シャングリラ学園つれづれ語り
☆古傷を抉るな
さて、9月。夏休みも終わって、新学期開始ですけれど。
まだまだ残暑で、休日は生徒会長宅で過ごす面々でして。
シロエ 「暑いですねえ、残暑どころか夏ですよ、コレ」
ジョミー「ホントに暑いよ、外なんか出たくない…」
棚経で一生分を出た気が、とジョミー君が広げる両手。
ジョミー「特に今年はキツかったしさ…」
サム 「俺も死ぬかと思ったぜ」
アドス和尚はスクーターだしよ、とサム君も。
サム 「ついて走るのが精一杯でよ…」
シロエ 「でも凄いですよ、サム先輩は正気でしたから」
ハイタッチも替え歌も無しでしょう、とシロエ君の賞賛。
シロエ 「キース先輩たちは、イッちゃってましたし…」
キース 「古傷を抉らないでくれ!」
スウェナ「あら、正気に戻ったんだからいいでしょう?」
此処に来た途端に、とスウェナちゃん。
スウェナ「此処から後は、バテてただけで、普通で…」
シロエ 「そうですよ。誰かさんも使いようですね」
キース 「不本意ながら、そうではあるな」
あの馬鹿のお蔭で一気に正気に…、とキース君の仏頂面。
キース 「迎えが遅れただけでも、怒りMAXで…」
ジョミー「なんかこう、頭の中がフツフツと…」
別のベクトルで沸騰なんだよ、とジョミー君も。
ジョミー「着いたら絶対、怒鳴ってやる、って…」
キース 「俺も、一発、殴りたい気を抑えてだな…」
必死にテンションを維持してたのに…、とブツブツブツ。
キース 「着いた途端に、祭りだなどと言いやがって!」
ジョミー「しかも、歌って踊れ、だもんねえ…」
アレでキレない方がおかしい、とジョミー君。
ジョミー「一気に沸点突破だよ」
キース 「まったくだ。嫌でも正気に戻るしかない」
あの馬鹿が其処にいるだけでな、とキース君が顰める顔。
キース 「実にとんでもない棚経だったぞ!」
ジョミー「来年は普通にやりたいよねえ…」
キース 「同感だ」
バテバテだろうが普通がいい、と意見が一致。
そうですよね…。
2022/09/01 (Thu)
☆また来そうな人
二学期がスタートなんですけれど、まだまだ残暑な季節。
休日は生徒会長宅が一番、そういうシャン学メンバーで。
シロエ 「そうですねえ…。ぼくも普通で頼みたいです」
キース 「お前たちは、今年も普通だったろうが!」
シロエ 「いえ、それが…。例の人がですね…」
早く来て引っ掻き回したので…、とシロエ君。
シロエ 「手伝うどころか、何の役にも立たなくて…」
キース 「挙句に祭りな発言なんだな?」
シロエ 「そうなんです。来年は来ないで欲しいですね」
来るのは仕方ないんですが、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「例年通りに重役出勤、遅めがいいです」
キース 「でもって、迎えが遅れるんだな?」
今年も見事に忘れやがって、とキース君、拳をグッと。
キース 「お蔭で正気に返ったとはいえ、腹が立つ!」
ジョミー「でもさあ、また、じきに來るんだよ?」
ぶるぅ 「そだね、しょっちゅう来るもんね…」
おやつと食事が大好きだし、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「でも、ぼくもお料理、大好きだから…」
スウェナ「どうしても召還しちゃうのよねえ…」
こればっかりは仕方ないわ、とスウェナちゃんの援護。
スウェナ「みんなも、手抜き料理は嫌でしょ?」
シロエ 「嫌すぎます!」
サム 「スキルは発揮してこそだぜ、うん」
召還の呪文になってもよ、とサム君も。
サム 「遠慮しねえで作ってくれよな!」
マツカ 「本当に。うちのシェフより凄いですから」
ぶるぅ 「ありがとう! 今日も頑張る!」
おやつも食事も、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「うんと美味しく作るからねーっ!」
一同 「「「イイネ!」」」
アレが来たって気にしない、と歓声が。
シロエ 「来るものは仕方ないですし…」
ジョミー「違うよ、そうじゃなくってさ…」
シロエ 「何なんです?」
ジョミー「別件で、来ると思うけど…」
一同 「「「は?」」」
どういう意味だ、と誰もがキョトン。
何のことだと…?
2022/09/02 (Fri)
☆別件と言われても
まだまだ残暑な二学期スタート、休日は生徒会長の家で。
そういうシャン学メンバーですけど、今の話題は例の人。
シロエ 「別件って、何のことですか?」
サム 「おやつと食事で来るんだぜ、アレは?」
スウェナ「イベントも来てしまうんだけど…」
この暑さだとソレも無いでしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「プールくらいじゃ、来るわけが無いし…」
キース 「バーベキューの予定も無い筈だが?」
花火大会の季節も済んだ、とキース君も。
キース 「イベント関連は、今月は無いぞ?」
マツカ 「強いて言うなら、お月見ですけど…」
シロエ 「あー…。今年は土曜日でしたっけねえ…」
サム 「でもよ、俺たちは何もしねえし…」
エロドクターの管轄でねえの、とサム君の指摘。
サム 「デートするには、もってこいだぜ?」
シロエ 「ですよね、行くなら、そっちですよ」
賭けてもいいです、とシロエ君、賛同。
シロエ 「御馳走を食べて、お月見ドライブですね」
キース 「俺もシロエに賛成だな」
スウェナ「お月見、暑くて行く気もしないわ」
今年は特に早いんだもの、とカレンダーを指す人。
スウェナ「10日だなんて、夏だわよ!」
シロエ 「まったくです。せいぜい、窓から…」
マツカ 「見るだけですよね、綺麗だな、と…」
そんな所には来ませんよ、とマツカ君。
マツカ 「ですから、別件と言われても…」
キース 「全く思い浮かばないんだが?」
ジョミー「あのさあ…。他のみんなは仕方ないけど…」
キースが言ってどうするのさ、とジョミー君、溜息。
ジョミー「それに、祝日だよ?」
サム 「敬老の日かよ?」
あれで中身は年寄りだしよ、とサム君が顎に当てる手。
サム 「でも、それだって、やったことねえぜ?」
シロエ 「やれとも言われませんからねえ…」
ジョミー「違うよ、23日だってば!」
一同 「「「23日?」」」
そういえば休みだ、とカレンダーに視線ですけど。
何があると?
