シャングリラ学園つれづれ語り
☆文化なんです
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節は月参り用に車が欲しい、というキース君で…。
Aブルー「有名なのかい、その痛車っていうのは?」
シロエ 「こっちの世界だと、知られていますよ」
ジョミー「でもさ、限定モノだと思うよ?」
この国にしか無いんじゃないだろうか、とジョミー君。
ジョミー「仕組みは単純なんだろうけど、文化的にさ…」
サム 「あー…。それはあるかもしれねえな」
スウェナ「最先端だものねえ、この国は…」
シロエ 「今じゃ、中華の国も頑張ってますけどね…」
とはいえ、やはりウチの国が…、とシロエ君も頷く話題。
シロエ 「なんと言っても発祥の地で、クールですから」
Aブルー「えっと…?」
話が全く見えないんだけど、とソルジャー、困惑。
Aブルー「何が文化で、最先端で、クールなんだい?」
シロエ 「ズバリ、アニメと漫画ですよ!」
我が国が誇る文化ですね、とシロエ君。
シロエ 「正確に言えば、アニメは他の国がですね…」
ジョミー「先に作っているんだけどさ…」
スウェナ「人気が出たのは、この国で作ったヤツなのよ」
爆発的にヒットしたわけ、とスウェナちゃんの解説。
スウェナ「もう世界中、何処の国でもテレビ放映!」
シロエ 「らしいですよね、カレーの国なんかでも…」
バックパッカーからの報告が…、とシロエ君も。
シロエ 「でもって、今はネットがありますから…」
ジョミー「配信だよねえ、リアルタイムで」
サム 「それに関しては、中華の国もよ…」
スウェナ「負けてないけど、本場は此処よ!」
だからこそ痛車も生まれるのよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「アニメ愛が高じた結果だものね」
ジョミー「萌えだよね…」
Aブルー「萌え?」
ますます謎だ、とソルジャーの目が真ん丸に。
Aブルー「だから何なのさ、痛車って?」
シロエ 「萌えの結晶です!」
Aブルー「ええ…?」
車だよね、と念を押してますけど。
合ってますね…?
2022/06/16 (Thu)
☆痛車な理由は
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
雨の日の月参り用に車が欲しい、というキース君でして。
Aブルー「車が萌えの結晶って、どういう意味?」
シロエ 「そのままですけど?」
ジョミー「萌えを車にぶつけた結果が、痛車なんだよ」
でもって見た目が痛くなるから…、とジョミー君の解説。
ジョミー「痛い車ってことで、痛車って言うんだけど」
Aブルー「見た目が痛いって、絵じゃないのかい?」
シロエ 「ズバリ、その絵が痛いんですよ!」
萌えですからね、とシロエ君。
シロエ 「アニメキャラとかを、こう派手にですね…」
ジョミー「描いてあるんだよ、車体にデカデカとさ」
Aブルー「それが痛い、と言うのかい?」
自分に正直なだけじゃないか、とソルジャー、キョトン。
Aブルー「萌えの主張だろ、何処がダメだと?」
シロエ 「どう考えても痛いですけど?」
サム 「普通の人間は、やらねえからよ…」
萌えはストラップとか缶バッジな、とサム君の指摘。
サム 「他人が見ても、引かねえ程度にするモンだぜ」
スウェナ「でないと、白い目で見られるものねえ…」
Aブルー「うーん、酷いね、こっちの世界も」
異分子は排除するわけなんだ、とソルジャーが顰める眉。
Aブルー「SD体制と変わりないような気が…」
シロエ 「そうでしょうか?」
キース 「常識の範囲内だと思うが?」
世間様に顔向け出来ないのはマズイ、とキース君。
キース 「痛車に乗るなら、趣味の車にしておかないと」
Aブルー「えっと…?」
キース 「通勤用とかに、普通の車も持つべきだな」
Aブルー「痛車で通勤しちゃダメなのかい?」
何か罰則でもあるのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「罰されるんなら、ホントにSD体制だってば」
シロエ 「どの辺がです?」
Aブルー「趣味まで規制するならね!」
キース 「いや、そこまでは…」
Aブルー「違うって?」
じゃあ通勤していいのかな、と言ってますけど。
さあ…?
2022/06/17 (Fri)
☆通勤はマズイ
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいキース君の話から…。
Aブルー「特に罰則が無いって言うなら、通勤だって…」
キース 「出来る筈だ、と言いたいのか?」
Aブルー「そうなるだろう? 罰は無いんだよ?」
だったら通勤してもいいよね、とソルジャーの言。
Aブルー「絵が描いてある、ってだけの車なんだしさ」
キース 「いや、その辺は常識というヤツと…」
シロエ 「照らし合わせて判断すべきですよね」
Aブルー「それじゃ、ダメだと?」
こっちじゃ車は高いんだよね、とソルジャーの問い。
Aブルー「通勤用に別のを買える人しか、痛車は…」
ジョミー「持てないと思うよ、でなきゃ通勤は電車とか」
サム 「うんうん、それなら問題ねえよな」
車に乗るのは休日だけな、とサム君、親指をグッと。
サム 「どうせ痛車は、そういう時しか出番がよ…」
シロエ 「ありませんしね、基本的に」
Aブルー「そうなのかい?」
ジョミー「見せびらかすために乗るのが、痛車なんだよ」
萌えをアピールしに乗って走るわけ、とジョミー君。
ジョミー「だから、ガレージに入れてる時はさ…」
シロエ 「撮影OK、と看板を出す人もいるそうですよ」
SNSとかに上げて貰えますしね、とシロエ君も。
シロエ 「なにしろ、目立ってなんぼですから」
Aブルー「それなら会社の駐車場でも、いいじゃないか」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「宣伝になると思うけどねえ?」
会社のさ、と斜め上な発想。
Aブルー「普通の会社じゃ、アレかもだけど…」
キース 「店ならいいとか言わないだろうな?」
Aブルー「そう、ソレ、ソレ!」
お店の看板代わりにいいよ、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「見に来た人で売り上げアップ、店に貢献!」
キース 「確かに、ラーメン屋とかだったら…」
シロエ 「いける気もしますね…」
駐車場の痛車で客引き、と頷き合う人たち。
そうかも…?
