☆態度も大切です
紅葉シーズンを迎えた休日、生徒会長宅に集った御一同様。
キース君が修行の最中とあって、温厚なキャラが必要でして。
キース 「俺は普通に文句を言ってもいけないのか?」
ブルー 「細かいことを言うようだけどさ、普通が大事で…」
そこを基準に持って来ないと…、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「修行というのは、そうしたものだと思うけど?」
キース 「それはそうだが…」
ブルー 「マツカなら、そうは言わないね」
素直に同意すると思うよ、と生徒会長の鋭い指摘。
キース 「し、しかし…! それは温厚なキャラと違って…」
ブルー 「違うね、温厚なキャラだからこそ!」
言い訳も口答えもしないんだよね、とツッコミが。
ブルー 「分かったんなら、改める! さっきの態度も!」
キース 「どう言えと言うんだ!」
シロエ 「あのですね…。早速、口答えしていませんか?」
キース 「うっ…」
なんて難しい修行なんだ、とキース君、困惑。
キース 「観光客にも困ったものだな、でいいんだろうか?」
ブルー 「そんなトコかな」
マツカ 「まあ、そうですね」
??? 「なになに、観光客が何だって?」
何処も一杯だね、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
一同 「「「ひぃぃっ!」」」
Aブルー「失礼だねえ…。今日はノルディと紅葉見物!」
朝一番にノルディのコネで…、とニコニコニコ。
Aブルー「観光客が来るよりも前に観光、それから朝粥!」
マツカ 「あの有名なお店ですか?」
Aブルー「そう! 流石、マツカは分かっているねえ!」
特に卵が美味しかったよ、と笑顔のソルジャー。
Aブルー「あそこの名物なんだって? とろけそうでさ…」
マツカ 「門外不出ですからね。ぼくも好物なんですよ」
Aブルー「そうなんだ? ところで観光客って、何さ?」
キース 「困ったヤツらが多いという話だ」
Aブルー「ふうん…?」
それとキースが、どう関係が…、と質問が。
どう答えれば…?
2019/11/16 (Sat)
☆マナーと観光客
生徒会長宅では修行するべし、ということになったキース君。
温厚なキャラを目指している所へ、ソルジャー登場でして…。
Aブルー「キースの家って、観光の人は来ないよねえ?」
キース 「皆さん、ウチでは宿泊だけだな、宿坊だから」
とはいえ、宿坊も人気なんだぞ、と副住職。
キース 「希望者は朝晩のお勤めも出来るし、非日常体験で」
Aブルー「観光客も来るってこと?」
キース 「いや、昼間は観光で、ウチは食事と部屋を提供だ」
Aブルー「それじゃ、マナーが悪いのかな?」
観光に来て泊まる人の…、とソルジャーの問い。
Aブルー「なんか問題になってるらしいね、そういうのが」
キース 「外国人のが酷すぎるからな」
Aブルー「なるほど…。それで困った人が多い、と」
キースの家にも直結なのか、とソルジャー、勝手に納得。
Aブルー「まあ、ぼくも人のことは言えないかもだしねえ…」
キース 「どういう意味だ?」
Aブルー「ぼくの青の間は、散らかり放題!」
お掃除部隊が来ない限りは…、と威張り返る人。
Aブルー「おやつもその辺で好きに食べるし、空き袋は放置」
キース 「あんた、最低な感じだな…」
Aブルー「うん、ぼくのハーレイにも、よく言われるよ!」
でも、習性だから仕方ないしね、と悪びれもせず。
Aブルー「だからキースも、観光客を大目に見てあげてよね」
キース 「なんでそうなる!」
ブルー 「ほら、またやった!」
修行中だよ、と生徒会長の声がビシッと。
キース 「す、すまん…。つい…」
ブルー 「気を付けないとね、それじゃブルーと同じだよ」
もう習性になっているよね、と深い溜息。
ブルー 「きちんと直していかないと…」
Aブルー「えっと…?」
ヘタレ直しではなさそうだよね、とソルジャー、興味津々。
Aブルー「キースは、何を直すのかな?」
シロエ 「さっきみたいな態度ですよ」
Aブルー「態度?」
面白いことをやっているね、と輝く瞳。
ヤバくないですか…?
