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シャングリラ学園つれづれ語り
☆法事用の他にも


マツカ君の別荘でバーベキューな日の朝、集合した面々。
厄介なゲストはキース君に任せて、放置な予定ですけど。

ブルー 「君たちが言ってるのは、法事用だろう?」
ジョミー「そうだけど?」
サム  「棚経の時もアレだよな、うん」

間違いねえぜ、と僧籍な人たち。

サム  「アレ以外に何があるんだよ?」
シロエ 「お正月だって、アレですからねえ…」
マツカ 「正確に言えば、除夜の鐘の日からアレですよ」

元老寺に着いたら、あの格好です、とマツカ君も。

マツカ 「法事の時とは、衣の色が違いますけど…」
シロエ 「ついでに、袈裟も略式ですよね」

除夜の鐘をつく時間までは、とシロエ君。

シロエ 「なんて名前か知りませんけど…」
マツカ 「輪袈裟とは違うヤツなんですよね」
ブルー 「そうか、君たちが見てるキースは…」

そこそこ整ったヤツだったっけ、と生徒会長が傾げる首。

ブルー 「修行中だって、覗き見は出来なかったし…」
一同  「「「は?」」」
ブルー 「掃除三昧をやってた時だよ、璃母恩院で」

他の時間は読経三昧、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「いいかい、掃除三昧なんだよ?」
シロエ 「掃除がどうかしたんですか?」
ブルー 「掃除する場所が問題でねえ…」

お風呂もトイレも対象だよ、と指をチッチッと。

ブルー 「あの格好で出来ると思うわけ?」
ジョミー「境内の掃除は、タスキ掛けだよ?」
サム  「裾をからげりゃ、いけるんでねえの?」

慣れてるんだし、という声が。

サム  「普段着みたいなモンだろ、アレ」
ブルー 「そうなんだけどさ、その上にはさ…」
シロエ 「何なんです?」

いったい何があるんですか、とシロエ君の問い。

シロエ 「掃除用の服なんて、無いでしょう?」
サム  「どう転がっても、アレしかねえぜ?」
ブルー 「それがあるんだな、作業服が!」
一同  「「「作業服?」」」

作業服とは、と顔を見合わせる御一同様。
ツナギですか…?


2022/05/16 (Mon)



☆作業用だそうです


マツカ君の別荘でバーベキューな日、朝から集った面々。
ソルジャー御一行様はキース君に丸投げ、そういう予定。

シロエ 「キース先輩の作業服…ですか?」
サム  「そんなの、俺は見たことねえぜ?」
ジョミー「ぼくも全く記憶に無いけど…」

干してあるのも見てないし、とジョミー君。

ジョミー「棚経の時はさ、暑い時期だし、洗濯物も…」
サム  「外干しだけどよ、作業服なんて代物はよ…」

ただの一度も目にしてねえし、とサム君も証言。

サム  「法衣の下に着る、白い襦袢がドッサリだよな」
ジョミー「墓回向で汗をかくらしいしね…」
サム  「日に何回も着替えてるんだろ、ビッショリで」

汗だくだと檀家さんに失礼だしよ、とサム君の見解。

サム  「朝一番の部と、昼までの部と、午後とでよ…」
ジョミー「三枚は要るよね、あの白襦袢」
シロエ 「まさにお坊さんの作業服ですねえ…」

ぼくたちはアレしか知りませんけど、とシロエ君。

シロエ 「他にもあるって、ツナギですか?」
ブルー 「ツナギじゃないけど、作業によっては…」
サム  「ツナギ級とか、そんなのかよ?」

ハードな肉体労働で…、とサム君の問い。

サム  「坊主の服では無理だってか?」
ブルー 「チェーンソーとかも使うからねえ…」
一同  「「「チェーンソー!?」」」

伐採とかに使うアレか、と誰もがポカーン。

ジョミー「ソレって、まさか裏山とかで…?」
ブルー 「キースの家だと、外注してるだろうけど…」

お寺によっては修行の一つ、と生徒会長、いえ、銀青様。

ブルー 「伐採したり、薪を作って割ったりとかね」
シロエ 「本当ですか?」
ブルー 「うん、山作務という修行でさ…」

作業服でなきゃ出来ないよね、と説明が。

ブルー 「元は座禅の宗派で生まれたヤツで…」
サム  「他のトコにもあるのかよ?」
ブルー 「あるねえ、キースの宗派にだって!」

一般人にも愛されてるよ、との仰せですけど。
作業服が…?


