忍者ブログ
シャングリラ学園つれづれ語り

☆新郎は誰に?


結婚イベントを進めるソルジャー、結婚生活にまで話を広げております。
万年十八歳未満お断りのサム君は新郎の資格無しだそうで…。

Aブルー「結婚生活の充実ってヤツを考慮するなら、ドクターかもね」
ブルー 「お断りだよ、あんな変態!」
Aブルー「でもハーレイはヘタレだし…。欲求不満にならないかい?」
ブルー 「ぼくはそっちの趣味は無いから!」
Aブルー「するとハーレイがオススメかな? 形から入ればいいんだよ」

まずは新婚生活ごっこ、と微笑むソルジャー。

Aブルー「ハーレイの家で暮らしてみれば気分の方も盛り上がるかと」
ブルー 「嫁入りだけで済まないわけ!?」
Aブルー「その辺はその場の勢いだよね。挙式した後の流れってヤツ」
ブルー 「………挙式しないって選択肢は?」
Aブルー「無いねえ、ぜひ幸せになって欲しいし」

挙式しないなら事実婚で、と物騒な単語が出て参りました。

ブルー 「じ、事実婚って…」
Aブルー「そのまんまだよ、ハーレイかノルディのベッドにお届け」
全員  「「「えぇっ!?」」」
Aブルー「花嫁衣装でラッピングして瞬間移動でポイッとね」
ブルー 「嫌だってば!」

それくらいなら挙式する、と生徒会長、泣きの涙でございます。
サイオンではソルジャーに敵わないだけに、事実婚となれば非常に危険。
式だけ挙げて逃げ出す方がまだしもマシというもので…。

Aブルー「新郎は誰にするんだい?」
ブルー 「ノルディよりかはハーレイがマシ…」
Aブルー「了解。そこは君の意見を尊重しとくよ」

早速ハーレイに知らせなきゃ、とソルジャーは至極御機嫌です。

Aブルー「君が嫁入りしてくるとなれば、ハーレイもきっと感激するさ」
ブルー 「ホントにイベントなんだろうね?」
Aブルー「お遊びです、とは言っとくよ? だけど激励もしないとね」

嘘から出た誠、瓢箪から駒……と並べ立てられ、生徒会長、顔面蒼白。
教頭先生が本気を出した場合、イベント転じて本物の結婚式ですか?


※「そるじゃぁ・ぶるぅ」、生後2000日目へのカウントダウン、終了!
 本日6月16日で、記念すべき生後2000日目でございます。
 「そるじゃぁ・ぶるぅ」、生後2000日目の記念日、おめでとう!
祝・ぶるぅ生後2000日

 

 

 

 

 

 






 お祝い創作は『二千日目の悪戯小僧』です。
 下のバナーからシャン学アーカイブへどうぞv
祝・ぶるぅ生後2000日

 


2012/06/16 (Sat)

 

☆日取りも決定


とうとう結婚相手まで決められてしまった生徒会長。
もはや挙式するしかなさそうですけど、話を持ち込んだソルジャーは…。

Aブルー「君の嫁入りの日だけどさ。23日の土曜日でいい?」
ブルー 「土曜日だったら30日もあるだろう!」
Aブルー「23日だと友引なんだよ、30日は先負だしねえ…」
ブルー 「イベントで暦まで気にしなくても!」
Aブルー「ダメダメ、縁起は担がなくっちゃ。瓢箪から駒を目指すなら」
ブルー 「目指してないっ!」
Aブルー「それに30日だと初夜が7月にズレ込みそうだ」

ジューンブライドにならないじゃないか、とソルジャーは至極不満そう。
生徒会長は完全に凍りついております。

ブルー 「しょ、初夜って、まさか…」
Aブルー「ハーレイが頑張った場合、有り得るだろう?」

どうせなら幸せになれる6月の内に結婚生活! と言われましても。

ブルー 「なんでそこまで…」
Aブルー「幸せのお裾分けだって言ったじゃないか。幸せになってよ」
ブルー 「逆に不幸になるってば!」
Aブルー「結婚すれば気が変わるってこともあるしね」

とにかく結婚してみることだ、とソルジャーは全く譲りません。
23日に挙式というのも最初から決めていたらしく…。

Aブルー「じゃあ、ハーレイにはぼくが連絡しとくから」
ブルー 「な、なんて言いに行くつもりなのさ?」
Aブルー「ん? 式の日取りと激励だよ。花嫁をモノにするようにって」
キース 「ちゃんとイベントだと言うんだろうな?」
Aブルー「それは勿論。でなきゃハーレイ、挙式前から鼻血でダウンだ」
ブルー 「妄想しまくって倒れてくれた方が嬉しいんだけど…」
Aブルー「駄目で元々、運が良ければ花嫁ゲット! いい話だよね」

ハーレイも燃えるに違いない、とブチ上げてお客様はお帰りに。
生徒会長を置き去りにして結婚話が暴走中です。
式の日取りも決められてしまい、後は輿入れするばかり。
とんだイベントもあったものですが、今更どうにもなりませんよね?

