☆暇も余裕も無い人
お坊さんコースは嫌なジョミー君、理由の一つが卒塔婆書き。
その卒塔婆書きを改革すべし、とキース君が言われてまして。
キース 「いいか、俺は来月、忙しいんだ! お盆で!」
シロエ 「そうですよねえ、卒塔婆書き地獄もMAXで…」
サム 「済んだら棚経が待っているしよ、超多忙だよな」
俺たちの世話をしている暇はねえぜ、とサム君も証言。
サム 「その後に、マツカの海の別荘行きでよ…」
スウェナ「お世話になるのは、キースの方よね?」
シロエ 「ええ、マツカ先輩に全面的に」
マツカ先輩になら、ぼくたちもお世話に、とシロエ君。
シロエ 「マツカ先輩、今年もよろしくお願いします!」
マツカ 「任せて下さい、そのつもりで用意していますしね」
ジョミー「やったぁー! 今年もゴージャスな別荘ライフ!」
楽しみだよね、とジョミー君、ウキウキ。
ジョミー「修行体験ツアーは地獄だけど、夏休みは最高!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 海の別荘、すっごく楽しみ!」
Aブルー「ぼくもだけどさ…。その前に、大事なイベント!」
何か忘れていないかい、とソルジャーの問い。
Aブルー「ホントにキースの出番なんだよ、イベントの主役」
シロエ 「そんなイベント、ありましたっけ?」
サム 「ねえと思うぜ、さっきも言ったけどよ」
来月はお盆が本番だから、と僧籍な人。
サム 「卒塔婆書きもリーチで、切羽詰まるしよ…」
シロエ 「アドス和尚からノルマの丸投げ、ありそうですし」
キース 「まったくだ。俺には暇も余裕も無いぞ!」
こんな連中の世話をする暇があったら卒塔婆書き、と断言。
キース 「意識を改革しろと言われても、そういう余裕も…」
Aブルー「そこで発想転換だよ! 画期的に!」
キース 「無関係なヤツは黙っていやがれ!」
Aブルー「関係者だと言った筈だよ!」
キース 「言いがかりはやめて貰おうか! いい加減に!」
別の世界のヤツに何が分かる、と突き放し。
どうなるんでしょう?
2019/07/16 (Tue)
☆イベントは無い筈
お坊さんになるのは嫌なジョミー君、卒塔婆書きも理由の内。
地獄と評判のお盆の卒塔婆書き、意識改革が副住職への注文。
Aブルー「確かに別の世界だけどさ…。でも、関係者で…」
キース 「そもそも、それが言いがかりだろうが!」
来月にイベントなどは無いぞ、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「ここの連中も言っている通り、俺は多忙だ!」
Aブルー「みんなが忘れているんだってば、イベントを!」
大きなイベントは絶対にある、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「しかも卒塔婆書きに直結だしね! イベントは!」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「卒塔婆もイベントに必要だから!」
卒塔婆が無いと始まらないよ、とソルジャー、真剣な顔。
Aブルー「毎年、必ず書いてるじゃないか、それ専用に!」
キース 「俺が卒塔婆を?」
Aブルー「うん、間違いなく」
他のみんなも見てる筈だよ、と周囲をグルリと見渡しまして。
Aブルー「あー、サムは見たこと無いかもね…」
サム 「俺?」
Aブルー「そう! いつもジョミーが来てるから」
ジョミー「ぼく…?」
知らないよ、とジョミー君が指差す自分。
ジョミー「来月のイベントは、マツカの海の別荘だけだし!」
シロエ 「あそこに卒塔婆は無いですよねえ?」
マツカ 「そうですね…。近くに墓地も無いですし…」
お化け屋敷も無いと思います、と御曹司も捻っている首。
マツカ 「それに別荘には、サムも必ず来てますよ?」
ジョミー「だよねえ、初日から最終日まで」
サム 「欠席する馬鹿がいるかよ、せっかくの別荘ライフ」
何があっても参加するぜ、とサム君、今年も行く気MAX。
サム 「悪戯小僧のぶるぅが来ようが、気にしてねえよ!」
Aブルー「だからさ、海の別荘に行くより前の話でさ…」
キース 「思い当たる節が全く無いが?」
シロエ 「ぼくたちもですよ」
キース 「言いがかりだな!」
間違いないな、と副住職。
口から出まかせなんですかねえ?
