市販品の茱萸袋の値段は高すぎないか、というのがキース君の指摘。
香木店で買えばお守りの十倍、腕利きの職人さんが作った品なら三十倍。
キース 「いくら門松ほどには売れないと言っても、その値段ではな…」
シロエ 「そうですね。興味を持っても気軽に買って飾るわけには…」
サム 「マツカみたいな大金持ちなら別だけどなぁ」
ジョミー「安ければ普及するんじゃない? 門松みたいに」
ブルー 「門松とは原価が違うんだよ。入っているのはお香だよ?」
あれは高い、と生徒会長は申しております。
ブルー 「キースなら分かると思うんだけど、お線香だってピンキリだ」
シロエ 「お線香にランクがあるんですか!?」
キース 「仏壇が無いと馴染みがないかもな…。実はあるんだ」
ブルー 「高価なヤツだと一本分の値段で普及品が一箱買えてお釣りが」
サム 「マジかよ?」
ブルー 「原料のお香が高いわけ。安価なお線香だとお香は使わない」
スウェナ「お線香なのに、どういうことなの?」
キース 「それっぽく見えればいいからな。杉の粉で作って香料を…」
ジョミー「なんか酷くない?」
ブルー 「でも本物にこだわると値段がグングンと…ね」
茱萸袋の値段もその理屈、とニッコリ笑う生徒会長。
ブルー 「ここの茱萸袋に入っているお香はそこそこ。香木店のは…」
キース 「こだわりのお香というわけか。それなら高くても仕方ないな」
ブルー 「それと造花と袋のお値段。袋の布は絹織物だよ」
シロエ 「あー…。とことん装飾品なんですね」
ブルー 「そういうこと。インテリアは高級感が命ってことで」
スウェナ「御利益の方は二の次なのね…」
マツカ 「ぼくなら御利益を選びますけど」
ブルー 「じゃあ、授かって帰るかい? 茱萸袋」
マツカ 「いえ、ぼくは…。まだ御仏縁というのはちょっと…」
慎重に予防線を張るマツカ君の隣でシロエ君もコクコク頷いています。
御仏縁をうっかり結ぶと坊主フラグってヤツが立ちますからねえ…。
