シャングリラ学園つれづれ語り
☆山の別荘な季節
さて、7月。暑さの方もいよいよ本番、太陽もギラギラ。
休日は生徒会長宅が一番、涼しく過ごしている御一同様。
シロエ 「いいですねえ…。此処はホントに天国ですよ」
ジョミー「だよねえ、外は暑すぎてさ…」
サム 「先月みたいにはいかねえよな、うん」
川遊びは楽しかったけどよ、とサム君が眺める窓の外。
サム 「こう暑くなると、浮き輪で川下りはキツイぜ」
シロエ 「アレ、乗っかってるだけでしたしね…」
ジョミー「水はかかるけど、太陽は上から直射だし…」
こんがり焼かれてバテるヤツだよ、とジョミー君も。
ジョミー「やっぱり夏は、身体ごと水に入らなきゃ!」
サム 「海とプールの季節だよなあ…」
マツカ 「高原だと、かなり涼しいですよ?」
スウェナ「そうね、夏休みに入ったら…」
今年も山の別荘でしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「ねえ、マツカ?」
マツカ 「もちろんです。楽しみにしてて下さいね」
一同 「「「イイネ!」」」
涼しい高原で別荘ライフ、と誰もが歓声。
ジョミー「ジビエとかだって、食べられるよね?」
マツカ 「ええ、鹿もイノシシもいけますよ」
サム 「楽しみだよなあ、何が食えるかなあ…」
シロエ 「流石にジビエは、キース先輩には…」
ちょっとハードル高すぎですよね、とシロエ君。
シロエ 「アユの塩焼き、美味しかったんですけど…」
ジョミー「焼きたての熱々に、塩を振ってさ…」
サム 「美味かったよなあ、最高だったぜ」
キース 「俺は命が懸かってたんだが…!」
焦がしたら、ぶるぅの餌食だからな、とキース君の渋面。
キース 「あんな橋は、二度と渡りたくない!」
シロエ 「そうでしょうねえ…」
命懸けで料理するなんて…、とシロエ君の相槌。
シロエ 「別荘では食べる方ですね?」
キース 「当然だろう!」
ジョミー「鹿とか、イノシシ料理とか…」
キース 「無理すぎるからな!」
俺を何だと思ってるんだ、と叫んでますけど。
料理人…?
2023/07/01 (Sat)
☆命を懸ける料理
もうすぐ夏休みな季節到来、週末は生徒会長宅ですけど。
山の別荘が楽しみな面々、ジビエ料理に期待なわけで…。
ジョミー「でもさ、石焼きビビンバ、絶品だったし…」
サム 「アユの塩焼きも美味かったぜ?」
あっちのぶるぅも大満足でよ…、とサム君が立てる親指。
サム 「もしかして、ジビエもいけるんでねえの?」
スウェナ「レシピがあったら、出来そうよねえ?」
シロエ 「あー…。ぶるぅは上手に作れますから…」
ジョミー「出来ないことはないと思うんだよね」
挑戦するのもいいんじゃないの、とジョミー君。
ジョミー「山の別荘なら、ぶるぅも来ないし…」
キース 「俺が命を懸ける必要も、全く無いと思うが?」
作る理由がゼロだからな、とキース君の苦い顔付き。
キース 「命懸けだからこそ、必死だったが…」
ジョミー「ぼくたちだけだと、手抜きするって?」
キース 「普通、そうなる流れだろう!」
それともアレか…、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「お前たちの方も命を懸ける、と?」
ジョミー「えっと…?」
キース 「そういう場合は、ウインウインで…」
俺が料理をしてもいいが、とキース君。
キース 「そっちが命懸けで来るなら、俺だって…」
サム 「手抜きしねえで、頑張るってか?」
キース 「ああ、全力で調理する!」
ただしイノシシに限るからな、と食材の指定が。
キース 「鹿は認めん、イノシシだけだ!」
ジョミー「なんで、イノシシ?」
キース 「自信があるなら、クマも許そう」
イノシシかクマでやってくれ、と腕組みする人。
キース 「どっちになっても、俺はかまわん」
シロエ 「ちょ、待って下さい、キース先輩!」
それってまさか…、とシロエ君の悪い顔色。
シロエ 「捕まえて来い、というわけですか?」
キース 「他に何があると?」
ジョミー「無理すぎるから!」
キース 「俺も無理だし、お互い様だ」
ジビエ料理は諦めろ、と睨んでますけど。
正論かも…。
2023/07/02 (Sun)
☆オマケして欲しい
じきに夏休みに入る週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
山の別荘に行く話から、ジビエ料理になったんですけど。
ジョミー「捕まえないと、料理しないって?」
キース 「命懸けの料理を注文するなら、当然だろう!」
そっちも命を懸けるべきだ、とキース君、腕組み。
キース 「もっとも、俺は料理するだけで…」
シロエ 「命は懸かっていませんよねえ?」
あっちのぶるぅは来ないんですし…、とシロエ君。
シロエ 「その分、オマケして貰えませんか?」
キース 「オマケだと?」
シロエ 「ええ。罠を使うの認めて欲しいんです」
ジョミー「いいね、ソレ!」
罠ならリスクがグンと減るよ、とジョミー君も。
ジョミー「そりゃまあ、罠から外す時には…」
サム 「大暴れかもしれねえけどよ、捕まえる時は…」
シロエ 「安心、安全だと思いませんか?」
立ち向かうわけじゃないですからね、とシロエ君の見解。
シロエ 「ガチで勝負だと、ヤバいですけど…」
ジョミー「罠なら、牙とか避けられるもんね…」
クマにしてもさ、と頷くジョミー君。
ジョミー「ケチケチしないで、オマケでお願い!」
キース 「そう来たか…。だが、甘いな」
シロエ 「認めてくれないんですか?」
キース 「俺はいいんだが、お前たちの身が危ういぞ」
罠を使って捕まえたらな、と妙な台詞が。
キース 「それでいいなら、好きにしてくれ」
ジョミー「何それ、なんで危ないのさ?」
シロエ 「罠のプロではないからでしょうか…?」
実は外す時が危ないだとか…、とシロエ君の問い。
シロエ 「窮鼠猫を噛むの、猛獣バージョンですか?」
キース 「もちろん、それも有り得るんだが…」
もっと根本的な所になるな、とキース君、ニヤリ。
キース 「お前たち、罠を仕掛けるんだろう?」
シロエ 「そうですけど?」
キース 「罠を仕掛けたら、お上が来るぞ」
一同 「「「お上?」」」
何のことだ、と顔を見合わせる面々ですけど。
お上…?
2023/07/03 (Mon)
☆お上が来る罠
夏休みを控えたシャン学メンバー、週末は生徒会長宅で。
山の別荘へ行く話から、ジビエ料理を希望ですけれど…。
シロエ 「お上って、どういう意味ですか?」
キース 「知らんのか? お上と言えば、お上だろうが」
その他に何があると言うんだ、とキース君の渋面。
キース 「上様とまでは言っていないぞ、ただのお上で」
シロエ 「あのぅ…。もしかして、国家権力をですね…」
持っている人のことでしょうか、とシロエ君の質問。
シロエ 「お役人とか、警察官とか、そういう系の…」
キース 「まさにソレだな」
俺も正確な管轄までは知らないが…、とキース君。
キース 「どれが来るかは分からないんだが、確実に…」
ジョミー「そういう人が、やって来るって?」
キース 「罠を仕掛けた場合はな!」
逮捕かどうかは俺も知らん、と繰る左手首の数珠レット。
キース 「とにかく、ただでは済まないぞ」
シロエ 「なんで逮捕で、お上なんです!」
キース 「逮捕かは知らんと言ったろう!」
シロエ 「でも、そのくらいにヤバいんですよね?」
どうして罠でそうなるんです、とシロエ君の更なる問い。
シロエ 「罠は違法じゃない筈ですけど?」
スウェナ「そうでもないでしょ、罠によっては…」
ブルー 「アウトなヤツも存在するねえ、霞網とか」
動物用だとトラバサミが違法だったっけ、と生徒会長。
ブルー 「使った場合は、大変なことに…」
シロエ 「あー…。でも、そういうのを使わなければ…」
サム 「お上なんかは来ねえだろ?」
適切に使用してればよ、とサム君の言。
サム 「普通の罠なら、何も問題ねえんだし…」
シロエ 「いけますよねえ?」
ヤバい橋なんか渡りませんよ、とシロエ君。
シロエ 「合法的に捕まえますって、真っ当な罠で」
ジョミー「そうだよ、猟師の人に借りてさ」
キース 「借りた時点で、詰むと思うが」
一同 「「「えっ?」」」
なんで詰むんだ、と一同、キョトン。
何故だと…?
