シャングリラ学園つれづれ語り
☆出るだけで被害
スッポンタケの棚経の日で、生徒会長宅に朝イチで集合。
今年はソルジャーも早く来まして、お膳を作るわけで…。
シロエ 「どういう仕事なんです、ソレは!」
Aブルー「君が自分で言ったじゃないか、ついさっき!」
イメージダウンを避けるのが仕事、とソルジャーの笑み。
Aブルー「長老たちが揃って、外に出るな、って…」
シロエ 「まさか、出るだけでイメージが…」
ガラガラと崩れ落ちるんですか、とシロエ君。
シロエ 「でなきゃ、其処まで言われませんよね…?」
Aブルー「そうなんだよねえ、うるさくってさ…」
あれじゃアイスも作れやしない、とブツブツブツ。
Aブルー「厨房に出掛けて作っていたら、次の日に…」
マツカ 「何か苦情でも来たんでしょうか?」
Aブルー「数人、寝込んだらしくってね!」
一同 「「「えっ?」」」
何故にアイスで、と誰もがキョトン。
シロエ 「アイスを作ったせい…なんですか?」
Aブルー「らしいよ、高熱を出して倒れたとかで…」
スウェナ「そっちのアイスって、そんなにヤバいの?」
混ぜるな危険ってヤツなのかしら、とスウェナちゃん。
スウェナ「違う種類のを下手に混ぜたら、ダメだとか…」
Aブルー「ううん、混ぜても大丈夫だけど?」
チョコミントとバニラを混ぜてもいける、という返事。
Aブルー「これがまた、けっこう美味しくってねえ!」
一同 「「「チョコミントと、バニラ…」」」
とんでもない味じゃなかろうか、と皆の不審そうな目。
Aブルー「いけるんだってば、本当に!」
シロエ 「証明しなくてもいいですからね!」
此処では作らないで下さい、とシロエ君、ビシィ! と。
シロエ 「でも、安全なら、何故、寝込むんです?」
Aブルー「ぼくのイメージが崩壊したのが原因かな?」
マツカ 「それだけ…ですか?」
スウェナ「有り得ないでしょ!」
Aブルー「ミュウは、精神が繊細だから…」
ダメみたいだね、と苦笑ですけど。
アイスを作っただけで…?
2023/08/16 (Wed)
☆美味しい食べ方
スッポンタケの棚経の日は、朝イチで生徒会長宅に集合。
今年はソルジャーも早々に登場、お膳を作るわけでして。
シロエ 「アイスを作ると、どうマズイんです?」
マツカ 「その言い方は誤解を招きませんか?」
シロエ 「あ、そうですね! マズイは味の評価にも…」
使いますし、とシロエ君、慌てて訂正。
シロエ 「アイスを作ることの、何処がダメだと…?」
スウェナ「そうよね、イメージの問題なんだし…」
マツカ 「場合によっては、イメージアップなのでは?」
親しみやすいソルジャーとして、とマツカ君の鋭い指摘。
マツカ 「ぼくたちの世界だと、王室の方とかが…」
スウェナ「手料理を作るとか、よく聞くわよねえ…」
シロエ 「庶民の口には入りませんけど、ありますね」
国賓の人を招いてバーベキューとか、とシロエ君も。
シロエ 「アイス作りも、それと同じじゃないですか?」
マツカ 「ええ、そんな気がするんですけど…」
Aブルー「そうは言われなかったよね、うん」
長老たちが文句を並べるだけで…、とソルジャーの答え。
Aブルー「よそ見しながら混ぜて散らかすな、とか…」
一同 「「「うっ…」」」
Aブルー「出来上がったのを、ボウルから、直接…」
おたまで掬って食べるなとか…、と恐ろしすぎる発言が。
Aブルー「ダイレクトに食べるのが最高なのに!」
シロエ 「最悪ですから!」
マツカ 「マナー違反だと思います、ぼくも…」
スウェナ「倒れた人がいるのも当然よねえ、ソレ…」
ボウルから食べるのはアウトだわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「しかも、おたまで掬うだなんて!」
Aブルー「でもねえ、ホントに美味しいんだって!」
器に上品に盛られるよりも、とソルジャー、威張り返り。
Aブルー「ぼくのぶるぅも、お気に入りの食べ方で…」
一同 「「「ぶるぅ…」」」
Aブルー「出来立てを、こう、ダイレクトに口へとね!」
それでこそ作り立ての味、と言ってますけど。
あんまりでは…?
2023/08/17 (Thu)
☆最低な食べ方
今日はスッポンタケの棚経、生徒会長宅に朝イチで集合。
ソルジャーも来まして、今年はお膳を作るんですけど…。
シロエ 「そりゃ、出来立ては美味しいですよ、でも…」
マツカ 「ボウルから直接というのは、ちょっと…」
ダメじゃないかと思います、とマツカ君も複雑な顔。
マツカ 「イメージダウンは免れないかと…」
Aブルー「親しみやすいのはいい、と、さっき君もさ…」
言ったじゃないか、とソルジャーの反論。
Aブルー「ぼくだって、そう思うのに!」
シロエ 「レベルが違い過ぎますから!」
スウェナ「そうよ、親しみやすくて、かつ、上品で…」
雲の上の人に相応しくなきゃ、とスウェナちゃん。
スウェナ「ボウルとおたまじゃ、ダメすぎるわよ!」
Aブルー「なんで君たちまで、長老たちと同じ文句を…」
シロエ 「言いたくなって当然でしょう!」
マツカ 「せめて、他の器に移してからとか…」
味見だって、おたまではしませんよ、とマツカ君の言。
マツカ 「おたまで掬って、小皿とかにですね…」
ぶるぅ 「そだよ、お料理の練習の時に教えたでしょ?」
Aブルー「えっと…? あれは和食の練習だからで…」
ぶるぅ 「違うの、お料理は、何でもそうなの!」
バナナの葉がお皿な国とか以外は、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「手掴みで食べる国なら、味見の方も…」
シロエ 「やっぱり手掴みになるんですか?」
ぶるぅ 「ううん、そんなの、火傷するでしょ?」
熱々のカレーを手で掬ったら…、と納得な話。
ぶるぅ 「盛り付けの時に使う道具で掬って…」
スウェナ「バナナの葉っぱで味見なのね?」
ぶるぅ 「うん、そんな感じ!」
でも…、とソルジャーに視線を移すお子様。
ぶるぅ 「お皿がある国だと、お皿で味見するもので…」
Aブルー「直接、食べちゃダメだ、って?」
ぶるぅ 「味見でも、別のお皿なの!」
Aブルー「でも、出来立てを…」
ダイレクトに食べるのが最高で、と文句ですけど。
最低では…?
2023/08/18 (Fri)
☆ダイレクトが最高
スッポンタケの棚経の日は、朝イチで生徒会長宅に集合。
今年はお膳を作るソルジャー、早々に登場ですけれど…。
シロエ 「最高じゃなくて、最低ですから!」
スウェナ「目撃した人が倒れちゃうのも、当然だわよ!」
Aブルー「そう言われても、アレが本当に最高で…」
美味しいんだし、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「ぼくのぶるぅも、ダイレクトに、おたまで…」
シロエ 「料理なんか、作れるんですか!?」
マツカ 「食べるだけかと思ってました…」
Aブルー「もちろん、食べるだけだってば!」
でもね、とソルジャーの弾ける笑顔。
Aブルー「盗み食いをするなら、こう、ボウルから…」
シロエ 「直接食べる、というわけですね?」
Aブルー「ピンポーン! 鍋でも、フライパンでも!」
出来上がったら片っ端から…、と恐ろしすぎる台詞が。
Aブルー「場合によっては、オーブンの天板からもね!」
スウェナ「火傷するじゃないの!」
Aブルー「大丈夫! 鍋掴みという便利な道具が!」
アレをはめた手でガシッと掴んで…、という説明。
Aブルー「もう片方の手で、出来立てを掴むんだよ!」
一同 「「「うわー…」」」
迷惑すぎる、と誰もが愕然。
シロエ 「それで、あなたも、そうなんですね…?」
Aブルー「オーブン料理とかは、やらないからねえ…」
アイスだけだね、と悪びれない人。
Aブルー「本当に、何処がいけないんだか…」
シロエ 「真面目に分かってないわけですか?」
Aブルー「そうなんだよねえ、親しみやすくていいと…」
さっき、マツカも言ったのにさ…、とブツブツブツ。
Aブルー「心底、理解出来なくて…」
ぶるぅ 「んとんと…。だったら、此処でやってみる?」
お膳で試してみるのはどう、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「そしたら、少しは分かるかも…」
シロエ 「何をするんです?」
Aブルー「味見は、お皿でするんだ、って…」
教わったけど…、とソルジャーもキョトン。
何を試すと?
