☆美味しくなります
今日から霜月、十一月。いきなり日曜、すなわち休日。
生徒会長の家でゆっくり遊ぼう、と押し掛けたシャン学メンバーたち。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
ブルー 「今日ものんびりコースだね? 昨日の続きで」
ジョミー「うん! ぶるぅの料理とお菓子があるから!」
それが最高、と頷く面々。
シロエ 「ぶるぅの料理は美味しいですしね、何を作っても」
マツカ 「ええ、素敵に美味しくなりますからね」
ブルー 「そうだよ、オニフスベだって、ぶるぅにかかれば!」
一同 「「「オニフスベ!?」」」
ギョッとした顔のシャン学メンバー、その名に何やら聞き覚えが。
シロエ 「か、会長…。オニフスベって言いましたか?」
ブルー 「言ったよ、君たちも実物を見たよね」
超特大のを、と生徒会長が両手で示す大きさ。
ブルー 「直径五十センチだしねえ、あれが最大って所だよね」
シロエ 「…な、何のですか?」
ブルー 「オニフスベだよ、平均サイズはバレーボールらしいから」
でもアレはもっと大きかった、と言われて脳裏に蘇るブツ。
キース 「例の仁王スッポンタケもどきのことか!?」
スウェナ「オニフスベだって言ってたわよね?」
ブルー 「そう! あれは食べられるキノコなんだよ」
サム 「だったら、あいつら、食ったのかよ?」
移植とか言って持ち帰りで…、とサム君が言うのはソルジャー夫妻。
サム 「でっかく育てて、食っちまったとか…?」
ブルー 「どうだかねえ…。派手に勘違いをしていたからね!」
仁王スッポンタケだと思い込んで…、とニンマリと。
ブルー 「成長記録をつけてる間に、手遅れかもねえ…」
一同 「「「手遅れ?」」」
ブルー 「育ち過ぎると食べられないんだよ、オニフスベは!」
キース 「あんた、知ってて成長記録と言ったのか!?」
ブルー 「決まってるじゃないか!」
だから楽しみだと言ったんだよね、という話。
仁王スッポンタケの幼菌、どうなったと?
2015/11/01 (Sun)
☆愉快なオニフスベ
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケだと信じてお持ち帰りの幼菌。
成長記録をつけている筈ですけど、育ち過ぎるとアウトだというオチ。
ブルー 「仏様もつくづく、罪なことをなさるよねえ…」
キース 「アレが見付かった時もそう言っていたが、そのことか?」
育ち過ぎると食えないからか、と副住職の問い。
キース 「俺はてっきり、オニフスベで別物だという意味かと…」
シロエ 「ぼくもです。育っても別物ですからね」
サム 「スッポンタケにはならねえもんなあ、別物だしよ」
仁王スッポンタケどころか、全く別のキノコだよな、とサム君も。
サム 「おまけに食えねえオチとなったら、悲惨だぜ」
マツカ 「きっと楽しみにしてたでしょうにね…」
シロエ 「会長が成長記録だなんて言うから、余計ですよ」
ブルー 「そこが余計に罪なんだよねえ、仏様も!」
オニフスベときたよ、と楽しそうな顔。
ブルー 「スッポンタケの幼菌と瓜二つっていう所がね!」
シロエ 「育ち過ぎたら食べられないなんて思いませんよね…」
キース 「まったくだ。…そうか、そういうオチだったのか…」
仏様は俺のお詫びを聞き入れて下さったのか、と感謝のお念仏。
キース 「有難いことだ。南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
ブルー 「いやもう、ホントにナイスで粋な計らいだよ!」
あの二人には気の毒だけど、とクスクスと。
ブルー 「待てば待つほど愉快なんだよ、オニフスベだから!」
シロエ 「…愉快って…。単に食べられないだけですよね?」
ブルー 「甘いね、罪なことをなさると言ったよ、仏様は!」
罪作り過ぎて笑うしかない、と言われましても。
キース 「どの辺がどう罪作りなんだ?」
ブルー 「オニフスベなトコだよ!」
サム 「楽しみに待ったら食えねえオチだろ、オニフスベはよ」
シロエ 「それだけですよね?」
ブルー 「違うね、成長過程がね!」
実に傑作、と言ってますけど。
そんなに笑える育ち方って、どんなのですか?
