忍者ブログ
シャングリラ学園つれづれ語り

☆楽しかった宇宙


さて、五月。風薫る季節で、ゴールデンウイークなシーズン。
もっともシャン学メンバーの場合、登校義務も無いわけで…。

シロエ 「楽しかったですねえ、ゴールデンウイーク!」
サム  「うんうん、あそこしか行けねえもんなぁ、宇宙は」
ジョミー「シャングリラ号に乗れるの、其処だけだもんね…」

普段は乗せて貰えないから、とジョミー君。

ジョミー「地球に戻って来てる時でも、絶対、ダメって…」
ブルー 「仕方ないだろう、そういう決まりなんだから」

乗れるだけ有難いと思いたまえ、と生徒会長の溜息が。

ブルー 「特権なんだよ、君たちだけのね」
ぶるぅ 「そだよ、ブルーのお友達だも~ん!」

今日だって遊びに来てるもんね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「お休みの日は、いつも来てくれるもん!」
シロエ 「美味しい御馳走とお菓子が待ってますしね」
スウェナ「それに家だって、騒ぎ放題なのが最高よ!」

仲間しかいないマンションの最上階だし、と視線を窓へ。

スウェナ「おまけにフロアが丸ごと家でしょ、素敵だわよ」
ジョミー「そのせいで、余計な人まで来るんだけどね…」
一同  「「「シーッ!!!」」」

先月の苦労をもう忘れたのか、と皆が唇に人差し指を。

ジョミー「あっ、ごめん…! つい、気が緩んで…」
サム  「宇宙暮らしの後は、気分がデカくなるよな」

地球とは全く違うからよ、とサム君。

サム  「何処まで行っても、星また星でよ…」
シロエ 「ワープしたって、また星ですしね」
マツカ 「本当に素敵な眺めでしたよ、宇宙空間」
キース 「あればかりは、ブルーに感謝だな」

宇宙船でゴールデンウイークなんて…、とキース君も。

キース 「その上、飯が美味いんだ。下手な店よりも」
ブルー 「それはもちろん! クルーの士気は大切だからね」
ぶるぅ 「頑張ってる人には、美味しいお料理!」
キース 「確かにな…」

坊主の世界とは真逆でいいな、と副住職。
そうなんですか?


2019/05/01 (Wed)

 

☆士気が下がる料理


ゴールデンウイークは宇宙で過ごした、シャン学メンバー。
宇宙船の中でも美味しい料理で、クルーの士気は大切だとか。

シロエ 「えーっと…? お坊さんの世界は逆なんですか?」
スウェナ「頑張ってる人には、不味い料理になるのかしら?」
キース 「どちらかと言えば、そういう傾向が…」

サムとジョミーなら分かるかもな、と副住職。

キース 「璃母恩院の修行体験ツアーに、その片鱗が…」
ジョミー「あーっ! 最初の晩しか、肉が出ないんだよ!」
サム  「次の日から麦飯で、精進料理になるんだよなあ…」

だけど、そんなに不味くはねえぜ、とサム君の意見。

サム  「ジョミーにはキツイかもしれねえけどよ」
ジョミー「麦飯だけで、充分、不味いってば!」
シロエ 「なるほど、入門編でもそうなるんですね」
マツカ 「するとキースが入ったような道場だと…」

更に厳しくなるんでしょうね、と御曹司。

マツカ 「精進料理に限定だったら、お味はかなり…」
シロエ 「落ちるんでしょうね、食材に限りがありますから」
ぶるぅ 「んとんと…。精進料理でも、美味しく出来るよ?」

お肉もどきとか、お魚もどきとか、という元気な声が。

ぶるぅ 「前に御馳走したことあるでしょ、そういうの!」
ジョミー「肉まんまで作ってたっけね、確かに…」
キース 「ぶるぅみたいに腕が良ければ、まだいいが…」

優秀な人材は、そうそういない、と副住職の苦い表情。

キース 「だから、どうしても不味い方へと」
シロエ 「真面目に修行に励んでいたって、ダメなんですね」
キース 「ああ。士気が高まる料理は出ない」

真面目じゃない方が、美味いものが食える、とフウと溜息。

キース 「修行中の身では、チャンスは限られてくるんだが」
ジョミー「そういえば…。キースも高飛びしてたっけ」
ブルー 「ぼくの顔で脱出させたね、一度」
一同  「「「焼肉パーティー…」」」

