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シャングリラ学園つれづれ語り
☆外は無理な暑さ


さて8月。容赦なく太陽が照り付ける毎日、厳しい暑さ。
生徒会長宅に来ている面々、涼しい部屋でのんびりで…。

ジョミー「暑いよねえ…。ここまで暑いと、外なんか…」
シロエ 「とても無理ですよ、プールも海も勘弁です」
サム  「いいのかよ? 海は勘弁とか言ってたらよ…」
スウェナ「海の別荘、パアになるわよ?」

置いて行かれておしまいじゃない、とスウェナちゃん。

スウェナ「此処の留守番を任されちゃって…」
サム  「涼しくっても、美味いものとか全くねえぜ?」
ぶるぅ 「んとんと、お留守番するんだったら…」

食事とおやつは作っとくよ、と料理上手なお子様も。

ぶるぅ 「此処なら、日焼けもしなくて済むし…」
ブルー 「クラゲに刺される心配も無いね」
シロエ 「いえ、ぼくはそういうつもりでは…!」

なかったんです、とシロエ君、顔面蒼白。

シロエ 「マツカ先輩の別荘だったら、話は別です!」
ジョミー「そうだよ、食事は最高、部屋も涼しくて…」
シロエ 「海の家とは違いますしねえ…」
サム  「あー、海の家な…」

あれはあれで楽しいヤツだけどよ、とサム君の相槌。

サム  「マツカの別荘で慣れちまうとよ…」
シロエ 「今更、戻れないですよねえ…」
ジョミー「誰だって、快適な方がいいって!」

山の別荘も楽しかったし…、とジョミー君。

ジョミー「ボートに乗馬に、高原で散歩!」
シロエ 「充実した別荘ライフでしたよ、今年も」
キース 「貴様らの場合は、そうだろうな…」

俺は殆ど楽しめてないぞ、とキース君の仏頂面。

キース 「殆どの日を、厨房で過ごしていたからな!」
一同  「「「あー…」」」

そうだったっけ、と完全に忘れ果てていた人たち。

ジョミー「そういや、キースが合流して来たのって…」
シロエ 「終盤でしたね…」
サム  「別荘じゃなくて、厨房ライフってヤツな…」
キース 「その通りだ!」

俺の苦労を増やしやがって、と握り締める拳。
そういえば…。


2023/08/01 (Tue)



☆忙しすぎた厨房


暑さが最高に厳しいシーズン、生徒会長宅で過ごす面々。
山の別荘が良かった話から、キース君が御機嫌斜めで…。

キース 「いいか、俺は毎朝、貴様らのせいで…!」
ジョミー「走り回ってたらしいよねえ…」
シロエ 「野菜を洗って、卵を割るんでしたっけ?」
キース 「ホットケーキの用意もさせられたぞ!」

焼かせては貰えなかったんだが…、とキース君。

キース 「なんと言っても、マツカの別荘だけに…」
サム  「何か問題あったのかよ?」
キース 「お前たちにとっては、ホットケーキは…」

ホットケーキミックスかもしれないが、とブツブツブツ。

キース 「ぶるぅが作るホットケーキを考えてみろ!」
ジョミー「そう言われても、作る所なんか…」
シロエ 「見ていませんから、詳しいことは…」
キース 「…そうだった…」

俺も、かつてはそうだったな、とキース君の深い溜息。

キース 「ホットケーキといえば、粉を量って…」
ジョミー「卵と牛乳を入れるんじゃあ…?」
シロエ 「そんな感じですよね、ぼくの家もそうですよ」
スウェナ「別荘のヤツは、違ったわけ?」

粉と卵と牛乳じゃないの、とスウェナちゃんの問い。

スウェナ「キースの仕事は、量るだけでしょ?」
キース 「量るだけだが、他に材料が色々と…!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 生クリームとかだよね?」
キース 「分かってくれるんだな、俺の苦労を…!」

迷惑な方のぶるぅと違って…、とキース君。

キース 「あいつには、マジで酷い目に…!」
ジョミー「パフェ三昧のこと?」
シロエ 「みんなで注文しまくりましたね…」

ぶるぅが言い出しっぺで、とシロエ君、回想モード。

シロエ 「でも美味しかったですよ、抹茶パフェ」
ジョミー「いろんなパフェを頼んだっけね」
サム  「うんうん、注文、かぶらなかったぜ」
スウェナ「奇跡だわねえ…」
キース 「何故、同じのを注文しない…!」

俺への気遣いゼロなのか、と唸ってますけど。
当然では…?


