シャングリラ学園つれづれ語り
☆最高の溜まり場
さて、5月。ゴールデンウイークも済んで、第二土曜日。
生徒会長宅に来ている面々、のんびり休日を満喫モード。
ジョミー「連休も楽しかったけど、此処も落ち着くよね」
シロエ 「ええ。馴染んだ所が一番ですよ」
サム 「シャングリラ号も、いいんだけどよ…」
スウェナ「何処か、勝手が違うのよねえ…」
食事も基本は食堂だったり…、とスウェナちゃん。
スウェナ「此処だと、キッチン、すぐそこでしょ?」
ジョミー「うん、ソレ、ソレ! ぶるぅもいるけど…」
シロエ 「好きに出掛けて、冷蔵庫も覗き放題で…」
気ままに過ごせますからね、とシロエ君も。
シロエ 「シャングリラ号だと、そういうわけには…」
サム 「いかねえもんなあ、厨房担当の人もいるしよ」
ジョミー「冷蔵庫、勝手に開けられないよねえ…」
ついでにラインナップも問題、とジョミー君の言。
ジョミー「宇宙にはコンビニとかが無いしさ…」
シロエ 「アレが食べたい、と思い付いても…」
買いに行けないのが辛いですよ、とシロエ君の相槌。
シロエ 「まさか、マックに行くためにですね…」
サム 「ワープしてくれ、とは言えねえしなあ…」
いくらブルーがソルジャーでもよ、とサム君も同意。
サム 「そういう意味では、制限、多いぜ」
シロエ 「船は快適なんですけどね…」
ジョミー「此処みたいにはいかないよねえ…」
其処が残念、とジョミー君、溜息。
ジョミー「それ以外には、文句無しなんだけどな…」
キース 「まったくだ。親父の呼び出しも来ないしな」
此処だと、そっちが来やがるし…、とキース君。
キース 「今日までに何回、呼び出されたか!」
シロエ 「仕方ないでしょう?」
仕事ですから、とシロエ君、ピシャリと。
シロエ 「副住職をやってる以上はですね…」
サム 「当然じゃねえか」
ジョミー「仏様は待ってくれないよ?」
キース 「しかしだな…!」
待って下さると嬉しいんだが、と言ってますけど。
仏様が…?
2023/05/01 (Mon)
☆アウトっぽい気が
ゴールデンウイークを宇宙で過ごした、お馴染みの面々。
第二土曜は生徒会長宅でのんびり、いつもの場所が一番。
ジョミー「ちょ、待ってくれると嬉しい、ってさ…」
シロエ 「仏様が…ですか?」
お待たせしてもいいんでしょうか、とシロエ君の問い。
シロエ 「まあ、御本人から文句は来ませんけれど…」
サム 「催促の電話は来ねえよな、うん」
ジョミー「怒鳴り込んでも来ないだろうけど…」
むしろ来た方が怖いんだけど…、とジョミー君。
ジョミー「でも、待たせるのはアウトな気が…」
シロエ 「マズいですよね、御家族の方とか、親戚とか」
サム 「そっちは電話が来そうだぜ?」
スウェナ「むしろ、来ない方が変だわよ!」
仏様とは違うんだから、とスウェナちゃんも。
スウェナ「お坊さんに連絡したのに、来ないだなんて…」
シロエ 「後の段取りがつきませんよ、ソレ」
アドス和尚が呼び出すわけです、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「キース先輩は、いわゆる下っ端で…」
サム 「坊主の役目の準備全般、担当なんだろ?」
キース 「そうなるな、住職は親父なんだし…」
俺はあくまで二番手なんだ、とキース君の渋面。
キース 「だから普段は、呼び出しは来ない」
一同 「「「えっ?」」」
仏様が出たら呼び出しでは、と一同、キョトン。
シロエ 「いつもは出番が無いんですか?」
キース 「二番手が行くのは、混んだ時だけだ」
シロエ 「えっと…? 葬祭センターのことでしょうか」
空きが無いとか…、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「それとも、元老寺の本堂を御希望の家が…」
ジョミー「重なったとか?」
本堂は一つしか無いもんね、とジョミー君。
ジョミー「そういう時はキースが行って、調整だとか?」
サム 「あー…。どっちを先に入れるか、とかな」
スウェナ「確かに下っ端の仕事よね、ソレは」
シロエ 「でもですね…」
やっぱりお待たせ出来ない気が、とシロエ君。
仏様だけに…。
2023/05/02 (Tue)
☆待たせたい人が問題
ゴールデンウイークは宇宙を満喫な、シャン学メンバー。
第二土曜日は生徒会長宅で、馴染みの場所が一番でして。
シロエ 「二番手かどうかは、関係無いと思うんですよ」
サム 「だよなあ、向こうは坊主待ちだぜ?」
来てくれねえと何も始まらねえし、とサム君の指摘。
サム 「まずは坊主が必要だしよ…」
キース 「其処なんだ。だからこそ、待って頂けると…」
嬉しいんだが、とキース君、話がループ。
キース 「せめて次の日とか、夜更けまでとか…」
シロエ 「それは、お待たせしすぎですから!」
ジョミー「何処の家でも、文句だってば!」
どれだけ待たせるつもりなのさ、とジョミー君も呆れ顔。
ジョミー「絶対、怒鳴り込まれるから!」
スウェナ「そうよね、いくらなんでも酷すぎるわよ」
キース 「だが、頑張って欲しいんだ!」
一同 「「「は?」」」
頑張るとは、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「頑張るって、何を頑張るんです?」
キース 「こう、文字通り、踏ん張ってくれ、と!」
ジョミー「話が全然見えないんだけど…」」
いったい誰が踏ん張るのさ、とジョミー君の問い。
ジョミー「頑張るだとか、踏ん張るだとか言われても…」
サム 「誰のことなんだよ、相手は仏様だぜ?」
キース 「ズバリ、仏様だ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
仏様がどう踏ん張ると…、と一同、目が点。
シロエ 「あのですね…。仏様が踏ん張るだなんて…」
ジョミー「頑張るなら、まだ分かるけどさ…」
化けて出るとか…、とジョミー君。
ジョミー「でも、踏ん張るって、有り得ないってば!」
シロエ 「そもそも、力が入りませんしね…」
身体なんかは動かせません、とシロエ君も。
シロエ 「どうしようもないと思いますけど…」
キース 「その前に、踏ん張って欲しいんだ!」
一同 「「「その前?」」」
キース 「そうだ、出発なさるのをだな…」
待って頂きたいんだが、と言ってますけど。
出発って…?
2023/05/03 (Wed)
☆待って欲しい出発
ゴールデンウイークは宇宙で過ごした、お馴染みの面々。
第二土曜は生徒会長宅ですけれど、キース君が妙な話を。
シロエ 「出発って、仏様が何処へ行くんです?」
ジョミー「葬祭センターに行くんなら、その前にさ…」
サム 「坊主が来ねえと、マズイんでねえの?」
枕経がある筈だよな、とサム君、僧籍ならではの言。
サム 「枕経を抜きで出発って、許されるのかよ?」
シロエ 「あー、そういえば、あるらしいですよね」
仏様が出たら、お坊さんに連絡で…、と門前の小僧な人。
シロエ 「まずはお経を読んで貰って、それから色々…」
サム 「段取りするのが正式なんだぜ?」
枕経抜きはヤベえだろ、とサム君、腕組み。
サム 「そりゃ、最近は葬式しねえで…」
ジョミー「終わりのパターンも多いらしいけど…」
シロエ 「そういう場合は、お寺の出番も無いですよね」
家族葬でさえないんですから、とシロエ君も。
シロエ 「頭が混乱して来ましたよ」
サム 「俺の頭も、はてなマークで一杯だぜ」
仏様が何処で何を待つのか…、とサム君が振っている首。
サム 「出発を待って欲しいだなんてよ…」
シロエ 「サム先輩にも謎なんですね?」
サム 「ぶっちゃけ、理解不能ってトコな」
知識不足かもしれねえけどよ、と僧籍な人の深い溜息。
サム 「やっぱり、勉強しねえとダメかな」
ジョミー「勉強するなら、其処は一人で行ってよね!」
ぼくを巻き添えにしないで欲しい、とジョミー君の悲鳴。
ジョミー「大学に行く気なんかは、無いから!」
サム 「修行道場って手もあるぜ?」
ジョミー「どっちも嫌だよ、だから仏様の話はさ…」
打ち切りってことで…、とジョミー君、必死の形相。
ジョミー「いいよね、それで?」
シロエ 「いえ、疑問は解決していませんから…」
サム 「続けていいよな?」
スウェナ「その方向でいいと思うわよ?」
でないとスッキリしないから、との声ですけど。
続行…?
