☆支持されない人
生徒会長宅で週末を過ごすシャン学メンバー、怖い誰かさん。
来て欲しくない気持ちは誰もが同じで、平和なのが一番で…。
ぶるぅ 「ブルー、ホントに凄かったもんね♪」
ブルー 「ダテに緋の衣は貰っていないよ、銀青の名もね」
キース 「くっそぉ…。本当なだけに、何も言えんな」
ブルー 「もっと敬ってくれたまえ、君も!」
ぼくのお蔭で今回は無事に済んだんだから、と誇らしげ。
ブルー 「祈願を任されたのが君の方だと、絶対、悲劇!」
キース 「そ、そうはならんと思うが…。俺もお念仏で…」
何処の塔頭も貫くからな、と言ってますけど。
ブルー 「押し切る根性と、支持してくれる人は?」
キース 「はあ?」
ブルー 「塔頭のお坊さんたちは、どうなのかな、とね!」
ただの高校生が南無阿弥陀仏だとどうなるかな、という質問。
ブルー 「ぼくたちの宗派の坊主なんです、と言ってもさ…」
サム 「あー…。キースだと、アルビノじゃねえし…」
シロエ 「それ以前に、迫力が足りないような気がします」
極めました感が無いのでは…、とシロエ君の指摘。
シロエ 「同じようにお念仏を唱えていたって、イマイチで」
サム 「イマイチどころか、まるっきりでねえの?」
塔頭の人はプロなんだぜ、とサム君も。
サム 「座禅の宗派で修行を積んだ人ばかりでよ…」
ジョミー「キースとは年季が違うよねえ?」
スウェナ「どう頑張っても、実年齢でも敗北だわよ」
あっちは立派に成人した子供がいる年よ、とスウェナちゃん。
スウェナ「キースなんかじゃ、実力も迫力も負けているわね」
ブルー 「うんうん、みんなが言うのが正しい!」
あちらさんには見る目があるよ、と生徒会長、スッパリと。
ブルー 「キースがお念仏で行ったとしても、訂正かな、と」
キース 「訂正だと!?」
ブルー 「此処のやり方はこうですよ、とお参りの仕方を!」
キース 「うっ…」
そうかもしれん、とグッと詰まった副住職。
訂正ですか…。
2019/03/01 (Fri)
☆見た目でアウト
生徒会長宅で過ごすシャン学メンバー、話題は先月の節分へ。
今年は無事に済んだんですけど、生徒会長が貫いたお念仏。
シロエ 「キース先輩がお念仏だと、訂正になるんですか?」
ブルー 「そうそう強くは言わないだろうけど、一応は…」
あそこのやり方を要求されるよ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「住職の資格を取っているなら、ともかくさ…」
キース 「持っているんだが!」
ブルー 「その道場入り、最短で何歳からだったっけ?」
住職の資格を取る道場は…、と返された問い。
キース 「アレか? 大学三年目の冬に行ったから…」
ブルー 「ほらね、最短でも其処なんだってば、あの道場は」
高校生が行けるわけがない、とキッパリと。
ブルー 「だからキースの見た目だけだと、どう見ても…」
シロエ 「無資格になるわけですか?」
ブルー 「そうじゃないけど、よくてお寺の息子かなあ…」
一応のお経は読めるかも、というレベル、とスッパリ断言。
ブルー 「まだまだ無理だね、他所でお念仏を貫くのは」
キース 「かまわん筈だが、俺たちの宗派の教義では!」
ブルー 「でもねえ…。他所の宗派への敬意も必要!」
郷に入りては郷に従えと言うだろう、と赤い瞳がキラリ。
ブルー 「自分がまだまだ至らないなら、合わせるべき!」
サム 「あー、そうかも…。俺も貫く気はねえし…」
お参りした先に合わせるよな、とサム君も。
サム 「ブルーだったら、南無阿弥陀仏で済むけどよ…」
シロエ 「サム先輩だと、あそこのお寺のになるんですね?」
サム 「少なくとも、御本尊様の名前はお唱えするぜ」
阿弥陀様じゃねえのは確かだしな、という返事。
サム 「他所の宗派でも、南無阿弥陀仏で行けるのはよ…」
ブルー 「自分のお寺を預かるレベルの坊主でないとね」
キース 「早い話が、俺では無理だと…」
ブルー 「違うとでも?」
何か間違ったことを言っただろうか、と生徒会長。
間違ってませんね…?
