☆来年でいいかも
春休みを間近に控えた休日、生徒会長宅で過ごす御一同様。
其処へソルジャー乱入でして、私物のお寺を作りたいとか。
ジョミー「来年なんて、急すぎるから!」
Aブルー「でもねえ、善は急げと言うしさ…」
キース 「今年の受け付けは、もう終わったしな…」
来年以降になってしまうな、と副住職。
キース 「一年で終わる修行道場なら、いけると思うが」
Aブルー「えっ、そんなのがあるのかい?」
キース 「事情があって、最短で修行したい人が行くんだ」
ただし、修行は半端じゃないぞ、と副住職の厳しい顔付き。
キース 「メンタルを病んで脱落するのも、多いと聞くな」
ジョミー「其処は絶対、お断りだから!」
Aブルー「行って欲しいけど、脱落されたら元も子もね…」
ジョミー「そう思うんなら、来年って話も取り消してよ!」
脱落どころか脱走するよ、とジョミー君、必死の形相。
ジョミー「修行の途中で逃げる人って、いるんだろうし!」
キース 「逃げた場合は、破門と相場が決まっているが」
ジョミー「そうなんだ? だったら、逃げてもいいかもね」
来年から始めて、即、逃亡で、と閃いた模様。
ジョミー「破門されたら、お坊さんにはなれないし…」
シロエ 「自由の身だ、と言いたいんですね?」
ジョミー「ピンポーン!」
来年から行くことにするよ、と笑顔全開なジョミー君。
ジョミー「それでいいよね、ちゃんと行くんだし!」
キース 「まあ、お前が破門されたところで…」
サム 「俺たちには、どうでもいい話だしよ…」
どうせ不出来な坊主になるんだからよ、とサム君も。
サム 「いいんでねえの、来年で」
Aブルー「ぼくが困るから!」
お寺をゲット出来なくなるし、とソルジャーの苦情。
Aブルー「その気になるまで、待つしかないかな…」
キース 「何年かかるか、分からないぞ?」
Aブルー「夢は大きく、果てしなくだよ、この場合!」
いつかお寺が手に入るんなら我慢、とキッパリ。
長期戦だと…?
2021/03/16 (Tue)
☆我慢するしか
もうすぐ春休みな休日、生徒会長に集うシャン学メンバー。
其処へ乱入したのがソルジャー、お彼岸の法要の話から…。
キース 「いいのか、本当に、待ちの姿勢で?」
サム 「ジョミーなんだぜ、行くとは思えねえけど」
修行なんか、と副住職とサム君の一致した意見。
サム 「俺が行く時、誘うつもりではいるけどよ…」
キース 「友情よりも自由を取ったら、修行はパスだぞ?」
Aブルー「ジョミーは行かずに、残留ってこと?」
キース 「そうなる気しかしないんだが?」
ジョミーだからな、と副住職、断言。
キース 「友情が木っ端微塵になろうが、パスだとしか…」
Aブルー「そこまでなのかい?」
ジョミー「その時まで、分からないけどさ…」
今の時点なら自由を取るよ、とジョミー君もハッキリと。
ジョミー「行く可能性は、限りなくゼロに近いかな」
Aブルー「うーん…。だけど、無理強いした場合はさ…」
ジョミー「もちろん、逃げて破門なコース!」
お寺のトップより、自由がいいな、と明快な返事。
ジョミー「それが嫌なら、待っててくれれば…」
Aブルー「少しは可能性がある、と…。よし!」
それでいいや、とソルジャー、親指をグッと。
Aブルー「じゃあ、とりあえずは春のお彼岸ってことで」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「今年のヤツだよ、すぐそこだろう?」
いつも通りにお願いするよ、と弾ける笑顔。
Aブルー「キースが仕切って、みんな揃って法要をね!」
一同 「「「うわー…」」」
やっぱりやるのか、と誰もがゲンナリ。
サム 「ジョミーに期待するしかねえな…」
キース 「ああ、いつかはな…」
専門のお寺が出来れば、少しはマシに、と僧籍な人たち。
キース 「それまでの我慢で、やるしかないな」
シロエ 「ぼくたちも、耐えるしかないですね…」
Aブルー「文句を言わずに、ちゃんと法要!」
一同 「「「うう…」」」
結局、こういうことになるのか、と一同、涙目。
法要ですか…。
2021/03/17 (Wed)
☆お寺が出来たら
春休みを間近に控えた休日、生徒会長宅に集った御一同様。
其処へ来たソルジャー、いつかは私物なお寺を希望ですが。
