☆先月の赤っ恥
さて、三月。雛祭りの日は今年は土曜日、学校は休み。
生徒会長宅に集ったシャン学メンバー、美味しく食べて賑やかに。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いっぱい食べてね!」
シロエ 「美味しいですねえ、ちらし寿司!」
ぶるぅ 「雛祭りだから、そういうメニューにしてみたよ!」
ちらし寿司だし、貝のお料理も沢山、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「雛祭りの人、スウェナだけしかいないんだけど…」
サム 「いいじゃねえかよ、口実、口実!」
ジョミー「要は美味しく食べて騒げればいいんだもんね!」
タコ焼きパーティーとかでも、なんでも…、とジョミー君も。
ジョミー「今日は余計な人もいないし、もう思いっ切り!」
一同 「「「あー…」」」
アレがいるだけで悲劇だよね、と誰もがピンとくる「誰か」。
シロエ 「先月も酷い目に遭いましたしね…。節分の日に」
ジョミー「赤っ恥だったよね、七福神巡り…」
お寺の人に覚えられちゃったかも、とジョミー君のぼやき。
ジョミー「お寺の壁をバンバン叩いて、叫ばされてさ…」
シロエ 「大丈夫だと思いたいですけどね…。忘れられたと」
ブルー 「多分、忘れているんじゃないかな…」
顔までは覚えていないだろう、と生徒会長。
ブルー 「あそこの宗派は、座禅で修行が厳しいからさ…」
スウェナ「細かいことまで覚えていられないのね?」
ブルー 「トップクラスの偉い人たちは、また違うけどね」
そっちは暇だし、花街にも遊びに行くけれど…、と。
ブルー 「でもねえ、節分の日に御札を結ぶ係は…」
サム 「下っ端なのかよ?」
ブルー 「そうじゃなくって、下っ端の指導係かな」
いわゆる中間管理職で…、という解説。
ブルー 「修行の指導で忙しいから、参拝客の顔までは…」
シロエ 「いちいち覚えていないんですね?」
ブルー 「変なのが来たのは覚えててもね!」
一同 「「「うっ…」」」
お寺中で話題になっただろうか、と誰もがショック。
ありそうかも…?
2018/03/01 (Thu)
☆歴代でワースト
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走に舌鼓な、シャン学メンバー。
けれど話題は節分のことで、七福神巡りでかいた赤っ恥が問題で。
シロエ 「えっとですね…。お寺で話題になったでしょうか?」
サム 「変な祈願に来たのがいた、って感じでよ…」
壁をバンバンで、おまけに願い事がアレだし、とサム君。
サム 「もう絶対に、あの日のワースト参拝客だしよ…」
ブルー 「あの日どころか、歴代の七福神巡りのワーストかもね」
一同 「「「れ、歴代…」」」
毎年やっているんだよね、と誰もが呆然とする七福神巡り。
シロエ 「あ、あの…。ぼくたちは、ここ数年ですけど…」
マツカ 「それよりも前からやってますよね、七福神巡りは?」
ブルー 「うん。ぼくがアルテメシアに来た時にはさ…」
とっくにやっていたと思うよ、と生徒会長の証言。
ブルー 「つまり三百年以上の歴史は確実、そんなトコかな」
シロエ 「なのに歴代ワーストですか!?」
ブルー 「その可能性は大いにあるよね、残念だけど…」
そもそも祈願の仕方が問題、とブツブツブツ。
ブルー 「変な願い事は多いだろうけど、叫ぶ人は無いよね」
一同 「「「…………」」」
ブルー 「その上、壁をバンバンだしさ…。個性的すぎて」
印象に残りまくっただろう、と深い溜息。
ブルー 「其処へドッカン大雪だったし、更に印象が…」
シロエ 「強烈だったというわけですね?」
ブルー 「覚えやすいからね、大雪の方は」
一同 「「「うーん…」」」
大雪までが裏目に出たか、と一同、ガックリ。
シロエ 「キース先輩の雪乞い、最悪でしたね…」
キース 「そうなるのか!?」
それまで俺の責任なのか、と副住職。
キース 「悲惨な結果に終わったことは認めるが…」
サム 「歴代ワーストの方は知らねえってか?」
キース 「そんな所まで責任は持てん!」
シロエ 「でもですね…」
諸悪の根源は、殆どがキース先輩です、という指摘。
間違ってないかも…?