2023/05/04 (Thu)
☆ヒントは聞いた筈
ゴールデンウイークは宇宙の旅で、大満足な面々ですが。
第二土曜はいつもの生徒会長宅、馴染んだ場所が一番で。
ジョミー「続けてくれなくってもいいから!」
シロエ 「そう思うのは、ジョミー先輩だけですよ」
サム 「うんうん、スウェナも賛成だしよ…」
スウェナ「マツカだって、この話、気になるわよねえ?」
仏様が出発待ちなんて…、とマツカ君に向けられた問い。
スウェナ「まさか、マツカはスルーでいいの?」
マツカ 「いえ、そんなことはないですけれど…」
サム 「ほらな、マツカもノリノリじゃねえかよ」
顔に出てないだけだぜ、うん、とサム君、ニンマリ。
サム 「んじゃ、ジョミーは放置で続けていこうぜ」
ジョミー「放置だったら、まあ、いいかな…」
坊主コースを免れるなら…、とジョミー君。
ジョミー「勉強には、誘わないんだよね?」
サム 「この問題の答えによっては、誘うけれどよ…」
ジョミー「うっ…」
シロエ 「まあまあ、此処は、細かいことは…」
突っ込まないで先に進みましょう、とシロエ君が纏めに。
シロエ 「仏様が何の出発を待つのか、其処が大事です」
マツカ 「ですよね、ぼくも知りたいわけで…」
やはり聞くのが早いですよ、とマツカ君の言。
マツカ 「キースに確認を取りさえすれば、解決かと」
キース 「まったくだ。勝手にワイワイ騒ぎやがって!」
俺の話を最後まで聞け、とキース君の苦々しい顔。
キース 「出発を待って頂きたい、で分からないのか?」
シロエ 「ですから、それで混乱してるんですけど!」
キース 「サムがヒントを言っただろうが!」
一同 「「「えっ?」」」
いつの話だ、と皆の視線がサム君に。
シロエ 「サム先輩、謎が解けそうなんですか?」
サム 「解けねえから、困ってるんじゃねえかよ」
マツカ 「何も聞いてはいませんけど…」
キース 「お前たちの耳は、節穴なのか!」
枕経と聞こえなかったか、と副住職の怒声。
それが何か…?
2023/05/05 (Fri)
☆ブラックな職かも
ゴールデンウイークは宇宙を満喫、楽しかった御一同様。
第二土曜は生徒会長宅でして、馴染みの場所が一番で…。
シロエ 「あのですね…。耳が節穴って、言葉として…」
スウェナ「どうかと思うわ、節穴は目でしょ?」
キース 「お前たちの場合、耳でも同じだ!」
穴があるというだけだろうが、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「俺が、仏様に待って頂きたいのはだな…」
ジョミー「出発だよね?」
キース 「枕経は、出発に直結なんだぞ!」
一同 「「「えっ?」」」
どういう意味だ、と誰もがキョトン。
シロエ 「えーっと…? 枕経って、何でしたっけ?」
サム 「仏様の枕元で、最初にお経を読むヤツな」
スウェナ「出発と、どう繋がるのよ?」
キース 「仏様が出ないと、枕経は発生しないんだ!」
あの世へ出発なさったからこそ必要で…、と副住職。
キース 「その出発を延ばして欲しい、と言っている!」
一同 「「「あー…」」」
やっと分かった、と一同、納得。
シロエ 「踏ん張って欲しいわけですよ、ソレ…」
ジョミー「頑張って持ち堪えてくれ、ってことかあ…」
キース 「理解するまでに、どれだけかかってるんだ…」
これだから素人さんは困る、とキース君の渋面。
キース 「サムとジョミーも、もっと知識をだな…」
ジョミー「要らないから!」
サム 「そう言わねえでよ、俺と一緒に勉強しようぜ」
ジョミー「嫌すぎるし!」
仏様が出たら呼び出しな職業なんて…、とジョミー君。
ジョミー「本職のキースでも、出発の延期を希望だよ?」
サム 「あー…。そこは確かにキツイよなあ…」
キース 「此処は居心地がいいんだが…」
それが欠点というヤツで…、とキース君の深い溜息。
キース 「出先と違って、即、元老寺に戻れるし…」
シロエ 「暇にしてるのも、バレバレですしね…」
キース 「そうなんだ。何処かへ出掛けているのなら…」
戻れないから呼ばれないが、と嘆く人。
ブラック企業…?
2023/05/06 (Sat)
☆夜以外は呼び出し
ゴールデンウイークは宇宙だった面々、大満足ですけど。
第二土曜は生徒会長宅で、馴染みの場所が一番だそうで。
シロエ 「仏様が混み合ったら、即、呼び出しですか…」
キース 「そうなんだ。親父だけでは手が足りないし…」
仏様はお待たせ出来ないからな、とキース君の嘆き節。
キース 「御本人は待って下さっても、御家族とかは…」
サム 「坊主が来ねえと、何も始まらねえもんなあ…」
シロエ 「せめて夜まで、って言いましたよね?」
夜なら呼び出しは来ないんですか、とシロエ君の問い。
シロエ 「流石に其処は、待って下さるとか…?」
キース 「そうだな、電話はかかって来るが…」
出動するのは翌日になる、と副住職。
キース 「仏様の家が近いなら、行くこともあるが」
サム 「基本、次の日になるってことな?」
キース 「ああ。もっとも、朝イチで行かないと…」
文句を言われても仕方ないんだ、とキース君の溜息が。
キース 「俺の救いは、二番手という所だけで…」
シロエ 「違った場合は、もれなく出動なんですね?」
キース 「そうなるな。ケータイがある分、昔よりは…」
相当、マシになったらしいぞ、とキース君の言。
キース 「無かった時代は、寺で待機が大原則で…」
サム 「まさか、休日、無かったのかよ?」
キース 「それに近いな、出先からでも日に何回か…」
寺と連絡を取っておく必要が…、と説明が。
キース 「でないと、檀家さんもお困りになるし…」
シロエ 「でもですね…。住職だけのお寺だったら…」
スウェナ「電話番の人、いないわよ?」
キース 「そういう時は、檀家さんがだな…」
留守の間の連絡先になったらしい、と昔ならではの方法。
キース 「住職も、他の檀家さんも、電話するなら…」
シロエ 「その檀家さんの家ですか…」
サム 「でもって、仏様の有無を確認なのな?」
キース 「そう聞いている」
その時代よりはマシなんだが…、とぼやく人。
でしょうね…。
2023/05/07 (Sun)
☆諸刃の剣なアイテム
ゴールデンウイークは宇宙を満喫した、お馴染みの面々。
第二土曜は生徒会長宅でのんびり、いつもの過ごし方で。
シロエ 「今は、ケータイがありますからねえ…」
スウェナ「留守にしてても、安心なわけね?」
キース 「戻って出動な点は同じだが、そこまでの…」
連絡にかかる時間が劇的に減ったわけで…、と副住職。
キース 「空いた時間で、蕎麦くらいは充分、食えるぞ」
ジョミー「それって、立ち食い蕎麦だよね?」
キース 「いや、店に入って注文して、だ…」
食って出られる程度にはある、とキース君の答え。
キース 「多分、丼でもいけるだろうな」
サム 「あー…。注文してから、すぐに来るヤツな?」
キース 「正解だ。でもって、サッサと食べられて…」
出られる店なら何でもいけるな、と親指をグッと。
キース 「ラーメンだろうが、マックだろうが…」
シロエ 「食べる時間が出来たくらい、便利なんですね」
今の時代は、とシロエ君の相槌。
シロエ 「とはいえ、仏様が出たら出勤ですし…」
ジョミー「ブラックだよねえ、思いっ切り…」