2012/06/17 (Sun)

 

☆準備は着々と


生徒会長と教頭先生の挙式イベントは6月23日の土曜日。
勝手に段取りを決めたソルジャー、教頭先生に知らせてしまったようで。
あれよあれよと言う間に話が進んで、生徒会長、沈没中です。

ブルー 「どうしよう…。ハーレイ、乗り気なんだよ」
キース 「そりゃそうだろうな、夢にまで見た結婚式だ」
ジョミー「ブルーが嫁入りするんだもんねえ、イベントでもさ」
ブルー 「家に電話がかかってきてさ。ぜひ白無垢で来てくれって」
シロエ 「ウェディングドレスじゃないんですか?」
ブルー 「ドレスの方は遊びで散々披露したから、有難味が無いとか」
マツカ 「じゃあ、教頭先生は紋付き袴になるんですね」
ブルー 「そうだろうねえ…。考えただけで頭が痛い」

ハーレイなんかと三三九度、と生徒会長は頭を抱えております。
教頭先生、結納飾りを届けようかとも申し出たらしく。

ブルー 「絶対要らないって断ったけど、凄く残念そうだったよ」
キース 「貰っておけば良かったんじゃないか?」
ブルー 「嫌だってば! もれなく指輪もついてくるだろうし!」
サム  「あー、そっか…。指輪まで貰ったら面倒だよなあ」
ブルー 「思い切り本気にされそうだしね。イベントなのに」
ジョミー「教頭先生、普段から妄想MAXだもんね…」
キース 「で、どういう段取りになってるんだ?」
ブルー 「ブルーが勝手にあれこれ決めてる」
全員  「「「は?」」」
ブルー 「ハーレイと組んで準備中なんだ。当日の車の手配までね」

教頭先生の幸せの方もお手伝いしたいソルジャー、燃えているそうで。
あれこれ下準備しまくった挙句、今日もこれから来る予定。

キース 「く、来るんだと!? 何をしに!」
Aブルー「ご挨拶だねえ、忙しい中を抜けて来たのに」
ブルー 「ほーら、出た」
Aブルー「失礼な…。ゴキブリみたいに言わないで欲しいな」

それじゃ行こうか、とソルジャーは微笑んでおりますが。
何処へ何しに行くのやら。もしかして教頭先生の所ですか?

2012/06/18 (Mon)

 

☆選びにお出掛け


結婚式の準備に余念のないソルジャー、放課後に押し掛けて参りまして。
生徒会長と一緒に何処かへ出掛けるみたいです。

Aブルー「だいたい決めといてくれたかな?」
ブルー 「何もしてない」
Aブルー「あーあ、せっかくの晴れ姿なのに…。ハーレイが泣くよ」
ブルー 「適当でいいだろ、どれも似たようなモノなんだから」
Aブルー「ダメダメ、真剣に向き合わないと」

チッチッと指を左右に振るソルジャー。
なんの話やら、シャン学メンバーにはサッパリですが。

Aブルー「肝心のブルーがコレだし、君たちにも見て貰おうかなぁ…」
キース 「何をだ?」
Aブルー「ブルーの花嫁衣装だよ。どうせ暇だろ?」
ジョミー「そりゃ暇だけどさ。…えぇっ!?」
シロエ 「選択の余地も無かったですねえ…」