2015/11/02 (Mon)
☆まだまだ子供です
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケの幼菌だと信じた、オニフスベ。
生徒会長が言うには成長過程が笑えるそうで、記録をつけている筈で。
シロエ 「どう育つんですか、オニフスベって?」
キース 「俺も気になる所だが…。仏様が罪なことをなさると聞くと」
ブルー 「あの二人にとっては罪作りだっていうだけのことで…」
オニフスベにとっては普通のことで、と生徒会長、合掌を。
ブルー 「笑う前にね、まずは粋な計らいにお念仏でさ」
サム 「俺たちには粋なオチなのかよ?」
ブルー 「仁王スッポンタケ探しの結末としてはね!」
はい、お念仏! と促す声が。
ブルー 「全部で十回、みんな揃って南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」
一同 「「「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」」」
ブルー 「南無阿弥陀仏~、と…。じゃあ、話そうか」
仏様の広い御心について、と伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「オニフスベってヤツはさ、あの段階が幼菌なわけで…」
ジョミー「それって、スッポンタケと同じなんじゃあ…」
ブルー 「そこまではね!」
見た目は立派に仁王スッポンタケの幼菌っぽい、という断言。
ブルー 「でもねえ…。仁王スッポンタケを知らなかったら…」
シロエ 「どうなるんですか?」
ブルー 「ただの特大の丸いキノコだってね!」
その段階でネットに写真をUPが一般人、とキッパリと。
ブルー 「こんなの出ました、って感じでね!」
サム 「そりゃそうだよなあ、デカかったしよ…」
ブルー 「超特大だよ、普通はバレーボールのサイズだからね」
それでも充分デカイから、と言われて納得。
ジョミー「キノコのサイズじゃないもんね…」
マツカ 「常識外れな大きさですよね」
シロエ 「普通のキノコを想像してたら、大きすぎますね」
スウェナ「キノコなんだと思わないわよ、あんなのは」
ブルー 「アレだけで充分、人はド肝を抜かれるよ」
でも幼菌で、まだまだ子供なのだとか。
あの姿からどう育つんでしょう?
2015/11/03 (Tue)
☆途中まで瓜二つ
仁王スッポンタケの幼菌と信じて、ソルジャー夫妻が持ち帰ったブツ。
その正体はオニフスベの幼菌、成長過程が笑えるのだとかで。
ブルー 「あのデカさのせいで、ブルーは仁王スッポンタケだとね」
キース 「そう考えるのも無理はないが…。俺も慌てたし」
てっきり特大のスッポンタケの幼菌かと…、と副住職も怯えた代物。
キース 「俺のお詫びを、仏様は聞き入れて下さらなかったのだと」
ブルー 「まあねえ、仁王スッポンタケが出そうな勢いだったし」
五体投地での君のお詫びは…、とクスクス笑い。
ブルー 「その甲斐あって、仏様が下されたのがオニフスベだよ!」
シロエ 「あれはどういう育ち方をすると言うんです?」
ブルー 「途中まではスッポンタケの幼菌と瓜二つだね!」
そこが仏様の罪作りな所なのだ、と指を一本立てまして。
ブルー 「スッポンタケの幼菌は君たちも見ただろ、山の中で?」
ジョミー「うん…。オニフスベのとそっくりだったけど?」
サム 「皮が破れたら、中からニョキッと出るんだぜ、アレが」
迷惑な形のスッポンタケが…、とサム君、ブツブツ。
サム 「だからよ、俺もオニフスベを見た時は真っ青でよ…」
キース 「あんなデカイのからスッポンタケが生えたら、特大だしな」
もう間違いなく仁王スッポンタケだ、とガクブルと。
キース 「俺も終わりだと思ったが…。実際のアレはどうなんだ?」
ブルー 「順調だったら、だんだん育っていって…」
シロエ 「もっと大きくなるんですか!?」
ブルー 「大きさはアレで終わりだね。…後は中身の問題で」
中が成熟してゆくのだ、と生徒会長。
ブルー 「それに合わせて、表面にヒビが入るわけ!」
サム 「スッポンタケと同じじゃねえかよ」
ブルー 「瓜二つだと言った筈だよ、途中まではね!」
キース 「なら、その先が違うのか?」
ブルー 「とても素敵に!」
それは最高に素敵なんだけど…、というオニフスベ。
どんな違いが出て来るんですか?