2023/07/04 (Tue)
☆詰む理由が謎
夏休みを控えた週末、生徒会長宅で過ごす面々ですけど。
山の別荘へ行く話から、キース君のジビエ料理を希望で。
シロエ 「借りた時点で、何故、詰むんです?」
ジョミー「猟師さんから借りるんだよ?」
サム 「違法な罠は持ってねえだろ、プロなんだしよ」
でねえと自分が詰むじゃねえか、とサム君の指摘。
サム 「プロなら、免許も要りそうだしよ…」
シロエ 「要るでしょうねえ、狩猟免許と言いますから」
ジョミー「鉄砲だけじゃないのかな、ソレ」
ブルー 「違うよ、罠の猟師も免許は必須だよね」
ちゃんと試験があるんだから、と生徒会長の解説が。
ブルー 「ついでに更新もしなきゃダメでさ…」
サム 「んじゃ、プロ中のプロだよな?」
ブルー 「そういうことだね、罠が専門でも」
シロエ 「だったら余計に、違法な罠は持ってませんよ」
免許取り消しになるでしょうし…、とシロエ君。
シロエ 「安心して借りに行けますってば!」
キース 「だから、その時点で詰むと言ったが?」
ジョミー「違法な罠を貸してくれとは言わないよ!」
サム 「俺たち、其処までバカじゃねえぜ?」
違法な罠の威力が凄えにしても…、とサム君の言。
サム 「そもそも、罠の種類ってヤツに疎いしよ…」
シロエ 「お勧めのヤツを借りて、使い方もですね…」
きちんと聞いて使いますよ、とシロエ君も。
シロエ 「ですから、詰むような要素は何も…」
サム 「何処にもねえと思うけど?」
キース 「分かっていないな、今、何月だ?」
一同 「「「えっ?」」」
いきなり何を言い出すんだ、と皆の視線がカレンダーに。
ジョミー「7月だけど?」
キース 「ああ、7月だな」
7月の季節は何だと思う、とキース君が指すカレンダー。
キース 「一般的な答えでいいんだが…」
一同 「「「一般的?」」」
キース 「常識でいい、と言っている!」
一同 「「「常識?」」」
ますます謎だ、と首を傾げる御一同様。
常識…?
2023/07/05 (Wed)
☆謎すぎる季節
じきに夏休みを迎える週末、生徒会長宅に来ている面々。
山の別荘行きが楽しみなわけで、ジビエ料理に期待な今。
シロエ 「常識と言われてもですね…」
サム 「誰に聞いても、7月とくればよ…」
夏じゃねえか、とサム君の答え。
サム 「それともアレかよ、他にも説があるのかよ?」
キース 「あるからこそ、常識でと言ったわけだが?」
ジョミー「そんなの、誰が言ってるわけ?」
でもってソレだといつになるわけ、とジョミー君の問い。
ジョミー「まさか、春とか言わないよね?」
キース 「全くの逆だ、7月は秋だ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
そんな馬鹿な、と一同、仰天。
シロエ 「秋って、7月が秋なんですか!?」
キース 「立派に秋の始まりだな」
夏は先月で終わっている、とキース君、キッパリ。
キース 「いいか、五月雨は梅雨なんだぞ?」
一同 「「「梅雨?」」」
五月の雨と言うじゃないか、と誰もがポカーン。
ジョミー「なんで五月雨が梅雨になるのさ?」
キース 「ズバリ、5月に降るからだが?」
シロエ 「待って下さい、それって、もしかして…」
旧暦というヤツなんですか、とシロエ君。
シロエ 「確か、思い切りズレてますよね…?」
サム 「あー…。8月に立秋とか言うよな、アレ…」
でもよ…、とサム君が顎に当てる手。
サム 「立秋は8月で、そこまでは夏だぜ?」
シロエ 「ですよね、7月は夏ですってば!」
キース 「その辺は色々とややこしいんだ!」
だが、7月と言えば秋で…、とキース君、譲らず。
キース 「桔梗は夏の花ではないぞ」
一同 「「「え?」」」
桔梗は夏の花だろう、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「普通に夏に咲いていますよ?」
キース 「だが、6月には咲かないんだが?」
シロエ 「そうですけど…」
キース 「だから桔梗は、秋草なんだ!」
一同 「「「秋!?」」」
そんな無茶な、と一同、目が点ですけど。
秋だと…?
2023/07/06 (Thu)
☆借りたら通報
もうすぐ夏休みな週末の土曜、生徒会長宅で過ごす面々。
山の別荘へ行く話から、キース君のジビエ料理を希望で。
ジョミー「なんで桔梗が秋の花になるわけ?」
キース 「秋に咲くからに決まっているだろう!」
7月は秋になるんだしな、とキース君が指すカレンダー。
キース 「和歌の世界では、7月から9月までの間が…」
シロエ 「秋になるって言うんですか?」
キース 「そうなんだ。それで、常識で答えろと…」
俺は言った、とキース君、腕組み。
キース 「でないと、詭弁を弄するヤツが出そうだし…」
一同 「「「は?」」」
キース 「さっきの話だ、罠でお上が来る方だ!」
暦の話はもういいだろう、とバッサリ切り捨て。
キース 「さて、改めて聞かせて貰うが、今の季節は…」
シロエ 「いつになるのか、でしたよね?」
キース 「ああ、常識の方で頼むぞ」
ジョミー「思いっ切り、夏!」
立秋は来月なんだしね、とジョミー君、自信満々の答え。
ジョミー「間違ってないと思うけど?」
キース 「その通りだ。でもって、罠を借りるんだな?」
シロエ 「ええ、マツカ先輩に相談してですね…」
サム 「腕のいい猟師を探して貰おうぜ!」
コネはあるだろ、とサム君の視線がマツカ君に。
サム 「ジビエの仕入れに使うだろうしよ」
マツカ 「まあ、そうですね」
サム 「んじゃ、決まりな!」
罠の借り賃の方も頼むぜ、とサム君、親指をグッと。
サム 「俺たちじゃ、払えねえからよ」
マツカ 「えっと、その件なんですけれど…」
ジョミー「けど、って、何か問題でも?」
キース 「流石だな。ジビエに馴染みがあるだけに…」
マツカも気付いているようだぞ、とキース君。
キース 「そうだな、マツカ? 罠を借りたら…」
マツカ 「多分、通報されちゃいますよ」
一同 「「「ええっ!?」」」
キース 「分かったか!」
一同 「「「えええ…?」」」
なんで通報、と誰もがポカーンですけれど。
通報…?
2023/07/07 (Fri)
☆問題は何処に
夏休みが近い週末の土曜日、生徒会長宅に来ている面々。
マツカ君の山の別荘が楽しみ、そこからジビエ料理な話。
シロエ 「どうして通報されるんですか!」
ジョミー「黙って借りて行くんだったら、ヤバいけど…」
サム 「ちゃんと頼んで、金も払うんだぜ?」
通報される理由がねえよ、とサム君の不満そうな顔。
サム 「それともアレかよ、狩猟免許の関係で…」
シロエ 「無免許だから、ってことなんでしょうか?」
マツカ 「いえ、その件なら、いけないことも…」
ないんですよね、とマツカ君の答え。
マツカ 「設置する人には免許が無くても、監督が…」
ジョミー「プロの人なら、オッケーなんだ?」
マツカ 「ええ。ですから、猟師さんに来て頂いて…」
指導して貰えば問題無いです、とキッパリ断言。
マツカ 「そうでなければ、困る人たちが増えますよ」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「農家の人とか、林業をやってる人ですね」
シロエ 「あー…。被害が出てるんでしたっけ…」
作物を食べられるとか、荒らされるとか…、とシロエ君。
シロエ 「免許が無いと罠はダメなら、困りますよね…」
マツカ 「でしょう? 免許の件は無関係です」
皆さんだって罠を使えますよ、とマツカ君の言。
マツカ 「ですから、今回の問題は、其処ではなくて…」
キース 「他の所にあるわけだ」
確実に通報されてしまうヤツが…、とキース君。
キース 「諦めるんだな、罠を借りるのは」
シロエ 「全然、納得出来ませんよ!」
素人さんでもいけるんでしょう、とシロエ君の反論。
シロエ 「農家の人とか、林業の人は!」
キース 「まあ、そうなるが…」
ジョミー「なら、いける気がするんだけど!」
ダメな理由が見付からないよ、とジョミー君。
ジョミー「もしかしなくても、言いがかり?」
キース 「それは無い!」
シロエ 「だったら、何処がダメなんです!」
きちんと説明して下さい、と怒鳴ってますけど。
問題って…?