2023/08/19 (Sat)
☆ダイレクトでいこう
今日はスッポンタケの棚経、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーも早々に登場でして、お膳を作るわけですが。
シロエ 「味見って、お膳でもするわけですか?」
ぶるぅ 「そだよ、心をこめて作りたいなら、味見も…」
大切だよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「仏様にも、美味しいお料理を…」
ブルー 「召し上がって頂くのが、一番の供養だよ」
同じ作るなら丁寧に、と生徒会長、いえ、銀青様も。
ブルー 「今は、フリーズドライのセットもあるけど…」
ぶるぅ 「きちんと手作り、味見もするのが最高なの!」
シロエ 「確かに、ぼくが仏様の立場だったら…」
スウェナ「ちゃんとしたお膳が欲しいわねえ…」
砂糖と塩を間違えてるのは嫌だわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「ついでに、普通のお味よりかは…」
シロエ 「美味しい方が、断然、いいです!」
ぶるぅ 「でしょ? だから練習では、味見もしてて…」
Aブルー「君たちも太鼓判の味だったわけ!」
でも…、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「お膳で、何を試すって?」
ぶるぅ 「えっとね、ダイレクトに食べるのが…」
最高ってヤツを試してみるの! と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「作ったお料理、器に盛り付ける代わりに…」
シロエ 「鍋で出すんじゃないでしょうね…?」
ぶるぅ 「大当たりーっ!」
ダイレクトなのがいいんでしょ、とニコニコニコ。
ぶるぅ 「全部、お鍋で並べるの!」
一同 「「「ええっ!?」」」
お膳と言えば…、と誰もが仰天。
シロエ 「あ、あの…。お膳って、毎年、ぶるぅが…」
マツカ 「作ってくれてる、精進料理の…」
お膳ですよね、とマツカ君の問い。
マツカ 「お鍋を幾つも載せられるサイズでは…」
シロエ 「ないと思うんですけれど…」
スウェナ「一つ載せたら、一杯だわよ?」
ぶるぅ 「うんっ! だからお鍋は、ダイレクトに…」
床に並べればいいと思うの! と凄い台詞が。
お膳ですか…?
2023/08/20 (Sun)
☆仏様へのおもてなし
スッポンタケの棚経の日で、生徒会長宅に集合ですけど。
今年はお膳を作るソルジャー、早々に到着したものの…。
シロエ 「お膳の代わりに、鍋を並べる気ですか!?」
ぶるぅ 「だって、ダイレクトに食べるのが…」
最高なんでしょ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「だったら、スッポンタケだって!」
シロエ 「ま、まあ…。それはそうかもしれませんね…」
スウェナ「棚経を頼んでるのが、この人だものねえ…」
マツカ 「類友というヤツですか…」
有り得ますね、とマツカ君の相槌。
マツカ 「ただ、それを見たキースが何と言うかは…」
ぶるぅ 「ぼくも知らないけど、仏様には…」
ブルー 「最高のおもてなしをするものだしねえ…」
いいと思うなら、やってみたまえ、と銀青様のお言葉が。
ブルー 「仏様が喜ぶやり方でいくのが一番だよ、うん」
シロエ 「キース先輩に通用しますか…?」
ブルー 「そこまでは保証しないね、ぼくは!」
まあ、並べるだけ並べてみたら、と生徒会長。
ブルー 「ぶるぅ、今日が本番だから、しっかりと!」
ぶるぅ 「うんっ、頑張って教えてくるね!」
あっ、そうだ…、と視線がソルジャーに。
ぶるぅ 「んとんと、今日は御飯も炊かないと…」
Aブルー「いつも炊いてるけど?」
ぶるぅ 「炊飯器で炊くんじゃなくて、お鍋で!」
土鍋で炊くのが最高だから、と弾ける笑顔。
ぶるぅ 「それに、ダイレクトに並べるんなら…」
シロエ 「炊飯器だと、絵になりませんよね…」
ぶるぅ 「そうなの、ビジュアルも大切なの!」
お膳だもんね、とニッコリと。
ぶるぅ 「御飯を炊くのは、難しいけど…」
ブルー 「ぶるぅが、ちゃんと教えてくれるよ」
頑張りたまえ、と生徒会長のエール。
ブルー 「修行の成果の見せ所だしね!」
ぶるぅ 「言う通りにすれば、大丈夫!」
Aブルー「分かった、全力で美味しいお膳を…」
作って来るから、とキッチンの方へ消えましたけど。
どうなる…?
2023/08/21 (Mon)
☆お鍋が心配かも
今日はスッポンタケの棚経、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーがお膳を作るわけでして、キッチンの方へと。
シロエ 「大丈夫なんでしょうか、お鍋だなんて…」
ブルー 「ぶるぅの腕はプロ並みだから、任せて安心!」
火加減とかの指導はバッチリ、と生徒会長の太鼓判。
ブルー 「初めて土鍋で炊く人だって、それなりに…」
スウェナ「美味しい御飯が炊けるのね?」
ブルー 「もちろんだよ! 心配なんかは要らないね」
ふっくら炊き上がるのは間違いなし! と頼もしい言葉。
ブルー 「蓋を開ければ、湯気がホカホカと…」
スウェナ「えっと…? 蓋を開けて床に置くのかしら?」
シロエ 「其処なんですよ、ぼくが心配してるのは…」
上手く炊けるかの方じゃないです、とシロエ君。
シロエ 「お鍋のままで並んでいたら、キース先輩が…」
マツカ 「思いっ切り、顔を顰めそうですよね…」
スウェナ「そうねえ、バカにしてるのか、って…」
怒る顔が目に見えるようだわよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「ついでにジョミーも、目が点になって…」
シロエ 「何もかも忘れそうですよね…」
お線香の用意も、蝋燭も…、とシロエ君も同意。
シロエ 「普段のキース先輩なら、ジョミー先輩を…」
マツカ 「叱り飛ばして、棚経を開始でしょうけどね…」
キースも凍っているかもですよ、とマツカ君。
マツカ 「怒るより前に、フリーズしそうな気がします」
一同 「「「あー…」」」
それはあるかも、と一同、納得。
シロエ 「キャパをオーバーするわけですね?」
マツカ 「ただでも疲れていますから…」
スウェナ「棚経、ハードなイベントだものね…」
倒れなければいいんだけれど、とスウェナちゃんの言。
スウェナ「フリーズした後、ショックで意識が…」
シロエ 「遠のいて、ブラックアウトですか…」
マツカ 「この暑さだと、熱中症の寸前でしょうし…」
真面目に危ない感じですよ、という声が。
倒れるかも、と…?
2023/08/22 (Tue)
☆代理がいない件
スッポンタケの棚経の日で、只今、お膳の準備中ですけど。
今年はソルジャーが作るわけでして、並べ方が大問題で…。
シロエ 「倒れちゃったら、棚経、どうなるんですか?」
マツカ 「さあ…? 後日というわけにも…」
スウェナ「いかないわよねえ、それに代理になる人も…」
いないじゃないの、と言いかけたスウェナちゃんですが。
スウェナ「いるわね、代理どころじゃない人が…」
シロエ 「そうでした! 会長だったら、文句なしで…」
マツカ 「アドス和尚も大感激だと思いますけど…」
代わりに行ってくれるでしょうか、とマツカ君が捻る首。
マツカ 「この暑さですし、原因がお鍋ですからね…」
ブルー 「マツカの読み通り、お断りだね!」
いろんな意味で、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「暑いのも嫌だし、法衣が着られないのもさ…」
一同 「「「は?」」」
棚経と言えば法衣じゃないか、と誰もがキョトン。
シロエ 「あのぅ…。キース先輩、法衣で来ますよ?」
スウェナ「ジョミーも、ちゃんと着てるじゃないの!」
ブルー 「それじゃ聞くけど、色は何色?」
マツカ 「黒ですけれど…?」
二人揃って、とマツカ君。
マツカ 「夏のですから、生地は透けますけどね」
ブルー 「そう! 其処が大いに問題なんだよ!」
キースの法衣は何色かな、と生徒会長の問い。
ブルー 「見慣れてるのは、黒だろうけど…」
一同 「「「あっ!」」」
其処か、と皆が見合わせる顔。
シロエ 「キース先輩、黒じゃないですね…」
マツカ 「お正月の修正会の時には、違いますよね…」
ブルー 「ピンポーン!」
棚経だから黒なんだよね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「たとえ緋色を着られる人でも、棚経の時は…」
シロエ 「黒以外、着たらダメなんですか?」
ブルー 「そういうことだね、ぼくが行っても…」
スウェナ「値打ちが分かって貰えないのね…」
それはダメかも、と納得するしかない理由。
代理不在…。
2023/08/23 (Wed)
☆倒れてしまったら
今日はスッポンタケの棚経、お膳を作っているソルジャー。
けれども並べ方が問題、盛り付ける代わりに鍋で出すとか。
ブルー 「分かったかい? ぼくも見た目は高校生で…」
シロエ 「檀家さんは素人ですから、高僧だとは…」
マツカ 「気付きませんよね、絶対に…」
滞在時間も短いですし、とマツカ君、深い溜息。
マツカ 「法話の時間があれば分かるでしょうけれど…」
シロエ 「お坊さんなら、見た目で判断出来ますか?」
ブルー 「そこはいけるよ、きちんと修行をしていれば」
立ち居振る舞いで分かるものだね、と銀青様の言。
ブルー 「でもねえ、素人さんではねえ…」
スウェナ「私たちだって、普段は忘れているものねえ…」
シロエ 「キース先輩が倒れた場合は、放置ですか…」
ブルー 「手当てはするけど、それ以上のことはお断り!」
意識が無いなら、寝床も提供するけどさ、と突き放し。
ブルー 「責任は、お鍋を並べた人に…」
スウェナ「全部、被ってもらうのね?」
ブルー 「どうやって始末をつけるつもりか、謎だけど!」
まさか代わりに回るわけにも…、と生徒会長の冷たい笑み。
ブルー 「お金で片は付けられるけどね、一応は」
一同 「「「えっ!?」」」
賠償金を払うコースか、と一同、目が真ん丸に。
シロエ 「えっと…? 檀家さんにお金を返すんですか?」
マツカ 「棚経のお布施は、後払いのような気がします」
スウェナ「そうよね、その場で渡してるんだし…」
賠償金の額が分からないわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「今年はこれだけ、って檀家さんが決めて…」
シロエ 「渡すんですから、定額制では…」
ないですもんね、とシロエ君も。
シロエ 「倍額を返しに回ると言っても、金額が…」
マツカ 「全く謎では、どうすることも出来ませんから…」
スウェナ「お金で片を付ける方法、無さそうよ?」
ブルー 「素人目にはね!」
蛇の道はヘビと言うだろう、とウインクですけど。
えっと…?
