雛祭りの宴会はお雛様を囲んで女同士で楽しく女子会、と言われましても。
スウェナを除けば全員が男子な状況をどうしろと?
キース 「雛祭りだから女子会だと? この面子でか?」
ブルー 「そうだけど? ぼくは至って正気で本気だから」
ジョミー「で、でも…。スウェナ以外に女の子は…」
ブルー 「その点において抜かりは無い。雛祭りの歌は知ってるよね?」
シロエ 「明かりをつけましょ、雪洞に…ってヤツですか?」
ブルー 「そう、それ。四番の歌詞は覚えてるかな?」
全員 「「「四番?」」」
ブルー 「着物を着替えて帯しめて 今日は私も晴れ姿♪」
ぶるぅ 「春の弥生のこのよき日 なにより嬉しい雛祭り♪ だもん!」
ブルー 「というわけだから、さっさと着替える!」
全員 「「「着替え?」」」
ブルー 「向こうの部屋に用意しておいた。頑張りたまえ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ スウェナの着替えは手伝ってあげるね」
こっちだよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はトコトコと。
スウェナを連れてゲストルームの扉を開け、隣の部屋を指差して。
ぶるぅ 「他のみんなはそっちでね。色々あるから選び放題!」
じゃあね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は扉を閉めてしまいました。
残された男子は示された部屋に入ったのですが…。
ジョミー「これって、まさか…」
キース 「何処から見ても振袖だな…」
雛祭りに相応しく華やかな色と模様の振袖が衣紋掛けにズラリ。
確かに選び放題ですけど、男に似合う代物ではなく。
キース 「畜生、これを着ろってか!」
サム 「なんでピンクに赤なんだよ…。せめて黒とか…」
シロエ 「緑とかでも良かったですよね、青でもマシかも…」
ジョミー「赤とピンクしか揃えてないって、嫌がらせだよね?」
マツカ 「帯は色々ありますけどね…」
模様の方も花だの御所車だのと、女性好みのオンパレードでございます。
雛祭り女子会は女装から。
少しでもマシな振袖を、と奪い合う男子の明日はどっちだ?
年度始めのお約束と言えば、この御方。
生徒会長に御執心ですが、教頭先生以上にパワフル。
はてさて、今年はどうなりますやら…。