2018/03/02 (Fri)
☆悪者にされる人
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走、そういうシャン学メンバー。
けれども話題は先月の節分、七福神巡りの時にかかされた赤っ恥。
キース 「俺が諸悪の根源だと!?」
シロエ 「ええ。全部がそうとは言いませんけど…」
サム 「高確率でキースなことは間違いねえよな」
俺たちを見舞う災難の元凶というヤツは…、とサム君も。
サム 「自分で否定できるのかよ? 元凶じゃねえ、って」
キース 「そ、それは…」
自覚はあるが…、と言葉に詰まる副住職。
キース 「しかし、節分の日の大雪はだな…!」
シロエ 「キース先輩が、全力で雪乞いした結果ですよね?」
キース 「注文したのは、お前たちだろうが!」
雪乞いしろと、と必死の反撃。
キース 「だから親父に言い訳してまで、本堂でだな…!」
シロエ 「雪乞いをしたら、あの大雪になったんでしょう?」
キース 「そうだ、だから礼を言うなら分かるんだが…!」
どうして俺が悪くなるんだ、と叫んでますけど。
ジョミー「あそこで大雪が降らなかったら、ぼくたちの印象…」
スウェナ「少しはマシになっていたわよね、ワーストでも…」
記憶に刻み込まれないで…、とスウェナちゃんの溜息。
スウェナ「変なのが来た、だけで済んでいたわよ」
マツカ 「お参りの人が大勢いたなら、印象、薄めですよね」
シロエ 「大雪のせいで、人まで減っていましたからね…」
そうなったのも全部、キース先輩のせいなんです、と怒る人。
シロエ 「あのタイミングで大雪というのが最悪でした!」
サム 「うんうん、あれがブルーだったら、大雪はよ…」
ジョミー「出発前にドッカンだよねえ、間違いなく…」
でもってバスが来なかったよね、とジョミー君。
ジョミー「それでも行かされただろうけどさ…」
シロエ 「流れは絶対に違ってました!」
サム 「ああいう風にはならなかったぜ」
キース 「俺のせいだと?」
俺は全力で雪乞いしたのに…、と副住職の叫び。
でも、結果が全て…。
2018/03/03 (Sat)
☆腐っても友達
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走を味わう、シャン学メンバー。
とはいえ話題は節分のことで、七福神巡りでかいた赤っ恥が問題。
シロエ 「もう間違いなく、キース先輩のせいだと思いますが!」
サム 「俺もシロエに賛成だぜ。全面的に」
ジョミー「ぼくもだよ…。だって、ああいうタイミングで大雪…」
あの最悪さはキースならではだよね、とジョミー君。
ジョミー「ホントにいつも、高確率で諸悪の根源だしさ…」
スウェナ「例外は殆ど無いと言ってもいいほどだわよ」
何回、ババを引かされたことか…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「これからもババを引かされるのよね、キースのせいで」
シロエ 「あー…。来るでしょうね、これから先も」
マツカ 「キースが消えてくれない限りは、そうなるでしょうね」
キース 「なんだって!?」
俺に消えろとまで言うのか、と愕然とする副住職。
キース 「貴様ら、腐っても友達だろうが!」
サム 「そりゃまあ…。みんな友達は俺のポリシーだけどよ…」
それでもやっぱりツラいモンがあるよな、とサム君の溜息。
サム 「その友達にキースが混じっているとよ、他のみんなが」
シロエ 「迷惑するって言いたいんですね、分かります!」
ぼくも先輩とは腐れ縁ですけれど…、とシロエ君の同意。
シロエ 「たまに、本当に縁を切りたくなりますよ…」
キース 「お前まで言うか!」
シロエ 「切りませんけどね、ソレをやったら他の皆さんとも…」
サム 「スッパリと縁が切れかねねえ、って言うんだろ?」
俺もそういうクチだしよ、と頷くサム君。
サム 「キースを捨てるか、みんなを捨てるか、って話だと…」
シロエ 「他の皆さんを残す選択肢になりますよね」
いくら先輩が厄介でも…、とシロエ君も「縁を切らない」派。
シロエ 「でも、節分の日の大雪の件は…」
サム 「キースのせいで間違いねえんだよ!」
全面的にキースのせいな、と決め付けの言葉。
誰も否定はしませんね…?