2023/08/24 (Thu)
☆代理は頼めても
スッポンタケの棚経の日で、ソルジャーが作っているお膳。
出来上がったら盛り付ける代わりに、鍋で並べる予定な今。
シロエ 「蛇の道はヘビ…って、お坊さんの道ですか?」
ブルー 「そうだけど?」
スウェナ「まさか、代理のお坊さんを…」
調達するとか、とスウェナちゃんの問い。
スウェナ「お金次第で来てくれる人がいるのかしら?」
ブルー 「いるねえ、高くつくけどね!」
普段だったらタダなんだけど、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「お寺同士の繋がりがあって、困った時には…」
シロエ 「ピンチヒッターを呼べるんですね?」
ブルー 「その通り! だけど、お盆は流石にねえ…」
何処のお寺も忙しいから…、と正論が。
ブルー 「頼んでも誰も来てくれないし、そうなると…」
マツカ 「璃母恩院に頼むしかないんでしょうか?」
ブルー 「アルテメシアだと、其処になるかな」
なんと言っても総本山、と銀青様。
ブルー 「人も多いから、直ぐに誰かが来られるし…」
シロエ 「その代わり、高いわけですね?」
ブルー 「繁忙期の中の繁忙期だよ?」
お盆は最高に人手不足、とキッパリと。
ブルー 「駆け出しのお坊さんが来たって、思いっ切り…」
マツカ 「費用が嵩んでしまうんですね…」
ブルー 「でも、棚経は絶対に…」
行かないとダメなイベントだから、と銀青様の説明が。
ブルー 「キースが此処で倒れちゃったら、頼むしか…」
一同 「「「うわー…」」」
ダメすぎるヤツ、と誰もがガクブル。
シロエ 「それって、アドス和尚にバレますよね?」
ブルー 「当たり前だよ、璃母恩院から請求書がさ…」
元老寺宛に届くんだしね、と嫌すぎる話。
ブルー 「いくらキースが副住職でも、コッソリ処分は…」
スウェナ「出来ないわよねえ、総本山から来たんじゃあ…」
ブルー 「開封するのは、当然、住職だってば!」
シロエ 「ですよねえ…」
キース先輩では手も足も…、とシロエ君。
詰むヤツ…。
2023/08/25 (Fri)
☆お鍋で並べる人
今日はスッポンタケの棚経、お膳を作っているソルジャー。
それを鍋ごと並べるつもりで、キース君が倒れるかもで…。
マツカ 「心配になって来ましたよ…」
シロエ 「あの人を止めるべきなんでしょうか…?」
スウェナ「常識でいけば、そうだけど…。あの人なのよ?」
言ってやめるような相手かしらね、とスウェナちゃん。
スウェナ「とてもそうとは思えないけど…」
Aブルー「お待たせーっ! お膳、出来たよ!」
まずは御飯、とソルジャーが運んで来た土鍋。
Aブルー「えっと、御飯は真ん中かな?」
ぶるぅ 「そだね、お膳の並べ方でいくと…」
この辺で、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が指差す床。
Aブルー「オッケー! じゃあ、次は煮物のお鍋を…」
ぶるぅ 「うん、和え物は、すり鉢でね!」
Aブルー「分かってるって!」
頑張って作ったんだから、と並べられていく鍋や、すり鉢。
Aブルー「こんなトコかな、後はお漬物で…」
ぶるぅ 「それも壺ごとでないとダメだよ?」
Aブルー「糠床ごとだね、持って来るーっ!」
一同 「「「うっ…」」」
臭いのでは、と思う間もなく、糠漬けの壺がドッカンと。
Aブルー「蓋を取るのは、直前かな?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お鍋も、糠床もね!」
もうすぐなの! と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「キースのお迎え、忘れないでよ?」
Aブルー「瞬間移動で此処まで、だよね!」
シロエ 「あのですね…。その前に、質問ですけれど…」
Aブルー「何か問題があるのかい?」
ぼくの力作のお膳にさ、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「よく出来てると思うけど…」
ぶるぅ 「お味の方もバッチリなの!」
保証しちゃう! と大絶賛。
ぶるぅ 「後でおさがり、食べるといいよ!」
シロエ 「いえ、そうじゃなくて、キース先輩が…」
マツカ 「倒れるかも、と心配なんですよ」
Aブルー「お漬物は蓋を取るな、って?」
臭すぎるから、と首を捻ってますけど。
其処じゃない件…。
2023/08/26 (Sat)
☆倒れても問題無し
スッポンタケの棚経を控えて、お膳が完成しましたけれど。
作ったソルジャー、ダイレクトに食べるのが一番な人で…。
シロエ 「糠漬けの匂いも問題ですけど、その前に…」
マツカ 「どう見ても、キースがキレますよ、コレ」
スウェナ「疲れてるだけに、怒るパワーはもう無くて…」
倒れて終わりな気がするのよね、とスウェナちゃん。
スウェナ「でもって、キースが倒れちゃっても…」
シロエ 「棚経は続けるしかないらしいんです」
Aブルー「まあ、此処が最後じゃないからねえ…」
マツカ 「そうなんですけど、誰が続きをやるんですか?」
ブルーはお断りだそうです、とマツカ君、サクサク説明を。
マツカ 「ですから、代理を頼むしかなくて…」
Aブルー「頼む費用が高いって?」
問題無し! とソルジャーが突き上げる拳。
Aブルー「ノルディに頼めば、即、キャッシュで!」
シロエ 「金銭的には、それで解決かもですが…」
マツカ 「代理を頼んだのが、アドス和尚にバレるんです」
璃母恩院から請求書が届きますからね、とマツカ君。
マツカ 「キースには隠匿出来ないそうで…」
ブルー 「アドス和尚が大噴火ってね!」
来年から此処は無しになるかも、と生徒会長の言。
ブルー 「二度と御免だ、と言われちゃったら…」
シロエ 「他所に頼むしか無いですよ?」
Aブルー「うーん…。でもさ、せっかく作ったんだし…」
ダイレクトに食べて欲しいんだよね、と眺め回す人。
Aブルー「スッポンタケだって、きっと気に入るよ!」
マツカ 「キースが倒れたら、棚経がパアですけれど?」
Aブルー「大丈夫! 倒れてもいけるから!」
此処の棚経も、残りのトコも…、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぼくを誰だと思ってるのさ!」
シロエ 「まさか、サイオンで操る気ですか!?」
スウェナ「気絶してるのを…?」
Aブルー「それも出来るし、気付け薬もあるからね!」
どっちにしようかな、と聞いてますけど。
ゾンビもどき…?
