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シャングリラ学園つれづれ語り

☆行きたかった教会


さて、師走。いよいよ今年も今月限りでございますが。
休日に生徒会長宅に集った面々、ダラダラしつつ文句三昧で…。

シロエ 「じきにクリスマスなんですけどねえ…」
サム  「教会のパワーを借りたかったぜ、マジで」
スウェナ「借りられていたら、最高の年になっていたわねえ…」

スッポンタケと縁が切れて…、とスウェナちゃん。

スウェナ「なんでハッピーエンドになるのよ、あんな所で!」
マツカ 「やはり、シンデレラではないんでしょうか…」
サム  「あの野郎が王子様なのかよ!?」
マツカ 「そうじゃないですけど、立場というヤツですね」

戒名を手放したくなかったに違いありません、と御曹司の嘆き。

マツカ 「現に目的がバレた後には、続々発見されましたから」
一同  「「「うーん…」」」

そういえば、そういう展開だった、と誰もが思い出す事件。

ジョミー「ヌシは誰かさんが見付けてたけどさ…」
サム  「俺たちも沢山出会ったっけな、嫌というほど」
シロエ 「教会に行きたかったですよね、深夜にコッソリ」
マツカ 「洗礼に効果はあったかもですね、あの嫌がりよう…」

あれだけ全力で避けられたからには、もしかして…、という説。

マツカ 「聖水盤に浸ければ、戒名が消えていたかもです」
サム  「畜生、せっかくのチャンスだったのによ…!」
ブルー 「その点は、どうだか分からないけどね」

スッポンタケは素人だから…、と生徒会長。

ブルー 「単に怯えて隠れてただけで、効果はゼロかも」
マツカ 「その可能性もありますね…」
シロエ 「我が身が可愛いだけだった、ってことですか…」

戒名に未練たらたらで…、とシロエ君が顎に当てる手。

シロエ 「とはいえ、あそこで隠れたパワーはですね…」
ジョミー「戒名のお蔭で貰ったんだろうし…」
サム  「シンデレラにしちまった、戦犯はキースな!」
キース 「俺になるのか!?」

そこで責任を俺に振るのか、と慌ててますけど。
当然なのでは…?


2018/12/01 (Sat) 

 

☆戦犯がいるなら


暮れも押し詰まって参りましたが、溜息しか出ない御一同様。
スッポンタケの戒名を消し損なって、教会に注ぐ羨望の眼差し。

サム  「どう考えても、責任はキースにあるじゃねえかよ」
ジョミー「戒名が無ければ、ただのキノコっていうだけだしね」
シロエ 「そうです、そうです! しかも半端ない戒名で…」
マツカ 「クジラの戒名のパクリですしね、立派すぎですよ」

パワーがあるのも無理はありません、と御曹司も。

マツカ 「あの件で戦犯が誰かと言ったら、キースでしょう」
スウェナ「そうでなくても、元から諸悪の根源なのよね」
キース 「だからと言って、スッポンタケが隠れるほどには…」

御利益は無いと思うんだが…、と副住職の悪い顔色。

キース 「あの馬鹿野郎が隠していたとか、そっちの方が…」
サム  「有り得るとでも言うのかよ?」
キース 「その方が、絶対、自然だろうが!」
シロエ 「でもですね…。洗礼の件は知らなかったんですよ?」

そんな目的で探しているとは針の先ほども、とシロエ君。

シロエ 「ですから、例の人は全く関係無いですね」
マツカ 「ぼくも同感です。戦犯がいるなら、キースしか…」
ジョミー「いないよね、スッポンタケを匿った人は」
キース 「違う、違う、違う!」

俺は匿ったりはしないぞ、と副住職、両手をワタワタと。

キース 「匿うくらいなら、サッサと突き出す!」
シロエ 「じゃあ、見付からなかった理由は何なんです?」
サム  「お前が法力で庇ったんじゃねえかよ、無意識に」
キース 「そ、そんな…!」

そこまでの法力は持っていない、と青ざめる人。

キース 「それが出来たら、俺もとっくに緋色の衣で…!」
ブルー 「どうだろうねえ…。無意識ほど強いモノは無いから」
シロエ 「やっぱり、キース先輩が怪しいんですね?」
ブルー 「限りなく黒に近いと思うよ」
キース 「無実だと言っているだろう!」

分かってくれ、と喚いてますけれど。
どうなんでしょうね…?