キース 「言わないでくれ、気が滅入る」
ついでに言霊と言うからな、とキース君の眉間に皺が。
キース 「呼び出しが来たら、俺の休日は…」
シロエ 「吹っ飛んで、終了なんですね」
キース 「此処にいるのは、親父は百も承知だからな!」
嘘をついても無駄なんだ、と深い溜息。
キース 「ケータイは、確かに便利なんだが…」
サム 「もしかしなくても、GPSかよ?」
キース 「まさにソレだな、俺の居場所はバレバレだ」
諸刃の剣というヤツで…、と副住職が竦める肩。
キース 「調べられたら、もう、一発で…」
シロエ 「戻れる場所にいるのが、バレる勘定ですか…」
ジョミー「今から出掛けるトコだ、って言っても…」
サム 「直ぐに戻れ、で終わりだよなあ…」
キース 「あの親父だしな!」
許してくれるわけがない、と呻いてますけど。
ブラックすぎ…。
2023/05/08 (Mon)
☆間違えられる職業
ゴールデンウイークを宇宙で過ごして、満足な御一同様。
第二土曜は生徒会長宅でのんびり、馴染みの場所が一番。
シロエ 「アドス和尚には、勝てませんよね…」
キース 「帰れと言われたら、帰るしかないんだ」
此処の欠点は其処になるな、とキース君の嘆き節。
キース 「ケータイが諸刃の剣なのと同じで…」
サム 「メリットがあれば、デメリットもあるのな…」
スウェナ「大抵のモノは、そういうものなんだけど…」
キースの場合は極端すぎよね、とスウェナちゃん。
スウェナ「お坊さんがブラックすぎるのかしら?」
シロエ 「それっぽいですよね、どう考えても」
キース 「坊主という職業が、と言って欲しいんだが…」
でないと坊主がヤバいように聞こえる、とキース君の言。
キース 「ただでも、ヤクザと間違えられるのに…」
一同 「「「えっ?」」」
何故にヤクザ、と一同、ポカーン。
シロエ 「えっと…? 全く真逆の職業ですよ?」
サム 「だよなあ、虫も殺さねえのが坊主でよ…」
ジョミー「ヤクザはヒットマンだよねえ?」
抗争とかも普通にあるし…、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「どう転がったら、間違えるわけ?」
スウェナ「数珠と拳銃、似ても似つかないわよ?」
キース 「いや、心構えとかではなくてだな…」
外見の方が問題なんだ、とキース君の渋面。
キース 「見た目だけでは、区別がつかないし…」
シロエ 「それって、ますます謎なんですけど!」
お坊さんとヤクザじゃ違い過ぎます、とシロエ君。
シロエ 「服装からして別物ですよ!」
キース 「坊主が坊主をやってる時はな」
一同 「「「は?」」」
なんのこっちゃ、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「お坊さんは、お坊さんじゃないですか」
ジョミー「理論が破綻してるよ、ソレ」
キース 「違う、坊主にも生活があって…」
サム 「坊主で暮らしてるんじゃねえかよ」
職業なんだぜ、とサム君のツッコミが。
まさに…。
2023/05/09 (Tue)
☆隠居でも呼び出し
ゴールデンウイークは宇宙を満喫、楽しんだ面々ですが。
第二土曜は生徒会長宅で、馴染みの場所が一番という話。
シロエ 「お坊さんになったら、お坊さんですよ?」
スウェナ「ブラック企業みたいな仕事で、一生でしょ?」
定年も退職も無いんじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「隠居していたって、駆り出されそうよ?」
サム 「あー…。キースが呼び出されるみたいによ…」
シロエ 「手が足りないなら、ありそうですよね」
住職も副住職も多忙な時は…、とシロエ君も。
シロエ 「三番手がいるのなら、使う気がします」
キース 「それで正解だ」
サム 「マジかよ、三番手が出動なのかよ!?」
キース 「どうしても、と頼まれた時だけなんだが…」
なにしろ、高くつくからな、と副住職。
キース 「隠居している老僧なんだぞ、位も高いし…」
シロエ 「お布施が高くなるわけですね?」
キース 「そうなんだ。だから普通は、三番手は出ない」
翌日までお待ち頂くコースになる、とキース君の解説。
キース 「だが、かまわないから頼む、となったら…」
サム 「隠居してても、出動なのな…」
マジで一生モノの仕事ってか、とサム君、うんうん、と。
サム 「でもよ、それだと、さっきの話が…」
シロエ 「やっぱり破綻して来ますよねえ?」
スウェナ「お坊さんは常に、お坊さんをやってるのよ?」
隠居したって呼び出しじゃない、とスウェナちゃんの言。
スウェナ「ヤクザと間違われるわけがないでしょ!」
キース 「だから、坊主にも生活がある、と…」
シロエ 「坊主をやって、それで生活じゃないですか」
キース 「それは生計で、生活じゃない!」
坊主にも生活というものが…、と副住職の反論が。
キース 「買い物にも行くし、旅行にも…」
サム 「そりゃまあ、なあ…?」
シロエ 「でも、ヤクザには見えませんよ?」
キース 「そう思うのか?」
TPOを考えてみろ、と言ってますけど。
買い物の…?
2023/05/10 (Wed)
☆ヤクザに見える場所
ゴールデンウイークは宇宙で過ごした、お馴染みの面々。
第二土曜は生徒会長宅で、いつもの場所が一番なわけで。
シロエ 「TPOって言われてもですね…」
ジョミー「買い物とか、作務衣でもいいんじゃないの?」
別に法衣で行かなくたって…、とジョミー君。
ジョミー「逆に法衣で行ってもいいよね、急ぐ時はさ」
キース 「なら、旅行だと、どうなると思う?
シロエ 「お坊さんの団体旅行ですか?」
キース 「それが一番、ヤクザと間違われるヤツだ!」
スキンヘッドの団体だぞ、とキース君が竦める肩。
キース 「下手にスーツを着込んでいたら、完璧に…」
シロエ 「組の旅行に見えるかもですね…」
キース 「分かったか! かと言って、旅行中にだな…」
法衣の団体というのもダメだ、とキース君の仏頂面。
キース 「他の皆さんが、温泉だとか、観光地でだ…」
スウェナ「はしゃいでる所に、お坊さんの団体なのね?」
キース 「そうなるんだが、嬉しいか?」
一緒になってしまったら…、という質問。
キース 「店で食事の真っ最中に、坊主がゾロゾロと…」
シロエ 「入って来て、隣のテーブルに座るんですね?」
キース 「当然だ。坊主も飯を食うんだからな」
一同 「「「うわー…」」」
それは誰でも避けたいヤツ、と一同、ガクブル。
シロエ 「嫌すぎますから!」
スウェナ「ファミレスでも遠慮したいわよ!」
気分が一気に下がるじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「それくらいなら、ヤクザの方が…」
キース 「まだマシだろうが!」
間違われても諦めるしか…、と副住職が繰る数珠レット。
キース 「そういう意味でも、損な職業で…」
ジョミー「ぼくは絶対、そんな職業、御免だから!」
サム 「でもよ、せっかく僧籍なんだしよ…」
キース 「修行だけでも、しておいて損は無いと思うが」
??? 「そんなことより、お出掛けすべき!」
出先なら呼び出しも来ないんだし、と割り込みが。
えっと…?
