☆マスカットな紅茶
対ソルジャーの最終兵器になりそうだ、と噂の人がマツカ君。
キース君もスキルを学ぶべきだ、と一日弟子入り中ですけど。
Aブルー「ぼくだけ、マスカット入りの紅茶だって?」
マツカ 「そうですよ? 美味しそうだと仰いましたし」
キース 「マスカットを搾って入れる案なら、俺だがな」
あんたの好きな香りになるぞ、とキース君、ニヤニヤ。
キース 「シャインマスカットは高いらしいが、贅沢に!」
Aブルー「そ、そんな…! 何か間違っていそうだけど…!」
マツカ 「どの辺がですか?」
Aブルー「ぼくにだけ、っていう所だよ! みんなは違って」
正しいのなら、みんな同じになる筈だよね、と流石な分析。
Aブルー「マスカット入りじゃないんだろう? 本物は!」
マツカ 「もちろんです。マスカットは香りの例えですから」
Aブルー「や、やっぱり…! ぼくも普通に淹れた紅茶を…」
貰うことにするよ、とソルジャー、慌てて宗旨替え。
Aブルー「マスカットなんか入ってなくても、美味しいよね」
キース 「そう遠慮するな、搾る手間なら大してかからん」
マツカ 「ええ。せっかくですから、キースにも…」
ちょっと頑張って貰いましょうか、とマツカ君、ニッコリ。
キース 「任せろ、シャインマスカットを買ってくる!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 冷蔵庫に入ってるよ!」
キース 「ありがたい。だったら、そいつを搾って…」
紅茶に混ぜればいいんだな、と立てる親指。
キース 「ダージリンを淹れるよりかは、簡単そうだ」
マツカ 「いえ、そこは本格派でお願いします」
キース 「本格派だと?」
なんだそれは、とキース君、キョトンとした顔。
キース 「マスカットを入れるような邪道に、本格派なぞ…」
マツカ 「フルーツティーをご存じないですか?」
キース 「フルーツティーだと?」
マツカ 「ええ。ドライフルーツで香りをつけるんですけど」
そこの所を本格的にやって頂きましょう、と御曹司。
レーズンを用意…?
2019/10/16 (Wed)
☆マスカットの香りを
対ソルジャーの最終兵器として、皆の期待大な人がマツカ君。
キース君もスキルを学ぶべきだと、只今、一日弟子入り中で。
キース 「ドライフルーツで香りをつけた紅茶か…」
マツカ 「有名なところだと、アップルティーですね」
スウェナ「ああ、リンゴの香りがするお茶ね!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 他にも色々あるよ!」
安物だと人工香料だけど…、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「量り売りをしてるお店だったら、間違いないよ」
シロエ 「なるほど、お茶の葉っぱを確認できるからですね」
ぶるぅ 「そうなの! 香りもイメージできちゃうし!」
サンプルが出ているもんね、と弾ける笑顔。
ぶるぅ 「気の利いたお店だと、試飲も出来るよ!」
キース 「分かった、買いに行けばいいんだな?」
マスカットが入ったフレーバーティーを、と頷くキース君。
キース 「ドライフルーツなら、レーズンなんだろうが…」
ジョミー「見分けは簡単そうだよね。マスカットだしさ」
サム 「普通のレーズンとは色が違ってくる筈だぜ、うん」
キース 「よし、行ってくる! そいつを買いに!」
お勧めの店は何処なんだ、とマツカ君に視線を。
キース 「それとも、ぶるぅの方がいいのか?」
マツカ 「いえ、そうじゃなくて…。買う必要はありません」
キース 「なんだって!?」
マツカ 「シャインマスカットは、あるそうですしね」
冷蔵庫に、と御曹司の笑み。
マツカ 「ぶるぅ、セイロンティーも置いてますよね?」
ぶるぅ 「うんっ、基本の紅茶は揃えてるもん!」
マツカ 「でしょうね、それなら安心ですよ」
後はキースの頑張りだけです、とマツカ君、ニッコリ。
マツカ 「最高のフルーツティーを、淹れてあげて下さいね」
キース 「話がサッパリ見えないんだが!」
ぶるぅ 「シャインマスカットの香りにするんだよね?」
マツカ 「ええ、簡単なことですよ」
流石、ぶるぅは分かってますね、と言ってますけど。
どうしろと…?