2019/11/17 (Sun)
☆マツカ君を目指せ
生徒会長宅では修行をすべし、と決まったキース君ですけど。
温厚なキャラを目指している所へ、来たのがソルジャー。
Aブルー「さっきみたいな態度というと、ぼくへのアレ?」
シロエ 「そうなりますね、キース先輩の悪い癖です」
マツカ先輩とは真逆でしょう、とシロエ君が解説を。
シロエ 「マツカ先輩だと、ああいう台詞は出ませんから」
Aブルー「なるほどねえ…。いつも穏やかな笑顔だよね」
シロエ 「そういうキャラを目指して、修行中なんですよ」
Aブルー「いいと思うよ、その修行!」
最高じゃないか、とソルジャー、感激。
Aブルー「キースがマツカみたいになったら、何かとお得で」
キース 「なんだって?」
Aブルー「無理を言っても通りそうだしね、文句は無しでさ」
スッポンタケの供養も頼み放題、と輝く瞳。
Aブルー「是非とも道を極めて欲しいね、マツカっぽく!」
キース 「あんた、楽しんでいるだろう!」
Aブルー「それがダメなんじゃなかったっけ?」
道を踏み外していないかい、とソルジャーの指摘。
Aブルー「マツカだったら、そんな風には言わないと思う!」
マツカ 「まあ、そうですね」
Aブルー「ほらね、マツカもこう言ってるし!」
態度をきちんと改めなくちゃ、とソルジャー、ズズイと。
Aブルー「はい、言い直し! 今の台詞は?」
キース 「く、くっそぉ…」
Aブルー「それもマツカは言わないよね?」
キース 「ど、努力する…!」
修行の道を極められるように、とキース君、苦悶の表情。
キース 「マツカには遠く及ばないまでも、出来るだけ…」
Aブルー「うんうん、いいねえ、努力したまえ」
スッポンタケだって喜ぶよ、とイヤンな単語がポンポンと。
Aブルー「キースが道を極めてくれたら、もうビンビンで…」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「細かいことは気にしない!」
キース 「俺は、大いに気になるんだが!」
怒鳴ってから、ハッと口を押える副住職。
また墓穴ですか…?
2019/11/18 (Mon)
☆お坊さんとヤクザ
生徒会長宅に来た時は修行、と決められたキース君ですけど。
温厚なキャラを目指しているのに、来たのがソルジャーで…。
Aブルー「またやった! マツカなら、そこは怒鳴らないよ」
ブルー 「そうなんだけどね、今のは君にも非があるってば」
Aブルー「何か悪いこと、言ったっけ?」
キース 「自覚が無い分、余計にタチが悪いんだ!」
それを直せ、と叫んでしまって、またも慌てる副住職。
キース 「す、すまん…。直して貰えると有難い、と…」
Aブルー「直すって、ぼくの、どの部分をさ?」
なにしろ自覚症状ゼロで…、とソルジャー、しゃあしゃあと。
Aブルー「教えてくれると嬉しいんだけどね、直す部分を」
キース 「そ、そう言われても…」
Aブルー「言えないって言うなら、言いがかりだと思うけど」
指摘できる悪い所が無いなら、そうなるよね、と屁理屈が。
Aブルー「それはどうかと思うんだよ。因縁をつけるなんて」
キース 「因縁だと!?」
Aブルー「うん。こっちの世界のヤクザっていう人種」
その人たちの得意技だってね、とソルジャー、知識を披露。
Aブルー「目が合っただけで、睨んだことになるとかさ」
キース 「俺をヤクザと一緒にするな!」
シロエ 「あれっ、お坊さんは、間違えられるんでしょう?」
ヤクザの人に…、とシロエ君。
シロエ 「スーツを着てたら、見た目はヤクザと同じですし」
Aブルー「そうなのかい?」
シロエ 「ええ。お坊さんの団体旅行は、ヤバイそうですよ」
空港なんかで一般人がドン引きで…、とシロエ君、得々と。
シロエ 「キース先輩も経験していますからね、実話です」
キース 「集合の時も、ナントカ組と呼ばれるからな…」
宗派の中では組別だから、と副住職。
キース 「スキンヘッドにスーツで組では、確かにダメだ」
Aブルー「だからと言って、因縁はやめて欲しいよね」
キース 「因縁ではない!」
言いがかりだってつけていない、と荒らげる語気。
また墓穴…。
2019/11/19 (Tue)
