シャングリラ学園つれづれ語り
☆案を出さないと
さて、11月。早い所は紅葉なシーズン、観光の季節到来。
とはいえ、紅葉には早い週末、生徒会長宅に集う御一同様。
シロエ 「紅葉、まだまだ先ですよね…」
ジョミー「雪国じゃないし、高い山があったら別だけど…」
サム 「今月の下旬くらいでねえの?」
見頃ってヤツ、とサム君が眺める壁のカレンダー。
サム 「23日頃から混みそうだぜ」
スウェナ「飛び石だけど、連休だわねえ…」
シロエ 「24日に休みを取ったら、四連休ですしね」
ジョミー「道路が渋滞するヤツだよね…」
マツカに期待、とジョミー君の視線がマツカ君に。
ジョミー「今年の紅葉は、どういう趣向?」
マツカ 「それは皆さん次第ですよ」
日帰りにしても、旅行にしても、と御曹司の笑み。
マツカ 「お好みに合わせて手配しますから、お楽しみに」
一同 「「「イイネ!」」」
だったら案を出さないと、と盛り上がる面々。
ジョミー「旅行がいいかな、四連休で!」
シロエ 「紅葉狩りに行くので休みます、ですか?」
サム 「あー…。グレイブ先生の嫌味な…」
欠席届けで言われそうだぜ、とサム君の苦笑。
サム 「諸君、いい御身分だな、って眼鏡をよ…」
シロエ 「押し上げて、ジロリと見るんですよね」
ジョミー「いいって、いいって、細かいことは!」
実害は何も無いんだしさ、とジョミー君。
ジョミー「ただの嫌味で、仕返しも無いし…」
スウェナ「そうね、ぶるぅじゃないんだし…」
ぶるぅ 「んとんと、ぼくじゃない方だよね?」
スウェナ「ごめんなさーい!」
ついウッカリ、とスウェナちゃんが押さえる自分の口。
スウェナ「あっちが印象深くって…」
シロエ 「分かります。なんと言っても…」
日頃から半端ないですし、とシロエ君の相槌。
シロエ 「松茸狩りだって、大概でしたよ」
サム 「俺たちに被害は無かったぜ?」
キース 「誰のお蔭だと思ってるんだ!」
胸に手を当てて考えてみろ、と怒鳴ってますけど。
何を…?
2023/11/01 (Wed)
☆怪我のレベルは
紅葉狩りはまだ先な週末、生徒会長宅に来ている御一同様。
四連休を狙う話が出ていますけど、どうするかは好みとか。
ジョミー「誰のお蔭って言われてもさあ…」
シロエ 「キース先輩のは、自業自得と言いませんか?」
細かいことは忘れましたが、とシロエ君。
シロエ 「アヒルボートの言い出しっぺは、別ですけどね」
ジョミー「ちょ、そこで話を振らないでよ!」
キース 「言われてみれば、お前だったな…」
バナナボートと言い出したのは、とキース君の苦い顔付き。
キース 「そのせいで、俺はアヒルボートに詰められて…」
サム 「山を下ってたんだよな、うん」
キース 「しかも2回だ、1回のつもりだったのに!」
スウェナ「仕方ないでしょ、ぶるぅが気に入ったんだから」
二度目があったのは当然だわね、とスウェナちゃん、断言。
スウェナ「もう1回、って言われなかった方が奇跡よ」
シロエ 「言えてます! 時間的には、おやつの後に…」
ジョミー「やれる時間はあったよねえ?」
ぶるぅ 「そだね、山は日が暮れるの、早いけど…」
アヒルボートも速いんだし、と話はスピードの方へ。
ぶるぅ 「あと1回は出来たと思うよ!」
キース 「それは本気で死ぬヤツだろうが!」
シロエ 「そうでしょうか? 結局、全治三日でしたよ」
マツカ 「柔道部だって、休まなかったですよね」
問題無かった証拠ですよ、とマツカ君の鋭い指摘。
マツカ 「青アザが消えるのに、三日なだけです」
ジョミー「確かに、全治三日が本物だったら、柔道は…」
シロエ 「ハッキリ言って、ストップがかかりますね」
傍から見ても分かりますから、とシロエ君。
シロエ 「教頭先生が止めますよ」
マツカ 「ええ、本当に」
その辺の指導は厳しいですし、とマツカ君も。
マツカ 「要は、キースが言ってるだけです」
シロエ 「軽傷どころか、かすり傷ですよ」
キース 「おい!」
他人事だと思いやがって、と文句ですけど。
正論では…?
2023/11/02 (Thu)
☆貸しだそうです
紅葉の見頃には早い週末、生徒会長宅で過ごしている面々。
四連休を狙う話から、先月の松茸狩りが話題になりまして。
キース 「どの辺が、かすり傷なんだ!」
シロエ 「え、だって…。あんなの、怪我に入りませんよ」
マツカ 「柔道部だと、普通にあることでしょう?」
なんと言っても格闘技です、とマツカ君、キッパリ。
マツカ 「それに、ダメージにしてもですね…」
ジョミー「柔道部だったら、デフォだよね?」
マツカ 「いえ、柔道部の話じゃなくて、お寺の方です」
いわゆるキースの日常ですよ、とマツカ君の穏やかな笑み。
マツカ 「アドス和尚に罰を食らったら、どうですか?」
サム 「あー…。罰礼、1セットが百回だっけな」
シロエ 「五体投地でお念仏とかいうヤツですよね…」
マツカ 「そうです、アレを食らった日のキースだと…」
朝の時点で相当、疲れていますけれど、とニッコリと。
マツカ 「それに比べて、アヒルボートの場合はですね…」
シロエ 「元気でしたね、文句はうるさかったですけど」
マツカ 「そうでしょう? ダメージも軽かったんですよ」
スウェナ「説得力が半端ないわね、ソレ…」
アヒルボートより、アドス和尚が上なのね、と賛同の声が。
スウェナ「だったら、カエル袋みたいに定番化しても…」
マツカ 「問題は無いと思っています」
あくまで、ぼくの私見ですが、とマツカ君の控えめな言。
マツカ 「もっとも、出来る場所が限られますから…」
ジョミー「だよねえ、動画の拡散も怖いし、通報だって…」
サム 「ソレさえなけりゃ、紅葉狩りでもよ…」
キース 「やめてくれ!」
もうそれ以上は言わないでくれ、とキース君、顔面蒼白。
キース 「悪かった、アレはあくまでかすり傷で、だ…」
マツカ 「ダメージの方も、軽めだったんですね?」
キース 「罰礼よりは、遥かにな!」
マツカ 「そういうことなら、この件は…」
貸しということにしておきます、と笑顔ですけど。
怖い気が…。
2023/11/03 (Fri)
☆貸しにするなら
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅でのんびりな御一同様。
四連休を作って紅葉狩りとか、そういう話も出てますけど。
キース 「貸しというのは何なんだ!?」
マツカ 「言葉通りの意味ですけど?」
ダメージ軽めな弁解ですよ、とマツカ君、ニッコリ。
マツカ 「そうだったことにしておきます、と言ってます」
キース 「裏がある気しかしないんだが!」
マツカ 「そうでしょうねえ、貸しですから」
チャラとは全く違いますし、と顎に当てる手。
マツカ 「というわけで、アヒルボートは残しておきます」
一同 「「「げっ!」」」
そういえば、と誰もが愕然。
ジョミー「アレって、処分していなかったんだ…?」
マツカ 「これといった指示も無かったですし…」
普通は保管しておきますよね、と正論すぎる台詞。
マツカ 「ですから、きちんと倉庫に置いてあるんです」
キース 「何処だ、倉庫は何処にあるんだ!?」
マツカ 「言えません。言ったら、夜中に忍び込んで…」
火をつけて逃げるヤツでしょう、とマツカ君の瞳がマジ。
マツカ 「放火は重罪になりますしね…」
シロエ 「犯罪者の身内は要らないんですね?」
マツカ 「いいえ、キースのためですよ」
犯罪者になったら大変ですし、と気遣いモード。
マツカ 「場所を知らなければ、放火は無理ですから」
シロエ 「マツカ先輩、流石です!」
ジョミー「思い遣りってヤツも半端ねえよな」
キース 「とてもそうとは思えんが!」
今の流れで、何故、そうなる、とキース君の引き攣った顔。
キース 「どう考えても、俺には後が無いだろう!」
マツカ 「さっき、貸しだと言いましたよね?」
ぼくの胸だけに収めておけば安心です、と温和な笑み。
マツカ 「アヒルボートの所有権は、ぼくにありますから」
サム 「あー…。使うには、マツカの許可が要るのな?」
マツカ 「ええ、その方向で考えています」
キースさえ貸しでいいのなら、と言ってますけど。
決めろと…?
