雛祭り女子会には女装から、と振袖を用意されてしまったジョミー君たち。
選び放題とは言われたものの、赤とピンク系しか揃っておらず。
キース 「引っ張るな、コレは俺が着るんだ!」
ジョミー「黒髪だから何でも似合うだろ! 譲ってよ!」
サム 「シロエ、この振袖と取り替えないか? いい感じだぜ」
シロエ 「嫌ですよ! ぼくが最初に目を付けたんです!」
マツカ 「どう選んだって赤かピンクしか無いんですけどね…」
最後はジャンケン勝負で決まった振袖と帯。
似合う以前の問題ですけど、着る他に道はございません。
法衣を着慣れたキース君が着付けのプロであろう、と認定されましたが…。
キース 「おかしいな…。ここまでは問題無い筈なんだが」
マツカ 「ですよね、肌襦袢で腰巻、長襦袢…。それで正しいと思います」
お茶席では着物だというマツカ君、着た回数はそれなりです。
キース君には及ばないものの、この二人がいれば…と思われたのに。
マツカ 「何処で間違えたんでしょう?」
キース 「それ以前の問題なのかもしれないぞ。嫌がらせだからな」
ジョミー「合わないサイズで用意したとか?」
サム 「そうかもなぁ…。どれを着たって長すぎるもんな」
振袖を着ようと羽織ってみれば、誰もが床に引き摺る長さで。
サイズ違いか、と他のに替えても引き摺る裾はどうにもならず…。
キース 「なんで半端に引き摺るんだ? もっと長いなら分かるんだが」
マツカ 「舞妓さんほどじゃないですもんね…」
舞妓さんや芸妓さんの着物は引き摺るもの。
ですが、あちらは『裾引き』という特注品で、振袖とは別物でございます。
キース 「いっそこのまま着て行くか? どうせ女装だ」
ジョミー「要は着てればいいんだもんね」
じゃあ帯だ、と次へ進もうとした所へ。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 上手く着られた? …あれっ?」
間違えてるよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
着物のプロがいたというのに、何故に失敗したんだか…?
