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シャングリラ学園つれづれ語り

☆一日早いんです


さて、二月。寒さが一番厳しい季節、節分寒波なる言葉も。
そんな節分の行事について、生徒会室で検討中の御一同様。

ジョミー「今年は節分、早いんだよねえ、いつもより」
キース 「まさかの二月二日だからな…」
スウェナ「二月三日だと思っていたわよ、ずっと固定で」

明日だなんて信じられないわ、とスウェナちゃん。

スウェナ「まだ今日は二月一日なのに…」
シロエ 「124年ぶりでしたっけ、移動するのは」
ブルー 「そうらしいねえ、ぼくも正直、忘れていたよ」

固定じゃないという件を、と四百年以上生きている人の言。

ブルー 「シャングリラ学園が出来てからでも、殆どは…」
キース 「二月三日でやってたんだな?」
ぶるぅ 「そだよ、豆まきとかも全部ね」

それで明日はどうするの、と生徒会室の主と言えるお子様。

ぶるぅ 「サボるの、それとも学校で豆まき?」
サム  「登校するなら、此処で相談していねえだろ?」
ぶるぅ 「そっかぁ、今年もサボリなんだね!」

いつもの所にお参りするの、と質問ですけど。

ジョミー「悩んじゃうよね、あそこでいいのか…」
シロエ 「誰かさんが来るのが確定ですしね…」
キース 「しかしだ、何処に変更しても…」

あの馬鹿野郎が来そうな気がする、とキース君の渋面。

キース 「お参りの方は無事に済んでも、その後にだな…」
サム  「湧いて出るってか?」
キース 「なんと言っても、あいつなんだぞ?」

こっちに来て、黙って帰ると思うか、と苦い顔付き。

キース 「なにしろ節分は、夜までイベント続きだからな」
一同  「「「あー…」」」

何処かで何かをやっているよね、と誰もが納得。

ジョミー「他所に行っても、お参りを済ませて戻ったら…」
キース 「恵方巻を提げた、迷惑なヤツが来ると思うが」
ジョミー「恵方巻に御祈祷よろしく、とか?」
一同  「「「シーッ!」」」
ジョミー「ご、ごめん…」

フラグだったかも、と慌てるジョミー君。
失言ですよね…。


2021/02/01 (Mon)

 

☆たまたまなんです


今年の節分は二月二日で、124年ぶりに1日早めの節分。
前日に生徒会室に集った面々、行き先を検討中ですけれど。

シロエ 「ジョミー先輩、フラグを立ててどうするんです」
サム  「そうだぜ、せっかく、あの野郎がよ…」
キース 「今の時点で、現れていないというのにな…」

気付いていない可能性も高いんだぞ、とキース君の指摘。

キース 「二月三日だと、まだ思い込んでいるとかな」
ジョミー「ご、ごめん…。つい、ウッカリ…」
??? 「大丈夫、フラグなんかじゃないから!」

こんにちはーっ! とソルジャー(会話表記はAブルー)。

Aブルー「今年は節分、明日だってねえ!」
一同  「「「げっ!!!」」」

来たじゃないか、と皆の視線がジョミー君に集中。

シロエ 「ジョミー先輩、有罪ですよ!」
サム  「違いねえなあ、来ちまったしよ」
キース 「覚悟は出来ているんだろうな?」
ジョミー「う、うん、本堂の柱は勘弁だけど…」

節分寒波で寒いからさ、とジョミー君、泣きそうな顔。

ジョミー「あんな所に縛られちゃったら、凍死だってば!」
キース 「安心しろ、火鉢くらいは置いてやるから」
ジョミー「そ、それだけ…?」
キース 「何も無いよりマシだろうが!」

修行道場だって、その程度だぞ、と副住職。

キース 「分かったら、キリキリお縄になれ!」
ジョミー「そ、そんな…!」
Aブルー「待ってよ、ジョミーは悪くないから」

フラグじゃないと言っただろ、とソルジャー、割り込み。

Aブルー「気が付いたのは、たまたまだってば」
キース 「本当か?」
Aブルー「そうだよ、肉まんを買いに来ただけで!」
一同  「「「肉まん?」」」

なんだソレは、と誰もがキョトン。

キース 「肉まんだと?」
Aブルー「この時期、コンビニの定番だろう?」
キース 「それがどうしたと?」
Aブルー「コンビニの表に、恵方巻の広告があってね!」

日付と恵方が書いてあった、と威張り返る人。
なるほど…。


2021/02/02 (Tue)

