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シャングリラ学園つれづれ語り

☆二匹目のドジョウ


さて、九月。楽しかった夏休みも終わってしまって、普通に休日。
生徒会長宅に集ったシャン学メンバー、今日も賑やかですけれど。

シロエ 「先月は得をしましたねえ…。棚から牡丹餅な焼肉で」
キース 「破格のお布施を貰ったからな。あの馬鹿野郎から」
ブルー 「ぼくもしっかり毟り取ったし、いいお盆だったよ」

あんな棚経なら毎年でもいい、と生徒会長も大満足。

ブルー 「来年も君とダブルでやろうか、ぼったくるために」
ジョミー「いいよね、それ! 棚経の疲れも吹っ飛びそうだし」
キース 「ああ。これが済んだら焼肉なんだ、と気合も入るな」

自転車を漕ぐ足も軽くなるぞ、とキース君も大いに乗り気。

キース 「しかし、いい所に気付いたな…。施餓鬼だなんて」
シロエ 「スッポンタケは死んでませんから、そうなるんですね」
マツカ 「それは盲点でしたよね…。ぼくは専門外ですけれど」
ブルー 「ぼくもウッカリしてたと言うか、なんと言うか…」

もっと早くに気付けば良かった、と伝説の高僧、銀青様。

ブルー 「お彼岸の法要も毟れるかもねえ、同じ方法で」
キース 「なるほどな…。お彼岸も法要をやらされるんだし…」
ブルー 「それも忙しいお中日にだよ、毎回、毎回」

君は元老寺を抜け出してばかりで…、という指摘。

ブルー 「ご本尊様に申し訳ないから、たまにはそっちで」
キース 「そうするか…。親父も喜びそうだしな」
シロエ 「でもって、会長が法要をするわけですね?」
ブルー 「お彼岸だから、お盆以上に力を入れてね!」

お彼岸の法要は大切だから、とニコニコと。

ブルー 「太陽が真西に沈むだけに、お浄土と御縁が深くて」
サム  「うんうん、お中日がクラマックスだしよ…」

やってやれよ、とサム君もプッシュ。

サム  「ブルーがやるならバッチリだぜ!」
シロエ 「功徳がですか?」
ブルー 「ドッカンとね!」

誰かさんがお浄土に積むであろう、と言ってますけど。
お彼岸も生徒会長が…?


2017/09/01 (Fri) 

 

☆お彼岸は大切


九月になったら来るのがお彼岸、スッポンタケの法要のシーズン。
先月の棚経で開眼した面々、二匹目のドジョウを狙ってまして…。

ブルー 「お彼岸の法要は、棚経の比じゃないからねえ…」
シロエ 「そうですね…。サッと拝んで終わりじゃないですね」
キース 「棚経は効率優先だからな、とにかく先を急ぐから」

お盆の間に回り終わらなかったら大変だけに…、と副住職。

キース 「熱中症で倒れでもしたら、もう大惨事というヤツで」
シロエ 「どうなるんですか、倒れてしまったら…?」
ブルー 「他のお坊さんに頼むしかないけど、これがまた…」

時期が時期だけに人手不足で…、と銀青様も苦い顔。

ブルー 「売り手市場な上に、もう完璧に言い値だよね…」
キース 「棚経に穴は開けられないしな、どうなろうとも」

駆け出しの坊主に頼んだとしても、けっこう高くつく、と。

キース 「普段だったら有り得ないようなバイト料だぞ」
ジョミー「それじゃ、ぼくでも稼げるのかな? 棚経の代打」
ブルー 「僧籍というだけじゃ駄目だよ、住職の資格は必須だね」

資格はあるのに、お寺が無い人の稼ぎ時かも、という指摘。

ブルー 「本業の方もお盆休みで、時間はたっぷりあるからね」
一同  「「「本業?」」」

なんじゃそりゃ、と顔を見合わせる御一同様。

シロエ 「お坊さんは誰でも、職業はお坊さんでしょう?」
キース 「甘いな、兼業の坊主も多いんだ」
ブルー 「お寺だけで食べていくというのは、厳しいよ」

小さなお寺だと、なおのこと…、と振っている首。

ブルー 「会社員とか、教師とか…。色々、兼業」
キース 「自分の寺を持てない坊主も多いしな…」

そういう輩が脚光を浴びる、と証言が。

キース 「今のご時世、直ぐに連絡がつくだけに…」
ブルー 「棚経やります、と言っておけばさ…」
キース 「お声がかりがあるというわけだ。代打として」

しかし、お彼岸はそうではない、とキッパリと。
バイトは不可ですか…。


2017/09/02 (Sat) 

