☆定番のは嫌だ
秋のお彼岸の法要をよろしく、と当然のように言うソルジャー。
今回もお中日を希望で、キース君の都合なんかはサラッと無視。
Aブルー「一番有難い日に法要をすれば、御利益も絶大!」
キース 「お彼岸の法要は、そういうものではないんだが!」
Aブルー「だけど毎回、効果は抜群!」
法要の度に漲るパワー、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「ぼくのハーレイが、もうビンビンのガンガンで…!」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「何を言うかな、ぼくはスッポンタケの有難さを…!」
ブルー 「あくまで君に限定なんだよ、その有難さは!」
此処にいる誰も得をしない、と生徒会長、ピシャリ。
ブルー 「せめて口くらいは慎みたまえ!」
Aブルー「もっと語りたいくらいだけどねえ、ぼくとしては!」
ブルー 「法要の導師が、ぼくに変わってもいいと?」
Aブルー「えっ?」
それは一体どういうことかな、と丸くなるソルジャーの瞳。
Aブルー「君に変わるって、より有難い法要になるのかな?」
ブルー 「馬鹿々々しい…。厳粛に営んではあげるけどねえ…」
何の効果も無いだろうね、と生徒会長、涼しい顔。
ブルー 「ぼくの法要は三界万霊のための法要だからさ」
Aブルー「え…。えっと…?」
ブルー 「お中日の法要の定番だってば! あちこちのお寺の」
特定の仏様のためではないのだ、とキッパリと。
ブルー 「スッポンタケの供養はスルーで突っ走るだけ!」
Aブルー「そ、そんな…!」
ブルー 「それが嫌なら、余計なことは喋らない!」
法要だけを頼んで帰りたまえ、と指差す玄関。
ブルー 「ほら、サッサと!」
Aブルー「わ、分かったよ…! 法要よろしく…!」
キース君に深々と頭を下げて、消え失せた姿。
シロエ 「帰りましたね、迷惑な人が」
キース 「だが、法要は押し付けられたぞ…」
ブルー 「その件は、もう仕方ないよね…」
撃退できただけでも良しとしよう、と溜息が。
まあ、そうでしょうねえ…?
2018/09/16 (Sun)
☆お彼岸さえ終われば
九月と言えば秋のお彼岸、ソルジャーが頼んで帰ったのが法要。
もう避けようがなくなったわけで、シャン学メンバーも溜息で。
シロエ 「またですか…。お彼岸の度に法要ですよ」
スウェナ「先月がお盆で、棚経をやったばかりなのにね…」
キース 「だが、これが終われば、当分、暇だぞ」
来年の春のお彼岸までは…、と副住職の言。
キース 「坊主にとっても山なんだ、此処が」
ブルー 「地獄のお盆が終わった途端に、次が来るしね」
間が1ヶ月ほどしかないし…、と生徒会長も。
ブルー 「おまけに残暑で、もう本当に大変だけどさ…」
キース 「無事に乗り切ったら、後は惰性でなんとかなる!」
座禅の宗派はそうもいかんが…、と立てる親指。
キース 「しかし、俺たちは宗派が違うし、楽なもんだな」
ブルー 「うん。座禅の方だと、まだまだ地獄」
そっちじゃなくて良かったよね、とニッコリと。
ブルー 「他のみんなも、最後の踏ん張り所だから!」
シロエ 「…そうなんでしょうか?」
マツカ 「安心できない気がしますけど…」
年がら年中災難ですし…、と御曹司。
マツカ 「気を抜いていたら、またドッカンと…」
ブルー 「それはそうかもしれないけどねえ…」
法要としては、これでフィニッシュ、と銀青様の太鼓判。
ブルー 「どうせ逃げても追い掛けてくるし、前向きに!」
シロエ 「迎撃するのは無理でしょうね?」
サム 「あの馬鹿野郎に敵うのかよ?」
下手にやったら倍返しだぜ、とサム君、ブルブル。
サム 「仕方ねえ…。お中日は真面目にやってやろうぜ」
キース 「すまんが、みんな、よろしく頼む」
この通りだ、とキース君、深々と土下座。
キース 「俺は読経に徹するからな、お前たちも…」
シロエ 「分かりました。刺激しないようにしますよ」
ブルー 「触らぬ神に祟りなし、だしね」
一同 「「「はーい…」」」
何事も起こりませんように、と神妙な顔で頷く御一同様。
さて、どうなる…?
