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いきなり登場したシャングリラ雅楽会と名乗る一団。
服装といい楽器などといい、何処から見てもその道のプロでございます。
こんな集団に取り囲まれてはキース君も舞うしかなさそうですが…。
キース 「ま、待ってくれ! 俺はだな、舞も雅楽もサッパリで…」
ブルー 「そういえば音楽系は取らなかったんだっけ、大学で?」
キース 「ウチの寺では出番が無いし、詠唱師も目指してないからな」
シロエ 「お寺で雅楽ってアリなんですか?」
ブルー 「あるねえ、笙が無ければ始まらないって法要もあるし」
なんと雅楽とお寺は切っても切れない関係だそうで。
生徒会長、キース君に説教を始めました。
ブルー 「履修しておけばよかったのにさ、学べる機会は少ないのに」
キース 「だからウチでは出番が無いと…」
ブルー 「ふうん? 太鼓で阿弥陀経とか、憧れる人も多いけど?」
キース 「それはそうだが…。ウチの寺には伝わってないし…」
サム 「なんだよ、太鼓で阿弥陀経って?」
ブルー 「そのまんまだよ、太鼓を叩きながら阿弥陀経を読むわけ」
マツカ 「太鼓ですか?」
ブルー 「うん。雅楽に使う楽太鼓でね。やってみせようか?」
雅楽会のみんなも来ているし、と生徒会長。
またしても奥に着替えに出掛け、その間に雅楽会が楽太鼓を運び込み…。
いわゆる小型の火焔太鼓でございます。
ブルー 「流石に白拍子の格好で阿弥陀経っていうのはねえ…」
ちょっとマズイし、と今度は緋色の法衣。
楽太鼓の前に座って両手にバチを持ち、皆が固唾を飲んで見守る中で。
ブルー 「にょーぜーがーもん、いーちーじーぶつ…」
ドンドコドンドンと響く太鼓の音。
長ったらしい読経の間、途切れなくドンドコ叩き続けて…。
ブルー 「はい、おしまい。…キース、何か言いたそうな顔だけど?」
キース 「あんた、どこまで奥が深いんだ…」
負けた、と肩を落とすキース君。
太鼓を叩きながら読む阿弥陀経に憧れていたんですかねえ、キース君も?