Aブルー「ジョミーを待っても、先は長そうだしさ…」
キース 「まあ、そうだろうが…」
シロエ 「いつまで続くんでしょうね、コレって…」
Aブルー「もちろん、お寺をゲットするまでだよ!」
このぼくが、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「そしてジョミーをトップに立てたら、少しはね」
一同 「「「少し?」」」
Aブルー「決まってるだろう、お彼岸とお盆は不動だよ!」
大事な法要らしいからね、と門前の小僧なソルジャーの言。
Aブルー「其処はキースにやって貰って、盛大に!」
シロエ 「じゃ、じゃあ、ぼくたちも今と同じですか?」
Aブルー「当然だよね、ただ、法要をする場所は…」
此処じゃないかもしれないけど、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「スッポンタケ専用のお寺が出来るんだしさ…」
ブルー 「そっちでやればいいと思うね!」
此処でやるなら、会場費を出してくれたまえ、と生徒会長。
ブルー 「今みたいにタダっていうのは、ちょっとね」
Aブルー「やっぱりねえ…。でもって、高い、と?」
ブルー 「当たり前だよ、ぼくを誰だと思ってるのさ!」
伝説の高僧の家を使うからには、それなりに、と厳しい声。
ブルー 「璃母恩院の本堂並みでもいいかもねえ…」
キース 「そうだな、ぼったくりプライスでな」
その費用で派手に打ち上げだ、と副住職も。
キース 「それが嫌なら、ジョミーの寺でやってくれ」
Aブルー「分かったよ…。細かいことは、またその時にね」
ともあれ、今は春のお彼岸の法要をよろしく、と笑顔な人。
Aブルー「今日は帰るけど、お彼岸は頼めたし、将来も…」
キース 「ジョミーに大いに期待なんだな?」
Aブルー「そういうこと! ぶるぅ、持ち帰り用に何か…」
ぶるぅ 「オッケー!」
お菓子にお料理、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」がサッと。
手早いですね!
2021/03/18 (Thu)
☆お寺が出来ても
もうじき春休みな休日、生徒会長宅に来ている面々ですが。
其処へ乱入して来たソルジャー、お彼岸の法要を注文で…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お持ち帰り用、出来上がり!」
Aブルー「ありがとう! じゃあ、またお彼岸の日にね!」
楽しみにしてるから、とソルジャー、姿を消しましたけど。
シロエ 「結局、お彼岸は法要ですか…」
サム 「仕方ねえよな、ジョミーが寺を持つまではよ」
スウェナ「ダメでしょ、お彼岸とお盆は今まで通り、って」
言ってたじゃないの、とスウェナちゃんの溜息。
スウェナ「会場が変わっても、やらされるのよ!」
キース 「ああ、そう言ってやがったな…」
ジョミー「全部、キースが悪いんだからね!」
あんなモノに戒名をつけるからだよ、とジョミー君の怒り。
ジョミー「お蔭で、ぼくの将来まで怪しい感じだけど!」
キース 「ほう…? 元老寺で真面目に勤めたいのか?」
寺のトップになるよりも、と副住職の質問が。
キース 「元老寺だと、親父と俺のツートップだが?」
サム 「うんうん、そこは間違いねえよな」
ジョミー「ツートップ…?」
キース 「住職と副住職は強いぞ、寺の中ではボスだしな」
まあ、ラスボスは璃母恩院だが…、と副住職の苦笑。
キース 「しかしボスには違いないから、文句を言うなよ」
ジョミー「酷いってば!」
キース 「そう思うんなら、あの馬鹿に寺を貰うんだな」
そうすれば、お前がトップなんだ、と副住職。
キース 「まあ、ゆっくりと考えておけ」
サム 「だよなあ、時間はたっぷりあるしよ」
シロエ 「でも、その前に、お彼岸ですよね…」
この春も逃げられませんでしたよ、とシロエ君の嘆き節。
シロエ 「その上、この先もずっとですしね…」
サム 「諦めようぜ、キースにも、どうにも出来ねえよ」
キース 「すまない、俺が悪かった…」
ブルー 「気を付けるんだよ、失言にはね」
もう遅いけど、と銀青様も溜息な例の戒名。
またお彼岸ですか…。
2021/03/19 (Fri)