2023/07/08 (Sat)
☆7月はアウト
もうすぐ夏休みなシャン学メンバー、週末は生徒会長宅。
山の別荘へ行く話から、キース君にジビエ料理を注文で。
キース 「言いがかりでないのは、マツカも承知だぞ?」
シロエ 「らしいですけど、罠は問題無いと…」
さっき、マツカ先輩が言いましたよ、とシロエ君の反論。
シロエ 「ぼくたちだけ、ダメと言われてもですね…」
サム 「納得出来るわけがねえだろ?」
ジョミー「そうだよ、何が問題なのさ!」
言いがかりじゃないなら言えるよね、とジョミー君。
ジョミー「キースでも、マツカでもかまわないけど…」
シロエ 「マツカ先輩、どうなんです!?」
マツカ 「ヒントでしたら、キースがとっくに…」
出していますよ、とマツカ君が指す壁のカレンダー。
マツカ 「今の季節を常識で、というヤツですけど」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「そのまま、素直に考えた場合…」
罠はアウトになるんですが、とマツカ君。
マツカ 「借りに行ったら断られるか、通報かです」
ジョミー「なんで、そういうことになるわけ?」
キース 「もちろん、今が7月だからだ!」
夏真っ盛りの…、とキース君、ピシャリと。
キース 「和歌の季節で来られた場合は、少し微妙で…」
マツカ 「ですよね、一応、秋ですから…」
場所によってはいけることも…、とマツカ君の相槌。
マツカ 「寒い土地だと、この辺で秋な季節でも…」
キース 「解禁になると言うからな」
一同 「「「え?」」」
キース 「此処まで聞いても分からないのか?」
お前たちの耳は飾りらしいな、とキース君が顰める顔。
キース 「罠と解禁で閃くヤツは、誰もいないと?」
シロエ 「えっ、まさか先月のアユみたいに…」
時期があるんじゃないでしょうね、とシロエ君。
シロエ 「今の季節は、罠を仕掛けたらダメだとか?」
キース 「猟期は冬がメインでだな…」
マツカ 「山の木の葉が、散った後の…」
見通しのいい頃なんですよ、と説明が。
ダメだと…?
2023/07/09 (Sun)
☆名物なコロッケ
夏休みを控えたシャン学メンバー、生徒会長宅での週末。
山の別荘が話題ですけど、キース君のジビエ料理を希望。
ジョミー「見通しのいい頃って、それ、猟銃じゃあ…?」
サム 「だよなあ、誤射をしねえためだろ?」
マツカ 「そうなんですけど、罠とかの猟も…」
キース 「セットで猟期が決まってるんだ!」
秋の終わりから冬までと…、とキース君、腕組み。
キース 「つまり、今の時期に罠で捕まえるのは…」
マツカ 「ダメなんですよね、何処の地域でも」
スウェナ「だから、借りたら通報なのね?」
マツカ 「ええ。通報よりは、叱られるコースだと…」
思いますけど…、とマツカ君の控えめな口調。
マツカ 「なんと言っても、高校生のやることですから」
一同 「「「あー…」」」
年はともかく、見た目はそうだ、と誰もが納得。
ジョミー「罠は無理かあ…」
サム 「くっそぉ、いい案だったのによ…」
シロエ 「ホントですよね、猟期だなんて…。あれっ?」
でも変ですよ、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「鹿肉とか、町おこしでですね…」
スウェナ「年中、やってるトコがあるわね…」
シロエ 「そうでしょう? 先月、川遊びした場所も…」
鹿肉コロッケが名物だったような、という指摘。
シロエ 「ぼくたちは寄ってませんけど、道の駅で…」
ジョミー「揚げたてが食べられるんだっけ?」
マツカ 「ああ、ありますね。確か、お店も何軒か…」
ある筈ですよ、とマツカ君。
マツカ 「本業は喫茶店とか、食堂ですけど」
サム 「鹿肉コロッケも食えるのな?」
マツカ 「厨房があれば作れますからね」
注文が入れば揚げるようです、と穏やかな笑み。
マツカ 「前に食べましたけど、美味しかったですよ」
シロエ 「それ、冷凍の鹿肉ですか?」
マツカ 「コロッケは冷凍かもですけど…」
シロエ 「冷凍前は新鮮なんですね?」
マツカ 「もちろんです!」
だって名物ですからね、と頷いてますけど。
新鮮だと…?
2023/07/10 (Mon)
☆一年中あります
もうすぐ夏休みなシャン学メンバー、生徒会長宅で週末。
マツカ君の山の別荘の話から、ジビエ料理に転がって…。
シロエ 「それって矛盾していませんか、新鮮だなんて」
ジョミー「変だと思うよ、どうやって新鮮な鹿肉を…」
手に入れるのさ、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「名物になるくらいなんだし、量だって…」
シロエ 「半端じゃないと思いますけど?」
冬の間に獲った分だけで足りるんですか、とシロエ君。
シロエ 「それとも、冷凍しておいた分が無くなると…」
サム 「鹿肉コロッケは作らねえのかよ?」
それだと人は呼べねえぜ、とサム君の意見。
サム 「そりゃ、期間限定の食べ物は多いけどよ…」
シロエ 「町おこしには向かないんじゃないですか?」
限られた季節しか無いのでは…、とシロエ君も。
シロエ 「ついでに、期間限定品とも聞きませんよね?」
ジョミー「そう、ソレ! 名物だっていう話しか…」
スウェナ「聞かないわよねえ…?」
いつも売られているような気が…、とスウェナちゃん。
スウェナ「今年の分は終わりました、って記事なんか…」
サム 「見たことねえよな、宣伝の方は見るけどよ」
ジョミー「年中、鹿肉、あるんじゃないの?」
でないと絶対、足りなくなるし、とジョミー君の疑問。
ジョミー「鹿の牧場って話も聞かないし…」
シロエ 「飼っているなら、ジビエじゃないですよ?」
ジョミー「だよねえ、やっぱり変だってば!」
一年中、あるとしか思えないよ、とジョミー君。
ジョミー「マツカ、ハッキリさせてくれない?」
マツカ 「ズバリ言うなら、ありますけど」
一同 「「「なんで!?」」」
どうして新鮮な鹿肉があるんだ、と誰もが仰天。
ジョミー「猟期じゃないのに、獲っていいって…?」
マツカ 「そうなりますね」
ジョミー「まさか、抜け道とか…?」
マツカ 「違いますけど」
ジョミー「えっと…?」
話が全然見えないんだけど、と途惑う人。
謎すぎ…。
2023/07/11 (Tue)
☆銃でもオッケー
夏休みが近い御一同様、涼しい生徒会長宅で過ごす週末。
山の別荘が楽しみなわけで、ジビエ料理の話になって…。
ジョミー「ちょっと確認してもいい?」
マツカ 「何でしょう?」
ジョミー「ぼくたちが罠を借りた場合は、通報だよね?」
マツカ 「いえ、厳重注意程度で済むかと…」
叱られるのは確かですけど、とマツカ君が見回す部屋。
マツカ 「どう見ても皆さん、高校生ですし…」
サム 「前途ある若者に、前科はつけねえ、って?」
マツカ 「はい。猟師さんも、後継者難な時代ですから」
恨まれるよりは恩を売る方かと…、とマツカ君の答え。
マツカ 「わざわざ罠を借りに来た高校生ですよ?」
シロエ 「あー…。通報するより、スカウトですか」
マツカ 「そうなりそうだと思いませんか?」
猟期になったらまたおいで、というヤツです、と解説が。
マツカ 「もし来てくれたら、後継者が出来ますよね?」
サム 「技術継承もバッチリってか?」
マツカ 「そうです、しかも、この人数で…」
一気に若手が増えるんですよ、と納得な話。
マツカ 「そっちに賭けて、通報はまず無いでしょう」
ジョミー「まあ、そうかも…。でもさあ…」
罠を借りるのはアウトだよね、とジョミー君。
ジョミー「罠がダメなのに、なんで新鮮な鹿肉が…」
スウェナ「年中あるのか、其処が気になるトコだわよ」
シロエ 「まったくです。しかも、獲るって…」
言いましたよね、とシロエ君も。
シロエ 「猟期じゃないのに、何故、獲れるんです!」
マツカ 「駆除だからですよ」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「駆除と言ったら、駆除ですけれど?」
ゴキブリ駆除とか、白アリだとか…、とマツカ君。
マツカ 「そういう駆除です、駆除ですから…」
ジョミー「罠を仕掛けてかまわない、って?」
マツカ 「銃も使えますよ」
一同 「「「ええっ!?」」」
マツカ 「駆除ですしね」
トドメを刺すのが必須ですよ、と言ってますけど。
駆除…?