2019/07/17 (Wed)
☆言いがかりは駄目
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、卒塔婆書きも理由の一つ。
お盆の卒塔婆書きは地獄で、キース君が意識改革をする話が。
キース 「いいか、来月にイベントなどは無い! 絶対に!」
Aブルー「あるんだけどねえ…。わざと忘れていないかい?」
キース 「他の連中も、無いと言ってるだろうが!」
あるのはマツカの別荘行きだけだ、と副住職。
キース 「別荘の近くに墓地は無いしな、卒塔婆なんぞは…」
シロエ 「言いがかりっぽいですね、無理は良くないかと」
味方して下さるのは嬉しいですが…、とシロエ君も。
シロエ 「もう少し、こう、自然な方向でお願いします」
Aブルー「あのねえ…。キースが卒塔婆を書くと言ったよ?」
キース 「当然だろうが、今のシーズン、毎日が卒塔婆だ!」
今日も帰ったら卒塔婆書きだ、と副住職の渋面。
キース 「だから今くらい、卒塔婆を忘れさせてくれ!」
Aブルー「そう思う意識を改革すればさ、君の名も上がるよ」
キース 「そうかもしれんが、言いがかりでは話にならん!」
もっと実のある話をしやがれ、と吐き捨てるように。
キース 「くそっ、ケチがついた…。ぶるぅ、お茶を頼む」
ぶるぅ 「オッケー! タピオカミルクティーでいい?」
キース 「ああ。頭に来た時は甘いものがいい」
Aブルー「あっ、ぼくも、それ!」
シロエ 「ぼくもお願いしたいです!」
我も我もと注文殺到、しばし休戦になりましたけど。
キース 「生き返った…。ぶるぅに感謝だな」
ぶるぅ 「甘いものは元気が出るもんね!」
Aブルー「クールダウンが出来た所で、さっきの続き!」
卒塔婆は確かに書いているよ、とソルジャーが始めた主張。
Aブルー「来月のイベント専用でさ…。立派なのを、毎年!」
キース 「覚えが無いと言った筈だぞ、ボケたのか、あんた」
シロエ 「ぼくも記憶に無いですね、ソレ…」
ジョミー「知らないよね、誰も?」
やっぱりボケているんじゃないの、という声が。
高齢ですしねえ?
2019/07/18 (Thu)
☆オススメは受診
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、理由の一つが卒塔婆書き。
お盆前にお坊さんを苦しめるブツで、意識改革をという話が。
Aブルー「ボケただなんて、失礼な! せっかく来たのに!」
キース 「だが、ボケたとしか思えんだろうが」
シロエ 「味方しに来て下さったのは、嬉しいんですけど…」
ついでに病院に行った方が、とシロエ君、心配そうな顔。
シロエ 「こっちの世界でも、検査は出来ると思いますし」
Aブルー「もしかしなくても、ボケのチェックかい?」
シロエ 「ええ。エロドクターの病院でもですね…」
サム 「出来る筈だぜ、総合病院だしよ」
俺も受診をお勧めするぜ、とサム君も。
サム 「サイオンは脳を使うしよ…。検査しとかねえと」
ブルー 「ぼくもそう思うね、君のシャングリラのためにも」
きちんと検査をして来たまえ、と生徒会長。
ブルー 「ありもしないことを言い出すのは、ちょっと…」
キース 「危険信号が出てると思うぞ、早く行ってこい」
Aブルー「あのねえ! ボケているのは、君たちだから!」
来月のイベントも忘れるようでは…、とソルジャー、憤慨。
Aブルー「いいかい、キースが卒塔婆を書くのは何のため?」
キース 「お盆のために決まっているだろうが!」
シロエ 「そうですよ。ジョミー先輩が嫌がる理由で…」
スウェナ「キースが意識改革しないと、逃げまくるわよね」
お坊さんの道から…、とスウェナちゃん。
スウェナ「だけど、来月のイベントなんかは知らないわ」
Aブルー「どうして、そっちの方に行くかな…」
キース 「さっきから話がループしてるぞ、あんた」
いいから早く病院に行け、と副住職が指差す扉。
キース 「行きたくないから言い訳するのも、危険信号だ」
Aブルー「ボケてないってば、来月のイベントはお盆だよ」
一同 「「「はぁ?」」」
Aブルー「キースが主役で、みんなも絶対参加のイベント!」
忘れちゃ困る、とソルジャーの反撃。
イベントは、お盆だと?