2018/09/17 (Mon)
☆御馳走も大事
九月と言ったら秋のお彼岸、アッと言う間に法要の日のお中日。
此処が最後の踏ん張り所、と生徒会長宅に集った御一同様。
シロエ 「おはようございます。法要、今日で終わりですよね」
サム 「今年の分は、っていうだけだぜ」
スウェナ「そこが悲しい所なのよね、来年以降も続くのが…」
なんでこういうことになるのよ、とスウェナちゃんの嘆き。
スウェナ「キースが余計なことをするから、年がら年中…」
ブルー 「そうなんだけどね…。どうしようもないから」
諦めたまえ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「どんなに対策を立ててみたって、最終的にはさ…」
サム 「俺たちがババを引く仕組みなんだぜ」
シロエ 「キース先輩が逃げてしまったら、悲惨ですしね…」
他のお坊さんが法要ですよね、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「どう転がっても、ぼくたちは法要に出席で…」
ブルー 「そこは間違いないだろうねえ、相手はアレだし」
とても太々しい人間だから、と生徒会長、苦々しい顔。
ブルー 「法要が盛り上がればいいと思ってるわけで…」
シロエ 「セットものの御馳走も大切みたいですね?」
ジョミー「思いっ切り、食い意地、張ってるしね…」
マツカ 「あっちの世界の、ぶるぅ並みですね」
アレよりかは多少マシかもですが…、と御曹司も。
マツカ 「なにしろ、ぶるぅは悪戯も酷いものですし…」
サム 「食い散らかすだけでは済まねえしな…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぶるぅ、いいお友達だよ!」
一同 「「「うーん…」」」
そう言われても…、と思いはしても、逆らえないのが今の局面。
シロエ 「ま、まあ…。いい子ではあるんでしょうね、アレ…」
マツカ 「ぶるぅが言うなら、そうなんでしょう」
ぶるぅ 「なんでも美味しそうに食べてくれるし、嬉しいの!」
サム 「うんうん、ぶるぅの飯は美味いからよ…」
ジョミー「今日もよろしく!」
御馳走になります、と頭を下げる面々。
食料は大事ですもんね?
2018/09/18 (Tue)
☆御馳走が楽しみ
やって来ました、秋のお彼岸のお中日。嫌でも法要に強制参加。
諦めるしかないシャン学メンバー、期待するのは御馳走だけで。
シロエ 「法要の後の御馳走が楽しみって、悲しいですよね…」
マツカ 「本当に…。他に楽しみが無いからですけど」
スウェナ「法要を楽しめるようになったら、おしまいだわね」
ジョミー「ぼくも、そう思う…」
そんな境地になれそうもないよ、と一応は僧籍な人。
ジョミー「もしかして、キースは楽しいのかな?」
一同 「「「え?」」」
ジョミー「プロのお坊さんだと、楽しみ方もあるのかな、って」
一同 「「「うーん…」」」
どうなんだろう、と誰もが首を捻ってますけれど。
ブルー 「楽しみだという人もいるねえ、坊主の世界じゃ」
ジョミー「やっぱり?」
ブルー 「大きな法要は、親睦会みたいなものだから…」
呼ばれるのを待っている人たちだって…、と銀青様。
ブルー 「法要の後の宴会の方がお目当てだけどさ」
シロエ 「お坊さんでも、御馳走に惹かれるわけですね?」
ブルー 「そのくらいは許してあげて欲しいな」
坊主といえども人間だから、と広げる両手。
ブルー 「厳しい修行中でなければ、御馳走も心の潤いで…」
ジョミー「プロでそれなら、ぼくたちがそのコースでも…」
マツカ 「無理もないという感じですね…」
今日の御馳走に期待しましょう、と御曹司も。
マツカ 「ぶるぅが腕を奮ってくれる筈ですから」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お膳も任せといてね!」
一同 「「「お膳…」」」
そういうモノもあるんだった、と一同、溜息。
シロエ 「なんで御馳走しなきゃダメなんですか! アレに!」
サム 「腐っても主役に違いねえしよ…」
お膳は要るよな、とサム君の答え。
サム 「でねえと、今日の法要がよ…」
シロエ 「思いっ切り、無駄飯食らいです!」
ブルー 「そうかもね…」
シロエ 「無駄ですよ!」
もったいないです、という意見ですけど。
正しいですか?