2022/09/03 (Sat)
☆先に気付いた人
二学期スタートなんですけれども、まだまだ残暑な季節。
休日は生徒会長宅で過ごすのが一番、そういう御一同様。
シロエ 「23日って、秋分の日ですよね?」
スウェナ「そっちは、今年は遅いのよね」
中秋は早すぎる日になってるのに、とスウェナちゃん。
スウェナ「秋分の日って、だいたい21日でしょ?」
シロエ 「そうですね。遅い年でも、22日くらいで…」
今年は遅すぎる感じですね、とシロエ君も。
シロエ 「でも、それがどうかしたんですか?」
ジョミー「キースは気付いたみたいだよ?」
一同 「「「え?」」」
視線がキース君に集中、顔色が良くないようでして。
シロエ 「キース先輩、何処か具合でも…?」
ぶるぅ 「熱中症は無いと思うんだけど…」
ずっと涼しい部屋にいるしね、と心配そうな顔のお子様。
ぶるぅ 「アイスで、お腹、冷えすぎちゃった?」
キース 「いや、体調には特に問題は…」
ジョミー「だよね、どっちかと言えば、メンタル」
思いっ切り打撃ってトコじゃないかな、と推測が。
ジョミー「どう、当たってる?」
キース 「不本意ながら、それが正解だ…」
なんで、お前が先に気付く、とキース君の苦い顔付き。
キース 「本職の俺が、綺麗サッパリ忘れていたのに!」
一同 「「「本職?」」」
ジョミー「キースの職業ってヤツだけど?」
お坊さんで元老寺の副住職、とジョミー君。
ジョミー「それで忘れていたのはキツイよ」
キース 「くっそぉ…」
しかし、とキース君、グッと拳を。
キース 「お前が先に気付いたのなら、御縁だろう」
ジョミー「御縁?」
キース 「早く修行を始めるべきだ!」
来年からのコースでどうだ、とキース君が浮かべる笑み。
キース 「まだ申し込みも始まっていないし、余裕だぞ」
ジョミー「要らないから!」
シロエ 「えっと、話が全く見えないんですが…?」
キース 「お彼岸だ!」
秋分の日は秋のお彼岸なんだ、と副住職。
そうでしたっけ…。
2022/09/04 (Sun)
☆修行すべき人は
残暑の中での二学期スタート、休日は生徒会長宅が一番。
エアコンが効いて快適ですけど、問題が発生したようで。
シロエ 「そういえば…。秋分は秋のお彼岸ですね…」
スウェナ「例の人が来るイベントだわよ…」
ジョミー「そう、ソレ、ぼくが言いたいヤツは!」
修行なんかは要らないからね、とジョミー君、必死。
ジョミー「どっちかと言えば、忘れ果ててたキースが…」
サム 「修行をし直すべきだぜ、うん」
アドス和尚の耳に入ったら即死でねえの、とサム君の言。
サム 「たるんでるぞ、と怒鳴られてよ…」
ジョミー「罰礼、三千回とかだよね?」
キース 「うっ…」
言葉に詰まったキース君。
キース 「頼む、親父には言わないでくれ!」
ジョミー「じゃあさ、ぼくの修行も無しってことで」
シロエ 「当然ですよね、ジョミー先輩が修行なら…」
マツカ 「キースも、今以上の修行をすべきです」
あるのかどうかは知りませんが、とマツカ君も。
マツカ 「あるなら、ジョミーとセットでですね…」
ジョミー「修行コースに突入だよね?」
でないと不公平すぎる、とジョミー君が膨らませる頬。
ジョミー「ぼくだけだなんて、有り得ないし!」
シロエ 「あるんでしょうか、キース先輩用のヤツ…」
ブルー 「あるねえ、本職の総仕上げってヤツが」
璃母恩院で缶詰なヤツ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「前に行ってた道場と同じで、キツくてさ…」
ジョミー「いいね、ソレ!」
ぼくに行かせるなら、キースもね、と笑顔な人。
ジョミー「それとも、修行の話は無し?」
キース 「無しだ、親父に告げ口の方もしないでくれ!」
でないと確実に殺される、とキース君、ガクブル。
キース 「そうでなくても、あの馬鹿がだな…」
シロエ 「来るのが、お彼岸ですからねえ…」
キース 「ただでも災難なんだぞ、俺は!」
シロエ 「自業自得だと思いますけど?」
もう間違いなく、とシロエ君の指摘ですけど。
正論ですね?
2022/09/05 (Mon)
☆タダで出した人
9月と言っても残暑が厳しく、生徒会長宅で過ごす休日。
そこで挙がった今月のイベント、秋のお彼岸が問題な今。
サム 「うん、自業自得で間違いねえよ」
スウェナ「災難なのは、私たちの方だと思うわよ?」
どう考えてもそうじゃない、とスウェナちゃんも苦い顔。
スウェナ「あんな戒名をサービスするから、例の人が…」
シロエ 「調子に乗って、来ちゃうわけですよ」
ジョミー「だよねえ、全部、キースのせいだよ」
なんでサービスしちゃうかな、とジョミー君も。
ジョミー「その場のノリって言ってるけどさあ…」
サム 「鯨の戒名のパクリはねえぜ」
そのせいで立派すぎるんだしよ、とサム君の言。
サム 「適当につけときゃ良かったのによ…」
ブルー 「ホントにねえ…」
サービスするにも程があるよ、と生徒会長。
ブルー 「あんなのを、タダで出すなんて…」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「戒名代だよ、キースは貰ってたかい?」
一同 「「「あっ!」」」
そういえば…、と誰もが回想モード。
シロエ 「貰ってませんね…?」
マツカ 「ええ。つけただけだと記憶してます」
サム 「その後も、持って来てねえよな、お布施…」
ブルー 「そう。戒名に関しては、一回もね!」
つまりはタダ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「戒名代が問題なのにさ…」
一同 「「「えっと…?」」」
ブルー 「いわゆる、高いと言われるヤツ!」
お亡くなりになった時にね、と銀青様の説明が。
ブルー 「明確な相場が無いものだから…」
シロエ 「ぼったくりですか?」
ブルー 「お寺の側では、それなりにさ…」
考えて決めているんだけどね、と生徒会長の苦笑。
ブルー 「素人さんには、理解不能で…」
スウェナ「高い、と言われちゃうわけね?」
ブルー 「そうなんだよねえ、悲しいことに」
シロエ 「じゃあ、キース先輩がタダにしたのは…」
有り得ないんですか、とシロエ君の質問。
さて、答えは…?
2022/09/06 (Tue)
☆タダなケースは
9月といえども残暑なわけで、休日は生徒会長宅が一番。
エアコンが効いて快適ですけど、今月は秋のお彼岸で…。
ブルー 「タダで出すのは、無いことはないね」
サム 「マジかよ、あんなのをサービスかよ!?」
シロエ 「だったら、何処が問題なんです?」
キース先輩が戒名をつけた件は、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「タダもアリなら、アレもですね…」
ジョミー「アリってことになりそうだよ?」
ブルー 「違うね、場合によるってこと!」
貰う人によって変わるんだよ、と銀青様の解説が。
ブルー 「一般人が貰うとなると、もう大変で…」
シロエ 「高いんですか?」
ブルー 「それはもう! ついでに、出して貰うのも…」
そう簡単にはいかないよね、と銀青様。
ブルー 「まずは住職と相談ってことで、これがまた…」
サム 「高くつくのかよ?」
ブルー 「なかなか、首を縦に振ってはくれないし…」
戒名代の他に色々と…、とフウと溜息。
ブルー 「それだけやっても、ダメなケースも多いしね」
シロエ 「だったら、タダで貰える人は何なんです?」
ブルー 「元から資格を持ってる人だよ」
一同 「「「資格?」」」
なんだソレは、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「戒名を貰うのに、資格ですか?」
ブルー 「そうだけど?」
サム 「聞いたこともねえけど、何処で取るんだよ?」
その資格はよ、とサム君の疑問。
サム 「死んでからだと取れねえぜ?」
シロエ 「ですよね、何処かで修行でしょうか?」
ブルー 「ソレで貰える戒名もあるけど…」
院殿号とかは別物だね、と銀青様の仰せ。
ブルー 「持って生まれた資格と言うか…」
シロエ 「家柄ですか?」
それなら分かる気もします、とシロエ君。
シロエ 「いい家柄だと、タダで貰えるんですね?」
ブルー 「先祖代々、院殿号の戒名だしねえ…」
ジョミー「そうなると、アレは…」