2015/11/04 (Wed)
☆破れたら終わり
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケの幼菌と信じて、移植したキノコ。
農場で育った筈ですけれども、その正体はオニフスベの幼菌で…。
ブルー 「表面にヒビは入るんだけどね、中身がまるで違うから…」
シロエ 「どんなキノコが出て来るんですか、オニフスベは?」
ブルー 「…次の世代のオニフスベかな?」
一同 「「「は?」」」
スッポンタケの幼菌そっくりな上に、オニフスベだって幼菌なわけで。
キース 「おい、オニフスベは幼菌から幼菌が出て来るのか?」
ジョミー「次の世代ってことは、そうなるよね?」
シロエ 「蜘蛛の子みたいにワラワラと生えてくるんでしょうか?」
あの中から丸いのがヒョコヒョコと…、という推測ですけど。
ブルー 「そっちだったら、まだマシかもね!」
サム 「次の世代って言ったじゃねえかよ、オニフスベだろ?」
丸いのが次の世代なんだろ、とサム君でなくとも思うわけでして。
スウェナ「小さすぎてガックリくるっていうオチかしら?」
ブルー 「ガックリどころか、号泣モノだね!」
一同 「「「号泣モノ?」」」
ブルー 「ホコリタケの一種だと説明しなかったっけ?」
オニフスベのこと、と生徒会長、ニヤニヤと。
ブルー 「ホコリタケってヤツは、文字通りに埃を撒き散らすんだよ」
一同 「「「埃?」」」
ブルー 「胞子だってば、次の世代のオニフスベ!」
それがギッシリ詰まっているのが成熟したヤツ、という説明。
ブルー 「そうなる前なら食べられるけれど、胞子じゃねえ…」
シロエ 「か、会長…。それじゃ、あのオニフスベが破れたら…」
ブルー 「ブワッと埃で、萎んでおしまいなんだけど?」
一同 「「「うわー…」」」
なんてオチだ、と一同、愕然。
キース 「すると、あの馬鹿野郎が成長記録をつけてたら…」
シロエ 「巨大スッポンタケどころか…」
ブルー 「萎んで終わり!」
プシューッと破れて萎むだけ! というのがオニフスベの末路。
号泣モノかも…?
2015/11/05 (Thu)
☆別物なんですが
仁王スッポンタケの幼菌だから、とソルジャー夫妻が持ち帰ったブツ。
あちらのシャングリラの農場に移植、成長記録もつけている筈なのに。
キース 「あれは萎んでおしまいなのか?」
ブルー 「オニフスベな以上は、そうなるしかないね!」
諸行無常というヤツで…、と合掌している生徒会長。
ブルー 「表面にヒビが入ってワクワクしてたら、プシューッとね!」
サム 「埃が出て来て終わりなのかよ…」
シロエ 「胞子ですけど、見た目は埃になるんでしょうねえ…」
ホコリタケですしね、とシロエ君も溜息なオニフスベの最期。
シロエ 「あの人たち、あれからどうしたでしょう?」
スウェナ「きっと成長記録をつけていた筈よ、勘違いだもの」
ジョミー「仁王スッポンタケだと信じてたしね…」
ブルー 「だから言ったんだよ、仏様も罪作りなことをなさるって!」
大喜びで持って帰ってガックリなオチ、と種明かし。
ブルー 「今頃は泣いていると思うよ、苦労が水の泡だから!」
キース 「…しかし、俺たちが恨まれないか?」
別物を掴ませたわけなんだが…、と副住職が肩をブルッと。
キース 「あんたもそうだし、俺もリーチな気がするが!」
ブルー 「そこは仏様にお任せだよ!」
一同 「「「へ?」」」
どう任せたって、別物は別物だと思う、と怯える御一同様ですけど。
ブルー 「鰯の頭も信心から! もちろん仁王スッポンタケも!」
キース 「どういう意味だ?」
ブルー 「信じさえすれば、オニフスベだって化けるんだよ!」
仏様の御加護で仁王スッポンタケになる、と天晴れな説が。
ブルー 「それがプシューッと萎んだわけだし、信心不足!」
サム 「マジかよ、それで逃げ切るのかよ?」
ブルー 「逃げ切ると言うより、仏の道を説くってヤツだね!」
キース 「あいつの信心が足りなかったと言う気か、あんた!」
ブルー 「そうだけど?」
信じる者は救われるよね、と大真面目な顔。
銀青様の仰せなだけに、それで正解?