2023/11/04 (Sat)
☆借りを作るなら
紅葉狩りには早すぎる週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
四連休を作って旅行な話も出ていますけど、今は別件で…。
キース 「マツカに借りが出来るだと!?」
マツカ 「何か問題でもありますか?」
キース 「ありすぎだろうが!」
自分が一番分かってるよな、とキース君の良くない顔色。
キース 「お前のスキルと、隠してる爪は半端ないんだ!」
マツカ 「それほどでもないと思いますけど…」
キース 「そういう姿勢が怖すぎてだな…!」
生きた心地もしないヤツだ、とキース君、半ば逃げ腰。
キース 「お前に借りが出来るよりかは…」
??? 「呼んだかい?」
ぼくを、とソルジャー(会話表記はAブルー)が出現。
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
Aブルー「失礼だねえ、人をオバケみたいに…」
もっと礼儀を心得たまえ、とソルジャー、不満そうな顔。
Aブルー「まあいいけどね、最初から期待してないし…」
キース 「あんた、何しに現れたんだ!」
誰も呼んではいないだろうが、とキース君の怒声。
キース 「サッサと帰れ、今は取り込み中だしな!」
Aブルー「それで呼ばれたと思ったんだけど?」
マツカより、ぼくがいいってことで、とソルジャーの言。
Aブルー「借りを作るなら、ぼくの方ってね!」
キース 「そ、それは…!」
言葉の綾というヤツで、とキース君、必死の言い訳。
キース 「確かに、チラと思いはしたが…!」
Aブルー「思ったんなら、呼んだも同然!」
それで、マツカはどうなのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「アヒルボートのことなんだけど…」
マツカ 「所有権のことですか?」
買い取りのご相談でしょうか、とマツカ君。
マツカ 「そういうことなら、執事に伝えておきますが」
Aブルー「えっ、買い取ってもいいのかい?」
マツカ 「そうですねえ…。どうしましょうか…?」
キース 「売らないでくれ!」
真面目に殺されるだろうが、と悲鳴ですけど。
ヤバいのでは?
2023/11/05 (Sun)
☆著作権がある人
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
四連休を作って旅行な相談、其処へソルジャーが現れて…。
マツカ 「借りを作るなら、ぼくより、こちらでしょう?」
Aブルー「そう聞こえたけど、みんなはどう?」
シロエ 「ぼくにも、そのように聞こえましたね」
ジョミー「ぼくもそうだよ、マツカだけは、って全力で…」
否定したよね、キースはさ、とジョミー君の見解。
ジョミー「サムとスウェナは、どう思う?」
サム 「俺もそっちに聞こえたぜ」
スウェナ「私もだわね」
マツカに借りは嫌なんでしょ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「だから、その人が来たんじゃないの」
シロエ 「思いっ切り、召還しましたよ」
キース 「俺は、そういうつもりでは…!」
ジョミー「キースは毎回、そのパターンだから!」
疫病仏はダテじゃないよね、とジョミー君、深い溜息。
ジョミー「マツカ、いいから売っちゃってよ!」
マツカ 「えっと…? アヒルボートをですか?」
ジョミー「そう! 一応、ぼくが言い出したんだし…」
著作権が少しはあるかも、と怖い台詞が。
ジョミー「ぼくの分ので、売る方向でね!」
マツカ 「確かに、発案者はジョミーですから…」
サム 「おっ、権利ってヤツがあるのかよ?」
マツカ 「譲渡や処分に、少しは口を出せますね」
本当に少しだけですが…、と御曹司。
マツカ 「ジョミーがダメだと言った場合は、厄介です」
ジョミー「いいって、ぼくは賛成だしね!」
キース 「ちょっと待て!」
なんでお前が仕切るんだ、とキース君、顔面蒼白。
キース 「マツカが商談中だろう!」
Aブルー「あっ、そこは認めてくれるんだ?」
売買するっていうことで、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ジョミーも、いいって言ったしさ…」
マツカ 「分かりました、執事に伝えておきます」
キース 「待てと言うのに!」
マツカ 「誰にです?」
該当者が三名いますけれど、とツッコミが。
その通り…。
2023/11/06 (Mon)
☆一言で済みます
紅葉狩りにはまだ早すぎる週末、生徒会長宅で過ごす面々。
四連休を作る話からズレて、ソルジャーまでが登場でして。
マツカ 「いいですか? まず、ぼくと、そちらの方が…」
Aブルー「商談中というヤツなんだよ!」
アヒルボートの件について、と大きく頷くソルジャー。
Aブルー「これで二人になるわけだよね?」
マツカ 「はい。それから、アヒルボートの発案者の…」
ジョミーを加えて三人ですよ、とマツカ君が折ってゆく指。
マツカ 「待てというのは、この三人の中の誰ですか?」
キース 「全員に決まっているだろう!」
誰が聞いても、そうなる筈だ、とキース君の叫び。
キース 「誰か一人に絞れるような問題か!」
マツカ 「ああ、なるほど…。問題が大きすぎるんですね」
Aブルー「らしいね、キースの意見も聞け、と?」
キース 「被害者は俺しかいないんだからな!」
どう考えても俺だけだろう、と握り締める拳。
キース 「一言くらい、言わせて貰っても…!」
マツカ 「罰は当たらない、と言いたいんですか?」
キース 「他に何があると!」
俺は命の危機なんだしな、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「所有者が誰になるかは、大いに問題なんだ!」
マツカ 「分かりました。そういうことなら…」
一言どうぞ、とマツカ君、穏やかな笑み。
マツカ 「誰が持つのがいいんです?」
キース 「うっ…」
いきなり聞かれて、言葉に詰まってしまった人。
マツカ 「どうしたんですか、此処が問題ですよね?」
キース 「そ、それはそうだが…」
マツカ 「たった一言で済むんですよ?」
持って欲しい人の名前だけで、とズバリと提示された内容。
マツカ 「さっきキースが挙げた中から、一人でしょう?」
キース 「そう言われても、いきなりだな…!」
マツカ 「要は、決まっていないんですね?」
Aブルー「らしいね、ついでに四人目はどう?」
ぶるぅも欲しがりそうだから、と言ってますけど。
正しいですね…?