タダじゃないよね、とジョミー君の指摘。
家柄以前…。
2022/09/07 (Wed)
☆三連休がいいな
まだまだ残暑が厳しい季節で、休日は生徒会長宅な面々。
そこで話題に上ったお彼岸、今月のイベントですけれど。
ブルー 「タダで貰えるケースじゃないねえ…」
ジョミー「それなのに、タダで出しちゃったんだ?」
ブルー 「そういうことだね、ついでに言うと…」
タダな人でも、タダで貰うことは少ないよ、と銀青様。
ブルー 「いい家柄だと、大抵はお金持ちだしさ…」
サム 「言われなくても、ドンと出すのな?」
ブルー 「うん。でもって、代々、そうしてた結果…」
お金が無くなった時もタダなんだよ、とニッコリと。
ブルー 「ご先祖様のお蔭ってヤツで、タダで院殿号!」
シロエ 「あー…。先払い扱いなわけですね?」
ブルー 「まあ、それに近いものがあるかな」
子々孫々までタダでいけるね、と頷く人。
ブルー 「とはいえ、例のキノコの場合は…」
ジョミー「論外だよねえ、やっぱりキースが悪いんだよ」
今から取り立てられないかな、とジョミー君の凄い発言。
ジョミー「時効が無いなら、いけるのかも…」
シロエ 「でも、取り立てたら、公認になりませんか?」
今以上に…、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「誰かさんが威張り返って、困る気がします」
スウェナ「今でも、充分、偉そうだものね…」
サム 「結局、キースが悪いってことな…」
サービスしたのも、今の状況も…、とサム君の言。
サム 「A級戦犯って、前から言われてるしよ…」
シロエ 「なのに、自分の苦労を嘆かれてもですね…」
誰も同情しませんから、とシロエ君。
シロエ 「お彼岸は一人でやればどうです?」
ジョミー「いいねえ、ぼくたちは三連休でさ!」
23日は金曜日だし…、とジョミー君、手をポンと。
ジョミー「二泊三日で旅行とか、どう?」
シロエ 「マツカ先輩、出番ですよ!」
マツカ 「キースは置いて行くんですか?」
ジョミー「当たり前だよ、戦犯だし!」
留守番でいいよね、と言ってますけど。
旅行ですか…。
2022/09/08 (Thu)
☆留守番をよろしく
まだまだ残暑な季節なだけに、休日は生徒会長宅が一番。
話題に上った秋のお彼岸、今年は23日の金曜日でして。
キース 「ちょっと待て! 何故、お前たちだけで!」
ジョミー「旅行なのか、って言われてもさあ…」
シロエ 「戦犯の自覚はあるんですか?」
あるなら黙っていて下さい、とシロエ君、バッサリ。
シロエ 「マツカ先輩、今からでも間に合いますよね?」
マツカ 「三連休ですし、ホテルは難しそうですけど…」
ジョミー「別荘でいいよ、下手なホテルより豪華だし!」
スウェナ「部屋も素敵だし、シェフの腕前もいいし…」
別荘にしましょ、とスウェナちゃんもプッシュ。
スウェナ「泳げる所がいいかしら?」
サム 「この残暑だしよ、南の方なら23日でも…」
マツカ 「ええ、充分に泳げますよ」
ジョミー「じゃあ、いつもと違う海の別荘?」
普段のトコだと、シーズン終わっているもんね、との声。
ジョミー「南の島ってことになるわけ?」
マツカ 「そうなりますね、景色からして南国です」
一同 「「「イイネ!」」」
其処に決めた、と一同、突き上げる拳。
シロエ 「キース先輩、留守番よろしくお願いします!」
ぶるぅ 「んとんと、お部屋の鍵は管理人さんに…」
ブルー 「預けておくから、勝手に入って法要をね」
花筒とかも出しておくよ、と生徒会長、ニッコリ。
ブルー 「蝋燭とかお線香はあるから、君は花だけ…」
ぶるぅ 「持って来てくれたら、オッケーなの!」
お膳も作って冷凍しとくね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「解凍して、盛り付けて並べてくれれば…」
ブルー 「法要の用意はバッチリってね!」
頑張りたまえ、と生徒会長、キース君の肩をポン、と。
ブルー 「月参りの豪華版だと思って、ここは一発!」
キース 「あんた、本気で見捨てる気なのか!?」
ブルー 「何か問題あるのかい?」
キース 「い、いや…」
無いが、とグッと詰まっているキース君。
留守番で決定…?
2022/09/09 (Fri)
☆留守番では困る
まだまだ残暑な9月上旬、休日は生徒会長宅な御一同様。
秋のお彼岸が来るんですけど、キース君だけ留守番で…。
ブルー 「問題無いなら、留守番で一人法要だよ」
キース 「し、しかし…」
あの馬鹿が納得するだろうか、とキース君。
キース 「俺しかいないということになったら…」
??? 「もちろん困るよ、思いっ切り!」
酷い話だよね、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「いないと思って、勝手に話を進めるなんて…」
キース 「有難い、来てくれたのか!」
シロエ 「…キース先輩、今の発言は何なんです?」
流石、戦犯は違いますね、とシロエ君、腕組み。
シロエ 「有難いだなんて、この人をですね…」
サム 「仲間と認める発言だぜ、ソレ」
キース 「うっ…!」
ついウッカリ…、とキース君、顔面蒼白。
キース 「違うんだ、仲間と認めたわけでは…!」
Aブルー「何を言うのさ、仲間でセットものなんだよ?」
疫病仏を忘れたのかい、とソルジャー、指をチッチッと。
Aブルー「ぼくが如来で、君が菩薩じゃなかったっけ?」
シロエ 「ええ、合ってますね」
ついでに邪魔しに来たんですね、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「ぼくたちは、旅行に行きたいんですが…」
Aブルー「キースも行きたいらしいけど?」
ジョミー「ダメだよ、キースは留守番だから!」
でないと法要がパアになるよ、とジョミー君。
ジョミー「一人でやってくれるだけでも、マシだしさ…」
サム 「俺たちの旅行を止めるんじゃねえよ」
Aブルー「じゃあさ、出張法要とかは?」
一同 「「「は?」」」
いきなり何を言い出すんだ、と一同、キョトン。
シロエ 「出張法要って、キース先輩が…ですか?」
Aブルー「そうだけど? 出張用の鞄もあるよね?」
キース 「法衣を入れる鞄のことか?」
Aブルー「そう、ソレ、ソレ!」
それの出番というヤツで、と言ってますけど。
出張法要…?
2022/09/10 (Sat)
☆知らなかった人
まだまだ残暑な9月の休日、生徒会長宅に集う御一同様。
秋のお彼岸は旅行な話で、キース君は留守番説ですけど。
Aブルー「あの鞄があれば、出張出来るんだよね?」
キース 「そうだが、出張法要というのは…」
何なんだ、とキース君の問い。
キース 「確かに俺は出張もするが、それはだな…」
サム 「遠くの寺に呼ばれた時だろ?」
キース 「ああ。俺の大学には、全国から来ていたし…」
シロエ 「そういえば、エリート校でしたっけね」
お坊さん限定の話ですけど、とシロエ君。
シロエ 「他の学部は、ごくごく普通の大学なのに…」
スウェナ「お坊さんだと、超がつくほどの名門なのよね」
Aブルー「そうだったのかい?」
キース 「悪いか、真面目に難関なんだぞ」
入れない坊主も多いからな、とキース君の仏頂面。
キース 「なのに世間では、通りが悪くて…」
シロエ 「キース先輩のエリートぶりが、サッパリで…」
Aブルー「誰も分かってくれないわけ?」
キース 「檀家さんと、お寺の関係者以外はな!」
名乗っても尊敬しては貰えん、とキース君、ブツブツと。
キース 「本当だったら、俺は本物の名門大学に…」
シロエ 「入学予定だったんですよね」
Aブルー「でも、落ちたんだね?」
入試ってヤツに、とソルジャーの言。
Aブルー「仕方ないから、お坊さんの道に進んだ、と…」
キース 「馬鹿野郎!」
最初から受けていないんだ、とキース君の怒声。
キース 「俺はブルーに触発されて、自主的に…」
シロエ 「お坊さんの道を選んだんですよ」
Aブルー「知らなかったよ…」
キース 「よくも失礼なことを言いやがって!」
もう知らん、とキース君が背ける顔。
キース 「俺も旅行に行くからな!」
シロエ 「法要は放って行くつもりですか?」
キース 「当然だろうが、馬鹿にしやがったんだし!」
ジョミー「だよねえ…」
サム 「仕方ねえよな」
見放されても当然だぜ、とサム君たちも。
法要は無し…?