2023/08/02 (Wed)



☆胃に悪かった厨房


太陽が容赦ない猛暑な季節は、涼しい生徒会長宅が一番。
のんびりと過ごすシャン学メンバー、山の別荘を回想で。

ジョミー「何故って、好きなのを頼めばいい、って…」
シロエ 「言いましたよねえ、例の迷惑な人が」
スウェナ「キースの仕事が増えるなら、って…」
サム  「ノリノリで煽っていたわけでよ…」

乗らねえ馬鹿はいねえよな、とサム君、ニンマリ。

サム  「話に乗ったら、好みのパフェだぜ?」
シロエ 「そうですよ。ぶるぅが最初に頼んだのは…」
ジョミー「フルーツパフェだし、揃えるんなら…」

全員、そっちになったんだけど、とジョミー君。

ジョミー「でもさ、どうせなら好きなヤツをさ…」
シロエ 「頼みたいのが人情ですよね」
キース 「だからと言って、よくも尻馬に…!」
サム  「フルーツパフェで揃えろってか?」

それはそれで地獄になるんでねえの、とサム君の指摘。

サム  「人数分のフルーツ、下準備だろ?」
キース 「うっ…」
シロエ 「キース先輩の仕事は、盛り付けじゃなくて…」

洗ったり、皮を剥いたりでは…、とシロエ君も。

シロエ 「飾り切りとかも出来ないでしょうし…」
ジョミー「早くやれ、って怒鳴られるんじゃあ…?」
キース 「いや、俺は一応、ゲストだったし…」

怒鳴られることはなかったんだが…、とキース君。

キース 「とはいえ、やはり仕事が遅いと…」
サム  「嫌味なのかよ?」
キース 「違う、代わりにやります、とサッと横から…」

他の人が出て来て、持って行くんだ、と顰める顔。

キース 「でもって、それは素早い手つきで…」
サム  「サッサと済ませちまうのな…」

下手な嫌味よりキツくねえか、とサム君の問い。

サム  「なんかストレス、かかりそうだぜ?」
キース 「そうなんだ! プレッシャーが毎日、毎日…」
シロエ 「のしかかっていたわけですね?」
キース 「MAXでな!」

繊細なヤツなら胃をやられるぞ、と唸る人。
キツそう…。


2023/08/03 (Thu)



☆役に立った修行


暑さが一番厳しい8月、生徒会長宅に来ている御一同様。
涼しい部屋でのんびりですけど、山の別荘を回想中で…。

ジョミー「胃をやられそうな勢いって…」
シロエ 「半端なかったんですね、厨房の仕事…」
キース 「真面目に毎日、キツかったんだが…!」

ジビエ料理に向けての指導もあったしな、とキース君。

キース 「当日は、手伝って貰えるとは言うものの…」
ジョミー「厨房の人と息が合わないと、失敗するって…」
シロエ 「マツカ先輩も言ってましたしねえ…」
マツカ 「でも、本当のことですから…」

でないと執事は提案しません、とマツカ君、キッパリ。

マツカ 「執事の役目は、お客様に別荘で快適に…」
シロエ 「過ごして貰うことなんですよね?」
マツカ 「そうです、ですから、キースの場合は…」

料理で苦労をしないよう気配りですよ、と御曹司。

マツカ 「実際、修行は役に立ったと思いますけど…?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 美味しかったよ、お料理!」
サム  「うんうん、イノシシとセロリのよ…」
シロエ 「パートフィロー包み焼き、最高でした!」

また食べたくなるくらいですよ、とシロエ君の笑顔。

シロエ 「別荘でも、思い切り、おかわりで…」
ジョミー「食べまくったよねえ、美味しすぎてさ」
キース 「お前たち、幾つ食ったんだ!」
サム  「俺は三つは食ったかなあ…。四つかな?」

そんなの、いちいち数えてねえよ、とサム君、しれっと。

サム  「もう一個、って言えば持って来てくれたし…」
ジョミー「もっと如何ですか、って勧めてくれたし…」
シロエ 「食べたいだけ、食べただけですけれど?」
キース 「よくも山ほど頼みやがって…!」

あっちのぶるぅの団体様か、とキース君が吊り上げる眉。

キース 「焼いても、焼いても、終わらないんだ…!」
ジョミー「ぶるぅの悪戯、出なかったしさ…」
サム  「いいじゃねえかよ」

美味かったからこそ無事なんだぜ、とツッコミが。
ですよね…?