☆逃げられない弟子
やって来ました、春分の日な3月20日。お彼岸のお中日。
朝から生徒会長宅に集った面々、既に溜息MAXでして…。
シロエ 「あーあ、結局、こうなるんですよね、ぼくたち」
マツカ 「仕方ないですよ、お彼岸が存在する限り…」
スウェナ「エンドレスよね、毎回、毎回…」
本当に、誰のせいなんだか、とスウェナちゃん、遠い目。
スウェナ「いつかジョミーがお寺を持っても、法要よ?」
ジョミー「お坊さんには、ならないってば!」
サム 「逃げられる気がしねえけど?」
ブルーの弟子になった以上はよ、とサム君の指摘。
サム 「だってよ、相手はブルーなんだぜ?」
シロエ 「そうですね、誰かさんの影で霞んでますけど…」
マツカ 「誰かさんと同じくらいに、いい性格ですよね」
ブルー 「お褒めの言葉、ありがとう!」
流石、みんなは分かっているね、と生徒会長、ニコニコと。
ブルー 「分かってないのは、ジョミーだけだよ」
ジョミー「え、えっと…?」
ブルー 「今は泳がせてあげてるだけでさ、いつかはさ…」
修行に行って貰うからね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「ビシバシしごいて貰って来たまえ、璃母恩院で」
ジョミー「じょ、冗談だよね…?」
ブルー 「そう思うのは、君くらいだよ。…ねえ?」
一同 「「「もっちろーん!」」」
だって銀青様なんだから、と反対の声は一つも無し。
シロエ 「諦めて精進して下さいね、ジョミー先輩」
マツカ 「まあ、まだ先の話ですから…。今日の所は…」
とりあえずキースの出番ですよ、と御曹司。
マツカ 「とはいえ、忙しそうですからねえ…」
サム 「お中日だしよ…」
本当だったら、元老寺で拘束だよな、とサム君の言。
サム 「抜けて来るんだし、そりゃ、朝からよ…」
ブルー 「こき使われていたよ、アドス和尚に」
ぶるぅ 「可哀想だよね…」
シロエ 「自業自得と言うんです!」
ぼくたちの方が可哀想です、とシロエ君、力説。
確かに…。
2021/03/20 (Sat)
☆可哀想らしい人
春分の日な春のお彼岸、スッポンタケの法要の日ですけど。
生徒会長宅に朝から集合、文句だらけなシャン学メンバー。
シロエ 「いいですか? キース先輩が例の戒名を…」
マツカ 「付けなかったら、今の状態は無かったですよね」
スウェナ「そうよ、昔は普通に祝日だったのよ!」
春休みも近くて、もう最高の…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「それが今では、毎年、お彼岸の法要だなんて!」
シロエ 「解放される日は来ないんですよね、永遠に…」
マツカ 「会場は変わるかもですけどね」
ジョミーのお寺に、とマツカ君も諦めモード。
マツカ 「でも、お彼岸には変わりないですし…」
シロエ 「抹香臭い日にしかならないんですよ!」
世間は春で賑やかなのに、とシロエ君が指差す窓の方向。
シロエ 「今日だって、いいお天気ですから、きっと…」
マツカ 「何処も、人出が多いでしょうね」
スウェナ「桜が咲いてる所なんかもあるらしいわよ?」
サム 「だよなあ、でもよ、逃げられねえしよ…」
仕方ねえよな、とサム君、溜息。
サム 「何もかも、キースのせいなんだぜ、うん」
ぶるぅ 「でもでも、とっても可哀想なの!」
ホントに朝から走り回って…、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「本堂の掃除だけじゃなくって、セッティング!」
一同 「「「セッティング?」」」
ぶるぅ 「椅子を並べてたよ、重そうなのを蔵から出して」
ブルー 「パイプ椅子ではないからねえ…」
元老寺の椅子席のはさ、と生徒会長、相槌を。
ブルー 「けっこう重量級の筈だよ、あの椅子は」
シロエ 「ご年配の方用の椅子席ですね、分かります」
ぼくたちは座らせて貰えませんが、とシロエ君の仏頂面。
シロエ 「椅子運びくらい、ぼくたちの苦労に比べたら…」
サム 「なんでもねえよな、数も知れてるしよ」
ぶるぅ 「だけど、痛めたみたいだよ?」
一同 「「「え?」」」
あの椅子を、と一同、目が真ん丸に。
ヤバイのでは…?