2022/06/18 (Sat)
☆宣伝になりそう
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
雨の日の月参り用に車が欲しいキース君。その話から…。
Aブルー「痛車が人目を引くんだったら、いけそうだよ」
ジョミー「お店の駐車場にあるなら、撮りやすいよね」
シロエ 「個人の家だと、ハードル上がりますからね…」
サム 「撮影OKって書かれててもなあ…」
なんかこう、遠慮が出て来るよな、とサム君の意見。
サム 「ホントに撮ってもいいのか、ってよ…」
ジョミー「それより、家の人の視線が気になるってば」
スウェナ「同好の士だと思われそうよね」
ジョミー「そっちなら、まだいいんだけどさ…」
痛車なんだよ、とジョミー君。
ジョミー「痛い人を見に来たんです、って思われそうで」
一同 「「「あー…」」」
それはあるかも、と誰もが納得。
シロエ 「SNSに上げるにしても、顔バレですしね…」
ジョミー「その家に住んでる人にはね…」
スウェナ「場合によっては炎上かもねえ…」
痛車の愛好家に叩かれまくりで、とスウェナちゃん。
スウェナ「結束力は強そうだものね、ああいう人たち」
ジョミー「だから個人のガレージよりはさ…」
お店の駐車場で撮るのが安心、とジョミー君の指摘。
ジョミー「もう完璧に客寄せ用だし、撮っててもさ…」
シロエ 「文句どころか、サービスつくかもですね」
サム 「うんうん、チャーシュー多めとかな!」
ラーメン屋なら、とサム君も。
サム 「中華の店なら、餃子が一個増えるとか…」
ジョミー「あるかもだよねえ、宣伝用だし」
Aブルー「店の名前を広めて貰えば、お客も増えるよ?」
キース 「そうだな、人気が出そうではある」
痛車が見られて撮れる店なら、とキース君も同意。
キース 「痛車で通勤するな、と言われるよりは、だ…」
Aブルー「乗って来い、って方じゃないのかな?」
シロエ 「宣伝になりますしね…」
Aブルー「だろう?」
使いようだと思うんだよ、と言ってますけど。
宣伝用…。
2022/06/19 (Sun)
☆正しい経営戦略
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、キース君が欲しいのが車でして。
Aブルー「宣伝になる場合だったら、痛車もオッケー!」
シロエ 「許可する店は、ありそうですね」
ジョミー「口コミってヤツは最強だしね…」
遠くからでも来てくれそうだよ、とジョミー君。
ジョミー「ぼくが店長なら、オッケー出すかな」
サム 「俺も出すよな、苦労しねえで宣伝出来るし」
マツカ 「ぼくもです。店の種類によりますけれど」
経営戦略としては間違ってません、と御曹司の太鼓判。
マツカ 「話題を集めることが出来たら、勝ちなんです」
シロエ 「そうなんですか?」
マツカ 「ええ。良きにつけ、悪しきにつけですね…」
話題になるのは大事ですね、とマツカ君。
マツカ 「炎上商法というのもあるでしょう?」
一同 「「「あー…」」」
そうだったっけ、と頷く御一同様。
シロエ 「要は、売れればいいんでしたね…」
マツカ 「そういうことです、まずは評判は二の次です」
そして中身が伴っていれば、結果オーライ、という説明。
マツカ 「炎上しても、いい商品を提供していれば…」
シロエ 「お客はついて来ますよね…」
マツカ 「そうなんです。その内、評価も変わりますよ」
いい方向に…、と大財閥の御曹司ならではの発言。
マツカ 「人の心を掴むというのは、大切なんです」
キース 「確かにな…」
シロエ 「マツカ先輩が言うと、説得力が凄いですよね」
ジョミー「そういう勉強、しているもんね…」
一種のプロと言えるかも、とジョミー君も。
ジョミー「だったら、痛車で宣伝はさ…」
マツカ 「充分、アリです」
いけますよ、とマツカ君の笑み。
マツカ 「ですから、誰か乗ると言うなら…」
Aブルー「通勤に使うのがオススメだ、って?」
マツカ 「勤めている場所にもよりますけどね」
Aブルー「なるほどねえ…」
お墨付きってことなんだ、と頷く人。
そうなりますね?
2022/06/20 (Mon)
☆利益が出るなら
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
月参り用に車が欲しい、というキース君の話が発端で…。
Aブルー「場所によっては、痛車で通勤がいいんだね?」
マツカ 「そういう車で人が呼べる、という時です」
Aブルー「やっぱり、店でないとダメかな?」
マツカ 「いえ、人を呼ぶのが目的ならば…」
鉄道会社もアリでしょうね、と御曹司。
シロエ 「鉄道ですか?」
ジョミー「アレって、車はライバルじゃないの?」
マツカ 「そうですけれど、乗客となったら別ですよ」
車で来たって、乗ってくれればいいんです、という指摘。
マツカ 「記念切符を買いに来ました、でも歓迎ですよ」
一同 「「「あー…」」」
利益が出ればいいわけか、と一同、納得。
ジョミー「じゃあさ、赤字のローカル鉄道とかかな?」
マツカ 「ええ。痛車が目当てで来てくれてですね…」
一駅だけでも乗ってくれれば…、とマツカ君の説明。
マツカ 「誰も乗らずに走っているより、いいですから」
Aブルー「店でなくても、役に立ったらいいんだね?」
マツカ 「そうです、売り上げに貢献出来るなら」
Aブルー「キースの場合は、どうなんだろう?」
売り上げアップに繋がるかな、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「繋がりそうなら、ぼくは痛車を推すけどね?」
シロエ 「キース先輩に痛車ですか!?」
Aブルー「うん、意外性もあるからさ…」
乗ったら話題にならないかな、と大真面目な人。
Aブルー「元老寺って、宿坊もやっているんだろう?」
キース 「あんた、ウチの寺に痛車を置けと!?」
親父に殺されるだろうが、とキース君、ガクブル。
キース 「あの車は何だ、と一喝されてフルボッコだ!」
シロエ 「そもそも、車が禁止なんですよ?」
Aブルー「貰った車なら、いけるんだろう?」
キース 「だからと言って、痛車はマズイぞ!」
Aブルー「安いんだけどねえ、車…」
ぼくの世界だと本当に…、と言ってますけど。
さて…?
2022/06/21 (Tue)
☆絵柄によるのでは
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいキース君ですけれど。
キース 「いくら安いと言われてもだな…!」
シロエ 「アドス和尚の方が問題ですよ」
叱られたのでは、元も子も…、とシロエ君も援護射撃。
シロエ 「痛車だなんて、即死に決まっていますから!」
Aブルー「でもさ、痛車によるんじゃないかな…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「要は、絵が描いてあるんだろう?」
アニメとかのさ、とソルジャーが立てる人差し指。
Aブルー「絵柄によっては痛いだろうけど…」
シロエ 「もれなく痛いんですけれど?」
Aブルー「それはチョイスのせいじゃないかな?」
どうせ女性の絵なんだろう、とソルジャーの指摘。
Aブルー「でなきゃ、有名なアニメキャラとか…」
ジョミー「アニメに出て来るメカとかもあるよ?」
Aブルー「そうなのかい?」
ジョミー「うん、公式モデルっていうヤツでさ…」
メカのイメージを車に投影、とジョミー君。
ジョミー「高いらしいけど、人気はあるよね」
Aブルー「メカなら、かっこいいのかな?」
シロエ 「まあ、萌えキャラの痛車よりかは…」
痛いながらもクールですね、とシロエ君の相槌。
シロエ 「デザインの方も凝ってますから…」
Aブルー「つまり、なんでもアリなんだ?」
萌えを描いたら痛車でさ、と頷くソルジャー。
Aブルー「だったら、キースもいけそうだけど…?」
キース 「どの辺がだ!」
Aブルー「こう、お坊さんの萌えをぶつけて!」
一同 「「「ええっ!?」」」
いったいどんな痛車なんだ、と一同、目が点。
シロエ 「お坊さんの萌えって、何なんですか!」
Aブルー「先月、疫病仏を描いたじゃないか!」
ジョミー「アレはダメだよ、人が引くから!」
キース 「あんただって、逃げていたろうが!」
Aブルー「そうなんだけど、あの失敗を踏まえてさ…」
人を呼べる痛車を作ったら、という意見。
本気ですか…?
2022/06/22 (Wed)
☆月参り用なんです
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
雨の日の月参り用に車が欲しい、というキース君でして。
Aブルー「宿坊が繁盛するんだったら、いけると思うよ」
キース 「そこまでしなくても、充分にだな…」
シロエ 「お客さんは来ている筈ですけど?」
人気の宿坊ですからね、とシロエ君も。
シロエ 「宿坊にしては、縛りも緩めですから」
スウェナ「お勤めの参加、強制イベじゃないものねえ…」
マツカ 「座禅のお寺とも違いますしね」
キース 「ついでに、酒も禁止ではないぞ」
適度な緩さが人気なんだ、と副住職。
キース 「それでいて、しっかり寺の雰囲気だしな」
Aブルー「客寄せ用の痛車は要らない、って?」
キース 「新たな客層を開拓出来る可能性はあるが…」
サム 「問題は、親父さんだよなあ…」
なんたってモノが痛車だしよ、とサム君、うんうん、と。
サム 「でもって、そこをクリアしてもよ…」
Aブルー「他に問題があるのかい?」
サム 「月参り用の車なんだぜ?」
一同 「「「あー…」」」
檀家さんの家に行くんだった、と気付いた御一同様。
シロエ 「檀家さんがドン引きするかもですね…」
ジョミー「それにさ、月参りをしてる間は、ずっと…」
その家のガレージに痛車なんだよ、とジョミー君の指摘。
ジョミー「嫌がる人が多そうだけど…?」
キース 「まったくだ。俺が欲しいのは、普通の車だ」
Aブルー「じゃあ、有難い痛車だったら?」
一同 「「「有難い?」」」
なんだソレは、と誰もが見合わせる顔。
シロエ 「あのですね…。痛車ですよ?」
キース 「どう転がったら、有難いんだ!」
そんな痛車は有り得んぞ、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「痛いからこそ、痛車なんだが?」
Aブルー「そうかな、絵柄で変わりそうだけど?」
シロエ 「疫病仏の失敗、忘れたんですか?」
Aブルー「だから、反省!」
アレとは真逆の絵柄でさ、と言ってますけど。
どんなの…?