流石は経験豊富なソルジャー、大人数での瞬間移動もお手の物。
気付けば全員、ホテル・アルテメシアの衣装室前に立っております。

Aブルー「予約はちゃんと取ってあるんだ。ほら、ブルー」
ブルー 「分かったよ、入ればいいんだろう!」
スタッフ「いらっしゃいませ、どうぞこちらへ」

ゾロゾロ連なって奥へ入ると、広い和室に白無垢がズラリ。
お値段も色々あるようですけど、それは関係ないそうで。

Aブルー「ハーレイはいくらでも出すらしいしねえ、遠慮なく決めて」
ブルー 「だったら一番高いヤツ!」
スタッフ「こちら、正絹の緞子でございます。刺繍の方も手刺繍で…」
ブルー 「それでいいよ、それで」
スタッフ「すぐに御試着なさいますか?」
ブルー 「試着? そんなの要らないけど」
スタッフ「ヘアスタイルをお決めになるには試着なさいませんと」
ブルー 「ヘアスタイル?」
Aブルー「だから考えとけって言ったのに…。綿帽子とか角隠しとか」
ブルー 「そこまでしなくちゃダメなわけ!?」

ただ着るだけではいけないのか、と生徒会長。
白無垢といえば綿帽子だの、角隠しだのはお約束。
生徒会長、果たしてどちらを選ぶのか…?

2012/06/19 (Tue)

 

☆嫁入り支度完了


白無垢を選びに連れて来られた生徒会長。
一番高い衣装をチョイスし、それで終了と思えば試着が必要らしいです。

スタッフ「重厚な衣装ですので、ヘアスタイルも合わせませんと」
Aブルー「そうらしいんだよ。大丈夫、カツラも用意したから」

綿帽子にしたってコレは要るよね、と指差す先には銀髪のカツラ。
花嫁御用達の高島田が見事に結われております。

Aブルー「サイズの方もピッタリってね。まあ、着けてみてよ」
ブルー 「絶対嫌だ!」
Aブルー「似たようなカツラを着けてなかった? 学園祭で」
ブルー 「あれは仮装で花魁だってば!」
スタッフ「とにかく試着なさっては? それからお考えになった方が」
Aブルー「そうそう、バランスってヤツが大切なんだし」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼくも着付けを覚えとかなきゃ!」
ブルー 「それがあったか…。仕方ないや」

挙式当日、生徒会長は家で着替えてお輿入れ。
着付けの人を呼びたくなければ「そるじゃぁ・ぶるぅ」に頼まないと…。
というわけで、生徒会長と「そるじゃぁ・ぶるぅ」は奥の部屋へ。

Aブルー「楽しみだねえ、ハーレイは綿帽子を希望なんだよ」
キース 「だったら角隠しで決まりだな。ブルーが従うわけがない」
Aブルー「でもさ、似合うかどうかって問題が…。あ、出て来た」
ブルー 「…誰が綿帽子を希望だって? 角隠しだって要らないよ」
スタッフ「そうですねえ…。衣装に負けておられませんし…」

生花なんかを飾るくらいでどうでしょう、と試しに造花で。
銀の髪に白い胡蝶蘭を数輪あしらってみれば、これが意外にお似合いで。

Aブルー「うーん、カツラの線は消えたか…」
ブルー 「ぼくが白無垢ごときに負けるとでも?」
キース 「考えてみれば法衣と袈裟の方が遙かに迫力だったよな…」

花嫁衣装とヘアスタイルはこれで決定。
挙式の準備はソルジャーと教頭先生がぬかりなく整え、花嫁を迎えれば
いいだけだそうでございます。
生徒会長、数日後には嫁入りですよ~!


注・生徒会長が学園祭で花魁になるのはこちら→『お祭り大好き

2012/06/20 (Wed)

 

☆お日和も良く

 
やって来ました、運命の6月23日。
シャン学メンバーも制服姿で生徒会長の家にスタンバイ。
花嫁は奥で着替えの真っ最中で、ソルジャーが鼻歌混じりで待機中です。

Aブルー「ブルーの支度が出来たら、お供の方をよろしくね」
キース 「分かっている。しかしだな、嫁入りするのに例の決まりは…」
Aブルー「本物の嫁入りなら要らないけどさ。…イベントだよ?」
ジョミー「その割に色々言ってなかった?」
Aブルー「万年十八歳未満お断りの君たちに言われたくないね」

とにかく決まりは守らなきゃ、と大真面目なソルジャー。
「生徒会長は教頭先生の家に一人で行ってはいけない」というヤツで。
嫁入りとはいえ、シャン学メンバーがお供につくのでございます。

Aブルー「あ、仕上がったかな?」
ブルー 「不本意ながらね…」
サム  「ブルー、すっごく綺麗だぜ! 俺が結婚したかったなあ」
ブルー 「ぼくもサムの方がいいんだけどさ。なんでハーレイ…」
Aブルー「幸せになれそうな方を選ばなきゃね。結婚生活が大切だから」
ブルー 「それは絶対お断りだし!」
Aブルー「その辺は新郎と相談してよ。しっかり激励しておかないと…」