2018/12/02 (Sun)

 

☆お坊さんの資質


スッポンタケの戒名を消し損なった挙句に、今年も年の瀬。
戦犯らしきキース君に強い風当たり、誰もが文句たらたらで…。

シロエ 「どの辺がどう無実なんです、真っ黒じゃないですか」
ブルー 「誰が聞いても最高に怪しいだろうねえ、キースが」
サム  「ブルーの視点でそうなるんなら、間違いねえな」

やっぱり、お前が戦犯だぜ、とサム君の指がビシィ! と。

サム  「あんな戒名をつけたばかりか、匿いやがって!」
キース 「だから、俺は何もしていないと…!」
シロエ 「いえ、会長が無意識は強いと言いました!」
ブルー 「なにしろ、キースの一番弟子って立場だからね…」

それに法要も何回やったか…、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「それで効果が全く無ければ、逆に坊主の資質がね…」
スウェナ「問われるってわけね、有難味っていうポイントで?」
ブルー 「うん。出した戒名の重さとかもね」

戒名も色々あるものだから…、と生徒会長が立てる人差し指。

ブルー 「戒名作成ソフトもあるから、そんなのではね…」
シロエ 「そうでした…。アレは酷いのが出来ますよね…」
サム  「あー…! お前、試してみたんだっけな!」
シロエ 「ネットの無料のヤツでしたけどね…」

自分でも泣きたくなるようなのが…、とシロエ君が抱える頭。

ジョミー「思い出したよ、確か珍爆だったっけ!」
サム  「それ、それ! シロエらしいんだけどよ」
マツカ 「機械弄りの途中で爆発しそうですしね」
シロエ 「言わないで下さい、ぼくは本当にアレがショックで」

戒名はプロに任せたいと思ったんですよ、という激白。

シロエ 「ですから、キース先輩には、効き目があるのを…」
サム  「つけて欲しいわけな、シロエが先に逝った時には?」
シロエ 「そうなんですよ。お坊さんとしてのクオリティは…」
ブルー 「高くないと話にならないよねえ、頼みたいなら…」

今回の件で、一応、折紙つきに…、という話。
そうなるんですか?


2018/12/03 (Mon)

 

☆弟子は守るべき


スッポンタケの戒名を消し損なって、迎えた年の瀬ですけれど。
消し損なった原因は、キース君にあるのでは、という話でして。

シロエ 「キース先輩の資質は、会長が保証するんですね?」
ブルー 「まあねえ、あれだけ見事に見せ付けられると…」

保証せざるを得なくなるよね、と銀青様の笑顔。

ブルー 「あの山の中でスッポンタケを匿ったんだから」
キース 「だから、俺は匿ったつもりは無いと!」
ブルー 「それでも隠していたわけだよ。衣の袖でね」

御大師様の伝説並みじゃないか、とニコニコ。

ブルー 「隠して下さい、と頼む憐れなスッポンタケをさ」
サム  「あー…。それも俺たち全員の目から、な?」
ブルー 「そういうことだね、ブルーは見付けていたんだから」

人数の差を考えたって、これは大きい、と頷きまして。

ブルー 「あっちは気合が入っていたって、一人だしねえ…」
スウェナ「私たちの方は、総がかりで1本だけだったわね…」

それもショボいのが、とスウェナちゃんも。

スウェナ「洗礼の話がバレた後には、山ほど見付かったし…」
マツカ 「キースが隠していたことで、間違いなさそうですね」
ブルー 「うん。他に原因は考えられないかと」

ブルーがノータッチだった以上は…、とキッパリと。

ブルー 「キースは誇りを持っていいと思うよ、自分の法力に」
キース 「そう言われても、有難い気がしないんだが…!」

ついでに戦犯扱いだしな、と泣きそうな顔の副住職。

キース 「この先も俺は、あの迷惑なスッポンタケに…」
ブルー 「縛られて生きることになるねえ、どう考えても」

弟子の面倒は見てやらないと…、と銀青様のお説教。

ブルー 「他のみんなが何を言っても、師僧は弟子を守るべき」
キース 「そ、そんな…! 俺の立場はどうなるんだ…!」
ブルー 「もちろんスッポンタケの師僧で…」
シロエ 「A級戦犯ですよ!」

逃げられるわけがないでしょう、とキッツイ言葉が。
まあ、そうですね?