2018/03/04 (Sun)
☆都市伝説は無理
雛祭りは生徒会長宅で御馳走、そういうシャン学メンバーですが。
今の話題は節分のことで、七福神巡りでかかされた赤っ恥が問題。
サム 「あの大雪が降ったお蔭で、俺たちはよ…」
シロエ 「ただでも恥をかいたというのに、ワーストですよ?」
あそこのお寺の節分の歴史に刻み込まれてしまいました、と。
シロエ 「歴代の参拝客でワースト、そんな記録は要りません!」
サム 「大雪さえ降っていなかったら、忘れて貰えるのによ…」
スウェナ「少なくとも、いつの年だったかは確実に忘れるわよね」
マツカ 「忘れるでしょうね、これという決め手に欠けますから」
そして曖昧になるんですよ、と御曹司。
マツカ 「いつの年なのか分からなくなったら、都市伝説です」
ジョミー「そうだよね…。本当にあったかどうかが謎で」
シロエ 「言えてますよね、正確に思い出せないのなら…」
作り話で通りそうです、とシロエ君も。
シロエ 「生き証人が誰もいなくなったら、それっきりですよね」
マツカ 「そうでしょう? でも、あの日は大雪でしたから…」
ジョミー「お寺の記録に残るだろうしね、この年は雪、って」
スウェナ「参拝の人も少なかったし、帳簿に書くわよ」
この年の売上の少なさは雪のせい、とスウェナちゃんの説。
スウェナ「でないと駄目でしょ、減った原因を書かないと」
サム 「まあなあ、寺は売上じゃねえけどよ…」
ブルー 「そういう書き方はしないよねえ…」
お寺ルールというのがあるし…、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「会計ソフトもある世の中でも、言葉は独特」
スウェナ「それでも特記事項はあるでしょ?」
ブルー 「お賽銭とかが激減したなら、理由は書くね」
次の参考にするために…、と深い溜息。
ブルー 「ぼくたちのお参りの件は、書かないけどさ…」
シロエ 「今年、大雪が降った記録は残るんですね?」
ブルー 「残念だけどね…」
都市伝説のコースは無理、とキッパリ。
駄目なんですね…?
2018/03/05 (Mon)
☆仕様らしいです
雛祭りは生徒会長宅で御馳走に舌鼓な、シャン学メンバーなのに。
話題は先月の節分のことで、七福神巡りでかいた赤っ恥が問題。
シロエ 「大雪の記録が残る以上は、都市伝説は無理ですか…」
ブルー 「紐づけされてしまうからねえ、あの大雪と…」
大雪にも負けずに、とても変なのがやって来た、と生徒会長。
ブルー 「塔頭の壁を端からバンバン叩いて、大声でさ…」
一同 「「「…………」」」
誰も口には出したくもない、ソルジャー夫妻の願い事。
ジョミー「聞き間違えをしてくれるってことは無いよね?」
シロエ 「あんな言葉を、どう聞き間違えてくれるんです!」
スウェナ「百歩譲って間違えてくれても、福笹でバレるわよ!」
絵馬にキッチリ書いていたじゃないの、とスウェナちゃんの指摘。
スウェナ「福笹に御札を結ぶのよ? その時に見るわよ、願い事」
一同 「「「うっ…」」」
聞き間違えて貰うコースも無理か、と誰もがガックリ落とす肩。