 

☆ドジを踏んだら


九月になったら秋のお彼岸、スッポンタケの法要が定番ですけど。
生徒会長にやって貰えばいいのでは、と思うシャン学メンバー。

シロエ 「お彼岸はバイトのお坊さんでは駄目なんですね?」
ブルー 「そもそも、お寺でやるものだしね…。お中日の法要は」
サム  「だよなぁ…。キースは例年、サボリだけどよ」

誰かさんのせいで抜けさせられて…、と僧籍な人。

サム  「本当だったら、元老寺で親父さんの手伝いMAXだぜ」
キース 「まったくだ。もっとも、親父は厳しいからな…」
ブルー 「スッポンタケの法要の方がマシだって?」

まあ、楽だろうね、と伝説の高僧、銀青様。

ブルー 「此処なら細かい作法は抜きで、法要だけだし」
サム  「ちょっとお経を飛ばしていたって、ツッコミもねえし」
シロエ 「キース先輩…。お経、飛ばしてたんですか?」
キース 「そういう手抜きはしない主義だが…。気が楽ではある」

ドジを踏む心配が無いもんだから、という発言。

シロエ 「お経を間違えるってことですか? ドジというのは」
キース 「そっちの方なら、檀家さんには、まず分からないが…」

卒塔婆の扱いでミスったらバレる、と竦める首。

キース 「大きな卒塔婆は、まずミスらないが…。小さいのが…」
ブルー 「あれはウッカリすると飛ぶしね、手から滑って」
一同  「「「飛ぶ?」」」
ブルー 「そう! 薄いもんだから、こう、スイッと!」

紙飛行機には及ばないまでも…、というのが空飛ぶ卒塔婆。

ブルー 「キースが元老寺で手伝っていれば、その係がね…」
キース 「供養している真っ最中に、飛ぼうものなら…」
一同  「「「あー…」」」

アドス和尚がタコ殴りだな、と見えている末路。

ブルー 「それが無い分、スッポンタケの方が楽なんだよ」
シロエ 「だったら、今年もキース先輩ですか?」
キース 「ブルーがやるなら、喜んで譲るが!」

たとえ親父に殴られようとも、と天晴な精神。
銀青様の出番ですかね…?


2017/09/03 (Sun)

 

☆お安く出来ます


九月と言えば秋のお彼岸、恒例なのがスッポンタケのための法要。
キース君がやっているんですけど、生徒会長はどうかという話。

キース 「ミスって親父に殴られようとも、俺はかまわん」
シロエ 「会長、先輩もこう言ってます! お彼岸は、是非!」
マツカ 「ぼくからもよろしくお願いします。お布施の方も…」

ちゃんと相場を払いますから、と御曹司。

マツカ 「棚経よりも大事な法要ですし、うまい棒な値段は…」
ブルー 「ぼくはそれでもオッケーだけど?」

出張するってわけでもないし、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「元老寺の法要に行くとかだったら、別だけれどね」
マツカ 「…そうなんですか?」
ブルー 「此処でやるなら、お車代も要らないし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ご飯はぼくが作るし、お膳料もね!」

それに、法衣のクリーニング代も要らないも~ん! との声。

ぶるぅ 「持って出掛けるわけじゃないから、汚れないし…」
ブルー 「そういうこと。風を通して、虫よけのお香くらいかな」

お袈裟の手入れも特に要らない、と立てる親指。

ブルー 「うまい棒の値段で充分なんだよ、1本分でね」
サム  「マジかよ、ブルーでその値段かよ!?」
キース 「俺でも、もっと高くなるんだが…」
ブルー 「誰かさんが来なくなるなら、安いものだよ!」

ついでに来るなら毟ってやる、とニンマリと。

ブルー 「当日キャンセルは無理っぽいけど…。学習済みだし」
シロエ 「棚経でやられてますからね…。懲りてるでしょう」
ジョミー「そうそう何度も引っかからないよね、同じ手にはさ」

きっと早めに断りに来る、とジョミー君も言ってますけれど。

ブルー 「モノがお中日の法要だしねえ、キャンセル料は高いよ」
一同  「「「へ?」」」
ブルー 「料金の高いツアーなんかだと、キャンセルの時期は…」
マツカ 「普通より早めだったりしますね…」

穴が開いたらキツイですから、との指摘。
お中日も、そうかも…?