 

☆日が変わるなんて


今年の節分は1日早くて、124年ぶりの二月二日ですが。
気付かないかと思われたソルジャー、知ってしまいまして。

Aブルー「今年の恵方は、南南東になるんだってね!」
キース 「そうか、分かって良かったな」
Aブルー「君たちも本当に人が悪いよ、今年は早いって…」

教えてくれればいいのにさ、とソルジャーが尖らせる唇。

Aブルー「もし肉まんを買いに来なかったら、今年はさ…」
ブルー 「気付かない所だったって?」
Aブルー「決まってるだろう、まさか日が変わるなんて!」

アレは固定だと思っていたよ、とブツブツと。

Aブルー「ずっと二月の三日だったし、そうなんだと…」
キース 「それは俺たちも同じだが?」
Aブルー「そうなのかい?」
シロエ 「124年前を体験した筈の会長もですね…」

忘れ去ってたらしいですよ、とシロエ君。

シロエ 「ですから、ぼくたちが知るわけありません」
Aブルー「なるほどねえ…。それで、今年は?」

何処にお参りするんだい、とソルジャーが乗り出す膝。

Aブルー「最近、他所に行く説が毎年、出るようだけど」
キース 「その通りだが、もう決定したな」
Aブルー「え?」
キース 「あんたが此処に出て来た以上は、変更しても…」

変更する意味が無いからな、とキース君、キッパリ。

キース 「つまり今年も、七福神巡りということだ」
Aブルー「なんだか引っ掛かる言い方だけど、まあ…」

一緒にお参り出来ればそれでオッケー、と頷く人。

Aブルー「じゃあ、明日、来ればいいんだね?」
ブルー 「もう帰るのかい?」
Aブルー「ハーレイの休暇を変更しないとダメだから!」

いきなり休みが前倒しだしね、とソルジャー、溜息。

Aブルー「キャプテンが急な休暇というのは、大変で…」
ブルー 「そりゃそうだろうね、キャプテンなんだし」
Aブルー「それじゃ、急ぐから!」
キース 「本当に帰りやがったぞ?」

どうやら休暇の危機らしいな、と副住職。
取れるんですか…?


2021/02/03 (Wed)

 

☆突発事故に期待


今年の節分は124年ぶりに、1日早い二月三日ですけど。
前日まで知らなかったソルジャー、慌てて姿を消しまして。

キース 「休暇を遅くするなら分かるが、前倒しとは…」
シロエ 「キツそうですねえ、スケジュール的に」
ジョミー「キャプテンだもんね、デスクワークとはさ…」

ちょっと違う仕事になるもんね、とジョミー君も傾げる首。

ジョミー「早めるだなんて、出来るのかな?」
ブルー 「さあねえ、状況によるだろうねえ…」
サム  「明日に動かせねえ予定があったら、無理だよな」
スウェナ「そうよね、ミュウの子供の救出作戦だとか…」

日を変えるのは無理だわよ、とスウェナちゃん。

スウェナ「練り上げた計画がパアになるもの」
ブルー 「それだけは入っていないと思うね」
シロエ 「どうしてです?」
ブルー 「入っていたなら、ブルーも動けないからだよ!」

いくら節分でも特別休暇は取れない、と生徒会長、断言。

ブルー 「ソルジャーの仕事が最優先だよ、その場合はね」
キース 「なるほどな…。あいつが急に休める以上は…」
シロエ 「重要な予定は無いと思っていいんですね?」
ブルー 「残念だけど、そういうことだね」

突発事故にでも期待したまえ、と生徒会長、深い溜息。

ブルー 「いきなりトイレが壊れるだとか、そっち系で」
シロエ 「トイレですか?」
ブルー 「生活に欠かせないから、馬鹿に出来ないよ?」

でも命には係わらないから、とクスクスと。

ブルー 「その線で祈るしかないねえ…」
シロエ 「キース先輩、お願いします!」
キース 「俺なのか!?」
シロエ 「たまには役に立って下さい!」

明日の平穏な節分のために、と副住職に課された使命。

サム  「俺も賛成。今日のお勤めでキッチリ祈れよ!」
ジョミー「頑張ってよね、プロのお坊さんなんだしさ」
キース 「分かった、努力してみよう…」
一同  「「「イイネ!」」」

効きますように、と誰もが期待ですけど。
どうなる…?