2015/11/06 (Fri)
☆思い込みは駄目
オニフスベの幼菌を仁王スッポンタケと勘違いした、ソルジャー夫妻。
生徒会長が言うには、仏様を信じたならば仁王スッポンタケもアリ。
ブルー 「これが有難い仁王スッポンタケだと信じればね!」
シロエ 「…オニフスベが仁王スッポンタケに変わるんですか?」
ブルー 「そう言えばいいと思うけど?」
何処かの誰かが文句を言ったら…、と生徒会長こと銀青様のお言葉。
ブルー 「仏様は御加護を下さるものだし、信じさえすればね!」
キース 「あいつらは信じていやがったんだが!」
最初から仁王スッポンタケのつもりだった、と副住職。
キース 「だから持ち帰りで、成長記録をつけるんだろうが!」
シロエ 「…言われてみればそうですねえ…」
スウェナ「少しも疑っていないわよ?」
ブルー 「それは、あの二人の思い込みでさ!」
思い込むだけでは御加護は無いのだ、と高僧モードの顔。
ブルー 「仏様の御加護で手に入れたならば、信じて拝む!」
シロエ 「スッポンタケ…じゃなかった、オニフスベをですか?」
キース 「喜んで拝みやがったと思うが!」
あの中からデカイのが生えてくるのだとワクワクと…、と当然な話。
キース 「観察しながら拝みまくりで、信じまくりだ!」
ブルー 「でもねえ…。それは仁王スッポンタケを信じてるわけで…」
仏様はサラッと無視じゃないか、と鋭い指摘が。
ブルー 「せっかくキースの御祈祷でアレを手に入れたのに!」
キース 「…感謝の心が足りんというのか?」
ブルー 「そういうことだね、仏様に感謝のお念仏だよ!」
お念仏の一つも唱えないから、仏様の罰が下ったのだ、と言った所へ。
??? 「大変だってばーっ!」
一同 「「「!!?」」」
なんだ、と見回せばソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「大変なんだよ、ぼくの大事な仁王スッポンタケが!」
ブルー 「大きく育ち過ぎたのかい?」
農場の屋根が破れたとか…、という質問。
はてさて、何が大変だと?
2015/11/07 (Sat)
☆腐っちゃいました
仁王スッポンタケの幼菌だと信じて、ソルジャー夫妻が移植したブツ。
あちらのシャングリラで育てたわけですが、大変なのだそうで。
Aブルー「育ち過ぎて農場の屋根が破れたんなら、大歓迎だよ!」
ブルー 「大変すぎると思うけど?」
場合によっては隔壁閉鎖だ、と生徒会長も知るシャングリラの構造。
ブルー 「ブチ破られた場所が悪けりゃ、外へ突き抜けかねないし…」
Aブルー「頼もしいじゃないか、そこまで元気に育ったら!」
奥の奥まで貫かれてこそのセックスだから、とアヤシイ発言。
Aブルー「ブチ破るだとか、突き抜けるだとか、もう最高で!」
ブルー 「帰りたまえ!」
此処で猥談はお断りだ、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「君の大変さはもう分かったから! 船の修理は面倒だし!」
Aブルー「そっち方面の迷惑だったら、もう喜んで!」
もちろん、ぼくのハーレイだって…、とキャプテンの名が。
Aブルー「修理班と一緒に工具を握ってくれるよ、きっと!」
ブルー 「…大喜びで修理するのかい?」
Aブルー「御利益が半端なさそうだからね!」
なのに、大きく育つどころか…、ソルジャー、とても残念そうで。
Aブルー「途中までは良かったんだけど…」
ブルー 「どうなったわけ?」
Aブルー「育つ前に腐ってしまったんだよ! 中身がすっかり!」
せっかく皮が破れたのに…、とガックリと。
Aブルー「中からニョキッと生える代わりに、カビがブワッと!」
一同 「「「カビ?」」」
Aブルー「もう、文字通りにカビだったんだよ! 腐っちゃって!」
腐った物にはカビが生えるだろ、とカビだと信じている胞子。
Aブルー「成長記録もつけていたのに、あれでパアだよ!」
ブルー 「…なるほど、腐ってしまったと…」
Aブルー「そうなんだよ! 大切な仁王スッポンタケが!」
ブルー 「だろうね、君が仏様に御礼を言わないから…」
仏様の御加護を失ったから腐ったのだ、と銀青様。
例の作戦、使う気ですね?
