☆師走になったら
早くも師走。今年も終わりな月が始まり、寒さの方もヒシヒシと。
そんな中でも生徒会長宅でダラダラ、それがシャン学メンバーで。
シロエ 「もうすぐお正月ですねえ…。その前に冬休みですけど」
サム 「クリスマスもあるしよ、いい時期だよなあ」
キース 「…俺の家には、クリスマスは未だに無いんだが…?」
寺だからな、と副住職。
キース 「今どきは、庫裏にツリーな寺も少なくないんだが…」
ブルー 「アドス和尚は頑固だしねえ、仕方ないよ」
スウェナ「変える切っ掛けだって無いものねえ…」
一同 「「「へ?」」」
切っ掛けって何だ、と誰もがキョトン。
シロエ 「スウェナ先輩。切っ掛けって、どういうヤツですか?」
スウェナ「鍵は子供だと思うのよ! 孫が生まれたら変わりそう」
マツカ 「ああ…。お孫さんが出来たら、ありそうですね」
可愛い孫なら、アドス和尚もメロメロですよ、と御曹司。
マツカ 「ツリーもサンタも、一気に登場しそうです」
シロエ 「自分でサンタをやりそうですよね、服まで買って」
ジョミー「ぼくたちには鬼でしかないけどさ…。孫は別だよね」
だけど、その孫がいないよね、とジョミー君も頷く現状。
ジョミー「この先だって生まれないしさ、諦めるしか…」
キース 「俺も分かってはいるんだが…。そもそも璃母恩院が…」
修行道場をクリスマスの時期にぶつけるしな、とブツブツブツ。
キース 「アレで別れてしまうカップルもいるという話だ」
一同 「「「え?」」」
キース 「なにしろ、大学3年目のクリスマスシーズンだしな…」
何かと盛り上がる時期だろうが、と語られる修行道場の時期。
キース 「12月に入ったら道場入りで、クリスマスまでだぞ」
シロエ 「そうでした…! 終わるの、25日でしたね…」
ブルー 「クリスマスシーズンが、丸ごと潰れてしまうんだよ」
一同 「「「あー…」」」
別れられても仕方ないな、と誰もが納得。
クリスマスと相性、悪そうですしね…。
2017/12/01 (Fri)
☆後から来た行事
キース君の家には今も無いのが、クリスマスという行事ですけど。
総本山の璃母恩院からして、無視しているのがクリスマスだとか。
キース 「修行道場の時期は、昔から変わっていないんだがな…」
ブルー 「厳しい寒さに向かう季節が、修行向けなんだけどね…」
後から来たのがクリスマスだよ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「この国にクリスマスが来るよりもさ…」
キース 「遥かに前から、璃母恩院は存在するからな…」
シロエ 「つまり、どうしようもないんですね? 道場の季節」
ブルー 「璃母恩院そのものが変わらない限りは、不変だよ」
道場入りする人の立場は考えないね、とキッパリと。
ブルー 「道場入りでクリスマスシーズンがパアになる程度で…」
キース 「別れるような女性なんかに、寺の嫁はだ…」
務まらないしな、と副住職の溜息。
キース 「なにしろ、寺というのはハードで…」
スウェナ「あら? でも今どきは庫裏にツリーがあるんでしょ?」
キース 「それはそうだが…。檀家さんからチキンなんかの…」
差し入れがあるのも普通なんだが…、と苦い顔付き。
キース 「だが、クリスマスを祝おうという段になってだな…」
ジョミー「何かあるわけ?」
キース 「電話が入って、枕経を頼まれる世界だぞ」
一同 「「「あー…」」」
それがあったか、と誰もが頷く枕経。
シロエ 「枕経は、待ったなしでしたっけ?」
キース 「基本はそうだな、深夜だったら次の日になるが…」
ブルー 「仏様が出たら、すぐに行くのがお約束だしね…」
クリスマスパーティーどころじゃないよ、と銀青様も。
ブルー 「そんな世界に嫁ぐからには、それなりの覚悟が…」
キース 「必要なわけで、道場とクリスマスが重なるくらいで…」
シロエ 「別れ話を持ち出すようでは、駄目なんですね?」
キース 「将来が見えているからな…。いずれ離婚になるだろう」
そうでなくても年中無休だ、というお寺の世界。
厳しいですよね?
