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シャングリラ学園つれづれ語り

☆その待遇は嫌だ


夏休みはマツカ君の山の別荘、楽しみなシャン学メンバー。
キース君の卒塔婆地獄も、場合によっては別荘で書くとか。

Aブルー「ちょ、ちょっと…! キースの缶詰部屋って…」
キース 「俺が卒塔婆を書くための部屋だが?」
マツカ 「やっぱり和室がいいんですよね?」
キース 「あの別荘にも、和室はあった筈だな?」

暖炉まである洋風だが、と副住職の問い。

キース 「卒塔婆を書くには、畳でないと…」
マツカ 「大丈夫ですよ、ご用意出来ます」
キース 「というわけでだ、万一、缶詰になった場合は…」

テンション爆上げコースで頼む、と副住職。

キース 「別荘だったら、ぶっ倒れるまで書く心配は無い」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 執事さんだって、いるもんね!」
サム  「俺たち全員、出掛けていたって安心だよな」
Aブルー「もしかして、ぼくはキースと留守番?」

食事の時しか出られないとか…、とソルジャー、悪い顔色。

Aブルー「専用の部屋も貰えなくって、缶詰部屋?」
キース 「当然だろうが、あんたはゲストではない!」
シロエ 「食事も無いんじゃないですか?」

ゲストの分しか無い筈ですしね、とシロエ君。

シロエ 「席の用意も無いですよ、きっと」
Aブルー「そうなるわけ?」
マツカ 「臨機応変に対応させては頂きますけど…」

皆さんとは違う料理になるかも、と御曹司も。

マツカ 「仕入れの都合がありますからね」
Aブルー「なんか、思いっ切りババじゃないか!」
キース 「上手く使われると言ってくれ」

タダ働きでいいんだろうが、とキース君、ニヤニヤ。

キース 「遠慮しないで、大いに俺の手伝いをだな…」
Aブルー「お断りだし!」

それくらいなら、船でグータラ、とソルジャー、断言。

Aブルー「君は一人で地獄に落ちればいいんだよ!」
シロエ 「帰っちゃいましたよ?」
キース 「仕方ない。卒塔婆地獄の方は地道に…」

書くしか無いのか、と嘆き節ですけど。
七月、これにて中継終了~。


2021/08/01 (Sun)

 

☆後悔している人


さて、八月。暑さの方もいよいよMAX、酷暑、真っ盛り。
生徒会長宅は涼しいとあって、シャン学メンバーが集合で。

ジョミー「楽しかったねえ、山の別荘!」
サム  「余計な野郎も来なかったしよ…」
シロエ 「それはまあ…。最初から、呼んでいませんし…」
スウェナ「キースの脅しも効いたわよねえ…」

来たって、キースの缶詰部屋でしょ、とスウェナちゃん。

スウェナ「卒塔婆書き専用の和室に缶詰め!」
キース 「俺だって、それは勘弁だしな」

だから必死に頑張ったぞ、とキース君が立てる親指。

キース 「お蔭で、別荘では一本も書かずに済んだし…」
シロエ 「別荘ライフを満喫でしたよね、キース先輩も」
ジョミー「テンション爆上げ、要らなかったね!」

もう完璧に書けたんだよね、とジョミー君の笑顔。

ジョミー「毎年、ヒイヒイ言ってるけどさ…」
サム  「余裕で終わったわけな、今年は」
キース 「いや、それが…」

ノルマは、まだまだ山積みなんだが…、と副住職。

キース 「なにしろ、お盆はまだ先だしな」
シロエ 「まさか、ギリギリまで書くんですか?」
キース 「坊主の夏は、そういうものだが?」

そう簡単に卒塔婆書きが終わるか、と副住職の深い溜息。

キース 「今日だって、現実逃避なんだ!」
ジョミー「抜け出して来たわけ?」
キース 「息抜きに来たと言ってくれ!」

集中力にも限界がある、とブツブツブツ。

キース 「あの馬鹿野郎の提案は、美味しかったんだが…」
シロエ 「頼んでいたら、とっくに終わってたんですか?」
キース 「恐らくはな…」

やはり別荘に招くべきだったか、と後悔しきりな様子。

キース 「缶詰部屋に招いて、テンション爆上げで…」
ジョミー「書き上げてしまいたかったわけ?」

でも、逃げられたよ、とジョミー君。

ジョミー「今からだって、来ないと思うけど…」
キース 「まあ、無理だろうな…」

釣る餌が無いし、とキース君が落とす肩。
頼りたいと?