2023/05/11 (Thu)
☆呼び出されない場所
ゴールデンウイークは宇宙を満喫、そういう面々ですが。
第二土曜は生徒会長宅でして、馴染んだ場所が一番で…。
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
??? 「御挨拶だねえ、毎度の台詞だけどさ」
定番すぎ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「ぼくの青の間から来たんだけれど?」
キース 「来なくていい!」
Aブルー「そう言わないで、此処はお出掛け!」
キース 「はあ?」
何の話だ、とキース君が見開く瞳。
キース 「俺に呼び出しは来ていないんだが?」
Aブルー「違うよ、お出掛けしてる時はさ…」
その呼び出しが来ないんだよね、とソルジャーの言。
Aブルー「だから、次の土曜日はみんなでお出掛け!」
一同 「「「ええっ!?」」」
Aブルー「季節もいいし、河原でバーベキューだよ!」
楽しくて美味しいイベントだしさ、と笑顔な人。
Aブルー「マツカの別荘の近くの川とか、最高だよね!」
キース 「また、俺にババを引けと言うのか!」
余計な面子が来るヤツで…、とキース君の引き攣った顔。
キース 「下僕にされたり、カエル袋にされたりと…!」
シロエ 「いいですねえ!」
一同 「「「は?」」」
どの辺が、と一同、キョトン。
ジョミー「あのさあ、今の話の何処がいいわけ?」
シロエ 「いいに決まっているでしょう!」
キース先輩がババなんですよ、とシロエ君が立てる親指。
シロエ 「つまり、ぼくたちはフリーなわけです!」
サム 「あー…。キースが一人で引き受けなのな?」
厄介事も、余計な面子も…、とサム君も手をポンと。
サム 「いいじゃねえかよ、バーベキュー行こうぜ!」
スウェナ「そうねえ、全部、キースに丸投げなんだし…」
ジョミー「食べて遊んで、思い切り楽しめるヤツだよね」
シロエ 「でしょう? 反対する理由は無いですよ」
キース 「待て、俺の立場はどうなるんだ!」
何故、俺だけが…、と怒鳴ってますけど。
自己責任…?
2023/05/12 (Fri)
☆渡りに船な展開
ゴールデンウイークは宇宙だった面々、第二土曜は普通。
生徒会長宅でのんびり、其処へソルジャーが来たわけで。
Aブルー「キースの立場は、下僕でいいと思うんだけど」
シロエ 「ですよね、自分でそう言いましたし…」
キース 「なんでそうなる!」
ジョミー「またババなヤツ、って決め付けてたよ?」
誰もなんにも言わない内に…、とジョミー君。
ジョミー「みんな、内心、ドン引きだった筈だよね?」
シロエ 「当然ですよ、迷惑な面子とお出掛けなんて!」
サム 「正直、詰んだと思ったぜ」
スウェナ「私も同じよ、人生終わった気分だったわ」
ロクな結果にならないんだし…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「お花見の時は、キースが下僕で丸投げで…」
シロエ 「楽だったんですけど、今回は…」
ジョミー「ダメな気しか、していなかったよねえ…」
誰だってさ、とジョミー君が広げる両手。
ジョミー「其処へキースが名乗り出たわけで…」
シロエ 「これはもう、押し付けるしかないですよ!」
サム 「うんうん、渡りに船ってヤツな」
諦めてババを引くしかねえよ、とサム君、ズズイと。
サム 「次の土曜日、どうせ詰みだぜ」
キース 「どういう意味だ?」
サム 「そりゃよ、これだけ日が悪けりゃよ…」
呼び出しが来るコースでねえの、とサム君の指摘。
サム 「此処で昼飯とか、コーヒーとかをよ…」
シロエ 「楽しもうとしたタイミングで、ですね?」
キース 「うっ…」
そうかもしれん、と言葉に詰まる副住職。
キース 「確かに、そういう時に限って…」
サム 「呼び出し食らって、帰ってねえか?」
ジョミー「あるあるだよねえ…」
今回もソレが来るんじゃないの、とジョミー君、ニヤリ。
ジョミー「お出掛けしてたら、呼び出しは無いよ?」
キース 「しかしだな…!」
ぶるぅ 「ねえねえ、マツカ、食材は?」
マツカ 「それはもちろん…」
最高のを用意させますよ、と太鼓判。
いい話かも…。
2023/05/13 (Sat)
☆坊主らしく選べ
第二土曜は生徒会長宅な御一同様、馴染んだ場所が一番。
其処へソルジャー登場でして、バーベキューを提案で…。
Aブルー「いいねえ、最高の食材でバーベキュー!」
ぶるぅ 「お肉も、それに海鮮もだよね?」
マツカ 「ええ。野菜の方も、色々揃えておきますよ」
一同 「「「イイネ!」」」
これは決まり、と誰もが歓声。
ジョミー「次の土曜は、バーベキュー!」
サム 「楽しみだよなあ、食って、食いまくって…」
シロエ 「川遊びとかも出来ますよね」
Aブルー「あそこの川は、水も景色も綺麗だしねえ…」
水の星って気分がするよ、とソルジャー、ウットリ。
Aブルー「まさに地球だね、マツカ、よろしく!」
マツカ 「いつもの皆さんでお越しですよね?」
Aブルー「そう! ぼくのハーレイと、ぶるぅとね!」
ぶるぅもきっと喜ぶよ、とソルジャーが立てる親指。
Aブルー「キースがお気に入りみたいだし…」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「ぼくのシャングリラには、いないタイプで…」
悪戯のし甲斐があるらしくって、とソルジャーの笑み。
Aブルー「頑張って遊ばれてくれたまえ!」
キース 「待て、俺はまだ…」
引き受けるとは言っていない、とキース君、真っ青。
キース 「こいつらが決め付けているだけで…!」
シロエ 「いえ、キース先輩が自分で言いました!」
ぶるぅ 「んとんと、ぼくにも、そう聞こえたけど…」
そうじゃないの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「また俺がババを引くヤツだ、って…」
キース 「それは言葉の綾でだな…!」
サム 「でもよ、これだけ詰んじまうとよ…」
ブルー 「此処で過ごしてても、呼び出しだろうね」
一人だけ途中で帰るコース、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「仏様は、待って下さらないからねえ…」
サム 「それくらいなら、坊主としてはよ…」
ブルー 「皆が喜ぶコースをさ…」
選ぶのが筋というのもので、と銀青様の仰せ。
ごもっとも…。
2023/05/14 (Sun)
☆逆らうなら帰れ
週末を生徒会長宅で過ごす面々、次の土曜の計画が浮上。
ソルジャーの案で、河原でバーベキューなコースでして。
サム 「キース、銀青様のお言葉だぜ?」
ジョミー「お坊さんなら、此処は素直に従うべきだよね」
キース 「ブルーは、俺の師僧ではない!」
ブルー 「まあ、そうなんだけど、坊主の世界は…」
一種の階級社会だからね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「僧階が上の坊主が来たら、下座に下がって…」
サム 「失礼のないようにするんだろ?」
キース 「うっ…」
ブルー 「まして、お言葉を賜ったんなら…」
有難く聞いてこそだろう、と銀青様の厳しい瞳。
ブルー 「師僧じゃないから、というのはねえ…」
サム 「どうかと思うぜ、プロなんだしよ」
ジョミー「アドス和尚にチクッたら?」
ブルーがチクれば一発だよね、とジョミー君、目がマジ。
ジョミー「逆らったから、今日は強制送還、って…」
シロエ 「今すぐ実行するんですね?」
ジョミー「そう! 瞬間移動で送り返して、思念波で…」
事情を伝えるべきだと思う、と恐ろしい台詞が。
ジョミー「アドス和尚の耳に入ったら、詰みだよねえ?」
シロエ 「間違いなく、死ねるヤツですよ」
サム 「この際、それでいいんでねえの?」
ブルー 「そうしようかな、逆らった罰で」
ぶるぅ、折詰を用意して、と生徒会長、指をボキボキと。
ブルー 「キースの食事は、家では用意していないしね」
ぶるぅ 「オッケー、元老寺で食べる分だね!」
精進にした方がいいかな、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「本堂で罰礼、確実だろうし…」
ブルー 「肉や魚は避けて、詰めてあげてよ」
ぶるぅ 「分かった、栄養たっぷりで…」
でも精進で…、と早速、扉の方へ。
ぶるぅ 「キース、ちょっとだけ待っててねーっ!」
キース 「俺に、帰れと!?」
ブルー 「ぼくの言葉に従えないなら、帰りたまえ!」
折詰があるだけマシだろう、と睨んでますけど。
帰れと…?