2018/12/04 (Tue)

 

☆お詫びと賠償金


年の瀬までスッポンタケを引き摺り、責められている副住職。
法力の方は折紙つきでも、一番弟子のせいでA級戦犯扱いで…。

シロエ 「ぼくたち全員の面子にかけて、逃がしませんよ」
サム  「マジで諸悪の根源だしよ、詫びて貰わねえと」
キース 「俺にどうしろと言うんだ、俺に!」
サム  「償いながら生きるしかねえだろ、弟子の罪をよ」

あの弟子は行く先々でやらかしてくれるからよ、と冷たい視線。

サム  「師僧の監督不行き届きで、俺たちに詫びる人生な!」
シロエ 「いいですねえ…。お詫びは誠意をこめて欲しいです」
ジョミー「マツカに頼むのは反則だからね!」
キース 「…マツカだと?」

それはいったいどういう意味だ、と副住職、キョトン。

キース 「マツカは寺とは無関係だし、修行も無縁で…」
ジョミー「財布だってば、お詫びの財源!」
キース 「財源?」
ジョミー「そう! 心の底から詫びるんだったら、自力だよ!」

マツカにお金を借りるとかはダメ、とジョミー君。

ジョミー「お詫びの印は、キースが稼いでくれないと…」
キース 「金を要求してるのか!?」
ジョミー「だって昔から、お詫びと言ったら常識だしさ」
シロエ 「悪事をもみ消して欲しい時にも、お金ですよね」

山吹色の菓子と言うじゃないですか、とシロエ君も。

シロエ 「特別手当の話もあったでしょう? ぼくたち用の」
スウェナ「そうねえ、キースが支払うってヤツね」
キース 「俺は思い切り無給なんだが!」

高校生だから小遣いだけだ、と副住職の悲鳴。

キース 「副住職は名前ばかりで、給料はゼロで…」
ジョミー「そのくらい、誰でも知ってるってば」

だけど誠意は示して欲しい、と厳しい瞳。

ジョミー「スッポンタケを匿った件で、賠償金とかさ」
キース 「ば、賠償金…?」
ジョミー「法力で隠していたんだったら、支払うべきだよ」
キース 「そう言われても…!」

俺に自覚はゼロだったんだ、と慌てる人。
さて、どうなる…?


2018/12/05 (Wed)

 

☆忘年会と称して


スッポンタケを匿ったのなら賠償金を、と責められる副住職。
けれど無いのが自分の給料、おまけに年の瀬でございまして。

キース 「賠償金などと言われても…! ただでも金が…!」
ジョミー「なんで無いのさ、お小遣いは貰っている筈だよ」
キース 「し、しかし…。暮れは何かと物入りで…!」
シロエ 「先輩と関係ありましたっけ? 暮れの御挨拶」

お歳暮とかは、アドス和尚の管轄では…、とシロエ君の指摘。

シロエ 「キース先輩が払う必要は無いと思いますが」
スウェナ「そうねえ、お小遣いで賄えるものでもないし…」
キース 「何かと付き合いが忙しいんだ!」

同期のヤツらの忘年会とか…、と言ってますけど。

サム  「そうだっけか? 今日び、忘年会は流行らねえぜ」
マツカ 「若い人には人気が無いと聞きますけどね?」
キース 「それは会社の忘年会で、交友関係とは別だ!」

クリスマスの代わりだと思ってくれ、と副住職。

キース 「坊主の世界では、表立っては祝えないからな…」
シロエ 「でもですね…。クリスマスツリーもあるのでは?」
ジョミー「前にキースがそう言ってたよね、庫裏に飾るって」