シロエ 「そうなったのも、キース先輩のせいなんですよ!」
サム 「違いねえよな、あの迷惑な雪乞いな!」
キース 「何故、そうなる! 頼んだのは、お前たちだろう!」
だからこそ俺は頑張ったんだ、と言ってますけど。
シロエ 「すっかり忘れていたんですよ…。キース先輩の仕様を」
キース 「…仕様?」
シロエ 「スペックと言うかもしれません。諸悪の根源仕様です」
何をやっても悪い方へと転ぶんですよ、とシロエ君の説。
シロエ 「なのにウッカリ、雪乞いを頼んでしまいましたから…」
スウェナ「裏目に出たっていうわけね?」
シロエ 「そうです、そうです! キース先輩なだけに!」
他の人なら違ってました、と握り締める拳。
シロエ 「会長だとか、半ば素人でもサム先輩とか…」
サム 「それはあるかもしれねえなあ…」
ジョミー「キースの仕様かぁ…」
シロエ 「どうでしょう?」
ぼくの説で合っていないでしょうか、と念押しが。
キース君の仕様…。
2018/03/06 (Tue)
☆スペックなんです
雛祭りは生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走な、シャン学メンバー。
けれど話題は先月の節分、七福神巡りでかいてしまった赤っ恥。
サム 「アレがキースの仕様なのかよ、悪い方に行くのが…」
シロエ 「そうだと思いますけどね? 何をやっても最悪な結果」
スウェナ「諸悪の根源仕様なわけね、そうなってるのね…」
スキルじゃなくてスペックなのね、とスウェナちゃんの溜息。
スウェナ「スキルだったら、発動させない手もあるけれど…」
ジョミー「スペックだもんね、もう間違いなく発動だよね…」
シロエ 「そういう仕様ですからね…」
仕様というのは、そうしたもので…、とシロエ君。
シロエ 「でなきゃ仕様の意味が無いです、機械とかにしても」
ブルー 「取説通りに動いてなんぼの世界だからねえ…」
でなきゃ仕様と言えやしない、と生徒会長も。
ブルー 「でもって、キースの仕様は諸悪の根源になることで…」
シロエ 「そうなんです。ですから、先月の雪乞いだって…」
ああいう結果になったんですよ、とブツブツブツ。
シロエ 「運が悪かったとか、そんな次元は通り越してます!」
サム 「そうだったのかよ…。どうしようもねえよな」
ジョミー「凄く迷惑な仕様だけどね…」
それって変えられないのかな、とジョミー君の疑問。
ジョミー「諸悪の根源仕様ってヤツを、別の何かに」
ブルー 「無理だと思うよ、リアルラックの問題だから」
キースが自分で呼び込むんだし…、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「星回りだとか、よく言うけどね…」
スウェナ「諸悪の根源になる星の下に生まれてきたわけね?」
ブルー 「身も蓋もない言い方をしていいならね」
もはや絶望的であろう、と諦めの境地。
ブルー 「お祓いしたって、治らないだろうね」
キース 「あんたまで、俺の仕様だと言うか!」
ブルー 「……違うとでも?」
キース 「うっ……」
言い返せない立場の副住職。
仕様ということで、いいんでしょうか…?