2021/08/02 (Mon)

 

☆帰って書くべき


暑さが厳しい季節ですけど、過ごしやすいのが生徒会長宅。
シャン学メンバーが集まる中で、愚痴を零している副住職。

キース 「あの馬鹿を釣るには、それなりの餌が必要で…」
シロエ 「卒塔婆書きは、別じゃなかったですか?」
ジョミー「あー! タダ働きでいいって言ってたよね!」

例のキノコの卒塔婆があるから、とジョミー君の相槌。

ジョミー「だったら、頼めば来るんじゃないかな?」
スウェナ「そうねえ、ぶるぅのお菓子もあるし…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お客様、大好き!」

お料理だって頑張るもんね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「でもって、お部屋も用意するも~ん!」
シロエ 「…部屋ですか?」
ぶるぅ 「そだよ、宿坊だとアテにならないんでしょ?」

キースの体調管理を放置、と鋭い指摘が。

ぶるぅ 「この家にいたら、ぼくとブルーがさ…」
ブルー 「不本意ながら、見張りをさせて貰うけど?」
シロエ 「でも、ソレ、高くつきそうですよね?」
サム  「ブルーのバイト代だもんなあ…」

ぶるぅの分まで入ってるしよ、とサム君が折る指。

サム  「高そうな面子が、二人なんだぜ?」
ジョミー「キースには、払えそうもないよね…」
キース 「どう考えても、無理すぎだ!」

やはり、あの馬鹿には頼れないか、とキース君、溜息。

キース 「宿坊だとタダだが、俺が放っておかれるし…」
シロエ 「此処を使ったら、バイト代が払えませんしね」
スウェナ「詰んでるわよねえ…」

早く帰って書きなさいよ、とスウェナちゃんの正論。

スウェナ「逃避してる間も、時間が経つのよ?」
シロエ 「まったくです。マツカ先輩、ちょっと車を…」

元老寺まで手配して下さい、とシロエ君。

シロエ 「強制送還が一番ですよ、キース先輩のためにも」
マツカ 「そうですね。バスより涼しく帰れますし…」
キース 「帰れと言うのか、卒塔婆地獄に!」

他人事だと思いやがって、と叫んでますけど。
帰るべきでは…?


2021/08/03 (Tue)

 

☆飲み物もあります


お盆前は暑さが厳しいシーズン、生徒会長宅で過ごす面々。
エアコンが効いて非常に快適、けれどキース君は逃避中で。

キース 「いいか、お前たちは此処でエアコンつきで…」
シロエ 「帰りの車も、エアコンは完璧だと思いますよ?」
マツカ 「飲み物も用意させましょうか?」

元老寺に着くまで、さほどかかりませんけれど、と御曹司。

マツカ 「キースの好みは、アイスコーヒーでしたよね?」
シロエ 「そうです、そうです、キース先輩の夏の定番!」
キース 「タピオカミルクティーで、と言ってやろうか?」
マツカ 「いいですよ? 昨今、わらび餅バージョンが…」

出ていますけれど、どうしますか、と御曹司の問い。

マツカ 「わらび餅のは、老舗和菓子店とのコラボです」
スウェナ「あるらしいわよね、キース用に買うのなら…」

私も欲しいわ、とスウェナちゃんの注文が。

スウェナ「運転手さんが、ついでに買いに行くんでしょ?」
マツカ 「分かりました。他の皆さんは?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくも欲しいな!」
ブルー 「ぼくもだね。せっかくだから、みんなの分を…」

買って貰うのがいいと思う、と生徒会長の提案。

ブルー 「買ってから、此処へ来るわけなんだし…」
ぶるぅ 「美味しい間に飲めるもんね!」
マツカ 「では、そのように手配しますね」
キース 「ちょっと待て!」

俺の意見はどうなったんだ、と副住職が吊り上げる眉。

キース 「誰も帰るとは言っていないが!」
ジョミー「でもさあ、タピオカミルクティー、って…」
シロエ 「先輩が自分で言ったんですよ?」

帰りの飲み物の注文を、とシロエ君のツッコミ。

シロエ 「わらび餅バージョンは、マツカ先輩ですけどね」
マツカ 「普通のが、キースの好みでしたか?」
キース 「有り得ない注文をするほど、帰りたくない!」
ジョミー「でも、帰らないと…」
シロエ 「書けませんよ?」

卒塔婆のノルマが、と正論が出ていますけど。
どうなる…?