元老寺では厳禁だろうけどさ、とジョミー君も。

ジョミー「檀家さんから、フライドチキンの差し入れとかも」
キース 「しかし、堂々とは出来ないんだ!」

クリスマスパーティーは絶対に無理だ、と必死の形相。

キース 「だから代わりに忘年会で、こう、賑やかに…」
シロエ 「参加費用は、先輩が払っているんですか?」
キース 「親父は出してくれないからな!」

クリスマスの隠れ蓑だとバレているから、という説明。

キース 「邪教のパーティーに払う金など無いそうだ」
一同  「「「うーん…」」」

それは確かに、と頷く御一同様。

シロエ 「つまり、本当に金欠なんですね?」
キース 「ハッキリ言って、困窮している」
ジョミー「賠償金は?」

絶望なわけ、という質問。
払えそうにないですよねえ…?


2018/12/06 (Thu)

 

☆金欠になる理由は


スッポンタケを匿ったと言われ、賠償金を求められる副住職。
けれど年の瀬は金欠らしくて、まるで無いのがお小遣いで…。

ジョミー「賠償金は無理だって言いたいわけ?」
キース 「困窮していると言っただろうが!」
シロエ 「でもですね…。困窮するのは、自分のせいですよ」
キース 「はあ?」

どうして俺のせいになるのだ、と副住職が傾げる首。

キース 「俺を無給にしたのは親父で、小遣いも少なくて…」
シロエ 「そのお小遣いから、忘年会の費用を払っています」
キース 「他に方法が無いからな!」
シロエ 「方法はどうでもいいんです。要は忘年会ですよ」

誰が楽しんでいるんですか、とシロエ君の鋭いツッコミ。

シロエ 「今日び流行らないヤツとは違う、と言いました!」
サム  「言ってたなぁ…。坊主の世界のクリスマスだよな」
シロエ 「そうでしょう? 楽しいパーティーなんですよ!」

飲み食べ放題でドンチャン騒ぎで…、という指摘。

シロエ 「七面鳥は無いかもしれませんけど、御馳走で…」
マツカ 「鍋でも、高いものは高いですからね…」
シロエ 「それをエンジョイしている結果が、金欠です!」

やむをえない困窮と言えるでしょうか、とシロエ君、腕組み。

シロエ 「食べるにも困る状態だったら、考慮しますが…」
ジョミー「キースが楽しんだ結果なんだよね、金欠は」
スウェナ「同情の余地は全く無いわね、どう考えても」

確かにシロエの言う通りだわ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「つべこべ言わずに、払いなさいよ! 賠償金を!」
キース 「さっきから、金が無いから無理だと…」
ジョミー「じゃあ、禁足」

忘年会に行かなかったらいいんだよね、とジョミー君。

ジョミー「そしたら参加費用が浮くしさ、その分だけでも」
シロエ 「ぼくたちに支払うべきですね」
サム  「要は気持ちの問題だしよ…」
キース 「おい、お前たち…!」

俺にも付き合いというものが…、と焦ってますけど。
賠償金は…?


2018/12/07 (Fri) 

 

☆欠かせない親睦


スッポンタケを匿ったということで、要求されている賠償金。
けれど年の瀬は金欠な副住職、金欠になる理由が大いに問題。

ジョミー「キースの付き合いなんかは、どうでもいいしね」
シロエ 「まったくです。ぼくたちに責任は無いですよ」

どうなろうとも、とシロエ君、冷たい視線。

シロエ 「どうせ、クリスマスパーティーですから」
スウェナ「真面目に忘年会をやるなら、まだマシだけど…」
サム  「若手の坊主で遊ぶだけだろ、慎めよな」

俺たちに賠償金を支払うために…、とサム君も。

サム  「今年くらいは欠席したって、バチは当たらねえよ」
マツカ 「仏罰でさえないですからねえ、クリスマスだけに」
シロエ 「ええ。キース先輩がキリスト教なら、別ですが」