2018/09/19 (Wed)
☆お膳の存在意義
秋のお彼岸のお中日にあるのが、スッポンタケの法要ですけど。
御馳走以外に無いのが楽しみ、そこで出て来たお膳への文句。
シロエ 「いいですか? 本来、お膳というものはですね…」
サム 「お前、僧籍だったっけ?」
シロエ 「このくらいのことは、素人でも充分、分かります!」
小学生でも分かることです、とシロエ君、グッと拳を。
シロエ 「仏様にお供えするのが、法要の時のお膳ですよね?」
サム 「まあ、それは…。間違いねえよな」
ブルー 「個人だろうと、三界万霊だろうと、仏様用だね」
シロエ 「そうでしょう? もちろん、食べられますよね?」
一同 「「「へ?」」」
何をだ、と一同、キョトンとした顔。
サム 「お膳かよ? それとも、仏様かよ?」
シロエ 「お膳に決まっているでしょう! それを仏様が!」
ブルー 「どういう意味だい?」
シロエ 「仏様はお膳を召し上がりますよね、という意味です」
見た目に減るかどうかはともかく…、という話。
シロエ 「五臓六腑がある仏像もあると聞きますし…」
ブルー 「ああ、食べられるかということだね?」
シロエ 「そうです、そうです! 食べるんですよね、お膳?」
ブルー 「うん。精進料理なのは、そのためだよね」
仏様に美味しく食べて頂くためだ、と銀青様。
ブルー 「で、そのお膳が、どうしたって?」
シロエ 「スッポンタケには、食べられないと思うんですけど」
なにしろ口がありませんから…、と鋭い指摘。
シロエ 「手足が無いというだけだったら、その辺はですね…」
サム 「仏様パワーで補えるよなあ…。けど、口は…」
ついでに消化器官もねえよな、とサム君、顎に手を。
サム 「どう転がっても、食えねえか…」
シロエ 「無理なんです! そんな代物に、お膳だなんて…」
ジョミー「供える意味が無いかもね…」
シロエ 「無駄飯食らいの極めつけです、本当に!」
肥料でいいんじゃないですか、と凄い台詞が。
キノコですしね?
2018/09/20 (Thu)
☆ゲテモノな説
秋のお彼岸はスッポンタケの法要、お中日に厳修なんですけど。
当日に出たのがお膳への文句、スッポンタケには勿体ないとか。
サム 「肥料って…。お膳の代わりに肥料なのかよ?」
シロエ 「いけませんか?」
相手はキノコなんですからね、とシロエ君が睨む祭壇。
シロエ 「いくらお膳を供えてみたって、食べないんですよ?」
マツカ 「そうですね…。お膳のままでは無理ですよね」
スウェナ「百歩譲っても、堆肥にしないと吸収できないわね」
成長し切ったキノコに養分が要るかは謎だけど、という声も。
スウェナ「成長前の段階だとしても、やっぱり堆肥ね」
シロエ 「そうでしょう? ですから無駄だと言うんです」
お膳を作るよりも肥料の方が…、と、もっともな意見。
シロエ 「スッポンタケだって、その方がいいと思いますよ?」
サム 「案外、そうかもしれねえなあ…」
シロエ 「お膳は、絶対、ゲテモノに見えてますってば!」
どう転がっても食べられません、と言われてみれば、その通り。
サム 「うーん…。俺たちだって、食えねえモノをよ…」
シロエ 「どうぞ、と出されたら困るでしょう?」
ジョミー「ゲテモノだって、好きな人には美味しいんだしね…」
マツカ 「芋虫だとか、色々なものがありますよね」
普通に食用になってる物が、と御曹司も。
マツカ 「ぼくたちから見ればゲテモノですけど、御馳走で」
シロエ 「そこなんです。スッポンタケだって同じですよ」
スッポンタケを食べるという意味ではなくて…、とシロエ君。
シロエ 「立派なお膳を出された所で、食べられませんし」
ジョミー「そうだよね…」
キノコの視点じゃゲテモノだよね、とジョミー君、しみじみ。
ジョミー「肥料の方が喜ぶのかもね、お膳より…」
マツカ 「間違ってたかもしれませんねえ、お供え物が…」
シロエ 「だからお膳は無駄なんです」
一同 「「「うーん…」」」
確かに無駄飯食らいかも、と思う御一同様。
一理ありますね?
