☆外出は自粛で
もうすぐ楽しい夏休みな休日、生徒会長宅に集う御一同様。
キース君を隔離する話ですけど、ソルジャーが乗り気で…。
シロエ 「柔道部の合宿の後は、外出自粛でお願いします」
キース 「今月の間は、まだ月参りがあるんだが…!」
シロエ 「それは別です、ぼくたちとは無関係ですからね」
サム 「うんうん、檀家さんの家と寺との往復だしよ」
俺たちには全く関係ねえし、と切り捨てにかかる人たち。
サム 「そうしてくれれば、俺たちもマジで安心だよな」
ジョミー「この人だって、こっちに用事が無くなるもんね」
パフェとかはお店でも食べられるしさ、とジョミー君も。
ジョミー「キースさえ、家に籠ってくれたら安全なんだよ」
スウェナ「そうよね、キースも安全だわよ」
SD体制の世界よりいいでしょ、とスウェナちゃんの意見。
スウェナ「元老寺だったら、怖いのはアドス和尚くらいよ」
シロエ 「言えてますよね、ミサイルは来ません」
キース 「しかしだな…!」
俺の夏休みはどうなるんだ、と副住職、必死。
キース 「お前たちだけで楽しむつもりか、夏休みを!」
シロエ 「何か問題ありますか?」
無いように思うんですけどね、とシロエ君の瞳に冷たい光。
シロエ 「キース先輩のせいで、毎年、迷惑するんです!」
ジョミー「だよねえ、それにキースには仕事もあるしさ」
キース 「仕事だと?」
ジョミー「卒塔婆書きだよ、そっちに専念すれば?」
ぼくたちは夏を楽しむからさ、と親指をグッと。
ジョミー「頑張ってよね、クーラー禁止らしいけど」
Aブルー「その件だったら、ぼくがお役に立てると思うよ」
快適な環境を用意できるから、とソルジャー、ウインク。
Aブルー「元老寺が暑くて嫌なんだったら、涼しい所を」
キース 「あんたの世界は、リスクが高すぎなんだが!」
Aブルー「分かってるってば、嫌がってるのは」
キース 「どの辺がだ!」
拉致して監禁する気だろうが、と絶叫が。
まあ、そうでしょうね?
2020/07/16 (Thu)
☆拉致される先は
夏休みを間近に控えた休日、生徒会長宅に集う面々ですが。
キース君を隔離したいわけでして、ソルジャーが乗り気に。
シロエ 「お話は有難いんですけれど、先輩の命の方も…」
サム 「流石に見捨てられねえよなあ、こればっかりは」
キース 「頼む、お前たちも止めてくれ!」
ジョミー「そうは思うけど、キースもさあ…」
自発的に籠ると言ってくれないかな、とジョミー君の意見。
ジョミー「俺の夏休みはどうなるんだ、っていうのはね…」
シロエ 「厚かましいと思うわけですよ、ぼくも」
とはいえ、SD体制の世界はちょっと…、とシロエ君。
シロエ 「死なれたら、寝覚めが悪いですしね」
Aブルー「ぼくがいるから大丈夫、ではダメだろうねえ…」
キース 「当然だろうが!」
何にだって万一というのがある、と副住職、必死の形相。
キース 「あんたに拉致されるくらいだったら、俺は…」
シロエ 「元老寺に籠ってくれるんですか?」
キース 「い、いや、それは…。すまんが、マツカ…」
何処か用意してくれないか、と副住職の視線がマツカ君に。
キース 「贅沢は言わん、学生向けのワンルームでいい」
マツカ 「はあ…。お部屋を用意するんですか?」
キース 「エアコンつきで、コンビニも近くて…」
Aブルー「そう言わないで、ぼくに任せてよ!」
食事もつくしさ、と割り込むソルジャー。
Aブルー「それに和室もいけると思うよ、卒塔婆書き用の」
キース 「和室だと?」
Aブルー「うん。元老寺でなくても卒塔婆書きオッケー!」
いいんじゃないかな、とパチンとウインク。
Aブルー「任せてくれれば、手配をね!」
シロエ 「あのですね…」
畳だけじゃ雰囲気、出せませんよ、とシロエ君の指摘。
シロエ 「襖なんかも必要ですし、第一、部屋の構造が…」
キース 「宇宙船では、話にならんぞ」
Aブルー「宇宙船とは言ってないけど」
一同 「「「へ?」」」
何処へ拉致るんだ、と誰もがキョトン。
行き先は…?