2022/06/23 (Thu)
☆断りたいお迎え
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、キース君が欲しいのが車でして。
シロエ 「真逆の絵柄って、何なんですか!」
Aブルー「そのまんまだよ、有難い仏様の絵だよ!」
そういうのを描けばいいじゃないか、とソルジャーの言。
Aブルー「阿弥陀様をドーンと描いてさ、蓮とかもさ…」
サム 「何か違っていねえか、ソレ?」
ジョミー「だよねえ、お迎えが来そうな感じで」
Aブルー「お迎えって?」
何のお迎え、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「お迎えと言えば、タクシーとかだけど…」
シロエ 「幼稚園バスとかもありますけどね…」
今の場合は、ご高齢の方向けですね、とシロエ君。
シロエ 「若くても、来る時は来ちゃいますけど」
サム 「正直、若い間はよ…」
ジョミー「来て欲しくないよね、お迎えはさ…」
スウェナ「ご高齢でも、追い返したい人はいるわよね…」
待ってらっしゃる人もいるけれど、とスウェナちゃんも。
スウェナ「でも、断りたい人の比率は高そうよ?」
キース 「そんな気がするな、坊主の俺から見ても」
月参りに行くと実感するんだ、と副住職。
キース 「口では何と仰っていても、お仏壇が、だ…」
サム 「雄弁に物語っているのかよ?」
キース 「行く度に、色々な地方の銘菓が…」
お供えされているんだよな、と坊主ならではの視点。
キース 「でもって、お参りした後、お話しすると…」
シロエ 「旅行の話になるんですね?」
キース 「ああ。次に行きたい場所とか、予定とか…」
年単位で先の計画が…、とキース君、苦笑。
キース 「お迎えなんぞは、全く予定に入っていないな」
サム 「あー…。当分、来るな、っていうヤツな」
ジョミー「お仏壇で分かるって所がね…」
シロエ 「お仏壇は語る、ってドラマみたいですね」
Aブルー「ぼくには、サッパリ分からないけど!」
お迎えって何さ、と頭を抱えるソルジャー。
異文化ですしねえ…?
2022/06/24 (Fri)
☆その絵ではマズイ
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
今の季節の月参り用に車があれば、というキース君で…。
Aブルー「お迎えって、お仏壇が来るわけないよね?」
キース 「当然だろうが、足なぞは生えていないしな」
Aブルー「でも、お仏壇で分かる、って…」
キース 「それは、来てくれるな、という本音のことだ」
お仏壇の向こうには何があると思う、と副住職の問い。
キース 「壁とかは抜きで、概念的に」
Aブルー「そんなの、知るわけないだろう!」
別の世界の人間だしね、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「分かれっていう方が無理だってば!」
キース 「そうか、だったら、今後の法要は、だ…」
全て断らせて貰う、と副住職。
キース 「まるで分かっていないそうだし、不要だろう」
シロエ 「ですよね、意味が無いですから」
Aブルー「ま、待ってよ、もしかして、向こうって…」
極楽かな、とソルジャー、必死の形相。
Aブルー「阿弥陀様がいて、蓮が咲いてて…」
キース 「まさに、それだが?」
Aブルー「じゃあ、極楽から迎えが来るのかい?」
キース 「真面目に、お念仏を唱えていればな」
死んだ途端に来て下さるのだ、とキース君、合掌。
キース 「阿弥陀様が、二十五菩薩を引き連れて…」
サム 「綺麗な音楽が聞こえて、いい香りもよ…」
キース 「漂うそうだぞ、ついでに徳が高い人の時は…」
紫の雲がたなびくんだ、と副住職の解説。
キース 「それが、お迎えというヤツなんだが…」
サム 「来たら、人生、終了だしよ…」
シロエ 「断りたい人が殆どでしょうね」
ですから、仏様の絵の車はちょっと…、とシロエ君。
シロエ 「家の前に停められたら、いい気はしませんよ」
Aブルー「お迎えが来そうなイメージだから?」
キース 「それ以外には見えんだろうが!」
サム 「しかも坊主の車なんだぜ?」
Aブルー「うーん…」
いいアイデアだと思ったのに、と文句ですけど。
絵が悪すぎ…。
2022/06/25 (Sat)
☆目立たない方が
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいキース君ですけれど。
Aブルー「仏様の絵の車はマズイってことになると…」
キース 「他の絵柄も断りたいが!」
俺は普通の車がいいんだ、とキース君。
キース 「痛車ではなくて、ごくごく平凡なヤツが!」
Aブルー「それじゃ、お客さんが呼べないよ?」
キース 「宿坊の客なら、間に合っている!」
新しい客層の開拓も要らん、とキース君、キッパリ。
キース 「坊主の場合は、むしろ目立たない車の方が…」
シロエ 「いいんですか?」
キース 「檀家さんは歓迎して下さるが…」
月参りだしな、と繰る左手首の数珠レット。
キース 「しかし、一般人と出会った場合は…」
Aブルー「どうなるんだい?」
キース 「坊主なんだぞ、行先が何処か謎の場合は…」
お迎えの方を連想される、と深い溜息。
キース 「月参りを知らない場合は、特に!」
一同 「「「あー…」」」
それはあるか、と誰もが納得。
ジョミー「ぼくの家にも、月参りは無いしね…」
シロエ 「ぼくもです」
スウェナ「ウチも無いわね、サムもでしょ?」
サム 「ねえなあ、仏様がいねえし」
マツカくらいなモンでねえの、とサム君の意見。
サム 「マツカの家だと、本家だしよ…」
マツカ 「ええ、確かにあるんですけれど…」
もう長いこと見ていませんよ、と御曹司。
マツカ 「月参りは平日限定ですし…」
ジョミー「学校に来てる間に終わっちゃうんだ?」
マツカ 「そうなんです。ですから、記憶になくて…」
幼稚園の頃に見たかもですけど、と傾げる首。
マツカ 「多分、何処の家でも事情は同じですよ」
サム 「若い世代は知らねえってか?」
キース 「お盆の棚経でさえ、ヤバい勢いでな」
シロエ 「するとやっぱり、お坊さんの車に出会うと…」
ジョミー「お迎えだよねえ…」
嬉しい気持ちはしないよね、とジョミー君。
お迎えですしね…。
2022/06/26 (Sun)
☆判別は不可能
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
今の季節の月参り用に車が欲しい、というキース君で…。
Aブルー「待ってよ、お迎えっていうのはさ…」
キース 「もちろん、お浄土からのヤツだが?」
Aブルー「ソレ、キースでも出来るのかい?」
阿弥陀様の役目なんじゃあ…、とソルジャーの問い。
Aブルー「それとも、キースもお供するとか?」
キース 「馬鹿か、あんたは!」
お供したら死んでしまうだろうが、と副住職。
キース 「坊主の仕事は、お迎えが来た人をだな…」
ブルー 「送り出す儀式をすることなんだよ」
君も経験した筈だけど、と生徒会長が横から解説を。
ブルー 「もっとも、あの仏様の場合は、後付けだし…」
キース 「かなり省略されていたがな」
Aブルー「えっと…? スッポンタケのお葬式かな?」
ブルー 「ピンポーン!」
お坊さんの車に出会うと、普通はそっち、と生徒会長。
ブルー 「月参りにしても、お葬式にしても…」
キース 「車の中では、服装は全く同じだからな」
月参りの知識があっても見分けがつかん、という説明。
キース 「どっちか分からないとなったら…」
ジョミー「万が一を考えちゃうもんね…」
サム 「月参りを知らねえと、葬式で決定だぜ?」
シロエ 「正直、嬉しくないですよね…」
これからお出掛けという時に…、とシロエ君。
シロエ 「帰り道でも、やっぱり嬉しくないですし…」
Aブルー「だから目立たない方がいい、って?」
キース 「目立たなければ、誰が運転しているのかは…」
ジョミー「気にしないもんねえ、誰だって」
いちいち運転席なんか見てないし、とジョミー君も。
ジョミー「助手席に乗っていたって、見ないよ」
Aブルー「うーん…。痛車をプレゼントしたいのに…」
キース 「あんたが買ってくれるのか?」
シロエ 「太っ腹ですね?」
Aブルー「正確に言うと、サイオンで…」
店から失敬するんだけれど、と言ってますけど。
タダだ、と…?