2022/09/11 (Sun)
☆一人で拝むべき
残暑が厳しい9月の休日、生徒会長宅で過ごすのが一番。
キース君を残して旅行な計画、キース君も同行する方へ。
Aブルー「待ってよ、ぼくも一緒に行くから!」
一同 「「「は?」」」
なんでこいつが、と皆の視線がソルジャーに集中。
シロエ 「あのですね…。ぼくたちの旅行計画ですよ?」
スウェナ「そうよ、キースは残して行くから、って…」
ジョミー「話が決まっていたんだけどさあ…」
キース 「あんたが、自分でパアにしたんだ!」
俺が残るというのをな、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「一人で残って反省しやがれ、法要は無しで!」
一同 「「「イイネ!」」」
放置だ、放置だ、と誰もが賛成。
シロエ 「そうだ、一人でやったらどうです?」
ブルー 「いいねえ、本来、お中日の法要ってヤツは…」
キース 「檀家さんの家でするものではないからな!」
寺で纏めて法要なんだ、とキース君。
キース 「それを、あんたがうるさく言うから…」
サム 「元老寺のを、抜けさせて貰ってんだよなあ?」
キース 「そう、其処だ。本来、俺にお彼岸の休みは…」
一生、無い筈の流れだしな、とキース君の深い溜息。
キース 「此処のが無いなら、親父と一緒に元老寺で…」
サム 「法要なんだし、旅行なんかは絶対無理でよ…」
キース 「ああ。それが今回、行けそうだしな」
この馬鹿が法要を潰したから、とキース君が立てる親指。
キース 「俺もマツカの別荘へ行くぞ!」
シロエ 「というわけです、留守番をよろしく」
一人で拝んでいて下さい、とシロエ君も。
シロエ 「花瓶やお膳は、ぶるぅに頼めば…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ バッチリ揃えておくよ!」
Aブルー「嫌だよ、ぼくも旅行だってば!」
そのために鞄があるんじゃないか、とソルジャー、必死。
シロエ 「持っていないじゃないですか、鞄」
Aブルー「違うよ、キースの出張用の…」
鞄だってば、と食い下がってますけれど。
それがどうしたと?
2022/09/12 (Mon)
☆旅行鞄に非ず
まだまだ残暑な9月の休日、生徒会長宅に来ている面々。
今年のお彼岸は旅行な企画で、キース君も行く方向で…。
シロエ 「キース先輩の鞄なんかを、どうする気です?」
キース 「言っておくがな、アレは法衣の専用鞄で…」
あんたの旅行鞄ではない、とキース君、キッパリ。
キース 「俺は貸さんぞ、絶対に!」
Aブルー「違うんだってば、使うのは君で…」
キース 「今月、出張の予定は無いが?」
来月もな、とキース君が確認している、スケジュール帳。
キース 「今のところ、年内は出張予定は入っていない」
Aブルー「だったら、其処に書き加えてよ!」
キース 「はあ?」
何を書くんだ、とキース君が傾げる首。
キース 「どちらかと言えば、消す方でだな…」
シロエ 「お中日の予定を書き換えですね?」
キース 「ああ。法要を消して、旅行の日程を…」
二泊三日で決定だな、とキース君の視線がマツカ君に。
マツカ 「そうなりますね、三連休ですから」
キース 「よし。集合場所は駅で良かっただろうか?」
マツカ 「空港までは、送迎バスを出すつもりです」
キース 「すると、いつもの駐車場だな?」
此処の下の、とキース君が指差す窓。
キース 「集合場所の定番だが…」
マツカ 「皆さん、集まりやすいですしね」
キース 「分かった。それで、集合時間は?」
マツカ 「それは、何時でもいいですよ?」
プライベートジェットですからね、と流石な御曹司。
マツカ 「離陸の時間は、ご自由にどうぞ」
一同 「「「やったーっ!」」」
豪華版だ、と誰もが歓声。
ジョミー「リッチな旅になりそうだよね!」
シロエ 「貸し切りの比じゃないですからねえ…」
楽しみですよ、とシロエ君の笑み。
シロエ 「キース先輩も嬉しいでしょう?」
キース 「そうだな、留守番の刑も免れたし…」
Aブルー「鞄を忘れないでよね!」
キース 「やかましい!」
あんな鞄は持って行かん、と怒鳴る人。
旅行ですしね?
2022/09/13 (Tue)
☆出張はお断り
残暑が厳しい9月の休日、生徒会長宅で過ごす御一同様。
秋のお彼岸は旅行な予定で、キース君も参加の方向で…。
Aブルー「でも、アレが無いと困るじゃないか!」
キース 「誰も困らないと思うがな?」
旅先でアレは必要無い、とキース君、断言。
キース 「出張ならともかく、ただの旅行だぞ?」
シロエ 「ですよね、法衣の出番なんかは…」
Aブルー「あるんだってば、出張だから!」
さっきから言っているじゃないか、とソルジャーの言。
Aブルー「別荘で出張法要だよ!」
一同 「「「は?」」」
なんでそうなる、と誰もがポカーン。
シロエ 「あのですね…。今回は南の島へ旅行で…」
サム 「海水浴に行くんだぜ?」
スウェナ「そうよ、バカンスというヤツなのよ?」
今年はお彼岸の法要も無いし、とスウェナちゃん。
スウェナ「あなたが此処で、一人で拝んで…」
ジョミー「キースは羽を伸ばすんだよねえ?」
キース 「ああ。旅先で拝む義理などは無い」
俺は泳ぐぞ、とキース君も。
キース 「お彼岸に遊べる貴重な機会だ、楽しまないと」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 浜辺でバーベキューとかも!」
マツカ 「分かりました。用意をさせておきますね」
一同 「「「やったーっ!」」」
珍しい食材がありそうだ、と盛り上がる面々。
ジョミー「南の島だと、魚の種類も違うしね!」
マツカ 「ええ。ヤシガニなんかもありますよ」
ぶるぅ 「わーい、楽しみ!」
食べるもんね! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も大喜び。
ぶるぅ 「食べて、泳いで、他にも色々!」
Aブルー「いいねえ、ぼくも楽しみだよ!」
一同 「「「へ?」」」
留守番の何処が楽しいんだ、と飛び交う『?』マーク。
キース 「言っておくが、土産は無いからな!」
Aブルー「うん、それは自分で調達するよ」
シロエ 「何の話です?」
Aブルー「お土産だけど?」
キース 「何処の土産だ?」
おはぎでも買って帰るのか、とキース君。
定番ですね?
2022/09/14 (Wed)
☆おはぎは無いかも
秋のお彼岸は二泊三日で旅行な計画、南の島の別荘行き。
法要は無しでソルジャーは留守番、そういう流れでして。
Aブルー「おはぎって…。そんなの、売っているかな?」
キース 「今も言ったが、お彼岸と言えば、おはぎだぞ」
何処の菓子屋にもある筈だ、とキース君。
キース 「上等の菓子が専門で、普段は扱わない店も…」
マツカ 「その時期だけは、作っている所が多いですよ」
お値段も高くはありません、とマツカ君も。
マツカ 「材料がいい分、他所より少し高い程度で…」
キース 「高級店とは思えん良心価格だぞ?」
自信を持ってお勧めするが、とキース君の太鼓判。
キース 「買うなら、高級店にしておけ」
マツカ 「期間限定のレアものですしね」
Aブルー「うーん…。でもさあ、それって南の島でも…」
条件は同じになるんだろうか、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「確か、お菓子の種類も名前も、全然違って…」
シロエ 「あー…。ちんすこうとか、そういうのですね」
サム 「サーターアンダギーも、半端ねえ名前だぜ?」
Aブルー「そう、そういうヤツ!」
おはぎがあるとは思えないけど、と悩んでいる人。
Aブルー「あっても、全く別物だとか…」
キース 「そうかもしれんが、あんたは無関係だぞ」
シロエ 「ぼくたちも、おはぎは買いませんから!」
買うなら、ちんすこうとかです、とシロエ君、キッパリ。
シロエ 「やっぱり、其処の名物をですね…」
キース 「買って帰るのが旅だからな」
Aブルー「ほらね、ぼくだって、そうしたいから!」
何がいいかな、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぼくのハーレイも、食べられそうなヤツで…」
キース 「だから、あんたは関係無いと!」
自分でおはぎを買って帰れ、とキース君。
キース 「甘いものが苦手なヤツには、煎餅だな」
Aブルー「違うよ、出張法要だから!」
一同 「「「出張法要?」」」
なんでそうなる、と誰もが見合わせる顔。
留守番は…?