2020/07/17 (Fri)
☆隔離のプロです
もうすぐ楽しい夏休みな休日、生徒会長宅に集う御一同様。
キース君を隔離という話が出て、ソルジャーが名乗りを。
シロエ 「宇宙船じゃないって、何処へ隔離する気です?」
ブルー 「まさか、アルテメシアじゃないだろうね?」
此処じゃなくって、君の世界の…、と生徒会長の問い。
ブルー 「空き部屋に送るというのはダメだよ、危険だし」
Aブルー「そんな面倒なことはしないよ、ぼくだって!」
もっと手軽な方法だよね、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「お金持ちなら、マツカの他にもいるからさ」
一同 「「「え?」」」
Aブルー「そりゃ、マツカには敵わないけど、それなりに」
お金も別荘も持ってる人が、と指差す窓の方向。
ブルー 「ま、まさか…」
Aブルー「あっ、分かった?」
ブルー 「ノルディに頼むつもりだとか?」
Aブルー「ピンポーン!」
何の心配も要らないだろう、と威張り返るソルジャー。
Aブルー「SD体制の世界じゃないし、バッチリだよ!」
ブルー 「うーん…。君の頼みなら引き受けそうだね…」
シロエ 「エロドクターに頼む気ですか…」
確かに隔離のプロではあります、とシロエ君、納得の表情。
シロエ 「そういうことなら、お願いしても良さそうです」
サム 「だよなあ、命の心配はねえし…」
スウェナ「この人が頼んでくれるんだったら、無料よね…」
それでいこう、と頷く面々。
ジョミー「良かったね、キース! これで涼しい毎日だよ」
Aブルー「卒塔婆は元老寺で書いて、別荘でもいいよ」
いくらでも送迎するからね、とソルジャー、太っ腹。
Aブルー「じゃあ、ノルディと話をつけてくるから」
キース 「ちょっと待て!」
別の意味で心配なんだが、と顔色の悪い副住職。
Aブルー「何か問題あるのかい?」
キース 「ノルディと言えば、エロドクターだぞ!」
Aブルー「そうだけど?」
キース 「俺も男なんだ!」
ヤバイ気がする、と顔面蒼白ですけど。
口説かれそうだと…?
2020/07/18 (Sat)
☆安全だそうです
じきに夏休みを迎える休日、生徒会長宅に集う面々ですが。
キース君だけ隔離しようという方向で、ソルジャーに一任。
Aブルー「ノルディが君を口説くって?」
キース 「俺が男である以上はな!」
サム 「あー…。エロドクターだしよ、あるかもなあ…」
ジョミー「でもさあ、あっちにも選ぶ権利はあるよね」
何もキースを選ばなくても、とジョミー君の鋭い意見。
ジョミー「お金さえ出せば、もっといいのが一杯いるしさ」
シロエ 「言えてますねえ、世の中、お金次第です」
誰かさんだって、それで釣ってるわけですし、とシロエ君。
シロエ 「本当だったら、こんな上物、釣れませんってば」
Aブルー「そうかもねえ…。現にこっちのハーレイだと…」
ブルー 「カモられもしないね、スルーされてるよ」
懐具合が寂しいからね、と生徒会長も頷く事情。
ブルー 「そういうわけだし、キースは安全圏だと思うよ」
キース 「なんで、そうだと言い切れるんだ!」
ブルー 「ノルディのタイプじゃないからねえ…」
Aブルー「あっ、珍しく君と意見が合うね!」
やっぱりキースはダメだよねえ、とソルジャー、ニヤニヤ。
Aブルー「キースの方がお金を出しても、ダメっぽい気が」
ブルー 「断られるだろうね、それはすげなく」
シロエ 「そこまでですか?」
ブルー 「なんと言っても、キースだからねえ…」
誰が好き好んで口説きたいと…、と生徒会長、決め付け。
ブルー 「好かれるのは、例のキノコくらいなものだよ」
Aブルー「アレだって、恩が無ければダメかも…」
ブルー 「うーん…。確かに、アレにも選ぶ権利が…」
本当だったら、あるんだよね、とキッツイ言葉が。
ブルー 「戒名を付けたのがキースでなければ…」
Aブルー「好かれるどころか、スルーもあるだろ?」
ブルー 「間違いないね。ノルディもそれと同じ理屈で…」
シロエ 「口説かないんなら、安心ですよ」
キース先輩を預けましょう、と賛成の声。
隔離ですか…?