ああ忙しい、とソルジャーは瞬間移動で教頭先生の家へ。
花婿が一人で出迎えというのも変だから、と付き添うつもりらしいです。

ブルー 「諦めて行こうか、ハーレイの家へ。遅刻したら怖そうだ」
シロエ 「ペナルティーは無いでしょうけど、熱烈歓迎かもですね」
スウェナ「お姫様抱っこで家の中へ…とかね。お天気もいいし」
キース 「幸か不幸か、梅雨晴れだな」
マツカ 「ジューンブライドにピッタリですよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ぼく、てるてる坊主を吊るしてたもん!」
全員  「「「えぇっ!?」」」
ぶるぅ 「だって、ブルーのお嫁入りでしょ?」

お天気がいいのが一番だよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
可愛い祈りが天に通じて青空ですが。
白無垢を纏った生徒会長、いよいよジューンブライドですか?

2012/06/21 (Thu)

 

☆ついにお輿入れ


梅雨晴れのジューンブライド日和。
花嫁姿の生徒会長、シャン学メンバーをお供に黒塗りのタクシーへと…。

キース 「なんだ、花嫁タクシーじゃないのか」
ジョミー「何それ?」
スウェナ「花嫁専用タクシーよ。屋根の一部が開く仕組みなの」
マツカ 「綿帽子とかが引っ掛からないようになってるんですよ」
サム  「へえ…。ブルー、綿帽子じゃないもんな」
ブルー 「あんなタクシーまで乗りたくないし!」

綿帽子になっていても普通のタクシーで充分だ、と生徒会長は膨れっ面。
運転手さんがドアを開け、生徒会長と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が一番に。
続く2台にシャン学メンバーが分乗です。

シロエ 『あーあ、とうとう出発ですよ…』
キース 『運転手の記憶とかはどうするんだ?』
ブルー 『操作してるよ、嫁入りの記録なんか残すとでも?』

運転手さんには生徒会長は私服に見えているらしく。
当然、出迎える教頭先生の情報なども操作されているわけでして…。

ジョミー「うわぁ、ホントに紋付き袴だ…」

教頭先生、花嫁の到着を今か今かと待っていたようで。
タクシーから降りる生徒会長の手を取らんばかりの勢いですが。

ブルー 「触らないでくれるかな? ぼくは嫁入り前なんだよ」
ハーレイ「す、すまん…」
Aブルー「都合のいい時だけ花嫁ってね。あ、御苦労さま」

ソルジャー、運転手さんたちにチップなんかを渡しております。
手渡すついでに記憶処理の最後の仕上げをしたそうで。

Aブルー「はい、これでバッチリ証拠隠滅。イベント開始!」
ジョミー「ご近所さんから丸見えじゃないの?」
Aブルー「とっくにシールドを発動済みだよ、心配無用さ」
ハーレイ「ブルー、嫁に来てくれて嬉しいぞ。早く入りなさい」
ブルー 「あくまでイベントなんだからね! ただのお遊び!」
ハーレイ「私の頑張り次第だと聞いたが…」

とにかく中へ、と促す教頭先生は満面の笑顔。
新郎の家に着いてしまった生徒会長、三三九度な挙式に向けて一直線…?

2012/06/22 (Fri)

 

☆いよいよ三三九度


教頭先生とソルジャーに出迎えられた生徒会長、家の中へと入りました。
ソルジャーの方は生徒会長の制服をちゃっかり借りて着ております。

ハーレイ「ブルーが嫁に来てくれるとは…。嬉しいものだな」
ブルー 「イベントだし! ホントに結婚するわけじゃないし!」
ハーレイ「気が変わるように努力しよう。こんなチャンスはまたとない」
ブルー 「お断りだよ!」

生徒会長がいくら怒っても外見は白無垢の花嫁です。
紋付き袴の教頭先生との言い争いは、傍目には何と申しますか…。

キース 「アレだな、見た目は立派な痴話喧嘩だな」
シロエ 「どっちかと言えばマリッジブルーじゃないですか?」
スウェナ「そうねえ、結婚を控えた花嫁さんにありがちなのよね」
ブルー 「…なんだって?」
ジョミー「ううん、なんにも! そんなことより結婚式は?」
ハーレイ「うむ。座敷をそのようにしつらえてあるが…」
Aブルー「残念なことに仏壇が無くて」
全員  「「「仏壇!?」」」
Aブルー「そう、仏壇。まずは御先祖様に御挨拶…ってね」
ブルー 「仏様に失礼だよ、それ!」
Aブルー「御先祖様にもたまには笑いが必要かと。それにさ…」