2022/05/17 (Tue)



☆一般人も愛用


マツカ君の別荘でバーベキューな日、朝から集合な面々。
厄介なゲストはキース君に丸投げ、そういう計画でして。

シロエ 「一般人にも愛されてる、作業服ですか?」
サム  「坊主用がかよ、有り得ねえだろ?」
ジョミー「だよねえ、お坊さんの服なんかをさ…」

誰が喜んで着るっていうのさ、とジョミー君が顰める顔。

ジョミー「ぼくだって、嫌々、着てるんだよ、アレ?」
サム  「棚経はアレでねえとダメだしなあ…」
ジョミー「だから仕方がないんだけどさ、普段まで…」

着たくないよね、と僧籍な人からつけられた文句。

ジョミー「おまけに、山仕事用の作業服だなんて…」
シロエ 「ぼくなら絶対、お断りですね!」

たとえプレゼントされたって…、とシロエ君、断言。

シロエ 「彼女がくれた、って人でも断りそうですよ」
マツカ 「ですよね、似合いそうだから、って…」

誕生日とかに貰っても…、とマツカ君も同意。

マツカ 「手縫いしたのを頂いたって、悩みますよね」
シロエ 「手作りですか、それは厳しいですけど…」

嫌と言いにくいシチュエーションで…、とシロエ君。

シロエ 「それでも、お断りしたい気がしますよねえ…」
マツカ 「失礼のないよう、言葉を選んで断りたいです」

お坊さんの作業服なんかは…、とマツカ君も断る方向。

マツカ 「頂いてしまうと、着るしかなくなりますし…」
ジョミー「ソレを着て、デートとかだよね?」
マツカ 「常識としては、そうなりますね」

そしてエスコートがお約束ですよ、と御曹司な発言。

マツカ 「それでこそ、スマートなお付き合いです」
一同  「「「うーん…」」」

それは断ったらダメなヤツだ、と唸るしかない御一同様。

ジョミー「お坊さんの作業服を着て、デートなんてさ…」
シロエ 「思いっ切り、晒し者ですよ」
ブルー 「そうかな、オシャレと評判だけど?」
一同  「「「オシャレ?」」」

作業服だと言わなかったか、と一同、キョトン。
オシャレ…?


2022/05/18 (Wed)



☆オシャレな作業服


マツカ君の別荘でバーベキューな日の朝、集合した面々。
厄介なゲストはキース君に丸投げ、添乗員扱いする計画。

シロエ 「オシャレって…。作業服なんですよね?」
サム  「ソレ着て、チェーンソーとかを使うんだろ?
ジョミー「薪も割ったりする、って、さっき…」

聞いたんだけど、とジョミー君、怪訝そうな顔。

ジョミー「どの辺がオシャレだって言うわけ?」
ブルー 「テレビ出演したりもするけど?」
スウェナ「お坊さんが、でしょ?」
ブルー 「違うね、愛用している一般人だよ!」

でも、一般人とは言えないかも…、と生徒会長、苦笑。

ブルー 「アーティストとかだったりするしね」
一同  「「「アーティスト?」」」
ブルー 「そう、画家だとか、陶芸家とか!」

作業服兼オシャレ着だよね、と生徒会長が立てる親指。

ブルー 「動きやすくて、外出も、そのスタイルで!」
シロエ 「外出って、散歩とかでしょう?」
ジョミー「だよねえ、近所を歩く程度の」
ブルー 「テレビ出演もするって言ったよ?」

パーティーだって、ソレで行くよね、と生徒会長。

ブルー 「その人のスタイルとして定着だから!」
マツカ 「あの…。もしかして、その服というのは…」

作務衣とかいうヤツでしょうか、とマツカ君の問い。

一同  「「「作務衣?」」」
マツカ 「ええ、たまに広告を見ませんか?」

パーティーで見ることもあるんですよ、と御曹司。

マツカ 「ブルーが言う通り、アーティストの方で…」
ブルー 「そうだよ、正解は作務衣ってね!」

キースも持っている筈で…、と生徒会長の指摘。

ブルー 「元老寺でも、着ていることがあるかも…」
シロエ 「でも、山仕事は外注っぽいですよ?」
ブルー 「本堂の飾りの掃除とかはどうかな?」
ジョミー「天井から下がってる、キンキラキンのヤツ?」
ブルー 「ピンポーン! アレは失礼のないように…」

キースがやっていそうな気が、と言ってますけど。
それは確かに…。


2022/05/19 (Thu)



