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シャングリラ学園つれづれ語り

☆酒と未成年と特別生


ゼル先生の特製お花見弁当は二段重ね。
他にも巻き寿司が盛られた大きなお皿や、豪華料理の重箱がございます。

ゼル  「遠慮しておらんでどんどん食え! 会費制じゃでな」
ヒルマン「そうだよ、飲めない分は食べたまえ」
ジョミー「ありがとうございます! 美味しいでーす!」
キース 「良かったな、ジョミー。とりあえず酒は禁止のようだぞ」
ブラウ 「ん? あたしたちは飲んでるけどねえ、あんたも飲むかい?」
ヒルマン「…まだ早いんじゃないのかね。君たちは確か…」
キース 「今度、特別生の四年目になりました」
ヒルマン「ふむ。四年目といえば…」
エラ  「大学で言えば二年目ですわ。微妙な年です」
ブラウ 「早けりゃ二十歳で遅けりゃ十九、と…」
エラ  「飲ませないのが一番です!」
ヒルマン「そうだね、教師の目の前で飲酒というのも…。おや?」

どうしたんだね、と教頭先生を見るヒルマン先生。
教頭先生、なにやら後ろ暗そうな顔をしておられます。

ブラウ 「ちょっと、ハーレイ! あんた、雛祭りの宴会とかで…」
エラ  「この子たちに飲ませたのではないでしょうね?」
ハーレイ「い、いや…。わ、私は飲んだが、その子たちは…」
ブルー 「ジョミーがしっかり出来上がってたよ?」
ゼル  「な、なんと! 監督不行き届きじゃぞ、ハーレイ!」
ハーレイ「し、知らなかったのだ、そっちの方は!」
エラ  「知らないでは済ませられません。飲酒ですよ?」
ブルー 「まあまあ、あれは一種の事故だしね」
長老一同「「「事故?」」」
ブルー 「白酒はお酒だというのをジョミーは知らなかったんだ」
エラ  「ならば何故あなたが止めなかったのです?」
ブルー 「面白いから」
長老一同「「「面白い?」」」
ブルー 「うん。ジョミーが酔うと凄いんだよ」
ジョミー「わーーーっ!!! その先、禁止!!!」

顔面蒼白で両手を振り回すジョミー君。
酔っ払うと坊主宣言な事実がバレたら、此処でも飲まされてしまうとか?
 
2012/04/16 (Mon)

 

☆バラされた酒癖


ジョミー君が酔っ払うと凄い件について喋り出しそうな生徒会長。
必死に止めようとするジョミー君ですが、長老の先生方は既に興味津々。

ブラウ 「こうなってくると聞きたくなるねえ。…どうなるんだい?」
ブルー 「百聞は一見に如かずなんだけど、やっぱりダメかな?」
エラ  「いけません! 宴たけなわになったら知りませんけど」
ジョミー「ちょ、ちょっと…。それって…」
ゼル  「盛り上がってきたら飲んでも止めん、という意味じゃな」
ヒルマン「特別生は元々規格外れだからね、飲酒も問題ないのだよ」
エラ  「一応、二十歳になるまで禁止としてはありますが…」
ブラウ 「キースみたいに大学に行かれちゃったら意味が無いしね」
ゼル  「そういうことじゃ。しかしハーレイの監督責任は…」
ブラウ 「その話よりジョミーだよ。酔っ払うとどう凄いって?」
ブルー 「決意表明を始めちゃうのさ」
長老一同「「「決意表明?」」」
ブルー 「えっと、ハーレイは聞いて…。あ、聞いてないのか」
ゼル  「なんじゃ、ハーレイも潰れたのか? 情けないのう」
ハーレイ「あ、いや……そのぅ…」

まさかソルジャーと手に手を取ってお出掛けしたとは言えません。
教頭先生、脂汗を浮かべておいでですけど、矛先はアッサリ逸れまして。

ゼル  「で、ジョミーは何をやらかすんじゃ」
ジョミー「し、知らなくていいです!」
ブラウ 「可愛いねえ…。必死になるというのがまだまだ子供だ」
ブルー 「そうだろう? その可愛い子供が坊主宣言!」
長老一同「「「坊主宣言!?」」」
ジョミー「あ~…」
ブルー 「緋色の衣の高僧目指して頑張るぞー! と連呼するわけ」
ゼル  「そりゃいいのう。機会があったら是非見たいわい」
エラ  「だからと言って飲酒は勧められません!」
ブラウ 「その辺は流れに期待ってね」

とりあえず私たちは飲もうじゃないか、と乾杯している先生方。
先生方がいい感じに酔っ払ったらジョミー君の危機、再びなのか…?