2021/03/21 (Sun)
☆高い椅子なんです
春のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
朝早くから集合ですけど、キース君は元老寺が忙しくて…。
シロエ 「痛めたみたい、って、ヤバいじゃないですか!」
ジョミー「だよねえ、あの椅子、高そうだよ?」
マツカ 「そうですね…。お寺用ですから、通常よりも…」
ただでも高い価格設定でしょうね、と御曹司の読み。
マツカ 「それに座面に、いい布を使っていますから…」
シロエ 「えっと? 地味な感じに見えますけど?」
マツカ 「あの手の織物は高いんですよ、ああ見えても」
見た目は関係ありませんね、と流石な目利き。
マツカ 「ついでに、椅子の本体の木も、安くはないです」
一同 「「「うわー…」」」
そんな椅子に傷をつけたのか、と誰もがガクブル。
シロエ 「そ、それって、ヤバすぎですってば…!」
サム 「あいつ、給料、貰ってねえよな…」
スウェナ「お小遣いだけらしいわよね…」
ジョミー「修理代、ちゃんと出せるのかな…?」
叱られるだけじゃ済まない気が、とジョミー君も顔面蒼白。
ジョミー「お小遣いゼロで、他所のお寺でバイトとか…」
マツカ 「修理するなら、そのコースかもです」
普通の椅子でも、修理代は高いですから、と御曹司。
マツカ 「買った方が安いとまでは言いませんけど…」
サム 「とてつもなく高い、っていうわけな?」
マツカ 「一番高いお札で、何枚分かは確実ですね」
一同 「「「あー…」」」
それはキツイ、と素人でも分かる修理代の高さ。
シロエ 「キース先輩、終わったかもですね…」
ジョミー「買い直すレベルなら、もう駄目だよね…」
可哀想になって来たかも、と一同、同情モード。
シロエ 「なんだって、そんなヘマをしたんでしょう…?」
ぶるぅ 「んとね、本堂の床で滑って…」
シロエ 「破壊したんですか!?」
ぶるぅ 「もう、思いっ切り、ぶつけちゃったの!」
凄い音だったよ、という証言ですけど。
破壊していそうですね…?
2021/03/22 (Mon)
☆保険があります
春のお彼岸はスッポンタケの法要で、会場は生徒会長の家。
朝から集った面々ですけど、キース君がまだ来ていなくて。
シロエ 「凄い音がしたんだったら、壊れてますよね…」
マツカ 「脚が折れたとかも、ありそうですよ」
ジョミー「それって、修理代が高いよね…?」
マツカ 「修理出来るか、微妙ですよ…」
脚が折れていたら、と御曹司の溜息。
マツカ 「構造によっては、枠ごと交換ですからね」
シロエ 「買った方が早いというわけですか?」
マツカ 「ええ。費用の面でも、高くつきますから」
一同 「「「うわー…」」」
恐ろしすぎる、と一同、ガクブル。
サム 「ぶるぅ、現場を見てたんだよな?」
スウェナ「どうだったのよ、脚は折れたの?」
ぶるぅ 「んとんと…。足は折れてないけど…」
シロエ 「他の場所に傷がついたんですか?」
修理代が高くつきそうなのが、とシロエ君の問い。
シロエ 「布が裂けたとかでも、充分、高そうですけど」
ぶるぅ 「えっとね、布は裂けてなかったよ?」
ジョミー「じゃあ、音だけが凄かったのかな?」
サム 「でもよ、痛めたみたい、って言ってたぜ?」
何処かが壊れちまったんだよ、とサム君の指摘。
サム 「修理代、高くつきそうかよ?」
ぶるぅ 「分かんないけど、保険があるでしょ?」
シロエ 「あー! きちんと加入してたんですね!」
マツカ 「そういうことなら、安心ですね」
いずれ返って来ますからね、と御曹司。
マツカ 「保険が下りるまでの我慢ですから」
サム 「うんうん、それまで厳しいけどよ…」
赤貧になっちまうけどよ、とサム君もホッとした様子。
サム 「金さえ戻れば、それだって笑い話だもんな」
ジョミー「だよねえ、金欠で苦労したって」
ぶるぅ 「でもでも、お金で済みそうにないよ?」
シロエ 「保険があるって言いませんでしたか?」
ぶるぅ 「お金は足りると思うけど…」
治るまでがね、と心配そうなお子様。
アドス和尚が怖いとか…?
