの瓦は絶対に効く!」
サム 「そういや、今年はドクツルタケが絵馬を持って来たよな」
シロエ 「ありましたねえ、そういうものも…」
ドクツルタケこと、公爵夫人なイングリッドさん。
昨年の節分祭行きのバスで出会って以来の腐れ縁で。
Aブルー「そうなんだよ! 夫婦和合と書いて貰っちゃったし!」
キース 「あの寺で一番偉い坊主が書いたと言ってたな…」
ブルー 「簡単には書いてくれない筈なんだけどね…」
シロエ 「ドクツルタケは公爵夫人ですしね…」
人脈も半端ないんでしょう、と超特大の溜息が。
シロエ 「ドクツルタケなら瓦も屋根ごと買えそうですけど」
一同 「「「うわー…」」」
そんなコースは勘弁してくれ、と誰もが真っ青。
キース 「あんた、ドクツルタケを引っ張り出す気か!?」
Aブルー「それもいいねえ、屋根ごとまるっと買えるのならね!」
ブルー 「今はそういう時期じゃないから!」
Aブルー「どういう意味だい?」
ブルー 「シーズンオフだよ!」
瓦のシーズンじゃないんだけれど、という話ですが。
あれって季節がありますか…?
2015/04/11 (Sat)
☆瓦のシーズン
ソルジャーが焼肉をしたい瓦は、七福神巡りに出掛けたお寺の瓦。
それに決めたという話ですが、生徒会長が言うにはシーズンオフとか。
キース 「おい、瓦にシーズンなんかがあったか?」
シロエ 「俳句の季語か何かでしょうか?」
サム 「それならキースが知ってる筈だぜ、俳句もやるんだしよ」
スウェナ「お坊さんの嗜みだったわねえ…」
キース 「俳句が詠めんと全く話にならんからな。しかしだ…」
瓦に季節があったというのは初耳だ、とキース君。
キース 「今がシーズンオフということは、瓦の季節はいつなんだ?」
サム 「秋なんじゃねえの?」
ジョミー「夏ってこともありそうだけど…」
シロエ 「会長、正解はいつなんですか?」
ブルー 「どれもハズレだね、季節じゃないから」
一同 「「「は?」」」
シーズンオフだと言わなかったか、と顔を見合わせる御一同様。
キース 「あんた、シーズンオフだと言っただろうが!」
ブルー 「言ったけど…。君が分からないとは情けないねえ…」
瓦のノルマで悩んだことがあるくせに、と生徒会長、呆れ顔で。
ブルー 「屋根の葺き替えの時期でなければシーズンオフだよ」
キース 「そういう意味か! 今は葺き替えしていないんだな?」
ブルー 「当分、予定は無さそうだねえ…」
そんな話は聞いていないし、と高僧ならではの事情通。
ブルー 「葺き替えの話が無いってことはさ、瓦も無いしね」
Aブルー「ちょっと待ってよ、それじゃ瓦は何処で手に入るんだい?」
ブルー 「さあねえ…。ネットオークションには出ているかもね」
サム 「そんな物まで出るのかよ!?」
ブルー 「どんな物でもマニアはいるしね、需要があれば供給もね」
探してみれば、という意見。
Aブルー「それじゃ御利益が無さそうじゃないか!」
ブルー 「無いだろうねえ、欲にまみれて」
Aブルー「ぼくは御利益が欲しいんだよ!」
有難い瓦を手に入れたいのだ、と言われましても。
今はシーズンオフですよ?
2015/04/12 (Sun)
☆瓦が欲しい
焼肉用にと、七福神巡りに出掛けたお寺の瓦を狙っているソルジャー。
ところが葺き替えの予定が無いため、瓦は売られていなくって。
Aブルー「なんとか手に入れたいんだけれど! あそこの瓦を!」
キース 「ネットオークションが嫌なら、古物商だな」
ブルー 「そうなるねえ…。お寺関係に強い店も多いし」
Aブルー「欲にまみれた瓦は嫌だと言ってるじゃないか!」
御利益パワーが無いんだろう、とソルジャー、古物商も拒否。
Aブルー「ぼくが欲しいのは真っ当な瓦! 御利益たっぷりの!」
キース 「…それで焼肉というのが酷いと思うが」
Aブルー「夫婦和合を頼んであるから、いいんだってば!」
是非とも瓦で焼肉を…、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「君たちがルートを探さないなら、この際、公爵!」
一同 「「「公爵!?」」」
Aブルー「その気になったら、メデタイ様を探し出せると思うから!」
そしてメデタイ様から公爵にツテを…、と言い出すソルジャー。
Aブルー「公爵に話をつけて貰えれば、福の神様が屋根瓦をね!」
キース 「丸ごと葺き替えるという、あの話か!?」
Aブルー「そう! 丸ごとだったら、今すぐにだって!」
お金があるなら屋根を新品にしたいものねえ…、とニッコリと。
Aブルー「そのルートでなら、瓦も山ほど!」
キース 「頼むから、それだけはやめてくれ!」
もうこれ以上、妙な御縁は…、とキース君。
キース 「屋根瓦を丸ごと寄進となったら、ドクツルタケが…」
シロエ 「グンとパワーをつけて来ますよね、あのお寺では」
キース 「正直、人事も左右出来るレベルの勢いでな…」
寺のトップをすげ替えられる力を持つぞ、とガクガクブルブル。
Aブルー「素晴らしいじゃないか! お願い事だって色々出来るし!」
キース 「あんたはそうかもしれんがな!」
シロエ 「ぼくたちが迷惑するんですよ!」
巻き添えはもう沢山だ、とブーイングの嵐。
けれども、瓦をゲット出来なきゃそうなりますよ?