2023/08/04 (Fri)



☆調理器具で悪戯


厳しい暑さが続く季節は、生徒会長宅が一番な御一同様。
山の別荘を回想中で、キース君のジビエ料理が話題な今。

シロエ 「ホントですよね、焦げていたりしたら…」
サム  「あっちのぶるぅが、許すわけがねえよな」
ジョミー「最初から予告していたもんねえ…」
ぶるぅ 「そだよ、失敗した時は、カエル袋って!」

足で踏み踏み、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」の証言が。

ぶるぅ 「でもって、そこから色々と…」
シロエ 「悪戯が続く勘定ですか?」
ぶるぅ 「そう言ってたよ、なんか、アドリブで…」

厨房の道具を使って大暴れなの! と怖すぎる言葉。

ぶるぅ 「包丁は使わないらしいけど…」
ジョミー「あー、キースの命がヤバいからかな?」
ぶるぅ 「殺しちゃったら、楽しめないでしょ?」
一同  「「「うわー…」」」

生かしておいてオモチャだったか、と誰もがガクブル。

シロエ 「キース先輩、よかったですね、助かって…」
キース 「どうやら命を拾ったようだな…」
ぶるぅ 「違うよ、絶対、殺さない、って…」

ぶるぅが宣言してたもん! と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「まな板で殴るとか、そんなのも無しで…」
ジョミー「めん棒パンチもしない、って?」
ぶるぅ 「そうなの、頭にボウルを被せて…」

ガンガン叩いてみようかな、って…、とニコニコニコ。

ぶるぅ 「何で叩くといい音がするか、聞かれたし…」
キース 「嫌すぎるんだが!」
ぶるぅ 「あとは、泡立て器の使い方とか…」
シロエ 「考えていたんですね、あっちのぶるぅは…」

流石ですよ、とシロエ君、苦笑。

シロエ 「もちろん、悪戯は厨房じゃなくて…」
ぶるぅ 「みんなが食事をしてるトコだよ!」

余興を提供するんだしね、と無邪気なお子様。

ぶるぅ 「だけど、お料理、美味しかったから…」
サム  「頑張った甲斐があったじゃねえかよ」
キース 「そうだな、酷い目に遭わされて…」

晒し者では浮かばれんし、と唸ってますけど。
嫌すぎ…。


2023/08/05 (Sat)



☆もう一度作って


暑さが厳しすぎるシーズン、生徒会長宅が一番ですけど。
山の別荘の思い出話で、キース君は命を拾ったそうで…。

シロエ 「よかったですねえ、オモチャにされなくて」
キース 「まったくだ。泡立て器での悪戯とかは…」
サム  「知りたくもねえよな、どういうヤツなのか…」
ぶるぅ 「そだね、ぶるぅもアイデア考え中で…」

ぶっつけ本番って言ってたよ、と無邪気なお子様の証言。

ぶるぅ 「だから、なんにも聞いていないの!」
ジョミー「ちょっと見たかった気もするかな、ソレ」
シロエ 「全くの謎だと、気になりますよね」
ジョミー「キース、もう一度、料理してみない?」

