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シャングリラ学園つれづれ語り

☆十月はお十夜


さて、10月。けれど悪夢のようだった法要を引き摺る面々。
生徒会長宅で愚痴る週末、もうウンザリという顔のシャン学メンバー。

シロエ 「キース先輩、今月は何も無いんでしょうね?」
キース 「いや、あるが…」
スウェナ「何があるのよ、今月は何!?」
キース 「お十夜だが…。俺が副住職になったお披露目もアレで」

南無阿弥陀仏の寺にお十夜は欠かせん、とイヤンな話。

シロエ 「それじゃ、今月も法要ですか?」
サム  「その心配はねえと思うぜ、お十夜だからよ」
一同  「「「へ?」」」
キース 「お十夜は念仏三昧だからな、ただひたすらに」
ブルー 「それと法話がセットなんだよ、檀家さん向けの」

何処かの誰かが好む類のヤツではない、とキッパリと。

ブルー 「本来の形は、十日間ぶっ通しでお念仏だから…」
シロエ 「それは、例の人が嫌がりそうですね」
キース 「お浄土の蓮はキープしておきたいようだがな…」

だが、そのための努力は俺に丸投げしやがった、と苦い顔。

キース 「ウッカリ数珠を貰ったばかりに、俺はだな…」
ブルー 「お念仏なんだよね、誰かさんの代わりに…」

気の毒だけど仕方ない、と生徒会長、いや銀青様。

ブルー 「引き受けたからには、やり遂げてこその坊主だし…」
キース 「分かってはいるが、迷惑ではある」

だが、今回はお十夜に感謝、と左手首の数珠レットを繰って。

キース 「やっと真面目に法要が出来る。今月こそは!」
シロエ 「お盆からこっち、災難続きでしたしねえ…」
キース 「作法通りにやったことまで、曲解されてしまったからな」
一同  「「「あー…」」」

お彼岸の時の卒塔婆のことか、と一同、納得。

ジョミー「キースは真面目にやったんだよね?」
サム  「お前も坊主の端くれだったら覚えとけよな、アレ」
キース 「まったくだ。ウチのお彼岸にはつきものなんだし…」

俺は真面目に施餓鬼をしたのに、と嘆きの声が。
おはぎに卒塔婆を刺した件ですね?


2016/10/01 (Sat) 

 

☆十月はヤバイ


先月のお彼岸の法要について、生徒会長宅で愚痴るシャン学メンバー。
誤解されたのが施餓鬼の作法で、おはぎに卒塔婆を刺したばかりに…。

シロエ 「例の人が驚喜したんですよね、刺し直しってことで…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 貫き直すって言ってたよ!」

抜いちゃったヤツを刺し直す時はそう言うのかな、と無邪気なお子様。

ぶるぅ 「それに、帰って貫き直して貰うって…」
キース 「法要を台無しにしやがって! あの馬鹿野郎が!」
ジョミー「でもさ、キースが刺し直したんだから仕方がないよ」
キース 「作法だと言っているだろう!」

施餓鬼が済んだ卒塔婆は元の場所へと戻すものだ、とブツブツと。

キース 「元から刺してあった場合は、刺し直すのが作法なんだ!」
ブルー 「そうなるんだよね…。それがドツボだと分かっていても」
サム  「坊主の世界は何かと作法がうるせえからよ…」

ヘマをやったら末代までの恥になるしよ、とサム君も。

サム  「あそこで刺さずに放っておいたら、キースの恥でよ…」
シロエ 「恥か墓穴か、どっちの方がマシなんです?」
キース 「坊主としては、恥をかくよりは墓穴だろうな」

潔く死を選ぶものだ、と台詞は立派ですけれど。

キース 「だが、あの野郎が余計なことさえしなければ…!」
スウェナ「おはぎに卒塔婆は刺さってないわね、間違いないわよ」
ブルー 「気の毒だけれど、キースの運命って所だろうね」

そして今月はリーチな予感、と生徒会長。

ブルー 「一年で一番ヤバイ時期だよ、今月が」
一同  「「「へ?」」」

お十夜だから安全圏では、と首を傾げる御一同様。

シロエ 「今月の何処が危ないんです?」
キース 「俺にも真面目に分からないんだが…」
ブルー 「リアルにヤバイと言うべきか…」
一同  「「「リアルに?」」」
ブルー 「そう、一年の内の何処よりもヤバいシーズンで…」

行楽の秋で食欲の秋だから、と言われましても。
どの辺がどうヤバいシーズンだと…?