2019/03/02 (Sat)
☆身バレするコース
生徒会長宅で休日を過ごすシャン学メンバー、話題は節分。
お念仏で貫いたのが今年のお参り、お蔭で何事もなく終了で。
ブルー 「ブルーがぼくを指名したから、お念仏だけどさ…」
シロエ 「キース先輩が指名されてたら、違ったんですね?」
南無阿弥陀仏じゃ無理なんですね、とシロエ君。
シロエ 「御本尊様の名前を言われて、訂正された、と…」
ブルー 「そう思うけどね? どうかな、キース?」
キース 「…そうかもしれん…。迫力不足で…」
門前の小僧と同じに扱われるのかも…、と副住職が落とす肩。
キース 「まさかあそこで、副住職だとも名乗れんし…」
ブルー 「その辺は君の自由だけどね?」
名乗りたかったら名乗ってみれば、と生徒会長。
ブルー 「璃母恩院の登録番号なんかも、叫んじゃっても…」
キース 「嫌すぎるんだが!」
思いっ切り身バレするじゃないか、とキース君、ガクブル。
キース 「あの馬鹿どもがセットなんだぞ、身バレしたら…」
ブルー 「ぼくは少しも困らないけどね?」
サム 「俺だって、別に関係ねえなあ…」
ジョミー「ぼくだって、特に何もないよね…」
ただの同級生なんだしさ、とジョミー君も。
ジョミー「元老寺とも、アドス和尚とも、関係無いし」
キース 「待て、お前たちはウチの棚経に出てるだろうが!」
サム 「それだけじゃねえかよ、ただのパシリで」
ジョミー「バイト料も出ない、タダ働きってだけだよねえ?」
ブラックなお寺のお盆の犠牲者だよ、とブツブツブツ。
ジョミー「いっそキースが身バレしちゃえば、そっちもさ…」
サム 「呼ばれることはねえかもなあ…」
迷惑な同級生扱いで…、と頷くサム君。
サム 「よし、来年は身バレをオススメな!」
ジョミー「それいいね! お念仏で突撃してってさ!」
スウェナ「訂正が入って、自分で身分を明かすわけね!」
キース 「おい、お前たち…!」
俺を追い詰めて楽しいのか、と言ってますけど。
他人事ですしね?
2019/03/03 (Sun)
☆言うしかない人
生徒会長宅で休日なシャン学メンバー、話題は先月の節分。
お念仏で貫き倒したのが今年、キース君には出来ないやり方。
キース 「俺があそこで身バレをしたら、マジで終わりで…」
サム 「親父さんに通報されるのかよ?」
キース 「その場でバレはしないだろうが、忘れた頃に…」
怒り狂う親父に呼び出されるのだ、とキース君、顔面蒼白。
キース 「よくもワシの顔に泥を塗ったなと、鬼の形相で…」
ブルー 「まあそうだろうね、恥晒しには違いないし」
夫婦和合を大声で祈願したとなれば…、と生徒会長。
ブルー 「でもさ、坊主としての姿勢は間違ってないよ?」
キース 「どの辺がだ!」
ブルー 「お念仏で貫こうとした所だよ!」
きちんと貫き通していたなら、何もバレない、と涼しい顔。
ブルー 「夫婦和合でお願いします、とは言わないんだしね」
シロエ 「ですねえ、会長は一言も言ってませんね?」
ブルー 「そうだろう? だから今年は平和に終了!」
ついでにブルーたちも納得、と威張り返る人。
ブルー 「だけどキースだと、お念仏だけではイマイチで…」
サム 「言うしかねえのな、祈願の中身を」
ブルー 「自分に絶大な自信があるなら、要らないけどね」
だけど、お寺の人の視線もあるし…、とフウと溜息。
ブルー 「副住職なんです、と告白する前に、祈願の中身…」
スウェナ「質問されちゃうわけなのね?」
ブルー 「正しいお参りを教えてあげよう、という姿勢でね」
とても親切な計らいじゃないか、と眺める先に副住職。
ブルー 「そうなると、君は言うしかないし…」
ジョミー「黙秘したって、誰かさんが喋りまくるよね…」
もう絶対に、とジョミー君、お手上げのポーズ。
ジョミー「どう転がっても、アドス和尚にはバレると思うよ」
スウェナ「バレたら、大人しくなるかしら?」
シロエ 「退学かもですよ」
キース 「貴様ら…!」
俺を何だと思ってやがる、と言ってますけど。
今更ですよね…?