2012/04/17 (Tue)

 

☆酒宴には座興


酔っ払うと坊主宣言をする、とバラされてしまったジョミー君。
長老の先生方も見てみたいようですが、未成年に飲酒は勧められません。

ブラウ 「うーん、もうちょっと座が弾けないとねえ…」
ゼル  「坊主宣言は見たいんじゃがな、エラが正気の間はのう…」
エラ  「なんですか、それは! 私にも遊び心はあります」
ヒルマン「では、ジョミー君に飲んでもらうかね?」
ジョミー「え? ええっ?」
エラ  「飲酒の強要は良くありません。本人の意思を尊重しましょう」
ブラウ 「ふむふむ、本人の意思と来たか。あとひと押しかな?」
ゼル  「そうじゃな、時間の問題じゃろう。それまで何か…」
ブルー 「何か座興が欲しいって?」
ブラウ 「ハーレイ、あんた黙ってばかりだけどさ。芸は無いのかい?」
ハーレイ「わ、私は特にコレというのは…」
ブルー 「オススメなのはセクハラなんだよ」
長老一同「「「セクハラ?」」」
ブルー 「うん。ほら、ぼくをお嫁に欲しいというのが口癖だろう?」
ゼル  「それとセクハラがどう繋がるんじゃ?」
ブルー 「この宴会でぼくにセクハラ出来たら根性だけは認めようかと」
ブラウ 「へえ…。なるほど、そりゃいいや」

やってみなよ、とブラウ先生は楽しそうです。
他の先生方もお酒の勢いで気分が大きくなっているらしく。

ゼル  「ほれほれ、ハーレイ、やってみんかい! それも芸じゃ」
ヒルマン「酒の席での行為だからね。校長先生に報告はせんよ」
エラ  「ブルーが承知しているのですし、ここは大目に見ましょうか」
ブラウ 「ハーレイ、あんたも男だろ! ドンと一発!」
ブルー 「どうぞ、ハーレイ。ぼくはセクハラ大いに歓迎」
ハーレイ「し、しかし…」
ゼル  「煮え切らんヤツじゃな、ブルーがいいと言っとるじゃろう!」

当たって砕けろ、と囃し始める先生方。
教頭先生は逃げ腰ですけど、逃亡出来るわけがございません。
衆人環視の中で生徒会長相手にセクハラ。それが出来たらヘタレ脱却…?

2012/04/18 (Wed)

 

☆座興はセクハラ


ほろ酔い気分で夜桜の下、宴は盛り上がってきております。
まずは座興を、と指名されたのは教頭先生。
生徒会長にセクハラするのが座興だそうですが、注目の的というヤツで。

ブルー 「えっと、ハーレイ…。まだかな、セクハラ?」
ハーレイ「そ、そのぅ…。わ、私にそういう趣味はだな…」
ブラウ 「おや、無いとでも言うのかい? ブルーを嫁に貰うんだろ?」
ゼル  「そうじゃ、そうじゃ! セクハラも出来んでどうするんじゃ」

そんなことでは夜が保たんぞ、とゼル先生は説教モード。

ゼル  「いいか、掴みが肝心なんじゃ。男なら攻めていかんかい!」
ブルー 「だよねえ、ぼくもゼルに賛成。結婚生活は熱くないとね」
ゼル  「ほれ、ブルーも同じ意見じゃぞ? セクハラも愛じゃ」
ブラウ 「好きだからこそ触りたい…ってね。頑張ってみなよ」
ハーレイ「だ、だが…。ブルーには嫁に来る気は無いのだし…」
ゼル  「その気になるかもしれんじゃろうが、セクハラで!」
ハーレイ「き、嫌われてしまうのがオチかと…」
ゼル  「嫌よ嫌よも好きの内、という有名な言葉を知らんのか!」
ヒルマン「本人がいいと言っているのだよ? いい機会だと思うがねえ」
ブラウ 「あんたの魅力を分からせてやりな、ブルーの身体に」
エラ  「結婚生活には身体の相性も大切ですよ? ここはお試しで」
ブルー 「うーん、そこまでは無理じゃないかと…。ハーレイだし」
ゼル  「いやいや、気分が乗ったら抜けるのもアリじゃ」
ブラウ 「そうそう、後は二人でしっぽりと! …ん?」