2017/09/04 (Mon)

 

☆準備は早くから


九月と言ったら秋のお彼岸、スッポンタケの法要が定番ですけど。
キース君の代わりに生徒会長がやる、と企画が進行中でして…。

ブルー 「お彼岸の法要は早くから準備するものだから…」
キース 「ああ。お盆が済んだら、休む間もなく始まるからな」

容赦ないんだ、と副住職。

キース 「お盆で真っ白に燃え尽きていようが、お彼岸は…」
ブルー 「絶対に待ってはくれないからねえ、一日たりとも」

お盆が済んだ瞬間からカウントダウン開始、とキッパリと。

ブルー 「檀家さんに案内状を出したり、こう色々と…」
キース 「お盆ほどではないが、卒塔婆も書くからな…」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「注文があった分だけになるが、卒塔婆書きもある!」

だから侮れないイベントなのだ、と振っている首。

キース 「早め早めの準備が必須で、秋のお彼岸が済むまでは…」
ブルー 「お盆の疲れも癒せないほど、大切な法要が秋のお彼岸」
スウェナ「それでキャンセル料が高くなるのね?」

とっくに準備を始めているから…、とスウェナちゃんが折る指。

スウェナ「お盆からだと、半月以上は経ってるし…」
ブルー 「準備期間の半分以上は、過ぎちゃってるのが現実だね」

せっかくの準備がパアになるなら、キャンセル料も…、と。

ブルー 「それに応じて頂かないと…。キャンセルするなら」
シロエ 「もちろん、うまい棒の値段じゃないですよね?」

例の人に支払わせるお布施の額は…、という質問。

シロエ 「同じ一本でも札束の方になるんでしょう?」
ブルー 「誰が一本だと言ったんだい?」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「一本だなんて、まだ一回も言ってないけど?」

うまい棒の値段以外はね、とニヤニヤニヤ。

ブルー 「ぼくだと、棚経でも札束の方で一本なんだよ?」
シロエ 「じゃあ、お彼岸だと二本ですか?」
ブルー 「どうしようかなぁ…?」

今の相場はどのくらいだろう、と言ってますけど。
高僧プライス…?


2017/09/05 (Tue) 

 

☆相場が分かりません


九月に来るのが秋のお彼岸、セットになったスッポンタケの法要。
キース君よりも生徒会長がいい、と画策中のシャン学メンバー。

シロエ 「一応、相場はあるんですね? 会長が法要をする時の」
ブルー 「うーん…。相場と言うより、ただの参考?」
一同  「「「参考?」」」
ブルー 「伝説の高僧が法要をするというのは、無いからねえ…」

普通はお浄土にいるものだから、と言われてみれば、その通り。

シロエ 「そうでした…! 皆さん、極楽に行ってますよね…」
サム  「長生きしたって、百とちょっとが限界だしよ…」
ブルー 「ソレイド八十八ヶ所を開いた御大師様くらいかな…」

ご存命なのは…、と生徒会長。

ブルー 「今でも奥の院にいらして、食事も運んでいるんだし…」
シロエ 「それは即身成仏でしょう? 前に聞きましたよ」
ブルー 「ミイラは食事をするのかい? 午後のお茶とかも?」
一同  「「「うっ…」」」