2015/11/08 (Sun)
☆腐った理由は
ソルジャー夫妻が仁王スッポンタケだと信じた、オニフスベの幼菌。
なにしろモノがホコリタケの一種なだけに、中から胞子が出たオチで。
Aブルー「…腐っちゃったのは、ぼくのせいだと言うのかい?」
ブルー 「どう考えても、そうなるけれど?」
環境は整えてあったんだろう、と生徒会長、いや銀青様。
ブルー 「こっちのハーレイが言った通りの場所に植えたら…」
Aブルー「きちんと育つ筈だったって?」
ブルー 「当たり前だよ、ハーレイだってプロなんだから!」
ダテにキャプテンをやってないから、と教頭先生の肩書きが。
ブルー 「最適な環境を教えたんだし、普通は育つ!」
Aブルー「…だったら、腐ってしまったのは…」
ブルー 「君の信心が足りないからだよ、仏様への!」
一度でもお念仏を唱えたのか、という質問。
ブルー 「君のことだし、唱えもしないと思うんだけどね?」
Aブルー「えっ、だって…。お念仏なんて、ぼくの世界とは無関係!」
どうして唱える必要があるのだ、と返った答え。
Aブルー「仏様なんて、こっちの世界に限定だしね!」
ブルー 「…そうだろうけど、仁王スッポンタケに関しては別!」
仏様の御加護で見付かった幼菌なんだから…、とキース君に視線を。
ブルー 「其処のキースが五体投地で御祈祷した結果なんだから!」
キース 「いや、それは…。俺はお詫びをしていただけで!」
ブルー 「どういう理由でやっていようが、五体投地を三千回だよ?」
強力な御祈祷になり得るパワー、と説明が。
ブルー 「その甲斐があって、仏様が下さったのがアレで…」
Aブルー「分かってるけど、なんでお念仏が必要なのさ!」
ブルー 「仏様のパワーは信心からだよ!」
まずは信じる心が大切、と説法もどき。
ブルー 「信じて縋れば助けて下さる、そういうのが仏様だから!」
Aブルー「それじゃ、仏様のパワー不足で…」
大切なアレが腐ってしまったのか、とソルジャー、愕然。
お念仏、唱えてませんしね?