教頭先生、鼻を押さえておられます。
刺激的な話を聞かされる内に鼻血の危機に見舞われたらしく。

ブラウ 「情けないねえ、もう鼻血かい?」
ハーレイ「…い、いや…」
ブルー 「セクハラどころか鼻血ときたよ。…究極のヘタレ」
ゼル  「男のクズじゃのう…」

これでは結婚出来んわい、と溜息をつくゼル先生。
教頭先生は生徒会長に触れられもせずに鼻血の海に沈むのか…?

2012/04/19 (Thu)

 

☆セクハラは何処へ?


生徒会長にセクハラどころか鼻血の危機な教頭先生。
具体的な話は出てもいないのに、結婚生活を夢見ただけでアウトらしく。

ブラウ 「やれやれ、セクハラ以前の問題だね、これは」
ヒルマン「残念ながら結婚するのは難しいかと私も思うよ」
ブルー 「そうだよ、こんな調子じゃ欲求不満になっちゃうよ、ぼくが」
ハーレイ「よ、欲求不満…」

教頭先生、ツツーッと鼻血が垂れております。
もう充分に座興ですけど、笑うだけでは収まらないのが酔っ払い。

ゼル  「いかん、いかん、鼻血も欲求不満もいかん!」
ブラウ 「惚れて見ているだけとはねえ…。ホントに呆れた男だよ」
エラ  「花というのは世話をしないとダメなのですよ?」
ヒルマン「うむ。愛でるだけでなく愛情を注いでやらないと」

この桜だって花が咲くまでには色々と…、とヒルマン先生。
更に篝火で照らすからこそ夜桜が殊に美しいのだ、と説いておられます。

ヒルマン「だからだね、ブルーに惚れた気持ちを形にしないと」
ゼル  「いいか、行動が大切なんじゃ! わしが見本を見せてやる」

こっちへ来い、とゼル先生は生徒会長を隣に招き寄せて。

ゼル  「基本はボディータッチじゃな。セクハラも同じじゃ」
ブルー 「へえ…。ゼルがセクハラしてくれるって?」
ゼル  「もちろんじゃ! ヘタレには手本を見せてやらんと」

生徒会長の頭をポンポンと叩き、銀色の髪を手で梳きながら。

ゼル  「綺麗な髪じゃのう…。シャンプーは何を使っとるんじゃ?」
ブルー 「適当だけど? 特にコレってこだわりは無いかな」
ゼル  「ほほう…。いい匂いじゃが、わしの匂いに染めたいのう…」
ブルー 「えっ、ゼルってシャンプー使ってるわけ?」
ゼル  「当然じゃ! 頭を洗うにはシャンプーじゃろう」

なんとゼル先生、シャンプーで頭を洗っておられるみたいです。
こだわりの頭皮は篝火に映えて輝いてますが、それはまた別のお話で。
髪を撫でる手が次に向かうのは何処なのか?

2012/04/20 (Fri)

 

☆只今セクハラ中

 
セクハラの手本を見せてやる、と名乗りを上げたゼル先生。
生徒会長を隣に座らせ、髪を梳いたり鼻を突っ込んで香りを嗅いだり…。

ゼル  「うむ、本当にいい手触りじゃ。お次は、と…」
ブルー 「先に言っとくけど、スキンケアも適当だよ?」
ゼル  「なんと! それでこの柔らかさとは奇跡じゃな」

キスしたくなってしまうわい、とゼル先生は生徒会長の頬にチュウ。
やんやと囃す先生方は誰一人として止めません。
教頭先生だけが声も出ないほどショックを受けておられますけど…。

ジョミー「えっと…。止めなくってもいいのかな?」
キース 「放っておけ。ブルーを見てみろ、明らかに面白がってるぞ」
サム  「くうっ、いいなぁ、ゼル先生…。ブルーの頬に…」
キース 「お前も惚れていたんだったな。行ってくるか?」
サム  「いや、俺も途中でズッコケそうだし…。セクハラなんてさ」
シロエ 「まだエスカレートしそうですもんね、今度は手ですよ」
マツカ 「握ってますねえ…」
スウェナ「スケベ爺って感じよね」

