忍者ブログ
シャングリラ学園つれづれ語り

☆雛人形を買おう


雛祭りの宴会のために借りる予定だった雛人形。
借りるよりも買うのはどうだろう、というキース君の案がウケております。
買った雛人形は生徒会長の嫁入り道具にするのだそうで…。

ブルー 「ぼくは絶対反対だからね! ハーレイの妻になる気は無いし!」
キース 「嫁げとは言っていないだろうが。余興だ、余興」
サム  「うんうん、ブルーがお嫁に行ってしまったら俺も困るし」
ジョミー「サムもブルーに惚れてるもんねえ、奥手だけどさ」
シロエ 「それを言ったら終わりでしょう? ぼくたち全員該当しますよ」
キース 「万年十八歳未満お断りってのはブルーが言い出したんだよな」
スウェナ「えっと…。多分、そうだと思うわ」
キース 「よし。俺たちには難しい理屈は分からないんだ、突っ走ろうぜ」
ジョミー「ブルーが主役の宴会だったら、ぼくも飲まずに済みそうだよね」
シロエ 「その辺は保証できませんけど…。いい宴会になると思いますよ」
キース 「決まりだな。まずは雛人形を買わないと…。どうだ、マツカ?」
マツカ 「ちょっと待ってて下さいね」

訊いてみます、と電話をしているマツカ君。
相手はお馴染みの執事さんです。

マツカ 「OKです。展示販売中の店に連絡しておくそうです」
キース 「どの店だ? …ああ、あそこか。老舗だな」
ぶるぅ 「わーい、お雛様を買いに行くの? 面白そう!」
ブルー 「え、えっと…。そんなのを買ってしまったら、後が…」
キース 「嫁に行くまで教頭先生に預けておけ。お喜びになるぞ」
シロエ 「教頭先生には似合いませんけど、喜んで飾って下さいますよ」
サム  「俺も欲しいと思うけどさ…。ブルーを養う甲斐性が無いし…」
ブルー 「勝手に話を進めるんじゃないっ!」
キース 「そう言うなって。娯楽の提供もソルジャーの務めの内だろうが」

行くぞ、と立ち上がるキース君。
生徒会長は「そるじゃぁ・ぶるぅ」に腕を掴まれ、逃亡不可能。
タクシーに乗せられ、人形店へと出発です~。

2012/03/01 (Thu)

 

☆雛人形を買いに


生徒会長の嫁入り道具に、と雛人形を買いにやって来たシャン学メンバー。
マツカ君が手配した老舗人形店の暖簾をくぐろうとしております。

ブルー 「ちょ、本気で買うって!?」
キース 「当然だろうが。ぶるぅ、しっかり捕まえておけよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくが掴まってれば大丈夫だよ!」

「そるじゃぁ・ぶるぅ」もタイプ・ブルーだけに生徒会長をガッツリ確保。
傍目には小さな子供がしっかりと生徒会長の手を握っているだけですが。

マツカ 「お邪魔します。先ほどお電話させて頂いた者ですが…」
店員さん「いらっしゃいませ。店長が御案内させて頂きます」
ブルー 「や、やばい…」
店長  「ようこそお越し下さいました。雛人形をお求めだとか」
マツカ 「そうなんです。えっと…お嫁入り道具だと、どの辺ですか?」
店長  「お嫁入りでらっしゃいますか。それはおめでとうございます」

嫁入り道具に雛人形とは本格的でいらっしゃる、と店長さんは大感激。
マツカ君の紹介だけに高級そうな雛人形を次々に披露してくれて。

店長  「スペースが充分あるようでしたら、お道具も是非、一通り」
キース 「道具か…。それは意味があるのか?」
店長  「夫婦が添い遂げる縁起物ですと貝桶が一番重要ですね」

御伽犬という犬の形の器が安産のお守りだとか、色々とあるみたいです。

キース 「なるほどな。せっかくだから買っておくか」
シロエ 「安産のお守りなんかが要りますか?」
ジョミー「お約束だし、要るんじゃない?」
ブルー 「要らないってば!」
ぶるぅ 「だけどハーレイ、子供が好きだよ?」

子供が多いと喜ぶよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は無邪気な笑顔。
「誰が産むんだ」と生徒会長が混乱している内に…。

店長  「お買い上げありがとうございました!」
ブルー 「え?」
キース 「良かったな。後は俺たちに任せておけ」

3月3日は雛祭り。
生徒会長がフィシスさんの家に行っている間に飾る計画らしいですよ~!