2022/09/15 (Thu)
さて、9月。夏休みも終わって、新学期開始ですけれど。
まだまだ残暑で、休日は生徒会長宅で過ごす面々でして。
シロエ 「暑いですねえ、残暑どころか夏ですよ、コレ」
ジョミー「ホントに暑いよ、外なんか出たくない…」
棚経で一生分を出た気が、とジョミー君が広げる両手。
ジョミー「特に今年はキツかったしさ…」
サム 「俺も死ぬかと思ったぜ」
アドス和尚はスクーターだしよ、とサム君も。
サム 「ついて走るのが精一杯でよ…」
シロエ 「でも凄いですよ、サム先輩は正気でしたから」
ハイタッチも替え歌も無しでしょう、とシロエ君の賞賛。
シロエ 「キース先輩たちは、イッちゃってましたし…」
キース 「古傷を抉らないでくれ!」
スウェナ「あら、正気に戻ったんだからいいでしょう?」
此処に来た途端に、とスウェナちゃん。
スウェナ「此処から後は、バテてただけで、普通で…」
シロエ 「そうですよ。誰かさんも使いようですね」
キース 「不本意ながら、そうではあるな」
あの馬鹿のお蔭で一気に正気に…、とキース君の仏頂面。
キース 「迎えが遅れただけでも、怒りMAXで…」
ジョミー「なんかこう、頭の中がフツフツと…」
別のベクトルで沸騰なんだよ、とジョミー君も。
ジョミー「着いたら絶対、怒鳴ってやる、って…」
キース 「俺も、一発、殴りたい気を抑えてだな…」
必死にテンションを維持してたのに…、とブツブツブツ。
キース 「着いた途端に、祭りだなどと言いやがって!」
ジョミー「しかも、歌って踊れ、だもんねえ…」
アレでキレない方がおかしい、とジョミー君。
ジョミー「一気に沸点突破だよ」
キース 「まったくだ。嫌でも正気に戻るしかない」
あの馬鹿が其処にいるだけでな、とキース君が顰める顔。
キース 「実にとんでもない棚経だったぞ!」
ジョミー「来年は普通にやりたいよねえ…」
キース 「同感だ」
バテバテだろうが普通がいい、と意見が一致。
そうですよね…。
2022/09/01 (Thu)
☆また来そうな人
二学期がスタートなんですけれど、まだまだ残暑な季節。
休日は生徒会長宅が一番、そういうシャン学メンバーで。
シロエ 「そうですねえ…。ぼくも普通で頼みたいです」
キース 「お前たちは、今年も普通だったろうが!」
シロエ 「いえ、それが…。例の人がですね…」
早く来て引っ掻き回したので…、とシロエ君。
シロエ 「手伝うどころか、何の役にも立たなくて…」
キース 「挙句に祭りな発言なんだな?」
シロエ 「そうなんです。来年は来ないで欲しいですね」
来るのは仕方ないんですが、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「例年通りに重役出勤、遅めがいいです」
キース 「でもって、迎えが遅れるんだな?」
今年も見事に忘れやがって、とキース君、拳をグッと。
キース 「お蔭で正気に返ったとはいえ、腹が立つ!」
ジョミー「でもさあ、また、じきに來るんだよ?」
ぶるぅ 「そだね、しょっちゅう来るもんね…」
おやつと食事が大好きだし、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「でも、ぼくもお料理、大好きだから…」
スウェナ「どうしても召還しちゃうのよねえ…」
こればっかりは仕方ないわ、とスウェナちゃんの援護。
スウェナ「みんなも、手抜き料理は嫌でしょ?」
シロエ 「嫌すぎます!」
サム 「スキルは発揮してこそだぜ、うん」
召還の呪文になってもよ、とサム君も。
サム 「遠慮しねえで作ってくれよな!」
マツカ 「本当に。うちのシェフより凄いですから」
ぶるぅ 「ありがとう! 今日も頑張る!」
おやつも食事も、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「うんと美味しく作るからねーっ!」
一同 「「「イイネ!」」」
アレが来たって気にしない、と歓声が。
シロエ 「来るものは仕方ないですし…」
ジョミー「違うよ、そうじゃなくってさ…」
シロエ 「何なんです?」
ジョミー「別件で、来ると思うけど…」
一同 「「「は?」」」
どういう意味だ、と誰もがキョトン。
何のことだと…?
2022/09/02 (Fri)
☆別件と言われても
まだまだ残暑な二学期スタート、休日は生徒会長の家で。
そういうシャン学メンバーですけど、今の話題は例の人。
シロエ 「別件って、何のことですか?」
サム 「おやつと食事で来るんだぜ、アレは?」
スウェナ「イベントも来てしまうんだけど…」
この暑さだとソレも無いでしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「プールくらいじゃ、来るわけが無いし…」
キース 「バーベキューの予定も無い筈だが?」
花火大会の季節も済んだ、とキース君も。
キース 「イベント関連は、今月は無いぞ?」
マツカ 「強いて言うなら、お月見ですけど…」
シロエ 「あー…。今年は土曜日でしたっけねえ…」
サム 「でもよ、俺たちは何もしねえし…」
エロドクターの管轄でねえの、とサム君の指摘。
サム 「デートするには、もってこいだぜ?」
シロエ 「ですよね、行くなら、そっちですよ」
賭けてもいいです、とシロエ君、賛同。
シロエ 「御馳走を食べて、お月見ドライブですね」
キース 「俺もシロエに賛成だな」
スウェナ「お月見、暑くて行く気もしないわ」
今年は特に早いんだもの、とカレンダーを指す人。
スウェナ「10日だなんて、夏だわよ!」
シロエ 「まったくです。せいぜい、窓から…」
マツカ 「見るだけですよね、綺麗だな、と…」
そんな所には来ませんよ、とマツカ君。
マツカ 「ですから、別件と言われても…」
キース 「全く思い浮かばないんだが?」
ジョミー「あのさあ…。他のみんなは仕方ないけど…」
キースが言ってどうするのさ、とジョミー君、溜息。
ジョミー「それに、祝日だよ?」
サム 「敬老の日かよ?」
あれで中身は年寄りだしよ、とサム君が顎に当てる手。
サム 「でも、それだって、やったことねえぜ?」
シロエ 「やれとも言われませんからねえ…」
ジョミー「違うよ、23日だってば!」
一同 「「「23日?」」」
そういえば休みだ、とカレンダーに視線ですけど。
何があると?