2023/11/07 (Tue)
☆指名はお好みで
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
四連休を作って紅葉狩りの話が、ズレてソルジャー登場で。
マツカ 「ぶるぅですか、確かに欲しがりそうですね」
キース 「いや、三人で充分だ!」
マツカ 「では、三人で決めますから」
キース 「何だって!?」
何故、そうなる、とキース君、愕然。
キース 「何処から、そういう展開に!」
マツカ 「一言どうぞ、と言いましたよね?」
Aブルー「なるほど、今ので三人がいい、と答えた、と…」
じゃあ、三人で相談しよう、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「三人で持っていいわけだしね!」
マツカ 「ええ。ぼくは一人と言ったんですけど…」
シロエ 「キース先輩の意見は尊重すべきです!」
サム 「うんうん、一人じゃ物足りねえ、ってな!」
この際、三人でいいんでねえの、とサム君も。
サム 「管理はマツカで、ジョミーに権利が少々で…」
Aブルー「ぼくも所有者の一人ってね!」
キース 「それだけは無い!」
俺が言いたいのはソレじゃなかった、とキース君の絶叫。
キース 「四人目まで入って相談だけは、断る、と!」
Aブルー「そうは聞こえなかったけど…」
マツカ 「困りましたね、誰が持つのがいいんでしょう?」
キース 「そ、それはだな…!」
そこで詰まって沈黙な内に、ソルジャーの声が。
Aブルー「えっと…。マツカ、四人目、オッケーかな?」
マツカ 「ぶるぅから連絡が来ましたか?」
Aブルー「そう! 今さっき、起きたみたいでさ…」
やっと話に追い付いたようだよ、とニコニコニコ。
Aブルー「欲しいから、数に入れてくれ、って…」
マツカ 「いいですよ。キース、四人に増えましたけど…」
誰にしますか、とマツカ君の問い。
マツカ 「今なら、好きに決められますよ?」
Aブルー「誰になっても、文句なんかは…」
ジョミー「言わないってば!」
マツカ 「ぼくもです」
どうぞお好きに、と台詞は寛大ですけど。
詰むヤツ…。
2023/11/08 (Wed)
☆レンタルもいいね
紅葉狩りには早い週末、生徒会長宅で過ごす面々ですけど。
四連休を作る話から、ソルジャーが来てしまったわけで…。
Aブルー「ぶるぅが、お願いしたいってさ!」
キース 「嫌すぎるんだが!」
Aブルー「じゃあ、ぼくは?」
キース 「同じ穴のムジナというヤツだろう!」
あのぶるぅと、とキース君、拳をグッと。
キース 「断固、断る!」
シロエ 「すると残りは、二人ですね?」
マツカ 「そうなりますね、ぼくか、ジョミーか…」
どちらなんでしょう、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「ぼくなら、現状維持ですけれど…」
シロエ 「ジョミー先輩だと、どうなるんです?」
ジョミー「うーん…。キースに貸しを作れるわけだし…」
それもいいかも、とジョミー君が立てる親指。
ジョミー「後は、レンタルするとかさ!」
一同 「「「レンタル?」」」
ジョミー「そう! そこのブルーも、例のぶるぅも…」
お金には不自由してないもんね、とジョミー君。
ジョミー「エロドクターがバックについてるし…」
シロエ 「そうでした! マツカ先輩には敵わなくても…」
ブルー 「いわゆる富裕層ではあるね」
別荘だって持っているし、と生徒会長のお墨付きが。
ブルー 「つまり、高値で貸し出したい、と…」
ジョミー「ピンポーン!」
嫌ならキースが身代金を出せばいいよ、と笑顔な人。
ジョミー「これで頼む、と積んでくれればチャラだよね」
シロエ 「でも…。キース先輩、赤貧ですよ?」
ジョミー「払えないのは、分かってるって!」
だから絶対、無理なヤツで…、とニコニコ。
ジョミー「ぶるぅか、そこのブルーがさ…」
Aブルー「言い値で借りればいいんだね!」
お安い御用、とソルジャー、即答。
Aブルー「それなら、ぼくはジョミーを推すよ!」
シロエ 「そういうのも楽しそうですね…」
マツカ 「ええ、面白いと思います」
キース 「決め付けるな!」
俺はまだ何も言っていない、と悲鳴ですけど。
誰にすると?
2023/11/09 (Thu)
☆預かり物です
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
四連休を作る企画が、どう間違ったかソルジャーが登場で。
マツカ 「でも、残りは二人だけなんですよ」
ジョミー「四択よりは、決めやすいよね!」
ぼくか、マツカか…、とジョミー君。
ジョミー「早く決めないと、ホントに勝手に決めるから!」
マツカ 「ジョミーにお譲りしましょうか?」
ジョミー「貰えるんなら、欲しいけど…」
キース 「嫌すぎるぞ!」
お前の場合はレンタルだろうが、とキース君の怒声。
キース 「何処かの馬鹿とか、ぶるぅとかにだ…」
Aブルー「君、今、馬鹿と言ったかい?」
シロエ 「言いましたねえ、キッチリ聞きました!」
サム 「俺も聞いたぜ、何処かの馬鹿、と」
真面目に命知らずだよな、とサム君、うんうん、と。
サム 「要するに、誰が持っていてもよ…」
シロエ 「自分で首を絞めるんですね?」
サム 「そうとしか思えねえじゃねえかよ」
現状維持でいいんでねえの、とサム君の意見。
サム 「マツカが持ってりゃ、いつでも使えるしよ…」
スウェナ「メンテも完璧そうだわねえ…」
マツカ 「それはまあ…。大事な預かり物ですし」
キース 「誰が預けたんだ!」
所有者はお前の筈だろうが、とキース君。
キース 「預かるも何も無いだろう!」
マツカ 「いえ、この場合は公共の利益がですね…」
優先されると思いますが、とマツカ君、目がマジ。
キース 「どういう意味だ!」
マツカ 「えっと…? キースは確か、法律の専門家を…」
シロエ 「目指してましたよ、ずっと前には」
マツカ 「そうですよね? なら、公共の利益くらいは…」
基礎知識ではないでしょうか、と御曹司の指摘。
マツカ 「他の皆さんに説明するなら、社会一般の…」
ブルー 「利益になることを指してるんだよ」
マツカ 「つまり、皆さんのお楽しみが…」
シロエ 「優先なんですね!」
マツカ先輩個人よりも、とシロエ君の纏め。
預かり物…。
2023/11/10 (Fri)
☆置き場所が問題
紅葉狩りには早すぎる週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
四連休な計画も出ていますけど、ソルジャーが来まして…。
Aブルー「なるほどねえ! マツカが所有していても…」
マツカ 「皆さんのご要望に、いつでも応えられるよう…」
メンテナンスとかが欠かせないんですよ、とマツカ君。
マツカ 「ですから、大事な預かり物というわけです」
Aブルー「いいねえ、やっぱり、此処はマツカがさ…」
サム 「持っているのが一番だぜ、うん」
それがいいよな、とサム君も。
サム 「ジョミーも、それで文句ねえだろ?」
ジョミー「そうだね、ぼくが貰っても、置き場所とかが…」
シロエ 「無いでしょうしね、ジョミー先輩の部屋…」
ジョミー「ベッドを撤去しないと無理かな…」
アヒルボートを置くとなったら、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「ベッドをやめて布団にしたら、いけそうだけど」
スウェナ「でも、そこまでして貰う気は無いんでしょ?」
ジョミー「当たり前だよ、布団よりかはベッドだよ!」
寝心地がいいのはベッドだしね、とジョミー君。
ジョミー「キースだったら、布団で慣れているけどさ」
サム 「けどよ、キースが名乗り出てもよ…」
シロエ 「アヒルボートは譲れませんよね?」
置き場所には不自由しないでしょうけど、とシロエ君の言。
シロエ 「なにしろお寺で、スペースは充分ありますし」
サム 「元老寺、無駄に広いよな」
ジョミー「本堂は流石にダメだろうけど…」
スウェナ「宿坊に置いたら、ウケそうじゃない?」
棺桶だなんてバレないでしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「入口に置いて、インテリアにすれば…」
シロエ 「お賽銭が来るかもですよ!」
なんと言っても、お寺ですしね、という声が。
シロエ 「像とかがあれば、お賽銭でしょう?」
ジョミー「あるあるだよね…」
サム 「けど、小銭だぜ?」
Aブルー「あのねえ…」
キースに譲ってどうするんだい、と顔を顰める人。
確かに…。
2023/11/11 (Sat)
☆御朱印よりかは
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