2012/03/02 (Fri)

 

☆お留守な雛祭り


3月3日、雛祭りの日でございます。
嫁入り道具にと雛人形を買われてしまった生徒会長、既に逃亡したようで。

キース 「くそっ、留守か…。マツカ、雛人形は確かに届いたんだな?」
マツカ 「お届けしました、と店長から電話がありましたよ」
ジョミー「フィシスさんの家で雛祭りだとは聞いていたけど…ぶるぅは?」
シロエ 「一緒に連れて行ったんでしょう。ぼくたちが入れないように」
キース 「管理人さんに頼んでみるか? 此処までは入れてくれたんだし」
スウェナ「玄関まで開けてくれるかしら? 不法侵入に近いじゃない」
キース 「畜生、出直すことにするか…。流石に夜には戻るだろうさ」
シロエ 「どうでしょう? 泊まってくる可能性もありますよ」
サム  「フィシスさんちで雛祭りだもんなぁ…」

これは帰って来ないかも、とシャン学メンバー、ガックリです。
雛人形が届いていても入れなくては飾れません。

キース 「ウッカリしてたぜ。宴会当日まで留守か居留守で逃げる気だ」
ジョミー「ブルーだもんねえ…。大人しく雛人形を飾られるキャラじゃ…」
シロエ 「ないですよね、冷静に考えてみれば」
サム  「うーん、見たかったんだけどなあ、嫁入り道具…」
スウェナ「マツカに悪いことしちゃったわねえ、高かったのに」

すごすごと引き揚げようとした所へ「ちょっと待った!」と呼び止める声。
生徒会長が出たかと思いきや、なんと生徒会長のそっくりさんで。
(※ソルジャーことアルト様ブルー、場外編に初登場でございます。
  台詞表記は四文字以内に収めるために「Aブルー」とさせて頂きます)

キース 「な、なんであんたが…」
Aブルー「君たち、困っているんだろう? ドアの鍵くらい簡単だよ」

あっさり鍵を開けたソルジャー、雛人形の箱を指差すと。

Aブルー「嫁入り道具なんだってね。どんなのかとても興味があるな」
キース 「いや、それは俺たちのこじつけで…。本当は今日が雛祭りで」
Aブルー「ぼくの世界に雛祭りというのは無いんだよ」

SD体制下では雛祭りは無いらしいです。
生徒会長宅には入れたものの、ソルジャーまでやって来なくても…。

2012/03/03 (Sat)

 

☆雛人形を飾ろう


留守の間に雛人形を飾られてしまわないよう、鍵をかけて逃げた生徒会長。
入れなくなったシャン学メンバーの窮地を救ったのはソルジャーですが。

Aブルー「雛人形は間近で見たことないんだ。ぼくの世界には無い物だし」
キース 「それで見物しに来たのか。それとも嫁入り道具の野次馬か?」
Aブルー「両方だよ。でも嫁入り道具というのはいい話だね」

店長さんも感激してたじゃないか、と言うソルジャー。
雛人形を買いに出掛けた辺りから覗き見していたみたいです。

キース 「まあな…。しかし最近はそんな話も聞かないが」
シロエ 「女の子が生まれた時にお嫁さんの実家が贈るんですよね」
Aブルー「そうなのかい? ブルーは…ちょっと産めそうにないね」
サム  「それ以前に嫁に行かねえよ!」
Aブルー「ごめん、ごめん。ぼくも産むのは無理だけれども嫁入りなら…」

ハーレイが相手なら考えてもいい、とソルジャーは悪戯っぽい笑顔。
もちろん教頭先生ではなく、キャプテンのことで…。

Aブルー「だけどブルーは逃亡中か。嫁入り道具は要らないようだね」
キース 「ああ。俺たちの読みが甘すぎた」
Aブルー「大丈夫! 入れたんだし、遠慮なく飾ってあげたまえ」
ジョミー「帰ってきたら撤去されちゃって終わりだよ!」
シロエ 「それだけじゃなくて売り飛ばすとか、何処かに寄付とか…」
Aブルー「ぼくを誰だと思ってるんだい? 力でブルーに負けるとでも?」
全員  「「「えっ?」」」
Aブルー「宴会当日までシールドを張って雛人形を死守ってね」