確かに行った、と蘇る記憶。
キース君も逃げたんでしたっけ…。


2019/05/02 (Thu)

 

☆不味いのが基本


シャングリラ号でゴールデンウイークだった、いつもの面々。
宇宙でも美味しい料理が出たのに、お坊さんの世界はアウト。

シロエ 「会長の顔で脱出でしたね、キース先輩…」
キース 「ああ。老師に呼ばれて、何かと思えば…」

焼肉パーティーへの招待だった、と副住職。

キース 「銀青様が待っておられるから、と何故か堂々と…」
ブルー 「ちゃんと外出許可が出ただろ、ぼくのお蔭で」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ タクシーでお出掛けだもんね!」
キース 「修行僧には、普通、有り得ないことなんだがな…」

そんな有難い脱出などは…、と合掌を。

キース 「せいぜい、古参のお供で外出できる程度で…」
シロエ 「お供も修行の内なんでしょう?」
キース 「古参に気に入られていた場合は、そうでもないぞ」

カラオケにも行けるし、食事にだって…、という発言。

キース 「しかし、そうそう運は向いて来ない」
ジョミー「普通にシゴキで終わっちゃうんだ?」
キース 「そういうことだな、美味い料理は滅多に食えない」

フライドチキンのお裾分けくらいだ、と言われましても。

スウェナ「フライドチキンって…。許されるのかしら?」
サム  「ダメだと思うぜ、鶏肉だしよ」
キース 「もちろんアウトだが、古参は部屋でコッソリと…」

レンジでチンして食っているんだ、と潜める声。

キース 「もっと偉いと、寿司の出前も取れるんだがな」
シロエ 「御馳走になりましたね、ソレ、璃母恩院で…」
マツカ 「ブルーと行ったら、老師が取って下さいましたよ」
キース 「あんな具合で、上層部は美味いものも食えるが…」

修行僧だと、とことん不味い料理ばかりだ、と嘆く副住職。

キース 「それも修行の内だと言っても、士気は下がるな」
シロエ 「改革するのは無理なんでしょうか、そのシステム」
キース 「昔から、それで通っているしな…」
ブルー 「難しいだろうねえ…」

食事も大切なんだけれどね、と生徒会長。
お寺ですしねえ…?


2019/05/03 (Fri) 

 

☆不味くては駄目


ゴールデンウィークを宇宙で過ごした、シャン学メンバー。
クルーの士気は大切だからと、美味しい料理が食べられた船。

ブルー 「ぼくの個人的な意見だと、食事は美味しい方が…」
キース 「いいということになるんだな? 修行僧でも」
ブルー 「それで士気が高まって頑張れるんなら」

食事を改善すべきだと思う、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「どうせ食事が不味いんだ、と思っていてはねえ…」
シロエ 「やっぱり修行になりませんか?」
ブルー 「修行はともかく、気力が湧いて来ないよね」

決められたことしかこなせないよ、という意見。

ブルー 「無いに等しい空き時間でも、自主勉強とかは無理」
キース 「確かにな…。美味い料理が食えるなら、まだ…」

頑張る気にもなれるんだがな、と副住職も。

キース 「しかし改革するのは無理だぞ、俺なんかでは」
ブルー 「そうだろうねえ、ぼくも面倒なのは嫌いで…」

だから放置、と銀青様が広げる両手。

ブルー 「シャングリラ号のことなら、気も配るけどさ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 宇宙でも、美味しいお肉!」
サム  「あれは美味いよな、マジで最高!」
ジョミー「同じ方法で地球で育てたら、凄い肉だもんね…」

マザー農場の幻の肉、とジョミー君、ウットリ。

ジョミー「また食べたいなあ、アレのステーキ!」
シロエ 「美味しいですしね、とろける感じで」
マツカ 「ぼくも、あれ以上の肉は知りませんしね…」

そもそも売っていないそうなんですよ、と御曹司。

マツカ 「うちのシェフも、色々と探したらしいんですが…」
ブルー 「そりゃそうだろうね、あれは特別なルートだけ!」

一般に出回ることはないよ、と生徒会長が立てる親指。

ブルー 「育て方なんかも極秘にしてるし、まず無理かと」
キース 「坊主の世界とは、真面目に逆だな」
ジョミー「美味しい料理が出るんだったら、ぼくだって…」

頑張ろうって気にもなるけど、とジョミー君。
本当ですか?