クリスマスは大事な行事でしょうが…、とシロエ君。

シロエ 「だけど、違うんですからね。遊ぶ口実なだけで」
キース 「しかし、親睦は大切なんだ…!」

坊主同士の横の繋がりは大事なもので…、と副住職も必死。

キース 「有ると無いでは大違いだしな、繋がりが」
シロエ 「そうなんでしょうか?」
キース 「色々な時に役に立つんだ、仲間が多いと…!」

いざという時の代打にもなる、と副住職。

シロエ 「代打というのは、何なんです?」
キース 「どうしても法事に出られない時に、代理とか…!」
サム  「全く要らねえモンじゃねえかよ、キースの場合」

親父さんがドンと構えてるしな、とサム君がギロリ。

サム  「お前のコネより、親父さんの方のコネがドッサリ」
シロエ 「そうでした! アドス和尚は強いですよね」
ブルー 「他にも、最強のなら此処にいるけど?」

アドス和尚もひれ伏す存在、と生徒会長が指差す自分の顔。

ブルー 「なけなしのコネを使わなくても、このぼくが!」
サム  「あー…。ブルーの前だと、誰でも霞むぜ」
ジョミー「忘年会なんか、要らないよね?」

最強の代打が控えてるんだし、とジョミー君。
追い詰めてますね…?


2018/12/08 (Sat)

 

☆遊びがメインなら


スッポンタケを匿ったからと、キース君が要求される賠償金。
支払おうにも金欠だそうで、理由はお坊さんたちの忘年会。

ブルー 「ぼくが代打をやってあげるから、欠席したまえ」
キース 「そ、そんな…!」
ブルー 「困る理由は無いだろう? ぼくなんだからね」

何処の坊主よりも有難いんだし、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「それともアレかな、坊主仲間の繋がりよりも…」
シロエ 「遊びがメインじゃないでしょうねえ、忘年会」
キース 「…そ、それは…」

グッと詰まっている副住職、非常に悪い顔色。

ブルー 「サンタの役でも当たっているなら、まだしもね…」
シロエ 「単なる遊びでしかないんだったら、欠席ですよ」

そして賠償金を払って下さい、と激しく詰め寄る人。

シロエ 「いい加減、ぼくたちもキレそうですから!」
サム  「間違いねえよな、年中、追われているんだしよ…」

あの厄介なスッポンタケに…、とサム君も。

サム  「一度、とことん懲りるべきだぜ、キースはよ」
ジョミー「ぼくもそう思う。ホントに懲りたら、改心するし」
キース 「改心したって、状況は何も変わらんぞ」

洗礼も失敗したじゃないか、と副住職の反撃。

キース 「アレが成功していた場合は、今頃は…」
シロエ 「みんな自由になってましたけど、コケました!」

そしてコケたのは、誰かさんが見張っているからです、と。

シロエ 「あの人は執念深いですしね、何処までも…」
サム  「一生、逃げられそうにねえしよ、俺たちも…」

だから、その分、穴埋めをしろ、とサム君の睨み。

サム  「今年くらいは、忘年会を欠席しろよな」
シロエ 「休むべきです!」

連絡くらいはしてあげますよ、とシロエ君。

シロエ 「キース先輩には出来ないのなら!」
キース 「なんだって?」
シロエ 「欠席理由を捏造するだけですしね」
サム  「悪くねえな、ソレ」

うんと恥ずかしいヤツにしろよ、という声が。
さあ、どうなる…?


2018/12/09 (Sun) 

 

☆欠席させる算段


スッポンタケを匿ったせいで、賠償金を要求されるキース君。
金欠にならないよう忘年会は欠席しろと、責められてまして。

シロエ 「うんと恥ずかしい欠席理由ですか…」
ジョミー「痔とかじゃないかな、座れないから、って」
スウェナ「いいわね、ソレ! 座布団でも椅子でも厳しいし」
マツカ 「円座が欠かせませんからねえ…」

ついでに、飲食店に円座はありませんね、と御曹司。

マツカ 「円座を持参で行くというのも恥ずかしいですよ」
シロエ 「だったら、痔の線で行きましょうか?」
サム  「下痢っていうのも悪くねえけど、やっぱり痔だぜ」
ジョミー「インパクトは強いと思うんだよ」