動かせないし埃もつかない、とソルジャーは自信満々です。

Aブルー「ブルーはぼくが来ていることにも気付いていない。今の内だよ」
キース 「そ、そうか…。だったら飾ってしまうか」
ジョミー「飾るならやっぱりリビングだよね!」

この辺かな、と決めたシャン学メンバー。
雛段の組み立てをソルジャーも楽しくお手伝い中。
宴会にも来る気らしいですけど、どんな宴になるのやら…。

2012/03/04 (Sun)

 

☆お内裏様と畳


生徒会長の留守に部屋に入り込み、雛人形を飾り始めたシャン学メンバー。
鍵を開けてくれたソルジャーと一緒に雛段を組み立て、緋毛氈をかけて…。

キース 「おーい、そっちの具合はどうだ?」
ジョミー「バッチリだよ! ピンと張ったし、次は人形だね」
スウェナ「違うわよ、先に屏風を飾るのよ。それに畳も置かなくちゃ」
シロエ 「あ、そうか…。じゃあ、こっちの箱が一番ですね」

木箱を開けて屏風を取り出すシロエ君。
マツカ君が買った高級品だけに、本物の金箔が貼ってあります。

シロエ 「よいしょ、っと…。次が畳、と」
Aブルー「畳って床材なんだと思ってたけど、これは違うんだね」
キース 「俺だって似たようなヤツに座ることがあるぞ」
全員  「「「えぇっ!?」」」

お雛様の畳と言えばお内裏様が座るモノでございます。
昔の偉い人しか座れない物のミニチュアだとばかり思っていれば、なんと
キース君が同じようなヤツに座るんですって?

マツカ 「え、えっと…。キースって実は凄かったんですか?」
サム  「マツカも裸足で逃げ出す家柄とか? 知らなかったぜ」
シロエ 「そういえば名家の出身の人が住職ってお寺、多いですよね…」
Aブルー「へえ…。なるほど、これに座れる人は偉いのか…」

知らなかったよ、とソルジャーも感心しております。
しかしキース君が実は超絶お坊っちゃまとは、世の中分からないもので…。

シロエ 「キース先輩、長年失礼いたしました!」
ジョミー「ど、どうしよう…。ぼくも色々やっちゃった…」
キース 「お前たち、何を勘違いしてるんだ? 寺の備品だぞ」

何度も家に来たくせに、とキース君は呆れた顔で。

キース 「本堂に置いてあるだろう。上に座布団が敷かれているが」
ジョミー「え? そ、そうだっけ…」
キース 「読経の時に座るヤツだ! …主に親父だがな」

あれのことか、とシャン学メンバーは脱力中。
キース君の坊っちゃま騒動の意外な結末、ソルジャーも爆笑してますよ~!

2012/03/05 (Mon)

 

☆畳の座り心地


お内裏様の座る畳と似ている畳に座ることがあるというキース君。
実は超絶お坊っちゃまかと驚いていれば、真相はお寺の本堂の畳だそうで。

シロエ 「あ~あ、ホントにビックリしましたよ。先輩も人が悪いですね」
キース 「お前たちが勘違いしたんだろうが!」
ジョミー「でもさあ、咄嗟に思い出せないよ、あれは」
サム  「うんうん、俺も全く分からなかったぜ。上に座布団だし」
シロエ 「おまけに周りに置いてあるのが木魚とか鐘とかですもんねえ…」
スウェナ「お内裏様だと雪洞とか桃の花なのにねえ…」

月とスッポンとはこのことだ、と笑い転げるシャン学メンバー。
ソルジャーも普段から覗き見しているだけに元老寺の本堂は把握済みで。

Aブルー「あれって座り心地はどうなんだい? 畳だよね」
キース 「親父が留守の時しか座れないからな…。気分はいいが」
サム  「一人前の住職になったって気がするわけか?」
キース 「そんな所だ。だが、座り心地を訊かれると…。どうだろう?」
マツカ 「キースは座布団の上に座るんですよね?」
キース 「ああ、そうだ。座布団無しで座ろうと思ったことがない」
Aブルー「ふうん…。じゃあ、畳と同じで座布団無しだとキツイのか…」
キース 「多分な。雛人形の方は座布団という文化が無いんだ」
ジョミー「えっ、そうだったの?」
キース 「千年ほど前の時代がモチーフだぞ? 座布団はまだ無い」
Aブルー「なるほどねえ…。で、座布団つきだと本堂のアレになるんだね」