四連休を作る話がズレて、ソルジャーも来てしまいまして。
シロエ 「あー…。キース先輩が所有者な前提ですよね」
スウェナ「宿坊に置くなら、そうなるわよねえ…」
Aブルー「お賽銭とか、そういう問題じゃないし!」
キースが持っても仕方ないだろ、とソルジャーの正論。
Aブルー「元老寺の人気なんかは、どうでもいいよ!」
サム 「だよなあ、来る人が増えたってよ…」
ジョミー「お賽銭だと、小銭だしねえ…」
Aブルー「問題は、其処じゃないってば!」
たとえ稼げてもキースはダメ、とソルジャー、拳をグッと。
Aブルー「キースで遊べなくなるからね!」
シロエ 「そうですねえ…。御朱印なら稼げますけれど…」
Aブルー「御朱印って?」
シロエ 「一種のスタンプみたいなモノです、色々と…」
集めてる人も多いんですよ、とシロエ君の解説が。
シロエ 「お寺や神社が出すんですけど、人気ですよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ アヒルちゃんなら欲しい!」
アヒルちゃんの御朱印、貰いに行く! と跳ねるお子様。
ぶるぅ 「ねえねえ、キース、作る気、ないの?」
キース 「それくらいなら、お焚き上げだ!」
ぶるぅ 「えーっ!?」
キース 「俺の棺桶なんだからな!」
寿命がいくらあっても足りん、とキース君の渋面。
キース 「御朱印を出して稼ぐよりかは、燃やした方が…」
シロエ 「言い出しましたよ、キース先輩じゃダメですね」
Aブルー「そうだろう? 始末したがる方だしさ…」
燃やすだなんて、とソルジャーも。
Aブルー「そんな終わりじゃ、ぼくのぶるぅも…」
ジョミー「納得するわけないよね、うん」
学園祭なら分かるんだけど、とジョミー君。
ジョミー「後夜祭でパアーッと燃やすとかはさ…」
シロエ 「定番ですよね、飾り付けとか」
Aブルー「なんだい、後夜祭というのは?」
火祭りみたいなものなのかな、と聞いてますけど。
違う気が…。
2023/11/12 (Sun)
☆後夜祭がいいな
紅葉狩りには早すぎな週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
ソルジャーまで来て、今の話題はアヒルボートの件でして。
シロエ 「えっと…。打ち上げみたいなものでしょうか」
ジョミー「学園祭の最後を飾る感じかな?」
Aブルー「そこで色々、パアーッと燃やして…」
火祭りになるわけなんだね、と斜めに解釈している人。
Aブルー「でもって、火の上を飛び越えるとか?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「違うのかい? お祭りだって言うからさ…」
そういうヤツかと思ったんだけど、とズレた発想。
Aブルー「こう、カップルだと手を繋いだりして…」
シロエ 「焚火を飛び越えるんですか!?」
Aブルー「あれ? 火祭りと言えばソレだろう?」
ブルー 「文化が違う所だってば!」
馬で飛び越える国もあるね、と生徒会長。
ブルー 「でも、この国では飛ばないよ!」
シロエ 「せいぜい、火渡りくらいですよね」
Aブルー「何だい、それは?」
ブルー 「焚火の上を歩いて渡れば、無病息災とか…」
修行でやってる人もいるね、と解説が。
ブルー 「お坊さんじゃなくて、山伏だけど」
Aブルー「山伏?」
ブルー 「お寺の行事にも出て来たりするよ」
普段は山とかで修行がメイン、と生徒会長。
ブルー 「火渡りの時は、お寺でやるのが多いかな」
Aブルー「なるほどねえ! じゃあ、さっき言ってた…」
後夜祭ってヤツをやるのはどう、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「紅葉狩りの時に、アヒルボートを…」
シロエ 「お焚き上げして、お祭りですね?」
Aブルー「そう! でもって、キースが…」
火渡りを披露すればいいよ、と怖すぎる台詞。
Aブルー「地味に渡るんじゃなくて、飛び越える方で!」
キース 「それは普通に死ぬヤツだろうが!」
Aブルー「大丈夫! ぼくの世界には、耐火グッズが…」
ジョミー「バッチリあるって?」
Aブルー「プラス、サイオン!」
死ぬ心配はゼロだよね、と太鼓判ですけど。
火渡り…?
2023/11/13 (Mon)
☆持ち出すためには
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
ソルジャーまでが出て来たわけで、紅葉狩りで後夜祭な案。
シロエ 「サイオンですか、それだけでいける気がします」
ジョミー「だよねえ、耐火グッズが無くても」
Aブルー「あっ、じゃあ、そうする?」
その方が面倒が無くていいしね、とソルジャーの言。
Aブルー「耐火グッズだと、船の備品を持ち出しだしさ」
サム 「持ち出し禁止なヤツなのかよ?」
Aブルー「そうじゃないけど、何に使うかチェックとか…」
一応、決まりがあるものだから、と納得な理由。
Aブルー「でないと、ぶるぅが勝手に借りてく可能性がね」
シロエ 「悪戯防止で、貸し出しチェックなんですか!?」
Aブルー「だって、ぶるぅだよ?」
一同 「「「あー…」」」
何に使うか分からないヤツ、と納得度数が大幅にアップ。
スウェナ「でも、ぶるぅなら、チェックしてても…」
シロエ 「黙って持ち出し出来るでしょう?」
Aブルー「それとこれとは、別なんだよね…」
ぶるぅを理由に、ぼくまで監視してるわけ、と溜息な人。
Aブルー「船の備品で、大人の時間は困るらしいよ」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「こう言ってるから、察して欲しいな」
シロエ 「分かりましたよ、要はサイオンだけで…」
済ませておきたいわけですね、とシロエ君も深い溜息。
シロエ 「シールドすれば、耐火グッズより凄いですし…」
Aブルー「そうなんだよ! キースには是非、普段着で…」
焚火を飛び越えて欲しくって、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「芸があったら、もっといいよね!」
ジョミー「バク転しながら飛び越えるとか?」
Aブルー「いいね、ソレ!」
今から練習すればいけるよ、と乗り出す膝。
Aブルー「失敗したって、焦げるだけだしね!」
キース 「黒焦げだろうが!」
Aブルー「ううん、ちょっぴり焦げ臭いだけで、御愛嬌!」
死なないことは保証するよ、とグイグイグイ。
バク転…。
2023/11/14 (Tue)
☆チャンスを逃すと
紅葉狩りには早すぎる週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
ソルジャーも来まして、後夜祭で火渡りという案が出た今。
シロエ 「そういえば、法衣でバク転、なかったですか?」
サム 「あー…。あったよな、法衣で出来るって…」
ジョミー「ネットで流行った動画だよね?」
本堂で法衣でバク転するヤツ、とジョミー君。
ジョミー「つまり、キースの火渡りもさ…」
シロエ 「法衣でいけると思うんですよ!」
一同 「「「イイネ!」」」
どうせやるなら法衣がいい、と誰もがプッシュ。
スウェナ「お坊さんには正装だものね、やるべきよ!」
ジョミー「私服なんかより、ずっといいよね!」
シロエ 「そうでしょう? オススメです!」
Aブルー「いいねえ、ぼくのぶるぅも大賛成だよ!」
思念がピョンピョン弾んでるよね、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「というわけで、キースは明日から練習!」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「アヒルボート、処分したいんだろう?」
お焚き上げにはコレしかないよ、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「この機を逃せば、いつになるやら…」
シロエ 「冬場は橇にもなりそうですよね、アレ」
ジョミー「スキー場で上から落とすって?」
シロエ 「いえ、やるんならバックカントリーです!」
他のお客様に迷惑ですし、とシロエ君。
シロエ 「ついでに障害物も多めで、良さそうですよ」
サム 「うんうん、木とか生えてるもんな!」
キース 「やめてくれ!」
恐ろしすぎる、とキース君、ガクブル。
キース 「下手をしたら崖から飛び出すだろうが!」
シロエ 「そうですけど?」
でも、アヒルボートがあるんですしね、と正論が。
シロエ 「バーベキューの時には、急流下りもいけますし」
キース 「そ、そんな…!」
Aブルー「残しておいたら、そうなるだろうね」
キース 「どうしろと!」
Aブルー「君が選ぶんだよ!」
お焚き上げするか、残しておくか、と二択ですけど。
どっち…?