2022/06/27 (Mon)
☆痛車ならタダ
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいキース君ですけれど。
キース 「早い話が、サイオンで盗み出すんだな?」
Aブルー「救出班には任せられないからねえ…」
ぼくの私的な用事だからさ、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「任せた場合は、手続き上は問題無いけど」
シロエ 「そっちだと、お金を払うんですか?」
Aブルー「払わないけど、サイオンで情報操作して…」
買ったように細工してくるんだよ、という説明。
Aブルー「もっとも、車なんかは買わないけどね!」
ジョミー「生活必需品を買って来るわけ?」
Aブルー「まあ、そうなるかな、船では作れない物を…」
人類の世界で調達だよね、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「だけど昔は、ぼくが一人でドッカンと!」
キース 「纏めて盗んでいたというのか?」
Aブルー「そうだよ、だからスキルはバッチリ!」
車くらいは楽勝だってば、と威張り返る人。
Aブルー「遠慮しないで是非、受け取ってくれたまえ!」
キース 「痛車を寄越す気だろうが!」
Aブルー「欲しくない、って?」
キース 「タダというのは、非常に魅力的なんだが…」
タダほど高いものは無いしな、と副住職の渋面。
キース 「それに、痛車だと分かっているし…」
Aブルー「運転免許は要らないんだよ?」
シロエ 「自動運転で走るんですよね?」
Aブルー「この国の道交法にも、対応だってば!」
その設定もタダでやるのに…、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「それだけやっても、費用はゼロ!」
キース 「後付けで、何か来るんだろうが!」
Aブルー「無いねえ、痛車さえオッケーすれば!」
ぼくは痛車を作りたいだけ、とソルジャーの言。
Aブルー「ぼくの世界には、無い文化だし!」
キース 「だが、痛車だぞ!」
シロエ 「条件的には、悪くない気がしますけど?」
ジョミー「破格だよねえ?」
タダで車が貰えるんだよ、という声が。
どうなる…?
2022/06/28 (Tue)
☆痛車ならオッケー
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
雨の日の月参り用に車が欲しい、というのがキース君で。
Aブルー「絶対、お得で破格だってば!」
シロエ 「タダな上に、条件は何も付かないんですよ?」
ジョミー「それにさ、何もかもやってくれてさ…」
キースは乗るだけでいいんだしね、とジョミー君。
ジョミー「行先だって、自動設定出来るんだしさ…」
サム 「地図さえ読めれば、いけるんだよな?」
Aブルー「そうだよ、だけど普通に町の中なら…」
カーナビと全く同じだよね、とソルジャーの説明。
Aブルー「行きたい所を入力すれば、勝手に走るし!」
シロエ 「もしかして、こっちのよりも高性能ですか?」
Aブルー「うん、こっちの世界のをベースにしてさ…」
きちんと設定しておけば、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「元老寺、って入れれば、帰れちゃうよ!」
ジョミー「何処からでも?」
Aブルー「車が通れる道さえあればね!」
勝手に調べて走るから、と凄すぎる性能。
Aブルー「キースが途中で眠くなっても、大丈夫!」
サム 「眠りこけてたらヤバくねえか?」
スウェナ「通報されてしまいそうよね…」
Aブルー「じゃあ、起こす装置もつけようか?」
もちろんタダで、と気前のいい人。
Aブルー「身体の状態を感知する装置もあるからね」
シロエ 「居眠りそうになったら、起こすんですね?」
Aブルー「音声で起こしてくれるよね!」
ぼくの世界には普通にあるし、とニコニコニコ。
Aブルー「他にも注文があれば、バッチリ対応!」
スウェナ「いい話よねえ…」
シロエ 「貰わない手は無いですよね?」
タダですよ、タダ、とシロエ君が立てる人差し指。
シロエ 「キース先輩、貰いましょう!」
キース 「痛車なんだが!」
サム 「いいじゃねえかよ、痛車にもよ…」
ジョミー「条件は何も無いんだよねえ?」
Aブルー「当然だよ!」
キース好みの痛車でいい、と言ってますけど。
さて…?
2022/06/29 (Wed)
☆タダで貰えても
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいのがキース君でして。
シロエ 「キース先輩、朗報ですよ!」
スウェナ「そうよ、豪華プレゼントが貰えるのよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 車がタダだよね!」
貰ったら乗せてね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も大喜び。
ぶるぅ 「車なんか、誰も持ってないもん!」
ジョミー「そういえば、ブルーも乗らないよねえ…」
ブルー 「瞬間移動の方が早いじゃないか!」
誰がわざわざ免許なんか、と生徒会長。
ブルー 「車の手入れも面倒だしさ」
サム 「あー、洗車とかな…」
シロエ 「給油もしないといけませんしね…。あっ!」
貰える車の動力源は…、とシロエ君の問い。
シロエ 「こっちの世界でも手に入りますか?」
Aブルー「もう、究極のエコカーだよ!」
太陽光発電で充電システムつき、と頼もしい返事。
Aブルー「雨続きでも、電池切れの心配はゼロ!」
シロエ 「最高の車じゃないですか!」
ジョミー「貰わなきゃ損だよ、もう絶対に!」
キース 「だが、痛車なんだ!」
俺は親父の怒りが怖い、とキース君、拳をグッと。
キース 「あの親父に怒鳴られるよりは…」
サム 「現状維持でいいのかよ?」
キース 「仕方ないだろう、俺も残念だが!」
せっかく美味しい話なのに…、と悔しそうな人。
キース 「理想の車が貰えそうなのに…!」
Aブルー「家に置かなきゃダメなんだ?」
キース 「でなければ、意味が無いからな!」
瞬間移動のスキルは無いし…、と噛み締める唇。
キース 「それがあったら、そもそも車は…」
シロエ 「要りませんしねえ…」
いい話なのに、とシロエ君も深い溜息。
シロエ 「もう少し、なんとかなりませんか?」
キース 「痛車だけでも外してくれれば…」
Aブルー「譲れないねえ、其処だけは!」
キース 「絵に描いた餅か…」
痛車だけに、と嘆きまくってますけど。
今月、これにて中継終了~。
2022/06/30 (Thu)
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節は月参り用に車が欲しい、というキース君で…。
Aブルー「有名なのかい、その痛車っていうのは?」
シロエ 「こっちの世界だと、知られていますよ」
ジョミー「でもさ、限定モノだと思うよ?」
この国にしか無いんじゃないだろうか、とジョミー君。
ジョミー「仕組みは単純なんだろうけど、文化的にさ…」
サム 「あー…。それはあるかもしれねえな」
スウェナ「最先端だものねえ、この国は…」
シロエ 「今じゃ、中華の国も頑張ってますけどね…」
とはいえ、やはりウチの国が…、とシロエ君も頷く話題。
シロエ 「なんと言っても発祥の地で、クールですから」
Aブルー「えっと…?」
話が全く見えないんだけど、とソルジャー、困惑。
Aブルー「何が文化で、最先端で、クールなんだい?」
シロエ 「ズバリ、アニメと漫画ですよ!」
我が国が誇る文化ですね、とシロエ君。
シロエ 「正確に言えば、アニメは他の国がですね…」
ジョミー「先に作っているんだけどさ…」
スウェナ「人気が出たのは、この国で作ったヤツなのよ」
爆発的にヒットしたわけ、とスウェナちゃんの解説。
スウェナ「もう世界中、何処の国でもテレビ放映!」
シロエ 「らしいですよね、カレーの国なんかでも…」
バックパッカーからの報告が…、とシロエ君も。
シロエ 「でもって、今はネットがありますから…」
ジョミー「配信だよねえ、リアルタイムで」
サム 「それに関しては、中華の国もよ…」
スウェナ「負けてないけど、本場は此処よ!」
だからこそ痛車も生まれるのよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「アニメ愛が高じた結果だものね」
ジョミー「萌えだよね…」
Aブルー「萌え?」
ますます謎だ、とソルジャーの目が真ん丸に。
Aブルー「だから何なのさ、痛車って?」
シロエ 「萌えの結晶です!」
Aブルー「ええ…?」
車だよね、と念を押してますけど。
合ってますね…?