ゼル先生、生徒会長の手を握った後は思い切り撫で撫でしております。
すべすべのお肌がたまらないようで、手の甲にブチューッ。

ゼル  「若いもんはええのう、吸い付くような肌が最高じゃ」
ブルー 「特に手入れはしていないけど?」
ゼル  「ふむふむ、すると身体もかのう?」
ブルー 「ボディーソープで洗うだけ、ってね」
ゼル  「是非とも脱がしてみたい所じゃが、人目があるでのう…」

お触りだけで我慢するか、とゼル先生の手は生徒会長の腰へ。
そこから更に下へと辿って、お尻をサワサワ。

ゼル  「おお、おお、こっちも素晴らしいわい。極楽、極楽」
ブラウ 「触り甲斐があるってかい?」
ゼル  「直に触れば桃も裸足で逃げ出すかものう…」
ブルー 「それ、褒め言葉になっていないよ」

これでも男なんだけど、と溜息をつく生徒会長。
お尻の触り心地を褒められたって、男は嬉しくないですよねえ?

2012/04/21 (Sat)

 

☆セクハラ続行中


ほろ酔い加減の先生方が煽りたてる中、セクハラはまだ続いております。
お尻から太ももに移動した手はねちっこく…。

ゼル  「いやいや、実にいい感じじゃ。ちと膝枕もしてみたいのう」
ブルー 「どうぞ御自由に。寝心地は保証出来ないけどさ」
ゼル  「寝心地と来たか。いっそ今夜は二人で寝るか?」
ブルー 「シーッ! ハーレイに聞こえたら大変だよ」
ゼル  「おお、そうじゃった、そうじゃった。ヘタレがおったのう」
ブラウ 「とっくに聞こえてないと思うよ、あのとおりだから」
ヒルマン「鼻血に酒は悪いんじゃないかと思うのだがね」
エラ  「止めないでくれと言ってましたし、よろしいのでしょう」
ハーレイ「…ヘタレの何が悪いというのだ、私はだな…」

ブルーのためを思って清く正しく美しく、と一人で飲んでいる教頭先生。
鼻にはティッシュが詰まっております。

ブルー 「清く正しいお付き合いだって? まだ始まってもいないのに」
ゼル  「あんな阿呆は放っておけ。男は不言実行じゃ!」
ブラウ 「ちょーっと触りすぎじゃないのかい、そんなとこまで」
ゼル  「何を言うんじゃ、セクハラと痴漢は紙一重じゃぞ!」
ブルー 「えっと…。流石にそこは…。その気になっても誰もいないし」
ゼル  「わしという素晴らしい男がおるじゃろうが!」
ブルー 「男の趣味は無いんだってば、女性専門」
ゼル  「なんじゃ、正気か。つまらんのう」
ブラウ 「ゼル…。あんた、そっちの気もあったのかい?」
ゼル  「あるわけなかろう、お触りは極めてなんぼなんじゃ」
ヒルマン「その心意気は分かるがね…。ハーレイはもうドン底のようだ」
エラ  「やりたくても出来ないことを目の前で披露されたのですし…」
ブルー 「ふふ、触られてみただけのことはあったかな?」
ハーレイ「…どうせ私は甲斐性なしだ。鼻血しか出せん情けない男だ」

それでもブルーが好きなんだ、と教頭先生はブツブツと。
巻き返しのチャンスはあるんでしょうか…?

2012/04/22 (Sun)

 

☆甲斐性なしの末路


ゼル先生による生徒会長へのセクハラ、一段落したようでございますが。
一連の行為を見せつけられた教頭先生はドン底です。

ハーレイ「何故だ、どうしてゼルに先を越されてしまうのだ…」
ブラウ 「甲斐性なしだからだろ、さっきから自分で言ってるくせに」
ハーレイ「…やはり男は甲斐性なのか…」

もう駄目だ、と杯を呷る教頭先生の横から生徒会長が。

ブルー 「違うね、男は度胸なんだよ。君も聞いてたと思うけど」
ハーレイ「そう言えばそんな話もあったような…」
ブルー 「うん、雛祭りの宴会でね。ジョミーが勘違いしちゃったけど」
ジョミー「ちょ、ちょっと…」
ブラウ 「なんの話だい? ちょいと面白そうだね」
ブルー 「男は度胸だって教えてあげたら、お念仏を始めちゃったんだ」
ゼル  「念仏じゃと?」
ヒルマン「ふうむ…。度胸と読経を間違えたのかね?」
ブルー 「そうなんだよ。なにしろ酔っ払うと坊主宣言だしねえ」
ブラウ 「そりゃいいや。ハーレイもそっちの読経が似合いそうだよ」
ゼル  「まったくじゃ。セクハラも出来ん男はクズじゃでな」