2022/09/03 (Sat)
☆先に気付いた人
二学期スタートなんですけれども、まだまだ残暑な季節。
休日は生徒会長宅で過ごすのが一番、そういう御一同様。
シロエ 「23日って、秋分の日ですよね?」
スウェナ「そっちは、今年は遅いのよね」
中秋は早すぎる日になってるのに、とスウェナちゃん。
スウェナ「秋分の日って、だいたい21日でしょ?」
シロエ 「そうですね。遅い年でも、22日くらいで…」
今年は遅すぎる感じですね、とシロエ君も。
シロエ 「でも、それがどうかしたんですか?」
ジョミー「キースは気付いたみたいだよ?」
一同 「「「え?」」」
視線がキース君に集中、顔色が良くないようでして。
シロエ 「キース先輩、何処か具合でも…?」
ぶるぅ 「熱中症は無いと思うんだけど…」
ずっと涼しい部屋にいるしね、と心配そうな顔のお子様。
ぶるぅ 「アイスで、お腹、冷えすぎちゃった?」
キース 「いや、体調には特に問題は…」
ジョミー「だよね、どっちかと言えば、メンタル」
思いっ切り打撃ってトコじゃないかな、と推測が。
ジョミー「どう、当たってる?」
キース 「不本意ながら、それが正解だ…」
なんで、お前が先に気付く、とキース君の苦い顔付き。
キース 「本職の俺が、綺麗サッパリ忘れていたのに!」
一同 「「「本職?」」」
ジョミー「キースの職業ってヤツだけど?」
お坊さんで元老寺の副住職、とジョミー君。
ジョミー「それで忘れていたのはキツイよ」
キース 「くっそぉ…」
しかし、とキース君、グッと拳を。
キース 「お前が先に気付いたのなら、御縁だろう」
ジョミー「御縁?」
キース 「早く修行を始めるべきだ!」
来年からのコースでどうだ、とキース君が浮かべる笑み。
キース 「まだ申し込みも始まっていないし、余裕だぞ」
ジョミー「要らないから!」
シロエ 「えっと、話が全く見えないんですが…?」
キース 「お彼岸だ!」
秋分の日は秋のお彼岸なんだ、と副住職。
そうでしたっけ…。
2022/09/04 (Sun)
☆修行すべき人は
残暑の中での二学期スタート、休日は生徒会長宅が一番。
エアコンが効いて快適ですけど、問題が発生したようで。
シロエ 「そういえば…。秋分は秋のお彼岸ですね…」
スウェナ「例の人が来るイベントだわよ…」
ジョミー「そう、ソレ、ぼくが言いたいヤツは!」
修行なんかは要らないからね、とジョミー君、必死。
ジョミー「どっちかと言えば、忘れ果ててたキースが…」
サム 「修行をし直すべきだぜ、うん」
アドス和尚の耳に入ったら即死でねえの、とサム君の言。
サム 「たるんでるぞ、と怒鳴られてよ…」
ジョミー「罰礼、三千回とかだよね?」
キース 「うっ…」
言葉に詰まったキース君。
キース 「頼む、親父には言わないでくれ!」
ジョミー「じゃあさ、ぼくの修行も無しってことで」
シロエ 「当然ですよね、ジョミー先輩が修行なら…」
マツカ 「キースも、今以上の修行をすべきです」
あるのかどうかは知りませんが、とマツカ君も。
マツカ 「あるなら、ジョミーとセットでですね…」
ジョミー「修行コースに突入だよね?」
でないと不公平すぎる、とジョミー君が膨らませる頬。
ジョミー「ぼくだけだなんて、有り得ないし!」
シロエ 「あるんでしょうか、キース先輩用のヤツ…」
ブルー 「あるねえ、本職の総仕上げってヤツが」
璃母恩院で缶詰なヤツ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「前に行ってた道場と同じで、キツくてさ…」
ジョミー「いいね、ソレ!」
ぼくに行かせるなら、キースもね、と笑顔な人。
ジョミー「それとも、修行の話は無し?」
キース 「無しだ、親父に告げ口の方もしないでくれ!」
でないと確実に殺される、とキース君、ガクブル。
キース 「そうでなくても、あの馬鹿がだな…」
シロエ 「来るのが、お彼岸ですからねえ…」
キース 「ただでも災難なんだぞ、俺は!」
シロエ 「自業自得だと思いますけど?」
もう間違いなく、とシロエ君の指摘ですけど。
正論ですね?
2022/09/05 (Mon)
☆タダで出した人
9月と言っても残暑が厳しく、生徒会長宅で過ごす休日。
そこで挙がった今月のイベント、秋のお彼岸が問題な今。
サム 「うん、自業自得で間違いねえよ」
スウェナ「災難なのは、私たちの方だと思うわよ?」
どう考えてもそうじゃない、とスウェナちゃんも苦い顔。
スウェナ「あんな戒名をサービスするから、例の人が…」
シロエ 「調子に乗って、来ちゃうわけですよ」
ジョミー「だよねえ、全部、キースのせいだよ」
なんでサービスしちゃうかな、とジョミー君も。
ジョミー「その場のノリって言ってるけどさあ…」
サム 「鯨の戒名のパクリはねえぜ」
そのせいで立派すぎるんだしよ、とサム君の言。
サム 「適当につけときゃ良かったのによ…」
ブルー 「ホントにねえ…」
サービスするにも程があるよ、と生徒会長。
ブルー 「あんなのを、タダで出すなんて…」
一同 「「「は?」」」
ブルー 「戒名代だよ、キースは貰ってたかい?」
一同 「「「あっ!」」」
そういえば…、と誰もが回想モード。
シロエ 「貰ってませんね…?」
マツカ 「ええ。つけただけだと記憶してます」
サム 「その後も、持って来てねえよな、お布施…」
ブルー 「そう。戒名に関しては、一回もね!」
つまりはタダ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「戒名代が問題なのにさ…」
一同 「「「えっと…?」」」
ブルー 「いわゆる、高いと言われるヤツ!」
お亡くなりになった時にね、と銀青様の説明が。
ブルー 「明確な相場が無いものだから…」
シロエ 「ぼったくりですか?」
ブルー 「お寺の側では、それなりにさ…」
考えて決めているんだけどね、と生徒会長の苦笑。
ブルー 「素人さんには、理解不能で…」
スウェナ「高い、と言われちゃうわけね?」
ブルー 「そうなんだよねえ、悲しいことに」
シロエ 「じゃあ、キース先輩がタダにしたのは…」
有り得ないんですか、とシロエ君の質問。
さて、答えは…?
2022/09/06 (Tue)
☆タダなケースは
9月といえども残暑なわけで、休日は生徒会長宅が一番。
エアコンが効いて快適ですけど、今月は秋のお彼岸で…。
ブルー 「タダで出すのは、無いことはないね」
サム 「マジかよ、あんなのをサービスかよ!?」
シロエ 「だったら、何処が問題なんです?」
キース先輩が戒名をつけた件は、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「タダもアリなら、アレもですね…」
ジョミー「アリってことになりそうだよ?」
ブルー 「違うね、場合によるってこと!」
貰う人によって変わるんだよ、と銀青様の解説が。
ブルー 「一般人が貰うとなると、もう大変で…」
シロエ 「高いんですか?」
ブルー 「それはもう! ついでに、出して貰うのも…」
そう簡単にはいかないよね、と銀青様。
ブルー 「まずは住職と相談ってことで、これがまた…」
サム 「高くつくのかよ?」
ブルー 「なかなか、首を縦に振ってはくれないし…」
戒名代の他に色々と…、とフウと溜息。
ブルー 「それだけやっても、ダメなケースも多いしね」
シロエ 「だったら、タダで貰える人は何なんです?」
ブルー 「元から資格を持ってる人だよ」
一同 「「「資格?」」」
なんだソレは、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「戒名を貰うのに、資格ですか?」
ブルー 「そうだけど?」
サム 「聞いたこともねえけど、何処で取るんだよ?」
その資格はよ、とサム君の疑問。
サム 「死んでからだと取れねえぜ?」
シロエ 「ですよね、何処かで修行でしょうか?」
ブルー 「ソレで貰える戒名もあるけど…」
院殿号とかは別物だね、と銀青様の仰せ。
ブルー 「持って生まれた資格と言うか…」
シロエ 「家柄ですか?」
それなら分かる気もします、とシロエ君。
シロエ 「いい家柄だと、タダで貰えるんですね?」
ブルー 「先祖代々、院殿号の戒名だしねえ…」
ジョミー「そうなると、アレは…」