場所は此処でもいいじゃない、とジョミー君。

ジョミー「道具は一式、揃ってるしさ…」
サム  「ぶるぅの代わりに作るってか?」
ジョミー「どうかな、夏休みの間にさ…。そうだ!」

海の別荘もあるんだっけね、とジョミー君が乗り出す膝。

ジョミー「あそこで新鮮な海の幸とか、良さそうだけど」
シロエ 「なるほど、食材はバッチリですよね」
スウェナ「アワビとかなら、調達してくる所から…」

出来るものね、とスウェナちゃんも。

スウェナ「毎年、素潜りで獲ってるじゃないの」
ジョミー「そうだね、キースが料理してくれるんなら…」
シロエ 「ぼくたちも気合いが入りますよ!」

頑張ってドッサリ獲って来ます、とシロエ君の輝く瞳。

シロエ 「でもって、キース先輩が料理で…」
ジョミー「うんと美味しいのを食べ放題!」

失敗したら、泡立て器を使った悪戯で…、と立てる親指。

ジョミー「キース、お願い、もう一回!」
シロエ 「ジョミー先輩、ナイスです!」

いろんな意味で美味しいですし、とシロエ君もノリノリ。

シロエ 「キース先輩、作って下さいよ!」
キース 「その前に、何か忘れていないか?」
シロエ 「何をです?」
キース 「お前じゃなくて、ジョミーなんだが…」

自分の立場が分かってないな、と言ってますけど。
えっと…?


2023/08/06 (Sun)



☆頭が煮える暑さ


暑さが厳しすぎる季節は、涼しい生徒会長宅な御一同様。
山の別荘の話から海の別荘へ、キース君の料理を希望で。

ジョミー「ぼく? 忘れるって、何を?」
キース 「今はいつだと思っているんだ?」
ジョミー「えっと…? 今日は8月の…」

何日だっけ、とジョミー君が眺める壁のカレンダー。

ジョミー「木曜だから、3日かな?」
シロエ 「多分、そうだと思いますけど…」

これだけ暑いと忘れますよ、とシロエ君。

シロエ 「夏休みだけに、日付は関係無いですし…」
サム  「忘れていたって困らねえよなあ…」

旅行とかだけ覚えとけばよ、とサム君も。

サム  「他は気にしなくってもよ…」
キース 「お前も頭が煮えているのか?」
サム  「えっ、俺?」
キース 「今の流れで、お前以外に誰がいると?」

よくも綺麗に忘れやがって、とキース君が吊り上げる眉。

キース 「貴様、腐っても僧籍だろうが!」
サム  「あー…。海の別荘の前に、お盆な…」
ジョミー「げっ!」

また棚経のシーズンなんだ、とジョミー君、愕然。

ジョミー「ご、ごめん! 料理しろとか言わないから…」
キース 「棚経のお供は許してくれ、と?」
ジョミー「そう! 頼むよ、棚経、キツいんだしさ…」
??? 「ダメダメ、やってくれないと!」

困るんだよ、とソルジャー(会話表記はAブルー)登場。

Aブルー「お供がいないと、有難味が減るし…」
キース 「あんた、何処から湧いたんだ!」
Aブルー「何処って、ぼくの青の間だけど?」

料理の話が出てたから、とソルジャー、しれっと。

Aブルー「海の別荘でも料理するのかな、って…」
キース 「二度と御免だ!」

誰がするか、とキース君、グッと拳を。

キース 「まずは棚経、今年もジョミーを鍛えてだな…」
サム  「お経を覚えさせるのかよ?」
キース 「その前に、作法もなっていないし…」
ジョミー「酷いってば!」

料理を頼んだ復讐なわけ、と悲鳴ですけど。
仕返しですか…?


2023/08/07 (Mon)



☆棚経の代わりに


今年も暑さが厳しい8月、生徒会長宅で過ごす御一同様。
海の別荘でもキース君の料理、という話が出ましたが…。

キース 「いいか、棚経は坊主の義務だ!」
サム  「復讐は関係ねえってか?」
キース 「当然だろう、個人的な感情は一切、入らん!」

とにかく今年もやってもらう、とキース君の睨み。

キース 「逃げた場合は、海の別荘行きの面子から…」
シロエ 「外すんですか?」
キース 「マツカ、外してもかまわんな?」
マツカ 「いいですけれど…。でも、それよりは…」

料理がいいんじゃないでしょうか、とマツカ君の問い。

マツカ 「キースの代わりに、今度はジョミーが…」
ジョミー「料理するわけ!?」
マツカ 「ええ、そういうのは如何でしょう?」
キース 「なるほど、それも悪くはないか…」