☆持っていそうな服


マツカ君の別荘でバーベキューな日、朝から集った面々。
厄介なゲストはキース君に丸投げ、添乗員をやらせる気。

サム  「あー…。アドス和尚にやらされてそうだぜ」
シロエ 「脚立は必須でしょうね、アレ…」
ブルー 「そうだね、床に立ったままハタキでは…」

もう絶対に届かないから、と生徒会長。

ブルー 「脚立に上って、降りて、の連続で掃除だよ」
ジョミー「作務衣でないと無理かもね…」
マツカ 「裾をからげても、キツイでしょうし…」
シロエ 「足がもつれたら終わりですよ?」

脚立ごと転んでしまうのでは、とシロエ君の言。

シロエ 「それで飾りとかを破壊した時は、処刑ですよ」
サム  「間違いねえなあ、相手はアドス和尚だしよ…」
ブルー 「リスク回避のためにも、作務衣をチョイス!」

きっと持ってる、と生徒会長が言った所へ、本人、到着。

キース 「遅くなってすまん。朝のお勤めが長引いて…」
シロエ 「何かやらかしたんですか?」
キース 「親父が灰をぶちまけたんだ!」

線香立てを袖で引っ掛けてな、と副住職の顰めっ面。

キース 「当然、俺が掃除なわけで…」
ジョミー「それって、作務衣で?」
キース 「いや、そこまでの作業ではないし…」
シロエ 「ということは、持ってるんですね?」
キース 「は?」

何をだ、とキース君、怪訝そうな顔。

キース 「俺が何を持っていると?」
シロエ 「作務衣ですけど」
キース 「それがどうした?」
シロエ 「皆さん、持ってるそうですよ!」

朗報です、とシロエ君、皆をグルリと。

シロエ 「作務衣なら、腕章、出来ますしね…」
サム  「添乗員スタイル、完成ってことな!」

作務衣を着ろよ、とサム君がキース君に注文を。

サム  「ぶるぅに頼んで、お取り寄せでよ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 瞬間移動だね!」
シロエ 「腕章も欲しいですよ」
キース 「ちょっと待て!」

話が全く見えないんだが、と叫んでますけど。
どうなる…?


2022/05/20 (Fri)




☆形から入るべき


マツカ君の別荘でバーベキューな日、遅刻したキース君。
厄介なゲストを任せる予定で、添乗員をやらせたい面々。

キース 「何処から、作務衣で腕章になるんだ?」
シロエ 「添乗員ですよ、形から入るのが一番ですしね」
キース 「添乗員…?」

もしかしなくても、あいつらの世話か、とキース君。

キース 「確かに俺の役目らしいが、作務衣まで…」
ジョミー「心構えって、大切なことだと思うんだよね」
サム  「それによ、誰が係なのかも一発だぜ?」

別荘の使用人さんとかでも…、とサム君も。

サム  「あいつらが無茶をやらかした時もよ…」
スウェナ「苦情はキースに言えばいい、って分かるわよ」
シロエ 「でないと、マツカ先輩にですね…」

ご迷惑をかけてしまいそうです、とシロエ君の見解。

シロエ 「誰に言えばいいのか謎だと、当然、先輩に…」
ブルー 「お伺いを立てることになるだろうねえ…」
??? 「ぼくも、その線でお願いしたいね!」

係らしく、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「作務衣で腕章、いいと思うよ!」
??? 「お坊さんの作業服だそうですね」

賛成ですよ、とキャプテン(会話表記はA船長)も。

A船長 「服装を整えれば、気も引き締まりますし…」
??? 「かみお~ん♪ なんだか面白そう!」

ぼくも賛成、と悪戯小僧(会話表記はAぶるぅ)も出現。

Aぶるぅ「ねえねえ、その服、めくってもいい?」
キース 「なんだって!?」
ぶるぅ 「んとんと、めくるのは無理だと思うの!」

こんなのだしね、と瞬間移動でお取り寄せしたお子様。

ぶるぅ 「キースを着替えに連れてってくる!」
一同  「「「オッケー!」」」

任せた、というわけで二人、消滅。

Aブルー「腕章には、なんて書こうかな?」
一同  「「「は?」」」
Aブルー「添乗員じゃ、つまらないからねえ…」
一同  「「「え…?」」」

何をする気だ、と顔を見合わせる御一同様。
どう書きたいと…?