2023/08/27 (Sun)
☆鍋ごと並べたら
もうすぐスッポンタケの棚経、キース君が来ればスタート。
けれどお膳が問題でして、ソルジャーが鍋で並べてまして。
Aブルー「サイオンを使う方がいいのか、薬にするか…」
シロエ 「それ、ぼくたちが決めるんですか?」
Aブルー「そうか、決めるのは本人だよねえ…」
来てから決めて貰おうかな、とソルジャーの視線が窓へと。
Aブルー「うん、今の家を出たら、瞬間移動でお出迎え!」
一同 「「「うわー…」」」
考えたくない、と皆が震える間にサイオン発動。
Aブルー「よし、自転車ごと、移動完了!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 玄関、開けて来るね!」
跳ねて行ったお子様、間もなくキース君たちとリビングに。
ぶるぅ 「キースとジョミーが来てくれたよーっ!」
キース 「邪魔するぞ。ジョミー、蝋燭と…。うっ…!」
なんだコレは、とキース君が凝視している鍋や壺など。
Aブルー「ごめん、臭かったかなあ、糠漬け…」
キース 「や、やっぱり、コレは糠漬けの壺か…?」
ジョミー「でもって、土鍋に御飯で、すり鉢に、鍋に…」
そういうモノが見えるんだけど…、とジョミー君が擦る目。
ジョミー「キース、気のせいだと思う…?」
キース 「そうだと思いたいんだが…」
Aブルー「違うよ、コレがお膳だから!」
ダイレクトに食べるのが最高だしね、とソルジャー、力説。
Aブルー「スッポンタケにも、食べて欲しくって!」
キース 「あんた、棚経を馬鹿にしてるのか!?」
Aブルー「真剣だからこそ、こうなんだよ!」
キース 「どの辺がだ! どう見てもだな…」
ふざけてるだろう、と言い終わる前に、キース君、パタリ。
シロエ 「キース先輩!?」
ジョミー「ちょっと…!」
キース、とジョミー君が肩を揺さぶり、顔面蒼白。
ジョミー「なんか、意識が無いんだけど…!」
ぶるぅ 「大変、お水ーっ!」
シロエ 「だからダメだと言ってたでしょう!」
どうする気です、とシロエ君が吊り上げる眉。
棚経は…?
2023/08/28 (Mon)
☆意識が戻った人
スッポンタケの棚経ですけど、お膳と称して並べられた鍋。
見るなり激怒なキース君が問題、倒れてしまって意識喪失。
ジョミー「どうしよう、棚経、まだまだあるのに…」
ぶるぅ 「お水、持って来たーっ!」
おでこも氷で冷やさなきゃ、と手当てしているお子様。
ぶるぅ 「熱中症かな、それとも貧血…?」
ブルー 「合わせ技だと思うけどねえ…」
身体が冷えれば目を覚ます筈、と生徒会長、冷静な見立て。
ブルー 「棚経という使命感だけで、きっと起きるよ」
シロエ 「そう…でしょうか…? あっ…?」
ジョミー「動いた…かな?」
瞼がピクッと、とジョミー君が言った所で、開いた瞳。
キース 「しまった、意識を失っていたか…」
ぶるぅ 「はい、お水! それにスポーツドリンクも!」
キース 「有難い…!」
頂戴する、とキース君、どちらも一気飲み。
キース 「くっそぉ、無駄に時間を食った気が…」
ぶるぅ 「んとね、気絶してから半時間かな?」
キース 「そんなにか…!」
何軒分だ、とガバッと起き上がった副住職。
キース 「ジョミー、蝋燭と線香だ!」
ジョミー「えっ? いいけど、そんな身体でさ…」
シロエ 「棚経をやると言うんですか…?」
キース 「当然だろう! 坊主の世界は厳しいんだ!」
動ける限りは、なんとしても…、と鍋が並んだ祭壇の前へ。
キース 「この際、鍋は無視するぞ!」
Aブルー「えっと…。薬とかなら提供するけど…?」
キツいんだったら、サイオンで操作しても、と申し出た人。
Aブルー「君は眠ったままでいたって、棚経、バッチリ!」
シロエ 「そうらしいですよ、ゾンビみたいに…」
爆睡してても出来るそうです、とシロエ君が説明を。
シロエ 「キース先輩が寝ている間に、済むんですけど…」
Aブルー「そうなんだよねえ、薬よりもさ…」
シロエ 「オススメのコースみたいです」
キース 「断固、断る!」
でもって遅れを取り戻すぞ、と握り締める拳。
当然ですよね…?
2023/08/29 (Tue)
☆プロ意識で棚経
いよいよスッポンタケの棚経、意識を取り戻したキース君。
並んだ鍋や壺などはスルー、副住職モードに切り替えで…。
キース 「ジョミー、蝋燭をつけろと言ったぞ!」
ジョミー「あっ、ごめん!」
それにお線香、とジョミー君、慌てて祭壇の前で準備を。
キース 「よし! 他の面子も、ちゃんと正座しろ!」
Aブルー「で、でも、君の身体は、それどころじゃあ…」
キース 「あんたに言われる筋合いは無い!」
誰のせいだと思ってるんだ、と祭壇に向かう副住職。
キース 「始めるぞ!」
一同 「「「は、はいっ!」」」
逆らったら後が無いからな、と御一同様、揃って正座。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同 (((流石はプロだ…)))
あの体調で息も乱れないのか、と誰もが驚嘆。
キース 「のうまく さらば たたぎゃた ばろきてい…」
一同 (((サクサクやってる…)))
根性だよな、と一同、正座の痛みも忘れて注目。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
ジョミー「…………」
一同 (((お念仏くらい、口パクしないで…)
唱えてみたら、とジョミー君に心で突っ込む面々。
キース 「南無阿弥陀仏…」
一同 (((後は鐘をチーンで…))))
終わりの筈だ、と期待する間に、鐘がチーン、と。
キース 「皆様、お疲れ様でした」
Aブルー「ありがとう! スッポンタケも喜ぶよ!」
はい、とソルジャーが差し出すお布施を、キース君が袂へ。
キース 「ジョミー、次のお宅に急ぐぞ!」
ジョミー「オッケー!」
キース 「やはり半時間遅れだな…。おい、あんた!」
其処の戦犯、とキース君、ソルジャーをキッと。
キース 「この始末は、あんたがキッチリつけろ!」
Aブルー「えっ? でも、サイオンも、薬もさ…」
キース 「お断りだが、送れと言っている!」
Aブルー「瞬間移動で?」
キース 「当然だ!」
次のお宅へも、その次へもな、と睨む人。
そうなりますよね…。
2023/08/30 (Wed)
☆残さず食べるべし
スッポンタケの棚経が無事に終了、キース君たちは次へと。
とはいえ、倒れてロスした時間が半時間でして、大変で…。
キース 「いいか、お経は短縮出来ないんだ!」
Aブルー「そうなのかい? 棚経の時は、いつもより…」
かなり短い気がするんだけど…、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「だから、縮めていいのかな、って…」
キース 「コレは棚経専用のヤツだ!」
全く縮めていないからな、と副住職が繰る立派な数珠。
キース 「もうこれ以上は縮まらない、という濃縮版で…」
ブルー 「ショートカットは不可なんだよねえ…」
次のお宅へ急ぎたまえ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「お経を縮められない以上は、移動時間を…」
シロエ 「短縮するしかないわけですね?」
ブルー 「ピンポーン! 半時間プラス、無駄な会話で…」
キース 「遅れた分を、キッチリ戻して貰うからな!」
多分、夕方までかかるだろうが…、と容赦ない台詞。
キース 「サッサとしやがれ、もっと遅れる前に!」
Aブルー「わ、分かったよ…!」
キース 「自転車の移動も忘れるなよ?」
Aブルー「分かったから…! だから、来年の棚経も…」
懲りずにお願い、とドサクサ紛れに嘆願が。
キース 「そうしたいんなら、鍋で並べるな!」
Aブルー「ダイレクトに食べてこそなんだけど…!」
キース 「懲りていない、と思っていいか?」
Aブルー「ごめん、謝る!」
鍋の中身はあげるから、とソルジャーも必死。
Aブルー「棚経が済んだら、ジョミーと食べてよ!」
キース 「やかましい! ソレを食うのは、其処にいる…」
止めなかった馬鹿の団体様だ、とキース君、ビシィ! と。
キース 「俺たちは行くが、残さず綺麗に食っておけ!」
シロエ 「酷いですって、キース先輩!」
キース 「知るか、お前たちも同罪だしな!」
一同 「「「うっ…」」」
Aブルー「お味は最高!」
遠慮しないで、と勧めてますけど。
今月、これにて中継終了~。
2023/08/31 (Thu)
スッポンタケの棚経の日で、生徒会長宅に朝イチで集合。
今年はソルジャーも早く来まして、お膳を作るわけで…。
シロエ 「どういう仕事なんです、ソレは!」
Aブルー「君が自分で言ったじゃないか、ついさっき!」
イメージダウンを避けるのが仕事、とソルジャーの笑み。
Aブルー「長老たちが揃って、外に出るな、って…」
シロエ 「まさか、出るだけでイメージが…」
ガラガラと崩れ落ちるんですか、とシロエ君。
シロエ 「でなきゃ、其処まで言われませんよね…?」
Aブルー「そうなんだよねえ、うるさくってさ…」
あれじゃアイスも作れやしない、とブツブツブツ。
Aブルー「厨房に出掛けて作っていたら、次の日に…」
マツカ 「何か苦情でも来たんでしょうか?」
Aブルー「数人、寝込んだらしくってね!」
一同 「「「えっ?」」」
何故にアイスで、と誰もがキョトン。
シロエ 「アイスを作ったせい…なんですか?」
Aブルー「らしいよ、高熱を出して倒れたとかで…」
スウェナ「そっちのアイスって、そんなにヤバいの?」
混ぜるな危険ってヤツなのかしら、とスウェナちゃん。
スウェナ「違う種類のを下手に混ぜたら、ダメだとか…」
Aブルー「ううん、混ぜても大丈夫だけど?」
チョコミントとバニラを混ぜてもいける、という返事。
Aブルー「これがまた、けっこう美味しくってねえ!」
一同 「「「チョコミントと、バニラ…」」」
とんでもない味じゃなかろうか、と皆の不審そうな目。
Aブルー「いけるんだってば、本当に!」
シロエ 「証明しなくてもいいですからね!」
此処では作らないで下さい、とシロエ君、ビシィ! と。
シロエ 「でも、安全なら、何故、寝込むんです?」
Aブルー「ぼくのイメージが崩壊したのが原因かな?」
マツカ 「それだけ…ですか?」
スウェナ「有り得ないでしょ!」
Aブルー「ミュウは、精神が繊細だから…」
ダメみたいだね、と苦笑ですけど。
アイスを作っただけで…?