☆怒鳴ってしまう人
生徒会長宅では修行すべし、と決まったキース君なんですが。
マツカ君なキャラを目指す所へ、登場したのがソルジャーで。
Aブルー「ほら、また怒鳴った! 修行中だよね?」
キース 「因縁をつけたのは、あんただろうが!」
シロエ 「あのですね…。キース先輩、それじゃダメです」
完全にこの人のペースですよ、とシロエ君の呆れた顔。
シロエ 「さっきから見てれば、踏み外しっぱなしで…」
サム 「うんうん、ドツボにはまっちまってるぜ」
キース 「ど、ドツボ……」
今はそういう状態なのか、と愕然とするキース君。
キース 「俺としてはだ、努力しているつもりなんだが…」
スウェナ「少しも成果が出ていないわよね、本当に」
ジョミー「だよねえ、温厚なキャラはどうなったのさ?」
いつものキースになっちゃってるよ、とジョミー君も。
ジョミー「脊髄反射で返事するから、そうなるんだってば」
キース 「そう言われても…」
ブルー 「ワンクッション置く、と心得たまえ」
そうすれば少しはマシになるさ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「何か言われたら、すぐに返さないでさ…」
マツカ 「一呼吸おくのはどうでしょう?」
そして考えを整理ですよ、とマツカ君からもアドバイス。
マツカ 「違うキャラを演じる場合の、コツですね」
キース 「そうなのか?」
マツカ 「ええ。怖いキャラの時の、ぼくがそうです」
そっちのキャラなら、どうするのかを考えますよ、と助言が。
マツカ 「慣れて来れば、一瞬で答えが出るようになります」
キース 「慣れなのか…」
マツカ 「そういうことになりますね」
王道ってヤツは無いんですよ、とキッパリと。
マツカ 「ブルーが言う通り、日々の積み重ねが大切です」
キース 「分かった、コツコツ頑張ってみる」
Aブルー「是非、頑張ってくれたまえ! 温厚なキャラで!」
キース 「あんたは黙ってろ!」
誰のせいだと思ってるんだ、と怒鳴る人。
温厚なキャラは?
2019/11/20 (Wed)
☆スルーできない人
生徒会長宅に来た時は修行、と決まっているキース君ですが。
其処へ登場したのがソルジャー、修行どころか真逆なのが今。
Aブルー「温厚なキャラが聞いて呆れるねえ…」
キース 「やかましい! 全部、あんたのせいだろうが!」
Aブルー「えっ、ぼくなのかい?」
何か悪いことをしただろうか、とソルジャー、キョトン。
Aブルー「温厚なキャラになってくれれば、嬉しいのにさ」
キース 「それを端から邪魔しやがって!」
Aブルー「何も言ってはいないけどねえ?」
応援しているだけじゃないか、と怪訝そうな顔のソルジャー。
Aブルー「それとも、ぼくが応援するのはいけない、とか?」
キース 「あんたの場合は、存在からして邪魔なんだ!」
そのせいで俺が修行なんだ、とブチ切れる人。
キース 「俺にマツカのスキルがあったら、無敵だからな!」
Aブルー「ふうん? どんな具合に無敵になると?」
キース 「ズバリ、あんたの調子が狂う!」
Aブルー「なるほどねえ…」
そういうことか、とソルジャー、納得した様子。
Aブルー「確かに最近、ぼくは大人しかったかもねえ…」
キース 「分かったんなら、俺の修行を邪魔するな!」
Aブルー「無駄な感じしかしないんだけど…?」
今だって既にキレまくりだし…、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「マツカは全くキレなかったよ、何を言っても」
キース 「そ、そうなのか…?」
Aブルー「うん。スルースキルの問題かな?」
君はスルーが出来ないタイプ、とソルジャーの鋭い指摘。
Aブルー「ジョミーが言ってた脊髄反射で、片っ端から…」
シロエ 「反応しては墓穴を掘っていますね、間違いなく」
残念ですけど、その通りですよ、とシロエ君、深い溜息。
シロエ 「学習能力が皆無なんです、キース先輩は」
キース 「なんだって!?」
シロエ 「全く学んでいませんからねえ、さっきから」
キース 「うっ…」
そうなるのか、と言葉に詰まってますけれど。
学んでませんねえ?