結婚よりも出家が似合いじゃ、とゼル先生が言えばエラ先生も。

エラ  「恋に破れて出家というのは王道ですわね」
ゼル  「この際、ハーレイも坊主宣言というのはどうじゃ?」
ハーレイ「ぼ、坊主……」
ブルー 「いいねえ、ぼくは弟子にしたくはないけれど」
ヒルマン「確かキースも弟子を取れるのではなかったかね?」
キース 「そ、そういう資格は持っていますが…」
ブラウ 「じゃあ、弟子に取りな。初弟子だよ」
ハーレイ「わ、私にキースの弟子になれと?」
ブラウ 「仕方ないだろ、ブルーは弟子を取らないんだし」
エラ  「失恋した相手に弟子入りも悲恋で良さそうですけど…」
ゼル  「叶わぬ恋じゃな。それもなかなか美しいわい」

泣ける話じゃ、とゼル先生は感極まった様子です。
生徒会長に弟子入りするか、キースの弟子か。
教頭先生にまさかの坊主フラグが…?
 
2012/04/23 (Mon)

 

☆出家とその弟子


結婚よりも出家がお似合い、と言われてしまった教頭先生。
叶わぬ想いを抱いて生徒会長に弟子入りするか、キースの弟子になるか。
いきなりピンチでございますけど、御本人は。

ハーレイ「そ、そうか…。ブルーの弟子という道もあるか…」
ブラウ 「ん? 土下座して弟子入りを頼むのかい?」
ブルー 「えーっと…。弟子にはしたくないって言ったけど?」
ゼル  「何を言うのじゃ、悲恋じゃぞ? 師匠には手出し出来んしな」
エラ  「見詰めるだけで何も出来ない…。美しい話ではありませんか」
ヒルマン「坊主の世界は上下関係が厳しいそうだね、いいと思うが」

弟子にしてしまえば生徒会長の危険も無くなる、とヒルマン先生。
今のままだと「一人で教頭先生の家に行ってはいけない」わけですし…。

ブルー 「うーん…。弟子にして身の回りの世話をさせるのもアリか」
サム  「えっ? その役目は俺が狙ってたのに!」
ブラウ 「おやおや、ライバル出現ってね。どうすんだい、ハーレイ」
ハーレイ「…ブルーの世話…」
ブルー 「具体的に言ってあげようか? お風呂で背中を流すとかさ」
ハーレイ「せ、背中…」

教頭先生の鼻血、再び決壊。
妄想が止まらないようですけども、ゼル先生がカカカと笑って。

ゼル  「勘違いはいかんぞ、ハーレイ。背中を流すだけで終わりじゃ」
ブルー 「それ以上のことはお断り…ってね。あくまで弟子だし」
ハーレイ「し、しかし…。お前の傍にはいられるのだろう?」
ブルー 「それはもちろん。呼ばれたらすぐに飛んでこなくちゃ」
エラ  「あら、同居ですか? それは少々問題が…」
ブラウ 「かまわないじゃないか、同棲じゃなし」
ハーレイ「ど、同居…。ブルーの家に…」
ヒルマン「弟子ならブルーに仕えるべきだね。ぶるぅが監督するだろう」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お手伝いさんみたいなものだね!」

頑張って家事を仕込まなきゃ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
教頭先生はこのまま仏弟子まっしぐらなのか…?

2012/04/24 (Tue)

 

☆出家には得度


教頭先生が生徒会長に弟子入りをすれば、同居出来るそうでございます。
ただし師僧とその弟子ですから、生徒会長に手は出せませんが…。

ブラウ 「ハーレイ、決心はついたかい? ブルーと夢の同居だよ」
ハーレイ「う、うむ…。ブルーがそれでいいのなら…」
ブルー 「夜桜に免じて許可しようかな? 篝火もよく映えそうだし」
全員  「「「篝火?」」」
ブルー 「出家には得度が必須だろ? 得度とくれば剃髪だよね」
ハーレイ「て、剃髪?」
ブルー 「そう、剃髪。有髪のままで同居させるとでも? このぼくが」
ブラウ 「なるほど、それで篝火なのかい。剃りたてはよく光りそうだ」
ゼル  「いやいや、頭皮は日頃の手入れが大切なんじゃぞ」