2023/08/16 (Wed)
☆美味しい食べ方
スッポンタケの棚経の日は、朝イチで生徒会長宅に集合。
今年はソルジャーも早々に登場、お膳を作るわけでして。
シロエ 「アイスを作ると、どうマズイんです?」
マツカ 「その言い方は誤解を招きませんか?」
シロエ 「あ、そうですね! マズイは味の評価にも…」
使いますし、とシロエ君、慌てて訂正。
シロエ 「アイスを作ることの、何処がダメだと…?」
スウェナ「そうよね、イメージの問題なんだし…」
マツカ 「場合によっては、イメージアップなのでは?」
親しみやすいソルジャーとして、とマツカ君の鋭い指摘。
マツカ 「ぼくたちの世界だと、王室の方とかが…」
スウェナ「手料理を作るとか、よく聞くわよねえ…」
シロエ 「庶民の口には入りませんけど、ありますね」
国賓の人を招いてバーベキューとか、とシロエ君も。
シロエ 「アイス作りも、それと同じじゃないですか?」
マツカ 「ええ、そんな気がするんですけど…」
Aブルー「そうは言われなかったよね、うん」
長老たちが文句を並べるだけで…、とソルジャーの答え。
Aブルー「よそ見しながら混ぜて散らかすな、とか…」
一同 「「「うっ…」」」
Aブルー「出来上がったのを、ボウルから、直接…」
おたまで掬って食べるなとか…、と恐ろしすぎる発言が。
Aブルー「ダイレクトに食べるのが最高なのに!」
シロエ 「最悪ですから!」
マツカ 「マナー違反だと思います、ぼくも…」
スウェナ「倒れた人がいるのも当然よねえ、ソレ…」
ボウルから食べるのはアウトだわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「しかも、おたまで掬うだなんて!」
Aブルー「でもねえ、ホントに美味しいんだって!」
器に上品に盛られるよりも、とソルジャー、威張り返り。
Aブルー「ぼくのぶるぅも、お気に入りの食べ方で…」
一同 「「「ぶるぅ…」」」
Aブルー「出来立てを、こう、ダイレクトに口へとね!」
それでこそ作り立ての味、と言ってますけど。
あんまりでは…?
2023/08/17 (Thu)
☆最低な食べ方
今日はスッポンタケの棚経、生徒会長宅に朝イチで集合。
ソルジャーも来まして、今年はお膳を作るんですけど…。
シロエ 「そりゃ、出来立ては美味しいですよ、でも…」
マツカ 「ボウルから直接というのは、ちょっと…」
ダメじゃないかと思います、とマツカ君も複雑な顔。
マツカ 「イメージダウンは免れないかと…」
Aブルー「親しみやすいのはいい、と、さっき君もさ…」
言ったじゃないか、とソルジャーの反論。
Aブルー「ぼくだって、そう思うのに!」
シロエ 「レベルが違い過ぎますから!」
スウェナ「そうよ、親しみやすくて、かつ、上品で…」
雲の上の人に相応しくなきゃ、とスウェナちゃん。
スウェナ「ボウルとおたまじゃ、ダメすぎるわよ!」
Aブルー「なんで君たちまで、長老たちと同じ文句を…」
シロエ 「言いたくなって当然でしょう!」
マツカ 「せめて、他の器に移してからとか…」
味見だって、おたまではしませんよ、とマツカ君の言。
マツカ 「おたまで掬って、小皿とかにですね…」
ぶるぅ 「そだよ、お料理の練習の時に教えたでしょ?」
Aブルー「えっと…? あれは和食の練習だからで…」
ぶるぅ 「違うの、お料理は、何でもそうなの!」
バナナの葉がお皿な国とか以外は、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「手掴みで食べる国なら、味見の方も…」
シロエ 「やっぱり手掴みになるんですか?」
ぶるぅ 「ううん、そんなの、火傷するでしょ?」
熱々のカレーを手で掬ったら…、と納得な話。
ぶるぅ 「盛り付けの時に使う道具で掬って…」
スウェナ「バナナの葉っぱで味見なのね?」
ぶるぅ 「うん、そんな感じ!」
でも…、とソルジャーに視線を移すお子様。
ぶるぅ 「お皿がある国だと、お皿で味見するもので…」
Aブルー「直接、食べちゃダメだ、って?」
ぶるぅ 「味見でも、別のお皿なの!」
Aブルー「でも、出来立てを…」
ダイレクトに食べるのが最高で、と文句ですけど。
最低では…?
2023/08/18 (Fri)
☆ダイレクトが最高
スッポンタケの棚経の日は、朝イチで生徒会長宅に集合。
今年はお膳を作るソルジャー、早々に登場ですけれど…。
シロエ 「最高じゃなくて、最低ですから!」
スウェナ「目撃した人が倒れちゃうのも、当然だわよ!」
Aブルー「そう言われても、アレが本当に最高で…」
美味しいんだし、とソルジャー、譲らず。
Aブルー「ぼくのぶるぅも、ダイレクトに、おたまで…」
シロエ 「料理なんか、作れるんですか!?」
マツカ 「食べるだけかと思ってました…」
Aブルー「もちろん、食べるだけだってば!」
でもね、とソルジャーの弾ける笑顔。
Aブルー「盗み食いをするなら、こう、ボウルから…」
シロエ 「直接食べる、というわけですね?」
Aブルー「ピンポーン! 鍋でも、フライパンでも!」
出来上がったら片っ端から…、と恐ろしすぎる台詞が。
Aブルー「場合によっては、オーブンの天板からもね!」
スウェナ「火傷するじゃないの!」
Aブルー「大丈夫! 鍋掴みという便利な道具が!」
アレをはめた手でガシッと掴んで…、という説明。
Aブルー「もう片方の手で、出来立てを掴むんだよ!」
一同 「「「うわー…」」」
迷惑すぎる、と誰もが愕然。
シロエ 「それで、あなたも、そうなんですね…?」
Aブルー「オーブン料理とかは、やらないからねえ…」
アイスだけだね、と悪びれない人。
Aブルー「本当に、何処がいけないんだか…」
シロエ 「真面目に分かってないわけですか?」
Aブルー「そうなんだよねえ、親しみやすくていいと…」
さっき、マツカも言ったのにさ…、とブツブツブツ。
Aブルー「心底、理解出来なくて…」
ぶるぅ 「んとんと…。だったら、此処でやってみる?」
お膳で試してみるのはどう、と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「そしたら、少しは分かるかも…」
シロエ 「何をするんです?」
Aブルー「味見は、お皿でするんだ、って…」
教わったけど…、とソルジャーもキョトン。
何を試すと?