2022/05/21 (Sat)



☆腕章に書くのは


マツカ君の別荘でバーベキューな日、ようやく全員集合。
ゲストも到着、キース君は添乗員で作務衣を着ることに。

シロエ 「いったい何を書きたいんですか、腕章に」
Aブルー「そりゃもう、一発で分かるヤツだよ!」

添乗員で下僕なことが…、と恐ろしすぎる台詞。

Aブルー「そうだ、下僕でいいんじゃないかな?」
一同  「「「下僕!?」」」
Aブルー「誰が見たって一目瞭然、そう思わないかい?」

下僕だしね、とソルジャー、ニコニコ。

Aブルー「それに、君たちにもメリットありそう!」
シロエ 「どういう意味です?」
Aブルー「ただ下僕とだけ書いておけばさ、誰でもさ…」

キースを下僕扱い出来るよ、という提案が。

Aブルー「なにしろ、身分が下僕だからねえ…」
サム  「俺たちも、キースを下僕にしていいのかよ?」
Aブルー「ぼくが許すからね!」

ぼくたちの用事と重ならなければ、どうぞ、と太っ腹。

Aブルー「お酌だろうと、使い走りだろうと、大いに!」
A船長 「使って下さって構いませんよね」

私たちは…、とキャプテンも。

A船長 「ですから、下僕でよろしいかと」
ブルー 「ナイスなアイデアではあるねえ…」

疫病仏をこき使うチャンスでもあるし、と生徒会長。

ブルー 「もっとも、大抵の用事は使用人さんが…」
マツカ 「するんですけど、そうなると…」

どんな用事があるんでしょう、とマツカ君が傾げる首。

マツカ 「全く思い付きませんけど…」
Aブルー「いいんだってば、その場のノリで!」

とにかく下僕、とソルジャー、その気。

Aブルー「だから、ぶるぅに腕章を…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キースの着替え完了!」

作務衣だも~ん、と戻って来た二人。

ぶるぅ 「添乗員スタイル、出来上がり~!」
Aブルー「腕章もお願いしたいんだけど…」
ぶるぅ 「そだね、添乗員のヤツ!」
Aブルー「それよりもさ…」

書いて欲しい字があるんだけれど、とズイと。
やる気満々…。


2022/05/22 (Sun)



☆バスの中で刺繍


マツカ君の別荘でバーベキューな日、着替えたキース君。
添乗員スタイルな作務衣ですけど、腕章も要るそうで…。

ぶるぅ 「んとんと、書くって…。腕章に、だよね?」
Aブルー「そう! パパッとお願い出来るかな?」
ぶるぅ 「刺繍だったら、ちょっと時間がかかるけど…」
Aブルー「どのくらい?」

行きのバスの中でも出来るかな、とソルジャーの問い。

Aブルー「着くまでに出来るなら、充分だけど?」
ぶるぅ 「それなら簡単!」

マイクロバスの中でミシンで刺繍、と家事万能なお子様。

ぶるぅ 「腕章は基本のを買えばいいしね!」
Aブルー「お願いしていい?」
ぶるぅ 「行ってくるーっ!」

仲間のお店は年中無休、と瞬間移動で飛んで行きまして。

ぶるぅ 「ただいまーっ、腕章、買って来たよ!」
シロエ 「時間外でも買えるんですねえ、まだ朝なのに」
ぶるぅ 「そだよ、仲間同士の注文だしね!」

それにブルーはソルジャーだし、と得意げな顔。

ぶるぅ 「それで、刺繍で書きたいのは、なあに?」
Aブルー「ズバリ、下僕で!」
キース 「何なんだ、それは!」

何故、下僕だ、とキース君、愕然。

キース 「世話係というなら、まだしもだな…!」
Aブルー「似たようなものだよ、それに、全員にさ…」

こき使っていい、って許可を出したし、と笑顔な人。

Aブルー「だから下僕で、腕章にもね!」
ぶるぅ 「オッケー、急いで刺繍するね!」
マツカ 「それでは皆さん、マイクロバスへどうぞ」

ミシン用の電源はこちらに…、とマツカ君の先導。

マツカ 「作業用の台も要りますか?」
ぶるぅ 「ちゃんとあるも~ん!」

コンパクトなのが、と瞬間移動でミシンと作業台が。

ぶるぅ 「この作業台、バスが揺れても平気だし!」
マツカ 「では、出発してよろしいですね?」
一同  「「「オッケー!」」」
Aブルー「刺繍、よろしく!」
キース 「おい…!」

俺は下僕で決定なのか、と悲鳴ですけど。
決定ですよね?