2019/11/21 (Thu)
☆会話にならない人
生徒会長宅では修行なキース君、目標は温厚なキャラですが。
ソルジャーの登場で真逆な方へと、脊髄反射で切れまくる今。
シロエ 「いいですか? よくよく振り返ってみて下さい」
サム 「そうだぜ、自分の言動ってヤツをよ」
そしたら分かる筈だしよ、とサム君からもキッツイ言葉が。
サム 「学習能力ってヤツがあるなら、今頃はよ…」
シロエ 「和やかに会話を交わしてますよね、お客様と」
Aブルー「ぼくとは会話になっていないよ、怒鳴ってばかり」
こんな調子じゃダメだと思う、とソルジャーも。
Aブルー「ぼくの調子が狂うどころか、いつも通りだよね」
キース 「う、うう……」
Aブルー「というわけでさ、あまり期待は出来そうにないね」
今後のキース、とソルジャー、お手上げのポーズ。
Aブルー「スッポンタケの供養のグレードアップは…」
シロエ 「それはしなくていいですから!」
Aブルー「そうなのかい? キースが温厚になったらさ…」
もっと素晴らしい法要になるのに、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「色々と注文つけ放題で、無料サービスも!」
キース 「なんで無料になると言うんだ!」
Aブルー「マツカだったら、無料だからだよ」
別荘も御馳走も、いつも無料、とニコニコニコ。
Aブルー「参加費用は、一度も払ったことがないしね!」
キース 「俺は大金持ちじゃない!」
Aブルー「でもさ、法要は君さえいればいいんだし…」
君の身体さえあればオッケー、とソルジャー、笑顔全開。
Aブルー「法衣は元からセット物だし、オプションをさ…」
キース 「タダで提供しろと言うのか!?」
Aブルー「ピンポーン!」
特別なお経とかがいいねえ、とウットリするソルジャー。
Aブルー「スッポンタケが漲るように、凄いパワーのを!」
キース 「他人事だと思って、調子に乗りやがって!」
Aブルー「温厚なキャラは、どうなったのさ?」
修行中だよね、とツッコミが。
キース君、旗色、悪そうですね…。
2019/11/22 (Fri)
☆温厚になれない人
生徒会長宅に来た時は修行、そう決まったキース君ですけど。
温厚なキャラを目指すどころか、キレまくっている状態で…。
Aブルー「修行中なら、それらしく! もっと温厚に!」
キース 「誰のせいだと思っていやがる!」
あんたが来なけりゃキレていない、とキース君、逆ギレ。
キース 「少しは温厚になって来た、と言われていたのに!」
Aブルー「そうだったのかい?」
キース 「努力の成果が表れて来た、とブルーもだな…!」
ブルー 「うん、言ったけど…。でもさ…」
振り出しに戻った感があるよね、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「そもそも何のための修行で、今はどうなのか…」
シロエ 「分かっていない点で、終わっていると思いますね」
その人を相手にキレてどうします、とシロエ君も呆れ顔。
シロエ 「いつもと全く同じパターンで、下手すると…」
サム 「普段以上に酷いんでねえの、キレっぷりがよ…」
でもってドツボにはまりまくり、とサム君が仰ぐ天井。
サム 「そいつのペースを乱すどころか、真逆でよ…」
ジョミー「せっせと墓穴を掘っているよね、さっきから」
誰かさんにまで指摘されるほど…、とジョミー君。
ジョミー「学習能力が無いっていうのは、本当だってば」
キース 「だから、違うと…!」
シロエ 「じゃあ、何なんです?」
学習してれば、この状態にはなりませんよね、と厳しい言葉。
シロエ 「温厚なキャラはパアで、アドス和尚並みに…」
スウェナ「瞬間湯沸かし器に近いわよねえ、今日のキースは」
キース 「こいつが来たのが悪いんだが!」
Aブルー「それって、本末転倒だろう?」
ぼくのために修行してるんだよね、とソルジャー、ピシリと。
Aブルー「そこへこうして来てあげたんだし、誠心誠意…」
ブルー 「修行しないとダメだと思うよ、ぼくだって」
キース 「そう言われても…!」
Aブルー「ぼくが悪いと?」
マツカなら、そう言うだろうか、と質問が。
さて、どうする…?