本物の花嫁に化ける可能性だってあるんだから、とソルジャーは強気。
教頭先生も負けてはおらず。

ハーレイ「お前が結婚する気になるかと、私も色々考えてある」
ブルー 「御馳走くらいで釣れると思ったら大間違いだよ!」
ハーレイ「だが、お客様にも振舞わなければならんしな」
Aブルー「そうそう、仕出しの用意はバッチリってね。その前に…」

まずは夫婦の固めの杯、とソルジャーはノリノリでございます。
座敷にはドカンと金屏風。
古式ゆかしい高砂席に教頭先生と生徒会長を座らせまして…。

Aブルー「じゃあ、新郎から。杯を持って」
ハーレイ「う、うむ…。緊張するな」

そう言いつつも、積年の妄想はダテではなかった教頭先生。
背筋を伸ばして作法通りに朱塗りの杯を空け、三三九度が進行中です~。

2012/06/23 (Sat)

 

☆微妙な三三九度


始まりました、三三九度。
杯に酒を注ぐソルジャー、いつの間にやら巫女さん装束を着ております。

ジョミー「あれっ、あんなの持ってたんだ」
キース 「アレは俺のだ。貸せと押し掛けてこられてな」
サム  「神楽舞のヤツかよ?」
キース 「そうだ。くれてやると言ったが、欲しいわけではないらしい」
シロエ 「まあ、キース先輩よりかは似合ってますよね」
キース 「………。殺されたいのか?」
シロエ 「とんでもない。本当のことを言っただけです」

しれっとしているシロエ君。
その間にも三三九度は順調に進んでおりまして…。

ジョミー「ねえ、アレって間接キスだよね?」
キース 「お前な…。しかし、そういう見方も出来るか」
ぶるぅ 「えっと、えっと…。それって、なあに?」
キース 「ん? 同じ杯から飲んでるだろう、そのことだ」
ぶるぅ 「そっかぁ、ハーレイの後にブルーとかだもんね!」

一つ目の杯で新郎が飲んで、同じ杯から新婦が飲んで。
二つ目の杯は新婦が先に飲み、新郎の方が後回し。
最後の三つ目は新郎からで、新婦が飲み干すわけですが。
飲む時は三回に分けてチョンチョンチョン、と。それが三度で三三九度。

Aブルー「はい、クライマックスの三杯目だよ」
ハーレイ「うむ」

教頭先生、神妙な面持ちで三杯目の杯を空け、そこにソルジャーが酒を
三回に分けてチョンチョンチョンと注ぎまして…。

Aブルー「ブルー、君の番になるんだけど? これで夫婦の固めってね」
ブルー 「ほ、ホントにイベントなんだろうね?」
Aブルー「今の所は。間接キスくらいじゃ結婚生活と呼べないし!」
ハーレイ「か、間接キス…」
Aブルー「なんだ、気付いてなかったわけ? 緊張しすぎて」
ブルー 「余計なことは言わなくていい!」

そう聞いたら腹が立ってきた、と生徒会長、白無垢に欠かせない筥迫を
開けて中から懐紙を取り出し、杯の縁をキュッキュッと。
新郎が口をつけた部分を綺麗に拭いた杯での三三九度って、有効ですか?

2012/06/24 (Sun)

 

☆墓穴な三三九度


三三九度の最後の杯は新郎が先に飲み、新婦が後から。
間接キスと言われた生徒会長、懐紙で杯の縁を綺麗に拭いて飲みまして。

ブルー 「はい、おしまい…ってね」
Aブルー「ちょ、ちょっと…。今のヤツって無効じゃないかな」
ブルー 「なんで?」
Aブルー「夫婦の固めの杯だよ? 拭いてしまってどうするのさ!」
ブルー 「イベントだって言ったじゃないか。無効も何も」

ハーレイなんかと間接キスをする気はない、と生徒会長は知らん顔。
教頭先生はガックリと肩を落としております。

Aブルー「うーん、途中まではいい感じだったのに…」
ブルー 「ハーレイに自覚が無ければ間接キスでもいいんだけどねえ」
キース 「おい。そういう問題だったのか?」
ブルー 「うん。間接キスくらい、どうってこともないじゃないか」
Aブルー「もっとキワドイ悪戯とかもやってたっけね、そういえば」
ブルー 「どうでもいいだろ、これで挙式は終わりだし!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 御馳走の時間?」
ハーレイ「う、うむ…。沢山食べていきなさい」
Aブルー「ちえっ、もう宴会タイムに突入なんだ?」

つまらないや、と巫女さん装束から制服に戻ったソルジャー。配膳係を
引き受けていたらしく、豪華なお膳が瞬間移動で座敷に出現!