2021/02/04 (Thu)

 

☆気が利かない人


124年ぶりに1日早い節分、二月二日の朝が来ましたが。
生徒会長のマンション前に集う面々、期待はあらぬ方向へ。

シロエ 「キース先輩、きちんと祈ってくれたんですか?」
キース 「それはまあ…。しかしだな…」
サム  「何か問題があるのかよ?」
キース 「他人様の不幸を祈願するのは、アウトだからな」

直接的には祈れないのだ、と副住職の苦々しい顔。

キース 「つまり、トイレが壊れるようにと祈るのは…」
ジョミー「出来ないわけ?」
キース 「ああ。俺たちの不幸を避けるのが関の山だ」
スウェナ「それって、効かないってことじゃないの!」

不幸を避けられたことが無いわ、とスウェナちゃんの指摘。

スウェナ「まだ雪請いを頼んだ方がマシだったわよ!」
シロエ 「そうですね…。ドカ雪だと交通機関が麻痺で…」
ジョミー「路線バスでは行けないもんね…」
サム  「ウッカリしてたぜ、そこを確認するのをよ…」

でもよ、とサム君が顎に当てる手。

サム  「キースが、もちっと気が利いてればよ…」
シロエ 「祈願の内容、切り替えられた筈ですよね…」
マツカ 「臨機応変という言葉もありますしね」

少し頭が固いのでは…、と御曹司の容赦ない一撃。

マツカ 「副住職なら、それでもいいんですけれど…」
ブルー 「経営者だと致命的だね、気が利かないのは」
キース 「そ、それは…」
マツカ 「まあ、保守的な業界ですから、いいんでしょう」

伝統を守る世界ですしね、と一転、穏やかな笑みの御曹司。

マツカ 「とはいえ、今日の件に関しては…」
キース 「俺に責任があると言うのか?」
マツカ 「無いんですか?」

本当にゼロだと言えるでしょうか、と御曹司が傾げる首。

マツカ 「皆さんは、どうお思いですか?」
シロエ 「過失がゼロとは言えませんよね…」
サム  「だよなあ、いわゆる思慮不足だしよ」
キース 「そ、そう言われても…」

トイレの故障と言っただろうが、と焦る副住職。
ピンチ到来…。


2021/02/05 (Fri)

 

☆普通ならダメかも


124年ぶりに1日早い節分、二月二日の朝なんですけど。
生徒会長のマンション前に集う面々、副住職に非難の視線。

シロエ 「トイレの故障を祈れないなら、別の方法ですよ」
ジョミー「ホントに頭が固いよね…。ダメだよ、これじゃ」
マツカ 「お寺と伝統を守るためには、向いてますけど…」
スウェナ「どうかしら? キースの場合は、そうだけど…」

普通のお坊さんとしてはダメかも、とスウェナちゃん。

スウェナ「だって、普通は、お寺を継いでいくんでしょ?」
サム  「そいつが、どうかしたのかよ?」
スウェナ「お嫁さんをゲットしないとダメじゃないの!」

次の世代が生まれないわよ、とスウェナちゃんの指摘。

スウェナ「でもねえ、気が利かなくて頭が固いと…」
シロエ 「あー! 女性が逃げてくわけですね!」
マツカ 「そう言われれば、ただでもお寺ですから…」

デートとかも制約だらけですよね、と御曹司も同意。

マツカ 「ドタキャンなんかも多いでしょうし…」
スウェナ「でしょ? そういう時のフォローが無いのよ?」
ジョミー「行けなくなった、で終わりそうだよね」
シロエ 「気が利く人なら、何かするんでしょうけど…」