2019/11/23 (Sat)
☆振る舞いが違う人
温厚なキャラを目指して修行している、キース君ですけれど。
ソルジャー相手にキレまくりな今、修行の成果はゼロでして。
Aブルー「胸に手を当てて考えてみてよ、マツカだったら?」
シロエ 「キース先輩、どうなんです?」
ごく簡単な質問ですよね、とシロエ君も乗っている尻馬。
シロエ 「マツカ先輩なら、こういう時にはどうしてます?」
キース 「…仕方ないですね、と苦笑だろうか…」
サム 「マツカは苦笑なんかはしねえよ」
心のこもった笑顔だよな、とサム君、ピシャリと。
サム 「仕方ないですね、と微笑んで流すぜ、確実に」
スウェナ「そうねえ、文句は言わないわよねえ…」
怖いキャラなら別だけれど、とスウェナちゃんも。
スウェナ「そうでしょ、マツカ?」
マツカ 「ええ、まあ…。キースみたいにはなりませんね」
Aブルー「ほらね、マツカもこう言ってるし!」
君が学習していないだけ、とソルジャー、ビシィ! と指を。
Aブルー「こんな調子じゃ、全く期待できないねえ…」
キース 「何の話だ?」
Aブルー「スッポンタケに決まっているだろう!」
法要でパワーアップな件だ、とイヤンな話が。
Aブルー「キースが修行をしてくれないとさ、そっちもさ…」
シロエ 「あのですね…。その点は変わらないのでは?」
法要はきちんとやってますし、とシロエ君。
シロエ 「ぼくたちには、いい迷惑ですけど…」
Aブルー「違うね、さっきも言ってたオプション!」
それから費用、とソルジャー、大真面目な顔。
Aブルー「なにしろ、キースの身体ひとつで済むからねえ…」
シロエ 「温厚になれば、確かにタダかもですね」
ボランティアな姿勢だったら、とシロエ君、納得。
シロエ 「キース先輩の心がけで違ってくるわけですね」
Aブルー「そうなんだよ! これは大きい!」
キース 「勝手に話を進めるな!」
Aブルー「その口調がダメ!」
マツカのじゃないよね、とソルジャー、溜息。
違ってますねえ…?