2018/09/21 (Fri)
☆肥料と御馳走
秋のお彼岸のお中日にはスッポンタケの法要、もはや年中行事。
けれど此処に来て出て来た意見が、お膳よりも肥料という説で。
シロエ 「今までずっと、ぶるぅが作ったお膳をですね…」
サム 「律義に供えて来たんだけどよ…。無駄だったってか」
シロエ 「どう考えても、そうじゃないかと思いますけど」
スッポンタケには無理すぎる御馳走なんですから、とシロエ君。
シロエ 「精進料理のお膳よりかは、肥料の方を喜びます!」
マツカ 「化学肥料よりも、堆肥でしょうね…」
スウェナ「自然素材がいいのよ、きっと」
ジョミー「じゃあ、もしかして…。有機肥料とか?」
自然の中で育つんだしね、とジョミー君がブツブツと。
ジョミー「堆肥もいいけど、肥がいいとか」
一同 「「「肥?」」」
ジョミー「うん。ぼくも本物は見たことないけど、肥溜めの肥」
一同 「「「うーん…」」」
絶対に無いとは言い切れないな、と誰もが思う有機肥料。
シロエ 「ずっと昔は、肥料と言ったら肥ですしね…」
マツカ 「そうですね…。今では有り得ませんけれど」
ジョミー「その分、幻の御馳走かもね」
サム 「珍味なのかもしれねえなあ…」
何処に行ってもねえんだもんな、と頷くサム君。
サム 「でもよ、いくら御馳走で珍味でもよ…」
ジョミー「肥を供える線は無いよね、スッポンタケに」
スウェナ「当たり前じゃないの、迷惑すぎるわ!」
お膳の方が遥かにマシよ、とスウェナちゃんが叫んでますけど。
??? 「幻の珍味がどうしたって?」
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
出たぁ! という悲鳴でソルジャー(会話表記はAブルー)が。
Aブルー「出たって、人を幽霊みたいに…。失礼だよね」
ブルー 「予告も無しに、いきなり来るから言われるんだよ!」
シロエ 「心臓が止まりそうになるじゃないですか!」
Aブルー「まあ、いいけどさ…。それより、幻の珍味の話は?」
是非とも聞かせて貰いたいね、と乗り出す膝。
ヤバイのでは…?
2018/09/22 (Sat)
☆珍味だと聞いて
スッポンタケの法要の日ですけれども、お膳が無駄だという話。
相手はキノコで、人間用の御馳走よりも肥料を好みそうなブツ。
Aブルー「幻の珍味があるんだって? スッポンタケ向けの」
シロエ 「え、ええ…。まあ…」
サム 「馬鹿野郎、バラしてどうするよ!」
真面目に後がねえじゃねえか、と焦るサム君。
サム 「しらばっくれるって線もあるのに、何してんだよ!」
シロエ 「正論ですけど、誤魔化し切れる相手ですか?」
一同 「「「うーん…」」」
確かに無理かも、と一理あるのがシロエ君の言い分。
シロエ 「だったらサッサとバラした方が、まだマシですよ」
ジョミー「でもさ…。正体がアレだしさ…」
Aブルー「それって、入手が難しいのかい?」
幻の珍味なんだよね、とソルジャー、興味津々。
Aブルー「量が少ないから、産地で消費されちゃうとか?」
シロエ 「少なくとも、市場に出回ることは無いです」
Aブルー「やっぱりねえ…! だけど価値ある珍味なんだね」
スッポンタケが大喜びで…、と輝く瞳。
Aブルー「それは是非とも手に入れたいよね、今日のために!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「キースが来るのは、もう少し後になるからさ…」
幻の珍味をお供えしたい、とソルジャー、真剣。
Aブルー「何処に行ったら手に入るんだい?」
シロエ 「さ、さあ…? 昔は何処でもあったんでしょうが…」
マツカ 「今の時代は、法律で禁止じゃないんでしょうか」
衛生上の問題とかで…、と御曹司。
マツカ 「色々と難しそうですからねえ、使うにしても」
スウェナ「作る段階からして、問題だわよ!」
ご近所に迷惑がかかるじゃないの、とスウェナちゃんも。
スウェナ「山奥の限界集落とかで作っても、苦情が出るわよ」
ジョミー「だよねえ、それに危ないしさ…」
シロエ 「貯蔵施設に落ちたら悲劇ですしね」
Aブルー「ふうん…?」
それは危険な代物なのかな、と訊かれましても。
どう答えれば…?