2019/05/04 (Sat)

 

☆制限が甘い場所


ゴールデンウイークは宇宙で過ごして、美味しい料理に舌鼓。
シャングリラ号のお蔭ですけど、それとは真逆な坊主の世界。

サム  「おいおいマジかよ、飯が上手けりゃいいのかよ?」
ジョミー「少なくとも、今よりはずっとマシだしね…」

今のままだと、修行体験ツアーも嫌だ、とジョミー君の嘆き。

ジョミー「体験であれだけ不味いんだったら、本物はさ…」
キース 「まず間違いなく、不味いと思うが」
シロエ 「お肉も魚も無いんですよね、精進料理ですから」
キース 「乳製品も卵もアウトだからな!」

多分、世界で一番キツイ、と副住職。

スウェナ「世界って…。それって宗教全部のことなの?」
キース 「ああ。有名どころと比較してみた結果だが」
シロエ 「他の宗教だと、仏教よりも制限が緩いんですか?」
キース 「そういうことだ。特にキリスト教は甘いな」

仏教とは比較にならん甘さだ、とブツブツブツ。

キース 「乳製品と卵が許される時点で、もう極楽だ!」
ブルー 「突っ込んでいいなら、そこは天国だと思うけどね」

あっちは極楽浄土じゃないから…、と生徒会長のツッコミ。

ブルー 「でもまあ、乳製品と卵が通るのは大きいよ」
シロエ 「あっちだと、ソレ、オッケーですか…」
キース 「復活祭の前の期間は、断食とやらで禁止になるが」

それ以外の時は食べられるんだ、と副住職の深い溜息。

キース 「しかも坊主より厳しい世界の、修道士とかが」
一同  「「「修道士…」」」

確かにお坊さんよりキツイ、と誰もが納得する世界。

シロエ 「修道士って、結婚できませんよね?」
ブルー 「うん、シスターもね」

ついでに外出禁止の所もあるね、と生徒会長。

ブルー 「一生、修道院の中で過ごして、外には出ない」
シロエ 「マジですか!?」
キース 「一番厳しい宗派になったら、私語も一切禁止だな」
一同  「「「ちょ、ちょっと…!」」」

本当にそんな所があるのか、と一同、ガクブル。
私語まで禁止…?


2019/05/05 (Sun)

 

☆プリンも出ます


宇宙でも士気が高まる食事を提供するのが、シャングリラ号。
けれど真逆な修行僧の世界、不味い料理はお約束ですけど…。

サム  「一生外には出られねえ上に、私語も禁止かよ!?」
キース 「そうらしいぞ。代わりに独特の手話があるとか」
一同  「「「うわー…」」」

なんという恐ろしい場所があるのだ、と震え上がる面々。

シロエ 「で、でも…。其処でも卵は食べられるんですね?」
キース 「もちろんだ。乳製品も許される」
スウェナ「その差は、大きい気がするわね…。精進料理とは」

卵と牛乳が通るんだったら、とスウェナちゃん。

スウェナ「なんだかお菓子が作れそうじゃない、それだけで」
キース 「当然、そういうことになるな」
ブルー 「プリンなんかは定番らしいよ、修道院の食事」
一同  「「「プリン…」」」

そんなお菓子も出て来るのか、と一同、ビックリ仰天。

シロエ 「まさか優雅に、お茶の時間があるんですか!?」
ブルー 「聞く所によると、そうみたいだねえ…」

曜日ごとに決まったお菓子があったり…、と生徒会長。

ブルー 「このお菓子を作るなら何曜日、という感じでね」
ジョミー「なんで、そこまで甘いわけ!? 食事の制限!」
キース 「言っただろうが、仏教が一番厳しいだろう、と」