ジョミー「うわぁ、凄いや! 披露宴って感じだよね」
キース 「だが、おめでとうございますとは言えないな」
ブルー 「言ったら即座に放り出す!」

でも食べる、と高砂席の生徒会長、早速お箸を。
率先して食べる花嫁というのもアレですが…。

ハーレイ「…ブルー。そのぅ……」
ブルー 「何さ?」
ハーレイ「こう、食べさせてくれるとかは…」
ブルー 「そんな作法ってあったっけ? 三三九度で終わりだろ」

白無垢は実に好都合だった、と生徒会長は御満悦。

ブルー 「誓いのキスも要らないもんねえ、三三九度は」
ハーレイ「そ、そういえば…」

失敗した、と項垂れている教頭先生。
まさか白無垢が落とし穴とは…。

2012/06/25 (Mon)

 

☆努力する新郎


生徒会長のウェディングドレスは何度も見てきた教頭先生。
挙式イベントには白無垢で来てほしい、と希望したまではいいのですが。

ハーレイ「ウェディングドレスの方が良かったのか…」
ブルー 「誓いのキスがお望みならね」
Aブルー「うーん…。ぼくもそこには全然気付いてなかったなぁ…」
ブルー 「瓢箪から駒どころか最初の段階で大失敗だよ、この結婚」

あとは楽しく食べるだけ、と生徒会長は至極ご機嫌。
教頭先生が用意した豪華なお膳、お味もなかなかでございます。

ぶるぅ 「美味しいね、これ! ブルーが結婚して良かったぁ♪」
ブルー 「ぶるぅ、本物の結婚じゃないよ? 分かってるよね?」
ぶるぅ 「うん! ハーレイ、ぼくのパパにはなれないんだよね」
ハーレイ「いや、私にはその用意があるが…」
ブルー 「気持ちだけだろ? 誓いのキスも逃すようじゃねえ」
ハーレイ「そ、それは…。しかしパパになる用意はあるんだ」
全員  「「「は?」」」
ハーレイ「本物の結婚になるよう努力する、と言った筈だぞ」

このとおり、と教頭先生が懐から取り出したものは。

ブルー 「こ、婚姻届と養子縁組届…?」
ハーレイ「うむ。私の欄は記入済みだから、後はお前とぶるぅだな」
ブルー 「ちょ、ちょっと…! そこまで準備してたわけ?」
ハーレイ「もちろんだ。まあ、届け出は急がなくてもいいんだが…」
ブルー 「当たり前だよ、誰が書くと言った!?」
ハーレイ「そう怒るな。ブルーもお試し期間を勧めてくれたし」
ブルー 「お試し期間?」
Aブルー「そうさ、とりあえず一緒に過ごしてみたらどうかなぁ…って」
ブルー 「もう過ごしてるよ!」
Aブルー「そうじゃなくって、もっと親密に! 結婚生活のお試し期間」
ハーレイ「寝室の方はお前の好みに合わせて整えてみたんだが…」
ブルー 「なにさ、それ!?」

いきなり生徒会長好みの寝室だなどと言われましても。
普段から妄想MAXの教頭先生、花嫁を迎えて暴走中でございますよ~!

2012/06/26 (Tue)

 

☆準備はバッチリ


挙式イベントを本物の結婚式にしようと努力している教頭先生。
婚姻届などを用意したのはまだいいとして、生徒会長好みの寝室とは…。

Aブルー「ハーレイはホントに頑張ったんだよ、君のためにね」
ハーレイ「照明を替えて青の間の雰囲気に似せたんだが…」
ブルー 「そこまでしたわけ!?」
ハーレイ「お前がリラックス出来ないと話にならん、とブルーがな」
Aブルー「色々アドバイスさせて貰ったよ、ぼくも青の間の住人だから」
ハーレイ「どうだ、一晩泊まってみないか? 着替えも用意してあるぞ」
ブルー 「フリルひらひらのガウンとかだろ! お断りだし!」
Aブルー「そう決め付けずに…。ねえ、ハーレイ?」
ハーレイ「うむ。普通に寛げる服がいいかと、一通り揃えてみたのだが」
ブルー 「一通りって…」
Aブルー「ん? 君が普段から愛用しているメーカーの服なら調査済み」
ハーレイ「ブルーが手伝ってくれて助かった。私には分からないからな」
ブルー 「個人情報の流出だよ、それ!!」
Aブルー「そうかなぁ? とにかく宴会が済んだら着替えてみれば?」
ブルー 「食べ終わったら即、帰る!」