2022/05/23 (Mon)



☆図案さえあれば


マイクロバスでマツカ君の別荘へ出発、お目当ては河原。
バーベキューをするわけですけど、車内にミシンの音が。

シロエ 「なるほど、図案があればいいわけですね?」
ぶるぅ 「そうなの、ミシンが刺繍してくれるから…」

やり方とかを設定するの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「それから刺繍に使う糸をセットで…」
サム  「好みの刺繍が出来るってわけな?」
ジョミー「じゃあさ、下僕って書く他にもさ…」

色々と刺繍出来ちゃうんだね、とジョミー君の輝く瞳。

ジョミー「腕章でなくても、いけるってこと?」
ぶるぅ 「そだよ、分厚すぎる生地はダメだけど…」
シロエ 「ジョミー先輩、何を考えているんです?」
ジョミー「ズバリ、改造作務衣ってヤツ!」
一同  「「「はあ?」」」

なんだそれは、と誰もがポカーン。

シロエ 「えっと…。改造作務衣ですか?」
サム  「何なんだよ、ソレ?」
ジョミー「ほら、制服とかで、よくあるじゃない!」

派手な刺繍がついてるヤツ、とジョミー君。

ジョミー「あんな風にさ、作務衣の背中とかにさ…」
Aブルー「下僕、と刺繍するのかな?」
ジョミー「ピンポーン! いいと思わない?」

疫病仏を刺繍するのもいいかも、と恐ろしいアイデアが。

ジョミー「文字もそうだし、仏様の絵も!」
Aブルー「いいねえ、それで腕には腕章、と!」

最高の下僕スタイルだよ、とソルジャーも乗り気。

Aブルー「ぶるぅ、時間は大丈夫かな?」
ぶるぅ 「図案があったら簡単だよ!」
Aブルー「じゃあ、絵心のある人は、と…」
キース 「ちょっと待て!」

俺の作務衣はどうなるんだ、とキース君の悲鳴。

キース 「改造されたら、親父に殴られるだろうが!」
Aブルー「だったら、改造用に買えばいいと思うね!」
ブルー 「普通に売られているからねえ…」
シロエ 「予算も組んで貰えますよ?」
Aブルー「その通り!」

買って改造、とソルジャー、ウキウキ。
着せたいんですね?


2022/05/24 (Tue)



☆絵を描きたい人


マイクロバスでマツカ君の別荘へ、バーベキュー目当て。
けれど車内でミシンの音で、家事万能なお子様が刺繍中。

Aブルー「改造作務衣で決まりだよ、うん!」
ぶるぅ 「んとんと、腕章は出来たんだけど…」

こんな感じ、と掲げられた腕章に下僕の文字が。

ぶるぅ 「作務衣も買って、刺繍なの?」
Aブルー「お願いしたいね、作務衣を買いにお使いも!」
ぶるぅ 「キースの作務衣と同じのでいい?」
一同  「「「オッケー!」」」

面白いから、とキース君以外は全員、賛成。

ぶるぅ 「じゃあ、お使いに行ってくるから…」
シロエ 「その間に図案を用意ですね?」
ぶるぅ 「うん、よろしくーっ!」

行ってくるね、と瞬間移動で買い物に。

Aブルー「さてと、図案は誰が描くのかな?」
ジョミー「絵心のある人って、いたっけ?」
サム  「知らねえぜ?」
シロエ 「下手でもいいんじゃないでしょうか?」

どうせ着るのはキース先輩ですし、とシロエ君の暴言。

シロエ 「ド下手でも、それも一興ですよ」
Aブルー「疫病仏って、どんなビジュアルなんだい?」
ブルー 「君が描くのかい?」
Aブルー「たまには芸術もいいかなあ、って…」

絵なんかを描く機会は無いから、とソルジャーが名乗り。

Aブルー「下僕の文字は、ブルーが書けばさ…」
サム  「銀青様の墨蹟ってことで、キースもよ…」
ブルー 「謙虚な気持ちになるかもね、うん」
キース 「なんでそうなる!」

しかし…、とキース君の額に汗。

キース 「銀青様の墨蹟を無下には出来んし…」
Aブルー「着るってことだね、よし、決まった!」

ぼくは疫病仏のイラスト担当、とソルジャー、紙を用意。

Aブルー「仏様を描くのに、お約束とかはあるのかい?」
ブルー 「持ち物とかポーズとか、色々あるけど…」
サム  「疫病仏はオリジナルだしよ…」
ブルー 「特に決まりは…」
Aブルー「無いんだね?」

絵心を発揮してみるよ、と言ってますけど。
どう描くと…?