2023/05/15 (Mon)
さて、5月。ゴールデンウイークも済んで、第二土曜日。
生徒会長宅に来ている面々、のんびり休日を満喫モード。
ジョミー「連休も楽しかったけど、此処も落ち着くよね」
シロエ 「ええ。馴染んだ所が一番ですよ」
サム 「シャングリラ号も、いいんだけどよ…」
スウェナ「何処か、勝手が違うのよねえ…」
食事も基本は食堂だったり…、とスウェナちゃん。
スウェナ「此処だと、キッチン、すぐそこでしょ?」
ジョミー「うん、ソレ、ソレ! ぶるぅもいるけど…」
シロエ 「好きに出掛けて、冷蔵庫も覗き放題で…」
気ままに過ごせますからね、とシロエ君も。
シロエ 「シャングリラ号だと、そういうわけには…」
サム 「いかねえもんなあ、厨房担当の人もいるしよ」
ジョミー「冷蔵庫、勝手に開けられないよねえ…」
ついでにラインナップも問題、とジョミー君の言。
ジョミー「宇宙にはコンビニとかが無いしさ…」
シロエ 「アレが食べたい、と思い付いても…」
買いに行けないのが辛いですよ、とシロエ君の相槌。
シロエ 「まさか、マックに行くためにですね…」
サム 「ワープしてくれ、とは言えねえしなあ…」
いくらブルーがソルジャーでもよ、とサム君も同意。
サム 「そういう意味では、制限、多いぜ」
シロエ 「船は快適なんですけどね…」
ジョミー「此処みたいにはいかないよねえ…」
其処が残念、とジョミー君、溜息。
ジョミー「それ以外には、文句無しなんだけどな…」
キース 「まったくだ。親父の呼び出しも来ないしな」
此処だと、そっちが来やがるし…、とキース君。
キース 「今日までに何回、呼び出されたか!」
シロエ 「仕方ないでしょう?」
仕事ですから、とシロエ君、ピシャリと。
シロエ 「副住職をやってる以上はですね…」
サム 「当然じゃねえか」
ジョミー「仏様は待ってくれないよ?」
キース 「しかしだな…!」
待って下さると嬉しいんだが、と言ってますけど。
仏様が…?
2023/05/01 (Mon)
☆アウトっぽい気が
ゴールデンウイークを宇宙で過ごした、お馴染みの面々。
第二土曜は生徒会長宅でのんびり、いつもの場所が一番。
ジョミー「ちょ、待ってくれると嬉しい、ってさ…」
シロエ 「仏様が…ですか?」
お待たせしてもいいんでしょうか、とシロエ君の問い。
シロエ 「まあ、御本人から文句は来ませんけれど…」
サム 「催促の電話は来ねえよな、うん」
ジョミー「怒鳴り込んでも来ないだろうけど…」
むしろ来た方が怖いんだけど…、とジョミー君。
ジョミー「でも、待たせるのはアウトな気が…」
シロエ 「マズいですよね、御家族の方とか、親戚とか」
サム 「そっちは電話が来そうだぜ?」
スウェナ「むしろ、来ない方が変だわよ!」
仏様とは違うんだから、とスウェナちゃんも。
スウェナ「お坊さんに連絡したのに、来ないだなんて…」
シロエ 「後の段取りがつきませんよ、ソレ」
アドス和尚が呼び出すわけです、とシロエ君が竦める肩。
シロエ 「キース先輩は、いわゆる下っ端で…」
サム 「坊主の役目の準備全般、担当なんだろ?」
キース 「そうなるな、住職は親父なんだし…」
俺はあくまで二番手なんだ、とキース君の渋面。
キース 「だから普段は、呼び出しは来ない」
一同 「「「えっ?」」」
仏様が出たら呼び出しでは、と一同、キョトン。
シロエ 「いつもは出番が無いんですか?」
キース 「二番手が行くのは、混んだ時だけだ」
シロエ 「えっと…? 葬祭センターのことでしょうか」
空きが無いとか…、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「それとも、元老寺の本堂を御希望の家が…」
ジョミー「重なったとか?」
本堂は一つしか無いもんね、とジョミー君。
ジョミー「そういう時はキースが行って、調整だとか?」
サム 「あー…。どっちを先に入れるか、とかな」
スウェナ「確かに下っ端の仕事よね、ソレは」
シロエ 「でもですね…」
やっぱりお待たせ出来ない気が、とシロエ君。
仏様だけに…。
2023/05/02 (Tue)
☆待たせたい人が問題
ゴールデンウイークは宇宙を満喫な、シャン学メンバー。
第二土曜日は生徒会長宅で、馴染みの場所が一番でして。
シロエ 「二番手かどうかは、関係無いと思うんですよ」
サム 「だよなあ、向こうは坊主待ちだぜ?」
来てくれねえと何も始まらねえし、とサム君の指摘。
サム 「まずは坊主が必要だしよ…」
キース 「其処なんだ。だからこそ、待って頂けると…」
嬉しいんだが、とキース君、話がループ。
キース 「せめて次の日とか、夜更けまでとか…」
シロエ 「それは、お待たせしすぎですから!」
ジョミー「何処の家でも、文句だってば!」
どれだけ待たせるつもりなのさ、とジョミー君も呆れ顔。
ジョミー「絶対、怒鳴り込まれるから!」
スウェナ「そうよね、いくらなんでも酷すぎるわよ」
キース 「だが、頑張って欲しいんだ!」
一同 「「「は?」」」
頑張るとは、と首を傾げる御一同様。
シロエ 「頑張るって、何を頑張るんです?」
キース 「こう、文字通り、踏ん張ってくれ、と!」
ジョミー「話が全然見えないんだけど…」」
いったい誰が踏ん張るのさ、とジョミー君の問い。
ジョミー「頑張るだとか、踏ん張るだとか言われても…」
サム 「誰のことなんだよ、相手は仏様だぜ?」
キース 「ズバリ、仏様だ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
仏様がどう踏ん張ると…、と一同、目が点。
シロエ 「あのですね…。仏様が踏ん張るだなんて…」
ジョミー「頑張るなら、まだ分かるけどさ…」
化けて出るとか…、とジョミー君。
ジョミー「でも、踏ん張るって、有り得ないってば!」
シロエ 「そもそも、力が入りませんしね…」
身体なんかは動かせません、とシロエ君も。
シロエ 「どうしようもないと思いますけど…」
キース 「その前に、踏ん張って欲しいんだ!」
一同 「「「その前?」」」
キース 「そうだ、出発なさるのをだな…」
待って頂きたいんだが、と言ってますけど。
出発って…?
2023/05/03 (Wed)
☆待って欲しい出発
ゴールデンウイークは宇宙で過ごした、お馴染みの面々。
第二土曜は生徒会長宅ですけれど、キース君が妙な話を。
シロエ 「出発って、仏様が何処へ行くんです?」
ジョミー「葬祭センターに行くんなら、その前にさ…」
サム 「坊主が来ねえと、マズイんでねえの?」
枕経がある筈だよな、とサム君、僧籍ならではの言。
サム 「枕経を抜きで出発って、許されるのかよ?」
シロエ 「あー、そういえば、あるらしいですよね」
仏様が出たら、お坊さんに連絡で…、と門前の小僧な人。
シロエ 「まずはお経を読んで貰って、それから色々…」
サム 「段取りするのが正式なんだぜ?」
枕経抜きはヤベえだろ、とサム君、腕組み。
サム 「そりゃ、最近は葬式しねえで…」
ジョミー「終わりのパターンも多いらしいけど…」
シロエ 「そういう場合は、お寺の出番も無いですよね」
家族葬でさえないんですから、とシロエ君も。
シロエ 「頭が混乱して来ましたよ」
サム 「俺の頭も、はてなマークで一杯だぜ」
仏様が何処で何を待つのか…、とサム君が振っている首。
サム 「出発を待って欲しいだなんてよ…」
シロエ 「サム先輩にも謎なんですね?」
サム 「ぶっちゃけ、理解不能ってトコな」
知識不足かもしれねえけどよ、と僧籍な人の深い溜息。
サム 「やっぱり、勉強しねえとダメかな」
ジョミー「勉強するなら、其処は一人で行ってよね!」
ぼくを巻き添えにしないで欲しい、とジョミー君の悲鳴。
ジョミー「大学に行く気なんかは、無いから!」
サム 「修行道場って手もあるぜ?」
ジョミー「どっちも嫌だよ、だから仏様の話はさ…」
打ち切りってことで…、とジョミー君、必死の形相。
ジョミー「いいよね、それで?」
シロエ 「いえ、疑問は解決していませんから…」
サム 「続けていいよな?」
スウェナ「その方向でいいと思うわよ?」
でないとスッキリしないから、との声ですけど。
続行…?