他の国へ行くと更に厳しく…、と副住職が繰る数珠レット。

キース 「俺たちの国より制限が厳しい場所も多くて」
ブルー 「生き仏がいる宗派なんかは、半端ないよね」

この国はまだマシな方だよ、と銀青様も。

ブルー 「だからジョミーも、感謝しながら修行すべきで…」
ジョミー「嫌だってば!」

坊主には絶対、ならないからね、とジョミー君の悲鳴。

ジョミー「食事制限が甘くなるなら、体験ツアーくらいは…」
サム  「いい加減に覚悟を決めろよな、逃げていねえでよ」
キース 「そうだぞ、ブルーの直弟子なんだし」
ジョミー「一方的にね!」

全部勝手に決められちゃって、と仏頂面。
まあ、確かに…。


2019/05/06 (Mon) 

 

☆猫に小判な人


シャングリラ号は宇宙でも美味しい食事で、高まるのが士気。
ところが真逆なお坊さんの世界、修道院よりも酷い精進料理。

ジョミー「ぼくは坊主は嫌なのにさ…。ブルーが勝手に」
ブルー 「テラズ様が結んだ御縁なんだし、いいじゃないか」
シロエ 「ああ、テラズ様! いましたっけねえ、農場に」
マツカ 「マザー農場の屋根裏ですよね、懐かしいですね」

キースのお祖母様にゆかりの名前でしたっけ、と御曹司。

マツカ 「確か伝説のダンスユニットで、お祖母様が…」
スウェナ「ナンバー・ファイブだったのよねえ、テラズの」
サム  「うんうん、キースのお祖母さんもやるよな」

お寺の娘さんばかりで踊っていたんだろ、とサム君も。

サム  「寺を継ぐしか道がねえから、ストレス発散で」
シロエ 「キース先輩よりも前向きですよね、継ぐ気持ちは」
マツカ 「キースの場合は、継がずに逃げる気でしたしね…」

もしもブルーに出会わなかったら…、と御曹司の回想。

マツカ 「今では立派な副住職ですし、ジョミーもですね…」
サム  「変わるべきだよな、キースを見習ってよ」
ジョミー「なんで、ぼくが! ぼくはお寺の息子じゃないし」

継がされるような立場じゃないから、とジョミー君の怒り。

ジョミー「なのに坊主だ、修行だなんて言われても…!」
サム  「分かってねえなあ、エリートコースに乗れるのに」
キース 「そうだぞ、ブルーの直弟子なだけで格が違うし」

俺とは月とスッポンなんだ、と副住職。

キース 「俺はせいぜい、ブルーのコネしか無いんだが…」
シロエ 「ジョミー先輩だと、変わるんですね?」
キース 「エリートの卵みたいなモンだ」

それだけで箔がつくからな、とジョミー君をチラリ。

キース 「サムもそうだが、羨ましい限りで…」
サム  「なんか悪ぃな、楽して出世するみたいでよ」
キース 「分かってくれているならいいんだ、そこを」

しかしジョミーには猫に小判、とブツブツ。
そのようですね…。


2019/05/07 (Tue)

 

☆最短なコース


宇宙でも美味しい食事を提供、クルーが喜ぶシャングリラ号。
けれど真逆なのがお坊さんの世界で、不味い精進料理が基本。

キース 「たとえ食事が不味かろうとも、いずれはだな…」
ブルー 「出世していけば、美味しい料理が食べられるしさ」

お寿司も取れるし、食べにも行ける、と生徒会長。

ブルー 「現にパルテノンだと、お坊さんは人気なんだよ」
シロエ 「そうらしいですね、舞妓さんや芸妓さんに」
キース 「お座敷だけじゃなくて、料亭でもだ」

金に糸目を付けないからな、と副住職も。

キース 「ジョミーの前には、そういう立派な道がだな…」
サム  「最短コースで開けるんだぜ、修行すればよ」

早いトコ、俺と一緒に行こうぜ、とサム君の誘い。

サム  「少しでも早い方がいいだろ、修行の道はよ」
シロエ 「えーっと…。キース先輩の大学でしたっけ?」
ブルー 「其処の専門コースになるねえ、早く済ませるなら」

寮に入って修行三昧、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「寮がお寺の付属施設で、毎日が修行になるんだよ」
スウェナ「あら、そうだったの?」
シロエ 「普通の寮とは違うんですね?」
キース 「寺に住み込むのに近いものがあるな、あそこは」