2015/11/09 (Mon)
☆三千回で行け
仁王スッポンタケの幼菌だと信じて、ソルジャーが育てたオニフスベ。
ホコリタケの一種な本領発揮で、胞子を撒き散らして終わったわけで。
Aブルー「…ぼくが仏様を拝んでいたなら、腐らなかったと?」
ブルー 「そうとしか思えないけれど?」
残念だったねえ…、と生徒会長。
ブルー 「超特大のスッポンタケの幼菌がパアだなんてね!」
Aブルー「もう一度頼んで貰えないかな、仏様に!」
ブルー 「何を頼むんだい?」
Aブルー「仁王スッポンタケの幼菌だよ!」
今度こそ真面目に育てるから、とソルジャー、土下座。
Aブルー「お念仏パワーが必要だったら、唱えるから!」
キース 「断固、断る!」
誰のせいで俺が五体投地を三千回も…、と副住職の怒り。
キース 「やりたいんだったら、自分でやればいいだろう!」
サム 「それは言えるぜ、御祈祷パワーの方はともかく…」
五体投地は素人さんがやっても意味がある筈、とサム君も。
サム 「身体を投げ出して拝むわけだし、縋るならアレだぜ」
キース 「他所の国だと、五体投地で巡礼する人もいるからな…」
シロエ 「知ってます! 専用のプロテクターがあるんですよね!」
手や膝を傷めないように…、とシロエ君。
シロエ 「服が汚れない、専用エプロンもありましたっけ…」
キース 「正確に言えば、服が擦り切れないように着けるんだがな」
五体投地で進んだ分だけ前進するのだ、と副住職が解説を。
キース 「そうやって礼拝しながら、2100キロ行くわけだ」
一同 「「「2100キロ!?」」」
キース 「最短でも185日かかると聞くが…」
一同 「「「うわー…」」」
なんて距離だ、と一同、ガクブル。
シロエ 「それだけの距離と日数を五体投地でですか!?」
キース 「らしいぞ、それも素人さんがな」
Aブルー「ぼくにそれをやれと?」
ブルー 「三千回でいいと思うけど?」
キースが三千回だったから、と促してますが。
五体投地をするキャラですか…?
2015/11/10 (Tue)
☆五体投地が必須
ソルジャーが仁王スッポンタケだと信じた幼菌、実はオニフスベ。
胞子を撒き散らしておしまいでしたが、腐ったと勘違いしたオチで…。
ブルー 「仁王スッポンタケをもう一度、と思うんだったら…」
Aブルー「五体投地を三千回もしないと駄目なのかい?」
ブルー 「最低でも三千回ってトコだね、欲しいのならね!」
仏様に真心をお見せしないと…、と生徒会長のお説教。
ブルー 「君の信心が足りなかったから、腐ったんだし…」
Aブルー「知っていたなら、ちゃんと信心したってば!」
ブルー 「後から言うのは簡単なんだよ!」
最初からきちんと信じてこそだ、と説法モード。
ブルー 「仏様を心から敬っていれば、自然とそういう心になるし!」
Aブルー「ぼくの世界には、仏様なんて無いんだよ!」
ブルー 「ほらね、やっぱり信じてないし!」
その言いぐさが何よりの証拠、と指をビシィ! と。
ブルー 「君はそういうつもりでいてもさ、仏様の方では違うかもね」
キース 「有り得るな。…仏様の世界は広いというのが常識だ」
ありとあらゆる所にいらっしゃるのが仏様で…、とキース君も。
キース 「あんたの世界も、見ていらっしゃる可能性は高いぞ」
Aブルー「ぼくの世界は、そういう世界じゃないんだけど!」
ブルー 「甘いね、仏様からすれば直ぐ其処なんだよ!」
君が住んでる世界だって、と銀青様。
ブルー 「だからしっかり見ていらっしゃって、あの幼菌も…」
Aブルー「ぼくが真面目に拝まないから、腐らせたって!?」
ブルー 「間違いなく仏罰だと思うけどねえ?」
お詫びの意味でも五体投地が三千回は必要だろう、という仰せ。
ブルー 「それもしないで、仁王スッポンタケをくれというのは…」
キース 「厚かましすぎるな、どう考えても」
Aブルー「ぼくは、お念仏とかの趣味は無いから!」
ブルー 「なら、諦めるしかないってね!」
二度目の御縁は無いであろう、とバッサリと。
ソルジャーの夢も終わりですかねえ…?