2022/06/16 (Thu)
☆痛車な理由は
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
雨の日の月参り用に車が欲しい、というキース君でして。
Aブルー「車が萌えの結晶って、どういう意味?」
シロエ 「そのままですけど?」
ジョミー「萌えを車にぶつけた結果が、痛車なんだよ」
でもって見た目が痛くなるから…、とジョミー君の解説。
ジョミー「痛い車ってことで、痛車って言うんだけど」
Aブルー「見た目が痛いって、絵じゃないのかい?」
シロエ 「ズバリ、その絵が痛いんですよ!」
萌えですからね、とシロエ君。
シロエ 「アニメキャラとかを、こう派手にですね…」
ジョミー「描いてあるんだよ、車体にデカデカとさ」
Aブルー「それが痛い、と言うのかい?」
自分に正直なだけじゃないか、とソルジャー、キョトン。
Aブルー「萌えの主張だろ、何処がダメだと?」
シロエ 「どう考えても痛いですけど?」
サム 「普通の人間は、やらねえからよ…」
萌えはストラップとか缶バッジな、とサム君の指摘。
サム 「他人が見ても、引かねえ程度にするモンだぜ」
スウェナ「でないと、白い目で見られるものねえ…」
Aブルー「うーん、酷いね、こっちの世界も」
異分子は排除するわけなんだ、とソルジャーが顰める眉。
Aブルー「SD体制と変わりないような気が…」
シロエ 「そうでしょうか?」
キース 「常識の範囲内だと思うが?」
世間様に顔向け出来ないのはマズイ、とキース君。
キース 「痛車に乗るなら、趣味の車にしておかないと」
Aブルー「えっと…?」
キース 「通勤用とかに、普通の車も持つべきだな」
Aブルー「痛車で通勤しちゃダメなのかい?」
何か罰則でもあるのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「罰されるんなら、ホントにSD体制だってば」
シロエ 「どの辺がです?」
Aブルー「趣味まで規制するならね!」
キース 「いや、そこまでは…」
Aブルー「違うって?」
じゃあ通勤していいのかな、と言ってますけど。
さあ…?
2022/06/17 (Fri)
☆通勤はマズイ
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいキース君の話から…。
Aブルー「特に罰則が無いって言うなら、通勤だって…」
キース 「出来る筈だ、と言いたいのか?」
Aブルー「そうなるだろう? 罰は無いんだよ?」
だったら通勤してもいいよね、とソルジャーの言。
Aブルー「絵が描いてある、ってだけの車なんだしさ」
キース 「いや、その辺は常識というヤツと…」
シロエ 「照らし合わせて判断すべきですよね」
Aブルー「それじゃ、ダメだと?」
こっちじゃ車は高いんだよね、とソルジャーの問い。
Aブルー「通勤用に別のを買える人しか、痛車は…」
ジョミー「持てないと思うよ、でなきゃ通勤は電車とか」
サム 「うんうん、それなら問題ねえよな」
車に乗るのは休日だけな、とサム君、親指をグッと。
サム 「どうせ痛車は、そういう時しか出番がよ…」
シロエ 「ありませんしね、基本的に」
Aブルー「そうなのかい?」
ジョミー「見せびらかすために乗るのが、痛車なんだよ」
萌えをアピールしに乗って走るわけ、とジョミー君。
ジョミー「だから、ガレージに入れてる時はさ…」
シロエ 「撮影OK、と看板を出す人もいるそうですよ」
SNSとかに上げて貰えますしね、とシロエ君も。
シロエ 「なにしろ、目立ってなんぼですから」
Aブルー「それなら会社の駐車場でも、いいじゃないか」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「宣伝になると思うけどねえ?」
会社のさ、と斜め上な発想。
Aブルー「普通の会社じゃ、アレかもだけど…」
キース 「店ならいいとか言わないだろうな?」
Aブルー「そう、ソレ、ソレ!」
お店の看板代わりにいいよ、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「見に来た人で売り上げアップ、店に貢献!」
キース 「確かに、ラーメン屋とかだったら…」
シロエ 「いける気もしますね…」
駐車場の痛車で客引き、と頷き合う人たち。
そうかも…?