2021/03/23 (Tue)
☆保険があっても
春のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
けれどキース君が未到着でして、元老寺でヘマをした模様。
シロエ 「そりゃ、修理が済まないと、保険は無理ですよ」
マツカ 「かかった費用が確定しないと、下りませんしね」
保険会社はシビアですから、と御曹司も相槌。
マツカ 「ですから、それまで赤貧は仕方ありませんよ」
サム 「アドス和尚も、グチグチ言うよな、絶対によ…」
ジョミー「椅子が足りないとか、ネチネチネチとね…」
ホントは足りていたってさ、とジョミー君が肩をブルッと。
ジョミー「修理が済んでも、しつこく言われそうだよね」
スウェナ「ありそうだわねえ…」
確かに、お金では済まないわよね、とスウェナちゃんも。
スウェナ「キースのメンタル、ボロボロだわよ」
シロエ 「ええ…。相手はアドス和尚ですしね…」
マツカ 「今も叱られているんでしょうね、遅いですから」
一同 「「「あー…」」」
まだ元老寺で搾られているかも、と誰もが納得。
ジョミー「今日は遅刻かな、誰かさんの方が早くてさ」
ぶるぅ 「んとね、バスには乗ってるよ?」
でもでも、ホントに痛そうだよね、と同情するお子様。
ぶるぅ 「可哀想だよ、椅子は大丈夫だったのに!」
一同 「「「はあ?」」」
椅子は壊れた筈なのでは、と一同、ポカーン。
シロエ 「えっと…? 椅子は壊れなかったんですか?」
ぶるぅ 「そだよ、キースが頑張ったから!」
サム 「なんだよ、それってどういう意味だよ?」
ぶるぅ 「だから、キースが盾になったの!」
椅子を庇って、尻餅なの! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「椅子を壊したら大変だから、頑張ったけど…!」
シロエ 「じゃあ、痛めたのは、キース先輩の方ですか?」
ぶるぅ 「そうなの、お尻が割れちゃったかも…!」
サム 「尻は元から割れてるけどよ…」
マツカ 「骨が問題ですよね…」
尾てい骨とか、と御曹司も悪い顔色。
折れちゃったとか…?
2021/03/24 (Wed)
☆大事にしないと
春のお彼岸はスッポンタケの法要、既に集合した御一同様。
けれどキース君が来ていないわけで、椅子を庇ったいう話。
マツカ 「尻餅は、ダメージが大きいそうですからね…」
シロエ 「ええ。キース先輩、柔道部で鍛えているのに…」
受け身が取れなかっただなんて、とシロエ君も同情モード。
シロエ 「椅子を庇ったんなら、仕方ないですけど…」
??? 「なになに、何かあったわけ?」
椅子が何さ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「今日の法要、椅子席が出来るとか?」
シロエ 「そんな話はしていませんが!」
Aブルー「違うのかい? 椅子があるなら、そっちがさ…」
良かったのに、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「正座は苦手なんだよねえ…。で、キースは?」
シロエ 「見ての通りです、まだ来ていません!」
Aブルー「遅刻とは、いい度胸だねえ…」
ぼくが頼んだ法要なのに、とソルジャーの視線が扉の方へ。
Aブルー「その分、割引して貰おうかな、遅刻なんだし」
シロエ 「本当に聞いていなかったんですね、何も…」
Aブルー「椅子の話は聞いたよ、ちゃんと!」
シロエ 「そこだけ聞いて、都合よく解釈しましたね?」
キース先輩は、今、大変なんです、とシロエ君、目がマジ。
シロエ 「椅子を庇って、名誉の負傷というヤツですよ」
Aブルー「えっと…?」
シロエ 「お高い椅子が壊れないよう、盾になったんです」
それで尻餅をついたらしくて…、とシロエ君の解説。
シロエ 「バスには乗ったそうですけれど…」
ぶるぅ 「お尻がズキズキ痛いらしいの!」
Aブルー「大変じゃないか!」
お尻だなんて、とソルジャー、顔面蒼白。
Aブルー「分かった、急いで薬を取って来るから!」
一同 「「「えっ?」」」
Aブルー「お尻は大事にしないとダメだし、行って来る!」
シロエ 「消えちゃいましたよ?」
ブルー 「そりゃねえ…」
お尻だしね、と生徒会長、頷いてますけど。
何か理由でも…?