2019/11/24 (Sun)
☆空しくなった人
温厚なキャラを身につけるべく、修行中のキース君ですけど。
ソルジャー相手にキレまくっていて、修行の成果はゼロな今。
Aブルー「マツカみたいになるためにはさ、修行を積んで…」
ブルー 「キレなくなるのが一番だよねえ、どう考えても」
今の君だと全くダメだ、と生徒会長、お手上げのポーズ。
ブルー 「いったい何のための修行か、振り返ってみたまえ」
キース 「そ、それは…。そこの馬鹿野郎を、だ…」
Aブルー「馬鹿野郎っていうのは何さ!」
失礼すぎだよ、とソルジャーが吊り上げる眉。
Aブルー「ぼくの調子を狂わせたいのは、分かるけれどさ…」
サム 「名指しで馬鹿はねえと思うぜ、本人の前で」
マツカだったら絶対やらねえ、とサム君も。
サム 「たとえ心で思っていてもよ、口ではよ…」
ジョミー「きちんと名前を言うか、オブラートで包むよね」
スウェナ「そうよね、マツカなんだもの」
マツカ 「人間関係の、基礎の基礎ですね」
どんなに失礼なお客様でも、丁重に…、と御曹司。
マツカ 「なにしろ、お客様ですからね」
キース 「この馬鹿は、俺の客ではないが!」
Aブルー「また言ってるし!」
これで二度目だ、とソルジャー、カウント。
Aブルー「やっぱり学習能力ゼロだよ、キースはさ」
シロエ 「ここまで来ると確定ですよね、その件は」
残念ですが…、とシロエ君、フウと大きな溜息を。
シロエ 「こんな人をライバル認定していた、ぼくだって…」
ジョミー「自動的に馬鹿ってことになるよね、気の毒だけど」
シロエ 「そうなんですよ。ぼくの人生、何だったのか…」
空しくなってしまいました、と遠い目をするシロエ君。
シロエ 「世を捨てて出家したくなります、何処かの田舎で」
Aブルー「本当かい!? この際、君でもいいんだけど!」
シロエ 「えっと…? 話が見えないんですが…?」
Aブルー「スッポンタケの供養だよ!」
出家するんなら頼めるよね、と赤い瞳がキラキラ。
シロエ君に…?
2019/11/25 (Mon)
☆ライバルはお断り
温厚なキャラを目指して修行中なのに、全くダメなキース君。
学習能力が無いと言われて、シロエ君もライバル認定後悔中。
Aブルー「シロエが出家するんだったら、お願いしたいね」
シロエ 「あ、あのぅ…?」
Aブルー「スッポンタケの供養というのは、光栄なんだろ?」
お坊さんにとってはさ…、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「あの戒名が凄すぎるとかで、法要を頼まれたら…」
ブルー 「まあ、坊主なら喜ぶだろうね、間違いなく」
自分に徳があることになるから、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「院殿号の仏様となれば、格の高さが半端ないしね」
Aブルー「どうだい、ブルーのお墨付き! シロエもさ…」
お坊さんになるなら、あやかりたいだろ、と弾ける笑顔。
Aブルー「一気に名のある坊主になれるよ、法要をすれば!」
シロエ 「普通なら、そうなんでしょうけれどね…」
Aブルー「何か問題があるのかい?」
シロエ 「キース先輩、名のあるお坊さんですか?」
超マイナーだと思いますが、とシロエ君、キッツイ言葉を。
シロエ 「アルテメシアでさえ、知られてませんよ」
サム 「うんうん、認識されてねえよな」
Aブルー「そうかもだけど、そこはシロエが頑張ればさ…」
シロエ 「お断りします!」
ついでに出家の件も無しです、とキッパリと。
シロエ 「世を儚んで出家したって、同じ坊主だと…」
サム 「キースがライバルになるわけな?」
シロエ 「そうなんですよ、自動的に」
迷惑極まりないですから…、とブツブツブツ。
シロエ 「スッポンタケの件が無くても、出家はしません」
Aブルー「えーっ!?」
せっかく有望だったのにさ、とソルジャー、ガックリ。
Aブルー「キースと違って、うんと有能そうだしさ…」
キース 「あんた、どれだけ俺を愚弄するんだ!」
Aブルー「それだよ、学習能力ゼロじゃないか」
キース 「くっそお…」
いちいち腹の立つヤツだ、と怒ってますけど。
温厚さは何処へ?