マツカ先輩なら、どうしますか、とシロエ君の問い。

シロエ 「デート直前に、何か予定が入ったら?」
マツカ 「お断りして、食事の予約でも入れていたなら…」

お友達とどうぞ、と言うでしょうね、と御曹司。

マツカ 「誰かお誘いして、楽しんで下さい、と」
ジョミー「流石! でもって、お金はマツカが払うんだ?」
マツカ 「当然ですよ。そして、出来ればメッセージと…」

お菓子か花でも、お店に届けておきます、と神対応な答え。

マツカ 「もちろん、お友達の分もですね」
サム  「すげえな、やっぱ、マツカは違うぜ」
スウェナ「キースにも、それが出来るかしらね?」
ジョミー「無理っぽいよね…」
キース 「うっ…」

グッと詰まっている副住職、どうやら図星。
頭が固い、と…。


2021/02/06 (Sat)

 

☆固さを直したい


124年ぶりという1日早い節分、二月二日の朝ですけど。
生徒会長のマンション前に集った一同、キース君を糾弾中。

スウェナ「彼女のフォローも出来ないわけよね、早い話が」
シロエ 「お嫁さんを捕まえるのは難しそうですね…」
サム  「確かに、普通の坊主だったらマズイよなあ…」
ジョミー「道はお見合いしか残ってないよね?」

そっちは普通より楽かもだけど、とジョミー君。

ジョミー「お寺同士のネットワークが強そうだしさ」
マツカ 「ありそうですね、婚活に力を入れていそうです」
スウェナ「すると、キースみたいに気が利かなくても…」

なんとか解決するってわけね、とスウェナちゃん、溜息。

スウェナ「どおりで危機感を持ってない筈よ、頭の固さに」
シロエ 「固いままでも、お坊さんならいけるんですか…」
マツカ 「そのようですね…」

諦めましょう、と御曹司、副住職をチラリ。

マツカ 「キース、今回は助かりましたね」
キース 「言われようは非常に酷かったんだが!」
マツカ 「蒸し返してもいいんですか?」

それなら強火で蒸し直しますが、とマツカ君の微笑み。

マツカ 「もうじき、誰かさんも来るでしょうから…」
シロエ 「いいですね! この際、炎上させましょう!」

蒸し過ぎて発火するんですよ、とシロエ君も。

シロエ 「蒸気が出ないと、蒸し器もですね…」
マツカ 「ええ、アッサリと焦げますからね」

では、蒸し直しの方向で…、と御曹司。

マツカ 「今年の七福神巡りの祈願が決まりましたよ」
スウェナ「あら、何なの?」
マツカ 「キースの頭の固さをですね…」

ちょっと直して頂きたいと…、とマツカ君、ニッコリ。

マツカ 「こう、柔らかく、お豆腐のように直すんです」
サム  「いいんでねえの? メンタルも豆腐にすれば」
一同  「「「メンタル?」」」
サム  「なんかよ、豆腐メンタルって言うじゃねえかよ」

そうなったら世の中、平和でねえの、という声が。
豆腐メンタル…?


2021/02/07 (Sun)

 

☆豆腐にしてやる


124年ぶりに1日早い節分、二月二日が来ましたけれど。
生徒会長のマンション前に集う面々、副住職に不満が炸裂。

サム  「キースの頭の固さってえのも、アレだけどよ…」
シロエ 「メンタルの方も、確かに問題ありそうですね」
ジョミー「うん。しぶといって言うか、なんて言うかさ…」

懲りないし、学習しないよね、とジョミー君の厳しい指摘。

ジョミー「頭が固いってだけじゃないよね、その原因」
サム  「だろ? ちょっとメンタル強すぎってな」
マツカ 「キースのメンタルを豆腐に、ですね」

劇的に変わりそうですよ、と御曹司も同意。

マツカ 「誰かさんのことも、怖くなるんでしょうけど…」
シロエ 「ぼくたちに対しても、恐怖心が芽生えますよね」
スウェナ「そうねえ、一度、フルボッコにしてやれば…」

懲りて、借りて来た猫になるわよ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「今年の祈願はソレがいいわね、固い頭と…」
シロエ 「図太いメンタルを、豆腐に直して貰うんですね」