こんな所に長居は無用、と生徒会長はパクパク食べております。
紋付き袴の教頭先生、しかし諦め切れないようで。

ハーレイ「風呂だけでも入っていかないか? その格好は疲れるだろう」
ブルー 「バスルームなんか借りたくないね。何か仕掛けがありそうだ」
ハーレイ「いや、単に私が背中を流すというだけだぞ」
ブルー 「………。ぼくが承諾するとでも?」
ハーレイ「エステの延長だと思えばいい。後はその場のノリでだな…」
Aブルー「そう、そう。君がいい気分になればオプションつき」
ブルー 「お、オプションって…」
Aブルー「背中だけじゃなくて腕とか足とか。太ももなんか最高だよね」
ハーレイ「ふ、太もも…」

教頭先生、懐からティッシュを取り出し、鼻を押さえておられます。
相変わらずのヘタレっぷりは治っていないようですねえ…。

2012/06/27 (Wed)

 

☆お試しは如何?


ダメで元々、あわよくば。
生徒会長との仲を本物にしたい教頭先生、お風呂も計画したようですが。

Aブルー「鼻血を出してる場合じゃないよ? 努力しないと」
ハーレイ「う、うむ…。ブルー、ぜひ泊まっていきなさい」
ブルー 「そこまでして食われる馬鹿はいないよ!」
Aブルー「食わず嫌いは良くないってば。前から言っているだろう?」
ブルー 「君と一緒にしないで欲しいね。なんでハーレイと!」
ハーレイ「式も挙げたし、頑張るつもりでいるのだが…」
ブルー 「………。いっそゼルにでも通報しようか?」
Aブルー「どうぞ。ぼくは逃げないけど」
ブルー 「えっ?」
Aブルー「ゼルが駆け付けたら君が二人だ。どう説明する?」
キース 「汚いぞ! あんたのことはまだ秘密で…」
Aブルー「だよねえ、物騒なSD体制とかも。喋っちゃおうかな」
ブルー 「困るよ、ゼルたちがパニックになるし!」
Aブルー「じゃあ、通報は諦めるんだね」

大人しく花嫁をやるように、とソルジャーは勝ち誇っております。
とはいえ、それで泣き寝入りする生徒会長でもないわけで。

ブルー 「だったらサッサと逃げるだけさ。誰がお風呂なんか!」
ハーレイ「泊まっていってくれないのか?」
ブルー 「お風呂も泊まりもお断り!」
ハーレイ「だ、だが…。せめてお試しだけでも…」
ブルー 「ホントにお試し出来るわけ? 鼻血持ちのくせに」
Aブルー「そこの頑張りも是非、見てほしい。ただし結婚生活の方は…」
ハーレイ「こればっかりは初心者だからな、あまり自信が無いのだが」
ブルー 「自信が無いのにお試しだって!? 嫌だよ、そんなの!」

お試しというのは自信を持って勧めるものだ、と生徒会長。

ブルー 「無料サンプルとかでもそうだろ、自信があるから無料なんだ」
シロエ 「返金保証とか色々なのがありますよね」
Aブルー「そうか、返金保証つきもいいかも」
全員  「「「は?」」」

結婚生活のお試し期間で返金保証。
それって、いったい…?

2012/06/28 (Thu)

 

☆お試しにトライ!