2017/12/02 (Sat)
☆待ったなしです
キース君の家には存在しない、クリスマスという暮れのイベント。
その上、総本山の璃母恩院では、修行道場を重ねてくるシーズン。
シロエ 「家でクリスマスを祝おうとしても、難しいんですか…」
キース 「仏様の都合次第だが…。いつ、お浄土に旅立たれるか」
クリスマスイブは現世にいて下さったら、ギリギリセーフ、と。
キース 「クリスマスの朝に、お浄土に行って下さる分には…」
スウェナ「大丈夫だわね、もうパーティーは済んでいるから」
マツカ 「サンタクロースも来た後ですしね、安心ですよね…」
この国のクリスマスはイブまでですから、と御曹司。
マツカ 「キリスト教の家はともかく、一般的にはイブまでで…」
シロエ 「クリスマスケーキも、25日には値下げですしね…」
売れ行きがグンと落ちますから、とシロエ君も。
シロエ 「でも、お浄土に行く人を引き留めるのは…」
サム 「どう考えても無理だと思うぜ、待って貰うなんてよ…」
寺の都合は関係ねえよ、とサム君が言う仏様の事情。
サム 「治療している病院にしても、クリスマスはよ…」
ジョミー「持ちこたえさせないと駄目じゃないよね、法律とかさ」
キース 「この日は駄目だという法律自体が、無いと思うが」
たとえ正月三が日だろうが、来る時は来る、と副住職。
キース 「枕経だけ済ませておいて、後は三が日明けとかな」
シロエ 「やっぱり、そういう方向ですか?」
キース 「そこは常識で考えてくれ。元日に喪服はどうなんだ」
着たいと思う人がいるのか、と質問が。
キース 「仏様をお浄土に送るとなったら、こう、色々と…」
一同 「「「あー…」」」
周りの人も巻き込まれるな、と頷く御一同様。
キース 「正月でさえも、仏様は待って下さらないんだ」
ブルー 「後から来たようなクリスマスはさ…」
キース 「もう完全にスルーだな。クリスマスイブでも」
そして坊主の出番になる、と深い溜息。
ケーキもツリーも、お預けですか…。
2017/12/03 (Sun)
☆電話が来たらパア
キース君の家には今も無いのが、クリスマスツリーやケーキなど。
お正月だろうと待ってくれない仏様が相手、お寺ライフは大変で。
キース 「クリスマスツリーは飾っていてもだ、電話1つで…」
ブルー 「パアになるのが、お寺のクリスマスというヤツだよ」
パパが呼び出されて行ってしまって…、と銀青様。
ブルー 「枕経なら、まだマシだけどね…。その後の方だと…」
キース 「もう夕方から行きっ放しで、パーティーは無いな」
シロエ 「お通夜が終わった後なら、なんとかなりませんか?」
キース 「早い時間にやってくれれば、まあ、ギリギリで…」
間に合う時間に帰れなくもないが…、と副住職の答え。
キース 「しかしだ、早い時間にやったら、お膳がだな…」
一同 「「「お膳?」」」
キース 「後の食事だ。坊主の分も用意して下さるものだし…」
家に帰って食事は無理だ、とブツブツブツ。
キース 「お膳料で現金を下さるパターンは、いいんだが…」
ブルー 「本当にお膳を出されちゃったら、食べないとね…」
そして食べながら法話の一つもするもので…、と銀青様も。
ブルー 「どっちになるかは分からないしさ、家の方には…」
キース 「晩飯は茶漬けくらいでいい、と言っておくしか…」
ついでに帰る時間も謎だ、と現場で働き続ける人。
キース 「クリスマスだから、と途中で帰れはしないぞ」
一同 「「「うーん…」」」
とことんクリスマスと相性が悪い、お寺の暮らし。
キース 「そんな調子だから、庫裏にツリーは飾れても、だ…」
ブルー 「クリスマスが来るまで、ハラハラなんだよ」
当日になってもビクビクだよね、と生徒会長が語るお寺ライフ。
ブルー 「檀家さんからチキンの差し入れが来ても、その後が…」
キース 「無事にパーティー出来るかどうかが危なくてな…」
ブルー 「電話が来たら終わりだからねえ、パーティー中でも」
パパは着替えて枕経だ、と嫌すぎる話。
宗教が違いますからねえ…。
2017/12/04 (Mon)
☆お寺は持たない人
キース君の家には存在しない、クリスマスという暮れのイベント。