頑張りましょう、とシロエ君が突き上げる拳。

シロエ 「上手く行ったら、色々と丸く収まりますよ」
キース 「お、お前ら…!」
マツカ 「蒸し直しを希望でしたよね?」

ですから強火で蒸したんですよ、と御曹司、ニッコリ。

マツカ 「ぼくたちの祈願は、キースの固さ直しです」
??? 「ねえねえ、固さ直しって、何?」

素敵な響き、とソルジャー登場(会話表記はAブルー)。

一同  「「「げっ!」」」
Aブルー「失礼だねえ、君たちは!」
??? 「皆さん、おはようございます」

なんとか休暇が取れまして、とキャプテン(A船長)も。

マツカ 「キース、結果はコレですけど?」
キース 「す、すまん…」

俺の配慮が足りなかった、と詫びる副住職。

キース 「その件は、俺が悪かったが…」
マツカ 「何なんです?」
Aブルー「ねえねえ、固さ直しって…」

何のことさ、と横から割って入る人が。
どうなるんでしょう…?


2021/02/08 (Mon)

 

☆豆腐にしないで


124年ぶりに1日早い節分、二月二日がやって来まして。
生徒会長のマンション前に集った面々、ソルジャーも登場。

シロエ 「ほらね、キース先輩の頭が固かったせいで…」
マツカ 「今の状況があるんですよね、分かってますか?」
キース 「悪かったと言っているだろう!」
ジョミー「ね、反省の色も無いよね」

やっぱり祈るしかないよ、とジョミー君。

ジョミー「みんなで固さ直しでいこうよ、今年は」
一同  「「「オッケー!」」」

ソレだ、と盛り上がる御一同様、やる気満々ですけれど。

Aブルー「だからさ、固さ直しって、何?」
A船長 「私も気になっているのですが…」
シロエ 「そのまんまですよ、固さを直すんです!」

キース先輩のガチガチぶりを、とシロエ君の解説。

シロエ 「頭は固すぎ、メンタルも図太過ぎですからね」
マツカ 「豆腐のようにして頂こう、という計画ですけど」
Aブルー「ええっ? 固くするんじゃないのかい?」

てっきりそうだと思ったのに、とソルジャー、目が真ん丸。

Aブルー「固さは実に大事だからねえ、本当に!」
A船長 「はい、頑張ってはおりますが…」

なかなか、お気に召すようには…、と項垂れるキャプテン。

A船長 「なにしろ、ぶるぅが出ますので…」
Aブルー「気付いたら萎えてしまうんだよねえ、君は…」

いくらビンビンのガンガンでもさ、とソルジャーの嘆き。

Aブルー「固さ直しって、アレに効きそうなのに…」
A船長 「私も期待したのですが…」

別物だったようですね、と勘違いしていたらしい人たち。

A船長 「逆になっては、たまりませんよ」
Aブルー「ホントだってば、困っちゃうしね」

紛らわしい祈願はしないでよ、とソルジャー、ブツブツ。

Aブルー「混同されたら、悲劇どころじゃないからね」
A船長 「まったくです。固くなるなら歓迎ですが…」
Aブルー「豆腐にするのはやめたまえ!」

絶対にダメ、と文句をつけられましても。
言いがかりでは…?


2021/02/09 (Tue)

 

☆巻き添えは嫌だ


124年ぶりに1日早い節分、二月二日が来ましたけれど。
ソルジャー夫妻まで来て、キース君の頭の固さが問題な今。

Aブルー「ぼくたちの方は、固さが大切なんだしさ!」
ブルー 「真昼間から、その手の文句もどうかと思うね」

退場させるよ、と生徒会長が吊り上げる眉。

ブルー 「別行動なら、巻き込まれることも無いだろう?」
Aブルー「それも酷いよ、いつも一緒に行ってるのにさ!」
ブルー 「こっちは毎回、恥をかかされてるんだよ?」

行きの路線バスの中から既に、と生徒会長の指摘。

ブルー 「君たちの、バカップル丸出しの座り方でね!」
Aブルー「だって、夫婦和合をお願いしに行くんだし…」
A船長 「御利益を頂くためには、あの座り方もですね…」