2023/07/12 (Wed)
☆駆除が無理なら
夏休みを控えたシャン学メンバー、週末は生徒会長宅で。
マツカ君の山の別荘が楽しみ、ジビエ料理という方向へ。
シロエ 「それって、害獣駆除…ですか?」
マツカ 「ええ、そうです。ご存知でしたか」
シロエ 「知識としては…。でもですね…」
年中、鹿肉を提供できる勢いですか、とシロエ君の問い。
シロエ 「そんなに沢山、獲れるんでしょうか?」
マツカ 「らしいですねえ、あの辺りは林業と農業で…」
山も畑も大事ですから、とマツカ君。
マツカ 「鹿にやられました、では済まないんですよ」
サム 「あー…。んじゃ、俺たちでもいけるのかよ?」
ジョミー「かもねえ、山の別荘で害獣駆除、って」
マツカ 「監督して貰って、罠の設置は出来ますけど…」
高原に獣害は無いんですよね、とマツカ君、苦笑。
マツカ 「無いことは無くても、被害に遭うのが…」
シロエ 「高山植物、っていうわけですか?」
マツカ 「それに笹とか、植生に影響するんですけど…」
ジョミー「駆除するほどじゃないってこと?」
人間様が困るわけじゃないし、とジョミー君が捻る首。
ジョミー「だから罠とか、無理ってことかな…?」
マツカ 「残念ですけど、そうなりますね」
自力で鹿肉は諦めて下さい、とマツカ君の宣告が。
マツカ 「罠を借りるのは無理ですよ」
ジョミー「だったら、キースのジビエ料理は?」
キース 「当然、有り得ないだろう!」
それが嫌なら戦って来い、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「自分に危害が及んだ場合は、倒しても…」
マツカ 「お咎めは無いと思います」
ジョミー「ちょ、倒すって、何?」
キース 「そのままの意味だ!」
鹿とバトルに決まっている、とキース君。
キース 「現実的なのは、イノシシだろうと思うがな」
マツカ 「そうですね。アレは突っ込んで来ますから…」
キース 「出くわしたら、ガチで…」
マツカ 「勝負になります」
まさしく命懸けですよ、と解説ですけど。
戦え、と…?
2023/07/13 (Thu)
☆ガチで勝負すべし
もうすぐ夏休みな御一同様、生徒会長宅に来ている週末。
山の別荘行きの話から、キース君のジビエ料理を希望で。
ジョミー「イノシシと戦って、獲って来いって!?」
シロエ 「猟銃も罠もダメなんですよね…?」
キース 「罠はアウトだし、猟銃はもっと無理だしな!」
狩猟免許だけでは済まないぞ、とキース君の睨み。
キース 「銃の所持には、それとは別の許可が要る!」
マツカ 「そうなりますよね、しかも猟銃だと…」
持っているだけで逮捕ですから、とマツカ君も。
マツカ 「銃刀法違反は厳しいですよ」
サム 「んじゃ、どうやって戦うんだよ!」
イノシシなんか素手じゃ無理だぜ、とサム君の叫び。
サム 「棒で殴るのはいいのかよ!?」
キース 「危険が及んでいるとなったら、許されるが…」
マツカ 「武器を用意している時間は、多分、無いです」
出会ったら、即、突っ込んで来ます、とマツカ君。
マツカ 「猪突猛進の言葉通りに、真っ直ぐですよ」
一同 「「「うわー…」」」
無理すぎるから、と誰もがガクブル。
ジョミー「そんなのと、ガチで勝負って…」
シロエ 「死ぬしか無いと思いますけど!」
キース 「いや、勝った例なら、俺の大学でも聞いた」
一同 「「「は?」」」
マジか、と一同、目が真ん丸に。
ジョミー「ソレ、イノシシに…?」
キース 「そうだ、冷静に、横にサッと避けて、だ…」
シロエ 「殴ったんですか?」
キース 「いや、首を抱えて、こう、ボキッと…」
折ったそうだぞ、と物凄い話。
キース 「相撲部だけに、力は半端ないからな」
ジョミー「プロって言わない?」
シロエ 「ほぼ、プロですよね…」
格闘技の…、とシロエ君も。
シロエ 「素人には無理なヤツですから!」
ジョミー「シロエで無理なら、ぼくはもっと無理!」
キース 「なら、諦めろ!」
ジョミー「でも…!」
??? 「勝負だって?」
命懸けで何をするって、と声が聞こえましたけど。
誰…?
2023/07/14 (Fri)
☆交換条件は命懸け
じきに夏休みなシャン学メンバー、生徒会長宅での週末。
山の別荘が楽しみなわけで、ジビエ料理の話になって…。
??? 「命懸けの勝負だったら、得意だけど!」
一同 「「「げっ!」」」
前触れもなく、ソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「何をするのさ、イノシシなんかと」
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
Aブルー「もちろん、ぼくの青の間からだよ!」
暇だったから、ちょっと覗き見、と悪気ゼロ。
Aブルー「誰がイノシシと勝負するって?」
キース 「こいつらだな」
俺じゃなくて、とキース君が指差す他の面々。
キース 「命懸けでイノシシを捕まえて来い、と…」
Aブルー「ふうん…? それはキースの命令なわけ?」
キース 「そうなるが…」
Aブルー「珍しいねえ、キースの方が強いだなんて」
いつもと立場が逆じゃないか、とソルジャー、興味津々。
Aブルー「なんで強気に出られるのかな?」
キース 「俺に料理をしろと言うから、交換条件で…」
命を懸けろと言ったんだ、とキース君。
キース 「なんと言っても、俺が料理をする前提は…」
Aブルー「命が懸かっている時だ、って?」
キース 「当然だろうが、先月のビビンバも、アユも…」
ぶるぅの悪戯避けで命懸けだった、とキッパリと。
キース 「そういう時しか、俺は料理はしないんだ!」
Aブルー「なるほど、それでイノシシを獲れ、と…」
面白そうな話じゃないか、とソルジャーの笑み。
Aブルー「ぼくも見物させて貰うよ、その勝負!」
一同 「「「ええっ!?」」」
Aブルー「そんな光景、ぼくの世界じゃ無理だしね!」
野生のイノシシなんかはいないしさ、とニコニコニコ。
Aブルー「戦いぶりを是非、拝見したいと…」
シロエ 「正直、死ぬと思うんですけど!」
サム 「マジで死人が出てた気がするぜ…」
キース 「牙があるだけに、下手に刺されると…」
死ねるらしいぞ、とサラッと言い放つ人。
危なすぎ…。
2023/07/15 (Sat)
さて、7月。暑さの方もいよいよ本番、太陽もギラギラ。
休日は生徒会長宅が一番、涼しく過ごしている御一同様。
シロエ 「いいですねえ…。此処はホントに天国ですよ」
ジョミー「だよねえ、外は暑すぎてさ…」
サム 「先月みたいにはいかねえよな、うん」
川遊びは楽しかったけどよ、とサム君が眺める窓の外。
サム 「こう暑くなると、浮き輪で川下りはキツイぜ」
シロエ 「アレ、乗っかってるだけでしたしね…」
ジョミー「水はかかるけど、太陽は上から直射だし…」
こんがり焼かれてバテるヤツだよ、とジョミー君も。
ジョミー「やっぱり夏は、身体ごと水に入らなきゃ!」
サム 「海とプールの季節だよなあ…」
マツカ 「高原だと、かなり涼しいですよ?」
スウェナ「そうね、夏休みに入ったら…」
今年も山の別荘でしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「ねえ、マツカ?」
マツカ 「もちろんです。楽しみにしてて下さいね」
一同 「「「イイネ!」」」
涼しい高原で別荘ライフ、と誰もが歓声。
ジョミー「ジビエとかだって、食べられるよね?」
マツカ 「ええ、鹿もイノシシもいけますよ」
サム 「楽しみだよなあ、何が食えるかなあ…」
シロエ 「流石にジビエは、キース先輩には…」
ちょっとハードル高すぎですよね、とシロエ君。
シロエ 「アユの塩焼き、美味しかったんですけど…」
ジョミー「焼きたての熱々に、塩を振ってさ…」
サム 「美味かったよなあ、最高だったぜ」
キース 「俺は命が懸かってたんだが…!」
焦がしたら、ぶるぅの餌食だからな、とキース君の渋面。
キース 「あんな橋は、二度と渡りたくない!」
シロエ 「そうでしょうねえ…」
命懸けで料理するなんて…、とシロエ君の相槌。
シロエ 「別荘では食べる方ですね?」
キース 「当然だろう!」
ジョミー「鹿とか、イノシシ料理とか…」
キース 「無理すぎるからな!」
俺を何だと思ってるんだ、と叫んでますけど。
料理人…?