それは無いな、と誰でも分かる「食事するミイラ」。

シロエ 「じゃ、じゃあ…。御大師様は生きてるんですか?」
ブルー 「そういうことになっているけど、法要なんかは…」

してくれないしね、と捻る首。

ブルー 「だから相場の参考は無理で、今の人のしか…」
キース 「まず参考には出来んだろうな、あんたの場合は」

それでお布施をどうするんだ、と副住職の問い。

キース 「棚経で札束1本だったら、3本はいけるぞ」
ブルー 「そうだよねえ? ぼくが本気で頂くんなら」

元老寺の法要に行くんだったら、もっとお安くするけれど、と。

ブルー 「スッポンタケの法要なんかは、相場でいいよね」
サム  「ぼったくってもいいと思うぜ、もう思いっ切り!」

被害者の会が結成できそうだしよ、とサム君の言葉。

一同  「「「被害者の会?」」」
サム  「結成してもいいんでねえの?」
ブルー 「被害者の会ねえ…」

スッポンタケの方か、ブルーの方か、と大真面目な顔。
被害者の会…?


2017/09/06 (Wed) 

 

☆訴えるのは無理


九月と言えば秋のお彼岸、恒例行事になったスッポンタケの法要。
今年は生徒会長がやる案が出る中、被害者の会という話までが。

サム  「作ってもいいと思うんだけどよ…。被害者の会」
ブルー 「いいかもねえ…。スッポンタケの方になるのかな?」
シロエ 「どうでしょう? 例の人でも良さそうですけど…」

どっちも被害甚大ですよ、とシロエ君も頷く「被害者の会」。

シロエ 「結成しておいたら、立場が強くなりませんか?」
キース 「結束した方が強くはあるな…。集団訴訟もあるからな」
ブルー 「でもさ…。アレを訴えられるのかい?」

そもそも存在自体が秘密、と生徒会長、深い溜息。

ブルー 「当たり前のように出入りするから、忘れがちだけど…」
マツカ 「そういえば…。別の世界の人なんですよね」
シロエ 「戸籍も無ければ、住民票だって無いですね…」
キース 「治外法権以前の問題だな。あいつの場合は」

訴えようにも、手も足も出ない状態だ、と法律家志望だった人。

キース 「それにスッポンタケも同じだ、人権が無いぞ」
ブルー 「人権が無い件はともかく、所有者もいないし…」
シロエ 「不動産ではないですし…。動産にも入らないですね」

多分…、と自信なさそうな声。

シロエ 「これがマツタケなら、所有者だっていそうですけど」
キース 「立木登記は不可能ではあるが、動産だな」
一同  「「「…りゅうぼくとうき?」」」

なんじゃそりゃ、と首を傾げる御一同様。

シロエ 「キース先輩、それ、何ですか?」
キース 「山や林に生えている木を登記するんだが…」

動産としてな、と解説が。

キース 「銘木になる杉なんかだと、価値が高いし…」
シロエ 「ああ、なるほど…。スッポンタケとは違いますよね」
キース 「1本いくらの世界だからな。だが、マツタケは…」
ブルー 「登記は無理だね、盗めば犯罪になるけどさ」

でも、スッポンタケだとそうはいかない、と嘆き節。
価値はゼロですしね…。


2017/09/07 (Thu)

 

☆毟ってやりたい


九月と言ったら秋のお彼岸、やって来るのがスッポンタケの法要。
生徒会長がやる方がいい、と考えるシャン学メンバーですけど…。

ブルー 「被害者の会を作ったとしても、活動の方が問題だね」
キース 「こっちの世界に籍が無いヤツと、価値の無いブツと…」
シロエ 「それがセットになってますから、難しいですね…」

どう動いたらいいんでしょう、とシロエ君も考え込む内容。

シロエ 「サム先輩のアイデアはいいと思うんですが…」
ブルー 「ぼくも被害者の会は欲しいけど、作っても意味が…」
キース 「全く無いのが現状だからな、メリットなるものが」

訴訟も無理なら、和解も出来ん、とブツブツブツ。

キース 「慰謝料を毟り取るにしたって、法的根拠が…」
ブルー 「それはいけるんじゃないのかな? 現に先月も…」

慰謝料ではないけど毟ってやった、と生徒会長。

ブルー 「棚経をドタキャンするって言うから、キャンセル料を」
キース 「そういえば、俺もぼったくったな、今年の棚経」

うまい棒1万本分のお布施を貰った、と副住職もニヤリ。

キース 「元々、そういう相談だったか…。お彼岸の方も」
シロエ 「そうです、そうです! 二匹目のドジョウで!」
スウェナ「ブルーに法要をやって貰うって話だったわよね?」
サム  「うんうん、でもってキャンセル料を毟るのな!」