2022/06/18 (Sat)
☆宣伝になりそう
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
雨の日の月参り用に車が欲しいキース君。その話から…。
Aブルー「痛車が人目を引くんだったら、いけそうだよ」
ジョミー「お店の駐車場にあるなら、撮りやすいよね」
シロエ 「個人の家だと、ハードル上がりますからね…」
サム 「撮影OKって書かれててもなあ…」
なんかこう、遠慮が出て来るよな、とサム君の意見。
サム 「ホントに撮ってもいいのか、ってよ…」
ジョミー「それより、家の人の視線が気になるってば」
スウェナ「同好の士だと思われそうよね」
ジョミー「そっちなら、まだいいんだけどさ…」
痛車なんだよ、とジョミー君。
ジョミー「痛い人を見に来たんです、って思われそうで」
一同 「「「あー…」」」
それはあるかも、と誰もが納得。
シロエ 「SNSに上げるにしても、顔バレですしね…」
ジョミー「その家に住んでる人にはね…」
スウェナ「場合によっては炎上かもねえ…」
痛車の愛好家に叩かれまくりで、とスウェナちゃん。
スウェナ「結束力は強そうだものね、ああいう人たち」
ジョミー「だから個人のガレージよりはさ…」
お店の駐車場で撮るのが安心、とジョミー君の指摘。
ジョミー「もう完璧に客寄せ用だし、撮っててもさ…」
シロエ 「文句どころか、サービスつくかもですね」
サム 「うんうん、チャーシュー多めとかな!」
ラーメン屋なら、とサム君も。
サム 「中華の店なら、餃子が一個増えるとか…」
ジョミー「あるかもだよねえ、宣伝用だし」
Aブルー「店の名前を広めて貰えば、お客も増えるよ?」
キース 「そうだな、人気が出そうではある」
痛車が見られて撮れる店なら、とキース君も同意。
キース 「痛車で通勤するな、と言われるよりは、だ…」
Aブルー「乗って来い、って方じゃないのかな?」
シロエ 「宣伝になりますしね…」
Aブルー「だろう?」
使いようだと思うんだよ、と言ってますけど。
宣伝用…。
2022/06/19 (Sun)
☆正しい経営戦略
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、キース君が欲しいのが車でして。
Aブルー「宣伝になる場合だったら、痛車もオッケー!」
シロエ 「許可する店は、ありそうですね」
ジョミー「口コミってヤツは最強だしね…」
遠くからでも来てくれそうだよ、とジョミー君。
ジョミー「ぼくが店長なら、オッケー出すかな」
サム 「俺も出すよな、苦労しねえで宣伝出来るし」
マツカ 「ぼくもです。店の種類によりますけれど」
経営戦略としては間違ってません、と御曹司の太鼓判。
マツカ 「話題を集めることが出来たら、勝ちなんです」
シロエ 「そうなんですか?」
マツカ 「ええ。良きにつけ、悪しきにつけですね…」
話題になるのは大事ですね、とマツカ君。
マツカ 「炎上商法というのもあるでしょう?」
一同 「「「あー…」」」
そうだったっけ、と頷く御一同様。
シロエ 「要は、売れればいいんでしたね…」
マツカ 「そういうことです、まずは評判は二の次です」
そして中身が伴っていれば、結果オーライ、という説明。
マツカ 「炎上しても、いい商品を提供していれば…」
シロエ 「お客はついて来ますよね…」
マツカ 「そうなんです。その内、評価も変わりますよ」
いい方向に…、と大財閥の御曹司ならではの発言。
マツカ 「人の心を掴むというのは、大切なんです」
キース 「確かにな…」
シロエ 「マツカ先輩が言うと、説得力が凄いですよね」
ジョミー「そういう勉強、しているもんね…」
一種のプロと言えるかも、とジョミー君も。
ジョミー「だったら、痛車で宣伝はさ…」
マツカ 「充分、アリです」
いけますよ、とマツカ君の笑み。
マツカ 「ですから、誰か乗ると言うなら…」
Aブルー「通勤に使うのがオススメだ、って?」
マツカ 「勤めている場所にもよりますけどね」
Aブルー「なるほどねえ…」
お墨付きってことなんだ、と頷く人。
そうなりますね?
2022/06/20 (Mon)
☆利益が出るなら
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
月参り用に車が欲しい、というキース君の話が発端で…。
Aブルー「場所によっては、痛車で通勤がいいんだね?」
マツカ 「そういう車で人が呼べる、という時です」
Aブルー「やっぱり、店でないとダメかな?」
マツカ 「いえ、人を呼ぶのが目的ならば…」
鉄道会社もアリでしょうね、と御曹司。
シロエ 「鉄道ですか?」
ジョミー「アレって、車はライバルじゃないの?」
マツカ 「そうですけれど、乗客となったら別ですよ」
車で来たって、乗ってくれればいいんです、という指摘。
マツカ 「記念切符を買いに来ました、でも歓迎ですよ」
一同 「「「あー…」」」
利益が出ればいいわけか、と一同、納得。
ジョミー「じゃあさ、赤字のローカル鉄道とかかな?」
マツカ 「ええ。痛車が目当てで来てくれてですね…」
一駅だけでも乗ってくれれば…、とマツカ君の説明。
マツカ 「誰も乗らずに走っているより、いいですから」
Aブルー「店でなくても、役に立ったらいいんだね?」
マツカ 「そうです、売り上げに貢献出来るなら」
Aブルー「キースの場合は、どうなんだろう?」
売り上げアップに繋がるかな、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「繋がりそうなら、ぼくは痛車を推すけどね?」
シロエ 「キース先輩に痛車ですか!?」
Aブルー「うん、意外性もあるからさ…」
乗ったら話題にならないかな、と大真面目な人。
Aブルー「元老寺って、宿坊もやっているんだろう?」
キース 「あんた、ウチの寺に痛車を置けと!?」
親父に殺されるだろうが、とキース君、ガクブル。
キース 「あの車は何だ、と一喝されてフルボッコだ!」
シロエ 「そもそも、車が禁止なんですよ?」
Aブルー「貰った車なら、いけるんだろう?」
キース 「だからと言って、痛車はマズイぞ!」
Aブルー「安いんだけどねえ、車…」
ぼくの世界だと本当に…、と言ってますけど。
さて…?
2022/06/21 (Tue)
☆絵柄によるのでは
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいキース君ですけれど。
キース 「いくら安いと言われてもだな…!」
シロエ 「アドス和尚の方が問題ですよ」
叱られたのでは、元も子も…、とシロエ君も援護射撃。
シロエ 「痛車だなんて、即死に決まっていますから!」
Aブルー「でもさ、痛車によるんじゃないかな…」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「要は、絵が描いてあるんだろう?」
アニメとかのさ、とソルジャーが立てる人差し指。
Aブルー「絵柄によっては痛いだろうけど…」
シロエ 「もれなく痛いんですけれど?」
Aブルー「それはチョイスのせいじゃないかな?」
どうせ女性の絵なんだろう、とソルジャーの指摘。
Aブルー「でなきゃ、有名なアニメキャラとか…」
ジョミー「アニメに出て来るメカとかもあるよ?」
Aブルー「そうなのかい?」
ジョミー「うん、公式モデルっていうヤツでさ…」
メカのイメージを車に投影、とジョミー君。
ジョミー「高いらしいけど、人気はあるよね」
Aブルー「メカなら、かっこいいのかな?」
シロエ 「まあ、萌えキャラの痛車よりかは…」
痛いながらもクールですね、とシロエ君の相槌。
シロエ 「デザインの方も凝ってますから…」
Aブルー「つまり、なんでもアリなんだ?」
萌えを描いたら痛車でさ、と頷くソルジャー。
Aブルー「だったら、キースもいけそうだけど…?」
キース 「どの辺がだ!」
Aブルー「こう、お坊さんの萌えをぶつけて!」
一同 「「「ええっ!?」」」
いったいどんな痛車なんだ、と一同、目が点。
シロエ 「お坊さんの萌えって、何なんですか!」
Aブルー「先月、疫病仏を描いたじゃないか!」
ジョミー「アレはダメだよ、人が引くから!」
キース 「あんただって、逃げていたろうが!」
Aブルー「そうなんだけど、あの失敗を踏まえてさ…」
人を呼べる痛車を作ったら、という意見。
本気ですか…?
2022/06/22 (Wed)
☆月参り用なんです
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
雨の日の月参り用に車が欲しい、というキース君でして。
Aブルー「宿坊が繁盛するんだったら、いけると思うよ」
キース 「そこまでしなくても、充分にだな…」
シロエ 「お客さんは来ている筈ですけど?」
人気の宿坊ですからね、とシロエ君も。
シロエ 「宿坊にしては、縛りも緩めですから」
スウェナ「お勤めの参加、強制イベじゃないものねえ…」
マツカ 「座禅のお寺とも違いますしね」
キース 「ついでに、酒も禁止ではないぞ」
適度な緩さが人気なんだ、と副住職。
キース 「それでいて、しっかり寺の雰囲気だしな」
Aブルー「客寄せ用の痛車は要らない、って?」
キース 「新たな客層を開拓出来る可能性はあるが…」
サム 「問題は、親父さんだよなあ…」
なんたってモノが痛車だしよ、とサム君、うんうん、と。
サム 「でもって、そこをクリアしてもよ…」
Aブルー「他に問題があるのかい?」
サム 「月参り用の車なんだぜ?」
一同 「「「あー…」」」
檀家さんの家に行くんだった、と気付いた御一同様。
シロエ 「檀家さんがドン引きするかもですね…」
ジョミー「それにさ、月参りをしてる間は、ずっと…」
その家のガレージに痛車なんだよ、とジョミー君の指摘。
ジョミー「嫌がる人が多そうだけど…?」
キース 「まったくだ。俺が欲しいのは、普通の車だ」
Aブルー「じゃあ、有難い痛車だったら?」
一同 「「「有難い?」」」
なんだソレは、と誰もが見合わせる顔。
シロエ 「あのですね…。痛車ですよ?」
キース 「どう転がったら、有難いんだ!」
そんな痛車は有り得んぞ、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「痛いからこそ、痛車なんだが?」
Aブルー「そうかな、絵柄で変わりそうだけど?」
シロエ 「疫病仏の失敗、忘れたんですか?」
Aブルー「だから、反省!」
アレとは真逆の絵柄でさ、と言ってますけど。
どんなの…?