2021/08/04 (Wed)

 

☆エアコンもいけます


お盆の前は暑さもひとしお、生徒会長宅で過ごす御一同様。
エアコンが効いて快適ですけど、キース君は現実逃避中で。

サム  「お盆は待ってくれねえぜ?」
ジョミー「容赦なく、やって来るもんねえ…」
シロエ 「お盆までに、書かないとダメなんでしょう?」

卒塔婆ってヤツは、とシロエ君たちの厳しい指摘。

シロエ 「帰って、続きを書くべきですよ」
キース 「今は、エネルギーをチャージ中なんだ!」

でないと書く気も起こらないしな、と副住職、ブツブツと。

キース 「ただでも暑いのに、エアコン不可だぞ?」
スウェナ「じゃあ、誰かさんに頼みなさいよ!」
ジョミー「テンション爆上げコースだよね?」
スウェナ「エアコンだって、いけるでしょ?」

梅雨にバーベキューをしたじゃないの、とスウェナちゃん。

スウェナ「雨の中でもシールド完璧、エアコン完備で!」
サム  「あー、アレな! 涼しかったよなあ…」
スウェナ「エアコン係なら、危険は無いわよ?」

キースがオンオフするだけだから、という声が。

スウェナ「今から頼む、でスイッチオンでしょ」
シロエ 「書き終わったら、オフなんですね?」
スウェナ「そうなのよ!」

お役目終了で、お帰り頂くだけだわよ、と画期的な案。

スウェナ「温度設定とかも、キースの好みで…」
ジョミー「もっと涼しくとか、言えるよね、ソレ」
キース 「確かにな…」

エアコンは思い付かなかった、と大きく頷くキース君。

キース 「しかし、親父にバレないか?」
シロエ 「プロなんですから、大丈夫ですよ」
ジョミー「アドス和尚の足音がしたら、一瞬でさ…」
マツカ 「灼熱地獄に戻せそうですね」

頼めばいいんじゃないですか、と御曹司も。

マツカ 「ただ、問題は、あの方の知識とこだわりです」
一同  「「「は?」」」
マツカ 「棚経の時の、ご高齢の方の暑さ対策ですよ」
シロエ 「団扇でしたっけ…」

扇ぐのがおもてなしでしたね、とシロエ君。
それが何か…?


2021/08/05 (Thu)

 

☆エアコンと団扇


お盆を控えた酷暑のシーズン、生徒会長宅で涼む御一同様。
キース君は卒塔婆地獄ですけど、書かずに逃避中でして…。

マツカ 「ええ、団扇の風が最高のおもてなしなんですよ」
サム  「うんうん、そういうお宅は多いぜ」

扇風機もついてりゃマシな方な、とサム君、回想モード。

サム  「ご高齢になるほど、団扇な率が上がるしよ…」
シロエ 「それって、熱中症が怖くないですか?」
ジョミー「家の人とか、いるんだどさあ…」
サム  「棚経の間は仕方ねえ、って雰囲気だぜ」

汗だくで耐える家族ってトコなんだよな、とサム君の溜息。

サム  「きっと、俺たちが失礼したらよ…」
ジョミー「速攻、エアコン、オンでMAXだよ…」

でも、ぼくたちには風は届かないし、とジョミー君。

ジョミー「キツイんだよねえ、アレ…」
シロエ 「はあ…。それで、マツカ先輩が言いたいのは?」

何なんですか、とシロエ君の問い。

シロエ 「例の人と団扇が、どう関係があるんです?」
マツカ 「キースが書いてる卒塔婆は、お盆用なんですよ」
シロエ 「そうですけど…?」
マツカ 「だからこそ、あの方もタダ働きでいいと…」