ぶるぅのオモチャもジョミーだな、とキース君、ニヤリ。

キース 「よし、今年の棚経は許してやろう」
ジョミー「ちょ、ちょっと…!」
シロエ 「ジョミー先輩の料理も、きっとそれなりに…」
サム  「形になるかもしれねえなあ…」

プロの指導が入るんだしよ、とサム君も。

サム  「努力次第で、オモチャの刑は免れそうだぜ」
スウェナ「そうねえ、資質があれば、だけれど」
シロエ 「無かった場合は、泡立て器の出番ですよ!」

どう使うのか楽しみですね、とシロエ君、ワクワク。

シロエ 「料理もいいんですけど、泡立て器も…」
サム  「見てえ気持ちは確かにあるよな」
ジョミー「嫌すぎるって!」
Aブルー「ぼくもだよ!」

棚経のお供がいないなんて、とソルジャーが割り込み。

Aブルー「料理なんかより、棚経だってば!」
ジョミー「そうだよねえ?」

棚経の方が大事だよね、とジョミー君も必死。

ジョミー「お供するから、料理は勘弁してよ!」
Aブルー「ぼくからも頼むよ、棚経の方で!」
キース 「なら、代わるか?」
Aブルー「えっ?」

何を代わるって、とソルジャー、キョトン。
代わる…?


2023/08/08 (Tue)



☆ツケを払うべし


暑さ厳しい8月ですけど、生徒会長宅なら涼しいわけで。
キース君の料理を再び、との話がジョミー君に回って…。

ジョミー「もしかして、ぼくと代わってくれるわけ?」
シロエ 「そうかもですね、今の流れだと」
サム  「それっぽいけどよ、料理なんてよ…」

ジョミー以上に下手なんじゃあ…、とサム君の分析。

サム  「ジョミーは一応、調理実習してるしよ…」
シロエ 「ですね、学校では必修ですから…」
ジョミー「うん、カレーくらいなら、作れないことは…」

ないと思う、とジョミー君。

ジョミー「でもさ、あっちのぶるぅはグルメすぎるし…」
サム  「キースのようにはいかねえってか?」
ジョミー「当たり前だよ、厨房で何日か修行したって…」

凝った料理なんかは絶対に無理、と肩をブルッと。

ジョミー「ぶるぅのオモチャになるよりは、棚経!」
Aブルー「そうだよ、棚経の方でお願い!」
キース 「話がループしているようだが、代わる件は…」

どうするんだ、とキース君、腕組み。

キース 「俺で遊ぼうとしたツケは、是非とも…」
シロエ 「払って欲しい、と言うんですか?」
キース 「ああ、キッチリと料理でな!」

ジョミーでも、そいつでもいいぞ、とキース君、ニヤリ。

キース 「ジョミーの場合は、海の別荘で料理で…」
サム  「そっちのブルーだと、違うのかよ?」
キース 「棚経が大事だとぬかす以上は、そっちだな」
一同  「「「は?」」」

どういう意味だ、と誰もがキョトン。

シロエ 「えっと…? 棚経に料理、ありましたか?」
スウェナ「特別な御馳走、あったような気は…」

しないわよ、とスウェナちゃんが傾げる首。

スウェナ「果物とかを供えて、精進料理のお膳でしょ?」
キース 「俺が言うのは、まさにそれだが?」
シロエ 「まさか、お膳を、その人にですね…」
キース 「作れと言ったら?」
Aブルー「無理すぎるから!」

無茶を言われても、とソルジャー、悲鳴ですけど。
お膳…?


2023/08/09 (Wed)



☆お鉢が回った人


この夏も暑さ厳しい8月、生徒会長宅で過ごすのが一番。
其処で出て来た料理する話、只今、ソルジャーにお鉢が。

キース 「そうか、ダメなら、無理にとは言わん」
Aブルー「本当かい!?」
キース 「ただし、ジョミーが棚経に来るかどうかは…」

微妙なわけでな、とキース君が繰る左手首の数珠レット。

キース 「あんたが料理を断る場合は、ジョミーがだ…」
シロエ 「海の別荘で料理になるわけですか?」
キース 「そうなるな。でもって、料理をするんなら…」

棚経のお供は免除になる、とキース君、キッパリと。

キース 「両方やれ、と言っても逃げるだろうし…」
ジョミー「当たり前だよ、でもって料理をするよりは…」

棚経の方がマシだから、とジョミー君も必死。

ジョミー「料理が下手だと、あっちのぶるぅが…」
サム  「泡立て器とかで悪戯だよなあ、確実に」
シロエ 「ぼくたちは、別にかまいませんけど…」
ジョミー「嫌すぎるんだよ、やられる方は!」