2019/10/17 (Thu)
☆新鮮なフルーツで
対ソルジャーの最終兵器になり得る、期待の人がマツカ君。
キース君にも体得して欲しいスキルで、一日弟子入り中な今。
Aブルー「え、えっと…。マスカットの香りの紅茶ってさ…」
マツカ 「はい、なんでしょう?」
Aブルー「真っ当なモノに聞こえるんだけど、そうなわけ?」
マツカ 「そうですけれど?」
ご期待に応えられると思いますよ、と御曹司の微笑み。
マツカ 「キースが頑張ってくれれば、の話ですけどね」
Aブルー「そうなんだ? ゲテモノじゃなくて?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ マツカが言うのは、上級スキル!」
お茶会をするような人向けの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
シロエ 「お茶会…ですか?」
スウェナ「お茶室でやるアレじゃないわよね?」
ぶるぅ 「もちろん、アフタヌーンティーとかの方!」
サム 「へええ…。西洋茶道かよ」
そっちの道のフルーツティーな、とサム君、納得の表情。
サム 「そうなってくると、凝ってそうだぜ」
マツカ 「ええ。新鮮なフルーツの香りが一番ですしね」
ぶるぅ 「イチゴとかリンゴも使うんだけど…」
マスカットだって素敵だよね、と飛び跳ねるお子様。
ぶるぅ 「キース、頑張ってねーっ!」
キース 「ど、どうしろと言うんだ、俺に…!」
マツカ 「ガラスのポットで淹れるんですよ」
キース 「ガラスだと!?」
割れないのか、とキース君、ガクブル。
ぶるぅ 「えとえと…。耐熱ガラス、知らないの?」
マツカ 「ガラスのポットもありますよね?」
ぶるぅ 「うんっ! キャンドルを使うウォーマーも!」
キース 「おい、蝋燭まで使うのか?」
まさか蝋燭で湯を沸かすのか、と半ばパニックなキース君。
キース 「とんでもなく時間がかかりそうだが…!」
マツカ 「大丈夫ですよ、中身は淹れた紅茶ですから」
ぶるぅ 「それから、シャインマスカットだよね!」
キース 「俺にどうしろと…?」
話が全く見えんのだが、とキース君、オロオロ。
淹れ方は…?
2019/10/18 (Fri)
☆フルーツの香りを
対ソルジャーの最終兵器になれそうな人が、マツカ君でして。
キース君にも、そのスキルをと、只今、一日弟子入り中で…。
キース 「マスカットだとか、蝋燭だとか、どんな紅茶だ!」
マツカ 「さっきから言っているでしょう? 本格的にと」
ぶるぅ 「シャインマスカットの香りを、移すだけだよ!」
簡単だも~ん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「んとんと、ガラスのポットを用意して…」
マツカ 「まず、シャインマスカットを入れるんですよ」
キース 「……丸ごとなのか?」
マツカ 「房からは外して頂きますが…。そして洗って」
適量をガラスのポットの中に…、とマツカ君の説明。
マツカ 「用意が出来たら、セイロンティーを淹れます」
キース 「そのポットに茶っ葉を入れるんだな?」
マツカ 「いえ、そうじゃなくて…」
ぶるぅ 「別のポットで、きちんと淹れるの!」
でなきゃダメだよう、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が顰める顔。
ぶるぅ 「そこのトコがポイントなんだから!」
マツカ 「そうなんです。セイロンティーは必ず、別に」
キース 「わ、分かった…。一人前でいいんだな?」
マツカ 「三人前は欲しいですねえ、おかわり用に」
すぐに淹れられるよう、多めが基本ですよ、と御曹司。
マツカ 「セイロンティーが出来上がったら、ポットの方に」
キース 「なるほど…。勢いよく注いでかまわないのか?」
マツカ 「ええ。注いだら、キャンドルに点火です」
キース 「はあ?」
紅茶は出来ているじゃないか、とキース君が傾げる首。
キース 「完成品だと思うんだが…?」
マツカ 「ここからが大切なんですよ」
フルーツティーの出来が左右されます、とキッパリと。
マツカ 「ガラスポットを、ゆっくり温めてやるとですね…」