2020/07/19 (Sun)
☆味見はあるかも
もうすぐ夏休みに入る休日、生徒会長宅に集った御一同様。
キース君を隔離する方向でして、ソルジャーにお任せで…。
Aブルー「それじゃ、ノルディに頼んでくるよ」
キース 「待ってくれと言っているだろう!」
勝手に話を進めやがって、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「あのエロ野郎は、守備範囲が広い筈なんだが!」
ブルー 「まあねえ…。それはそうかもしれないけどさ…」
Aブルー「それとこれとは、話が別だと思うけどねえ?」
絶対、君は好みじゃないね、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「顔はともかく、こう、色々と…」
ブルー 「ノルディの好みを外している、って気がするよ」
キース 「どうして、そうだと言い切れるんだ!」
どんなモノにも例外はある、と副住職、必死。
キース 「万が一という言葉にしたって、あるわけで!」
ブルー 「うーん…。万が一ね…」
Aブルー「どうだろうねえ、危ないのかな?」
ブルー 「可能性はゼロじゃないかもねえ…」
好奇心というモノもあるんだっけ、と生徒会長。
Aブルー「好奇心ね…。味見くらいはするってことかな?」
ブルー 「いわゆる試食で、ちょっとくらいは…」
キース 「おい!」
それを危ないと言うんじゃないか、と副住職の悲鳴。
キース 「その話、断固、断るからな!」
シロエ 「だったら、引きこもりでお願いします」
元老寺に籠って下さい、とシロエ君、すかさず注文を。
シロエ 「それが嫌なら、エロドクターの方にですね…」
ジョミー「でもさあ、万一のことがあったら…」
サム 「俺たちの立場がヤバくねえか?」
きっと末代まで祟られるんだぜ、とサム君、ブルブル。
サム 「二度と文句は言えなくなってよ、でもってよ…」
スウェナ「キースに絶対服従なのね、下僕モードで」
シロエ 「そ、それは…。怖いですけど、リスクの方は…」
キース 「高いと思うぞ、俺が保証する」
貴様ら、一生、恨んでやる、と副住職の睨み。
呪われると…?
2020/07/20 (Mon)
☆祟られるのは嫌だ
夏休みを間近に控えた休日、キース君の隔離を決めた面々。
ソルジャーに任せて安心な筈が、副住職が反撃開始でして。
キース 「俺が、エロドクターに手を握られでもしたら…」
シロエ 「まさか、それだけで恨むんですか!?」
キース 「当然だろうが、エロドクターだぞ?」
お前だったら平気なのか、と副住職、シロエ君をジロリと。
キース 「握られるくらいは平気と言うなら、譲歩しよう」
シロエ 「い、いえ…。正直、あまり自信は…」
サム 「俺も無理だぜ、下心アリで握るんだろ?」
キース 「まあ、それ以外に理由は無いな」
握手でも御免蒙りたいぞ、と副住職の眉間に皺が。
キース 「そんな野郎に預けるからには、覚悟しやがれ!」
シロエ 「ぐ、具体的には、どんな感じで祟るんです?」
キース 「さっき、スウェナが言ったヤツだな」
お前ら、全員、俺の下僕だ、と指をビシィ! と。
キース 「つまり、例の迷惑なキノコ以下だということだ」
一同 「「「げっ!!!」」」
アレ以下なのか、と誰もがガクブル。
ジョミー「そ、それは酷いよ、いくらなんでも!」
キース 「いや、下僕よりは弟子の方が偉い立場だ」
たとえキノコの弟子といえども…、と怖い台詞が。
キース 「ということで、俺は快適に隔離されてくる」
Aブルー「ふうん…。今更、乗り気になったのかい?」
キース 「ああ。あんたにとっても、悪い話じゃない筈だ」
俺に万一のことがあったら、下僕が増える、と立てる親指。
キース 「今後の法要は安泰なんだし、めでたいだろう?」
Aブルー「なるほどね! それじゃ、ノルディに…」
シロエ 「待って下さい!」
この通りです、とシロエ君、思いっ切り土下座。
シロエ 「キース先輩、どうぞ夏休みは、今まで通りに!」
サム 「マジで、そっちの方で頼むぜ!」
ジョミー「みんな、そうだと思うんだけど!」
キース 「ほう…」
では、そうしよう、と一気に纏まった話。
どんな夏休みに…?