仰るわけで…、と御曹司。

マツカ 「つまり、キースの冷房係に呼ばれるとですね…」
シロエ 「ひょっとして、団扇が登場ですか?」
マツカ 「それが最高のおもてなしだ、とご存知ならば」

有り得ますよ、と恐ろしい指摘が。

マツカ 「キースがエアコンを希望していても…」
ジョミー「団扇で扇ぐって?」
マツカ 「ご自分は、暑くても平気ですしね」

自分の周りにシールドを張れば、と御曹司の心配そうな顔。

マツカ 「ですから、知識が問題なんです」
一同  「「「あー…」」」

団扇で来られたら意味が無いな、と誰もが納得。

シロエ 「呼ばない方が、マシなんでしょうか?」
ジョミー「ヤバイかもねえ…」
キース 「悩ましいな…」

エアコン係は魅力的なんだが、と副住職。
欲しいですよね…?


2021/08/06 (Fri)

 

☆知らない可能性


お盆を控えた時期は酷暑で、生徒会長宅もエアコンが必須。
けれど卒塔婆地獄なキース君には、エアコンは不可な現実。

キース 「親父にバレずに、涼しく書けるというのがな…」
サム  「最高だけどよ、団扇だったら意味ねえしなあ…」
スウェナ「知らない可能性も高いわよ?」

他所の棚経なんか気にしてないし、とスウェナちゃん。

スウェナ「例のキノコの分しか考えていないでしょ?」
ジョミー「うーん…。ぼくは棚経のお供だし…」
サム  「俺もそうだし、分かんねえけどよ…」
シロエ 「他所の棚経に興味が無いのは、確かですね」

先輩たちの移動スケジュールくらいですよ、とシロエ君も。

シロエ 「瞬間移動で送迎ですから、その前後ですね」
キース 「なるほどな…。すると、団扇なんぞは…」
ジョミー「全然、気付いてないかもね」

賭けてみる価値はあるんじゃないの、とジョミー君の提案。

ジョミー「エアコン係をよろしく頼む、って!」
??? 「こんにちはーっ!」

今日も暑いね、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「アイスが美味しい季節でさ!」
シロエ 「買い出しですか?」
Aブルー「うん、ぼくのシャングリラで食べるのにね!」

もう青の間に送っちゃった、と手ぶらな人。

Aブルー「此処に来たらさ、ゴージャスなパフェとか…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ フルーツたっぷり、かき氷も!」

まずは冷たい飲み物だよね、とサッとクリームソーダが。

Aブルー「ありがとう! それで、エアコン係って?」
キース 「聞いていたのか!?」
Aブルー「その部分だけね!」

他の話は知らないよ、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「アイスしか見えていなかったしさ…」
シロエ 「何処にいたんです?」
Aブルー「コンビニだってば、どれにしようかと!」
キース 「覗き見どころではなかったんだな?」
Aブルー「そうだけど?」

何か聞かれてマズイことでも、と言ってますけど。
これはチャンスでは…?


2021/08/07 (Sat)

 

☆エアコンでお願い


お盆の前は暑さもひとしお、生徒会長宅でエアコンを満喫。
けれどキース君は現実逃避で、卒塔婆書きがあるわけで…。

キース 「いや、こう、聞かれてマズイと言うより…」
Aブルー「何なんだい?」
キース 「あんたを上手く使うという話をだな…」

していたわけで、とキース君、巧みに言い訳。

キース 「あんただったら、エアコン係も楽勝だろう、と」
Aブルー「エアコン係って?」
キース 「この時期、俺は卒塔婆地獄で…」
Aブルー「知ってるよ。先月、君が断ったのもね」