2022/05/25 (Wed)



☆疫病仏を描くなら


マツカ君の別荘へバーベキューにお出掛け、会場は河原。
別荘へ向かう車内にミシンの音で、改造作務衣だそうで。

Aブルー「好きに描けばいいなら、カッコ良くしないと」
シロエ 「仏様ですよ?」
Aブルー「忘れてないかい、ぼくも疫病仏なんだけど?」

キースとセットだと言われてるよね、とソルジャーの言。

Aブルー「だから当然、超絶美形でカッコ良くてさ…」
サム  「じゃあよ、キースもそうなのかよ?」
Aブルー「えっ、キース?」

ぼくに比べたら全然ダメ、とソルジャー、手をヒラヒラ。

Aブルー「底辺とまでは言わないけどさ、格は落ちるね」
サム  「その作務衣、着るのはキースなんだぜ?」
ジョミー「カッコいい絵でかまわないわけ?」

それに下僕の刺繍入りだよ、とジョミー君も。

ジョミー「持ち上げる必要、無いんじゃないかな…」
シロエ 「そうですね、むしろカッコ悪い方が…」
サム  「キース向けだと思わねえか?」

肥溜めに頭から落ちるくらいの勢いでよ、とサム君。

サム  「疫病仏は、落とす方なんだけどよ…」
シロエ 「なるほど、厄をビジュアル化ですね?」
ジョミー「犬の糞なんかもいいかもね」

踏んだら思いっ切りツイてないしさ、という声も。

ジョミー「やっぱり厄を描いた方がさ…」
シロエ 「それっぽい感じが出ますよねえ…」
Aブルー「よし、採用!」

肥溜めと犬の糞でいこう、とソルジャーが立てる親指。

Aブルー「仏様のバックに肥溜め、前に犬の糞で!」
一同  「「「うわー…」」」
Aブルー「どうかな、仏様の顔とかはさ…」

ぼかしてシルエットということで、と描かれたイラスト。

Aブルー「後はブルーが疫病仏の文字を添えれば…」
ブルー 「完成ってことで、ぶるぅが刺繍だね」
キース 「こ、こんな絵を俺に背負えと…?」
Aブルー「ぼくの腕に文句があるのかな?」
キース 「そういうわけではないんだが…!」

しかし…、とキース君、タラリ冷汗。
肥溜めと犬の糞…。


2022/05/26 (Thu)



☆持ち物もセットで


マツカ君の別荘へバーベキューに出発、河原でやる計画。
行きのバスで改造作務衣を制作中で、疫病仏を刺繍な話。

キース 「仏様の絵に、肥溜めと犬の糞というのは…」
Aブルー「シルエットしか描いてないしね、仏様はさ」
シロエ 「罰当たり度は、限りなく低いと思いますけど」
ブルー 「ポーズも全く分からないしね」

仏様の区別は手とかでつくけど、と生徒会長も。

ブルー 「この組み方なら阿弥陀様とか、そんな風にさ」
サム  「あー、持ち物っていうのもあるよな」

薬師如来の薬壺しか知らねえけどよ、と僧籍な人。

サム  「でも、このイラストの仏様はよ…」
Aブルー「それも不明だし、ただの疫病仏ってことで!」

キース専用と言うか専属、とソルジャー、ウインク。

Aブルー「君はこういう姿らしいよ、疫病仏の時にはさ」
キース 「そうなるのか!?」
Aブルー「うん、肥溜めと犬の糞つきで!」

持ち物はソレだね、とキッパリと。

Aブルー「せっかくだから、持ち物も刺繍するとかさ…」
A船長 「そうですね、背中がこのイラストと文字で…」
Aブルー「胸の側には、持ち物を!」
一同  「「「イイネ!」」」

キース君以外は全員賛成、其処へ帰還したお子様。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ 作務衣、買って来たよ!」
Aぶるぅ「ありがとう! 刺繍の図案はコレでお願い!」
ぶるぅ 「えっと…?」

なんか凄いね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の目が真ん丸。

ぶるぅ 「コレを背中に刺繍でいいの?」
Aブルー「そう! でもって、胸の側にはさ…」

肥溜めと犬の糞を刺繍して欲しい、と注文が。

Aブルー「肥溜めはバックになっちゃってるから…」
A船長 「仏様で見えない部分は加筆ですか?」
Aブルー「そうだよ、別の紙に描こうか?」

その方が使いやすいよね、とソルジャーが取り出した紙。

Aブルー「こう、サラサラッと…!」
A船長 「流石ですね!」

絵心が、とキャプテン、絶賛ですけど。
肥溜めも刺繍…?