末代まで言われそうだしね、とジョミー君、ニンマリ。

ジョミー「シロエが捏造するっていうのは、診断書なわけ?」
シロエ 「いえいえ、今どき、LINEとかでですね…」

キース先輩になりすますんです、と涼しい顔。

シロエ 「その手の技術は任せて下さい、楽勝です!」
一同  「「「おおっ!!!」」」

なんて頼もしい、と御一同様、称賛の眼差し。

スウェナ「だったら、端から断るのよね?」
シロエ 「はい。まず、キース先輩のスマホをですね…」

ちょっと奪って頂けませんか、という注文。

シロエ 「ぶるぅでも、会長でもいいですから!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 瞬間移動でだね!」
シロエ 「はい、隠しようがないですからね」
キース 「ま、待ってくれ!」

頼む、と悲鳴が上がりましたが、奪われたスマホ。

ぶるぅ 「これでオッケー! あとはシロエのお仕事!」
シロエ 「ええ。キース先輩、お借りしますね」
??? 「ちょっと待ったぁ!」

なんてことを…、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「絶対、ダメ、ダメ! キースが委縮するから!」
一同  「「「へ?」」」
Aブルー「年の暮れなんだよ、大事な時で!」
シロエ 「何がですか?」

いったい何が大事なんです、という質問。
お歳暮とか…?


2018/12/10 (Mon) 

 

☆庇いに来た人


スッポンタケを匿ったからと、賠償金を支払わされる副住職。
金欠だと騒いでいるというのに、誰もが取り立てる気満々で。

シロエ 「あのですね…。大事なのは、賠償金なんですよ」
サム  「そうだぜ、早いトコやっちまえよ、ソレ」
シロエ 「ええ。えーっと、キース先輩のLINEは…」

これでログイン出来ますね、とサクサク作業。

シロエ 「でもって、先輩になりすますには…」
スウェナ「音声でなければ、簡単でしょ?」
シロエ 「一応、書き方の癖とかがありますからね…」

欠席理由は痔でいいですね、とLINEを見ながら確認を。

シロエ 「他のが既読になっちゃいましたし、急がないと」
キース 「やめてくれ! 頼む、スマホを返してくれ!」
ジョミー「でもさあ、忘年会とかを欠席するなら…」
マツカ 「早めに連絡するのが常識ですけどね?」

幹事さんの都合がありますからね、と御曹司。

マツカ 「とにかく欠席ということで…。幹事の人に」
シロエ 「この人みたいですね、一件は」
キース 「そ、そいつは一番、顔が広くて…!」

そいつに知れたらアッと言う間に拡散で…、と副住職、愕然。

キース 「頼むから、何もしないで、俺にスマホを…!」
Aブルー「うん、ぼくからもお願いするよ」

一緒に土下座したっていいよ、とソルジャーが。

Aブルー「だからスマホを返してあげてよ、キースにさ」
キース 「有難い…! 何故かは知らんが、恩に着る!」
Aブルー「暮れだからねえ…」

お坊さんは大事にしておかないと、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「この年の瀬に倒れられたら、もう大変で」
サム  「そりゃまあ…。何処も多忙な季節だけどよ…」

なんでキースを庇うんだよ、とサム君の疑問。

サム  「暮れだと、何かあるのかよ?」
Aブルー「そう! 年に一度の一大イベント!」
スウェナ「クリスマスかしら?」
ジョミー「そうだよねえ…?」

キリスト教の行事なのに、と誰もが傾げる首。
謎ですよねえ…?