2023/07/01 (Sat)
☆命を懸ける料理
もうすぐ夏休みな季節到来、週末は生徒会長宅ですけど。
山の別荘が楽しみな面々、ジビエ料理に期待なわけで…。
ジョミー「でもさ、石焼きビビンバ、絶品だったし…」
サム 「アユの塩焼きも美味かったぜ?」
あっちのぶるぅも大満足でよ…、とサム君が立てる親指。
サム 「もしかして、ジビエもいけるんでねえの?」
スウェナ「レシピがあったら、出来そうよねえ?」
シロエ 「あー…。ぶるぅは上手に作れますから…」
ジョミー「出来ないことはないと思うんだよね」
挑戦するのもいいんじゃないの、とジョミー君。
ジョミー「山の別荘なら、ぶるぅも来ないし…」
キース 「俺が命を懸ける必要も、全く無いと思うが?」
作る理由がゼロだからな、とキース君の苦い顔付き。
キース 「命懸けだからこそ、必死だったが…」
ジョミー「ぼくたちだけだと、手抜きするって?」
キース 「普通、そうなる流れだろう!」
それともアレか…、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「お前たちの方も命を懸ける、と?」
ジョミー「えっと…?」
キース 「そういう場合は、ウインウインで…」
俺が料理をしてもいいが、とキース君。
キース 「そっちが命懸けで来るなら、俺だって…」
サム 「手抜きしねえで、頑張るってか?」
キース 「ああ、全力で調理する!」
ただしイノシシに限るからな、と食材の指定が。
キース 「鹿は認めん、イノシシだけだ!」
ジョミー「なんで、イノシシ?」
キース 「自信があるなら、クマも許そう」
イノシシかクマでやってくれ、と腕組みする人。
キース 「どっちになっても、俺はかまわん」
シロエ 「ちょ、待って下さい、キース先輩!」
それってまさか…、とシロエ君の悪い顔色。
シロエ 「捕まえて来い、というわけですか?」
キース 「他に何があると?」
ジョミー「無理すぎるから!」
キース 「俺も無理だし、お互い様だ」
ジビエ料理は諦めろ、と睨んでますけど。
正論かも…。
2023/07/02 (Sun)
☆オマケして欲しい
じきに夏休みに入る週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
山の別荘に行く話から、ジビエ料理になったんですけど。
ジョミー「捕まえないと、料理しないって?」
キース 「命懸けの料理を注文するなら、当然だろう!」
そっちも命を懸けるべきだ、とキース君、腕組み。
キース 「もっとも、俺は料理するだけで…」
シロエ 「命は懸かっていませんよねえ?」
あっちのぶるぅは来ないんですし…、とシロエ君。
シロエ 「その分、オマケして貰えませんか?」
キース 「オマケだと?」
シロエ 「ええ。罠を使うの認めて欲しいんです」
ジョミー「いいね、ソレ!」
罠ならリスクがグンと減るよ、とジョミー君も。
ジョミー「そりゃまあ、罠から外す時には…」
サム 「大暴れかもしれねえけどよ、捕まえる時は…」
シロエ 「安心、安全だと思いませんか?」
立ち向かうわけじゃないですからね、とシロエ君の見解。
シロエ 「ガチで勝負だと、ヤバいですけど…」
ジョミー「罠なら、牙とか避けられるもんね…」
クマにしてもさ、と頷くジョミー君。
ジョミー「ケチケチしないで、オマケでお願い!」
キース 「そう来たか…。だが、甘いな」
シロエ 「認めてくれないんですか?」
キース 「俺はいいんだが、お前たちの身が危ういぞ」
罠を使って捕まえたらな、と妙な台詞が。
キース 「それでいいなら、好きにしてくれ」
ジョミー「何それ、なんで危ないのさ?」
シロエ 「罠のプロではないからでしょうか…?」
実は外す時が危ないだとか…、とシロエ君の問い。
シロエ 「窮鼠猫を噛むの、猛獣バージョンですか?」
キース 「もちろん、それも有り得るんだが…」
もっと根本的な所になるな、とキース君、ニヤリ。
キース 「お前たち、罠を仕掛けるんだろう?」
シロエ 「そうですけど?」
キース 「罠を仕掛けたら、お上が来るぞ」
一同 「「「お上?」」」
何のことだ、と顔を見合わせる面々ですけど。
お上…?
2023/07/03 (Mon)
☆お上が来る罠
夏休みを控えたシャン学メンバー、週末は生徒会長宅で。
山の別荘へ行く話から、ジビエ料理を希望ですけれど…。
シロエ 「お上って、どういう意味ですか?」
キース 「知らんのか? お上と言えば、お上だろうが」
その他に何があると言うんだ、とキース君の渋面。
キース 「上様とまでは言っていないぞ、ただのお上で」
シロエ 「あのぅ…。もしかして、国家権力をですね…」
持っている人のことでしょうか、とシロエ君の質問。
シロエ 「お役人とか、警察官とか、そういう系の…」
キース 「まさにソレだな」
俺も正確な管轄までは知らないが…、とキース君。
キース 「どれが来るかは分からないんだが、確実に…」
ジョミー「そういう人が、やって来るって?」
キース 「罠を仕掛けた場合はな!」
逮捕かどうかは俺も知らん、と繰る左手首の数珠レット。
キース 「とにかく、ただでは済まないぞ」
シロエ 「なんで逮捕で、お上なんです!」
キース 「逮捕かは知らんと言ったろう!」
シロエ 「でも、そのくらいにヤバいんですよね?」
どうして罠でそうなるんです、とシロエ君の更なる問い。
シロエ 「罠は違法じゃない筈ですけど?」
スウェナ「そうでもないでしょ、罠によっては…」
ブルー 「アウトなヤツも存在するねえ、霞網とか」
動物用だとトラバサミが違法だったっけ、と生徒会長。
ブルー 「使った場合は、大変なことに…」
シロエ 「あー…。でも、そういうのを使わなければ…」
サム 「お上なんかは来ねえだろ?」
適切に使用してればよ、とサム君の言。
サム 「普通の罠なら、何も問題ねえんだし…」
シロエ 「いけますよねえ?」
ヤバい橋なんか渡りませんよ、とシロエ君。
シロエ 「合法的に捕まえますって、真っ当な罠で」
ジョミー「そうだよ、猟師の人に借りてさ」
キース 「借りた時点で、詰むと思うが」
一同 「「「えっ?」」」
なんで詰むんだ、と一同、キョトン。
何故だと…?