2018/09/23 (Sun)
☆危険すぎる珍味
スッポンタケの法要の日なんですけど、喜びそうなお膳が問題。
御馳走よりも肥料では、と話していた所へソルジャーが来て…。
Aブルー「貯蔵施設に落ちると悲劇って、命が無いわけ?」
ジョミー「う、うん…。多分、場合によっては…」
サム 「助かっても、心の傷になるのは間違いねえぜ」
Aブルー「トラウマねえ…。やっぱり危険なモノなんだね」
だけど欲しい、と握り締める拳。
Aブルー「虎穴に入らずんば虎児を得ず、って言うからねえ…」
シロエ 「は、はあ…。本当にアレが欲しいんですか?」
Aブルー「スッポンタケが喜ぶ、幻の珍味なんだろう?」
手に入れなければ男がすたる、と燃えている人。
Aブルー「スッポンタケが喜んでくれれば、パワーアップで!」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「みんな慣れてると思うけど?」
ブルー 「言わなくていいから!」
聞きたい人は一人もいない、と生徒会長、キッパリと。
ブルー 「それより法要に向けて心を鎮めたまえ!」
Aブルー「その法要だよ、お供えをゲットしなくっちゃ!」
ぶるぅ 「んとんと…。お膳は作ってあるんだけれど…」
Aブルー「喜ばれるのは、幻の珍味なんだろう?」
追加で是非とも欲しいものだ、とソルジャー、真剣。
Aブルー「最高のおもてなしをしたいからねえ、法要では!」
シロエ 「あのですね…。ぼくたちが迷惑するんです」
Aブルー「どうしてだい?」
シロエ 「とても相性が悪いからです、幻の珍味と!」
あんな代物をお供えされてはたまりません、とブルブルブル。
シロエ 「同じ部屋にはいられませんよ!」
Aブルー「そこまでなのかい?」
危険が半端じゃなさそうだよね、と丸くなる瞳。
Aブルー「そうと聞いたら、手に入れるだけの価値があるよね」
シロエ 「いえ、価値なんかはありませんから!」
サム 「まったくだぜ…」
Aブルー「真価が分かりにくいんだね?」
ますますもって価値がありそう、と大真面目。
そうなんですか?