棚経のお供をやらせてよ、とジョミー君の泣きそうな声。

ジョミー「頼むから、料理は勘弁して!」
キース 「そう思うのなら、そいつに土下座で頼め!」
ジョミー「えっと…?」
キース 「棚経を希望の、其処の馬鹿に、だ…」

土下座して料理をして貰え、と容赦ない台詞が。

キース 「棚経の日は、お膳を作って下さい、と!」
ジョミー「分かった、そうする!」

この通りです、とジョミー君、ソルジャーに土下座。

ジョミー「棚経のお供をするから、お願いします!」
Aブルー「ぼくに作れ、と?」
キース 「代理を立てるのは認めんぞ!」

コーチをつけることは許す、とキース君。

キース 「ぶるぅ、イチから指導してやれ!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お料理の基本からだね!」
キース 「そうだ、明日から飯を作りに通って来い!」
一同  「「「イイネ!」」」
Aブルー「ちょ、ちょっと…!」

此処のキッチンで頑張れと、と慌ててますけど。
料理修行…?


2023/08/10 (Thu)



☆料理を教わる人


暑さ厳しい8月ですけど、やって来るのがお盆なわけで。
お盆と言えば棚経がセット、棚経に欠かせないのがお膳。

Aブルー「どうして、そういうことになるのさ!」
キース 「嫌なら、別にいいんだぞ?」

棚経に俺が一人で来るだけだ、とキース君、ピシャリ。

キース 「サムは親父のお供と決まっているからな」
Aブルー「こっちに回して貰えない、と?」
キース 「当然だろうが、住職は親父だ!」

お供をつけるのは住職の方、と正論が。

キース 「副住職がつけてどうする、格下なのに!」
Aブルー「でもさ、ジョミーは棚経を希望で…」
ジョミー「海の別荘で料理よりかは、棚経だよ!」

利害は一致してると思う、とジョミー君の目が副住職に。

ジョミー「土下座したけど、別にそこまでしなくても…」
Aブルー「ジョミーは棚経に来てくれるよね?」
ジョミー「喜んで!」
Aブルー「ほらね、商談成立だってば!」

流されそうになっちゃったけど、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「これで解決、お膳の話は無かったことに!」
キース 「大事なことを忘れていないか、二人とも」
ジョミー「えっ、ぼくたち?」
キース 「そうだ、料理の話は俺の復讐なんだが…?」

そっちは解決していないぞ、とキース君の睨み。

キース 「二人の内の、どちらかが料理しない限りは…」
シロエ 「復讐、チャラにならないんですね?」
キース 「俺は散々、遊ばれたしな!」

それで、どっちが料理するんだ、と詰め寄る人。

キース 「ジョミーか、それとも…」
Aブルー「分かった、明日から作りに来る!」
一同  「「「イイネ!」」」

面白そうだ、と大歓声で、次の日、ソルジャー登場で。

Aブルー「来たよ、練習は昼の御飯でいいかな?」
キース 「そうだな、まずは昼飯からだ」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ キッチン、こっちだよ!」
Aブルー「頑張って来る!」
キース 「よし、期待しよう」

美味い料理を作ってこい、と送り出しましたが。
さて…?