2023/07/04 (Tue)
☆詰む理由が謎
夏休みを控えた週末、生徒会長宅で過ごす面々ですけど。
山の別荘へ行く話から、キース君のジビエ料理を希望で。
シロエ 「借りた時点で、何故、詰むんです?」
ジョミー「猟師さんから借りるんだよ?」
サム 「違法な罠は持ってねえだろ、プロなんだしよ」
でねえと自分が詰むじゃねえか、とサム君の指摘。
サム 「プロなら、免許も要りそうだしよ…」
シロエ 「要るでしょうねえ、狩猟免許と言いますから」
ジョミー「鉄砲だけじゃないのかな、ソレ」
ブルー 「違うよ、罠の猟師も免許は必須だよね」
ちゃんと試験があるんだから、と生徒会長の解説が。
ブルー 「ついでに更新もしなきゃダメでさ…」
サム 「んじゃ、プロ中のプロだよな?」
ブルー 「そういうことだね、罠が専門でも」
シロエ 「だったら余計に、違法な罠は持ってませんよ」
免許取り消しになるでしょうし…、とシロエ君。
シロエ 「安心して借りに行けますってば!」
キース 「だから、その時点で詰むと言ったが?」
ジョミー「違法な罠を貸してくれとは言わないよ!」
サム 「俺たち、其処までバカじゃねえぜ?」
違法な罠の威力が凄えにしても…、とサム君の言。
サム 「そもそも、罠の種類ってヤツに疎いしよ…」
シロエ 「お勧めのヤツを借りて、使い方もですね…」
きちんと聞いて使いますよ、とシロエ君も。
シロエ 「ですから、詰むような要素は何も…」
サム 「何処にもねえと思うけど?」
キース 「分かっていないな、今、何月だ?」
一同 「「「えっ?」」」
いきなり何を言い出すんだ、と皆の視線がカレンダーに。
ジョミー「7月だけど?」
キース 「ああ、7月だな」
7月の季節は何だと思う、とキース君が指すカレンダー。
キース 「一般的な答えでいいんだが…」
一同 「「「一般的?」」」
キース 「常識でいい、と言っている!」
一同 「「「常識?」」」
ますます謎だ、と首を傾げる御一同様。
常識…?
2023/07/05 (Wed)
☆謎すぎる季節
じきに夏休みを迎える週末、生徒会長宅に来ている面々。
山の別荘行きが楽しみなわけで、ジビエ料理に期待な今。
シロエ 「常識と言われてもですね…」
サム 「誰に聞いても、7月とくればよ…」
夏じゃねえか、とサム君の答え。
サム 「それともアレかよ、他にも説があるのかよ?」
キース 「あるからこそ、常識でと言ったわけだが?」
ジョミー「そんなの、誰が言ってるわけ?」
でもってソレだといつになるわけ、とジョミー君の問い。
ジョミー「まさか、春とか言わないよね?」
キース 「全くの逆だ、7月は秋だ!」
一同 「「「ええっ!?」」」
そんな馬鹿な、と一同、仰天。
シロエ 「秋って、7月が秋なんですか!?」
キース 「立派に秋の始まりだな」
夏は先月で終わっている、とキース君、キッパリ。
キース 「いいか、五月雨は梅雨なんだぞ?」
一同 「「「梅雨?」」」
五月の雨と言うじゃないか、と誰もがポカーン。
ジョミー「なんで五月雨が梅雨になるのさ?」
キース 「ズバリ、5月に降るからだが?」
シロエ 「待って下さい、それって、もしかして…」
旧暦というヤツなんですか、とシロエ君。
シロエ 「確か、思い切りズレてますよね…?」
サム 「あー…。8月に立秋とか言うよな、アレ…」
でもよ…、とサム君が顎に当てる手。
サム 「立秋は8月で、そこまでは夏だぜ?」
シロエ 「ですよね、7月は夏ですってば!」
キース 「その辺は色々とややこしいんだ!」
だが、7月と言えば秋で…、とキース君、譲らず。
キース 「桔梗は夏の花ではないぞ」
一同 「「「え?」」」
桔梗は夏の花だろう、と顔を見合わせる御一同様。
シロエ 「普通に夏に咲いていますよ?」
キース 「だが、6月には咲かないんだが?」
シロエ 「そうですけど…」
キース 「だから桔梗は、秋草なんだ!」
一同 「「「秋!?」」」
そんな無茶な、と一同、目が点ですけど。
秋だと…?
2023/07/06 (Thu)
☆借りたら通報
もうすぐ夏休みな週末の土曜、生徒会長宅で過ごす面々。
山の別荘へ行く話から、キース君のジビエ料理を希望で。
ジョミー「なんで桔梗が秋の花になるわけ?」
キース 「秋に咲くからに決まっているだろう!」
7月は秋になるんだしな、とキース君が指すカレンダー。
キース 「和歌の世界では、7月から9月までの間が…」
シロエ 「秋になるって言うんですか?」
キース 「そうなんだ。それで、常識で答えろと…」
俺は言った、とキース君、腕組み。
キース 「でないと、詭弁を弄するヤツが出そうだし…」
一同 「「「は?」」」
キース 「さっきの話だ、罠でお上が来る方だ!」
暦の話はもういいだろう、とバッサリ切り捨て。
キース 「さて、改めて聞かせて貰うが、今の季節は…」
シロエ 「いつになるのか、でしたよね?」
キース 「ああ、常識の方で頼むぞ」
ジョミー「思いっ切り、夏!」
立秋は来月なんだしね、とジョミー君、自信満々の答え。
ジョミー「間違ってないと思うけど?」
キース 「その通りだ。でもって、罠を借りるんだな?」
シロエ 「ええ、マツカ先輩に相談してですね…」
サム 「腕のいい猟師を探して貰おうぜ!」
コネはあるだろ、とサム君の視線がマツカ君に。
サム 「ジビエの仕入れに使うだろうしよ」
マツカ 「まあ、そうですね」
サム 「んじゃ、決まりな!」
罠の借り賃の方も頼むぜ、とサム君、親指をグッと。
サム 「俺たちじゃ、払えねえからよ」
マツカ 「えっと、その件なんですけれど…」
ジョミー「けど、って、何か問題でも?」
キース 「流石だな。ジビエに馴染みがあるだけに…」
マツカも気付いているようだぞ、とキース君。
キース 「そうだな、マツカ? 罠を借りたら…」
マツカ 「多分、通報されちゃいますよ」
一同 「「「ええっ!?」」」
キース 「分かったか!」
一同 「「「えええ…?」」」
なんで通報、と誰もがポカーンですけれど。
通報…?
2023/07/07 (Fri)
☆問題は何処に
夏休みが近い週末の土曜日、生徒会長宅に来ている面々。
マツカ君の山の別荘が楽しみ、そこからジビエ料理な話。
シロエ 「どうして通報されるんですか!」
ジョミー「黙って借りて行くんだったら、ヤバいけど…」
サム 「ちゃんと頼んで、金も払うんだぜ?」
通報される理由がねえよ、とサム君の不満そうな顔。
サム 「それともアレかよ、狩猟免許の関係で…」
シロエ 「無免許だから、ってことなんでしょうか?」
マツカ 「いえ、その件なら、いけないことも…」
ないんですよね、とマツカ君の答え。
マツカ 「設置する人には免許が無くても、監督が…」
ジョミー「プロの人なら、オッケーなんだ?」
マツカ 「ええ。ですから、猟師さんに来て頂いて…」
指導して貰えば問題無いです、とキッパリ断言。
マツカ 「そうでなければ、困る人たちが増えますよ」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「農家の人とか、林業をやってる人ですね」
シロエ 「あー…。被害が出てるんでしたっけ…」
作物を食べられるとか、荒らされるとか…、とシロエ君。
シロエ 「免許が無いと罠はダメなら、困りますよね…」
マツカ 「でしょう? 免許の件は無関係です」
皆さんだって罠を使えますよ、とマツカ君の言。
マツカ 「ですから、今回の問題は、其処ではなくて…」
キース 「他の所にあるわけだ」
確実に通報されてしまうヤツが…、とキース君。
キース 「諦めるんだな、罠を借りるのは」
シロエ 「全然、納得出来ませんよ!」
素人さんでもいけるんでしょう、とシロエ君の反論。
シロエ 「農家の人とか、林業の人は!」
キース 「まあ、そうなるが…」
ジョミー「なら、いける気がするんだけど!」
ダメな理由が見付からないよ、とジョミー君。
ジョミー「もしかしなくても、言いがかり?」
キース 「それは無い!」
シロエ 「だったら、何処がダメなんです!」
きちんと説明して下さい、と怒鳴ってますけど。
問題って…?