わしの方がよく光るわい、とゼル先生は頭皮の自慢。
しかし教頭先生はそれどころではなく…。

ハーレイ「そ、その条件は絶対なのか?」
ブルー 「邪な心は髪と一緒に捨てました、って姿勢が大切」
エラ  「それでこそ悲恋が引き立つのです。叶わぬ恋が美しいのです」
ゼル  「ここはスッパリいかんかい! ささ、髪と別れの杯じゃ」

まずは飲め、と特大の杯を差し出すゼル先生。
教頭先生が杯を持つと先生方がお酒をトクトクと。

ブラウ 「一気にググーッと飲んじまいな。気分がグンと大きくなるよ」
ハーレイ「し、しかし…。坊主になるのは…」
ブルー 「大丈夫。その道の先達をつけてあげよう」
全員  「「「先達?」」」
ブルー 「ジョミー、出番だ。ハーレイの兄弟子として頑張りたまえ」
ジョミー「えっ? な、何を?」
ブルー 「高らかに坊主宣言ってね。ここは一発、景気良く!」
ブラウ 「待ってました! それじゃジョミーにも早速一杯」
ジョミー「い、嫌だってば! なんでぼくが!」
ゼル  「わしらの酒が飲めんのか? 美味いんじゃぞ」

これは秘蔵の大吟醸で…、とゼル先生は力説しておられます。
その間に生徒会長がグラス片手にコソコソと。
グラスの中身はオレンジジュース…?

2012/04/25 (Wed)

 

☆未成年はジュース


酔いが回り始めたらしい長老の先生方。
教頭先生を坊主にするべく囃し立てておられ、ジョミー君にもお役目が。

ブラウ 「いいかい、ハーレイの兄弟子だよ? 素晴らしいじゃないか」
ヒルマン「そうだよ、君の方が上の立場になるのだからね」
エラ  「先生よりも偉い生徒はブルーだけですし…」
ゼル  「頑張れ、少年! ハーレイだけでも従えんかいっ!」
ジョミー「で、でも…。ぼくも本物のお坊さんってわけじゃ…」
キース 「安心しろ、住職の資格が無いだけだ。兄弟子にはなれる」
ジョミー「ちょ、ちょっと! 止めてくれてもいいじゃない!」
キース 「悪いな、俺は先生方には逆らわないんだ。礼を失する」
ゼル  「ふむふむ、生徒の鑑じゃな。ジョミーもキースを見習わんと」
ブルー 「不出来な弟子で申し訳ない。なかなか上手く仕込めなくって」
ブラウ 「いいじゃないか、飲ませりゃ一発解決だろ?」
ブルー 「だからさ、そこが難しいんだよ。既に警戒モードだしね」
ジョミー「当たり前じゃないか! 飲んだらマズイし!」
ブルー 「未成年は黙ってジュースってわけ? まあ、落ち着いて」

桜に争いは似合わない、とグラスを差し出す生徒会長。
たっぷりと注がれているのはオレンジジュースでございます。
ジョミー君は一気に飲み干し、「おかわりっ!」と勢いよく追加注文。

ブルー 「またジュース? ジュースだけでは盛り上がらないよ?」
ジョミー「教頭先生の兄弟子なんか御免だし! 坊主宣言もお断り!」
ゼル  「つまらんのう…。ハーレイ、なんとか言わんかい!」
ハーレイ「い、いや…。無理強いは良くないかと…」
ブラウ 「それはあんたの髪のことかい? ジョミーと飲みなよ」
ヒルマン「兄弟の杯を交わすというのもいいものだね」
ブルー 「じきにそういう流れになるかと…。ねえ、ジョミー?」
ジョミー「おかわりっ!」

ジュースの何処が悪いんだ、とジョミー君の目が据わっております。
グラスの中身は本当にジュース?

2012/04/26 (Thu)

 

☆坊主へのお誘い


ジュースのおかわりを繰り返すジョミー君、様子が変でございます。
生徒会長が手渡すペースでは足りず、グラスをお箸でチンチンチン…と。

ジョミー「ジュース、まだぁ? 喉が渇いた!」
ブルー 「喉よりも心が乾いてないかい? 師僧に催促はいけないねえ」
ジョミー「あ、そうか。感謝の心でお念仏だっけ…。南無阿弥陀仏」

頂きます、と合掌してから注がれたオレンジジュースをクイーッ。
これは明らかにおかしいですよ?