2016/10/02 (Sun)

 

☆美味しい季節


今月はお十夜だから安全な筈、と考えているキース君たちですが。
生徒会長が言うにはリアルにヤバイ季節で、一年の中でも最悪だとか。

キース 「行楽の秋で食欲の秋の、いったい何処がヤバイんだ?」
シロエ 「普通ですよね、後は芸術の秋も入るでしょうか」
サム  「だよなあ、それに今月はお十夜だしよ…」

どうヤバイのかが分かんねえよ、とサム君も。

サム  「関係ねえだろ、あいつが出そうにねえ季節だぜ?」
ブルー 「分かってないねえ、秋の味覚は何なんだい?」
シロエ 「サンマが美味しい季節ですよね」
スウェナ「栗もこれからよ、他にも色々出るのが秋よ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 秋はお料理も楽しくなるの!」

お買い物に行くのも、とっても楽しみ! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「炊き込み御飯も美味しくなるしね、マツタケとか!」
キース 「…待て、マツタケだと?」
ぶるぅ 「そうだよ、これからがシーズンだもん!」

いい香りのがドッサリ入ってくるよ、とウキウキと。

ぶるぅ 「マツタケ狩りに行くのもいいよね、みんな揃って!」
キース 「…ま、マツタケ狩り…」
シロエ 「も、もしかしなくても、リーチというのは…」

それでしょうか、と生徒会長の方に視線が。

シロエ 「マツタケ狩りをする山だったら、例のキノコも…」
ブルー 「あるだろうねえ、悲しいことに」

秋はキノコのシーズンだから、と合掌を。

ブルー 「もう間違いなく真っ只中だよ、例のキノコのシーズンも」
キース 「それでリアルにヤバイのか…」
サム  「ヤバイなんてモンじゃねえよ、マジで!」

今の季節に山に行ったら終わりじゃねえか、と引き攣った声。

サム  「今月は出たら終わりだぜ、外へ…」
キース 「そうだな、出たら確実に終わる」
シロエ 「キース先輩だけじゃなくて、ぼくたちもですね…」
ブルー 「そうなるだろうね、どう考えても…」

まず間違いなく巻き添えだろう、という宣告。
全員、ヤバイわけですね?


2016/10/03 (Mon)

 

☆一番弟子はアレ


行楽の秋で食欲の秋は、炊き込み御飯が美味しい季節。マツタケとか。
そんなマツタケが出てくるシーズン、もちろん出るのが例のキノコで。

ジョミー「出たら全員終わりなんだよね、キースのせいで?」
スウェナ「そういうことよね、どう考えても…」
マツカ 「ぼくたちもキースの巻き添えですか…」
シロエ 「弟子にしちゃった人ですからね…」

スッポンタケを、と容赦ない言葉。

シロエ 「あんな厄介な弟子を取るから、こうなるんですよ!」
キース 「俺は弟子にした覚えは無いと言ってるだろう!」
サム  「でもよ、戒名をつけたじゃねえかよ、破格のヤツを」

戒名をつけたら弟子じゃねえかよ、と僧籍な人のツッコミが。

サム  「坊主の世界の掟なんだし、一番弟子で決まりだぜ」
シロエ 「スッポンタケが一番弟子だと、二人目は難しそうですね?」
ジョミー「だよねえ、いくらキースが立派な坊主になってもさ…」

一番弟子がアレだと聞いたら、普通は引くよ、という指摘。

ジョミー「キノコなだけでも馬鹿にされてるみたいなのにさ…」
シロエ 「ただのキノコじゃないですからねえ…」

今やすっかり御神体です、とシロエ君も嘆くスッポンタケの現状。

シロエ 「仏弟子ですから、御神体じゃないかもしれませんけれど…」
スウェナ「それなら御本尊様になるのかしら?」
サム  「アレがかよ!?」
スウェナ「だってそうでしょ、扱いが半端ないんだもの」