2023/11/15 (Wed)
さて、11月。早い所は紅葉なシーズン、観光の季節到来。
とはいえ、紅葉には早い週末、生徒会長宅に集う御一同様。
シロエ 「紅葉、まだまだ先ですよね…」
ジョミー「雪国じゃないし、高い山があったら別だけど…」
サム 「今月の下旬くらいでねえの?」
見頃ってヤツ、とサム君が眺める壁のカレンダー。
サム 「23日頃から混みそうだぜ」
スウェナ「飛び石だけど、連休だわねえ…」
シロエ 「24日に休みを取ったら、四連休ですしね」
ジョミー「道路が渋滞するヤツだよね…」
マツカに期待、とジョミー君の視線がマツカ君に。
ジョミー「今年の紅葉は、どういう趣向?」
マツカ 「それは皆さん次第ですよ」
日帰りにしても、旅行にしても、と御曹司の笑み。
マツカ 「お好みに合わせて手配しますから、お楽しみに」
一同 「「「イイネ!」」」
だったら案を出さないと、と盛り上がる面々。
ジョミー「旅行がいいかな、四連休で!」
シロエ 「紅葉狩りに行くので休みます、ですか?」
サム 「あー…。グレイブ先生の嫌味な…」
欠席届けで言われそうだぜ、とサム君の苦笑。
サム 「諸君、いい御身分だな、って眼鏡をよ…」
シロエ 「押し上げて、ジロリと見るんですよね」
ジョミー「いいって、いいって、細かいことは!」
実害は何も無いんだしさ、とジョミー君。
ジョミー「ただの嫌味で、仕返しも無いし…」
スウェナ「そうね、ぶるぅじゃないんだし…」
ぶるぅ 「んとんと、ぼくじゃない方だよね?」
スウェナ「ごめんなさーい!」
ついウッカリ、とスウェナちゃんが押さえる自分の口。
スウェナ「あっちが印象深くって…」
シロエ 「分かります。なんと言っても…」
日頃から半端ないですし、とシロエ君の相槌。
シロエ 「松茸狩りだって、大概でしたよ」
サム 「俺たちに被害は無かったぜ?」
キース 「誰のお蔭だと思ってるんだ!」
胸に手を当てて考えてみろ、と怒鳴ってますけど。
何を…?
2023/11/01 (Wed)
☆怪我のレベルは
紅葉狩りはまだ先な週末、生徒会長宅に来ている御一同様。
四連休を狙う話が出ていますけど、どうするかは好みとか。
ジョミー「誰のお蔭って言われてもさあ…」
シロエ 「キース先輩のは、自業自得と言いませんか?」
細かいことは忘れましたが、とシロエ君。
シロエ 「アヒルボートの言い出しっぺは、別ですけどね」
ジョミー「ちょ、そこで話を振らないでよ!」
キース 「言われてみれば、お前だったな…」
バナナボートと言い出したのは、とキース君の苦い顔付き。
キース 「そのせいで、俺はアヒルボートに詰められて…」
サム 「山を下ってたんだよな、うん」
キース 「しかも2回だ、1回のつもりだったのに!」
スウェナ「仕方ないでしょ、ぶるぅが気に入ったんだから」
二度目があったのは当然だわね、とスウェナちゃん、断言。
スウェナ「もう1回、って言われなかった方が奇跡よ」
シロエ 「言えてます! 時間的には、おやつの後に…」
ジョミー「やれる時間はあったよねえ?」
ぶるぅ 「そだね、山は日が暮れるの、早いけど…」
アヒルボートも速いんだし、と話はスピードの方へ。
ぶるぅ 「あと1回は出来たと思うよ!」
キース 「それは本気で死ぬヤツだろうが!」
シロエ 「そうでしょうか? 結局、全治三日でしたよ」
マツカ 「柔道部だって、休まなかったですよね」
問題無かった証拠ですよ、とマツカ君の鋭い指摘。
マツカ 「青アザが消えるのに、三日なだけです」
ジョミー「確かに、全治三日が本物だったら、柔道は…」
シロエ 「ハッキリ言って、ストップがかかりますね」
傍から見ても分かりますから、とシロエ君。
シロエ 「教頭先生が止めますよ」
マツカ 「ええ、本当に」
その辺の指導は厳しいですし、とマツカ君も。
マツカ 「要は、キースが言ってるだけです」
シロエ 「軽傷どころか、かすり傷ですよ」
キース 「おい!」
他人事だと思いやがって、と文句ですけど。
正論では…?
2023/11/02 (Thu)
☆貸しだそうです
紅葉の見頃には早い週末、生徒会長宅で過ごしている面々。
四連休を狙う話から、先月の松茸狩りが話題になりまして。
キース 「どの辺が、かすり傷なんだ!」
シロエ 「え、だって…。あんなの、怪我に入りませんよ」
マツカ 「柔道部だと、普通にあることでしょう?」
なんと言っても格闘技です、とマツカ君、キッパリ。
マツカ 「それに、ダメージにしてもですね…」
ジョミー「柔道部だったら、デフォだよね?」
マツカ 「いえ、柔道部の話じゃなくて、お寺の方です」
いわゆるキースの日常ですよ、とマツカ君の穏やかな笑み。
マツカ 「アドス和尚に罰を食らったら、どうですか?」
サム 「あー…。罰礼、1セットが百回だっけな」
シロエ 「五体投地でお念仏とかいうヤツですよね…」
マツカ 「そうです、アレを食らった日のキースだと…」
朝の時点で相当、疲れていますけれど、とニッコリと。
マツカ 「それに比べて、アヒルボートの場合はですね…」
シロエ 「元気でしたね、文句はうるさかったですけど」
マツカ 「そうでしょう? ダメージも軽かったんですよ」
スウェナ「説得力が半端ないわね、ソレ…」
アヒルボートより、アドス和尚が上なのね、と賛同の声が。
スウェナ「だったら、カエル袋みたいに定番化しても…」
マツカ 「問題は無いと思っています」
あくまで、ぼくの私見ですが、とマツカ君の控えめな言。
マツカ 「もっとも、出来る場所が限られますから…」
ジョミー「だよねえ、動画の拡散も怖いし、通報だって…」
サム 「ソレさえなけりゃ、紅葉狩りでもよ…」
キース 「やめてくれ!」
もうそれ以上は言わないでくれ、とキース君、顔面蒼白。
キース 「悪かった、アレはあくまでかすり傷で、だ…」
マツカ 「ダメージの方も、軽めだったんですね?」
キース 「罰礼よりは、遥かにな!」
マツカ 「そういうことなら、この件は…」
貸しということにしておきます、と笑顔ですけど。
怖い気が…。
2023/11/03 (Fri)
☆貸しにするなら
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅でのんびりな御一同様。
四連休を作って紅葉狩りとか、そういう話も出てますけど。
キース 「貸しというのは何なんだ!?」
マツカ 「言葉通りの意味ですけど?」
ダメージ軽めな弁解ですよ、とマツカ君、ニッコリ。
マツカ 「そうだったことにしておきます、と言ってます」
キース 「裏がある気しかしないんだが!」
マツカ 「そうでしょうねえ、貸しですから」
チャラとは全く違いますし、と顎に当てる手。
マツカ 「というわけで、アヒルボートは残しておきます」
一同 「「「げっ!」」」
そういえば、と誰もが愕然。
ジョミー「アレって、処分していなかったんだ…?」
マツカ 「これといった指示も無かったですし…」
普通は保管しておきますよね、と正論すぎる台詞。
マツカ 「ですから、きちんと倉庫に置いてあるんです」
キース 「何処だ、倉庫は何処にあるんだ!?」
マツカ 「言えません。言ったら、夜中に忍び込んで…」
火をつけて逃げるヤツでしょう、とマツカ君の瞳がマジ。
マツカ 「放火は重罪になりますしね…」
シロエ 「犯罪者の身内は要らないんですね?」
マツカ 「いいえ、キースのためですよ」
犯罪者になったら大変ですし、と気遣いモード。
マツカ 「場所を知らなければ、放火は無理ですから」
シロエ 「マツカ先輩、流石です!」
ジョミー「思い遣りってヤツも半端ねえよな」
キース 「とてもそうとは思えんが!」
今の流れで、何故、そうなる、とキース君の引き攣った顔。
キース 「どう考えても、俺には後が無いだろう!」
マツカ 「さっき、貸しだと言いましたよね?」
ぼくの胸だけに収めておけば安心です、と温和な笑み。
マツカ 「アヒルボートの所有権は、ぼくにありますから」
サム 「あー…。使うには、マツカの許可が要るのな?」
マツカ 「ええ、その方向で考えています」
キースさえ貸しでいいのなら、と言ってますけど。
決めろと…?
