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中秋の名月とセットだという十三夜の月。
片方しか見ない片見月は良くないとかで、運悪く雨になった場合は月の役を
キース君が務めることに決まっていました。サイオニック・ドリーム仕立ての
坊主頭を月に見立てて懐中電灯で照らすのです。
ブルー 「いいお天気になっちゃったからキースの出番は無かったねえ…」
キース 「日頃の行いがいいからな。てるてる坊主も作ったんだぞ」
ジョミー「えっ、晴れ乞いの祈祷じゃないの?」
キース 「私的なことで仏様に縋るのは俺の主義に反する」
サム 「へえ…。俺、色々頼んでいるけどなあ…」
ブルー 「最初は身近なことからお願いするのが一番だよ。人間だもの」
頑張って、とサム君を励ます生徒会長。
ブルー 「高みへのステップは一歩一歩を着実に! それが大切」
キース 「そのとおりだな。背伸びは良くない」
ブルー 「でもさ、高みというのは憧れだよね。不自由もあるけど」
キース 「なんの話だ?」
ブルー 「月を見上げてもいけない、とかさ」
シロエ 「さっきのお月見の話ですね。高貴な人も大変そうです」
マツカ 「池に映った月も風情がありますけどね」
ブルー 「高貴なお月見、したいだろう? お酒は無理でも実現可能」
全員 「「「え?」」」
ブルー 「見上げずに済めばいいんだからね。出番だよ、キース」
キース 「ちょっと待て! なんで俺が!?」
悲鳴が響き渡りましたが、無駄な抵抗というもので。
ブルー 「うん、本当にいい月だ。懐中電灯も要らないや」
ぶるぅ 「お月様もキースもピカピカだよね♪」
墨染めの衣に着替えさせられたキース君の坊主頭に十三夜の月が煌々と。
マンションの屋上と空の上とで名月の共演でございます。
ブルー 「さあ、飲んで、飲んで。君は大学生だろう?」
キース 「くっそぉ、飲まずにいられるかぁ!」
ヤケ酒を呷るキース君。
連休最終日は二日酔いで潰れていたとか、いないとか…。
生徒会長の家でゴロゴロするだけの怠惰な休日も、たまにはいいかも?