凄い戒名とか法要だとか…、という発言。

スウェナ「例の人の目には、御本尊様じゃないかしら?」
一同  「「「うわー…」」」

そこまでなのか、と一同、ガクブル。

シロエ 「そうなってくると、本気でヤバいシーズンですね?」
サム  「山にボコボコ出てるだろうしよ、今頃はよ…」
ブルー 「それはもちろん、出まくりだろうね」
スウェナ「キース、責任取りなさいよ!」
キース 「そ、それは…」

本物の御本尊様なら考えるが、と引けている腰。
責任者の筈なんですが…?


2016/10/04 (Tue)

 

☆責任を背負え


食欲の秋で行楽の秋は、スッポンタケがリアルに出てくるシーズン。
家から出たらヤバイ季節で、誰もがもれなくキース君の巻き添えで…。

シロエ 「本物の御本尊様なら、責任を取ると言うんですね?」
キース 「それはもちろん、坊主としては大事な務めで…」

何かあった時は御本尊様を抱えて逃げるものだ、という坊主の心得。

キース 「本堂が火事でも、中に飛び込めと言われているが…」
スウェナ「だったら、今度も飛び込みなさいよ!」

キースが一人で、と突き放す声が。

スウェナ「例の人はアレが御本尊様なのよ、キースのせいで!」
シロエ 「確かにそういう感じになって来ていますよね…」
ジョミー「棚経の次は法要だったしね、秋のお彼岸…」
サム  「拝んでやがるのは卒塔婆だけどよ…。その卒塔婆もよ…」

既に普通の卒塔婆じゃねえよな、とキース君をジロリ。

サム  「あんな梵字は書いてねえだろ、普通の卒塔婆は」
キース 「あいつが書けとうるさいからだ!」
シロエ 「でもですね…。情報源はキース先輩でしたよ?」

お経はお釈迦様の国の言葉だと言ってました、と容赦ない人。

シロエ 「余計なことを言わなかったら、現地突撃レポなんかは…」
スウェナ「行っていないわよね、知らないんだもの」
ブルー 「ぼくも教えてないからねえ…」

お経の詳しい意味なんか、と生徒会長、いえ、伝説の高僧、銀青様。

ブルー 「キースが自分で喋ったお蔭で、現地レポだしさ…」
シロエ 「それで出たのがアレですからねえ…」

口にしたくもありませんが、と避けるジキジキ、意味はセックス。

シロエ 「それを書くのがスッポンタケの卒塔婆ですから…」
サム  「専用っていう感じだぜ、アレは」

御用達な、と振っている首。

サム  「どんどんドツボにはまって行くのがキースだしよ…」
シロエ 「一人で背負って欲しいですよね、責任は」

本堂が火事になったと思って背負って下さい、という声が。
キース君、ピンチ…?


2016/10/05 (Wed)

 

☆責任を取るべき


スッポンタケがリアルに出て来るシーズン、秋はヤバすぎる季節。
その責任を一人で背負え、と誰もが言うのが諸悪の根源なキース君で。

シロエ 「御本尊様クラスなのがアレなんですから、責任をですね…」
サム  「一人で背負ってこそだと思うぜ、坊主ならよ」
キース 「し、しかし…。本物の御本尊様とは違うわけで…」
スウェナ「それが甘いと言ってるのよ!」