2021/03/25 (Thu)
☆お手伝いは任せて
春のお彼岸はスッポンタケの法要、生徒会長宅に集う面々。
けれど肝心のキース君が遅刻、椅子を庇って尻餅だそうで。
ブルー 「お尻が痛むだなんて聞いたら、当然だよね」
シロエ 「それって、どういう意味ですか?」
ブルー 「君たちは、十八歳未満お断りだしねえ…」
難しいよね、と生徒会長が溜息な所へ、ソルジャー帰還。
Aブルー「ただいまーっ! 取って来たけど、キースは?」
ぶるぅ 「んとんと…。あっ、着いたみたい!」
チャイムの音で、玄関へ跳ねてゆくお子様。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースが来たよーっ!」
キース 「遅くなってすまん…」
ぶるぅ 「着替え、お手伝いした方がいい?」
キース 「そうして貰えると助かるな」
よろしく頼む、と副住職が差し出す法衣専用鞄。
キース 「鞄は持てるんだが、これの中身を広げるのは…」
ぶるぅ 「そだね、畳んで入れた時には無事だったもんね」
キース 「ああ。まさか、あんな目に遭うとはな…」
立ったり座ったりが辛くて、と顔を顰める副住職。
キース 「バスの座席に座っていても、振動が響いて…」
シロエ 「事情は、ぶるぅに聞いてます。大変でしたね」
キース 「仕方ない。椅子が壊れるよりマシだ」
椅子だと修理代が馬鹿にならん、と副住職の溜息。
キース 「着替えて来るから、待っててくれ」
ぶるぅ 「行ってくるねーっ!」
Aブルー「あっ、ちょっと待って、ぼくも行くから!」
キース 「はあ?」
なんで、あんたが、と副住職、ポカーン。
キース 「何の役にも立たんだろうが!」
Aブルー「ううん、大いに役に立つって!」
キース 「俺の着替えにか?」
Aブルー「着替えの時が一番だからね!」
だって、脱ぐだろ、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「なにしろ、パンツを履いてちゃ駄目だし…」
キース 「なんだって?」
Aブルー「お尻を出して貰わないとさ…」
キース 「尻!?」
何をする気だ、とキース君、顔面蒼白。
そうなりますよね?
2021/03/26 (Fri)
☆治療をするには
スッポンタケの法要の日ですけど、遅刻して来たキース君。
椅子を庇って尻餅事故で、法衣に着替えるのも辛いそうで。
Aブルー「お尻だってば、今もズキズキ痛むんだろう?」
キース 「それはそうだが、何故、そうなる!」
Aブルー「治療するには、お尻を出して貰わないとさ…」
出来ないんだよね、とソルジャー、もっともな意見。
Aブルー「だからさ、ぼくも一緒に行って、と」
キース 「断固、断る!」
Aブルー「ただの薬じゃないんだよ? ぼくの世界の…」
医学の結晶なんだからね、とソルジャーの説明。
Aブルー「お尻はとても大事だしねえ、色々学んで…」
キース 「なら、薬だけ、ぶるぅに渡せ!」
あんたにだけは触られたくない、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「腕や足なら任せてもいいが、尻だけは!」
Aブルー「そう言わないでさ、ぼくはハーレイ一筋だしね」
ちょっと撫でてはみたいけどさ、とソルジャー、クスッと。
Aブルー「柔道で鍛えているだけあって、いい形だし…」
キース 「やめてくれ!」
鳥肌が立って蕁麻疹が出る、とキース君、ガクブル。
キース 「薬は有難く貰っておくから、ぶるぅにだな…!」
Aブルー「でも、ぶるぅには無理だよ、コレ」
キース 「はあ?」
Aブルー「だってさ、尾てい骨のトコにさ…」
一発、注射なんだよね、とソルジャーが取り出す注射器。
Aブルー「そりゃ、ぼくだって無免許だけど、腕は充分!」
キース 「色々な意味で怖すぎるぞ!」
Aブルー「大丈夫だってば、ノルディのお墨付きだから!」
ぼくの世界のね、と威張り返る人。
Aブルー「これを打ったら痛みは消えるし、早く治るし…」
キース 「そう言われても、あんたに尻を任せるのは…!」
Aブルー「なんで、そんなに嫌がるのさ!」
キース 「他には無いのか、湿布薬とか、そういうのは!」
Aブルー「貼っても、いいって?」
キース 「うっ…」
それもなんだか、とキース君、冷汗がタラリ。
どうする…?