やっているお寺もあるそうですけど、難しいのがタイミングで…。
シロエ 「家がお寺をやってる限りは、危ないんですね…」
マツカ 「お坊さんの仕事が優先ですしね、家族団欒よりも…」
キース 「そういうことだ。唯一の例外が三が日だが…」
枕経だけは、どうにもならん、と深い溜息。
キース 「そんな調子だから、クリスマスが危ういのは当然だな」
ブルー 「キースの家には、永遠に来ないだろうけどね」
なにしろ孫が生まれないから…、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「キースは年を取らないわけだし、お嫁さんはねえ…」
ジョミー「来るわけないよね、見た目は高校1年生だし」
スウェナ「三百歳になったとしたって、そのままだものね…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくも、いつまでも子供だも~ん!」
6歳になる前にリセットだもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「年を取らないの、楽しいよ! ぼくは卵に戻るけど!」
シロエ 「そうでしたっけね、お誕生日がクリスマスで…」
ぶるぅ 「ちゃんと合わせているもんね!」
クリスマスの朝に孵化するように、とニコニコニコ。
ぶるぅ 「サンタさんからプレゼントが来て、お誕生日で…」
ブルー 「最高の日になるわけだけどさ、これがお寺だと…」
キース 「朝っぱらからパアになる年も出てくるだろうな」
朝一番に電話が鳴って…、とブツブツブツ。
キース 「良かったな、ぶるぅ。此処が寺じゃなくて」
ぶるぅ 「うんっ! ブルーは偉いお坊さんだけど…」
ブルー 「ぼくは家族が大切だからね!」
お寺なんかは持たない主義、とキッパリと。
ブルー 「住職になると、世の中、色々面倒で…」
キース 「高僧のあんたがソレを言うのか?」
ブルー 「高僧だからこそ言えることだよ、道を極めたしね」
キース 「……くっそぉ……」
なんであんたが高僧なんだ、と唸ってますけど。
ホントですしね…?
2017/12/05 (Tue)
☆真面目さが違う
キース君の家には存在しないのが、楽しいクリスマスですけれど。
伝説の高僧、銀青様な生徒会長の家では、暮れの定番イベントで。
キース 「銀青様が、家でクリスマスを盛大にやるというのは…」
ブルー 「感心しないと言うのかい?」
キース 「当たり前だろうが、あんたは既に伝説なんだぞ!」
それなのに寺も持たないで…、と苦い顔をする副住職。
キース 「本当だったら何処かの寺のトップで、法話なんかも…」
ブルー 「ぼくは、そういうキャラじゃないから!」
ぶるぅ 「んとんと…。ブルーが、お坊さんになったのって…」
アルタミラの供養のためだもんね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「お浄土に行けなくなっちゃった人を、助けたくて…」
シロエ 「そうでした! アルタミラは火山の噴火で海に…」
ジョミー「一晩で沈んでしまったんだっけね、ずっと昔に」
今でも夏には灯篭流しをやっているよね、とジョミー君。
ジョミー「ブルーの家族も、海に沈んでしまったから…」
ブルー 「うん。供養に行く船に乗せて貰ったけど、ぼくには…」
ぶるぅ 「パパもママも、誰も見えなかったもんね…」
お寺のお坊さんに見えていただけ…、と三百年以上も昔の話。
ぶるぅ 「それで、ブルーも修行するんだ、って…」
スウェナ「凄く真面目な理由なのよね、キースと違って」
キース 「なんだって!?」
俺の何処が真面目じゃないと言うんだ、と反論ですけど。
シロエ 「先輩、お寺は継がないと反抗してたじゃないですか」
サム 「うんうん、俺たちが夏休みに遊びに行くまではよ…」
墓回向の手伝いも嫌々やっていたじゃねえか、という指摘。
サム 「そこへブルーが緋の衣でよ…」
シロエ 「颯爽と登場しちゃったお蔭で、考えがですね…」
マツカ 「負けてたまるか、という方向へ行ったんですよね」
ジョミー「あまり真面目じゃないよね、それって…」
単なる負けず嫌いじゃないか、とツッコミが。
間違ってませんね…?