2018/09/24 (Mon)
☆ヤバすぎる肥料
スッポンタケの法要を前に、ソルジャーが欲しいのが幻の珍味。
いわゆる有機肥料というヤツ、昔は肥溜めで作っていた肥で…。
Aブルー「知る人ぞ知る珍味となったら、有難味も抜群!」
シロエ 「有難くなんかないですから! 真面目な話!」
Aブルー「それは君たちにとっての話というだけだろう?」
スッポンタケの身になってみたまえ、とソルジャーも真面目。
Aブルー「飾りに等しいお膳なんかより、断然、珍味!」
ジョミー「ホントかなぁ? 正体を知ったら、要らないかも…」
スウェナ「それは言えてるわね、アレなんだものね」
Aブルー「ぼくが要らないと言うわけがないよ、絶対に!」
大事なスッポンタケのためならば…、と言ってますけど。
ブルー 「うーん、どうだか…。味見する人もいたらしいけど」
一同 「「「ええっ!?」」」
ブルー 「プロ中のプロは、熟成具合を調べたらしいね」
指で掬ってペロリと舐めて…、と恐ろしい話が。
サム 「マジかよ、ソレ!?」
ブルー 「昔の人を舐めちゃダメだよ、肥料は大切!」
作物の出来で暮らしぶりが左右されるんだから、と生徒会長。
ブルー 「今の時代の肥料と違って、出来不出来がね…」
Aブルー「ほらね、真価が分かる人には分かるんだよ!」
ぼくにも理解できる筈だ、と絶大な自信。
Aブルー「ところで、何処へ行ったら手に入るのかな?」
シロエ 「この国では無理だと思います!」
マツカ 「ご禁制かどうかは知りませんけど…」
その肥料で作った作物は売れません、と御曹司の断言。
マツカ 「衛生面で不安がありすぎますよ」
Aブルー「えーっと…?」
それはどういう意味かな、とソルジャーの問い。
Aブルー「食中毒の危険があるとか?」
ブルー 「大いにあるねえ、ついでに病気の感染とかも」
サム 「あー…。そっち方面もヤバイよなあ…」
Aブルー「いったい、どんな肥料なのさ?」
諸刃の剣というヤツかな、と捻っている首。
無理もないですね?
2018/09/25 (Tue)
☆由緒ある肥料
スッポンタケの法要のために、ソルジャーが欲しがる幻の珍味。
その正体は肥溜めの肥で、供えられたら誰もが困るのは確実。
Aブルー「食中毒だの、感染だのと、穏やかじゃないね?」
ブルー 「ダイレクトに入っているだろうしね、危険なモノが」
Aブルー「それで製造禁止なわけ? この国では…?」
ブルー 「個人でコッソリ作る分には、いいかもだけど…」
出荷するのは不可能だろうね、と生徒会長の言。
ブルー 「何かあったら、賠償金だけでも大変だから」
Aブルー「うーん…。他所の国なら、手に入るのかい?」
ブルー 「使ってる国は多いだろうけど、欲しいわけ?」
Aブルー「それはもう! キースが来る前に、瞬間移動で…!」
出掛けて行って買い付けてくる、と燃えてますけど。
ブルー 「好きにしてくれればいいけどね…。そこまでなら」
シロエ 「会長、許可してどうするんです!」
サム 「えらいことだぜ、あんなのを持ち込まれたら…!」
Aブルー「大丈夫! 病原菌とかなら、シールドを張って…」
防ぐからね、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「ところで、肝心の肥料の名前は、なんて言うわけ?」
ブルー 「肥だけど?」
Aブルー「それじゃ分からないよ、もっと詳しく!」
ブルー 「肥は肥だとしか…」
そもそも製造場所も肥溜め、とフウと溜息。
ブルー 「それを他所の国で何と呼ぶかは、ぼくも知らない」
Aブルー「えーっと…?」
まるで手掛かりになってないよ、と慌てる人。
Aブルー「もっとヒントを!」
シロエ 「…あえて言うならトイレでしょうか」
Aブルー「トイレ?」
どういう意味さ、とソルジャー、キョトン。
シロエ 「ですから、トイレで手に入るんです! 材料が!」
Aブルー「手に入るって…?」
ブルー 「そのまんまだけど?」
Aブルー「もしかしなくても、材料は人間の排泄物…?」
ブルー 「ピンポーン!」
とても由緒ある肥料だけどね、と生徒会長の笑顔。
まあ、そうですね…?