2022/05/27 (Fri)



☆出来たら着替えを


マツカ君の別荘の近くの河原で、バーベキューですけど。
行きの車内で改造作務衣を制作中で、着るのはキース君。

Aブルー「ぶるぅ、この絵で刺繍をお願い!」
ぶるぅ 「出来るけど…。ホントにコレでいいの?」
Aブルー「もちろんだよ! キース以外は全員、賛成!」
ぶるぅ 「そっか、だったら刺繍しちゃうね!」

刺繍糸は家に揃ってるから、と瞬間移動で糸の箱が出現。

ぶるぅ 「図案と糸をセットして、と…」
ブルー 「ぼくの墨蹟も必要だよね」

パパッと書くよ、と生徒会長、硯や紙を取り出しまして。

ブルー 「心をこめて、キースに下僕の文字を、とね!」
サム  「なんか有難い感じがするぜ、下僕なのによ」
シロエ 「伝説の高僧効果でしょうか?」
ジョミー「そうだと思うよ、キースも断れないんだし」

改造作務衣の決め手だよね、とジョミー君。

ジョミー「肥溜めつきでも着るしかない、って!」
キース 「俺は大いに不本意だがな!」

しかし、墨蹟がつくと断れん、とキース君の苦悩の表情。

キース 「坊主の身では、有難く頂戴するしか…」
ブルー 「元の字の方も、掛軸にしてあげようか?」
Aブルー「いいねえ、部屋に飾っておけば?」
キース 「断固、断る!」

万年下僕は御免こうむる、とキース君、却下。

キース 「添乗員で下僕は、今日限定だ!」
Aブルー「いいけどね…。あっ、刺繍、出来た?」
ぶるぅ 「うんっ、後は下僕の字を刺繍で完成!」

肥溜めと犬の糞も刺繍したし、と胸を張るお子様。

ブルー 「オッケー、それじゃ、この字をね!」
ぶるぅ 「そだね、もう墨も乾いてるから…」

ミシンにセット、と手際よく作業開始で、ミシンの音が。

ぶるぅ 「かみお~ん♪ 改造作務衣、出来上がり!」
Aブルー「よーし、キースは早速、着替えて!」
マツカ 「着替えは、こちらのスペースでどうぞ」
キース 「分かった、覚悟は出来ている…」

行ってくる、と仕切りの向こうへ着替えに。
着るんですね?


2022/05/28 (Sat)



☆改造作務衣な下僕


マツカ君の別荘の近くの河原で、バーベキューという日。
厄介なゲストはキース君に丸投げ、改造作務衣で下僕に。

Aブルー「これでキースも、文字通りに下僕!」
A船長 「分かりやすくていいですよね」

腕章だけより、とキャプテンも絶賛。

A船長 「あっ、出て来ましたよ!」
キース 「着替えたぞ、ちゃんと腕章もつけて」
一同  「「「わははははは!!!」」」

これはヒドイ、と誰もが大爆笑な改造作務衣。

ジョミー「肥溜めと犬の糞が効いてるよねえ…」
シロエ 「背中を向けなくても、見えますからね」
Aブルー「キース、背中を見せてくれるかな?」
キース 「承知した」

どうだ、と向けられた背中で、一同、悶絶。

一同  「「「どわーっはっはっはっ!!!」」」
キース 「くっそぉ、他人事だと思いやがって!」

だが仕方ない、とクルリと向き直って敬礼を。

キース 「今日は一日、俺は下僕だ!」
一同  「「「イイネ!」」」

こき使うぞ、と盛り上がる間に別荘に到着。

マツカ 「河原の方に準備が出来ていますから」
使用人 「食材もすぐに運びますので」
Aブルー「ありがとう! でもって、コレがさ…」

こっちの雑用係だから、とソルジャーが指差すキース君。

使用人A「はあ…」
使用人B「では、何かあったら、こちらの方に…」

言えばいいわけですね、と使用人さんたちが堪える笑い。

使用人C「分かりやすくて助かります」
Aブルー「そうだろう? じゃあ、よろしくね!」

さあ、バーベキューだ、と河原へ向かった御一同様。

サム  「おっ、ちゃんと炭火も熾してあるのな!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 楽しく焼けそうだよね!」

食材も来たし、と大歓声。

Aブルー「よーし、早速、焼いていこうか!」
ぶるぅ 「お肉とか、全部、とっても美味しそう!」
マツカ 「沢山召し上がって下さいね」
一同  「「「やったーっ!」」」

食べるぞ、とバーベキュー開始ですけど。
キース君だけ下僕…。


2022/05/29 (Sun)