ぶるぅ 「フルーツの香りがしてくるから…」
マツカ 「香りが移ったら、注ぐんですよ」
キース 「そう言われても…」
見極めが難しそうなんだが、と唸る副住職。
それは確かに…。
2019/10/19 (Sat)
☆初心者でも大丈夫
対ソルジャーの最終兵器になれそう、と期待されるマツカ君。
そのスキルをキース君も学ぶべき、と只今、一日弟子入り中。
キース 「香りが移ったら注ぐ、と言われても、だ…」
マツカ 「そのタイミングが分かりませんか?」
キース 「当然だろうが、初心者だぞ、俺は!」
フルーツティーなぞ淹れた経験は無い、と副住職。
キース 「玉露とかなら、どうとでもなるが…」
マツカ 「誰にでも初めてはありますよ。頑張って下さい」
キース 「しかし、失敗したらだな…!」
マツカ 「ああ、その点なら大丈夫ですよ」
何も心配は要りませんから、と御曹司の笑顔。
マツカ 「飲む人だって分かってませんし、充分です」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
マツカ 「何か問題、あったでしょうか?」
初めてお飲みになるんでしょう、と視線がソルジャーに。
マツカ 「ダージリンを勘違いしておいでだったほどで…」
Aブルー「うっ…。そ、それは確かにそうだけど…」
マツカ 「だったら、香りは二の次ですよ」
最高だろうが、不出来だろうが…、とニッコリと。
マツカ 「シャインマスカットの香りがすれば、いいんです」
キース 「なるほどな…! そういうことか」
マツカ 「そうなんですよ、安心して淹れて下さいね」
この方には猫に小判ですから、とキッツイ言葉が。
Aブルー「ね、猫に小判って…!」
マツカ 「豚に真珠の方がお好みでしたか?」
Aブルー「そこじゃなくって…!」
あんまりすぎると思わないかい、とソルジャー、必死の形相。
Aブルー「ぼくの紅茶はどうでもいいとか、その辺が…!」
マツカ 「そこまでは言っていませんけどね?」
キースにエールを送っただけです、と穏やかな笑み。
マツカ 「緊張しすぎると、ろくな結果になりませんから」
Aブルー「そうは聞こえなかったけど…?」
マツカ 「事実を述べただけですよ」
一同 (((凄い…)))
やっぱり全く負けていない、と一同、感動。
最終兵器…。
2019/10/20 (Sun)
☆豚に真珠な人
対ソルジャーの最終兵器になれるのでは、と話題のマツカ君。
キース君もスキルを学ぶべきだと、一日弟子入り中ですけど。
Aブルー「事実を述べただけだって? 今のが、ホントに?」
マツカ 「そうですけれど? ご不審な点でもありますか?」
あると仰るなら、お答えさせて頂きますが、と御曹司。
マツカ 「もちろん、ぼくの分かる範囲になりますけれど」
Aブルー「猫に小判とか、豚に真珠っていうのがさ…!」
マツカ 「ああ…。そういう言い方、無いんでしょうか」
SD体制の世界でしたね、とマツカ君、大きく頷きまして。
マツカ 「小判は当然、無い筈ですし…。真珠の方も…」
Aブルー「もう思いっ切り貴重品だよ、本物ならね!」
マツカ 「それなら、今のも通じるでしょう?」
Aブルー「あのねえ…!」
豚に真珠ってトコが問題、とソルジャー、グッと拳を。
Aブルー「それはどうかと思うんだけど…!」
マツカ 「すみません。もしかして、豚も貴重でしたか?」
黒毛和牛並みに高級ですか、と御曹司の問い。
マツカ 「そうなってくると、豚に真珠は無いですね」
Aブルー「この際、それでもいいからさ…!」
もうちょっと、マシな認識を…、とソルジャーの注文。
Aブルー「同じ飲むなら、美味しい紅茶がいいんだよ!」
マツカ 「ですから、じきにキースがですね…」
Aブルー「適当でいいと言ったよ、さっき!」
どうせぼくには分からないよ、とブツブツブツ。
Aブルー「フルーツティーなんかの香りはさ…!」
マツカ 「だったら、問題ないですよ」
キース 「俺も全く同意見だ」
要は香りの問題だしな、と副住職もマツカ君サイドに。
キース 「それっぽい香りがしてれば、充分だろうが!」
マツカ 「お望み通りのマスカットの香りですからね」
Aブルー「だからさ、それを最高のクオリティで…!」
マツカ 「でも、お分かりにはなりませんしね…」