2023/08/19 (Sat)
☆ダイレクトでいこう
今日はスッポンタケの棚経、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーも早々に登場でして、お膳を作るわけですが。
シロエ 「味見って、お膳でもするわけですか?」
ぶるぅ 「そだよ、心をこめて作りたいなら、味見も…」
大切だよね、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「仏様にも、美味しいお料理を…」
ブルー 「召し上がって頂くのが、一番の供養だよ」
同じ作るなら丁寧に、と生徒会長、いえ、銀青様も。
ブルー 「今は、フリーズドライのセットもあるけど…」
ぶるぅ 「きちんと手作り、味見もするのが最高なの!」
シロエ 「確かに、ぼくが仏様の立場だったら…」
スウェナ「ちゃんとしたお膳が欲しいわねえ…」
砂糖と塩を間違えてるのは嫌だわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「ついでに、普通のお味よりかは…」
シロエ 「美味しい方が、断然、いいです!」
ぶるぅ 「でしょ? だから練習では、味見もしてて…」
Aブルー「君たちも太鼓判の味だったわけ!」
でも…、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「お膳で、何を試すって?」
ぶるぅ 「えっとね、ダイレクトに食べるのが…」
最高ってヤツを試してみるの! と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「作ったお料理、器に盛り付ける代わりに…」
シロエ 「鍋で出すんじゃないでしょうね…?」
ぶるぅ 「大当たりーっ!」
ダイレクトなのがいいんでしょ、とニコニコニコ。
ぶるぅ 「全部、お鍋で並べるの!」
一同 「「「ええっ!?」」」
お膳と言えば…、と誰もが仰天。
シロエ 「あ、あの…。お膳って、毎年、ぶるぅが…」
マツカ 「作ってくれてる、精進料理の…」
お膳ですよね、とマツカ君の問い。
マツカ 「お鍋を幾つも載せられるサイズでは…」
シロエ 「ないと思うんですけれど…」
スウェナ「一つ載せたら、一杯だわよ?」
ぶるぅ 「うんっ! だからお鍋は、ダイレクトに…」
床に並べればいいと思うの! と凄い台詞が。
お膳ですか…?
2023/08/20 (Sun)
☆仏様へのおもてなし
スッポンタケの棚経の日で、生徒会長宅に集合ですけど。
今年はお膳を作るソルジャー、早々に到着したものの…。
シロエ 「お膳の代わりに、鍋を並べる気ですか!?」
ぶるぅ 「だって、ダイレクトに食べるのが…」
最高なんでしょ、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」。
ぶるぅ 「だったら、スッポンタケだって!」
シロエ 「ま、まあ…。それはそうかもしれませんね…」
スウェナ「棚経を頼んでるのが、この人だものねえ…」
マツカ 「類友というヤツですか…」
有り得ますね、とマツカ君の相槌。
マツカ 「ただ、それを見たキースが何と言うかは…」
ぶるぅ 「ぼくも知らないけど、仏様には…」
ブルー 「最高のおもてなしをするものだしねえ…」
いいと思うなら、やってみたまえ、と銀青様のお言葉が。
ブルー 「仏様が喜ぶやり方でいくのが一番だよ、うん」
シロエ 「キース先輩に通用しますか…?」
ブルー 「そこまでは保証しないね、ぼくは!」
まあ、並べるだけ並べてみたら、と生徒会長。
ブルー 「ぶるぅ、今日が本番だから、しっかりと!」
ぶるぅ 「うんっ、頑張って教えてくるね!」
あっ、そうだ…、と視線がソルジャーに。
ぶるぅ 「んとんと、今日は御飯も炊かないと…」
Aブルー「いつも炊いてるけど?」
ぶるぅ 「炊飯器で炊くんじゃなくて、お鍋で!」
土鍋で炊くのが最高だから、と弾ける笑顔。
ぶるぅ 「それに、ダイレクトに並べるんなら…」
シロエ 「炊飯器だと、絵になりませんよね…」
ぶるぅ 「そうなの、ビジュアルも大切なの!」
お膳だもんね、とニッコリと。
ぶるぅ 「御飯を炊くのは、難しいけど…」
ブルー 「ぶるぅが、ちゃんと教えてくれるよ」
頑張りたまえ、と生徒会長のエール。
ブルー 「修行の成果の見せ所だしね!」
ぶるぅ 「言う通りにすれば、大丈夫!」
Aブルー「分かった、全力で美味しいお膳を…」
作って来るから、とキッチンの方へ消えましたけど。
どうなる…?
2023/08/21 (Mon)
☆お鍋が心配かも
今日はスッポンタケの棚経、生徒会長宅に来ている面々。
ソルジャーがお膳を作るわけでして、キッチンの方へと。
シロエ 「大丈夫なんでしょうか、お鍋だなんて…」
ブルー 「ぶるぅの腕はプロ並みだから、任せて安心!」
火加減とかの指導はバッチリ、と生徒会長の太鼓判。
ブルー 「初めて土鍋で炊く人だって、それなりに…」
スウェナ「美味しい御飯が炊けるのね?」
ブルー 「もちろんだよ! 心配なんかは要らないね」
ふっくら炊き上がるのは間違いなし! と頼もしい言葉。
ブルー 「蓋を開ければ、湯気がホカホカと…」
スウェナ「えっと…? 蓋を開けて床に置くのかしら?」
シロエ 「其処なんですよ、ぼくが心配してるのは…」
上手く炊けるかの方じゃないです、とシロエ君。
シロエ 「お鍋のままで並んでいたら、キース先輩が…」
マツカ 「思いっ切り、顔を顰めそうですよね…」
スウェナ「そうねえ、バカにしてるのか、って…」
怒る顔が目に見えるようだわよ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「ついでにジョミーも、目が点になって…」
シロエ 「何もかも忘れそうですよね…」
お線香の用意も、蝋燭も…、とシロエ君も同意。
シロエ 「普段のキース先輩なら、ジョミー先輩を…」
マツカ 「叱り飛ばして、棚経を開始でしょうけどね…」
キースも凍っているかもですよ、とマツカ君。
マツカ 「怒るより前に、フリーズしそうな気がします」
一同 「「「あー…」」」
それはあるかも、と一同、納得。
シロエ 「キャパをオーバーするわけですね?」
マツカ 「ただでも疲れていますから…」
スウェナ「棚経、ハードなイベントだものね…」
倒れなければいいんだけれど、とスウェナちゃんの言。
スウェナ「フリーズした後、ショックで意識が…」
シロエ 「遠のいて、ブラックアウトですか…」
マツカ 「この暑さだと、熱中症の寸前でしょうし…」
真面目に危ない感じですよ、という声が。
倒れるかも、と…?
2023/08/22 (Tue)
☆代理がいない件
スッポンタケの棚経の日で、只今、お膳の準備中ですけど。
今年はソルジャーが作るわけでして、並べ方が大問題で…。
シロエ 「倒れちゃったら、棚経、どうなるんですか?」
マツカ 「さあ…? 後日というわけにも…」
スウェナ「いかないわよねえ、それに代理になる人も…」
いないじゃないの、と言いかけたスウェナちゃんですが。
スウェナ「いるわね、代理どころじゃない人が…」
シロエ 「そうでした! 会長だったら、文句なしで…」
マツカ 「アドス和尚も大感激だと思いますけど…」
代わりに行ってくれるでしょうか、とマツカ君が捻る首。
マツカ 「この暑さですし、原因がお鍋ですからね…」
ブルー 「マツカの読み通り、お断りだね!」
いろんな意味で、と生徒会長、キッパリ。
ブルー 「暑いのも嫌だし、法衣が着られないのもさ…」
一同 「「「は?」」」
棚経と言えば法衣じゃないか、と誰もがキョトン。
シロエ 「あのぅ…。キース先輩、法衣で来ますよ?」
スウェナ「ジョミーも、ちゃんと着てるじゃないの!」
ブルー 「それじゃ聞くけど、色は何色?」
マツカ 「黒ですけれど…?」
二人揃って、とマツカ君。
マツカ 「夏のですから、生地は透けますけどね」
ブルー 「そう! 其処が大いに問題なんだよ!」
キースの法衣は何色かな、と生徒会長の問い。
ブルー 「見慣れてるのは、黒だろうけど…」
一同 「「「あっ!」」」
其処か、と皆が見合わせる顔。
シロエ 「キース先輩、黒じゃないですね…」
マツカ 「お正月の修正会の時には、違いますよね…」
ブルー 「ピンポーン!」
棚経だから黒なんだよね、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「たとえ緋色を着られる人でも、棚経の時は…」
シロエ 「黒以外、着たらダメなんですか?」
ブルー 「そういうことだね、ぼくが行っても…」
スウェナ「値打ちが分かって貰えないのね…」
それはダメかも、と納得するしかない理由。
代理不在…。
2023/08/23 (Wed)
☆倒れてしまったら
今日はスッポンタケの棚経、お膳を作っているソルジャー。
けれども並べ方が問題、盛り付ける代わりに鍋で出すとか。
ブルー 「分かったかい? ぼくも見た目は高校生で…」
シロエ 「檀家さんは素人ですから、高僧だとは…」
マツカ 「気付きませんよね、絶対に…」
滞在時間も短いですし、とマツカ君、深い溜息。
マツカ 「法話の時間があれば分かるでしょうけれど…」
シロエ 「お坊さんなら、見た目で判断出来ますか?」
ブルー 「そこはいけるよ、きちんと修行をしていれば」
立ち居振る舞いで分かるものだね、と銀青様の言。
ブルー 「でもねえ、素人さんではねえ…」
スウェナ「私たちだって、普段は忘れているものねえ…」
シロエ 「キース先輩が倒れた場合は、放置ですか…」
ブルー 「手当てはするけど、それ以上のことはお断り!」
意識が無いなら、寝床も提供するけどさ、と突き放し。
ブルー 「責任は、お鍋を並べた人に…」
スウェナ「全部、被ってもらうのね?」
ブルー 「どうやって始末をつけるつもりか、謎だけど!」
まさか代わりに回るわけにも…、と生徒会長の冷たい笑み。
ブルー 「お金で片は付けられるけどね、一応は」
一同 「「「えっ!?」」」
賠償金を払うコースか、と一同、目が真ん丸に。
シロエ 「えっと…? 檀家さんにお金を返すんですか?」
マツカ 「棚経のお布施は、後払いのような気がします」
スウェナ「そうよね、その場で渡してるんだし…」
賠償金の額が分からないわよ、とスウェナちゃん。
スウェナ「今年はこれだけ、って檀家さんが決めて…」
シロエ 「渡すんですから、定額制では…」
ないですもんね、とシロエ君も。
シロエ 「倍額を返しに回ると言っても、金額が…」
マツカ 「全く謎では、どうすることも出来ませんから…」
スウェナ「お金で片を付ける方法、無さそうよ?」
ブルー 「素人目にはね!」
蛇の道はヘビと言うだろう、とウインクですけど。
えっと…?