2015/11/11 (Wed)
☆代理を立てたい
仁王スッポンタケの幼菌だとソルジャーが思い込んだ、オニフスベ。
ホコリタケらしく胞子を撒いたのを、腐ったのだと勘違いした結末で。
Aブルー「五体投地を三千回しないと、二度目は無いって?」
ブルー 「絶対に無いね、君の腐った性根のままだと!」
お詫びの方法を教えてやっただけマシだと思え、と銀青様。
ブルー 「ぼくが言わなきゃ、君はお詫びもしないんだろうし!」
Aブルー「だけど、酷いよ! せっかくの仁王スッポンタケなのに!」
腐らせるなんて、と不満たらたら。
Aブルー「くれたんだったら、ちゃんと成長させて欲しいんだけど!」
ブルー 「仏様も試しておられたんだよ、君の心を!」
仁王スッポンタケに相応しいかどうか、と嘘八百。
ブルー 「アレを受け取るのに相応しかったら、育っただろうね!」
キース 「だろうな、腐る代わりにな」
Aブルー「そ、そんな…。それじゃ、もう一度、貰うためには…」
ブルー 「五体投地を三千回だね! 南無阿弥陀仏で!」
それでも貰えないかもしれない、と厳しい口調。
ブルー 「ダメ元でやるなら、少しは望みがあるってだけで!」
Aブルー「やるだけ無駄かもしれないと?」
ブルー 「仏様の御心は、凡人には分からないからね!」
Aブルー「…代理を立てたら?」
一同 「「「代理?」」」
まさか、とシャン学メンバーが見詰める先に副住職。
キース 「…俺なのか?」
Aブルー「頼むよ、御布施は奮発するから!」
ブルー 「試されてるのは、君なんだけど!」
Aブルー「地獄の沙汰も金次第、って言うんだろう!」
出すものを出せば解決する筈、と切り返し。
Aブルー「ぼくの代わりに三千回ほど! 御布施はこれだけ!」
キース 「…安すぎるような気がするが?」
Aブルー「それじゃ、どのくらい出せばいいんだい?」
キース 「いくら出されても、お断りだ! 自分でやれ!」
元々はあんたが蒔いた種だ、と一蹴された代理の依頼。
ソルジャー、これで諦めますかね?
2015/11/12 (Thu)
☆代理がいません
ソルジャーが仁王スッポンタケだと信じた幼菌、超特大のオニフスベ。
腐ってしまったと勘違いして、新しいのを欲しいと希望で…。
Aブルー「キースは駄目でも、代理を立てるのはオッケーなのかい?」
ブルー 「君のハーレイがやるんだったら、それもアリかな…」
夫婦は一心同体だから、と生徒会長、いや、伝説の高僧、銀青様。
ブルー 「でもねえ、こっちのハーレイを代理に立てても駄目だね!」
Aブルー「同じハーレイだと思うんだけど!」
ブルー 「ダメダメ、赤の他人だからね! 他人の空似!」
他に有望なのは「ぶるぅ」くらい、と大真面目な顔。
ブルー 「ぶるぅは君たちの子供同然、代理も充分いけると思うよ」
Aブルー「ぶるぅって…。そりゃあ、やるかもしれないけれど…」
ブルー 「食べ物で釣れば、やってくれそうだろう?」
Aブルー「だけど、タダでは済まなさそうだよ! ぶるぅだから!」
悪戯小僧で大食漢なのが「ぶるぅ」なんだし、とブツブツブツ。
Aブルー「五体投地で仁王スッポンタケをゲット出来ても…」
ブルー 「悪戯されて、また腐るって?」
Aブルー「絶対、そういうコースだってば! 間違いなく!」
ブルー 「…だったら、諦めるしかないねえ…」
お詫びも出来ないようだから、と冷たい視線。
ブルー 「それとも、君のハーレイを使ってやってみるかい?」
Aブルー「こっちのハーレイは本当に駄目だと?」
ブルー 「誠意の欠片も見られないからね、そんな代理は!」
しかるべき坊主に頼めないなら身内でやれ! と突き放し。
ブルー 「どうしても無理なら、分割とかね!」
一同 「「「分割?」」」
ブルー 「一度に三千回じゃなくって、百回コースで三十日とか!」
ただし、キノコにはシーズンが…、と眺める壁のカレンダー。
ブルー 「月末じゃ流石に無理だろうねえ、冬になるから!」
Aブルー「間に合わないじゃないか!」
もう一度だけチャンスが欲しい、と言ってますけど。
無理なんじゃあ…?
