☆逃げられました
次の土曜日は観光松茸山へ、と決めたソルジャーなんですけど。
手配はマツカ君に丸投げ、もちろん費用も払うわけがなくて…。
キース 「逃げやがったぞ、あの馬鹿野郎!」
シロエ 「今なら、キッチンで捕獲できると思いますけど…」
キース 「捕まえたいのか、お前は、アレを?」
何を聞かされるか分からないぞ、と副住職が竦める肩。
キース 「あっちのハーレイの予定が空いたということは…」
サム 「引き止めたら最後、俺たちの負けだぜ」
ジョミー「間違いないよね…」
意味不明な言葉で罵られるよ、とジョミー君も。
ジョミー「黙って放置しといた方が…」
スウェナ「賢明よね、きっと」
スルーが大切、とスウェナちゃんも良くない顔色。
スウェナ「それより松茸山なんだけど…。マツカだなんて…」
マツカ 「ぼくなら問題ないですよ」
キース 「金銭面ではそうなんだろうが、腹が立つ!」
なんで馬鹿のためにマツカが出費を…、とブツブツブツ。
キース 「後で請求書を回してやれ!」
マツカ 「その方が高くつくんじゃないですか?」
シロエ 「言えてますよね、あの人ですから」
黙って払うとは思えませんよ、とシロエ君の溜息。
シロエ 「諦めた方がいいでしょう。仕方ないです」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ブルー、帰ったよ!」
沢山テイクアウトして行ったの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「えとえと、青の間でヌカロクって、なあに?」
一同 (((や、やっぱり…)))
ヌカロクは謎の単語ながらも、誰もがガクブル。
キース 「見ろ、止めなくて正解だ!」
シロエ 「そうらしいですね…」
松茸山は大丈夫でしょうか、という質問。
シロエ 「狙いは松茸よりも、スッポンタケだと思いますが」
サム 「俺たちは、無視でいいじゃねえかよ」
キース 「だが、巻き込まれるのは確実だぞ」
ジョミー「生えてるだろうしね…」
生えてなければ安全だけど、とお手上げのポーズ。
キノコですもんね…。
2018/10/16 (Tue)
☆探さないと怖い
次の土曜日は観光松茸山へお出掛け、そう決めたソルジャー。
本人はサッサと帰ってしまって、溜息を零すシャン学メンバー。
シロエ 「松茸狩りと言いつつ、絶対、目標は別なんですよ」
キース 「俺たちにも探せと言いやがるだろうな」
サム 「やっぱ、スルーは無理そうかよ?」
ジョミー「スルーしてても、個別に攻撃されると思うよ」
どうして探してくれないんだ、ってグチグチと…、という意見。
ジョミー「声が届かない場所にいたって、思念波でさ」
一同 「「「うわー…」」」
それは困る、と誰もがガクブル。
スウェナ「探してない人は、片っ端から狙い撃ちなのね?」
ジョミー「うん、多分…。真面目に探し始めるまでは」
シロエ 「松茸探しに専念してます、は通らないでしょうし…」
キース 「ついでに探せ、と頭の中で怒鳴られるぞ」
思念波のボリューム最大でな、とキース君も。
キース 「スッポンタケなぞ、美味くもないのに」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 美味しいレシピ、考えようか?」
シロエ 「いえ、けっこうです!」
出会わない方が嬉しいので…、とシロエ君、即答。
シロエ 「一本も採れずに終われば、万々歳なんですけど…」
サム 「相手は山だし、そうはいかねえよな」
ブルー 「ダメと決まったわけでもないよ?」
一同 「「「へ?」」」
何か策でもあるのだろうか、と生徒会長に視線が集中。
シロエ 「まさか、農薬が効くとかですか?」
ブルー 「特定のキノコ用のはあるけど、山じゃ無理だね」
キース 「だが、その言い方だと何か方法があるんだろう?」
ブルー 「手段としては、地味だけれどね」
ついでに手間もかかるんだけど…、と生徒会長。
ブルー 「マツカに丸投げしてった所が、希望の星なんだよ」
シロエ 「どういう意味です?」
ブルー 「観光松茸山なら出来る、っていう地味な対策!」
一同 「「「えーっと…?」」」
普通の山とどう違うのだ、と一同、キョトン。
山は山ですしね…?