2017/12/06 (Wed)
☆下積みはキツイ
クリスマスというイベントが全く存在しないのが、キース君の家。
そこから話がズレてしまって、お坊さんになった動機が問題に。
シロエ 「キース先輩と会長では、志が月とスッポンですよ」
サム 「違いねえよな、おまけにキースは寺の跡継ぎでよ…」
スウェナ「黙っていたって、住職になれる立場だものね…」
今では無理になっちゃったけど、とスウェナちゃん。
スウェナ「アドス和尚も年を取らないし、ずっと住職だし…」
マツカ 「キースは永遠に下積みですよね、副住職のままで」
キース 「俺には、其処がキツすぎるんだが!」
未だにスクーターの許可も出ないし、と副住職の嘆き節。
キース 「月参りにしても、棚経にしても、あれに乗れれば…」
シロエ 「楽でしょうけど、アドス和尚の方針でしょう?」
サム 「もっと僧階を上げていかねえと駄目だ、ってヤツな」
ブルー 「流石に紫の衣になったら、自転車ではねえ…」
スクーターの許可も下りるだろう、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「それまでの間は、自転車で走っておきたまえ」
キース 「自転車もキツイが、何かと言えば罰礼で…」
サム 「南無阿弥陀仏で五体投地も、修行の内だぜ?」
親父さんに鍛えて貰ってるんだし…、との声も上がってますけど。
キース 「親父の場合は、単なる苛めだ! どう考えても!」
サム 「いいんでねえの? それで食わせて貰ってるんだし」
??? 「ぼくも賛成!」
元老寺万歳、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
キース 「おい、なんであんたが賛成なんだ!?」
Aブルー「キースの家がお寺だからだよ!」
クリスマスも、とても大切だけど…、とニコニコニコ。
Aブルー「お寺ならではの行事があるよね、クリスマスの後に!」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「年越しだってば、除夜の鐘はお寺のイベントだろう?」
一同 「「「あー…」」」
大晦日といえばセットで来るのが除夜の鐘。
お寺の行事ですね…?
2017/12/07 (Thu)
☆除夜の鐘も大切
クリスマスというイベントが全く無いのが、お寺なキース君の家。
副住職の辛さを嘆いてますけど、其処へ来たのがソルジャーで…。
Aブルー「クリスマスもいいけど、除夜の鐘だって大切だよね!」
シロエ 「それはまあ…。アレが無いと年が明けませんしね」
ブルー 「正確に言うと、古い年を送る行事だけどね」
大晦日の間に撞いてしまうのが本来の形、と銀青様。
ブルー 「璃母恩院の鐘がそうだよ、11時には撞き始めるから」
シロエ 「…そうなんですか?」
ブルー 「うん。なにしろ撞くのが大変だからね、あの鐘は」
大きすぎて…、というのが璃母恩院の大梵鐘。
ブルー 「お坊さんが何人も集まらないと、撞けないし…」
サム 「うんうん、撞木の綱にぶら下がるヤツが1人だっけな」
キース 「アレが花形で、他に何人もが綱を引くという形だが…」
試し撞きまで必要なくらいに難しいのだ、と副住職も。
キース 「普通の鐘のようにはいかんし、新年までに撞くには…」
ブルー 「早い時間から撞くしかないよね、百八回分」
だから開始が11時で…、との解説が。
ブルー 「本来、お寺はそうなんだけど…。でも最近は…」
キース 「一般人も撞きに来るしな、どうしても年が明けるんだ」
百八回で切らない限りは…、と語られる事情。
キース 「整理券を配って切ってしまえば、それでいいんだが…」
ブルー 「寒い中を来たのに、撞けないんじゃねえ…」
キース 「ガッカリする人も多いだろうし、ウチは無制限だ」
午前1時までなら、撞き放題だ、と言ってますけど。
Aブルー「それでこそだよ! やっぱり誰でも撞けないと…」
シロエ 「不公平ではありますね…」
無駄足になっては気の毒です、と頷くシロエ君。
シロエ 「ぼくたちも毎年、楽しみですし」
マツカ 「元老寺だと、おぜんざいのお接待もありますからね」
Aブルー「うん、頑張って欲しいよね!」
今年も参拝客を大勢集めて欲しい、と輝く笑顔。
応援ですか…?