2023/08/11 (Fri)



☆上手に作れた人


今年も暑さが厳しい8月、じきにお盆の棚経ですけれど。
欠かせないのがお膳なわけで、ソルジャーが作ることに。

シロエ 「あの人、料理が出来るんでしょうか?」
キース 「正直、期待はしていないんだが…」

復讐な以上、嫌がらせだな、とキース君の冷たい笑み。

キース 「不味いのが出来たら、文句を言うんだぞ?」
シロエ 「後々、復讐されそうですけど!」
キース 「お前たちは、そうかもしれないな」

だが俺だけは安全圏だ、とキース君、勝ち誇った顔。

キース 「棚経がかかっているんだし…」
ジョミー「だったら、ぼくも大丈夫かな?」
キース 「そうなるだろうな、遠慮なく文句三昧で…」
ジョミー「フルボッコかあ…」

美味しい方が嬉しいけどね、と苦笑しているジョミー君。

ジョミー「不味いよりかは、美味しい方がさ…」
シロエ 「そりゃ、誰だって喜びますよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お昼、出来たよ!」
Aブルー「これなら合格点だって!」

ぶるぅの教え方が上手いから、とソルジャー、ウインク。

Aブルー「まあ、食べてみてよ!」
ぶるぅ 「お味、ホントに合格なの!」

どんどん食べてね、と並べられてゆく料理が盛られた器。

ジョミー「えっと…?」
シロエ 「何です、これは?」
Aブルー「がんもどきとインゲンの煮物だけど?」
ぶるぅ 「これは白和え、揚げだし豆腐に、すまし汁!」

美味しそうでしょ、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「ホントのホントに美味しいから!」
キース 「あ、ああ…。確かにな…」

否定はしない、と食べてみたキース君、複雑な表情。

キース 「しかしだな…。この暑いのに、精進料理は…」
Aブルー「何か問題があるとでも?」

美味しいのにさ、とソルジャーの仏頂面。

Aブルー「お膳の練習だし、精進で当然!」
キース 「まさか、あんたが作るのは、全部…」
Aブルー「精進料理になるよね、もちろん!」

お盆までしっかり練習を、と言ってますけど。
精進料理…?


2023/08/12 (Sat)



☆協力をよろしく


8月と言えばお盆なわけで、じきに棚経の日ですけれど。
お膳を作れと言われたソルジャー、只今、料理の修行中。

キース 「今日の晩飯も、精進料理を作る気か!?」
Aブルー「決まってるだろう、他に何があると?」

精進料理を習うんだしね、とソルジャー、目がマジ。

Aブルー「棚経の日が来るまで、数をこなして…」
ぶるぅ 「慣れて貰わないと、お膳、作れないよ?」

だって、基礎からダメなんだもん、と料理上手なお子様。

ぶるぅ 「アイスしか作ったことがない、って…」
一同  「「「アイス?」」」
Aブルー「そう! 大好物だから、厨房に行って…」

作るんだよね、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「材料を混ぜて、凍らせるだけで出来るから!」
シロエ 「包丁とかは使えないって言うんですか?」
Aブルー「ピンポーン! 凶器としてなら、充分に…」

使いこなせると思うんだけどね、と怖すぎる台詞。

Aブルー「でもねえ、正しい使い方となると全然で…」
ぶるぅ 「慣れて、覚えて貰うしかないの!」

だから、みんなも協力してね、と無邪気なお子様。

ぶるぅ 「今日から棚経の日まで、精進料理!」
キース 「ハッキリ言って、パワーが出ないんだが!」
Aブルー「えっと…?」
キース 「ガス欠だ、棚経の日までにバテてしまうぞ!」

卒塔婆書きも残っているんだからな、と副住職の苦情。

キース 「サムとジョミーは、大丈夫かもしれないが…」
Aブルー「あー…。それじゃキースだけ、ぶるぅにさ…」
キース 「別メニューを頼め、と?」
Aブルー「そう! 君がバテたら大変だしね!」

とりあえず、今日は、うな重でも、という案で。

キース 「よし、許す! 他の面子は精進料理だ!」
シロエ 「酷すぎますから!」
Aブルー「ぼくの料理に文句があるのかな?」
シロエ 「い、いえ、無いです!」
Aブルー「はい、決定! お盆まで、協力よろしく!」

精進料理の腕を磨くからね、と張り切る人。
迷惑すぎ…。


2023/08/13 (Sun)