2018/10/17 (Wed)
☆松茸山と手入れ
次の土曜日は観光松茸山と決まったものの、問題は山のキノコ。
松茸だけで済むわけがなくて、ソルジャーの狙いもソレですが。
シロエ 「観光松茸山だと、何処に希望があるんです?」
ジョミー「松茸がよく採れるってだけで、山は山だよ?」
ブルー 「その松茸を優先するには、こまめな手入れが必要!」
だから費用が高いんだよね、と生徒会長が立てる親指。
ブルー 「オフシーズンでも下草刈りとか、仕事がドッサリ」
シロエ 「誰かさんも、そう言ってましたね…」
ブルー 「そして松茸のシーズンになると、毎日、見回り!」
松茸泥棒の監視の他にも色々と…、という解説。
ブルー 「お客さんが松茸を見付けやすいように、掃除とか」
スウェナ「掃除って…。山の中でも掃除なの?」
ブルー 「木の葉が落ちて積もるからねえ、そういったのを」
マツカ 「毎朝、やってるらしいですよ」
松茸を見付けて頂かないとダメですから…、と御曹司も。
マツカ 「それに見落としがあった時にも、回収できるように」
サム 「お持ち帰り用にするのかよ?」
マツカ 「ええ。これだけ山に残ってました、と出すんですよ」
お客様にも喜ばれます、と御曹司の笑顔。
マツカ 「今度、行って頂く山でも、サービスしますよ」
ブルー 「そのサービスに、オプションをお願い出来るかな?」
マツカ 「…オプションですか?」
ブルー 「うん。松茸山のプロなら、楽勝だろうと思うから」
ついでに今はブルーも聞いていないし…、と生徒会長、ニヤリ。
ブルー 「青の間にこもると言っていたしね、安全なんだよ」
一同 「「「あー…」」」
いつもの覗き見というヤツね、と一同、納得。
マツカ 「何を頼めばいいんでしょう?」
ブルー 「キノコ狩りの素人が入山する、と伝えてくれたまえ」
マツカ 「素人ですか?」
ブルー 「そう。子供も含めて、ド素人ばかりの集団なんだよ」
そこが大切なポイントで…、と言ってますけど。
素人集団だと、どうなると…?
2018/10/18 (Thu)
☆プロの人にお願い
次の土曜日は観光松茸山へお出掛け、そう決めたソルジャー。
ドツボな気分のシャン学メンバー、けれど希望があるそうで…。
マツカ 「観光松茸山に来る人は、基本、素人さんですけど」
ブルー 「そうだろうけど、キノコ狩りが好きな人だよね?」
マツカ 「ええ。お好きな方ばかりだと思います」
でなければおいでになりません、と御曹司。
マツカ 「山に入れば虫もいますし、苦手な方には無理ですよ」
ブルー 「其処なんだよ。好きだってことは、キノコも大好き」
マツカ 「そうなるでしょうね…」
ブルー 「山の中には、松茸以外にもいろんなキノコが」
それを採るのも楽しみの内じゃないのかい、という質問。
ブルー 「食べられるキノコを見付けられたら、嬉しいよね」
サム 「でもよ…。それって見分けがつくのかよ?」
ブルー 「観光松茸山の場合は、プロのアドバイスつき!」
そうだよね、と生徒会長、更なる問いをマツカ君に。
ブルー 「マツカの家の山では、どうなのかな?」
マツカ 「もちろんプロがお返事します。食べられるかどうか」
ブルー 「ほらね。それでお願いしたんだよ。素人だ、って」
マツカ 「きめ細かいアドバイスが要るんですか?」
プロの増員を希望でしょうか、と首を傾げてますけれど。
ブルー 「違うよ、とても小さい子供もいるからさ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくはキノコに詳しいよ!」
ブルー 「ごめん、ぶるぅ。今回はド素人になって欲しいな」
ぶるぅ 「んとんと…。ブルーが言うなら、そうする!」
キノコのことは分かんない! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「これでいいの?」
ブルー 「ありがとう。子供はキノコを食べたがるしね…」
毒キノコだって見た目は美味しそうだよ、と生徒会長の指摘。
ブルー 「だから、ぶるぅが泣かないように!」
マツカ 「何をするんです?」
ブルー 「毒キノコの除去!」
あらかじめ山から綺麗サッパリ、と生徒会長。
取り除いておけと…?