最高も何もありませんが、とマツカ君、深い溜息。
キツすぎる台詞…。
2019/10/21 (Mon)
☆文句があるなら
対ソルジャーの最終兵器と期待されている、マツカ君ですが。
一日弟子入り中のキース君の前で、強烈な台詞を展開中。
マツカ 「値打ちというのは、分かってなんぼですからね」
Aブルー「え、えっと…?」
マツカ 「お分かりになるなら、尽力する価値もありますが」
まるでお分かりにならないのでは…、と両手を広げる御曹司。
マツカ 「キースも骨折り損になりますし、気の毒ですよ」
Aブルー「ぼくは気の毒じゃないって言うわけ!?」
マツカ 「いえ、そんなことは全く言ってませんが」
不味い紅茶なら、そうなりますけど、とマツカ君、ニッコリ。
マツカ 「香りだけなら、さほど問題ありませんってば」
Aブルー「でもねえ…!」
マツカ 「マスカットの香りの高さを、お楽しみ下さい」
本物の果物の香りは最高ですから、と温厚な笑み。
マツカ 「ドライフルーツを使うだけでも、変わるんですよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ホントにいい香りだもんね!」
キース 「そこを新鮮なので淹れてやるんだ、文句があるか」
このキース様が心をこめて…、と副住職も。
キース 「それじゃダメだと言うんだったら、断るが!」
マツカ 「キース、その言い方はちょっと…」
キース 「ああ、すまん。つい、イラッとして…」
マツカ 「いけませんねえ、お客様に喧嘩を売っては」
そういう時は、お願いすればいいんですよ、とマツカ君。
キース 「お願いだって?」
マツカ 「ええ。ご自分でどうぞ、とお勧めするんです」
Aブルー「待ってよ、自分でやるって、何を?」
マツカ 「もちろん、フルーツティーですよ」
どうぞ、お好みの量のフルーツで…、とニコニコニコ。
マツカ 「シャインマスカットを、お好きなだけポットに」
キース 「なるほどな…。そしてセイロンティーを注ぐ、と」
マツカ 「そうなんです。それなら間違いないですからね」
Aブルー「ぼくが淹れるわけ!?」
なんでそういうことになるのさ、と言ってますけど。
何か…?
2019/10/22 (Tue)
☆ご自分でどうぞ
対ソルジャーの最終兵器になれそう、と期待されるマツカ君。
一日弟子入り中のキース君の前で、ソルジャーに笑顔で応対。
マツカ 「こだわりの点がおありでしたら、ご自由にどうぞ」
Aブルー「だからって、なんで自分で淹れなきゃダメだと?」
マツカ 「ご存じないですか? 最高のおもてなしですよ」
キッチンを好きにお使い頂くのは、と御曹司。
マツカ 「正確に言えば、使用人ごと貸すわけですけど…」
Aブルー「それなら、キースに淹れさせてよ!」
マツカ 「大事なポイントは、紅茶な所になりますが」
Aブルー「だったら、尚更、キースの仕事で…!」
お客様は淹れなくていい筈だ、とソルジャー、仏頂面。
Aブルー「ぼくは納得いかないね! その理屈はさ!」
マツカ 「あのですね…。紅茶は、とても繊細なんです」
Aブルー「それがどうだと言うんだい?」
マツカ 「使用人任せじゃ、好みの味にならないことも…」
ですから、モーニングティーは執事が淹れます、とマツカ君。
マツカ 「あ、ぼくの家の話じゃないですよ? 本場です」
Aブルー「本場って?」
マツカ 「アフタヌーンティーの国ですね」
執事が枕元で淹れるものです、という朝一番の紅茶。
マツカ 「メイドには任せられない仕事で…」
Aブルー「ふうん? それで…?」
マツカ 「そんな飲み物だけに、気軽に飲みたい時は…」
ティーセットを運ばせるんですよ、とニッコリと。
マツカ 「そして自分で茶葉をポットに、お湯も好みで」
Aブルー「えっ…?」
マツカ 「頃合いを見てカップに注げば、完璧なんです」
確実に自分好みになりますからね、と柔和な笑顔。
マツカ 「ですから、フルーツティーの場合も…」
キース 「俺は用意をするだけなんだな、茶葉とかの?」
マツカ 「そうなりますね、他はお任せするのがいいです」
Aブルー「手抜きじゃないか!」
マツカ 「いえ、おもてなしです」
ご自分でどうぞ、と言ってますけど。
どうなるんでしょう…?