2023/07/08 (Sat)
☆7月はアウト
もうすぐ夏休みなシャン学メンバー、週末は生徒会長宅。
山の別荘へ行く話から、キース君にジビエ料理を注文で。
キース 「言いがかりでないのは、マツカも承知だぞ?」
シロエ 「らしいですけど、罠は問題無いと…」
さっき、マツカ先輩が言いましたよ、とシロエ君の反論。
シロエ 「ぼくたちだけ、ダメと言われてもですね…」
サム 「納得出来るわけがねえだろ?」
ジョミー「そうだよ、何が問題なのさ!」
言いがかりじゃないなら言えるよね、とジョミー君。
ジョミー「キースでも、マツカでもかまわないけど…」
シロエ 「マツカ先輩、どうなんです!?」
マツカ 「ヒントでしたら、キースがとっくに…」
出していますよ、とマツカ君が指す壁のカレンダー。
マツカ 「今の季節を常識で、というヤツですけど」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「そのまま、素直に考えた場合…」
罠はアウトになるんですが、とマツカ君。
マツカ 「借りに行ったら断られるか、通報かです」
ジョミー「なんで、そういうことになるわけ?」
キース 「もちろん、今が7月だからだ!」
夏真っ盛りの…、とキース君、ピシャリと。
キース 「和歌の季節で来られた場合は、少し微妙で…」
マツカ 「ですよね、一応、秋ですから…」
場所によってはいけることも…、とマツカ君の相槌。
マツカ 「寒い土地だと、この辺で秋な季節でも…」
キース 「解禁になると言うからな」
一同 「「「え?」」」
キース 「此処まで聞いても分からないのか?」
お前たちの耳は飾りらしいな、とキース君が顰める顔。
キース 「罠と解禁で閃くヤツは、誰もいないと?」
シロエ 「えっ、まさか先月のアユみたいに…」
時期があるんじゃないでしょうね、とシロエ君。
シロエ 「今の季節は、罠を仕掛けたらダメだとか?」
キース 「猟期は冬がメインでだな…」
マツカ 「山の木の葉が、散った後の…」
見通しのいい頃なんですよ、と説明が。
ダメだと…?
2023/07/09 (Sun)
☆名物なコロッケ
夏休みを控えたシャン学メンバー、生徒会長宅での週末。
山の別荘が話題ですけど、キース君のジビエ料理を希望。
ジョミー「見通しのいい頃って、それ、猟銃じゃあ…?」
サム 「だよなあ、誤射をしねえためだろ?」
マツカ 「そうなんですけど、罠とかの猟も…」
キース 「セットで猟期が決まってるんだ!」
秋の終わりから冬までと…、とキース君、腕組み。
キース 「つまり、今の時期に罠で捕まえるのは…」
マツカ 「ダメなんですよね、何処の地域でも」
スウェナ「だから、借りたら通報なのね?」
マツカ 「ええ。通報よりは、叱られるコースだと…」
思いますけど…、とマツカ君の控えめな口調。
マツカ 「なんと言っても、高校生のやることですから」
一同 「「「あー…」」」
年はともかく、見た目はそうだ、と誰もが納得。
ジョミー「罠は無理かあ…」
サム 「くっそぉ、いい案だったのによ…」
シロエ 「ホントですよね、猟期だなんて…。あれっ?」
でも変ですよ、とシロエ君が傾げる首。
シロエ 「鹿肉とか、町おこしでですね…」
スウェナ「年中、やってるトコがあるわね…」
シロエ 「そうでしょう? 先月、川遊びした場所も…」
鹿肉コロッケが名物だったような、という指摘。
シロエ 「ぼくたちは寄ってませんけど、道の駅で…」
ジョミー「揚げたてが食べられるんだっけ?」
マツカ 「ああ、ありますね。確か、お店も何軒か…」
ある筈ですよ、とマツカ君。
マツカ 「本業は喫茶店とか、食堂ですけど」
サム 「鹿肉コロッケも食えるのな?」
マツカ 「厨房があれば作れますからね」
注文が入れば揚げるようです、と穏やかな笑み。
マツカ 「前に食べましたけど、美味しかったですよ」
シロエ 「それ、冷凍の鹿肉ですか?」
マツカ 「コロッケは冷凍かもですけど…」
シロエ 「冷凍前は新鮮なんですね?」
マツカ 「もちろんです!」
だって名物ですからね、と頷いてますけど。
新鮮だと…?
2023/07/10 (Mon)
☆一年中あります
もうすぐ夏休みなシャン学メンバー、生徒会長宅で週末。
マツカ君の山の別荘の話から、ジビエ料理に転がって…。
シロエ 「それって矛盾していませんか、新鮮だなんて」
ジョミー「変だと思うよ、どうやって新鮮な鹿肉を…」
手に入れるのさ、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「名物になるくらいなんだし、量だって…」
シロエ 「半端じゃないと思いますけど?」
冬の間に獲った分だけで足りるんですか、とシロエ君。
シロエ 「それとも、冷凍しておいた分が無くなると…」
サム 「鹿肉コロッケは作らねえのかよ?」
それだと人は呼べねえぜ、とサム君の意見。
サム 「そりゃ、期間限定の食べ物は多いけどよ…」
シロエ 「町おこしには向かないんじゃないですか?」
限られた季節しか無いのでは…、とシロエ君も。
シロエ 「ついでに、期間限定品とも聞きませんよね?」
ジョミー「そう、ソレ! 名物だっていう話しか…」
スウェナ「聞かないわよねえ…?」
いつも売られているような気が…、とスウェナちゃん。
スウェナ「今年の分は終わりました、って記事なんか…」
サム 「見たことねえよな、宣伝の方は見るけどよ」
ジョミー「年中、鹿肉、あるんじゃないの?」
でないと絶対、足りなくなるし、とジョミー君の疑問。
ジョミー「鹿の牧場って話も聞かないし…」
シロエ 「飼っているなら、ジビエじゃないですよ?」
ジョミー「だよねえ、やっぱり変だってば!」
一年中、あるとしか思えないよ、とジョミー君。
ジョミー「マツカ、ハッキリさせてくれない?」
マツカ 「ズバリ言うなら、ありますけど」
一同 「「「なんで!?」」」
どうして新鮮な鹿肉があるんだ、と誰もが仰天。
ジョミー「猟期じゃないのに、獲っていいって…?」
マツカ 「そうなりますね」
ジョミー「まさか、抜け道とか…?」
マツカ 「違いますけど」
ジョミー「えっと…?」
話が全然見えないんだけど、と途惑う人。
謎すぎ…。
2023/07/11 (Tue)
☆銃でもオッケー
夏休みが近い御一同様、涼しい生徒会長宅で過ごす週末。
山の別荘が楽しみなわけで、ジビエ料理の話になって…。
ジョミー「ちょっと確認してもいい?」
マツカ 「何でしょう?」
ジョミー「ぼくたちが罠を借りた場合は、通報だよね?」
マツカ 「いえ、厳重注意程度で済むかと…」
叱られるのは確かですけど、とマツカ君が見回す部屋。
マツカ 「どう見ても皆さん、高校生ですし…」
サム 「前途ある若者に、前科はつけねえ、って?」
マツカ 「はい。猟師さんも、後継者難な時代ですから」
恨まれるよりは恩を売る方かと…、とマツカ君の答え。
マツカ 「わざわざ罠を借りに来た高校生ですよ?」
シロエ 「あー…。通報するより、スカウトですか」
マツカ 「そうなりそうだと思いませんか?」
猟期になったらまたおいで、というヤツです、と解説が。
マツカ 「もし来てくれたら、後継者が出来ますよね?」
サム 「技術継承もバッチリってか?」
マツカ 「そうです、しかも、この人数で…」
一気に若手が増えるんですよ、と納得な話。
マツカ 「そっちに賭けて、通報はまず無いでしょう」
ジョミー「まあ、そうかも…。でもさあ…」
罠を借りるのはアウトだよね、とジョミー君。
ジョミー「罠がダメなのに、なんで新鮮な鹿肉が…」
スウェナ「年中あるのか、其処が気になるトコだわよ」
シロエ 「まったくです。しかも、獲るって…」
言いましたよね、とシロエ君も。
シロエ 「猟期じゃないのに、何故、獲れるんです!」
マツカ 「駆除だからですよ」
一同 「「「は?」」」
マツカ 「駆除と言ったら、駆除ですけれど?」
ゴキブリ駆除とか、白アリだとか…、とマツカ君。
マツカ 「そういう駆除です、駆除ですから…」
ジョミー「罠を仕掛けてかまわない、って?」
マツカ 「銃も使えますよ」
一同 「「「ええっ!?」」」
マツカ 「駆除ですしね」
トドメを刺すのが必須ですよ、と言ってますけど。
駆除…?