誰のせいでアレが出世をしたと思っているの、とキッツイ言葉。

スウェナ「キースのせいでしょ、弟子にするからよ!」
シロエ 「其処は間違いないですからねえ…」
マツカ 「キースが戒名をつけなかったら、何も起こっていませんよ」

変な形のキノコで終わっていたでしょう、と御曹司も。

マツカ 「ウッカリ戒名をつけたばかりに、雪だるま式と言うか…」
ジョミー「バージョンアップって言うか、アップグレードか…」

誰も頼んでいないのにね、とジョミー君。

ジョミー「ほら、アレみたいな…。PCのOSがアップデートで」
シロエ 「少し前まで騒いでましたね、ウイルス並みだって」

アップデートをする気もないのにOSが進化させられる件、と。

シロエ 「キース先輩がやっているのは、アレに似てますよ」
キース 「なんだって!?」
シロエ 「そうでしょう? 一方的にアップデートですから」

元々はただのキノコだったのを、次から次へ…、とジロリ。

シロエ 「戒名をつけたり卒塔婆を書いたり、もう本当に…」
スウェナ「出世魚みたいな感じよねえ…」

いったい何処まで行くのかしら、と溜息が。

スウェナ「全部キースがやってるんでしょ、責任取りなさいよ!」
シロエ 「御本尊様なら、本堂が火事でも運び出すんですから…」
サム  「ソレだと思って一人でやれよな」

俺たちは逃げさせて貰うからよ、と冷たい視線。

サム  「例のヤツが来たら、キースが係で…」
シロエ 「それですよ!」

キース先輩に任せましょう、と丸投げな台詞。
それで決定ですか…?


2016/10/06 (Thu)

 

☆期待に応えてこそ


スッポンタケがリアルに出るのが秋というシーズン、激しくヤバすぎ。
例の人が来たらキース君が一人で責任を取れ、という方向へ。

シロエ 「ほら、アレですよ。キース先輩は本来、お浄土ガイドで…」
スウェナ「そういう話もあったわねえ…」
サム  「確かあいつの専属ってことになってた筈だぜ」

南無阿弥陀仏でご案内な、と同意する声が。

サム  「御本尊様を抱えて逃げるのは名誉だしよ…。頑張れよな」
シロエ 「そうです、火事場の馬鹿力ってことでいけますよ!」
ジョミー「大仏だって背負えそうだよね、その馬鹿力で」
ブルー 「キースの力じゃ、大仏は流石に無理だろうけどさ…」

仁王スッポンタケならいけるであろう、と生徒会長。

一同  「「「仁王スッポンタケ?」」」
ブルー 「一時期、ブルーが燃えてたじゃないか。ある筈だって!」
サム  「あー…。なんか巨大なスッポンタケな!」
シロエ 「外来種に期待と言ってましたね、そういえば…」

お浄土ガイドなら頑張って下さい、とキース君の肩にまた重荷が。

シロエ 「仁王スッポンタケも期待に応えてこそですよ!」
キース 「そんなブツがあると思うのか!?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 確か卵はあったと思うの!」

オニフスベだよね、と無邪気なお子様。

ぶるぅ 「あれが育てばうんと大きなスッポンタケが…」
サム  「そういや、腐ったってオチになってたぜ、アレ」
シロエ 「元々がオニフスベですしね、卵じゃなくて」

そういうオチにもなるでしょう、と。

シロエ 「ですから、今度は本物を!」
キース 「無茶を言うな、無茶を!」
??? 「仁王スッポンタケだって?」

それにお浄土ガイド、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「そろそろ頼もうと思ってたんだよ、その辺のトコを!」
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
Aブルー「ぼくの世界から!」

スッポンタケの季節だからね、と輝く瞳。
これはキース君、リーチですか…?


2016/10/07 (Fri)

 