2019/10/23 (Wed)
☆飲み頃を贅沢に
対ソルジャーの最終兵器になれる、と誰もが期待なマツカ君。
一日弟子入り中のキース君にお手本よろしく、只今、絶好調。
Aブルー「ぼくは食べるの専門なんだよ、何処に行っても!」
マツカ 「存じてますよ、そちらのシャングリラ号ですね?」
Aブルー「そう! 自分で用意はしないから!」
マツカ 「お菓子を盗んでらっしゃるのでは…?」
確か、厨房にお出掛けになって…、とマツカ君の切り返し。
マツカ 「頼んだのでは、栄養豊富な食事しか出ない、と」
Aブルー「ぼくのハーレイがうるさいんだよ!」
それにノルディも文句を言うし…、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「栄養剤でいいって言っているのに、食べろって!」
マツカ 「それが嫌で、お菓子を盗むんですよね?」
Aブルー「でないと満足に手に入らないしね!」
マツカ 「紅茶も、それほど変わりませんよ」
お好みの味で召し上がれますよ、と御曹司のプッシュ。
マツカ 「香り高いのを、飲み頃に頂く贅沢です」
スウェナ「憧れるわよねえ、そういうティータイム!」
ブルー 「アフタヌーンティーの始まりは、それだからねえ」
Aブルー「そうなわけ?」
もしかして自分で淹れてたわけ、とソルジャーの問い。
Aブルー「執事が恭しく淹れるんじゃなくて…?」
ブルー 「貴婦人が一人で飲んでたんだよ、自分の部屋で」
Aブルー「ええっ?」
マツカ 「夕食までにお腹が空くから、と始めたんです」
ですから寛ぎの時間ですね、と御曹司も。
マツカ 「好きなように紅茶を注いで、お菓子を食べて…」
ブルー 「マナーも何も無かったんだよ、最初はね」
高価な紅茶を味わうだけで、と生徒会長、ニッコリと。
ブルー 「だからね、君も最高の贅沢を楽しみたまえ」
Aブルー「自分で紅茶を淹れろ、って?」
マツカ 「ええ、他の皆さんとは違う紅茶を存分にどうぞ」
Aブルー「何か違う気がするんだけど…!」
絶対違う、と文句なソルジャーですけど。
どうなりますやら…。
2019/10/24 (Thu)
☆紅茶を淹れる人
対ソルジャーの最終兵器に、と誰もの期待が集まるマツカ君。
キース君もスキルを学ぶべきだ、と一日弟子入り中ですけど。
Aブルー「ぼくが自分で紅茶って…。厄介払いっぽいし!」
マツカ 「そう聞こえたなら、すみません。ぼくの言葉が…」
足りていなかったようですね、とマツカ君、頭をペコリ。
マツカ 「そうなさるのが一番では、と思っただけです」
Aブルー「思っただけにしといてよ! やらせずに!」
マツカ 「でも、キースが美味しく淹れられる保証は…」
キース 「まるで全く、無いと思うが?」
セイロンティーを淹れるだけでもヤバイ、と副住職。
キース 「もちろん、ダージリンもだが!」
シロエ 「あのですね…。そんな所で威張らないで下さいよ」
キース 「俺は事実を述べたまでだぞ」
美味い紅茶を飲みたかったら、自分で淹れろ、という台詞。
キース 「それが最高のおもてなしなら、お前たちもだな…」
ジョミー「ちょ、それって責任、ブン投げてない?」
サム 「そうだぜ、マツカに紅茶を頼まれたんだろ?」
話の発端はそこじゃねえかよ、とサム君の指摘。
サム 「それともアレかよ、マツカ主催の茶会かよ?」
マツカ 「ああ、そういうのも出来ますね」
一同 「「「へ?」」」
マツカ 「アフタヌーンティーの主催は、女性ですけど…」
ぼくがやってもかまいませんよ、と温厚な笑顔。
スウェナ「素敵、アフタヌーンティーを本格的に、なのね?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ やるなら、お菓子とかは任せて!」
マツカ 「そうしましょうか、そこのお方もお招きして」
フルーツティーの指南も出来ますから、とソルジャーに視線。
Aブルー「指南って何さ、嫌な予感しかしないんだけど…!」
マツカ 「美味しい淹れ方をお教えするだけですよ」
Aブルー「なら、いいかな…」
マツカ 「キースも頑張って下さいね」
キース 「なんだって!?」
紅茶はマツカが淹れるんだろう、と慌てる副住職。
その筈ですね?