寮は一応、別棟になってはいるんだが…、とキース君の説明。

キース 「しかし寺とは、ほぼ一体だし、毎日、朝晩…」
ブルー 「お勤めから叩き込まれるわけだよ、実地でね」

大学では出来ない貴重な体験、と銀青様の笑み。

ブルー 「そっち出身だと、格が落ちるって話もあるけど…」
キース 「期間が短い分、僧階が低くなるんだが…」

その辺は後でどうとでもなる、と副住職が立てる親指。

キース 「普通コースに編入したなら、スタートは同じだ」
サム  「残りの年数、大学に行けばいいわけだしよ…」
ブルー 「専門コースが、ぼくのオススメ」
ジョミー「ぼくは絶対、嫌だってば!」

行かないからね、とジョミー君の膨れっ面。
エリートの卵らしいのに…。


2019/05/08 (Wed)

 

☆改革しなくても


宇宙でも食事がとても美味しい、最高の船がシャングリラ号。
なのに真逆なお坊さんの世界、精進料理は不味いのが普通。

ジョミー「お坊さんだけでも嫌なのに…。食事も不味いし!」
ブルー 「じゃあ、その辺が改善されたら考えるのかい?」
ジョミー「えっ? でも、改革は無理だって…」

言ったじゃない、とジョミー君の問い。

ジョミー「何処へ行っても精進料理で、美味しくなくて…」
ブルー 「君が本気で修行するなら、手を打つよ」
サム  「銀青様の顔で改革に着手するのかよ?」
ブルー 「ううん、そんな面倒なことをしなくても…」

ジョミーだけなら簡単なんだよ、と生徒会長の笑顔。

ブルー 「要は美味しい料理が出ればいいんだからさ」
シロエ 「そんな方法、あるんですか?」
ブルー 「この顔が目に入らないかな、ずっといるのに」

プロも顔負けの料理人が、と指差す「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

一同  「「「ぶるぅ!?」」」
ブルー 「そう! 寮の食堂に雇って貰えば、全て解決」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくがお料理するんだね!」

それ、楽しそう! とピョンピョンピョン。

ぶるぅ 「えとえと、住み込みだと、ブルーが困るし…」
ブルー 「食事の時だけ、ちょっと通ってくれるかな?」
ぶるぅ 「うんっ! 瞬間移動で出勤だね!」

お料理、一杯作れそう! と喜ぶお子様。

ぶるぅ 「寮に入ってる人の数だけ、作れるんでしょ?」
ブルー 「そうなるね。ぶるぅも、やり甲斐あるだろう?」
ぶるぅ 「すっごく楽しみ! それ、来年から?」
ブルー 「善は急げと言うからねえ…」

行ってくれるなら、来年に向けて交渉を…、とニッコリ。

ブルー 「ジョミーはどうかな、ぶるぅが料理人なんだけど」
サム  「最高じゃねえかよ、美味い料理が食えそうだぜ!」
シロエ 「これで決まりですね、ジョミー先輩!」
ジョミー「ちょ、ちょっと待ってよ…!」

なんでそんな、とジョミー君、顔面蒼白。
でも、美味しいんですよ?


2019/05/09 (Thu) 

 

☆送り込む料理人


宇宙でも美味しい食事を出すのが、シャングリラ号ですけど。
それとは真逆なお坊さんの世界、精進料理は不味いのが基本。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ 頑張ってお料理するからね!」
シロエ 「良かったですねえ、ジョミー先輩」
マツカ 「ぶるぅの料理なら、間違いなく最高ですからね」

精進料理の腕も凄いですし、と御曹司も。

マツカ 「前に元老寺で作ってくれたのは、美味しくて…」
スウェナ「本物のお肉とかカニにそっくりだったわ」
サム  「ああいうのが毎日、食えるんだよな!」

他の寮生だって喜ぶぜ、とサム君も大喜びでして。

サム  「俺と一緒に、来年から修行! 文句ねえだろ」
ブルー 「食事の件は解決したから、これでいいよね」
キース 「願書は俺が貰って来てやろう、ついでがあるから」

二人分だな、と頷く副住職。

キース 「それとも、ブルーが貰った方がいいんだろうか?」
ブルー 「君でかまわないよ、ぼくが推薦状を書くから」
サム  「銀青様の推薦かぁ…。楽しみだよな、ジョミー」