☆御本尊様と火事


スッポンタケがリアルに出てくるシーズン、ついに来たソルジャー。
キース君のお浄土ガイドに期待で、仁王スッポンタケにも期待な様子。

Aブルー「今年もお願いしなくちゃねえ…。キノコの季節は!」
キース 「な、何をだ…?」
Aブルー「棚経と法要の成果はバッチリなんだし、もっと出会いを!」

スッポンタケと御縁を深めたいから、と本気で御本尊様並みの扱い。

Aブルー「仁王スッポンタケに会えれば最高なんだけど…」
キース 「前に出会ったのは、腐ったろうが!」
Aブルー「そうなんだよねえ、残念なことに…」

あの時は御縁が無かったようだ、と真実が見えていない人。

Aブルー「この秋こそは出会いのチャンス! だからよろしく!」
キース 「俺にどうしろと!?」
Aブルー「もちろん、お浄土ガイドだよ! スッポンタケの国へ!」

仁王スッポンタケがいるなら、この世の極楽に違いない、とも。

Aブルー「そういうお浄土に行きたいんだけど…。今年の秋は!」
キース 「ハッキリ言うがな、心当たりは全く無い!」

俺はキノコのプロではない、と切り返し。

キース 「俺は坊主のプロフェッショナルで、キノコは無縁だ!」
Aブルー「でもねえ…。火事の時には御本尊様が一番だよね?」

そう聞こえたよ、と壁に耳あり障子に目あり。

Aブルー「ぼくにとっては御本尊様のようなものだから…」
キース 「ならば、あんたが背負えば良かろう! 火事の時には!」
Aブルー「それじゃ訊くけど、檀家さんたちは?」

元老寺が火事になったら来てくれるのか、という質問。

Aブルー「君よりも先に本堂に入って、御本尊様を運び出すと?」
キース 「い、いや、それは…。せいぜい消火活動くらいで…」

命は懸けてくれないだろう、とタラリ冷汗。

キース 「消防団の人たちにしても、御本尊様までは…」
Aブルー「その御本尊様に、お世話になっているのにねえ…?」

檀家さんたちも、と視線がジロジロ。
この展開、ヤバくないですか…?


2016/10/08 (Sat)

 

☆檀家さんと火事


キース君のお浄土ガイドに期待なソルジャー、狙いはスッポンタケ。
ソルジャーにとっては御本尊様並みなのだそうで、こねている屁理屈。

Aブルー「檀家さんたちにとっても、御本尊様は大切なんだろう?」
キース 「それはもちろんだが…。しかし、命を懸けるほどでは…」

本堂が火事になったって、と追い込まれている副住職。

キース 「火に飛び込むのは坊主の仕事で、檀家さんは消火活動と…」
Aブルー「他にも何かあるのかい?」
シロエ 「炊き出しですよね、火事なんですから」
キース 「それも大切だが、火事の後始末と言うべきか…」
一同  「「「後始末?」」」

それは消防署の仕事なのでは、と誰もが不思議そうですけれど。

キース 「考えてもみろ、本堂が焼けてしまったんだぞ?」
シロエ 「そうですけど…。御本尊様は運び出されて無事ですよね?」
Aブルー「キースの理屈だとそうみたいだけど、まだ他に何か?」
キース 「御本尊様がいらっしゃる場所がもう無いだろうが!」

火事で丸焼け、と言われてみればその通り。

キース 「だからだな…。檀家さんの寄付で、また新しい本堂を…」
サム  「あー、建立して、出来たら落慶法要な!」
ブルー 「檀家さんの仕事はそんなトコだね、普通はね」
Aブルー「それじゃやっぱり、ぼくも間違っていないってば!」

スッポンタケに命を懸けるのはキースの仕事、とキッパリと。

Aブルー「ぼくの立場は檀家さんだよ、坊主じゃないから」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「大事な御本尊様をよろしく、命を懸けて!」

15日の土曜日でお願いしたい、とズイッと膝を。

Aブルー「大安なんだよ、吉日だから!」
キース 「俺に何をしろと!?」
Aブルー「山に出掛けて、仁王スッポンタケを探して欲しいんだよ!」
キース 「仁王スッポンタケ…?」
Aブルー「そう、幻の巨大スッポンタケだってば!」

お浄土ガイドを頑張って欲しい、とイヤンな注文。
キース君、やるしかないのでは…?


2016/10/09 (Sun) 

 

☆また巻き添えです


スッポンタケが出て来る季節に、ソルジャーが期待するお浄土ガイド。
大安吉日な15日にガイドを頼む、と追い詰められたキース君。

Aブルー「仁王スッポンタケにも出会えそうだよ、大安だから!」
キース 「そういう問題ではないと思うが!」
Aブルー「とにかく探して欲しいんだってば、御本尊様を!」

スッポンタケはぼくの大事な御本尊様、と嫌すぎる台詞。

Aブルー「君は坊主だし、火事の中でも御本尊様を守り抜くわけで…」
キース 「本物の御本尊様だったらな!」
Aブルー「それと殆ど変わらないよね、スッポンタケは」

君の大事な一番弟子で、立派な戒名もあるんだから、と。

Aブルー「15日に期待しているよ! それじゃ、よろしく!」
キース 「ちょっと待て!」
Aブルー「朝に来るから、他のみんなも集まってよね!」
一同  「「「ええっ!?」」」
Aブルー「法要には必須の面子なんだし、御本尊様を探す時にも!」