ゼル  「なんじゃ、ジョミーはどうなったんじゃ?」
ブルー 「あの手のカクテルって美味しいんだよね、ジュースそのもの」
エラ  「飲ませたのですか?」
ヒルマン「いいではないかね、宴会なのだし。そろそろ坊主宣言かな?」
ジョミー「あ、ヒルマン先生にも分かります? お坊さんの魅力!」
ヒルマン「魅力とは?」
ジョミー「偉くなったら誰もがペコペコしてくれるんです!」
キース 「…それは何かが違うと思うが…」
ジョミー「なにさ、ぼくより少し偉いと思って! ケチつけないでよ!」
サム  「始まったぜ…」
シロエ 「緋色の衣を目指すんですよね、ジョミー先輩…」
ジョミー「決まってるじゃない、早く高僧にならないと!」
ブルー 「その前に古参はどうだろう? ハーレイが君より格下とか」
ジョミー「いいかも…」

少しでも威張れる立場がいい、とジョミー君は思ったらしく。

ジョミー「教頭先生、この際、出家しませんか?」
ハーレイ「い、いや、私はだな…」
ジョミー「簡単ですって、出家くらい! 一緒にお念仏を唱えましょう」
ブルー 「ほら、ハーレイ。御指名だよ?」
ハーレイ「うう…。お前の弟子は魅力なのだが、髪がだな…」
ゼル  「ふん、髪で四の五の言うんじゃったら、ハゲの勝ちじゃな」
全員  「「「は?」」」
ゼル  「わしがブルーの弟子になるんじゃ!」

晴れてお触りし放題、とブチ上げているゼル先生。
生徒会長に触りたいとは、酔っ払った挙句にセクハラ爺の誕生ですか?

2012/04/27 (Fri)

 

☆夜桜に乾杯!


坊主の魅力を語り始めたジョミー君やら、弟子入り志願のゼル先生やら。
宴は乱れて参りましたが、生徒会長はのんびりと。

ブルー 「ゼルが弟子ねえ…。背中を流して貰うのもいいかな?」
ゼル  「スキンケアの方も任せておけ! 毎晩きちんと隅から隅まで」
ブラウ 「お触りがクセになったのかい?」
ゼル  「あの肌は素晴らしかったんじゃぞ? 花は愛でんと」
ヒルマン「確かに花は愛でてこそだね、この夜桜も素晴らしい」
ブルー 「じゃあ、そういうことでゼルが出家、と」
ハーレイ「ま、待ってくれ! 私の立場は…」
ブラウ 「行動もせずによく言うよ。まずは出家だ」
ジョミー「教頭先生、ぼくと一緒に頑張りましょう! お念仏です!」
エラ  「あら、その前にゼルがお念仏でしょ?」
ゼル  「ふむ、そうじゃな。南無阿弥陀仏…。これでいいかのう?」
ブルー 「上出来、上出来。ぶるぅ、剃刀を用意してくれるかな?」

髪は無くても得度には必須、と微笑む生徒会長ですが。

ハーレイ「弟子は私だ! ゼルには譲らん」
ゼル  「ならば剃れい! その頭では坊主にはなれん」
ジョミー「えー、そんなことないですよお~。ぼくも髪の毛ありますし」
ハーレイ「感謝する、ジョミー。ぜひ兄弟子になってくれ」
ジョミー「もちろんです! ゼル先生もなるんですよね、お坊さん」
ゼル  「ハーレイには負けておれんしのう…。坊主万歳じゃ!」

なにやらタッグが組まれたようでございます。
坊主志願と先輩格とで兄弟弟子の杯が交わされておりますが。

ブラウ 「…どうするんだい、あの連中」
ブルー 「坊主宣言が三人前かぁ…。想定外だよ」
エラ  「ジョミーはともかく、大人が酒に飲まれるなんて…」
ヒルマン「余興だよ、余興。我々は夜桜に乾杯だ」
ブルー 「夜桜と坊主宣言にね。…南無阿弥陀仏」
全員  「「「南無阿弥陀仏ー!」」」

とんでもない音頭で乾杯の後はドンチャン騒ぎ。
長老の先生方との夜桜の宴、これにて中継終了です~。

2012/04/28 (Sat)

 

☆ゴールデンウィーク!