2018/09/26 (Wed)
☆無理すぎる費用
スッポンタケのお供え用に、ソルジャーが欲しい珍味ですけど。
有機肥料の最たるもので、肥溜めで作る肥というのが問題で…。
Aブルー「ゆ、由緒ある肥料って…。排泄物が…?」
ブルー 「歴史的に見ても、基本だろうと思うけれどね?」
誰の排泄物かはともかく…、と生徒会長、涼しい顔。
ブルー 「人間様のヤツでなくても、動物のとか」
Aブルー「それはそうだけど、手に入れようと思ったら…」
トイレを狙わないといけないのかな、とソルジャー、愕然。
Aブルー「ぼくのシャングリラだと、即、浄化施設送りで…」
ブルー 「この国でも大抵、そうだから! 下水完備で!」
今どき、汲み取り式のトイレは珍しいよ、と生徒会長、腕組み。
ブルー 「そういうトイレを見付けたとしても、熟成がね…」
シロエ 「出来ていないというわけですね?」
ブルー 「うん。トイレ直送だと、使っても枯れるよ」
どんな作物にもキツすぎてね…、という話。
ブルー 「過ぎたるは及ばざるが如し、ってトコかな」
Aブルー「どっちにしたって、臭いが半端なさそうだけど!」
ブルー 「当然じゃないか」
シールドで解決すればいいだろう、と突き放し。
ブルー 「欲しいと言い出したのは君だし、頑張ってみれば?」
Aブルー「で、でも…。ハードル高すぎ…」
ブルー 「お釈迦様の国なら、あると思うよ?」
肥溜めも肥も、と親切な言葉。
ブルー 「中華料理の国の田舎でも、多分、現役」
Aブルー「貰って来いと…?」
ブルー 「君がこだわりたいならね!」
スッポンタケを喜ばせたいのなら…、とニコニコニッコリ。
ブルー 「ぼくたちにばかり頼っていないで、君も頑張る!」
Aブルー「綺麗好きのぼくには、無理すぎだから!」
シロエ 「あのですね…。掃除は嫌いじゃなかったですか?」
サム 「うんうん、青の間、散らかり放題らしいよな」
Aブルー「それとこれとは別問題!」
ぼくは清潔なのが好き、と慌ててますけど。
ピンチなのでは…?
2018/09/27 (Thu)
☆供養になるブツ
スッポンタケのお供え用に、ソルジャーが欲しがった幻の珍味。
けれど正体を知ってビックリ、どうやら要らないらしくって…。
ブルー 「君が清潔好きだなんて話は、聞いてないけど?」
ジョミー「お掃除部隊が突入するほど、酷いんだよね?」
スウェナ「そう言ってるわよね、ずっと前から」
自分でバラしていたじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「だから気にすることはないわよ、肥くらい!」
シロエ 「ですよね、自分で貰いに行ってくれるなら」
マツカ 「臭いをシールドしてくれるんなら、問題なしです」
サム 「俺たちは見なけりゃいいんだしよ…」
お膳の中身が何であろうと気にしねえ、とサム君も。
サム 「早く行かねえと、法要に間に合わねえぜ?」
ブルー 「じきにキースが来るだろうしね」
Aブルー「で、でも…。そんな肥料は…」
ブルー 「君の大事な、スッポンタケのためだろう?」
ぼくたちにばかり無理をさせるんじゃない、と説教節。
ブルー 「たまには君も我慢する! それでこそ供養!」
Aブルー「そ、そんな…!」
ブルー 「この上なく功徳を積めると思うよ、その肥で!」
分かったらサッサと行って来い、と生徒会長が指差す方角。
ブルー 「中華の国の田舎も、お釈迦様の国も、あっちの方!」
Aブルー「う、うう…」
ぶるぅ 「あれっ、お客様かな?」
チャイムだよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が玄関へと。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 早かったね!」
キース 「急いで来ないと、うるさい野郎がいるからな」
邪魔をするぞ、と副住職が到着。
キース 「ほほう…。準備万端整っているな」
ぶるぅ 「んとんと…。あとはお膳なんだけど…」
足りていないの、と無邪気なお子様。
ぶるぅ 「これからお取り寄せでも間に合う?」
キース 「何か特別なモノなのか?」
ぶるぅ 「とても供養になるモノだって!」
キース 「なら、待とう」
お施主様の意向は酌まないと、と大真面目な人。
リーチですか…?