2023/08/24 (Thu)
☆代理は頼めても
スッポンタケの棚経の日で、ソルジャーが作っているお膳。
出来上がったら盛り付ける代わりに、鍋で並べる予定な今。
シロエ 「蛇の道はヘビ…って、お坊さんの道ですか?」
ブルー 「そうだけど?」
スウェナ「まさか、代理のお坊さんを…」
調達するとか、とスウェナちゃんの問い。
スウェナ「お金次第で来てくれる人がいるのかしら?」
ブルー 「いるねえ、高くつくけどね!」
普段だったらタダなんだけど、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「お寺同士の繋がりがあって、困った時には…」
シロエ 「ピンチヒッターを呼べるんですね?」
ブルー 「その通り! だけど、お盆は流石にねえ…」
何処のお寺も忙しいから…、と正論が。
ブルー 「頼んでも誰も来てくれないし、そうなると…」
マツカ 「璃母恩院に頼むしかないんでしょうか?」
ブルー 「アルテメシアだと、其処になるかな」
なんと言っても総本山、と銀青様。
ブルー 「人も多いから、直ぐに誰かが来られるし…」
シロエ 「その代わり、高いわけですね?」
ブルー 「繁忙期の中の繁忙期だよ?」
お盆は最高に人手不足、とキッパリと。
ブルー 「駆け出しのお坊さんが来たって、思いっ切り…」
マツカ 「費用が嵩んでしまうんですね…」
ブルー 「でも、棚経は絶対に…」
行かないとダメなイベントだから、と銀青様の説明が。
ブルー 「キースが此処で倒れちゃったら、頼むしか…」
一同 「「「うわー…」」」
ダメすぎるヤツ、と誰もがガクブル。
シロエ 「それって、アドス和尚にバレますよね?」
ブルー 「当たり前だよ、璃母恩院から請求書がさ…」
元老寺宛に届くんだしね、と嫌すぎる話。
ブルー 「いくらキースが副住職でも、コッソリ処分は…」
スウェナ「出来ないわよねえ、総本山から来たんじゃあ…」
ブルー 「開封するのは、当然、住職だってば!」
シロエ 「ですよねえ…」
キース先輩では手も足も…、とシロエ君。
詰むヤツ…。
2023/08/25 (Fri)
☆お鍋で並べる人
今日はスッポンタケの棚経、お膳を作っているソルジャー。
それを鍋ごと並べるつもりで、キース君が倒れるかもで…。
マツカ 「心配になって来ましたよ…」
シロエ 「あの人を止めるべきなんでしょうか…?」
スウェナ「常識でいけば、そうだけど…。あの人なのよ?」
言ってやめるような相手かしらね、とスウェナちゃん。
スウェナ「とてもそうとは思えないけど…」
Aブルー「お待たせーっ! お膳、出来たよ!」
まずは御飯、とソルジャーが運んで来た土鍋。
Aブルー「えっと、御飯は真ん中かな?」
ぶるぅ 「そだね、お膳の並べ方でいくと…」
この辺で、と「そるじゃぁ・ぶるぅ」が指差す床。
Aブルー「オッケー! じゃあ、次は煮物のお鍋を…」
ぶるぅ 「うん、和え物は、すり鉢でね!」
Aブルー「分かってるって!」
頑張って作ったんだから、と並べられていく鍋や、すり鉢。
Aブルー「こんなトコかな、後はお漬物で…」
ぶるぅ 「それも壺ごとでないとダメだよ?」
Aブルー「糠床ごとだね、持って来るーっ!」
一同 「「「うっ…」」」
臭いのでは、と思う間もなく、糠漬けの壺がドッカンと。
Aブルー「蓋を取るのは、直前かな?」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ お鍋も、糠床もね!」
もうすぐなの! と料理上手なお子様。
ぶるぅ 「キースのお迎え、忘れないでよ?」
Aブルー「瞬間移動で此処まで、だよね!」
シロエ 「あのですね…。その前に、質問ですけれど…」
Aブルー「何か問題があるのかい?」
ぼくの力作のお膳にさ、とソルジャー、怪訝そうな顔。
Aブルー「よく出来てると思うけど…」
ぶるぅ 「お味の方もバッチリなの!」
保証しちゃう! と大絶賛。
ぶるぅ 「後でおさがり、食べるといいよ!」
シロエ 「いえ、そうじゃなくて、キース先輩が…」
マツカ 「倒れるかも、と心配なんですよ」
Aブルー「お漬物は蓋を取るな、って?」
臭すぎるから、と首を捻ってますけど。
其処じゃない件…。
2023/08/26 (Sat)
☆倒れても問題無し
スッポンタケの棚経を控えて、お膳が完成しましたけれど。
作ったソルジャー、ダイレクトに食べるのが一番な人で…。
シロエ 「糠漬けの匂いも問題ですけど、その前に…」
マツカ 「どう見ても、キースがキレますよ、コレ」
スウェナ「疲れてるだけに、怒るパワーはもう無くて…」
倒れて終わりな気がするのよね、とスウェナちゃん。
スウェナ「でもって、キースが倒れちゃっても…」
シロエ 「棚経は続けるしかないらしいんです」
Aブルー「まあ、此処が最後じゃないからねえ…」
マツカ 「そうなんですけど、誰が続きをやるんですか?」
ブルーはお断りだそうです、とマツカ君、サクサク説明を。
マツカ 「ですから、代理を頼むしかなくて…」
Aブルー「頼む費用が高いって?」
問題無し! とソルジャーが突き上げる拳。
Aブルー「ノルディに頼めば、即、キャッシュで!」
シロエ 「金銭的には、それで解決かもですが…」
マツカ 「代理を頼んだのが、アドス和尚にバレるんです」
璃母恩院から請求書が届きますからね、とマツカ君。
マツカ 「キースには隠匿出来ないそうで…」
ブルー 「アドス和尚が大噴火ってね!」
来年から此処は無しになるかも、と生徒会長の言。
ブルー 「二度と御免だ、と言われちゃったら…」
シロエ 「他所に頼むしか無いですよ?」
Aブルー「うーん…。でもさ、せっかく作ったんだし…」
ダイレクトに食べて欲しいんだよね、と眺め回す人。
Aブルー「スッポンタケだって、きっと気に入るよ!」
マツカ 「キースが倒れたら、棚経がパアですけれど?」
Aブルー「大丈夫! 倒れてもいけるから!」
此処の棚経も、残りのトコも…、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ぼくを誰だと思ってるのさ!」
シロエ 「まさか、サイオンで操る気ですか!?」
スウェナ「気絶してるのを…?」
Aブルー「それも出来るし、気付け薬もあるからね!」
どっちにしようかな、と聞いてますけど。
ゾンビもどき…?