☆笑いに乾杯から


マツカ君の別荘から近い河原で、いよいよバーベキュー。
最高級の食材がドッサリ、美味しく食べられそうでして。

Aブルー「そうだ、最初は乾杯からかな?」
A船長 「いいですねえ!」
マツカ 「シャンパンも御用意してますし…」
Aブルー「オッケー、それじゃ乾杯で!」

使用人さんたちの出番ですけど、ソルジャーの注文。

Aブルー「おっと、キースも手伝うんだよ?」
キース 「分かっている…」

注ぐのは下手だから裏方で、とグラスを用意なキース君。

キース 「シャンパンは難しいと聞くからな…」
使用人A「まあ、そうですね」

よくご存じで、と言いつつ、笑いを堪えている顔。

ジョミー「改造作務衣、効いてるよねえ…」
シロエ 「必死に笑いを堪えてますね」
Aブルー「今日は一日、キツイだろうねえ…」

立場上、爆笑出来ないしさ、とソルジャー、クスクス。

Aブルー「でも、ぼくたちは遠慮なく!」
Aぶるぅ「かみお~ん♪ 笑いに乾杯だよね!」
一同  「「「かんぱーい!」」」

笑いまくるぞ、と景気よく。

Aブルー「さあ、バーベキュー!」
ぶるぅ 「お肉、焼かなきゃ!」
ジョミー「キースにやらせてもいいけどさ…」
サム  「自分で焼くのが醍醐味だぜ、うん」

バーベキューはよ、とサム君が立てる親指。

サム  「下僕は雑用係でいいだろ?」
Aブルー「そんなトコだね、あっ、キース!」

下手でいいからシャンパンをね、とグラスを差し出す人。

Aブルー「せっかくだから、ガンガン飲みたいし!」
キース 「注ぎ方はどうでもいいんだな?」
Aブルー「うん、なみなみと注いでくれたまえ!」

溢れてもかまわないからさ、とソルジャー、偉そう。

Aブルー「ほら、下僕らしく!」
キース 「いくぞ、溢れるかもしれないがな」
Aブルー「いいって、いいって! うっ…!?」
シロエ 「どうかしましたか?」
Aブルー「う、うん、ちょっと…」

嫌なものが目に入ってさ、と言ってますけど。
埃ですか?


2022/05/30 (Mon)



☆食欲が失せる人


マツカ君の別荘に近い河原で、バーベキューな御一同様。
改造作務衣のキース君を下僕扱い、こき使う気満々で…。

キース 「目に埃でも入ったのか?」
A船長 「睫毛ということもありますよね」
マツカ 「目薬を御用意しましょうか?」

洗い流すのが一番ですし、と御曹司。

マツカ 「すみません、誰かドライアイ用のを…」
使用人A「はい、只今!」
Aブルー「ううん、そういうのじゃなくて…」

食欲が失せるモノを見たんだ、とソルジャー、遠い目。

Aブルー「肥溜めは失敗だったかも…」
一同  「「「あっ!」」」

ソレか、と一同、唖然茫然。

シロエ 「き、キース先輩が近付いてくると…」
ジョミー「肥溜めを見る羽目になるんだ…」
サム  「犬糞もだぜ?」
ぶるぅ 「だから、いいの、って聞いたのに…」

いいって言うから、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。

ぶるぅ 「刺繍、簡単にはほどけないよ?」
Aブルー「ほどいても、ぼくの記憶力がさ…」
キース 「ガッツリ結び付けたんだな?」

俺と肥溜めと犬糞を、とキース君、ニヤリ。

キース 「喜んで下僕になってやるから、命令してくれ」
Aブルー「ぼ、ぼくはいいから、みんなの世話をね!」
キース 「らしいぞ、大いにこき使うといい」

肉でもお焼きしましょうか、と他の面子の方へズズイと。

キース 「ジョミー、新鮮なエビなんかどうだ?」
ジョミー「じ、自分で焼くから!」
キース 「遠慮は要らんぞ。シロエ、アワビを焼くか?」
シロエ 「いえ、あの、自分で…!」

やれますから、とシロエ君も逃げ腰。

シロエ 「先輩は、どうぞお好きにですね…!」
Aブルー「好みのを焼いて、存分に食べてくれたまえ!」

ただし、こっちに来ないように、とソルジャーの悲鳴。

Aブルー「一人鍋じゃなくて、一人バーベキューで!」
一同  「「「イイネ!」」」
キース 「そうか、それなら俺は勝手に…」

やらせて貰う、と下僕が消滅ですけど。
今月、これにて中継終了~。


2022/05/31 (Tue)







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