2019/07/19 (Fri)
☆イベントはコレ
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、卒塔婆書きも理由の一つ。
そうならないよう意識改革、キース君がするべきという話で。
Aブルー「お盆の棚経を忘れちゃ困るね、スッポンタケの!」
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
これが本当の青天の霹靂、ギャッと仰け反る御一同様。
シロエ 「す、スッポンタケの棚経…ですか…」
マツカ 「やってましたね、そういうのを…」
スウェナ「確かにキースが主役だわよね、棚経は…」
なんてことなの、とスウェナちゃんも真っ青。
スウェナ「そういえば、アレは卒塔婆もあるわよ」
シロエ 「ええ…。スイカに刺さっていた年もありました」
Aブルー「やっと分かった? ぼくはボケてはいないって!」
サム 「確かに俺だけ知らねえんだよな、その現場…」
アドス和尚のお供で棚経だしよ、と僧籍な人。
ジョミー「キースとセットは、ぼくだもんねえ…」
キース 「くっそぉ、アレのことだったか…」
俺も綺麗に忘れていたぞ、と副住職もブツブツブツ。
キース 「なにしろアレの卒塔婆を書くのは、最後の方で…」
Aブルー「有難いねえ、毎年、書いて貰えるのがさ!」
だから意識を改革してよ、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「地獄だなんて思っていないで、もっと楽しく!」
キース 「無理だと思うが! 特に、あの迷惑な卒塔婆は!」
Aブルー「どうしてだい?」
キース 「アレは縛りが多すぎるんだ! 書く工程で!」
他の卒塔婆とは比較にならん、と副住職。
キース 「なにしろ院殿号だから…。親父にバレたら…」
サム 「その場で殺されそうだよなぁ…」
キース 「ああ、言い訳をする暇も無しでな!」
本来、俺には書ける筈のないブツだから、と溜息MAX。
キース 「だから毎年、まずは卒塔婆の調達からで…」
シロエ 「そうなんですか? ドッサリ届くんでしょう?」
キース 「そこから1本、抜いて隠すのが難しいんだ!」
数が合わないと大変だしな、と言ってますけど。
1本でも…?
2019/07/20 (Sat)
☆数えるそうです
お坊さんの道は嫌なジョミー君、お盆の卒塔婆も理由の一つ。
書くのが地獄と評判なだけに、意識改革を求められる副住職。
シロエ 「数が合わないと大変って…。1本でも、ですか?」
スウェナ「お盆は山ほど書くんでしょ? 1本くらいなら…」
サム 「足りてなくても、バレねえんでねえの?」
なにしろ数が数なんだしよ、とサム君も。
サム 「親父さんだって数えていえねよ、そんなの全部は」
キース 「それはそうだが、あくまで終わりの頃でだな…」
マツカ 「それまでは数えているんですか?」
何本あるか、とマツカ君の問い。
マツカ 「包装されてドカンと届くんでしょう?」
キース 「ああ。ただし、あくまで書く前の卒塔婆で…」
シロエ 「書き終えた方を数えている、というわけですか?」
キース 「そういうことだな、何本書けたか」
でもって、残りのノルマを勘定、と副住職。
キース 「あと何本だから、お前が何本、といった感じで」
シロエ 「それは確かにうるさそうですね、卒塔婆の数に」
サム 「何本減っているかじゃねえのな、書いた方な…」
キース 「だから、卒塔婆の数を誤魔化そうと思ったら…」
残り少なくなった頃しか無いんだ、とブツブツブツ。
キース 「これだけ書いたから、あと少しだ、と」
スウェナ「残ってる数でバレたりしないの、減ったのが?」
キース 「そこはバレない。書き損じる分があるからな」
修正不可能な失敗だってあるものだ、という話。
キース 「そうなった卒塔婆は、親父も数えていないんだ」
シロエ 「えっ…? 書き損じで叱られないんですか?」
キース 「親父が失敗することもあるし、そうなるとだ…」
その1本にかけた労力がパア、と立てる親指。
キース 「失敗の数を数えれば、ムカッとするだろう?」
シロエ 「なるほど、それでノーチェックだ、と…」
キース 「本当に最後だけだがな!」
それまで、くすねられないんだぞ、と言ってますけど。
何か問題でも…?