2023/11/04 (Sat)
☆借りを作るなら
紅葉狩りには早すぎる週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
四連休を作って旅行な話も出ていますけど、今は別件で…。
キース 「マツカに借りが出来るだと!?」
マツカ 「何か問題でもありますか?」
キース 「ありすぎだろうが!」
自分が一番分かってるよな、とキース君の良くない顔色。
キース 「お前のスキルと、隠してる爪は半端ないんだ!」
マツカ 「それほどでもないと思いますけど…」
キース 「そういう姿勢が怖すぎてだな…!」
生きた心地もしないヤツだ、とキース君、半ば逃げ腰。
キース 「お前に借りが出来るよりかは…」
??? 「呼んだかい?」
ぼくを、とソルジャー(会話表記はAブルー)が出現。
一同 「「「ひぃぃっ!!!」」」
Aブルー「失礼だねえ、人をオバケみたいに…」
もっと礼儀を心得たまえ、とソルジャー、不満そうな顔。
Aブルー「まあいいけどね、最初から期待してないし…」
キース 「あんた、何しに現れたんだ!」
誰も呼んではいないだろうが、とキース君の怒声。
キース 「サッサと帰れ、今は取り込み中だしな!」
Aブルー「それで呼ばれたと思ったんだけど?」
マツカより、ぼくがいいってことで、とソルジャーの言。
Aブルー「借りを作るなら、ぼくの方ってね!」
キース 「そ、それは…!」
言葉の綾というヤツで、とキース君、必死の言い訳。
キース 「確かに、チラと思いはしたが…!」
Aブルー「思ったんなら、呼んだも同然!」
それで、マツカはどうなのかな、とソルジャーの問い。
Aブルー「アヒルボートのことなんだけど…」
マツカ 「所有権のことですか?」
買い取りのご相談でしょうか、とマツカ君。
マツカ 「そういうことなら、執事に伝えておきますが」
Aブルー「えっ、買い取ってもいいのかい?」
マツカ 「そうですねえ…。どうしましょうか…?」
キース 「売らないでくれ!」
真面目に殺されるだろうが、と悲鳴ですけど。
ヤバいのでは?
2023/11/05 (Sun)
☆著作権がある人
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
四連休を作って旅行な相談、其処へソルジャーが現れて…。
マツカ 「借りを作るなら、ぼくより、こちらでしょう?」
Aブルー「そう聞こえたけど、みんなはどう?」
シロエ 「ぼくにも、そのように聞こえましたね」
ジョミー「ぼくもそうだよ、マツカだけは、って全力で…」
否定したよね、キースはさ、とジョミー君の見解。
ジョミー「サムとスウェナは、どう思う?」
サム 「俺もそっちに聞こえたぜ」
スウェナ「私もだわね」
マツカに借りは嫌なんでしょ、とスウェナちゃんも。
スウェナ「だから、その人が来たんじゃないの」
シロエ 「思いっ切り、召還しましたよ」
キース 「俺は、そういうつもりでは…!」
ジョミー「キースは毎回、そのパターンだから!」
疫病仏はダテじゃないよね、とジョミー君、深い溜息。
ジョミー「マツカ、いいから売っちゃってよ!」
マツカ 「えっと…? アヒルボートをですか?」
ジョミー「そう! 一応、ぼくが言い出したんだし…」
著作権が少しはあるかも、と怖い台詞が。
ジョミー「ぼくの分ので、売る方向でね!」
マツカ 「確かに、発案者はジョミーですから…」
サム 「おっ、権利ってヤツがあるのかよ?」
マツカ 「譲渡や処分に、少しは口を出せますね」
本当に少しだけですが…、と御曹司。
マツカ 「ジョミーがダメだと言った場合は、厄介です」
ジョミー「いいって、ぼくは賛成だしね!」
キース 「ちょっと待て!」
なんでお前が仕切るんだ、とキース君、顔面蒼白。
キース 「マツカが商談中だろう!」
Aブルー「あっ、そこは認めてくれるんだ?」
売買するっていうことで、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「ジョミーも、いいって言ったしさ…」
マツカ 「分かりました、執事に伝えておきます」
キース 「待てと言うのに!」
マツカ 「誰にです?」
該当者が三名いますけれど、とツッコミが。
その通り…。
2023/11/06 (Mon)
☆一言で済みます
紅葉狩りにはまだ早すぎる週末、生徒会長宅で過ごす面々。
四連休を作る話からズレて、ソルジャーまでが登場でして。
マツカ 「いいですか? まず、ぼくと、そちらの方が…」
Aブルー「商談中というヤツなんだよ!」
アヒルボートの件について、と大きく頷くソルジャー。
Aブルー「これで二人になるわけだよね?」
マツカ 「はい。それから、アヒルボートの発案者の…」
ジョミーを加えて三人ですよ、とマツカ君が折ってゆく指。
マツカ 「待てというのは、この三人の中の誰ですか?」
キース 「全員に決まっているだろう!」
誰が聞いても、そうなる筈だ、とキース君の叫び。
キース 「誰か一人に絞れるような問題か!」
マツカ 「ああ、なるほど…。問題が大きすぎるんですね」
Aブルー「らしいね、キースの意見も聞け、と?」
キース 「被害者は俺しかいないんだからな!」
どう考えても俺だけだろう、と握り締める拳。
キース 「一言くらい、言わせて貰っても…!」
マツカ 「罰は当たらない、と言いたいんですか?」
キース 「他に何があると!」
俺は命の危機なんだしな、とキース君が吊り上げる眉。
キース 「所有者が誰になるかは、大いに問題なんだ!」
マツカ 「分かりました。そういうことなら…」
一言どうぞ、とマツカ君、穏やかな笑み。
マツカ 「誰が持つのがいいんです?」
キース 「うっ…」
いきなり聞かれて、言葉に詰まってしまった人。
マツカ 「どうしたんですか、此処が問題ですよね?」
キース 「そ、それはそうだが…」
マツカ 「たった一言で済むんですよ?」
持って欲しい人の名前だけで、とズバリと提示された内容。
マツカ 「さっきキースが挙げた中から、一人でしょう?」
キース 「そう言われても、いきなりだな…!」
マツカ 「要は、決まっていないんですね?」
Aブルー「らしいね、ついでに四人目はどう?」
ぶるぅも欲しがりそうだから、と言ってますけど。
正しいですね…?