一緒でなくちゃ、という声を最後に消えてしまったのがソルジャー。

キース 「待て、待たんかーっ!!!」
ぶるぅ 「んとんと…。とっくにいないと思うんだけど…」
ブルー 「いないだろうねえ、帰ったからね!」
キース 「いったい俺はどうなるんだ…!」

15日だと言いやがったな、とガクガクブルブル。

キース 「仁王スッポンタケを探せと言われても…」
シロエ 「キース先輩は自業自得ですから、いいんですけど!」
サム  「俺たちが巻き添えを食らった件はどうなるんだよ?」

よろしくされてしまったじゃねえか、と怒りの目線。

サム  「キースが一人で責任を取るって話だったぜ?」
スウェナ「その筈だったのに、また巻き添えよね…」
ジョミー「なんで、ぼくたちまで行かされるわけ?」

一人で死んで来ればいいのに、と言ってますけど。

キース 「無駄だと分かっているだろうが!」
ブルー 「そうなんだけどね…」

せめて誠意を見せて欲しいよね、という声が。
誠意なんかをどうしろと…?


2016/10/10 (Mon)

 

☆五体投地で誠意


15日にはガイドをよろしく頼む、と姿を消してしまったソルジャー。
キース君一人だけならまだしも、他の面子も巻き添えを食って…。

シロエ 「誠意ですか…。ぼくも是非とも見せて欲しいですね」
サム  「俺もだぜ。キースの誠意は見たことねえしよ」
ジョミー「一方的に巻き添えばかりで、口だけ謝られてもね…」

せめて土下座をしてみるだとか…、という声が。

ブルー 「それじゃ甘いね、こういう時には五体投地だよ」
一同  「「「へ?」」」
ブルー 「南無阿弥陀仏に合わせてやるだろ、法要の時に」
サム  「あー、スクワットな!」

百回で膝が笑うヤツな、と頷いている僧籍な人。

サム  「あれなら誠意も認められるかもしれねえよな!」
ブルー 「お寺で派手に失敗したなら、五体投地で罰礼だしねえ…」

アドス和尚も得意技だ、と生徒会長、いや伝説の高僧、銀青様。

ブルー 「今日は夜までやっていたまえ。其処の隅っこで!」
キース 「なんだって!?」
ブルー 「せめて誠意を見せて欲しいと言った筈だよ」

本当だったら15日の朝まで続けて欲しいくらいだ、と。

ブルー 「五体投地で聖地巡礼する人だっているからねえ…」
スウェナ「あるらしいわよね、そういう仏教の聖地」
キース 「う、うう…」
シロエ 「巻き添えに対するお詫びの心は無いんですか?」

無いんだったら知りませんけど、と冷たい瞳。

シロエ 「ぼくは高飛びしますから。15日には」
サム  「俺も逃げるぜ、誠意も見せられねえんなら」
マツカ 「悪いですけど、ぼくもですね」

ぼくも、私も、と続々と声が。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくも高飛びする!」
ブルー 「ぼくも逃げようかな、この際だから」
キース 「待ってくれ!」

死ぬ気でやろう、とガバッと土下座。

キース 「南無阿弥陀仏…」
シロエ 「やる気ですか…」
ブルー 「そうらしいねえ?」

仕方ないから付き合うか、と諦めの境地の御一同様。
15日は全員参加ですね…?