2023/07/12 (Wed)
☆駆除が無理なら
夏休みを控えたシャン学メンバー、週末は生徒会長宅で。
マツカ君の山の別荘が楽しみ、ジビエ料理という方向へ。
シロエ 「それって、害獣駆除…ですか?」
マツカ 「ええ、そうです。ご存知でしたか」
シロエ 「知識としては…。でもですね…」
年中、鹿肉を提供できる勢いですか、とシロエ君の問い。
シロエ 「そんなに沢山、獲れるんでしょうか?」
マツカ 「らしいですねえ、あの辺りは林業と農業で…」
山も畑も大事ですから、とマツカ君。
マツカ 「鹿にやられました、では済まないんですよ」
サム 「あー…。んじゃ、俺たちでもいけるのかよ?」
ジョミー「かもねえ、山の別荘で害獣駆除、って」
マツカ 「監督して貰って、罠の設置は出来ますけど…」
高原に獣害は無いんですよね、とマツカ君、苦笑。
マツカ 「無いことは無くても、被害に遭うのが…」
シロエ 「高山植物、っていうわけですか?」
マツカ 「それに笹とか、植生に影響するんですけど…」
ジョミー「駆除するほどじゃないってこと?」
人間様が困るわけじゃないし、とジョミー君が捻る首。
ジョミー「だから罠とか、無理ってことかな…?」
マツカ 「残念ですけど、そうなりますね」
自力で鹿肉は諦めて下さい、とマツカ君の宣告が。
マツカ 「罠を借りるのは無理ですよ」
ジョミー「だったら、キースのジビエ料理は?」
キース 「当然、有り得ないだろう!」
それが嫌なら戦って来い、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「自分に危害が及んだ場合は、倒しても…」
マツカ 「お咎めは無いと思います」
ジョミー「ちょ、倒すって、何?」
キース 「そのままの意味だ!」
鹿とバトルに決まっている、とキース君。
キース 「現実的なのは、イノシシだろうと思うがな」
マツカ 「そうですね。アレは突っ込んで来ますから…」
キース 「出くわしたら、ガチで…」
マツカ 「勝負になります」
まさしく命懸けですよ、と解説ですけど。
戦え、と…?
2023/07/13 (Thu)
☆ガチで勝負すべし
もうすぐ夏休みな御一同様、生徒会長宅に来ている週末。
山の別荘行きの話から、キース君のジビエ料理を希望で。
ジョミー「イノシシと戦って、獲って来いって!?」
シロエ 「猟銃も罠もダメなんですよね…?」
キース 「罠はアウトだし、猟銃はもっと無理だしな!」
狩猟免許だけでは済まないぞ、とキース君の睨み。
キース 「銃の所持には、それとは別の許可が要る!」
マツカ 「そうなりますよね、しかも猟銃だと…」
持っているだけで逮捕ですから、とマツカ君も。
マツカ 「銃刀法違反は厳しいですよ」
サム 「んじゃ、どうやって戦うんだよ!」
イノシシなんか素手じゃ無理だぜ、とサム君の叫び。
サム 「棒で殴るのはいいのかよ!?」
キース 「危険が及んでいるとなったら、許されるが…」
マツカ 「武器を用意している時間は、多分、無いです」
出会ったら、即、突っ込んで来ます、とマツカ君。
マツカ 「猪突猛進の言葉通りに、真っ直ぐですよ」
一同 「「「うわー…」」」
無理すぎるから、と誰もがガクブル。
ジョミー「そんなのと、ガチで勝負って…」
シロエ 「死ぬしか無いと思いますけど!」
キース 「いや、勝った例なら、俺の大学でも聞いた」
一同 「「「は?」」」
マジか、と一同、目が真ん丸に。
ジョミー「ソレ、イノシシに…?」
キース 「そうだ、冷静に、横にサッと避けて、だ…」
シロエ 「殴ったんですか?」
キース 「いや、首を抱えて、こう、ボキッと…」
折ったそうだぞ、と物凄い話。
キース 「相撲部だけに、力は半端ないからな」
ジョミー「プロって言わない?」
シロエ 「ほぼ、プロですよね…」
格闘技の…、とシロエ君も。
シロエ 「素人には無理なヤツですから!」
ジョミー「シロエで無理なら、ぼくはもっと無理!」
キース 「なら、諦めろ!」
ジョミー「でも…!」
??? 「勝負だって?」
命懸けで何をするって、と声が聞こえましたけど。
誰…?
2023/07/14 (Fri)
☆交換条件は命懸け
じきに夏休みなシャン学メンバー、生徒会長宅での週末。
山の別荘が楽しみなわけで、ジビエ料理の話になって…。
??? 「命懸けの勝負だったら、得意だけど!」
一同 「「「げっ!」」」
前触れもなく、ソルジャー(会話表記はAブルー)登場。
Aブルー「何をするのさ、イノシシなんかと」
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
Aブルー「もちろん、ぼくの青の間からだよ!」
暇だったから、ちょっと覗き見、と悪気ゼロ。
Aブルー「誰がイノシシと勝負するって?」
キース 「こいつらだな」
俺じゃなくて、とキース君が指差す他の面々。
キース 「命懸けでイノシシを捕まえて来い、と…」
Aブルー「ふうん…? それはキースの命令なわけ?」
キース 「そうなるが…」
Aブルー「珍しいねえ、キースの方が強いだなんて」
いつもと立場が逆じゃないか、とソルジャー、興味津々。
Aブルー「なんで強気に出られるのかな?」
キース 「俺に料理をしろと言うから、交換条件で…」
命を懸けろと言ったんだ、とキース君。
キース 「なんと言っても、俺が料理をする前提は…」
Aブルー「命が懸かっている時だ、って?」
キース 「当然だろうが、先月のビビンバも、アユも…」
ぶるぅの悪戯避けで命懸けだった、とキッパリと。
キース 「そういう時しか、俺は料理はしないんだ!」
Aブルー「なるほど、それでイノシシを獲れ、と…」
面白そうな話じゃないか、とソルジャーの笑み。
Aブルー「ぼくも見物させて貰うよ、その勝負!」
一同 「「「ええっ!?」」」
Aブルー「そんな光景、ぼくの世界じゃ無理だしね!」
野生のイノシシなんかはいないしさ、とニコニコニコ。
Aブルー「戦いぶりを是非、拝見したいと…」
シロエ 「正直、死ぬと思うんですけど!」
サム 「マジで死人が出てた気がするぜ…」
キース 「牙があるだけに、下手に刺されると…」
死ねるらしいぞ、とサラッと言い放つ人。
危なすぎ…。
2023/07/15 (Sat)
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