☆キツそうな棚経


やって来ました、8月14日。スッポンタケの棚経の日。
朝イチで生徒会長宅に集う面々、欠員が3名ほどでして。

シロエ 「おはようございます。朝から暑いですよね…」
スウェナ「参っちゃうわよね、毎日、毎日…」
マツカ 「でも、キースたちは、もっと大変ですよ?」

とうにスタートしている筈で…、とマツカ君。

マツカ 「一番早いお宅は、朝の6時だそうですし…」
シロエ 「その辺だと、まだ涼しい気もしますけど…」
スウェナ「後は暑くなる一方だわねえ…」

その中を自転車で走るんでしょ、とスウェナちゃんも。

スウェナ「おまけに法衣で、アレって、黒いし…」
シロエ 「思いっ切り、暑くなる色ですよね…」
マツカ 「下に着るのは、白ですけどね…」

もう汗だくだと思いますよ、とマツカ君の視線が窓へ。

マツカ 「今日の予報も猛暑日ですから、キツそうです」
シロエ 「ジョミー先輩とサム先輩は、もっと…」

キツイ棚経になるんじゃあ…、とシロエ君が傾げる首。

シロエ 「キース先輩は、ガッツリ食べてましたけど…」
スウェナ「サムとジョミーは、精進料理だったわねえ…」
マツカ 「そこは、ぼくたちも同じですけど…」

棚経で走り回りはしませんし…、とマツカ君の相槌。

マツカ 「あの食事だけで、今日一日をこなすのは…」
シロエ 「修行よりキツイかもですよ」
Aブルー「おはよう! みんな揃っているね!」

今日の棚経、よろしく頼むよ、とソルジャー、登場。

Aブルー「さてと、今日はいよいよ、本番だから…」
ぶるぅ 「お膳、頑張って作ってね!」
Aブルー「もちろんだよ!」

この日のために料理を習ったんだし、と張り切る人。

Aブルー「とはいえ、すぐに忘れるだろうけど!」
シロエ 「忘れるって、料理のやり方を…ですか?」
Aブルー「他に何があると?」
シロエ 「普通、忘れないと思いますけど!」
Aブルー「多忙な身だしね!」

ソルジャー稼業は忙しいし、と言ってますけど。
本当に…?


2023/08/14 (Mon)



☆出ないのが仕事


今日はスッポンタケの棚経、朝イチで生徒会長宅な面々。
ソルジャーも来まして、お膳を作るわけなんですけど…。

シロエ 「どの辺が多忙なんですか!」
スウェナ「そんな風には見えないわよねえ…」
マツカ 「どうでしょう? 忙しい時は忙しいとか…」

その可能性もありますよ、とマツカ君の控えめな発言。

マツカ 「ぼくたちが全く知らない間に、色々と…」
シロエ 「多分、その逆だと思いますけど!」
Aブルー「ピンポーン!」
一同  「「「えっと…?」」」

今の流れだと、どっちなんだ、と首を傾げる御一同様。

スウェナ「意外だけど、本当に忙しい…のかしら?」
シロエ 「違うでしょう、暇を持て余す方で…」
Aブルー「そう、そんな感じ!」
マツカ 「あのぅ…。それだと分かりませんよ?」

正解を言った人を示さないと…、とマツカ君の言。

マツカ 「シロエか、ぼくか、どっちなんです?」
Aブルー「両方だよ!」
一同  「「「両方…?」」」

ますます謎だ、と飛び交う「?」マーク。

マツカ 「暇だけど、忙しいということでしょうか…?」
Aブルー「大正解!」

それで合ってる、とソルジャーの笑顔。

Aブルー「ぼくの仕事は、青の間にいることだから!」
一同  「「「はあ?」」」
Aブルー「分からないかな、部屋から出ないのが仕事!」
一同  「「「ええっ!?」」」」

まさかのデスクワークとか…、と誰もが仰天。

シロエ 「青の間に缶詰めで、仕事…ですか?」
Aブルー「違うね、青の間から外に出ないのが…」

ぼくの大事な役目なんだよ、と威張り返る人。

Aブルー「ソルジャーは威厳が必要らしいね、偉いから」
シロエ 「それはまあ、そうでしょうけれど…」
スウェナ「部屋から出ないのと、どう繋がるのよ?」
Aブルー「いいかい、ぼくは一種の偶像なわけで…」
シロエ 「イメージダウンを避けるんですか?」
Aブルー「大当たり!」

だから出ないのが仕事でね、と言ってますけど。
えっと…?


2023/08/15 (Tue)






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