2018/09/28 (Fri)
☆欲しくないブツ
スッポンタケのお供えにいい、とソルジャーが思った幻の珍味。
ところが正体は肥だったわけで、流石に要らないようですが…。
キース 「今日の法要は此処だけだしな…。俺は急がん」
シロエ 「いいですねえ…! お取り寄せ便を待てるんですね」
キース 「お施主様が是非にと仰るのならば、待たんとな」
それが坊主の道というもの…、と副住職。
キース 「そのお供えはいつ届くんだ? 即日配達のようだが」
ぶるぅ 「んーとね、今から探しに行くの!」
キース 「探すだと?」
ぶるぅ 「そだよ、この国では手に入らないから!」
中華の国か、お釈迦様の国まで行くの、とニコニコニコ。
キース 「そうなのか…。すると、あんたが行くんだな?」
Aブルー「ぼ、ぼくは行くとは言ってないから!」
キース 「だが、あんたしかいないだろうが」
ブルー 「そういうことだね、ぼくはキッパリお断りだし」
こういうのは自力で調達だろう、と生徒会長、冷たい声音。
ブルー 「自分の力で手に入れてこそ、功徳になるんだよ」
キース 「ああ。待っているから、サッサと行って来てくれ」
Aブルー「行きたくないし…!」
それに欲しくもないんだけれど、とソルジャー、ドン引き。
Aブルー「ぶるぅのお膳で充分だから!」
キース 「解せんな、供養になるモノだろう?」
万難を排しても欲しい筈だが…、と副住職の疑問。
キース 「あんたのやり方は常にそうだし、金も潤沢で…」
シロエ 「そうですよねえ?」
ジョミー「誰に迷惑かけたとしたって、欲しがるよね?」
サム 「間違いねえな」
今までに一度の例外もねえ、とサム君、断言。
サム 「なのに自分に不利になったら、逃げるってえのは…」
キース 「そういう流れになっているのか?」
シロエ 「ええ。ぼくたちは我慢すると言ったんですけど…」
キース 「いかんな、法要を断られたいか?」
Aブルー「えっ…」
断わるだなんて、と慌てるソルジャー。
どうなるんでしょう…?
2018/09/29 (Sat)
☆供養はスルーで
スッポンタケの法要のお供えにいいのが、幻の珍味ですけれど。
正体はいわゆる肥というヤツ、ソルジャーでさえも引く代物で。
Aブルー「なんで法要を断るのさ!」
キース 「お施主様にやる気がないとなったら、そうなるな」
お彼岸だろうが、年忌だろうが…、と副住職。
キース 「まあ、準備だけは出来てるようだし、今日は普通に」
シロエ 「どうするんですか?」
キース 「お中日の法要をさせて頂くだけだ」
スッポンタケの供養は抜きで、とキース君、合掌。
キース 「では、早速…」
一同 「「「はーい!」」」
善は急げ、とシャン学メンバー、サッと正座を。
シロエ 「どうぞ、いつでも始めて下さい」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
キース 「文句があるなら、お供えを急いで調達して来い!」
供養の追加はいつでも出来る、と着替えに出掛けた副住職。
Aブルー「ど、どうしよう…。このままでいくと…」
シロエ 「いい法要になりそうですねえ、お彼岸の」
ブルー 「それが嫌なら、頑張りたまえ」
何を持ち込んでも歓迎するよ、と生徒会長、満面の笑み。
ブルー 「スッポンタケも喜ぶだろうし、最高だよね」
Aブルー「で、でも…」
キース 「急げよ、法要を始めるからな」
着替えも済んだし…、と副住職も座布団に正座。
キース 「1時間ほどは余裕でかかる。その間に行け」
Aブルー「今のお膳じゃダメなわけ…?」
キース 「あんたの望みの法要はな!」
早くしろよ、と蝋燭に点火。
キース 「お供えを持って来なかった時は、スルーで終わる」
シロエ 「それでいきましょう!」
Aブルー「だ、誰か…!」
誰か助けて、と言ってますけど、全員、無視して合掌。
キース 「願我身浄、如香炉~…、願我心浄、智慧火~…」
Aブルー「待って! 頼むから、法要、待って…!」
キース 「お経が終わるまでに戻れよ」
Aブルー「あああああ…!」
スッポンタケが、と絶叫ですけど。
今月、これにて中継終了~。
2018/09/30 (Sun)