イマイチかなぁ、と首を捻っているソルジャー。

Aブルー「偉い人が座ると言うから、ちょっといいかと思ったんだけど」
キース 「何処がだ?」
Aブルー「ぼくが座るのさ、ハーレイがヘマをやらかして土下座な時に」

でも座り心地が悪いんだったら要らないや、と呟くソルジャー。
座布団つきではお坊さんに思えてくるので却下だとか。
土下座するキャプテンを見おろすために専用畳を欲しがるだなんて、どう
考えても鬼ですよね…?

2012/03/06 (Tue)

 

☆土下座には畳


キャプテンの土下座を見おろすために専用畳、と思ったらしいソルジャー。
流石にそれは酷すぎないか、とシャン学メンバーが突っ込み中です。

Aブルー「そんなに酷い発想かなぁ、専用の畳。…良さそうなのに」
キース 「あんた、普段から偉そうだろうが! 更に偉さを演出する気か?」
シロエ 「そうですよ。キャプテン、何かと言えば土下座ばかりで」
サム  「俺たちの世界に来てる時だけでも、あの回数だし…」
マツカ 「普段は推して知るべしですよね」
ジョミー「土下座した回数、教頭先生より多いかもね」
Aブルー「でも鼻血なんか出さないし! ハーレイは可愛げに欠けるんだ」
キース 「だからと言って畳に座って見おろすのか?」
Aブルー「鈍い相手にはキツめに出ないとダメなんだよ」
ジョミー「…キャプテンって鈍い人だっけ?」
スウェナ「教頭先生よりは図太いんじゃないかと思うけど…」
Aブルー「そうだろう? 神経が図太くて繊細さに欠ける」

だから土下座の回数が増える、とソルジャーは主張しております。

Aブルー「何度も土下座させられるのは懲りていないって証拠だからね」
キース 「それはそうかもしれないが…」
Aブルー「ぼくがもっと怖いキャラなら、一発で懲りると思うんだよ」
ジョミー「…充分怖いと思うけどなぁ…」
Aブルー「何か言ったかい?」
ジョミー「う…。ううん、なんにも!」
Aブルー「それでね、怖さを演出するのは無理だし、せめて偉さを…」
キース 「今より偉くなってどうする気だ!」
Aブルー「ん? 神様」
全員  「「「神様!?」」」
Aブルー「ぼくのハーレイ限定の…ね。もう全能で万能くらいの」

神様になれば世界は全て思うがまま、と言われましても…。

Aブルー「この際、座り心地は我慢しようかな…」
キース 「畳のことか?」
Aブルー「神になるには形からだよ」

やっぱり土下座専用畳、とソルジャーは俄然、乗り気です。
飾り付け中の雛人形を放って、畳を買いにお出掛けでしょうか…?

2012/03/07 (Wed)

 

☆特注品な畳


ソルジャーの目標は神様だそうでございます。ただしキャプテン限定の…。
神になるには形からだ、と土下座専用の畳を御所望。

Aブルー「ここで見たのも何かの縁だよ。今から買いに行きたいんだけど」
キース 「…行ってすぐには手に入らんぞ?」
Aブルー「特注品になるのかい?」
キース 「普通の畳じゃないからな。普通の畳もすぐには買えんが」
ジョミー「え? 畳ってお店に売ってるじゃない」
キース 「売ってるんじゃなくて作ってるんだ。畳はオーダーメイドだぞ」
スウェナ「そうだったの? 部屋のサイズで買うんじゃないの?」
サム  「和室のサイズって決まってるじゃねえかよ、基本のヤツが」
シロエ 「六畳とか八畳とか、定番ですよね」
キース 「その定番が問題なんだ。部屋によって微妙にサイズが違う」
ジョミー「それって畳の大きさだよね? 三種類くらいあるんだっけ?」
キース 「畳本体の大きさじゃない。畳を部屋に合わせるんだ」
全員  「「「???」」」」
キース 「部屋はキッチリ四角じゃないぞ。何処かに僅かな誤差がある」