やって来ました、ゴールデンウィーク。
シャン学メンバー、この季節はシャングリラ号で宇宙への旅が定番です。
今年も皆で計画を練り、5月3日からの乗船許可を見事にゲット。
連休前半は混雑を避けて生徒会長の家でダラダラと過ごし…。

ジョミー「やったね、いよいよ明日からシャングリラ号!」
キース 「ブルーたちは一足先に行っちまったし…」
シロエ 「ぶるぅの部屋も閉まってますからファミレスにしますか?」
スウェナ「そうね、真っ直ぐ帰るのもつまらないものね」
サム  「後でカラオケ行こうぜ、カラオケ!」
マツカ 「えっと…。明日は早いんじゃなかったですか?」
キース 「俺の家に迎えが来るのは朝の7時半だと聞いたが」
ジョミー「ぼくの家は7時だったっけ…」
シロエ 「ウチは7時15分です。早起きは慣れてますけれど…」
サム  「やべえ、俺んちも7時過ぎなんだ。カラオケはやめとくか」
マツカ 「遅刻したら御迷惑がかかりますしね」
キース 「出航が遅れたりしたら怒鳴られるだけでは済まんしな」
スウェナ「ファミレスだけにしときましょ。それが一番」
ジョミー「早起きかぁ…。でも、宇宙に行けるんだから我慢しようっと」

こういう会話が出来るだけあって、他の生徒は下校済み。
シャン学メンバーは相談を終え、鞄を提げてファミレスへと。
そして翌朝、お迎えのマイクロバスが。最終はキース君でございます。

シド  「おはようございます」
アドス 「おはようございます。今日から倅がお世話になります」
キース 「おはようございます。よろしくお願い致します」
シド  「さあ、乗って、乗って。では、行って参ります」
イライザ「息子をよろしくお願いします」

山門の前で深々とお辞儀するアドス和尚とイライザさん。
シド先生が運転するマイクロバスは元老寺を発車し、空港へ。
もちろん普通の空港などではございません。
シャングリラ学園の私有地でシャトルが発着する専用空港。
宇宙はもうすぐそこですよ~!

2012/04/29 (Sun)

 

☆シャングリラ号へ


シャングリラ号との往復のために、専用の空港を持つシャングリラ学園。
なんとも凄い話ですけど、シャン学メンバーにとっては当たり前。

シド  「さあ、着いたよ。シャトルの準備は出来ているから」
全員  「「「お世話になりまーす!」」」

シャトルに乗り込み、シド先生の操縦で空へ。
雲一つない青空を上昇してゆけば、シャングリラ号が待っております。
格納庫に着くと居住区に向かい、シド先生が部屋割りを。

シド  「今年は此処から此処までだから、好きに使って」
キース 「シド先生は今からブリッジですか?」
シド  「ああ。これでも一応、操舵士だしね」
ジョミー「カッコいいなぁ…。ぼくもあの舵、触ってみたいな」
シド  「ソルジャーに頼んでみるといい。機会があるかもしれないよ」
ジョミー「えっ、ホント?」
シド  「今回は色々と特別だから、もしかしたら…ね」

それじゃ、とブリッジに向かうシド先生。
今回は特別だという話ですが、それはどういう意味なんでしょう?

ジョミー「なんか知らないけど、特別だって! ぼくたちのことかな?」
キース 「分からんぞ。おかしなことにならなきゃいいが」
シロエ 「なんですか、それ」
キース 「いや、なんとなく…だ。特別待遇は有り得ないような…」

嫌な予感がするんだが、とキース君は首を捻っています。
ともあれ、まずは部屋に荷物を、と適当に分かれて居場所をゲット。
それから共有スペースになる大きめの部屋に集まりましたが。

シロエ 「えっと…。出航準備っていつもこんなにかかってました?」
キース 「そういえば…。まだ艦内放送が入らないな」
ジョミー「シャングリラ、発進! ってヤツだよね? 教頭先生の」
サム  「聞き逃したってことはねえよな?」
スウェナ「それは無いでしょ、あれは全部の部屋で聞こえる筈よ」
マツカ 「何か手間取っているんでしょうか?」

教頭先生の号令はまだ入りません。
宇宙の旅に出発するのは予定より遅れてしまうとか…?

2012/04/30 (Mon)

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