タダじゃないよね、とジョミー君の指摘。
家柄以前…。
2022/09/07 (Wed)
☆三連休がいいな
まだまだ残暑が厳しい季節で、休日は生徒会長宅な面々。
そこで話題に上ったお彼岸、今月のイベントですけれど。
ブルー 「タダで貰えるケースじゃないねえ…」
ジョミー「それなのに、タダで出しちゃったんだ?」
ブルー 「そういうことだね、ついでに言うと…」
タダな人でも、タダで貰うことは少ないよ、と銀青様。
ブルー 「いい家柄だと、大抵はお金持ちだしさ…」
サム 「言われなくても、ドンと出すのな?」
ブルー 「うん。でもって、代々、そうしてた結果…」
お金が無くなった時もタダなんだよ、とニッコリと。
ブルー 「ご先祖様のお蔭ってヤツで、タダで院殿号!」
シロエ 「あー…。先払い扱いなわけですね?」
ブルー 「まあ、それに近いものがあるかな」
子々孫々までタダでいけるね、と頷く人。
ブルー 「とはいえ、例のキノコの場合は…」
ジョミー「論外だよねえ、やっぱりキースが悪いんだよ」
今から取り立てられないかな、とジョミー君の凄い発言。
ジョミー「時効が無いなら、いけるのかも…」
シロエ 「でも、取り立てたら、公認になりませんか?」
今以上に…、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「誰かさんが威張り返って、困る気がします」
スウェナ「今でも、充分、偉そうだものね…」
サム 「結局、キースが悪いってことな…」
サービスしたのも、今の状況も…、とサム君の言。
サム 「A級戦犯って、前から言われてるしよ…」
シロエ 「なのに、自分の苦労を嘆かれてもですね…」
誰も同情しませんから、とシロエ君。
シロエ 「お彼岸は一人でやればどうです?」
ジョミー「いいねえ、ぼくたちは三連休でさ!」
23日は金曜日だし…、とジョミー君、手をポンと。
ジョミー「二泊三日で旅行とか、どう?」
シロエ 「マツカ先輩、出番ですよ!」
マツカ 「キースは置いて行くんですか?」
ジョミー「当たり前だよ、戦犯だし!」
留守番でいいよね、と言ってますけど。
旅行ですか…。
2022/09/08 (Thu)
☆留守番をよろしく
まだまだ残暑な季節なだけに、休日は生徒会長宅が一番。
話題に上った秋のお彼岸、今年は23日の金曜日でして。
キース 「ちょっと待て! 何故、お前たちだけで!」
ジョミー「旅行なのか、って言われてもさあ…」
シロエ 「戦犯の自覚はあるんですか?」
あるなら黙っていて下さい、とシロエ君、バッサリ。
シロエ 「マツカ先輩、今からでも間に合いますよね?」
マツカ 「三連休ですし、ホテルは難しそうですけど…」
ジョミー「別荘でいいよ、下手なホテルより豪華だし!」
スウェナ「部屋も素敵だし、シェフの腕前もいいし…」
別荘にしましょ、とスウェナちゃんもプッシュ。
スウェナ「泳げる所がいいかしら?」
サム 「この残暑だしよ、南の方なら23日でも…」
マツカ 「ええ、充分に泳げますよ」
ジョミー「じゃあ、いつもと違う海の別荘?」
普段のトコだと、シーズン終わっているもんね、との声。
ジョミー「南の島ってことになるわけ?」
マツカ 「そうなりますね、景色からして南国です」
一同 「「「イイネ!」」」
其処に決めた、と一同、突き上げる拳。
シロエ 「キース先輩、留守番よろしくお願いします!」
ぶるぅ 「んとんと、お部屋の鍵は管理人さんに…」
ブルー 「預けておくから、勝手に入って法要をね」
花筒とかも出しておくよ、と生徒会長、ニッコリ。
ブルー 「蝋燭とかお線香はあるから、君は花だけ…」
ぶるぅ 「持って来てくれたら、オッケーなの!」
お膳も作って冷凍しとくね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「解凍して、盛り付けて並べてくれれば…」
ブルー 「法要の用意はバッチリってね!」
頑張りたまえ、と生徒会長、キース君の肩をポン、と。
ブルー 「月参りの豪華版だと思って、ここは一発!」
キース 「あんた、本気で見捨てる気なのか!?」
ブルー 「何か問題あるのかい?」
キース 「い、いや…」
無いが、とグッと詰まっているキース君。
留守番で決定…?
2022/09/09 (Fri)
☆留守番では困る
まだまだ残暑な9月上旬、休日は生徒会長宅な御一同様。
秋のお彼岸が来るんですけど、キース君だけ留守番で…。
ブルー 「問題無いなら、留守番で一人法要だよ」
キース 「し、しかし…」
あの馬鹿が納得するだろうか、とキース君。
キース 「俺しかいないということになったら…」
??? 「もちろん困るよ、思いっ切り!」
酷い話だよね、とソルジャー(会話表記はAブルー)が。
一同 「「「げっ!」」」
Aブルー「いないと思って、勝手に話を進めるなんて…」
キース 「有難い、来てくれたのか!」
シロエ 「…キース先輩、今の発言は何なんです?」
流石、戦犯は違いますね、とシロエ君、腕組み。
シロエ 「有難いだなんて、この人をですね…」
サム 「仲間と認める発言だぜ、ソレ」
キース 「うっ…!」
ついウッカリ…、とキース君、顔面蒼白。
キース 「違うんだ、仲間と認めたわけでは…!」
Aブルー「何を言うのさ、仲間でセットものなんだよ?」
疫病仏を忘れたのかい、とソルジャー、指をチッチッと。
Aブルー「ぼくが如来で、君が菩薩じゃなかったっけ?」
シロエ 「ええ、合ってますね」
ついでに邪魔しに来たんですね、とシロエ君の深い溜息。
シロエ 「ぼくたちは、旅行に行きたいんですが…」
Aブルー「キースも行きたいらしいけど?」
ジョミー「ダメだよ、キースは留守番だから!」
でないと法要がパアになるよ、とジョミー君。
ジョミー「一人でやってくれるだけでも、マシだしさ…」
サム 「俺たちの旅行を止めるんじゃねえよ」
Aブルー「じゃあさ、出張法要とかは?」
一同 「「「は?」」」
いきなり何を言い出すんだ、と一同、キョトン。
シロエ 「出張法要って、キース先輩が…ですか?」
Aブルー「そうだけど? 出張用の鞄もあるよね?」
キース 「法衣を入れる鞄のことか?」
Aブルー「そう、ソレ、ソレ!」
それの出番というヤツで、と言ってますけど。
出張法要…?
2022/09/10 (Sat)
☆知らなかった人
まだまだ残暑な9月の休日、生徒会長宅に集う御一同様。
秋のお彼岸は旅行な話で、キース君は留守番説ですけど。
Aブルー「あの鞄があれば、出張出来るんだよね?」
キース 「そうだが、出張法要というのは…」
何なんだ、とキース君の問い。
キース 「確かに俺は出張もするが、それはだな…」
サム 「遠くの寺に呼ばれた時だろ?」
キース 「ああ。俺の大学には、全国から来ていたし…」
シロエ 「そういえば、エリート校でしたっけね」
お坊さん限定の話ですけど、とシロエ君。
シロエ 「他の学部は、ごくごく普通の大学なのに…」
スウェナ「お坊さんだと、超がつくほどの名門なのよね」
Aブルー「そうだったのかい?」
キース 「悪いか、真面目に難関なんだぞ」
入れない坊主も多いからな、とキース君の仏頂面。
キース 「なのに世間では、通りが悪くて…」
シロエ 「キース先輩のエリートぶりが、サッパリで…」
Aブルー「誰も分かってくれないわけ?」
キース 「檀家さんと、お寺の関係者以外はな!」
名乗っても尊敬しては貰えん、とキース君、ブツブツと。
キース 「本当だったら、俺は本物の名門大学に…」
シロエ 「入学予定だったんですよね」
Aブルー「でも、落ちたんだね?」
入試ってヤツに、とソルジャーの言。
Aブルー「仕方ないから、お坊さんの道に進んだ、と…」
キース 「馬鹿野郎!」
最初から受けていないんだ、とキース君の怒声。
キース 「俺はブルーに触発されて、自主的に…」
シロエ 「お坊さんの道を選んだんですよ」
Aブルー「知らなかったよ…」
キース 「よくも失礼なことを言いやがって!」
もう知らん、とキース君が背ける顔。
キース 「俺も旅行に行くからな!」
シロエ 「法要は放って行くつもりですか?」
キース 「当然だろうが、馬鹿にしやがったんだし!」
ジョミー「だよねえ…」
サム 「仕方ねえよな」
見放されても当然だぜ、とサム君たちも。
法要は無し…?