2018/10/19 (Fri)
☆プロの人に注文
次の土曜日は観光松茸山へお出掛け、ソルジャーの独断で決定。
誰もがドツボな気分ですけど、生徒会長が言うには有望な策が。
マツカ 「毒キノコを全部、取り除いておけばいいんですか?」
ブルー 「その通り! 1本たりとも残さずに!」
そうすれば子供も安心だから、と生徒会長。
ブルー 「欲しがるキノコは、どれも食べられるわけだしね」
マツカ 「分かりました。ちゃんと伝えておきますが…」
でも…、と御曹司が傾げる首。
マツカ 「スッポンタケは一応、食べられるのでは?」
ブルー 「臭いけれども、毒じゃないねえ」
スウェナ「それなら、残っているじゃないの!」
プロの人に頼んでおいたって…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「手間暇かけて貰うだけ無駄よ、毒キノコの除去!」
ブルー 「話は最後まで聞きたまえ」
マツカ 「まだ注文があるんですか?」
ブルー 「うん。お子様も込みで、ド素人集団なんだから…」
松茸以外に用は無いよね、と生徒会長、周囲を見回しまして。
ブルー 「ぶるぅがキノコ狩りのプロなら、話は別なんだけど」
サム 「あー…。調理方法が分からねえのな?」
とても有名な松茸くらいしか…、とサム君。
サム 「他のキノコはサッパリ謎で、猫に小判かよ?」
ブルー 「そうなんだよ。だから、そういうキノコを見ても…」
ジョミー「食べられないな、と思うんだね?」
ブルー 「ぶるぅも、それに、ぼくたちもね」
そういうキノコに価値があるかい、という質問。
ブルー 「まるで全く食べられないんじゃ、採る意味が無いし」
シロエ 「毒キノコと何処も変わりませんね…」
ブルー 「其処なんだよ!」
同じ松茸山に行くなら、楽しまないと…、と軽くウインク。
ブルー 「見付けたキノコは全部ゲットが最高だよね」
マツカ 「あのぅ…。もしかして、松茸以外のキノコは全部…」
ブルー 「取り除いておいて欲しいんだよ!」
それでこそ観光松茸山だ、と立てる親指。
松茸オンリー…。
2018/10/20 (Sat)
☆素人には意味無し
次の土曜日は観光松茸山ですけれど、決めたのはソルジャー。
嬉しくないのがシャン学メンバー、そこへ生徒会長が出した策。
ブルー 「観光松茸山に行くなら、採れたキノコは食べないと」
シロエ 「松茸だけなら安心ですよね、食べる時には」
ブルー 「そう! 焼き松茸も良し、土瓶蒸しも良し…」
松茸御飯だって美味しいからね、と生徒会長。
ブルー 「松茸なら誰でも、食べ方が分かるものだけど…」
スウェナ「他のキノコは難しいわね…。ピンと来ないわ」
ブルー 「シメジとかも山にはあるけどさ…。イメージが…」
食料品売り場のとは違うものだよ、という指摘。
ブルー 「これがシメジだ、と素人さんに言うだけ無駄!」
サム 「そうなのかよ?」
ブルー 「人工栽培されたヤツとは、見た目が別物」
まず分からないね、とキッパリと。
ブルー 「そんな具合だから、食べられるキノコを残しても…」
ジョミー「通な人しか喜ばないとか?」
ブルー 「その通り! 素人集団には、全く意味無し!」
松茸だけがあればいいのだ、とマツカ君へと向き直りまして。
ブルー 「だからお願いしたいんだよね。他のキノコの除去を」
マツカ 「分かりました。松茸以外は要らないんですね?」
ブルー 「要らないと言うより、あると困るんだよ!」
小さな子供に欲しがられても…、と生徒会長、溜息。
ブルー 「これも欲しい、と言われても、調理方法が謎で…」
サム 「ぶるぅは料理の達人だけどよ、秘密なのな?」
ブルー 「ついでに、ぼくもド素人!」
食べられるキノコは分からないよ、と振っている首。
ブルー 「松茸しか無い山が嬉しいねえ…。せっかく行くなら」
マツカ 「ということは、スッポンタケも無いわけですね…」
ブルー 「もちろんだよ! アレは松茸とは違うんだから!」
シロエ 「それじゃ、誰かさんが欲しいキノコは…」
ブルー 「あるわけがないね!」
探すだけ無駄というものだ、とニヤリ。
スッポンタケを除去…。
