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校庭の桜でお花見中のシャン学メンバーと生徒会長たち。
お弁当やお菓子をドッサリ持ち込み、桜の下に積み上げていたのですが。
ゼル 「邪魔じゃと言っておるじゃろう! 早くどけんか」
シロエ 「は、はいっ!」
ゼル 「そこだと余計に邪魔なんじゃ。此処を空けんかいっ!」
キース 「す、すみません…」
どっこいしょ、とシロエ君と二人がかりで荷物をどけるキース君。
ゼル先生は満足そうに頷いて。
ゼル 「うむ、それでいいんじゃ。危ないから少し離れておれ」
全員 「「「は?」」」
ゼル 「見て分からんか、わしは忙しいんじゃぞ!」
早く避けろ、とシッシッと追っ払うゼル先生は脇に脚立を抱えています。
それを桜の木の下に据え、ヒョイと上ると。
ジョミー「何? あれ」
シロエ 「電線にしか見えませんけど…」
ゼル先生は鼻歌交じりに桜の枝に黒いコードを絡めております。
確かにそれは電線らしく、電球もついているようですが…。
サム 「あんなの何に使うんだよ?」
ブルー 「見てのお楽しみだと思うけど?」
ゼル 「今度はそっちじゃ。荷物をどけて貰おうかのう」
ブルー 「もう少し右が良くないかい? そう、その辺りがベストかな」
ゼル 「ふむ…。言われてみればいい枝ぶりじゃな」
此処にするか、と脚立を置いたゼル先生は手際よく桜の枝に電線を。
次から次へと渡り歩いて桜を電線で繋いでゆきます。
それが終わると今度は大きな袋を持ってきて。
ゼル 「ほれ、ボーッと突っ立っとらんで手伝わんかい!」
全員 「「「えっ?」」」
ゼル 「立っている者は親でも使えと言うからのう…」
若者は手伝って当然なんじゃ、と袋から取り出したのは提灯でした。
艶やかな白とピンクの地色に『桜まつり』の文字。
下には『シャングリラ学園』と書かれた金色の短冊がくっついています。
ゼル 「今夜はわしらが花見をするんじゃ」
長老主催のお花見会の準備でしたか!
お手伝いをすれば御褒美が…?