2017/12/08 (Fri)
☆アバウトな国民
師走と言ったらクリスマスですけど、大晦日に来るのが除夜の鐘。
いつものように現れたソルジャー、それを絶賛してまして…。
Aブルー「キースの家みたいに、撞き放題のお寺がいいよね!」
シロエ 「撞きに出掛ける一般人としては、嬉しいですね」
マツカ 「ここで108人目です、と断られるよりは…」
並んで待てば撞けるお寺がいいですよね、と御曹司も。
マツカ 「家から近いお寺だったら、まだ諦めもつきますけど…」
サム 「バスとかで行って、撞けねえのはちょっと…」
ジョミー「残念どころの騒ぎじゃないよね、無駄足だなんて」
ぼくも元老寺方式がいい、とジョミー君も無制限に賛成。
ジョミー「1時まで撞かせてくれるんだったら、余裕だしさ…」
スウェナ「遠い所から来た人だって、間に合うわよねえ…」
きちんと時間を考えて来れば…、とスウェナちゃん。
スウェナ「1時ギリギリに来ない限りは、大丈夫でしょ?」
キース 「過去に苦情が出たことは無いな、撞けなかったと」
Aブルー「素晴らしいよね、今年も頑張ってくれたまえ!」
大勢の人に撞いて欲しい、と瞳がキラキラ。
Aブルー「なんと言っても、あれが最高のイベントだから!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「除夜の鐘だよ、クリスマスよりも有意義だよね!」
末永く続いて欲しいものだ、と言ってますけど。
シロエ 「あのぅ…。いつから仏教徒になったんです?」
Aブルー「えっ、そんなのには、なってないけど?」
そもそも関係ないじゃないか、と涼しい顔。
Aブルー「この国の人は、殆どがそうじゃないのかい?」
一同 「「「はあ?」」」
Aブルー「除夜の鐘に対する姿勢だよ!」
敬虔な信者は少ないのでは、とソルジャー。
Aブルー「暮れはクリスマスをお祝いしてさ…」
キース 「それが済んだら、除夜の鐘だと言いたいのか?」
Aブルー「ピンポーン! でもって、お正月が…」
神社だよね、とツッコミが。
確かに大多数は、そうですよね…?
2017/12/09 (Sat)
☆宗旨替えは不要
除夜の鐘には末永く続いて欲しいものだ、というのがソルジャー。
仏教徒のような言い種ですけど、宗旨替えしたわけではなくて…。
Aブルー「クリスマスと除夜の鐘と、初詣は全部、宗教がさ…」
キース 「違っていると言いたいんだな、要するに?」
Aブルー「そうなんだよ! この国の人は凄いよねえ…!」
三つの宗教を1週間ほどでこなすんだから、とニコニコニコ。
Aブルー「自分の宗教は乗り換えないで、イベントだけクリア!」
シロエ 「身も蓋も無い言い方ですけど、そんな感じですね…」
サム 「俺も僧籍だし、キリスト教とは関係ねえよな…」
神社だったら、まだ言い訳も出来るけどよ、と僧籍な人。
サム 「神仏習合ってヤツもあるから、寺と神社はよ…」
キース 「まるで関係ないことも無いが、キリスト教はな…」
せいぜい宗教サミットだろうか、と副住職も呻くしかない実情。
キース 「お偉方が一緒に祈りはしても、こう、御本尊様と…」
ブルー 「十字架を並べて置きはしないね、何処のお寺でも」
Aブルー「ほらね、だから全く問題なし!」
ぼくが除夜の鐘を褒め称えても、と得意満面。
Aブルー「この国の人になったと思えば、なんでもオッケー!」
シロエ 「それはそうなんですけれど…。除夜の鐘って…」
ジョミー「一度も参加してない筈だよ、元老寺のヤツ」
おぜんざいのお接待には、ぼくたちだけだ、とジョミー君。
ジョミー「一般の人も沢山来るけど、おぜんざい用のテント…」
スウェナ「私たちしかいないわよねえ、毎年、毎年」
Aブルー「当たり前だよ!」
ぼくが参加して、どうするんだい、という返事。
Aブルー「除夜の鐘を撞くのは、煩悩を流すためなんだろう?」
キース 「その通りだが? 穢れの無い心で新しい年をだ…」
ブルー 「迎えるためにさ、煩悩の数だけ鐘を撞くわけで…」
Aブルー「綺麗サッパリ忘れたわけだね、君たちは!」
まだ大晦日は来ていないのに、と謎の台詞が。
何を忘れたと…?