ブルーが法要をするんだったら、功徳がドッカン、と立てる親指。

サム  「お浄土に功徳を積めるわけだし、蓮の花がよ…」
シロエ 「阿弥陀様にグンと近付くんですよね、1光年ほど」
キース 「俺とブルーでは格が違うし、そうなるだろうな」

同じ坊主としては悔しいんだが…、と副住職。

キース 「しかし、背に腹は代えられん。ブルーで行こう」
ブルー 「被害者の会からの依頼ってことでいいのかな?」
シロエ 「もちろんです!」
マツカ 「お布施も相場でいいですよ」

ぼくが払うということで…、と頼もしい声。
御曹司がスポンサーですか…。


2017/09/08 (Fri)  

 

☆国家予算は無理


九月に来るのが秋のお彼岸、避けようがないスッポンタケの法要。
キース君よりも有望視される生徒会長、今年の導師に起用だとか。

マツカ 「ブルーのお布施は、相場が謎だということですけど…」
シロエ 「マツカ先輩なら、いくらでも払えますもんね!」
サム  「国家予算並みのお布施になっても、いけるんでねえの」

うまい棒を工場ごと買ってもお釣りが来そうな、という声が。

サム  「それくらいの額でやっちまっても良さそうな気が…」
ブルー 「国家予算ねえ…。流石にソレはあんまりかな」

ソレイド八十八ヶ所を開いた御大師様ならともかく、と銀青様。

ブルー 「ぼくは三百年ほどしか修行してないし、そこが問題」
キース 「もう充分に桁外れだと思うがな?」
ブルー 「御大師様には敵わないってば、千年以上だよ?」

あと二十年ほどで、千二百年の遠忌だから、と大真面目な顔。

ブルー 「ぼくの四倍は生きておいでで、ご利益の方も…」
キース 「そうだな、あんたを拝んだ所で奇跡は起きんか…」
ブルー 「うん。だから国家予算規模では毟れないよ」

地方自治体クラスでも厳しいかも…、と残念そう。

ブルー 「廃村がリーチな限界集落とかなら、余裕だけどね!」
シロエ 「そういう村だと、最初から予算が無さそうですけど?」
スウェナ「村会議員が手弁当とか、よく聞くわよね…」

だけど毟ってやりましょうよ、と元ジャーナリスト志望の人。

スウェナ「被害者の会も作るわけだし、キッチリ、ガッチリ」
サム  「だよなあ、マツカが払う分には問題ねえし」
マツカ 「払うってことにするだけですしね」

実際に払うのは例の人です、と御曹司の笑み。

マツカ 「キャンセル料を払うかどうかで、極楽の蓮が…」
ブルー 「阿弥陀様にグンと近付いちゃうのか、遠ざかるのか…」
シロエ 「会長、よろしくお願いします!」
ブルー 「もちろんだよ!」

今度も思い切り毟ってやる、と決意の表情。
被害者の会が動き出しましたね?


2017/09/09 (Sat) 

 

☆五本も毟ったら


九月と言えば秋のお彼岸、確実に来るのがスッポンタケの法要で。
今年は導師が生徒会長、被害者の会からの依頼だという展開に。

ブルー 「国家予算は無理だけれどさ、三本くらいは毟りたいね」
キース 「棚経で一本だったんだぞ? 五本でもいいと思うがな」
シロエ 「ぼくは相場は知りませんけど、五本くらいなら…」

毟っていいんじゃないでしょうか、とシロエ君も。

シロエ 「うまい棒なら五十万本分ですよね? 五本だと」
ブルー 「そうなるねえ…。とても食べ切れない量になるよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ だけど御馳走は食べられるよ!」

みんなで出掛けて時価のを沢山、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「鉄板焼きだと時価のお肉の所もあるし…」
ブルー 「お寿司なんかもいいかもねえ…。時価と言ったら」
マツカ 「シェフにお任せのフレンチも天井知らずですよ?」