テンション爆上げで書けるコースを、と仏頂面な人。

Aブルー「もしかして、改めて頼む気になった?」
キース 「別のコースがいいんだが…」
Aブルー「えっと…?」
キース 「ズバリ、エアコン係で頼む!」

俺は涼風が欲しいんだ、とキース君、ガバッと土下座。

キース 「先月の件は水に流して、タダでだな…」
Aブルー「イマイチ、意味が不明なんだけど?」
キース 「バーベキューの時に、やっていただろう?」

雨の屋上でカラッと除湿、とキース君。

キース 「あの技を、俺の部屋でやってくれれば…」
Aブルー「ああ、サイオンで冷やしてくれ、と?」
キース 「そうなんだ。親父はエアコンを許さないしな…」

暑くてたまらん、とブツブツブツ。

キース 「其処を涼しくして貰えたなら、卒塔婆書きも…」
Aブルー「楽になるって?」
シロエ 「そうなんですよ、団扇じゃ話になりませんけど」
一同  「「「シーッ!」」」

それを言うな、と皆の視線がシロエ君に。

Aブルー「団扇って?」
シロエ 「風鈴とセットで、夏の定番商品ですね」

それに打ち水です、とシロエ君、指をチッチッと。

シロエ 「どれも涼し気なんですけれど、効果の方は…」
ジョミー「全く無いよね、今の暑さは厳しすぎるし…」
キース 「見掛け倒しといった所だな」
Aブルー「なるほどねえ…」

それでエアコンを頼みたいと、とソルジャー、納得。
セーフですかね?


2021/08/08 (Sun)

 

☆団扇が気になる


お盆の前は暑さが厳しく、生徒会長宅で涼んでいたい面々。
けれどキース君は卒塔婆地獄で、エアコン不可な家の現実。

キース 「エアコン係を頼めるだろうか?」
Aブルー「それはいいけど、団扇がさ…」

気になるんだよね、とソルジャー、シロエ君をチラリ。

Aブルー「夏の定番商品ってことは、お中元とかに…」
シロエ 「は?」
Aブルー「団扇ってこともあるのかな、と」
シロエ 「えーっと…。贈答用のも、あると思いますよ」

高級品がありますからね、とシロエ君。

シロエ 「普通の団扇より、遥かに値段が高いんです」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 舞妓さんも団扇をくれるもん!」
ブルー 「そうだね、あれは高級品ではないけれど…」

価値は高いね、と生徒会長、うんうん、と。

ブルー 「舞妓さんの名前が書いてある団扇でさ…」
シロエ 「あー! 今の時期だと、飾られてますね」
ぶるぅ 「そうなの、お世話になってる人に贈るから…」
ブルー 「貰った方は、店先とかに飾るんだよ」

こんなに頂きましたとね、と生徒会長。

ブルー 「だから団扇は大切なんだよ、効果が無くても」
シロエ 「そうです、だからこそ、団扇なんですよね」

棚経だって、とシロエ君、更なる失言。

Aブルー「棚経って?」
シロエ 「え、いえ、今のは…」

気にしないで下さい、とシロエ君、ワタワタ。

シロエ 「棚経に行った先でも、団扇をですね…」
キース 「飾っている家は、あるかもしれんが…」

俺は暑さで記憶に無いな、と副住職の必死のフォロー。

キース 「玄関先をチェックするより、棚経が大事で」
ジョミー「そうなんだよねえ、時間との勝負!」

舞妓さんの団扇なんか、とジョミー君も。

ジョミー「ノーチェックだってば、あるかどうかは」
Aブルー「それは分かるけど、なんだかねえ…」
キース 「どうかしたのか?」
Aブルー「さっきから、どうも怪しいんだよね」

ズバリ、団扇がさ、とソルジャー、腕組み。
危ないかも…?


2021/08/09 (Mon)

 

☆団扇がいいかも


お盆の前は暑さが厳しいシーズン、生徒会長宅で涼む面々。
けれどキース君は卒塔婆地獄で、家はエアコン不可でして。

Aブルー「一応、キースに質問だけどさ…」
キース 「何だ?」
Aブルー「もしかして、団扇の方がいいとか?」

エアコンよりも、とソルジャーの問い。

Aブルー「聞いていると、そんな気がするんだけれど?」
キース 「いや、それは無い!」

エアコンがいいに決まっている、とキース君、即答。

キース 「お心遣いはよく分かるんだが、団扇では…」
Aブルー「それ、ぼくのことではないようだねえ?」

お心遣いなんて言葉は、とソルジャー、副住職をジロリ。

Aブルー「いったい誰の心遣いなんだい、団扇は?」
キース 「言い間違えただけだ!」

暑さのせいで、つい丁寧に、とキース君、必死の形相。

キース 「だから、是非とも、エアコンで頼む!」
Aブルー「ちょっと失礼させて貰うよ」

んーと…、とソルジャー、一瞬、目を閉じまして。

Aブルー「なるほど、団扇が最高のおもてなしなんだ?」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「君の心を読んだだけだよ」