 
結婚生活のお試しを是非、と懇願し始めた教頭先生。
ソルジャー曰く、返金保証つきのお試しなんかもいいんじゃないかと…。

ブルー 「返金保証つきのお試しだって?」
Aブルー「うん。正確に言えば返金保証よりは慰謝料だけど」
キース 「慰謝料だと?」
Aブルー「そうさ、御満足頂けなかった場合にお支払いしますって」
ハーレイ「それはいいかもしれないな。私も安心して挑めそうだし」
ブルー 「安心って、何が!?」
ハーレイ「もちろん失敗した時だ。私が恥をかくのはかまわないが…」
Aブルー「ああ、ブルーにも迷惑かけそうだしねえ、場合によっては」

こう、流血の大惨事とか…、とソルジャーはニヤニヤしております。

Aブルー「男同士は準備が大切! そこをすっ飛ばすと後が大変で」
ハーレイ「う、うむ…」
Aブルー「あれっ、またまた鼻血なのかい? 大丈夫かなぁ、本当に…」
ブルー 「大丈夫も何も、ぼくが嫌だよ! 慰謝料でOKするとでも?」
キース 「小遣い稼ぎになるんじゃないかと思わないでもないんだが…」
ジョミー「そういえば普段から毟ってるよねえ、慰謝料とかを」
シロエ 「この際、貰ったらどうですか? ドカンと慰謝料」
サム  「ブルーの気持ちはどうなるんだよ!」
マツカ 「そうです、危険すぎますよ! 万一ってことも…」
スウェナ「瓢箪から駒とか言ってたものねえ…」
Aブルー「だから試して欲しいんだよ。ハーレイにも是非、幸せを!」
ブルー 「ぼくの幸せはどうでもいいって!?」
Aブルー「分かってないねえ、ゴールインすればハッピーエンド!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ ブルーとハーレイ、結婚するの?」

ハーレイがパパだぁ! と飛び跳ねる「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ブルー 「違う、ぼくは結婚するんじゃなくて!」
ハーレイ「まずはお試しから…だったな?」

努力しよう、と教頭先生、生徒会長をヒョイと抱き上げてスタスタと。
紋付き袴の新郎と白無垢の新婦、いきなりお床入りですか…?

2012/06/29 (Fri)

 

☆ヘタレな結末


教頭先生に抱き上げられて運ばれてゆく生徒会長。
まさにお床入りの危機でございますけど、どうやら開き直ったらしく…。

ブルー 「分かったよ、試せばいいんだろう! その前に、ちょっと」
ハーレイ「なんだ?」
ブルー 「君じゃなくってブルーの方! 心得を聞いておきたくて」
Aブルー「ああ、君が協力的ならリスクはグンと減るもんね」

任せといて、と生徒会長の手を取ったソルジャー、サイオンでなにやら
伝えております。
顔を引き攣らせつつも生徒会長はマスターしたようで。

ブルー 「お待たせ、ハーレイ。ぼくも覚悟が出来たかな」
ハーレイ「そうか。満足して貰えるよう、努力しよう」
Aブルー「ハーレイ、あくまでブルーが優先だよ!」

自分だけ気持ちよくならないように、とソルジャーが釘を刺し、新婚の
カップルもどきは二階の寝室へ。

キース 「おい、思いっ切りヤバイんじゃないか?」
Aブルー「幸せになれればいいんだよ。素敵な初夜になるといいねえ」
シロエ 「まだ昼間ですよ!」
Aブルー「だからこそ時間をかけて念入りに!」
サム  「どうすんだよ、俺のブルーに何かあったら!」
Aブルー「まさに何かの真っ最中! 戻って来ないのが証拠だってば」
全員  「「「…そ、そういえば…」」」

これはアウトか、と誰もが顔面蒼白ですが、そこへ白無垢の花嫁出現!

ブルー 「ふん、呆気なく轟沈ってね。ブルーの情報が役に立った」
Aブルー「何をしたのさ!?」
ブルー 「君が言う御奉仕とやらをサイオニック・ドリームで贈呈だよ」

ハーレイは鼻血の海で昏倒してる、と取り出したものはお財布で。

ブルー 「昏睡強盗じゃないよね、これは。お試し失敗の慰謝料を…と」
Aブルー「ま、待ってよ、君とハーレイの幸せは?」
ブルー 「ハーレイは夢で幸せ、ぼくはお金で大満足だし!」

みんなにも幸せをお裾分け、と生徒会長、財布の中身を気前よく…。
教頭先生が大散財のジューンブライド、これでもハッピーエンドですか?

2012/06/30 (Sat)

拍手[0回]

PR
カレンダー
06 2025/07 08
S M T W T F S
26
27 28 29 30 31
最新CM
[06/12 みゆ]
[06/12 Qちゃん]
[06/09 みゆ]
[06/09 Qちゃん]
[05/15 みゆ]
最新TB
プロフィール
HN:
みゆ
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
アクセス解析
カウンター
アクセス解析