2017/12/10 (Sun)
☆イベントが沢山
除夜の鐘というイベントについて、熱心なのがソルジャーなる人。
けれど元老寺には来ていないわけで、撞いていないのが除夜の鐘。
Aブルー「もう、君たちには呆れるよ…。忘れるだなんて」
キース 「何も忘れていないと思うが…。暮れの行事は」
シロエ 「期末テストは、別にどうでもいいですけどね…」
特別生は成績とは無関係ですから、とシロエ君。
シロエ 「他の行事は忘れませんよ! クリスマス以外のも!」
スウェナ「ぶるぅのお誕生日もそうだし、除夜の鐘は定番だし…」
ジョミー「忘れようがないと思うけど? お正月の準備も」
やってるのはパパとママだけどさ、とジョミー君も。
ジョミー「ぼくは大掃除の手伝いだけで、おせちとか鏡餅は…」
サム 「俺の家でも、おふくろと親父の管轄だぜ、ソレ」
キース 「俺の場合は、かなり負担が大きいがな…」
寺の年越しは大変だから…、と副住職が繰る数珠レット。
キース 「新年の修正会の準備も要るし、除夜の鐘もだ…」
シロエ 「副住職だと、ノータッチとはいかないですよね…」
マツカ 「ぼくの家だと、大掃除は自分でしませんけれど…」
やっぱり節目の行事ですから、と御曹司。
マツカ 「年始にいらっしゃるお客様用に、手配が色々…」
サム 「ほらな、マツカでも、この調子だしよ…」
忘れるヤツが何処にいるかよ、とサム君が振っている頭。
サム 「除夜の鐘まで、けっこう行事が目白押しだぜ」
Aブルー「だけど、忘れてしまってるから! 本当に!」
あんなに大切な行事なのに、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「煩悩を流す行事なんだよ、除夜の鐘は!」
シロエ 「でも、来ていないじゃないですか」
まだ一回も、との指摘ですけど。
Aブルー「ぼくは煩悩が大事だから! 流さないから!」
ブルー 「そういうキャラではあるけどね…」
Aブルー「分かってるんなら、忘れないでよ!」
除夜の鐘が如何に大切なのか、と握り締める拳。
どう大切だと…?