2020/07/21 (Tue)
☆貸し切りなんです
キース君を隔離するのは諦めて、夏休みを迎えた御一同様。
柔道部の合宿も無事に終了、お待ちかねのマツカ君の別荘。
ジョミー「うーん、やっぱり山の別荘もいいよね!」
スウェナ「海の別荘も素敵だけれど、あっちはゲストが…」
絶対、来るでしょ、とスウェナちゃんが見回す山の別荘。
スウェナ「その点、こっちは貸し切りな分、最高だわよ」
シロエ 「ですよね、ぼくたちだけですから」
サム 「それに高原は涼しいしよ…。文句ねえよな」
マツカ 「どうぞ、寛いで下さいね」
とっくに慣れてらっしゃいますけど、と御曹司の笑み。
マツカ 「お部屋も、いつものを御用意してます」
一同 「「「やったー!」」」
早速、荷物を置いて来よう、と散った面々、じきに集合。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 夏でも暖炉っていいよね!」
ブルー 「山の別荘ならではだよ、うん」
サム 「暖炉は此処の名物だよなあ、しかも広いしよ」
俺たち全員が入っても余裕だし、とサム君、広間を絶賛。
サム 「他にも部屋は山ほどあるしよ、マツカ最高!」
ジョミー「誰かさんと違って、凄いもんねえ!」
キース 「……その件だがな」
お前ら、俺を隔離しようとしてたよな、と副住職の渋面。
キース 「海はともかく、こっちの方は、だ…」
シロエ 「誰かさんは来ない、と言いたいんですか?」
キース 「分かっているなら、何故、ああなった!」
俺は忘れちゃいないからな、と睨み付けている副住職。
キース 「隔離されていたら、俺は今頃…」
シロエ 「キリキリと卒塔婆書きですね」
キース 「ただそれだけのことだろうが!」
貴様らにメリットは何も無いぞ、と突き付ける指。
キース 「あの馬鹿野郎は、此処には現れないんだし…」
シロエ 「それはそうですけど、フラグがありますからね」
キース 「フラグだって?」
シロエ 「ええ。フラグと、キース先輩あるあるですよ」
どっちも、とても怖いんですよ、とシロエ君。
なんですか、それ…?
2020/07/22 (Wed)
☆自覚して欲しい
夏休みを迎えたシャン学メンバー、マツカ君の山の別荘へ。
隔離されかかったキース君も無事に、来てるんですけど…。
キース 「フラグと、キース先輩あるある、だと?」
シロエ 「そうですけど?」
これが本当に怖くてですね…、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「もう日頃から怖いですから、避けたいですよ」
サム 「分かるぜ、気分は誰でも同じだしよ…」
ジョミー「キースの名前に先輩がつくか、つかないかだよ」
シロエとの違いはそこだけだよね、とジョミー君。
ジョミー「キースの後輩になるのは、シロエだけだし」
スウェナ「後は同級生か、自分が先輩って人だけだわね」
ぶるぅ 「んとんと…。ぼくは、どっちになるの?」
マツカ 「ぶるぅですか…。どうなんでしょうね?」
長生きしてるのは確かですけど、と御曹司が傾げる首。
マツカ 「でも、6歳にはなりませんしね、ぶるぅは」
ジョミー「卵に戻ってやり直すもんね、だから歳だと…」
シロエ 「後輩ってことになるんでしょうけど…」
どう判断をすべきでしょうか、とシロエ君、生徒会長に。
シロエ 「ぶるぅの場合は、どうなるんですか?」
ブルー 「うーん…。上から目線って子でもないしね…」
でも今は、そんなことよりさ、生徒会長が見詰める副住職。
ブルー 「フラグと、キースあるあるだってば、問題は」
シロエ 「そうでした! 本人が分かっていませんしね」
ブルー 「だから余計に深刻なんだよ、本当に」
もっと自覚して貰わないと、と生徒会長、深い溜息。
ブルー 「いわゆるフラグ体質なんだし、自重をね」
キース 「フラグ体質?」
何なんだそれは、と副住職の顔に『?』マークが。
キース 「ますますもって分からないんだが、何の話だ?」
ブルー 「フラグと、それから、あるあるだけどね?」
キース 「それが謎だと言っているんだ、さっきから!」
ブルー 「分かってないねえ…」
これだから厄介なんだってば、と言ってますけど。
フラグ体質…?