2022/06/23 (Thu)
☆断りたいお迎え
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、キース君が欲しいのが車でして。
シロエ 「真逆の絵柄って、何なんですか!」
Aブルー「そのまんまだよ、有難い仏様の絵だよ!」
そういうのを描けばいいじゃないか、とソルジャーの言。
Aブルー「阿弥陀様をドーンと描いてさ、蓮とかもさ…」
サム 「何か違っていねえか、ソレ?」
ジョミー「だよねえ、お迎えが来そうな感じで」
Aブルー「お迎えって?」
何のお迎え、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「お迎えと言えば、タクシーとかだけど…」
シロエ 「幼稚園バスとかもありますけどね…」
今の場合は、ご高齢の方向けですね、とシロエ君。
シロエ 「若くても、来る時は来ちゃいますけど」
サム 「正直、若い間はよ…」
ジョミー「来て欲しくないよね、お迎えはさ…」
スウェナ「ご高齢でも、追い返したい人はいるわよね…」
待ってらっしゃる人もいるけれど、とスウェナちゃんも。
スウェナ「でも、断りたい人の比率は高そうよ?」
キース 「そんな気がするな、坊主の俺から見ても」
月参りに行くと実感するんだ、と副住職。
キース 「口では何と仰っていても、お仏壇が、だ…」
サム 「雄弁に物語っているのかよ?」
キース 「行く度に、色々な地方の銘菓が…」
お供えされているんだよな、と坊主ならではの視点。
キース 「でもって、お参りした後、お話しすると…」
シロエ 「旅行の話になるんですね?」
キース 「ああ。次に行きたい場所とか、予定とか…」
年単位で先の計画が…、とキース君、苦笑。
キース 「お迎えなんぞは、全く予定に入っていないな」
サム 「あー…。当分、来るな、っていうヤツな」
ジョミー「お仏壇で分かるって所がね…」
シロエ 「お仏壇は語る、ってドラマみたいですね」
Aブルー「ぼくには、サッパリ分からないけど!」
お迎えって何さ、と頭を抱えるソルジャー。
異文化ですしねえ…?
2022/06/24 (Fri)
☆その絵ではマズイ
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
今の季節の月参り用に車があれば、というキース君で…。
Aブルー「お迎えって、お仏壇が来るわけないよね?」
キース 「当然だろうが、足なぞは生えていないしな」
Aブルー「でも、お仏壇で分かる、って…」
キース 「それは、来てくれるな、という本音のことだ」
お仏壇の向こうには何があると思う、と副住職の問い。
キース 「壁とかは抜きで、概念的に」
Aブルー「そんなの、知るわけないだろう!」
別の世界の人間だしね、とソルジャー、キッパリ。
Aブルー「分かれっていう方が無理だってば!」
キース 「そうか、だったら、今後の法要は、だ…」
全て断らせて貰う、と副住職。
キース 「まるで分かっていないそうだし、不要だろう」
シロエ 「ですよね、意味が無いですから」
Aブルー「ま、待ってよ、もしかして、向こうって…」
極楽かな、とソルジャー、必死の形相。
Aブルー「阿弥陀様がいて、蓮が咲いてて…」
キース 「まさに、それだが?」
Aブルー「じゃあ、極楽から迎えが来るのかい?」
キース 「真面目に、お念仏を唱えていればな」
死んだ途端に来て下さるのだ、とキース君、合掌。
キース 「阿弥陀様が、二十五菩薩を引き連れて…」
サム 「綺麗な音楽が聞こえて、いい香りもよ…」
キース 「漂うそうだぞ、ついでに徳が高い人の時は…」
紫の雲がたなびくんだ、と副住職の解説。
キース 「それが、お迎えというヤツなんだが…」
サム 「来たら、人生、終了だしよ…」
シロエ 「断りたい人が殆どでしょうね」
ですから、仏様の絵の車はちょっと…、とシロエ君。
シロエ 「家の前に停められたら、いい気はしませんよ」
Aブルー「お迎えが来そうなイメージだから?」
キース 「それ以外には見えんだろうが!」
サム 「しかも坊主の車なんだぜ?」
Aブルー「うーん…」
いいアイデアだと思ったのに、と文句ですけど。
絵が悪すぎ…。
2022/06/25 (Sat)
☆目立たない方が
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいキース君ですけれど。
Aブルー「仏様の絵の車はマズイってことになると…」
キース 「他の絵柄も断りたいが!」
俺は普通の車がいいんだ、とキース君。
キース 「痛車ではなくて、ごくごく平凡なヤツが!」
Aブルー「それじゃ、お客さんが呼べないよ?」
キース 「宿坊の客なら、間に合っている!」
新しい客層の開拓も要らん、とキース君、キッパリ。
キース 「坊主の場合は、むしろ目立たない車の方が…」
シロエ 「いいんですか?」
キース 「檀家さんは歓迎して下さるが…」
月参りだしな、と繰る左手首の数珠レット。
キース 「しかし、一般人と出会った場合は…」
Aブルー「どうなるんだい?」
キース 「坊主なんだぞ、行先が何処か謎の場合は…」
お迎えの方を連想される、と深い溜息。
キース 「月参りを知らない場合は、特に!」
一同 「「「あー…」」」
それはあるか、と誰もが納得。
ジョミー「ぼくの家にも、月参りは無いしね…」
シロエ 「ぼくもです」
スウェナ「ウチも無いわね、サムもでしょ?」
サム 「ねえなあ、仏様がいねえし」
マツカくらいなモンでねえの、とサム君の意見。
サム 「マツカの家だと、本家だしよ…」
マツカ 「ええ、確かにあるんですけれど…」
もう長いこと見ていませんよ、と御曹司。
マツカ 「月参りは平日限定ですし…」
ジョミー「学校に来てる間に終わっちゃうんだ?」
マツカ 「そうなんです。ですから、記憶になくて…」
幼稚園の頃に見たかもですけど、と傾げる首。
マツカ 「多分、何処の家でも事情は同じですよ」
サム 「若い世代は知らねえってか?」
キース 「お盆の棚経でさえ、ヤバい勢いでな」
シロエ 「するとやっぱり、お坊さんの車に出会うと…」
ジョミー「お迎えだよねえ…」
嬉しい気持ちはしないよね、とジョミー君。
お迎えですしね…。
2022/06/26 (Sun)
☆判別は不可能
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
今の季節の月参り用に車が欲しい、というキース君で…。
Aブルー「待ってよ、お迎えっていうのはさ…」
キース 「もちろん、お浄土からのヤツだが?」
Aブルー「ソレ、キースでも出来るのかい?」
阿弥陀様の役目なんじゃあ…、とソルジャーの問い。
Aブルー「それとも、キースもお供するとか?」
キース 「馬鹿か、あんたは!」
お供したら死んでしまうだろうが、と副住職。
キース 「坊主の仕事は、お迎えが来た人をだな…」
ブルー 「送り出す儀式をすることなんだよ」
君も経験した筈だけど、と生徒会長が横から解説を。
ブルー 「もっとも、あの仏様の場合は、後付けだし…」
キース 「かなり省略されていたがな」
Aブルー「えっと…? スッポンタケのお葬式かな?」
ブルー 「ピンポーン!」
お坊さんの車に出会うと、普通はそっち、と生徒会長。
ブルー 「月参りにしても、お葬式にしても…」
キース 「車の中では、服装は全く同じだからな」
月参りの知識があっても見分けがつかん、という説明。
キース 「どっちか分からないとなったら…」
ジョミー「万が一を考えちゃうもんね…」
サム 「月参りを知らねえと、葬式で決定だぜ?」
シロエ 「正直、嬉しくないですよね…」
これからお出掛けという時に…、とシロエ君。
シロエ 「帰り道でも、やっぱり嬉しくないですし…」
Aブルー「だから目立たない方がいい、って?」
キース 「目立たなければ、誰が運転しているのかは…」
ジョミー「気にしないもんねえ、誰だって」
いちいち運転席なんか見てないし、とジョミー君も。
ジョミー「助手席に乗っていたって、見ないよ」
Aブルー「うーん…。痛車をプレゼントしたいのに…」
キース 「あんたが買ってくれるのか?」
シロエ 「太っ腹ですね?」
Aブルー「正確に言うと、サイオンで…」
店から失敬するんだけれど、と言ってますけど。
タダだ、と…?