2019/07/21 (Sun)
☆意識が霞む時
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、お盆の卒塔婆も理由の内。
地獄と評判の作業なだけに、意識改革をという話ですけれど。
シロエ 「最後の方でも、くすねられるならいいでしょう?」
サム 「だよなあ、それでバレねえんだしよ」
キース 「簡単そうに言ってくれるが、最後の方だぞ?」
卒塔婆を山ほど書いた後の…、と副住職の深い溜息。
キース 「なにしろ地獄に追われまくって、もはや意識が…」
シロエ 「ヤバイんでしょうか?」
キース 「朦朧としていることは事実だ、何処の寺でも」
卒塔婆プリンターのある寺を除いてな、と副住職。
キース 「まして親父はキツイからなあ、エアコン禁止で…」
サム 「あー…。暑さだけでも半端ないのな…」
キース 「暑さは厳しくなる一方だしな、シーズン的に」
そんな中で卒塔婆をくすねるんだぞ、と視線をソルジャーに。
キース 「俺がくすねるのを忘れた場合は、卒塔婆無しだな」
Aブルー「ええっ!? それは困るよ、卒塔婆が無いと!」
キース 「そう言いそうだから、毎年、霞む意識で…」
1本、忘れずに抜き取っている、と合掌を。
キース 「そろそろ親父にもバレない頃だ、とコッソリと」
シロエ 「でもって、部屋に隠すんですか?」
キース 「ああ。おふくろが掃除に来るから、押し入れにな」
スウェナ「あらっ、掃除はイライザさんなの?」
自分ですればいいじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「掃除も大事な修行なんでしょ、道場とかでは」
キース 「確かに厳しく叩き込まれたが、この時期は…」
掃除に回す時間が惜しい、とキッパリと。
キース 「全力で卒塔婆を書いていかないと、間に合わん!」
Aブルー「それで押し入れに…。有難いねえ、その心がさ」
キース 「分かっているなら、無茶を言わんで欲しいんだが」
Aブルー「でもさあ、意識改革はさ…」
シロエ 「絶対に、意義がありますよね?」
卒塔婆書きを変えるべきですよ、と推す人たち。
そう言われても…。
2019/07/22 (Mon)
☆とても楽な時代
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、お盆の卒塔婆書きも原因。
地獄と評判の作業なわけで、意識改革を迫られている副住職。
Aブルー「ぼくが聞いてた話だと…。革命並みなんだよね?」
シロエ 「そうらしいですよ、宗祖様くらいの勢いで」
ですから、やるべきだと思いますが…、とシロエ君。
シロエ 「キース先輩、名前を残すチャンスです、これは!」
スウェナ「そうよ、ツイッターでバズれば一発なんだし…」
便利なツールがあるんだものね、とスウェナちゃんも。
ブルー 「うん。宗祖様の時代よりも遥かに楽だね」
サム 「教えを広めに回らなくても、一瞬だよなあ…」
マツカ 「自分の足で歩く手間さえ、要らないですよね」
シロエ 「ええ、お弟子さんだって必要ないです!」
お釈迦様より楽じゃないですか、とシロエ君の説。
シロエ 「仏教が広まるのにかかった時間は、長そうです」
ブルー 「そうだね、お釈迦様の国からスタートして…」
大陸をずっと東に辿って、海を渡って…、と銀青様。
ブルー 「第一、その前に、経典を編纂する時間がさ…」
シロエ 「手作業ですよね、その時代だと」
ブルー 「それ以前にさ、教えを纏める作業が大変!」
一同 「「「へ?」」」
纏めというのは何だろう、と一同、キョトン。
シロエ 「あのぅ…。お釈迦様、書き散らかしたんですか?」
スウェナ「順番も書かずに、適当にしてあったのかしら?」
ブルー 「それなら、まだしもマシなんだけどね…」
シロエ 「字が下手くそで、暗号レベルだったんでしょうか」
解読するのに何年もかかっていただとか…、という質問。
シロエ 「しかも読める人が少なすぎとか、そんなレベルで」
ブルー 「暗号だとしても、あれば少しは助かっただろうね」
シロエ 「どういう意味ですか?」
ブルー 「お釈迦様は、何も残してくれなかったんだよ」
一同 「「「ええっ!?」」」
だったらお経というのは何だ、と誰もがポカーン。
お経は、何処から…?