2023/11/07 (Tue)
☆指名はお好みで
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
四連休を作って紅葉狩りの話が、ズレてソルジャー登場で。
マツカ 「ぶるぅですか、確かに欲しがりそうですね」
キース 「いや、三人で充分だ!」
マツカ 「では、三人で決めますから」
キース 「何だって!?」
何故、そうなる、とキース君、愕然。
キース 「何処から、そういう展開に!」
マツカ 「一言どうぞ、と言いましたよね?」
Aブルー「なるほど、今ので三人がいい、と答えた、と…」
じゃあ、三人で相談しよう、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「三人で持っていいわけだしね!」
マツカ 「ええ。ぼくは一人と言ったんですけど…」
シロエ 「キース先輩の意見は尊重すべきです!」
サム 「うんうん、一人じゃ物足りねえ、ってな!」
この際、三人でいいんでねえの、とサム君も。
サム 「管理はマツカで、ジョミーに権利が少々で…」
Aブルー「ぼくも所有者の一人ってね!」
キース 「それだけは無い!」
俺が言いたいのはソレじゃなかった、とキース君の絶叫。
キース 「四人目まで入って相談だけは、断る、と!」
Aブルー「そうは聞こえなかったけど…」
マツカ 「困りましたね、誰が持つのがいいんでしょう?」
キース 「そ、それはだな…!」
そこで詰まって沈黙な内に、ソルジャーの声が。
Aブルー「えっと…。マツカ、四人目、オッケーかな?」
マツカ 「ぶるぅから連絡が来ましたか?」
Aブルー「そう! 今さっき、起きたみたいでさ…」
やっと話に追い付いたようだよ、とニコニコニコ。
Aブルー「欲しいから、数に入れてくれ、って…」
マツカ 「いいですよ。キース、四人に増えましたけど…」
誰にしますか、とマツカ君の問い。
マツカ 「今なら、好きに決められますよ?」
Aブルー「誰になっても、文句なんかは…」
ジョミー「言わないってば!」
マツカ 「ぼくもです」
どうぞお好きに、と台詞は寛大ですけど。
詰むヤツ…。
2023/11/08 (Wed)
☆レンタルもいいね
紅葉狩りには早い週末、生徒会長宅で過ごす面々ですけど。
四連休を作る話から、ソルジャーが来てしまったわけで…。
Aブルー「ぶるぅが、お願いしたいってさ!」
キース 「嫌すぎるんだが!」
Aブルー「じゃあ、ぼくは?」
キース 「同じ穴のムジナというヤツだろう!」
あのぶるぅと、とキース君、拳をグッと。
キース 「断固、断る!」
シロエ 「すると残りは、二人ですね?」
マツカ 「そうなりますね、ぼくか、ジョミーか…」
どちらなんでしょう、とマツカ君が傾げる首。
マツカ 「ぼくなら、現状維持ですけれど…」
シロエ 「ジョミー先輩だと、どうなるんです?」
ジョミー「うーん…。キースに貸しを作れるわけだし…」
それもいいかも、とジョミー君が立てる親指。
ジョミー「後は、レンタルするとかさ!」
一同 「「「レンタル?」」」
ジョミー「そう! そこのブルーも、例のぶるぅも…」
お金には不自由してないもんね、とジョミー君。
ジョミー「エロドクターがバックについてるし…」
シロエ 「そうでした! マツカ先輩には敵わなくても…」
ブルー 「いわゆる富裕層ではあるね」
別荘だって持っているし、と生徒会長のお墨付きが。
ブルー 「つまり、高値で貸し出したい、と…」
ジョミー「ピンポーン!」
嫌ならキースが身代金を出せばいいよ、と笑顔な人。
ジョミー「これで頼む、と積んでくれればチャラだよね」
シロエ 「でも…。キース先輩、赤貧ですよ?」
ジョミー「払えないのは、分かってるって!」
だから絶対、無理なヤツで…、とニコニコ。
ジョミー「ぶるぅか、そこのブルーがさ…」
Aブルー「言い値で借りればいいんだね!」
お安い御用、とソルジャー、即答。
Aブルー「それなら、ぼくはジョミーを推すよ!」
シロエ 「そういうのも楽しそうですね…」
マツカ 「ええ、面白いと思います」
キース 「決め付けるな!」
俺はまだ何も言っていない、と悲鳴ですけど。
誰にすると?
2023/11/09 (Thu)
☆預かり物です
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
四連休を作る企画が、どう間違ったかソルジャーが登場で。
マツカ 「でも、残りは二人だけなんですよ」
ジョミー「四択よりは、決めやすいよね!」
ぼくか、マツカか…、とジョミー君。
ジョミー「早く決めないと、ホントに勝手に決めるから!」
マツカ 「ジョミーにお譲りしましょうか?」
ジョミー「貰えるんなら、欲しいけど…」
キース 「嫌すぎるぞ!」
お前の場合はレンタルだろうが、とキース君の怒声。
キース 「何処かの馬鹿とか、ぶるぅとかにだ…」
Aブルー「君、今、馬鹿と言ったかい?」
シロエ 「言いましたねえ、キッチリ聞きました!」
サム 「俺も聞いたぜ、何処かの馬鹿、と」
真面目に命知らずだよな、とサム君、うんうん、と。
サム 「要するに、誰が持っていてもよ…」
シロエ 「自分で首を絞めるんですね?」
サム 「そうとしか思えねえじゃねえかよ」
現状維持でいいんでねえの、とサム君の意見。
サム 「マツカが持ってりゃ、いつでも使えるしよ…」
スウェナ「メンテも完璧そうだわねえ…」
マツカ 「それはまあ…。大事な預かり物ですし」
キース 「誰が預けたんだ!」
所有者はお前の筈だろうが、とキース君。
キース 「預かるも何も無いだろう!」
マツカ 「いえ、この場合は公共の利益がですね…」
優先されると思いますが、とマツカ君、目がマジ。
キース 「どういう意味だ!」
マツカ 「えっと…? キースは確か、法律の専門家を…」
シロエ 「目指してましたよ、ずっと前には」
マツカ 「そうですよね? なら、公共の利益くらいは…」
基礎知識ではないでしょうか、と御曹司の指摘。
マツカ 「他の皆さんに説明するなら、社会一般の…」
ブルー 「利益になることを指してるんだよ」
マツカ 「つまり、皆さんのお楽しみが…」
シロエ 「優先なんですね!」
マツカ先輩個人よりも、とシロエ君の纏め。
預かり物…。
2023/11/10 (Fri)
☆置き場所が問題
紅葉狩りには早すぎる週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
四連休な計画も出ていますけど、ソルジャーが来まして…。
Aブルー「なるほどねえ! マツカが所有していても…」
マツカ 「皆さんのご要望に、いつでも応えられるよう…」
メンテナンスとかが欠かせないんですよ、とマツカ君。
マツカ 「ですから、大事な預かり物というわけです」
Aブルー「いいねえ、やっぱり、此処はマツカがさ…」
サム 「持っているのが一番だぜ、うん」
それがいいよな、とサム君も。
サム 「ジョミーも、それで文句ねえだろ?」
ジョミー「そうだね、ぼくが貰っても、置き場所とかが…」
シロエ 「無いでしょうしね、ジョミー先輩の部屋…」
ジョミー「ベッドを撤去しないと無理かな…」
アヒルボートを置くとなったら、とジョミー君が傾げる首。
ジョミー「ベッドをやめて布団にしたら、いけそうだけど」
スウェナ「でも、そこまでして貰う気は無いんでしょ?」
ジョミー「当たり前だよ、布団よりかはベッドだよ!」
寝心地がいいのはベッドだしね、とジョミー君。
ジョミー「キースだったら、布団で慣れているけどさ」
サム 「けどよ、キースが名乗り出てもよ…」
シロエ 「アヒルボートは譲れませんよね?」
置き場所には不自由しないでしょうけど、とシロエ君の言。
シロエ 「なにしろお寺で、スペースは充分ありますし」
サム 「元老寺、無駄に広いよな」
ジョミー「本堂は流石にダメだろうけど…」
スウェナ「宿坊に置いたら、ウケそうじゃない?」
棺桶だなんてバレないでしょ、とスウェナちゃん。
スウェナ「入口に置いて、インテリアにすれば…」
シロエ 「お賽銭が来るかもですよ!」
なんと言っても、お寺ですしね、という声が。
シロエ 「像とかがあれば、お賽銭でしょう?」
ジョミー「あるあるだよね…」
サム 「けど、小銭だぜ?」
Aブルー「あのねえ…」
キースに譲ってどうするんだい、と顔を顰める人。
確かに…。
2023/11/11 (Sat)
☆御朱印よりかは