素材にこだわりさえすれば…、と御曹司の発言。

マツカ 「トリュフもキャビアも最高級で、と言えばいいんです」
ぶるぅ 「んとんと…。トリュフ尽くしとかも楽しいよね!」
一同  「「「トリュフ尽くし…」」」

誰もがゴクンと飲み込む生唾。

シロエ 「松茸尽くしはよく聞きますけど、トリュフですか…」
ぶるぅ 「美味しいんだよ、前菜からトリュフたっぷりで!」
ブルー 「頼まないと作って貰えないしね、ニーズが無いから」

そもそもメニューに載っていない、と生徒会長。

ブルー 「数が沢山出るわけないしね、トリュフ尽くしなんかは」
シロエ 「すると予約で注文ですか…」
マツカ 「そんな所です。ぶるぅが言う通り、美味しいですよ」

毟ったお金で食べましょうか、とニコニコニコ。

マツカ 「みんなで行っても、お釣りは山ほど貰えますから」
ブルー 「うまい棒が五十万本だしねえ、一回じゃとても…」
キース 「使い切れんな…」
ブルー 「お座敷遊びじゃないからね」

そっちの方なら一晩でパアもあるけれど、と。
お座敷遊びにその値段?


2017/09/10 (Sun)

 

☆坊主はステータス


九月と言ったら秋のお彼岸、スルー出来ないスッポンタケの法要。
今年は生徒会長が導師をするのだそうで、お目当てはドタキャン。

シロエ 「お座敷遊びで五本分が消し飛ぶんですか? 一晩で?」
ブルー 「そうだけど?」
サム  「マジかよ、あれってそんなに高いのかよ…?」

世の中、金持ちばかりなのかよ、とビビるサム君。

サム  「坊主も多いと聞いてるけどよ…。すげえ値段だよな…」
シロエ 「半端ないですよね、普通じゃとても払えませんよ」
スウェナ「きっと、観光で儲かってるお寺のお坊さんよね…」

お布施だけでは儲からないし、とスウェナちゃんも目をパチクリ。

スウェナ「ブルーみたいに法要だけで五本分とか、無理だもの」
キース 「確かに坊主の客は多いが、そこまでの金は…」

観光寺院でないと無理だな、と副住職。

キース 「閉門時間が近付いた頃に、こう、黒塗りのタクシーが」
ブルー 「ズラリと並ぶお寺もあるよね、裏の駐車場に」
一同  「「「裏?」」」
キース 「観光客には見えない所だ、デカイ寺なら普通にある」

関係者用の駐車場が…、という解説。

キース 「花街に繰り出す所なんぞは見せられないしな」
ブルー 「いくら衣で行くと言っても、やっぱり後ろめたいしね」
一同  「「「衣!?」」」

法衣で花街に出掛けるのか、と一同、ビックリ。

シロエ 「いいんですか、法衣なんかで行って…?」
ブルー 「かまわないどころか、ステータスだけど?」
キース 「下にも置かないおもてなしだぞ、坊主とくれば」

金があるに決まっているからな、とキッパリと。

キース 「ブルーが言うような派手な遊びも、坊主ならアリだ」
シロエ 「一晩で五本分が吹っ飛ぶようなヤツですか…?」

マジなんですか、と質問が。

シロエ 「どういう遊び方なんです!」
ブルー 「高いお茶屋を使うのはガチで…」
キース 「あとは総揚げだな」

舞妓も芸妓も全部呼ぶのだ、と言ってますけど。
花街を丸ごと…?


2017/09/11 (Mon)

 

☆お茶屋で遊ぶなら


九月は秋のお彼岸ですけど、やって来るのがスッポンタケの法要。
今年の導師は生徒会長、高いお布施を設定の上でドタキャン待ち。

シロエ 「舞妓さんも芸妓さんも、全員呼んで来るんですか!?」
キース 「総揚げとくれば、そうなるが…。一人残らず」
ブルー 「まだ見習いの舞妓さんまで呼ぶんだよ」