2018/03/07 (Wed)
☆認めるしかない
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走を味わう、シャン学メンバー。
とはいえ話題は先月の節分、七福神巡りでかいた赤っ恥が問題で。
シロエ 「キース先輩も認めるんですね? 仕様なんだと」
サム 「認めなかったら男じゃねえよな、この局面でよ…」
男は言い訳するもんじゃねえ、とサム君、ギロリと睨みまして。
サム 「ブルーもそうだと言ってるんだし、間違いねえよな」
ジョミー「迷惑すぎる仕様だけどさ…。それっぽいよね」
スウェナ「もう間違いなく、そうだわよ! 認めなさいよ!」
男なんでしょ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「自分でキッチリ認めるんなら、仕方ないわね」
シロエ 「許すんですか、スウェナ先輩?」
スウェナ「誰も許すとは言ってないけど、忍の一字よ!」
みんな友達、とスウェナちゃんが言うサム君の十八番。
スウェナ「縁を切るわけにはいかないものねえ…。変な仕様でも」
サム 「腐ってもキースは友達だしよ…」
今の面子が揃ってこそだぜ、と本家のお言葉。
サム 「キースを切ったら、面子が一人欠けるしよ…」
マツカ 「代わりに誰か、というのも酷い話ですよね…」
ジョミー「それ以前にさあ、誰かいるわけ?」
サイオンを持ってて、ぼくたちと同期の特別生、と傾げる首。
ジョミー「その条件だと、誰もいないよ」
シロエ 「そうでした…。下の学年にもいないですよね…」
サム 「キースで我慢するしかねえよな、実際の所」
で、どうなんだよ、とズズイと前へ。
サム 「認めるのかよ、男らしく? お前の仕様」
キース 「…星回りなのか何か知らんが、迷惑を呼ぶと?」
サム 「諸悪の根源仕様ってヤツな!」
自分でも否定は出来ねえんだろ、とダメ押し。
サム 「認めれば、楽になれるしよ…」
シロエ 「それに、それでこそ男と言えます!」
スウェナ「どうするのよ?」
キース 「認めよう…」
どうやら俺の仕様らしいし、と項垂れている副住職。
気の毒ですけど、事実ですしね?
2018/03/08 (Thu)
☆仕様を認めたら
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走に舌鼓な、シャン学メンバー。
けれど話題は節分のことで、七福神巡りでかかされた赤っ恥で…。
キース 「要するに、俺が諸悪の根源なんだな。そういう仕様で」
シロエ 「やっと自分で認めましたか…。じゃあ、雪乞いも…」
キース 「俺がやったのがマズかったんだ。それでいいんだな?」
サム 「おいおい、そこで偉そうに言うんじゃねえよ!」
もっと謙虚な姿勢でいけよな、とサム君の文句。
サム 「迷惑かけて悪かっただとか、すまねえだとか…」
キース 「申し訳ない。本当に俺が悪かった…!」
だから、これからもよろしく頼む、と深々と土下座。
キース 「捨てると言わずに、ずっと友達でいて欲しいんだが…」
サム 「仕方ねえな…。みんな友達、これでいいだろ?」
キース 「感謝する…!」
持つべきものは友達だな、と感激の面持ち。
キース 「俺の仕様は変えられないが、友達と言ってくれるのか」
シロエ 「今更、どうにもなりませんしね…」
ジョミー「キースを切っても、代わりの面子がいないしね…」
??? 「ありがとう! ぼくからも御礼を言わせて貰うよ!」
みんなに感謝、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい!」
キース 「な、なんで、あんたが…!」
シロエ 「それより御礼って、何なんですか!?」
嫌な予感しかしないんですけど、とシロエ君のツッコミ。
シロエ 「御礼を言って貰えるようなこと、していませんが」
Aブルー「ううん、たった今、してくれたよ!」
これからもキースと友達だよね、とニコニコニコ。
Aブルー「キースには色々とお世話になったし、この先だって!」
キース 「ちょっと待て!」
まさにソレが話題だったのに、と副住職。
キース 「俺は、あんたのせいでだな…!」
Aブルー「仕様を認定されたらしいね、おめでとう!」
その仕様がとても大切だから、と満面の笑顔。
ヤバくないですか?