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
四連休を作る話がズレて、ソルジャーも来てしまいまして。
シロエ 「あー…。キース先輩が所有者な前提ですよね」
スウェナ「宿坊に置くなら、そうなるわよねえ…」
Aブルー「お賽銭とか、そういう問題じゃないし!」
キースが持っても仕方ないだろ、とソルジャーの正論。
Aブルー「元老寺の人気なんかは、どうでもいいよ!」
サム 「だよなあ、来る人が増えたってよ…」
ジョミー「お賽銭だと、小銭だしねえ…」
Aブルー「問題は、其処じゃないってば!」
たとえ稼げてもキースはダメ、とソルジャー、拳をグッと。
Aブルー「キースで遊べなくなるからね!」
シロエ 「そうですねえ…。御朱印なら稼げますけれど…」
Aブルー「御朱印って?」
シロエ 「一種のスタンプみたいなモノです、色々と…」
集めてる人も多いんですよ、とシロエ君の解説が。
シロエ 「お寺や神社が出すんですけど、人気ですよね」
ぶるぅ 「かみお~ん♪ アヒルちゃんなら欲しい!」
アヒルちゃんの御朱印、貰いに行く! と跳ねるお子様。
ぶるぅ 「ねえねえ、キース、作る気、ないの?」
キース 「それくらいなら、お焚き上げだ!」
ぶるぅ 「えーっ!?」
キース 「俺の棺桶なんだからな!」
寿命がいくらあっても足りん、とキース君の渋面。
キース 「御朱印を出して稼ぐよりかは、燃やした方が…」
シロエ 「言い出しましたよ、キース先輩じゃダメですね」
Aブルー「そうだろう? 始末したがる方だしさ…」
燃やすだなんて、とソルジャーも。
Aブルー「そんな終わりじゃ、ぼくのぶるぅも…」
ジョミー「納得するわけないよね、うん」
学園祭なら分かるんだけど、とジョミー君。
ジョミー「後夜祭でパアーッと燃やすとかはさ…」
シロエ 「定番ですよね、飾り付けとか」
Aブルー「なんだい、後夜祭というのは?」
火祭りみたいなものなのかな、と聞いてますけど。
違う気が…。
2023/11/12 (Sun)
☆後夜祭がいいな
紅葉狩りには早すぎな週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
ソルジャーまで来て、今の話題はアヒルボートの件でして。
シロエ 「えっと…。打ち上げみたいなものでしょうか」
ジョミー「学園祭の最後を飾る感じかな?」
Aブルー「そこで色々、パアーッと燃やして…」
火祭りになるわけなんだね、と斜めに解釈している人。
Aブルー「でもって、火の上を飛び越えるとか?」
一同 「「「は?」」」
Aブルー「違うのかい? お祭りだって言うからさ…」
そういうヤツかと思ったんだけど、とズレた発想。
Aブルー「こう、カップルだと手を繋いだりして…」
シロエ 「焚火を飛び越えるんですか!?」
Aブルー「あれ? 火祭りと言えばソレだろう?」
ブルー 「文化が違う所だってば!」
馬で飛び越える国もあるね、と生徒会長。
ブルー 「でも、この国では飛ばないよ!」
シロエ 「せいぜい、火渡りくらいですよね」
Aブルー「何だい、それは?」
ブルー 「焚火の上を歩いて渡れば、無病息災とか…」
修行でやってる人もいるね、と解説が。
ブルー 「お坊さんじゃなくて、山伏だけど」
Aブルー「山伏?」
ブルー 「お寺の行事にも出て来たりするよ」
普段は山とかで修行がメイン、と生徒会長。
ブルー 「火渡りの時は、お寺でやるのが多いかな」
Aブルー「なるほどねえ! じゃあ、さっき言ってた…」
後夜祭ってヤツをやるのはどう、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「紅葉狩りの時に、アヒルボートを…」
シロエ 「お焚き上げして、お祭りですね?」
Aブルー「そう! でもって、キースが…」
火渡りを披露すればいいよ、と怖すぎる台詞。
Aブルー「地味に渡るんじゃなくて、飛び越える方で!」
キース 「それは普通に死ぬヤツだろうが!」
Aブルー「大丈夫! ぼくの世界には、耐火グッズが…」
ジョミー「バッチリあるって?」
Aブルー「プラス、サイオン!」
死ぬ心配はゼロだよね、と太鼓判ですけど。
火渡り…?
2023/11/13 (Mon)
☆持ち出すためには
紅葉にはまだ早い週末、生徒会長宅に来ている面々ですが。
ソルジャーまでが出て来たわけで、紅葉狩りで後夜祭な案。
シロエ 「サイオンですか、それだけでいける気がします」
ジョミー「だよねえ、耐火グッズが無くても」
Aブルー「あっ、じゃあ、そうする?」
その方が面倒が無くていいしね、とソルジャーの言。
Aブルー「耐火グッズだと、船の備品を持ち出しだしさ」
サム 「持ち出し禁止なヤツなのかよ?」
Aブルー「そうじゃないけど、何に使うかチェックとか…」
一応、決まりがあるものだから、と納得な理由。
Aブルー「でないと、ぶるぅが勝手に借りてく可能性がね」
シロエ 「悪戯防止で、貸し出しチェックなんですか!?」
Aブルー「だって、ぶるぅだよ?」
一同 「「「あー…」」」
何に使うか分からないヤツ、と納得度数が大幅にアップ。
スウェナ「でも、ぶるぅなら、チェックしてても…」
シロエ 「黙って持ち出し出来るでしょう?」
Aブルー「それとこれとは、別なんだよね…」
ぶるぅを理由に、ぼくまで監視してるわけ、と溜息な人。
Aブルー「船の備品で、大人の時間は困るらしいよ」
ブルー 「その先、禁止!」
Aブルー「こう言ってるから、察して欲しいな」
シロエ 「分かりましたよ、要はサイオンだけで…」
済ませておきたいわけですね、とシロエ君も深い溜息。
シロエ 「シールドすれば、耐火グッズより凄いですし…」
Aブルー「そうなんだよ! キースには是非、普段着で…」
焚火を飛び越えて欲しくって、とソルジャー、ニコニコ。
Aブルー「芸があったら、もっといいよね!」
ジョミー「バク転しながら飛び越えるとか?」
Aブルー「いいね、ソレ!」
今から練習すればいけるよ、と乗り出す膝。
Aブルー「失敗したって、焦げるだけだしね!」
キース 「黒焦げだろうが!」
Aブルー「ううん、ちょっぴり焦げ臭いだけで、御愛嬌!」
死なないことは保証するよ、とグイグイグイ。
バク転…。
2023/11/14 (Tue)
☆チャンスを逃すと
紅葉狩りには早すぎる週末、生徒会長宅で過ごす御一同様。
ソルジャーも来まして、後夜祭で火渡りという案が出た今。
シロエ 「そういえば、法衣でバク転、なかったですか?」
サム 「あー…。あったよな、法衣で出来るって…」
ジョミー「ネットで流行った動画だよね?」
本堂で法衣でバク転するヤツ、とジョミー君。
ジョミー「つまり、キースの火渡りもさ…」
シロエ 「法衣でいけると思うんですよ!」
一同 「「「イイネ!」」」
どうせやるなら法衣がいい、と誰もがプッシュ。
スウェナ「お坊さんには正装だものね、やるべきよ!」
ジョミー「私服なんかより、ずっといいよね!」
シロエ 「そうでしょう? オススメです!」
Aブルー「いいねえ、ぼくのぶるぅも大賛成だよ!」
思念がピョンピョン弾んでるよね、とソルジャーの笑顔。
Aブルー「というわけで、キースは明日から練習!」
キース 「なんだって!?」
Aブルー「アヒルボート、処分したいんだろう?」
お焚き上げにはコレしかないよ、とソルジャー、目がマジ。
Aブルー「この機を逃せば、いつになるやら…」
シロエ 「冬場は橇にもなりそうですよね、アレ」
ジョミー「スキー場で上から落とすって?」
シロエ 「いえ、やるんならバックカントリーです!」
他のお客様に迷惑ですし、とシロエ君。
シロエ 「ついでに障害物も多めで、良さそうですよ」
サム 「うんうん、木とか生えてるもんな!」
キース 「やめてくれ!」
恐ろしすぎる、とキース君、ガクブル。
キース 「下手をしたら崖から飛び出すだろうが!」
シロエ 「そうですけど?」
でも、アヒルボートがあるんですしね、と正論が。
シロエ 「バーベキューの時には、急流下りもいけますし」
キース 「そ、そんな…!」
Aブルー「残しておいたら、そうなるだろうね」
キース 「どうしろと!」
Aブルー「君が選ぶんだよ!」
お焚き上げするか、残しておくか、と二択ですけど。
どっち…?
2023/11/15 (Wed)
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