お座敷に出られるレベルならば…、と銀青様。

ブルー 「店出しはまだでも、お声掛かりがあれば来るしね」
シロエ 「それでもお金は要るんですよね?」
ブルー 「花代と言ってくれたまえ。…もちろん要るねえ…」

お座敷に来るには、衣装の支度も要るんだから、と。

ブルー 「それから、総揚げするとなったら花街も選ぶ!」
一同  「「「へ?」」」
ブルー 「一口に花街と言ってもさ…。ピンキリなんだよ」
キース 「お茶屋遊びをしないんだったら、まず気付かんがな」

舞妓さんだ、と見ているだけの素人さんは…、と解説が。

キース 「芸のレベルが違うらしいぞ、花街によって」
ブルー 「そうなんだよねえ、舞妓さんたちの資質も変わるよ」

最高の花街と、そうじゃないのと…、と生徒会長も。

ブルー 「そこまで違うと、花代も大きく違うわけでさ」
シロエ 「ああ、なるほど…。高級な花街だと高いんですね?」
ブルー 「舞妓さんを一人呼ぶにしたって、もう全く!」

花代が月とスッポンなのだ、と流石は遊び慣れている人。

ブルー 「最高の花街で総揚げしたなら、一晩で五本分だって…」
キース 「軽く吹っ飛ぶ勘定になるな、粋に遊べば」

花代の他にも包むものだ、と副住職。

キース 「いわゆるチップというヤツなんだが、これがまた…」
ブルー 「粋な旦那衆は、渡すチップが桁違いでねえ…」

だから坊主は大歓迎だ、と語られる花街裏事情。

ブルー 「大きな声では言えないけれどさ…」
キース 「花街で坊主は喜ばれるんだ、払いがいいから」

そのくらいのお布施を毟ってやれ、と立てる親指。
本気で五本分ですか?


2017/09/12 (Tue)

 

☆思いっ切り毟れ


九月と言えば秋のお彼岸、スッポンタケの法要が定番ですけれど。
今年は生徒会長が導師、高いお布施でドタキャンを狙う勘定で…。

キース 「あの馬鹿野郎から毟るんだったら、やはり五本だろう」
ブルー 「そうかもねえ…。棚経で一本分だったしね」
シロエ 「お彼岸の法要と棚経だと、格が違うんですよね?」
ブルー 「まるで違うね、花街の格と同じでね!」

棚経で包むお布施程度では、お彼岸はとても…、と銀青様。

ブルー 「小さな卒塔婆を書いてもらうだけで、その値段かな」
キース 「そんなトコだな。…別途、法要のお布施を頂く」
シロエ 「えっと…。卒塔婆代は別料金なんですね?」
ブルー 「卒塔婆の供養も、法要の内ではあるけれど…」

ご本尊様へのお布施とは別になるものだから、という説明。

ブルー 「ご先祖様を供養するには、ご本尊様にお布施が要るよ」
キース 「棚経の時とは比較にならんな、お布施の額は」

あらかじめ連絡しておくんだが…、と副住職。

キース 「檀家さんの懐具合に合わせて、お布施の方は調整する」
シロエ 「そうなんですか!?」
スウェナ「何処も一律で同じじゃないのね?」
ブルー 「貰える所からはガッポリ頂く。それがお寺の経営で…」

さじ加減というのが大切なのだ、と説かれるお寺の経営方針。

ブルー 「無理のない範囲でお布施をして貰わないと…」
キース 「檀家さんに逃げられてしまうからなあ、今どきは」

他所の寺に墓ごと移られるとか…、と副住職が顰める顔。

キース 「そうならないよう、坊主も頭を使うんだ」
ブルー 「誰かさんみたいに、カモっていたんじゃ駄目なんだよ」

あれは例外、と名前が挙がった誰かさん。

ブルー 「ああいう手合いはカモっていいから、思いっ切り!」
シロエ 「お彼岸のお布施は、うまい棒が50万本ですね?」
キース 「そのくらい毟っても、バチは当たらん!」

決定だな、という声が。
物凄い額のお布施ですけど、どうなるんでしょう…?