2020/07/23 (Thu)
☆フラグを立てる人
マツカ君の山の別荘に来た、シャン学メンバーですけれど。
一緒に来ているキース君が問題、あるあるとフラグ体質。
シロエ 「本当に分かっていないんですねえ、キース先輩」
ブルー 「だからこそ、あるあるでフラグ体質なんだよ」
キース 「俺に分かるように説明しやがれ!」
勝手に納得しやがらないで、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「この状態だと、言いがかりとしか思えんぞ!」
シロエ 「ふうん…。言いがかりだと来ましたよ」
サム 「被害者意識ってヤツだぜ、ソレ」
ジョミー「毎回、フラグを立てるくせにね」
自覚症状ゼロなんだよ、とジョミー君が振っている首。
ジョミー「やっぱり、隔離がお似合いだったかも…」
ブルー 「健康保菌者と、立場は変わらないからねえ…」
キース 「その話は無しになっただろうが!」
スウェナ「そこをしっかり考えなさいよ、頭を冷やして」
そうすれば自ずと分かる筈よ、とスウェナちゃんの指摘。
スウェナ「とりあえず、ホットのコーヒーはダメね」
マツカ 「アイスと取り替えて貰いましょうか?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくが行ってくる!」
厨房の人に頼んで来るね、と跳ねて行った元気なお子様。
ぶるぅ 「お待たせーっ! はい、アイスコーヒー!」
キース 「…どうしろと?」
ブルー 「まずは、一口、クイッとね」
少しは頭が冷えると思う、と生徒会長、的確な指示を。
ブルー 「飲んだら、心でお念仏を」
キース 「よく分からんが…」
飲むか、とクイッと、それから合掌。
キース 「南無阿弥陀仏…、と。それで、どうだと?」
ブルー 「自分を振り返ってみることだね」
今までに立てたフラグと、あるあるの件、と生徒会長。
キース 「あるあるも、フラグも、分からんのだが!」
シロエ 「真面目に絶望的ですね、コレ…」
ブルー 「この状態だと、またやるかもねえ…」
キース 「言いがかりだ!」
そうとしか思えん、とブツブツ文句ですけど。
フラグって…?
2020/07/24 (Fri)
☆あるあるとフラグ
マツカ君の山の別荘に来ている面々、問題なのがキース君。
あるあるとフラグ体質だそうで、本人は自覚がゼロだとか。
シロエ 「全く分かっていない所が、泣けますよね」
サム 「隔離の話も出たってえのに、忘れてやがるぜ」
ジョミー「そんなキャラだから、フラグを立てるんだよね」
せっせと立てては、誰かさんを呼び込むんだよ、と嘆き節。
ジョミー「ここまで言って分からないなら、馬鹿だってば」
キース 「誰が馬鹿だと!」
一同 「「「コレ!!!」」」
お前だ、お前、と一斉にキース君に突き付けられる指。
キース 「俺だって…?」
シロエ 「今の流れだと、キース先輩しかいませんよ」
幼稚園児でも分かりますよね、とシロエ君、フウと溜息。
シロエ 「わざとボケてるのか、天然なのか、謎ですけど」
ブルー 「自分のことは見えないものだよ、人間はね」
自分に都合の悪い場合は特に、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「とはいえ、キースも坊主なんだし、もう少し…」
キース 「何が言いたい!」
ブルー 「己を知るべき、といった所かな」
でないと今後もフラグを立てるし、と生徒会長、腕組みを。
ブルー 「いいかい、君は、誰かさんを呼びまくるんだよ」
キース 「呼んでいないが!」
ブルー 「だけど来るよね、かなりな高確率で」
それがフラグというヤツでさ…、と容赦ない言葉。
ブルー 「でもって墓穴を掘るのが、あるある」
キース 「墓穴…?」
ブルー 「法要をするしかないとかね!」
他にも色々ある筈だけど…、と的確すぎるツッコミが。
ブルー 「その辺、自重するべきだってば」
シロエ 「まったくです。隔離されたくなければですね…」
別荘では控えて貰えませんか、とシロエ君の注文。
シロエ 「快適な別荘ライフのためです」
キース 「あの馬鹿は、此処には来ないんだが!」
シロエ 「フラグは何処でも立てられますから」
口を慎んで頂けますか、と言ってますけど。
沈黙しろと…?