2017/12/11 (Mon)
☆参加しなくても
除夜の鐘はとても大切なのだ、と熱意溢れるソルジャーですけど。
一度たりとも撞きに来ておらず、撞く気の方もナッシングで…。
ブルー 「君に参加する気が無い以上は、大切も何も…」
キース 「あったものではないと思うが、何が言いたいんだ」
その上、仏教徒でもないそうだしな、と副住職。
キース 「こっちの世界の人間でもないし、どう大事なんだ?」
シロエ 「大晦日には、そっちの世界でイベントでしょう?」
ニューイヤーに向けてカウントダウンで…、とツッコミが。
シロエ 「新年になったらお祭り騒ぎで、青の間がですね…」
マツカ 「派手に散らかると聞いてますよね、毎年、毎年」
スウェナ「そうそう、お掃除部隊が突入するのが恒例なのよね」
あまりにも青の間が散らかりすぎて…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「カウントダウンの真っ最中なら、除夜の鐘なんか…」
ジョミー「関係ないよね、第一、聞こえもしないしさ…」
こっちの世界でも、お寺が遠いと聞こえないよ、という指摘。
ジョミー「アルテメシアはお寺が多いし、大抵の家はさ…」
サム 「除夜の鐘の音が届くモンだけどよ、寺がねえとさ…」
シロエ 「聞こえない家も多いでしょうね、いくら夜中でも」
別の世界まで届くとは、とても思えません、と真っ当な意見。
シロエ 「そんな行事の、何処が大切だと言うんです?」
Aブルー「本当に忘れちゃってるし…。恒例なのにさ」
酷いモンだよ、とソルジャー、溜息。
Aブルー「いいかい、除夜の鐘を撞いたら、煩悩がさ…」
キース 「綺麗に流れて、清らかな心で新年をだな…」
迎えるものだ、と言ってますけど。
Aブルー「そこが問題! 山ほどの煩悩が流されるんだし…」
シロエ 「いいことだと思いますけどね?」
Aブルー「そうなんだよ! エロい煩悩も、てんこ盛りでさ…!」
一同 「「「うわー…」」」
もう思いっ切り忘れていた、と愕然とする御一同様。
ソルジャーのお目当て、ソレでしたね…。
2017/12/12 (Tue)
☆拾いたいんです
仏教徒でもないというのに、除夜の鐘が大切だと言うソルジャー。
撞いて煩悩を流す気など無く、流される煩悩の方がお目当てで…。
Aブルー「大勢の人が撞いてくれるほど、エロい煩悩も…」
ブルー 「言わなくていいから!」
Aブルー「みんな忘れてしまっていたしね、ちゃんと言わないと」
除夜の鐘の大切さについて…、と握り締める拳。
Aブルー「あれは本当に、ぼくのためにあるようなイベントで…」
キース 「あんたなんぞは、何処の寺でも想定していない!」
Aブルー「だからこそ価値があるんだよ! ぼくの一人勝ちで!」
誰も目を付けていないからね、とニコニコニコ。
Aブルー「煩悩を流す発想ばかりで、拾いたい人はいないから!」
ブルー 「除夜の鐘を撞くのは煩悩を流すためだし、当然だよ!」
Aブルー「その思い込みが、ぼくに幸せをもたらすってね!」
競争相手が誰もいないのはいいことだ、と胸を張りまして…。
Aブルー「除夜の鐘そのものは、黙ってスルー! ぼくの世界で」
シロエ 「一度くらい、来たらどうですか?」
サム 「そうだぜ、あんたも煩悩ってヤツを流しちまえば…」
もうちょっとマシな心構えに…、とサム君も言っていますけど。
Aブルー「ダメダメ、エロは心のオアシスだから!」
一同 「「「オアシス?」」」
Aブルー「エロが無ければ、ぼくのサイオンも漲らないしね!」
ぼくのハーレイが漲ってこそ、と譲らない人。
Aブルー「ぼくのシャングリラを守るためには、エロが大切!」
ブルー 「屁理屈だから!」
Aブルー「何を言うかな、サイオンは心のパワーじゃないか!」
その関係はハッキリしてる、とキッパリと。
Aブルー「心が激しく乱れていたんじゃ、サイオンの方も…」
ブルー 「確かにパワーが落ちるけれどね、それにしたって…」
キース 「心頭滅却すれば火もまた涼しと言ってだな…」
ブルー 「気の持ちようだよ!」
変な所にこだわらなくても…、と生徒会長。
どうなんでしょうね?