2019/03/04 (Mon)
☆よく効く理由は
生徒会長宅で休日なシャン学メンバー、先月の節分が話題に。
今年はお念仏で通しましたけど、キース君には無理なやり方。
キース 「好き放題に言いやがって…。俺は何なんだ!」
シロエ 「ズバリ、諸悪の根源でしょう?」
その他に何があるんですか、とシロエ君。
シロエ 「何かと言ったら迷惑ばかりで、何もかもですね…」
スウェナ「キースが妙な戒名をつけたからでしょ、アレに!」
それまでは平和だったわよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「誰かさんだって、そうそう無茶は言わなかったわ」
シロエ 「そうです、そうです、まだマシでした!」
少なくとも今より、遥かにずっと…、とシロエ君、相槌。
シロエ 「夫婦和合は、言っていたかもですけど…」
サム 「今ほど図々しくはねえよな、絶対に」
キースが効くとは思っていやがらねえし、とサム君の溜息。
サム 「でもよ、あの戒名がついてからはよ…」
ジョミー「確実に効くと信じてるしね、キースの法力…」
シロエ 「しかも本当に効くみたいですしね、半端なく…」
心理的な効果が大きいんでしょうけど、とシロエ君も嘆き節。
シロエ 「イワシの頭も信心から、って言いますしねえ…」
マツカ 「効くと思えば効くんでしょうね、効く人には…」
スウェナ「そうよね、多分…」
ヘボい祈祷でも効いちゃうのよ、とスウェナちゃん、断言。
スウェナ「だからキースのも効くのね、きっと」
キース 「ちょっと待て!」
ヘボいというのは俺のことか、と副住職が吊り上げる眉。
スウェナ「えっ、そうでしょ?」
シロエ 「少なくとも、凄くはないですよ」
会長とは月とスッポンですよね、と無情な一言。
シロエ 「まあ、スッポンって言葉はタブーですけど」
サム 「キースがスッポン野郎だしなあ、例のキノコで」
キース 「す、スッポン野郎…?」
サム 「なんだよ、違うと言いたいのかよ?」
立派にスッポン野郎じゃねえか、とキッツイ言葉が。
スッポン野郎…。
2019/03/05 (Tue)
☆食べてしまえば
生徒会長宅で休日を過ごすシャン学メンバー、尽きない悩み。
諸悪の根源なキース君が問題、出て来た言葉がスッポン野郎。
サム 「キースがスッポン野郎でなけりゃよ、誰がよ…」
シロエ 「スッポン野郎かってことですよね…」
ジョミー「キースの他にはいないよね、ソレ…」
スッポンなんかが絡む人は、とジョミー君。
ジョミー「釣りが趣味な人は誰もいないし、料理もさ…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ スッポンのコンソメ、最高なの!」
ウミガメのスープは無理だしね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「ホントは、ウミガメのスープが最高なんだけど…」
シロエ 「そうらしいですね、昔は有名だったとか」
ブルー 「晩餐会のスープの定番だったんだけどね…」
今は獲ったらダメだから、と生徒会長も。
ブルー 「他の亀でってことになったら、スッポンだよ」
サム 「いっそキースも食っちまうか?」
スープにしてよ、とサム君、副住職をギロリ。
サム 「いい出汁が出そうだぜ、スッポン野郎で」
スウェナ「そうねえ…。食べてしまえば、もう安心よね」
シロエ 「二度と出て来ませんからねえ…」
マツカ 「成仏すればの話ですけど…」
化けて出ることもありますからね、と御曹司。
マツカ 「そうなった時は、今以上に困ると思うんですよ」
一同 「「「あー…」」」
それは確かに、と一同、納得。
サム 「退治しようがねえからなあ…」
ジョミー「手も足も出ないことになるしね…」
しつこく纏わりつかれたって、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「ついでに、例のキノコもセットで…」
シロエ 「化けて出るんですね…」
恐ろしすぎです、とシロエ君も悪い顔色。
シロエ 「会長なら、退治できそうですけど…」
スウェナ「思いっ切り、高くつきそうよ?」
サム 「キースを食うのは諦めるしかねえな…」
キース 「いい加減にしやがれ!」
スッポン野郎にされてたまるか、と副住職。
でも、そうなのでは?