2020/07/25 (Sat)
☆喋らないのが一番
マツカ君の山の別荘に来た面々ですけど、心配な点が一つ。
無自覚にフラグを立てるキース君なわけで、避けたい災難。
キース 「口を慎めとは、どういうことだ?」
シロエ 「迂闊なことを喋らないで頂きたいですね」
誰かさんを呼びそうなことは絶対ダメです、とシロエ君。
シロエ 「まあ、来ないとは思いますけどね、こっちには」
ジョミー「今まで一度も来ていないしね、山の別荘」
サム 「でもよ…。今後も来ねえとは言い切れねえよな」
スウェナ「そうなのよねえ…。だって、エロドクターも…」
山の別荘を持ってるものね、とスウェナちゃんが竦める肩。
スウェナ「そっちにいないとは言えないわよ、アレ」
一同 「「「あー…」」」
こっちに顔を見せないだけかも、と誰もがブルブル。
ジョミー「だったら、キースは、尚更さあ…」
シロエ 「自重して貰わないと困るんですよ、色々と」
あるあるの方も、フラグの方も…、とシロエ君の真剣な瞳。
シロエ 「後悔先に立たずですから、しっかりと」
キース 「俺に黙っていろと言うのか?」
サム 「ぶっちゃけ、一番早いぜ、それが」
返事するだけでいいんでねえの、とサム君の意見。
サム 「それから飯の注文くらいで、他は、だんまり」
シロエ 「いいですね、ソレ!」
マツカ 「思念波の方は、どうするんです?」
そっちでも意思の疎通が出来るんですけど、と御曹司。
マツカ 「思念波が使用オッケーだったら、楽ですが…」
シロエ 「ダメに決まっているでしょう!」
そんなダダ漏れな通信手段、とシロエ君、マッハで否定。
シロエ 「サイオン関係は、例の人の得意技ですよ?」
ジョミー「傍受されまくって、ダダ漏れだよね…」
確かにダメだ、とジョミー君も。
ジョミー「LINEはどうかな、誰もやってないけどさ」
シロエ 「サム先輩だけ、やってましたね」
サム 「キースもじゃねえかよ」
大学の仲間はLINEだろ、とサム君。
じゃあ、LINEで…?
2020/07/26 (Sun)
☆連絡はコレで
マツカ君の山の別荘ライフで、警戒すべきなのがキース君。
誰かさん関連で立ちそうなフラグ、全力で回避したい問題。
シロエ 「そういえば、キース先輩も、やってましたっけ」
スウェナ「だったら、私たちも始めればいいわけね?」
サム 「今だけ、使えばいいんでねえの?」
普段はLINEは要らねえだろ、とサム君が立てる親指。
サム 「俺も全く使ってねえしよ、此処だけってことで」
ジョミー「キースとの連絡専用でいこうよ」
ブルー 「了解。それじゃ、みんなで…」
始めようか、と生徒会長も乗り気ですけど。
キース 「ちょっと待て!」
シロエ 「……何か問題ありますか?」
キース 「サムだ、サムがLINEをやっているのは…」
俺の親父との連絡用だろうが、とキース君の悪い顔色。
キース 「俺は親父とは繋がってないぞ、LINEでは!」
サム 「あー…。俺を経由で繋がるってか?」
キース 「お前でなくても、他のヤツらが心配だ!」
俺を抜きで親父と繋がらないか、とガクガクブルブル。
キース 「LINEを使えば、ごく簡単なことだしな…」
シロエ 「ああ、なるほど…。確かに悪用できますね」
ジョミー「ソレ、悪用って言うのかな?」
御注進とか言うんじゃないの、とジョミー君。
ジョミー「キースの素行で困った時には、連絡できるし」
一同 「「「イイネ!」」」
是非ともLINEで繋がろう、と誰もが大賛成。
シロエ 「アドス和尚と繋がっていれば、安心ですよ」
スウェナ「いいわね、フラグも立たなくなるかも…」
ジョミー「あるあるもだよ」
キースの素行は即バレだしさ、とジョミー君、満面の笑顔。
ジョミー「この問題、どう思います、って言えば一発!」
シロエ 「いいですねえ…」
それで行きましょう、と大きく頷くシロエ君。
シロエ 「キース先輩との連絡は、LINEに決定ですね」
キース 「俺は承諾してないぞ!」
勝手に決めるな、と叫んでますけど。
どうなりますやら…。