2015/11/13 (Fri)
☆再度チャレンジ
仁王スッポンタケをゲットなチャンスをもう一度、と願うソルジャー。
五体投地を三千回のお詫びはどうする気なのか、謎ですけれど。
Aブルー「月末だと冬で、もう出会えないって? 仁王スッポンタケ」
ブルー 「暖冬だっていう予報だけどねえ、無理だと思うよ」
シロエ 「たまに、12月でも台風が来たりしますけど…」
今年はそこまで暖かいかどうか、と読めない月末。
キース 「こればっかりはな…。11月の末に松茸という年もあるが」
一同 「「「松茸!?」」」
キース 「檀家さんが山で採って来たんだ、本物だったぞ」
あれは確かに11月の終わりだった、と副住職。
キース 「御本尊様に、と下さったんで、有難く食ったが…」
Aブルー「本当かい!?」
キース 「ああ、美味かったぞ。香りの方も良かったし…」
Aブルー「じゃあ、仁王スッポンタケも可能性はあるってことだね!」
キース 「ま、待ってくれ! そっちに行くのか、松茸から!?」
Aブルー「松茸だって、充分、有難い形だからね!」
傘が開く前は、立派なアレに見える形なんだし、とニコニコと。
Aブルー「これも何かの御縁だよ! 再チャレンジしろと!」
ブルー 「その前に、お詫び!」
Aブルー「考えるってば、分割するって方向で!」
要は三千回やればいいんだろう、と前向きに。
Aブルー「ぼくのハーレイに相談してから、再チャレンジの方向で!」
ブルー 「しなくていいから!」
Aブルー「でも、欲しいんだよ! もう一度!」
そして今度こそ立派に育てる、とグッと拳を。
Aブルー「月末だと冬になっちゃうかもだし、22日で!」
一同 「「「22日?」」」
Aブルー「22日は吉日だしね!」
サム 「あー、友引かよ…」
Aブルー「そんなことより、いい夫婦の日だよ!」
一同 「「「いい夫婦の日!?」」」
Aブルー「11月の22日はそうなんだろう?」
語呂合わせとかで…、と出て来た吉日。
いい夫婦の日に仁王スッポンタケ狩りですか?
2015/11/14 (Sat)
☆またやる気です
仁王スッポンタケをもう一度、と次なるチャンスに賭けるソルジャー。
11月22日が「いい夫婦の日」だからと、その日に行く気満々で。
Aブルー「いい夫婦の日に仁王スッポンタケだよ、きっと会えるよ!」
ブルー 「本気なわけ!?」
Aブルー「至って本気で、至って正気! もう一度ゲット!」
仁王スッポンタケの幼菌を、と握り締める拳。
Aブルー「そうと決まれば、三千回を今日から分割コースだよ!」
ブルー 「こっちのハーレイは使えないからね!」
Aブルー「分かってるってば、ぼくのハーレイにやらせるから!」
夫婦は一心同体なんだし、と自分でやる気は無い模様。
Aブルー「余裕があったら、お詫びに加えてプラスアルファで!」
ブルー 「三千回を超えて五体投地って?」
Aブルー「御利益を頂きたいからね!」
ハーレイにしっかり頑張らせよう、と丸投げな姿勢。
Aブルー「それじゃ、11月22日はよろしく!」
一同 「「「よろしく?」」」
Aブルー「当たり前だよ、今度もみんなでスッポンタケ狩り!」
楽しくお出掛けしなくちゃね、と笑顔全開。
Aブルー「素晴らしいのに出会えるように、祈っていてよ!」
キース 「断固、断る!」
ブルー 「ぼくもだよ!」
Aブルー「つれないねえ…。でも、ぼくのハーレイが頑張るから!」
五体投地を三千回で…、と固めた決意。
Aブルー「出来ればプラスアルファなコース! うんと沢山!」
ブルー 「…君のお詫びは?」
Aブルー「ハーレイが代理でやってくれるから!」
仁王スッポンタケをゲットするためなら頑張る筈! と決め付けで。
Aブルー「じゃあ、また、11月22日にね~!」
シロエ 「嫌なんですけど!」
Aブルー「ダメダメ、決定事項だから!」
それじゃ、と姿が消えまして…。
キース 「おい、エライことになっていないか?」
シロエ 「スッポンタケ狩りらしいですけど…」
どうなるんだろう、と一同、顔面蒼白。
悪夢再びということですか…?
2015/11/15 (Sun)