2023/05/04 (Thu)
☆ヒントは聞いた筈
ゴールデンウイークは宇宙の旅で、大満足な面々ですが。
第二土曜はいつもの生徒会長宅、馴染んだ場所が一番で。
ジョミー「続けてくれなくってもいいから!」
シロエ 「そう思うのは、ジョミー先輩だけですよ」
サム 「うんうん、スウェナも賛成だしよ…」
スウェナ「マツカだって、この話、気になるわよねえ?」
仏様が出発待ちなんて…、とマツカ君に向けられた問い。
スウェナ「まさか、マツカはスルーでいいの?」
マツカ 「いえ、そんなことはないですけれど…」
サム 「ほらな、マツカもノリノリじゃねえかよ」
顔に出てないだけだぜ、うん、とサム君、ニンマリ。
サム 「んじゃ、ジョミーは放置で続けていこうぜ」
ジョミー「放置だったら、まあ、いいかな…」
坊主コースを免れるなら…、とジョミー君。
ジョミー「勉強には、誘わないんだよね?」
サム 「この問題の答えによっては、誘うけれどよ…」
ジョミー「うっ…」
シロエ 「まあまあ、此処は、細かいことは…」
突っ込まないで先に進みましょう、とシロエ君が纏めに。
シロエ 「仏様が何の出発を待つのか、其処が大事です」
マツカ 「ですよね、ぼくも知りたいわけで…」
やはり聞くのが早いですよ、とマツカ君の言。
マツカ 「キースに確認を取りさえすれば、解決かと」
キース 「まったくだ。勝手にワイワイ騒ぎやがって!」
俺の話を最後まで聞け、とキース君の苦々しい顔。
キース 「出発を待って頂きたい、で分からないのか?」
シロエ 「ですから、それで混乱してるんですけど!」
キース 「サムがヒントを言っただろうが!」
一同 「「「えっ?」」」
いつの話だ、と皆の視線がサム君に。
シロエ 「サム先輩、謎が解けそうなんですか?」
サム 「解けねえから、困ってるんじゃねえかよ」
マツカ 「何も聞いてはいませんけど…」
キース 「お前たちの耳は、節穴なのか!」
枕経と聞こえなかったか、と副住職の怒声。
それが何か…?
2023/05/05 (Fri)
☆ブラックな職かも
ゴールデンウイークは宇宙を満喫、楽しかった御一同様。
第二土曜は生徒会長宅でして、馴染みの場所が一番で…。
シロエ 「あのですね…。耳が節穴って、言葉として…」
スウェナ「どうかと思うわ、節穴は目でしょ?」
キース 「お前たちの場合、耳でも同じだ!」
穴があるというだけだろうが、と副住職が吊り上げる眉。
キース 「俺が、仏様に待って頂きたいのはだな…」
ジョミー「出発だよね?」
キース 「枕経は、出発に直結なんだぞ!」
一同 「「「えっ?」」」
どういう意味だ、と誰もがキョトン。
シロエ 「えーっと…? 枕経って、何でしたっけ?」
サム 「仏様の枕元で、最初にお経を読むヤツな」
スウェナ「出発と、どう繋がるのよ?」
キース 「仏様が出ないと、枕経は発生しないんだ!」
あの世へ出発なさったからこそ必要で…、と副住職。
キース 「その出発を延ばして欲しい、と言っている!」
一同 「「「あー…」」」
やっと分かった、と一同、納得。
シロエ 「踏ん張って欲しいわけですよ、ソレ…」
ジョミー「頑張って持ち堪えてくれ、ってことかあ…」
キース 「理解するまでに、どれだけかかってるんだ…」
これだから素人さんは困る、とキース君の渋面。
キース 「サムとジョミーも、もっと知識をだな…」
ジョミー「要らないから!」
サム 「そう言わねえでよ、俺と一緒に勉強しようぜ」
ジョミー「嫌すぎるし!」
仏様が出たら呼び出しな職業なんて…、とジョミー君。
ジョミー「本職のキースでも、出発の延期を希望だよ?」
サム 「あー…。そこは確かにキツイよなあ…」
キース 「此処は居心地がいいんだが…」
それが欠点というヤツで…、とキース君の深い溜息。
キース 「出先と違って、即、元老寺に戻れるし…」
シロエ 「暇にしてるのも、バレバレですしね…」
キース 「そうなんだ。何処かへ出掛けているのなら…」
戻れないから呼ばれないが、と嘆く人。
ブラック企業…?
2023/05/06 (Sat)
☆夜以外は呼び出し
ゴールデンウイークは宇宙だった面々、大満足ですけど。
第二土曜は生徒会長宅で、馴染みの場所が一番だそうで。
シロエ 「仏様が混み合ったら、即、呼び出しですか…」
キース 「そうなんだ。親父だけでは手が足りないし…」
仏様はお待たせ出来ないからな、とキース君の嘆き節。
キース 「御本人は待って下さっても、御家族とかは…」
サム 「坊主が来ねえと、何も始まらねえもんなあ…」
シロエ 「せめて夜まで、って言いましたよね?」
夜なら呼び出しは来ないんですか、とシロエ君の問い。
シロエ 「流石に其処は、待って下さるとか…?」
キース 「そうだな、電話はかかって来るが…」
出動するのは翌日になる、と副住職。
キース 「仏様の家が近いなら、行くこともあるが」
サム 「基本、次の日になるってことな?」
キース 「ああ。もっとも、朝イチで行かないと…」
文句を言われても仕方ないんだ、とキース君の溜息が。
キース 「俺の救いは、二番手という所だけで…」
シロエ 「違った場合は、もれなく出動なんですね?」
キース 「そうなるな。ケータイがある分、昔よりは…」
相当、マシになったらしいぞ、とキース君の言。
キース 「無かった時代は、寺で待機が大原則で…」
サム 「まさか、休日、無かったのかよ?」
キース 「それに近いな、出先からでも日に何回か…」
寺と連絡を取っておく必要が…、と説明が。
キース 「でないと、檀家さんもお困りになるし…」
シロエ 「でもですね…。住職だけのお寺だったら…」
スウェナ「電話番の人、いないわよ?」
キース 「そういう時は、檀家さんがだな…」
留守の間の連絡先になったらしい、と昔ならではの方法。
キース 「住職も、他の檀家さんも、電話するなら…」
シロエ 「その檀家さんの家ですか…」
サム 「でもって、仏様の有無を確認なのな?」
キース 「そう聞いている」
その時代よりはマシなんだが…、とぼやく人。
でしょうね…。
2023/05/07 (Sun)
☆諸刃の剣なアイテム
ゴールデンウイークは宇宙を満喫した、お馴染みの面々。
第二土曜は生徒会長宅でのんびり、いつもの過ごし方で。
シロエ 「今は、ケータイがありますからねえ…」
スウェナ「留守にしてても、安心なわけね?」
キース 「戻って出動な点は同じだが、そこまでの…」
連絡にかかる時間が劇的に減ったわけで…、と副住職。
キース 「空いた時間で、蕎麦くらいは充分、食えるぞ」
ジョミー「それって、立ち食い蕎麦だよね?」
キース 「いや、店に入って注文して、だ…」
食って出られる程度にはある、とキース君の答え。
キース 「多分、丼でもいけるだろうな」
サム 「あー…。注文してから、すぐに来るヤツな?」
キース 「正解だ。でもって、サッサと食べられて…」
出られる店なら何でもいけるな、と親指をグッと。
キース 「ラーメンだろうが、マックだろうが…」
シロエ 「食べる時間が出来たくらい、便利なんですね」
今の時代は、とシロエ君の相槌。
シロエ 「とはいえ、仏様が出たら出勤ですし…」
ジョミー「ブラックだよねえ、思いっ切り…」