2020/07/27 (Mon)
☆繋がるのは勘弁
マツカ君の山の別荘に来た面々ですけど、キース君が問題。
フラグは何処でも立てられるわけで、喋らせたら危険かも。
シロエ 「キース先輩、元からLINEをやってますよね」
キース 「それとこれとは話が別だ!」
親父と繋がるのだけはやめてくれ、と副住職、必死の形相。
キース 「親父の怖さは半端ないんだ、キレた時には!」
ジョミー「知ってるってば、罰礼は百回が基本だよね」
サム 「普段から食らっているじゃねえかよ、罰礼」
何を今更、と僧籍な人たち。
サム 「ちょっとくらい増えても、死なねえと思うぜ」
スウェナ「そうよ、快適な別荘ライフのためなんだから…」
シロエ 「文句を言わないで欲しいですねえ、本当に」
せっかくの別荘なんですから、とシロエ君、大真面目な顔。
シロエ 「フラグも、あるあるも、勘弁願いたいんです」
キース 「しかし、お前たちがLINEを始めたら…」
別荘だけでは終わらないよな、と副住職からの質問が。
キース 「親父と繋がって、延々と俺の悪口を…!」
シロエ 「ソレ、悪口とは違いますから」
ジョミー「そうだよ、単なる報告だってば」
こういうことをやってます、と連絡するだけ、という声が。
ジョミー「キースがフラグを立てなかったら、大丈夫だよ」
サム 「だよなあ、報告する必要がねえんだし…」
問題ねえだろ、とサム君、サラッと。
サム 「んじゃ、みんなLINEを始めるのな?」
シロエ 「もちろんですとも、いい機会ですし」
キース 「待ってくれ!」
俺にチャンスを与えてくれ、とキース君、縋るような目。
シロエ 「チャンスですって?」
キース 「是非、頼む!」
別荘ではフラグを立てないようにするから、と土下座。
サム 「お前、そんなの、出来るのかよ?」
シロエ 「出来る気が全くしないんですけど…?」
キース 「無事にやり遂げたら、LINEは無しで…!」
そういうことにしてくれないか、と泣きそうですけど。
出来ますか…?
2020/07/28 (Tue)
☆代替手段を希望
マツカ君の山の別荘に来ている面々、心配なのがキース君。
何かと言えば立てがちなフラグ、なんとも不安な問題で…。
シロエ 「フラグを立てない、って言われてもですね…」
ジョミー「キースの場合は、ほぼ天然に近いしね…」
サム 「どうしようもねえって気がするぜ、俺は」
やるだけ無駄ってモンでねえの、とサム君の冷たい台詞。
サム 「この際、LINEでいいじゃねえかよ」
キース 「要するに、此処での俺との連絡用だろう?」
そもそも当初の目的は…、と副住職。
シロエ 「まあ、そうですけど?」
キース 「だったら、代替手段があればいいかと」
一同 「「「はあ?」」」
何だそれは、と誰もがキョトン。
ジョミー「代替手段って…。何があるわけ?」
キース 「笑われそうだが、筆談だ!」
ボディーランゲージもプラスして…、と副住職の提案。
キース 「それなら、何とかいけるという気が…」
シロエ 「ああ、なるほど…。喋りませんものね」
サム 「でもよ、その他は無言なのかよ?」
別荘ライフの楽しみが減るぜ、とサム君の指摘。
サム 「俺たちは別にかまわねえけど、キースがよ」
マツカ 「そうですよね…。少し気の毒な気が…」
キース 「LINEを導入されるよりマシだ!」
ついでに普段は普通に喋る、と副住職。
キース 「ヤバイと思ったら、即、筆談に切り替えで…」
シロエ 「フラグを回避するわけですね?」
キース 「書いている間に、思考を整理できるしな」
フラグを立てる前に気付くだろう、という意見。
ジョミー「うーん…。どうだろ?」
シロエ 「いいんじゃないですか、試してみれば」
それでも立てたら、即、LINEです、とシロエ君。
シロエ 「そんな感じでいってみましょう、別荘ライフは」
キース 「有難い! 手間をかけるが、よろしく頼む」
ブルー 「頑張るんだね、あまり出来る気がしないけど」
お手並み拝見といこう、と生徒会長、ニヤニヤ。
大丈夫ですか…?