2021/03/27 (Sat)
☆お尻に効きます
スッポンタケの法要の日なのに、キース君が遅れて来た今。
尻餅事故に遭ったらしくて、お尻がズキズキ痛むわけで…。
Aブルー「湿布よりはさ、絶対、注射がいいと思うよ」
ブルー 「それ、本当に効くのかい?」
Aブルー「もちろんだよ! なにしろ現場で使うヤツでさ」
機関部とかでは、ありがちな事故、とソルジャーの証言。
Aブルー「尻餅でなくても、腰を痛めることが多くて…」
シロエ 「そういう時に効き目を発揮するんですか?」
Aブルー「即効性があって、痛みが直ぐに消えるってね!」
痛めた場所にも、良く効くんだよ、と自信たっぷり。
Aブルー「三日もあれば治るんだけど、それとセットで…」
サム 「湿布かよ?」
Aブルー「早く治すんなら、塗り薬だね!」
そっちも持って来たんだから、とソルジャーが立てる親指。
Aブルー「座薬も使えば、効き目は更に神がかり!」
キース 「座薬だと!?」
Aブルー「そうだよ、お尻にダイレクトに!」
とても効くから、是非、使いたまえ、とプッシュする人。
Aブルー「まずは注射で、それから座薬!」
キース 「だったら、座薬だけ寄越せ!」
俺が自分で使うから、と副住職も必死。
キース 「座薬くらいは、俺でもなんとか…」
Aブルー「そう言わないでさ、入れてあげるから!」
ぼくは上手いよ、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「お尻とは長い付き合いだしね!」
ブルー 「ま、まさか、君は、君のハーレイに…?」
Aブルー「おっと、勘違いしないで欲しいね」
アレを入れてるわけじゃないし、と顔を顰めるソルジャー。
Aブルー「ハーレイが腰を痛めた時だよ、座薬で治療!」
ブルー 「なんだ、ビックリした…」
実は立場が逆かと思った、と生徒会長、ホッと。
ブルー 「寿命が軽く縮んだよ」
Aブルー「失礼だねえ…。で、キースは?」
キース 「俺の尻は、俺が面倒を見る!」
Aブルー「でもねえ…」
デリケートな薬だしさ、と言ってますけど。
難しいと…?
2021/03/28 (Sun)
☆縁が無い人たち
スッポンタケの法要の日ですけど、遅刻して来たキース君。
尻餅事故に遭ったんだそうで、法衣に着替えるのも大変で。
キース 「デリケートだろうが、あんたに任せるよりは…」
ぶるぅ 「んとんと、ぼくでも入れられる?」
注射じゃなくて座薬だもんね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「注射器は、ぼくには使えないけど…」
シロエ 「ああ、座薬くらいなら、大丈夫ですよね」
ぶるぅ 「うんっ! 多分、出来ると思うの!」
一同 「「「多分…?」」」
なんだそれは、と一同、ちょっぴり不安に。
スウェナ「ひょっとして、入れたことがないのかしら?」
シロエ 「それは無いでしょう、うんと長生きですからね」
サム 「でもよ、ぶるぅは健康そうだぜ?」
座薬の世話になりそうにねえし、とサム君の意見。
サム 「それによ、一緒に暮らしているのがブルーで…」
シロエ 「座薬とは縁が無さそうですね…?」
ブルー 「無いねえ、そんな薬とはね!」
せいぜい、注射と飲み薬だよ、と生徒会長の仏頂面。
ブルー 「当然、ぶるぅも、座薬とは無縁!」
一同 「「「うわー…」」」
ド素人か、と誰もがドン引き。
シロエ 「つ、つまり、ぶるぅは、経験ゼロなんですね?」
ぶるぅ 「そうだけど…。でも、注射とは違うから…」
座薬に免許は要らないでしょ、と無邪気なお子様。
ぶるぅ 「ちゃんと説明を聞いてやったら、大丈夫そう!」
キース 「いや、そのくらいなら、俺が自分で…!」
ぶるぅ 「でもでも、お尻、見えにくいでしょ?」
キース 「それはそうだが、コツが要るんだ!」
入れ方によっては、アレは痛い、と経験者っぽい発言。
キース 「だから、自分で何とかする!」
Aブルー「経験者なのかな、今の台詞だと?」
キース 「少なくとも、ぶるぅよりかはマシだ!」
Aブルー「でもさ、デリケートな薬だからさ…」
キース 「しつこいぞ、あんた!」
そんな野郎に触らせるか、とキレてますけど。
大丈夫…?