2018/03/09 (Fri)
☆仕様が大事な人
雛祭り仕様の御馳走を食べつつ、節分の話題なシャン学メンバー。
七福神巡りでかかされた赤っ恥から、キース君を責めていたら…。
キース 「あんた、どうして俺の仕様が大切なんだ!」
Aブルー「ソレのお蔭で助かってるから! もう思いっ切り!」
節分の日も、御利益多めで…、とソルジャー、瞳がキラキラ。
Aブルー「みんなが頼んでくれたお蔭で、もう充実の…!」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「そう言わないで! 夜はハーレイと恵方巻でさ…」
お互いのアソコに海苔を巻いてさ、と嫌すぎる発言。
Aブルー「もう最高に盛り上がったわけで、今も凄くて…」
ブルー 「いいから、サッサと帰りたまえ!」
Aブルー「ダメダメ、今日はキースにお願いが…!」
迷惑な仕様でもキースが大事、とグッと拳を。
Aブルー「もうすぐ春のお彼岸だよねえ、春分の日で!」
キース 「そ、そうだが…?」
Aブルー「お彼岸と言ったら、スッポンタケの法要だよ!」
君の大事な一番弟子の…、とソルジャーが立てる親指。
Aブルー「もちろん、みんなも出席だよね! 法要に!」
一同 「「「うっ…」」」
早速、キース君の仕様が出たか、と誰もがドン引き。
シロエ 「誰も出るとは言ってませんが…!」
Aブルー「だけど、キースの友達だろう?」
友達だったら出てくれないと…、と切り返し。
Aブルー「有難いよね、キースの仕様! 素晴らしい法要!」
シロエ 「そ、そんな…! ぼくたちはですね…!」
ジョミー「単にキースの友達ってだけで、それ以上とかじゃ…」
ないんだけどな、とジョミー君も必死。
ジョミー「法要はキースがすればいいけど、出る面子はさ…」
サム 「別にいなくても、いいんでねえの?」
内輪で済ませる法要もアリ、と僧籍な人。
サム 「そっちの方でやってくれねえかな?」
Aブルー「でもさ…。仕様で、みんな友達だよね?」
法要に出るのが筋だと思う、とソルジャーの反論。
そうなのかも…?
2018/03/10 (Sat)
☆お布施さえすれば
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走な所へ、来たのがソルジャー。
キース君の迷惑な仕様を褒めつつ、もう早速に春のお彼岸の相談。
Aブルー「スッポンタケの法要、みんな揃ってこそだから!」
シロエ 「ぼくたちは関係ないんです! キース先輩だけで!」
弟子にしたのはキース先輩ですからね、とシロエ君、必死。
シロエ 「鯨の戒名をパクッて戒名をつけて、一番弟子で…」
ジョミー「そうだよ、ぼくたちは何もしていないんだから!」
キースが勝手にやったことだよ、とジョミー君も。
ジョミー「だから、キースが一人でやるのが筋じゃないかな?」
シロエ 「いいですね! ぼくたちはお布施だけにしましょう」
その程度なら協力しても…、という逃げの姿勢。
シロエ 「内輪で済ませましたっていう法要でも、お供えは…」
サム 「後から聞いたら、一応は持って行くモンだしよ…」
受け取るかどうかは、相手次第な、と僧籍な人。
サム 「今度のお彼岸はソレでいこうぜ、出席しねえで」
キース 「ちょっと待て!」
俺が一人でババを引くのか、と副住職の顔に焦りが。
キース 「腐っても友達というのは、どうした!」
シロエ 「逃げられるものなら、逃げたいですしね…」
スウェナ「地獄の沙汰も金次第でしょ、お布施を包めば…」
欠席でもいいと思うのよね、とスウェナちゃん。
スウェナ「お坊さんはキースで充分だし…」
シロエ 「充分すぎます、雪乞いも出来る人ですからね」
ちょっとタイミングがズレてましたが…、と太鼓判。
シロエ 「というわけで、先輩、よろしく!」
キース 「お、おい…!」
逃げてくれるな、と縋るような瞳。
キース 「俺とこいつが二人きりだと、もう最悪で…!」
Aブルー「ぼくはいいけど、なんだかノリが悪いよねえ…」
一同 「「「ノリ?」」」
Aブルー「せっかく法要をするんだからさ、断然、ノリノリ!」
ノッてなんぼの法要だよね、と言ってますけど。
法要って、そんなモノですか…?