2019/10/25 (Fri)
☆補佐役をよろしく
対ソルジャーの最終兵器になれそう、と期待されるマツカ君。
一日弟子入り中のキース君の前で、紅茶の話を展開中で…。
キース 「マツカ主催の茶会を開く、と聞こえたんだが!」
マツカ 「そうですよ? 普通は女性が開くんですけど」
キース 「念のために聞くが、紅茶は誰が淹れるんだ?」
マツカ 「それはもちろん、主催のぼくです」
アフタヌーンティーは、そういうものですからね、と御曹司。
マツカ 「ティーパーティーを開いた女性が、淹れるんです」
Aブルー「召使いの出番じゃないのかい?」
マツカ 「女主人が淹れる所に、紅茶の価値がありますね」
昔は高価な品でしたから、と説明が。
マツカ 「茶葉の箱には鍵をかけたほど、貴重だったとか」
Aブルー「なるほどね…。使用人任せには出来ない、と」
マツカ 「ええ。その頃の名残りで、主催が淹れます」
キース 「そうなってくると、俺の出番は無いと思うが…」
見学だけで終わりそうだが、と副住職の問い。
キース 「それともアレか、セイロンティーの方なのか?」
マツカ 「いいえ、そちらも、ぼくがアドバイスを」
キース 「だったら、俺は見学なんだな?」
紅茶の淹れ方を学ぶんだな、と頷くキース君ですけれど…。
マツカ 「違いますってば、キースには、ぼくの補佐役を」
キース 「補佐役だと?」
マツカ 「色々と運んで貰わなくてはいけませんしね」
キース 「なんだって!?」
いったい何を運ぶんだ、とキース君、ポカーン。
マツカ 「必要な物を、いいタイミングでお願いします」
キース 「そう言われても、俺には何も分からんのだが!」
何をどう運べばいいのやら…、と目を白黒とさせる副住職。
キース 「紅茶の淹れ方も知らんのだぞ、俺は!」
マツカ 「何を運ぶかは、その都度、お教えしますから」
キース 「無理すぎるんだが…!」
マツカ 「一日弟子入り中でしたよね?」
弟子は絶対服従じゃなかったですか、とツッコミが。
マツカ君、強し…。
2019/10/26 (Sat)
☆補佐役をしっかり
対ソルジャーの最終兵器になれそう、と期待の人がマツカ君。
キース君にもそのスキルを、と一日弟子入り中ですけれど…。
マツカ 「お試しで、ということですけど、弟子ですよね?」
キース 「そ、そうなるが…」
マツカ 「だったら、服従して下さい」
弟子はそういうものなんでしょう、とマツカ君、ビシッと。
マツカ 「それともアドス和尚だったら、逆らうんですか?」
キース 「い、いや、無理だ…! 逆らったが最後…」
サム 「思いっ切り、罰礼、食らうんだよなあ?」
マツカも一発、締めてやれよ、と僧籍な人。
サム 「ちょっと軽めに、罰礼三十回とかよ」
マツカ 「そうですねえ…。一度、試してみましょうか」
キース 「や、やめてくれ! アレはマトモに膝に来るんだ」
手伝いどころじゃなくなるぞ、とキース君、ワタワタ。
キース 「手伝いの途中で何か割るとか、有り得るからな」
マツカ 「それなら、やめておきますが…」
補佐役はしっかりお願いしますよ、と御曹司。
マツカ 「まずは茶器から揃えて下さい、テーブルに」
キース 「はあ?」
マツカ 「その辺はメイドの仕事ですからね、間違いなく」
キース 「カップを持って来ればいいんだな?」
人数分の…、とキース君、確認。
マツカ 「ティーポットにお砂糖、ミルクも要ります」
キース 「承知した」
マツカ 「フルーツティー用のカップや、ポットは別に」
キース 「ガラスのポット、と…」
だいたい分かった、とキッチンの方へ。
Aブルー「楽しみだねえ、本格的なアフタヌーンティー!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくもお手伝い!」
スコーンにサンドイッチ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
マツカ 「作って下さるだけでいいですよ」
ぶるぅ 「えとえと…。盛り付けるトコまででいいの?」
マツカ 「ええ、後はキースがやりますからね」
ぶるぅ 「でもでも…。キース、大丈夫…?」
素人だよう、と心配しながらキッチンへ。
キース君の運命は?