大事だろうと思うのですが、とキャプテンの言。

A船長 「現に今までは、有難いこともありましたし…」
Aブルー「だよねえ、レアなお守りを貰えたり…」

バスで乗り合わせた人たちから、とソルジャーも。

Aブルー「やめるだなんて、とんでもないよ!」
ブルー 「だったら、こっちも我慢するから…」

祈願の件は我慢したまえ、と生徒会長の切り返し。

ブルー 「ギブアンドテイクの精神だよね、これは」
シロエ 「そうですね。ぼくたちが譲歩するからには…」
サム  「我慢するのが筋ってモンだぜ、そっちもよ」

俺たちはガッツリ祈願するから、とサム君、真剣。

サム  「キースが豆腐になってしまえば、色々とよ…」
ジョミー「お得だよねえ、ぼくたちも」
スウェナ「豆腐メンタルだと、メリット大きいわよ」

態度からして変わってくるもの、とスウェナちゃんも。

スウェナ「失敗が怖くて口数が減れば、万々歳だわね」
マツカ 「そうですね。口は禍の元ですし…」
シロエ 「キース先輩の場合は、失言でかなり…」
ジョミー「失点だもんね、やっぱり固さ直しだよ」
Aブルー「困るってば!」

豆腐の巻き添えなんか嫌だ、と騒いでますけど。
なら、我慢ですね?


2021/02/10 (Wed)

 

☆あやかりたい人


124年ぶりに1日早い節分、二月二日の朝が来ましたが。
ソルジャー夫妻も来てしまいまして、祈祷の方は効果ゼロ。

シロエ 「でもですね…。ぼくたちも困っているんです」
サム  「今日だって、キースの頭が固いせいでよ…」
ブルー 「君たちが来てしまったんだけど?」
Aブルー「待ってよ、来るなと祈祷したとか?」

そういう風に聞こえるけれど、とソルジャーの問い。

Aブルー「キースの頭が固かったから、来られたってさ」
A船長 「私にも、そう聞こえましたね」
ブルー 「ぶっちゃけ、それで合ってるんだよ」

毎年、ホントに大恥だから、と生徒会長、ピシャリと。

ブルー 「でもねえ、キースの気が利かなくてさ…」
シロエ 「トイレは壊れなかったんですよ」
Aブルー「えっ?」
ジョミー「シャングリラのトイレだよ、そっちのね」

壊れたら、キャプテンが拘束だしさ、とジョミー君。

ジョミー「そしたら、こっちに来られないよね」
A船長 「そんな祈祷をなさったのですか?」
キース 「いや、他人様の不幸を願うというのは…」
シロエ 「出来ないそうですよ、仏道に反するとかで」

なのに頭が固すぎて…、とシロエ君の嘆き節。

シロエ 「それがダメなら、雪請いで良かったんですが…」
Aブルー「雪請い…?」
シロエ 「路線バスが動けなくなりますからね」

例の座り方を見なくて済みます、とシロエ君、キッパリ。

シロエ 「でも、キース先輩が祈らなかったので…」
Aブルー「ぼくたちは無事に来られたんだね!」
A船長 「有難いことです、お礼を申し上げないと」
Aブルー「そうだね。ありがとう、キース!」

ついでに固さにあやかりたいな、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「豆腐にしたくなるくらい、固いみたいだし…」
A船長 「なるほど、固さをこちらにも、と」
Aブルー「うん。巻き添えは困ると思ったけどさ…」
一同  (((え…?)))

ヤバイのでは、と顔を見合わせる御一同様。
あやかりたいって…?


2021/02/11 (Thu)

 

☆刷り込まれてます


124年ぶりに1日早い節分、七福神巡りに行く二月二日。
ところがソルジャー夫妻も到着、副住職の祈祷は効果無し。

Aブルー「キースの固さにあやかったら、きっと凄いよね」
A船長 「ええ。豆腐の方だと困るのですが…」

頭の固さは素晴らしいですし、とキャプテンも絶賛の固さ。

A船長 「皆さんが祈願したくなるほど、固いんですよね」
Aブルー「うん、ガチガチだよ、どう考えても!」

便乗するのもいいと思う、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「今年の願い事は、固さ直しだね!」
一同  「「「げっ!」」」