2019/07/23 (Tue)
☆お釈迦様とお経
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、お盆の卒塔婆書きも一因。
地獄な作業が嫌われるわけで、意識改革を迫られる副住職。
シロエ 「あのですね…。お釈迦様が何も残してないなら…」
スウェナ「お経は何処から来たというのよ、あんなに沢山」
ブルー 「君たちはお経を、一度も読んでいないだろう?」
お念仏を唱えているだけで、と銀青様。
ブルー 「読めば分かるよ、どうなっているか」
キース 「おいおいおい…。こいつらに意味が分かるのか?」
ただの漢字の山でしかないぞ、と副住職のツッコミ。
キース 「読むだけ無駄だと思うんだがな、どのお経でも」
ブルー 「まあねえ…。シロエの頭でも無理だろうねえ」
シロエ 「そんなに難しいんですか?」
ブルー 「お釈迦様の国の言葉のままのもあるからね」
流石にソレは読めないだろう、と銀青様の苦笑。
ブルー 「音を漢字に変えただけだし、どうにもこうにも」
シロエ 「あー、無理です。それで、お経の中身って?」
読んでも分からないなら教えて下さい、と謙虚な姿勢。
シロエ 「どういう仕組みになってるんです?」
ブルー 「お弟子さんが纏めた説法集と、伝記ってトコ」
一同 「「「はあ?」」」
ブルー 「お釈迦様はこう仰った、という感じかな」
それがお経の正体だしね、とニッコリ。
ブルー 「お釈迦様でもその有様だし、キースもね…」
キース 「俺がどうかしたか?」
ブルー 「バズるだけでいいと思うんだよねえ、意識改革」
たった一言呟いただけで、後は世間が評価を高める、との言。
ブルー 「だからこの際、頑張りたまえ!」
キース 「無茶言うな!」
あんな地獄を変えられるものか、と副住職。
キース 「卒塔婆プリンターしか救いは無いんだ!」
Aブルー「ホントにそうかな、気の持ちようかと」
キース 「あんたにだけは言われたくない!」
Aブルー「だけど、苦しいのが好きな人もさ…」
世の中にはいると思うんだけど、という指摘。
修行者ですか?
2019/07/24 (Wed)
☆好きで苦しむ人
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、卒塔婆書きも理由の一つ。
お盆の前の地獄な作業で、意識改革を迫られる副住職ですが。
キース 「苦しいのが好きな人間だと? 修行者か?」
シロエ 「言われてみれば、そういう人種もいますよね」
サム 「うんうん、滝に打たれるとか、断食するとか…」
確かにいるよな、と頷く人たち。
スウェナ「あれは好きって言うのかしらねえ?」
マツカ 「自分の意志で選ぶ時点で、そうですよ、きっと」
ジョミー「お坊さんの生活も、ぼくから見たら同じだって!」
好きで苦しんでるとしか思えないよ、とジョミー君も。
ジョミー「卒塔婆書きも、地獄だって分かってるのに…」
シロエ 「毎年、懲りずにやってますよね、キース先輩も」
サム 「修行者とは限らねえわけか…。その理屈だと」
Aブルー「ほらね、いるだろう、好きな人たち!」
だからキースも、気の持ちようで…、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「卒塔婆書きも改革できると思うよ、絶対に!」
キース 「そうは言われても、苦しいだけだぞ!」
Aブルー「好きで苦しむわけではないと?」
キース 「卒塔婆書きはな!」
どう転がっても楽しくないし…、と副住職の渋面。
キース 「それに卒塔婆を書いたからといって、特にだな…」
シロエ 「いいことが無い、と言うんですか?」
キース 「お浄土に功徳を積むだけだったら、日頃から…」
坊主は常にやっているしな、とブツブツブツ。
キース 「メリットも無いのに、楽しめるか!」
Aブルー「だったら、やっぱり苦しいことを楽しむしか…」
キース 「修行の内だと割り切れとでも!?」
余計なお世話だ、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「あんたなんぞに何が分かるか、この苦しさの!」
Aブルー「うーん…。でも、苦しいのが楽しい人もさ…」
キース 「修行者の境地になれと言うのか、あんた!」
Aブルー「そうじゃなくって…」
けっこうな数がいると思うよ、と言ってますけど。
そんな人種が?