2016/10/11 (Tue) 

 

☆誠意を見せた人


キース君が五体投地で見せたのが誠意、巻き添えにした他の面々に。
大安吉日な15日にはスッポンタケを探しに、その日が訪れまして…。

ジョミー「とうとうこの日が来ちゃったよ…。嫌すぎるんだけど…」
シロエ 「ぼくもです。でも、逃げたって追ってくるでしょうしね…」

例の人が、と生徒会長宅へ向かうシャン学メンバー。

サム  「キースは一足先に行ってる筈だけどよ…」
シロエ 「例の人は来ていないんでしょうね、今日も遅刻で」
スウェナ「縁起でもないことを言わないでよ!」

ただでも呪われた日になりそうなのに、と上がった苦情。

スウェナ「変な話は聞きたくないのよ、朝っぱらから!」
ジョミー「それは言えてるよね、ロクな話をしないんだから…」

例の人は、とブツブツ言う間に生徒会長宅に到着で。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい! キースも来てるよ!」
キース 「申し訳ない…。この通りだ!」

俺の誠意を分かって欲しい、と南無阿弥陀仏で五体投地を。

キース 「あの馬鹿が来るまで続けるから…」
ブルー 「それは素敵な心構えだね、何回くらい出来るかな…」
サム  「五十回くらいは軽いんでねえの、どうせ遅刻だし」
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」

お念仏と共に五体投地な人ですけれど。

??? 「みんな、おはよう! キースにも感謝!」
一同  「「「ひいいっ!」」」

もう来たのか、と眺める先にソルジャー(会話表記はAブルー)。

Aブルー「そりゃねえ…。今日は張り切らないと!」
??? 「ええ、なんでも素晴らしいものに出会えそうだとか」

私も休暇を取ってきました、とキャプテン(会話表記はA船長)まで。

A船長 「仁王スッポンタケと聞いたら、これは是非とも…」
Aブルー「拝んでパワーを授かりたいしね!」
キース 「そ、そう言われても…」
Aブルー「お浄土ガイドに期待なんだよ、ハーレイも!」

他のみんなも協力よろしく、と言われましても。
探すんですか…?


2016/10/12 (Wed)

 

☆五体投地を誤解


大安吉日はキース君のガイドで、仁王スッポンタケを探すそうですが。
ソルジャーに加えてキャプテンも登場、二人ともやる気満々で。

Aブルー「人海戦術って言うくらいだしね、人は多いほどいいんだよ」
A船長 「皆様も協力して下さるとか…。有難うございます」
シロエ 「い、いえ、ぼくたちは巻き込まれただけの話ですから!」

メインはキース先輩なんです、と指差す先に副住職。

シロエ 「なんと言っても、スッポンタケとはご縁が深い人ですから」
Aブルー「そうなんだよねえ、おまけにお浄土のプロだから!」

今日は大いに期待してるよ、と輝く瞳。

Aブルー「五体投地でパワーを高めてくれてたようだし…」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ぼくたちがまだ来ない内から、お念仏でさ!」

とても素晴らしい話だよね、と完全に誤解している人。

Aブルー「あれでムクムク育つと思うよ、仁王スッポンタケが!」
A船長 「立派なのに会えるといいですねえ…」
Aブルー「きっと会えるよ、朝から拝んでくれてたんだし!」
キース 「違うんだが!」

五体投地は巻き添えになった皆へのお詫びだ、と言ってますけど。

Aブルー「お念仏は効果絶大なんだと聞くからねえ…」
A船長 「いつもキースが私たちの代わりに唱えてくれますし…」

お蔭でいずれは極楽の蓮の上に行けます、とキャプテンも笑顔。

A船長 「生きている間も、色々と御利益がありそうですから」
Aブルー「それはもう! お彼岸の法要も効果絶大!」
A船長 「毎日、漲りますからね!」

今朝も明け方近くまで励んでおりました、とニコニコと。

A船長 「遅刻しないよう、目覚ましはセットしておきましたが」
Aブルー「本当を言えば、朝にもヤリたかったんだけど…」
ブルー 「その先、禁止!」
A船長 「ご心配なく。朝にはヤッておりませんから」
Aブルー「今日は体力勝負だからね!」

山の中をあちこち歩かなくちゃ、と突き上げる拳。
本気で探すつもりですね?