2019/03/06 (Wed)
☆その名前は嫌だ
生徒会長宅で休日なシャン学メンバー、悩みの種はキース君。
スッポン野郎と呼ぶ勢いで、食べてしまえば良さそうでも…。
キース 「なんだって、俺がスッポン野郎にされるんだ!」
シロエ 「でも、そうでしょう? 御縁は半端ない筈ですよ」
ジョミー「だよねえ、もう何年になるんだっけか…」
数えたくもないけど、とジョミー君、お手上げのポーズ。
ジョミー「一番弟子にしてから、かなり経つよね…」
キース 「スッポンを弟子に持った覚えは無い!」
サム 「でもよ、スッポンと名の付く弟子はいるだろ?」
しかも半端なくしつこいのが…、とサム君、フウと溜息。
サム 「どう頑張っても縁が切れねえのが、約一名でよ…」
スウェナ「確か、破門も出来ないのよね?」
シロエ 「そういう展開だったと思いますね…」
マツカ 「キースが破門しても、無駄じゃなかったですか?」
例の戒名がある限りは…、と御曹司。
マツカ 「あちらさんが改宗しない限りは、無理だったかと」
一同 「「「あー…」」」
それな、と誰もがガックリ脱力。
ジョミー「洗礼を受けさせる計画、あったよね…」
シロエ 「ええ、思い切りコケましたけどね…」
サム 「何もかもキースが悪いんだぜ、うん」
あんなのを弟子にしやがるからよ、とサム君、不満そう。
サム 「それでもスッポン野郎じゃねえと言うのかよ?」
スウェナ「違うとは言えない立場だわよ!」
キース 「いや、しかし…。俺を煮込んでも…」
いい出汁は出ないぞ、と冷汗ダラダラの副住職。
キース 「天然モノとは違うんだし…」
サム 「養殖だってか?」
この際、なんでもかまわねえんだよ、とサム君、ブツブツ。
サム 「でもまあ、化けて出て来た時が大変だしよ…」
ジョミー「始末するのは無理だよね…」
シロエ 「というわけですから、安心して下さい!」
キース 「どうして、そういう話になるんだ!」
スッポン野郎さえやめてくれれば、と言ってますけど。
さて…?
2019/03/07 (Thu)
☆呼び方にも色々
生徒会長宅で休日を過ごすシャン学メンバー、副住職を糾弾。
スッポン野郎と呼びたい勢い、諸悪の根源だけに無理ない話。
キース 「俺はスッポンなどではないし、亀でもないが!」
シロエ 「そうは言っても、本当にスッポン野郎でしょう?」
それとも他のがいいんでしょうか、とシロエ君の問い。
シロエ 「クソ馬鹿野郎とか、クソ坊主だとか、そんなのが」
キース 「い、いや、それは…」
サム 「嫌だってか?」
だったらスッポン野郎だよな、とサム君、決め付け。
サム 「取って食うとは言ってねえから、甘んじとけよ」
ジョミー「だよねえ、たかが名前の問題なんだし…」
スウェナ「呼ばれた時に返事すればいいのよ、簡単でしょ?」
シロエ 「試してみましょう、えーと、スッポン先輩!」
声を張り上げるシロエ君、元気一杯。
シロエ 「あのぅ、返事が無いんですけど、スッポン先輩?」
キース 「誰がスッポン先輩なんだ!」
シロエ 「ああ、良かったです。通じてますね!」
これからはコレで行きましょうか、と弾ける笑顔。
シロエ 「他の皆さんは、スッポン野郎でいいですよね?」
サム 「おうよ、俺たちは後輩じゃねえからな!」
ジョミー「いい名前だよね、スッポン野郎!」
マツカ 「ぼくは少々、気が引けますし…。どうすれば…」
野郎が少し言いにくいんです、と御曹司、流石な育ちの良さ。
サム 「お坊ちゃんにはキツイかもなぁ、野郎は…」
ジョミー「何か野郎に代わる言葉はあったっけ?」
一同 「「「うーん…」」」
適当なのがあっただろうか、と腕組みをする御一同様。
シロエ 「そもそも野郎というのがですね…。下品ですし…」
スウェナ「私は別に気にしないけど、マツカは少し辛そうね」
サム 「何かいいのがねえかな、代わりの…」
ブルー 「ぼくも考え中なんだけどね…」
キース 「なんで、あんたまで仲間に入ってるんだ!」
頼むから悪乗りしないでくれ、と喚いてますけど。
無駄でしょうね…?