2019/07/25 (Thu)
☆自由すぎる思考
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、お盆の卒塔婆書きも原因。
地獄と評判の作業なだけに、意識改革を迫られている副住職。
キース 「苦しいのが楽しいヤツがいるだと?」
Aブルー「うん。かなりの数だと思うけどねえ?」
キース 「あんたの世界に限定だろうが、そんな輩は!」
SD体制らしいからな、と副住職が突き付ける指。
キース 「俺たちの世界とは常識が違うし、話にならん!」
Aブルー「えーっと…。むしろ、こっちの世界の方が…」
そういう人種は多いと思う、とソルジャーの反論。
キース 「なんだって!?」
Aブルー「なんと言っても、機械の支配が無いからねえ…」
その分、自由度、高いからさ、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「機械が思考を矯正しない分、絶対、多い!」
キース 「むしろ機械が強制しそうな思考だが?」
Aブルー「キョウセイという意味が違うよ、君の言い分!」
ぼくが言うのは押し付けじゃない、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「機械が介在している世界じゃ、修正ってこと!」
シロエ 「えーっと…? つまり正しくない思考ですか?」
Aブルー「平たく言えばそういうことだね、その趣味は」
一同 「「「趣味?」」」
苦しいのが楽しい人種は、それが趣味か、と一同、キョトン。
キース 「いったい、どういう趣味なんだ、それは!」
Aブルー「ズバリ、アレだよ! マゾってヤツで!」
SMプレイってあるじゃないか、とニコニコと。
Aブルー「鞭で殴るとか、蝋燭の火を垂らすとか…」
キース 「それは一種の変態だろうが!」
Aブルー「だけど、純粋に楽しんでるよね、苦しいのを!」
極めすぎて死んじゃう人もいるだろ、とソルジャーの指摘。
Aブルー「首をギュウギュウ締めてる間に、窒息死とか」
シロエ 「そこまでですか、あの世界…?」
Aブルー「そう! だから苦しくても楽しめる筈!」
キース 「馬鹿野郎!」
そんな人種と一緒にするな、と叫んでますけど。
さて、どうなる?
2019/07/26 (Fri)
☆SMをヒントに
ジョミー君が嫌がるお坊さんの道、お盆の卒塔婆書きも一因。
お坊さんの間でも地獄と評判、意識改革を求められる副住職。
キース 「いいか、卒塔婆書きは仏様に仕える者の仕事で…」
Aブルー「遊びじゃない、って言いたいのかな?」
キース 「当然だろうが、変態の趣味と比べてどうする!」
一緒にしないで貰おうか、とキース君、怒り心頭。
キース 「余計なことを喋っていないで、サッサと帰れ!」
Aブルー「でもねえ…。意識改革には、いい考えかと…」
思うんだけどな、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「極めすぎて死ぬ人がいるくらいなんだよ?」
シロエ 「その趣味はともかく、根性は見上げたものですね」
サム 「だよなあ、なかなか命を捨てるトコまでは…」
行けねえモンだぜ、と僧籍な人まで頷く始末。
サム 「そういう意味では、ちょっと修行と似てるかも…」
シロエ 「ああ、あるんでしたっけね、そんな修行も」
確か恵須出井寺でしたっけ、とシロエ君。
シロエ 「断食な上に、不眠不休で護摩を焚くという…」
ブルー 「うん、あるねえ。堂入りだろう?」
シロエ 「名前は忘れましたけど…。確か、生き葬式だとか」
ブルー 「終盤は死臭が漂うからねえ、そう言われるね」
途中で死んじゃった行者も多いし…、と恐ろしい言葉が。
ブルー 「だから修行の歴史は、やたらと長いのにさ…」
シロエ 「やり遂げた人が少ないんですか?」
ブルー 「40人にも届いてないねえ!」
Aブルー「へええ…。修行のし過ぎで死んじゃう、と」
SMの世界と似てるじゃないか、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「どっちも好きでやってるんだし、同じだよね!」
キース 「そんな代物と一緒にするな!」
仏罰が下るぞ、と言ってますけど。
Aブルー「細かい所は気にしない!」
シロエ 「意識改革が肝心だと?」
Aブルー「ピンポーン! これをヒントに行ってみよう!」
頑張って考えてくれたまえ、と激励が。
SMをヒントに…?