2018/10/21 (Sun)
☆アレさえ無ければ
次の土曜日は観光松茸山にお出掛け、ソルジャーが勝手に決定。
逃げようがないシャン学メンバー、けれど生徒会長が名案を。
シロエ 「スッポンタケが無い山ですか…!」
ジョミー「それなら絶対、安心だよねえ…」
ブルー 「誰かさんが探せと言っても、無いものは無いね!」
プロの人の腕を舐めちゃダメだよ、と生徒会長、ニコニコと。
ブルー 「枯葉の下に埋まっていたって、掘り出して処分!」
サム 「そこまでなのかよ?」
ブルー 「そうでなきゃプロと呼べないからねえ…」
お客さんが見逃した松茸を発見できないし…、と解説が。
ブルー 「その腕でもって、余計なキノコは全部、除去だよ!」
マツカ 「スッポンタケを名指ししたら、なんだか変ですしね」
ブルー 「うん。マツカの立場も考えた上で、この注文!」
松茸しか要らない素人集団、と満面の笑み。
ブルー 「これでお願い出来るかな? 松茸山とセットで」
マツカ 「もちろんです。最高の山を用意させて頂きますよ」
スウェナ「松茸がドッサリで、他のキノコは無い山ね?」
マツカ 「ええ。1本も残さず、処分するようお願いします」
きっとプロだって怪しみません、と頷くマツカ君。
マツカ 「皆さん、安心して遊びにいらして下さい」
一同 「「「やったーっ!!!」」」
松茸しか無い山なんだ、と誰もが感激。
キース 「流石だな…。三百歳越えはダテじゃないようだ」
ブルー 「まあ、このくらいはね」
シロエ 「誰かさんが知ったら、大騒ぎでしょうけど…」
サム 「青の間におこもり中じゃ、全く気が付かねえよ」
自業自得っていうヤツだよな、とサム君もニヤニヤ。
サム 「次の土曜日が楽しみだぜ。美味い松茸尽くしでよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 山ですき焼きするのも楽しみ!」
マツカ 「瞬間移動でお出掛けコースでいいですか?」
一同 「「「もっちろ~ん!」」」
後はいい天気になりますように、と溢れる期待。
災い転じて福みたいですね?
2018/10/22 (Mon)
☆夢で終わりそう
次の土曜日は観光松茸山、ソルジャーが決めて帰りましたが。
生徒会長が講じた策で、スッポンタケはプロが取り除くことに。
シロエ 「最高ですねえ、松茸しか無い山なんて!」
マツカ 「係の人には、きちんと伝えておきますから」
サム 「ガッカリするヤツがいても、スルーな!」
いなかったヤツが悪いんだしよ、とワイワイ賑やか。
ジョミー「山に行く度、スッポンタケに祟られてたしね…」
スウェナ「キノコ狩りが楽しみだなんて、何年ぶりかしら?」
キース 「おい、喜ぶのはいいんだが…。マズくないか?」
まだ1週間もあるんだが、と部屋を見回す副住職。
キース 「今日は確実に安全としても、明日からが危険だぞ」
シロエ 「どういう意味です?」
キース 「今の調子で浮かれていたら、バレるかもしれん」
あの馬鹿野郎の趣味は覗き見だから…、と顰める眉。
キース 「スッポンタケを除去することを知られたら…」
サム 「あー…。思いっ切り妨害されるのな…」
シロエ 「絶対、阻止しに来ますよね…」
プロの人が全員、食あたりして寝込むとか…、とシロエ君。
シロエ 「ご飯に一服盛りかねませんしね、あの人は」
キース 「薬は全く要らんと思うぞ、暗示だけだな」
サイオンでチョイと…、とキース君が振っている首。
キース 「スッポンタケは残しておけ、と命じられたら…」
シロエ 「山の中には、スッポンタケも残るんですね?」
キース 「ああ。それが猛烈に心配なんだが…」
緘口令で乗り切れるかどうか…、と元気のない声。
キース 「これだけ嬉しい話となると、誰かがだな…」
サム 「ポロッと口にしかねねえよな、土曜日までに」
ヤバすぎるぜ、とサム君もブルブル。
サム 「この話、夢で終わるのかよ…?」
ブルー 「そうと決まったわけでもないよ?」
一同 「「「へ?」」」
ブルー 「ぼくだって、タイプ・ブルーなんだよ!」
サイオンなら任せてくれたまえ、と言ってますけど。
何か方法が…?