2019/03/08 (Fri)
☆もったいない渾名
生徒会長宅で休日なシャン学メンバー、キース君を攻撃中。
スッポン野郎と呼びたいものの、野郎が言いにくいマツカ君。
サム 「ブルーだったら、何かいい知恵、あるかもな!」
ジョミー「野郎の代わりになる呼び方…。何かない?」
ブルー 「そうだねえ…。仏教的な渋いのでも…」
キース 「だから、あんたまで調子に乗るなと!」
有難い渾名を付けて貰っても困るだけだ、と副住職の悲鳴。
キース 「所詮、スッポン野郎には違いないんだしな!」
ブルー 「いいじゃないか、自業自得だろう?」
キース 「納得できるか、キツすぎだろうが!」
??? 「キツすぎるとは、思わないけどさあ…」
それはちょっと、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!?」
Aブルー「失礼だねえ…。いつもの調子でお邪魔しただけ!」
スッポン野郎と聞こえたからね、とソルジャー、涼しい顔。
Aブルー「ぶるぅ、ぼくの分のおやつはあるかな?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ おやつも、ご飯もたっぷり!」
Aブルー「嬉しいねえ…。遠慮なく御馳走になるよ」
キース 「ちょっと待て!」
今は取り込み中なんだが、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「余計にややこしくなるから、帰ってくれ!」
Aブルー「いいのかい? スッポン野郎を止めに来たのに?」
キース 「なんだって!?」
あんたが俺に味方するのか、と真ん丸な瞳。
キース 「それとも、俺の聞き間違いなんだろうか…?」
Aブルー「違うけど? スッポン野郎は、そう簡単には…」
付けて貰っちゃ困るんだよね、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「なんと言っても、スッポンは絶倫用の漢方薬で…」
キース 「違う方向に行っていないか、あんた!?」
Aブルー「ついでにスッポンタケの方も、御利益絶大でさ…」
キース 「何が言いたいんだ!?」
Aブルー「もったいないよ!」
キースなんかにスッポン野郎はさ…、という苦情。
そう来ましたか…。
2019/03/09 (Sat)
☆譲られたら困る
生徒会長宅で休日を過ごすシャン学メンバー、付けたい渾名。
キース君にスッポン野郎ですけど、ソルジャーが来て苦情を。
Aブルー「いいかい、スッポン野郎はとても有難い名前で…」
サム 「キースの野郎には、もったいねえと言うのかよ?」
Aブルー「だってね、宝の持ち腐れだし!」
万年十八歳未満お断りなのに…、とキース君を横目でチラリ。
Aブルー「絶倫なんかとは、縁もゆかりも無いからねえ…」
キース 「あってたまるか!!」
Aブルー「ほらね、そんなキースが持っていてもさ…」
本当に意味が無いんだよ、とソルジャー、舌打ち。
Aブルー「それくらいなら、その名前はぼくが貰いたいよ!」
一同 「「「へ?」」」
Aブルー「貰って、ぼくのハーレイに付けるってね!」
そうすればビンビンのガンガンに…、と赤い瞳がキラキラ。
Aブルー「本来はキース用だったヤツを、貰い受ければ!」
シロエ 「……どうなるんです?」
Aブルー「スッポンタケの師僧が持ってた名前だし…」
きっと御利益絶大だよね、と立てる親指。
Aブルー「というわけで、貰っていいかな、スッポン野郎?」
キース 「俺はかまわないが?」
Aブルー「やったね、それじゃ早速、ハーレイに!」
帰ったらすぐにプレゼント、と喜んでますけど。