2022/06/27 (Mon)
☆痛車ならタダ
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいキース君ですけれど。
キース 「早い話が、サイオンで盗み出すんだな?」
Aブルー「救出班には任せられないからねえ…」
ぼくの私的な用事だからさ、とソルジャー、しれっと。
Aブルー「任せた場合は、手続き上は問題無いけど」
シロエ 「そっちだと、お金を払うんですか?」
Aブルー「払わないけど、サイオンで情報操作して…」
買ったように細工してくるんだよ、という説明。
Aブルー「もっとも、車なんかは買わないけどね!」
ジョミー「生活必需品を買って来るわけ?」
Aブルー「まあ、そうなるかな、船では作れない物を…」
人類の世界で調達だよね、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「だけど昔は、ぼくが一人でドッカンと!」
キース 「纏めて盗んでいたというのか?」
Aブルー「そうだよ、だからスキルはバッチリ!」
車くらいは楽勝だってば、と威張り返る人。
Aブルー「遠慮しないで是非、受け取ってくれたまえ!」
キース 「痛車を寄越す気だろうが!」
Aブルー「欲しくない、って?」
キース 「タダというのは、非常に魅力的なんだが…」
タダほど高いものは無いしな、と副住職の渋面。
キース 「それに、痛車だと分かっているし…」
Aブルー「運転免許は要らないんだよ?」
シロエ 「自動運転で走るんですよね?」
Aブルー「この国の道交法にも、対応だってば!」
その設定もタダでやるのに…、とソルジャー、ブツブツ。
Aブルー「それだけやっても、費用はゼロ!」
キース 「後付けで、何か来るんだろうが!」
Aブルー「無いねえ、痛車さえオッケーすれば!」
ぼくは痛車を作りたいだけ、とソルジャーの言。
Aブルー「ぼくの世界には、無い文化だし!」
キース 「だが、痛車だぞ!」
シロエ 「条件的には、悪くない気がしますけど?」
ジョミー「破格だよねえ?」
タダで車が貰えるんだよ、という声が。
どうなる…?
2022/06/28 (Tue)
☆痛車ならオッケー
梅雨の季節は雨がシトシト、生徒会長宅に来ている面々。
雨の日の月参り用に車が欲しい、というのがキース君で。
Aブルー「絶対、お得で破格だってば!」
シロエ 「タダな上に、条件は何も付かないんですよ?」
ジョミー「それにさ、何もかもやってくれてさ…」
キースは乗るだけでいいんだしね、とジョミー君。
ジョミー「行先だって、自動設定出来るんだしさ…」
サム 「地図さえ読めれば、いけるんだよな?」
Aブルー「そうだよ、だけど普通に町の中なら…」
カーナビと全く同じだよね、とソルジャーの説明。
Aブルー「行きたい所を入力すれば、勝手に走るし!」
シロエ 「もしかして、こっちのよりも高性能ですか?」
Aブルー「うん、こっちの世界のをベースにしてさ…」
きちんと設定しておけば、とソルジャー、ニッコリ。
Aブルー「元老寺、って入れれば、帰れちゃうよ!」
ジョミー「何処からでも?」
Aブルー「車が通れる道さえあればね!」
勝手に調べて走るから、と凄すぎる性能。
Aブルー「キースが途中で眠くなっても、大丈夫!」
サム 「眠りこけてたらヤバくねえか?」
スウェナ「通報されてしまいそうよね…」
Aブルー「じゃあ、起こす装置もつけようか?」
もちろんタダで、と気前のいい人。
Aブルー「身体の状態を感知する装置もあるからね」
シロエ 「居眠りそうになったら、起こすんですね?」
Aブルー「音声で起こしてくれるよね!」
ぼくの世界には普通にあるし、とニコニコニコ。
Aブルー「他にも注文があれば、バッチリ対応!」
スウェナ「いい話よねえ…」
シロエ 「貰わない手は無いですよね?」
タダですよ、タダ、とシロエ君が立てる人差し指。
シロエ 「キース先輩、貰いましょう!」
キース 「痛車なんだが!」
サム 「いいじゃねえかよ、痛車にもよ…」
ジョミー「条件は何も無いんだよねえ?」
Aブルー「当然だよ!」
キース好みの痛車でいい、と言ってますけど。
さて…?
2022/06/29 (Wed)
☆タダで貰えても
雨がシトシトな梅雨のシーズン、生徒会長宅に集う面々。
今の季節の月参り用に、車が欲しいのがキース君でして。
シロエ 「キース先輩、朗報ですよ!」
スウェナ「そうよ、豪華プレゼントが貰えるのよ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 車がタダだよね!」
貰ったら乗せてね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も大喜び。
ぶるぅ 「車なんか、誰も持ってないもん!」
ジョミー「そういえば、ブルーも乗らないよねえ…」
ブルー 「瞬間移動の方が早いじゃないか!」
誰がわざわざ免許なんか、と生徒会長。
ブルー 「車の手入れも面倒だしさ」
サム 「あー、洗車とかな…」
シロエ 「給油もしないといけませんしね…。あっ!」
貰える車の動力源は…、とシロエ君の問い。
シロエ 「こっちの世界でも手に入りますか?」
Aブルー「もう、究極のエコカーだよ!」
太陽光発電で充電システムつき、と頼もしい返事。
Aブルー「雨続きでも、電池切れの心配はゼロ!」
シロエ 「最高の車じゃないですか!」
ジョミー「貰わなきゃ損だよ、もう絶対に!」
キース 「だが、痛車なんだ!」
俺は親父の怒りが怖い、とキース君、拳をグッと。
キース 「あの親父に怒鳴られるよりは…」
サム 「現状維持でいいのかよ?」
キース 「仕方ないだろう、俺も残念だが!」
せっかく美味しい話なのに…、と悔しそうな人。
キース 「理想の車が貰えそうなのに…!」
Aブルー「家に置かなきゃダメなんだ?」
キース 「でなければ、意味が無いからな!」
瞬間移動のスキルは無いし…、と噛み締める唇。
キース 「それがあったら、そもそも車は…」
シロエ 「要りませんしねえ…」
いい話なのに、とシロエ君も深い溜息。
シロエ 「もう少し、なんとかなりませんか?」
キース 「痛車だけでも外してくれれば…」
Aブルー「譲れないねえ、其処だけは!」
キース 「絵に描いた餅か…」
痛車だけに、と嘆きまくってますけど。
今月、これにて中継終了~。
2022/06/30 (Thu)
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