2018/10/23 (Tue)
☆対策ならお任せ
次の土曜日は観光松茸山、ソルジャーが一人で決めてお帰りに。
ドツボなシャン学メンバーですけど、生徒会長が考案した対策。
シロエ 「サイオンなら…って、相手はあの人ですよ?」
ジョミー「パワーは同じでも、経験値が違いすぎるって…」
ブルー 「うん、それは間違いないんだけれど…」
キース 「だったら、敵うわけがないだろう!」
任せてくれと言われても…、と副住職。
キース 「あんたが何をやっても無駄だぞ、あの馬鹿には!」
ブルー 「ガチでやったら、勝てっこないのは認めるけどさ…」
サイオンと頭は使いようだ、と生徒会長が指差す自分の頭。
ブルー 「いいかい、今のブルーは別の世界でおこもり中で…」
シロエ 「そうみたいですね、何も言っては来ませんから」
ブルー 「鬼の居ぬ間に洗濯なんだよ、サイオンで!」
一同 「「「へ?」」」
何を洗濯するというのだ、と誰もがキョトン。
サム 「もしかしなくても、俺たちの頭を洗う気なのかよ?」
ジョミー「あー! 今の話を忘れればいいんだ!」
ブルー 「ご名答! 軽く暗示をかけておいたら、それで充分」
山に着くまで全く思い出さないように…、とニコニコニコ。
ブルー 「今日の所は安全圏だし、夜になったら忘れる感じで」
スウェナ「一晩寝たら忘れるわけね?」
ブルー 「綺麗サッパリ、記憶がロックされてね」
残るのはドツボな気分だけ、と親指をグッと。
ブルー 「これでブルーにバレはしないよ、絶対に!」
シロエ 「凄いです! マツカ先輩も忘れるんですね?」
ブルー 「もう少し高度な暗示でね」
係の人から報告があったら、反応しないとダメだから…、と。
ブルー 「その場限りで思い出すよう、ちょっぴり捻って」
キース 「流石だな、あんた」
ブルー 「それじゃ、暗示をかけておくから。はい、完了」
ぶるぅ 「もう安心だからね!」
一同 「「「やったー!」」」
次の土曜日は松茸山だ、と喜ぶ御一同様。
待ち遠しいですね?
2018/10/24 (Wed)
☆いよいよ松茸山
生徒会長が講じた観光松茸山対策、綺麗に忘れたのが御一同様。
運命の土曜日、生徒会長のマンションの前に集ったものの…。
シロエ 「おはようございます。いい天気ですね…」
サム 「土砂降りだったら良かったのによ、今日だけは」
ジョミー「上手くいかないよね、こういう時って…」
??? 「おはよう、晴れて良かったねえ!」
今日はよろしく、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
??? 「皆さん、おはようございます」
Aブルー「やっぱり、ハーレイも連れて来ないと!」
あやかりたいしね、と指差すキャプテン(会話表記はA船長)。
Aブルー「なんと言ってもスッポンタケとは、義理の親子で!」
一同 「「「うっ…」」」
そういう話もあったような…、と一同、ガクブル。
A船長 「縁組したのは、私の息子なのですが…」
ブルー 「もういいから!」
Aブルー「なにしろ姿がそっくりだしねえ、似たもの同士!」
ブルー 「やめたまえ!」
入山禁止を食らいたいのか、と生徒会長が吊り上げる眉。
ブルー 「マツカの家の山なんだからね、これから行くのは!」
Aブルー「それは知ってるけど、入山禁止は有り得ないよね?」
ぼくたちはお客様なんだから…、と厚かましい人。
Aブルー「というわけで、案内よろしく!」
マツカ 「え、えっと…?」
Aブルー「瞬間移動で行くんだからさ…。行き先を、こう」
頭に描いて欲しいんだけど、という注文。
マツカ 「分かりました。これでいいですか?」
Aブルー「うん、上等!」
ブルー 「じゃあ、ぶるぅと、ぼくも」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ しゅっぱぁーつ!」
パアッと光った青いサイオン、アッという間に山の登り口。
ジョミー「凄いね、幟が立ってるよ。松茸山って!」
管理人 「いらっしゃいませ。どうぞごゆっくり」
Aブルー「ありがとう! 楽しませて貰うよ」
一同 (((ひぃっ…!)))
楽しくない、楽しくない…、と誰もが顔面蒼白。
忘れてますしね?