2018/03/11 (Sun)
☆8ビートなんです
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走の最中に、来たのがソルジャー。
春のお彼岸はスッポンタケの法要、それがお目当てらしくって…。
シロエ 「あのですね…。ノリノリも何も、法要でしょう?」
Aブルー「そうだけど?」
シロエ 「法要というのは、抹香臭いものですからね…」
ノリなんかとは無関係です、とシロエ君、バッサリ切り捨て。
シロエ 「しんみりとしていないヤツでも、ノリの対極です!」
ジョミー「そうだよねえ…。棚経だって流れ作業だけどさ…」
ノッてたことは一度も無いよ、とジョミー君も。
ジョミー「暑い季節でなかったとしても、ノリは無いと思う」
サム 「だよなあ、お経を読むだけだしよ…」
法要はソレの豪華版だ、とサム君も頷いていますけど。
Aブルー「ううん、ノリならある筈なんだよ! お経だから!」
一同 「「「お経?」」」
Aブルー「そう! お経って、8ビートだよねえ!」
一同 「「「8ビート!?」」」
なんだソレは、と誰もが仰天。
ジョミー「あ、あのさあ…。8ビートって、なに…?」
Aブルー「知らないってことはないだろう? 若いんだから!」
8ビートは8ビートだ、とソルジャー、指を1本立てまして…。
Aブルー「木魚がドラムで、お経が8ビートなんだよ!」
一同 「「「……!!?」」」
やっぱり、そういう8ビートか、と思っても意味が不明なブツ。
ジョミー「それって、マジで!?」
Aブルー「君も棚経に行っているなら、分からないかな?」
とても有名な話だよね、と威張り返る人。
Aブルー「お経と8ビートで検索すれば、動画も見付かるから!」
一同 「「「ど、動画…」」」
マジネタらしい、と一同、愕然。
シロエ 「そういう理由で、ぼくたちにノリを求めるんですか?」
Aブルー「ノってなんぼだと思うけどねえ、法要は!」
一同 「「「そ、そんな…」」」
Aブルー「出席だよね?」
8ビートで楽しくやろう、と言われましても。
法要ですよね…?
2018/03/12 (Mon)
☆8ビートの値打ち
生徒会長宅で雛祭り仕様な御馳走の所へ、やって来たソルジャー。
春のお彼岸にスッポンタケの法要を希望で、ノリがどうこうと。
Aブルー「お彼岸のお中日には、8ビートで楽しく法要!」
キース 「ちょっと待て! また、お中日なのか!?」
他の日では駄目か、と焦る副住職。
キース 「お中日はウチでも法要があるし、もう色々と…」
Aブルー「準備で大変だと言いたいのかい?」
キース 「準備もそうだし、当日も山のような仕事が…」
手伝いの人も大勢来るのだ、と必死の言い訳。
キース 「毎回、毎回、副住職の俺が不在では…」
Aブルー「そこは問題ないだろう? 修行に行くんなら!」
キース 「修行だと?」
Aブルー「いつもブルーの手伝いってことにしてるよね?」
お中日を抜ける理由は、とニコニコニッコリ。
Aブルー「伝説の高僧、銀青様が導師の法要に出るんだろう?」
キース 「うっ…」
Aブルー「アドス和尚も、檀家さんたちも納得だよね!」
副住職の君に箔がついて…、と輝く笑顔。
Aブルー「今回も、それでお願いするよ! 8ビートで!」
キース 「法要の方は仕方がないが…。8ビートは…」
阿弥陀様にとても失礼だろう、とアイスブルーの瞳がギロリ。
キース 「お経はとても有難いもので、ノリなんぞとは…」
Aブルー「それじゃ聞くけど、8ビートは有難くないのかい?」
キース 「はあ?」
Aブルー「人気ミュージシャンのライブとかだと、どうかな?」
法要以上に有難がる人も多いのでは…、という指摘。
Aブルー「チケットの転売とかも多いし、有難いものだよね!」
キース 「…そ、それは…。それはそうかもしれないが…」
Aブルー「じゃあ、決まり!」
お中日には8ビートの法要を、と決めてかかる人。
Aブルー「他のみんなも、ちゃんと出席! 有難いから!」
一同 「「「…そ、そんな…」」」
Aブルー「出なくっちゃね?」
とても有難い法要だしね、と更に強調。
8ビートですか…。
2018/03/13(Tue)
☆8ビートでいこう
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走なのに、来たのがソルジャー。