2019/10/27 (Sun)
☆弟子には厳しく
対ソルジャーの最終兵器になれるのでは、と噂のマツカ君。
キース君にもそのスキルを、と一日弟子入り中なんですけど。
Aブルー「本格的なティーパーティーって、素敵だろうね!」
マツカ 「ええ、きっと御満足頂けますよ」
スウェナ「だけど、キースが心配だわよ」
本当に、ちゃんと出来るのかしら、とスウェナちゃんの疑問。
スウェナ「マツカは完璧なんでしょうけど、補佐役がアレよ」
ブルー 「まあ、その辺は御愛嬌だよ、この場合」
サム 「つまり、期待はできねえのな?」
マツカ 「さあ、どうでしょうか…。キース次第ですね」
指示に従ってくれれば、ある線までは…、と御曹司。
マツカ 「ぼくの手腕も、問われることになりそうですけど」
ジョミー「キースの操縦法ってこと?」
マツカ 「そうなりますね、慣れていないので…」
どういう風にやればいいのか…、とフウと溜息。
マツカ 「プライドを傷付けては、いけませんしね…」
ブルー 「ダメダメ、そこは強気でいかなくちゃ!」
遠慮していちゃ話にならない、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「弟子のためを思えば、厳しい言葉も必要なんだよ」
サム 「そうだぜ、師僧が甘くちゃダメだしよ」
ジョミー「えーっ!? 甘いお坊さんもいる筈だよ!」
ブルー 「そういう人には、できるお弟子がつくんだよ」
代わりにビシッと叱れる兄弟子、と銀青様の解説が。
ブルー 「だからこそ、師僧の甘さが生きてくるわけさ」
マツカ 「飴と鞭を役割分担ですか?」
ブルー 「平たく言えば、そんなトコかな」
だからマツカもキースに厳しく…、と人差し指をチッチッと。
マツカ 「分かりました、努力してみます」
キース 「茶器を持って来たが…」
これでいいか、とカップを運んで来たキース君。
マツカ 「お湯の支度は出来ていますか?」
キース 「お湯だって?」
マツカ 「そうですけど?」
充分な量を沸かしてあるんですか、と質問が。
お湯の準備も必要だと…?
2019/10/28 (Mon)
☆こき使われる弟子
対ソルジャーの最終兵器になれそう、と期待の人がマツカ君。
キース君もスキルを学ぶべきだ、と一日弟子入り中ですが…。
マツカ 「もしかして、お湯は沸かしていないんですか?」
キース 「あ、ああ…。ぶるぅがキッチンを使っているし…」
マツカ 「それにしたって、沸かす場所はある筈ですけどね」
きちんと沸かして下さらないと…、と鋭い視線が副住職に。
マツカ 「紅茶を淹れるには、熱湯が欠かせないんです」
キース 「わ、分かった、急いで沸かしてくる!」
マツカ 「他の準備も、おろそかにしないで下さいよ」
ティーポットや茶葉も揃えて下さい、と注文が。
キース 「承知した…!」
マツカ 「サンドイッチの用意が出来たら、始めますよ」
キース 「そ、そうなのか?」
マツカ 「当然です。もう出来る頃じゃないですか?」
ぶるぅの腕は確かですから、と御曹司。
キース 「さっき、盛り付けを始めていたが…」
マツカ 「急いで下さい、乾燥したら風味が台無しです」
出来たてをお出しするのが礼儀ですよ、とキッツイ言葉が。
マツカ 「紅茶を淹れたら、すかさずサンドイッチなんです」
キース 「すまん、湯を沸かして紅茶からだな…!」
申し訳ない、と走り去る背中へ、マツカ君の声。
マツカ 「走らず、優雅にお願いします」
キース 「は、はいっ!」
キリッと敬礼、そそくさと消えて、戻って来まして…。
キース 「ティーポットと、こっちがガラスのポットで…」
マツカ 「お湯は?」
キース 「只今、すぐに!」
お持ちします、と下僕モードでキッチンへ。
マツカ 「始めましょうか、まずはダージリンで」
Aブルー「ぼくの分は?」
ポットにシャインマスカットだよね、とソルジャーの問い。
Aブルー「届いてるから、適当に入れていいのかな?」
マツカ 「ええ、マスカットの量はお好みで」
Aブルー「じゃあ、たっぷりと!」
甘いブドウだしね、とガラスのポットに。
そこへセイロンティー…?