2016/10/13 (Thu)

 

☆五体投地に感激


大安吉日はキース君のガイドで、仁王スッポンタケを探しに山へと。
ソルジャーに加えてキャプテンも登場、もはやリーチな感じですけど。

Aブルー「キースが五体投地で祈ってくれたし、もう完璧だね!」
A船長 「ええ、きっと素晴らしい出会いがあることでしょう」
キース 「だから、さっきのは違うと言っているだろう!」

俺の誠意を見せていただけだ、と懸命の言い訳。

キース 「ああでもしないと、納得しないヤツらがゴロゴロで…」
Aブルー「なるほどねえ! ますますもって嬉しいよ!」
キース 「は?」
Aブルー「納得しないスッポンタケが山にゴロゴロいるんだろう?」

そう簡単に仁王スッポンタケには出会えないわけで、という台詞。

Aブルー「誠意を見せないと姿を現してくれないんだね!」
キース 「違うんだが!」
A船長 「感謝いたします、私たちのために誠意まで…」

これで仁王スッポンタケにも出会えそうです、と感激の面持ち。

A船長 「そうとなったら、参りましょうか。ブルー」
Aブルー「山に行かなきゃ会えないからねえ、スッポンタケには!」
キース 「ま、待ってくれ!」
Aブルー「まだ何かやってくれるのかい?」

御祈祷だとか…、と輝く表情。

Aブルー「スッポンタケが増える呪文もあるだとか?」
キース 「違う、誤解だ! 俺が五体投地をしていたのはだな…!」
Aブルー「スッポンタケへの誠意だろう?」

君の一番弟子に尽くしてくれたんだね、と満面の笑み。

Aブルー「それでこそ師僧の鑑だよ! さあ、行こうか!」
A船長 「皆様、準備はよろしいですか?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ みんな準備は出来てると思うの!」

いつでも行けるよ、と無邪気なお子様。

ぶるぅ 「瞬間移動で山までだよね?」
Aブルー「そうだよ、スッポンタケの山まで!」
ぶるぅ 「じゃあ、しゅっぱぁ~~~つ!」
一同  「「「ひいいっ!!!」」」

パアアッと迸る青いサイオン。
問答無用で山へお出掛けみたいですね?


2016/10/14 (Fri)

 

☆恥知らずなブツ


とうとう仁王スッポンタケを探しに、瞬間移動で山へと強制連行。
キース君はともかく、巻き添えを食らった面々の方は迷惑千万でして。

Aブルー「はい、到着~! みんな頑張って探してよね!」
A船長 「目標は仁王スッポンタケです、よろしくお願いいたします」
シロエ 「その役目、キース先輩が引き受けたんですから!」

ぼくたちは巻き添えにされただけです、と噛み付く人も。

シロエ 「キース先輩が一人で探せばいいんです! この山の中で!」
ジョミー「だよねえ、アレはキースの弟子なんだしさ…」
サム  「師僧を慕って出てくる可能性ってヤツもあるしよ…」

その点、俺たちは赤の他人というヤツで、と。

サム  「遠慮しちまって出てこねえかもな、いくらアレでも」
シロエ 「恥知らずなヤツでしたよねえ…」

口にしたくもありませんが、と避けられるスッポンタケの学名。

Aブルー「そう、恥知らずな男根だからね! アレの学名は!」
A船長 「きっと遠慮も知らない筈です、大丈夫です!」
シロエ 「たまには恥じらって欲しいんですが!」

そして出ないで欲しいんです、と続く抵抗。

シロエ 「あれを封じる呪文があるなら、頑張りますよ!」
Aブルー「ふうん…? シロエもお坊さんになるんだ?」
シロエ 「えっ?」
Aブルー「そうなる筈だよ、キースに対抗するんなら」

君もブルーに弟子入りだろうか、と視線を生徒会長に。

Aブルー「シロエが弟子になりたいらしいよ、頑張るってさ」
ブルー 「直弟子はサムとジョミーで間に合ってるけど…」
シロエ 「どうぞ断りやがって下さい!」

弟子の件は、と敬語が怪しいパニックぶり。

シロエ 「呪文なんかは坊主でなくても手に入りますし!」
サム  「マジかよ、何処で修行をするんだよ?」
シロエ 「それはまあ…。こう、色々とゲームとか…」
キース 「貴様、坊主を愚弄する気か!?」

修行の成果とゲームの世界を一緒にするな、という声が。
自信満々なんですね?


2016/10/15 (Sat)





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