2018/10/25 (Thu)
☆親子の御対面
ソルジャー夫妻も一緒にお出掛け、マツカ君の家の松茸山へ。
生徒会長の策でスッポンタケは除去済みですけど、忘れた真実。
Aブルー「この山の何処でも、松茸を採っていいのかな?」
管理人 「はい、ご自由にどうぞ。隣の山との境はコレです」
ロープで仕切ってありますから、と見せられたロープ。
管理人 「この内側なら、何処でも好きなだけお取り下さい」
Aブルー「なるほどね。それじゃ、行こうか!」
一同 「「「はーい…」」」
気が進まない、と足取りが重い御一同様。
シロエ 「来ちゃいましたよ、松茸山に…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ すき焼き、楽しみだよね!」
ジョミー「松茸は楽しみなんだけどね…」
サム 「それだけじゃ済まねえ場所だからよ…」
山にはキノコがドッサリだしよ、とサム君の溜息。
サム 「考えたくねえけど、他のキノコも…」
Aブルー「もちろん、ぼくの目標はスッポンタケだよ!」
A船長 「私も久しぶりの対面ですから、嬉しいですね」
Aブルー「ちゃんと挨拶するんだよ? 先っぽ同士で!」
くっつけ合ってこんにちは、とソルジャー、ウキウキ。
Aブルー「貸し切りなんだし、息子を出しても問題無し!」
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
なんてことを、と誰もがガクブル。
シロエ 「逃げましょう、早く!」
スウェナ「お弁当とかは、この辺に置いておけばいいわね」
ジョミー「じゃあ、そういうことで!」
松茸狩りに行ってきまぁす、と散ろうとしましたけれど。
Aブルー「ちょっと待った! スッポンタケは?」
サム 「知らねえよ!」
Aブルー「ダメダメ、見付けたら、ぼくに報告!」
すぐにハーレイと駆け付けるからね、とニコニコニコ。
Aブルー「そして感動の親子の対面! ハーレイの息子と!」
一同 「「「うわー…」」」
A船長 「恥ずかしいのですが、せっかくですから」
Aブルー「記念写真もね!」
見付けた人も一緒にどうぞ、と弾ける笑顔。
迷惑すぎ…。
2018/10/26 (Fri)
☆記念撮影は嫌だ
マツカ君の家の観光松茸山に来た、シャン学メンバーですけど。
ソルジャー夫妻がセットものでして、狙いはスッポンタケで…。
一同 「「「き、記念写真…」」」
Aブルー「ぼくが写すから、遠慮しないで、笑顔でね!」
キース 「俺は全力で御免こうむる!」
シロエ 「ぼくだって、遠慮しておきます!」
写真は魂を抜かれるそうですからね、とシロエ君、ブルブル。
シロエ 「まだ死にたくはありませんから、お断りします」
ジョミー「ぼ、ぼくも…!」
スウェナ「私も嫌だわ、写真を撮られて死ぬなんて…!」
Aブルー「大丈夫だと思うけどねえ?」
真ん中でなければいいんだろう、とソルジャーの言。
一同 「「「真ん中?」」」
Aブルー「あれっ、そういう話だろう? 三人で撮ると…」
キース 「真ん中のヤツの寿命が縮むというヤツか?」
Aブルー「そう、それ、それ!」
その点だったら大丈夫、とソルジャー、自信満々でして。
Aブルー「なにしろ三人じゃないからねえ…」
シロエ 「二人だから、と言いたいんでしょう!」
Aブルー「違うよ、四人もいるからね!」
一同 「「「四人?」」」
なんだソレは、と顔を見合わせる御一同様。
サム 「四人って…。誰だよ、残りの二人はよ?」
シロエ 「知りませんってば、サム先輩にも見えないのなら」
霊感といえばサム先輩です、とシロエ君が震わせる肩。
シロエ 「でも、あと二人ほどいるらしいですね…」
マツカ 「この山に出るとは聞いてませんけど」
Aブルー「まったく、もう…。誰が幽霊だと言った?」
キース 「いないからには霊だろうが!」
キャプテンと二人で写真を撮っても四人なら、と副住職。
キース 「他にどうやって四人になるんだ、霊以外で!」
Aブルー「決まってるだろう、息子たちもカウント!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「スッポンタケと、ハーレイの息子だよ!」
それで四人になるじゃないか、とニコニコニッコリ。
嫌すぎですよね…?