きっと特別待遇だぜ、とサム君、とても嬉しそう。

サム  「修行にも身が入るってモンでよ、頑張らねえとな」
ジョミー「と、特別待遇って…。それって評価が甘いとか?」
キース 「どちらかと言えば、逆だと思うが」
ブルー 「うん、ぼくからも「厳しく」とお願いするからね」

何処へ出しても恥ずかしくない人材に…、と銀青様のお言葉。

ブルー 「じゃあ、来年から行くってことで」
キース 「決まりだな」
ぶるぅ 「わぁーい、ぼくも就職できるんだぁーっ!」

お勤めするのは初めてだよう、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「お給料は別にどうでもいいけど、お仕事できる!」
シロエ 「寮でも、きっと喜ばれますよ。いい人が来たと」
ブルー 「さあ、来年から修行僧が二人と、料理人と…」
キース 「旅立ちの春だな」
ジョミー「嫌だってば!」

まだ決めてない、と騒いでますけど。
どうなるんでしょう…?


2019/05/10 (Fri)

 

☆料理人の心意気


宇宙でも美味しい食事を提供、クルーも喜ぶシャングリラ号。
ところが真逆なお坊さんの世界、精進料理は不味いわけで…。

ジョミー「誰も行くとは言ってないしね、そんな寮には!」
サム  「でもよ、食事は美味いのが食えるんだしよ…」
シロエ 「同じ麦飯でも、ぶるぅが炊いたら別物ですよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ やっぱり羽釜で炊かないとね!」

それが無理なら、土鍋で炊くよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「土鍋だったら、炊飯器よりもずっと美味しいし!」
ブルー 「それに、ぶるぅは慣れているしね、土鍋の扱い」
ぶるぅ 「うんっ! ぼくの大好きな寝床だも~ん!」

土鍋はお友達みたいなものかも、と無邪気な笑顔。

ぶるぅ 「麦飯だって、美味しく炊けるのが土鍋なんだよ!」
サム  「頼もしいよな、でもって美味いおかずだろ?」
ぶるぅ 「ジョミーに喜んで貰えるように、頑張るねーっ!」

来年に向けて精進料理を研究しなきゃ、と張り切るお子様。

ぶるぅ 「もどき料理の本場は、中華料理の国だから…」
シロエ 「まさか留学するんですか?」
ぶるぅ 「ブルーのご飯も作らなきゃだし、留学は無理!」

作り方だけ習いに行くよ、と通うつもりの料理教室。

ぶるぅ 「やっぱりお寺の方がいいかな、お料理教室?」
ブルー 「そうだね、本物を教えて貰えるからね」
ぶるぅ 「じゃあ、そうする! えーっと…」

何処で資料を貰えるのかな、とウキウキウキ。

キース 「本場で聞くのが早いんじゃないか?」
シロエ 「サイオンがあれば、言葉の壁は無いですしね」
ぶるぅ 「ジョミーは、何処のお料理がいいの?」

中華料理にも色々あるよ、という質問。

ぶるぅ 「辛いトコもあるし、繊細なお味が売りの所も…」
ジョミー「どれも嫌だよ、ぼくは寮には入らないから!」
ブルー 「いけないねえ…。問題は解決してるのに」
ジョミー「ぼくの気持ちは!?」

それが肝心だと思う、とジョミー君の反撃。
さて、どうなる?


2019/05/11 (Sat) 

 

☆料理人がいるから


宇宙でも美味しい食事を出せるシャングリラ号、大切な士気。
けれど真逆なお坊さんの世界、精進料理は不味いから、と…。

ブルー 「君の気持ちは、充分、酌んだと思うけれどね?」
サム  「そうだぜ、ぶるぅが飯を作ってくれるんだしよ」
シロエ 「食事が不味いっていうのは、もう無しですよ?」
スウェナ「毎日、ぶるぅが作る御飯よ、贅沢じゃないの!」

それは破格の待遇だわよ、とスウェナちゃん。

スウェナ「グダグダ言わずに、来年は寮に入りなさいよね!」
ジョミー「ただの寮とは違うから! 修行だから!」
キース 「いずれは行かねばならん道だし、早めに行っとけ」