2023/08/27 (Sun)
☆鍋ごと並べたら
もうすぐスッポンタケの棚経、キース君が来ればスタート。
けれどお膳が問題でして、ソルジャーが鍋で並べてまして。
Aブルー「サイオンを使う方がいいのか、薬にするか…」
シロエ 「それ、ぼくたちが決めるんですか?」
Aブルー「そうか、決めるのは本人だよねえ…」
来てから決めて貰おうかな、とソルジャーの視線が窓へと。
Aブルー「うん、今の家を出たら、瞬間移動でお出迎え!」
一同 「「「うわー…」」」
考えたくない、と皆が震える間にサイオン発動。
Aブルー「よし、自転車ごと、移動完了!」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ 玄関、開けて来るね!」
跳ねて行ったお子様、間もなくキース君たちとリビングに。
ぶるぅ 「キースとジョミーが来てくれたよーっ!」
キース 「邪魔するぞ。ジョミー、蝋燭と…。うっ…!」
なんだコレは、とキース君が凝視している鍋や壺など。
Aブルー「ごめん、臭かったかなあ、糠漬け…」
キース 「や、やっぱり、コレは糠漬けの壺か…?」
ジョミー「でもって、土鍋に御飯で、すり鉢に、鍋に…」
そういうモノが見えるんだけど…、とジョミー君が擦る目。
ジョミー「キース、気のせいだと思う…?」
キース 「そうだと思いたいんだが…」
Aブルー「違うよ、コレがお膳だから!」
ダイレクトに食べるのが最高だしね、とソルジャー、力説。
Aブルー「スッポンタケにも、食べて欲しくって!」
キース 「あんた、棚経を馬鹿にしてるのか!?」
Aブルー「真剣だからこそ、こうなんだよ!」
キース 「どの辺がだ! どう見てもだな…」
ふざけてるだろう、と言い終わる前に、キース君、パタリ。
シロエ 「キース先輩!?」
ジョミー「ちょっと…!」
キース、とジョミー君が肩を揺さぶり、顔面蒼白。
ジョミー「なんか、意識が無いんだけど…!」
ぶるぅ 「大変、お水ーっ!」
シロエ 「だからダメだと言ってたでしょう!」
どうする気です、とシロエ君が吊り上げる眉。
棚経は…?
2023/08/28 (Mon)
☆意識が戻った人
スッポンタケの棚経ですけど、お膳と称して並べられた鍋。
見るなり激怒なキース君が問題、倒れてしまって意識喪失。
ジョミー「どうしよう、棚経、まだまだあるのに…」
ぶるぅ 「お水、持って来たーっ!」
おでこも氷で冷やさなきゃ、と手当てしているお子様。
ぶるぅ 「熱中症かな、それとも貧血…?」
ブルー 「合わせ技だと思うけどねえ…」
身体が冷えれば目を覚ます筈、と生徒会長、冷静な見立て。
ブルー 「棚経という使命感だけで、きっと起きるよ」
シロエ 「そう…でしょうか…? あっ…?」
ジョミー「動いた…かな?」
瞼がピクッと、とジョミー君が言った所で、開いた瞳。
キース 「しまった、意識を失っていたか…」
ぶるぅ 「はい、お水! それにスポーツドリンクも!」
キース 「有難い…!」
頂戴する、とキース君、どちらも一気飲み。
キース 「くっそぉ、無駄に時間を食った気が…」
ぶるぅ 「んとね、気絶してから半時間かな?」
キース 「そんなにか…!」
何軒分だ、とガバッと起き上がった副住職。
キース 「ジョミー、蝋燭と線香だ!」
ジョミー「えっ? いいけど、そんな身体でさ…」
シロエ 「棚経をやると言うんですか…?」
キース 「当然だろう! 坊主の世界は厳しいんだ!」
動ける限りは、なんとしても…、と鍋が並んだ祭壇の前へ。
キース 「この際、鍋は無視するぞ!」
Aブルー「えっと…。薬とかなら提供するけど…?」
キツいんだったら、サイオンで操作しても、と申し出た人。
Aブルー「君は眠ったままでいたって、棚経、バッチリ!」
シロエ 「そうらしいですよ、ゾンビみたいに…」
爆睡してても出来るそうです、とシロエ君が説明を。
シロエ 「キース先輩が寝ている間に、済むんですけど…」
Aブルー「そうなんだよねえ、薬よりもさ…」
シロエ 「オススメのコースみたいです」
キース 「断固、断る!」
でもって遅れを取り戻すぞ、と握り締める拳。
当然ですよね…?
2023/08/29 (Tue)
☆プロ意識で棚経
いよいよスッポンタケの棚経、意識を取り戻したキース君。
並んだ鍋や壺などはスルー、副住職モードに切り替えで…。
キース 「ジョミー、蝋燭をつけろと言ったぞ!」
ジョミー「あっ、ごめん!」
それにお線香、とジョミー君、慌てて祭壇の前で準備を。
キース 「よし! 他の面子も、ちゃんと正座しろ!」
Aブルー「で、でも、君の身体は、それどころじゃあ…」
キース 「あんたに言われる筋合いは無い!」
誰のせいだと思ってるんだ、と祭壇に向かう副住職。
キース 「始めるぞ!」
一同 「「「は、はいっ!」」」
逆らったら後が無いからな、と御一同様、揃って正座。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
一同 (((流石はプロだ…)))
あの体調で息も乱れないのか、と誰もが驚嘆。
キース 「のうまく さらば たたぎゃた ばろきてい…」
一同 (((サクサクやってる…)))
根性だよな、と一同、正座の痛みも忘れて注目。
キース 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」
ジョミー「…………」
一同 (((お念仏くらい、口パクしないで…)
唱えてみたら、とジョミー君に心で突っ込む面々。
キース 「南無阿弥陀仏…」
一同 (((後は鐘をチーンで…))))
終わりの筈だ、と期待する間に、鐘がチーン、と。
キース 「皆様、お疲れ様でした」
Aブルー「ありがとう! スッポンタケも喜ぶよ!」
はい、とソルジャーが差し出すお布施を、キース君が袂へ。
キース 「ジョミー、次のお宅に急ぐぞ!」
ジョミー「オッケー!」
キース 「やはり半時間遅れだな…。おい、あんた!」
其処の戦犯、とキース君、ソルジャーをキッと。
キース 「この始末は、あんたがキッチリつけろ!」
Aブルー「えっ? でも、サイオンも、薬もさ…」
キース 「お断りだが、送れと言っている!」
Aブルー「瞬間移動で?」
キース 「当然だ!」
次のお宅へも、その次へもな、と睨む人。
そうなりますよね…。
2023/08/30 (Wed)
☆残さず食べるべし
スッポンタケの棚経が無事に終了、キース君たちは次へと。
とはいえ、倒れてロスした時間が半時間でして、大変で…。
キース 「いいか、お経は短縮出来ないんだ!」
Aブルー「そうなのかい? 棚経の時は、いつもより…」
かなり短い気がするんだけど…、とソルジャーが傾げる首。
Aブルー「だから、縮めていいのかな、って…」
キース 「コレは棚経専用のヤツだ!」
全く縮めていないからな、と副住職が繰る立派な数珠。
キース 「もうこれ以上は縮まらない、という濃縮版で…」
ブルー 「ショートカットは不可なんだよねえ…」
次のお宅へ急ぎたまえ、と生徒会長、いえ、銀青様。
ブルー 「お経を縮められない以上は、移動時間を…」
シロエ 「短縮するしかないわけですね?」
ブルー 「ピンポーン! 半時間プラス、無駄な会話で…」
キース 「遅れた分を、キッチリ戻して貰うからな!」
多分、夕方までかかるだろうが…、と容赦ない台詞。
キース 「サッサとしやがれ、もっと遅れる前に!」
Aブルー「わ、分かったよ…!」
キース 「自転車の移動も忘れるなよ?」
Aブルー「分かったから…! だから、来年の棚経も…」
懲りずにお願い、とドサクサ紛れに嘆願が。
キース 「そうしたいんなら、鍋で並べるな!」
Aブルー「ダイレクトに食べてこそなんだけど…!」
キース 「懲りていない、と思っていいか?」
Aブルー「ごめん、謝る!」
鍋の中身はあげるから、とソルジャーも必死。
Aブルー「棚経が済んだら、ジョミーと食べてよ!」
キース 「やかましい! ソレを食うのは、其処にいる…」
止めなかった馬鹿の団体様だ、とキース君、ビシィ! と。
キース 「俺たちは行くが、残さず綺麗に食っておけ!」
シロエ 「酷いですって、キース先輩!」
キース 「知るか、お前たちも同罪だしな!」
一同 「「「うっ…」」」
Aブルー「お味は最高!」
遠慮しないで、と勧めてますけど。
今月、これにて中継終了~。
2023/08/31 (Thu)
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