なんでそうなる、と一同、愕然。

シロエ 「ま、待って下さい、逆に豆腐になりますよ?」
Aブルー「それは君たちが、そうお願いした場合だろう?」
シロエ 「えっと…? なんだか話が見えないんですが…」
Aブルー「分かってないねえ、君たちも協力するんだよ!」

ぼくのハーレイの固さ直しに、とソルジャー、ズズイと。

Aブルー「固さ直しでお願いします、と元気よく!」
シロエ 「絶対、逆になりますから!」
A船長 「確かに、そうなりそうですね…」

豆腐を願っておられるだけに…、とキャプテンも不安そう。

A船長 「ブルー、やめた方がよろしいのでは?」
Aブルー「平気だってば、もう刷り込まれた筈だしね!」
一同  「「「えっ?」」」
Aブルー「今のやり取りのせいで、固さ直しと聞けば…」

ビンビンのガンガンを連想だよね、とソルジャー、ニヤリ。

Aブルー「どうかな、シロエも、他のみんなも?」
一同  「「「うっ…」」」

そうなったかも、と誰もがガクブル。

シロエ 「そ、そう言われれば、危ないかもです…」
ジョミー「ぼくも…」

頭の中身がイヤンな方に、と顔を見合わせる御一同様。

シロエ 「キース先輩はどうですか?」
キース 「豆腐にされそうな件を、忘れ去っていたぞ…」
Aブルー「ほらね、やっぱり!」

固さ直しでいける筈だよ、と言ってますけど。
そう祈れと…?


2021/02/12 (Fri)

 

☆トイレが壊れたら


124年ぶりに1日早い節分、七福神巡りな二月二日の朝。
生徒会長のマンション前に集合して、じきに出発ですけど。

Aブルー「いいかい、願い事は元気よく、固さ直しで!」
シロエ 「そ、そんな…。ぼくたちも叫ぶわけですか?」
Aブルー「元々、そのつもりだったんだろう?」

キースを豆腐にする予定でさ、とソルジャー、涼しい顔。

Aブルー「ちょっと中身が変わっただけだよ、問題無し!」
ジョミー「でも、ぼくたちは叫ぶつもりじゃ…」
スウェナ「そうよ、心の中でしっかり拝んで、お賽銭で…」
Aブルー「君たちだけなら、それでいいかもだけど…」

ぼくたちのために努力して欲しいね、とソルジャーの注文。

Aブルー「トイレを壊してまで、来ないでくれ、って…」
A船長 「祈願しようとしたんですよね、この人たちは」
一同  「「「うっ…」」」
A船長 「よろしいですか? もしもトイレが壊れたら…」

船の仲間が困るのですよ、とキャプテン、説教モード。

A船長 「壊れたトイレの場所によっては、大勢に…」
Aブルー「思いっ切り迷惑がかかるんだよねえ、本当に」

ブリッジだったら悲惨だよ、とソルジャーも。

Aブルー「トイレの間の交代要員を確保しないと…」
A船長 「まずい部署もあったりしますしね…」

本当に分かっているのですか、とキャプテンの眉間に皺が。

A船長 「申し訳ないと思いませんか、あなたたちは?」
一同  「「「そ、それは…」」」
Aブルー「思うんだったら、罪滅ぼしだね!」
A船長 「ええ。態度で示して頂きたいです」

固さ直しの祈願を御一緒に、とキャプテン、目がマジ。

A船長 「そのくらいやって頂かないと、気が済みません」
Aブルー「だよね、大きな声で元気に!」
キース 「俺の巻き添えで、豆腐になるかもしれないぞ?」
Aブルー「大丈夫、すっかり刷り込まれたから!」
A船長 「皆さんの顔で分かりますよね」

嫌さMAXになってますから、と鋭い指摘。
顔に出ましたか…。


2021/02/13 (Sat)

 