そこをきちんと計測してから部屋に合わせて畳を作るらしいです。
でないと部屋に敷き詰めた時に隙間が出来たりするそうで…。

キース 「そういう仕事が出来る店しか、特殊な畳は作れないんだ」
Aブルー「だったらすぐには無理ってわけだね。まあ、いいか…」

座り心地の問題もあるし、と土下座専用畳を諦めたソルジャー。

Aブルー「パートナーがヘタレてるとさ、苦労するよね、色々と」
キース 「あんたが選んだ相手だろうが!」
Aブルー「そうなんだけど、もうちょっと、こう…」

ヘタレていない相手だといいな、とソルジャーは雛人形を眺めております。
畳騒動などがあった割には順調に飾り付けられ、すっかり完成。

Aブルー「お内裏様って言ったっけ? こういう形が理想かな」

並んで絵になるパートナーを希望、と言うソルジャー。
キャプテンとソルジャー、傍目にはお似合いなんですけどねえ…?

2012/03/08 (Thu)

 

☆嫁入りと雛人形


お内裏様みたいに並んで絵になるパートナーがいいな、と語るソルジャー。
ヘタレなキャプテンではイマイチなのだそうですが…。

キース 「あんたが偉そうに振舞ってるのが悪いんじゃないか?」
Aブルー「なんでそういうことになるのさ?」
キース 「あなたの色に染まります、というのが嫁の王道なんだぞ」

雛人形を指差すキース君。

キース 「雛人形が嫁入り道具だった時代は、妻は夫に絶対服従」
Aブルー「それなら逆だと思うけど? ハーレイが嫁の立場だよ」
全員  「「「はぁ?」」」
Aブルー「だって、絶対服従なんだろ? 従わなければ土下座ってね」
サム  「こりゃダメだぜ…。キャプテンに勝ち目は一つもねえよ」
キース 「究極のカカア天下だな。旦那を尻に敷くってヤツだ」
Aブルー「失礼な! 上に乗るのも嫌いじゃないけど、突っ込まないよ」
キース 「なんの話だ?」
Aブルー「ハーレイのお尻に突っ込む気だけは無いんだよね」

ぼくが突っ込まれる方なんだから、とソルジャーは大人の時間な爆弾発言。

Aブルー「そういう意味だと、やっぱりぼくが嫁なのかい?」
キース 「もういい、今日の所は帰ってくれ」

頭痛がする、とキース君が呻きましたが、ソルジャーの方は御機嫌で。

Aブルー「そうか、ブルーもこれを持ってお嫁に行くわけだしねえ…」
??? 「誰がお嫁に行くんだって?」

地を這うような低い声と共に現れたのは生徒会長。

ブルー 「忘れ物を取りに戻ってきたらゾロゾロと…。通報しようか?」
ジョミー「ま、待ってよ、何もしてないし!」
ブルー 「不法侵入な上に雛人形まで…。さっさと片付けて帰りたまえ」
Aブルー「甘いね。誰も片付けられないよ、それ」

また宴会の日にお邪魔するから、とソルジャーは消えてしまいました。
シャン学メンバーはガッツリお説教されて…。

ブルー 「どうするのさ、これ…」

生徒会長は雛人形に手が出せません。
教頭先生を宴会に招待したそうですけど、大丈夫かな…?

2012/03/09 (Fri)

 

☆雛祭りへようこそ


やって来ました、3月10日。
生徒会長が予定していた雛祭り宴会の日でございます。
招待状を貰ったシャン学メンバー、生徒会長の家まで来たのはいいですが。

ジョミー「突っ立っていたって仕方ないよ。此処にいるのはバレバレだよ」
キース 「それは分かっているんだが…」
シロエ 「どうなったでしょう、雛人形。片付いてればいいんですけど…」
サム  「少なくとも昨日の朝にはあったぜ」