シロエ 「待って下さい、キース先輩! いえ、スッポン…」
キース 「今、なんと言った?」
その名前は保留中なんだが…、と副住職、シロエ君をギロリ。
シロエ 「す、すみません…! でもですね…」
キース 「どうかしたのか?」
シロエ 「譲渡して貰っちゃ困ります! スッポン野郎を!」
みんなが困る事になりますから、とシロエ君、必死の表情。
シロエ 「いいですか? ソレを誰かさんが貰うんですよ?」
キース 「ただそれだけのことだと思うが…」
シロエ 「譲った結果を考えましたか!?」
一同 「「「あー…」」」
パワーアップに直結だった、と誰もが顔面蒼白。
マズイですね…?
2019/03/10 (Sun)
☆譲ったらヤバイ
生徒会長宅で休日なシャン学メンバー、副住職に妙な渾名を。
その名もスッポン野郎ですけど、譲り受けたい人が登場で…。
シロエ 「キース先輩がソレを譲ると、大惨事ですけど!」
Aブルー「失礼な…。ぼくのハーレイが素敵になるのに!」
シロエ 「それが困ると言ってるんです、ぼくもみんなも!」
いいことなんかは何も無いです、とシロエ君、拳をグッと。
シロエ 「迷惑なことは増えるでしょうけど、その他は…」
サム 「何もメリットはねえよな、うん」
スウェナ「デメリットしか無いわよ、どう考えても」
キースも考えてくれなくちゃ…、とスウェナちゃんも文句。
スウェナ「これ以上、迷惑かけないで欲しいわね、ホントに」
ジョミー「スッポン野郎なだけでも、充分、迷惑なのにさ…」
キース 「それについては、保留中だと言っている!」
ついでに貰った覚えも無いが、と副住職の眉間に皺。
キース 「お前たちが勝手に言ってるだけで、俺はだな…!」
Aブルー「じゃあ、プレゼントして欲しいんだけど!」
ぼくのハーレイに贈呈してよ、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「そしたら絶倫間違いなしだし、もう最高で…!」
キース 「そ、それは…」
シロエ 「譲渡するなら覚悟して下さいよ、スッポン先輩」
どうなっても文句は言わせませんから、とシロエ君の睨み。
シロエ 「ただでも諸悪の根源ですしね、分かってますね?」
サム 「死んで詫びろと言われても、文句は言えねえよな」
キース 「そこまでなのか…?」
シロエ 「何を今更…。白々しいですよ?」
それでいいなら譲って下さい、と背中にオーラがズゴゴゴゴ。
シロエ 「言いたいことは言いましたから、どうぞお好きに」
Aブルー「もちろん譲ってくれるよね? スッポン野郎を!」
キース 「こ、断る…! 俺も命が惜しいんだ…!」
Aブルー「えーっ!!? なんで譲ってくれないのさ!」
酷いじゃないか、と叫んでますけど。
譲ったら後が無いですからねえ…。
2019/03/11 (Mon)
☆譲りませんから
シャン学メンバーがキース君につけたい渾名、スッポン野郎。
ところが譲って欲しい人が登場、譲ると惨事になりそうで…。
Aブルー「その渾名、キースは嫌なんだろう? 譲ってよ!」
キース 「俺が嫌なのと、譲った後とを考えるとだ…」
譲った後の方が大変だしな、と副住職。
キース 「あんたが持ち込む惨劇の数が、激増しそうで…」
Aブルー「ドケチ! ぼくは譲って欲しいのに…」
キース 「譲るくらいなら、スッポン野郎の方がマシだ!」
そう呼ばれた方が遥かにいい、と悲壮な決意。
キース 「さあ、いくらでも呼ぶがいい! スッポン野郎と」
一同 「「「うーん…」」」
此処で呼んだらヤバイのでは、と考え込んでいる御一同様。
シロエ 「……大丈夫でしょうか、今の流れで呼んでも…?」
サム 「嫌な予感しかしねえよなあ…。スッポン野郎…」