2018/10/27 (Sat)
☆写真をよろしく
マツカ君の家の観光松茸山に出掛けた、シャン学メンバー。
ところがメインはソルジャー夫妻で、スッポンタケがお目当て。
シロエ 「スッポンタケって言いましたか…?」
Aブルー「それとハーレイの息子で四人! 問題なし!」
写真を撮っても早死にしないよ、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「三人じゃないから、安心して!」
キース 「写真自体が、魂を抜かれるという話なんだが!」
Aブルー「何を言うのさ、今じゃ写真は日常だろう?」
何処でも此処でもスマホで撮影、と取り出すスマホ。
Aブルー「インスタグラムはやってないけど、インスタ映え!」
キース 「なんでスマホを持っているんだ!」
Aブルー「あると何かと便利だからだよ」
ノルディに買って貰ったんだ、と得意そうな人。
Aブルー「スマホと言ったら、やっぱり自撮りが花だよね!」
ジョミー「たまに死ぬ人、いるけどね…」
Aブルー「魂を抜かれて死んでるわけじゃないだろう?」
自撮りに夢中で事故死だよね、とスマホを操作。
Aブルー「ぼくならサイオンで、こう浮かべてさ…」
サム 「あー…。何処で撮っても安心だよな、ソレ…」
Aブルー「その上、ぼくは事故死とも無縁!」
ついでだから、此処でみんなで一枚、と撮られた写真。
Aブルー「もう撮ったからさ、魂の件は心配無用!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「写真で魂が抜けるんだったら、もう抜けてるよ」
みんな平等に抜けちゃった後、とニコニコと。
Aブルー「だから安心して、ハーレイと一枚!」
A船長 「スッポンタケを見付けたら、よろしくお願いします」
思念波で連絡を頂ければ…、とキャプテンまでが。
A船長 「恥ずかしいですが、愚息と駆け付けますので」
Aブルー「ハーレイも、こう言ってるから! 頑張って探す!」
一同 「「「うわー…」」」
Aブルー「分かったんなら、散って、散って!」
張り切って行こう! と送り出された御一同様。
大変なことになったような…。
2018/10/28 (Sun)
☆見付けたら終わり
マツカ君の家の観光松茸山に来た、シャン学メンバーですけど。
ソルジャー夫妻はスッポンタケがお目当て、記念撮影まで希望。
Aブルー「見付けたら連絡するんだよ! 思念波で!」
キース 「誰がするかーっ!」
シロエ 「黙って通り過ぎますからーっ!」
Aブルー「ダメダメ、心は正直だからね!」
見付けたら即、思念をキャッチ、と追ってくる声。
Aブルー「ガッカリだろうが、ビックリだろうが、拾うから!」
一同 「「「ひぃっ!!!」」」
なんてこった、と誰もがガクブル。
シロエ 「人生、終わったと思いませんか…?」
サム 「出会わねえことを祈るしかねえな、この場合…」
スウェナ「見付けちゃったら、貧乏クジというわけね…」
ジョミー「相手がスウェナでも、きっと遠慮はしないよね…」
駆け付けて来て記念撮影だよ、とジョミー君の呻き。
ジョミー「もう、誰が見付けても、恨みっこなしで…」
マツカ 「見付けた人の方が、恨みたい気分だと思いますが」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ それより、松茸、探さなくっちゃ!」
ブルー 「そっちの方が大事だよ。山ですき焼きしないとね」
持ち帰りの分で松茸尽くしの御馳走も…、と生徒会長。
ブルー 「さあ、張り切って松茸を探す!」
シロエ 「スッポンタケもですか…?」
ブルー 「事故を気にしてたら、車は運転できないってね!」
キース 「車には保険があるんだが…!」
俺たちには何の救いも無いが…、と副住職がつく深い溜息。
ブルー 「でも、探さないと松茸も無いよ?」
キース 「あんた、悟りが開けているな…」
ブルー 「緋色の衣はダテじゃないんだよ」
君も修行を頑張って、と激励が。
ブルー 「他のみんなも、まずは松茸! 食べたいのなら!」
ジョミー「事故るの、ぼくじゃありませんように…」
シロエ 「アレが視界に入らないよう、頑張りましょう」
サム 「それしかねえな…」
出会っちまったら終わりだしよ、とサム君も。
どうなるんでしょう…?