☆文句を言うと破壊


124年ぶりに1日早い節分、二月二日は七福神巡りへと。
生徒会長のマンション前に集合、そろそろ路線バスで出発。

A船長 「よろしいですか? きちんと祈願して下さいよ」
Aブルー「声を揃えて、固さ直しでね!」

じゃあ、行こうか、とソルジャーが指差すバス停の方向。

Aブルー「バスの中での座り方にも、文句は言わない!」
シロエ 「そこまでですか!?」
Aブルー「嫌なら、君の家のトイレをさ…」

壊してあげてもいいんだよ、とソルジャーの顔に冷笑が。

Aブルー「修理の間は、仮設トイレになるだろうねえ…」
シロエ 「困るんですけど!」
Aブルー「おや、シャングリラのトイレをさ…」

壊そうとしたのは誰だったっけ、とソルジャー、ニヤニヤ。

Aブルー「君も、自分で味わってみればいいと思うね」
A船長 「どれほど不便か、体験するのがお勧めですよ」
シロエ 「要りませんから!」
Aブルー「他のみんなも、要らないだろうね?」

文句を言いたい人はどうぞ、と赤い瞳が一同をジロリ。

Aブルー「いないんだったら、ぼくは好きにするよ」
一同  「「「うう…」」」

何も言えない、と項垂れてバス停へ向かう御一同様。

キース 「畜生、トイレは高くついたな…」
シロエ 「キース先輩の頭が固いからですよ」
ジョミー「そっちも高くついちゃったよね…」
サム  「シャレにならねえよな…」

最悪なことになっちまったぜ、と、ぼやく間にバス停で。

Aブルー「えっと、バスは、と…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ あそこに走って来たよ!」
Aブルー「やったね、待ち時間ゼロってね!」

なんて幸先がいいんだろう、と大喜びな人。

Aブルー「これだと、車内で何も貰えなくってもさ…」
A船長 「今年も、うんと御利益がありそうですよね」
Aブルー「みんなが祈ってくれるんだしね、大きな声で」
A船長 「固さ直しですね」
Aブルー「そう、固さ直し!」

いいことだよね、と盛り上がってますけど。
嫌すぎかも…。


2021/02/14 (Sun)

 

☆とにかく乗り込め


124年ぶりに1日早い節分、七福神巡りな二月二日の朝。
ソルジャー夫妻も一緒で、路線バスでお出掛けですけれど。

Aブルー「ほら、バスが来たよ、乗って、乗って!」
キース 「分かった、急ぐぞ」

俺に続け、とサッと乗り込んでゆくキース君。

シロエ 「キース先輩?」
キース 「早くしないか!」

他の皆さんに迷惑だろう、と空いていた最後列のシートへ。

キース 「詰めれば、5人座れるからな!」
シロエ 「あー! 行きますよ、ジョミー先輩!」
ジョミー「うん、サムも!」

早く、と駆け込むように乗り込む面々。

Aブルー「あっ、ちょっと…! そこの席はさ…」
サム  「マツカ、急げよ!」
マツカ 「はいっ、座りました!」

ギュウギュウ詰めというヤツですね、とマツカ君、苦笑。

マツカ 「一人は、ぶるぅでも良かったかもです」
キース 「いいんだ、とにかく席さえ埋まれば」
シロエ 「ですね、他のシートは間が詰まってますし…」
Aブルー「君たち、どうしてくれるのさ!」

ぼくとハーレイの大事な席を、とソルジャーの文句。

Aブルー「座れないじゃないか、どいて、どいて!」
A船長 「両端はともかく、真ん中の方をですね…」
Aブルー「空けて貰わないと、ぼくがハーレイの膝に…」
A船長 「座れませんしね、他の席では」

ですから、お一人分だけでも、とキャプテンも。

A船長 「いえ、お一人では、無理があるでしょうか?」
Aブルー「そうだね、二人どいて貰わないと」
運転手 「発車しまぁーす!」

ご注意下さい、と容赦なく発車してしまったバス。

Aブルー「わわっ!」
A船長 「おっと、何処か持たないと揺れますね」

転びますよ、とキャプテンが握るソルジャーの腕。

A船長 「気を付けて下さい、本当に」
Aブルー「ありがとう。でも、そこはさ…」
A船長 「はい、何でしょう?」
Aブルー「こう、腰に腕をさ…」

ギュッと回してくれた方が、という注文が。
支え方ですか…?


2021/02/15 (Mon)





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