2015/04/13 (Mon)
☆お寺を牛耳れ
お花見には御利益パワー溢れるお寺の瓦で焼肉、とソルジャーの野望。
瓦が無いなら屋根の葺き替え、とイングリッドさんを担ぎ出す気で。
Aブルー「福の神様がお寺に君臨するとなったら最高だよ!」
ブルー 「ぼくたちにとっては最悪だから!」
Aブルー「でも、お寺の方でも悪い話じゃなさそうだけどね?」
トップをすげ替える話はともかく屋根の葺き替え、とニコニコと。
Aブルー「とにかく資金が要るみたいだから、全額寄付なら!」
キース 「…そ、それは…。寺にとっては有難いが…」
場合によってはドクツルタケの名前が残るほどに、とキース君。
キース 「屋根瓦だと既に建物が出来ているから、名前はつかんが…」
Aブルー「福の神様の名前がつくようなケースがあるのかい?」
キース 「建物を丸ごと寄進となったら、ほぼ確実だな」
シロエ 「そういえば、お寺の門とかに名前がついてますよね」
スウェナ「誰が建てたかって、分かるアレのことね?」
Aブルー「それもいいねえ! やっぱり公爵からのルートで!」
まずは屋根瓦の葺き替えからだ、とグッと拳を握るソルジャー。
Aブルー「そっちで力をつけて貰って、いずれは建物!」
キース 「あんた、いったい何をする気だ!」
Aブルー「夫婦和合を祈ってくれるお寺があったら嬉しいしね!」
ぼく専用のお寺が出来る、と更に大きく膨らむ野望。
Aブルー「福の神様の紹介だったら、毎日でも祈って貰えるし!」
キース 「寺を私物化するつもりか!」
Aブルー「別にいいんじゃないのかなあ?」
夫婦和合さえ祈ってくれれば他はご自由に、と言うソルジャー。
Aブルー「お寺の運営は今まで通りでかまわないしね」
ブルー 「無茶をするにもほどがあるから!」
Aブルー「ぼくは瓦が欲しいわけでさ、そのついでだよ」
ブルー 「瓦の葺き替え、間に合わないと思うけど!」
Aブルー「え?」
どういう意味だい、とソルジャー、キョトンと。
大きく膨らんだ野望にストップ、かけられますか?
2015/04/14 (Tue)
☆葺き替えは無理
御利益パワー溢れるお寺の瓦が欲しいソルジャー、グンと膨らむ野望。
お寺を牛耳るつもりですけど、生徒会長から思わぬ台詞が。
ブルー 「瓦の葺き替え、お花見には絶対、間に合わないね」
Aブルー「なんだって? 資金ならきっと、福の神様が!」
ブルー 「お金だけあっても、無理なものは無理! 瓦が無いから!」
Aブルー「瓦が無いって…。買えばいいんだろ?」
福の神様が買ってくれるよ、と言うソルジャーですけど。
ブルー 「ダメダメ、お寺の瓦は普通の瓦と違うから!」
Aブルー「知ってるよ。御利益パワーがたっぷり詰まった瓦だよね!」
ブルー 「それなら分かりそうなものだけど? 特別だってことが」
Aブルー「特別だろうねえ! お寺の屋根でパワーを溜め込んで!」
ブルー 「そうなる前の瓦が問題! お寺の瓦は特注品!」
お寺の紋とかを入れて、そのためだけに焼く瓦なのだ、と生徒会長。
ブルー 「修理用の瓦は焼いてあっても、葺き替えの分は…」
キース 「無いだろうなあ、用意する資金が無い段階では」
Aブルー「ちょっと待ってよ、それじゃ今から葺き替えとなると…」
ブルー 「瓦を焼く所からのスタートになるね」
期間短縮は絶対に無理、という言葉にキース君も「ああ」と。
キース 「それなりの期間が必要になるな、瓦を焼くには」
Aブルー「だったら、福の神様に葺き替えをお願いしたって…」
ブルー 「古い瓦が手に入るのはかなり先だね、いつのことやら…」
新品の瓦が出来上がるのだって相当に先だ、と厳しい指摘。
ブルー 「だからね、頼むだけ無駄だから! イングリッドさんに!」
Aブルー「そ、そんな…! ぼくは瓦が欲しいのに…!」
いっそ屋根から剥がしたいくらいに、と御執心。
Aブルー「剥がしちゃ駄目かな、代わりの瓦を差し込んで!」
ブルー 「無茶だから!」
Aブルー「でも、瓦で焼肉したいんだよ! パワー充填!」
どうしても古い瓦が欲しい、と諦める気はゼロ。
さて、どうなる…?
2015/04/15 (Wed)