朝のお勤めに来た時は飾ってあった、という証言に誰もが真っ青。

キース 「やっぱり片付けられなかったか…」
シロエ 「ソルジャーが言ったとおりでしたね、どうします?」
キース 「どうするも何も、あれを飾ったのは俺たちだしな」
ジョミー「もしかして責任取らされるわけ? 雛人形の?」
シロエ 「会長、困ってましたしねえ…。教頭先生を呼んだのに、って」
スウェナ「でも宴会のお客様でしょ、教頭先生。何とかなるわよ」
キース 「客が俺たちだけならな。あいつも来ると言ってたじゃないか」
全員  「「「あー…」」」

おしまいだ、と頭を抱えるシャン学メンバー。
雛人形にシールドを張って逃げたソルジャーも宴会に来るんでしたっけ。
それとも既に到着済みで、生徒会長と喧嘩中?
どう転んでも連帯責任は免れない、と覚悟を決めてチャイムを押せば。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ いらっしゃい! ブルーが待ってるよ!」
キース 「待ってくれなくてもいいんだが…。あいつはまだか?」
ぶるぅ 「あっちのブルー? まだ来てないけど?」

今日は楽しい雛祭り、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は大はしゃぎです。
リビングに行けば雛人形がしっかり飾られておりまして…。

ブルー 「御覧のとおりさ。どう頑張っても撤去不可能」
キース 「す、すまん…。あいつの尻馬に乗ったばかりに…」
ブルー 「どういたしまして。女子会へようこそ」
全員  「「「女子会!?」」」

ニッコリ笑う生徒会長。
女子会だとか聞こえましたが、最近流行りのアレですか…?

2012/03/10 (Sat)

 

☆雛祭りに女子会


ソルジャーが撤去不可能にした雛人形はリビングに飾られたまま。
謝るしかないと覚悟を決めたシャン学メンバー、生徒会長に迎えられて…。

キース 「今、女子会とか言わなかったか?」
ブルー 「言ったけど? ようこそ、雛祭り女子会へ」
ジョミー「じょ、女子会って…。女の子の会って書くヤツのこと?」
ブルー 「その女子会。女子だけで集まって飲食したり話をしたり…」

雛祭りに相応しいだろう、と生徒会長は自信たっぷりです。

ブルー 「元々、雛祭り宴会の予定だったし、雛祭りは女子のものだしね」
キース 「だからと言って何処に女子が!」
スウェナ「失礼ね。ここにいるけど?」
シロエ 「スウェナ先輩の他にはいないじゃないですか、女子」
ブルー 「でも女子会と言ったら女子会! 雛人形まで買っただろう」
キース 「それはあんたの嫁入り道具で…。いや、あの時は冗談で…」
ブルー 「その場のノリで買っちゃいました、っていうのは分かるよ」

そこまでだったら許せるけどさ、と雛人形を眺める生徒会長。

ブルー 「みんなでワイワイ飾るんだったら良かったんだ。お祭り気分で」
キース 「そ、そうだったのか…?」
ブルー 「うん。ぼくも心が狭くはないしね、お遊びだったら許せたよ」
ジョミー「だったらこれも許してよ! 一応、みんなで飾ったんだし!」
ブルー 「ぼくが留守の間にコソコソやられてしまったのに?」
キース 「そこは謝る。謝るから、ここは水に流して…」
ブルー 「水に流してあげてもいい。ただし条件は女子会だ」
キース 「なんでそうなる!」
ブルー 「最初から雛人形が飾られてる以上、ぼくが主役の宴会にする」
全員  「「「は?」」」
ブルー 「これは嫁入り道具じゃなくってインテリア!」
ぶるぅ 「お雛様を飾ってお友達を呼ぶのが雛祭りでしょ?」
キース 「ま、まさか…」
ブルー 「女同士で楽しくやろうよ、雛祭り」

女子会万歳、と生徒会長は申しておりますが。
どう転んだら女子会に…?
 
2012/03/11 (Sun)

 

☆嬉しい雛祭り


雛祭りの宴会はお雛様を囲んで女同士で楽しく女子会、と言われましても。
スウェナを除けば全員が男子な状況をどうしろと?