2019/07/27 (Sat)
☆やっぱりSMで
お坊さんの道を嫌がるジョミー君、卒塔婆書きも理由の一つ。
地獄と評判の作業なだけに、意識改革を迫られている副住職。
Aブルー「苦しいのを楽しみまくった挙句に、死んでもさ…」
シロエ 「本望な世界を、キース先輩が見習うんですか?」
Aブルー「別にそこまで言っていないよ、SMをやれとは」
キース 「あんた、何処まで馬鹿にする気だ!」
どうして俺がSMなんかを…、と副住職、ブチ切れ。
キース 「やりたきゃ、あんたが勝手にやってろ!」
Aブルー「うーん…。ぼくは嫌いじゃないんだけどねえ…」
生憎と、ぼくのハーレイが…、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「なにしろ、ヘタレているからさ…。あの通りで」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「そう言わないで! ソフトSMもダメなんだよね」
ヘタレは話にならないんだよ、と不満そうな顔。
Aブルー「もうちょっと励んで欲しいわけでさ、ぼくだって」
シロエ 「待って下さいよ、そんな趣味を何処で…?」
キャプテンにその趣味が無いのなら…、とシロエ君の問い。
シロエ 「まさか、エロドクターですか?」
Aブルー「とんでもない! 研究施設時代だってば!」
一同 「「「はあ?」」」
Aブルー「実験体だった時代の話で、もう色々と…」
人体実験の合間に経験、と威張りまくる人。
Aブルー「お蔭で、そっちの趣味もすっかり…」
シロエ 「刷り込まれたということなんでしょうか?」
Aブルー「そうなんだよ! だから人間、どうとでもなるね」
実験動物にされていたって、SMの道に目覚めるし、と。
Aブルー「つまり、卒塔婆を書くことだって!」
シロエ 「極めれば、楽しめる筈だと…」
なるほど、と納得したシロエ君。
シロエ 「キース先輩、ヒントはやっぱりSMですよ!」
キース 「何故、お前まで同調するんだ!?」
シロエ 「ズバリ、納得したからです!」
キース 「おい…!」
無茶を言うな、と慌ててますけど。
ある意味、正論かも…?
2019/07/28 (Sun)
☆脳内麻薬でいこう
お坊さんにとっては地獄なイベント、お盆の前の卒塔婆書き。
意識改革するべきだ、と迫られているのがキース君でして…。
シロエ 「いいですか、先輩? 名声がかかってるんですよ」
スウェナ「そうよね、ジョミーの説得も大事だけれど…」
サム 「ツイッターでバズれば、一発、名僧扱いだもんな」
もう頑張るしかねえじゃねえか、とサム君もプッシュ。
サム 「この際、ヒントの出どころは気にしねえでよ!」
キース 「そんなことを言われてもだな…!」
ブルー 「まず君が卒塔婆書きに開眼、其処からかな」
キース 「はあ?」
どういう意味だ、と副住職が傾げる首。
キース 「あんたは、何が言いたいんだ?」
ブルー 「ブルーの言うことにも一理あるな、と思ってね」
Aブルー「あっ、やっぱり? 流石は伝説の高僧だよね!」
表面だけで物事を判断しない所が、とソルジャー、感激。
Aブルー「SMもアリだと思うだろう? 卒塔婆書きにさ」
ブルー 「うん。どうせ同じに苦しむのなら、切り替えをね」
でなきゃスイッチが入るとかさ、と生徒会長、いえ、銀青様。
キース 「スイッチだと?」
ブルー 「苦痛が極限に達した辺りで、パチンとね!」
Aブルー「そこから後は、楽しくなるって?」
ブルー 「卒塔婆書きの苦しさが、快感になるっていう感じ」
鼻歌なんかも飛び出すくらいに…、と立てる親指。
ブルー 「そういう境地を目指したまえ! 脳内麻薬で!」
キース 「の、脳内麻薬…」
ブルー 「マゾの要素が無いんだったら、その方向だね」
Aブルー「そうだね、それならハードル低いね」
SMの趣味が無い人だって、出来そうだから、と頷く人。
Aブルー「脳内麻薬を出す勢いでさ、書けばいいと思うよ」
キース 「俺に自力でトリップしろと!?」
ブルー 「ある意味、悟りの境地に似てると思うけどねえ?」
キース 「どんな勢いで書けと言うんだ!」
脳内麻薬が出るほどなんて、と震えてますけど。
SMよりはねえ…?