ジョミー「欲しがってる人がいるって聞くとね…」
なんだか呪われそうな感じ、とジョミー君が竦める肩。
ジョミー「呼ぶ度に、余計な人が来るとか…」
スウェナ「ありそうね、ソレ…」
現に今だっているんだものね、とソルジャーをチラリ。
スウェナ「もれなく来るってことになったら、大変よ?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お客様はいつでも大歓迎!」
Aブルー「ありがとう、ぶるぅ! 君はいい子だね!」
この意地悪な連中と違って…、とソルジャー、感激。
Aブルー「スッポン野郎が、ぶるぅだったら良かったねえ…」
ぶるぅ 「うんっ! ぼくならプレゼントできるのに…」
残念だよう、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「キース、とってもケチだよね…」
キース 「ケチでもかまわん!」
一生、おやつ抜きになろうが、譲らないぞ、とキッパリと。
キース 「だから帰って貰おうか! 今日はサッサと!」
Aブルー「あっ、その件なんだけれどさ…」
キース 「まだ何かあると言うのか、あんた!?」
スッポンの件ならスルーだからな、と言ってますけど。
さて…?
2019/03/12 (Tue)
☆三月に来るもの
シャン学メンバーが副住職につけようとした、イヤンな渾名。
その名もスッポン野郎ですけど、お流れになったわけでして。
キース 「スッポン野郎の話は終わりだ、見ての通りな!」
シロエ 「ええ、そうです。つける話は消えましたしね」
君子危うきに近寄らずです、とシロエ君。
シロエ 「ですから、最初から無かったということで…」
サム 「それがいいよな、綺麗サッパリ水に流そうぜ」
キース 「こういうことだし、もう話すことは無いと思うが」
Aブルー「そうじゃなくって! もっと大事な話なんだよ!」
カレンダーを見て分からないかな、と指差す壁のカレンダー。
Aブルー「ほらね、もうすぐ何が来るかな?」
シロエ 「えーっと…? ぼくたちは卒業しましたけれど…」
スウェナ「在学生なら、終業式がもうすぐだわね」
マツカ 「ぼくたちには、一生、縁が無いんですけどね…」
特別生は高校1年生の繰り返しですから、と御曹司の溜息。
マツカ 「一度くらいは出てみたいですよ、終業式に…」
ブルー 「贅沢を言わない! 一学期と二学期にもあるし!」
シロエ 「マツカ先輩の気持ちは、ぼくも分かりますよ」
三学期の終業式は特別ですから、とシロエ君も。
シロエ 「来年度のクラス替えのこととか、こう、色々と…」
ジョミー「ある筈なんだよね、普通に進級できたら…」
キース 「確かにな…。俺は大学まで行ったわけだが…」
あっちは終業式が無かった、とキース君。
キース 「それを思うと、三学期の終業式というのは…」
ジョミー「貴重なんだよね、大事なことって、ソレかな?」
Aブルー「なんでそういうこといなるのさ!」
ぼくは高校生じゃない、とソルジャー、プンスカ。
Aブルー「三月と言ったら、春のお彼岸で、春分の日!」
シロエ 「今年は連休じゃないんですけど?」
Aブルー「お彼岸と言ったら、法要だってば!」
一同 「「「うわー…」」」
スッポンタケの法要なのか、と誰もが愕然。
またですか…。
2019/03/13 (Wed)
☆身内じゃないです
シャン学メンバーがキース君につけたかった、酷すぎる渾名。
お流れになったわけなんですけど、一難去ってまた一難で…。
Aブルー「スッポン野郎って話も出てたし、よろしくね!」
シロエ 「よろしくされても困るんですけど!」
ぼくたちは身内じゃありませんから、とシロエ君の苦情。