キース 「言わないでくれ、気が滅入る」
ついでに言霊と言うからな、とキース君の眉間に皺が。
キース 「呼び出しが来たら、俺の休日は…」
シロエ 「吹っ飛んで、終了なんですね」
キース 「此処にいるのは、親父は百も承知だからな!」
嘘をついても無駄なんだ、と深い溜息。
キース 「ケータイは、確かに便利なんだが…」
サム 「もしかしなくても、GPSかよ?」
キース 「まさにソレだな、俺の居場所はバレバレだ」
諸刃の剣というヤツで…、と副住職が竦める肩。
キース 「調べられたら、もう、一発で…」
シロエ 「戻れる場所にいるのが、バレる勘定ですか…」
ジョミー「今から出掛けるトコだ、って言っても…」
サム 「直ぐに戻れ、で終わりだよなあ…」
キース 「あの親父だしな!」
許してくれるわけがない、と呻いてますけど。
ブラックすぎ…。
2023/05/08 (Mon)
☆間違えられる職業
ゴールデンウイークを宇宙で過ごして、満足な御一同様。
第二土曜は生徒会長宅でのんびり、馴染みの場所が一番。
シロエ 「アドス和尚には、勝てませんよね…」
キース 「帰れと言われたら、帰るしかないんだ」
此処の欠点は其処になるな、とキース君の嘆き節。
キース 「ケータイが諸刃の剣なのと同じで…」
サム 「メリットがあれば、デメリットもあるのな…」
スウェナ「大抵のモノは、そういうものなんだけど…」
キースの場合は極端すぎよね、とスウェナちゃん。
スウェナ「お坊さんがブラックすぎるのかしら?」
シロエ 「それっぽいですよね、どう考えても」
キース 「坊主という職業が、と言って欲しいんだが…」
でないと坊主がヤバいように聞こえる、とキース君の言。
キース 「ただでも、ヤクザと間違えられるのに…」
一同 「「「えっ?」」」
何故にヤクザ、と一同、ポカーン。
シロエ 「えっと…? 全く真逆の職業ですよ?」
サム 「だよなあ、虫も殺さねえのが坊主でよ…」
ジョミー「ヤクザはヒットマンだよねえ?」
抗争とかも普通にあるし…、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「どう転がったら、間違えるわけ?」
スウェナ「数珠と拳銃、似ても似つかないわよ?」
キース 「いや、心構えとかではなくてだな…」
外見の方が問題なんだ、とキース君の渋面。
キース 「見た目だけでは、区別がつかないし…」
シロエ 「それって、ますます謎なんですけど!」
お坊さんとヤクザじゃ違い過ぎます、とシロエ君。
シロエ 「服装からして別物ですよ!」
キース 「坊主が坊主をやってる時はな」
一同 「「「は?」」」
なんのこっちゃ、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「お坊さんは、お坊さんじゃないですか」
ジョミー「理論が破綻してるよ、ソレ」
キース 「違う、坊主にも生活があって…」
サム 「坊主で暮らしてるんじゃねえかよ」
職業なんだぜ、とサム君のツッコミが。
まさに…。
2023/05/09 (Tue)
☆隠居でも呼び出し
ゴールデンウイークは宇宙を満喫、楽しんだ面々ですが。
第二土曜は生徒会長宅で、馴染みの場所が一番という話。
シロエ 「お坊さんになったら、お坊さんですよ?」
スウェナ「ブラック企業みたいな仕事で、一生でしょ?」
定年も退職も無いんじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「隠居していたって、駆り出されそうよ?」
サム 「あー…。キースが呼び出されるみたいによ…」
シロエ 「手が足りないなら、ありそうですよね」
住職も副住職も多忙な時は…、とシロエ君も。
シロエ 「三番手がいるのなら、使う気がします」
キース 「それで正解だ」
サム 「マジかよ、三番手が出動なのかよ!?」
キース 「どうしても、と頼まれた時だけなんだが…」
なにしろ、高くつくからな、と副住職。
キース 「隠居している老僧なんだぞ、位も高いし…」
シロエ 「お布施が高くなるわけですね?」
キース 「そうなんだ。だから普通は、三番手は出ない」
翌日までお待ち頂くコースになる、とキース君の解説。
キース 「だが、かまわないから頼む、となったら…」
サム 「隠居してても、出動なのな…」
マジで一生モノの仕事ってか、とサム君、うんうん、と。
サム 「でもよ、それだと、さっきの話が…」
シロエ 「やっぱり破綻して来ますよねえ?」
スウェナ「お坊さんは常に、お坊さんをやってるのよ?」
隠居したって呼び出しじゃない、とスウェナちゃんの言。
スウェナ「ヤクザと間違われるわけがないでしょ!」
キース 「だから、坊主にも生活がある、と…」
シロエ 「坊主をやって、それで生活じゃないですか」
キース 「それは生計で、生活じゃない!」
坊主にも生活というものが…、と副住職の反論が。
キース 「買い物にも行くし、旅行にも…」
サム 「そりゃまあ、なあ…?」
シロエ 「でも、ヤクザには見えませんよ?」
キース 「そう思うのか?」
TPOを考えてみろ、と言ってますけど。
買い物の…?
2023/05/10 (Wed)
☆ヤクザに見える場所
ゴールデンウイークは宇宙で過ごした、お馴染みの面々。
第二土曜は生徒会長宅で、いつもの場所が一番なわけで。
シロエ 「TPOって言われてもですね…」
ジョミー「買い物とか、作務衣でもいいんじゃないの?」
別に法衣で行かなくたって…、とジョミー君。
ジョミー「逆に法衣で行ってもいいよね、急ぐ時はさ」
キース 「なら、旅行だと、どうなると思う?
シロエ 「お坊さんの団体旅行ですか?」
キース 「それが一番、ヤクザと間違われるヤツだ!」
スキンヘッドの団体だぞ、とキース君が竦める肩。
キース 「下手にスーツを着込んでいたら、完璧に…」
シロエ 「組の旅行に見えるかもですね…」
キース 「分かったか! かと言って、旅行中にだな…」
法衣の団体というのもダメだ、とキース君の仏頂面。
キース 「他の皆さんが、温泉だとか、観光地でだ…」
スウェナ「はしゃいでる所に、お坊さんの団体なのね?」
キース 「そうなるんだが、嬉しいか?」
一緒になってしまったら…、という質問。
キース 「店で食事の真っ最中に、坊主がゾロゾロと…」
シロエ 「入って来て、隣のテーブルに座るんですね?」
キース 「当然だ。坊主も飯を食うんだからな」
一同 「「「うわー…」」」
それは誰でも避けたいヤツ、と一同、ガクブル。
シロエ 「嫌すぎますから!」
スウェナ「ファミレスでも遠慮したいわよ!」
気分が一気に下がるじゃないの、とスウェナちゃん。
スウェナ「それくらいなら、ヤクザの方が…」
キース 「まだマシだろうが!」
間違われても諦めるしか…、と副住職が繰る数珠レット。
キース 「そういう意味でも、損な職業で…」
ジョミー「ぼくは絶対、そんな職業、御免だから!」
サム 「でもよ、せっかく僧籍なんだしよ…」
キース 「修行だけでも、しておいて損は無いと思うが」
??? 「そんなことより、お出掛けすべき!」
出先なら呼び出しも来ないんだし、と割り込みが。
えっと…?
