キース君に振られた役目は神楽舞な上に巫女さんで。
おまけに生徒会長曰く、舞は舞えなくても基礎はバッチリある筈だとか。
その根拠として散華などと申しておりますが…。
キース 「馬鹿野郎、散華の何処が基礎になるんだ!」
ブルー 「立派に基礎だと思うけどねえ?」
ジョミー「散華って、何さ?」
ブルー 「お寺の法要で撒く花びらだよ、紙で作ってあるんだけれど」
サム 「あー…。ひょっとしてアレかな、朝のお勤めで唱えてるヤツ」
ブルー 「そうそう。あのお経に合わせて撒くというのがお約束さ」
綺麗なんだよ、と生徒会長。
花びらの形に切っただけの散華もあるそうですが、模様入りなども。
シロエ 「それが神楽舞と何か関係あるんですか?」
ブルー 「直接は関係ないんだけどね、散華の作法はうるさいんだな」
ジョミー「厳しいわけ?」
ブルー 「まあね。お寺の儀式ってヤツは足の運びまで決まってるけど」
どちらの足から先に出るとか、畳を何歩で横切るだとか。
お寺の儀式は細かい作法に縛られまくっているそうですけど…。
ブルー 「足運びはまだマシなんだよ。ドジを踏んでもそう響かない」
キース 「そうでもないぞ。親父に何回怒鳴られたことか…」
ブルー 「アドス和尚の方針はともかく、見た目にバレなきゃ無問題」
サム 「なるほどなぁ…。右か左かなんて見てねえもんな」
ブルー 「一般人だと余計にね。そもそも作法を知らないからさ」
ところが散華はそうはいかない、と生徒会長はニッコリと。
ブルー 「紙の花びらが舞うんだよ? 素人さんでも注目するさ」
スウェナ「そうね、私も見てみたいもの」
ブルー 「そうだろう? だから優雅な動きをしないとダメってわけ」
シロエ 「ああ、それで舞の基礎だというわけですか」
ブルー 「ご名答。法衣の袖から腕が出すぎただけでもアウト」
とにかく美しい所作が大切、と生徒会長は力説しております。
確かに舞との共通点はありそうですけど、キース君の運命や如何に?