同じ苦労をするんならな、と副住職もプッシュ。

キース 「その方が、後で僧階を上げて行くにも有利だ」
ブルー 「キースが言ってる通りだよ。年数がかかるし…」
サム  「緋色の衣までは長いぜ、早く行かねえと」

来年の春には入学しようぜ、とサム君、乗り気。

サム  「ぶるぅの美味い飯もつくしよ、最高じゃねえか」
ジョミー「でも、待ってるのは坊主の世界だから!」
ブルー 「ぼくの直弟子だよ、羨ましがられる立場なのに…」
キース 「まったくだ。銀青様の値打ちが分かっていないな」

寮に入れば分かることだが…、と副住職。

キース 「坊主の世界で師僧が誰かは、実に大事な問題だ」
シロエ 「そうなんですか?」
キース 「何かといえば師僧の格と、寺の格だな」

ジョミーの場合は、寺の息子じゃないから師僧、と。

キース 「銀青様の直弟子だったら、下手な寺の息子より…」
ブルー 「思いっ切り格が上になるねえ、間違いなく」
サム  「ほらな、俺たち、頑張らねえと!」

坊主を目指して…、と燃えるサム君。

サム  「でもって、二人で緋の衣な!」
キース 「その頃には、俺の衣も緋色だ」
ブルー 「いいねえ、法要の席で映えるよ」
ジョミー「ぼくは絶対、お断りだよ!」

緋色も何も、と絶叫していますけど。
無駄っぽいですね…?


2019/05/12 (Sun) 

 

☆増えると嬉しい


シャングリラ号でも食事が美味しいのに、料理が不味い世界。
お坊さんの世界は精進料理で、必死に抵抗したジョミー君。

ジョミー「食事の問題が解決したって、坊主は嫌だってば!」
サム  「諦めの悪いヤツだよなぁ…。僧籍なのによ」
シロエ 「出家してから長いですよねえ、ジョミー先輩」

テラズ様の事件から何年経ちましたっけ、とシロエ君。

スウェナ「えーっと…? あの頃は、キースが大学生よね?」
マツカ 「ええ、そうだったと思います。まだ修行中で」
キース 「三年生には、なっていなかったような…」

修行道場に行く前だからな、とキース君が折っている指。

キース 「そうなってくると、かなりの年数になるぞ」
ブルー 「本当に罰当たりな話だよ。逃げてばかりでさ」
??? 「ぼくもそう思うよ、心の底から!」

もったいないねえ、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。

キース 「あ、あんた、何処から湧いて出たんだ!?」
Aブルー「失礼だねえ、いつものコースじゃないか」

ぼくの青の間から来たんだよ、とソルジャー、ニッコリ。

Aブルー「ぶるぅ、ぼくの分のおやつもあるかな?」
ぶるぅ 「いらっしゃい! もちろん、おやつも、御飯も!」

ゆっくりして行ってね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「わぁーい、お客様だぁーっ! おもてなしーっ!」
サム  「ほらな、頼もしい料理人じゃねえかよ」
シロエ 「寮でも腕を奮ってくれると思いますけど…」
Aブルー「そう、それ、それ! お坊さんになるんだって?」

それはとってもいいことだよね、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「ぼくとしても、期待しちゃってさ!」
サム  「ジョミーにかよ?」

あんまりアテになりそうにねえぜ、とサム君、バッサリ。

サム  「坊主は嫌だの一点張りだし、話にならねえ」
シロエ 「サム先輩の方がいいですよ?」
Aブルー「多いほどいいな!」

お坊さんが増える方が嬉しい、という返事。
何故、ソルジャーが…?