2019/07/29 (Mon)
☆スイッチの見極め
お盆前のお坊さんの地獄なイベント、山のような卒塔婆書き。
ジョミー君も嫌がるわけで、意識改革を迫られている副住職。
キース 「簡単に言ってくれるがな…! 脳内麻薬なんて…」
ブルー 「そうそう出ないと言うのかい?」
キース 「卒塔婆の一本や二本で出ると思うか!?」
ブルー 「じゃあ、百本で」
休憩無しで一気に書こうか、と生徒会長、涼しげな顔。
ブルー 「もちろん、水分補給もしないで、せっせとね!」
キース 「書き終わる前に死ぬだろうが!」
ブルー 「大丈夫! 何処かでスイッチが入るから!」
脳内麻薬がパァーッと出る筈、とニコニコニコ。
ブルー 「そうなれば気分は極楽なんだし、妙なる歌もね…」
サム 「おーっ! 迦陵頻伽が降臨するのな!」
シロエ 「迦陵頻伽って、何なんです?」
ブルー 「極楽の鳥だよ、それは美しい声の鳥でねえ…」
もうノリノリで卒塔婆書きだよね、と銀青様の仰せ。
ブルー 「さあ、帰ったら書いてみよう! 一気に百本!」
キース 「二十五菩薩様が、おいでになりそうなんだが…!」
サム 「ご来迎かよ、お迎えが来たら話にならねえぜ?」
Aブルー「SMを極めすぎるヤツだね、やりすぎて死ぬのは」
ほどほどに加減が大切だよね、とソルジャーの指摘。
Aブルー「鳥の声と、お迎えの間のトコを見極めないと…」
ブルー 「そうなんだよねえ、そこが勝負の分かれ目でさ…」
付き添った方がいいだろうね、と銀青様も。
ブルー 「キースがお浄土に行かない程度に、様子を見てさ」
Aブルー「それなら、ぼくが青の間から!」
任せておいてくれたまえ、とソルジャー、自信満々。
Aブルー「キースが途中で死なないようにさ、キッチリ監視」
ブルー 「どうなんだか…。夜の間も見てられるかい?」
Aブルー「あっ、それは…。ハーレイが来たら忘れるかも…」
キース 「あんたら、俺を殺したいのか!?」
卒塔婆書きで死んだら、元も子も無いぞ、と叫ぶ人。
それは確かに…。
2019/07/30 (Tue)
☆土壇場で逆転
お盆前のお坊さんに必須の作業が、地獄のような卒塔婆書き。
ジョミー君も嫌がるだけに、意識改革を迫られるキース君。
キース 「言っておくがな、俺が死んだら、例の卒塔婆は…」
シロエ 「例の卒塔婆って、何なんです?」
キース 「あまり言いたくないんだが…。お盆に必須の…」
此処の棚経に使うアレだ、とボソボソと。
キース 「あれを代わりに書くヤツもいないし、棚経もだ…」
Aブルー「もしかして、誰もやってくれないとか?」
キース 「ブルーが俺の代わりをするなら、別だがな」
充分すぎるほどの資格持ちだ、と生徒会長に突き付ける指。
キース 「あんた、無茶なことを言ってるからには…」
ブルー 「君の代わりにアレの菩提を弔えと?」
卒塔婆まで書いて…、と生徒会長、嫌そうな顔。
ブルー 「ぼくは御免だね、あくまで君の責任なんだし」
キース 「どの辺がだ!」
ブルー 「戒名をつけてしまった件も、法要なんかも」
だから絶対、代理はしない、とキッパリと。
Aブルー「ちょっと待ってよ、それじゃキースが…」
キース 「意識改革に挑んで死んだら、アレは無縁仏だ」
他の寺に頼みに行かない限りはな、とソルジャーをギロリ。
キース 「まあ、俺はそれでもいいんだが…」
ブルー 「来年以降はともかく、今年の棚経は流れるね」
Aブルー「なんだって!?」
キース 「何処のスケジュールも一杯だからな!」
ギリギリで調整しているだけに、新規は無理だ、と副住職。
キース 「お盆が一番大事なんだが、諦めてくれ」
Aブルー「そ、そんな…!」
キース 「それが嫌なら、無理を引っ込めろ!」
卒塔婆書きの意識改革とやらを、と形勢逆転。
Aブルー「分かったよ! だから今年の棚経もさ…」
キース 「よろしく頼む、と思うなら土下座しやがれ!」
Aブルー「く、悔しいけど…。スッポンタケをよろしく!」
一同 (((土下座した…)))
初めて見たかも、と誰もがポカーン。
今月、これにて中継終了~。
2019/07/31 (Wed)