2019/11/26 (Tue)
☆器が出来ている人
温厚なキャラを目指して修行中のキース君、成果はゼロな今。
ソルジャー相手にブチ切れまくりで、シロエ君も呆れる始末。
Aブルー「何回目なのさ、そうやって君がキレるのは」
キース 「誰のせいだと思ってるんだ!」
Aブルー「責任転嫁は良くないよ。どう思う、シロエ?」
シロエ 「そうですねえ…。マツカ先輩なら、やりませんね」
他人の責任まで引っかぶるような人ですから、とシロエ君。
シロエ 「人の上に立つ人は違いますよね、器というのが」
Aブルー「だよねえ、マツカは素晴らしいよ」
キース 「そう言うあんたも、ソルジャーだろうが!」
種族の命運を背負ってないか、とキース君のツッコミ。
キース 「それこそ器が出来ていないと、ダメだと思うが!」
Aブルー「何か問題でも?」
キース 「あんたこそ、マツカを見習ったらどうだ!」
Aブルー「見習わなくても、ぼくは実地でやってるからね」
君が生きて来た以上の年月、ソルジャー稼業、と立てる親指。
Aブルー「ちゃんとシャングリラも改造したしさ」
シロエ 「ですよね、仲間の救出とかも」
ブルー 「生活態度は酷いモンだけど、ソルジャー業はさ…」
立派にこなしていると思うよ、と大きく頷く生徒会長。
ブルー 「不言実行を地で行ってるよね、ブルーの場合」
キース 「なんだって?」
ブルー 「普段の言動や態度なんかはともかく、実際はさ…」
シロエ 「有能な指導者には違いないですね」
ある意味、人間が出来てるかもです、とシロエ君も。
シロエ 「つまり器が出来ているわけで、キース先輩より…」
Aブルー「あっ、褒めてる?」
シロエ 「もちろんです!」
キース先輩より凄いですよね、とシロエ君、キッパリ。
シロエ 「温厚なキャラさえ保てない人とは、違いますよ」
Aブルー「ありがとう! 流石はシロエ!」
シロエ 「冷静に分析しただけですよ」
ブルー 「それに比べて…」
キースときたら…、と生徒会長、冷たい視線。
氷点下かも…。
2019/11/27 (Wed)
☆期待するよりは
温厚なキャラを目指して修行中なのに、サッパリなキース君。
ソルジャーの方が器が出来ているそうで、生徒会長も呆れ顔。
ブルー 「キースの場合は、もはや才能無いかもね…」
シロエ 「学習能力以前に、ですか?」
ブルー 「うん。アドス和尚の血を引いてるからねえ…」
瞬間湯沸かし器な部分はどうしようもない、と生徒会長。
ブルー 「直そうとして修行をしたって、この始末では…」
Aブルー「ぼくは、どっちでもかまわないかな」
キレる方でも、温厚な方でも…、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「法要がお得になるって点では、温厚な方がさ…」
シロエ 「いいのかもですけど、それに関しては…」
サム 「俺たちの迷惑、増えちまうんだぜ」
法要のサービスが増えた場合な、とサム君の指摘。
サム 「法要の時間も長くなるしよ、中身が増えたら」
ジョミー「だよねえ、だったらキレまくりの方が…」
シロエ 「結果としては、きっとマシです」
最後に来るのは法要ですしね、とシロエ君。
シロエ 「法要をせずに撃退できれば、理想ですけど…」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」
シロエ 「そのスキルは多分、マツカ先輩しか…」
持ってませんね、と深い溜息。
シロエ 「ですから、ここは無駄に期待をかけるより…」
サム 「諦めた方がいいかもなあ…」
シロエ 「学習能力も、才能も皆無ですからね」
キース 「おい、シロエ!」
言いたい放題、言いやがって、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「お前、それでも後輩なのか!?」
シロエ 「ええ、残念なことに後輩なんです」
先輩だったら、もっと厳しく言えたんですが、と氷点下の瞳。
シロエ 「言動をよく顧みて下さい、学習能力とかについて」
Aブルー「大丈夫! 悲観しなくても、ぼくという例が!」
シロエ 「だそうです、心強い仲間が出来ましたよね」
キース 「この馬鹿と一緒にされたくはない!」
いくら結果が全てだろうが、と、またブチ切れ。
学習能力は…?