シロエの心も読んでみようかな、とニコニコニコ。

Aブルー「団扇ネタは、シロエだったしねえ…」
シロエ 「それは勘弁して下さい!」
Aブルー「キースに殺されそうだ、って?」
シロエ 「はいっ!」

とっくに死亡フラグですけど、とシロエ君、顔面蒼白。

シロエ 「キース先輩、どうか、お盆の前ですから…」
キース 「殺生は控えねばならんしな…」
シロエ 「ありがとうございます!」

恩に着ます、とシロエ君、土下座。

シロエ 「というわけですので、キース先輩にですね…」
Aブルー「エアコンをサービスして欲しい、って?」

どうしようかな、と考え込むソルジャー。

Aブルー「団扇の方が、いいみたいだしさ…」
キース 「断じて違う!」
Aブルー「でも、丁寧に…」

扱いたいよね、お坊さんは、と思案している模様。
駄目かも…。


2021/08/10 (Tue)

 

☆団扇の風をどうぞ


暑さが厳しいお盆前のシーズン、生徒会長宅で過ごす面々。
エアコンが効いて涼しいですけど、キース君は卒塔婆地獄。

キース 「いいか、卒塔婆書きは地獄の暑さで…」
シロエ 「エアコン不可なのが原因なんです、ですから…」
Aブルー「サイオンで、エアコンをサービスしろと?」

団扇の方がいいと思うよ、とソルジャー、目がマジ。

Aブルー「なにしろ、ぼくが扇ぐんだからさ」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「ソルジャーだしねえ、ソルジャーといえば…」

雲の上の人に決まってるだろう、と威張り返る人。

Aブルー「そのぼくに、団扇で扇がせるなんて…」
サム  「有難すぎる、って言うのかよ?」
Aブルー「ピンポーン!」

だからキースも有難がるべき、とブッ飛んだ方向へ。

Aブルー「というわけでね、早速、行こうか!」
キース 「何処へだ!?」
Aブルー「もちろん、君の家だってば!」

善は急げと言うからね、とソルジャー、極上の笑み。

Aブルー「卒塔婆書きは、まだまだ、これからだろう?」
キース 「それはそうだが、なんでそうなる!」
Aブルー「どうせ、書かなきゃいけないんだしね!」

ぼくがその気になってる内に、と急かすソルジャー。

Aブルー「ほらほら、座っていないで、立って!」
シロエ 「キース先輩、頑張って下さい!」
ジョミー「団扇の風でも、無いよりマシだよ」
キース 「嫌だ、地獄が更に地獄になるだけだ!」

こいつは、自分だけシールドだぞ、とキース君の悲鳴。

キース 「俺と一緒に、暑さに耐えるわけがない!」
Aブルー「当然だよね、扇がなくっちゃいけないし…」

バテるわけにはいかないからさ、とソルジャー、サラッと。

Aブルー「卒塔婆を書く君に、団扇の風をサービス!」
キース 「断る、俺は一人で書くんだ!」
Aブルー「そう言わないでさ!」
キース 「書き間違えられてもいいのか、あんたは!?」

例の大事な仏様の卒塔婆を、と叫んでますけど。
さて、どうなる…?


2021/08/11 (Wed)

 