2018/10/29 (Mon)
☆松茸ばかりの山
マツカ君の家の観光松茸山にやって来た、シャン学メンバー。
ソルジャー夫妻が一緒なわけで、スッポンタケも探せとの指令。
シロエ 「松茸しか無ければ、いいんですけどね…」
ジョミー「山だから、そうもいかないよ…」
いつかスッポンタケにも出会っちゃうよ、と悲嘆の声。
ジョミー「それが誰かは分かんないけど、記念撮影だよね…」
サム 「一人で済むとは聞いていねえぜ、その写真」
Aブルー「もちろんだよーっ! 一人残らず記念撮影!」
一同 「「「うわー…」」」
人生終わった、と誰もが重い足取りで探す山の中。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 松茸、あったよーっ!」
ブルー 「ぼくも発見!」
スウェナ「いいわね、どうせ私はきっと…。あら、松茸!」
マツカ 「ぼくも見付けましたよ、一度に2本も」
大漁ですね、というマツカ君の報告に続いて、次々と。
ジョミー「ラッキー、ぼくも松茸だった!」
キース 「俺もだ、今日はツイてるな」
サム 「なんか松茸しかねえって感じで凄いよな!」
最高だぜ、と喜びの声が溢れてますけど、その一方で…。
Aブルー「なんで松茸しか見付からないのさ!」
A船長 「松茸は、とても美味しいのですが…。しかし…」
Aブルー「君の養子が一人もいないよ、どうなってるわけ?」
他のキノコにも出会えやしない、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「ちょっとーっ! マツカに聞きたいんだけど!」
マツカ 「はい、何でしょう?」
Aブルー「観光松茸山は初めてだけどさ、もしかして…」
松茸しか無いんじゃないだろうね、という質問。
Aブルー「他のキノコは無い場所だとか?」
一同 「「「あーっ!!!」」」
そういえば、と戻った全員の記憶。
マツカ 「す、すみません…。頼んで除去して貰いました…」
Aブルー「なんだって!?」
マツカ 「ですから、朝に管理の人が入って…」
Aブルー「そ、そんな…!」
松茸しか無い山だなんて、とソルジャー、愕然。
さもありなん…。
2018/10/30 (Tue)
☆松茸山ですから
ソルジャーが頼んだ、マツカ君の家の観光松茸山ですけれど。
生徒会長の策でスッポンタケは全て除去済み、そういう仕様で。
Aブルー「どうして松茸だけにしたのさ! スッポンタケは?」
ブルー 「あると色々厄介だしねえ、他のキノコと纏めて退治」
A船長 「で、ですが…。ブルーは全く、そんな話は…」
Aブルー「聞いていないよ、何度も覗いていたけれど!」
みんな怯えていたじゃないか、とソルジャーの証言。
Aブルー「敵前逃亡されないように、ちゃんと覗き見…」
ブルー 「するだろうから、こっちも策を練ったんだよ!」
Aブルー「策だって?」
マツカ 「はい…。正直、ぼくも今まで忘れていました」
スッポンタケの除去を頼んだことを…、と御曹司。
マツカ 「ブルーがサイオンで、ぼくたちの記憶を…」
ブルー 「綺麗サッパリ封印ってね!」
シロエ 「お蔭で、ついさっきまで気分はドン底でしたよ」
サム 「今はすっかり天国だけどよ」
今日は最高の松茸山だぜ、とサム君、深々と深呼吸。
サム 「何処に行っても松茸ばかりで、他のはねえし!」
ジョミー「安心して松茸狩りが出来るよ、頑張ろう!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 今夜は松茸尽くし!」
一同 「「「バンザーイ!!!」」」
すき焼きも美味しく食べて帰ろう、と上がる大歓声。
キース 「そうと決まれば、採りまくらないと…」
シロエ 「損ですからねえ、籠にドッサリ!」
スウェナ「隅から隅まで探すわよーっ!」
それ行け、と山の中へとガサガサ。
Aブルー「ちょ、ちょっと…。ぼくの立場は?」
サム 「そんなのはねえよ!」
ブルー 「注文したのは君だしねえ…」
マツカの家の松茸山を、と生徒会長、ニンマリと。
ブルー 「さあ、満喫してくれたまえ!」
Aブルー「こんなの、望んでないってば!」
A船長 「私の養子は…」
Aブルー「スッポンタケはーっ!?」
松茸よりも、それが大切なのに、と叫んでますけど。
今月、これにて中継終了~。
2018/10/31 (Wed)