2023/05/11 (Thu)
☆呼び出されない場所
ゴールデンウイークは宇宙を満喫、そういう面々ですが。
第二土曜は生徒会長宅でして、馴染んだ場所が一番で…。
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
??? 「御挨拶だねえ、毎度の台詞だけどさ」
定番すぎ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「ぼくの青の間から来たんだけれど?」
キース 「来なくていい!」
Aブルー「そう言わないで、此処はお出掛け!」
キース 「はあ?」
何の話だ、とキース君が見開く瞳。
キース 「俺に呼び出しは来ていないんだが?」
Aブルー「違うよ、お出掛けしてる時はさ…」
その呼び出しが来ないんだよね、とソルジャーの言。
Aブルー「だから、次の土曜日はみんなでお出掛け!」
一同 「「「ええっ!?」」」
Aブルー「季節もいいし、河原でバーベキューだよ!」
楽しくて美味しいイベントだしさ、と笑顔な人。
Aブルー「マツカの別荘の近くの川とか、最高だよね!」
キース 「また、俺にババを引けと言うのか!」
余計な面子が来るヤツで…、とキース君の引き攣った顔。
キース 「下僕にされたり、カエル袋にされたりと…!」
シロエ 「いいですねえ!」
一同 「「「は?」」」
どの辺が、と一同、キョトン。
ジョミー「あのさあ、今の話の何処がいいわけ?」
シロエ 「いいに決まっているでしょう!」
キース先輩がババなんですよ、とシロエ君が立てる親指。
シロエ 「つまり、ぼくたちはフリーなわけです!」
サム 「あー…。キースが一人で引き受けなのな?」
厄介事も、余計な面子も…、とサム君も手をポンと。
サム 「いいじゃねえかよ、バーベキュー行こうぜ!」
スウェナ「そうねえ、全部、キースに丸投げなんだし…」
ジョミー「食べて遊んで、思い切り楽しめるヤツだよね」
シロエ 「でしょう? 反対する理由は無いですよ」
キース 「待て、俺の立場はどうなるんだ!」
何故、俺だけが…、と怒鳴ってますけど。
自己責任…?
2023/05/12 (Fri)
☆渡りに船な展開
ゴールデンウイークは宇宙だった面々、第二土曜は普通。
生徒会長宅でのんびり、其処へソルジャーが来たわけで。
Aブルー「キースの立場は、下僕でいいと思うんだけど」
シロエ 「ですよね、自分でそう言いましたし…」
キース 「なんでそうなる!」
ジョミー「またババなヤツ、って決め付けてたよ?」
誰もなんにも言わない内に…、とジョミー君。
ジョミー「みんな、内心、ドン引きだった筈だよね?」
シロエ 「当然ですよ、迷惑な面子とお出掛けなんて!」
サム 「正直、詰んだと思ったぜ」
スウェナ「私も同じよ、人生終わった気分だったわ」
ロクな結果にならないんだし…、とスウェナちゃんも。
スウェナ「お花見の時は、キースが下僕で丸投げで…」
シロエ 「楽だったんですけど、今回は…」
ジョミー「ダメな気しか、していなかったよねえ…」
誰だってさ、とジョミー君が広げる両手。
ジョミー「其処へキースが名乗り出たわけで…」
シロエ 「これはもう、押し付けるしかないですよ!」
サム 「うんうん、渡りに船ってヤツな」
諦めてババを引くしかねえよ、とサム君、ズズイと。
サム 「次の土曜日、どうせ詰みだぜ」
キース 「どういう意味だ?」
サム 「そりゃよ、これだけ日が悪けりゃよ…」
呼び出しが来るコースでねえの、とサム君の指摘。
サム 「此処で昼飯とか、コーヒーとかをよ…」
シロエ 「楽しもうとしたタイミングで、ですね?」
キース 「うっ…」
そうかもしれん、と言葉に詰まる副住職。
キース 「確かに、そういう時に限って…」
サム 「呼び出し食らって、帰ってねえか?」
ジョミー「あるあるだよねえ…」
今回もソレが来るんじゃないの、とジョミー君、ニヤリ。
ジョミー「お出掛けしてたら、呼び出しは無いよ?」
キース 「しかしだな…!」
ぶるぅ 「ねえねえ、マツカ、食材は?」
マツカ 「それはもちろん…」
最高のを用意させますよ、と太鼓判。
いい話かも…。
2023/05/13 (Sat)
☆坊主らしく選べ
第二土曜は生徒会長宅な御一同様、馴染んだ場所が一番。
其処へソルジャー登場でして、バーベキューを提案で…。
Aブルー「いいねえ、最高の食材でバーベキュー!」
ぶるぅ 「お肉も、それに海鮮もだよね?」
マツカ 「ええ。野菜の方も、色々揃えておきますよ」
一同 「「「イイネ!」」」
これは決まり、と誰もが歓声。
ジョミー「次の土曜は、バーベキュー!」
サム 「楽しみだよなあ、食って、食いまくって…」
シロエ 「川遊びとかも出来ますよね」
Aブルー「あそこの川は、水も景色も綺麗だしねえ…」
水の星って気分がするよ、とソルジャー、ウットリ。
Aブルー「まさに地球だね、マツカ、よろしく!」
マツカ 「いつもの皆さんでお越しですよね?」
Aブルー「そう! ぼくのハーレイと、ぶるぅとね!」
ぶるぅもきっと喜ぶよ、とソルジャーが立てる親指。
Aブルー「キースがお気に入りみたいだし…」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「ぼくのシャングリラには、いないタイプで…」
悪戯のし甲斐があるらしくって、とソルジャーの笑み。
Aブルー「頑張って遊ばれてくれたまえ!」
キース 「待て、俺はまだ…」
引き受けるとは言っていない、とキース君、真っ青。
キース 「こいつらが決め付けているだけで…!」
シロエ 「いえ、キース先輩が自分で言いました!」
ぶるぅ 「んとんと、ぼくにも、そう聞こえたけど…」
そうじゃないの、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」も。
ぶるぅ 「また俺がババを引くヤツだ、って…」
キース 「それは言葉の綾でだな…!」
サム 「でもよ、これだけ詰んじまうとよ…」
ブルー 「此処で過ごしてても、呼び出しだろうね」
一人だけ途中で帰るコース、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「仏様は、待って下さらないからねえ…」
サム 「それくらいなら、坊主としてはよ…」
ブルー 「皆が喜ぶコースをさ…」
選ぶのが筋というのもので、と銀青様の仰せ。
ごもっとも…。
2023/05/14 (Sun)
☆逆らうなら帰れ
週末を生徒会長宅で過ごす面々、次の土曜の計画が浮上。
ソルジャーの案で、河原でバーベキューなコースでして。
サム 「キース、銀青様のお言葉だぜ?」
ジョミー「お坊さんなら、此処は素直に従うべきだよね」
キース 「ブルーは、俺の師僧ではない!」
ブルー 「まあ、そうなんだけど、坊主の世界は…」
一種の階級社会だからね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「僧階が上の坊主が来たら、下座に下がって…」
サム 「失礼のないようにするんだろ?」
キース 「うっ…」
ブルー 「まして、お言葉を賜ったんなら…」
有難く聞いてこそだろう、と銀青様の厳しい瞳。
ブルー 「師僧じゃないから、というのはねえ…」
サム 「どうかと思うぜ、プロなんだしよ」
ジョミー「アドス和尚にチクッたら?」
ブルーがチクれば一発だよね、とジョミー君、目がマジ。
ジョミー「逆らったから、今日は強制送還、って…」
シロエ 「今すぐ実行するんですね?」
ジョミー「そう! 瞬間移動で送り返して、思念波で…」
事情を伝えるべきだと思う、と恐ろしい台詞が。
ジョミー「アドス和尚の耳に入ったら、詰みだよねえ?」
シロエ 「間違いなく、死ねるヤツですよ」
サム 「この際、それでいいんでねえの?」
ブルー 「そうしようかな、逆らった罰で」
ぶるぅ、折詰を用意して、と生徒会長、指をボキボキと。
ブルー 「キースの食事は、家では用意していないしね」
ぶるぅ 「オッケー、元老寺で食べる分だね!」
精進にした方がいいかな、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「本堂で罰礼、確実だろうし…」
ブルー 「肉や魚は避けて、詰めてあげてよ」
ぶるぅ 「分かった、栄養たっぷりで…」
でも精進で…、と早速、扉の方へ。
ぶるぅ 「キース、ちょっとだけ待っててねーっ!」
キース 「俺に、帰れと!?」
ブルー 「ぼくの言葉に従えないなら、帰りたまえ!」
折詰があるだけマシだろう、と睨んでますけど。
帰れと…?
2023/05/15 (Mon)
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