☆連行よりはマシ


お盆の前は暑さもひとしお、生徒会長宅でエアコンな面々。
けれどキース君は卒塔婆地獄で、エアコン不可なお家事情。

Aブルー「書き間違えって、スッポンタケの卒塔婆を?」
キース 「そうだが、間違えたら後が無いぞ!」

卒塔婆は一本だけだからな、と副住職。

キース 「帳簿を弄って、一本、余計に仕入れているが…」
シロエ 「余分のは無いってことですね?」
キース 「ああ。派手に間違えても、どうしようもない」

削りまくって書き直すしか…、と経験者ならではの発言が。

キース 「そうならないよう、必死に集中してるのに…」
ジョミー「団扇で扇がれたら、パアになるって?」
キース 「何もかもがな!」

もう一文字目から間違えそうだ、と副住職が吊り上げる眉。

キース 「それでいいなら、俺を今すぐ連行しやがれ!」
Aブルー「う、ううん…。そんなの、困るし!」

とにかく棚経をよろしくお願い、と腰を浮かせる人。

Aブルー「ぶるぅ、テイクアウトを頼めるかな?」
ぶるぅ 「オッケー、おやつと料理だよね!」

ちょっと待ってねー! とキッチンへ走って、戻りまして。

ぶるぅ 「はい! ぶるぅと、ハーレイの分もね!」
Aブルー「ありがとう! それじゃ、棚経の日に!」

みんなも、よろしく! とパッと消え失せた姿。

シロエ 「え、えっと…? 逃げられましたか?」
キース 「そのようだ。タダ働きでエアコンどころか…」

面倒を押し付けて逃げやがった、とキース君、歯噛み。

キース 「連行されて団扇よりかは、まだマシなんだが…」
シロエ 「そう思うんなら、早く帰ってですね…」
ブルー 「書いた方がいいと思うけどねえ?」

坊主の宿命なんだから、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「書かない限りは、終わらないしさ…」
キース 「あんたは、全く書かないだろうが!」
ブルー 「ぼくに書けと?」
キース 「い、いや…」

あの馬鹿より怖い気がするぞ、と副住職、悪い顔色。
まあねえ…?


2021/08/12 (Thu)

 

☆一本だけ頼みたい


暑さが厳しいお盆前のシーズン、生徒会長宅で過ごす面々。
けれどキース君は、エアコン無しで卒塔婆書きな家の環境。

ブルー 「手伝ってあげてもいいんだよ?」
キース 「筆跡で、即、バレると思うが!」
ブルー 「そりゃね、銀青の名はダテじゃないからさ…」

君とは書道の腕が違うよ、と生徒会長、ニヤニヤニヤ。

ブルー 「たまには技を披露したいし、卒塔婆書きをさ…」
キース 「タダでも断る、親父が怖い! …ん?」

待てよ、と副住職が顎に当てる手。

キース 「そうだ、一本だけ、手伝いを頼めないか?」
ブルー 「一本だけ?」
キース 「例のキノコの卒塔婆は、親父も見ないし…」

ついでに毎年、出番が来るまで隠蔽だし…、と副住職。

キース 「あんたが書いて、此処で預かってくれると…」
シロエ 「とても助かるわけですね?」
キース 「ああ。たかが一本でも、減れば嬉しいし…」

是非とも頼む、と頭をペコリと。

キース 「あんたも、腕を存分に揮えていいだろう?」
ブルー 「アレは嫌だよ、毎年、ぼくに振られそうだし」
キース 「はあ?」
ブルー 「伝説の高僧が書いたとなったら…」

誰かさんが大喜びで…、と生徒会長、仏頂面。

ブルー 「次からお願い、と来るのは確実!」
一同  「「「あー…」」」
ブルー 「というわけでね、君はサッサと帰りたまえ!」

ノルマが待っているだろう、と生徒会長、手をパンパンと。

ブルー 「ぶるぅ、テイクアウト用に詰めてあげて!」
ぶるぅ 「オッケー!」
キース 「ちょっと待て!」

そこで強制送還するな、と絶叫でしたけど。

シロエ 「有無を言わさず、送還でしたね…」
ジョミー「瞬間移動で、一発だったね…」

気の毒に、と顔を見合わせる御一同様。

サム  「でもよ、俺とジョミーも、じきに出番だぜ」
ブルー 「棚経の日は、みんな、持ち場で頑張って!」
一同  「「「はーい…」」」

もうじきですね、と誰もが深い溜息。
今年は、どうなる…?