2017/09/13 (Wed) 

 

☆特別価格では駄目


九月と言ったら秋のお彼岸、今や定番なのがスッポンタケの法要。
今年は導師が生徒会長、誰かさんがドタキャンするのがお目当て。

キース 「あの馬鹿野郎には、散々な目に遭わされてるしな…」
ブルー 「被害者の会が出来てしまうのも、無理はないよね」
シロエ 「会長に法要を依頼するのは、被害者の会ですよね?」

ぼくたちがお願いしたわけで…、とシロエ君。

シロエ 「誰かさんがドタキャンしなかった時が心配ですけど…」
スウェナ「五本分のお布施になるのよね?」
サム  「うまい棒だと50万本だぜ、半端ねえよな」
マツカ 「大丈夫ですよ、ぼくが払うことにしておきますから」

万一の時は支払います、と御曹司、流石の太っ腹。

マツカ 「被害者の会だけの特別価格も、いいですけどね」
ブルー 「君たちからの依頼だったら、うまい棒1本分だけど…」
キース 「その金額でいいと思うが、今はだな…」

五本分にしておこうじゃないか、と副住職がニヤリ。

キース 「どうせ、あの馬鹿がドタキャンしたら、俺に回るし…」
シロエ 「キース先輩のお布施が高めになるわけですか…」
ブルー 「そういうこと! 棚経の時と同じでね」

元の値段はとても大切、と銀青様も。

ブルー 「安い価格を設定しちゃうと、キースのお布施も…」
サム  「自動的に下がっちまうよなあ…。ブルーに合わせて」
キース 「ブルーよりも遥かに格が落ちる分、ドカンと下がるぞ」

それでは割に合わんのだ、とブツブツブツ。

キース 「ドタキャンの代打で、引っ張り出されるわけだから…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 急な法要は支度が大変だもんね!」
キース 「まったくだ。俺の家には、ぶるぅはいないし…」

おふくろに頭を下げねばならん、と。

キース 「それが嫌なら、俺が自分で走り回るわけで…」
シロエ 「その手間賃を毟りたいわけですね?」
キース 「当然だろうが!」

たとえシナリオが出来ていても、と握り締める拳。
お布施、高そう…。


2017/09/14 (Thu)

 

☆誰かさんから毟れ


九月とくれば秋のお彼岸、誰かさんが希望なスッポンタケの法要。
それが目当てで結成された被害者の会、只今、価格を設定中で。

キース 「例年通りのお布施の額より、高いほど有難いからな」
シロエ 「キース先輩が毟った分は、どうなるんですか?」

会長が毟るドタキャンの分は、ぼくたちに還元ですけれど、と。

シロエ 「先輩も多めに毟るんだったら、その分をですね…」
サム  「被害者の会にも欲しい気がするぜ、気持ちだけでもよ」
スウェナ「そうよねえ…。私たちも法要に出るんだもの」
マツカ 「有無を言わさず強制参加になってますしね…」

だからこそ被害者の会が出来るわけで…、とマツカ君も。

マツカ 「お座敷遊びとは言いませんから、こう、何か…」
キース 「俺が毟ったお布施だけでは、豪華イベントは…」
ブルー 「無理だろうねえ、焼肉パーティーくらいかな」
キース 「や、焼肉だと…!?」

そんなに出せるか、と顔面蒼白の副住職。

キース 「いつもの焼肉屋に行かれたら、俺は破産だぞ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ パルテノンのお店、美味しいよ!」
キース 「それは重々、承知しているが…。あそこの値段は…」
スウェナ「半端ないわよね、同じ焼肉でも最高級だし」

一人分でも、うまい棒が千本分はガチね、とスウェナちゃんの声。

スウェナ「八人いるから、お布施、その分も毟りなさいよ!」
シロエ 「会長が五十万本毟るんだったら、先輩もですね…」
サム  「一万本くらい毟っていいと思うぜ、ガッツリと」

棚経でも毟っていたじゃねえかよ、とサム君の発言。

サム  「二万本分ほど毟り取ったら、焼肉だってよ…」
ブルー 「余裕でいけると思うんだよねえ、焼肉ならね!」

お座敷遊びは期待していない、と銀青様。

ブルー 「いいね、それだけ毟りたまえ」
キース 「あんたが、いわゆる五本分だな?」
ブルー 「札束でね!」

楽しみだよねえ、と生徒会長、ニヤニヤニヤ。
毟り取る気、満々ですね?


2017/09/15 (Fri) 







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