2019/05/13 (Mon)

 

☆プッシュする人


宇宙でも美味しい食事を提供、シャングリラ号の素晴らしさ。
ところが真逆なお坊さんの世界、不味い精進料理がデフォ。

Aブルー「食事の問題が解決したんなら、ジョミーも是非!」
ジョミー「なんで、ぼくが!」
Aブルー「多い方がいいって、さっきも言ったよ」

お坊さんは多いほど嬉しいからね、と繰り返すソルジャー。

シロエ 「あのですね…。量より質だと思いますけど」
スウェナ「同感だわね、ジョミーよりサムの方がいいわよ」
マツカ 「サムは霊感もありますからね、頼もしいですよ」
ジョミー「ほらね、みんなもこう言ってるし!」

ぼくは勘定に入れないで欲しい、とジョミー君の膨れっ面。

ジョミー「ぶるぅが料理人になっても、ぼくは行かないよ!」
Aブルー「そう言わないで、お坊さんになって欲しいな」
サム  「坊主が増えると、何かいいことあるのかよ?」
Aブルー「もちろんだよ! そうでなければ頼まないって!」

こっちの世界にお邪魔してまで…、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「だからね、ジョミーには専門コースに…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 寮のお食事、頑張るよ!」
ジョミー「勝手に話を進めないでよ、ぼく抜きでさ!」

嫌だと言ったら絶対に嫌だ、と揺らがない姿勢。

ジョミー「どんなに料理が美味しくたって、修行なんだし!」
サム  「でもよ、こうして期待してくれる人もいるしよ…」
ブルー 「理由はどうあれ、それを裏切っちゃいけないね」

君も腐っても僧籍だろう、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「こういう時には謙虚な姿勢で、はい、と返事を!」
Aブルー「うんうん、元気に「はい」と答えてよ!」
ジョミー「嫌だってば!」

第一、理由も分からないのに…、とブツブツブツ。

ジョミー「なんで一方的に決めるのさ、みんな揃って!」
Aブルー「え、だって…。お坊さんは有難いものだしね」
ジョミー「有難くないから!」

ぼくの場合はそうだから、と言ってますけど。
どうなんでしょう?


2019/05/14 (Tue) 

 

☆顔なら貸します


宇宙でも美味しい食事が出るのに、お寺の食事は不味いもの。
修行は嫌だと叫ぶジョミー君、料理人つきでも嫌なんだとか。

ジョミー「ぼくなんかがお坊さんになっても、絶対、無駄!」
Aブルー「なんだって、そう決め付けるかなぁ…」
ジョミー「無駄だからだよ、修行したって!」

どんなに食事が美味しくたって、意味が無いから、と仏頂面。

ジョミー「ぼくにやる気が無いんだからね、これっぽっちも」
サム  「マジかよ、ブルーの直弟子の名が泣くぜ」
キース 「まったくだ。銀青様を何だと思っているんだ」
ジョミー「ただの迷惑な坊主だってば!」

何が伝説の高僧なのさ、と罰当たり発言、炸裂中。

ジョミー「緋の衣か何か知らないけれどさ、自分勝手で!」
ブルー 「うん、それで?」
ジョミー「人の迷惑は顧みないし、自己中だしさ!」
ブルー 「ぼくがソレなら、こっちの方はどうなるのかな?」

見た目はそっくりなんだけど、と指差すソルジャー。

ジョミー「え、えっと…?」
ブルー 「ぼくに輪をかけて自己中な上に、はた迷惑かと」
シロエ 「言えてますねえ、会長よりも遥かに強烈ですよ」
Aブルー「失礼だねえ、君たちは!」

それこそ決め付けないで欲しい、とソルジャー、ブツブツ。

Aブルー「ぼくはジョミーに、お願いしているだけだしさ」
ジョミー「坊主になれって、しつこいんだよ!」
Aブルー「それで顔を貸せと?」

マンションの裏手でいいんだろうか、とソルジャーの笑み。

Aブルー「もっと人が少ない所がいいなら、指定してよ」
サム  「おー…。ジョミーとガチで勝負なのな!」
Aブルー「楽しそうだからね!」

いっぺん、やってみたかったんだ、と両手の指をボキボキ。

Aブルー「サイオン抜きで何処までやれるか、気になってて」
シロエ 「凄いですねえ、中継は?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくに任せて!」
ジョミー「ちょ、ちょっと…!」

どうしてガチで勝負なんだ、と青ざめる人。
勝てますかねえ?


2019/05/15 (Wed) 








拍手[0回]

PR
カレンダー
07 2025/08 09
S M T W T F S
2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新CM
[06/12 みゆ]
[06/12 Qちゃん]
[06/09 みゆ]
[06/09 Qちゃん]
[05/15 みゆ]
最新TB
プロフィール
HN:
みゆ
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析
カウンター
アクセス解析