2018/12/11 (Tue)

 

☆奪われたスマホ


スッポンタケを匿った罪で、賠償金を求められている副住職。
忘年会の費用で賄わせるつもりが、何故か庇いに来た人が。

シロエ 「クリスマスか何か知りませんけど、賠償金です!」
サム  「あー、騒いでる間にサッサと片付けちまえよ」

痔だと言い訳するだけだしよ、と言ってますけど。

シロエ 「あっ、スマホが!」
キース 「よしよし、俺の所に帰って来たか」

とにかく返事をしておくか…、とスマホを操作している人。

キース 「大した用事も来ていなかったし、安心だな」
シロエ 「ちょ、ちょっと! 今のは誰が邪魔したんです!」
Aブルー「決まってるだろ、ぼくだけど?」

キースに返すのが早いかと思って、とソルジャー、しれっと。

Aブルー「土下座するより簡単だしねえ、瞬間移動の方が」
サム  「畜生、なんてことをしやがるんだよ!」
ジョミー「そうだよ、あと少しだったのに…!」

賠償金が貰えなくなっちゃったよ、とジョミー君の嘆き。

ジョミー「それともクリスマスプレゼントで貰えるとか?」
シロエ 「キース先輩は、クリスマスとは無関係ですよ?」
スウェナ「邪魔した人が払ってくれるんじゃないの?」

一緒に土下座とか言ってたわよね、とスウェナちゃん。

スウェナ「お小遣いは、たっぷり持ってるんだし…」
Aブルー「それでもいいけど、その前に暮れの大事な行事を」
サム  「やっぱり、クリスマスのことなのかよ?」

別に何でもかまわねえけど、とサム君の問い。

サム  「キースが倒れると困るってえのが、気になるよな」
シロエ 「もしかして、サンタ役を頼みましたか?」

そっちの世界のシャングリラの…、とシロエ君。

シロエ 「そういうバイトを頼んだんなら、納得ですよ」
ジョミー「細すぎるような気もするけど…」
Aブルー「違うよ、サンタクロースの役は毎年、ハーレイ!」
サム  「だったら、キースは何をするんだよ?」

役目なんかは何もねえだろ、という質問。
無さそうですよね…?


2018/12/12 (Wed)

 

☆嫌すぎる賠償金


スッポンタケを匿ったからと、キース君が要求される賠償金。
ところがソルジャーが割って入って、副住職を庇うことに。

サム  「サンタの役も頼んでねえのに、何の用だよ?」
シロエ 「暮れの大きな行事と言ったら、クリスマスですよ」

キース先輩とは全く関係ありませんが、とシロエ君の指摘。

シロエ 「そもそも元老寺には、クリスマスがありません」
サム  「うんうん、ガキの頃からサンタは無しでよ…」
スウェナ「クリスマスツリーも無かったのよね、キースには」

そんな人には用は無いでしょ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「賠償金を肩代わりしてまで、庇う価値は無いわ」
ジョミー「本音を言ったら、賠償金は魅力だけどさ…」
Aブルー「だったら、払ってあげようか?」

ぼくにとっては、お安い御用、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「ノルディに頼めば、もう、いくらでも!」
一同  「「「うーん…」」」

そういえば財源は其処だったな、と頭を抱える御一同様。

シロエ 「エロドクターのお金だと、マズイでしょうか?」
サム  「同じ金には違いねえけど、なんだかなあ…」
Aブルー「大丈夫、ノルディも喜ぶよ!」

スッポンタケのために支払うんだし、とニコニコニコ。

Aブルー「だから、これからもスッポンタケをよろしく!」
一同  「「「ひぃぃっ!!」」」

それは最悪のパターンじゃないか、と誰もがガクブル。

シロエ 「い、要りませんから! そんなお金は!」
マツカ 「間違いなく末代まで祟りますしね…」
サム  「却下だぜ、却下!」

ビタ一文だって貰ってたまるか、と激しくお断りモード。

Aブルー「えーっ!? 払ってあげるのに…」
一同  「「「却下!!!」」」

見事なまでにハモッた声。

サム  「持って来るなよ、絶対に!」
ジョミー「突き返すからね!」
シロエ 「それはともかく、暮れの行事は何なんですか?」

そっちの方が気になりますよ、と逸らされる話題。
暮れの行事って…?