2019/10/29 (Tue)
☆弟子には容赦なく
対ソルジャーの最終兵器になれる、と噂される人がマツカ君。
一日弟子入り中のキース君ですけど、下僕モードでお手伝い。
Aブルー「シャインマスカットは、このくらいでいいかな?」
マツカ 「そうですね。では、セイロンティーの用意を」
Aブルー「どうすればいいんだい?」
マツカ 「別のポットで作るんですが…、って、キース!」
忘れてますよ、とキッチンから戻ったキース君をジロリ。
キース 「な、何をだ? 湯を持って来たが…」
マツカ 「セイロンティー用のポットですよ!」
キース 「それも要るのか?」
マツカ 「もちろんです。ガラスのポットはその後なんです」
大至急ですよ、と指差すキッチンの方角。
キース 「さ、サンドイッチが出来てるんだが…!」
マツカ 「紅茶が無いと始まりません!」
とにかくポット、と言われたキース君、慌ててポットを持参。
キース 「すまん、これでいいか?」
マツカ 「今ので、お湯が冷めました。沸かし直しで」
キース 「申し訳ない…!」
やり直してくる、と急ぐ背中へ、御曹司の追い打ち。
マツカ 「サンドイッチも出来てるんなら、お湯の続きに」
キース 「続きと言うと…?」
マツカ 「お茶会の流れが途切れないよう、速やかにです」
キース 「了解した…!」
お湯の続きにサンドイッチ…、とキッチンの方へ。
Aブルー「ポットは来たけど、どうするんだい?」
マツカ 「この茶葉がセイロンティーですから…」
スプーンで掬ってポットの中へ、とマツカ君の指南。
マツカ 「こうです、ぼくのはダージリンですが」
Aブルー「えーっと、こうして…」
マツカ 「そのくらいですね」
そこへ戻ったキース君。
キース 「湯を持って来たぞ」
マツカ 「どうも。サンドイッチもお願いしますよ」
キース 「分かっている…!」
マツカ 「では、ポットにお湯を注ぎましょうか」
Aブルー「ぼくもだね!」
沸かしたてのお湯、と優雅に始まるお茶会。
キース君だけ、下僕…。
2019/10/30 (Wed)
☆お茶会と使用人
対ソルジャーの最終兵器になれそう、と期待の人がマツカ君。
キース君にもそのスキルを、と一日弟子入り中で、下僕な今。
マツカ 「セイロンティーは、そろそろガラスのポットに」
Aブルー「シャインマスカットの上に注ぐんだね?」
マツカ 「ええ。注いだら、ウォーマーのキャンドルに…」
火を点けて温めて下さいね、と説明が。
Aブルー「えーっと、こう…。うわっ、いい香り!」
マツカ 「マスカットの香りになったでしょう?」
Aブルー「ビックリしたよ。後は適当?」
マツカ 「お好みの所でカップにどうぞ。ぼくたちは…」
ダージリンです、と優雅な手つきでカップにトポトポ。
マツカ 「順に回して下さいね」
サム 「おう! ここはキースの出番じゃねえのな?」
マツカ 「本格的にやるなら、ゲスト同士で配るんですよ」
キース 「サンドイッチを持って来たが…」
ドンとテーブルに置こうとするのを、マツカ君が制止。
マツカ 「お皿に取り分けて配って下さい」
キース 「なんだって!?」
ぶるぅ 「キース、取り皿、忘れてるようーっ!」
持って来たの、と届いた人数分の取り皿。
マツカ 「良かったですね、手間が省けて」
キース 「す、すまん…。助かった、ぶるぅ」
ぶるぅ 「どういたしまして! 続きも頑張ってねーっ!」
スコーンにケーキ、と跳ねてゆく「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
キース 「ま、まさか…」
マツカ 「スコーンもケーキも、お願いしますよ」
三段スタンドは邪道ですから、とマツカ君、ニッコリ。
マツカ 「使用人の手が足りているなら、取り分けです」
スウェナ「素敵、マツカはお茶を注ぐだけね!」
マツカ 「そうなんです。キース、配ったら下がって下さい」
使用人は姿を見せないものです、と厳しい指図。
マツカ 「頃合いを見計らって、スコーンですね」
Aブルー「ケーキもよろしく!」
キース 「く、くっそぉ…」
泣けど叫べど、弟子は師匠に絶対服従。
今月、これにて中継終了~。
2019/10/31 (Thu)