キース 「雛祭りだから女子会だと? この面子でか?」
ブルー 「そうだけど? ぼくは至って正気で本気だから」
ジョミー「で、でも…。スウェナ以外に女の子は…」
ブルー 「その点において抜かりは無い。雛祭りの歌は知ってるよね?」
シロエ 「明かりをつけましょ、雪洞に…ってヤツですか?」
ブルー 「そう、それ。四番の歌詞は覚えてるかな?」
全員  「「「四番?」」」
ブルー 「着物を着替えて帯しめて 今日は私も晴れ姿♪」
ぶるぅ 「春の弥生のこのよき日 なにより嬉しい雛祭り♪ だもん!」
ブルー 「というわけだから、さっさと着替える!」
全員  「「「着替え?」」」
ブルー 「向こうの部屋に用意しておいた。頑張りたまえ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ スウェナの着替えは手伝ってあげるね」

こっちだよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」はトコトコと。
スウェナを連れてゲストルームの扉を開け、隣の部屋を指差して。

ぶるぅ 「他のみんなはそっちでね。色々あるから選び放題!」

じゃあね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は扉を閉めてしまいました。
残された男子は示された部屋に入ったのですが…。

ジョミー「これって、まさか…」
キース 「何処から見ても振袖だな…」

雛祭りに相応しく華やかな色と模様の振袖が衣紋掛けにズラリ。
確かに選び放題ですけど、男に似合う代物ではなく。

キース 「畜生、これを着ろってか!」
サム  「なんでピンクに赤なんだよ…。せめて黒とか…」
シロエ 「緑とかでも良かったですよね、青でもマシかも…」
ジョミー「赤とピンクしか揃えてないって、嫌がらせだよね?」
マツカ 「帯は色々ありますけどね…」

模様の方も花だの御所車だのと、女性好みのオンパレードでございます。
雛祭り女子会は女装から。
少しでもマシな振袖を、と奪い合う男子の明日はどっちだ?

2012/03/12 (Mon)

 

☆振袖とサイズ


雛祭り女子会には女装から、と振袖を用意されてしまったジョミー君たち。
選び放題とは言われたものの、赤とピンク系しか揃っておらず。

キース 「引っ張るな、コレは俺が着るんだ!」
ジョミー「黒髪だから何でも似合うだろ! 譲ってよ!」
サム  「シロエ、この振袖と取り替えないか? いい感じだぜ」
シロエ 「嫌ですよ! ぼくが最初に目を付けたんです!」
マツカ 「どう選んだって赤かピンクしか無いんですけどね…」

最後はジャンケン勝負で決まった振袖と帯。
似合う以前の問題ですけど、着る他に道はございません。
法衣を着慣れたキース君が着付けのプロであろう、と認定されましたが…。

キース 「おかしいな…。ここまでは問題無い筈なんだが」
マツカ 「ですよね、肌襦袢で腰巻、長襦袢…。それで正しいと思います」

お茶席では着物だというマツカ君、着た回数はそれなりです。
キース君には及ばないものの、この二人がいれば…と思われたのに。

マツカ 「何処で間違えたんでしょう?」
キース 「それ以前の問題なのかもしれないぞ。嫌がらせだからな」
ジョミー「合わないサイズで用意したとか?」
サム  「そうかもなぁ…。どれを着たって長すぎるもんな」

振袖を着ようと羽織ってみれば、誰もが床に引き摺る長さで。
サイズ違いか、と他のに替えても引き摺る裾はどうにもならず…。

キース 「なんで半端に引き摺るんだ? もっと長いなら分かるんだが」
マツカ 「舞妓さんほどじゃないですもんね…」

舞妓さんや芸妓さんの着物は引き摺るもの。
ですが、あちらは『裾引き』という特注品で、振袖とは別物でございます。

キース 「いっそこのまま着て行くか? どうせ女装だ」
ジョミー「要は着てればいいんだもんね」

じゃあ帯だ、と次へ進もうとした所へ。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ 上手く着られた? …あれっ?」

間違えてるよ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
着物のプロがいたというのに、何故に失敗したんだか…?