2021/08/13 (Fri)

 

☆台風よりはマシ


残暑とは名ばかりの酷暑な中で、いよいよお盆の十四日が。
スッポンタケの棚経の日で、生徒会長宅に朝イチで集合で。

シロエ 「おはようございます…」
スウェナ「今日も朝から暑いわよねえ…」
マツカ 「日の出から後は、気温が上がる一方ですしね」

いいお天気なのはいいんですけど、と御曹司。

マツカ 「下手に台風でも来たら、大変ですから」
シロエ 「それは確かに、言えてますねえ…」

キース先輩たちが困りそうです、とシロエ君、相槌。

シロエ 「ただでも時間との戦いですしね、今日は」
スウェナ「入って、拝んで、即、出発でしょ?」
マツカ 「それが早朝から夕方まで、と言うんですから…」

台風でも中止は無いでしょうし、と御曹司、同情モード。

マツカ 「月参りだって、雨天決行ですからね」
シロエ 「どうなんでしょう、台風だと…」
スウェナ「中止のような気もするわよねえ?」

どうなのかしら、とスウェナちゃんの疑問。

スウェナ「だって、お坊さんを迎える方も大変よ?」
シロエ 「暴風雨の中で、訪問されても困りますよね」
マツカ 「そうは思いますけど、年に一度の行事ですよ?」
ブルー 「結論から言えば、マツカの意見が正しいね」

台風だろうが、決行だよ、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「なにしろ、お盆の行事だからさ」
シロエ 「暴風警報とかが、出ててもですか?」
ブルー 「もちろんだよ。だって、暴風雨の中でもさ…」

お盆の送り火をやるんだからね、と銀青様の仰せ。

ブルー 「だから当然、棚経も決行!」
シロエ 「暴風雨で送り火って、火が消えませんか?」
ブルー 「根性あるのみだよ、ほら、アレだってば!」

山で点すヤツ、と銀青様が挙げた実例。

ブルー 「暴風雨で何処からも見えなくても、点火!」
一同  「「「うわー…」」」
ブルー 「それに比べれば、棚経くらいは…」
シロエ 「楽勝ですよね…」

台風が来なくて良かったです、とシロエ君。
暑いですけどね…。


2021/08/14 (Sat)

 

☆スキルは生かすべき


棚経の日がやって来まして、朝イチで生徒会長宅ですけど。
キース君たちは棚経なわけで、いるのは僧籍以外の面子。

シロエ 「台風が来ても、やっぱり自転車でしょうか?」
ブルー 「そうだと思うよ、歩きじゃ時間が足りないし…」
マツカ 「雨合羽を装備になるわけですか…」
スウェナ「脱ぎ着に時間がかかりそうよね…」

でも、着ないわけにはいかないし…、とスウェナちゃん。

スウェナ「ホントに、いいお天気で良かったわ」
シロエ 「普通に雨でも、雨合羽は必要でしょうしね…」
マツカ 「月参りの時と同じですよね」

蒸し暑さが酷くなってますけど、と御曹司の指摘。

マツカ 「いくら雨で涼しいと言っても、気温の方は…」
シロエ 「思いっ切り、真夏な仕様ですしね…」
スウェナ「雨合羽の下は、きっとサウナね」

汗だくだわよ、とスウェナちゃん、ブルブル。

スウェナ「晴れていたって、汗はかくけれど…」
シロエ 「密閉されることはないですからねえ…」
マツカ 「ダイエット出来るのは確実ですね」

熱中症が怖いですけど…、と御曹司も。

マツカ 「例の人に頼めば、いけるんでしょうか?」
シロエ 「サウナにならないように、ですか?」
マツカ 「ええ。いけそうな気もしますけど…」
ブルー 「棚経だったら、タダで仕事をするかもねえ…」

キースに倒れられたら大変だし、と生徒会長の言。

ブルー 「とはいえ、今年は、ただ暑いだけで…」
シロエ 「いつもと変わりませんからねえ…」
マツカ 「此処の前後に、瞬間移動で送迎だけですか…」

凄いサイオンの持ち主なのに、と御曹司の残念そうな顔。

マツカ 「自転車で走行中にも、エアコンをですね…」
シロエ 「絶対、サービス出来ますよね」

楽勝で、とシロエ君も。

シロエ 「あのスキルは、生かすべきだと思いますけど」
マツカ 「まだ、寝ていると思いますよ」
一同  「「「あー…」」」

そういう人だ、と誰もが納得な朝一番。
来てませんしねえ…。


2021/08/15 (Sun)






 

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