シロエ 「百歩譲って、スッポンタケの親戚だったら…」
サム 「諦めようもあるんだけどよ…。遠縁でもよ」
スウェナ「そうねえ、田舎なんかだと、法事と言ったら…」
とても遠い親戚の人まで呼ぶらしいわね、とスウェナちゃん。
スウェナ「それこそ法事で初対面とか、そんな勢いで」
キース 「よく聞くな。曾孫同士だとか、もう遠すぎて…」
法事でなければ会うことも無いらしいんだが、と副住職も。
キース 「しかし、そうやって御縁は続いてゆくもので…」
シロエ 「ですから、ホントに血縁だったら、諦めますよ」
スッポンタケの法要でも…、とシロエ君、ブツブツ。
シロエ 「けれど、誰一人として、身内じゃないです!」
サム 「あえて言うならキースだよなあ、師僧だからよ」
ある意味、実の親子並みだぜ、と僧籍な人。
サム 「でもよ、俺たちは縁もゆかりもねえんだし…」
ジョミー「キースだけいれば、いいんじゃないかな?」
ぼくたちは欠席しちゃっても…、とジョミー君の意見。
ジョミー「せっかくの祝日を、法要なんかで潰さなくても…」
シロエ 「いいだろうと思うわけですよ」
マツカ 「そうですね。ぼくたちはお花見でもしましょうか」
早い所なら桜が咲いていそうですし、と御曹司。
マツカ 「よかったら、別荘を御用意しますけど」
ジョミー「やったね、今年は別荘ライフ! 法要はパスで!」
キース 「おい、貴様たち! 俺だけ置いて逃げる気か!?」
Aブルー「別荘かあ…。お花見気分で宴会もいいね、法要の」
一同 「「「ちょ、ちょっと…!」」」
それは困る、と一同、ワタワタ。
別荘で法要なんですか…?
2019/03/14 (Thu)
☆別荘の方がヤバイ
もうすぐ来るのが春のお彼岸、またソルジャーが法要を希望。
身内じゃないからと断りまして、別荘ライフにしたいのに…。
Aブルー「マツカの別荘で法要だったら、ハーレイもね!」
一同 「「「へ!?」」」
なんでそうなる、と誰もがポカーン。
シロエ 「えっと…。それは教頭先生のことでしょうか?」
サム 「あー、そっちなら分からねえでもねえな」
旅行とかだとセットものだしよ、と頷くサム君。
サム 「お花見について来るってえのも、定番だよな」
ジョミー「なんだ、教頭先生かあ…。ビックリしたよ」
てっきり別の人のことかと…、とジョミー君もホッとした顔。
ジョミー「でも、別荘で法要はキツイと思う…」
シロエ 「キース先輩とセットで放置しましょう!」
ぼくたちだけで別荘ライフを楽しみましょう、という声が。
シロエ 「マツカ先輩が手配しなければ、来られませんし」
マツカ 「そうでした! ぼくも気付いていませんでした」
Aブルー「あのねえ…。電車とかが無くても行けるんだよ!」
ぼくは瞬間移動の達人、とソルジャー、威張り返りまして。
Aブルー「ついでに言うと、ハーレイはぼくのハーレイで!」
一同 「「「ええっ!?」」」
やっぱりそっちの方だったのか、と一同、ドン引き。
シロエ 「そんな人まで呼ばないで下さい!」
Aブルー「でもねえ…。せっかく別荘で法要なんだし…」
ハーレイと充実の別荘ライフ、とソルジャー、乗り気。
Aブルー「法要のパワーで漲りそうだし、きっと最高!」
シロエ 「それが迷惑すぎるんです!」
Aブルー「じゃあ、いつも通りに、此処で法要!」
それならハーレイ無しでもいいよ、と出された条件。
Aブルー「さあ、どっちがいい? 別荘か、此処か!」
キース 「俺はどっちでもかまわないが…。どうせ導師だ」
シロエ 「仕方ないです、例年通りで…」
Aブルー「はい、決まり~!」
よろしくね、とソルジャー、笑顔全開。
いつもの法要ですか…。
2019/03/15 (Fri)