春のお彼岸の法要がお目当て、シャン学メンバーにも出席を強要。
Aブルー「いいかい、お経は8ビート! 有難く出席!」
シロエ 「で、でも、ライブじゃないですから…!」
Aブルー「ライブだろう? キースの生演奏だから!」
チケット代を取られないだけでも最高だよ、と自説を展開。
Aブルー「お布施も特に要らないからね、出席すればオッケー!」
キース 「俺へのお布施はどうなるんだ!」
Aブルー「それは払うよ、いつもと同じに、もうたっぷりと!」
スッポンタケのためだからね、と満面の笑み。
Aブルー「もちろん引き受けてくれるだろう? 嫌と言わずに!」
キース 「う、うう…」
Aブルー「君のスペックらしいもんねえ、こうなるのはさ」
それじゃよろしく、と勝手に決めて、御馳走をパクパク。
Aブルー「うん、美味しい! ぶるぅの料理は最高だよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お彼岸のお膳も頑張るからね!」
Aブルー「ありがとう! さあさあ、みんなも食べて、食べて!」
一同 (((…………)))
あんたのための御馳走じゃない、と叫びたいのを我慢の御一同様。
シロエ 「キース先輩の仕様、半端じゃないですね…」
サム 「節分の雪乞いで分かってたけどよ、ダメ押しだよな…」
スウェナ「諦めるしかないわね、お彼岸は…」
キース 「俺だって、泣きたい気持ちなんだ!」
8ビートと言いやがった、と泣きの涙の副住職。
キース 「どうして木魚がドラムになるんだ、8ビートで!」
Aブルー「あれっ、坊主の常識だよね?」
お坊さんがノリノリの動画だったよ、とソルジャーの証言。
Aブルー「若い人にも、お経に馴染んで欲しい、って!」
キース 「そういう流れも無いことはないが、俺は正統派で…」
Aブルー「君の意見は聞いていないよ、要は法要!」
スッポンタケのためにも頑張って、とソルジャー、譲らず。
8ビートで法要ですね…?
2018/03/14 (Wed)
☆御馳走もあるから
生徒会長宅で雛祭り仕様の御馳走の最中に、来たのがソルジャー。
春のお彼岸の法要を希望で、シャン学メンバーも出席させる気で。
Aブルー「キースが正統派の坊主かどうかは、どうでもいいよ!」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「8ビートでノッてくれなくても、気分はライブで!」
キースは放置で楽しくやろう、とニコニコニッコリ。
Aブルー「法要の後には御馳走も出るし、それでいいだろ?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 美味しい御馳走、作るからね!」
Aブルー「本当は仕出しを取るだとか…。食べに出掛けるとか…」
するらしいねえ、と妙な知識を持っている人。
Aブルー「だけど面倒なことをしなくても、最高の料理!」
キース 「あんた、ぶるぅに申し訳ないとは思わないのか!」
Aブルー「えっ? 料理は、ぶるぅの趣味だろう?」
ぼくの世界のぶるぅと違って…、と悪戯小僧のぶるぅの名前が。
ぶるぅ 「そだよ、お料理、作るの、大好き!」
Aブルー「ほらね、ぶるぅもこう言ってるし!」
お彼岸の法要の御馳走に期待、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「春らしい素敵な御馳走がいいな、うんと豪華に!」
ぶるぅ 「オッケー! みんなも期待しててね!」
一同 「「「はーい…」」」
御馳走の方はいいんだけどな、と誰もが複雑な気分。
シロエ 「キースのお経では、とてもノれませんよ…」
サム 「おまけにアレだぜ、供養するのがよ…」
Aブルー「ほらほら、そこでブツブツ言わない!」
文句はキースのだけで沢山、と言われましても。
ジョミー「でもさあ…。なんで毎回、法要ばっかり…」
Aブルー「大切だから!」
節目には法要をするものだ、とキッパリ。
Aブルー「それじゃ、お彼岸のお中日はよろしく!」
キース 「おい、帰るのか!?」
Aブルー「お腹一杯、食べたしね! それじゃ、さよなら!」
キース 「こら、待たんかーっ!」
俺の文句が済んでいない、と叫ぶだけ無駄。
マッハの速さで逃げましたね…?
2018/03/15 (Thu)