2021/03/29 (Mon)
☆痒くなるそうです
スッポンタケの法要の日が来ましたけど、キース君が遅刻。
尻餅事故に遭ったんだそうで、お尻がズキズキ痛む状態で。
キース 「いいから、とにかく座薬を寄越せ!」
ぶるぅ 「そだよ、ぼくでもなんとかなるかも…!」
Aブルー「でもねえ…。ホントにデリケートなヤツだし…」
オススメしないよ、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「なにしろ、効き目が神がかりだから…」
キース 「副作用でもあると言うのか?」
Aブルー「入れる時にさ、失敗して、皮膚にくっつくと…」
痒くなるって噂なんだよ、と目がマジな人。
Aブルー「半端ない痒さで、場所がお尻だから…」
キース 「…どうなるんだ?」
Aブルー「座っているのもキツイらしいね、痒くって!」
お尻をモゾモゾじゃ済まないってさ、と怖すぎる発言。
Aブルー「手を突っ込んで、掻き毟りたい勢いらしいよ?」
キース 「そ、それは…」
Aブルー「怖いだろう? 法要どころじゃなくなるしさ…」
熟練のぼくに任せたまえ、とソルジャー、親指をグッと。
Aブルー「ぶるぅもいるから、変な真似はしないよ」
ぶるぅ 「えとえと…。変な真似って、なあに?」
Aブルー「ズバリ、変態ちっくなことかな!」
キース 「やかましい!」
誰が怪しい薬に頼るか、と副住職の怒声。
キース 「行くぞ、ぶるぅ! 薬は要らん!」
ぶるぅ 「でも、お尻…」
キース 「気合いで座って、気合いで立つ!」
バスにも乗って来たんだからな、と扉の方へ。
キース 「着替えて来る!」
Aブルー「待ってよ、せめて塗り薬を…!」
キース 「どうせデリケートな薬だろうが!」
あんたにしか塗れない代物なんだ、と突き放し。
キース 「あんたは黙って、俺が戻るのを待っていろ!」
Aブルー「そりゃ、ぼくにしか塗れないけどさ…!」
キース 「ほら見ろ、俺の尻には触るな!」
ぶるぅ 「痛くない…?」
キース 「痛いからこそだ!」
付け入られてたまるか、と着替えに出発ですけど。
痛そう…。
2021/03/30 (Tue)
☆少なそうな御利益
スッポンタケの法要ですけど、尻餅事故に遭ったキース君。
着替えにも手伝いが必要な有様、なんとも心配な状況で…。
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースの着替え、済んだよ!」
キース 「始めるぞ、サッサと座ってくれ」
シロエ 「あ、あのぅ…。キース先輩、痛みませんか?」
キース 「気合いだ、根性あるのみだ!」
さあ座れ、の声で座った御一同様、副住職も座布団に。
一同 (((今の、痛そう…)))
Aブルー「キース、そんなに我慢しなくても…!」
キース 「願我~身浄~、如~香~炉~……」
朗々と読経が響き始めて、一見、普通の法要な流れ。
シロエ 『…大丈夫なんでしょうか、キース先輩?』
サム 『ダメだろ、額に脂汗だぜ』
マツカ 『気の毒ですよね、誰か代わりに…』
やってあげては、と飛び交う思念波。
ジョミー『だよねえ、ブルーなら、お布施次第で…』
Aブルー「本当かい!?」
一同 『『『シーッ!』』』
声に出すな、と眉を吊り上げる御一同様。
Aブルー『ご、ごめん…。ブルー、どうかな?』
ブルー 『うーん…。途中で導師交代っていうのは…』
サム 『無理なのかよ?』
ブルー 『そうだね、意識を失ったら別だけれどさ』
それ以外はダメ、と生徒会長、いえ、銀青様の仰せ。
ブルー 『始めた以上は、最後まで責任を持って!』
Aブルー『先に言ってよ、君の方が有難かったのに…!』
伝説の高僧なんだから、とソルジャー、歯噛み。
Aブルー『薬の前に、代理を考えるべきだったよ!』
ブルー 『世の中、甘くないってね!』
Aブルー『しかも御利益、少なそうだし…!』
キースが不調なんだから、と嘆いてますけど。
ブルー 『自業自得と言うんだよ、ソレ!』
シロエ 『お尻にこだわりすぎましたよね…』
サム 『まったくだぜ。キースの努力に感謝しろよな』
Aブルー『代理の方が良かったってば、絶対に!』
ブルーの方が、と叫んでも後の祭りでして。
今月、これにて中継終了~。
2021/03/31 (Wed)