2018/12/13 (Thu)

 

☆暮れと言ったら


スッポンタケを匿った罪で、キース君が要求された賠償金。
それをソルジャーが払うと言い出し、そっちも困る御一同様。

Aブルー「えーっ? 賠償金くらい、いくらでも払うのに…」
シロエ 「エロドクターのお金はともかく、後がですね…」
サム  「もう思いっ切り、リーチじゃねえかよ」

それを盾にとってスッポンタケで無茶な要求、とサム君。

サム  「そいつは困るし、賠償金の話は無しな!」
Aブルー「酷い話だねえ…。ぼくの好意を蹴るなんて」
シロエ 「誰でも蹴りたくなりますから! それとですね…」

暮れの行事は何なんですか、と繰り返される質問。

シロエ 「クリスマスの他にも、何かあるんですか?」
Aブルー「クリスマスには、キースは関係ないだろう?」
シロエ 「ですから聞いているんです。他に何が、と」
Aブルー「……また忘れたんだ……」

毎年こういうパターンな気がする、とソルジャー、ブツブツ。

Aブルー「常識なんだと思うけどねえ、こっちの世界じゃ」
スウェナ「大掃除かしら?」
マツカ 「お歳暮という線もありますけど…」
シロエ 「確かに、どっちも大切ですね」

お正月の前には欠かせませんね、と大きく頷くシロエ君。

シロエ 「ただ、その人の世界には無さそうですよ?」
サム  「大掃除は分からねえけど、お歳暮はねえな…」
マツカ 「すると、大掃除でしょうか?」

何処の家でもやりますからね…、と御曹司が捻る首。

マツカ 「住んでいる世界は別でも、お互いにですね…」
シロエ 「大掃除を頑張ろう、とエールの交換ですか?」
ジョミー「だけど、キースの話だよね?」

キースを庇いに来たわけだしさ、とジョミー君。

ジョミー「元老寺の大掃除のことかな、ハードそうだし」
サム  「あー…。忘年会でストレスを発散しろってか?」
スウェナ「アドス和尚は厳しそうよね…」
シロエ 「確かに、やっていられませんね…」

忘年会も無い年の暮れでは…、という声が。
それはそうかも…?


2018/12/14 (Fri)

 

☆お楽しみは来年


スッポンタケを匿ったからと、賠償金を要求されるキース君。
けれど庇いに来たのがソルジャー、暮れの行事がどうこうと。

シロエ 「キース先輩に楽しんで欲しくて、庇うんですか?」
Aブルー「別に、そういうわけじゃないけど」

楽しみたいのは、ぼくの方で…、とソルジャー、ニッコリ。

Aブルー「もっとも、お楽しみは来年なんだけれどね」
一同  「「「はあ?」」」

年が明けてからが問題なのか、と顔を見合わせる御一同様。

サム  「でもよ…。元日は、こっちに来てねえぜ?」
ジョミー「だよねえ、ぼくたちは毎年、元老寺だし…」

あそこで年越し、とジョミー君も納得できない様子。

ジョミー「その後はブルーの家でおせちとか、初詣とか…」
シロエ 「第一、あっちの世界もパーティーですよ?」

ニューイヤーは賑やからしいですよね、とシロエ君。

シロエ 「それで青の間が散らかりまくって、大変で…」
マツカ 「お掃除部隊が突入すると聞いてますよね」

キースとは何の関りも無いと思いますが、と御曹司も。

マツカ 「お互い、全くの別行動です。年が明けたら」
Aブルー「それはそうだけど、その直前が大事なんだよ!」
シロエ 「カウントダウンですか?」
Aブルー「多分、一種のソレじゃないかな」

やらないと新年が来ないそうだから、と大真面目な顔。

Aブルー「みんな総出でやってるじゃないか、大晦日に!」
シロエ 「ま、まさか…。それは元老寺の…」
サム  「除夜の鐘かよ、大晦日だと」
Aブルー「ピンポーン!」

そこでキースに頑張って欲しい、と立てる親指。

Aブルー「心身ともに健康で迎える、最高の大晦日!」
一同  「「「うっ…」」」

嫌なことを思い出したような、と誰もが顔面蒼白。

Aブルー「除夜の鐘でさ、大勢の人が煩悩を洗い流すから…」
一同  (((聞きたくない、聞きたくない…)))
Aブルー「それを新年に!」

回収するのが楽しみだよね、と満面の笑み。
そうでしたっけ…。


2018/12/15 (Sat) 





 

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