2012/03/13 (Tue)

 

☆おはしょりと振袖


長襦袢までは順調に進み、いざ振袖…という段階で躓いたらしい男子たち。
振袖の裾が半端に引き摺ってしまい、どうにもこうにもなりません。
半ばヤケクソ、そのまま帯を…と思った所へ。

ぶるぅ 「あのね、おはしょりが無いとダメなんだよ」
全員  「「「おはしょり?」」」
ぶるぅ 「えっと、見た方が早いかな? スウェナ~!」
スウェナ「なぁに? あ、あらら…。みんな凄いの着てるわねえ…」
ジョミー「こんな色しか無かったんだよ!」
サム  「これでもマシなの選んだんだぜ? 他はアレだし」
スウェナ「そうねえ、ちょっとはマシって感じ?」

あまり差は無いみたいだけれど、と笑うスウェナの振袖は紫でございます。
模様も華やかながらも上品、まさに理想の振袖で。

キース 「あっちの方が断然マシだな…」
シロエ 「モノは考えようですよ。あれだけが此処に混ざっていたら…」
サム  「流血沙汰になってたかもなぁ、俺、キースには勝てないけどさ」
ジョミー「確実に喧嘩になってたよねえ、勝てなくっても」
シロエ 「二人とも本気でそう言ってますか? 反則しないと?」
サム  「あー…。絶対とは言い切れねえなあ…」
ジョミー「手ごろな何かが転がっていたら一発くらい殴るかも…」
マツカ 「反則技は素人さんの方が強いと聞きますよね」
キース 「下手に武道の心得があると素人には手が出せないからな…」

あの振袖が無くて良かった、と誰もが納得。
柔道部三人組でも反則アリだと、素人二人に負けたかも。
つまり勝者が誰かは分からず、負けた四人はフルボッコで。

ジョミー「ボコボコの顔で振袖よりかは、この色でいいよ…」
キース 「同感だ。で、ぶるぅ。俺たちは何処で間違えたんだ?」
ぶるぅ 「ここ、ここ! 帯の下にエプロンみたいになっているでしょ?」

これが『おはしょり』、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
男性の着物に『おはしょり』は存在いたしません。
まして法衣にある筈も無く、間違えるのも無理ないですよね…。

2012/03/14 (Wed)

 

☆盛り上げていこう


おはしょりという存在を知らず、振袖の裾を引き摺って着ていた男子たち。
教えて貰っても、どうすればいいのか分かる筈もなく…。

ぶるぅ 「えっとね、腰にこう紐を巻いて…。分かる?」
キース 「この辺りか? で、どうするんだ」
ぶるぅ 「こう手を入れて、よいしょって上に引っ張るの! あ~…」

引っ張り過ぎだよ、と言う「そるじゃぁ・ぶるぅ」はジョミー君に着付け
しております。
他の面子は見よう見まねでやってみたものの、最終的には。

ぶるぅ 「最初からぼくがやってあげればよかったね」
キース 「まったくだ。…こんな着物の着方は分からん」
マツカ 「帯だって別モノですもんね…。ぼく、絶対に結べませんよ」
サム  「つか、なんで全員、違う形に結んであるんだ?」
ぶるぅ 「え? 可愛い形にしたいでしょ?」
男子全員「「「…可愛い…」」」

ズーン…と落ち込む男子一同。
その間に「そるじゃぁ・ぶるぅ」が箱を引っ張り出しております。

ぶるぅ 「じゃあ、ここからは任せといてね」
キース 「何をだ?」
ぶるぅ 「盛るんだけど」
全員  「「「もる?」」」
ぶるぅ 「うん! ブルーが盛ってあげなさい、って」

アゲアゲで盛り髪でメガ盛りなんだ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
箱の中から出て来たものは黒髪や金髪のウイッグなどなど。
髪飾りもまさに「パネエ」という代物で。

キース 「ま、待ってくれ! 盛るというのは俺たちの髪か?」
ぶるぅ 「そうだけど? あ、爪とかもデコっちゃう?」

せっかくだもんね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は楽しそうです。
目指すはゴージャス姫スタイルとかで、ファーやコサージュも次から次へ。

ぶるぅ 「ベールをつけたい人は手を挙げてー! あれ?」
キース 「なんでそういうことになる!」
ぶるぅ 「ブルーが目立ってなんぼだって♪」

可愛く盛ろうね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の瞳がキラキラ。
振袖に加えて姫スタイルにメガ盛りだなんて、どんな結果になるのやら…。

2012/03/15 (Thu)

拍手[0回]

PR
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
最新CM
[06/12 みゆ]
[06/12 Qちゃん]
[06/09 みゆ]
[06/09 Qちゃん]
[05/15 みゆ]
最新TB
プロフィール
HN:
みゆ
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析
カウンター
アクセス解析