2020/07/29 (Wed)
☆ボートで遊ぼう
マツカ君の山の別荘に来た御一同様、楽しい夏休みを満喫。
けれどキース君だけが、フラグを立てないように必死で…。
シロエ 「楽しかったですねえ、今日も最高でしたよ」
サム 「おう! 乗馬も、ボート遊びもよ」
ジョミー「山の別荘ならではだよねえ、どっちもね」
平地だったら、暑くて無理っぽいし、とジョミー君の意見。
ジョミー「ボートは涼しそうに見えても、漕ぐのがね…」
ブルー 「まあねえ、漕ぎ手は力仕事だし」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ブルーはサイオンだけどね!」
だから、ぼくでも漕げるもん、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「急流下りだって、ボートで遡れるも~ん!」
サム 「すげえな、自然に逆らってるけどよ」
シロエ 「ちょっぴり見たい気もしますよね」
ぶるぅ 「んとんと…。だったら、明日、やってみる?」
あっちの方に谷があるでしょ、と指差す方向。
ぶるぅ 「ボートは湖のを、瞬間移動で運べばいいしね」
スウェナ「いいわね、それって一緒に乗れるの?」
ぶるぅ 「定員までなら乗せちゃうよ!」
一同 「「「イイネ!」」」
明日はソレだ、と一気に盛り上がる夕食の席。
マツカ 「漕ぐのは、ぶるぅだけですか?」
ブルー 「せっかくだから、ぼくも腕前を披露しようかな」
シロエ 「すると、ボートは2隻ですね!」
漕ぎ手の他に、1隻に2人乗れましたっけ、という声。
シロエ 「乗って行けるのは4人ですよ」
ジョミー「言い出しっぺのスウェナは、優先だよね」
サム 「空きは3人な!」
でもって、面子が5人なんだぜ、とサム君が折る指。
サム 「ジャンケンだよな?」
ジョミー「そうなんだけどさ…」
キースは外した方がいいよ、とジョミー君。
ジョミー「今日まで、フラグは立ててないけど…」
シロエ 「あー…。ジャンケンはヒートアップしますし…」
サム 「やべえよな?」
キース 「いや、俺は…!」
常に冷静なつもりなんだが、と言ってますけど。
本当に…?
2020/07/30 (Thu)
☆得するのは誰だ
マツカ君の山の別荘を満喫中な、シャン学メンバーですが。
急流をボートで遡る遊び、乗って行く面子を決めるには…。
シロエ 「キース先輩の台詞って、アテになりませんしね」
ジョミー「冷静だって言う時に限って、フラグなんだよ」
だからジャンケンから外れて欲しい、と注文が。
ジョミー「どうせ、もう一人、負けて面子から外れるしさ」
サム 「そいつと一緒に岸で見とけよ」
俺が負けるかもしれねえけどな、とサム君、苦笑。
サム 「んじゃ、誰が負けても恨みっこなしでよ」
マツカ 「いえ、ぼくがキースと残りますよ」
一同 「「「へ?」」」
マツカ 「ぼくが御招待してるんですから、当然です」
皆さんに楽しんで頂かないと…、と御曹司の笑み。
マツカ 「それにキースも、ぼくが残っていた方が…」
サム 「どうなるんだよ?」
マツカ 「待っている間、快適に過ごせますからね」
別荘から色々、運んで貰って…、とニッコリと。
マツカ 「ですから、他の皆さんでどうぞ」
シロエ 「えーっ!? それだと、キース先輩がですね…」
ジョミー「なんか得しているってば!」
そんなのダメだ、と、たちまち不満が爆発。
キース 「だったら、マツカが残ってだな…」
シロエ 「は?」
キース 「俺を外した他の面子で、ジャンケンでよかろう」
シロエ 「いいですね! って、待って下さい!」
それだと、キース先輩が不戦勝です、と別の不満が。
シロエ 「なんで、キース先輩が不戦勝で楽しむんです!」
ジョミー「有り得ないってば、それは絶対!」
キース 「よし。ジャンケンに俺を混ぜるんだな?」
お前たちが自分で言い出したんだぞ、と副住職、ニヤリ。
キース 「それでどうなろうが、俺に責任は無いわけだ」
シロエ 「ちょ、このフラグ、誰が立てたんです?」
サム 「やべえよ、次はキースが立てるぜ」
キース 「「「嫌すぎるーっ!」」」
フラグは勘弁、とパニックですけど。
今月、これにて中継終了~。
2020/07/31 (Fri)