2017/12/13 (Wed)
☆穢れたパワーより
除夜の鐘など撞く気もないのに、毎年燃えているのがソルジャー。
鐘を撞いて流れる煩悩がお目当て、一人勝ちだと言っていまして。
Aブルー「年が明けたら、煩悩を拾い集めてなんぼなんだよ!」
ブルー 「そういう姿勢を改めたまえ!」
キース 「まったくだ。清い心でサイオンを使う方が尊い!」
それでこそソルジャーに相応しかろう、と副住職。
キース 「妙な所で集めたパワーでは、こう、シャングリラが…」
ブルー 「穢れそうだとは思わないのかい、君という人は!」
君のシャングリラは箱舟だろう、と生徒会長も。
ブルー 「ぼくのシャングリラは、ただの巨大な宇宙船だけど…」
シロエ 「未確認飛行物体なだけで、誰の命も懸かってません!」
スウェナ「私たちは追われていないものねえ、誰からも」
キース 「しかし、あんたの世界は事情が違う筈だぞ」
シャングリラの外の世界では生きていけないだろう、との指摘。
キース 「そんな船をだ、穢れたパワーで守るというのは…」
ブルー 「最低だろうと思うけどねえ、同じソルジャーとしては」
もっと精進して欲しい、とソルジャーの肩書を持つ人の苦言。
ブルー 「煩悩なんかを集めていないで、清く正しく!」
キース 「坊主になれとまでは言わんが、人となりをだ…」
ブルー 「磨いてこそだよ、みんなに尊敬されるためには!」
いい加減な性格は直らなくても…、とブツブツブツ。
ブルー 「掃除をしろとは言わないからさ、煩悩だけでも…」
キース 「封じようと思わないのか、あんたは!」
Aブルー「さっきも言ったよ、エロは心のオアシスだ、って!」
それを封じてどうするのだ、とソルジャー、反論。
Aブルー「お正月には、煩悩をガッツリ、ゲットなんだよ!」
ブルー 「その先は、喋らなくていいから!」
Aブルー「ダメダメ、キッチリ復習の時間! 思い出してよ!」
一同 「「「うわー…」」」
復習の時間なんか要らない、と誰もがガクブル。
黙って欲しいですよね?
2017/12/14 (Thu)
とにかく喋りたい
一年間の煩悩を払うために撞くのが、大晦日の除夜の鐘ですけど。
その除夜の鐘で流された煩悩、それが目当てな人がソルジャー。
Aブルー「いいかい、大晦日に大勢の人が除夜の鐘を撞いてさ…」
ブルー 「もういいから! 黙って座っていて欲しいんだけど!」
Aブルー「復習の時間だと言った筈だよ、忘れないように!」
みんなして忘れていたんだからね、とソルジャー、反撃。
Aブルー「一人でも覚えていたならいいけど、みんな揃ってさ…」
ブルー 「ぼくは忘れていなかったから! ここだけの話!」
Aブルー「嘘をつかないでくれたまえ!」
君も黙っていたじゃないか、と吊り上げる眉。
Aブルー「今頃になって何を言っても、後出しなんだよ!」
ブルー 「そうじゃなくって、場の雰囲気とかが大切だってば!」
Aブルー「場の雰囲気?」
ブルー 「十八歳未満お断りの連中が揃ってるんだよ、此処は!」
そんな所でヤバい話を口に出来るか、と生徒会長の言い分。
ブルー 「ぼくには常識と、デリカシーとがあるからね!」
Aブルー「どうなんだか…。それに今更、十八歳未満も何も…」
ないと思うけど、と太々しい人。
Aブルー「エロい話は、嫌というほどしてるから! 普段から!」
ブルー 「君が勝手に喋ってるだけで、誰も喜んでいないから!」
Aブルー「それはどうでもいいんだよ! 聞いてくれれば!」
とにかく復習の時間なのだ、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「今度こそ、忘れないようにしてくれたまえ!」
シロエ 「除夜の鐘を撞いたら、忘れますから!」
綺麗サッパリ白紙ですから、とシロエ君。
シロエ 「撞いてなくても忘れましたし、撞けば必ず忘れます!」
Aブルー「じゃあ、それまでの間だけでもいいから、覚える!」
ブルー 「無茶を言ってないで黙りたまえ! でなきゃ帰るか!」
Aブルー「嫌だね、ぼくは目的のためには手段を選ばないから!」
此処で帰ってたまるものか、と居座る気満々。
迷惑すぎですね?
2017/12/15 (Fri)