2019/11/28 (Thu)
☆念仏三昧でいこう
温厚なキャラを目指して修行の筈が、キレまくりなキース君。
才能も学習能力も無いとか、そういう認定がされている今。
キース 「いいか、この馬鹿野郎と俺とでは、だ…!」
シロエ 「どの辺が違うと言うんです?」
むしろ先輩の方が酷いかもです、とシロエ君の冷たい瞳。
シロエ 「酷いようでも、誰かさんは結果を出してますから」
サム 「だよなあ、腐ってもソルジャーだしよ」
スウェナ「ブルーの言う通り、不言実行で三百年よねえ…」
それだけの間、無事故無違反なのよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「それに比べて、キースは事故ってばかりだし…」
キース 「俺は免許を持っていないが!」
シロエ 「あのですね…。免許の話はしていませんよ」
ただの例えというヤツですから、とシロエ君が広げる両手。
シロエ 「脊髄反射が悪化してます、諦めて成仏して下さい」
キース 「なんだって!?」
シロエ 「誰も期待はしていませんから、修行はやめて…」
お念仏に専念して下さいよ、とキッツイ注文。
シロエ 「その方が、いくらかマシですからね」
Aブルー「いいねえ、いいねえ! 早速、法要!」
シロエ 「いえ、そうじゃなくって…」
サム 「略式のヤツな」
三界万霊にお念仏な、と僧籍な人。
サム 「坊主の基本で、ただひたすらにお念仏をよ…」
ブルー 「唱えるというのが、ぼくたちの宗派の心なんだよ」
そして修行の奥義でもある、と生徒会長、銀青様モードに。
ブルー 「この際、キースは念仏三昧がいいと思うね」
キース 「ま、まさかと思うが、五体投地か?」
シロエ 「いいですねえ…!」
反省の心もこめて下さい、とシロエ君。
シロエ 「罰礼ですよね、五体投地って」
ブルー 「本来は三唱礼と言ってね、最上級のお念仏だよ」
Aブルー「じゃあ、それで! スッポンタケも喜ぶよ!」
キース 「そ、そんな…」
ブルー 「何か?」
文句を言えた義理なのかな、と生徒会長の睨み。
言えませんよね…。
2019/11/29 (Fri)
☆やるならMAXで
温厚なキャラを目指して修行中なのに、サッパリなキース君。
同じ修行でも念仏三昧、五体投地をするべきだ、という声が。
ブルー 「言い出したのはシロエだけどさ、理に適ってるよ」
サム 「五体投地で修行しろよな、百回くらいで」
ブルー 「甘いね、ここは三千回で!」
キース 「三千回だと!?」
それはMAXの回数じゃないか、とキース君、愕然。
キース 「念仏三昧の法要の時しか、やらない筈だぞ!」
ブルー 「だからこそだよ、反省の念をこめて修行するべき」
今から直ぐに始めたまえ、と生徒会長、ピッシャリと。
ブルー 「言っておくけど、休憩は無しで!」
キース 「死にそうなんだが!」
ブルー 「大丈夫、死んだって例は一つも無いから!」
みんなは場所を空けてあげて、と見回す周囲。
ジョミー「一畳分でいいんだっけ?」
ブルー 「そんなものだね、スペース的には」
Aブルー「だってさ、みんな下がって、下がって!」
リビングの真ん中でいいと思う、と仕切るソルジャー。
キース 「なんで、あんたが仕切るんだ!」
Aブルー「もちろん、スッポンタケのためだよ!」
三千回もあれば、御利益充分、と喜色満面。
Aブルー「一つくらいは効果があるって、間違いなく!」
サム 「そりゃまあ、1回あたり、お念仏が3回だしよ…」
Aブルー「九千回のお念仏だね、凄く効きそう!」
早く始めて、と急かす人。
キース 「なんでそういうことになるんだ!」
ブルー 「自業自得だよ、君が学習しないから…」
シロエ 「初心に帰って修行するのが一番ですよ」
さあ始めましょう、とシロエ君も。
シロエ 「皆さんもカウントお願いします」
ぶるぅ 「オッケー! キースはスタンバってねーっ!」
キース 「く、くっそぉ…」
ブルー 「位置についてーっ、はい、スタート!」
キース 「な、南無阿弥陀仏…」
一同 「「「いっかーいっ!」」」
三千回へと、カウント開始ですけれど。
今月、これにて中継終了~。
2019/11/30 (Sat)