2022/09/11 (Sun)
☆一人で拝むべき
残暑が厳しい9月の休日、生徒会長宅で過ごすのが一番。
キース君を残して旅行な計画、キース君も同行する方へ。
Aブルー「待ってよ、ぼくも一緒に行くから!」
一同 「「「は?」」」
なんでこいつが、と皆の視線がソルジャーに集中。
シロエ 「あのですね…。ぼくたちの旅行計画ですよ?」
スウェナ「そうよ、キースは残して行くから、って…」
ジョミー「話が決まっていたんだけどさあ…」
キース 「あんたが、自分でパアにしたんだ!」
俺が残るというのをな、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「一人で残って反省しやがれ、法要は無しで!」
一同 「「「イイネ!」」」
放置だ、放置だ、と誰もが賛成。
シロエ 「そうだ、一人でやったらどうです?」
ブルー 「いいねえ、本来、お中日の法要ってヤツは…」
キース 「檀家さんの家でするものではないからな!」
寺で纏めて法要なんだ、とキース君。
キース 「それを、あんたがうるさく言うから…」
サム 「元老寺のを、抜けさせて貰ってんだよなあ?」
キース 「そう、其処だ。本来、俺にお彼岸の休みは…」
一生、無い筈の流れだしな、とキース君の深い溜息。
キース 「此処のが無いなら、親父と一緒に元老寺で…」
サム 「法要なんだし、旅行なんかは絶対無理でよ…」
キース 「ああ。それが今回、行けそうだしな」
この馬鹿が法要を潰したから、とキース君が立てる親指。
キース 「俺もマツカの別荘へ行くぞ!」
シロエ 「というわけです、留守番をよろしく」
一人で拝んでいて下さい、とシロエ君も。
シロエ 「花瓶やお膳は、ぶるぅに頼めば…」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ バッチリ揃えておくよ!」
Aブルー「嫌だよ、ぼくも旅行だってば!」
そのために鞄があるんじゃないか、とソルジャー、必死。
シロエ 「持っていないじゃないですか、鞄」
Aブルー「違うよ、キースの出張用の…」
鞄だってば、と食い下がってますけれど。
それがどうしたと?
2022/09/12 (Mon)
☆旅行鞄に非ず
まだまだ残暑な9月の休日、生徒会長宅に来ている面々。
今年のお彼岸は旅行な企画で、キース君も行く方向で…。
シロエ 「キース先輩の鞄なんかを、どうする気です?」
キース 「言っておくがな、アレは法衣の専用鞄で…」
あんたの旅行鞄ではない、とキース君、キッパリ。
キース 「俺は貸さんぞ、絶対に!」
Aブルー「違うんだってば、使うのは君で…」
キース 「今月、出張の予定は無いが?」
来月もな、とキース君が確認している、スケジュール帳。
キース 「今のところ、年内は出張予定は入っていない」
Aブルー「だったら、其処に書き加えてよ!」
キース 「はあ?」
何を書くんだ、とキース君が傾げる首。
キース 「どちらかと言えば、消す方でだな…」
シロエ 「お中日の予定を書き換えですね?」
キース 「ああ。法要を消して、旅行の日程を…」
二泊三日で決定だな、とキース君の視線がマツカ君に。
マツカ 「そうなりますね、三連休ですから」
キース 「よし。集合場所は駅で良かっただろうか?」
マツカ 「空港までは、送迎バスを出すつもりです」
キース 「すると、いつもの駐車場だな?」
此処の下の、とキース君が指差す窓。
キース 「集合場所の定番だが…」
マツカ 「皆さん、集まりやすいですしね」
キース 「分かった。それで、集合時間は?」
マツカ 「それは、何時でもいいですよ?」
プライベートジェットですからね、と流石な御曹司。
マツカ 「離陸の時間は、ご自由にどうぞ」
一同 「「「やったーっ!」」」
豪華版だ、と誰もが歓声。
ジョミー「リッチな旅になりそうだよね!」
シロエ 「貸し切りの比じゃないですからねえ…」
楽しみですよ、とシロエ君の笑み。
シロエ 「キース先輩も嬉しいでしょう?」
キース 「そうだな、留守番の刑も免れたし…」
Aブルー「鞄を忘れないでよね!」
キース 「やかましい!」
あんな鞄は持って行かん、と怒鳴る人。
旅行ですしね?
2022/09/13 (Tue)
☆出張はお断り
残暑が厳しい9月の休日、生徒会長宅で過ごす御一同様。
秋のお彼岸は旅行な予定で、キース君も参加の方向で…。
Aブルー「でも、アレが無いと困るじゃないか!」
キース 「誰も困らないと思うがな?」
旅先でアレは必要無い、とキース君、断言。
キース 「出張ならともかく、ただの旅行だぞ?」
シロエ 「ですよね、法衣の出番なんかは…」
Aブルー「あるんだってば、出張だから!」
さっきから言っているじゃないか、とソルジャーの言。
Aブルー「別荘で出張法要だよ!」
一同 「「「は?」」」
なんでそうなる、と誰もがポカーン。
シロエ 「あのですね…。今回は南の島へ旅行で…」
サム 「海水浴に行くんだぜ?」
スウェナ「そうよ、バカンスというヤツなのよ?」
今年はお彼岸の法要も無いし、とスウェナちゃん。
スウェナ「あなたが此処で、一人で拝んで…」
ジョミー「キースは羽を伸ばすんだよねえ?」
キース 「ああ。旅先で拝む義理などは無い」
俺は泳ぐぞ、とキース君も。
キース 「お彼岸に遊べる貴重な機会だ、楽しまないと」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 浜辺でバーベキューとかも!」
マツカ 「分かりました。用意をさせておきますね」
一同 「「「やったーっ!」」」
珍しい食材がありそうだ、と盛り上がる面々。
ジョミー「南の島だと、魚の種類も違うしね!」
マツカ 「ええ。ヤシガニなんかもありますよ」
ぶるぅ 「わーい、楽しみ!」
食べるもんね! と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も大喜び。
ぶるぅ 「食べて、泳いで、他にも色々!」
Aブルー「いいねえ、ぼくも楽しみだよ!」
一同 「「「へ?」」」
留守番の何処が楽しいんだ、と飛び交う『?』マーク。
キース 「言っておくが、土産は無いからな!」
Aブルー「うん、それは自分で調達するよ」
シロエ 「何の話です?」
Aブルー「お土産だけど?」
キース 「何処の土産だ?」
おはぎでも買って帰るのか、とキース君。
定番ですね?
2022/09/14 (Wed)
☆おはぎは無いかも
秋のお彼岸は二泊三日で旅行な計画、南の島の別荘行き。
法要は無しでソルジャーは留守番、そういう流れでして。
Aブルー「おはぎって…。そんなの、売っているかな?」
キース 「今も言ったが、お彼岸と言えば、おはぎだぞ」
何処の菓子屋にもある筈だ、とキース君。
キース 「上等の菓子が専門で、普段は扱わない店も…」
マツカ 「その時期だけは、作っている所が多いですよ」
お値段も高くはありません、とマツカ君も。
マツカ 「材料がいい分、他所より少し高い程度で…」
キース 「高級店とは思えん良心価格だぞ?」
自信を持ってお勧めするが、とキース君の太鼓判。
キース 「買うなら、高級店にしておけ」
マツカ 「期間限定のレアものですしね」
Aブルー「うーん…。でもさあ、それって南の島でも…」
条件は同じになるんだろうか、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「確か、お菓子の種類も名前も、全然違って…」
シロエ 「あー…。ちんすこうとか、そういうのですね」
サム 「サーターアンダギーも、半端ねえ名前だぜ?」
Aブルー「そう、そういうヤツ!」
おはぎがあるとは思えないけど、と悩んでいる人。
Aブルー「あっても、全く別物だとか…」
キース 「そうかもしれんが、あんたは無関係だぞ」
シロエ 「ぼくたちも、おはぎは買いませんから!」
買うなら、ちんすこうとかです、とシロエ君、キッパリ。
シロエ 「やっぱり、其処の名物をですね…」
キース 「買って帰るのが旅だからな」
Aブルー「ほらね、ぼくだって、そうしたいから!」
何がいいかな、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぼくのハーレイも、食べられそうなヤツで…」
キース 「だから、あんたは関係無いと!」
自分でおはぎを買って帰れ、とキース君。
キース 「甘いものが苦手なヤツには、煎餅だな」
Aブルー「違うよ、出張法要だから!」
一同 「「「出張法要?」」」
なんでそうなる、と誰もが見合わせる顔。
留守番は…?
2022/09/15 (Thu)
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